IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社寺岡精工の特許一覧

特開2022-94504商品販売データ処理装置、およびプログラム
<>
  • 特開-商品販売データ処理装置、およびプログラム 図1
  • 特開-商品販売データ処理装置、およびプログラム 図2
  • 特開-商品販売データ処理装置、およびプログラム 図3
  • 特開-商品販売データ処理装置、およびプログラム 図4
  • 特開-商品販売データ処理装置、およびプログラム 図5
  • 特開-商品販売データ処理装置、およびプログラム 図6
  • 特開-商品販売データ処理装置、およびプログラム 図7
  • 特開-商品販売データ処理装置、およびプログラム 図8
  • 特開-商品販売データ処理装置、およびプログラム 図9
  • 特開-商品販売データ処理装置、およびプログラム 図10
  • 特開-商品販売データ処理装置、およびプログラム 図11
  • 特開-商品販売データ処理装置、およびプログラム 図12
  • 特開-商品販売データ処理装置、およびプログラム 図13
  • 特開-商品販売データ処理装置、およびプログラム 図14
  • 特開-商品販売データ処理装置、およびプログラム 図15
  • 特開-商品販売データ処理装置、およびプログラム 図16
  • 特開-商品販売データ処理装置、およびプログラム 図17
  • 特開-商品販売データ処理装置、およびプログラム 図18
  • 特開-商品販売データ処理装置、およびプログラム 図19
  • 特開-商品販売データ処理装置、およびプログラム 図20
  • 特開-商品販売データ処理装置、およびプログラム 図21
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022094504
(43)【公開日】2022-06-27
(54)【発明の名称】商品販売データ処理装置、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/12 20060101AFI20220620BHJP
   G07G 1/01 20060101ALI20220620BHJP
【FI】
G07G1/12 361D
G07G1/12 321E
G07G1/01 301E
G07G1/12 301F
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020207432
(22)【出願日】2020-12-15
(71)【出願人】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100145481
【弁理士】
【氏名又は名称】平野 昌邦
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 裕人
(72)【発明者】
【氏名】吉田 光寿
【テーマコード(参考)】
3E142
【Fターム(参考)】
3E142EA04
3E142FA22
3E142FA36
3E142GA41
3E142JA01
3E142KA03
(57)【要約】
【課題】税率の変更を好適に行うこと。
【解決手段】商品販売データ処理装置は、登録手段と、税額表示手段と、変更手段とを備える。登録手段は、商品の個数および商品の金額を含む商品情報を登録する。税額表示手段は、前記登録手段に登録された商品情報に含まれる金額と税率とに基づく税額を表示する。変更手段は、前記税額表示手段によって表示された税額に応じた税率を変更する。前記登録手段は、複数の税率のうち一の税率が課される特定商品の商品情報を登録可能である。前記変更手段は、前記登録手段に複数個を示す前記特定商品の商品情報が登録された場合、前記複数個のうちの一部の個数についての税率の変更を制限する。
【選択図】図20
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品の個数および商品の金額を含む商品情報を登録する登録手段と、
前記登録手段に登録された商品情報に含まれる金額と税率とに基づく税額を表示する税額表示手段と、
前記税額表示手段によって表示された税額に応じた税率を変更する変更手段と、
を備え、
前記登録手段は、複数の税率のうち一の税率が課される特定商品の商品情報を登録可能であり、
前記変更手段は、前記登録手段に複数個を示す前記特定商品の商品情報が登録された場合、前記複数個のうちの一部の個数についての税率の変更を制限する、
を備えることを特徴とする商品販売データ処理装置。
【請求項2】
店員によって操作される店員操作モードと、顧客によって操作されるセルフ操作モードとを含む複数の操作モードのうち、いずれかの操作モードで動作を制御する操作モード制御手段をさらに備え、
前記変更手段は、前記操作モード制御手段によって制御される操作モードに応じて、前記一部の個数についての税率の変更を制限する、
ことを特徴とする請求項1に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項3】
前記変更手段は、前記操作モード制御手段によって制御される操作モードに応じて、前記一部の個数についての税率を変更可能にし、
前記変更手段によって前記一部の数量についての税率が変更可能にされる場合、前記複数個から前記一部の個数を除いた残余個数を提示する提示手段を備える、
ことを特徴とする請求項2に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項4】
前記提示手段によって提示された残余個数の決定を受け付ける操作と、前記残余個数とは異なる個数を入力する操作とのうち、いずれか一方の操作を受け付ける受付手段を備える、
ことを特徴とする請求項3に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項5】
前記受付手段は、前記残余個数とは異なる個数の入力を受け付けた場合、当該異なる個数に決定する操作と、確認用の操作とを受け付ける、
ことを特徴とする請求項4に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項6】
商品販売データ処理装置に用いられるコンピュータを、
商品の個数および商品の金額を含む商品情報を登録する登録手段、
前記登録手段に登録された商品情報に含まれる金額と税率とに基づく税額を表示する税額表示手段、
前記税額表示手段によって表示された税額に応じた税率を変更する変更手段、
を備え、
前記登録手段は、複数の税率のうち一の税率が課される特定商品の商品情報を登録可能であり、
前記変更手段は、前記登録手段に複数個を示す前記特定商品の商品情報が登録された場合、前記複数個のうちの一部の個数についての税率の変更を制限する、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項7】
購入する商品の登録と、該登録した商品の精算とを顧客自らが行う商品販売データ処理装置であって、
前記登録した商品を複数個登録した場合、登録した複数個のすべての税率を変更する第1の変更手段と、
登録した複数個のうちの一部の税率を変更する第2の変更手段と、
前記第1の変更手段による変更と、前記第2の変更手段による変更とを選択可能に表示する表示制御手段と、
を備える商品販売データ処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品販売データ処理装置、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、商品を購入する際に、国などによっては、商品に対して消費税率が課されることがある。また、消費税率は、商品に対して一定の税率である場合もあれば、商品によっては軽減される場合もある。例えば、購入する商品が店舗内で飲食可能な商品であれば、消費税率は、持ち帰る場合に軽減され、その場で飲食する場合に軽減されないことがある。すなわち、同じ商品であっても、購入後の消費形態によっては消費税率が異なることがある。関連する技術として、所定の税率(例えば現在の税率)とは異なる他の税率(例えば将来の税率)を指定し、商品の価格に対して、所定の税率に応じた税額と、指定された他の税率に応じた税額とを算出して報知するようにした情報処理装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-049809号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、登録した商品の税率を変更する際に、煩雑な操作を伴うことがあるため、誤操作や誤登録を招き、税率の変更を好適に行うことができないことがある、という問題があった。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、税率の変更を好適に行うことができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様である商品販売データ処理装置は、商品の個数および商品の金額を含む商品情報を登録する登録手段と、前記登録手段に登録された商品情報に含まれる金額と税率とに基づく税額を表示する税額表示手段と、前記税額表示手段によって表示された税額に応じた税率を変更する変更手段と、を備え、前記登録手段は、複数の税率のうち一の税率が課される特定商品の商品情報を登録可能であり、前記変更手段は、前記登録手段に複数個を示す前記特定商品の商品情報が登録された場合、前記複数個のうちの一部の個数についての税率の変更を制限する、ことを特徴とする商品販売データ処理装置である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の実施形態に係るPOS(Point Of Sales)システムのネットワーク構成図である。
図2】POS端末装置20の設置例を示す図である。
図3】POS端末装置20のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4】商品マスタ400のデータ構成の一例を示す説明図である。
図5】通常モードにおける動作の概略を説明する模式図である。
図6】通常モードのPOS端末装置20が行う処理の一例を示すフローチャートである。
図7】POS端末装置20が行う税率変更処理の一例を示すフローチャートである。
図8】通常モードにおいて店員側表示部210に表示される画面の一例を示す説明図である。
図9】通常モードにおいて店員側表示部210に表示される画面の一例を示す説明図である。
図10】通常モードにおいて店員側表示部210に表示される画面の一例を示す説明図である。
図11】通常モードにおいて店員側表示部210に表示される画面の一例を示す説明図である。
図12】フルセルフモードの動作の概略を説明する模式図である。
図13】フルセルフモードのPOS端末装置20が行う処理の一例を示すフローチャートである。
図14】フルセルフモードにおいて客側表示部205に表示される画面の一例を示す説明図である。
図15】通常モードにおいて店員側表示部210に表示される変形例1の画面の一例を示す説明図である。
図16】変形例1に係るPOS端末装置20が通常モードにおいて行う処理の一例を示すフローチャートである。
図17】変形例1に係るPOS端末装置20が行う複数入力時処理の一例を示すフローチャートである。
図18】変形例2に係るPOS端末装置20がフルセルフモードにおいて行う処理の一例を示すフローチャートである。
図19】変形例2に係るPOS端末装置20が行う税率変更処理の一例を示すフローチャートである。
図20】フルセルフモードにおいて客側表示部205に表示される変形例2の画面の一例を示す説明図である。
図21】変形例3に係るPOS端末装置20が通常モードにおいて行う税率変更処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(実施形態)
図1は、本発明の実施形態に係るPOS(Point Of Sales)システムのネットワーク構成図である。図1に示すPOSシステム1は、複数台のPOS端末装置20-1、POS端末装置20-2、POS端末装置20-n(n≧2)と、ストアコントローラ(ストアコンピュータ、管理装置)10と、取引状況管理装置11とを備える。以下、POS端末装置20-1、20-2、20-nについて特に区別しない場合には、POS端末装置20と総称する。ストアコントローラ10と、取引状況管理装置11と、POS端末装置20とは、LAN55を介して通信可能に接続されている。なお、本実施形態において、POS端末装置20の台数「n」は、例えば「3」とするが、これに限らず、例えば「1」としてもよい。
【0009】
POSシステム1は、スーパーマーケット、ホームセンター、コンビニエンスストア、各種用品店など、種々の店舗に導入可能である。ストアコントローラ10は、商品マスタなどの取引に必要な各種情報を記憶する。商品マスタは、各商品の商品識別情報(例えばJAN(Japanese Article Number)コード)、商品名、販売価格、商品ごとの税率などの商品情報を格納するファイルである。また、商品マスタは、計量が必要な商品(計量対象商品)の商品識別情報、商品名、計量対象商品の単価などを含む。また、ストアコントローラ10は、商品マスタのほかにも、在庫状況、販売履歴、入出金記録などの各種の情報を記憶する。また、ストアコントローラ10は、顧客の会員情報を記憶してもよい。
【0010】
取引状況管理装置11は、店員がPOS端末装置20を監視するための装置である。具体的には、取引状況管理装置11は、POS端末装置20の状況(動作モード、処理状況等)を表示したり、POS端末装置20を制御したりすることが可能である。なお、POSシステム1では、取引状況管理装置11に、店員を配置可能であり、当該店員によるPOS端末装置20の監視を行うことが可能である。
【0011】
POS端末装置20は、商品の登録および精算を行うレジスタである。POS端末装置20は、顧客から精算に係る操作を受け付けて、精算処理を行うことが可能である。商品の登録は、動作モードに応じて、店員によって行われる場合もあるし、顧客によって行われる場合もある。
【0012】
なお、POSシステム1は、店員が所持する店員端末を備えていてもよい。店員端末は、POS端末装置20の状況(動作モード、処理状況等)を表示したり、POS端末装置20を制御したりすることが可能である。また、店員端末は、POS端末装置20から店員を呼び出す旨の報知情報を受信して、その旨を表示したりすることも可能である。
【0013】
(POS端末装置20の設置例)
図2は、POS端末装置20の設置例を示す図である。図2(A)は、POS端末装置20を客側から見た斜視図である。図2(B)は、POS端末装置20を店員側から見た斜視図である。図2(A)に示すように客側から見てPOS端末装置20の右側にカウンタが置かれている。なお、図示では、省略しているが、図2(A)において、POS端末装置20の左側にもカウンタが置かれてもよい。すなわち、カウンタは、POS端末装置20の両側に置かれてもよい。また、カウンタは、買い物かごを載置することが可能である。
【0014】
