(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022094110
(43)【公開日】2022-06-24
(54)【発明の名称】サーバー装置、プログラム及び方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20220617BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020206933
(22)【出願日】2020-12-14
(71)【出願人】
【識別番号】519318960
【氏名又は名称】株式会社DouYu Japan
(74)【代理人】
【識別番号】100151448
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 孝博
(74)【代理人】
【識別番号】230121016
【弁護士】
【氏名又は名称】小笠原 匡隆
(72)【発明者】
【氏名】若狭 秀明
(72)【発明者】
【氏名】シン ジンシ
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC12
5L049CC19
(57)【要約】
【課題】
利用者にとってより趣向に富んだ配信サービスを提供する。
【解決手段】
通信インターフェイスを介して配信者端末装置において入力された抽選イベントの開催情報を受信したのちメモリに開催情報を記憶し、一又は複数の視聴者端末装置において配信コンテンツが出力されているときに開催情報を一又は複数の視聴者端末装置に送信し、一又は複数の視聴者端末装置から開催情報により特定される抽選イベントへの参加情報を受信し、参加情報に基づいて参加者として登録された一又は複数の視聴者の中から当選者を決定するための抽選処理を実行し、当選者として決定された一又は複数の視聴者の視聴者端末装置に対して当選したことを通知するための処理をするように構成されたプロセッサを含むサーバー装置である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して、配信者に保持された配信者端末装置及び前記配信者が配信する配信コンテンツを視聴可能な一又は複数の視聴者に保持された一又は複数の視聴者端末装置と通信可能に接続するように構成された通信インターフェイスと、
所定の指示命令に加えて、前記配信コンテンツに関連付けられた抽選イベントに関する情報を記憶するように構成されたメモリと、
前記メモリに記憶された指示命令に基づいて、
前記通信インターフェイスを介して前記配信者端末装置において入力された前記抽選イベントの開催情報を受信したのち前記メモリに前記開催情報を記憶し、
前記一又は複数の視聴者端末装置において前記配信コンテンツが出力されているときに、前記通信インターフェイスを介して、前記開催情報を前記一又は複数の視聴者端末装置に送信し、
前記通信インターフェイスを介して、前記一又は複数の視聴者端末装置から前記開催情報により特定される抽選イベントへの参加情報を受信し、
前記参加情報に基づいて参加者として登録された一又は複数の視聴者の中から当選者を決定するための抽選処理を実行し、
前記通信インターフェイスを介して、前記当選者として決定された一又は複数の視聴者の視聴者端末装置に対して当選したことを通知する、
ための処理をするように構成されたプロセッサと、
を含むサーバー装置。
【請求項2】
前記配信者端末装置から受信する開催情報は、前記抽選イベントの実施内容を特定する情報を含み、前記実施内容を特定する情報は前記配信者端末装置において前記配信者からの指示を受け付けることにより入力される、請求項1に記載のサーバー装置。
【請求項3】
前記配信者端末装置から受信する開催情報は、抽選イベントの開催時間の情報を含み、
前記抽選処理は、前記開催時間に達したと判断されると実行される、
請求項1又は2に記載のサーバー装置。
【請求項4】
前記配信者端末装置から受信する開催情報は、視聴者が抽選イベントに参加するための条件を特定する参加条件に関する情報を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のサーバー装置。
【請求項5】
前記参加条件は、前記配信者に対してギフトを付与することである、請求項4に記載のサーバー装置。
【請求項6】
前記参加条件は、前記配信者があらかじめ指定したキーワードを入力することである、請求項4又は5に記載のサーバー装置。
【請求項7】
前記一又は複数の視聴者は、前記配信コンテンツの視聴中にコメントを送信することが可能であり、
前記参加条件は、前記コメントを送信することである、
請求項4~6のいずれか一項に記載のサーバー装置。
【請求項8】
前記配信者は、前記参加条件に応じて所定の特典が付与される、請求項4~7のいずれか一項に記載のサーバー装置。
【請求項9】
前記配信者端末装置から受信する開催情報は、当選者の人数を特定する人数情報を含み、
前記抽選処理によって決定される前記当選者は、前記人数情報に基づいて決定される、
請求項1~8のいずれか一項に記載のサーバー装置。
【請求項10】
前記配信者端末装置から受信する開催情報は、前記抽選イベントに参加対象となる対象者を特定する対象者情報を含み、
前記一又は複数の視聴者端末装置に送信される開催情報は、前記対象者情報に基づいて特定される一又は複数の視聴者端末装置に送信される、
請求項1~9のいずれか一項に記載のサーバー装置。
【請求項11】
前記配信者端末装置から受信する開催情報は、当選者に付与する景品を特定する景品情報を含み、
前記当選者として決定された一又は複数の視聴者は、前記景品情報により特定される景品が付与される、
請求項1~10のいずれか一項に記載のサーバー装置。
【請求項12】
ネットワークを介して、配信者に保持された配信者端末装置及び前記配信者が配信する配信コンテンツを視聴可能な一又は複数の視聴者に保持された一又は複数の視聴者端末装置と通信可能に接続するように構成された通信インターフェイスと、
前記配信コンテンツに関連付けられた抽選イベントに関する情報を記憶するように構成されたメモリと、
を含むコンピュータを、
前記通信インターフェイスを介して前記配信者端末装置において入力された前記抽選イベントの開催情報を受信したのち前記メモリに前記開催情報を記憶し、
前記一又は複数の視聴者端末装置において前記配信コンテンツが出力されているときに、前記通信インターフェイスを介して、前記開催情報を前記一又は複数の視聴者端末装置に送信し、
前記通信インターフェイスを介して、前記一又は複数の視聴者端末装置から前記開催情報により特定される抽選イベントへの参加情報を受信し、
前記参加情報に基づいて参加者として登録された一又は複数の視聴者の中から当選者を決定するための抽選処理を実行し、
前記通信インターフェイスを介して、前記当選者として決定された一又は複数の視聴者の視聴者端末装置に対して当選したことを通知する、
ための処理をするように構成されたプロセッサ、
として機能させるプログラム。
【請求項13】
ネットワークを介して、配信者に保持された配信者端末装置及び前記配信者が配信する配信コンテンツを視聴可能な一又は複数の視聴者に保持された一又は複数の視聴者端末装置と通信可能に接続するように構成された通信インターフェイスと、
所定の指示命令に加えて、前記配信コンテンツに関連付けられた抽選イベントに関する情報とを記憶するように構成されたメモリと、
を含むコンピュータにおいて、プロセッサが前記指示命令を実行することによりなされる方法であって、
前記通信インターフェイスを介して前記配信者端末装置において入力された前記抽選イベントの開催情報を受信したのち前記メモリに前記開催情報を記憶する段階と、
前記一又は複数の視聴者端末装置において前記配信コンテンツが出力されているときに、前記通信インターフェイスを介して、前記開催情報を前記一又は複数の視聴者端末装置に送信する段階と、
前記通信インターフェイスを介して、前記一又は複数の視聴者端末装置から前記開催情報により特定される抽選イベントへの参加情報を受信する段階と、
前記参加情報に基づいて参加者として登録された一又は複数の視聴者の中から当選者を決定するための抽選処理を実行する段階と、
前記通信インターフェイスを介して、前記当選者として決定された一又は複数の視聴者の視聴者端末装置に対して当選したことを通知する段階と、
