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  • 特開-紫外線照射装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022093433
(43)【公開日】2022-06-23
(54)【発明の名称】紫外線照射装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/62 20100101AFI20220616BHJP
【FI】
H01L33/62
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022072769
(22)【出願日】2022-04-26
(62)【分割の表示】P 2021105953の分割
【原出願日】2016-02-29
(31)【優先権主張番号】P 2015040744
(32)【優先日】2015-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】514054029
【氏名又は名称】株式会社飯田照明
(74)【代理人】
【識別番号】100167438
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100166800
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 裕治
(72)【発明者】
【氏名】飯田 史朗
(72)【発明者】
【氏名】板谷 賢二
(57)【要約】
【課題】ブラックライトの代替として使用可能な紫外線照射装置を提供する。
【解決手段】紫外線照射装置1は、紫外線を発する複数のLED3を実装基板15に実装し且つ第1方向に長い紫外線照射装置において、LED3は、第1方向に沿って、第1方向と直交する方向における装置の寸法の1.6~4.5倍のピッチで実装されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
紫外線を発する複数のLEDを実装基板に実装し且つ第1方向に長い紫外線照射装置において、
前記LEDは、前記第1方向に沿って、前記第1方向と直交する方向における装置の寸法の1.6~4.5倍のピッチで実装されている
紫外線照射装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紫外線を照射するLEDを光源に使用した紫外線照射装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、装飾、紙幣や骨董品等の鑑定、樹脂やインクの硬化等に、蛍光作用の強い近紫外線を放射するブラックライト蛍光ランプがある(例えば、特許文献1)。
一方、近年、環境意識の高まりから、省電力化に優れたLEDを光源に使用した照明装置が普及してきており、従来の紫外線ランプの代替としてLEDを利用する線状光源(例えば、特許文献2)や、ブラックライト蛍光ランプに近い機能を有し且つLEDを利用する紫外線照射装置が提案されている(例えば、特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11-283570号公報
【特許文献2】特開2014-194913号公報 第32段落
【特許文献3】特開2013-114875号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献2及び特許文献3では、紫外線照射装置としてLEDの使用が提案されているが、従来のブラックライトの代替として使用できるものは、具体的に提案されていない。一方で、LEDを高効率で使用したいとの要望もある。
本発明が解決しようとする課題は、上記の問題点に鑑み、ブラックライトの代替としても使用可能な紫外線照射装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、紫外線を発する複数のLEDを実装基板に実装し且つ第1方向に長い紫外線照射装置において、前記LEDは、前記第1方向に沿って、前記第1方向と直交する方向における装置の寸法の1.6~4.5倍のピッチで実装されている。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、ブラックライトの代替としても使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態の紫外線照射装置の外観斜視図である。
図2】実施形態の紫外線照射装置の分解斜視図である。
図3】実施形態の紫外線照射装置の端部の縦断面図である。
図4】実施形態の紫外線照射装置の端部の横断面図である。
