(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022093304
(43)【公開日】2022-06-23
(54)【発明の名称】空気調和機及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
F24F 11/36 20180101AFI20220616BHJP
F24F 11/37 20180101ALI20220616BHJP
F25B 49/02 20060101ALI20220616BHJP
【FI】
F24F11/36
F24F11/37
F25B49/02 520M
F25B49/02 520B
F25B49/02 520Z
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021199883
(22)【出願日】2021-12-09
(31)【優先権主張番号】10-2020-0173491
(32)【優先日】2020-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100109841
【弁理士】
【氏名又は名称】堅田 健史
(74)【代理人】
【識別番号】230112025
【弁護士】
【氏名又は名称】小林 英了
(72)【発明者】
【氏名】ジヤン ジャン
(72)【発明者】
【氏名】ヨンチョル サ
(72)【発明者】
【氏名】チウ ソン
【テーマコード(参考)】
3L260
【Fターム(参考)】
3L260AA04
3L260AB04
3L260BA52
3L260DA10
3L260FB02
3L260FB07
3L260FB08
3L260HA01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】室内機に冷媒漏れが感知された場合、遮断バルブが閉鎖される間に室内空間に漏れる冷媒量を最小化する空気調和機を提供する。
【解決手段】冷媒漏れを感知する漏れ感知センサが備えられた室内機と、室外機と前記室内機とを連結し、気相状態の冷媒が流動する気管と、液相状態の冷媒が流動する液管と、前記室内機に隣接して配置され、前記気管を開閉する第1遮断バルブと、前記液管を開閉する第2遮断バルブと、前記液管から分岐して前記圧縮機の入口端と連結される過冷却配管と、開度を調節して前記過冷却配管を流動する冷媒を膨張させる過冷却膨張バルブと、圧縮機の駆動を制御し、前記第1遮断バルブ、第2遮断バルブ、室内膨張バルブ、及び過冷却膨張バルブの開閉を制御する制御部と、を備えてなり、前記制御部は、前記漏れ感知センサが冷媒漏れを感知するとき、前記第1遮断バルブと第2遮断バルブを閉鎖する空気調和機により達成される。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気調和機であって、
冷媒を圧縮する圧縮機が備えられた室外機と、
冷媒が熱交換される室内熱交換器、開度を調節して冷媒を膨張させる室内膨張バルブ、及び冷媒漏れを感知する漏れ感知センサが備えられた室内機と、
前記室外機と前記室内機とを連結し、気相状態の冷媒が流動する気管と、
前記室外機と前記室内機とを連結し、液相状態の冷媒が流動する液管と、
前記室内機に隣接して配置され、前記気管を開閉する第1遮断バルブと、
前記室内機に隣接して配置され、前記液管を開閉する第2遮断バルブと、
前記液管から分岐して前記圧縮機の入口端と連結される過冷却配管と、
開度を調節して前記過冷却配管を流動する冷媒を膨張させる過冷却膨張バルブと、
前記圧縮機の駆動を制御し、前記第1遮断バルブ、第2遮断バルブ、室内膨張バルブ、及び過冷却膨張バルブの開閉を制御する制御部と、を備えてなり、
前記制御部は、
前記漏れ感知センサが冷媒漏れを感知するとき、前記第1遮断バルブと第2遮断バルブを閉鎖し、前記室内膨張バルブと過冷却膨張バルブの開度を拡張する、空気調和機。
【請求項2】
前記室外機は、
前記液管に配置され、開度を調節して冷媒を膨張させる室外膨張バルブを備え、
前記制御部は、
前記漏れ感知センサが冷媒漏れを感知するとき、前記室外膨張バルブの開度を拡張する、請求項1に記載の空気調和機。
【請求項3】
前記制御部は、
前記漏れ感知センサが冷媒漏れを感知するとき、前記圧縮機の駆動を停止する、請求項1に記載の空気調和機。
【請求項4】
前記室内機は複数個であり、
前記第1遮断バルブと前記第2遮断バルブは、前記複数の室内機にそれぞれ配置され、
前記制御部は、前記漏れ感知センサが冷媒漏れを感知するとき、前記複数の室内機のうち冷媒漏れが発生した室内機の位置を保存する、請求項1に記載の空気調和機。
【請求項5】
前記制御部は、
冷媒漏れが発生した室内機を除いた残りの室内機の前記第1遮断バルブと第2遮断バルブを開放し、前記圧縮機を再駆動する、請求項4に記載の空気調和機。
【請求項6】
空気調和機であって、
冷媒を圧縮する圧縮機が備えられた室外機と、
冷媒が熱交換される室内熱交換器、開度を調節して冷媒を膨張させる室内膨張バルブ、及び冷媒漏れを感知する漏れ感知センサが備えられた室内機と、
前記室外機と前記室内機とを連結し、気相状態の冷媒が流動する気管と、
前記室外機と前記室内機とを連結し、液相状態の冷媒が流動する液管と、
前記室内機と隣接して配置され、前記気管を開閉する第1遮断バルブと、
前記室内機と隣接して配置され、前記液管を開閉する第2遮断バルブと、
前記圧縮機の駆動を制御し、前記第1遮断バルブ、第2遮断バルブ、及び室内膨張バルブの開閉を制御する制御部と、を備えてなり、
前記制御部は、
前記漏れ感知センサが冷媒漏れを感知するとき、前記第2遮断バルブを閉鎖し、前記室内膨張バルブの開度を拡張し、前記室外機に冷媒が回収されるように前記圧縮機の駆動を維持する、空気調和機。
【請求項7】
前記室外機は、
前記液管に配置され、開度を調節して冷媒を膨張させる室外膨張バルブを備え、
前記制御部は、
前記漏れ感知センサが冷媒漏れを感知するとき、前記室外膨張バルブを閉鎖する、請求項6に記載の空気調和機。
【請求項8】
前記制御部は、
圧力センサを介して測定したシステム圧力が不安定であるとき、前記圧縮機の周波数を低減する、請求項6に記載の空気調和機。
【請求項9】
前記制御部は、
前記第2遮断バルブが閉鎖され始めた時から設定時間が経過するか、又は、システム圧力が限界値に到達したとき、
前記第1遮断バルブと室内膨張バルブを閉鎖し、前記圧縮機の駆動を停止する、請求項6に記載の空気調和機。
【請求項10】
空気調和機の制御方法であって、
圧縮機を駆動して暖房運転するステップと、
漏れ感知センサで室内機の冷媒漏れを感知するステップと、
冷媒漏れが感知されるとき、前記室内機と室外機との間の冷媒の流動を断続する第1遮断バルブと第2遮断バルブを閉鎖し、室内膨張バルブと、液管と圧縮機の入口端とを連結する過冷却配管に配置された過冷却膨張バルブの開度を拡張するステップとを含む、空気調和機の制御方法。
【請求項11】
冷媒漏れが感知されるとき、室外膨張バルブの開度を拡張するステップを更に含む、請求項10に記載の空気調和機の制御方法。
【請求項12】
冷媒漏れが感知されるとき、前記室内機への冷媒の流入を防ぐために、前記圧縮機の駆動を停止するステップを更に含む、請求項10に記載の空気調和機の制御方法。
【請求項13】
前記室内機は複数個備えられ、
前記複数個の室内機は、入口端に前記第1遮断バルブと、出口端に前記第2遮断バルブがそれぞれ配置され、前記室内膨張バルブと前記漏れ感知センサをそれぞれ備え、
前記漏れ感知センサで室内機の冷媒漏れを感知するステップは、前記複数個の室内機のうち、冷媒漏れが発生した室内機の位置を保存するステップを更に含み、