図2に示すように、POS端末装置20は、サインポール220を備える。サインポール220は、発光部を備える。サインポール220の発光部は、例えば、ランプやLED(light emitting diode)であり、所定の色や、所定の点灯態様で点灯可能である。サインポール220の点灯態様により、POS端末装置20の使用中を示したり、警告を示したりする。サインポール220は、上方に向けて設けられており、POS端末装置20の近くにいない店員にも点灯態様を認識させることが可能である。
【0015】
(POS端末装置20の構成例)
次に、図2および図3を用いて、POS端末装置20の構成について説明する。
図3は、POS端末装置20のハードウェア構成を示すブロック図である。図2および図3において、同一部分には同一符号を付している。
【0016】
以下、図2を参照しつつ、図3に示したPOS端末装置20の構成例を説明する。POS端末装置20は、CPU(Central Processing Unit)201と、ROM(Read Only Memory)202と、RAM(Random Access Memory)203と、ハードディスク204と、客側表示部205と、客側スキャナ部206と、カード決済部208と、釣銭機209と、店員側表示部210と、キー操作部211と、店員側スキャナ部212と、印刷部213と、音声出力部214と、通信部215と、カメラ216とを備える。これらは、バスを介して相互に通信可能である。
【0017】
CPU201は、中央演算処理装置であり、ROM202に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより、POS端末装置20の動作を制御する。各種プログラムは、本実施形態に係る商品販売データ処理プログラムを含む。
ROM202は、読み出し専用メモリであり、プログラムをはじめとしてCPU201が利用する各種の情報を記憶する。
【0018】
RAM203は、読み出しや書き込みが可能なメモリであり、種々の情報を記憶する。例えば、RAM203は、外部から取得した情報(例えば、ストアコントローラ10から取得した商品マスタ等)や、処理において生成した情報を記憶する。この情報は、例えば、商品を登録する登録処理において生成した登録情報(登録データ)や、登録した商品(買上商品)を精算(決済)する精算処理において生成した精算情報などを含む。
【0019】
ハードディスク204は、種々の情報を記憶する。例えば、ハードディスク204は、カメラ216によって撮像された撮像結果(例えば、動画)を記憶する。ハードディスク204は、例えば、ROM202に代えて、CPU201が実行する商品販売データ処理プログラム等の各種のプログラムを記憶してもよい。また、RAM203に代えて、外部から取得した情報や、処理において生成した情報を記憶してもよい。
【0020】
客側表示部205は、顧客用のタッチディスプレイである。客側表示部205は、顧客に種々の情報を表示するとともに、顧客から種々の入力を受け付ける。
客側スキャナ部206は、顧客用のスキャナ部であり、各種の情報を光学的に読み取る。例えば、客側スキャナ部206は、商品に付されているバーコード(商品コード等)や、お会計券(登録商標)に印刷されているコード(バーコード、2次元コード等)を光学的に読み取る。客側スキャナ部206は、上記に加えて、品券類(商品券、クーポン券、優待券)や、各種カード(例えば、会員カード、ポイントカード等)に印刷されているコード(バーコード、2次元コード等)を読み取ってもよい。なお、商品の登録は、客側スキャナ部206によるコードの読み取りによる登録に限らない。例えば、客側表示部205に、商品に対応するプリセットキー(商品を注文するボタン)を表示し、当該プリセットキーが顧客によって操作(押下)されることによって、商品の登録を行うことも可能である。また、客側スキャナ部206は、決済用の2次元コードを読み取ることも可能である。POS端末装置20は、客側スキャナ部206によって決済用の2次元コードが読み取られると、読み取った内容に基づいて決済を行うことが可能である。なお、決済用の2次元コードは、紙面に表示されているものでもよいし、スマートフォンなどの携帯端末に表示されているものでもよい。
【0021】
カード決済部208は、各種カード(クレジットカード、交通系カード等のプリペイドカード、ポイントカード等)による決済機構である。カード決済部208は、カード認識部(読取部)や表示部や操作部を備える。カード認識部は、各種カードの情報を磁気的または電気的に読み取る。読み取られた情報は、買上商品の精算に用いられる。なお、カード認識部は、例えば、ポイントカードの保有ポイントを使用する場合など、今回の買上商品の精算において使用する情報を認識することも可能である。また、カード認識部は、例えば、ポイントカードにポイントを付与する場合など、今回の買上商品の精算に使用しない情報を認識することも可能である。
【0022】
なお、本実施形態のカード決済部208は、カード認識部、表示部、および操作部を備えるが、これに限らず、少なくともカード認識部を備えるものであればよい。また、本実施形態のカード認識部は、接触型のカード(ICカード、磁気カード)に対応するものであってもよいし、非接触型のカード(ICカード)に対応するものであってもよい。
【0023】
釣銭機209(現金決済部)は、現金による決済機構であり、紙幣や硬貨の投入口、紙幣や硬貨の排出口を有する。釣銭機209は、投入口への投入金額を算出し、投入金額と買上金額の差分である釣銭金額を算出し、釣り銭を排出口から排出する。釣銭機209は、客側に向けられており、顧客から各種操作や現金の投入を受け付ける。なお、釣銭機209は、投入口に投入された紙幣や硬貨を検出するセンサを有する。当該センサは、投入口に紙幣や硬貨が投入された旨の検出や、金種別の枚数の検出などを行う。
【0024】
店員側表示部210は、店員用のタッチディスプレイである。店員側表示部210は、店員に種々の情報を表示するとともに、店員から種々の入力を受け付ける。店員側表示部210には、商品に対応するプリセットキー(商品を注文するボタン)が表示され、当該プリセットキーが店員によって操作(押下)されることによって、商品の登録が行われる。また、店員側表示部210には、商品の登録完了を受け付ける小計キーが表示される。
【0025】
キー操作部211は、各種のキー(ハードウェアキー、ボタン)から構成される。キー操作部211は、店員から種々の入力を受け付ける。具体的には、キー操作部211は、モード切替えボタンと、一括切替えボタンと、会計専用モード切替えボタンとを含む。モード切替えボタンは、動作モードを切り替えるためのボタンである。また、一括切替えボタンは、特定のPOS端末装置20(例えば、店長等がログインしているPOS端末装置20等)において操作されることにより、各POS端末装置20の動作モードを一括して切り替えるためのボタンである。会計専用モード切替えボタンは、後述する「会計専用モード」に切り替えるためのボタンである。
【0026】
モード切替えボタンは、押下するごとに予め定めた順番で移行先のモードを切替えることが可能なボタンである。この順番は、例えば、通常モード→フルセルフモード→会計専用モード→通常モード→…のように予め設定されている。このため、通常モードから、会計専用モードに切り替えるには、店員はモード切替えボタンを2回押す必要がある。
【0027】
なお、本実施形態で説明する各種のボタンは、ハードキー(メカキー)に限らず、店員側表示部210に表示される選択ボタン(ソフトキー)であってもよい。例えば、モードを切り替えるための選択ボタンをソフトキーとした場合、例えば、移行先のモードに対応する複数のボタンが表示されたものでもよい。具体的には、現在のモードが通常モードであれば、会計専用モードに移行させるためのボタンと、フルセルフモードに移行させるためのボタンとが表示されるようにしてもよい。これにより、ワンタッチでモードを移行させることが可能である。すなわち、店員がボタンを複数回押下する必要がなく、移行させたいモードのボタンを押下すれば済むことになる。ただし、店員側表示部210に表示される選択ボタンは、モード切替えボタンの場合と同様に、一のボタンとし、押下するごとに予め定めた順番で移行先のモードに切替え可能なボタンとしてもよい。
【0028】
また、モードを切り替えるためのボタンは、原則、店員側表示部210に表示されるが、これに限らず、客側表示部205に表示されてもよい。例えば、明らかに店員が客側にいると判断できる場合には、客側表示部205に当該ボタンを表示させることも可能である。なお、店員が明らかに客側にいる状況とは、客側スキャナ部206を用いて、店員専用のメンテナンス画面に遷移した場合や、客側表示部205の操作によって店員専用のメンテナンス画面に遷移した場合などが挙げられる。
【0029】
店員側スキャナ部212は、店員用のスキャナ部であり、各種の情報を光学的に読み取る。例えば、店員側スキャナ部212は、商品に付されているバーコードや、店員の名札に付された店員コードを光学的に読み取る。店員側スキャナ部212は、上記に加えて、お会計券に印刷されているコードや、品券類や、各種カードに印刷されているコードを読み取ってもよい。また、店員側スキャナ部212は、決済用の2次元コードを読み取ることも可能である。POS端末装置20は、店員側スキャナ部212によって決済用の2次元コードが読み取られると、読み取った内容に基づいて決済を行うことが可能である。
【0030】
なお、商品の登録は、店員側スキャナ部212によるコードの読み取りによる登録に限らない。例えば、キー操作部211に、商品(例えば、○○新聞)に対応するキーを配置しておき、当該キーが店員に操作(押下)されることによって、当該商品の登録が行われてもよい。
【0031】
印刷部213は、各種媒体(レシート、領収書、お会計券等)を印刷して出力する。印刷部213は、媒体発行口の方向を変更可能である。具体的には、印刷部213は、回転自在な機構を有し、媒体発行口が店員側から客側に向くように、また、客側から店員側に向くように構成されている。なお、媒体発行口の向きは、手動で変更可能であってもよいし、動作モードが切り替わることに応じて自動で変更可能であってもよい。なお、印刷部213は、印刷発行口の向きの正誤を検出するセンサを備えていてもよい。
【0032】
音声出力部214は、音声を出力する。例えば、音声出力部214は、音声ガイダンスや警告音などを出力する。音声ガイダンスや警告音は、商品の登録や精算に係るものである。
通信部215は、他の装置(ストアコントローラ10、取引状況管理装置11、および他のPOS端末装置20)と情報を送受信するインタフェースである。
【0033】
カメラ216は、客側から見て、客側表示部205の右上に取り付けられている。カメラ216は、動画、または静止画を連続的に撮像するカメラである。カメラ216には、CCD(charge coupled device)カメラや、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)カメラを用いることが可能である。カメラ216は、精算時における顧客の操作状況を撮像する。具体的には、カメラ216は、顧客が所持する紙幣や硬貨、釣銭機209、手の動作などを撮像する。また、カメラ216は、商品の登録時における顧客の操作状況を撮像する。具体的には、カメラ216は、POS端末装置20の両脇に設けられたカウンタ上の買い物かごの内部(商品)や、登録時における顧客の操作状況も撮像することが可能である。また、カメラ216は、別途、店員側に設けられていてもよい。この場合、POS端末装置20は、店員側に設けられたカメラ216の撮像結果に基づいて、店員の有無を判別することが可能である。
【0034】
(商品マスタ400のデータ構成について)
図4は、商品マスタ400のデータ構成の一例を示す説明図である。商品マスタ400は、各商品の商品情報を記憶したテーブルである。商品マスタ400は、例えば、ストアコントローラ10に記憶されている。
【0035】
図4において、商品マスタ400は、商品コードと、商品名と、価格と、税率と、税シフト商品と、登録手法との各項目を含む。各項目に情報を設定することにより、商品情報401がレコードとして記憶される。なお、図4に示す商品マスタ400の項目は一例であり、例えば、商品の分類を示す項目や、割引対象の場合に割引率を示す項目や、年齢確認の要否を示す項目など、他の項目が含まれていてもよい。
【0036】
商品コードは、商品に一意に割り当てられる識別情報である。商品名は、商品の名称である。価格は、商品の税抜価格を示す。税率は、消費税を示す。税率は、8%および10%のうちいずれかを示す。税シフト商品の項目は、軽減税率が適用され得る商品を示す項目であり、具体的には、税率が8%となる場合もあれば、10%となる場合もある商品であるか否かを示す。税シフト商品は、持ち帰り(テイクアウト)の場合に税率が8%となり、店内での飲食(イートイン)の場合に税率が10%となる商品である。商品マスタ400の「税シフト商品」の項目内の「〇」は税シフト商品に該当することを示し、「×」は税シフト商品に該当しないことを示す。なお、商品マスタ400において、「税シフト商品」の項目は、「〇」および「×」で表されているが、これに限らず、フラグで表されるようにしてもよい。例えば、フラグ「0」が税シフト可能であることを表し、フラグ「1」が税シフト不可能であることを表すようにしてもよい。なお、8%および10%以外の税率となる商品については、フラグ「2」として表されるようにすればよい。
【0037】
登録手法は、バーコードの読み取りによる登録を示す「スキャン」と、プリセットキーまたはキー操作部211の押下による登録を示す「キー操作」とのいずれかを示す。なお、いずれの商品も、商品コードを直接入力することによって、登録することが可能になっている。キー操作とする場合、プリセットキーに含まれる各ボタンには、商品コードが割り当てられる。また、プリセットキーに含まれる各ボタンは、配置する場所や各ボタンの大きさなどが予め決められている。また、プリセットキーは、分類ごとやカテゴリごとのページに分けられており、ページの切替えが可能になっている。具体的には、プリセットキーは、分類(野菜、肉、魚など)や、カテゴリ(特売、任意のグルーピングなど)を示すタブキーを含み、当該タブキーが押下されることによりページの切替えが可能になっている。また、バーコードが付されている商品についても、プリセットキーによる登録を可能にしてもよい。
【0038】
図4において、一例を挙げると、商品情報401aは、商品コードが「12345678」であり、商品名が「唐揚げ弁当」であり、価格が「¥500」であり、当該商品が税シフト商品であり、登録手法が「スキャン」であることを示している。なお、以下において、税シフト商品のうち、税率が8%(以下「テイクアウト税率」という場合がある。)の商品を「テイクアウト商品」という場合がある。また、税シフト商品のうち、税率が10%(以下「イートイン税率」という場合がある。)の商品を「イートイン商品」という場合がある。
【0039】
(各動作モードの概要)
