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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022094418
(43)【公開日】2022-06-27
(54)【発明の名称】シャワーヘッド
(51)【国際特許分類】
   E03C 1/086 20060101AFI20220620BHJP
   E03C 1/084 20060101ALI20220620BHJP
   B05B 1/18 20060101ALI20220620BHJP
【FI】
E03C1/086
E03C1/084
B05B1/18 101
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020207282
(22)【出願日】2020-12-15
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-07-21
(71)【出願人】
【識別番号】511178681
【氏名又は名称】株式会社 Toshin
(74)【代理人】
【識別番号】100097043
【弁理士】
【氏名又は名称】浅川 哲
(74)【代理人】
【識別番号】100197996
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 武彦
(72)【発明者】
【氏名】乙黒 孝一
【テーマコード(参考)】
2D060
4F033
【Fターム(参考)】
2D060CB03
2D060CC03
2D060CC12
2D060CC17
4F033AA11
4F033BA04
4F033CA12
4F033DA05
4F033EA01
4F033NA01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】シャワー吐水流からストレート吐水流に切替えた際に、圧力損失による水量低下を来さないようなシャワーヘッドを提供する。
【解決手段】シャワーヘッド1は、筒状の部材であって一端側に流入口8を、他端側に流出口9を有する本体部3と、本体部3の他端側近傍に設けられ、シャワー吐水口6およびストレート吐水口5を有する散水部4と、流出口9からシャワー吐水口6に連通する第1の流水路15、流出口9からストレート吐水口5に連通する第2の流水路および第1の流水路15と第2の流水路との切替弁18を有する吐水流切替部14と、吐水流切替部14を本体部3の一端側と他端側とに向けてスライドさせるカバー体25と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状の部材であって一端側に流入口を、他端側に流出口を有する本体部と、
本体部の他端側近傍に設けられ、シャワー吐水口およびストレート吐水口を有する散水部と、
前記流出口からシャワー吐水口に連通する第1の流水路、前記流出口からストレート吐水口に連通する第2の流水路および前記第1の流水路と第2の流水路との切替弁を有する吐水流切替部と、
前記吐水流切替部を本体部の一端側と他端側とに向けてスライドさせる切替ガイド部と、
を備えたシャワーヘッド。
【請求項2】
前記水流切替部は、第1の流水路と第2の流水路とを仕切る切替板を有し、該切替板の内側端に前記切替弁が設けられる請求項1に記載のシャワーヘッド。
【請求項3】
前記切替弁は、本体部の外周面に押圧されるシール材を備え、吐水流切替部のスライドによって本体部の流出口を挟んで移動し、流出口近傍の外周面にシール材を密接させ仕切板によって第1の流水路と第2の流水路とを切替える請求項1又は2に記載のシャワーヘッド。
【請求項4】
前記切替ガイド部は、本体部を覆うカバー体からなり、前記水流切替部が一体に組み込まれた前記散水部に固定されている請求項1乃至3のいずれかに記載のシャワーヘッド。
【請求項5】
前記本体部は、前記流入口と前記流出口との間に通水路を有し、該通水路に気泡混入装置が配置され、本体部に流入した水が気泡混入装置で発生したマイクロバブル等の気泡が混入される請求項1乃至4のいずれかに記載のシャワーヘッド。
【請求項6】