冷媒漏れが感知されるとき、前記複数個の室内機の前記第1遮断バルブと第2遮断バルブを閉鎖し、前記室内膨張バルブの開度を拡張するステップを更に含む、請求項12に記載の空気調和機の制御方法。
【請求項14】
冷媒漏れが発生した室内機を除いた残りの室内機の前記第1遮断バルブと第2遮断バルブを開放し、前記圧縮機を再駆動するステップを更に含む、請求項13に記載の空気調和機の制御方法。
【請求項15】
空気調和機の制御方法であって、
圧縮機を駆動して複数個の室内機を冷房運転するステップと、
漏れ感知センサで室内機の冷媒漏れを感知するステップと、
冷媒漏れが感知されるとき、第2遮断バルブを閉鎖し、室内膨張バルブの開度を拡張し、室外機に冷媒が回収されるように前記圧縮機の駆動を維持するステップと、を含む、空気調和機の制御方法。
【請求項16】
冷媒漏れが感知されるとき、室外膨張バルブを閉鎖するステップを更に含む、請求項15に記載の空気調和機の制御方法。
【請求項17】
システム圧力と設定圧力とを比較し、システム圧力の安定可否を判断するステップと、及び
システム圧力が不安定であるとき、前記圧縮機の周波数を低減するステップと、を更に含む、請求項15に記載の空気調和機の制御方法。
【請求項18】
前記第2遮断バルブが閉鎖され始めた時から設定時間を経過するとき、第1遮断バルブ及び室内膨張バルブを閉鎖し、前記圧縮機を停止するステップを更に含む、請求項15に記載の空気調和機の制御方法。
【請求項19】
前記室内機は複数個備えられ、
前記複数個の室内機は、出口端に前記第1遮断バルブと、入口端に前記第2遮断バルブがそれぞれ配置され、前記室内膨張バルブと前記漏れ感知センサをそれぞれ備え、
前記漏れ感知センサで室内機の冷媒漏れを感知するステップは、前記複数個の室内機のうち、冷媒漏れが発生した室内機の位置を保存するステップを更に含み、
冷媒漏れが感知されるとき、前記複数個の室内機の前記第2遮断バルブを閉鎖し、前記室内膨張バルブの開度を拡張するステップ、及び
前記第2遮断バルブが閉鎖され始めた時から設定時間を経過するとき、前記第1遮断バルブ及び室内膨張バルブを閉鎖し、前記圧縮機を停止するステップ、を更に含む、請求項15に記載の空気調和機の制御方法。
【請求項20】
冷媒漏れが発生した室内機を除いた残りの室内機の前記第1遮断バルブと第2遮断バルブを開放し、前記圧縮機を再駆動するステップを更に含む、請求項19に記載の空気調和機の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気調和機及びその制御方法に関し、より詳細には、室内機の冷媒漏れが発生した場合、室内空間に漏れる冷媒量を最小化する空気調和機及びその制御方法に関する。
【0002】
〔関連技術〕
本願は、韓国特許出願第10-2020-0173491号(出願日:2020年12月11日)に基づくパリ条約4条の優先権主張を伴ったものであり、本願発明は、当該韓国特許出願に開示された内容に基づくものである。参考のために、当該韓国特許出願の明細書、特許請求の範囲及び図面の内容は本願明細書の一部に包摂されるものである。
【背景技術】
【0003】
一般的に、空気調和機(エアーコンデショナ;空気調整機;エアコン)は、室内の暑い空気を吸入して低温の冷媒と熱交換した後、空気を室内に吐出させて室内を冷房させたり、または室内の冷たい空気を吸入して高温の冷媒と熱交換した後、空気を室内に吐出させて室内を暖房させる冷暖房システムであって、圧縮機-凝縮器-膨張バルブ-蒸発器からなる一連のサイクル装置に該当する。
【0004】
前記空気調和機は、一つの室外機に一つの室内機が連結された空気調和機と、一つ以上の室外機に多数の室内機を連結して空気調和機を多数台設置したような効果を得るマルチ型空気調和機等がある。
【0005】
一方、マルチ型空気調和機の場合、室内機に連結された冷媒管から冷媒漏れが発生すると、多くの量の冷媒が狭い室内空間に停滞して、室内の居住者の身体に深刻な害を及ぼすことがあるという問題点があった。
【0006】
従って、従来は、室内空間への冷媒漏れを遮断するために、冷媒漏れが発生した室内機の入出口側に配置された遮断バルブを閉鎖したが、実際に遮断バルブが閉鎖されるまで、所定の時間が必要であり、実際に遮断バルブが閉鎖される間に冷媒が室内空間に漏れるという問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、室内機に冷媒漏れが感知された場合、遮断バルブが閉鎖される間に室内空間に漏れる冷媒量を最小化する空気調和機を提供することにある。
【0008】
本発明が解決しようとするまた別の課題は、マルチ型空気調和機において、室内機の冷媒漏れが遮断された後、冷媒が漏れた室内機を除いた残りの室内機の運転が可能な空気調和機を提供することにある。
【0009】
本発明の課題は、以上で言及した課題に制限されず、言及されないまた別の課題は、以下の記載から当業者にとって明確に理解できるはずである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
〔本発明の一の態様〕
本発明にあっては、その一の態様として、以下の発明を提案することができる。
〔1〕
空気調和機であって、
冷媒を圧縮する圧縮機が備えられた室外機と、
冷媒が熱交換される室内熱交換器、開度を調節して冷媒を膨張させる室内膨張バルブ、及び冷媒漏れを感知する漏れ感知センサが備えられた室内機と、
前記室外機と前記室内機とを連結し、気相状態の冷媒が流動する気管と、
前記室外機と前記室内機とを連結し、液相状態の冷媒が流動する液管と、
前記室内機に隣接して配置され、前記気管を開閉する第1遮断バルブと、
前記室内機に隣接して配置され、前記液管を開閉する第2遮断バルブと、
前記液管から分岐して前記圧縮機の入口端と連結される過冷却配管と、
開度を調節して前記過冷却配管を流動する冷媒を膨張させる過冷却膨張バルブと、
前記圧縮機の駆動を制御し、前記第1遮断バルブ、第2遮断バルブ、室内膨張バルブ、及び過冷却膨張バルブの開閉を制御する制御部と、を備えてなり、
前記制御部は、
前記漏れ感知センサが冷媒漏れを感知するとき、前記第1遮断バルブと第2遮断バルブを閉鎖し、前記室内膨張バルブと過冷却膨張バルブの開度を拡張する、空気調和機。
〔2〕
前記室外機は、
前記液管に配置され、開度を調節して冷媒を膨張させる室外膨張バルブを備え、
前記制御部は、
前記漏れ感知センサが冷媒漏れを感知するとき、前記室外膨張バルブの開度を拡張する、〔1〕に記載の空気調和機。
〔3〕
前記制御部は、
前記漏れ感知センサが冷媒漏れを感知するとき、前記圧縮機の駆動を停止する、〔1〕に記載の空気調和機。
〔4〕
前記室内機は複数個であり、
前記第1遮断バルブと前記第2遮断バルブは、前記複数の室内機にそれぞれ配置され、
前記制御部は、前記漏れ感知センサが冷媒漏れを感知するとき、前記複数の室内機のうち冷媒漏れが発生した室内機の位置を保存する、〔1〕に記載の空気調和機。
〔5〕
前記制御部は、
冷媒漏れが発生した室内機を除いた残りの室内機の前記第1遮断バルブと第2遮断バルブを開放し、前記圧縮機を再駆動する、〔4〕に記載の空気調和機。
〔6〕
空気調和機であって、
冷媒を圧縮する圧縮機が備えられた室外機と、
冷媒が熱交換される室内熱交換器、開度を調節して冷媒を膨張させる室内膨張バルブ、及び冷媒漏れを感知する漏れ感知センサが備えられた室内機と、
前記室外機と前記室内機とを連結し、気相状態の冷媒が流動する気管と、
前記室外機と前記室内機とを連結し、液相状態の冷媒が流動する液管と、
前記室内機と隣接して配置され、前記気管を開閉する第1遮断バルブと、
