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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022093761
(43)【公開日】2022-06-24
(54)【発明の名称】罫書装置
(51)【国際特許分類】
   B25H 7/04 20060101AFI20220617BHJP
【FI】
B25H7/04 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020206391
(22)【出願日】2020-12-14
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (1)展示日 令和01年(2019年)12月18日~21日 (2)展示会名 2019国際ロボット展 (3)主催者名 一般社団法人日本ロボット工業会 日刊工業新聞社 (4)開催場所 東京ビックサイト青海・西・南ホール(東京都江東区青海1-2-23) (5)公開者 SUS株株式会社 (6)出品内容 SUS株式会社は、2019国際ロボット展にて、日田貫大、永山広治が発明した「罫書装置」を公開した。
(71)【出願人】
【識別番号】595034204
【氏名又は名称】SUS株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092842
【弁理士】
【氏名又は名称】島野 美伊智
(74)【代理人】
【識別番号】100166578
【弁理士】
【氏名又は名称】鳥居 芳光
(72)【発明者】
【氏名】日田 貴大
(72)【発明者】
【氏名】永山 広治
(57)【要約】      (修正有)
【課題】複数本の構造用枠材や構造用柱材に同時に必要な罫書線等を罫書くことができ、且つ、限られた作業空間内で効率良く必要な罫書処理を行うことができる罫書装置を提供すること。
【解決手段】架台1と、上記架台に設けられワークを保持するワーク保持手段と、上記架台に設けられ上記ワーク保持手段に保持されたワークに必要な情報を罫書く罫書手段51と、を具備したものであり、それによって、例えば、複数本の構造用枠材や構造用柱材に同時に罫書くことができ、且つ、限られた作業空間内で効率良く必要な罫書処理を行うことができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
架台と、
上記架台に設けられワークを保持するワーク保持手段と、
上記架台に設けられ上記ワーク保持手段に保持されたワークに必要な情報を罫書く罫書手段と、
を具備したことを特徴とする罫書装置。
【請求項2】
請求項1記載の罫書装置において、
上記罫書手段はインクジェットプリンタであることを特徴とする罫書装置。
【請求項3】
請求項2記載の罫書装置において、
上記インクジェットプリンタはプリンタ本体と該プリンタ本体に接続された印字ヘッドとから構成されていて、
上記印字ヘッドはX軸・Y軸・Z軸の三次元空間内で移動可能に構成されていることを特徴とする罫書装置。
【請求項4】
請求項1~請求項3の何れかに記載の罫書装置において、
上記ワーク保持手段は二組のワーク保持ユニットから構成されていて、ワークが長尺の場合には上記二組のワーク保持ユニットにより保持し、ワークが短尺の場合には上記二組のワーク保持ユニットにより別々に保持するようにしたことを特徴とする罫書装置。
【請求項5】
請求項4記載の罫書装置において、
上記二組のワーク保持ユニットはそれぞれ原点位置を備えていることを特徴とする罫書装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、構造用枠材や構造用柱材に必要な罫書線等を罫書く罫書装置に係り、特に、複数本の構造用枠材や構造用柱材に同時に罫書くことができ、且つ、限られた作業空間内で効率良く必要な罫書処理を行うことができるように工夫したものに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の罫書装置の構成を開示するものとして、例えば、特許文献1、特許文献2、等がある。
まず、特許文献1に開示されている板材両面罫書装置には、板材を搬送する搬送テーブルがあり、この搬送テーブルには門型走行台車が移動可能に設置されている。上記門型倉庫層台車には横行台車が直交する方向に移動可能に設置されている。上記横行台車には板材表面罫書用マーキングヘッドと板材裏面罫書用マーキンクヘッドが搭載されている。又、上記搬送テーブルには上記板材を吊り上げる板材吊上装置が設置されている。
