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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022094230
(43)【公開日】2022-06-24
(54)【発明の名称】玩具花火固定用の台紙
(51)【国際特許分類】
   B65D 85/00 20060101AFI20220617BHJP
【FI】
B65D85/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020207150
(22)【出願日】2020-12-14
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和2年12月7日に2021年度花火内覧会にて公開
(71)【出願人】
【識別番号】595107807
【氏名又は名称】株式会社稲垣屋
(74)【代理人】
【識別番号】100093931
【弁理士】
【氏名又は名称】長屋 直樹
(72)【発明者】
【氏名】山田 貴也
【テーマコード(参考)】
3E068
【Fターム(参考)】
3E068AA40
3E068AC02
3E068BB06
3E068BB12
3E068CD01
3E068CE02
3E068DD01
3E068EE32
(57)【要約】
【課題】台紙に取り付けられた複数の花火を同時に取り出すことにより、台紙からの花火の取出しを容易とすることができる玩具花火固定用台紙を提供する。
【解決手段】台紙1は、差込み片部14a~14cを有する上側領域10と、中間領域20と、下側領域30とを有し、下側領域30は、ジッパー部32と、下側領域本体部34とを有し、第1開口部40a、40bと第2開口部50a、50bと第3開口部60a~60cが設けられ、差込み片部を第3開口部60a等に差し込んだ状態で、袋入り花火を中間領域20に設けられた開口部と第3開口部60a等に挿通するとともに、第1開口部40a等と第2開口部50a等に挿通することにより袋入り花火が保持される。切目線K1、K2を破断してジッパー部32を取り除くことにより、台紙1が2つに分離されるので、それぞれを取り除くことにより複数の袋入り花火を同時に取り出すことができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
玩具花火固定用の台紙であって、
上側領域(10、110)と、
上側領域から第1折れ線(C1)を介して連設された中間領域(20、120)と、
中間領域の上側領域とは反対側の辺部から第1折れ線と略平行な第2折れ線(C3)を介して連設された下側領域(30、130)と、を有し、台紙が、シート状部材により形成され、
上側領域は、第1折れ線よりも中間領域側に突出した複数の差込み片部(14a~14b、114a~114c)を有し、
下側領域は、第2折れ線を介して連設されたジッパー部(32、132)と、ジッパー部から中間領域とは反対側に連設された下側領域本体部(34、134)とを有し、
中間領域の下端には、第1開口部(40a~40c、140a~140c)が設けられるとともに、下側領域本体部の上端には、第2開口部(50a~50c、150a~150c)が設けられ、第2開口部は、第1開口部の下方位置に設けられ、
第2折れ線に沿って第1切目線(K1)が形成されるとともに、ジッパー部と下側領域本体部の境界に沿って第2切目線(K2)が形成され、
下側領域本体部における差込み片部の下方位置には、第3開口部(60a~60c、160a~160c)が設けられ、第3開口部は、第2開口部よりも上下方向において下側に設けられ、
第1開口部は、差込み片部に対して左右方向にずれた位置に設けられ、
台紙の表側から見て、第2折れ線を山折りするとともに第1折れ線を谷折りして、台紙の裏側から差込み片部を第3開口部に差し込んで台紙を組み立てることにより、中間領域が、上側領域及び下側領域に対して折り返した状態となって、中間領域が、下側領域の第3開口部よりも上側の領域の裏側に位置し、
中間領域が上側領域に対して折り返されることにより中間領域に形成される第4開口部(65a~65c)と第3開口部とに袋入り花火を挿通することにより袋入り花火を保持することができるとともに、第1開口部と第2開口部とに袋入り花火を挿通することにより袋入り花火が保持することができ、
第1切目線と第2切目線を破断してジッパー部を取り除くことにより、台紙は、第1切目線よりも上側の領域と第2切目線よりも下側の領域とに分離されることを特徴とする玩具花火固定用の台紙。
【請求項2】
第1開口部と第2開口部は、ジッパー部に接して設けられていることを特徴とする請求項1に記載の玩具花火固定用の台紙。
【請求項3】
第1開口部のジッパー部とは反対側の辺部である上辺は第1折れ線と略平行な直線状であり、中間領域には、第1開口部の該上辺の延長線上に第1折れ線と略平行な第3折れ線(C2)が設けられ、第3折れ線よりもジッパー部側の領域である第1突状部(24a~24c、124a~124d)が、第3折れ線を介して第3折れ線よりも上側領域側の領域である中間領域本体部(22)に対して折曲することを特徴とする請求項2に記載の玩具花火固定用の台紙。
【請求項4】
第2開口部のジッパー部とは反対側の辺部である下辺は第1折れ線と略平行な直線状であり、下側領域には、第2開口部の該下辺の延長線上に第1折れ線と略平行な第4折れ線(C4)が設けられ、第4折れ線よりもジッパー部側の領域である第2突状部(35a~35c、135a~135d)が、第4折れ線を介して第4折れ線よりも下側の領域であるベース部(36、136)に対して折曲することを特徴とする請求項2又は3に記載の玩具花火固定用の台紙。
【請求項5】
下側領域本体部には、第4開口部と第3開口部とに挿通された袋入り花火の下端を差し込むための被差込み部(70a、70c、70e、170b、170d、170f)と、第1開口部と第2開口部に挿通された袋入り花火の下端を差し込むための被差込み部(70b、70d、170a、170c、170e)が設けられていることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4に記載の玩具花火固定用の台紙。
【請求項6】
第1開口部及び第2開口部は、それぞれ複数設けられ、差込み片部及び第4開口部と、第1開口部及び第2開口部は、台紙の左右方向における一方の端部から他方の端部に向けて交互に設けられていることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5に記載の玩具花火固定用の台紙。
【請求項7】
第1折れ線から第2折れ線までの上下方向の長さ(L1)と、第3開口部の下端から第2折れ線までの上下方向の長さ(L2)は、略同一であることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5又は6に記載の玩具花火固定用の台紙。
【請求項8】
差込み片部の先端側の辺部は、第1折れ線と略平行な直線状であり、中間領域には、差込み片部の先端側の辺部の延長線上に第1折れ線と略平行な第5折れ線(C5)が設けられ、第1折れ線と第5折れ線間の領域である第1帯状部(122-1)が、第5折れ線を介して第1帯状部と隣接する領域に対して折曲することを特徴とする1又は2又は3又は4又は5又は6又は7に記載の玩具花火固定用の台紙。
【請求項9】
ジッパー部と下側領域本体部の間の境界に沿って、第1折れ線と略平行な第6折れ線(C6)が設けられ、ジッパー部が、第6折れ線を介してジッパー部と隣接する領域に対して折曲することを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5又は6又は7又は8に記載の玩具花火固定用の台紙。
【請求項10】
第3開口部のジッパー部側の辺部である上辺は第1折れ線と略平行な直線状であり、第3開口部の該上辺の延長線上に第1折れ線と略平行な第7折れ線(C7)が設けられるとともに、第3開口部の上辺とは反対側の下辺は第1折れ線と略平行直線状であり、第3開口部の該下辺の延長線上に第1折れ線と略平行な第8折れ線(C8)が設けられ、第7折れ線と第8折れ線の間の領域である第2帯状部(138a~138d)が、第7折れ線を介して第2帯状部と隣接する領域に対して折曲するとともに、第8折れ線を介して第2帯状部と隣接する領域に対して折曲することを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5又は6又は7又は8又は9に記載の玩具花火固定用の台紙。
【請求項11】
第1開口部の左右方向における中心位置は、左右方向において、隣接する2つの差込み片部の間の位置に設けられていることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5又は6又は7又は8又は9又は10に記載の玩具花火固定用の台紙。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、玩具花火の包装用具に関するものであり、特に、玩具花火固定用の台紙に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、玩具花火固定用の台紙として、特許文献1に記載の玩具花火固定用シートがある。特許文献1の玩具花火固定用シートにおいては、シート本体11に上張り出し部13と下張り出し部14と両張り出し部を連結する連結部16からなる膨出部12が形成され、上張り出し部13と下張り出し部14に花火を上下方向に挿通するための挿通孔15が形成され、これにより、玩具花火をテープを使用せずに固定することができる。
【0003】
この特許文献1の玩具花火固定用シートにおいては、三角屋根形状の屈曲部を構成する上張り出し部と下張り出し部に設けられた複数の第1挿通孔の各第1挿通孔に1又は複数の花火を挿通することにより保持されている。
【0004】
つまり、特許文献1の実施形態1では、第1の屈曲部12を構成する上張り出し部13と下張り出し部14に複数の第1の挿通孔15が設けられるとともに、押しだし棚17に複数の第2の挿通孔18が設けられ、複数の玩具花火21におけるそれぞれが、一対の挿通孔15に挿通されるとともに、第2の挿通孔18に挿通されており、実施形態2では、第1の屈曲部32を構成する上張り出し部33と下張り出し部34に複数の第1の挿通孔35が設けられるとともに、第2の屈曲部38を構成する上張り出し部39と下張り出し部40に複数の第2の挿通孔43が設けられ、複数の玩具花火46が、一対の第1の挿通孔35に挿通されるとともに、一対の第2の挿通孔43に挿通されており、実施形態3では、第1の屈曲部52を構成する上張り出し部53と下張り出し部54に複数の第1の挿通孔55が設けられるとともに、第2の屈曲部56に複数の切り欠き60が設けられ、複数の線香花火66が、一対の挿通孔55に挿通されるとともに、各線香花火66が切り欠き60にはめ込まれている。つまり、第1の屈曲部12、32、52においては、複数対の第1の挿通孔が設けられている。
【0005】
