IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ メタルエンジニアリング株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-搬送装置 図1
  • 特開-搬送装置 図2
  • 特開-搬送装置 図3
  • 特開-搬送装置 図4
  • 特開-搬送装置 図5
  • 特開-搬送装置 図6
  • 特開-搬送装置 図7
  • 特開-搬送装置 図8
  • 特開-搬送装置 図9
  • 特開-搬送装置 図10
  • 特開-搬送装置 図11
  • 特開-搬送装置 図12
  • 特開-搬送装置 図13
  • 特開-搬送装置 図14
  • 特開-搬送装置 図15
  • 特開-搬送装置 図16
  • 特開-搬送装置 図17
  • 特開-搬送装置 図18
  • 特開-搬送装置 図19
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022094970
(43)【公開日】2022-06-28
(54)【発明の名称】搬送装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 35/08 20060101AFI20220621BHJP
   B65G 35/00 20060101ALI20220621BHJP
   B22C 25/00 20060101ALI20220621BHJP
【FI】
B65G35/08 A
B65G35/00 B
B22C25/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020208004
(22)【出願日】2020-12-16
(71)【出願人】
【識別番号】592089799
【氏名又は名称】メタルエンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095577
【弁理士】
【氏名又は名称】小西 富雅
(74)【代理人】
【識別番号】100130188
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 喜一
(72)【発明者】
【氏名】石黒 克茂
【テーマコード(参考)】
4E094
【Fターム(参考)】
4E094CC61
(57)【要約】
【課題】搬送路に並行に設けられた移動体を使用して載置台を移動させ、かつ搬送路に対して直角な方向にローラコンベヤ等の汎用的な搬送設備で載置台を移動させることが可能な搬送装置を提供する。
【解決手段】搬送装置は、搬送路と、搬送路に搬送方向に沿って一列に並べられ搬送物が夫々載置される複数の載置台と、搬送路に並行に設けられるとともに載置台を係合する係合部を有し、載置台を搬送路に沿って移動させる移動体と、搬送路の端部に連絡し、搬送路に対して直角な方向に延在する移送路と、を備え、載置台には、搬送方向に対して直角な方向および下方に向かって延在し係合部に係合される被係合壁が、搬送方向に対する下流側および上流側に夫々設けられ、各被係合壁の下端部には、水平方向に沿って延在する接触面が夫々設けられ、移送路には、各接触面に接触させて載置台を搬送方向に直角な方向に移動させるコンベヤが設けられた。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送路と、
前記搬送路に搬送方向に沿って一列に並べられ搬送物が夫々載置される複数の載置台と、
前記搬送路に並行に設けられるとともに前記載置台を係合する係合部を有し、前記載置台を前記搬送路に沿って移動させる移動体と、
前記搬送路の端部に連絡し、前記搬送路に対して直角な方向に延在する移送路と、を備え、
前記載置台には、前記搬送方向に対して直角な方向および下方に向かって延在し前記係合部に係合される被係合壁が、前記搬送方向に対する下流側および上流側に夫々設けられ、
各前記被係合壁の下端部には、水平方向に沿って延在する接触面が夫々設けられ、
前記移送路には、各前記接触面に接触させて前記載置台を前記搬送方向に直角な方向に移動させるコンベヤが設けられた搬送装置。
【請求項2】
前記係合部は、前記移動体の下流側に設けられた下流側係合部と、前記移動体の上流側に設けられた上流側係合部とを備え、
前記搬送方向に対する下流側に設けられた前記被係合壁には、前記下流側係合部の係合を通過させる下流側切欠き部が設けられ、
前記搬送方向に対する上流側に設けられた前記被係合壁には、前記上流側係合部の係合を通過させる上流側切欠き部が設けられた請求項1に記載の搬送装置。
【請求項3】
前記搬送路と前記移送路との間には、前記載置台を支持する高さ位置を変えることで、前記搬送路と前記移送路との間で前記載置台を移し替える移し替え装置を備えた請求項1または請求項2に記載の搬送装置。
【請求項4】
前記載置台は、転動車輪を備えた搬送台車であり、
前記搬送路は、前記搬送台車が走行するレール軌道を備えた請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項5】
前記コンベヤは、前記接触面に接触して回転する複数のローラを備えたローラコンベヤである請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋳枠、鋳型および鋳造品等を載置した載置台を一列に並べて搬送する搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、鋳型や鋳造品を載置した載置台を搬送路上に一列に並べて搬送するものとして、特許公報第5548255号に記載されている台車搬送装置が知られている。
【0003】
この台車搬送装置は、簡素かつ安価な機構で構成され、鋳枠や鋳型等が載置されて搬送路に複数並べられた台車を、一つの駆動装置で駆動する移動体によってスムーズに搬送させるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第5548255号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1において、互いに平行に配置された複数の搬送路に対して直角な方向に延在して、平行する搬送路の搬送を繋ぐものとして、トラバーサが設けられている。
【0006】
しかし、搬送路に並べられて搬送される載置台(搬送台車)には、下方に突出する被係合突起が搬送方向の前後に設けられ、載置台は搬送路に並行に設けられた移動体の係合部に係合されて搬送される構造となっている。