【0003】
上記構成において、搬送テーブル上に載置されている板材の表面に上記板材表面罫書用マーキングヘッドによって必要な線等を罫書く。又、上記板材を上記板材吊上装置によって吊り上げた状態で板材の裏面に上記板材裏面罫書用マーキンクヘッドによって必要な線等を罫書く。
【0004】
次に、特許文献2に記載されている罫書装置の場合には、定盤があり、この定盤上には鋼板が載置され。又、上記定盤上にはX軸駆動装置と第2X軸駆動装置がある。これらX軸駆動装置と第2X軸駆動装置上にはY軸駆動装置があり、このY軸駆動装置には罫書ヘッドが搭載されている。
【0005】
上記X軸駆動装置と第2X軸駆動装置とY軸駆動装置によって上記罫書ヘッドをX・Y二次元平面内で移動させながら上記鋼板上に必要な線等を罫書く。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平8-276382号公報
【特許文献2】特開2008―30147号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記従来の構成によると次のような問題があった。
まず、特許文献1に記載された板材両面罫書装置の場合には搬送される板材の両面に罫書処理を施すものであり、例えば、複数本の構造用枠材や構造用柱材に同時に罫書処理を施すようなものではなかった。
同様に、特許文献2に記載された罫書装置の場合にも、定盤上の鋼板に罫書処理を施すものであり、例えば、複数本の構造用枠材や構造用柱材に同時に罫書処理を施すようなものではなかった。
【0008】
本発明はこのような点に基づいてなされたものでその目的都するところは、例えば、複数本の構造用枠材や構造用柱材に同時に罫書くことができ、且つ、限られた作業空間内で効率良く必要な罫書処理を行うことができる罫書装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するべく本願発明の請求項1による罫書装置は、架台と、上記架台に設けられワークを保持するワーク保持手段と、上記架台に設けられ上記ワーク保持手段に保持されたワークに必要な情報を罫書く罫書手段と、を具備したことを特徴とするものである。
又、請求項2による罫書装置は、請求項1記載の罫書装置において、上記罫書手段はインクジェットプリンタであることを特徴とするものである。
又、請求項3による罫書装置は、請求項2記載の罫書装置において、上記インクジェットプリンタはプリンタ本体と該プリンタ本体に接続された印字ヘッドとから構成されていて、上記印字ヘッドはX軸・Y軸・Z軸の三次元空間内で移動可能に構成されていることを特徴とするものである。
又、請求項4による罫書装置は、請求項1~請求項3の何れかに記載の罫書装置において、上記ワーク保持手段は二組のワーク保持ユニットから構成されていて、ワークが長尺の場合には上記二組のワーク保持ユニットにより保持し、ワークが短尺の場合には上記二組のワーク保持ユニットにより別々に保持するようにしたことを特徴とするものである。
又、請求項5による罫書装置は、請求項4記載の罫書装置において、上記二組のワーク保持ユニットはそれぞれ原点位置を備えていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
以上述べたように本願発明の請求項1による罫書装置によると、架台と、上記架台に設けられワークを保持するワーク保持手段と、上記架台に設けられ上記ワーク保持手段に保持されたワークに必要な情報を罫書く罫書手段と、を具備した構成になっているので、例えば、複数本の構造用枠材や構造用柱材に同時に罫書くことができ、且つ、限られた作業空間内で効率良く必要な罫書処理を行うことができる。
又、請求項2による罫書装置によると、請求項1記載の罫書装置において、上記罫書手段はインクジェットプリンタであるので、上記効果をより確実に得ることができる。
又、請求項3による罫書装置によると、請求項2記載の罫書装置において、上記インクジェットプリンタはプリンタ本体と該プリンタ本体に接続された印字ヘッドとから構成されていて、上記印字ヘッドはX軸・Y軸・Z軸の三次元空間内で移動可能に構成されているので、上記効果をより確実に得ることができる。
又、請求項4による罫書装置によると、請求項1~請求項3の何れかに記載の罫書装置において、上記ワーク保持手段は二組のワーク保持ユニットから構成されていて、ワークが長尺の場合には上記二組のワーク保持ユニットにより保持し、ワークが短尺の場合には上記二組のワーク保持ユニットにより別々に保持するようにしたので、罫書処理の作業効率を高めることができる。