を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、配信者端末装置から視聴者端末装置への配信コンテンツの配信に関連するサーバー装置、プログラム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、視聴者端末装置に配信している配信コンテンツに関連付けて、所定のイベントを開催するための配信システムが知られている。例えば、特許文献1には、端末装置に対してコンテンツの配信サービスを提供するコンテンツ配信サーバー等を含む配信システムであって、コンテンツに対するコメントの投稿の数が少ないなどの条件を満たすか否かを判断し、その条件を満たす場合には所定のイベントを仮想的に実行する配信システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、上記のような技術を踏まえ、本開示では、利用者にとってより趣向に富んだ配信サービスのためのサーバー装置、プログラム及び方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様によれば、「ネットワークを介して、配信者に保持された配信者端末装置及び前記配信者が配信する配信コンテンツを視聴可能な一又は複数の視聴者に保持された一又は複数の視聴者端末装置と通信可能に接続するように構成された通信インターフェイスと、所定の指示命令に加えて、前記配信コンテンツに関連付けられた抽選イベントに関する情報を記憶するように構成されたメモリと、前記メモリに記憶された指示命令に基づいて、前記通信インターフェイスを介して前記配信者端末装置において入力された前記抽選イベントの開催情報を受信したのち前記メモリに前記開催情報を記憶し、前記一又は複数の視聴者端末装置において前記配信コンテンツが出力されているときに、前記通信インターフェイスを介して、前記開催情報を前記一又は複数の視聴者端末装置に送信し、前記通信インターフェイスを介して、前記一又は複数の視聴者端末装置から前記開催情報により特定される抽選イベントへの参加情報を受信し、前記参加情報に基づいて参加者として登録された一又は複数の視聴者の中から当選者を決定するための抽選処理を実行し、前記通信インターフェイスを介して、前記当選者として決定された一又は複数の視聴者の視聴者端末装置に対して当選したことを通知する、ための処理をするように構成されたプロセッサと、を含むサーバー装置」が提供される。
【0006】
本開示の一態様によれば、「ネットワークを介して、配信者に保持された配信者端末装置及び前記配信者が配信する配信コンテンツを視聴可能な一又は複数の視聴者に保持された一又は複数の視聴者端末装置と通信可能に接続するように構成された通信インターフェイスと、前記配信コンテンツに関連付けられた抽選イベントに関する情報を記憶するように構成されたメモリと、を含むコンピュータを、前記通信インターフェイスを介して前記配信者端末装置において入力された前記抽選イベントの開催情報を受信したのち前記メモリに前記開催情報を記憶し、前記一又は複数の視聴者端末装置において前記配信コンテンツが出力されているときに、前記通信インターフェイスを介して、前記開催情報を前記一又は複数の視聴者端末装置に送信し、前記通信インターフェイスを介して、前記一又は複数の視聴者端末装置から前記開催情報により特定される抽選イベントへの参加情報を受信し、前記参加情報に基づいて参加者として登録された一又は複数の視聴者の中から当選者を決定するための抽選処理を実行し、前記通信インターフェイスを介して、前記当選者として決定された一又は複数の視聴者の視聴者端末装置に対して当選したことを通知する、ための処理をするように構成されたプロセッサ、として機能させるプログラム」が提供される。
【0007】
本開示の一態様によれば、「ネットワークを介して、配信者に保持された配信者端末装置及び前記配信者が配信する配信コンテンツを視聴可能な一又は複数の視聴者に保持された一又は複数の視聴者端末装置と通信可能に接続するように構成された通信インターフェイスと、所定の指示命令に加えて、前記配信コンテンツに関連付けられた抽選イベントに関する情報とを記憶するように構成されたメモリと、を含むコンピュータにおいて、プロセッサが前記指示命令を実行することによりなされる方法であって、前記通信インターフェイスを介して前記配信者端末装置において入力された前記抽選イベントの開催情報を受信したのち前記メモリに前記開催情報を記憶する段階と、前記一又は複数の視聴者端末装置において前記配信コンテンツが出力されているときに、前記通信インターフェイスを介して、前記開催情報を前記一又は複数の視聴者端末装置に送信する段階と、前記通信インターフェイスを介して、前記一又は複数の視聴者端末装置から前記開催情報により特定される抽選イベントへの参加情報を受信する段階と、前記参加情報に基づいて参加者として登録された一又は複数の視聴者の中から当選者を決定するための抽選処理を実行する段階と、前記通信インターフェイスを介して、前記当選者として決定された一又は複数の視聴者の視聴者端末装置に対して当選したことを通知する段階と、を含む方法」が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本開示の様々な実施形態によれば、利用者にとってより趣向に富んだ配信サービスのためのサーバー装置、プログラム及び方法を提供することができる。
【0009】
なお、上記効果は説明の便宜のための例示的なものであるにすぎず、限定的なものではない。上記効果に加えて、または上記効果に代えて、本開示中に記載されたいかなる効果や当業者であれば明らかな効果を奏することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本開示の実施形態に係るシステム1の概要を説明するための図である。
【
図2】
図2は、本開示の実施形態に係るシステム1の構成を概略的に示す図である。
【
図3A】
図3Aは、本開示の実施形態に係る端末装置100の構成の例を示すブロック図である。
【
図3B】
図3Bは、本開示の実施形態に係るサーバー装置200の構成の例を示すブロック図である。
【
図4A】
図4Aは、本開示の実施形態に係るサーバー装置200に記憶される配信コンテンツテーブルを概念的に示す図である。
【
図4B】
図4Bは、本開示の実施形態に係るサーバー装置200に記憶される抽選イベント情報テーブルを概念的に示す図である。
【
図4C】
図4Cは、本開示の実施形態に係るサーバー装置200に記憶される利用者情報テーブルを概念的に示す図である。
【
図5】
図5は、本開示の実施形態に係るサーバー装置200、配信者端末装置100-1及び視聴者端末装置100-2間で実行される処理シーケンスを示す図である。
【
図6】
図6は、本開示の実施形態に係るサーバー装置200において実行される処理フローを示す図である。
【
図7】
図7は、本開示の実施形態に係るサーバー装置200において実行される処理フローを示す図である。
【
図8】
図8は、本開示の実施形態に係るサーバー装置200において実行される処理フローを示す図である。
【
図9】
図9は、本開示の実施形態に係る配信者端末装置100-1に表示される画面の例を示す図である。
【
図10】
図10は、本開示の実施形態に係る配信者端末装置100-1に表示される画面の例を示す図である。
【
図11】
図11は、本開示の実施形態に係る視聴者端末装置100-2に表示される画面の例を示す図である。
【
図12】
図12は、本開示の実施形態に係る視聴者端末装置100-2に表示される画面の例を示す図である。
【
図13】
図13は、本開示の実施形態に係る視聴者端末装置100-2に表示される画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
添付図面を参照して本開示の様々な実施形態を説明する。なお、図面における共通する構成要素には同一の参照符号が付されている。
【0012】
<本開示に係るシステム1の概要>
本開示に係るシステム1は、一例としては、配信者が配信する配信コンテンツ(例えば、配信画像)をサーバー装置が受信すると、その受信した配信コンテンツを視聴者が視聴可能に視聴者の視聴者端末装置に送信するためのシステムである。さらに、当該システム1は、例えば配信者自らが、配信コンテンツに関連付けて抽選イベントを開催することを可能にする。特に、本開示に係るシステム1では、配信者自らが、抽選イベントの開催時間、参加条件、当選人数、参加対象者、景品などの抽選イベントの実施内容を決定することができる。
【0013】
図1は、本開示の実施形態に係るシステム1の概要を説明するための図である。
図1によると、配信コンテンツの配信中の配信設定画面において、配信者が抽選イベント(例えば、「福引」イベント)の実行を選択する(例えば、チェックボックス21を「オン」にする)ことによって表示される抽選イベントの実施内容を設定画面が示されている。当該設定画面は配信者によって保持される配信者端末装置のディスプレイ111に表示される。この設定画面において、一例として、抽選イベントの開催時間、景品、当選者数、参加条件、対象者、キーワードなどの様々な実施内容を、配信者自らが選択したり入力したりすることが可能である。つまり、配信者は、設定画面において、自らが抽選イベントを開催するか否かに加えて、その抽選イベントの実施内容も決定することが可能である。
【0014】
このようにすることによって、配信者自らが、利用者に対して、配信中の配信コンテンツに視聴を促す施策をすることが可能となる。また、配信者自らが、配信中の配信コンテンツに対して付加価値を創出することが可能となる。他方、視聴者にとっては抽選イベントへの参加によって、特定の配信者を支援することが可能となる。
【0015】
なお、本開示において、「配信コンテンツ」は、動画、静止画、音声及びそれらの組み合わせのいずれであってもよい。また、「配信コンテンツ」は、好適には配信者の端末装置で現在生成されている生配信データが用いられるが、配信者の端末装置又はサーバー装置において一旦記録された記録データであってもよい。
【0016】