前記室内機と隣接して配置され、前記液管を開閉する第2遮断バルブと、
前記圧縮機の駆動を制御し、前記第1遮断バルブ、第2遮断バルブ、及び室内膨張バルブの開閉を制御する制御部と、を備えてなり、
前記制御部は、
前記漏れ感知センサが冷媒漏れを感知するとき、前記第2遮断バルブを閉鎖し、前記室内膨張バルブの開度を拡張し、前記室外機に冷媒が回収されるように前記圧縮機の駆動を維持する、空気調和機。
〔7〕
前記室外機は、
前記液管に配置され、開度を調節して冷媒を膨張させる室外膨張バルブを備え、
前記制御部は、
前記漏れ感知センサが冷媒漏れを感知するとき、前記室外膨張バルブを閉鎖する、〔6〕に記載の空気調和機。
〔8〕
前記制御部は、
圧力センサを介して測定したシステム圧力が不安定であるとき、前記圧縮機の周波数を低減する、〔6〕に記載の空気調和機。
〔9〕
前記制御部は、
前記第2遮断バルブが閉鎖され始めた時から設定時間が経過するか、又は、システム圧力が限界値に到達したとき、
前記第1遮断バルブと室内膨張バルブを閉鎖し、前記圧縮機の駆動を停止する、〔6〕に記載の空気調和機。
〔10〕
空気調和機の制御方法であって、
圧縮機を駆動して暖房運転するステップと、
漏れ感知センサで室内機の冷媒漏れを感知するステップと、
冷媒漏れが感知されるとき、前記室内機と室外機との間の冷媒の流動を断続する第1遮断バルブと第2遮断バルブを閉鎖し、室内膨張バルブと、液管と圧縮機の入口端とを連結する過冷却配管に配置された過冷却膨張バルブの開度を拡張するステップとを含む、空気調和機の制御方法。
〔11〕
冷媒漏れが感知されるとき、室外膨張バルブの開度を拡張するステップを更に含む、〔10〕に記載の空気調和機の制御方法。
〔12〕
冷媒漏れが感知されるとき、前記室内機への冷媒の流入を防ぐために、前記圧縮機の駆動を停止するステップを更に含む、〔10〕に記載の空気調和機の制御方法。
〔13〕
前記室内機は複数個備えられ、
前記複数個の室内機は、入口端に前記第1遮断バルブと、出口端に前記第2遮断バルブがそれぞれ配置され、前記室内膨張バルブと前記漏れ感知センサをそれぞれ備え、
前記漏れ感知センサで室内機の冷媒漏れを感知するステップは、前記複数個の室内機のうち、冷媒漏れが発生した室内機の位置を保存するステップを更に含み、
冷媒漏れが感知されるとき、前記複数個の室内機の前記第1遮断バルブと第2遮断バルブを閉鎖し、前記室内膨張バルブの開度を拡張するステップを更に含む、〔12〕に記載の空気調和機の制御方法。
〔14〕
冷媒漏れが発生した室内機を除いた残りの室内機の前記第1遮断バルブと第2遮断バルブを開放し、前記圧縮機を再駆動するステップを更に含む、〔13〕に記載の空気調和機の制御方法。
〔15〕
空気調和機の制御方法であって、
圧縮機を駆動して複数個の室内機を冷房運転するステップと、
漏れ感知センサで室内機の冷媒漏れを感知するステップと、
冷媒漏れが感知されるとき、第2遮断バルブを閉鎖し、室内膨張バルブの開度を拡張し、室外機に冷媒が回収されるように前記圧縮機の駆動を維持するステップと、を含む、空気調和機の制御方法。
〔16〕
冷媒漏れが感知されるとき、室外膨張バルブを閉鎖するステップを更に含む、〔15〕に記載の空気調和機の制御方法。
〔17〕
システム圧力と設定圧力とを比較し、システム圧力の安定可否を判断するステップと、及び
システム圧力が不安定であるとき、前記圧縮機の周波数を低減するステップと、を更に含む、〔15〕に記載の空気調和機の制御方法。
〔18〕
前記第2遮断バルブが閉鎖され始めた時から設定時間を経過するとき、第1遮断バルブ及び室内膨張バルブを閉鎖し、前記圧縮機を停止するステップを更に含む、〔15〕に記載の空気調和機の制御方法。
〔19〕
前記室内機は複数個備えられ、
前記複数個の室内機は、出口端に前記第1遮断バルブと、入口端に前記第2遮断バルブがそれぞれ配置され、前記室内膨張バルブと前記漏れ感知センサをそれぞれ備え、
前記漏れ感知センサで室内機の冷媒漏れを感知するステップは、前記複数個の室内機のうち、冷媒漏れが発生した室内機の位置を保存するステップを更に含み、
冷媒漏れが感知されるとき、前記複数個の室内機の前記第2遮断バルブを閉鎖し、前記室内膨張バルブの開度を拡張するステップ、及び
前記第2遮断バルブが閉鎖され始めた時から設定時間を経過するとき、前記第1遮断バルブ及び室内膨張バルブを閉鎖し、前記圧縮機を停止するステップ、を更に含む、〔15〕に記載の空気調和機の制御方法。
〔20〕
冷媒漏れが発生した室内機を除いた残りの室内機の前記第1遮断バルブと第2遮断バルブを開放し、前記圧縮機を再駆動するステップを更に含む、〔19〕に記載の空気調和機の制御方法。
【0011】
前記課題を達成するために、本発明の実施例に係る空気調和機は、冷媒を圧縮する圧縮機が備えられた室外機と、冷媒が熱交換される室内熱交換器、開度を調節して冷媒を膨張させる室内膨張バルブ、及び冷媒漏れを感知する漏れ感知センサが備えられた室内機と、前記室外機と前記室内機とを連結し、気相状態の冷媒が流動する気管と、前記室外機と前記室内機とを連結し、液相状態の冷媒が流動する液管と、前記室内機に隣接して配置され、前記気管を開閉する第1遮断バルブと、前記室内機に隣接して配置され、前記液管を開閉する第2遮断バルブと、前記液管から分岐して前記圧縮機の入口端と連結される過冷却配管と、開度を調節して前記過冷却配管を流動する冷媒を膨張させる過冷却膨張バルブと、前記圧縮機の駆動を制御し、前記第1遮断バルブ、第2遮断バルブ、室内膨張バルブ、及び過冷却膨張バルブの開閉を制御する制御部と、を含み(備え;構成し、;構築し;包接し;含有し;設定し;以下、同じ)、前記制御部は、前記漏れ感知センサが冷媒漏れを感知するとき、前記第1遮断バルブと第2遮断バルブを閉鎖し、前記室内膨張バルブと過冷却膨張バルブの開度を拡張する。
【0012】
前記室外機は、前記液管に配置され、開度を調節して冷媒を膨張させる室外膨張バルブを含み、前記制御部は、前記漏れ感知センサが冷媒漏れを感知するとき、前記室外膨張バルブの開度を拡張することができる。
【0013】
前記制御部は、前記漏れ感知センサが冷媒漏れを感知するとき、前記圧縮機の駆動を停止することができる。
【0014】
本発明の実施形態に係る空気調和機は、冷媒を圧縮する圧縮機が備えられた室外機と、冷媒が熱交換される室内熱交換器、開度を調節して冷媒を膨張させる室内膨張バルブ、及び冷媒漏れを感知する漏れ感知センサが備えられた室内機と、前記室外機と前記室内機とを連結し、気相状態の冷媒が流動する気管と、前記室外機と前記室内機とを連結し、液相状態の冷媒が流動する液管と、前記室内機と隣接して配置され、前記気管を開閉する第1遮断バルブと、前記室内機と隣接して配置され、前記液管を開閉する第2遮断バルブと、前記圧縮機の駆動を制御し、前記第1遮断バルブ、第2遮断バルブ、及び室内膨張バルブの開閉を制御する制御部と、を含み、前記制御部は、前記漏れ感知センサが冷媒漏れを感知するとき、前記第2遮断バルブを閉鎖し、前記室内膨張バルブの開度を拡張し、前記室外機に冷媒が回収されるように前記圧縮機の駆動を維持する。
【0015】
前記室外機は、前記液管に配置され、開度を調節して冷媒を膨張させる室外膨張バルブを含み、前記制御部は、前記漏れ感知センサが冷媒漏れを感知するとき、前記室外膨張バルブを閉鎖することができる。
【0016】
前記制御部は、圧力センサを介して測定したシステム圧力が不安定であるとき、前記圧縮機の周波数を低減することができる。
【0017】
前記制御部は、前記第2遮断バルブが閉鎖され始めた時から設定時間が経過するか、システム圧力が限界値に到達したとき、前記第1遮断バルブと室内膨張バルブを閉鎖し、前記圧縮機の駆動を停止することができる。