また、出願人は、特許文献2に記載の意匠登録出願を行っており、特許文献2の花火おもちゃ用台紙においては、複数の花火保持部と複数の差込み用切込みが設けられ、複数の袋入り花火における各袋入り花火を差込み用切込みに差し込むとともに、一対の花火保持部により保持することにより、袋入り花火が保持される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002-19863号公報
【特許文献2】意匠登録第1573219号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1の玩具花火固定用シートにおいては、第1の屈曲部における複数対の第1の挿通孔のそれぞれに1又は複数の花火が挿通された状態であるので、花火を取り出す際には、一対の第1挿通孔に挿通された花火ごとに引き抜く必要があり、台紙に取り付けられた花火の全体を同時に取り出すことができないという問題があった。
【0008】
特許文献2の花火おもちゃ用台紙においても、台紙に保持された袋入り花火を取り出すには、一対の花火保持部と差込み用切込みにより保持された袋入り花火ごとに引き出して取り出す必要があり、台紙に取り付けられた花火の全体を同時に取り出すことができないという問題があった。
【0009】
そこで、本発明は、玩具花火固定用台紙であって、台紙に取り付けられた複数の花火を同時に取り出すことにより、台紙からの花火の取出しを容易とすることができる玩具花火固定用台紙を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は上記問題点を解決するために創作されたものであって、第1には、玩具花火固定用の台紙であって、上側領域(10、110)と、上側領域から第1折れ線(C1)を介して連設された中間領域(20、120)と、中間領域の上側領域とは反対側の辺部から第1折れ線と略平行な第2折れ線(C3)を介して連設された下側領域(30、130)と、を有し、台紙が、シート状部材(1枚のシート状部材としてもよい)により形成され、上側領域は、第1折れ線よりも中間領域側に突出した複数の差込み片部(14a~14b、114a~114c)を有し、下側領域は、第2折れ線を介して連設されたジッパー部(32、132)と、ジッパー部から中間領域とは反対側に連設された下側領域本体部(34、134)とを有し、中間領域の下端には、第1開口部(40a~40c、140a~140c)が設けられるとともに、下側領域本体部の上端には、第2開口部(50a~50c、150a~150c)が設けられ、第2開口部は、第1開口部の下方位置に設けられ、第2折れ線に沿って第1切目線(K1)が形成されるとともに、ジッパー部と下側領域本体部の境界に沿って第2切目線(K2)が形成され、下側領域本体部における差込み片部の下方位置には、第3開口部(60a~60c、160a~160c)が設けられ、第3開口部は、第2開口部よりも上下方向において下側に設けられ、第1開口部は、差込み片部に対して左右方向にずれた位置に設けられ、台紙の表側から見て、第2折れ線を山折りするとともに第1折れ線を谷折りして、台紙の裏側から差込み片部を第3開口部に差し込んで台紙を組み立てることにより、中間領域が、上側領域及び下側領域に対して折り返した状態となって、中間領域が、下側領域の第3開口部よりも上側の領域の裏側に位置し(「中間領域が、下側領域の第3開口部よりも上側の領域の裏側に位置するとともに、上側領域の第1折れ線よりも上側の領域である上側領域本体部(12)の表側に位置し」としてもよい)、中間領域が上側領域に対して折り返されることにより中間領域に形成される第4開口部(65a~65c)と第3開口部とに袋入り花火を挿通することにより袋入り花火を保持することができるとともに、第1開口部と第2開口部とに袋入り花火を挿通することにより袋入り花火が保持することができ、第1切目線と第2切目線を破断してジッパー部を取り除くことにより、台紙は、第1切目線よりも上側の領域と第2切目線よりも下側の領域とに分離されることを特徴とする。
【0011】
第1の構成の玩具花火固定用台紙においては、第4開口部と第3開口部とに袋入り花火が挿通されて保持され、第1開口部と第2開口部とに袋入り花火が挿通されて保持された状態で、第1切目線と第2切目線を破断してジッパー部を取り除くことにより、台紙が2つの分離された状態となるので、袋入り花火の下側部分を押さえた状態で、上側領域と中間領域からなる領域を上方に引っ張って取り除き、袋入り花火の上側部分を押さえた状態で、下側領域本体部を取り除くことにより、袋入り花火のみが残り、複数の袋入り花火を同時に取り出すことができる。これにより、台紙からの花火の取出しを容易とすることができる。
【0012】
また、第2には、上記第1の構成において、第1開口部と第2開口部は、ジッパー部に接して設けられていることを特徴とする。
【0013】
よって、ジッパー部を取り除いた状態では、第1開口部と第2開口部が開放されるので、第1開口部と第2開口部に保持されていた袋入り花火に対して、上側領域と中間領域からなる領域や下側領域本体部を取り除くのが容易となる。
【0014】
また、第3には、上記第2の構成において、第1開口部のジッパー部とは反対側の辺部である上辺は第1折れ線と略平行な直線状であり、中間領域には、第1開口部の該上辺の延長線上に第1折れ線と略平行な第3折れ線(C2)が設けられ、第3折れ線よりもジッパー部側の領域である第1突状部(24a~24c、124a~124d)が、第3折れ線を介して第3折れ線よりも上側領域側の領域である中間領域本体部(22)に対して折曲することを特徴とする。
【0015】
よって、第3折れ線を台紙の正面側の面から見て山折りとすることにより、第1突状部の水平方向に対する傾斜を緩やかにして、第1開口部に容易に袋入り花火を挿通することができる。
【0016】
また、第4には、上記第2又は第3の構成において、第2開口部のジッパー部とは反対側の辺部である下辺は第1折れ線と略平行な直線状であり、下側領域には、第2開口部の該下辺の延長線上に第1折れ線と略平行な第4折れ線(C4)が設けられ、第4折れ線よりもジッパー部側の領域である第2突状部(35a~35c、135a~135d)が、第4折れ線を介して第4折れ線よりも下側の領域であるベース部(36、136)に対して折曲することを特徴とする。
【0017】
よって、第4折れ線を台紙の正面側の面から見て谷折りとすることにより、第2突状部の水平方向に対する傾斜を緩やかにして、第2開口部に容易に袋入り花火を挿通することができる。
【0018】
また、第5には、上記第1から第4までのいずれかの構成において、下側領域本体部には、第4開口部と第3開口部とに挿通された袋入り花火の下端を差し込むための被差込み部(70a、70c、70e、170b、170d、170f)と、第1開口部と第2開口部に挿通された袋入り花火の下端を差し込むための被差込み部(70b、70d、170a、170c、170e)が設けられていることを特徴とする。
【0019】
よって、袋入り花火の下端を被差込み部に差し込むことにより、台紙に保持された袋入り花火が上下方向に移動するのを防止することができる。
【0020】
また、第6には、上記第1から第5までのいずれかの構成において、第1開口部及び第2開口部は、それぞれ複数設けられ、差込み片部及び第4開口部と、第1開口部及び第2開口部は、台紙の左右方向における一方の端部から他方の端部に向けて交互に設けられていることを特徴とする。
【0021】
よって、台紙全体のスペースを効率よく利用することができ、多くの袋入り花火を保持することができる。
【0022】
また、第7には、上記第1から第6までのいずれかの構成において、第1折れ線から第2折れ線までの上下方向の長さ(L1)と、第3開口部の下端から第2折れ線までの上下方向の長さ(L2)は、略同一であることを特徴とする。
【0023】
また、第8には、上記第1から第7までのいずれかの構成において、差込み片部の先端側の辺部は、第1折れ線と略平行な直線状であり、中間領域には、差込み片部の先端側の辺部の延長線上に第1折れ線と略平行な第5折れ線(C5)が設けられ、第1折れ線と第5折れ線間の領域である第1帯状部(122-1)が、第5折れ線を介して第1帯状部と隣接する領域に対して折曲することを特徴とする。
【0024】
よって、第5折れ線を台紙の正面側の面から見て谷折りとすることにより、第1帯状部の水平方向に対する傾斜を緩やかにして、第4開口部に容易に袋入り花火を挿通することができる。
【0025】
また、第9には、上記第1から第8までのいずれかの構成において、ジッパー部と下側領域本体部の間の境界に沿って、第1折れ線と略平行な第6折れ線(C6)が設けられ、ジッパー部が、第6折れ線を介してジッパー部と隣接する領域に対して折曲することを特徴とする。
【0026】
よって、第6折れ線を台紙の正面側の面から見て山折りとすることにより、ジッパー部に隣接する領域の水平方向に対する傾斜を緩やかにして、第2開口部に容易に袋入り花火を挿通することができる。
【0027】
また、第10には、上記第1から第9までのいずれかの構成において、第3開口部のジッパー部側の辺部である上辺は第1折れ線と略平行な直線状であり、第3開口部の該上辺の延長線上に第1折れ線と略平行な第7折れ線(C7)が設けられるとともに、第3開口部の上辺とは反対側の下辺は第1折れ線と略平行直線状であり、第3開口部の該下辺の延長線上に第1折れ線と略平行な第8折れ線(C8)が設けられ、第7折れ線と第8折れ線の間の領域である第2帯状部(138a~138d)が、第7折れ線を介して第2帯状部と隣接する領域に対して折曲するとともに、第8折れ線を介して第2帯状部と隣接する領域に対して折曲することを特徴とする
よって、台紙の正面側の面から見て、第7折れ線を山折りとするとともに、第8折れ線を谷折りとすることにより、第2帯状部の水平方向に対する傾斜を緩やかにして、第3開口部に容易に袋入り花火を挿通することができる。
【0028】
また、第11には、上記第1から第10までのいずれかの構成において、第1開口部の左右方向における中心位置は、左右方向において、隣接する2つの差込み片部の間の位置に設けられていることを特徴とする。
【0029】
なお、上記第1から第10までのいずれかの構成において、台紙を展開した状態では、差込み片部と中間領域とは、切込み(K3)を介して隣接していることを特徴とするものとしてもよい。
【発明の効果】
【0030】
本発明に基づく玩具花火固定用の台紙によれば、第4開口部と第3開口部とに袋入り花火が挿通されて保持され、第1開口部と第2開口部とに袋入り花火が挿通されて保持された状態で、第1切目線と第2切目線を破断してジッパー部を取り除くことにより、台紙が2つの分離された状態となるので、袋入り花火の下側部分を押さえた状態で、上側領域と中間領域からなる領域を上方に引っ張って取り除き、袋入り花火の上側部分を押さえた状態で、下側領域本体部を取り除くことにより、袋入り花火のみが残り、複数の袋入り花火を同時に取り出すことができる。これにより、台紙からの花火の取出しを容易とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】玩具花火固定用台紙の正面図である(実施例1)。
図2】組立て状態の玩具花火固定用台紙の正面図である(実施例1)。
図3】組立て状態の玩具花火固定用台紙の背面図である(実施例1)。