また、本開示において、「配信者」や「視聴者」は、単に配信コンテンツを生成する者と配信コンテンツを視聴する者とを区別するための呼称であるにすぎず、配信者である利用者が視聴者になることも可能であるし、視聴者である利用者が配信者になることも可能である。また、同様に、「配信者端末装置」や「視聴者端末装置」は、単に配信コンテンツを生成する端末装置と、配信コンテンツを視聴するのに利用される端末装置とを区別するための呼称であるにすぎず、配信者端末装置が視聴者端末装置になることもあれば、視聴者端末装置が配信者端末装置になることもある。また、「利用者」とは単に端末装置を利用することができる者を意味しているにすぎず、特定のサービスやアプリケーションなどに加入や登録されそれらを利用可能となった者などに限定はされない。さらに、「配信者」、「視聴者」及び「利用者」等の文言は、特定の一個人のみを指すものではなく、配信者、視聴者、各利用者として実質的に関与する会社、団体等も含みうる。
【0017】
また、本開示において、「所持ポイント情報」や「使用ポイント情報」などの各種「ポイント」は、実際の通貨や貨幣であってもよいし、通貨や貨幣の支払いの対価として得られたポイントであってもよいし、各利用者が所定のアプリケーションを各端末装置において実行することによって得られた仮想的なコイン、メダル、アイテムなどの仮想ポイントであってもよいし、それらの組み合わせであってもよい。
【0018】
また、本開示において「特典」や「景品」は、典型的には、所持ポイントや仮想的なアイテム、コイン、メダルなどが挙げられる。しかし、これら以外にも、他のアプリケーションで使用可能な仮想的なアイテム、コイン、メダル等、物理的な金品、所定のwebサイトやサービスに対するアクセス権又はそれらの組み合わせなどであってもよい。すなわち、利用者にとってインセンティブになるものであればいずれでもよい。
【0019】
また、本開示において「抽選イベント」とは、典型的には「福引」イベントが挙げられる。しかし、これに限らず、宝くじ、ロト、あみだくじ、ゲーム又はそれらの組み合わせなど、利用者が参加可能なイベントであればいずれでもよい。すなわち、利用者が参加したのちに、利用者による操作入力が全く必要がなく自動的に抽選されることによって当選が決定するようなイベントであってもよいし、利用者による操作入力に応じて抽選が行われ当選が決定されるようなイベントであってもよい。
【0020】
また、本開示において「アプリケーション」、「配信アプリケーション」及び「視聴アプリケーション」とは、各端末装置において実行可能なアプリケーションプログラムやソフトウエアプログラムのことを意味しているにすぎない。すなわち、いずれの場合も、特定の用途のみに限定されたアプリケーションを意味するわけではない。また、「アプリケーション」、「配信アプリケーション」及び「視聴アプリケーション」が、それぞれ同じアプリケーションであってもよいし、それぞれ異なるアプリケーションであってもよい。
【0021】
また、本開示において「開催情報」、「参加情報」、「特典情報」、「結果情報」などの様々な情報が挙げられ、これら情報に含まれる具体的な情報が説明されているが、これらの具体的な情報は全て例示であって、そのすべてを備える必要はない。例えば、開催情報は抽選イベントの開催に関連する情報であればいずれでもよく、開催時間情報、景品情報、当選者数情報、参加条件情報、対象者情報、キーワード情報の全てを含む必要はない。また、参加情報は抽選イベントの参加に関連する情報であればいずれでもよく、抽選イベントへ参加する旨の情報、配信者に付与するギフト情報、入力したキーワード情報の全てを含む必要はない。以下、特典情報や結果情報も同様である。
【0022】
1.本開示に係るシステム1の構成
図2は、本開示に係るシステム1の構成を概略的に示す図である。
図2を参照すると、システム1は、端末装置100(配信者端末装置100-1及び視聴者端末装置100-2)と、配信者端末装置100-1及び視聴者端末装置100-2とネットワーク300を通じて通信可能に接続されたサーバー装置200とを含む。システム1においては、サーバー装置200、配信者端末装置100-1及び視聴者端末装置100-2が、各メモリに記憶されたプログラムを実行することで各種処理が実行される。サーバー装置200、配信者端末装置100-1及び視聴者端末装置100-2は、互いに随時通信して、ゲームアプリケーションの進行に必要な各種情報(例えば、
図4A~
図4C)やプログラム等を送受信する。
【0023】
なお、
図2の例では、端末装置100は配信者端末装置100-1及び視聴者端末装置100-2の2体しか記載されていないが、複数の配信者端末装置又は複数の視聴者端末装置を含めることも可能である。また、サーバー装置200は単一のものとして記載されているが、サーバー装置200の各構成要素及び処理を複数のサーバー装置に分配することも可能である。例えば、以下においては、サーバー装置200は、配信コンテンツの配信に係る処理と抽選イベントの実行に係る処理の両方を実行する場合について記載するが、抽選イベントの実行に係る処理のみを実行し、配信に係る処理は他のサーバー装置で行うようにしてもよい。
【0024】
2.端末装置100の構成
図3Aは、本開示に係る端末装置100(例えば、配信者端末装置100-1又は視聴者端末装置100-2)の構成の例を示すブロック図である。端末装置100は、
図3Aに示す構成要素の全てを備える必要はなく、一部を省略した構成をとることも可能であるし、他の構成要素を加えることも可能である。
【0025】
端末装置100は、一例としては、スマートフォンに代表される無線通信可能な携帯型の端末装置が挙げられる。しかし、それ以外にも、フィーチャーフォン、携帯情報端末、PDA、ラップトップパソコン、デスクトップパソコン、携帯型ゲーム機、据え置き型ゲーム機など、本開示に係るアプリケーションを実行可能な装置であれば、いずれでも好適に適用することが可能である。また、本開示のシステム1では、複数の端末装置100(例えば、配信者端末装置100-1及び視聴者端末装置100-2)で実行されるが、必ずしも各端末装置100が同じか同種のものである必要はない。例えば、配信者端末装置100-1はスマートフォンで、視聴者端末装置100-2はラップトップパソコンであってもよい。また、以下の例では、配信者端末装置100-1が配信者である利用者が保持する端末装置であって、視聴者端末装置100-2が視聴者である利用者が保持する端末装置である場合について説明するが、その逆であってもよい。
【0026】
図3Aによると、端末装置100は、プロセッサ112、RAM、ROM、又は不揮発性メモリ(場合によっては、HDD)等を含むメモリ113、通信処理回路115及びアンテナを含む通信インターフェイス114、タッチパネル117、ハードキー118及びディスプレイ111と通信可能に接続する入出力インターフェイス116を含む。そして、これらの各構成要素が制御ライン及びデータラインを介して互いに電気的に接続される。
【0027】
プロセッサ112は、CPU(マイクロコンピュータ:マイコン)から構成され、メモリ113に記憶された各種プログラムに基づいて、接続された他の構成要素を制御する制御部として機能する。そして、プロセッサ112は、単一のCPUで構成されても良いが、複数のCPUで構成しても良い。また、画像処理に特化したGPU等、他の種類のプロセッサを適宜組み合わせてもよい。このようなプロセッサ112は、本開示に係るアプリケーションを実行するためのプログラムやOSを実行するためのプログラムをメモリ113から読み出して実行する。特に、端末装置100が配信者端末装置100-1として機能する場合には、プロセッサ112は、入出力インターフェイス116を介して入力された配信コンテンツの配信データをメモリ113に記憶するとともにメモリ113に記憶する処理、通信インターフェイス114を介してメモリ113に記憶された配信コンテンツの配信データをサーバー装置200に送信する処理、タッチパネル117やハードキー118を介して配信者の指示を受け付けて抽選イベントの開催を選択する処理、タッチパネル117やハードキー118を介して配信者の指示を受け付けて抽選イベントの実施内容を決定する処理、通信インターフェイス114を介して決定された抽選イベントの実施内容等を含む開催情報をサーバー装置200に送信する処理等を実行する。
【0028】
また、端末装置100が視聴者端末装置100-2として機能する場合には、プロセッサ112は、通信インターフェイス114を介して配信者端末装置100-1から配信される配信コンテンツの配信データをサーバー装置200から受信する処理、受信した配信コンテンツをディスプレイ111等に出力する処理、サーバー装置200から抽選イベントの開催情報を受信し抽選イベントの開催を通知する処理、タッチパネル117やハードキー118を介して視聴者の指示を受け付けて受信した開催情報をディスプレイ111に表示する処理、タッチパネル117やハードキー118を介して視聴者の指示を受け付けて抽選イベントへの参加を決定し、通信インターフェイス114を介して参加情報をサーバー装置200に送信する処理、通信インターフェイス114を介して抽選イベントの結果情報を受信する処理等を実行する。
【0029】
メモリ113は、ROM、RAM、不揮発性メモリ、HDD又はそれらの組み合わせから構成され、記憶部として機能する。ROMは、本開示に係るアプリケーションやOSを実行するための指示命令をプログラムとして記憶する。RAMは、ROMに記憶されたプログラムがプロセッサ112により処理されている間、データの書き込み及び読み込みをするために用いられるメモリである。不揮発性メモリは、当該プログラムの実行によってデータの書き込み及び読み込みが実行されるメモリであって、ここに書き込まれたデータは、当該プログラムの実行が終了した後でも保存される。特に、端末装置100が配信者端末装置100-1として機能する場合には、メモリ113は、入出力インターフェイス116を介して入力された配信コンテンツの配信データをメモリ113に記憶するとともにメモリ113に記憶する処理、通信インターフェイス114を介してメモリ113に記憶された配信コンテンツの配信データをサーバー装置200に送信する処理、タッチパネル117やハードキー118を介して配信者の指示を受け付けて抽選イベントの開催を選択する処理、タッチパネル117やハードキー118を介して配信者の指示を受け付けて抽選イベントの実施内容を決定する処理、通信インターフェイス114を介して決定された抽選イベントの実施内容等を含む開催情報をサーバー装置200に送信する処理等のためのプログラムを記憶する。