前記ストレート吐水口は前記散水部の中央部に設けられ、中央部の内側にはストレート吐出口に連通する窪み部が形成され、この窪み部の内周面に内方に突出するリブが全周面に形成されている請求項1乃至5のいずれかに記載のシャワーヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水道の蛇口などに装着して、シャワー吐水流とストレート吐水流を切替えることができるシャワーヘッドに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のシャワーヘッドとしては、例えばシャワー吐水流とストレート吐水流を択一的に選択する切替弁を回動可能に設け、この切替弁を回転操作可能な操作レバーによって切替えるようにしたもの(特許文献1参照)、あるいは内キャップの外周部にスライド可能に嵌合させた切替レバーを上下にスライド操作することにより、シャワー吐水流とストレート吐水流を切替えるようにしたもの(特許文献2参照)などが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実公平03-16933号公報
【特許文献2】実公昭63-29014号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載されているシャワーヘッドにあっては、操作レバーを回転操作する際に、シャワーヘッドが一緒に回ってしまうおそれがあった。一方、特許文献2に記載されているシャワーヘッドにあっては、ストレート吐水を行う際にも一旦シャワー孔を通過するために圧力損失による水量低下を来たして十分な水量のストレート吐水流を得られないおそれがあった。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、シャワー吐水流とストレート吐水流を切替え操作する際に、シャワーヘッドが一緒に回ってしまうのを防ぐと共に、シャワー吐水流からストレート吐水流に切替えた際に、圧力損失による水量低下を来さないようなシャワーヘッドを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のシャワーヘッドは、筒状の部材であって一端側に流入口を、他端側に流出口を有する本体部と、本体部の他端側近傍に設けられ、シャワー吐水口およびストレート吐水口を有する散水部と、前記流出口からシャワー吐水口に連通する第1の流水路、前記流出口からストレート吐水口に連通する第2の流水路および前記第1の流水路と第2の流水路との切替弁を有する吐水流切替部と、前記吐水流切替部を本体部の一端側と他端側とに向けてスライドさせる切替ガイド部と、を備えている。
【0007】
また、本発明のシャワーヘッドの一実施形態では、前記切替弁が本体部の外周面に押圧されるシール材を備え、吐水流切替部のスライドによって本体部の流出口を挟んで移動し、流出口近傍の外周面にシール材を密接させて第1の流水路と第2の流水路とを切替える。
【0008】
また、本発明のシャワーヘッドの一実施形態では、前記切替ガイド部が本体部を覆うカバー体からなり、前記水流切替部が一体に組み込まれた前記散水部に固定されている。
【0009】
さらに、本発明のシャワーヘッドの一実施形態では、前記本体部が前記流入口と前記流出口との間に通水路を有し、該通水路に気泡混入装置が配置され、本体部に流入した水に気泡混入装置で発生したマイクロバブル等の気泡が混入される。
【発明の効果】
【0010】
本発明のシャワーヘッドによれば、前記吐水流切替部を本体部の一端側と他端側とに向けてスライドさせるだけで、シャワー吐水口に連通する第1の流水路とストレート吐水口に連通する第2の流水路を切替えることができる。
【0011】
また、本発明のシャワーヘッドによれば、本体部の流出口を挟んで切替弁を移動させ、本体部の外周面にシール材を密接させるだけで第1の流水路と第2の流水路を切替えることができる。
【0012】
また、本発明のシャワーヘッドによれば、切替ガイド部が本体部を覆うカバー体からなるので、カバー体をスライドさせるだけで第1の流水路と第2の流水路を切替えることができる。
【0013】
さらに、本発明のシャワーヘッドによれば、本体部の流入口と流出口との間に形成される通水路に気泡混入装置が配置されているので、マイクロバブル等の気泡が混入された水をストレート吐出口又はシャワー吐出口から散水することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】一実施形態に係るシャワーヘッドを平面側から見た斜視図である。
図2】一実施形態に係るシャワーヘッドを底面側から見た斜視図である。
図3】一実施形態に係るシャワーヘッドを第1の流水路に切替えた時の断面図である。