図4】玩具花火固定用台紙に袋入り花火を保持させた状態を示す正面図である(実施例1)。
図5】袋入り花火を保持させた玩具花火固定用台紙を収納袋に収納した状態を示す正面図である(実施例1)。
図6図4の状態に対してジッパー部の両側の切目線を途中まで破断した状態を示す正面図である(実施例1)。
図7図4の状態に対してジッパー部を取り除いた状態を示す正面図である(実施例1)。
図8図7の状態から上側領域と中間領域からなる領域を取り除く途中の状態を示す正面図である(実施例1)。
図9図8の状態から上側領域と中間領域からなる領域を取り除いた状態を示す正面図である(実施例1)。
図10図9の状態から下側領域本体部を取り除いた状態を示す正面図である(実施例1)。
図11】実施例1の変形例を示す正面図である。
図12】玩具花火固定用台紙の正面図である(実施例2)。
図13図12の要部抽出図である。
図14】組立て状態の玩具花火固定用台紙の正面図である(実施例2)。
図15】組立て状態の玩具花火固定用台紙の背面図である(実施例2)。
図16】玩具花火固定用台紙に袋入り花火を保持させた状態を示す正面図である(実施例2)。
図17図16の状態に対してジッパー部を取り除いた状態を示す正面図である(実施例2)。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明においては、玩具花火固定用台紙であって、台紙に取り付けられた複数の花火を同時に取り出すことにより、台紙からの花火の取出しを容易とすることができる玩具花火固定用台紙を提供するという目的を以下のようにして実現した。
【実施例0033】
本発明に基づく玩具花火固定用台紙(以下単に「台紙」とする)1は、1枚の板状のシート状部材により形成され、上側領域10と、上側領域10から折れ線(第1折れ線)C1を介して連設された中間領域20と、中間領域20から折れ線(第2折れ線)C3を介して連設された下側領域30とを有している。
【0034】
なお、台紙1は、展開状態において、略縦長長方形状を呈し、縦長長方形状における四方の角部に略円弧状のアールが形成されており、台紙1の上辺1aと下辺1bは、両端のアールを除き直線状で、上辺1aの直線部分と下辺1bの直線部分は互いに平行となっている。また、左辺1cは、切目線K1の左側面側の端部位置の略三角形状の切欠部J1と切目線K2の左側面側の端部位置の略三角形状の切欠部J3以外は直線状に形成され、右辺1dは、切目線K1の右側面側の端部位置の略三角形状の切欠部J2以外は直線状に形成され、左辺1cの直線部分と右辺1dの直線部分は互いに平行であるとともに、上辺1a及び下辺1bに対して直角となっている。台紙1を構成するシート状部材は、板紙又は段ボール材(薄型段ボール材)により形成されている。
【0035】
上側領域10は、台紙1の上側部分を構成する領域であり、上側領域本体部12と、上側領域本体部12の下端から中間領域20側に突出して連設された差込み片部14a~14cとを有している。
【0036】
上側領域本体部12は、上辺1aと、左辺1cの一部と、右辺1dの一部と、下辺とを有し、上側領域本体部12の下辺は、折れ線C1及び折れ線C1の延長線に沿った辺部であり、上辺1aの直線部分と平行に形成されている。
【0037】
また、差込み片部14a~14cは、左右方向に間隔を介して(具体的には、等間隔に)設けられ、いずれも略台形形状を呈している。差込み片部14a~14cの上側領域本体部12側の端部位置には、略三角形状の切欠部が形成され、これにより、差込み片部14a~14cを第3開口部60a~60cに差し込んだ際に、差込み片部14a~14cが第3開口部60a~60cから容易には抜けないようになっている。
【0038】
差込み片部14a~14cの上端の左右方向の長さ(差込み片部14a~14cの辺部と折れ線C1との左右両側の接点間の長さ)は、差込み片部14a~14cの下辺よりも長く形成され、差込み片部14a~14cの左右の辺部は、差込み片部14a~14cの左右方向の幅が下方にいくほど短くなるように、テーパ状に形成されている。これにより、差込み片部14a~14cを第3開口部60a~60cに差し込みやすくしている。
【0039】
上側領域本体部12の下辺における差込み片部14a~14cが連設されていない部分は、中間領域20との間の折れ線C1となっている。つまり、上側領域本体部12の下辺における差込み片部14a~14cが連設されていない部分は、直線状に形成され、該直線状の辺部から折れ線C1を介して中間領域20が連設されている。図の例では、4つの折れ線C1が間隔を介して設けられ、隣接する2つの折れ線C1の間に差込み片部14a~14cが設けられている。なお、複数(具体的には、4つ)の折れ線C1は、1つの左右方向の仮想直線(第1仮想直線)上に形成されていて、上辺1aの直線部分と平行に形成されている。
【0040】
なお、上側領域本体部12と差込み片部14a~14cとの間には、折れ線は形成されておらず、罫線も形成されていない。
【0041】
折れ線C1には、折れ線C1に沿って折曲げ用の罫線を形成してもよいし、罫線の代わりに、間隔を介して設けられた複数の切込み(直線状の切込み)(つまり、折曲げ用のミシン目状の切込み)を形成して、折曲げを容易としてもよい。
【0042】
また、中間領域20は、台紙1の中間部分を構成する領域であり、上側領域10から折れ線C1を介して連設された中間領域本体部22と、中間領域本体部22から複数(具体的には、3つ)の折れ線(第3折れ線)C2を介して連設された突状部24a~24cとを有している。折れ線C2は、折れ線C1と平行(略平行としてもよい)に形成されている。
【0043】
折れ線C2には、折れ線C2に沿って折曲げ用の罫線を形成してもよいし、罫線の代わりに、間隔を介して設けられた複数の切込み(直線状の切込み)(つまり、折曲げ用のミシン目状の切込み)を形成して、折曲げを容易としてもよい。
【0044】
中間領域本体部22の上辺は、折れ線C1に沿った直線状の辺部と、差込み片部14a~14cの輪郭に沿った辺部とを有し、中間領域本体部22と差込み片部14a~14cの境界は、切込みK3により区画され、中間領域本体部22と差込み片部14a~14cは、切込みK3を介して隣接している。また、中間領域本体部22の下辺は、折れ線C1と平行な直線状となっている。
【0045】
また、突状部24a~24cにおける各突状部は、いずれも左右方向に横長の帯状を呈し、突状部24aは、左側面側の折れ線C2から連設され、突状部24bは、中央の折れ線C2から連設され、突状部24cは、右側面側の折れ線C2から連設され、突状部24aの左下側の角部は略円弧状に形成され、突状部24cの右下側の角部は略円弧状に形成されている。突状部24aと突状部24bの間には、左右方向に横長の第1開口部40aが設けられ、突状部24bと突状部24cの間には、左右方向に横長の第1開口部40bが設けられている。
【0046】
第1開口部40aは、中間領域本体部22の下辺と突状部24aの右側面側の辺部と突状部24bの左側面側の辺部と下側領域30におけるジッパー部32の上辺により囲まれて形成されていて、第1開口部40aの上辺と下辺は直線状に形成され、第1開口部40aの左辺は、上辺の左端から連設され上辺に対して直角の直線状の辺部と該直線状の辺部の下端から下辺まで連設された略円弧状の辺部とから構成され、第1開口部40aの右辺は、上辺の右端から連設され上辺に対して直角の直線状の辺部と該直線状の辺部の下端から下辺まで連設された略円弧状の辺部とから構成されている。
【0047】
同様に、第1開口部40bは、中間領域本体部22の下辺と突状部24bの右側面側の辺部と突状部24cの左側面側の辺部と下側領域30におけるジッパー部32の上辺により囲まれて形成されていて、第1開口部40bの上辺と下辺は直線状に形成され、第1開口部40bの左辺は、上辺の左端から連設され上辺に対して直角の直線状の辺部と該直線状の辺部の下端から下辺まで連設された略円弧状の辺部とから構成され、第1開口部40bの右辺は、上辺の右端から連設され上辺に対して直角の直線状の辺部と該直線状の辺部の下端から下辺まで連設された略円弧状の辺部とから構成されている。
【0048】
上記のように、第1開口部40a、40bは、上側領域10の下端に設けられ、ジッパー部32の上辺と接しているが、第1開口部40a、40bが、上側領域10の下端に設けられていて、第1開口部40a、40bの下辺とジッパー部32の上辺の間に間隔が設けられた構成としてもよい。その場合には、切目線K1は、台紙1の左端から右端まで連続して設けられることになる。
【0049】
ただし、第1開口部40a、40bがジッパー部32の上辺と接した構成の方が、ジッパー部32を取り除いた状態では、図7に示すように、第1開口部40a、40bが開放されるので、袋入り花火80b、80dに対して上側領域10及び中間領域20からなる領域を取り除くのが容易となる。
【0050】
第1開口部40aの左右方向の長さ及び上下方向の幅は、第1開口部40bの左右方向の長さ及び上下方向の幅と同一に形成されている。つまり、第1開口部40aと第1開口部40bは、同大同形状に形成されている。
【0051】
なお、第1開口部40a、40bの左右方向の配設位置は、差込み片部14a~14cに対して左右方向にずれた位置になっていて、少なくとも第1開口部40a、40bの左右方向の中心位置は、差込み片部14a~14cにおける左右方向の中心位置と左右方向にずれた位置となっている。具体的には、第1開口部40aの左右方向の中心位置は、左右方向に差込み片部14aと差込み片部14bの間の位置に設けられ、第1開口部40bの左右方向の中心位置は、左右方向に差込み片部14bと差込み片部14cの間の位置に設けられている。つまり、第1開口部の左右方向における中心位置は、左右方向において、隣接する2つの差込み片部の間の位置に設けられている。例えば、図1に示すように、第1開口部40bの左右方向の中心位置CT1は、差込み片部14bと差込み片部14cの間の範囲R内に設けられている。より具体的には、第1開口部40aの左右方向の中心位置は、折れ線C1(差込み片部14aと差込み片部14b間の折れ線C1)の左右方向の中心位置と左右方向において一致(略一致としてもよい)し、第1開口部40bの左右方向の中心位置は、折れ線C1(差込み片部14bと差込み片部14c間の折れ線C1)の左右方向の中心位置と左右方向において一致(略一致としてもよい)している。以上のように、第1開口部40a、40bは、差込み片部14a~14cに対して左右方向にずれた位置に設けられている。
【0052】
また、下側領域30は、中間領域20の突状部24a~24cから折れ線C3を介して連設されたジッパー部32と、ジッパー部32から中間領域20の反対側に連設された下側領域本体部34とを有している。
【0053】
ジッパー部32は、左右方向に横長の帯状を呈し、その上辺は、折れ線C3に沿って形成された切目線K1と第1開口部40aの下辺とが左右方向に交互に配設されて形成され、また、ジッパー部32の下辺は、切目線K1と平行に形成された切目線K2と第2開口部50aの上辺とが左右方向に交互に配設されて形成されている。つまり、切目線K2は、ジッパー部32と下側領域本体部34の境界に沿って形成されている。
