(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022094436
(43)【公開日】2022-06-27
(54)【発明の名称】ハンドルバー用操作装置
(51)【国際特許分類】
B60Q 1/34 20060101AFI20220620BHJP
B62K 23/02 20060101ALI20220620BHJP
B62J 6/055 20200101ALI20220620BHJP
【FI】
B60Q1/34 B
B62K23/02
B62J6/055
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020207317
(22)【出願日】2020-12-15
(71)【出願人】
【識別番号】000213954
【氏名又は名称】朝日電装株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095614
【弁理士】
【氏名又は名称】越川 隆夫
(72)【発明者】
【氏名】水野 孝義
【テーマコード(参考)】
3K339
【Fターム(参考)】
3K339AA25
3K339CA12
3K339DA01
3K339FA02
3K339GA01
3K339GB01
3K339HA01
3K339HA21
3K339JA02
3K339MC77
(57)【要約】
【課題】スイッチケースにターンシグナルランプを一体化させることによりターンシグナルランプのための別個の取付スペースを不要としてレイアウトの自由度を向上させることができるとともに、車両の走行中に運転者がターンシグナルランプの点滅確認を容易に行わせることができるハンドルバー用操作装置を提供する。
【解決手段】スイッチケース2に車両が具備する種々電装品を操作し得る操作手段が形成されたハンドルバー用操作装置(1R、1L)において、スイッチケース2は、運転者の操作により任意に点滅可能な光源部5と、光源部5から照射された光を透過可能なレンズ部6とを有したターンシグナルランプ4が取り付けられるとともに、レンズ部6は、光源部5から照射された光を車両の前方及びスイッチケース2の上方に透過可能とされたことを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両におけるハンドルバーの先端部に固定されるスイッチケースを有し、当該スイッチケースに前記車両が具備する種々電装品を操作し得る操作手段が形成されたハンドルバー用操作装置において、
前記スイッチケースは、運転者の操作により任意に点滅可能な光源部と、前記光源部から照射された光を透過可能なレンズ部とを有したターンシグナルランプが取り付けられるとともに、前記レンズ部は、前記光源部から照射された光を車両の前方及び前記スイッチケースの上方に透過可能とされたことを特徴とするハンドルバー用操作装置。
【請求項2】
前記ターンシグナルランプは、前記スイッチケースにおける車両前方側上部に取り付けられたことを特徴とする請求項1記載のハンドルバー用操作装置。
【請求項3】
前記ターンシグナルランプは、前記光源部及びレンズ部を含んで一体化されたユニットから成るとともに、当該ユニットが前記スイッチケースに取り付けられたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のハンドルバー用操作装置。
【請求項4】
前記光源部は、前記レンズ部内に取り付けられたLEDから成ることを特徴とする請求項1~3の何れか1つに記載のハンドルバー用操作装置。
【請求項5】
前記スイッチケースは、前記ハンドルバーの右側先端部及び左側先端部のそれぞれに固定されるとともに、運転者がターンシグナルスイッチを任意に操作することにより、左右何れかのスイッチケースに取り付けられたターンシグナルランプが点滅可能とされたことを特徴とする請求項1~4の何れか1つに記載のハンドルバー用操作装置。
【請求項6】
車両に取り付けられた車幅灯操作スイッチを任意に操作することにより、左右両方のスイッチケースに取り付けられたターンシグナルランプがそれぞれ点灯して車幅灯として機能することを特徴とする請求項5記載のハンドルバー用操作装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二輪車等の車両におけるハンドルバーの先端部に固定されるスイッチケースを有し、当該スイッチケースに前記車両が具備する種々電装品を操作し得る操作手段が形成されたハンドルバー用操作装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、二輪車等の車両には操舵用のハンドルバーが備えられており、該ハンドルバーの先端部には運転者が走行中把持可能な把持グリップ及びスロットルグリップがそれぞれ取り付けられている。そして、ハンドルバーの左右の先端部における把持グリップ又はスロットルグリップ近傍の位置には、二輪車が搭載する各種電装品を操作するための複数の操作スイッチ手段が形成されたスイッチケースがそれぞれ固定され、ハンドルバー用操作装置を構成している。
