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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022094672
(43)【公開日】2022-06-27
(54)【発明の名称】工作機械制御装置および工作機械
(51)【国際特許分類】
   G05B 19/18 20060101AFI20220620BHJP
【FI】
G05B19/18 W
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020207688
(22)【出願日】2020-12-15
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-01-14
(71)【出願人】
【識別番号】000146847
【氏名又は名称】DMG森精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002273
【氏名又は名称】特許業務法人インターブレイン
(74)【代理人】
【識別番号】100134430
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 卓士
(72)【発明者】
【氏名】浅田 哲志
【テーマコード(参考)】
3C269
【Fターム(参考)】
3C269AB01
3C269BB11
3C269EF39
3C269JJ19
3C269PP02
3C269QC06
(57)【要約】
【課題】工作機械に対する機器の取付間違いを防止すること。
【解決手段】
機械加工のために工作機械に取り付けられた治具、工具およびワークの少なくともいずれか1つを識別する第1識別情報を取得する取得部と、
機械加工のために実行される加工プログラムと、取得部で取得した第1識別情報との組み合わせが、あらかじめ定められた対応関係に一致しているか否かを判定する判定部と、
判定部における判定の結果、あらかじめ定められた対応関係に一致していないと判定した場合に、治具またはワークの交換を促すよう報知する報知部と、
を備えた工作機械制御装置。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機械加工のために工作機械に取り付けられた治具を識別する第1識別情報を取得する取得部と、
前記機械加工のために実行される加工プログラムと、前記取得部で取得した前記第1識別情報との組み合わせが、あらかじめ定められた対応関係に一致しているか否かを判定する判定部と、
前記判定部において前記あらかじめ定められた対応関係に一致していないと判定した場合に、報知する報知部と、
を備えた工作機械制御装置。
【請求項2】
(A)前記第1識別情報と、前記加工プログラムを識別する第2識別情報との対応関係を示す対応表を記憶する記憶部をさらに備え、前記判定部は、前記対応表を参照して、前記加工プログラムと前記第1識別情報との組み合わせが正しいか否かの判定を行う、または
(B)前記加工プログラムは、プログラム内識別情報を含み、前記判定部は、前記加工プログラムを参照して、前記プログラム内識別情報と前記第1識別情報との対応関係が一致しているか否かの判定を行う、請求項1に記載の工作機械制御装置。
【請求項3】
前記取得部が取得した前記第1識別情報を一時的に記憶する一時記憶部と、
前記治具が取り外されたことを検知して、前記一時記憶部に記憶された前記第1識別情報を消去する消去部と、を備え、
前記第1識別情報は、前記治具に取り付けられたQRコード(登録商標)、RFID、バーコードの少なくなくとも1つに書き込まれた情報であり、
前記取得部は、前記QRコード(登録商標)、前記RFID、前記バーコードの少なくともいずれか1つの読取を行う請求項1または2に記載の工作機械制御装置。
【請求項4】
前記判定部は、
前記治具がクランプされているか否かを判定する第1判定手段と、
前記加工プログラムの選択を受け付ける受付手段と、
前記第1判定手段による判定後に、前記機械加工のために実行される加工プログラムと、前記取得部で取得した前記第1識別情報との組み合わせが、あらかじめ定められた対応関係に一致しているか否かを判定する第2判定手段と、
を備えた請求項1から3のいずれか1項に記載の工作機械制御装置。
【請求項5】
前記治具は、第1識別情報を有する第1治具と第3識別情報を有する第2治具があり、