又、請求項5による罫書装置によると、請求項4記載の罫書装置において、上記二組のワーク保持ユニットはそれぞれ原点位置を備えているので、上記効果をより確実なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施の形態を示す図で、罫書装置の構成を示す正面図である。
図2】本発明の一実施の形態を示す図で、図1のII-II矢視図である。
図3】本発明の一実施の形態を示す図で、図1のIII-III矢視図である。
図4】本発明の一実施の形態を示す図で、X軸アクチュエータ、Y軸アクチュエータ、Z軸アクチュエータの構成を示す斜視図である。
図5】本発明の一実施の形態を示す図で、Y軸アクチュエータ、Z軸アクチュエータの構成を示す斜視図である。
図6】本発明の一実施の形態を示す図で、Y軸アクチュエータ、Z軸アクチュエータの構成を示す斜視図である。
図7】本発明の一実施の形態を示す図で、ワーク保持手段の構成を示す平面図である。
図8】本発明の一実施の形態を示す図で、ワーク保持手段の構成を示す正面図である。
図9】本発明の一実施の形態を示す図で、ワーク保持手段の構成を示す側面図である。
図10】本発明の一実施の形態を示す図で、ワークに対する罫書処理の内容を説明するための分解斜視図である。
図11】本発明の一実施の形態を示す図で、ワークに対する罫書処理の内容を説明するための分解斜視図である。
図12】本発明の一実施の形態を示す図で、図10に示すケースの実際の罫書処理の内容を示す平面図である。
図13】本発明の一実施の形態を示す図で、図11に示すケースの実際の罫書処理の内容を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図1乃至図13を参照して本発明の一実施の形態を説明する。図1は本実施の形態による罫書装置1の全体構成を示す正面図、図2図1のII―II矢視図、図3図1のIII-III矢視図である。
【0013】
まず、架台3があり、この架台3は複数本の縦材5と複数本の横材7等から構成されている。上記架台3は下から一段目架台9、二段目架台11、三段目架台13、四段目架台15を備えている。上記架台3の底部には8個の移動用キャスタ17が取り付けられているとともに、12個の固定用金具19が取り付けられている。
尚、移動用キャスタ17の個数、固定金具19の個数は上記個数に限定されるものではない。
【0014】
上記二段目架台11上にはワーク保持手段21が設置されている。上記ワーク保持手段21は第1ワーク保持ユニット23と第2ワーク保持ユニット25とから構成されている。上記第1ワーク保持ユニット23は3台のワーク保持機構27、27、27から構成されている。上記ワーク保持機構27は、ベース29と、このベース29上にスライド可能に設置されたクランプ31とから構成されている。図9に示すように、上記クランプ31はエア駆動によりエアーシリンダ32を駆動させてスライドされる構成になっていて、スライドすることにより上記ベース29の端部29aとの間に複数本のワーク33(図10図11に示す)を保持する。
尚、図中符号33aはワークセット範囲を示す。
【0015】
上記3台のワーク保持機構27、27、27の内図2中左端に位置するワーク保持機構27はその位置を固定されている。これに対して真中及び右端に位置しているワーク保持機構27は、一対のレール28、28に沿って図2中左右方向に移動可能になっていて、その位置を任意に調整可能に構成されている。上記左端の固定されたワーク保持機構27によって、長手方向に沿った第1原点が設定されている。
【0016】
上記第2ワーク保持ユニット25にも同様に3台のワーク保持機構27、27、27が設置されている。この場合も上記3台のワーク保持機構27、27、27の内図2中左端に位置するワーク保持機構27はその位置を固定されている。これに対して真中及び右端に位置しているワーク保持機構27は、上記一対のレール28、28に沿って図2中左右方向に移動可能になっていて、その位置を任意に調整可能に構成されている。上記左端の固定されたワーク保持機構27によって、長手方向に沿った第2原点が設定されている。
【0017】
上記ワーク保持手段21は第1ワーク保持ユニット23と第2ワーク保持ユニット25の使い方であるが、例えば、上記ワーク33が長尺の場合に