【0003】
従来のハンドルバー用操作装置は、例えば、特許文献1に開示されているように、ハンドルバーにおける左側先端部近傍(左側の把持グリップにおける基端側)に、フラッシャースイッチノブ、ディマースイッチノブ、ホーンボタンなど種々操作ノブ又は操作ボタン(操作手段)が配設されている。そして、従来のハンドルバー用操作装置は、運転者によるそれら操作手段の操作に応じて、二輪車が搭載するターンシグナルランプの点滅操作、前照灯の前方照射又は下方照射切り換え操作、ホーンを鳴らす操作などが任意に行われ得るようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来技術においては、ハンドルバー用操作装置と別個の位置にターンシグナルランプが取り付けられるため、ターンシグナルランプの取付スペースを車両に確保する必要があり、レイアウトの自由度が低下してしまう。また、従来技術においては、車両の走行中に運転者がターンシグナルランプの点滅確認を行うことが困難であり、メータパネル等に別個のインジケータを設ける必要があった。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、スイッチケースにターンシグナルランプを一体化させることによりターンシグナルランプのための別個の取付スペースを不要としてレイアウトの自由度を向上させることができるとともに、車両の走行中に運転者がターンシグナルランプの点滅確認を容易に行わせることができるハンドルバー用操作装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の発明は、車両におけるハンドルバーの先端部に固定されるスイッチケースを有し、当該スイッチケースに前記車両が具備する種々電装品を操作し得る操作手段が形成されたハンドルバー用操作装置において、前記スイッチケースは、運転者の操作により任意に点滅可能な光源部と、前記光源部から照射された光を透過可能なレンズ部とを有したターンシグナルランプが取り付けられるとともに、前記レンズ部は、前記光源部から照射された光を車両の前方及び前記スイッチケースの上方に透過可能とされたことを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のハンドルバー用操作装置において、前記ターンシグナルランプは、前記スイッチケースにおける車両前方側上部に取り付けられたことを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載のハンドルバー用操作装置において、前記ターンシグナルランプは、前記光源部及びレンズ部を含んで一体化されたユニットから成るとともに、当該ユニットが前記スイッチケースに取り付けられたことを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明は、請求項1~3のハンドルバー用操作装置において、前記光源部は、前記レンズ部内に取り付けられたLEDから成ることを特徴とする。
【0011】
請求項5記載の発明は、請求項1~4の何れか1つに記載のハンドルバー用操作装置において、前記スイッチケースは、前記ハンドルバーの右側先端部及び左側先端部のそれぞれに固定されるとともに、運転者がターンシグナルスイッチを任意に操作することにより、左右何れかのスイッチケースに取り付けられたターンシグナルランプが点滅可能とされたことを特徴とする。
【0012】
請求項6記載の発明は、請求項5記載のハンドルバー用操作装置において、車両に取り付けられた車幅灯操作スイッチを任意に操作することにより、左右両方のスイッチケースに取り付けられたターンシグナルランプがそれぞれ点灯して車幅灯として機能することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明によれば、スイッチケースに、運転者の操作により任意に点滅可能な光源部と、光源部から照射された光を透過可能なレンズ部とを有したターンシグナルランプが取り付けられたので、ターンシグナルランプのための別個の取付スペースを不要としてレイアウトの自由度を向上させることができる。また請求項1の発明は、レンズ部が、光源部から照射された光を車両の前方及びスイッチケースの上方に透過可能とされたので、スイッチケースの上方に透過した光を運転者に容易に視認させることができ、車両の走行中に運転者がターンシグナルランプの点滅確認を容易に行わせることができる。