前記判定部は、前記第1識別情報と前記第3識別情報とについて、それぞれ前記あらかじめ定められた対応関係と一致しているか否かを判定する請求項1から4のいずれか1項に記載の工作機械制御装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の工作機械制御装置を備えた工作機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、工作機械制御装置および工作機械に関する。
【背景技術】
【0002】
上記技術分野において、特許文献1には、加工プログラムに従って治具上のワークの加工を実行する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-225738号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記文献に記載の技術では、治具やワークと加工プログラムとの対応関係を確認できず、治具やワークの取付間違いを防止することができなかった。
【0005】
本発明の目的は、上述の課題を解決する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明は、特許請求の範囲に記載の構成を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、工作機械に対する機器の取付間違いを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態に係る工作機械システムの構成を示す図である。
図2】第1実施形態に係る工作機械内部の拡大図である。
図3】第1実施形態で実行される加工プログラムの一例を示す図である。
図4】第1実施形態に係る工作機械制御装置で実行される処理の流れを示すフローチャートである。
図5】第2実施形態に係る工作機械システムの構成を示す図である。
図6】第2実施形態に係る工作機械制御装置で実行される処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態について例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施の形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、本発明の技術範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0010】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態としての工作機械システム100について、図1を用いて説明する。工作機械システム100は、工作機械101および工作機械制御装置102を含む。ここでは工作機械101の一例としてターニングセンタを示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、マシニングセンタなど他の種類の工作機械でもよい。
【0011】
図1に示すように、工作機械制御装置102は、取得部121と判定部122と報知部123とID記憶部124と消去部125とを備える。
【0012】
取得部121は、機械加工のために工作機械101に取り付けられた治具を識別する識別情報としての治具IDを取得する。取得部121は例えばコードリーダーで実現できる。なお、本実施形態では、治具IDを取得するが、治具IDの代わりにワークIDを取得してもよいし、治具IDとワークIDの両方を取得してもよい。治具IDやワークIDは、治具やワークに取り付けられたQR(Quick Response)コード、RFID(radio frequency identifier)またはバーコードなどに書き込まれた情報である。つまり取得部121はQRコード(登録商標)リーダや、RFIDリーダなどとして機能する。
【0013】
判定部122は、機械加工のために実行される加工プログラムと、取得部121で取得した治具IDとの組み合わせが、あらかじめ定められた対応関係に一致しているか否かを判定する。判定部122は、CPUおよび判定プログラムを格納した不揮発性メモリを用いて実現できる。
【0014】
報知部123は、判定部122における判定の結果、あらかじめ定められた対応関係に一致していないと判定した場合に、治具またはワークの交換を促すよう、工作機械101のユーザに報知する。報知の方法は音声でも画像でも良く、例えばディスプレイやスピーカーやランプ等にを用いて報知部123を実現できる
ID記憶部124は、取得部121が取得した治具IDやワークIDを一時的に記憶するマクロ変数である。消去部125は、治具またはワークが取り外されたことを検知して、ID記憶部124に記憶された治具IDやワークIDを消去する。
【0015】