続いて、POS端末装置20の動作モードについて説明する。POS端末装置20は、複数の動作モードを有する。複数の動作モードは、通常業務中の動作モード(登録処理および精算処理に係る動作モード)であり、通常モードと、会計専用モードと、フルセルフモードとを含む。POS端末装置20は、複数の動作モードのうち、一の動作モードに制御される。なお、本実施形態では、このような動作モードの切替えが可能なPOS端末装置20を用いているが、このような動作モードの切替えを行う機能を有しないPOSレジスタを用いることも可能である。すなわち、通常モードの機能のみを有するPOSレジスタを用いることも可能であるし、会計専用モードの機能のみを有するPOSレジスタを用いることも可能であるし、フルセルフモードの機能のみを有するPOSレジスタを用いることも可能である。
【0040】
なお、POS端末装置20は、処理モードとして、集計モードや、メンテナンスモードや、トレーニングモードなどを行うことも可能である。集計モードは、売上や在高等を集計、照会等する処理である。メンテナンスモードは、店員や保守員等が設定作業や保守作業を行う際の処理である。トレーニングモードは、新人店員がトレーニングを行う際の処理である。ここでは、動作モードと処理モードは別のモードである。
【0041】
以下では、主に、通常モード、会計専用モード、およびフルセルフモードの各動作モードについて詳細に説明する。なお、以下において、会計専用モードで動作するPOS端末装置20と、フルセルフモードで動作するPOS端末装置20とを、まとめて「セルフレジ」という場合がある。
【0042】
(通常モード)
通常モードは、店員側の商品の登録(以下「商品登録」という場合がある。)を有効とし、客側の商品登録を無効とした動作モードである。すなわち、通常モードは、客側の登録処理を実行せずに、店員側の登録処理を実行する動作モードである。店員側の商品登録では、店員側スキャナ部212、店員側表示部210、およびキー操作部211を用いて、買上商品の登録が行われる。
【0043】
また、通常モードでは、顧客による貨幣(紙幣および硬貨)の投入や各種カードの読み取りなど、精算が可能である。具体的には、通常モードでは、例えば、現金による精算の操作(釣銭機209への貨幣の投入)を受け付けることが可能である。このため、通常モードは、精算についてのセルフ機能(セミセルフ機能)を有するモードである。なお、POS端末装置20が店員側に釣銭機を備える構成とすることも可能である。
【0044】
また、通常モードでは、他のPOS端末装置20への登録情報の送信が可能である。他のPOS端末装置20への登録情報の送信とは、登録処理において生成された登録情報を、精算処理を実行可能な他のPOS端末装置20(セルフレジ)に送信することである。なお、登録情報は、POS端末装置20から直接他のPOS端末装置20へ送信されることとしてもよいし、ストアコントローラ10や取引状況管理装置11などの他の装置を経由して間接的に他のPOS端末装置20へ送信されることとしてもよい。なお、以下の説明において、各装置間の情報の送受信に関して、特に詳述しないが、各装置間の直接の送受信としてもよいし、他の装置を経由した間接的な送受信としてもよい。
【0045】
また、通常モードでは、お会計券の発行が可能である。お会計券の発行とは、登録処理において生成した登録情報をコード化し、印刷媒体(シート)に印刷して出力することである。他のPOS端末装置20(セルフ精算機)は、お会計券のコードを読み取ることにより、登録情報を取得して、精算処理を行うことが可能である。
【0046】
(会計専用モード)
会計専用モードは、他のPOS端末装置20(通常モードのPOS端末装置20)からの登録情報の受信、お会計券の読み取り、貨幣の投入を有効とし、店員側および客側の商品登録を無効とした動作モードである。他のPOS端末装置20からの登録情報の受信は、具体的には、通常モードのPOS端末装置20の登録処理において生成された登録情報を受信することである。
【0047】
お会計券の読み取りは、お会計券に印刷されているコードを読み取ることである。会計専用モードは、自端末においては登録処理を実行せず、専ら、他のPOS端末装置20において生成された登録情報を用いて、精算処理を実行する動作モードである。なお、会計専用モードは、登録処理を実行しない動作モードであるため、すなわち、登録情報を生成しないため、他のPOS端末装置20への登録情報の送信や、お会計券の発行が無効になっている動作モードである。また、会計専用モードでは、スマートフォンなどの携帯端末で登録した商品を会計のためにコード化した画面(2次元コード)を読み取るようによしてもよい。
【0048】
(フルセルフモード)
フルセルフモードは、客側の商品登録を有効とした動作モードである。すなわち、フルセルフモードは、客側における登録処理を前提とした動作モードである。客側の商品登録では、客側スキャナ部206、客側表示部205を用いて、顧客の操作により買上商品の登録が行われる。
【0049】
なお、フルセルフモードは、店員側の商品登録も有効とすることが可能である。つまり、フルセルフモードは、客側における登録処理を前提としつつ、店員側における登録処理も許容する動作モードである。なお、フルセルフモードにおいて、店員側の商品登録を無効としてもよい。
【0050】
また、フルセルフモードは、自端末における精算処理を行うことが可能な動作モードである。具体的には、フルセルフモードは、貨幣の投入を有効とし、他のPOS端末装置20への登録情報の送信やお会計券の発行を無効とした動作モードである。
【0051】
また、フルセルフモードの待機状態において、他のPOS端末装置20からの登録情報を受信すると、フルセルフモードから会計専用モードに切り替わる。また、フルセルフモードの待機状態において、お会計券を読み取ると、フルセルフモードから会計専用モードに切り替わる。これにより、フルセルフモードで待機していた場合でも、精算処理を実行可能にする。なお、フルセルフモードから会計専用モードに移行せずに、精算処理を実行可能であってもよい。具体的には、フルセルフモードは、会計専用モードと同様、他のPOS端末装置20からの登録情報の受信も、お会計券の読み取りも、いずれも有効とした動作モードであってもよい。つまり、会計専用モードと同様、フルセルフモードでは、他のPOS端末装置20において生成された登録情報を用いて、精算処理を実行可能であってもよい。
【0052】
(各種機能の有効および無効について)
なお、上述した説明では、POS端末装置20は、動作モードに応じて、POS端末装置20が備える各種機能(店員側の商品登録、客側の商品登録、貨幣の投入、お会計券の読み取りなど)のそれぞれについて、有効または無効が異なる旨を説明した。換言すれば、上述した説明では、POS端末装置20は、POS端末装置20が備える全ての機能のうち一部の機能を有効または無効にすることに応じて動作モードが設定される旨を説明した。
【0053】
ただし、POS端末装置20は、動作モードごとに実行可能な機能が異なっていればよく、必ずしも、全部の機能を備えていなくてもよい。例えば、POS端末装置20は、動作モードごとに必要となる機能を実現するためのプログラムを外部の装置(例えば、ストアコントローラ10、取引状況管理装置11、店外のサーバなど)から取得して実行可能な状態とするとともに、動作モードごとに不要な機能を実現するためのプログラムを保持する場合には当該プログラムを実行不能な状態(例えば消去すること)としてもよい。なお、この場合、POS端末装置20は、移行先の動作モードに関わらず、一旦、全部のプログラムを実行不能な状態とした後に、当該動作モードにおいて必要となる機能を実現するためのプログラムを外部から取得して実行可能な状態としてもよい。
【0054】
(税率の変更について)
ここで、商品を購入する際に、国や州などによっては、商品に対して消費税率が課される。また、商品によっては軽減税率が適用されることもある。例えば、飲食物については、持ち帰る場合には軽減税率が適用されることがある。すなわち、飲食物の場合、持ち帰る場合と、店舗で飲食する場合とで消費税率が異なることがある。ところが、登録した商品の税率の変更を行う際に、煩雑な操作を伴って変更を常に行えたとすると、税率の変更に係る誤操作や誤登録を招き、税率の変更を好適に行うことができないことがある。
【0055】
そこで、本実施形態では、登録した商品の税率を変更する際に、煩雑な操作を伴う変更を制限するようにしている。以下、本実施形態に係るPOS端末装置20の機能的構成について説明する。
【0056】
(POS端末装置20の機能的構成)
本実施形態のPOS端末装置20は、商品販売データ処理装置の一例である。POS端末装置20は、登録部と、税額表示部と、変更部と、操作モード制御部と、提示部と、受付部とを備える。各部は、POS端末装置20のCPU201によって実現される。すなわち、POS端末装置20のCPU201が所定のプログラム(商品販売データ処理プログラム)を実行することにより、各部の機能を実現する。
【0057】
登録部は、商品の個数および商品の金額を含む商品情報を登録する。商品の個数とは、商品を販売する単位である。例えば、1パックに10個入りの卵が3パック購入する場合、商品の個数は「3」である。また、商品情報や、商品名や、商品コードなども含む。
【0058】
商品は、登録単位で表示される。登録単位は、バーコードの読み取りや、プリセットキーの押下に対応する単位である。例えば、一の読み取りや、一の押下で、一の商品が登録される。具体的には、例えば、同じ商品を3つ登録する場合、それぞれのバーコードを読み込んだとすると(バーコードを3回読み込んだとすると)、それぞれが別々に登録される。
【0059】
一方で、POS端末装置20は、複数個を一度に登録することも可能である。例えば、同じ商品を3つ登録する場合、バーコードを読み取った後に、「×」ボタン(掛けるボタン)を押下し、「3」を入力する。これにより、一の登録単位で3つの商品を登録することが可能である。なお、複数個を登録する際の順番は、商品が特定された後に個数を入力することに限らず、個数を入力した後に商品が特定されるようにしてもよい。具体的には、例えば、同じ商品を3つ登録する場合、「3」を入力した後に、「×」ボタン(掛けるボタン)を押下し、バーコードをスキャンするようにしてもよい。また、この場合、バーコードをスキャンすると、イートインまたはテイクアウトの選択を受け付ける画面を表示して、当該画面において、先に入力した「数量」を仮入力した状態で表示してもよい。以下において、一の登録単位で複数個の商品を登録することを「複数入力」という場合がある。
【0060】
また、POS端末装置20は、商品を登録単位ごとに一行に表示する。このため、3つの同じ商品について、それぞれ別々にバーコードをスキャンしたとすると、各商品は別々の行(計3行)で表示される。一方で、3つの同じ商品について複数入力したとすると、各商品は1行にまとめて表示される。なお、本実施形態において、複数入力を「複数個の登録」という場合がある。
【0061】
税額表示部は、登録部に登録された商品情報に含まれる金額と税率とに基づく税額を適用し表示する。税率は、例えば、消費税率である。消費税率は、例えば、10%である。ただし、特定商品の場合、複数の税率のうち一の税率が課される。複数の税率は、10%および8%(軽減税率)である。特定商品は、例えば、飲食物などの税シフト商品(例えば、図4の唐揚げ弁当やメロンパン)である。
【0062】
変更部は、税額表示部によって表示された税額に応じた税率を変更する。具体的には、変更部は、テイクアウト税率からイートイン税率へ変更する。また、変更部は、イートイン税率からテイクアウト税率へ変更することも可能である。変更部は、登録部に複数個を示す特定商品の商品情報が登録された場合、複数個のうちの一部の個数についての税率変更を制限する。具体的には、例えば、変更部は、複数入力によって登録部に複数個(例えば6個)を示す特定商品の商品情報が登録された場合、複数個のうちの一部(例えば2個)の個数についてイートイン税率への変更を制限する。
【0063】
税率変更を制限するとは、例えば、主体的な制限を加えることである。具体的には、税率変更を制限するとは、顧客による税率変更を禁止することである。言い換えれば、店員による税率変更を許容する。なお、店員のスキル(権限)に応じて税率変更の制限を加えてもよく、具体的には、例えば、新人店員による税率変更を禁止してもよい。
【0064】
(操作モードに応じた税率変更の制限について)
本実施形態において、操作モードに応じて税率変更が制限される。具体的に説明すると、操作モード制御部は、店員操作モードとセルフ操作モードとを含む複数の操作モードのうち、いずれかの操作モードで動作を制御する。店員操作モードは、主に店員によって操作される操作モード(状態)である。店員操作モードは、例えば、通常モードにおいて店員によって登録操作が行われる状態である。
【0065】
セルフ操作モードは、主に顧客によって操作される操作モード(状態)である。セルフ操作モードは、例えば、フルセルフモードにおいて顧客によって登録操作や精算操作が行われる状態を含む。また、セルフ操作モードは、会計専用モードや通常モードにおいて、顧客の操作によって精算が行われ状態を含む。ただし、セルフ操作モードでも、店員の操作を受け付けることは可能である。このため、セルフ操作モードは、店員によって操作される場合がある。
【0066】
ここで、本実施形態において、登録部は、セルフ操作モードにおいては、複数入力による商品の登録を行わないようにしている。ただし、セルフ操作モードにおいて、登録部は、例えば、条件付きで、複数個の商品の登録を行えるようにしてもよい。この条件は、例えば、登録操作の条件であり、具体的には、プリセットキーの押下による商品の登録としてもよい。言い換えれば、バーコードの読み取りの場合には、複数入力による商品の登録を行えないようしてもよい。
【0067】
変更部は、操作モード制御部によって制御される操作モードに応じて、複数入力された複数個のうちの一部の個数についての税率変更を制限する。具体的には、変更部は、操作モード制御部によってセルフ操作モードで制御されている場合に、複数個のうちの一部の個数についての税率変更を禁止する。本実施形態において、POS端末装置20は、セルフ操作モードにおいて、税シフト商品の複数入力を禁止している。セルフ操作モードにおいて複数入力がされることがないため、複数個のうちの一部の個数についての税率変更を行えないようにしている。なお、セルフ操作モードであっても、店員コードが読み取られて店員が操作する場合には、税率変更の禁止を解除し、税率変更を行うことが可能になる。
【0068】
また、本実施形態では、変更部は、操作モード制御部によって店員操作モード(通常モード)で制御されている場合に、複数個のうちの一部の個数についての税率を変更可能にする。この税率変更を行う場合、POS端末装置20は、税率変更する個数(一部の個数)の入力や確認を受け付ける。具体的には、POS端末装置20は、イートイン税率に変更する個数を受け付ける。また、POS端末装置20は、税率変更する個数(一部の個数)が入力されると、複数個から一部の個数を除いた残余個数を算出する。残余個数は、テイクアウト商品の個数である。
【0069】