図4】一実施形態に係るシャワーヘッドを第2の流水路に切替えた時の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明のシャワーヘッドについて、図面を参照しながら実施形態に基づいて説明する。なお、図面はシャワーヘッドの各構成部材を模式的に表したものであり、実物の寸法および寸法比は、図面上の寸法および寸法比と必ずしも一致していない。また、特にことわらない限り、本明細書では便宜上、図3に示すシャワーヘッドの向きを基準に上下等の方向を表す。さらに、重複説明は適宜省略し、同一部材には同一符号を付することがある。
【0016】
図1及び図2には本実施形態に係るシャワーヘッドの全体形状が示され、図3及び図4にはシャワーヘッドの断面構造が示されている。このシャワーヘッド1は、例えば図1及び図2に示されるように、水道の蛇口パイプ2の先端部に装着して使用される。シャワーヘッド1は、図3及び図4に示されるように、蛇口パイプ2の先端部にねじ締めによって固定される筒状の本体部3と、本体部3の下方に設けられる散水部4と、を有する。散水部4には中央部4aにストレート吐水口5が設けられ、その周囲にシャワー吐水口6が設けられている。散水部4の中央部4aは周囲より突出しており、内側には本体部3の下端部3cが入り込む略円錐台形状の窪み部4bが形成されている。この窪み部4bはストレート吐出口5に連通しており、その内周面には内方に突出するリブ4cが全周面に一定間隔で形成されている。また、ストレート吐水口5にも格子状のリブ5aが形成されている。これらのリブ4a,5aは、ストレート吐水流を整流化する働きを持っている。一方、シャワー吐水口6は、中央部4aの周囲に形成された凹溝部4eの底面に設けられた多数の小孔からなる。なお、図2ではシャワー吐水口6が放射状に配列されているが、この配列に限定されるものではない。
【0017】
前記本体部3には、一端側である上端部に蛇口パイプ2の先端部に連結する首部7と水の流入口8とが設けられ、他端側である下部に水の流出口9が設けられる。また、流入口8と流出口9との間には円柱状の空間からなる通水路10が形成されている。前記首部7の内周面には蛇口パイプ2の先端部に設けられた雄ネジ部(図示せず)と螺合する雌ネジ部11が設けられている。一方、流出口9は本体部3の下部において、本体部3の側壁12に設けられた複数の開口からなる。これらの開口は、側壁12の周囲4ヶ所に等間隔に設けられたそれぞれが矩形状のものである。4つ合わせた開口の横幅は、側壁12の全周面の約2/3程度であり、側壁12の全周に対する比率が大きい。また、この実施形態では通水路10に気泡混入装置13が配置されている。気泡混入装置13を配置することで、通水路10を流れる水の中に微細な気泡であるマイクロバブルあるいはマイクロバブルよりやや大きな気泡のミリバブル、いわゆる泡沫を混入させることができ、これら気泡を混入させたシャワー吐水流又はストレート吐水流を散水することができる。なお、気泡混入装置13については詳細を後述するが、気泡混入装置13は必ずしも配置されていなくてもよい。
【0018】
また、前記本体部3には側壁12から水平方向に延びる隔壁板3aが設けられ、隔壁板3aの外周部には下向きのフランジ3dがリング状に形成されている。また、フランジ3dの下面には所定間隔毎に複数の脚部3bが設けられている。
【0019】
本発明のシャワーヘッド1は、前記散水部4のストレート吐水口5とシャワー吐水口6を切替える吐水流切替部14を有している。この吐水流切替部14は、前記本体部3の流出口9と前記散水部4のシャワー吐水口6との間を連通する第1の流水路15と、前記本体部3の流出口9と前記散水部4のストレート吐水口5との間を連通する第2の流水路16と、第1の流水路15と第2の流水路16とを上下に分ける仕切板17と、該仕切板17の内側端に設けられ前記第1の流水路15と第2の流水路16を切替える切替弁18と、を有している。
【0020】
前記仕切板17は、本体部3に嵌まり込む円孔20を中心部に有する略平板状の部材からなり、前記切替弁18が円孔20の内周縁に設けられている。この切替弁18は、前記円孔20の内周縁に沿って形成される膨出部21と、この膨出部21の先端に設けられた凹溝に嵌まり込むシール材23とからなる。シール材23は、本体部3の側壁12の外周面12aを取り囲むように配置され、外周面12aに密接する。シール材23としては、例えば外周面12aに密接した際に弾性変形するOリングが好ましい。前記切替弁18は、仕切板17の上下方向へのスライドに伴って本体部3の流出口9を挟んで上下に移動し、流出口9の上下近傍位置において、側壁12の外周面12aにシール材23を密接させる。