図2は、加工の手順を示す、工作機械内部の拡大図である。210は、治具のみを取付け、ワークをセットしていない状態を示している。左側のチャック201に取り付けられた治具としての芯金治具202には、QRコード(登録商標)221が貼り付けられている。一方、右側に取り付けられた芯押し治具203にもQRコード(登録商標)231が貼り付けられている。チャック201は、治具およびワークの少なくともいずれか1つを取り付けるものである。このように、治具202,203をクランプした状態で、治具のQRコード(登録商標)を読む。QRコード(登録商標)221、231を読み取ることで得た情報は、マクロ変数に一時的に記憶される。治具のつけ忘れを防止するため、治具202,203のチャックが開放された状態でのQRコード(登録商標)の読み取りに対してはエラー表示を行う。
【0016】
220は、治具202、203にワーク204を取付けた状態を示している。この状態で、ワーク204を回転させつつ工具205をワーク204に接触させることにより、(1)溶接目潰→(2)全体成形→(3)フチ部トリミングを順次行う。
【0017】
これにより、本成形品206(ここでは例としてトロンボーンのベル)を製造する。
【0018】
このとき、成形品の種類や材質の違いに応じて、例えば3種類の加工対象ワークと、3種類の芯金治具202と、2種類の芯押し治具203とを様々に組み合わせる必要がある。この組み合わせを間違えると、所望の成形品206を製造できなくなる。
【0019】
例えば、以下のように、心押し冶具:「B」は、製品1にしか用いられないが、心押し冶具:「D」は、製品2~4で共通に使用されるなどのパターンもある。
製品1:加工プログラムO0001 芯金治具:「A」、心押し冶具:「B」
製品2:加工プログラムO0002 芯金治具:「C」、心押し冶具:「D」
製品3:加工プログラムO0003 芯金治具:「E」、心押し冶具:「D」
製品4:加工プログラムO0004 芯金治具:「E」、心押し冶具:「D」
そこで、治具にQRコード(登録商標)をつけて、取り付けた治具のQRコード(登録商標)を読み取ってID記憶部124に記憶する。さらに加工プログラムの先頭で、記憶された識別情報と、加工プログラムとの組み合わせが適正か否かの判断を行い、適正でなければ加工開始前にエラー報知を行う。具体的には、加工プログラムに書かれた識別情報と、ID記憶部124に記憶された識別情報とを比較して一致するか否かの判断を行う。
【0020】
例えば、ターニングセンタであれば、左と右に治具をつけることができるが、判定結果に応じて、こちらの治具が正しい、こちらの治具は正しくない、両方の治具が正しくないといったエラーメッセージを表示させることができる。
【0021】
取得部121は、チャック201を識別するチャックIDをさらに取得してもよい。そして、判定部122は、機械加工のために実行される加工プログラムと、取得部121で取得した治具IDおよびチャックIDとの組み合わせが、あらかじめ定められた対応関係に一致しているか否かを判定してもよい。
【0022】
図3は、加工プログラム300の構成イメージである。加工プログラム300の先頭にある"%"はデータスタートを表す記号で、ここからプログラムが始まりますよ、という意味がある。加工プログラム300の最後にある"%"はデータエンドを表す記号で、プログラムはここまでですよ、という意味になる。つまり"%"から"%"までに読み込まれた複数のプログラムコードが一つの加工プログラムを構成する。
【0023】
データスタートの直後のブロックにプログラム番号302が記述される。"O"の後に続く数字がプログラム番号である。プログラム番号302は1つの加工プログラムに1つ定義される。
【0024】
次に、シーケンス番号N1で表されるプログラムモジュール303は、サイクルスタートの後で最初に実行されるプログラムブロックであり、工具の原点復帰を行うと同時に、芯金治具202と芯押し治具203とを判別する。つまり、QRコード(登録商標)の読取りによりID記憶部124(ここでは左の治具IDがマクロ変数#500、右の治具IDがマクロ変数#501に記憶される)に記憶されたIDと、この加工プログラム300中に指定されたID(ここでは、左がA、右がB)とが一致するか判定する。そして、その判定で一致しなければ、N2以降のコードに進まずに、エラー表示を行う。また、指定の変数(ここでは#500,#501)が空の場合にも、チェックができる状態になっていないとして、以降の加工プログラム300の実行を停止させる。
【0025】
プログラムモジュール303の照合判定でIDが一致すれば、シーケンス番号N2以降のプログラムモジュール304に進む。プログラムモジュール304では、扉開、ワークのクランプ、扉閉、加工、扉開、クランプ解除といったプログラムブロックが記述されている。