【0054】
切目線K1においては、複数の破断用の切込みが間隔を介して左右方向に形成され、各切込みは、左右方向の直線状の第1切込みと第1切込みの左端から左斜め下方に直線状に形成された第2切込みから形成され、第1切込みと第1開口部40aの下辺と第1開口部40bの下辺は、1つの左右方向の仮想直線(第2仮想直線)上に形成されている。
【0055】
なお、複数の第1切込みにおける隣接する2つの第1切込みの間には、折れ線C3が設けられ、この折れ線C3を介して、突状部24a~24cとジッパー部32が折り曲げられる。なお、折れ線C3は、第2仮想直線上に設けられる。折れ線C3は、折れ線C1及び折れ線C2と平行(略平行としてもよい)に形成されている。なお、この折れ線C3の位置には、折曲げ用の罫線は設けられておらず、中間領域20を上側領域10に対して折り曲げた状態とすることにより、折れ線C3に沿って折り曲げられる。なお、折れ線C3の位置に折曲げ用の罫線を設けてもよい。
【0056】
また、切目線K2においては、複数の破断用の切込みが間隔を介して左右方向に形成され、各切込みは、左右方向の直線状の第3切込みと第3切込みの左端から左斜め上方に直線状に形成された第4切込みから形成され、第3切込みと第2開口部50aの上辺と第2開口部50bの上辺は、1つの左右方向の仮想直線上に形成されている。なお、切目線K2の第3切込みに沿って折曲げ用の罫線を形成してもよい。
【0057】
ジッパー部32の左側面側の端部の上側の角部と下側の角部は、略円弧状に形成されていて、ジッパー部32を引っ張って切目線K1、K2を破断する際に、ジッパー部32の左側面側の端部を手でつかみやすくなっている。なお、突状部24aの左下側の略円弧状の角部と、ジッパー部32の左側面側の端部の上側の略円弧状の角部とで、略三角形状の切欠部J1が形成されている。
【0058】
また、ジッパー部32の右側面側の端部の上側の角部は、略円弧状に形成されていて、これにより、突状部24cの右下側の略円弧状の角部と、ジッパー部32の右側面側の端部の上側の略円弧状の角部とで、略三角形状の切欠部J2が形成されている。
【0059】
また、下側領域本体部34は、ジッパー部32から切目線K2を介して下方に連設され、下側領域本体部34は、ジッパー部32から切目線K2を介して連設された突状部35a~35cと、突状部35a~35cから折れ線(第4折れ線)C4を介して連設されたベース部36とを有している。折れ線C4は、折れ線C1、C2、C3と平行(略平行としてもよい)に形成されている。
【0060】
折れ線C4には、折れ線C4に沿って折曲げ用の罫線を形成してもよいし、罫線の代わりに、間隔を介して設けられた複数の切込み(直線状の切込み)(つまり、折曲げ用のミシン目状の切込み)を形成して、折曲げを容易としてもよい。
【0061】
突状部35a~35cにおける各突状部は、いずれも左右方向に横長の帯状を呈し、突状部35aは、左側面側の折れ線C4から連設され、突状部35bは、中央の折れ線C4から連設され、突状部35cは、右側面側の折れ線C4から連設され、突状部35aの左上側の角部は略円弧状に形成されている。突状部35aと突状部35bの間には、左右方向に横長の第2開口部50aが設けられ、突状部35bと突状部35cの間には、左右方向に横長の第2開口部50bが設けられている。
【0062】
第2開口部50aは、ジッパー部32の下辺と突状部35aの右側面側の辺部と突状部35bの左側面側の辺部とベース部36の上辺により囲まれて形成されていて、第2開口部50aの上辺と下辺は直線状に形成され、第2開口部50aの左辺は、下辺の左端から連設され下辺に対して直角の直線状の辺部と該直線状の辺部の上端から上辺まで連設された略円弧状の辺部とから構成され、第2開口部50aの右辺は、下辺の右端から連設され下辺にして直角の直線状の辺部と該直線状の辺部の上端から上辺まで連設された略円弧状の辺部とから構成されている。
【0063】
同様に、第2開口部50bは、ジッパー部32の下辺と突状部35bの右側面側の辺部と突状部35cの左側面側の辺部とベース部36の上辺により囲まれて形成されていて、第2開口部50bの上辺と下辺は直線状に形成され、第2開口部50bの左辺は、下辺の左端から連設され上辺に対して直角の直線状の辺部と該直線状の辺部の上端から上辺まで連設された略円弧状の辺部とから構成され、第2開口部50bの右辺は、下辺の右端から連設され下辺に対して直角の直線状の辺部と該直線状の辺部の上端から下辺まで連設された略円弧状の辺部とから構成されている。
【0064】
上記のように、第2開口部50a、50bは、下側領域30の上端に設けられ、ジッパー部32の下辺と接しているが、第2開口部50a、50bが、下側領域30の上端に設けられていて、第2開口部50a、50bの上辺とジッパー部32の下辺の間に間隔が設けられた構成としてもよい。その場合には、切目線K2は、台紙1の左端から右端まで連続して設けられることになる。
【0065】
ただし、第2開口部50a、50bがジッパー部32の下辺と接した構成の方が、ジッパー部32を取り除いた状態では、図7に示すように、第2開口部50a、50bが開放されるので、袋入り花火80b、80dに対して下側領域本体部34を取り除くのが容易となる。
【0066】
第2開口部50aの左右方向の長さ及び上下方向の幅は、第2開口部50bの左右方向の長さ及び上下方向の幅と同一に形成されている。つまり、第2開口部50aと第2開口部50bは、同大同形状に形成されている。
【0067】
なお、第2開口部50aの左右方向の長さ及び上下方向の幅は、第1開口部40aの左右方向の長さ及び上下方向の幅と同一に形成されるとともに、第1開口部40aと第2開口部50aは、左右方向に同じ位置に設けられている。つまり、第1開口部40aと第2開口部50aは、左右方向の中心線を介して上下線対称に形成されている。
【0068】
同様に、第2開口部50bの左右方向の長さ及び上下方向の幅は、第2開口部40bの左右方向の長さ及び上下方向の幅と同一に形成されるとともに、第1開口部40bと第2開口部50bは、左右方向に同じ位置に設けられている。つまり、第1開口部40bと第2開口部50bは、左右方向の中心線を介して上下線対称に形成されている。
【0069】
また、ベース部36は、台紙1の下辺1bと、台紙1の左辺1cの下端部分と、台紙1の右辺1dの下端部分と、突状部35a~35cの下辺により囲まれて形成され、ベース部36における上側の領域には、左右方向に第3開口部60a~60cが間隔を介して設けられている。
【0070】
ここで、第3開口部60a~60cの形状は、第2開口部50a、50bと同様であり、第3開口部60a~60cの上辺と下辺は左右方向に直線状に形成され、第3開口部60a~60cの左辺は、下辺の左端から連設され下辺に対して直角の直線状の辺部と該直線状の辺部の上端から上辺まで連設された略円弧状の辺部とから構成され、第3開口部60a~60cの右辺は、下辺の右端から連設され下辺にして直角の直線状の辺部と該直線状の辺部の上端から上辺まで連設された略円弧状の辺部とから構成されている。
【0071】
第3開口部60a~60cの左右方向の長さは、第2開口部50a、50bと同一(略同一としてもよい)であり、第3開口部60a~60cの上下方向の幅は、第2開口部50a、50bと同一(略同一としてもよい)となっている。
【0072】
第3開口部60a~60cの形成位置としては、上下方向には、第3開口部60a~60cは、第2開口部50a、50bよりも上下方向において下側にあり、ジッパー部32の上辺から第3開口部60a~60cまでの長さM1が、ジッパー部32の上辺から第2開口部50a、50bまでの長さM2よりも長くなっている。
【0073】
また、第1開口部40a、40bの下辺の上下方向の位置と、第3開口部60a~60cの下辺の上下方向の位置の間の上下方向の長さ(つまり、第3開口部60a~60cの下端から折れ線C3までの長さ)L2が、折れ線C1の上下方向の位置と、第1開口部40a、40bの下辺の上下方向の位置の間の上下方向の長さ(つまり、折れ線C1から折れ線C3までの長さ)L1と同一(略同一としてもよい)となる位置となっている。
【0074】
これにより、差込み片部14a~14cを第3開口部60a~60cに差し込んだ状態では、中間領域20が、図2に示すように、下側領域30の上端領域に対して折り返されて、中間領域20が下側領域30の上端領域と重なった状態となる。
【0075】
なお、長さL2を長さL1よりも若干長く形成して、差込み片部14a~14cを第3開口部60a~60cに差し込んだ状態で、台紙1の正面側(表面側)から見て、折れ線C4が谷折りとなり、ジッパー部32と下側領域本体部34間の境界線(切目線K2の第3切込みに沿った線)が山折りとなって、突状部35a~35cの水平方向に対する傾斜を緩やかにして、第2開口部50a、50bに花火を差し込みやすくしてもよい。
【0076】
また、第3開口部60a~60cは、左右方向においては、差込み片部14a~14cに対応した位置に設けられ、第3開口部60aの左右方向における中心位置は、差込み片部14aの左右方向における中心位置と左右方向において一致(略一致としてもよい)し、第3開口部60bの左右方向における中心位置は、差込み片部14bの左右方向における中心位置と左右方向において一致(略一致としてもよい)し、第3開口部60cの左右方向における中心位置は、差込み片部14cの左右方向における中心位置と左右方向において一致(略一致としてもよい)している。例えば、第3開口部60bの左右方向における中心位置CT2は、差込み片部14bの左右方向の中心位置CT3と左右方向において一致(略一致としてもよい)している。これにより、台紙1の正面側から見て、折れ線C3を介して山折りするとともに、折れ線C1を介して谷折りとした状態で、差込み片部14aを第3開口部60aに差し込み、差込み片部14bを第3開口部60bに差し込み、差込み片部14cを第3開口部60cに差し込むことができる。
【0077】
以上のように、差込み片部及び第3開口部と、第1開口部及び第2開口部は、台紙1の左右方向における一方の端部から他方の端部に向けて交互に設けられ、図1の例では、台紙1の左端側から右端側に向けて、差込み片部14a及び第3開口部60a、第1開口部40a及び第2開口部50a、差込み片部14b及び第3開口部60b、第1開口部40b及び第2開口部50b、差込み片部14c及び第3開口部60cの順に設けられている。
【0078】
このように、差込み片部及び第3開口部と、第1開口部及び第2開口部が左右方向に交互に設けられているので、台紙全体のスペースを効率よく利用することができ、多くの袋入り花火を保持することができる。
【0079】
また、第1開口部40a、40bと第2開口部50a、50bと第3開口部60a~60cは、左右方向に横長に形成されているので、袋入り花火が各開口部から脱落しにくくなっている。特に、各開口部の上下方向の幅が、袋入り花火1つ分を挿通できるが袋入り花火2つを重ねた状態では挿通できない幅に形成されているので、各開口部に1つの袋入り花火を挿通することにより、該袋入り花火が各開口部から脱落しにくくなっている。
【0080】