【0014】
請求項2の発明によれば、ターンシグナルランプが、スイッチケースにおける車両前方側上部に取り付けられたので、スイッチケースの上方に対して光を確実に透過させることができ、その透過した光を容易に視認させることができるとともに、ターンシグナルランプの光がブレーキレバー又はクラッチレバーに遮られてしまうのを回避することができる。
【0015】
請求項3の発明によれば、ターンシグナルランプが、光源部及びレンズ部を含んで一体化されたユニットから成るとともに、当該ユニットがスイッチケースに取り付けられたので、組み付け作業を容易に行わせることができるとともに、ターンシグナルランプを取り付けない形態のスイッチケースにも容易に対応させることができる。
【0016】
請求項4の発明によれば、光源部が、レンズ部内に取り付けられたLEDから成るので、光源部の寿命を向上させつつハンドルバー用操作装置のメンテナンスを容易化することができるとともに、スイッチケース2に容易に取り付けて一体化させることができる。
【0017】
請求項5の発明によれば、スイッチケースが、ハンドルバーの右側先端部及び左側先端部のそれぞれに固定されるとともに、運転者がターンシグナルスイッチを任意に操作することにより、左右何れかのスイッチケースに取り付けられたターンシグナルランプが点滅可能とされたので、ターンシグナルランプの機能を維持しつつレイアウトの自由度を向上させ、且つ、車両の走行中に運転者がターンシグナルランプの点滅確認を容易に行わせることができる。
【0018】
請求項6の発明によれば、車両に取り付けられた車幅灯操作スイッチを任意に操作することにより、左右両方のスイッチケースに取り付けられたターンシグナルランプがそれぞれ点灯して車幅灯として機能するので、ターンシグナルランプを車幅灯として流用することができ、それぞれターンシグナルランプの機能と車幅灯の機能とを共用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の実施形態に係るハンドルバー用操作装置をハンドルバーの右側先端部及び左側先端部に取り付けた状態であって車両の前方から見た正面図
【
図2】同ハンドルバー用操作装置をハンドルバーの右側先端部及び左側先端部に取り付けた状態であって車両の運転者側から見た背面図
【
図3】同ハンドルバー用操作装置をハンドルバーの右側先端部及び左側先端部に取り付けた状態であって上方から見た平面図
【
図4】同ハンドルバー用操作装置における操作手段及びターンシグナルランプが取り付けられたスイッチケースを示す斜視図
【
図5】同ハンドルバー用操作装置における操作手段及びターンシグナルランプが取り付けられたスイッチケースを示す斜視図
【
図6】同ハンドルバー用操作装置における操作手段及びターンシグナルランプが取り付けられたスイッチケースを示す4面図
【
図7】同ハンドルバー用操作装置におけるスイッチケースを示す3面図
【
図8】同ハンドルバー用操作装置におけるターンシグナルランプの(a)正面側及び(b)背面側を示す斜視図
【
図10】同ターンシグナルランプの内部構造を示す横断面図
【
図11】同ターンシグナルランプの内部構造を示す縦断面図
【
図12】同ハンドルバー用操作装置におけるスイッチケース及びターンシグナルランプを示す分解斜視図
【
図13】同ハンドルバー用操作装置におけるスイッチケース及びターンシグナルランプを示す分解斜視図
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態に係るハンドルバー用操作装置(1L、1R)は、
図1~3に示すように、二輪車(搭乗手段)における操舵用のハンドルバーHの先端部(左側先端部Ha及び右側先端部Hb)にそれぞれ取り付けられ、当該二輪車が具備する種々電装品をそれぞれ操作し得る操作手段(3a~3e)が形成されたものである。なお、ハンドルバー用操作装置1Lは、ハンドルバーHの左側先端部Haにおける把持グリップGa近傍に取り付けられている。また、ハンドルバー用操作装置1Rは、ハンドルバーHの右側先端部HbにおけるスロットルグリップGb近傍に取り付けられている。
【0021】
本実施形態に係るハンドルバー用操作装置1Lは、ハンドルバーHの左側先端部Haに固定されたスイッチケース2を有するとともに、
図5、6に示すように、操作手段として、ターンシグナルランプ4を選択的に点滅操作するためのターンシグナルスイッチ3aと、前照灯を前方照射と下方照射に切り替えるためのディマースイッチ3bと、ホーンを鳴らすためのホーンスイッチ3cとが取り付けられている。また、本実施形態に係るハンドルバー用操作装置1Rは、ハンドルバーHの右側先端部Hbに固定されたスイッチケース2を有するとともに、