【0026】
チャックの内部に設けられた電圧センサにより、クランプ、アンクランプが検出できるが、QRコード(登録商標)で読み取ったIDは、その治具を取り付けるチャックのアンクランプでクリアされる。これにより、芯金段取替後、QRコード(登録商標)の読み取りを忘れてそのまま加工プログラム起動させるリスクを回避できる。芯押し治具はチャックではない方法で取り付けられている場合もあるが、その場合も芯押し治具の取り外しを検知してマクロ変数に記憶されたIDをクリアする。
【0027】
図4は、本実施形態の処理の流れを示すフローチャートである。ステップS401において、チャックを開放すると、そのアンクランプを検出して、そのチャックに対応するマクロ変数をクリアする。
【0028】
次にステップS403において、ユーザが治具を取り付け、ステップS405において、ユーザがコードリーダを用いることにより、治具に貼られた治具IDが読み取られ、マクロ変数(ID記憶部124)に登録される。これにより、工作機械制御装置102が工作機械101に取り付けられた治具を認識したことになる。
【0029】
次にステップS407において、ユーザによるサイクルスタート操作により、指定された加工プログラムが起動すると、最初に、治具の判定処理を行う。つまり加工プログラムにおいて指定された治具と、マクロ変数に記憶された治具とのマッチング判定を行う。それらが一致していなければステップS411に進み、エラー表示を行い、さらにステップS413で加工プログラムを停止させる。
【0030】
治具判定で問題がなければ、ステップS415に進み、扉を開き、ステップS417でのワークセットを待つ。さらにステップS419に進み、扉を閉じると、ステップS421で加工を開始する。加工が終了すると、ステップS423で再度扉を開き、ステップS425において、ユーザによるワークの回収を確認する。次にステップS427に進むと、全てのワークの加工が終了したかを判断し、所定数のワークの加工が終了していれば、加工プログラムを終了する。
【0031】
所定数のワークの加工が終了していなければステップS429に進み、リセット操作がないか判定して、リセット操作があったと判断すると、加工プログラムを終了させる。リセット操作がなければ、ステップS415に進み、次のワークの加工を行う。
【0032】
以上の構成および処理によれば、治具を用いた加工を行う場合に、治具の情報および治具と加工プログラムの組み合わせ情報を照合して、まちがった組み合わせで治具が使われることを防止することができる。
【0033】
[第2実施形態]
次に本発明の第2実施形態に係る工作機械制御装置502について、図5図6を用いて説明する。図5は、本実施形態に係る工作機械制御装置502の構成を説明するための図である。本実施形態に係る工作機械制御装置502は、上記第2実施形態と比べると、対応表記憶部526を有する点で異なる。その他の構成および動作は、第1実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0034】
対応表記憶部526は、加工プログラムの識別情報(O番号)と、その加工プログラムに用いられる治具(ここでは例として左右1つずつの治具)の識別情報との対応関係を記憶している。例えば、O番号が100番の加工プログラムに対しては、左の治具としてA、右の治具としてBが登録されている。また、O番号が200番の加工プログラムに対しては、左の治具としてC、右の治具としてDが登録されている。
【0035】
ユーザが、工作機械制御装置502の操作パネル521から、加工プログラムのO番号を指定した上で、治具のチェックを指示した場合、判定部522は、対応表記憶部526の内容を参照して、加工プログラムと治具の識別情報との組み合わせが正しいか否かの判定を行う。つまり、加工プログラムに対応する治具が取り付けられた否か判定する。このように本実施形態では、加工プログラムの実行前に、取り付けられた治具が適正かをチェックできる。
【0036】
工作機械制御装置に対応表をもたせることにより、第1実施形態のようにユーザが加工プログラムに、治具判定のプログラムコードを挿入しなくても、治具のQRコード(登録商標)を読み取った時点で、すぐに、その治具が適正か否かを判定できる。
【0037】
図6は、本実施形態の工作機械制御装置502で行われる処理の流れを説明するフローチャートである。図4のフローチャートと同じ処理については同じ符号を付して説明を省略する。
【0038】
治具IDを読取り、ID記憶部124に記憶すると、次に(または同時にあるいはその前に)、ステップS607において、加工プログラムのO番号を取得して、加工プログラムを特定する。
【0039】