なお、本実施形態において、商品販売データ処理装置は、POS端末装置20によって実現されるが、これに限らない。商品販売データ処理装置は、動作モードの切替え機能や、操作モードの切替え機能を備えないPOSレジスタであってもよい。例えば、商品販売データ処理装置は、常に店員によって操作されるPOSレジスタでもよい。具体的には、商品販売データ処理装置は、常に店員の操作によって商品の登録が行われてもよい。また、商品販売データ処理装置は、カード決済部208や釣銭機209を店員側にも設ける構成とすることも可能であり、このような構成とした場合には、常に店員の操作によって精算が行われてもよい。また、商品販売データ処理装置は、商品を登録する機能のみを有するPOSレジスタでもよいし、精算する機能のみを有するPOSレジスタでもよい。言い換えれば、商品販売データ処理装置は、商品を登録する登録装置と、精算する精算装置とを別々に備えるものでもよい。また、商品販売データ処理装置は、フルセルフモードの機能のみを有するPOSレジスタでもよい。また、商品販売データ処理装置は、2人の店員が配置されて一方の店員が登録操作を行い、他方の店員が精算操作を行うPOSレジスタでもよい。
【0070】
(残余個数の提示について)
提示部は、残余個数を提示する。提示部は、表示または音声により残余個数を提示する。具体的には、提示部は、例えば、客側表示部205や店員側表示部210に残余個数を仮表示する。すなわち、提示部によって提示された残余個数は、確定された個数ではなく、変更可能である。
【0071】
受付部は、提示部によって提示された残余個数の決定を受け付ける操作と、残余個数とは異なる個数を入力する操作とのうち、いずれか一方の操作を受け付ける。決定を受け付ける操作は、例えば、決定ボタンの押下である。個数を入力する操作は、例えば、テンキーを用いた数字の入力操作である。
【0072】
受付部は、残余個数とは異なる個数の入力を受け付けた場合、当該異なる個数に決定する操作と、確認用の操作とを受け付ける。確認用の操作は、確認ボタンの押下である。このため、残余個数とは異なる個数の入力を受け付けた場合には、決定ボタンの押下と、確認ボタンの押下とを含む2回の操作を要することになる。
【0073】
(税率変更を行うタイミングについて)
税率変更を行うタイミングは、商品の登録中や、商品の登録が完了した後(小計キー押下後)である。本実施形態において、POS端末装置20は、店員操作モードでは小計キー押下後に税率変更を行う。POS端末装置20は、小計キー押下後に税率変更を行う場合、税シフト商品の一覧表示を表示し、税率変更を行う商品を受け付ける。なお、税率変更は、小計キー押下前に行えないようにしてもよい。
【0074】
一方で、POS端末装置20は、セルフ操作モードでは商品の登録中に税率変更を行う。具体的には、POS端末装置20は、税シフト商品が登録されたときに、イートイン税率、または、テイクアウト税率の選択を受け付け、当該選択に応じた税率を課すようにする。また、POS端末装置20は、商品の登録を開始する前に、イートイン税率に変更する商品の有無を選択させるようにしてもよい。イートイン税率に変更する商品がないこと(全てテイクアウト商品)が選択された場合には、税シフト商品が登録されたときでも、イートイン税率、または、テイクアウト税率の選択を受け付けないようにすればよい。
【0075】
(通常モードにおける動作)
次に、図5を用いて、通常モード(対面精算モード)における動作について説明する。
図5は、通常モードにおける動作の概略を説明する模式図である。具体的には、図5は、通常モードおける処理の流れや人(店員、顧客)の動作を表した模式図である。図5の上段に示すように、通常モードにおいて、POS端末装置20は、店員側スキャナ部212、店員側表示部210、キー操作部211を用いて店員の操作を受け付けて、買上商品を登録する。
【0076】
店員による買上商品の登録が行われている間、POS端末装置20は、買上商品の合計金額などを客側表示部205および店員側表示部210に表示する。そして、POS端末装置20は、買上商品の登録が完了し、精算開始を受け付けると、図5の下段に示すように、精算処理を行う。精算処理において、顧客は、客側表示部205に表示される買上商品の合計金額を確認し、精算を行う。具体的には、顧客は、釣銭機209へ現金を投入して、または、カード決済部208を操作して、精算を行う。
【0077】
このように、通常モードにおいて、POS端末装置20は、顧客の操作によって、精算処理を実行することが可能である。また、POS端末装置20は、登録処理が完了する前に、顧客から決済種別(支払方法)の選択を受け付けることが可能である。
【0078】
また、POS端末装置20は、店員による登録処理が完了する前(合計金額が確定する前)に、釣銭機209への現金の投入を受け付けるようにしてもよい。例えば、POS端末装置20は、商品の登録があると、すなわち、登録データが表示出力されると、釣銭機209への現金の投入を受け付けるようにしてもよい。
【0079】
なお、通常モードにおいて、POS端末装置20は、顧客による精算が完了する前でも(お釣りが取り出されたり、レシートが出力されたりする前でも)、次の顧客の買上商品を登録可能である。つまり、POS端末装置20は、自端末における精算処理中に、次客の買上商品を登録することが可能である(図5の下段)。また、店員は、顧客による精算中に不在であってもよい(図5の下段)。つまり、当該顧客の精算中には、店員は、当該顧客の応対を終えてもよい。
【0080】
また、通常モードのPOS端末装置20は、会計専用モードのPOS端末装置20に登録情報を送信することも可能である。すなわち、通常モードのPOS端末装置20は、商品の登録のみを行い、精算(対面精算)を行わないようにすることも可能である。
【0081】
(通常モードのPOS端末装置20が行う処理の一例)
図6は、通常モードのPOS端末装置20が行う処理の一例を示すフローチャートである。図6において、POS端末装置20は、商品をスキャン等したか否かを判断する(ステップS601)。商品をスキャン等とは、店員側表示部210に表示されるプリセットキーの押下、店員によるキー操作部211への操作入力、店員側スキャナ部212によるバーコードのスキャンなどである。
【0082】
商品をスキャン等しない場合(ステップS601:NO)、POS端末装置20は、ステップS603へ進む。商品をスキャン等した場合(ステップS601:YES)、POS端末装置20は、商品を登録して、登録した商品を客側表示部205および店員側表示部210に表示する(ステップS602)。なお、税シフト商品は、テイクアウト税率(8%)で登録されるものとする。
【0083】
そして、POS端末装置20は、複数入力を受け付けたか否かを判断する(ステップS603)。複数入力は、例えば、店員側表示部210に表示される「×」ボタン(掛けるボタン)が押下された後に、個数ボタンが押下されることである。
【0084】
複数入力を受け付けない場合(ステップS603:NO)。POS端末装置20は、ステップS605へ進む。複数入力を受け付けた場合(ステップS603:YES)、POS端末装置20は、複数個を登録し、まとめて一行に表示する(ステップS604)。
【0085】
そして、POS端末装置20は、小計ボタンが押下されたか否かを判断する(ステップS605)。小計ボタンが押下されない場合(ステップS605:NO)、POS端末装置20は、ステップS601に戻る。小計ボタンが押下された場合(ステップS605:YES)、POS端末装置20は、税率変更を受け付けたか否かを判断する(ステップS606)。
【0086】
税率変更を受け付けない場合(ステップS606:NO)、POS端末装置20は、ステップS608に進む。税率変更を受け付けた場合(ステップS606:YES)、POS端末装置20は、税率変更処理(図7参照)を実行する(ステップS607)。そして、POS端末装置20は、顧客から現金の投入等を受け付けて精算処理を実行し(ステップS608)、一連の処理を終了する。
【0087】
(通常モードにおける税率変更処理)
図7は、POS端末装置20が行う税率変更処理の一例を示すフローチャートである。図7において、POS端末装置20は、税シフト商品が登録されているか否かを判断する(ステップS701)。税シフト商品が登録されていない場合(ステップS701:NO)、POS端末装置20は、一連の処理を終了する。なお、このとき、税シフト商品が登録されていない旨や、税率変更をする必要がない旨を報知してもよい。
【0088】
税シフト商品が登録されている場合(ステップS701:YES)、POS端末装置20は、登録されている商品の中から税シフト商品を抽出し、抽出した税シフト商品を店員側表示部210に一覧表示する(ステップS702)。なお、ステップS702では、税シフト商品のみを表示することに限らない。例えば、登録した全ての商品を表示し、税シフト商品については税シフト商品であることがわかる態様で表示してもよい。当該態様は、例えば、アイコン、マーク、文字列等の付加としてもよいし、背景色や、文字色を特殊な色としてもよい。
【0089】
そして、POS端末装置20は、一覧表示の中から、イートイン税率に変更する商品の選択(押下)を受け付ける(ステップS703)。
【0090】
次に、POS端末装置20は、受け付けた商品が複数入力(複数個登録)されているか否かを判断する(ステップS704)。受け付けた商品が複数入力されていない場合(ステップS704:NO)、POS端末装置20は、受け付けた商品の税率をイートイン税率(10%)に変更し(ステップS705)、一連の処理を終了する。
【0091】
受け付けた商品が複数入力されている場合(ステップS704:YES)、POS端末装置20は、イートイン税率に変更する個数の入力を受け付ける(ステップS706)。そして、POS端末装置20は、当該個数を受け付けると、テイクアウト商品の個数(残余個数)を算出して店員側表示部210に仮表示する(ステップS707)。なお、ステップS706では、テイクアウト商品の個数の入力を受け付け、ステップS707では、イートイン商品の個数(残余個数)を算出して店員側表示部210に仮表示してもよい。
【0092】
次に、POS端末装置20は、店員側表示部210に表示している決定ボタン904(図9参照)が押下されたか否かを判断する(ステップS708)。決定ボタン904が押下されない場合(ステップS708:NO)、POS端末装置20は、テイクアウト商品の個数変更を受け付けたか否かを判断する(ステップS709)。テイクアウト商品の個数変更を受け付けない場合(ステップS709:NO)、POS端末装置20は、ステップS708に戻る。
【0093】
テイクアウト商品の個数変更を受け付けた場合(ステップS709:YES)、POS端末装置20は、店員側表示部210に表示しているテイクアウト商品の個数を変更し、当該個数を仮表示し(ステップS710)、ステップS708に戻る。なお、テイクアウト商品の個数を変更すると、ステップS603(図6参照)において複数入力された税シフト商品の総個数が変更することになる。
【0094】
ステップS708において、決定ボタン904が押下された場合(ステップS708:YES)、POS端末装置20は、ステップS603において複数入力された税シフト商品の総個数に変更があるか否かを判断する(ステップS711)。総個数に変更がない場合(ステップS711:NO)、POS端末装置20は、ステップS717に進む。総個数に変更がある場合(ステップS711:YES)、POS端末装置20は、総個数が変更された旨を報知し(ステップS712)、確認画面(図11参照)を表示する(ステップS713)。
【0095】
そして、POS端末装置20は、確認ボタン(「はい」ボタン1101)が押下されたか否かを判断する(ステップS714)。確認ボタンが押下されない場合(ステップS714:NO)、POS端末装置20は、「戻るボタン」1102が押下されたか否かを判断する(ステップS715)。「戻るボタン」1102が押下されない場合(ステップS715:NO)、具体的には、「戻るボタン」1102が押下されずに所定時間が経過した場合、POS端末装置20は、ステップS716に進む。「戻るボタン」1102が押下された場合(ステップS715:YES)、POS端末装置20は、ステップS708に戻る。
【0096】
ステップS714において、確認ボタンが押下された場合(ステップS714:YES)、POS端末装置20は、店員側表示部210に表示しているテイクアウト商品の個数を確定する(ステップS716)。なお、テイクアウト商品の個数を確定すると、ステップS603において複数入力された税シフト商品の総個数からの変更が確定することになる。そして、POS端末装置20は、イートイン商品とする個数についてイートイン税率に変更し(ステップS717)、一連の処理を終了する。
【0097】
(通常モードにおいて店員側表示部210に表示される画面例)
次に、図8図11を用いて、通常モードにおいて店員側表示部210に表示される画面の一例について説明する。
図8図11は、通常モードにおいて店員側表示部210に表示される画面の一例を示す説明図である。図8(A)は、小計画面800を示す。小計画面800は、小計ボタンSBTと、登録商品表示領域801と、買上点数表示領域802と、金額表示領域803と、税率変更ボタン804とを含む。小計画面800は、不図示の登録画面において、登録完了を示す小計ボタンSBTが押下されることにより表示される画面である。
【0098】
登録商品表示領域801は、登録されている商品を示す領域である。登録商品表示領域801には、各商品の商品名、単価、個数などが表示される。買上点数表示領域802は、買上商品の点数を示す領域である。金額表示領域803は、小計金額や、税額や、合計金額などが表示される領域である。税率変更ボタン804は、税率の変更を受け付けるボタンである。
【0099】
小計画面800において、登録されている「メロンパン」および「唐揚げ弁当」は、税シフト商品である(図4参照)。また、唐揚げ弁当は、複数個(例えば6個)登録されていることを示している。登録中または小計ボタンSBTの押下後に、店員が顧客にイートインとする商品の有無等について尋ねることにより、顧客が「唐揚げ弁当2つをイートインにする。」と申告したとする。この場合、店員は、税率変更ボタン804を押下する。税率変更ボタン804が押下されると、図8(B)に示す、税シフト商品の一覧表示画面810に遷移する。なお、税率変更ボタン804が押下されない場合には、顧客が釣銭機209へ現金の投入等することによって精算が行われる。
【0100】
図8(B)は、税シフト商品の一覧表示画面810を示す。一覧表示画面810は、税シフト商品表示領域811と、選択催促表示812と、全選択ボタン813と、終了ボタン814とを含む。税シフト商品表示領域811は、登録されている商品の中から抽出した全ての税シフト商品が表示される領域である。図示において、税シフト商品表示領域811には、「メロンパン」と「唐揚げ弁当」とが表示されている。このように、税シフト商品のみを一覧表示することにより、税率変更を行う商品を選択しやすくしている。
【0101】
選択催促表示812は、税シフト商品の中からイートイン税率に変更する商品の選択を促す通知を示す。全選択ボタン813は、税シフト商品表示領域811に表示される全ての税シフト商品の選択を受け付けるボタンである。終了ボタン814は、税率変更に係る操作の終了を受け付けるボタンである。