【0030】
また、端末装置100が視聴者端末装置100-2として機能する場合には、メモリ113は、通信インターフェイス114を介して配信者端末装置100-1から配信される配信コンテンツの配信データをサーバー装置200から受信する処理、受信した配信コンテンツをディスプレイ111等に出力する処理、サーバー装置200から抽選イベントの開催情報を受信し抽選イベントの開催を通知する処理、タッチパネル117やハードキー118を介して視聴者の指示を受け付けて受信した開催情報をディスプレイ111に表示する処理、タッチパネル117やハードキー118を介して視聴者の指示を受け付けて抽選イベントへの参加を決定し、通信インターフェイス114を介して参加情報をサーバー装置200に送信する処理、通信インターフェイス114を介して抽選イベントの結果情報を受信する処理等のためのプログラムを記憶する。
【0031】
通信インターフェイス114は、通信処理回路115及びアンテナを介して、遠隔に設置されたサーバー装置200や他の端末装置との間で情報の送受信をする通信部として機能する。通信処理回路115は、本開示に係るアプリケーションを実行するためのプログラムや、当該アプリケーションにおいて利用される各種情報等を、当該アプリケーションの進行に応じて、サーバー装置200との間で送受信するために、処理する。
【0032】
通信処理回路115は、LTE方式に代表されるような広帯域の無線通信方式に基づいて処理されるが、IEEE802.11に代表されるような無線LANやBluetooth(登録商標)のような狭帯域の無線通信に関する方式に基づいて処理することも可能である。また、無線通信に代えて、または加えて、有線通信を用いることも可能である。
【0033】
入出力インターフェイス116は、タッチパネル117、ハードキー118、ディスプレイ111等と有線又は無線によって接続され、各種情報の入出力を行う入出力部として機能する。入出力インターフェイス116の例としては、シリアルポート、パラレルポート、USBなど、様々な方式が挙げられる。また、無線(例えば、Bluetooth(登録商標))で接続するような場合には、通信インターフェイス114とその機能を兼用することも可能である。
【0034】
入出力インターフェイス116を介して、端末装置100にはタッチパネル117、ハードキー118、ディスプレイ111等の各構成要素が接続される。なお、端末装置100には、これらの構成要素を含む場合もあれば、これらの構成要素を含まない場合もある。
【0035】
タッチパネル117は、例えばディスプレイ111を被覆するように配置され、ディスプレイ111の表示する画像データに対応する位置座標の情報をプロセッサ112に出力する。タッチパネル方式としては、抵抗膜方式、静電容量結合方式、超音波表面弾性波方式など、公知の方式を利用することができる。本実施形態においては、タッチパネル117は、指示体によりディスプレイ111に表示された各アイコン等に対するスワイプ操作やタップ操作を検出する。そして、検出されたタップ操作に応じて移動の速さに関連する入力がなされていることが検出される。ハードキー118は、例えばキーボード、十字キー、機能キーなどを含み、利用者が操作することで様々な指示の入力を行う。なお、タッチパネル117及びハードキー118はそれぞれ操作入力部として機能する。
【0036】
ディスプレイ111は、プロセッサ112の指示に応じて、メモリ113に記憶された画像情報を読み出して、本実施形態に係るゲームアプリケーションによって形成される仮想ゲーム空間を含む各種表示(例えば、
図9~13等)を行う表示部として機能する。ディスプレイ111は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイから構成される。
【0037】
なお、
図3Aにおいて図示はしないものの、入出力インターフェイス116は、特に端末装置100が配信者である第1利用者によって利用される場合、カメラ(撮像部)に接続されて撮像された配信画像を受信したり、ゲーム機装置などの他の装置に接続されて生成された表示データや音声データの入力を受け付けたり、マイク(集音部)に接続されて外部の音声データの入力を受け付けたりすることが可能である。
【0038】
3.サーバー装置200の構成
図3Bは、本開示に係るサーバー装置200の構成の例を示すブロック図である。サーバー装置200は、
図3Bに示す構成要素の全てを備える必要はなく、一部を省略した構成をとることも可能であるし、他の構成要素を加えることも可能である。
【0039】
図3Bによると、サーバー装置200は、RAM、ROM、及び不揮発性メモリ、HDD等を含むメモリ211、CPU等から構成されるプロセッサ212、出力インターフェイス213、及び通信インターフェイス214を含む。そして、これらの各構成要素が制御ライン及びデータラインを介して互いに電気的に接続される。なお、サーバー装置200は、全ての構成要素が単一の装置内に構成されている必要はない。メモリ211やプロセッサ212が行う処理の一部など、ネットワークや入出力インターフェイス等を介して接続されたクラウドサーバー装置など、他のサーバー装置等に分散して構成される場合も含みうる。
【0040】
メモリ211は、RAM、ROM、不揮発性メモリ、HDD又はそれらの組み合わせを含み、記憶部として機能する。当該メモリ211は、本開示に係るアプリケーションやOSを実行するための指示命令をプログラムとして記憶する。このようなプログラムは、プロセッサ212によってロードされ実行される。また、メモリ211は、配信コンテンツテーブル(
図4A)、抽選イベント情報テーブル(
図4B)、利用者情報テーブル(
図4C)などの情報を記憶する。さらに、メモリ211(特にRAM)は、上記プログラムがプロセッサ212によって実行される間、データの書き込み及び読み込みを実行するために一時的に用いられる。本開示においては、特に、メモリ211は、視聴者端末装置100-2において配信コンテンツが出力されているときに通信インターフェイス114を介して抽選イベントの開催情報を視聴者端末装置100-2に送信する処理、通信インターフェイス114を介して視聴者端末装置100-2から開催情報により特定される抽選イベントへの参加情報を受信する処理、参加情報に基づいて参加者として登録された視聴者の中から当選者を決定するための抽選処理を実行する処理、通信インターフェイス114を介して当選者として決定された視聴者の視聴者端末装置100-2に対して当選したことを通知する処理等を実行するためのプログラムを記憶する。
【0041】
プロセッサ212は、CPU(マイクロコンピュータ:マイコン)から構成され、メモリ211に記憶された各種プログラムに基づいて、接続された他の構成要素を制御するための制御部として機能する。特に、本開示においては、プロセッサ112は、視聴者端末装置100-2において配信コンテンツが出力されているときに通信インターフェイス114を介して抽選イベントの開催情報を視聴者端末装置100-2に送信する処理、通信インターフェイス114を介して視聴者端末装置100-2から開催情報により特定される抽選イベントへの参加情報を受信する処理、参加情報に基づいて参加者として登録された視聴者の中から当選者を決定するための抽選処理を実行する処理、通信インターフェイス114を介して当選者として決定された視聴者の視聴者端末装置100-2に対して当選したことを通知する処理等を実行する。プロセッサ212は、単一のCPUで構成されても良いが、複数のCPUで構成しても良い。
【0042】
通信インターフェイス214は、一例として、端末装置100とネットワーク300を介して、又は他のサーバー装置とネットワーク300を介して、本実施形態に係るゲアプリケーションの実行のためのプログラム、配信コンテンツテーブル、課題情報テーブル及び利用者情報テーブルに記憶される各種情報を送受信するために、変調や復調などの処理を行う。通信インターフェイス214は、上記の無線通信方式や公知の有線通信方式にしたがって、各端末装置や他のサーバー装置と通信する。
【0043】
出力インターフェイス213は、特に図示はしていないが、プリンタやディスプレイ等の様々な外部機器との間で情報の入出力をするための情報入出力部として機能する。出力インターフェイス213は、シリアルポート、パラレルポート、USB等、所望に応じて公知の接続形式を採用することが可能である。
【0044】
4.各メモリに記憶される情報
図4Aは、本開示の実施形態に係るサーバー装置200に記憶される配信コンテンツテーブルを概念的に示す図である。一例としては、配信コンテンツテーブルは、サーバー装置200のメモリ211に記憶される。
【0045】