は、上記第1ワーク保持ユニット23と第2ワーク保持ユニット25の両方でそのワーク33を保持する。これに対して、上記ワーク33が短尺の場合には、上記第1ワーク保持ユニット23と第2ワーク保持ユニット25のそれぞれによってそのワーク33を保持する。後者の場合に既に説明した第1原点、第2原点が機能する。
【0018】
上記一段目架台9上にはエア供給装置41が設置されていて、このエア供給装置41から上記各ワーク保持機構27にクランプ31をスライドさせるためのエアーシリンダ32にエアを供給・排出する。
【0019】
上記三段目架台13、四段目架台15上にはインクジェットプリンタ51が搭載されている。上記インクジェットプリンタ51はプリンタ本体53と印字ヘッド55とから構成されている。この内上記プリンタ本体53は上記四段目架台15上に設置されており、上記印字ヘッド55は上記三段目架台13上であって後述するZ軸スライダに設置されている。上記プリンタ本体53と印字ヘッド55は図示しないケーブルと配管等によって接続されている。
尚、四段目架台15上にはモニター付操作盤57、59(図1中仮想線で示す)が設置されている。
【0020】
上記印字ヘッド55及びその周辺の構成を詳しく説明する。上記三段目架台13上にはX軸アクチュエータ61が設置されている。上記X軸アクチュエータ61は、図4に示すように、ハウジング63を備えていて、このハウジング63内には図示しないコイルユニット・マグネット機構が内装されていて、このコイルユニット・マグネット機構により、X軸スライダ65がX軸方向に往復動する。
【0021】
上記X軸アクチュエータ61のX軸スライダ65には、図5図6にも示すように、Y軸アクチュエータ71が設置されている。上記Y軸アクチュエータ71は、図5図6に示すように、ハウジング73を備えていて、このハウジング73内には図示しないコイルユニット・マグネット機構が内装されていて、このコイルユニット・マグネット機構により、Y軸スライダ75がY軸方向に往復動する。
【0022】
上記Y軸スライダ75には、図5図6に示すように、Z軸アクチュエータ81が設置されている。上記Z軸アクチュエータ81は、図5図6に示すように、ハウジング83を備えていて、このハウジング83内には図示しないボールネジが回転可能に軸支された状態で内装されている。上記ボールネジの一端は駆動モータ(図示せず)にカップリングを介して連結されている。上記ボールネジには図示しないボールナットが移動可能に螺合されている。上記ボールナットにはZ軸スライダ85が固着されている。上記駆動モータが回転することにより上記ボールネジが回転し、このボールネジの回転により上記ボールナットひいてはZ軸スライダ85がZ軸方向に往復動する。
【0023】
上記印字ヘッド55は上記Z軸スライダ85に搭載されている。上記X軸アクチュエータ61、Y軸アクチュエータ71、Z軸アクチュエータ81を適宜駆動することにより、上記印字ヘッド55をX軸・Y軸・Z軸の三次元空間内の任意の場所に移動させる。
【0024】
以上の構成を基にその作用を説明する。
まず、図10図13を参照して罫書処理を具体的に説明する。図10に示す場合には、ワーク33に対して別の構造用柱材91の連結が予定されているとともに、別の連結金具93の取付が予定されている。
同様に、図11に示す場合には、ワーク33に対して別の構造用柱材1011の連結が予定されているとともに、その際、連結金具103、ナット105の使用が予定されている。
【0025】
そこで、本実施の形態による罫書装置1によって上記ワーク33に対して所定の罫書処理が施される。
まず、図10に示すケースでは、ワーク33に対して図12に示すような罫書処理が施される。ワーク33自身を示す部表番号「♯5」が罫書かれているとともにアセンブリ面番号「AP2」が罫書かれている。次に、構造用柱材91を示す部表番号「♯10」が罫書かれているとともに取付位置を示す線107、109、センターマークを示す線111が罫書かれている。同様に、連結金具93の部表番号「♯12」が罫書かれてるとともに取付位置を示す線113、115が罫書かれている。
【0026】
図11に示すケースでは、ワーク33に対して図13に示すような罫書処理が施される。まず、ワーク33自身を示す部表番号「♯1」が罫書かれているとともにアセンブリ面番号「AP3」が罫書かれている。次に、構造用柱材101を示す部表番号「♯5」が罫書かれているとともに取付位置を示す線121が罫書かれている。又、連結金具103の部表番号「♯3」が罫書かれているとともにナット105の径「M6」が罫書かれている。又、ナットセンター位置を示す線117、119が罫書かれている。
【0027】