図5】変形例の紫外線照射装置の端部の横断面図である。
図6】変形例の紫外線照射装置の端部の横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<概要>
実施形態の一態様に係る紫外線照射装置は、紫外線を発する複数のLEDを実装基板に実装し且つ第1方向に長い紫外線照射装置において、前記LEDは、前記第1方向に沿って、前記第1方向と直交する方向における装置の寸法の1.6~4.5倍のピッチで実装されている。
明細書の一態様に係る紫外線照射装置は、紫外線を発する複数のLEDが実装基板に実装されている紫外線照射装置において、前記実装基板は第1の方向に長い帯状をし、前記LEDは前記実装基板の長手方向に50mm~150mmの間隔を置いて実装されている。
明細書の別態様に係る紫外線照射装置において蛍光灯を利用した直管状のブラックライトが取り付け可能な照明器具に着脱自在に装着するための口金部材を前記第1の方向の両端に備える。
明細書の一態様に係る照射装置は、複数のLEDに対して、当該LEDの定格電流よりも低い電流が供給される。
明細書の別態様に係る照射装置において、前記低い電流は前記定格電流に対して60%以下である。
明細書の別態様に係る照射装置において、前記LEDは紫外線を照射し、前記LEDは定格電流が1W以上である。
明細書の一態様に係る紫外線照射装置において、横断面が「C」字状をする透光性カバーと前記透光性カバーの開口を塞ぐ弓状のベース部材とから構成され且つ外観形状が円筒状をする筐体と、紫外線を発する複数のLEDが実装基板に実装されてなり且つ前記筐体内に収容されるLEDモジュールと、前記筐体の端部に装着される口金部材と、前記口金部材から受電して前記LEDモジュールを点灯させるための点灯回路とを備える。
明細書の別態様に係る紫外線照射装置において、前記実装基板は前記筐体の長手方向に長い帯状をし、前記LEDは前記実装基板の長手方向に50mm~150mmの間隔を置いて実装されている。
明細書の別態様に係る紫外線照射装置において、前記点灯回路は前記LEDに200mA~400mAの電流を供給する。
【0009】
<実施形態>
以下に実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
1.全体構成
紫外線照射装置1は、紫外線を照射するLED3を備えるLEDモジュール5と、LEDモジュール5を搭載するためのベース部材7と、LEDモジュール5を覆うカバー部材9と、LED3を発光させるための点灯回路11と、ソケットから商用電力を受電するための口金部材13とを有する。
紫外線照射装置1は具体的には直管状をしている。紫外線照射装置1は、横断面が「C」字状をするカバー部材9と、カバー部材9の「C」の開口を塞ぐ弓状のベース部材7とから構成され且つ外観形状が円筒状をする筐体6と、複数のLED3が実装基板15に実装されてなり且つ筐体6内に収容されるLEDモジュール5と、筐体6の端部に装着される口金部材13と、口金部材13から受電してLEDモジュール5を点灯させるための点灯回路11とを備える。
【0010】
2.各部構成
(1)LEDモジュール5
LEDモジュール5は、図2に示すように、長尺状の実装基板15と、実装基板15の長手方向に沿って間隔を置いて実装された複数個のLED3とを有する。実装基板15は、複数個のLED3を所定の接続形態で実装するための実装パターンと、実装パターンと点灯回路11とを接続するための端子パターンとからなる配線パターン(図示省略)を有している。
実装基板15において、LED3が実装される側を表側と、LED3が実装されていない側を裏側とそれぞれする。なお、配線パターンは実装基板15の表面に存在する。
後述のカバー部材9が拡散溝35を有しているため、LED3から出射された紫外線(波長が365[nm]~405[nm]の範囲にある。)が均一に拡散されやすくなり、実装基板15に実装されるLED3のピッチを大きくできる。具体的には、LED3のピッチを50[mm]~120[mm]にまで広げることができる。この場合、点灯中のLED3の粒粒感はあるものの、LED3の半値角が120[度]程度あり、また、通常使用での被照射面はLED3から100[mm]以上離れており、実用上全く問題なく使用できる。なお、範囲を規定するA~Bの表示は、A以上B以下の範囲をさす。
【0011】
(2)ベース部材7
主に図2及び図4を用いて説明する。
ベース部材7は長尺状をしている。ベース部材7はカバー部材9と組み合わされて筐体として機能する円筒を構成する。ベース部材7の横断面形状は長手方向に対して一定である。ベース部材7は横断面において弓形に似た形状をしている。
ベース部材7は、図4に示すように、弓形に似た形状をするベース本体17と、LEDモジュール5を装着するためのモジュール装着手段19と、カバー部材9を装着するためのカバー装着手段21とを有している。