図4Aによると、配信ID情報に対応付けて、利用者ID情報、ギフト情報、配信コンテンツ情報等が記憶される。「配信ID情報」は、配信者である利用者から受信した配信コンテンツに対して付与された固有の情報で、各配信コンテンツを特定するための情報である。「利用者ID情報」は、各利用者に対して付与された固有の情報で、各利用者を特定するための情報である。当該情報によって、配信コンテンツを配信している利用者を特定することが可能となる。「ギフト情報」は、配信者に対して視聴者から付与されたギフトを特定するための情報である。ギフトは、視聴者が配信者に対して、配信者又は配信者が配信する動画に対して付与するアイテムである。その一例としては、配信者又は配信者が配信する動画に対する賞賛や応援の手段として付与される有料の仮想アイテムが挙げられるが、所持ポイントや通貨や貨幣、仮想コイン、仮想メダルなどいずれであってもよい。付与された配信者は付与されたギフトそのものを入手することもできるし、付与されたギフトに応じた所持ポイントなどを対価として入手することが可能である。「配信コンテンツ情報」は、配信者である利用者が保持する配信者端末装置100-1等から受信した配信コンテンツを示す情報である。配信コンテンツ情報の具体例としては、配信者端末装置100-1等に備えられたカメラやマイクによって検出された各データ(動画データや静止画データ)や、配信者端末装置100-1又は配信者端末装置100-1に接続された他の装置で実行されているアプリケーションの実行データ(表示データや音声データなど)が挙げられる。
【0046】
図4Bは、本開示の実施形態に係るサーバー装置200に記憶される抽選イベント情報テーブルを概念的に示す図である。一例としては、抽選イベント情報テーブルはサーバー装置200のメモリ211に記憶される。
【0047】
図4Bによると、抽選イベント情報テーブルには、抽選イベントID情報に対応付けて、配信ID情報、開催時間情報、景品情報、当選者数情報、参加条件情報、対象者情報、参加者情報、当選者情報、キーワード情報等が記憶される。「抽選イベントID情報」は、配信者端末装置100-1から抽選イベントの開催情報を受信すると生成され、各抽選イベントに対して固有の情報で各抽選イベントを特定するための情報である。「配信ID情報」は抽選イベントが開催される配信コンテンツを特定する情報である。「開催時間情報」は、抽選イベントの開催時間を特定する情報であり、抽選イベントへの視聴者の参加受付が可能な時間及び抽選イベントにおける抽選が実行される時間を示す。なお、参加受付が可能な時間と抽選が実行される時間は必ずしも同一の時間である必要はなく、参加受付が可能な時間から間隔をあけて抽選が実行される時間を設定してもよい。また、参加受付が可能な時間や抽選が実行される時間はそれぞれ一つの時間である必要はなく、複数個の時間を指定して参加受付や抽選を複数回実行できるようにしてもよい。「景品情報」は抽選イベントにおける抽選の結果によって得られる景品を特定するための情報である。景品は1種類のものである必要はなく、当選の種類に応じて複数種類の景品を用意してもよい。「当選者数情報」は、抽選イベントによって当選者として決定される人数を特定可能な情報である。当選者数は、一人であっても複数人であってもよく、当選の種類に応じてそれぞれ異なる人数であってもよい。「参加条件情報」は、抽選イベントへの参加条件を特定するための情報である。参加条件の例としては、配信者に対して仮想ギフトを付与することを条件とする「ギフト」、配信コンテンツの視聴中に当該配信コンテンツに関連してコメントを送信したことを条件とする「コメント」、配信者があらかじめ指定したキーワードの入力を条件とする「キーワード」などが挙げられる。「対象者情報」は、抽選イベントへ参加可能な視聴者を特定するための情報である。配信者を「お気に入り配信者」として登録している視聴者を対象者とするなどの例が挙げられる。「参加者情報」は、抽選イベントの参加希望をして参加が許容された利用者を特定する情報であって、このような利用者の利用者ID情報が記憶される。「当選者情報」は、抽選イベントにおける抽選の結果当選者として決定された利用者を特定する情報であって、このような利用者の利用者ID情報が記憶される。「キーワード情報」は参加条件として「キーワード」を指定した場合に入力される情報で、当該情報に記憶されたワードの一致で参加条件を満たすか否かを判断するために用いられる。
【0048】
図4Cは、本開示の実施形態に係るサーバー装置200に記憶される利用者情報テーブルを概念的に示す図である。一例としては、利用者情報テーブルはサーバー装置200のメモリ211に記憶される。
【0049】
図4Cによると、利用者ID情報に対応付けて、所持ポイント情報、お気に入り配信者ID情報等が記憶される。「利用者ID情報」は、各利用者に対して付与された固有の情報で、各利用者を特定するための情報である。「所持ポイント情報」は、各利用者が使用可能に所持しているポイント数を示す情報である。当該所持ポイントは、通貨や貨幣の支払いや抽選イベントの結果、仮想アイテムや仮想ギフトの購入などによって増減される。「お気に入り配信者ID情報」は、いわゆるフォローしている配信者を特定するための情報で、そのような配信者の利用者ID情報が記憶される。なお、一例として「お気に入り」や「フォロー」という用語を用いて表現しているが、「フレンド」や「グループ」、「連絡先登録」などその表現はいずれでもよく、視聴者である利用者に対して配信者である利用者が関連づいていればよい。なお、特に図示はしていないが、利用者情報テーブルには、各利用者ID情報に対応付けて、利用者の生年月日、ニックネーム、利用履歴、所属、現在地、端末装置を特定する情報、連絡先などの様々な情報を記憶することが可能である。
【0050】
5.システム1で行われる処理シーケンス
図5は、本開示の実施形態に係るサーバー装置200、配信者端末装置100-1及び視聴者端末装置100-2間で実行される処理シーケンスを示す図である。具体的には、
図5は、これら三者間で行われる配信コンテンツの配信処理(S11~S13)、抽選イベントの開催設定処理(S14~S17)、抽選イベントの参加処理(S21~S25)、抽選イベントの実行処理(S31~34)における処理シーケンスを示す。
【0051】
まず、配信コンテンツの配信処理について説明する。
図5によると、配信者端末装置100-1は、配信者である利用者からの指示をタッチパネル117又はハードキー118を介して受け付けることによって、実況動画等の配信コンテンツを配信するための配信アプリケーションを起動し、入出力インターフェイス116を介して配信コンテンツの配信データを取得する(S11)。なお、その間に行われる配信者の認証などの様々な処理は省略する。配信者端末装置100-1は取得した配信コンテンツの配信データをメモリ113に記憶したのち、通信インターフェイス114を介して記憶された配信データ(T11)を利用者ID情報及び配信ID情報と共にサーバー装置200に送信する。
【0052】
通信インターフェイス214を介して配信データがサーバー装置200において受信されると、サーバー装置200は受信した配信データをメモリ211の配信コンテンツテーブルに記憶する(S12)。そして、サーバー装置200は、通信インターフェイス214を介して配信要求を送信してきた視聴者端末装置100-2に対して記憶された配信データ(T12)を配信ID情報と共に送信する。なお、配信コンテンツの配信が行われている間は、これらの処理を所定間隔で繰り返すことで、配信コンテンツの生配信が行われる。
【0053】
次に、抽選イベントの開催設定処理について説明する。
図5によると、抽選イベントの開催設定処理は、S11~S13の配信コンテンツの配信処理が行われている最中に実行される。まず、配信者端末装置100-1において、配信コンテンツの配信が行われているときに配信設定画面に移行する指示をタッチパネル117又はハードキー118を介して受け付けると、配信者端末装置100-1はディスプレイ111に配信設定画面を表示する。そして、タッチパネル117又はハードキー118を介して抽選イベントのチェックボックスに対する配信者の指示を受け付けると、配信者端末装置100-1は抽選イベントの開催を選択する(S14)。その後、タッチパネル117又はハードキー118を介して抽選イベントの実施内容の入力を受け付けて、入力された実施内容に基づいて開催情報を生成する(S15)。なお、当該開催情報には、配信ID情報、利用者ID情報に加えて、一例として、開催時間情報、景品情報、当選者数情報、参加条件情報、対象者情報、キーワード情報等が含まれる。そして、配信者端末装置100-1は、生成された開催情報をメモリ113に記憶したのち、通信インターフェイス114を介して当該開催情報(T13)をサーバー装置200に送信する。
【0054】
通信インターフェイス214を介して抽選イベントの開催情報が受信されると、サーバー装置200は抽選ID情報を生成して、当該抽選ID情報に対応付けて受信した開催情報を抽選イベント情報テーブルに記憶する(S16)。その後、サーバー装置200は、通信インターフェイス214を介して、開催情報(T14)を視聴者端末装置100-2に送信する。なお、当該開催情報には、抽選ID情報や配信ID情報に加えて、一例として、開催時間情報、景品情報、参加条件情報等が含まれる。
【0055】
通信インターフェイス114を介して開催情報が受信されると、視聴者端末装置100-2は受信した開催情報に基づいて抽選イベントの通知をディスプレイ111に表示する(S17)。
【0056】
次に、抽選イベントの参加処理について説明する。