図1~3に示すように、操作手段として、スタータスイッチ3dと、エンジンストップスイッチ3eとが取り付けられている
【0022】
ハンドルバー用操作装置(1L、1R)における各スイッチケース2は、ハンドルバーHに固定された状態において、車両の前方に臨む前方側スイッチケース2aと、車両の後方に臨む後方側スイッチケース2bとを有して構成されている。そして、これら前方側スイッチケース2a及び後方側スイッチケース2bには、ハンドルバーHの外周面に倣った円弧状の切欠きa、bがそれぞれ形成されている。また、後方側スイッチケース2bには、上記した種々の操作手段(3a~3e)が形成されるとともに、前方側スイッチケース2aには、後述するターンシグナルランプ4が形成されている。
【0023】
そして、スイッチケース2は、切欠きa、bにてハンドルバーHを挟持しつつ前方側スイッチケース2a及び後方側スイッチケース2bを合致させ、ボルトで締め上げることにより、前方側スイッチケース2aを車両の前方に臨ませつつ後方側スイッチケース2bを車両の後方に臨ませた状態で車両のハンドルバーHに取り付けることができる。
【0024】
ここで、本実施形態に係るスイッチケース2は、運転者によるターンシグナルスイッチ3aの操作により任意に点滅操作可能なターンシグナルランプ4がそれぞれ取り付けられている。かかるターンシグナルランプ4は、前方側スイッチケース2aに形成された開口部2aa(
図7参照)に挿通して組み付けられることにより、スイッチケース2に一体化されるよう構成されている。
【0025】
また、開口部2aaは、
図7に示すように、前方側スイッチケース2aにおける中心の高さ位置より上部に形成されている。これにより、本実施形態のハンドルバー用操作装置は、
図12、13に示すように、開口部2aaに対してターンシグナルランプ4を内側(後方側スイッチケース2bと対峙する面側)から挿通して取り付けることにより、当該ターンシグナルランプ4がスイッチケース2における車両前方側上部に取り付けられるようになっている。
【0026】
本実施形態に係るターンシグナルランプ4は、
図10、11に示すように、ターンシグナルスイッチ3aに対する運転者の操作により任意に点滅可能な光源部5と、光源部5から照射された光を透過可能なレンズ部6と、コネクタCが形成された基台部8とを有して構成されている。そして、ターンシグナルランプ4は、光源部5及びレンズ部6を含んで一体化されたユニットから成るとともに、当該ユニットがスイッチケース2に取り付けられる。
【0027】
光源部5は、レンズ部6内に取り付けられたLEDから成り、かかるLEDは、レンズ部内に固定された基板7に取り付けられている。レンズ部6は、光源部5の周囲を覆って形成された導光体から成り、
図8、11に示すように、光源部5から照射された光を車両の前方Aに向かって透過させるとともに、スイッチケース2の上方Bに向かって透過可能とされている。
【0028】
基台部8は、光源部5に電力を供給する配線hを接続するためのコネクタCと、ネジ孔fが形成された突出部8aとを有して構成され、レンズ部6に固定されて一体化されたユニットを構成するものである。すなわち、ターンシグナルランプ4は、前方側スイッチケース2aの開口部2aaに挿通させた状態において、突出部8aのネジ孔fと、前方側スイッチケース2aに形成されたネジ孔2abとを合致させ、これらネジ孔f、2abにネジnを挿通して螺合することにより、スイッチケース2の所定位置に固定されるのである。
【0029】
しかるに、本実施形態に係るスイッチケース2は、ハンドルバーHの右側先端部Hb及び左側先端部Haのそれぞれに固定されるとともに、運転者がターンシグナルスイッチ3aを任意に左右方向に揺動操作することにより、左右何れかのスイッチケース2に取り付けられたターンシグナルランプ4が点滅可能とされている。そして、ターンシグナルランプ4のレンズ部6は、光源部5から照射された光を車両の前方A及びスイッチケース2の上方Bに透過可能とされているので、ターンシグナルランプの点滅を前方の車両に視認させ得るとともに、車両のシートに着座して走行中の運転者に対しても視認させることができる。
【0030】
本実施形態によれば、スイッチケース2は、運転者の操作により任意に点滅可能な光源部5と、光源部5から照射された光を透過可能なレンズ部6とを有したターンシグナルランプ4が取り付けられたので、ターンシグナルランプ4のための別個の取付スペースを不要として車両のレイアウトの自由度を向上させることができる。また、レンズ部6は、光源部5から照射された光を車両の前方A及びスイッチケース2の上方Bに透過可能とされたので、スイッチケース2の上方Bに透過した光を運転者から容易に視認させることができ、車両の走行中に運転者がターンシグナルランプ4の点滅確認を容易に行わせることができる。