また、下側領域30におけるベース部36には、円弧状の切込み(被差込み部)70a~70eが設けられている。すなわち、一対の切込み70aが、左右方向に第3開口部60aに対応した位置に上下に配して設けられ、一対の切込み70bが、左右方向に第1開口部40a及び第2開口部50aに対応した位置に上下に配して設けられ、一対の切込み70cが、左右方向に第3開口部60bに対応した位置に上下に配して設けられ、一対の切込み70dが、左右方向に第1開口部40b及び第2開口部50bに対応した位置に上下に配して設けられ、一対の切込み70eが、左右方向に第3開口部60cに対応した位置に上下に配して設けられている。なお、切込み70aは、右上方向に膨らんだ円弧状であるのに対して、切込み70b~70eは、左上方向に膨らんだ円弧状となっている。
【0081】
上記構成の台紙1の使用方法について説明する。まず、差込み片部14a~14cを台紙1の裏側から第3開口部60a~60cに差し込んで台紙1を組み立てる。図2に示すように、台紙1の裏側から差し込んだ差込み片部14a~14cは、台紙1の表側に露出している。
【0082】
具体的には、折れ線C1に沿って、台紙1の正面側から見て谷折りするとともに、折れ線C3に沿って山折りした状態で、差込み片部14a~14cを台紙1の裏側から第3開口部60a~60cに差し込む。例えば、上側領域10と中間領域20を略直角に折り曲げた状態で、折れ線C3を山折りして、中間領域20と下側領域30を折り返して、上側領域10を下側領域30に対して略直角の状態で差込み片部14a~14cを第3開口部60a~60cに差し込み、その後、上側領域10と下側領域30とを略面一の状態とすることにより、図2図3に示すように、台紙1が組み立てられ、下側領域30の上側の領域と中間領域20とが二つ折りの状態で重なった状態となり、下側領域30の上側の領域と中間領域20とが、上側領域10に対して鋭角に傾斜した状態となる。
【0083】
台紙1を組み立てた状態では、中間領域20が、上側領域10及び下側領域30に対して折り返した状態となって、中間領域20が、下側領域30の第3開口部60a~60cよりも上側の領域の裏側に位置するとともに、上側領域10の折れ線C1よりも上側の領域である上側領域本体部12の表側に位置する。
【0084】
また、折れ線C1に沿って谷折りされた状態となり、差込み片部14a~14cが下方を向くとともに、中間領域20が斜め上方を向くので、中間領域20においては、差込み片部14a~14cが設けられていた領域に第4開口部65a~65cが形成される(図3参照)。
【0085】
また、折れ線C2が設けられているので、差込み片部14a~14cを第3開口部60a~605cに差し込んだ状態で、折れ線C2を台紙1の正面側の面(表側の面)から見て山折りとすることにより、突状部24a~24cの水平方向に対する傾斜が、下側領域30の上側の領域と中間領域20とが重なっている状態に比べて緩やかになり、第1開口部40a~40cに袋入り花火を容易に挿通することができる。
【0086】
また、折れ線C4が設けられているので、差込み片部14a~14cを第3開口部60a~60cに差し込んだ状態で、折れ線C4を台紙1の正面側の面(表側の面)から見て谷折りとすることにより、突状部35a~35cの水平方向に対する傾斜が、下側領域30の上側の領域と中間領域20とが重なっている状態に比べて緩やかになり、第2開口部50a~50cに袋入り花火を容易に挿通することができる。
【0087】
台紙1を組み立てたら、袋入り花火を台紙1に保持させていく。つまり、図4に示すように、袋入り花火80aを中間領域20の上側から第4開口部65a、第3開口部60aの順に第4開口部65a及び第3開口部60aに差し込んだ後に、切込み70aに袋入り花火80aの下端を差し込んで台紙1に保持させ、袋入り花火80bを中間領域20の上側から第1開口部40a、第2開口部50aの順に第1開口部40a及び第2開口部50aに差し込んだ後に、切込み70bに袋入り花火80bの下端を差し込んで台紙1に保持させ、袋入り花火80cを中間領域20の上側から第4開口部65b、第3開口部60bの順に第4開口部65b及び第3開口部60bに差し込んだ後に、切込み70cに袋入り花火80cの下端を差し込んで台紙1に保持させ、袋入り花火80dを中間領域20の上側から第1開口部40b、第2開口部50bの順に第1開口部40b及び第2開口部50bに差し込んだ後に、切込み70dに袋入り花火80dの下端を差し込んで台紙1に保持させ、袋入り花火80eを中間領域20の上側から第4開口部65c、第3開口部60cの順に第4開口部65c及び第3開口部60cに差し込んだ後に、切込み70eに袋入り花火80eの下端を差し込んで台紙1に保持させて、図4のような状態とする。
【0088】
図4に示すように、袋入り花火を台紙1に保持させた状態では、袋入り花火80b、80dが第1開口部40a、40b及び第2開口部50a、50bに挿通されているので、中間領域20が上側領域10に対して折り返された状態(つまり、下側領域30の上側の領域と中間領域20とが、上側領域10に対して鋭角に傾斜した状態)を保つことができる。
【0089】
なお、図4に示すように、袋入り花火80bは、第3開口部60a、60bの一部に重なり、袋入り花火80dは、第3開口部60b、60cの一部に重なるので、第3開口部60a~60cに挿入される袋入り花火80a、80c、80eを第1開口部40a、40b及び第2開口部50a、50bに挿入される袋入り花火80b、80dよりも前に保持させておくことが望ましい。
【0090】
また、切込み70a~70eが設けられているので、袋入り花火の下端を差し込むことにより、袋入り花火が上下方向への移動を防止することができる。
【0091】
以上のようにして、袋入り花火が第3開口部60a~60cに挿通されるとともに、切込み70a、70c、70eに差し込まれて台紙1に保持され、袋入り花火が第1開口部40a、40b及び第2開口部50a、50bに挿通されるとともに、切込み70b、70dに差し込まれて台紙1に保持される。
【0092】
袋入り花火を台紙1に保持させたら、図5に示すように、収納袋90に収納して、袋入り花火を保持した台紙1を包装する。
【0093】
次に、図5に示す状態から袋入り花火を取り出すには、収納袋90から袋入り花火を保持した台紙1を取り出し、図4の状態において、ジッパー部32の上辺と下辺に沿って設けられた切目線K1、K2を破断して、ジッパー部32を取り除く。
【0094】
つまり、ジッパー部32の左端をつかんで台紙1の正面側に引っ張ることにより、図6に示すように、切目線K1、K2を破断して、図7に示すようにジッパー部32を取り除く。
【0095】
これにより、台紙1が切目線K1よりも上側の領域と切目線K2よりも下側の領域の2つに分離された状態となるので、袋入り花火80a~80eの下側部分(下側領域30に接した部分)を押さえた状態で、上側領域10と中間領域20からなる領域(つまり、切目線K1よりも上側の領域)を、図8に示すように、上方に(つまり、上側領域10の上端側)に引っ張って、図9に示すように、上側領域10と中間領域20からなる領域を取り除く。すると、下側領域30においては、ジッパー部32が取り除かれているので、下側領域本体部34が残ることになる。
【0096】
次に、図9の状態で、袋入り花火80a~80eの上側部分を押さえた状態で、下側領域本体部34(つまり、切目線K2よりも下側の領域)を下方(すなわち、下側領域本体部34の下端側)に引っ張って、下側領域本体部34を取り除くことにより、袋入り花火80a~80eのみが残り(図10参照)、複数の袋入り花火を同時に取り出すことができる。
【0097】
なお、図8に示すように、上側領域10と中間領域20からなる領域を台紙1の上方に引っ張る際には、袋入り花火を保持する台紙1をテーブル等の水平面に置いた状態で、袋入り花火80a~80eの下側部分を押さえるのが好ましく、下側領域本体部34を下端側に引っ張る際にも、袋入り花火80a~80eをテーブル等の水平面に置いた状態で、入り花火80a~80eの上側部分を押さえるのが好ましい。
【0098】
なお、上記の説明では、上側領域10と中間領域20からなる領域を取り除いた後に、下側領域本体部34を取り除くとしたが、逆の順番で取り除いてもよい。すなわち、袋入り花火80a~80eの上側部分を押さえた状態で、下側領域本体部34を取り除き、その後、袋入り花火80a~80eの下側部分を押さえた状態で、上側領域10と中間領域20からなる領域を取り除く。
【0099】
また、従来の玩具花火固定用の台紙のように、袋入り花火を1つずつ取り出すことも可能である。すなわち、第4開口部及び第3開口部又は第1開口部及び第2開口部に挿通された袋入り花火を上方に引き上げることにより、袋入り花火を上方に引き出して取り出すことができる。
【0100】
以上のように、袋入り花火を台紙から個別に取り出すのではなく、台紙1の上側部分(上側領域10と中間領域20からなる領域)と下側部分(下側領域本体部34)を袋入り花火に対して引っ張って取り除くことにより、複数の袋入り花火を同時に取り出すことができ、台紙から花火の取出しを容易とすることができる。
【0101】
また、袋入り花火を第4開口部及び第3開口部又は第1開口部及び第2開口部に挿通させて、切込み70a等に差し込むのみで台紙1に保持することができるので、容易に袋入り花火を保持させることができる。
【0102】
また、袋入り花火を2つの開口部(第4開口部及び第3開口部又は第1開口部及び第2開口部)に挿通させるとともに、切込み70a等に差し込んで保持するので、袋入り花火の脱落を防止することができる。
【0103】
なお、上記台紙1は、3つの差込み片部14a~14cと3つの第3開口部60a~60cを有するとともに、2つの第1開口部40a、40bと2つの第2開口部50a、50bを有する構成であるが、差込み片部及び第3開口部と、第1開口部及び第2開口部とが左右方向の交互に設けられた構成であればよく、例えば、図11に示す台紙1’のように、2つの差込み片部14a、14bが設けられ、2つの第1開口部40a、40bが設けられ、2つの第2開口部50a、50bが設けられ、2つの第3開口部60a、60bが設けられた構成としてもよい。
【0104】
つまり、図1図10に示すように、差込み片部及び第3開口部の数が、第1開口部及び第2開口部の数よりも1つ多い構成としてもよく、図11に示すように差込み片部及び第3開口部の数が、第1開口部及び第2開口部の数が同じ構成としてもよく、さらには、差込み片部及び第3開口部の数が、第1開口部及び第2開口部の数よりも1つ少ない構成としてもよい。
【実施例0105】
次に、実施例2の台紙について説明する。実施例2の台紙101は、実施例1の台紙1、1’と略同様であるが、図12図13に示すように、上側領域110に折れ線(第5折れ線)C5が設けられ、切目線K2に沿って折れ線(第6折れ線)C6が設けられ、下側領域本体部34に折れ線(第7折れ線)C7及び折れ線(第8折れ線)C8が設けられている点と、差込み片部の数と第1開口部の数と第2開口部の数と第3開口部の数が同じである点と、袋入り花火差込み用の切込み170a~170fにおいて、上下方向に3つずつ設けられている点等が異なる。
【0106】