【0021】
また、仕切板17の下面には、散水板4の窪み部4bに設けられたリブ4cの上面4dに載置される支持壁17dがリング状に形成されている。この支持壁17dは、第2の流水路16の仕切壁を形成している。
【0022】
本発明のシャワーヘッド1は、前記吐水流切替部14を本体部3の外周面12aに沿って上下にスライドさせる切替ガイド部を有している。この実施形態において切替ガイド部は、本体部3を覆うカバー体25によって構成されている。このカバー体25は、本体部3を蛇口パイプ2側から覆う上部カバー体25aと、本体部3を吐水口側から覆う下部カバー体25bとで構成され、この実施形態では散水部4が下部カバー体25bを兼ねている。上部カバー体25aと下部カバー体25bとは両者に設けたネジ部26の螺合によって一体に結合され、本体部3の外側形状を形成している。上部カバー体25aの上端部には本体部3の首部7に嵌まり込む円孔27が設けられ、円孔27の内周縁27aが首部7に設けられたフランジ7aに係合する。カバー体25は、本体部3に対して上下にスライド可能である。すなわち、図3及び図4に示されるように、カバー体25を本体部3の首部7に沿って上下にスライドさせることができる。また、上部カバー体25の傾斜する肩部25a’には、本体部3の隔壁板3aを取り囲むように縦壁32が設けられている。この縦壁32は、先端部が仕切板17の上面まで延びており、第1の流水路15の仕切壁を形成している。
【0023】
なお、第1の流水路15の水密性を保つために、本体部3と上部カバー体25aとの間、仕切板17と上部カバー体25aとの間、及び仕切板17と下部カバー体25bには、各Oリング28a,28b,28cが配置される。また、第2の流水路16の水密性を保つために、仕切板17と下部カバー体25bとの間には、Oリング29が配置されている。これによって、本体部3の流出口9からシャワー吐水口6までの間に第1の流水路15が連通し、本体部3の流出口9からストレート吐水口5までの間に第2の流水路16が連通する。具体的には、第1の流水路15は、本体部3の側壁12及び隔壁板3a、仕切板17の上面、上部カバー体25aの縦壁32によって囲まれた第1流路30aと、仕切板17の貫通孔17bと、仕切板17の下面及び散水板4の凹溝部4eによって囲まれた第2流路30bとによって形成される。また、第2の流水路16は、仕切板17の下面及び支持壁17dによって囲まれた第3流路31aと、本体部3の下端部3cと散水板4の中央部4aの窪み部4bとの間にできる第4流路31bとによって形成される。
【0024】
上記仕切板17は、その外周縁17aが前記上部カバー体25aと下部カバー体25bとを結合する際に、両者間に挟持される。そのため、仕切板17は、カバー体25と一体となって上下にスライドする。
【0025】
さらに、仕切板17の中心部の円孔20と外周縁17aとの間には、円周上に沿って複数の貫通孔17bが設けられている。一部の貫通孔17bには本体部3に設けられた脚部3bが挿入される一方、残りの貫通孔17bは第1の流水路15の流路を形成している。一部の貫通孔17bに本体部3の脚部3bが挿入されることで、蛇口パイプ2の先端部にシャワーヘッド1を装着する際に、本体部3とカバー体25とが一体となって回転し、カバー体25のみが空回りするのを防ぐことができる。また、仕切板17がカバー体25と一体となって上下にスライドする際、貫通孔17bに脚部3bが規制されることで、カバー体25の上下のスライドをスムーズにしている。
【0026】
第1の流水路15と第2の流水路16は、前記カバー体25を上下にスライドさせることによって容易に切替えることができる。図3に示されるように、カバー体25を下方にスライドさせることで吐水流切替部14がカバー体25と一緒に下方へスライドする。この時、吐水流切替部14の仕切板17に設けられた切替弁18のOリング23が、本体部3の流出口9の下部近傍位置において本体部3の側壁12の外周面12aに密接してシールすることで、第1の流水路15を確保することができる。蛇口パイプ2から本体部3の流入口8に入ってきた水は、通水路10を流れて流出口9から第1の流水路15を形成する第1流路30a、仕切板17の貫通孔17b及び第2流路30bを経てシャワー吐水口6から散水される。なお、本体部3の流出口9の下部近傍位置におけるOリング23の位置は、本体部3の首部7のフランジ7aに上部カバー体25aの円孔27の内周縁27aが係合することで位置決めされる。