【0102】
ここで、顧客の申告が「唐揚げ弁当のうち、2つをイートインにする。」ことであることから、店員は、税シフト商品表示領域811に表示される「唐揚げ弁当」の領域を押下する。当該領域が押下されると、図9(A)に示す、イートイン商品選択画面900に遷移する。
【0103】
図9(A)は、イートイン商品選択画面900を示す。イートイン商品選択画面900は、税シフト商品表示領域811と、個数入力領域901と、を含む。税シフト商品表示領域811には、「唐揚げ弁当」が選択されたことを示すカーソルCsが表示されている。
【0104】
個数入力領域901は、イートイン商品に変更する個数の入力を受け付ける領域である。個数入力領域901は、テンキー902と、個数表示領域903と、決定ボタン904と、買上総数905とを含む。テンキー902は、店員から、イートイン商品に変更する個数の入力を受け付けるボタンである。個数表示領域903は、テンキー902から受け付けた個数が表示される領域である。買上総数905は、カーソルCsが指し示す商品の総数を示す。図9(A)において、買上総数905は、小計ボタンSBTの押下時に登録されている「唐揚げ弁当」の全個数(6個)が仮表示されている。決定ボタン904は、入力された個数の決定を受け付けるボタンである。
【0105】
顧客の申告が「唐揚げ弁当のうち、2つをイートインにする」ことであることから、店員がテンキー902の「2」を入力すると、図9(B)に示す入力画面910に遷移する。図9(B)は、店員によってテンキー902の「2」が入力された際の入力画面910を示す。入力画面910において、決定ボタン904が押下されると、図10(A)に示す数量選択画面1000に遷移する。なお、入力画面910から数量選択画面1000に遷移するのは、決定ボタン904の押下に限らず、テンキー902の入力後の所定時間(例えば数秒)の経過としてもよい。
【0106】
図10(A)は、テイクアウト商品の数量選択画面1000を示す。数量選択画面1000は、個数入力領域1001を含む。個数入力領域1001は、テイクアウト商品の個数の入力を受け付ける領域である。個数入力領域1001は、テンキー902と、個数表示領域903と、決定ボタン904と、買上総数905とを含む。テンキー902は、店員から、テイクアウト商品の個数の入力を受け付けるボタンである。個数表示領域903は、テンキー902から受け付けた数量が表示される領域である。
【0107】
図10(A)において、個数表示領域903には、図9(B)においてテンキー902の「2」が入力されたことにより、唐揚げ弁当の全個数「6」からの残余数である「4」が算出されて仮表示されている。数量選択画面1000において、残余数「4」は決定(確定)しておらず、訂正の機会を与えるようにしている。図10(A)において、決定ボタン904が押下されると、テイクアウト商品の個数は「4」で決定される。一方で、テイクアウト商品の個数を変更する場合は、店員は、テンキー902に「4」以外の数字を入力する。テイクアウト商品の個数を変更すると、唐揚げ弁当の全個数は、小計ボタンSBTの押下時に登録されている全個数(6個)とは異なることになる。
【0108】
また、図10(A)に示した残余数「4」を仮表示せずに、残余数については空欄または「0」を表示するようにし、全個数のみを表示するようにしてもよい。この場合、店員は、テイクアウト商品の個数を顧客に確認して入力すればよい。また、この場合、テイクアウト商品の個数を顧客に確認する旨のメッセージを表示するようにしてもよい。これにより、イートイン商品およびテイクアウト商品のそれぞれの数量について、顧客との間で確認して入力することができるため、誤登録を抑えることができる。
【0109】
ここで、顧客が「唐揚げ弁当のうち、3つをテイクアウトする」と申告したとする。この場合、店員は、テンキー902の「3」を入力する。図10(B)は、店員によってテンキー902の「3」が入力された際の入力画面1010を示す。また、「唐揚げ弁当」の全個数は、5個に変更されることになる。このとき、POS端末装置20は、テンキー902に入力された数字に基づいて、その都度、総数(5)を算出し、買上総数905に「5」を表示する。このため、入力画面1010において、買上総数905が示す「唐揚げ弁当」の全個数は5個に変更されている。入力画面1010において、決定ボタン904が押下されると、図11(A)に示す確認画面1100に遷移する。
【0110】
図11(A)は、確認画面1100を示す。確認画面1100は、唐揚げ弁当の全個数が、小計ボタンSBTの押下時に登録されていた全個数(6個)から1個減っていることから、その確認を受け付ける画面である。具体的には、カーソルCsが示す唐揚げ弁当の個数が「5」に更新されている。確認画面1100は、「はい」ボタン1101と、「戻る」ボタン1102とを含む。「はい」ボタン1101が押下されると、唐揚げ弁当の全個数の変更が確定する。「戻る」ボタン1102が押下されると、例えば、図10(B)に示す入力画面1010に戻る。なお、「戻る」ボタン1102が押下されると、図8(A)に示した一覧表示画面810に戻るようにしてもよい。また、この場合、税率変更ボタン804(図8(A)参照)の押下後に入力された各個数(イートイン商品に変更する個数や、テイクアウト商品の個数)は、リセットされるようにしてもよい。
【0111】
このように、本実施形態では、複数入力された税シフト商品について、イートイン商品とする個数の入力と、テイクアウト商品とする個数の入力とを受け付けるため、小計ボタンSBTの押下時から全個数に変更が生じる場合がある。このため、確認画面1100を表示して、確認を受け付けるようにしている。すなわち、全個数に変更が生じる場合、図10(B)における決定ボタン904の押下と、図11(A)における「はい」ボタン1101の押下との2回の操作を要することで、イートイン商品およびテイクアウト商品の数量が確定するようになっている。一方で、図10(A)に示したように、テイクアウト商品の個数に変更がない場合には、決定ボタン904の押下のみ(1回の操作)を要することで、イートイン商品およびテイクアウト商品の数量が確定するようになっている。
【0112】
(フルセルフモードにおける動作)
次に、図12を用いて、フルセルフモードにおける動作について説明する。
図12は、フルセルフモードの動作の概略を説明する模式図である。具体的には、図12は、フルセルフモードおける処理の流れや人(店員、顧客)の動作を表した模式図である。図12の上段に示すように、フルセルフモードにおいて、POS端末装置20は、客側表示部205および客側スキャナ部206を用いて顧客の操作を受け付けて、顧客自身で買上商品を登録する。
【0113】
顧客による買上商品の登録が行われている間、POS端末装置20は、買上商品の合計金額などを客側表示部205に表示する。そして、POS端末装置20は、買上商品の登録が完了し、精算開始を受け付けると、図12の下段に示すように、精算処理を行う。精算処理において、顧客は、客側表示部205に表示される買上商品の合計金額を確認し、精算を行う(図12の下段)。具体的には、顧客は、釣銭機209へ現金を投入し、または、カード決済部208を操作して、精算を行う。このように、POS端末装置20は、フルセルフモードでは、顧客の操作によって、登録処理および精算処理が行われる。
【0114】
(フルセルフモードのPOS端末装置20が行う処理の一例)
図13は、フルセルフモードのPOS端末装置20が行う処理の一例を示すフローチャートである。図13において、POS端末装置20は、商品をスキャン等したか否かを判断する(ステップS1301)。商品をスキャン等とは、客側表示部205に表示されるプリセットキーの押下、客側スキャナ部206によるバーコードのスキャンなどである。
【0115】
商品をスキャン等しない場合(ステップS1301:NO)、POS端末装置20は、ステップS1303へ進む。商品をスキャン等した場合(ステップS1301:YES)、POS端末装置20は、商品を登録して、登録した商品を客側表示部205に表示する(ステップS1302)。
【0116】
そして、POS端末装置20は、複数入力を受け付けたか否かを判断する(ステップS1303)。複数入力は、例えば、客側表示部205に表示される「×」ボタン(掛けるボタン)が押下された後に、個数ボタンが押下されることである。
【0117】
複数入力を受け付けない場合(ステップS1303:NO)。POS端末装置20は、ステップS1306へ進む。一方で、複数入力を受け付けた場合(ステップS1303:YES)、POS端末装置20は、エラーを報知する(ステップS1304)。エラーの報知(図14(A)参照)には、確認ボタンの表示が含まれる。そして、POS端末装置20は、確認ボタンが押下されたか否かを判断する(ステップS1305)。
【0118】
なお、バーコードをスキャンした場合については、複数入力の有効または無効を設定することが可能である。複数入力が有効になっている場合、例えば、キー操作部211に具備されるテンキーや、客側表示部205に表示されるテンキーの「×」ボタン(乗算ボタン)と数量との入力操作を受け付けることにより、複数入力を行うことが可能である。なお、複数入力が有効になっている場合でも、複数入力の入力操作がなく、例えば、「次へ」ボタンが押下されたり、次の商品がスキャンされたりした場合には、複数入力されずに、1個で登録(入力)される。このため、複数入力が無効になっている場合や、1個で登録された場合に、複数入力の操作があると、「複数入力できません」といったエラーを報知してもよい。また、複数入力が無効になっている場合や、1個で登録された場合には、客側表示部205にテンキーを表示しないようにしてもよい。これにより、複数入力の操作を受け付けないようにすることができる。
【0119】
POS端末装置20は、確認ボタンが押下されるまで待機し(ステップS1305:NO)、確認ボタンが押下されると(ステップS1305:YES)、登録した商品が税シフト商品であるか否かを判断する(ステップS1306)。登録した商品が税シフト商品ではない場合(ステップS1306:NO)、POS端末装置20は、商品に応じた税率を適用し(ステップS1307)、ステップS1313に進む。
【0120】
登録した商品が税シフト商品である場合(ステップS1306:YES)、POS端末装置20は、イートイン・テイクアウト選択画面(図14(B)参照)を表示する(ステップS1308)。そして、POS端末装置20は、イートインを受け付けたか否かを判断する(ステップS1309)。イートインを受け付けた場合(ステップS1309:YES)、POS端末装置20は、登録した商品にイートイン税率(10%)を適用し(ステップS1310)、ステップS1313に進む。
【0121】
一方、ステップS1309において、イートインを受け付けない場合(ステップS1309:NO)、POS端末装置20は、テイクアウトを受け付けたか否かを判断する(ステップS1311)。テイクアウトを受け付けない場合(ステップS1311:NO)、POS端末装置20は、ステップS1309に戻る。テイクアウトを受け付けた場合(ステップS1311:YES)、POS端末装置20は、テイクアウト税率(8%)を適用する(ステップS1312)。
【0122】
そして、POS端末装置20は、小計ボタンが押下されたか否かを判断する(ステップS1313)。小計ボタンが押下されない場合(ステップS1313:NO)、POS端末装置20は、ステップS1301に戻る。小計ボタンが押下された場合(ステップS1313:YES)、POS端末装置20は、精算処理を実行し(ステップS1314)、一連の処理を終了する。
【0123】
上述した処理では、複数入力を受け付けた場合にエラーが報知され、すなわち、複数入力を行うことができないようになっている。このため、フルセルフモードでは、税シフト商品が複数入力されないため、複数入力された税シフト商品のうちの一部の個数についての税率の変更を行うことができないようになっている。
【0124】
(フルセルフモードにおいて客側表示部205に表示される画面例)
次に、図14を用いて、フルセルフモードにおいて客側表示部205に表示される画面の一例について説明する。
図14は、フルセルフモードにおいて客側表示部205に表示される画面の一例を示す説明図である。図14(A)は、登録画面1400を示す。登録画面1400は、小計ボタンSBTと、登録商品表示領域1401と、買上点数表示領域1402と、金額表示領域1403と、エラー報知1404と、確認ボタン1405と、税率変更ボタン1406と、店員呼出ボタン1407とを含む。
【0125】
小計ボタンSBTは、登録完了を受け付けるボタンである。登録商品表示領域1401は、登録されている商品を示す領域である。登録商品表示領域1401には、各商品の商品名、単価、個数などが表示される。買上点数表示領域1402は、買上商品の点数を示す領域である。金額表示領域1403は、小計金額や、税額や、合計金額などが表示される領域である。税率変更ボタン1406は、税率の変更を受け付けるボタンである。店員呼出ボタン1407は、店員の呼び出しを受け付けるボタンである。
【0126】
ここで、図14(A)は、唐揚げ弁当が登録され、さらに、複数入力の操作を受け付けた際の画面を示している。フルセルフモードでは、複数入力を認めていない。このため、複数入力の操作があると、エラー報知1404が表示される。エラー報知1404は、複数入力ができない旨を示す通知と、商品を一品ずつスキャンすることを促す旨を示す通知とを含む。確認ボタン1405は、エラー報知1404に対する顧客の確認を受け付けるボタンである。確認ボタン1405が押下されると、エラー報知1404が消去される。
【0127】
図14(B)は、イートイン・テイクアウト選択画面1410を示す。図14(B)に示すイートイン・テイクアウト選択画面1410は、唐揚げ弁当が登録された際に表示される。ただし、これに限らず、税率変更ボタン1406が押下された際に表示されてもよい。
【0128】
イートイン・テイクアウト選択画面1410は、案内1411と、イートインボタン1412と、テイクアウトボタン1413とを含む。案内1411は、唐揚げ弁当について、イートインとするのか、テイクアウトとするのかの選択を促す通知を示す。イートインボタン1412は、イートインとすることを受け付けるボタンである。イートインボタン1412が選択されると、唐揚げ弁当にイートイン税率(10%)が課されることになる。テイクアウトボタン1413は、テイクアウトとすることを受け付けるボタンである。テイクアウトボタン1413が選択されると、唐揚げ弁当にテイクアウト税率(8%)が課されることになる。
【0129】
以上説明したように、本実施形態において、POS端末装置20は、複数入力された税シフト商品が登録された場合、複数個のうちの一部の個数についての税率の変更(イートイン税率への)を制限するようにした。具体的には、顧客の操作によっては複数入力を行うことができないようにしたため、顧客による一部の個数についての税率の変更ができないようにした。これにより、税シフト商品の税率の変更では煩雑な操作を伴うことがあることから、顧客による変更に制限を加えることができる。すなわち、税シフト商品の税率の変更を店員に行わせることができる。したがって、税率の変更に係る誤操作や誤登録を抑えることができるため、税率の変更を好適に行うことができる。