図5によると、抽選イベントの参加処理は、視聴者端末装置100-2において配信コンテンツのディスプレイ111への出力がなされているときに行われる。まず、視聴者端末装置100-2は、タッチパネル117又はハードキー118において抽選イベントへの参加の視聴者の指示を受け付けると、抽選イベントのへの参加を選択する(S21)。そして、視聴者端末装置100-2は、タッチパネル117又はハードキー118を介して抽選イベントへの参加に必要な参加情報の入力の受け付けを行う(S22)。参加情報には、視聴者の利用者ID情報、抽選イベントの抽選イベントID情報に加えて、一例としては抽選イベントへ参加する旨の情報、配信者に付与するギフト情報、入力したキーワード情報等が含まれる。視聴者端末装置100-2は、通信インターフェイス114を介して当該参加情報(T21)をサーバー装置200に送信し参加登録を行う。
【0057】
通信インターフェイスを介して参加情報が受信されえると、サーバー装置200は受信した参加情報を抽選イベントID情報に対応付けて抽選イベント情報テーブルに記憶する(S23)。このとき、ギフト情報を受信していた場合には、サーバー装置200は、配信者に対して付与するために受信したギフトに応じた特典を決定する(S24)。そして、サーバー装置200は、配信者の配信者端末装置100-1に対して決定した特典を含む特典情報(T22)を通信インターフェイス214を介して送信する。当該特典情報が受信されると、配信者端末装置100-1は特典を受信したことを示す通知を出力する(S25)。
【0058】
次に、抽選イベントの実行処理について説明する。
図5によると、抽選イベントの実行処理は、視聴者端末装置100-2において配信コンテンツの出力がなされているときに行われる。具体的には、サーバー装置200は、抽選イベント情報テーブルの開催時間情報を参照して開催時間に達した抽選イベントがあるか否かを判断し、あった場合に当該処理を実行する(S31)。そして、サーバー装置200は、抽選の結果、すなわち当選者となった視聴者の利用者ID情報を抽選情報テーブルに記憶する(S32)。そして、サーバー装置は、当選者情報と当選した景品情報を含む結果情報を生成し、当該結果情報(T31及びT32)を配信者端末装置100-1及び視聴者端末装置100-2に送信する。それらを受信した配信者端末装置100-1及び視聴者端末装置100-2では、受信した結果情報に基づいて当選結果を通知する(S33及びS34)。
【0059】
通信インターフェイス114を介して当選結果の通知が受信されると、視聴者端末装置100-2はディスプレイ111に当該通知を表示する。そして、視聴者端末装置100-2は、通信インターフェイス114を介して通知が開封されたこと及び利用者ID情報を含む開封情報(T33)をサーバー装置200に送信する。
【0060】
通信インターフェイス214を介して開封情報が受信されると、サーバー装置200は利用者ID情報に基づいて景品情報を特定し、当該景品情報に記憶された景品に基づいて、利用者情報テーブルの所持ポイント情報を更新する(S35)。
【0061】
以上によって、サーバー装置200、配信者端末装置100-1及び視聴者端末装置100-2間で、抽選イベントにおいて実行される処理シーケンスは終了する。
【0062】
6.サーバー装置200において行われる処理フロー
図6は、本開示の実施形態に係るサーバー装置200において実行される処理フローを示す図である。具体的には、
図6は、サーバー装置200のプロセッサ212で主に実行される
図5の抽選イベントの開催設定処理(S14~S17)の処理フローを示す図である。
【0063】
図6によると、プロセッサ212が、通信インターフェイス214を介して配信者端末装置100-1のいずれかから抽選イベントの開催情報を受信したことによる割り込み信号を受信することで当該処理フローは開始する(S101)。抽選イベントの開催情報には、抽選イベントの実施内容に関する情報、具体的には配信ID情報、利用者ID情報、開催時間情報、景品情報、当選者数情報、参加条件情報、対象者情報、キーワード情報等が含まれる。プロセッサ212は、開催情報を受信すると、受信した開催情報に基づいて抽選イベントの開催が可能か否かを判断する(S102)。この判断は、例えば抽選イベントの開催をする利用者ID情報により特定される利用者の過去の開催実績、開催時間情報によって特定される開催時間における他の抽選イベントとの重複、現在配信中の配信コンテンツを視聴している視聴者の人数、現在配信中の配信コンテンツに関連付けて投稿されるコメントの数又はその組み合わせなどに基づいて実行される。そして、開催が不可と判断された場合には、プロセッサ212は通信インターフェイス214を介して開催情報を送信した配信者端末装置100-1に開催不可であることを含む開催不可情報を送信する(S106)。
【0064】
他方、開催が可能と判断された場合には、プロセッサ212は新たに抽選イベントID情報を生成し、生成された抽選イベントID情報に対応付けて受信した開催情報を抽選イベント情報テーブルに記憶する(S103)。プロセッサ212は、記憶した開催情報のうち対象者情報を参照して、配信ID情報により特定される配信コンテンツの視聴者のうち抽選イベントの参加対象となる視聴者を特定し、特定した視聴者の利用者ID情報を対象者情報に記憶する(S104)。そして、プロセッサ212は、抽選イベントの対象者として記憶された利用者ID情報により特定される視聴者の視聴者端末装置100-2に対して、通信インターフェイス214を介して抽選イベントの開催情報を送信する(S105)。この開催情報には、抽選ID情報、配信ID情報、開催時間情報、景品情報、参加条件情報等が含まれる。これによって、抽選イベントの開催設定処理におけるサーバー装置200の処理フローを終了する。
【0065】
図7は、本開示の実施形態に係るサーバー装置200において実行される処理フローを示す図である。具体的には、
図7は、サーバー装置200のプロセッサ212で主に実行される
図5の抽選イベントの参加処理(S21~S25)の処理フローを示す図である。
【0066】
図7によると、プロセッサ212が、通信インターフェイス214を介して視聴者端末装置100-2のいずれかから抽選イベントの参加情報を受信したことによる割り込み信号を受信することで当該処理フローは開始する(S201)。抽選イベントの参加情報には、視聴者の利用者ID情報、抽選イベントの抽選イベントID情報、抽選イベントへ参加する旨の情報、配信者に付与するギフト情報、入力したキーワード情報等が含まれる。プロセッサ212は、参加情報を受信すると、受信した参加情報に基づいて抽選イベントの参加条件を満たすか否かを判断する(S202)。この判断は、例えば参加条件情報として「キーワード」が設定されている場合には、参加情報に含まれるキーワードと抽選イベント情報テーブルのキーワード情報に記憶されるキーワードと一致する否かに基づいて実行される。また、参加条件情報として「ギフト」が設定されている場合には、配信コンテンツ情報テーブルのギフト情報を参照してあらかじめ指定したギフトが付与されているか否かに基づいて実行される。また、参加条件情報として「コメント」が設定されている場合には、抽選イベントが実施される配信コンテンツに関連してコメントを送信しているか否かに基づいて実行される。そして、参加が不可と判断された場合には、プロセッサ212は通信インターフェイス214を介して参加情報を送信した視聴者端末装置100-2に参加不可であることを含む参加不可情報を送信する(S206)。
【0067】
他方、参加が可能と判断された場合には、プロセッサ212は、受信した参加情報を抽選イベントID情報に対応付けて抽選イベント情報テーブルに記憶する(S203)。そして、プロセッサ212は、参加条件として「ギフト」が設定されている場合には、付与されたギフトに基づいて配信者に対して付与する特典を算出する(S204)。例えば、各ギフトと当該ギフトが付与された場合に得られるポイントとを対応付けたテーブルをあらかじめ用意し、プロセッサ212は当該テーブルを参照することで特典として付与されるポイントを算出する。次に、プロセッサ212は、通信インターフェイス214を介して、算出されたポイントを特典として配信者の配信者端末装置100-1に送信する(S205)。これによって、抽選イベントの参加処理におけるサーバー装置200の処理フローを終了する。
【0068】
図8は、本開示の実施形態に係るサーバー装置200において実行される処理フローを示す図である。具体的には、
図8は、サーバー装置200のプロセッサ212で主に実行される
図5の抽選イベントの実行処理(S31~34)の処理フローを示す図である。プロセッサ212は、当該処理フローを所定周期で実行する。
【0069】
図8によると、プロセッサ212は、抽選イベント情報テーブルの開催時間情報を参照して、記憶されている開催時間に達した抽選イベントがあるか否かを判断する(S301)。開催時間に達した抽選イベントがなかった場合には、当該処理フローは終了する。
【0070】