特に、折れ線C5~C8が設けられていることにより、各開口部が設けられている領域(左右方向の領域)に対して上下方向に隣接する領域が折曲するので、各開口部が設けられている領域の水平方向に対する傾斜が緩やかになり、各開口部に袋入り花火を挿入するのが容易となる。なお、折れ線C5~C8は、折れ線C1~C4と平行(略平行としてもよい)に形成されている。
【0107】
すなわち、実施例2の台紙101は、1枚の板状のシート状部材により形成され、上側領域110と、上側領域110から折れ線C1を介して連設された中間領域120と、中間領域120から折れ線C3を介して連設された下側領域130とを有している。
【0108】
なお、台紙101は、実施例1の場合と同様に、展開状態において、略縦長長方形状を呈し、縦長長方形状における四方の角部に略円弧状のアールが形成されており、台紙1の上辺101aと下辺101bは、両端のアールを除き直線状で、上辺101aの直線部分と下辺101bの直線部分は互いに平行となっている。また、左辺101cは、略三角形状の切欠部J1と略三角形状の切欠部J3以外は直線状に形成され、右辺101dは、略三角形状の切欠部J2以外は直線状に形成され、左辺101cの直線部分と右辺101dの直線部分は互いに平行であるとともに、上辺101a及び下辺101bに対して直角となっている。台紙1を構成するシート状部材は、板紙又は段ボール材(薄型段ボール材)により形成されている。
【0109】
上側領域110は、台紙1の上側部分を構成する領域であり、上側領域本体部112と、上側領域本体部112の下端から連設された差込み片部114aと差込み片部114bと差込み片部114cとを有している。上側領域本体部112の下辺は、上辺101aの直線部分と平行に形成されている。
【0110】
また、差込み片部114a~114cは、左右方向に間隔を介して(具体的には、等間隔に)設けられ、いずれも略台形形状を呈している。
【0111】
差込み片部114a~114cの先端側の辺部は、左右方向の直線状を呈している。差込み片部114a~114cの左右の辺部は、差込み片部114a~114cの左右方向の幅が下方にいくほど長くなるように、テーパ状に形成されていて、差込み片部114a~114cを第3開口部160a~160cに差し込んだ際に、差込み片部114a~114cが第3開口部160a~160cから容易には抜けないようになっている。
【0112】
上側領域本体部112の下辺における差込み片部114a~114cが連設されていない部分は、中間領域120との間の折れ線C1となっている。つまり、上側領域本体部112の下辺における差込み片部114a~114cが連設されていない部分は、直線状に形成され、該直線状の辺部から折れ線C1を介して中間領域120が連設されている。図12の例では、4つの折れ線C1が間隔を介して設けられ、隣接する2つの折れ線C1の間に差込み片部114a~114cが設けられている。なお、複数(具体的には、4つ)の折れ線C1は、1つの左右方向の仮想直線(第1仮想直線)上に形成されていて、上辺101aの直線部分と平行に形成されている。
【0113】
なお、上側領域本体部112と差込み片部114a~114cとの間には、折れ線は形成されておらず、罫線も形成されていない。
【0114】
また、中間領域120は、台紙101の中間部分を構成する領域であり、上側領域110から折れ線C1を介して連設された中間領域本体部122と、中間領域本体部122から複数(具体的には、3つ)の折れ線C2を介して連設された突状部124a~124dとを有している。折れ線C2は、折れ線C1と平行(略平行としてもよい)に形成されている。
【0115】
中間領域本体部122の上辺は、折れ線C1に沿った直線状の辺部と、差込み片部114a~114cの輪郭に沿った辺部とを有し、中間領域本体部122と差込み片部114a~114cの境界は、切込みにより区画されている。また、中間領域本体部122の下辺(折れ線C2及び折れ線C2の延長線に沿った辺部)は、折れ線C1と平行な直線状となっている。
【0116】
折れ線C2には、折れ線C2に沿って折曲げ用の罫線を形成してもよいし、罫線の代わりに、間隔を介して設けられた複数の切込み(直線状の切込み)(つまり、折曲げ用のミシン目状の切込み)を形成して、折曲げを容易としてもよい。
【0117】
また、中間領域本体部122には、差込み片部114a~114cの先端側の辺部(つまり、差込み片部114a~114cの下辺に沿った切込み)の延長線上に直線状の折れ線C5が形成されている。つまり、折れ線C5には、折れ線C5に沿って折曲げ用の罫線が形成されていて、折曲げを容易としているが、罫線の代わりに、間隔を介して設けられた複数の切込み(直線状の切込み)(つまり、折曲げ用のミシン目状の切込み)を形成してもよい。これにより、中間領域本体部122は、折れ線C1と折れ線C5間の領域である帯状部122-1と、折れ線C5と折れ線C2間の領域である横幅広帯状部122-2とに区画される。
【0118】
また、突状部124a~124dにおける各突状部は、いずれも左右方向に横長の帯状を呈し、突状部124aは、左側面側の折れ線C2から連設され、突状部124bは、中央左側の折れ線C2から連設され、突状部124cは、中央右側の折れ線C2から連設され、突状部124dは、右側面側の折れ線C2から連設され、突状部124aの左下側の角部は略円弧状に形成され、突状部124dの右下側の角部は略円弧状に形成されている。突状部124aと突状部124bの間には、左右方向に横長の第1開口部140aが設けられ、突状部124bと突状部124cの間には、左右方向に横長の第1開口部140bが設けられ、突状部124cと突状部124dの間には、左右方向に横長の第1開口部140cが設けられている。
【0119】
第1開口部140aは、中間領域本体部122の下辺と突状部124aの右側面側の辺部と突状部124bの左辺と下側領域130におけるジッパー部132の上辺により囲まれて形成されていて、第1開口部140aの上辺と下辺と左辺と右辺は直線状に形成されていて、第1開口部140aは、全体に長方形状となっている。
【0120】
同様に、第1開口部140bは、中間領域本体部122の下辺と突状部124bの右辺と突状部124cの左辺と下側領域130におけるジッパー部132の上辺により囲まれて形成されていて、第1開口部140bの上辺と下辺と左辺と右辺は直線状に形成されていて、第1開口部140bは、全体に長方形状となっている。
【0121】
同様に、第1開口部140cは、中間領域本体部122の下辺と突状部124cの右辺と突状部124dの左辺と下側領域130におけるジッパー部132の上辺により囲まれて形成されていて、第1開口部140cの上辺と下辺と左辺と右辺は直線状に形成されていて、第1開口部140cは、全体に長方形状となっている。
【0122】
第1開口部140aと第1開口部140bと第1開口部140cにおいては、左右方向の長さと上下方向の幅は同一(略同一でもよい)に形成されている。つまり、第1開口部140a~140cは同大同形状に形成されている。
【0123】
なお、第1開口部140a~140cの左右方向の配設位置は、差込み片部114a~114cに対して左右方向にずれた位置になっていて、少なくとも第1開口部140a~140cの左右方向の中心位置は、差込み片部114a~114cにおける左右方向の中心位置と左右方向にずれた位置となっている。具体的には、第1開口部140aの左右方向の中心位置は、差込み片部114aとは左右方向に左側面側にずれた位置に設けられ、第1開口部140bの左右方向の中心位置は、左右方向に差込み片部114aと差込み片部114bの間の位置に設けられ、第2開口部140cの左右方向の中心位置は、左右方向に差込み片部114bと差込み片部114cの間の位置に設けられている。つまり、第1開口部の左右方向における中心位置は、左右方向において、隣接する2つの差込み片部の間の位置に設けられている。例えば、図12に示すように、第1開口部140bの左右方向の中心位置CT11は、差込み片部114aと差込み片部114bの間の範囲R内に設けられている。
【0124】
つまり、第1開口部140aの左右方向の中心位置は、折れ線C1(差込み片部114aよりも左側面側の折れ線C1)に対応した位置にあり、第1開口部140bの左右方向の中心位置は、折れ線C1(差込み片部114aと差込み片部114b間の折れ線C1)の左右方向の中心位置と左右方向において一致(略一致としてもよい)し、第1開口部140cの左右方向の中心位置は、折れ線C1(差込み片部114bと差込み片部114c間の折れ線C1)の左右方向の中心位置と左右方向において一致(略一致としてもよい)している。以上のように、第1開口部140a~140cは、差込み片部114a~114cに対して左右方向にずれた位置に設けられている。
【0125】
また、下側領域130は、中間領域120の突状部124a~124dから折れ線C3を介して連設されたジッパー部132と、ジッパー部132から中間領域120の反対側に連設された下側領域本体部134とを有している。
【0126】
ジッパー部132は、左右方向に横長の帯状を呈し、その上辺は、折れ線C3に沿って形成された切目線K1と第1開口部140aの下辺とが左右方向に交互に配設されて形成され、また、ジッパー部132の下辺は、切目線K1と平行に形成された切目線K2と第2開口部150aの上辺とが左右方向に交互に配設されて形成されている。つまり、切目線K2は、ジッパー部132と下側領域本体部134の境界に沿って形成されている。
【0127】
切目線K1においては、複数の破断用の切込みが間隔を介して左右方向に形成され、各切込みは、左右方向の直線状の切込みにより形成されている。なお、実施例1のように、左右方向の第1切込みと第1切込みの左端から左斜め下方に形成された第2切込みから形成された構成としてもよい。
【0128】
なお、切目線K1において、複数の切込みにおける隣接する2つの切込みの間には、折れ線C3が設けられ、この折れ線C3を介して、突状部124a~124cとジッパー部132が折り曲げられる。なお、折れ線C3は、第2仮想直線上に設けられる。折れ線C3は、折れ線C1及び折れ線C2と平行(略平行としてもよい)に形成されている。なお、この折れ線C3の位置には、折曲げ用の罫線は設けられておらず、中間領域120を上側領域110に対して折り曲げた状態とすることにより、折れ線C3に沿って折り曲げられる。なお、折れ線C3の位置に折曲げ用の罫線を設けてもよい。
【0129】
また、切目線K2においては、複数の破断用の切込みが間隔を介して左右方向に形成され、各切込みは、左右方向の直線状の切込みから形成され、切込みと第2開口部150aの上辺と第2開口部150bの上辺と第2開口部150cは、1つの左右方向の仮想直線上に形成されている。
【0130】
なお、この切目線K2において、複数の切込みにおける隣接する2つの切込みの間には、折れ線C6が設けられ、この折れ線C3を介して、突状部135a~135cとジッパー部132が折曲げ可能となっている。なお、折れ線C6に沿って折曲げ用の罫線を形成してもよい。
【0131】