ベース本体17は端部に口金部材13を装着するためのねじ孔23を有している。なお、ねじ孔23はベース本体17の長手方向と平行に延伸する。
【0012】
モジュール装着手段19は、ベース本体17における円弧面と反対側に設けられている。モジュール装着手段19はLEDモジュール5の実装基板15の短手方向の端部を係止する係止構造により構成されている。
モジュール用の係止構造は、LEDモジュール5をベース本体17の所定位置に載置した状態において、LEDモジュール5の実装基板15の短手方向の両端から立設する立設部25と、立設部25から実装基板15の表面へと張り出す張出部27とを有する。なお、LEDモジュール5は、ベース本体17と張出部27との間に形成されている空間にベース部材7の端面から挿入されることで、ベース部材7に装着される。
【0013】
カバー装着手段21は、ベース本体17における円弧面と反対側に設けられている。カバー装着手段21は、カバー部材9の折曲部(開口側端部)29を係止する係止構造により構成されている。
【0014】
カバー用の係止構造は、モジュール用の係止構造を利用している。カバー用の係止構造は、立設部25の立設先端からLEDモジュール5が存在する側と反対側へと屈曲する屈曲部31により構成される。屈曲部31の屈曲先端は、横断面において円形状をしている。屈曲部31とベース本体17との間の空間にカバー部材9の開口端部である折曲部29が係合する。なお、カバー部材9は、ベース部材7の長手方向の端面からベース本体17と屈曲部31との間に挿入されることで、ベース部材7に装着される。
【0015】
ベース本体17は、カバー部材9と組み合わされた円筒においてベース本体17の周端と円筒の中心とを結ぶ角度が70[度]~120[度]の範囲内、好ましくは80[度]~110[度]の範囲内になるように、構成されている。これにより、LED3とカバー部材9との距離を大きくできる。なお、LED3とカバー部材9との間隔を大きくすることで、カバー部材9の紫外線による劣化が抑制される。
紫外線照射装置1の横断面において、一方の立設部25の立設先端とLEDモジュール5のLED3の表面中央とを結ぶ仮想線と他方の立設部25の立設先端とLEDモジュール5のLED3の表面中央とを結ぶ仮想線との間の角度(LED3の光の主出射方向を含む方の角度である。)が、LED3の半値角よりも大きくなっている。具体的には、LED3の半値角に対して、0[度]~50[度]の範囲にあればよい。好ましくは、LED3の半値角に対して、20[度]~40[度]の範囲あればよい。この範囲にすることで、照射時に紫外線照射装置1に立設部25の影が現れるのを防止することができる。
【0016】
(3)カバー部材
主に図2及び図4を用いて説明する。
カバー部材9は長尺状をしている。カバー部材9の横断面形状は長手方向に対して一定である。カバー部材9は、下部側に開口を有し、円筒の円形の下部を切り欠いたような形状をしている。カバー部材9における開口に面する端部(開口側端部である。)は、下部を切り欠かれていない円筒の中心に向かう折曲部29となっている。
カバー部材9は、ベース本体17と屈曲部31との間に形成されている空間に折曲部29がベース部材7の端面から挿入されることで、ベース部材7に装着される。折曲部29が円筒の中心に向かって延伸し、ベース部材7の屈曲部31の屈曲先端が円形状しているため、カバー部材9がベース部材7から外れるのを防止できる。
【0017】
カバー部材9は、横断面において、カバー部材9の長手方向に延伸する拡散溝35を内周面に有している。拡散溝35は周方向に等間隔で複数本形成されている。拡散溝35の深さは、0.1[mm]~0.5[mm]の範囲内にあり、拡散溝35の横断面は「V」字状をし、その角度が1.2[°]~3.8[°]の範囲内にある。これにより、LED3から出射される光が拡散される。
カバー部材9は、紫外線透過性の高いアクリル樹脂(例えば、クラレ社製、商品名:パラグラス、品番:UV00等である。)により構成される。なお、アクリル樹脂にシリコーン微粒子等の拡散粒子を混入させたカバー(所謂、乳白色カバーである)では紫外線を透過しないため、上記の拡散溝35は有効である。
【0018】
(4)点灯回路
主に図2図4を用いて説明する。
点灯回路11は、口金部材13を介して受電した商用電力を直流電力に変換してLEDモジュール5に供給する。点灯回路11は、例えば、整流回路、平滑回路、電変換回路等を有している。
点灯回路11を構成する電子部品37は回路基板39に実装されている。図では、電子部品37としてコンデンサのみが現れている。点灯回路11は口金部材13内に収容される。点灯回路11の固定については後述する。