【0130】
また、本実施形態において、POS端末装置20は、操作モードに応じて、複数個のうちの一部の個数についての税率の変更を制限するようにした。これにより、複数個のうちの一部の個数について、店員操作モードでは税率の変更を行えるようにすることができ、セルフ操作モードでは税率の変更を行えないようにすることができる。したがって、セルフ操作モードにおいて税率の変更に係る誤操作や誤登録を抑えることができるため、税率の変更を好適に行うことができる。
【0131】
また、本実施形態において、POS端末装置20は、通常モードにおいて複数個のうちの一部の数量についての税率を変更(イートイン税率へ変更)する場合、複数個から一部の個数を除いた残余個数(テイクアウト税率の個数)を提示するようにした。これにより、店員または顧客は、テイクアウト税率の個数を把握することができる。
【0132】
また、本実施形態において、POS端末装置20は、提示した残余個数の決定を受け付ける操作と、残余個数とは異なる個数を入力する操作とのうち、いずれか一方の操作を受け付けるようにした。これにより、提示した残余個数を一の操作で決定することができる。
【0133】
また、本実施形態において、POS端末装置20は、残余個数とは異なる個数の入力を受け付けた場合、すなわち、税シフト商品の総個数に変更がある場合、総個数の変更の決定を受け付ける操作(決定ボタン904の押下)と、確認用の操作(確認ボタン:「はい」ボタン1101)とを受け付けるようにした。これにより、二以上の操作で、総個数の変更を確定させることができるため、税率の変更に係る誤操作や誤登録を抑えることができる。
【0134】
(実施形態の変形例)
以下に、実施形態の変形例1~4について説明する。なお、以下の各変形例では、上述した実施形態で説明した内容については、適宜説明を省略する。また、上述した実施形態および変形例1~4に示す各構成をそれぞれ組み合わせた構成とすることも可能である。具体的には、上述した実施形態と、変形例1~4とのうち、全てを含む構成としてもよいし、上述した実施形態と、変形例1~4とのうち、一の組合せとした構成としてもよい。
【0135】
(変形例1)
まず、実施形態の変形例1について説明する。上述した実施形態では、通常モードにおいて税率変更を行うタイミングを、商品の登録後(小計ボタンの押下後)とした(図6のステップS605、S607参照)。このような構成に加えて、または、このような構成に代えて、変形例1では、通常モードにおいて税率変更を行うタイミングを、商品の登録中(小計ボタンの押下前)とする構成について説明する。
【0136】
変形例1について具体的に説明する。変形例1では、通常モードにおいて、商品の登録時に、税シフト商品の登録があると、イートイン税率、または、テイクアウト税率の選択を受け付けるようにしている。例えば、POS端末装置20は、全ての税シフト商品をテイクアウト税率に設定(以下「テイクアウト設定」という)する選択を受け付けることが可能である。テイクアウト設定の選択を受け付けると、以降は、イートイン税率、または、テイクアウト税率の選択を受け付けないようにすることが可能であり、すなわち、取引終了まで税率選択を受け付ける機能を無効にする。テイクアウト設定の選択を受け付けるタイミングは、例えば、最初の税シフト商品の登録時とする。ただし、当該タイミングは、登録開始前としてもよいし、登録中としてもよい。また、税シフト商品を登録する度に税率の選択を行うことが面倒なこともあることから、登録の開始前や登録中に、税率変更を無効にする操作を受け付けるようにし、税率変更を行えないようにしてもよい。
【0137】
また、税シフト商品が複数入力された場合、複数個のうち一部をイートイン税率にすることも可能であるし、また、複数個のうち全てをイートイン税率とすることも可能である。まず、図15を用いて、変形例1の画面例について説明する。
【0138】
(通常モードにおいて店員側表示部210に表示される変形例1の画面例)
図15は、通常モードにおいて店員側表示部210に表示される変形例1の画面の一例を示す説明図である。図15に示す画面は、商品の登録中の画面である。図15(A)は、一品の税シフト商品が登録された際のイートイン・テイクアウト選択画面1500を示す。図15(A)に示すイートイン・テイクアウト選択画面1500は、一の税シフト商品(例えば、1個の唐揚げ弁当)が登録された際に表示される。イートイン・テイクアウト選択画面1500は、税シフト商品が登録されたタイミングで表示されてもよいし、さらに、税率変更ボタン804が押下されることによって表示されてもよい。
【0139】
イートイン・テイクアウト選択画面1500は、案内1501と、イートインボタン1502と、テイクアウトボタン1503と、テイクアウト設定ボタン1504とを含む。案内1501は、唐揚げ弁当1個について、イートインとするのか、テイクアウトとするのかの選択を促す通知を示す。イートインボタン1502は、イートインとすることを受け付けるボタンである。イートインボタン1502が選択されると、唐揚げ弁当1個にイートイン税率(10%)が課されることになる。なお、イートイン税率が課された場合、登録画面に戻った際に、イートイン商品であることがわかる態様で表示してもよい。当該態様は、例えば、アイコン、マーク、文字列等の付加としてもよいし、背景色や、文字色を特殊な色としてもよい。
【0140】
テイクアウトボタン1503は、テイクアウトとすることを受け付けるボタンである。テイクアウトボタン1503が選択されると、唐揚げ弁当1個にテイクアウト税率(8%)が課されることになる。テイクアウト設定ボタン1504は、本取引に係る税シフト商品の全てをテイクアウトとする設定とすることを受け付けるボタンである。例えば、購入する全ての税シフト商品をテイクアウトする場合には、最初に、テイクアウト設定ボタン1504を押下しておくことにより、いちいち、イートイン・テイクアウト選択画面1500からテイクアウトを選択しなくても済むようになっている。
【0141】
図15(B)は、税シフト商品が複数入力された際のイートイン・テイクアウト選択画面1510を示す。図15(B)に示すイートイン・テイクアウト選択画面1510は、複数個の税シフト商品(6個の唐揚げ弁当)が登録された際に表示される。イートイン・テイクアウト選択画面1510は、税シフト商品が登録されタイミングで表示されてもよいし、さらに、税率変更ボタン804が押下されることによって表示されてもよい。
【0142】
イートイン・テイクアウト選択画面1510は、案内1501と、全部イートインボタン1512と、全部テイクアウトボタン1513と、一部イートインボタン1514と、テイクアウト設定ボタン1504とを含む。案内1501は、唐揚げ弁当6個のそれぞれについて、イートインとするのか、テイクアウトとするのかの選択を促す通知を示す。全部イートインボタン1512は、6個の唐揚げ弁当についてイートインとすることを受け付けるボタンである。全部イートインボタン1512が選択されると、6個の唐揚げ弁当にイートイン税率(10%)が課されることになる。
【0143】
全部テイクアウトボタン1513は、6個の唐揚げ弁当についてテイクアウトとすることを受け付けるボタンである。全部テイクアウトボタン1513が選択されると、6個の唐揚げ弁当にテイクアウト税率(8%)が課されることになる。一部イートインボタン1514は、唐揚げ弁当6個のうち、一部の個数について、イートイン税率(10%)が課されることになる。一部イートインボタン1514が押下されると、例えば、図9(A)に示す、イートイン商品選択画面900に遷移し、イートイン商品に変更する個数の入力を受け付けるようにすればよい。なお、図9(A)の画面に遷移した後は、図9(B)→図10図11に示した画面に遷移すればよい。
【0144】
(変形例1に係るPOS端末装置20が通常モードにおいて行う処理の一例)
図16は、変形例1に係るPOS端末装置20が通常モードにおいて行う処理の一例を示すフローチャートである。図16において、POS端末装置20は、商品をスキャン等したか否かを判断する(ステップS1601)。商品をスキャン等とは、店員側表示部210に表示されるプリセットキーの押下、店員によるキー操作部211への操作入力、店員側スキャナ部212によるバーコードのスキャンなどである。
【0145】
POS端末装置20は、商品をスキャン等するまで待機する(ステップS1601:NO)。POS端末装置20は、商品をスキャン等した場合(ステップS1601:YES)、商品を登録して、登録した商品を客側表示部205および店員側表示部210に表示する(ステップS1602)。
【0146】
POS端末装置20は、登録した商品が税シフト商品であるか否かを判断する(ステップS1603)。登録した商品が税シフト商品ではない場合(ステップS1603:NO)、POS端末装置20は、商品に応じた税率を適用し(ステップS1604)、ステップS1615に進む。
【0147】
登録した商品が税シフト商品である場合(ステップS1603:YES)、POS端末装置20は、税シフト商品の全てをテイクアウトとする設定(テイクアウト設定)となっているか否かを判断する(ステップS1605)。なお、テイクアウト設定は、最初に税シフト商品を登録する際に店員が顧客からの申告を受けて、図15(A)、(B)に示したテイクアウト設定ボタン1504を押下することによって完了する。
【0148】
テイクアウト設定がされている場合(ステップS1605:YES)、POS端末装置20は、ステップS1609へ進む。テイクアウト設定がされていない場合(ステップS1605:NO)、POS端末装置20は、イートイン・テイクアウト選択画面(図15(A)、(B)参照)を表示する(ステップS1606)。そして、POS端末装置20は、テイクアウト設定にする旨を受け付けたか否かを判断する(ステップS1607)。
【0149】
テイクアウト設定にする旨を受け付けた場合(ステップS1607:YES)、今回の取引をテイクアウト設定にする(ステップS1608)。そして、POS端末装置20は、テイクアウト税率(8%)を適用し(ステップS1609)、ステップS1615に進む。ステップS1607において、テイクアウト設定にする旨を受け付けない場合(ステップS1607:NO)、POS端末装置20は、テイクアウト商品が複数入力されているか否かを判断する(ステップS1610)。なお、変形例1において、複数入力を行えないようにしてもよい。この場合、税シフト商品が登録される都度、イートインとするかテイクアウトとするかの選択を受け付けるようにすればよい。
【0150】
テイクアウト商品が複数入力されている場合(ステップS1610:YES)、POS端末装置20は、複数入力時処理(図17参照)を実行し(ステップS1611)、ステップS1615に進む。テイクアウト商品が複数入力されていない場合(ステップS1610:NO)、POS端末装置20は、テイクアウト(図15(A)のテイクアウトボタン1503)を受け付けたか否かを判断する(ステップS1612)。テイクアウトを受け付けた場合(ステップS1612:YES)、POS端末装置20は、ステップS1609に進む。
【0151】
テイクアウトを受け付けない場合(ステップS1612:NO)、POS端末装置20は、イートイン(図15(A)のイートインボタン1502)を受け付けたか否かを判断する(ステップS1613)。イートインを受け付けない場合(ステップS1613:NO)、POS端末装置20は、ステップS1612に戻る。イートインを受け付けた場合(ステップS1612:YES)、POS端末装置20は、登録した商品にイートイン税率(10%)を適用する(ステップS1614)。
【0152】
そして、POS端末装置20は、小計ボタンが押下されたか否かを判断する(ステップS1615)。小計ボタンが押下されない場合(ステップS1615:NO)、POS端末装置20は、ステップS1601に戻る。小計ボタンが押下された場合(ステップS1615:YES)、POS端末装置20は、精算処理を実行し(ステップS1616)、一連の処理を終了する。
【0153】
図17は、変形例1に係るPOS端末装置20が行う複数入力時処理の一例を示すフローチャートである。図17において、POS端末装置20は、複数入力されている複数個の商品うち一部をイートインにするか否かを判断する(ステップS1701)。具体的には、POS端末装置20は、図15(B)の一部イートインボタン1514が押下されたか否かを判断する。一部をイートインにしない場合(ステップS1701:NO)、POS端末装置20は、登録されている複数個の商品のうち、全部をイートインにするか否かを判断する(ステップS1702)。具体的には、POS端末装置20は、図15(B)の全部イートインボタン1512が押下されたか否かを判断する。
【0154】
全部をイートインにしない場合(ステップS1702:NO)、すなわち、例えば、図15(B)の全部テイクアウトボタン1513が押下された場合、POS端末装置20は、登録されている複数個の全てにテイクアウト税率を適用し(ステップS1703)、一連の処理を終了する。全部をイートインにする場合(ステップS1702:YES)、POS端末装置20は、登録されている複数個の全てにイートイン税率を適用し(ステップS1704)、一連の処理を終了する。
【0155】
ステップS1701において、登録されている複数個の商品うち一部をイートインにする場合(ステップS1701:YES)、POS端末装置20は、イートイン税率に変更する個数の入力(図9(B)参照)を受け付ける(ステップS1705)。そして、POS端末装置20は、当該個数を受け付けると、テイクアウト商品の個数を算出して店員側表示部210に仮表示(図10(A)参照)する(ステップS1706)。
【0156】
次に、POS端末装置20は、店員側表示部210に表示している決定ボタン904が押下されたか否かを判断する(ステップS1707)。決定ボタン904が押下されない場合(ステップS1707:NO)、POS端末装置20は、テイクアウト商品の個数変更を受け付けたか否かを判断する(ステップS1708)。テイクアウト商品の個数変更を受け付けない場合(ステップS1708:NO)、POS端末装置20は、ステップS1707に戻る。
【0157】
テイクアウト商品の個数変更を受け付けた場合(ステップS1708:YES)、POS端末装置20は、店員側表示部210に表示しているテイクアウト商品の個数を変更し、仮表示し(ステップS1709)(図10(B)参照)、ステップS1707に戻る。なお、テイクアウト商品の個数を変更すると、ステップS1610(図16参照)において複数入力された税シフト商品の総個数が変更することになる。
【0158】
ステップS1707において、決定ボタン904が押下された場合(ステップS1707:YES)、POS端末装置20は、ステップS1610において複数入力された税シフト商品の総個数に変更があるか否かを判断する(ステップS1710)。総個数に変更がない場合(ステップS1710:NO)、POS端末装置20は、ステップS1716に進む。総個数に変更がある場合(ステップS1710:YES)、POS端末装置20は、総個数が変更された旨を報知し(ステップS1711)、確認画面1100(図11参照)を表示する(ステップS1712)。