他方、開催時間に達した抽選イベントがあった場合には、プロセッサ212は、抽選イベント情報テーブルを参照して、参加者として記憶された視聴者の利用者ID情報を特定する(S302)。そして、プロセッサ212は、特定された利用者ID情報に対して抽選を実行する(S303)。抽選方法の一例としては、プロセッサ212が参加者情報に記憶されている利用者ID情報に対して、ランダムにあらかじめ当選とその景品が決められた抽選番号を付与する。そして、プロセッサ212は、当選が決められた抽選番号が付与された利用者ID情報に対応付けられた視聴者を当選者として決定する。このあらかじめ当選及び景品が決められた抽選番号は、抽選情報テーブルに記憶された当選者数情報に基づいて、その数が決定される。なお、抽選方法は単なる一例であって、当然他の方法であってもよい。
【0071】
次に、プロセッサ212は、実行された抽選の結果を抽選イベント情報テーブルに記憶する(S304)。具体的には、プロセッサ212は、当選者として決定された視聴者の利用者ID情報を抽選イベント情報テーブルの当選者情報に記憶する。そして、プロセッサ212は、抽選イベント情報テーブルを参照して配信ID情報に基づいて特定される配信者の配信者端末装置100-1及び当選者情報に記憶されている利用者ID情報に基づいて特定される視聴者の視聴者端末装置100-2を特定し、通信インターフェイス214を介して当選者情報と当選した景品情報を含む結果情報を送信する(S305)。
【0072】
次に、通信インターフェイス214を介して結果情報が送信された視聴者端末装置100-2から結果情報を含む通知を開封した旨と利用者ID情報を含む開封情報を受信したことによる割り込み信号を受信すると(S306)、景品情報に基づいて利用者情報テーブルを更新する(S307)。具体的には、プロセッサ212は、抽選イベント情報テーブルを参照して、利用者ID情報が当選者に記憶された抽選イベントを特定する。そして、プロセッサ212は、特定された抽選イベントの景品情報を参照して、当該利用者ID情報の視聴者に付与される景品を特定する。そして、プロセッサ212は、景品情報としてポイント数が設定されている場合にはそのポイント数分を利用者情報テーブルの所持ポイント情報に加算して記憶する処理をする。これによって、抽選イベントの実行処理におけるサーバー装置200の処理フローを終了する。
【0073】
7.配信者端末装置100-1における処理
まず、抽選イベントの開催設定処理において、配信者端末装置100-1で行われる具体的な処理について説明する。配信者端末装置100-1のプロセッサ112は、配信コンテンツの配信が行われている配信画面において、タッチパネル117又はハードキー118において配信者の指示を受け付けると、ディスプレイ111に配信設定画面を表示する。そして、プロセッサ112は、タッチパネル117又はハードキー118において受け付けられた配信者の指示に基づいて、配信設定画面に表示された各種設定項目の中から抽選イベントの開催をオンにするために、チェックボックスへの入力を行う。これによって、プロセッサ112は、抽選イベントの開催を選択するとともに、ディスプレイ111に抽選イベントの実施内容を入力するための入力ボックスを表示する。
【0074】
次に、プロセッサ112は、タッチパネル117又はハードキー118において受け付けられた配信者の指示に基づいて、抽選イベントの各実施内容の入力ボックスへの入力を受け付けて、その入力された内容を開催情報としてメモリ113に記憶する。プロセッサ112は、記憶された開催情報を通信インターフェイス114を介してサーバー装置200に送信する。
【0075】
ここで、
図9及び
図10は、本開示の実施形態に係る配信者端末装置100-1に表示される画面の例を示す図である。具体的には、
図9は配信者端末装置100-1に表示される配信画面の例、
図10は配信者端末装置100-1に表示される配信設定画面の例を示す図である。
【0076】
図9によると、配信画面は、入出力インターフェイス116を介して受信され、現在視聴者端末装置100-2に対して配信されている配信コンテンツの配信データが表示された配信コンテンツ表示領域11を含む。配信コンテンツ表示領域11には、実際に配信されている配信データのほか、配信開始からの経過時間を示す表示や現在の状態を示す情報(「配信中」か「配信待機中」かを示す情報)などが表示される。また、配信コンテンツ表示領域11の右側には、配信している配信コンテンツに対して視聴者から入力されたコメントがその視聴者を特定する利用者ID情報と共に時系列に表示されるコメント表示領域15が表示される。また、コメント表示領域15の下部には、視聴者から入力されたコメントに対して配信者自らがコメントを返すためのコメント入力エリア14が表示される。プロセッサ112は、当該コメント入力エリア14への配信者からの指示を受け付けると、文字入力を可能にし、配信者からのコメントの入力を受け付ける。
【0077】
さらに、当該配信画面には、配信終了アイコン12及び配信設定アイコン13を含む。タッチパネル117又はハードキー118によって配信終了アイコン12への指示を受け付けると、プロセッサ112は配信中の配信コンテンツの配信を終了する。また、タッチパネル117又はハードキー118によって配信設定アイコン13への指示を受け付けると、プロセッサ112は配信設定画面に移行する。
【0078】
次に、配信設定画面は、配信する配信コンテンツの解像度、音声データの音質などの様々な設定項目が表示されているのに加えて、抽選イベントに関する設定項目も表示されている。
図10は、配信設定画面において抽選イベントの設定項目の表示がなされているときの状態を示す。
図10によると、配信設定画面には、抽選イベントの開催を選択するためのチェックボックス21が表示されている。プロセッサ112は、タッチパネル117又はハードキー118で当該チェックボックス対する指示を受け付けると、チェックボックス中の黒丸が右方向にスライドするように表示させる。これによって、現在抽選イベントの開催が選択されたことが示される。次に、抽選イベントの開催が選択されると、その周囲に、実施内容を入力するための入力ボックスが表示される。
図10の例では、実施内容として開催時間情報、景品情報、当選者数情報、参加条件情報、対象者情報、キーワード情報があり、それぞれに対応する入力ボックスが表示されている。プロセッサ112は、タッチパネル117又はハードキー118で各入力ボックス対する指示を受け付けて、それぞれ配信者が所望する情報を入力する。
【0079】
開催時間情報としては、配信者が任意の時間(例えば、7分や12分など)を直接入力することも可能であるし、予め決められた選択肢(例えば、10分や15分など)から選択することも可能である。景品情報としては、景品としてポイントの付与を設定可能であるが、配信者が任意のポイント数を入力することも可能であるし、予め決められた選択肢から選択することも可能である。また、1等、2等などの当選ランクを設定して、当選ランクごとにポイント数を入力するようにしてもよい。当選者数情報としては、配信者が任意の数字を直接入力することも可能であるし、予め決められた選択肢から選択することも可能である。また、1等、2等などの当選ランクを設定して、当選ランクごとに人数を入力するようにしてもよい。参加条件情報としては、配信者が所望の参加条件を「ギフト」、「コメント」、「キーワード」の選択肢の中から選択することが可能である。対象者情報としては、配信者が所望の対象者を予め決められた選択肢(例えば、「全員」、「お気に入り登録済み」)の中から選択することが可能である。キーワード情報は、参加条件としてキーワードが選択された場合にのみ入力が有効化されるもので、配信者が任意の文字列を入力することが可能である。そして、図示はしていないものの、プロセッサ112は、配信設定画面に設けられた「設定アイコン」に対する指示をタッチパネル117又はハードキー118で受け付けると、入力した開催情報を記憶するとともに、サーバー装置200へ送信するよう制御する。
【0080】
このように、抽選イベントの開催やその実施内容は、配信者によって、配信コンテンツを配信している最中に決定することが可能である。したがって、配信者は現在の視聴状況を確認しながら、利用者に視聴を促す施策をとることが可能となる。
【0081】
8.視聴者端末装置100-2における処理
まず、抽選イベントの参加処理において、視聴者端末装置100-2で行われる具体的な処理について説明する。視聴者端末装置100-2のプロセッサ112は、サーバー装置200から開催情報を受信すると、配信コンテンツを視聴するための視聴画面に開催情報を受信した旨を示す通知を出力する。そして、タッチパネル117又はハードキー118において当該通知に対する視聴者の指示が受け付けられると、プロセッサ112は視聴画面に抽選イベント情報画面を重畳して表示する。
【0082】
次に、重畳して表示された抽選イベント情報画面においてタッチパネル117又はハードキー118を介して参加を示す指示を視聴者から受け付けると、プロセッサ112は、通信インターフェイス114を介して、サーバー装置に抽選イベントID情報、抽選イベントに参加する旨及び利用者ID情報を含む参加情報を送信する。一方、抽選イベント情報画面においてタッチパネル117又はハードキー118を介して不参加を示す指示を視聴者から受け付けると、プロセッサ112は重畳して表示した抽選イベント情報画面を閉じて、視聴画面を前面に表示するよう制御する。
【0083】
ここで、参加条件情報として「ギフト」が設定されている場合には、プロセッサ112は、配信者に提供するギフトの選択画面に移行して表示する。そして、タッチパネル117又はハードキー118を介して所定のギフトに対する指示を受け付けると、選択したギフトを特定する情報を参加情報と共にサーバー装置200に送信する。また、参加条件として「キーワード」が設定されている場合には、プロセッサ112は、抽選イベント情報画面にキーワードの入力ボックスを表示する。そして、タッチパネル117又はハードキー118を介して所定のキーワードの入力がされると、プロセッサ112は入力されたキーワードを参加情報と共にサーバー装置200に送信する。