【0018】
本発明の実施形態に係る空気調和機の制御方法は、圧縮機を駆動して暖房運転するステップと、漏れ感知センサで室内機の冷媒漏れを感知するステップと、冷媒漏れが感知されるとき、前記室内機と室外機との間の冷媒の流動を断続する第1遮断バルブと第2遮断バルブを閉鎖し、室内膨張バルブと、液管と圧縮機の入口端とを連結する過冷却配管に配置された過冷却膨張バルブの開度を拡張するステップと、を含む。
【0019】
冷媒漏れが感知されるとき、室外膨張バルブの開度を拡張するステップをさらに含むことができる。
【0020】
冷媒漏れが感知されるとき、前記室内機への冷媒の流入を防ぐために、前記圧縮機の駆動を停止するステップをさらに含むことができる。
【0021】
前記室内機は複数個備えられ、複数個の室内機は、入口端に前記第1遮断バルブと、出口端に前記第2遮断バルブとがそれぞれ配置され、前記室内膨張バルブと前記漏れ感知センサをそれぞれ備え、前記漏れ感知センサで室内機の冷媒漏れを感知するステップは、前記複数個の室内機のうち、冷媒漏れが発生した室内機の位置を保存するステップをさらに含み、冷媒漏れが感知されるとき、前記複数個の室内機の前記第1遮断バルブと第2遮断バルブを閉鎖し、前記室内膨張バルブの開度を拡張するステップをさらに含むことができる。
【0022】
冷媒漏れが発生した室内機を除いた残りの室内機の前記第1遮断バルブと第2遮断バルブを開放し、前記圧縮機を再駆動するステップをさらに含むことができる。
【0023】
本発明の実施形態に係る空気調和機の制御方法は、圧縮機を駆動して複数個の室内機を冷房運転するステップと、漏れ感知センサで室内機の冷媒漏れを感知するステップと、冷媒漏れが感知されるとき、第2遮断バルブを閉鎖し、室内膨張バルブの開度を拡張し、室外機に冷媒が回収されるように前記圧縮機の駆動を維持するステップと、を含む。
【0024】
冷媒漏れが感知されるとき、室外膨張バルブを閉鎖するステップをさらに含むことができる。
【0025】
システム圧力と設定圧力とを比較し、システム圧力の安定可否を判断するステップ、及びシステム圧力が不安定であるとき、前記圧縮機の周波数を低減するステップをさらに含むことができる。
【0026】
前記第2遮断バルブが閉鎖され始めた時から設定時間を経過するとき、第1遮断バルブ及び室内膨張バルブを閉鎖し、前記圧縮機を停止するステップをさらに含むことができる。
【0027】
前記室内機は複数個備えられ、複数個の室内機は、出口端に前記第1遮断バルブと、入口端に前記第2遮断バルブがそれぞれ配置され、前記室内膨張バルブと前記漏れ感知センサをそれぞれ備え、前記漏れ感知センサで室内機の冷媒漏れを感知するステップは、前記複数個の室内機のうち、冷媒漏れが発生した室内機の位置を保存するステップをさらに含み、冷媒漏れが感知されるとき、前記複数個の室内機の前記第2遮断バルブを閉鎖し、前記室内膨張バルブの開度を拡張するステップ、及び前記第2遮断バルブが閉鎖され始めた時から設定時間を経過するとき、前記第1遮断バルブ及び室内膨張バルブを閉鎖し、前記圧縮機を停止するステップとをさらに含むことができる。
【0028】
冷媒漏れが発生した室内機を除いた残りの室内機の前記第1遮断バルブと第2遮断バルブを開放し、前記圧縮機を再駆動するステップをさらに含むことができる。
【0029】
その他の実施形態の具体的な事項は、詳細な説明及び図面に含まれている。
【発明の効果】
【0030】
本発明の空気調和機に係ると、次のような効果が一つ又はそれ以上ある。
【0031】
第一に、空気調和機の暖房運転中、室内機に冷媒漏れが感知された場合、室内機の遮断バルブが閉鎖される間、液管を圧縮機の入口端と連結して液管の圧力と室内の大気圧との圧力差を減らすことによって、室内空間に漏れる冷媒量を最小化することができるという利点がある。
【0032】
第二に、空気調和機の冷房運転中、室内機に冷媒漏れが感知された場合、室内機の遮断バルブが閉鎖される間、圧縮機を駆動して室内機の冷媒を室外機に回収することによって、室内に漏れる冷媒量を最小化することができるという利点がある。
【0033】
第三に、室内空間に冷媒漏れが遮断された後、冷媒漏れが発生しない残りの室内機のみの運転が可能であるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】本発明の実施形態に係る空気調和機の構成図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る空気調和機の暖房運転時の冷媒の流れを示す例示図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る空気調和機の冷房運転時の冷媒の流れを示す例示図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る制御部と関連構成を示すブロック図である。
【
図5】本発明の実施形態に係る空気調和機の暖房運転の中、室内機に冷媒が漏れた場合の制御方法を示すフローチャートである。
【
図6】本発明の実施形態に係る空気調和機の冷房運転の中、室内機に冷媒が漏れた場合の制御方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明の利点及び特徴、並びにそれらを達成する方法は、添付される図面と共に詳細に後述されている実施形態を参照すると明確になる。しかし、本発明は、以下で開示される実施形態に限定されるわけではなく、互いに異なる様々な形態で具現されることができ、単に本実施形態は、本発明の開示を完全にして、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、請求項の範疇により定義されるだけである。明細書全体にわたって、同じ参照符号は同じ構成要素を指称する。
【0036】
本明細書で使用された用語は、実施形態を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするわけではない。本明細書において、単数形は文句で特に言及しない限り、複数形も含む。明細書で使用される「含む(comprises)」及び/又は「含む(comprising)」(備える:構成する;構築する;設定する;包括する;含有する)が言及された構成要素、ステップ及び/又は動作は、一つ以上の異なる構成要素、ステップ及び/又は動作の存在又は追加を排除しない。
【0037】
別の定義がなければ、本明細書で使用される全ての用語(技術及び科学的用語を含む)は、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に共通して理解されることができる意味に使用できる。また、一般的に使用される辞書に定義されている用語は、明らかに特別に定義されていない限り、理想的に又は過度に解釈されない。
【0038】
以下、本発明の実施形態により空気調和機を説明するための図面を参考として、本発明について説明するようにする。
【0039】
図1は、本発明の実施形態に係る空気調和機の構成図である。
【0040】
以下、
図1を参照して、本発明の実施形態に係る空気調和機の構成を説明する。
【0041】
本発明の実施形態に係る空気調和機1は、室外に設置される室外機10、室内に設置される室内機20、室外機10と室内機20との間に配置されるトータルバルブ30、及び室内機20の入出口端に配置される遮断バルブ40を含むことができる。
【0042】
室外機10は、冷媒を圧縮する圧縮機110、冷媒と油とを分離する油分離機114、気相冷媒と液相冷媒とを分離するアキュムレータ112、冷媒を過冷却させる過冷却器120、及び外気と冷媒との間で熱交換する室外熱交換器130を含むことができる。