ジッパー部132の左側面側の端部の上側の角部は略円弧状に形成され、下側の角部は左右方向に傾斜した辺部により面取りされていて、ジッパー部132を引っ張って切目線K1、K2を破断する際に、ジッパー部132の左側面側の端部を手でつかみやすくなっている。なお、突状部124aの左下側の略円弧状の角部と、ジッパー部132の左側面側の端部の上側の略円弧状の角部とで、略三角形状の切欠部J1が形成されている。
【0132】
また、ジッパー部132の右側面側の端部の上側の角部は、略円弧状に形成されていて、これにより、突状部124dの右下側の略円弧状の角部と、ジッパー部132の右側面側の端部の上側の略円弧状の角部とで、略三角形状の切欠部J2が形成されている。
【0133】
また、下側領域本体部134は、ジッパー部132から切目線K2を介して下方に連設され、下側領域本体部134は、ジッパー部132から切目線K2を介して連設された突状部135a~135dと、突状部135a~135dから折れ線C4を介して連設されたベース部136とを有している。折れ線C4は、折れ線C1、C2、C3と平行(略平行としてもよい)に形成されている。
【0134】
折れ線C4には、折れ線C4に沿って折曲げ用の罫線が形成されていて、折曲げを容易としているが、罫線の代わりに、間隔を介して設けられた複数の切込み(直線状の切込み)(つまり、折曲げ用のミシン目状の切込み)を形成してもよい。
【0135】
突状部135a~135dにおける各突状部は、いずれも左右方向に横長の帯状を呈し、突状部135aは、左側面側の折れ線C4から連設され、突状部135bは、中央左側の折れ線C4から連設され、突状部135cは、中央右側の折れ線C4から連設され、突状部135dは、右側面側の折れ線C4から連設され、突状部135aの左上側の角部は左右方向に対して傾斜した辺部により面取りされていてる。突状部135aと突状部135bの間には、左右方向に横長の第2開口部150aが設けられ、突状部135bと突状部135cの間には、左右方向に横長の第2開口部150bが設けられ、突状部135cと突状部135dの間には、左右方向に横長の第2開口部150cが設けられている。
【0136】
第2開口部150aは、ジッパー部132の下辺と突状部135aの右辺と突状部135bの左辺とベース部136の上辺により囲まれて形成されていて、第2開口部50aの上辺と下辺と左辺と右辺は直線状に形成されていて、第2開口部150aは、全体に長方形状となっている。
【0137】
同様に、第2開口部150bは、ジッパー部132の下辺と突状部135bの右辺と突状部35cの左辺とベース部136の上辺により囲まれて形成されていて、第2開口部150bの上辺と下辺と左辺と右辺は直線状に形成されていて、第2開口部150bは、全体に長方形状となっている。
【0138】
同様に、第2開口部150cは、ジッパー部132の下辺と突状部135cの右辺と突状部135dの左辺とベース部136の上辺により囲まれて形成されていて、第2開口部150cの上辺と下辺と左辺と右辺は直線状に形成されていて、第2開口部150cは、全体に長方形状となっている。
【0139】
第2開口部150aと第2開口部150bと第2開口部150cにおいては、左右方向の長さと上下方向の幅は同一(略同一でもよい)に形成されている。つまり、第2開口部150a~150cは同大同形状に形成されている。
【0140】
なお、第2開口部150aの左右方向の長さ及び上下方向の幅は、第1開口部140aの左右方向の長さ及び上下方向の幅と同一に形成されるとともに、第1開口部140aと第2開口部150aは、左右方向に同じ位置に設けられている。つまり、第1開口部140aと第2開口部150aは、左右方向の中心線を介して上下線対称に形成されている。
【0141】
同様に、第2開口部150bの左右方向の長さ及び上下方向の幅は、第1開口部140bの左右方向の長さ及び上下方向の幅と同一に形成されるとともに、第1開口部140bと第2開口部150bは、左右方向に同じ位置に設けられている。つまり、第1開口部140bと第2開口部150bは、左右方向の中心線を介して上下線対称に形成されている。
【0142】
同様に、第2開口部150cの左右方向の長さ及び上下方向の幅は、第1開口部140cの左右方向の長さ及び上下方向の幅と同一に形成されるとともに、第1開口部140cと第2開口部150cは、左右方向に同じ位置に設けられている。つまり、第1開口部140cと第2開口部150cは、左右方向の中心線を介して上下線対称に形成されている。
【0143】
また、ベース部136は、台紙101の下辺101bと、台紙101の左辺101cの下端部分と、台紙101の右辺101dの下端部分と、突状部135a~135dの下辺により囲まれて形成され、ベース部136における上側の領域には、左右方向に第3開口部160a~160cが間隔を介して設けられている。
【0144】
ここで、第3開口部160a~160cの形状は、第2開口部150a~150cと同様であり、横長長方形状を呈している。
【0145】
第3開口部160a~160cの左右方向の長さは、第2開口部150a~150cと同一(略同一としてもよい)であり、第3開口部160a~160cの上下方向の幅は、第2開口部150a~150cと同一(略同一としてもよい)となっている。
【0146】
第3開口部160a~160cの形成位置としては、上下方向には、第3開口部160a~160cは、第2開口部150a、150bよりも上下方向において下側にあり、ジッパー部132の上辺から第3開口部160a~160cまでの長さM1が、ジッパー部132の上辺から第2開口部150a、150bまでの長さM2よりも長くなっている。
【0147】
また、第1開口部140a~140cの下辺の上下方向の位置と、第3開口部160a~160cの下辺の上下方向の位置の間の上下方向の長さ(つまり、第3開口部160a~160cの下端から折れ線C3までの長さ)L2が、折れ線C1の上下方向の位置と、第1開口部140a~140cの下辺の上下方向の位置の間の上下方向の長さ(つまり、折れ線C1から折れ線C3までの長さ)L1と略同一となる位置であり、図13の例では、長さL2が長さL1よりも若干長くなっているが、長さL1と長さL2を同一としてもよい。
【0148】
これにより、差込み片部114a~14cを第3開口部160a~160cに差し込んだ状態では、中間領域120が、図14に示すように、下側領域130の上端領域に対して折り返された状態となる。
【0149】
また、第3開口部160a~160cは、左右方向においては、差込み片部114a~114cに対応した位置に設けられ、第3開口部160aの左右方向における中心位置は、差込み片部114aの左右方向における中心位置と左右方向において一致(略一致としてもよい)し、第3開口部160bの左右方向における中心位置は、差込み片部114bの左右方向における中心位置と左右方向において一致(略一致としてもよい)し、第3開口部160cの左右方向における中心位置は、差込み片部114cの左右方向における中心位置と左右方向において一致(略一致としてもよい)している。例えば、第3開口部160bの左右方向における中心位置CT12は、差込み片部114bの左右方向の中心位置CT13と左右方向において一致(略一致としてもよい)している。これにより、台紙101の正面側から見て、折れ線C3を介して山折りするとともに、折れ線C1を介して谷折りとした状態で、差込み片部114aを第3開口部160aに差し込み、差込み片部114bを第3開口部160bに差し込み、差込み片部14cを第3開口部60cに差し込むことができる。
【0150】
以上のように、差込み片部及び第3開口部と、第1開口部及び第2開口部は、左右方向に交互に設けられ、図12図13の例では、台紙1の左端側から右端側に向けて、第1開口部140a及び第2開口部150a、差込み片部114a及び第3開口部160a、第1開口部140b及び第2開口部150b、差込み片部114b及び第3開口部160b、第1開口部140c及び第2開口部150c、差込み片部114c及び第3開口部160cの順に設けられている。
【0151】
このように、差込み片部及び第3開口部と、第1開口部及び第2開口部が左右方向に交互に設けられているので、台紙全体のスペースを効率よく利用することができ、多くの袋入り花火を保持することができる。
【0152】
また、第1開口部140a~140cと第2開口部150a~150cと第3開口部160a~160cは、左右方向に横長に形成されているので、袋入り花火が各開口部から脱落しにくくなっている。特に、各開口部の上下方向の幅が、袋入り花火2つ分を挿通できるが袋入り花火3つを重ねた状態では挿通できない幅に形成されているので、各開口部に2つの袋入り花火を挿通することにより、該袋入り花火が各開口部から脱落しにくくなっている。
【0153】
なお、実施例1の場合と異なり、第3開口部160a~160cの上辺の延長線上に折れ線C7が左右方向に設けられ、第3開口部160a~160cの下辺の延長線上に折れ線C8が左右方向に設けられて、折れ線C7と折れ線C8には、各折れ線に沿って折曲げ用の罫線が形成されていて、折曲げを容易としているが、罫線の代わりに、間隔を介して設けられた複数の切込み(直線状の切込み)(つまり、折曲げ用のミシン目状の切込み)を形成してもよい。
【0154】
これにより、ベース部136は、折れ線C7及び第3開口部160a~160cの上辺よりも上側の横幅広帯状部137と、折れ線C7と折れ線C8の帯状部138a~138dと、折れ線C8及び第3開口部160a~160cの下辺よりも下側の下端部139とに区画されている。
【0155】
また、下端部139には、円弧状の切込み(被差込み部)170a~170fが設けられている。すなわち、3つの切込み170aが、左右方向に第1開口部140a及び第2開口部150aに対応した位置に上下方向に配して設けられ、3つの切込み170bが、左右方向に第3開口部160aに対応した位置に上下方向に配して設けられ、3つの切込み170cが、左右方向に第1開口部140b及び第2開口部150bに対応した位置に上下方向に配して設けられ、3つの切込み170dが、左右方向に第3開口部160bに対応した位置に上下方向に配して設けられ、3つの切込み170eが、左右方向に第1開口部140c及び第2開口部150cに対応した位置に上下方向に配して設けられ、一対の切込み170fが、左右方向に第3開口部160cに対応した位置に上下方向に配して設けられている。なお、切込み170a~170eは、右上方向に膨らんだ円弧状であるのに対して、切込み170fは、左上方向に膨らんだ円弧状となっている。
【0156】
上記構成の台紙101の使用方法について説明する。まず、差込み片部114a~114cを台紙101の裏側から第3開口部160a~160cに差し込んで台紙101を組み立てる。台紙101の裏側から差し込んだ差込み片部114a~114cは、台紙101の表側に露出している。
【0157】
具体的には、実施例1の場合と同様に、折れ線C1に沿って、台紙101の正面側から見て谷折りするとともに、折れ線C3に沿って山折りした状態で、差込み片部114a~114cを台紙101の裏側から第3開口部160a~160cに差し込む。
【0158】