購入したユーザは、描かれた情報に基づいて、ワーク33の所定場所に適切な部品を取り付けることができる。
【0028】
次に、ワーク33の短尺/長尺による違いを説明する。
まず、ワーク33が短尺の場合について説明する。図7乃至図9に示すように、複数本のワーク33を第1ワーク保持ユニット23と第2ワーク保持ユニット25によってそれぞれ別個に保持する。
【0029】
まず、第1ワーク保持ユニット23に保持されているワーク33に対して罫書処理が施される。すなわち、X軸アクチュエータ61、Y軸アクチュエータ71、Z軸アクチュエータ81を適宜駆動することにより、上記印字ヘッド55をX軸・Y軸・Z軸の三次元空間内の任意の場所に移動させて、上記ワーク33に対して所定の罫書処理を施す。
その際、ワークの一面だけではなくその他の面に対しても罫書処理を施す場合には、上記第1ワーク保持ユニット23による保持を解除して上記その他の面を上にして同様の罫書処理を施す。
【0030】
次に、第2ワーク保持ユニット25に保持されているワーク33に対して罫書処理が施される。すなわち、X軸アクチュエータ61、Y軸アクチュエータ71、Z軸アクチュエータ81を適宜駆動することにより、上記印字ヘッド55をX軸・Y軸・Z軸の三次元空間内の任意の場所に移動させて、上記ワーク33に対して所定の罫書処理を施す。この場合もワークの一面だけではなくその他の面に対しても罫書処理を施す場合には、上記第1ワーク保持ユニット23による保持を解除して上記その他の面を上にして同様の罫書処理を施す。
【0031】
上記第2ワーク保持ユニット25に保持されているワーク33に対して罫書処理が施されている間に、上記第第1ワーク保持ユニット23に保持されている罫書処理済みのワーク33を撤去して、新しいワーク33を第第1ワーク保持ユニット23にセットする。
以下、同様のサイクルで作業を繰り返す。
【0032】
次に、ワーク33が長尺の場合について説明する。この場合には、ワーク33を第1ワーク保持ユニッと23と第2ワーク保持ユニット25の両方によって保持する。この場合もワークの一面だけではなくその他の面に対しても罫書処理を施す場合には、上記第1ワーク保持ユニット23、第2ワーク保持ユニット25による保持を解除して上記その他の面を上にして同様の罫書処理を施す。
【0033】
以上、本実施の形態によると次のような効果を奏することができる。
まず、例えば、複数本の構造用枠材や構造用柱材等のワーク33に対して、同時に必要な罫書線等を罫書くことができる。これは、ワーク保持手段21によって複数本のワークを保持するように構成したからである。
又、限られた作業空間内で効率良く必要な罫書処理を行うことができる。これはワーク33川を固定として印字ヘッド55側をX軸・Y軸・Z軸の三次元空間内で移動可能に構成したからである。
又、ワーク33が短尺の場合には、第1ワーク保持ユニット23と第2ワーク保持ユニット25とによってそれぞれ別個に複数本のワーク33を保持することができ、一方で罫書処理を施している場合に他方で準備作業を行うことができるので、作業効率を高めることができる。
【0034】
尚、本発明は前記一実施の形態に限定されるものではない。
前記一実施の形態の場合には、ワーク保持手段において、2個のワーク保持ユニットを設けたが、それに限定されるものではなく、1個、3個以上のワーク保持ユニットを設ける構成も考えられる。
又、ワークを保持する機構についてはエアーシリンダを使用したもの以外にも様々なものが考えられ、例えば、電動アクチュエータを使用したものでも良い。さらに、手動でクランプするものでも良い。
その他、図示した構成はあくまで一例でありそれに限定されるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明は、例えば、構造用枠材や構造用柱材に必要な線等を罫書く罫書装置に係り、特に、限られた作業空間を拡大することなく必要な線等を罫書くことができるように工夫したものに関し、例えば、複数本の構造用パイプ材に対して同時に罫書処理を施すように場合に好適である。
【符号の説明】
【0036】
1 架台
21 ワーク保持手段
23 第1ワーク保持ユニット
33 ワーク
33a ワークセット可能エリア
25 第2ワーク保持ユニット
51 インクジェットプリンタ(罫書手段)
53 プリンタ本体
55 印字ヘッド
61 X軸アクチュエータ
71 Y軸アクチュエータ
81 Z軸アクチュエータ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13