【0043】
圧縮機110は、低圧気相状態の冷媒を高圧気相状態の冷媒に圧縮できる。圧縮機110は、冷媒の圧縮容量を可変させることができるインバーター圧縮機に該当し得る。
【0044】
圧縮機110の入口端は、第2中間配管180と連結され、第2中間配管180にはアキュムレータ112が配置できる。圧縮機110の出口端は第1中間配管170と連結され、第1中間配管170には油分離機114が配置できる。
【0045】
圧縮機110の入出口端それぞれには、空気調和機1のシステム圧力を測定する圧力センサ190が配置できる。
【0046】
アキュムレータ112は、圧縮機110に流入する冷媒を液相冷媒と気相冷媒とに分離し、気相冷媒のみを圧縮機110に供給できる。
【0047】
油分離機114は、圧縮機110の出口端に配置されることができる。油分離機114は、圧縮機110から吐出された冷媒のうち油を分離し、分離された油を圧縮機110と連結された油回収管を介して油分離機114から圧縮機110に回収できる。
【0048】
圧縮機110の出口端と連結された第1中間配管170は分岐されて、第1バルブ171及び第2バルブ172と連結されることができる。
【0049】
第1バルブ171及び第2バルブ172は、第1中間配管170を介して互いに連結され、空気調和機の冷房運転及び暖房運転のモードによって冷媒流路を切り換えることができる。
【0050】
第1バルブ171は、空気調和機の暖房運転時、冷媒流路を切り換えて室外配管149と第2中間配管180とを連結することができる。第1バルブ171は、空気調和機の冷房運転時に冷媒流路を切り換えて、室外配管149と第1中間配管170とを連結することができる。
【0051】
第2バルブ172は、空気調和機の冷房運転時、冷媒流路を切り換えて、第2中間配管180と気管150とを連結することができる。第2バルブ172は、空気調和機の暖房運転時、冷媒流路を切り換えて、第1中間配管170と気管150とを連結することができる。
【0052】
過冷却器120は、液管140に配置されることができる。過冷却器120は空気調和機の冷房運転時、室外熱交換器130で熱交換された冷媒を過冷却させることができる。
【0053】
過冷却器120の出口側には過冷却配管121が液管140から分岐されて、アキュムレータ112の入口端又は圧縮機110の入口端と連結されることができる。過冷却配管121には過冷却器120から吐出された冷媒の開度を調節して膨張させる過冷却膨張バルブ122と、アキュムレータ112又は圧縮機110に流入する冷媒の量を調節する吸入バルブ123が配置できる。
【0054】
室外熱交換器130は、冷媒が流動する複数の冷媒チューブと複数の電熱ピンとで構成されて、冷媒と外気との間で熱交換を行うことができる。このとき、熱交換をより円滑にするために、室外熱交換器130の近くに室外機ファン132を配置して、外気を室外熱交換器130に供給できる。
【0055】
室外熱交換器130は、暖房運転時に蒸発器として使用され、冷媒と外気との間で熱交換を行い、冷房運転時に凝縮器として使用されて、冷媒と外気との間で熱交換を行うことができる。室外熱交換器130は単数個備えられてもよく、又は複数個備えられてもよい。本発明の実施形態では、並列に連結される第1室外熱交換器130aと第2室外熱交換器130bとを含むことができる。
【0056】
室内機20は単数個備えられてもよく、又は複数個備えられてもよい。本発明の実施形態では、複数個の室内機20を含むことができる。
【0057】
複数個の室内機20それぞれは、室内熱交換器210を含むことができる。室内熱交換器210は、冷媒が流動する複数のチューブと複数の電熱ピンとで構成され、冷媒と外気との間で熱交換を行うことができる。このとき、熱交換をより円滑にするために、室内熱交換器210の近くに室内機ファン(図示せず)を配置して、外気を室内熱交換器210に供給できる。
【0058】
室内熱交換器210は、空気調和機の冷房運転時に蒸発器、又は空気調和機の暖房運転時に凝縮器として使用されて、冷媒と外気との間で熱交換を行うことができる。
【0059】
また、複数個の室内機20それぞれには、室内空間の冷媒漏れを感知する漏れ感知センサ214を備えることができる。
【0060】
本発明の実施形態に係る空気調和機1は、液相冷媒が流動する液管140と、気相冷媒が流動する気管150とを含むことができる。
【0061】
液管140は、室外機10と室内機20とを連結することができる。液管140には室内膨張バルブ212と室外膨張バルブ143、144とが配置できる。室内膨張バルブ212は、空気調和機の冷房運転時に開度を調節し、室内熱交換器210に供給される冷媒を膨張させることができる。室外膨張バルブ143、144は、空気調和機の暖房運転時に開度を調節し、室外熱交換器130に供給される冷媒を膨張させることができる。
【0062】
液管140の一端は、第1分配管141と第2分配管142に分岐されることができる。第1分配管141は、第1室外熱交換器130aと連結され、第2分配管142は、第2室外熱交換器130bと連結されることができる。液管140の他端は、複数個の液相冷媒分配管に分岐されることができる。複数個の液相冷媒分配管は、複数個の室内熱交換器210それぞれに連結されることができる。
【0063】
室外膨張バルブ143、144は、第1分配管141に配置される第1室外膨張バルブ143と、第2分配管142に配置される第2室外膨張バルブ144とを含むことができる。
【0064】
気管150は、室外機10と室内機20とを連結することができる。気管150は、第2バルブ172が切り換えられることによって、一端が第1中間配管170又は第2中間配管180と連結され、他端が室内熱交換器210に連結されることができる。気管150の他端は、複数個の気相冷媒分配管に分岐されることができる。複数個の気相冷媒分配管は、複数個の室内熱交換器210それぞれに連結されることができる。
【0065】
本発明の実施形態に係る空気調和機1は、第1分配管141から分岐され、第2室外熱交換器130bと連結される第1バイパス配管145、及び第1バイパス配管145から分岐され、室外配管149と連結される第2バイパス配管147を含むことができる。
【0066】
第1バイパス配管145には、断続バルブ146が配置できる。断続バルブ146は、空気調和機の冷房運転時に開放され、第1室外熱交換器130aから吐出された冷媒を第2バイパス配管147と第2室外熱交換器130bに供給できる。断続バルブ146は、空気調和機の暖房運転時に閉鎖され、冷媒が第1バイパス配管145に流動することを遮断することができる。
【0067】
第2バイパス配管147には、チェックバルブ148が配置できる。チェックバルブ148は、空気調和機の冷房運転時に圧縮機から吐出された冷媒が室外配管149に沿って第2バイパス配管147に流入することを遮断することができる。
【0068】
本発明の実施形態に係る空気調和機1は、室外機10と室内機20との間に配置されるトータルバルブ30と、室内機20に隣接して配置される遮断バルブ40を含むことができる。
【0069】
トータルバルブ30と遮断バルブ40は、後述する圧縮機110の再駆動可否によって、トータルバルブ30と遮断バルブ40の少なくとも一つ以上が空気調和機1に配置できる。
【0070】