【0159】
そして、POS端末装置20は、確認ボタン(「はい」ボタン1101)が押下されたか否かを判断する(ステップS1713)。確認ボタンが押下されない場合(ステップS1713:NO)、POS端末装置20は、「戻るボタン」1102が押下されたか否かを判断する(ステップS1714)。「戻るボタン」1102が押下されない場合(ステップS1714:NO)、POS端末装置20は、ステップS1713に戻る。「戻るボタン」1102が押下された場合(ステップS1714:YES)、POS端末装置20は、ステップS1707に戻る。
【0160】
ステップS1713において、確認ボタンが押下された場合(ステップS1713:YES)、POS端末装置20は、店員側表示部210に表示しているテイクアウト商品の個数を確定する(ステップS1715)。なお、テイクアウト商品の個数を確定すると、ステップS1610において複数入力された税シフト商品の総個数からの変更が確定することになる。そして、POS端末装置20は、イートイン商品とする個数についてイートイン税率に変更し(ステップS1716)、一連の処理を終了する。
【0161】
以上説明したように、変形例1では、通常モードにおいて税率変更を行うタイミングを商品の登録中(小計ボタンの押下前)とした。このようにしたとしても、顧客の操作によっては複数入力を行うことができないようにすることができるため、顧客による一部の個数についての税率の変更ができないようにすることができる。これにより、税シフト商品の税率の変更では煩雑な操作を伴うことがあることから、顧客による変更に制限を加えることができる。すなわち、税シフト商品の税率の変更を店員に行わせることができる。したがって、税率の変更に係る誤操作や誤登録を抑えることができるため、税率の変更を好適に行うことができる。
【0162】
(変形例2)
次に、実施形態の変形例2について説明する。上述した実施形態では、フルセルフモードにおいて税率変更を行うタイミングを、商品の登録中(小計ボタンの押下前)とした(図13のステップS1309~S1313参照)。このような構成に加えて、または、このような構成に代えて、変形例2では、フルセルフモードにおいて税率変更を行うタイミングを、小計ボタンの押下後とする構成について説明する。
【0163】
変形例2について具体的に説明する。変形例2に係るPOS端末装置20は、フルセルフモードにおいて、登録した商品を客側表示部205に登録単位ごとに一行ずつ表示する。また、POS端末装置20は、フルセルフモードにおいて、顧客の操作に応じて、複数個の登録(複数入力)を可能にする。ただし、複数個の登録は、プリセットキーからの登録に限って行えるものとし、バーコードの読み取りによる登録については行えないものとする。これは、例えば、プリセットキーからの登録は、商品に対応するキーを見つけ出す必要があることから、バーコードの読み取りによる登録に比べて手間を要するためである。変形例2では、プリセットキーからの登録では、複数入力を可能にすることにより、入力の簡略化を図るようにしている。
【0164】
また、POS端末装置20は、税シフト商品については、プリセットキーからの登録による複数入力を不可にし、すなわち、税シフト商品を除いた商品に限って、プリセットキーからの登録による複数入力を可能にしてもよい。また、税シフト商品については、バーコードの読み取りによる登録による複数入力を不可にし、すなわち、税シフト商品を除いた商品については、バーコードの読み取りによる登録による複数入力を可能にしてもよい。また、POS端末装置20は、商品の登録を開始する前に、税率変更の商品の有無を入力させるようにしてもよい。また、商品の登録を開始する前に、税率変更の商品がない旨の入力があった場合に、複数入力を可能にしてもよい。
【0165】
また、変形例2において、POS端末装置20は、フルセルフモードにおいて、税シフト商品が複数入力されている場合、一部の個数については、顧客の操作による税率変更を禁止するようにしている。当該一部の個数についての税率変更は、店員の操作によって行われる。なお、複数入力された全部の個数については、顧客の操作によって税率変更が行われるものとする。なお、POS端末装置20は、複数入力された商品が税シフト商品である場合に限って、顧客の操作による税率変更を禁止するようにし、すなわち、複数入力された商品が税シフト商品を除いた商品である場合に、顧客の操作による税率変更を行えるようにしてもよい。
【0166】
ここで、店員が、複数入力された一部の個数についての税率変更を行う際の操作について補足する。フルセルフモードにおいて、店員側表示部210には、客側表示部205と同様の画面を表示すること(ミラーリング)が可能である。ミラーリングの実行中は、店員は、店員側表示部210等を押下して、顧客の操作に並行(独立)して、当該一部の個数の税率変更を行うことが可能である。また、店員は、店員コードを読み取らせて、客側表示部205を操作することが可能である。客側表示部205を操作する場合には、メンテナンスモードに移行させて、別の画面で、当該一部の個数の税率変更を行うことが可能である。
【0167】
次に、変形例2に係るPOS端末装置20の機能的構成について説明する。変形例2に係るPOS端末装置20は、実施形態に示したPOS端末装置20の機能的構成に加えて又は代えて、第1の変更部と、第2の変更部と、表示制御部とを備える。各部は、POS端末装置20のCPU201によって実現される。すなわち、POS端末装置20のCPU201が所定のプログラム(商品販売データ処理プログラム)を実行することにより、各部の機能を実現する。
【0168】
変形例2に係るPOS端末装置20は、フルセルフモードで動作する。第1の変更部は、登録した商品を複数個登録した場合、登録した複数個のすべての税率を変更する。第1の変更部は、例えば、顧客の操作によってすべての税率を変更する。第2の変更部は、登録した複数個のうちの一部の税率を変更する。第2の変更部は、例えば、店員の操作によって一部の税率を変更する。表示制御部は、第1の変更部による変更と、第2の変更部による変更とを選択可能に表示する。第2の変更部による変更が選択されると、POS端末装置20は、店員を呼び出す報知を行う。これにより、第2の変更部による(店員による)税率の変更が可能になる。
【0169】
(変形例2に係るPOS端末装置20がフルセルフモードにおいて行う処理の一例)
図18は、変形例2に係るPOS端末装置20がフルセルフモードにおいて行う処理の一例を示すフローチャートである。図18において、POS端末装置20は、商品をスキャン等したか否かを判断する(ステップS1801)。商品をスキャン等とは、客側表示部205に表示されるプリセットキーの押下、客側スキャナ部206によるバーコードのスキャンなどである。
【0170】
POS端末装置20は、商品をスキャン等するまで待機し(ステップS1801:NO)、商品をスキャン等した場合(ステップS1801:YES)、商品を登録して、登録した商品を客側表示部205に表示する(ステップS1802)。そして、POS端末装置20は、複数入力を受け付けたか否かを判断する(ステップS1803)。複数入力は、例えば、客側表示部205に表示される「×」ボタン(掛けるボタン)が押下された後に、個数ボタンが押下されることである。
【0171】
複数入力を受け付けない場合(ステップS1803:NO)、POS端末装置20は、商品を一行に登録し(ステップS1804)、ステップS1809進む。一方で、複数入力を受け付けた場合(ステップS1803:YES)、POS端末装置20は、商品の登録がプリセットキーの押下による登録であるか否かを判断する(ステップS1805)。商品の登録がプリセットキーの押下による登録である場合(ステップS1805:YES)、複数個を登録し、まとめて一行に表示し(ステップS1806)、ステップS1809へ進む。なお、ステップS1806における画面は、例えば、登録画面2000(図20(A)参照)である。
【0172】
一方、商品の登録がプリセットキーの押下による登録ではない場合(ステップS1805:NO)、すなわち、バーコードの読み取りによる登録である場合、複数個の登録を許容せず、エラーを報知する(ステップS1807)。エラーの報知(図14(A)参照)には、確認ボタン1405の表示が含まれる。そして、POS端末装置20は、確認ボタン1405が押下されたか否かを判断する(ステップS1808)。なお、ステップS1807のエラー報知に代えて、乗算キーやテンキーを非表示にすることにより、複数入力ができない旨を示すとともに、複数回のスキャンを促してもよい。また、税シフト商品について、プリセットキーからの登録による複数入力を不可とする場合、当該プリセットキーがされた後に、乗算キーやテンキーを非表示にすればよい。
【0173】
そして、POS端末装置20は、小計ボタンが押下されたか否かを判断する(ステップS1809)。小計ボタンが押下されない場合(ステップS1809:NO)、POS端末装置20は、ステップS1801に戻る。小計ボタンが押下された場合(ステップS1809:YES)、POS端末装置20は、税率変更を受け付けたか否かを判断する(ステップS1810)。
【0174】
税率変更を受け付けない場合(ステップS1810:NO)、POS端末装置20は、ステップS1812に進む。税率変更を受け付けた場合(ステップS1810:YES)、POS端末装置20は、税率変更処理(図19参照)を実行する(ステップS1811)。そして、POS端末装置20は、精算処理を実行し(ステップS1812)、一連の処理を終了する。
【0175】
(フルセルフモードにおける税率変更処理)
図19は、変形例2に係るPOS端末装置20が行う税率変更処理の一例を示すフローチャートである。図19において、POS端末装置20は、税シフト商品が登録されているか否かを判断する(ステップS1901)。税シフト商品が登録されていない場合(ステップS1901:NO)、POS端末装置20は、一連の処理を終了する。税シフト商品が登録されている場合(ステップS1901:YES)、POS端末装置20は、登録されている商品の中から税シフト商品を抽出し、抽出した税シフト商品を客側表示部205に一覧表示する(ステップS1902)。
【0176】
そして、POS端末装置20は、一覧表示の中から、イートイン税率に変更する商品の選択(押下)を受け付ける(ステップS1903)。次に、POS端末装置20は、受け付けた商品が複数入力されているか否かを判断する(ステップS1904)。受け付けた商品が複数入力されていない場合(ステップS1904:NO)、POS端末装置20は、受け付けた商品の税率をイートイン税率(10%)に変更し(ステップS1905)、一連の処理を終了する。
【0177】
受け付けた商品が複数入力されている場合(ステップS1904:YES)、POS端末装置20は、イートイン個数選択画面2010(図20(B)参照)を表示して顧客から操作を受け付けることにより、複数個のうちの一部をイートインとするか否かを判断する(ステップS1906)。一部をイートインにしない場合(ステップS1906:NO)、POS端末装置20は、登録されている複数個の商品全部の税率をイートイン税率(10%)に変更し(ステップS1907)、一連の処理を終了する。
【0178】
複数個のうちの一部をイートインにする場合(ステップS1906:YES)、POS端末装置20は、店員呼出を行い(ステップS1908)、一連の処理を終了する。なお、複数個のうちの一部の税率をイートイン税率(10%)に変更するのは、店員の操作によって行われる。
【0179】
(フルセルフモードにおいて客側表示部205に表示される変形例2の画面例)
図20は、フルセルフモードにおいて客側表示部205に表示される変形例2の画面の一例を示す説明図である。図20(A)は、プリセットキーの押下による複数個の商品の登録画面2000を示す。登録画面2000は、登録通知2001と、確認ボタン2002とを含む。登録通知2001は、複数入力による複数個の登録が行われた旨を示す。また、登録商品表示領域1401に示すように、5個のメロンパンが一行に表示されている。確認ボタン2002は、登録通知2001に対する顧客の確認を受け付けるボタンである。確認ボタン2002が押下されると、登録通知2001が消去される。
【0180】
図20(B)は、イートイン個数選択画面2010を示す。図20(B)に示すイートイン個数選択画面2010は、小計ボタンSBTの押下後に、さらに、税率変更ボタン1406が押下された際に表示される。
【0181】
イートイン個数選択画面2010は、案内2011と、全数量選択ボタン2012と、一部数量選択ボタン2013とを含む。案内2011は、メロンパンについて、イートインとする個数の選択を促す通知を示す。全数量選択ボタン2012は、複数個の全てについてイートインとすることを受け付けるボタンである。全数量選択ボタン2012が選択されると、5個のメロンパンにイートイン税率(10%)が課されることになる。一部数量選択ボタン2013は、複数個の一部についてイートインとすべく、店員を呼び出すことを受け付けるボタンである。一部数量選択ボタン2013が選択されると、店員が呼び出され、当該店員の操作によって、一部の個数についてイートイン税率(10%)が課されることになる。店員は、店員コード等を入力して認証を行うと、保守画面などの専用画面に移動させて、一部数量を変更するための操作を行う。これにより、一部の個数について、イートイン税率を適用することが可能になる。
【0182】
以上説明したように、変形例2では、フルセルフモードにおいて税率変更を行うタイミングを小計ボタンの押下後とした。また、変形例2においても、POS端末装置20は、複数入力された税シフト商品が登録された場合、複数個のうちの一部の個数についての税率の変更を禁止するようにした。具体的には、顧客の登録によってプリセットキーの押下による複数入力が行われたとしても、一部の個数についての税率変更をできないようにした。これにより、税シフト商品の税率の変更では煩雑な操作を伴うことがあることから、顧客による変更に制限を加えることができる。すなわち、税シフト商品の税率の変更を店員に行わせることができる。したがって、税率の変更に係る誤操作や誤登録を抑えることができるため、税率の変更を好適に行うことができる。
【0183】
(変形例3)
次に、実施形態の変形例3について説明する。上述した実施形態では、複数入力された税シフト商品のうちイートイン税率に変更をする個数を受け付けた後に、テイクアウト商品の個数(残余個数)を算出して仮表示するようにした(図7のステップS706、S707参照)。このような構成に加えて、または、このような構成に代えて、変形例3では、複数入力された税シフト商品のうちイートイン税率に変更をする個数を受け付けた後に、テイクアウト商品の個数を算出せずに、テイクアウト商品の個数(残余個数)を店員が入力する構成について説明する。
【0184】
(変形例3に係るPOS端末装置20が通常モードにおいて行う税率変更処理)