【0027】
一方、第1の流水路15から第2の流水路16に切替える場合には、図4に示されるように、カバー体25を上方にスライドさせることで吐水流切替部14がカバー体25と一緒に上方へスライドする。この時、吐水流切替部14の仕切板17に設けられた切替弁18のOリング23が、本体部3の流出口9の上部近傍位置において本体部3の側壁12の外周面12aに密接してシールすることで、第2の流水路16を確保することができる。蛇口パイプ2から本体部3の流入口8に入ってきた水は、通水路10を通って流出口9から第2の流水路16を形成する第3流路31a及び第4流路31bを経て中央部のストレート吐水口5から散水される。その際、散水部4の窪み部4bに設けられたリブ4c及びストレート吐水口5に設けられたリブ5aの相乗作用によって、ストレート吐水流は整流された状態で得られる。なお、本体部3の流出口9の上部近傍位置におけるOリング23の位置は、本体部3の隔壁板3aに設けられたフランジ3dの下面に仕切板17の貫通孔17bの内周縁が当接することで位置決めされる。
【0028】
このように、本発明のシャワーヘッド1は、カバー体25を上下にスライドさせるだけでストレート吐水とシャワー吐水を切替えることができる。また、本発明のシャワーヘッド1は、仕切板17に設けられた切替弁18を流出口9と対面するような位置にカバー体25をスライドさせることで、第1の流水路15と第2の流水路16の両方を各吐出口に連通させ、シャワー吐出とストレート吐出の両方を同時に使用することもできる。
【0029】
次に、本体部3の通水路10に配置される気泡混入装置13について説明する。この気泡混入装置13は、外周面に複数の縮径部13aが形成された逆円錐台形状の部材からなり、通水路10に嵌め込まれる。縮径部13aは水の流れを絞り込むために狭い通路によって形成されており、本体部3の流入口8に入った水道水が縮径部13aで絞られ勢いよく通過することで、下流側の通水路10に負圧を生じさせる。また、気泡混入装置は、縮径部13aの下流側において本体部3の側壁12を貫通する一対の空気流入孔12bを有する。そのため、縮径部13aの下流側で生じた負圧によって、空気流入孔12bから通水路10内に外気が吸引される。そして、この外気が縮径部13aを通過した水に混入されることで泡沫水が生じ、この泡沫水が本体部3の流出口9を介してストレート吐出口5又はシャワー吐出口6から散水される。さらに、前記空気流入孔12bの外気流入側において、空気流入孔12bに連通する筒形形状の通気路12cが設けられ、この通気路12cに、縮径部13aの下流側の通水路10を外気と遮断する弾性体12dを配置することもできる。その場合には通水路10に生じた負圧によってこの弾性体12dが圧縮され、通気路12cの内周面と弾性体12dとの間に生じた隙間から空気流入孔12bを介して通水路10内に外気が吸引され、その外気が縮径部13aを通過した水道水に混入されることで水中にマイクロバブルが発生し、その水が本体部3の流出口9を介してストレート吐出口5又はシャワー吐出口6から散水される。なお、本発明では気泡混入装置13を本体部3内に配置させるかどうかは自由に選択される。
【符号の説明】
【0030】
1 シャワーヘッド
2 蛇口パイプ
3 本体部
3a 隔壁板
3b 脚部
3c 下端部
3d フランジ
4 散水部
4a 中央部
4b 窪み部
4c リブ
4d リブの上面
4e 凹溝部
5 ストレート吐水口
5a リブ
6 シャワー吐水口
7 首部
7a フランジ
8 流入口
9 流出口
10 通水路
11 雌ネジ部
12 側壁
12a 外周面
12b 空気流入口
12c 通気路
12d 弾性体
13 気泡混入装置
13a 縮径部
14 吐水流切替部
15 第1の流水路
16 第2の流水路
17 仕切板
17a 外周縁
17b 貫通孔
17c 立上り部
17d 支持壁
18 切替弁
19 円孔
20 円孔
21 膨出部
22 凹溝
23 シール材
25 カバー体(切替ガイド部)
25a 上部カバー体
25a’ 肩部
25b 下部カバー体
26 ネジ部
27 円孔
27a 内周縁
28a,28b,28c Oリング
29 Oリング
30a 第1流路
30b 第2流路
31a 第3流路
31b 第4流路