トータルバルブ30は、室外機10と室内機20との間の冷媒の流動を断続することができる。トータルバルブ30は、液管140と気管150が複数個の室内機20それぞれから分岐される前段に配置できる。トータルバルブ30は、気管150に配置されて気管150を開閉する第1トータルバルブ31、及び液管140に配置されて液管140を開閉する第2トータルバルブ32を含むことができる。
【0071】
遮断バルブ40は、室外機10と室内機20との間の冷媒の流動を断続することができる。遮断バルブ40は、室内機20に隣接して配置されることができる。遮断バルブ40は、室内機20の入出口端にそれぞれ配置されることができる。遮断バルブ40は気管150に配置され、気管150を開閉する第1遮断バルブ41、及び液管140に配置されて液管140を開閉する第2遮断バルブ42を含むことができる。
【0072】
図2は、本発明の実施形態に係る空気調和機の暖房運転時の冷媒の流れを示す例示図である。
【0073】
以下、
図2を参照して、暖房専用の運転時、空気調和機の動作及びこれによる冷媒の流れを説明する。
【0074】
圧縮機110から吐出された高圧気相状態の冷媒は、第1中間配管170に沿って第2バルブ172に流入できる。第2バルブ172は切り換えられて、第1中間配管170と気管150とを連結することができる。従って、第2バルブ172に流入した冷媒は、気管150に沿って流動できる。
【0075】
気管150に沿って流動する冷媒は、第1トータルバルブ31と、複数個の室内機20の入口端にそれぞれ配置された第1遮断バルブ41を通って、複数個の室内機20にそれぞれ供給されることができる。
【0076】
複数個の室内機20にそれぞれ供給された冷媒は、室内膨張バルブ212を通って、室内熱交換器210に流入して室内熱交換器210で凝縮できる。従って、複数個の室内機20は暖房運転できる。
【0077】
複数個の室内機20から吐出された冷媒は、複数個の室内機20の出口端にそれぞれ配置された第2遮断バルブ42と、第2トータルバルブ32を通って、液管140に沿って流動できる。
【0078】
液管140に沿って流動する冷媒は、第1分配管141及び第2分配管142に分配されることができる。
【0079】
第1分配管141に分配された冷媒は、第1室外膨張バルブ143を通って膨張し、第1室外熱交換器130aに供給されることができる。第1室外熱交換器130aに供給された冷媒は、第1室外熱交換器130aで蒸発して吐出されることができる。
【0080】
第2分配管142に分配された冷媒は、第2室外膨張バルブ144を通って膨張し、第2室外熱交換器130bに供給されることができる。第2室外熱交換器130bに供給された冷媒は、第2室外熱交換器130bで蒸発して吐出されることができる。
【0081】
第1室外熱交換器130aから吐出された冷媒と、第2室外熱交換器130bから吐出された冷媒は、室外配管149で合わせられることができる。
【0082】
室外配管149で合わせられた冷媒は、室外配管149に沿って第1バルブ171に流入できる。第1バルブ171は切り換えられて、第2中間配管180と室外配管149とを連結することができる。従って、室外配管149で合わせられた冷媒は、第2中間配管180に沿って流動できる。
【0083】
第2中間配管180に沿って流動する冷媒は、アキュムレータ112を通って圧縮機110に吸入されることができる。
【0084】
従って、本発明の実施形態に係る空気調和機1は、このような循環を繰り返して室内空間を暖房することができる。
【0085】
図3は、本発明の実施形態に係る空気調和機の冷房運転時の冷媒の流れを示す例示図である。
【0086】
以下、
図3を参照して、冷房専用の運転時、空気調和機の動作及びこれによる冷媒の流れを説明する。
【0087】
圧縮機110から吐出された高圧気相状態の冷媒は、第1中間配管170に沿って第1バルブ171に流入できる。第1バルブ171は切り換えられて、第1中間配管170の室外配管149と連結できる。従って、第1バルブ171に流入した冷媒は、室外配管149に流入できる。
【0088】
室外配管149に流入した冷媒は、チェックバルブ148により第2バイパス配管147への流動が遮断できる。従って、室外配管149に流入した冷媒は、第1室外熱交換器130aに供給されることができる。
【0089】
第1室外熱交換器130aに供給された冷媒は、第1室外熱交換器130aで凝縮し、第1分配管141に吐出されることができる。第1分配管141に吐出された冷媒は、閉鎖された第1室外膨張バルブ143により第1バイパス配管145に流入できる。第1バイパス配管145に流入した冷媒のうちの一部は、第2バイパス配管147に流入し、再度第1室外熱交換器130aに供給され、第1バイパス配管145に流入した冷媒のうちの残りの一部は、第2室外熱交換器130bに供給されることができる。
【0090】
第2室外熱交換器130bに供給された冷媒は、第2室外熱交換器130bで凝縮し、第2分配管142に吐出されることができる。
【0091】
第2分配管142に吐出された冷媒は、液管140に沿って流動できる。液管140に沿って流動する冷媒は、過冷却器120に供給されて、過冷却された後に吐出されることができる。
【0092】
過冷却器120から吐出された冷媒のうちの一部は、過冷却配管121に流入できる。過冷却配管121に流入した冷媒は、過冷却膨張バルブ122を通って膨張し、低温の気相冷媒に相変化できる。過冷却膨張バルブ122を通った冷媒は、過冷却器120に流入した冷媒と熱交換した後、吸入バルブ123を通って第2中間配管180に流入できる。
【0093】
過冷却器120を通った冷媒のうちの残りの一部は、第2トータルバルブ32と、複数個の室内機20の入口端に配置された第2遮断バルブ42を通って、複数個の室内機20それぞれに供給されることができる。
【0094】
複数個の室内機20それぞれに供給された冷媒は、複数個の室内膨張バルブ212を通って膨張し、複数個の室内熱交換器210で蒸発できる。従って、複数個の室内機20は、冷房運転できる。
【0095】
複数個の室内機20から吐出された冷媒は、複数個の室内機20の出口端に配置された第1遮断バルブ41と、第1トータルバルブ31を通って、気管150に沿って流動できる。
【0096】
気管150に沿って流動する冷媒は、第2バルブ172に流入できる。第2バルブ172は切り換えられて、気管150と第2中間配管180とを連結することができる。従って、第2バルブ172に流入した冷媒は、第2中間配管180に流入できる。
【0097】
第2中間配管180に流入した冷媒と過冷却配管121から流入した冷媒とは合わせられて、アキュムレータ112を通って圧縮機110に吸入されることができる。
【0098】
従って、本発明の実施形態に係る空気調和機1は、このような循環を繰り返して室内空間を冷房することができる。
【0099】
図4は、本発明の実施形態に係る制御部と関連構成を示すブロック図である。
【0100】
以下、
図4を参照すると、本発明の実施形態に係る空気調和機1は、システム圧力を測定する圧力センサ190、室内機20の冷媒漏れを感知する漏れ感知センサ214、及び空気調和機1の作動を制御する制御部50を含むことができる。
【0101】
圧力センサ190は、システムの高圧を測定する高圧センサ191と、システムの低圧を測定する低圧センサ192を含むことができる。ここで、システムの高圧は、圧縮機110の吐出圧力を意味することができ、システムの低圧は、圧縮機110の吸入圧力を意味することができる。
【0102】
高圧センサ191は、圧縮機110の出口端に配置されることができる。低圧センサ192は、圧縮機110の入口端に配置されることができる。従って、圧力センサ190を介して測定した圧力とシステムの設定圧力とを比較し、システム圧力の安定可否を判断することができる。