点灯回路11はLED3に対して200[mA]~400[mA]の電流を供給するように構成されている(なお、この場合のLED3の電力は、0.7[W]~2.0[W]となる。)。これにより、LED3から出射される紫外線の放射強度を向上させることができる。また、放射強度を向上できるため、LED3のピッチを広げることができ、使用するLED3の個数を少なくできる。特に、高出力タイプのLED3に定格電流よりも低い電流を供給しているため高効率となる。なお、ここでいう「高出力タイプ」は定格電力が1[W]以上のものをいう。高出力タイプのLEDはチップが大きく効率が良いため、より一層光の取り出し効率が向上する。
【0019】
(5)口金部材13
口金部材13は、現行のブラックライト蛍光灯が着脱自在に装着される器具本体のソケットに装着自在な構成されている。口金部材13は、底壁41と筒壁43とを有する樹脂製の有底筒体45と、有底筒体45の底壁41に設けられた口金ピン47とを備える。ここでの口金ピン47はGタイプである。また、有底筒体45は黒色をしている。これにより、紫外線照射装置がブラックライトであることが認識しやすくなる。
口金ピン47は、有底筒体45の内部に配され且つ底壁41に装着されるベース部49と、底壁41から外部へと延出するピン部51とを備える。なお、ピン部51は2本あるが、2本のピン部51は1つのベース部49から延出する。
有底筒体45は筒壁43に段差43aを有する。段差43aは少なくとも口金ピン47のベース部49よりも開口側に設けられている。段差43aは開口側が拡径する段差である。筒壁43は、紫外線照射装置1においてベース部材7が存在する側に、口金部材13をベース部材7に取り付けるための取付手段53を有している。
【0020】
ここでは、口金部材13のベース部材7の取り付けにねじ部材55を利用している。このため、筒壁43は、ねじ部材55を取り付けるための取付け凹部57を有し、ねじ部材55が挿通する部分の肉厚が厚くなっている。
底壁41には段差43aの位置まで伸びるボス部59が設けられている。ボス部59にはねじ穴が設けられている。
点灯回路11の回路基板39は筒壁43の内周面に対応した形状をし、点灯回路11が有底筒体45の開口から挿入されると、回路基板39の周縁部が段差43aに当接するようになっている。この状態で、回路基板39は底壁41のボス部59のねじ穴に対応する部位に貫通孔を有し、この貫通孔を挿通するねじ体61によって点灯回路11が口金部材13の内部に固定される。
【0021】
3.実施例
(1)実施品1
本発明を適用した発明品の一実施例について説明する。
発明品の紫外線照射装置は、直径が32.5[mm]で、全長が1,198[mm]である。LED数は10個である。LEDへの投入電流は270[mA]であり、ランプ電力は10[W]である。LEDのピッチは110[mm]である。紫外線の放射強度は66[μW/cm]である。紫外線照射装置の寿命は20,000[時間]である。
(2)実施品2
本発明を適用した発明品の他の実施例について説明する。
発明品の紫外線照射装置は、直径が32.5[mm]で、全長が1,198[mm]である。LED数は18個である。LEDへの投入電流は300[mA]である。LEDのピッチは60[mm]である。ランプ電力は20[W]である。紫外線の放射強度は140[μW/cm]である。紫外線照射装置の寿命は20,000[時間]である。
(3)現行ブラックライト蛍光灯
実施品1及び2のサイズと同じ現行のブラックライト蛍光灯について説明する。
ブラックライト蛍光灯は、直径が32.5[mm]で、全長が1,198[mm]である。ランプ電力は40[W]である。紫外線の放射強度は66[μW/cm]である。ブラックライト蛍光灯の寿命は5,000[時間]である。
【0022】
<変形例>
以上、一実施形態に係る紫外線照射装置を説明したが、この実施形態に限られるものではなく、例えば、以下のような変形例であってもよい。また、実施形態と変形例とを組み合わせたものでもよいし、変形例同士を組み合わせたものでもよい。また、実施形態や変形例に記載していない例や要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても本発明に含まれる。
【0023】
1.ブラックライト
実施形態に係る紫外線照射装置1は、現行のブラックライト蛍光灯の代替用である。つまり、紫外線照射装置1は、現行のブラックライト蛍光灯が取り付けられる照明器具に着脱自在に装着して使用できる。
しかしながら、紫外線照射装置は、例えばGタイプ以外の専用の接続端子を有し、専用の照明器具に取り付けるような構造にしてもよい。また、紫外線照射装置に直接商用電源を接続して、照明器具等を使用しない紫外線照射装置として構成してもよい。