差込み片部114a~114cを第3開口部160a~160cに差し込んだ状態では、図14図15に示すように、台紙101が組み立てられ、下側領域130の上側の領域と中間領域120とが二つ折りの状態となり、下側領域30の上側の領域と中間領域20とが、上側領域10に対して鋭角に傾斜した状態となる。
【0159】
また、折れ線C1に沿って谷折りされた状態となり、差込み片部114a~114cが下方を向くとともに、中間領域120が斜め上方を向くので、中間領域120においては、差込み片部114a~114cが設けられていた領域に第4開口部165a~165cが形成される(図15参照)。
【0160】
また、折れ線C2が設けられているので、差込み片部114a~114cを第3開口部160a~160cに差し込んだ状態で、折れ線C2を台紙101の正面側の面(表側の面)から見て山折りとすることにより、突状部124a~124cの水平方向に対する傾斜が、下側領域130の上側の領域と中間領域120とが重なっている状態に比べて緩やかになり、第1開口部140a~140cに袋入り花火を容易に挿通することができる。
【0161】
また、折れ線C4が設けられているので、差込み片部114a~114cを第3開口部160a~160cに差し込んだ状態で、折れ線C4を台紙101の正面側の面(表側の面)から見て山折りとすることにより、突状部135a~135cの水平方向に対する傾斜が、下側領域130の上側の領域と中間領域120とが重なっている状態に比べて緩やかになり、第2開口部150a~150cに袋入り花火を容易に挿通することができる。
【0162】
また、折れ線C5が設けられているので、差込み片部114a~114cを第3開口部160a~160cに差し込んだ状態で、台紙101の正面側の面(表側の面)から見て、折れ線C5を谷折りとすることにより、帯状部122-1と帯状部138a~138dの水平方向に対する傾斜が、下側領域130の上側の領域と中間領域120とが重なっている状態に比べて緩やかになり、第4開口部165a~165cに袋入り花火を容易に挿通することができる。
【0163】
また、折れ線C6が設けられているので、差込み片部114a~114cを第3開口部160a~160cに差し込んだ状態で、台紙101の正面側の面(表側の面)から見て、折れ線C6を山折りとすることにより、突状部135a~135cの水平方向に対する傾斜が、下側領域130の上側の領域と中間領域120とが重なっている状態に比べて緩やかになり、第2開口部150a~150cに袋入り花火を容易に挿通することができる。
【0164】
また、折れ線C7、C8が設けられているので、差込み片部114a~114cを第3開口部160a~160cに差し込んだ際には、台紙101の正面側の面(表側の面)から見て、折れ線C7を山折りとするとともに、折れ線C8を谷折りとすることにより、帯状部138a~138dの水平方向に対する傾斜が、下側領域130の上側の領域と中間領域120とが重なっている状態に比べて緩やかになり、第3開口部160a~160cに袋入り花火を容易に挿通することができる。
【0165】
台紙101を組み立てたら、袋入り花火を台紙101に保持させていく。つまり、図16に示すように、袋入り花火80aを中間領域120の上側から第1開口部140a、第2開口部150aの順に第1開口部140a及び第2開口部150aに差し込んだ後に、切込み170aに袋入り花火80aの下端を差し込んで台紙101に保持させ、袋入り花火80bを中間領域120の上側から第4開口部165a、第3開口部160aの順に第4開口部165a及び第3開口部160aに差し込んだ後に、切込み170bに袋入り花火80bの下端を差し込んで台紙101に保持させ、袋入り花火80cを中間領域120の上側から第1開口部140b、第2開口部150bの順に第1開口部140b及び第2開口部150bに差し込んだ後に、切込み170cに袋入り花火80cの下端を差し込んで台紙101に保持させ、袋入り花火80dを中間領域120の上側から第4開口部165b、第3開口部160bの順に第4開口部165b及び第3開口部160bに差し込んだ後に、切込み170dに袋入り花火80dの下端を差し込んで台紙101に保持させ、袋入り花火80eを中間領域120の上側から第1開口部140c、第2開口部150cの順に第1開口部140c及び第2開口部150cに差し込んだ後に、切込み170eに袋入り花火80eの下端を差し込んで台紙101に保持させ、袋入り花火80fを中間領域120の上側から第4開口部165c、第3開口部160cの順に第4開口部165c及び第3開口部160cに差し込んだ後に、切込み170fに袋入り花火80fの下端を差し込んで台紙101に保持させて、図16のような状態とする。
【0166】
図16に示すように、袋入り花火を台紙1に保持させた状態では、袋入り花火80a、80c、80eが第1開口部140a~140c及び第2開口部150a~150cに挿通されているので、中間領域120が上側領域110に対して折り返された状態(つまり、下側領域130の上側の領域と中間領域120とが、上側領域110に対して鋭角に傾斜した状態)を保つことができる。
【0167】
なお、図16に示すように、袋入り花火80aは、第3開口部160aの一部に重なり、袋入り花火80cは、第3開口部160a、160bの一部に重なり、袋入り花火80eは、第3開口部160b、160cの一部に重なるので、第3開口部160a~160cに挿入される袋入り花火80b、80d、80fを第1開口部140a~140c及び第2開口部150a~150cに挿入される袋入り花火80a、80c、80eよりも前に保持させておくことが望ましい。
【0168】
以上のようにして、袋入り花火が第1開口部140a~140c及び第2開口部150a~150cに挿通されるとともに、切込み170a、170c、170eに差し込まれるとともに、袋入り花火が第3開口部160a~160cに挿通されるとともに、切込み170b、170d、170fに差し込まれて台紙101に保持される。
【0169】
袋入り花火を台紙101に保持させたら、実施例1と同様に、収納袋に収納して、袋入り花火を保持した台紙101を包装する。
【0170】
次に、袋入り花火を取り出すには、実施例1と同様の方法で行なう。すなわち、収納袋から袋入り花火を保持した台紙101を取り出し、ジッパー部132の上辺と下辺に沿って設けられた切目線K1、K2を破断して、ジッパー部132を取り除く。
【0171】
つまり、ジッパー部132の左端をつかんで台紙101の正面側に引っ張ることにより、切目線K1、K2を破断して、図17に示すようにジッパー部132を取り除く。
【0172】
これにより、台紙101が2つの分離された状態となるので、実施例1の場合と同様の方法で台紙101における分離された2つのパーツを取り除く。
【0173】
すなわち、袋入り花火80a~80eの下側部分(下側領域130に接した部分)を押さえた状態で、上側領域110と中間領域120からなる領域(つまり、切目線K1よりも上側の領域)を台紙101の上方に引っ張って、上側領域10と中間領域120からなる領域を取り除く。すると、下側領域130においては、ジッパー部132が取り除かれているので、下側領域本体部134が残ることになる。
【0174】
次に、袋入り花火80a~80fの上側部分を押さえた状態で、下側領域本体部134(つまり、切目線K2よりも下側の領域)を下側領域本体部134の下端側に引っ張って、下側領域本体部134を取り除くことにより、袋入り花火80a~80fのみが残ることになる。
【0175】
なお、上記の説明では、上側領域110と中間領域120からなる領域を取り除いた後に、下側領域本体部134を取り除くとしたが、逆の順番で取り除いてもよい。
【0176】
また、従来の玩具花火固定用の台紙のように、袋入り花火を1つずつ取り出すことも可能である。すなわち、第4開口部及び第3開口部又は第1開口部及び第2開口部に挿通された袋入り花火を上方に引き上げることにより、袋入り花火を上方に引き出して取り出すことができる。
【0177】
以上のように、袋入り花火を台紙から個別に取り出すのではなく、台紙1の上側部分(上側領域110と中間領域120からなる領域)と下側部分(下側領域本体部134)を袋入り花火に対して引っ張って取り除くことにより、複数の袋入り花火を同時に取り出すことができ、台紙から花火の取出しを容易とすることができる。
【0178】
また、袋入り花火を第4開口部及び第3開口部又は第1開口部及び第2開口部に挿通させて、切込み170a等に差し込むのみで台紙1に保持することができるので、容易に袋入り花火を保持させることができる。
【0179】
また、袋入り花火を2つの開口部(第4開口部及び第3開口部又は第1開口部及び第2開口部)に挿通させるとともに、切込み170a等に差し込んで保持するので、袋入り花火の脱落を防止することができる。
【0180】
なお、上記台紙101は、3つの差込み片部114a~114cと3つの第3開口部160a~160cを有するとともに、3つの第1開口部140a~140cと3つの第2開口部150a~150cを有する構成であるが、差込み片部及び第3開口部と、第1開口部及び第2開口部とが左右方向の交互に設けられた構成であればよい。
【0181】
つまり、図12図17に示すように、差込み片部及び第3開口部の数が、第1開口部及び第2開口部の数が同じ構成としてもよく、また、差込み片部及び第3開口部の数が、第1開口部及び第2開口部の数よりも1つ多い構成としてもよく、さらには、差込み片部及び第3開口部の数が、第1開口部及び第2開口部の数よりも1つ少ない構成としてもよい。
【符号の説明】
【0182】
1、101 台紙
1a、101a 上辺
1b、101b 下辺
1c、101c 左辺
1d、101d 右辺
10、110 上側領域
12、112 上側領域本体部
14a、14b、14c、114a、114b、114c 差込み片部
20、120 中間領域
22、122 中間領域本体部
24a、24b、24c 突状部
36、136 ベース部
40a、40b 第1開口部
50a、50b 第2開口部
60a、60b、60c 第3開口部
65a、65b、65c 第4開口部
70a、70b、70c、70d、70e 切込み
80a、80b、80c、80d、80e、80f 袋入り花火
90 収納袋
124a、124b、124c、124d 突状部
30、130 下側領域
32、132 ジッパー部
34、134 下側領域本体部
35a、35b、35c 突状部
122-1 帯状部
122-2 横幅広帯状部
135a、135b、135c、135d 突状部
137 横幅広帯状部
138a、138b、138c、138d 帯状部
139 下端部
140a、140b、140c、第1開口部
150a、150b、150c 第2開口部
160a、160b、160c 第3開口部
165a、165b、165c 第4開口部
170a、170b、170c、170d、170e、170f 切込み
C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8 折れ線
J1、J2、J3 切欠部
K1、K2 切目線
K3 切込み
CT1、CT2、CT3、CT11、CT12、CT13 中心位置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17