【0103】
漏れ感知センサ214は、室内機20の一側に配置されることができる。室内機20が複数個備えられる場合、漏れ感知センサ214は複数個の室内機20にそれぞれ配置されることができる。漏れ感知センサ214は、室内機20の冷媒配管の温度を測定して冷媒漏れを判断する温度センサに該当するか、室内空気中に冷媒の有無を感知し、冷媒漏れの濃度を測定して冷媒漏れを判断するセンサに該当し得る。
【0104】
制御部50は空気調和機1の冷房運転又は暖房運転によって第1バルブ171と第2バルブ172とが切り換えられるように第1バルブ171と第2バルブ172を制御することができる。
【0105】
制御部50は、圧縮機110を駆動するか、又は停止するか、圧縮機110の周波数が低減するように圧縮機110を制御することができる。
【0106】
制御部50は吸入バルブ123の開閉を調節し、圧縮機110の入口端に流入する冷媒の流量が調節されるように吸入バルブ123を制御することができる。
【0107】
制御部50は、過冷却膨張バルブ122、室外膨張バルブ143、144及び室内膨張バルブ212の開度を調節して冷媒が膨張するように、過冷却膨張バルブ122、室外膨張バルブ143、144及び室内膨張バルブ212を制御することができる。
【0108】
制御部50は、過冷却膨張バルブ122、室外膨張バルブ143、144及び室内膨張バルブ212を開閉して冷媒の流動が断続されるように、過冷却膨張バルブ122、室外膨張バルブ143、144及び室内膨張バルブ212を制御することができる。
【0109】
制御部50は、トータルバルブ30と遮断バルブ40を開閉し、室外機10と室内機20との間の冷媒の流動が断続されるようにトータルバルブ30と遮断バルブ40を制御することができる。
【0110】
図5は、本発明の実施形態に係る空気調和機の暖房運転の中、室内機に冷媒が漏れた場合の制御方法を示すフローチャートである。
【0111】
以下、
図5を参照して、空気調和機の暖房運転の中、室内機に冷媒漏れが感知された場合、室内空間への冷媒漏れを最小化する空気調和機の制御方法(S100)を説明する。
【0112】
制御部50は、圧縮機110が駆動されるように制御して、空気調和機1を暖房運転することができる(S110)。従って、室内空間は暖房できる。
【0113】
制御部50は、空気調和機1の暖房運転時に漏れ感知センサ214を介して複数個の室内機20の少なくとも一つで冷媒漏れを感知することができる(S120)。室内機20での冷媒漏れが感知されない場合、空気調和機1は暖房運転し続けることができる。
【0114】
一方、制御部50は、室内機20に冷媒漏れが感知された場合、冷媒漏れが感知された室内機20の位置を保存することができる。
【0115】
制御部50は、室内機20に冷媒漏れが感知された場合、複数個の室内機20それぞれの入口端に配置された第1遮断バルブ41と、複数個の室内機20のそれぞれの出口端に配置された第2遮断バルブ42が閉鎖されるように制御できる(S130)。
【0116】
このとき、複数個の室内機20のそれぞれの入口端は気管150と連結され、複数個の室内機20のそれぞれの出口端は液管140と連結されることができる。
【0117】
このとき、第1遮断バルブ41と第2遮断バルブ42は、閉鎖が始まった時から完全に閉鎖されるまで所定時間がかかり得る。前記所定時間は、約1分程度余りに該当し得、前記所定時間を以下設定時間と呼び得る。
【0118】
制御部50は、室内機20に冷媒漏れが感知された場合、室内膨張バルブ212の開度を拡張するように制御し、室内膨張バルブ212は完全開放されることができる(S130)。従って、室内機20は液管140と通ずることができる。
【0119】
制御部50は、室内機20に冷媒漏れが感知された場合、過冷却膨張バルブ122の開度を拡張するように制御し、過冷却膨張バルブ122は完全開放されることができる(S130)。従って、液管140は過冷却配管121を介して圧縮機110の入口端と連結されることができる。
【0120】
一方、過冷却配管121に吸入バルブ123が配置された場合、制御部50は、吸入バルブ123と過冷却膨張バルブ122を完全開放することができる。
【0121】
制御部50は、室内機20の冷媒漏れが感知された場合、室外膨張バルブ143、144の開度を拡張するように制御し、室外膨張バルブ143、144は完全開放されることができる(S140)。
【0122】
制御部50は、室内機20の冷媒漏れが感知された場合、圧縮機110の駆動を停止させることができる。従って、遮断バルブ40が閉鎖される間に冷媒が室内機20に流入することを防ぐことができる(S150)。
【0123】
制御部50は、第1遮断バルブ41と第2遮断バルブ42が閉鎖され始めた時から設定時間を経過して完全に閉鎖されたとき、圧縮機110を再駆動するか判断することができる(S160)。
【0124】
制御部50は、圧縮機110を再駆動する場合、冷媒漏れが感知された室内機20を除いた残りの室内機20の第1遮断バルブ41と第2遮断バルブ42を開放することができる(S170)。
【0125】
従って、空気調和機1は、冷媒漏れが感知された室内機20を除いた残りの室内機20の暖房運転をし続けることができる。
【0126】
制御部50は、圧縮機110を再駆動しない場合、圧縮機110の停止を維持することができる(S180)。
【0127】
前記のような過程を通じて、空気調和機1の暖房運転時に複数個の室内機20の少なくとも一つに冷媒漏れが発生した場合、遮断バルブ40を制御して室外機10と室内機20との間の冷媒の流動を遮断することができる。
【0128】
また、空気調和機1の暖房運転の中、室内機20に冷媒漏れが発生した場合、液管140とシステムの低圧に該当する圧縮機110の入口端とを連結し、液管140の圧力を室内の大気圧と同様に下げることができる。これによって、室内の大気圧と液管140との圧力差が減り、遮断バルブ40が実際に閉鎖されるまでの時間の間に室内空間に漏れる冷媒量を最小化することができる。
【0129】
前記と異なり、室内機20が単数個備えられた場合、圧縮機110の再駆動判断ステップ(S160)を含まないことがある。
【0130】
また、室内機20が単数個備えられた場合、空気調和機1に遮断バルブ40の代わりにトータルバルブ30のみが配置でき、トータルバルブ30は、室内機20の冷媒漏れの際に、
図5で説明した遮断バルブ40のように作動されることができる。
【0131】
また、室内機20が複数個備えられた場合にも、圧縮機110の再駆動が必要ではない場合、圧縮機110の再駆動判断ステップ(S160)を含まないことがある。この場合、空気調和機1に遮断バルブ40の代わりにトータルバルブ30のみが配置でき、トータルバルブ30は、室内機20の冷媒漏れの際に、
図5で説明した遮断バルブ40のように作動されることができる。
【0132】
図6は、本発明の実施形態に係る空気調和機の冷房運転の中、室内機に冷媒が漏れた場合の制御方法を示すフローチャートである。
【0133】
以下、
図6を参照して、空気調和機の冷房運転の中、室内機に冷媒漏れが感知された場合、室内空間への冷媒漏れを最小化する制御方法(S200)を説明する。
【0134】
制御部50は、圧縮機110が駆動されるように制御して、空気調和機1を冷房運転することができる(S205)。従って、室内空間は冷房できる。
【0135】
制御部50は、空気調和機1の冷房運転時、漏れ感知センサ214を介して複数個の室内機20の少なくとも一つで冷媒漏れを感知することができる(S210)。室内機20での冷媒漏れが感知されない場合、空気調和機1は冷房運転し続けることができる。