【0031】
加えて、本実施形態に係るターンシグナルランプ4は、スイッチケース2に取り付けられるので、把持グリップGb又はスロットルグリップGa、ブレーキレバー又はクラッチレバー等に保護されて損傷が抑制されるとともに、ターンシグナルランプ4から延設された配線hをスイッチケース2から延設された配線と束にして一体化することができ、配線の取り回しを容易にすることができる。
【0032】
しかるに、本実施形態によれば、ターンシグナルランプ4をスイッチケース2の上部に配置することにより、運転者から見て前方(車両の進行方向)で、且つ、ハンドルバーHよりも上方にターンシグナルランプ4が配置されることになる。したがって、スイッチケース2の空いたスペース(従来、スイッチ等が配置されないデッドスペース)を有効活用することができ、スイッチケース2を大型化することなく、ターンシグナルランプ4を設置することができる。
【0033】
また、本実施形態に係るターンシグナルランプ4は、スイッチケース2における車両前方側上部(前方側スイッチケース2aにおける中心位置より上方の位置)に取り付けられたので、スイッチケース2の上方Aに対して光を確実に透過させることができる。これにより、ターンシグナルランプ4は、その透過した光を運転者に容易に視認させることができるとともに、ターンシグナルランプ4の光がブレーキレバー又はクラッチレバーに遮られてしまうのを回避することができる。
【0034】
さらに、本実施形態に係るターンシグナルランプ4は、光源部5及びレンズ部6を含んで一体化されたユニットから成るとともに、当該ユニットがスイッチケース2に取り付けられた。これにより、本実施形態に係るハンドルバー用操作装置は、ターンシグナルランプ4の組み付け作業を容易に行わせることができるとともに、例えばスイッチケース2の開口部2aaを別個のカバー等で塞ぐことにより、ターンシグナルランプ4を取り付けない形態のスイッチケースにも容易に対応させることができる。
【0035】
またさらに、本実施形態に係る光源部5は、レンズ部6内に取り付けられたLEDから成るので、光源部5の寿命を向上させつつハンドルバー用操作装置(1L、1R)のメンテナンスを容易化することができるとともに、スイッチケース2に容易に取り付けて一体化させることができる。なお、光源部5は、LEDに限らず、ランプ等の他の発光手段を用いるようにしてもよい。
【0036】
特に、本実施形態に係るハンドルバー用操作装置は、運転者がターンシグナルスイッチ3aを任意に操作することにより、ハンドルバーHの左右何れかのスイッチケース2に取り付けられたターンシグナルランプ4が点滅可能とされたので、ターンシグナルランプ4の機能を維持しつつレイアウトの自由度を向上させ、且つ、車両の走行中に運転者がターンシグナルランプ4の点滅確認を容易に行わせることができる。
【0037】
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば車両に取り付けられた車幅灯操作スイッチ(不図示)を任意に操作することにより、左右両方のスイッチケース2に取り付けられたターンシグナルランプ4がそれぞれ点灯して車幅灯(ポジションランプ)として機能するよう構成してもよい。この場合、ターンシグナルランプを車幅灯として流用することができ、ターンシグナルランプの機能と車幅灯の機能とを共用させることができる。
【0038】
また、ターンシグナルランプ4は、レンズ部6が光源部5から照射された光を車両の前方A及びスイッチケース2の上方Bに透過可能とされ、走行中の運転者に点滅を視認可能としたものであれば、スイッチケース2に対する固定方法や形成位置が異なるものであってもよい。なお、本実施形態に係るハンドルバー用操作装置は、二輪車に適用されているが、操舵手段としてハンドルバーを有する他の搭乗手段(小型船舶、ATV、特殊車両など)に適用してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明と同様の趣旨であれば、外観形状が異なるもの或いは他の機能が付加されたもの等にも適用することができる。
【符号の説明】
【0040】
1L、1R ハンドルバー用操作装置
2 スイッチケース
2a 前方側スイッチケース
2aa 開口部
2ab ネジ孔
2b 後方側スイッチケース
3a~3e 操作手段
3a ターンシグナルスイッチ
3b ディマースイッチ
3c ホーンスイッチ
3d スタータスイッチ
3e エンジンストップスイッチ
4 ターンシグナルランプ
5 光源部(LED)
6 レンズ部(導光体)
7 基板
8 基台部
8a 突出部
H ハンドルバー
Ha 左側先端部
Hb 右側先端部
n 取付ネジ
f 挿通孔
A 車両の前方
B 上方
C コネクタ
h 配線