次にステップS609に進み、一時的に記憶された治具IDと加工プログラムのO番号との組み合わせが適正か否かを、対応表記憶部526に記憶された対応表を用いて判定する。判定の結果、適正ではないと判断すると、ステップS611に進んで報知部123がエラー表示を行い、加工プログラムか、治具のいずれかが誤っていることまたはどの治具が不適切かをユーザに報知する。
【0040】
ステップS609における判定の結果、一時的に記憶された治具IDと加工プログラムのO番号との組み合わせが適正であると判定した場合には、ステップS407以降の処理に進み、加工を開始する。
【0041】
このように、治具IDがQRコード(登録商標)を用いて治具に取り付けられ、工作機械制御装置502の中に対応表が用意されていれば、判定部522を用いて、加工プログラムに合った治具が取り付けられたかをチェックできる。
【0042】
なお、ここでは、O番号と左右の治具の対応関係を示す対応表について示したが、いろんなバリエーションで対応表を持っていればいい。例えば、O番号と工具との対応表でもよいし、O番号とチャックと治具の対応表でもよい。
【0043】
[他の実施形態]
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明の技術的範囲で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。また、それぞれの実施形態に含まれる別々の特徴を如何様に組み合わせたシステムまたは装置も、本発明の技術的範囲に含まれる。
【0044】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用されてもよいし、単体の装置に適用されてもよい。さらに、本発明は、実施形態の機能を実現する情報処理プログラムが、システムあるいは装置に供給され、内蔵されたプロセッサによって実行される場合にも適用可能である。本発明の機能をコンピュータで実現するために、コンピュータにインストールされるプログラム、あるいはそのプログラムを格納した媒体、そのプログラムをダウンロードさせるサーバも、プログラムを実行するプロセッサも本発明の技術的範囲に含まれる。特に、少なくとも、上述した実施形態に含まれる処理ステップをコンピュータに実行させるプログラムを格納した非一時的コンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)は本発明の技術的範囲に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2021-05-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機械加工のために工作機械に取り付けられた芯金治具を識別する芯金治具識別情報を、前記芯金治具に取付けられた第1コードから取得し、前記工作機械に取り付けられた心押し治具を識別する心押し治具識別情報を、前記心押し治具に取付けられた第2コードから取得する取得部と、
前記芯金治具及び前記心押し治具に案内されたワークを機械加工するための加工プログラムを実行する際に、前記取得部で取得した芯金治具識別情報及び心押し治具識別情報の対応関係が、前記加工プログラムに記述された芯金治具識別情報及び心押し治具識別情報の対応関係に一致しているか否かを判定する判定部と、
前記判定部におい一致していないと判定した場合に、報知する報知部と、
を備えた工作機械制御装置。
【請求項2】
機械加工のために工作機械に取り付けられた芯金治具を識別する第1治具識別情報を前記芯金治具に取付けられた第1コードから取得し、前記工作機械に取り付けられた心押し治具を識別する第2治具識別情報を前記心押し治具に取付けられた第2コードから取得する取得部と、
前記芯金治具及び前記心押し治具に案内されたワークを機械加工するための加工プログラムの識別情報と前記第1治具識別情報と前記第2治具識別情報との対応関係が、あらかじめ定められた対応関係に一致しているか否かを判定する判定部と、
前記判定部において前記あらかじめ定められた対応関係に一致していないと判定した場合に、報知する報知部と、
を備えた工作機械制御装置。
【請求項3】
前記取得部が取得した前記第1、第2治具識別情報を一時的に記憶する一時記憶部と、
前記芯金治具または前記心押し治具が取り外されたことを検知して、前記一時記憶部に記憶された前記第1治具識別情報及び第2治具識別情報のうち、取り外された治具に対応する治具識別情報を消去する消去部と、
を備え、
前記第1コードは、前記芯金治具に取り付けられたRFIDまたはバーコードであり、
前記第2コードは、前記心押し治具に取り付けられたRFIDまたはバーコードであり、