【0136】
一方、制御部50は、室内機20に冷媒漏れが感知された場合、冷媒漏れが感知された室内機20の位置を保存することができる。
【0137】
制御部50は、室内機20に冷媒漏れが感知された場合、複数個の室内機20のそれぞれの入口端に配置された第2遮断バルブ42が閉鎖されるように制御できる(S215)。
【0138】
このとき、複数個の室内機20のそれぞれの入口端は液管140と連結され、複数個の室内機20のそれぞれの出口端は気管150と連結されることができる。
【0139】
このとき、第2遮断バルブ42は、閉鎖が始まった時から完全に閉鎖されるまで所定時間がかかり得る。前記所定時間は、約1分程度余りに該当し得、前記所定時間を以下設定時間と呼び得る。
【0140】
制御部50は、室内機20に冷媒漏れが感知された場合、室内膨張バルブ212の開度を拡張するように制御し、室内膨張バルブ212は完全開放されることができる(S215)。
【0141】
制御部50は、圧縮機110に駆動を維持して、冷媒を室外機10に回収することができる(S215)。
【0142】
制御部50は、室外膨張バルブ143、144を閉鎖し、高圧の冷媒が室内機20に流入することを防止することができる(S220)。
【0143】
制御部50は、圧力センサ190を介して測定されたシステム圧力と設定圧力とを比較し、システム圧力の安定可否を判断することができる(S225)。
【0144】
ここで、システム圧力とは、システムの高圧とシステムの低圧を意味することができる。システムの高圧は、圧縮機の吐出圧力を意味し、システムの低圧は圧縮機の吸入圧力を意味することができる。
【0145】
システムの高圧は、圧縮機の出口端に配置された高圧センサ191により測定されることができ、システムの低圧は、圧縮機の入口端に配置された低圧センサ192により測定されることができる。
【0146】
高圧センサ191を介して測定された高圧が第1設定圧力以下である場合、システム圧力は安定であると判断することができる。第1設定圧力は、圧縮機110の吐出配管の破裂危険から完全な圧力に該当し得る。第1設定圧力は、実験を通じて得られた実験値に該当し得る。
【0147】
低圧センサ192を介して測定された圧力が第2設定圧力以上である場合、システム圧力が安定であると判断することができる。第2設定圧力は、圧縮機110の駆動部内部の損傷危険から安全な圧力に該当し得る。第2設定圧力は、実験を通じて得られた実験値に該当し得る。
【0148】
システム圧力が安定であるか否かは、高圧センサ191を介して測定されたシステムの高圧が第1設定値を経過するか、低圧センサ192を介して測定されたシステム低圧が第2設定値未満である場合、システム圧力が不安定であると判断され、高圧センサ191を介して測定されたシステムの高圧が第1設定値以下であり、低圧センサ192を介して測定されたシステムの低圧が第2設定値以下である場合、システム圧力が安定であると判断できる。
【0149】
制御部50は、システム圧力が不安定な場合、第2遮断バルブ42が閉鎖され始めた時から設定時間を経過したか判断することができる(S230)。
【0150】
制御部50は、システム圧力が不安定であり、第2遮断バルブ42が閉鎖され始めた時から設定時間が経過しない場合、圧縮機110の周波数を低減するように制御することができる(S235)。従って、システム圧力を調節することができる。
【0151】
制御部50は、システム圧力が不安定であり、第2遮断バルブ42が閉鎖され始めた時から設定時間が経過した場合、第1遮断バルブ41と、室内膨張バルブ212を閉鎖し、圧縮機110の駆動を停止することができる(S250)。
【0152】
制御部50は、システム圧力が安定な場合、圧縮機110の周波数を維持したまま、圧縮機110を駆動することができる(S240)。
【0153】
制御部50は、圧縮機110の周波数を維持したまま、圧縮機110を駆動し続ける場合、第2遮断バルブ42が閉鎖され始めた時から設定時間を経過したか、又は、システム圧力が限界値に到達したか判断することができる(S245)。
【0154】
システム圧力の限界値に到達したか否かは、高圧センサ191を介して測定されたシステムの高圧が第1設定圧力に到達したか、低圧センサ192を介して測定されたシステムの低圧が第2設定圧力に到達したかにより判断されることができる。
【0155】
制御部50は、第2遮断バルブ42が閉鎖され始めた時から設定時間を経過したか、システム圧力が限界値に到達した場合、第1遮断バルブ41と、室内膨張バルブ212を閉鎖し、圧縮機110の駆動を停止することができる(S250)。
【0156】
制御部50は、第1遮断バルブ41が閉鎖され始めた時から設定時間を経過して完全に閉鎖されたとき、圧縮機110を再駆動するか判断することができる(S260)。
【0157】
制御部50は、圧縮機110を再駆動する場合、冷媒漏れが感知された室内機20を除いた残りの室内機20の第1遮断バルブ41と第2遮断バルブ42を開放することができる(S265)。
【0158】
従って、空気調和機1は、冷媒漏れが感知された室内機20を除いた残りの室内機20の冷房運転をし続けることができる。
【0159】
制御部50は、圧縮機110を再駆動しない場合、圧縮機110の停止を維持することができる(S270)。
【0160】
前記のような過程を通じて、空気調和機1の冷房運転時、複数個の室内機20の少なくとも一つに冷媒漏れが発生した場合、圧縮機110を制御して室外機10に冷媒を回収できる。従って、遮断バルブ40が実際に閉鎖されるまでの時間の間に室内空間に漏れる冷媒量を最小化することができる。
【0161】
前記と異なり、室内機20が単数個備えられた場合、圧縮機110の再駆動判断ステップ(S260)を含まないことがある。
【0162】
また、室内機20が単数個備えられた場合、空気調和機1に遮断バルブ40の代わりにトータルバルブ30のみが配置でき、トータルバルブ30は、室内機20の冷媒漏れの際に、
図6で説明した遮断バルブ40のように作動されることができる。
【0163】
また、室内機20が複数個備えられた場合にも、圧縮機110の再駆動が必要ではない場合、圧縮機110の再駆動判断ステップS260を含まないことがある。この場合、空気調和機1に遮断バルブ40の代わりにトータルバルブ30のみが配置でき、トータルバルブ30は、室内機20の冷媒漏れの際に、
図6で説明した遮断バルブ40のように作動されることができる。
【0164】
以上では、本発明の好ましい実施形態について図示して説明したが、本発明は前述した特定の実施形態に限定されず、特許請求範囲で請求する本発明の要旨を外れることなく、当該発明が属する技術分野で通常の知識を有する者により多様な変形実施が可能であることは勿論であり、このような変形実施は、本発明の技術的思想や展望から個別的に理解されてはならない。
【0165】
同様に、特定の順序により図面で動作を示しているが、これは、好ましい結果を得るために図示されたその特定の順序や順次的な順序でそのような動作を行わなければならないとか、又は全ての図示された動作が行われなければならないと理解されてはならない。特定の場合、マルチタスキングと並列プロセシングが有利であり得る。
【符号の説明】
【0166】
1 空気調和機
10 室外機
20 室内機
30 トータルバルブ
40 遮断バルブ
110 圧縮機
120 過冷却器
130 室外熱交換器
140 液管
150 気管
170 第1中間配管
180 第2中間配管
190 圧力センサ
210 室内熱交換器