32 縦壁
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2021-04-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状の部材であって一端側に流入口を、他端側に流出口を有する本体部と、
本体部の他端側近傍に設けられ、シャワー吐水口およびストレート吐水口を有する散水部と、
前記流出口からシャワー吐水口に連通する第1の流水路、前記流出口からストレート吐水口に連通する第2の流水路および前記第1の流水路と第2の流水路との切替弁を有する吐水流切替部と、
前記吐水流切替部を本体部の一端側と他端側とに向けてスライドさせる切替ガイド部と、
を備え
前記切替弁は、本体部の外周面に押圧されるシール材を備え、吐水流切替部のスライドによって本体部の流出口を挟んで移動し、流出口近傍の外周面にシール材を密接させて第1の流水路と第2の流水路とを切替えるシャワーヘッド。
【請求項2】
筒状の部材であって一端側に流入口を、他端側に流出口を有する本体部と、
本体部の他端側近傍に設けられ、シャワー吐水口およびストレート吐水口を有する散水部と、
前記流出口からシャワー吐水口に連通する第1の流水路、前記流出口からストレート吐水口に連通する第2の流水路および前記第1の流水路と第2の流水路との切替弁を有する吐水流切替部と、
前記吐水流切替部を本体部の一端側と他端側とに向けてスライドさせる切替ガイド部と、
を備え、
前記ストレート吐水口は前記散水部の中央部に設けられ、中央部の内側にはストレート吐出口に連通する窪み部が形成され、この窪み部の内周面に内方に突出するリブが全周面に形成されているシャワーヘッド。
【請求項3】
前記水流切替部は、第1の流水路と第2の流水路とを仕切る切替板を有し、該切替板の内側端に前記切替弁が設けられる請求項1又は2に記載のシャワーヘッド。
【請求項4】
前記切替ガイド部は、本体部を覆うカバー体からなり、前記水流切替部が一体に組み込まれた前記散水部に固定されている請求項1乃至3のいずれかに記載のシャワーヘッド。
【請求項5】
前記本体部は、前記流入口と前記流出口との間に通水路を有し、該通水路に気泡混入装置が配置され、本体部に流入した水が気泡混入装置で発生したマイクロバブル等の気泡が混入される請求項1乃至4のいずれかに記載のシャワーヘッド。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
また、本発明のシャワーヘッドの一実施形態では、前記切替ガイド部が本体部を覆うカバー体からなり、前記水流切替部が一体に組み込まれた前記散水部に固定されている。
【手続補正書】
【提出日】2021-05-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状の部材であって一端側に流入口を、他端側に流出口を有する本体部と、
本体部の他端側近傍に設けられ、シャワー吐水口およびストレート吐水口を有する散水部と、
前記流出口からシャワー吐水口に連通する第1の流水路、前記流出口からストレート吐水口に連通する第2の流水路および前記第1の流水路と第2の流水路との切替弁を有する吐水流切替部と、
前記吐水流切替部を本体部の一端側と他端側とに向けてスライドさせる切替ガイド部と、
を備え、
前記切替弁は、本体部の外周面押圧するシール材を備え、吐水流切替部のスライドによって本体部の流出口を挟んで移動し、流出口近傍の外周面にシール材を密接させて第1の流水路と第2の流水路とを切替えるシャワーヘッド。
【請求項2】
前記吐水流切替部は、第1の流水路と第2の流水路とを仕切る切替板を有し、該切替板の内側端に前記切替弁が設けられる請求項1に記載のシャワーヘッド。
【請求項3】
前記切替ガイド部は、本体部を覆うカバー体からなり、前記吐水流切替部が一体に組み込まれた前記散水部に固定されている請求項1又は2に記載のシャワーヘッド。
【請求項4】
前記本体部は、前記流入口と前記流出口との間に通水路を有し、該通水路に気泡混入装置が配置され、本体部に流入した水が気泡混入装置で発生したマイクロバブル等の気泡が混入される請求項1乃至のいずれかに記載のシャワーヘッド。
【請求項5】
前記ストレート吐水口は前記散水部の中央部に設けられ、中央部の内側にはストレート吐出口に連通する窪み部が形成され、この窪み部の内周面に内方に突出するリブが全周面に形成されている請求項1乃至4のいずれかに記載のシャワーヘッド。