【0084】
ここで、
図11、
図12及び
図13は、本開示の実施形態に係る視聴者端末装置100-2に表示される画面の例を示す図である。具体的には、
図11は視聴者端末装置100-2に表示される視聴画面の例、
図12及び
図13は視聴者端末装置100-2に表示される抽選イベント情報画面の例を示す図である。
【0085】
図11によると、視聴画面は、通信インターフェイス114を介して受信される配信コンテンツの配信データが表示された配信コンテンツ表示領域31を含む。配信コンテンツ表示領域31には、実際に配信されている配信データのほか、配信開始からの経過時間などが表示される。また、配信コンテンツ表示領域11の右側には、配信している配信コンテンツに対して他の視聴者や配信者から入力されたコメントがその視聴者や配信者を特定する利用者ID情報と共に時系列に表示されるコメント表示領域34が表示される。また、コメント表示領域34の下部には、他の視聴者や配信者から入力されたコメントに対して視聴者がコメントを入力するためのコメント入力エリア33が表示される。プロセッサ112は、当該コメント入力エリア33への視聴者からの指示を受け付けると、文字入力を可能にし、視聴者からのコメントの入力を受け付ける。
【0086】
また、視聴画面の下部には、ギフト選択領域32が表示される。ギフト選択領域32には、現在視聴者が選択可能なギフトのリストが表示されている。プロセッサ112は、タッチパネル117又はハードキー118を介して所望のギフトの選択を受け付けると、選択されたギフトを特定する情報をサーバー装置200に送信する。すると、サーバー装置200において、ギフトを選択した視聴者の所持ポイントを選択したギフトに応じた数だけ減算する。ギフトが選択されると、コメント表示領域34に選択したギフトが表示される。
【0087】
ここで、サーバー装置200から現在視聴している配信コンテンツに関連付けられた抽選イベントの開催情報が受信されると、視聴画面上に開催情報を受信した旨の通知35が表示される。
図10の例では、「抽選イベント開催中」との表示がなされる。プロセッサ112は、タッチパネル117又はハードキー118を介して当該通知35に対する指示を受け付けると、抽選イベント情報画面を視聴画面上に重畳して表示する。
【0088】
図12は、抽選イベント情報画面のうち、参加条件として「ギフト」が設定されている場合に表示される画面の例を示す。
図12によると、視聴画面上に抽選イベント情報画面41が重畳して表示されている。抽選イベント情報画面41には、受信した開催情報に含まれる景品情報(例えば、「コイン100枚」)や参加条件情報(例えば、「ギフトG1」)が表示される。これによって、視聴者は抽選イベントに参加したことによって得られる景品や、参加条件を知ることが可能となる。また、抽選イベント情報画面41には、その下部に「参加アイコン」及び「不参加アイコン」がそれぞれ表示される。タッチパネル117又はハードキー118を介して参加アイコンが選択された場合には、ギフトの選択画面に移行して、参加条件となるギフトG1の購入を受け付ける。他方、タッチパネル117又はハードキー118を介して不参加アイコンが選択された場合には、抽選イベント情報画面41は閉じられて、元の視聴画面に戻る。
【0089】
図13は、抽選イベント情報画面のうち、参加条件として「キーワード」が設定されている場合に表示される画面の例を示す。
図13によると、視聴画面上に抽選イベント情報画面41が重畳して表示されている。抽選イベント情報画面41には、受信した開催情報に含まれる景品情報(例えば、「コイン100枚」)、参加条件情報(例えば、「ギフトG1」)及びキーワードの入力ボックスが表示される。これによって、視聴者は抽選イベントに参加したことによって得られる景品や、参加条件を知ることが可能となる。また、タッチパネル117又はハードキー118を介して入力ボックスに所定の文字列を入力することによって、キーワードを入力することが可能となる。さらに、抽選イベント情報画面41には、その下部に「参加アイコン」及び「不参加アイコン」がそれぞれ表示される。タッチパネル117又はハードキー118を介して参加アイコンが選択された場合には、入力されたキーワード等を含む参加情報がサーバー装置200に送信される。他方、タッチパネル117又はハードキー118を介して不参加アイコンが選択された場合には、抽選イベント情報画面41は閉じられて、元の視聴画面に戻る。
【0090】
このように、配信コンテンツの視聴中に抽選イベントが発生すると視聴者が抽選イベントに参加することができ、これによって視聴中の配信コンテンツに対してより興味を惹きつけることが可能となる。
【0091】
次いで、抽選イベントの実行処理において、視聴者端末装置100-2で行われる具体的な処理について説明する。視聴者端末装置100-2のプロセッサ112は、サーバー装置200から抽選イベントの結果情報を受信すると、抽選イベントの結果情報を受信した旨の通知を表示する。そして、タッチパネル117又はハードキー118において当該通知に対する視聴者の指示が受け付けられると、プロセッサ112は視聴画面に当選した旨の情報と得られる景品に関する情報を重畳して表示する(図示しない)。次に、当選情報が表示されると、プロセッサ112は、通信インターフェイス114を介して通知を開封したことを示す開封情報をサーバー装置200に送信する。これによって、抽選イベントの実行処理が終了する。
【0092】
9.その他
上記の例では、配信者が抽選イベントの開催を選択したときに、配信者自ら抽選イベントの実施内容を無償で決定できるようにした。しかし、これに限らず、配信者が所定の対価の支払い(例えば、所持ポイントの使用)を条件として抽選イベントの開催が選択できるようにしてもよい。また、この場合、必要とされる対価(所持ポイント)の額は、景品として提供するポイント数に応じた額とすることが可能である。
【0093】
上記の例では、視聴者が配信コンテンツの視聴中に抽選イベントの開催の設定や抽選の実行をするようにした。しかし、配信コンテンツの配信前に予め抽選イベントの開催の選択と実施内容の決定をしておくことも可能である。また、抽選イベントへの参加も配信コンテンツの配信前に予めすることも可能である。さらに、抽選イベントにおける抽選も、配信コンテンツの配信が終了したのちに実行することが可能である。
【0094】
上記の例では、参加条件として「ギフト」、「コメント」、「キーワード」の3つの場合について説明した。しかし、これに限らず多様な条件を設定することも可能である。例えば、配信コンテンツにおいて予め決められた所定の時間分視聴したことを参加条件としたり、あらかじめ決められた他の配信コンテンツを視聴したことを参加条件とすることも可能である。このような条件を設定することで、視聴者に対して配信コンテンツや他の配信コンテンツに対してより強い興味を持たせることが可能となる。
【0095】
以上により、本開示の実施形態においては、利用者にとってより趣向に富んだ配信サービスのためのサーバー装置、プログラム及び方法を提供することができる。より具体的には、抽選イベントの開催やその実施内容は、配信者によって、配信コンテンツを配信している最中に決定することが可能である。したがって、配信者は現在の視聴状況を確認しながら、利用者に視聴を促す施策をとることが可能となる。さらに、配信コンテンツの視聴中に抽選イベントが発生すると視聴者が抽選イベントに参加することができる。したがって、視聴中の配信コンテンツに対して視聴者の興味をより惹きつけることが可能となる。
【0096】
本明細書で説明される処理及び手順は、実施形態において明示的に説明されたものによってのみならず、ソフトウェア、ハードウェア又はこれらの組み合わせによっても実現可能である。具体的には、本明細書で説明された処理及び手順は、集積回路、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、磁気ディスク、光ストレージ等の媒体に、当該処理に相当するロジックを実装することによって実現される。また、本明細書で説明される処理及び手順は、それらの処理・手順をコンピュータプログラムとして実装し、端末装置やサーバー装置を含む各種のコンピュータに実行させることが可能である。
【0097】
本明細書中で説明される処理及び手順が単一の装置、ソフトウェア、コンポーネント、モジュールによって実行される旨が説明されたとしても、そのような処理又は手順は、複数の装置、複数のソフトウェア、複数のコンポーネント、及び/又は、複数のモジュールによって実行されるものとすることができる。また、本明細書中で説明される各種情報が単一のメモリや記憶部に格納される旨が説明されたとしても、そのような情報は、単一の装置に備えられた複数のメモリ又は複数の装置に分散して配置された複数のメモリに分散して格納されるものとすることができる。さらに、本明細書において説明されるソフトウェアおよびハードウェアの要素は、それらをより少ない構成要素に統合して、又は、より多い構成要素に分解することによって実現されるものとすることができる。
【符号の説明】
【0098】
100-1 配信者端末装置
100-2 視聴者端末装置
200 サーバー装置
300 ネットワーク