前記取得部は、前記RFIDまたはバーコードの読取を行う請求項1または2に記載の工作機械制御装置。
【請求項4】
前記判定部は、
前記芯金治具及び前記心押し治具がクランプされているか否かを判定する第1判定手段と、
前記加工プログラムの選択を受け付ける受付手段と、
前記第1判定手段による判定後に、選択された前記加工プログラムと、前記取得部で取得した前記第1、第2治具識別情報との組み合わせが、あらかじめ定められた対応関係に一致しているか否かを判定する第2判定手段と、
を備えた請求項1から3のいずれか1項に記載の工作機械制御装置。
【請求項5】
加工プログラムを識別するプログラム識別情報と、その加工プログラムで用いるべき芯金治具を識別する芯金治具識別情報と、その加工プログラムで用いるべき心押し治具を識別する心押し治具識別情報の対応関係を示す対応表を記憶する記憶部をさらに備え、
前記判定部は、前記取得部が取得した前記第1治具識別情報及び前記第2治具識別情報と実行しようとする前記加工プログラムとの組み合わせが正しいか否かを、前記対応表を参照して判定する請求項に記載の工作機械制御装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の工作機械制御装置を備えた工作機械。
【手続補正書】
【提出日】2021-09-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機械加工のために工作機械に取り付けられた芯金治具を識別する第1治具識別情報を、前記芯金治具に取付けられた第1コードから取得し、前記工作機械に取り付けられた心押し治具を識別する第2治具識別情報を、前記心押し治具に取付けられた第2コードから取得する取得部と、
前記芯金治具及び前記心押し治具に案内されたワークを機械加工するための加工プログラムを実行する際に、前記取得部で取得した第1治具識別情報及び第2治具識別情報の対応関係が、前記加工プログラムに記述された第1治具識別情報及び第2治具識別情報の対応関係に一致しているか否かを判定する判定部と、
前記判定部において一致していないと判定した場合に、報知する報知部と、
を備えた工作機械制御装置。
【請求項2】
機械加工のために工作機械に取り付けられた芯金治具を識別する第1治具識別情報を前記芯金治具に取付けられた第1コードから取得し、前記工作機械に取り付けられた心押し治具を識別する第2治具識別情報を前記心押し治具に取付けられた第2コードから取得する取得部と、
前記芯金治具及び前記心押し治具に案内されたワークを機械加工するための加工プログラムの識別情報と前記第1治具識別情報と前記第2治具識別情報との対応関係が、あらかじめ定められた対応関係に一致しているか否かを判定する判定部と、
前記判定部において前記あらかじめ定められた対応関係に一致していないと判定した場合に、報知する報知部と、
を備えた工作機械制御装置。
【請求項3】
前記取得部が取得した前記第1、第2治具識別情報を一時的に記憶する一時記憶部と、
前記芯金治具または前記心押し治具が取り外されたことを検知して、前記一時記憶部に記憶された前記第1治具識別情報及び第2治具識別情報のうち、取り外された治具に対応する治具識別情報を消去する消去部と、
を備え、
前記第1コードは、前記芯金治具に取り付けられたRFIDまたはバーコードであり、
前記第2コードは、前記心押し治具に取り付けられたRFIDまたはバーコードであり、
前記取得部は、前記RFIDまたはバーコードの読取を行う請求項1または2に記載の工作機械制御装置。
【請求項4】
前記判定部は、
前記芯金治具及び前記心押し治具がクランプされているか否かを判定する第1判定手段と、
前記加工プログラムの選択を受け付ける受付手段と、
前記第1判定手段による判定後に、選択された前記加工プログラムと、前記取得部で取得した前記第1、第2治具識別情報との組み合わせが、あらかじめ定められた対応関係に一致しているか否かを判定する第2判定手段と、
を備えた請求項1から3のいずれか1項に記載の工作機械制御装置。
【請求項5】
加工プログラムを識別するプログラム識別情報と、その加工プログラムで用いるべき芯金治具を識別する芯金治具識別情報と、その加工プログラムで用いるべき心押し治具を識別する心押し治具識別情報と、の対応関係を示す対応表を記憶する記憶部をさらに備え、
前記判定部は、前記取得部が取得した前記第1治具識別情報及び前記第2治具識別情報と実行しようとする前記加工プログラムとの組み合わせが正しいか否かを、前記対応表を参照して判定する請求項2に記載の工作機械制御装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の工作機械制御装置を備えた工作機械。