図21は、変形例3に係るPOS端末装置20が通常モードにおいて行う税率変更処理の一例を示すフローチャートである。図21において、POS端末装置20は、税シフト商品が登録されているか否かを判断する(ステップS2101)。税シフト商品が登録されていない場合(ステップS2101:NO)、POS端末装置20は、一連の処理を終了する。税シフト商品が登録されている場合(ステップS2101:YES)、POS端末装置20は、登録されている商品の中から税シフト商品を抽出し、抽出した税シフト商品を店員側表示部210に一覧表示する(ステップS2102)。
【0185】
そして、POS端末装置20は、一覧表示の中から、イートイン税率に変更する商品の選択(押下)を受け付ける(ステップS2103)。次に、POS端末装置20は、受け付けた商品が複数入力されているか否かを判断する(ステップS2104)。受け付けた商品が複数入力されていない場合(ステップS2104:NO)、POS端末装置20は、受け付けた商品の税率をイートイン税率(10%)に変更し(ステップS2105)、一連の処理を終了する。
【0186】
受け付けた商品が複数入力されている場合(ステップS2104:YES)、POS端末装置20は、イートイン税率に変更する個数の入力を受け付ける(ステップS2106)。次に、POS端末装置20は、テイクアウト商品の個数(残余個数)の入力を受け付ける(ステップS2107)。テイクアウト商品の個数は、店員による計算、または、顧客の申告によって入力される。また、イートイン税率に変更する個数の入力と、テイクアウト商品の個数(残余個数)の入力とを受け付ける画面は、同一画面上であってもよい。また、テイクアウト商品の個数(残余個数)の入力を先に受け付け、その後に、イートイン税率に変更する個数の入力を受け付けるようにしてもよい。
【0187】
次に、POS端末装置20は、店員側表示部210に表示している決定ボタン904(図9参照)が押下されたか否かを判断する(ステップS2108)。POS端末装置20は、決定ボタン904が押下されるまで待機し(ステップS2108:NO)、決定ボタン904が押下されると(ステップS2108:YES)、POS端末装置20は、ステップS603において複数入力された税シフト商品の総個数に変更があるか否かを判断する(ステップS2109)。総個数に変更がない場合(ステップS2109:NO)、POS端末装置20は、ステップS2115に進む。総個数に変更がある場合(ステップS2109:YES)、POS端末装置20は、総個数が変更された旨を報知し(ステップS2110)、確認画面1100(図11参照)を表示する(ステップS2111)。
【0188】
そして、POS端末装置20は、確認ボタン(「はい」ボタン1101)が押下されたか否かを判断する(ステップS2112)。確認ボタンが押下されない場合(ステップS2112:NO)、POS端末装置20は、「戻るボタン」1102が押下されたか否かを判断する(ステップS2113)。「戻るボタン」1102が押下されない場合(ステップS2113:NO)、POS端末装置20は、ステップS2112に戻る。「戻るボタン」1102が押下された場合(ステップS2113:YES)、POS端末装置20は、ステップS2106に戻る。なお、「戻るボタン」1102が押下された場合(ステップS2113:YES)、POS端末装置20は、ステップS2107に戻ってもよい。
【0189】
ステップS2112において、確認ボタンが押下された場合(ステップS2112:YES)、POS端末装置20は、店員側表示部210に表示しているテイクアウト商品の個数を確定する(ステップS2114)。なお、テイクアウト商品の個数を確定すると、ステップS603において複数入力された税シフト商品の総個数からの変更が確定することになる。そして、POS端末装置20は、イートイン商品とする個数についてイートイン税率に変更し(ステップS2115)、一連の処理を終了する。
【0190】
変形例3では、通常モードにおいてイートイン税率に変更する個数を受け付けた後に、テイクアウト商品の個数(残余個数)を算出せずに、テイクアウト商品の個数を店員が入力するようにした。これにより、POS端末装置20がテイクアウト商品の個数を算出しなくても、複数個のうちの一部の個数についての税率変更を店員に行わせることができる。したがって、税率の変更に係る誤操作や誤登録を抑えることができるため、税率の変更を好適に行うことができる。
【0191】
また、変形例3では総個数の変更の決定を受け付ける操作(決定ボタン904の押下)と、確認用の操作(確認ボタン:「はい」ボタン1101)とを受け付けるようにした。これにより、二以上の操作で、総個数の変更を確定させることができるため、税率の変更に係る誤操作や誤登録を抑えることができる。
【0192】
(変形例4)
次に、実施形態の変形例4について説明する。変形例4では、税シフト商品が登録される場合にその旨を報知する構成について説明する。変形例4において、当該報知は、例えば、サインポール220の点灯である。具体的には、変形例4において、POS端末装置20は、フルセルフモードにおいて顧客による税シフト商品の登録があると、サインポール220をその旨を示す点灯態様で点灯させる。これにより、近くにいる店員は、当該顧客がイートイン税率で購入するか、テイクアウト税率で購入するのかをチェックすることができる。例えば、テイクアウト税率で購入したものの、その後に店内で飲食した顧客に対して注意を促すことができる。
【0193】
また、当該報知は、例えば、店員がいる他のPOS端末装置20や取引状況管理装置11によって行われてもよい。例えば、POS端末装置20は、フルセルフモードにおいて税シフト商品が登録されると、その旨や当該商品の商品情報を、他のPOS端末装置20や取引状況管理装置11へ送信する。当該商品情報を受信した装置は、受信した情報を表示すればよい。このようにしたとしても、店員は、当該顧客がイートイン税率で購入するか、テイクアウト税率で購入するのかをチェックすることができる。
【0194】
以下、実施形態総括を記載する。
[技術分野]商品販売データ処理装置、およびプログラム
本発明は、商品販売データ処理装置、およびプログラムに関する。
[背景技術]
近年、商品を購入する際に、国などによっては、商品に対して消費税率が課されることがある。また、消費税率は、商品に対して一定の税率である場合もあれば、商品によっては軽減される場合もある。例えば、購入する商品が店舗内で飲食可能な商品であれば、消費税率は、持ち帰る場合に軽減され、その場で飲食する場合に軽減されないことがある。すなわち、同じ商品であっても、購入後の消費形態によっては消費税率が異なることがある。関連する技術として、所定の税率(例えば現在の税率)とは異なる他の税率(例えば将来の税率)を指定し、商品の価格に対して、所定の税率に応じた税額と、指定された他の税率に応じた税額とを算出して報知するようにした情報処理装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2015-049809号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、登録した商品の税率を変更する際に、煩雑な操作を伴うことがあるため、誤操作や誤登録を招き、税率の変更を好適に行うことができないことがある、という問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、税率の変更を好適に行うことができる技術を提供することにある。
[課題を解決するための手段]
【0195】
(1)上述した課題を解決するために、本発明の一態様である商品販売データ処理装置は、商品の個数および商品の金額を含む商品情報を登録する登録手段と、前記登録手段に登録された商品情報に含まれる金額と税率とに基づく税額を表示する税額表示手段と、前記税額表示手段によって表示された税額に応じた税率を変更する変更手段と、を備え、前記登録手段は、複数の税率のうち一の税率が課される特定商品の商品情報を登録可能であり、前記変更手段は、前記登録手段に複数個を示す前記特定商品の商品情報が登録された場合、前記複数個のうちの一部の個数についての税率の変更を制限する、ことを特徴とする商品販売データ処理装置である。
上記構成によれば、税シフト商品の税率の変更では煩雑な操作を伴うことがあることから、顧客による変更に制限を加えることができる。すなわち、税シフト商品の税率の変更を店員に行わせることができる。したがって、税率の変更に係る誤操作や誤登録を抑えることができるため、税率の変更を好適に行うことができる。
【0196】
(2)上記(1)の構成において、店員によって操作される店員操作モードと、顧客によって操作されるセルフ操作モードとを含む複数の操作モードのうち、いずれかの操作モードで動作を制御する操作モード制御手段をさらに備え、前記変更手段は、前記操作モード制御手段によって制御される操作モードに応じて、前記一部の個数についての税率の変更を制限してもよい。
上記構成によれば、複数個のうちの一部の個数について、店員操作モードでは税率の変更を行えるようにすることができ、セルフ操作モードでは税率の変更を行えないようにすることができる。したがって、セルフ操作モードにおいて税率の変更に係る誤操作や誤登録を抑えることができるため、税率の変更を好適に行うことができる。
【0197】
(3)上記(2)の構成において、前記変更手段は、前記操作モード制御手段によって制御さえる操作モードに応じて、前記一部の個数についての税率を変更可能にし、前記変更手段によって前記一部の数量についての税率が変更可能にされる場合、前記複数個から前記一部の個数を除いた残余個数を提示する提示手段を備えてもよい。
上記構成によれば、店員または顧客は、テイクアウト税率(またはイートイン税率)の個数を把握することができる。
【0198】
(4)上記(3)の構成において、前記提示手段によって提示された残余個数の決定を受け付ける操作と、前記残余個数とは異なる個数を入力する操作とのうち、いずれか一方の操作を受け付ける受付手段を備えてもよい。
上記構成によれば、提示した残余個数を一の操作で決定することができる。
【0199】
(5)上記(4)の構成において、前記受付手段は、前記残余個数とは異なる個数の入力を受け付けた場合、当該異なる個数に決定する操作と、確認用の操作とを受け付けてもよい。
上記構成によれば、二以上の操作で、総個数の変更を確定させることができるため、税率の変更に係る誤操作や誤登録を抑えることができる。
【0200】
(6)上述した課題を解決するために、本発明の他の態様であるプログラムは、商品販売データ処理装置に用いられるコンピュータを、商品の個数および商品の金額を含む商品情報を登録する登録手段、前記登録手段に登録された商品情報に含まれる金額と税率とに基づく税額を表示する税額表示手段、前記税額表示手段によって表示された税額に応じた税率を変更する変更手段、を備え、前記登録手段は、複数の税率のうち一の税率が課される特定商品の商品情報を登録可能であり、前記変更手段は、前記登録手段に複数個を示す前記特定商品の商品情報が登録された場合、前記複数個のうちの一部の個数についての税率の変更を制限する、ことを特徴とするプログラムである。
上記構成によれば、税シフト商品の税率の変更では煩雑な操作を伴うことがあることから、顧客による変更に制限を加えることができる。すなわち、税シフト商品の税率の変更を店員に行わせることができる。したがって、税率の変更に係る誤操作や誤登録を抑えることができるため、税率の変更を好適に行うことができる。
【0201】
(7)上述した課題を解決するために、本発明の他の態様である商品販売データ処理装置は、購入する商品の登録と、該登録した商品の精算とを顧客自らが行う商品販売データ処理装置であって、前記登録した商品を複数個登録した場合、登録した複数個のすべての税率を変更する第1の変更手段と、登録した複数個のうちの一部の税率を変更する第2の変更手段と、前記第1の変更手段による変更と、前記第2の変更手段による変更とを選択可能に表示する表示制御手段と、を備える商品販売データ処理装置である。
上記構成によれば、税シフト商品の税率の変更では煩雑な操作を伴うことがあることから、顧客による変更に制限を加えることができる。すなわち、税シフト商品の税率の変更を店員に行わせることができる。したがって、税率の変更に係る誤操作や誤登録を抑えることができるため、税率の変更を好適に行うことができる。
【0202】
なお、上記において説明したPOS端末装置における各機能(入出力、記憶、処理(判断含む))の全部又は一部は、当該機能の実行主体として説明した装置とは異なる他の装置において実現してもよい。
【0203】
例えば、ストアコントローラ10に代えて、POS端末装置20やクラウドサーバ(不図示)が、商品マスタ400を記憶してもよい。また、例えば、POS端末装置20に代えて、POS端末装置20が実行する処理(例えば、図6等)を、クラウドサーバやストアコントローラ等の他の装置が実行してもよい。
【0204】
また、上述した説明では、POS端末装置20が、登録部と、税額表示部と、変更部と、操作モード制御部と、提示部と、受付部と、第1の変更部と、第2の変更部と、表示制御部とを備える構成について説明したが、これらの機能部の全部または一部が、他のコンピュータ装置に具備されていてもよい。例えば、これらの機能部のうち全部または一部が、ストアコントローラ10に具備されていてもよいし、クラウドサーバに具備されていてもよいし、これら以外のコンピュータ装置に具備されていてもよい。また、これらの機能部が具備されるコンピュータ装置は、複数台であることに限らず、1台であってもよい。例えば、これらの機能部の全てを一のコンピュータ装置が具備していてもよい。
【0205】
上記に関連し、POS端末装置20は、税率変更の制限に関して、入出力のインタフェース部分に特化したいわゆるシンクライアントとして機能してもよい。つまり、POS端末装置20は、各種の入力(操作者の操作、スキャナ等のデバイスによる検出)を受け付け、入力情報(操作情報、スキャン情報等)をクラウドサーバに送信し、当該入力情報に基づくクラウドサーバの処理結果(更新画面情報、デバイスの制御情報等)を受信し、各種の出力(表示部への表示、デバイスの制御)を行ってもよい。
【0206】
また、以上に説明した、POSシステム1、取引状況管理装置11、POS端末装置20、クラウドサーバ、ショッピングシステム等を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピュータシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0207】
1…POSシステム
10…ストアコントローラ
11…取引状況管理装置
20…POS端末装置
201…CPU
202…ROM
203…RAM
204…ハードディスク
205…客側表示部
206…客側スキャナ部
208…カード決済部
209…釣銭機
210…店員側表示部
211…キー操作部
212…店員側スキャナ部
213…印刷部
214…音声出力部
215…通信部
216…カメラ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21