ブラックライト代替を目的としていない場合、筐体の外観形状は円筒状をしなくてもよく、例えば、断面が四角形状をし全体形状が筒状をするような形状であってもよい。この場合、例えば、カバー部材の形状を直線的な「コ」字状にし、ベース部材の形状を矩形状とすることで実施できる。なお、ベース部材は、LED発光時の熱を放出するヒートシンク機能を有しているため、外部に露出していることが好ましい。
【0024】
2.カバー部材
カバー部材9の拡散溝35は、長尺状の長手方向に沿って延伸しているが、例えば、短手方向に延伸してもよい。また、ベース部材との結合は、係止構造以外であってもよい。例えば、ねじや接着剤により結合してもよい。
3.ベース部材
ベース部材7は、LEDモジュール5を実装する部分以外が、外部に露出しているが、LED発光時に発生する熱量が少ない場合(例えば、LEDの投入電流が小さい場合などである。)は、外部に露出する部分を有していなくてもよい。
外部に露出しない一例として、図5に示すように、ベース部材107が円筒状のカバー部材109の内部に配されている照明装置101がある。なお、ベース部材107は、カバー部材109のリブ109a,109bにより係止された状態で、ねじ部材55を介して口金部材13に固定される。LEDモジュール105はベース部材107の係止片107a,107bによりベース部材107に装着される。
<その他>
(1)実施形態では紫外線LEDを利用したが、例えば、青色光は発するLEDを混合させてもよい。これにより補虫効果を向上させることができる。さらに、青色光をベースにして白色光を発する(蛍光体を利用する)LEDを混合させてもよい。この場合、紫外線による効果と補虫効果の他、作業用の照明としての効果も得られる。なお、紫外線LEDの他に、作業用照明として白色LEDを備えてもよい。
(2)実施形態では高出力タイプのLEDに対して定格電流より低い電流(定格電流の40(%)~60(%)である。)を供給することで、投入電流に対する光の取り出し効率(発光効率)を向上させている。これは、紫外線LEDだけでなく、青色LEDや白色LEDについても適用できる。つまり、光の取り出し効率の改善の観点から、高出力タイプのLEDを定格電流よりも低い電流値で発光させるという別発明が存在し、当該別発明は、実施形態で説明した紫外線照射装置だけでなく、一般照明用の照射装置にも適用できる。この場合、樹脂材料からなるカバー部材は拡散粒子を有してもよい(所謂、乳白色カバーである)。また、カバー部材の拡散溝はあった方が良いが、拡散粒子の混入量次第で拡散溝はなくてもよい。
LEDに供給する電流に着目する場合、カバー体の横断面は「C」字状であったが、特に限定する必要はなく、例えば、上述のような開口を有しない断面形状であってもよいし、円以外の形状(例えば多角形状)の横断面形状であってもよい。
(3)実施形態ではLEDへ供給する電流を定格電流又はそれより低い電流としているが、もさらに低い電流を供給してもよい。この場合、ベース部材はヒートシンクとしての機能を有しておらず、LEDモジュールを搭載する機能を有する。
低い電流をLEDに供給する場合、発熱量を抑制できるため、カバー部材に直接LEDモジュールを装着するような構成であってもよい。この場合、カバー部材は開口を有しない横断面形状であってもよい。
ベース部材を有さず、両端以外に開口を有さないカバー部材を用いた一例として、図6に示すように、LEDモジュール205が円筒状のカバー部材209の内部に配されている照明装置201がある。LEDモジュール205は、カバー部材209の一対の装着溝209a,209bに実装基板215の短手方向の両端が挿入された状態で、口金部材13に接着剤を介して固定される。
【符号の説明】
【0025】
1 紫外線照明装置
3 LED
5 LEDモジュール
6 筐体
7 ベース部材
9 カバー部材
11 点灯回路
13 口金部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2022-06-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
紫外線を発する複数のLEDを実装基板に実装し且つ第1方向に長い紫外線照射装置において、
前記LEDは、前記第1方向に沿って、前記第1方向と直交する方向における装置の寸法の1.6~4.5倍のピッチで実装されている
紫外線照射装置。
【請求項2】
前記実装基板には、前記紫外線以外の光を発するLEDが実装されている
請求項1に記載の紫外線照射装置。
【請求項3】
直管状のブラックライトが取り付け可能な照明器具に着脱自在に装着するための接続端子を前記第1方向の両端に備える
請求項1又は2に記載の紫外線照射装置。