そのため、搬送路に対して直角な方向に載置台を移動させることが可能な設備であるローラコンベヤなどの安価で汎用的な搬送設備が、利用できないという状況があった。
【0007】
本発明は、かかる課題を解決するために、搬送路に並行に設けられた移動体を使用して載置台を移動させ、かつ搬送路に対して直角な方向にローラコンベヤ等の安価で汎用的な搬送設備で載置台を移動させることが可能な搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る搬送装置は、搬送路と、前記搬送路に搬送方向に沿って一列に並べられ搬送物が夫々載置される複数の載置台と、前記搬送路に並行に設けられるとともに前記載置台を係合する係合部を有している。
【0009】
また、前記載置台を前記搬送路に沿って移動させる移動体と、前記搬送路の端部に連絡し、前記搬送路に対して直角な方向に延在する移送路と、を備えている。
【0010】
また、前記載置台には、前記搬送方向に対して直角な方向および下方に向かって延在し前記係合部に係合される被係合壁が、前記搬送方向に対する前側および後側に夫々設けられ、各前記被係合壁の下端部には、水平方向に沿って延在する接触面が夫々設けられている。
前記移送路には、各前記接触面に接触させて前記載置台を前記搬送方向に直角な方向に移動させるコンベヤが設けられている。
【0011】
これによると、搬送路において移動体に載置台の被係合壁を係合させて移動させ、移送路においてコンベアに被係合壁の下端の接触面を接触させて移動させる。移動体による移動とコンベアによる移動とを容易にかつ確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明を実施した実施形態の搬送装置の全体概要を示す平面図である。
図2図1におけるA-A断面図である。
図3】載置台の平面図である。
図4】載置台を下流側から見た正面図である。
図5】載置台を一部断面で示す下流側から見た図である。
図6】載置台の側面図である。
図7】搬送装置の移送路を主に説明する概要図である。
図8】第一移送路において、新たな載置台が第一搬出位置に送り出される前の状態を示す図である。
図9】第一移送路において、新たな載置台が第一搬出位置に送り出され、クッション装置が複数の載置台を下流側から受けに行った状態を示す図である。
図10】第一移送路において、プッシャー装置で複数の載置台を下流側へ押し出した状態を示す図である。
図11】第二搬入位置において、移し替えローラから支持レールに受け渡した状態を示す図である。
図12図8に対応する図であり、第一搬送路から第一搬出位置に載置台が送り出される前の状態を示す図である。
図13】第一搬出位置において、搬出された載置台が支持レールに固定された状態を示す図である。
図14図9に対応する図であり、第一搬出位置において、支持台が上昇して支持レールから移し替えローラに載置台が受け渡された状態を示す図である。
図15】第一搬送路を上流側から見た一部を断面で示す図である。
図16】第一移送路を上流側から見た一部を断面で示す図である。
図17図10に対応する図であり、第二搬入位置において、第一移送路から載置台が搬入された状態を示す図である。
図18図11に対応する図であり、第二搬入位置において、支持台が下降して載置台だ移し替えローラから支持レールに受け渡された状態を示す図である。
図19】第二搬入位置から第二搬送路に載置台が搬入された状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
1.(第一実施形態)
本件発明にかかる搬送装置を、鋳造ラインにおいて鋳枠や鋳型などの搬送物を載置台8としての搬送台車に載置して搬送する搬送装置1に実施した第一実施形態について、図1図19に基づいて以下に説明する。
【0014】
本明細書において、載置台8が搬送路2(第一搬送路2a,第二搬送路2b)に沿って搬送される方向を「搬送方向」という。載置台8が移送路3(第一移送路3a,第二移送路3b)に沿って搬送される方向を「移送方向」という。載置台8の搬送を水の流れに例えて、鋳造ラインにおいて搬送の基点になる側を「上流側」、搬送の終点になる側を「下流側」という。搬送方向および移送方向において上流方向を「後方」といい、下流方向を「前方」というものとする。搬送路2および移送路3の搬送方向に延在する中心線を想定した場合に、その中心線より遠い側を「外側」、近い側を「内側」というものとする。
【0015】
本実施形態の載置台搬送装置1は、搬送路2としての第一搬送路2aおよび第二搬送路2bと、移送路3としての第一移送路3aおよび第二移送路3bと、移し替え装置4としての第一移し替え装置4aおよび第二移し替え装置4bと、移動体5としての第一移動体51および第二移動体52と、移動体駆動機構7と、プッシャー装置61およびクッション装置62とを備えている。
第一搬送路2a、第二搬送路2b、第一移送路3aおよび第二移送路3bには、複数の載置台8が夫々一列に並べられている。
【0016】
1-1.(搬送路)
搬送路2における第一搬送路2aは、図1において下方向に搬送物(図略)を載置した載置台8を搬送する。
第一搬送路2aは、載置台レール21と分離ストッパ22とを備えている。載置台レール21は、レール軌道に相当する。
【0017】
載置台レール21は、図2および図15に示すように、搬送方向に沿って水平に延在するように一対形成されている。一対の載置台レール21は、搬送方向に延在する一対のI型梁23の上端外側に夫々対応して敷設されている。一対のI型梁23は、床面Fより突設された複数本の支柱24によって支持され、載置台レール21を高架状に保持している。載置台レール21上には、鋳型または鋳枠が載置された載置台8が搬送方向に沿って一列に配置されている。
【0018】
(分離ストッパ装置)
第一搬送路2aの下流端位置DEPには、図2に示すように、分離ストッパ22が設けられている。分離ストッパ22は、下流端位置DEPにある載置台8のさらなる下流方向への自由移動を規制する。
【0019】
分離ストッパ22は、エアシリンダ装置22aとクランク装置22bとを備えている。エアシリンダ装置22aは、I型梁23の下部側面に固定されている。クランク装置22bは、中央部が回動可能に載置台レール21の側面に軸支されている。クランク装置22bは、I型梁23の側面に軸支されエアシリンダ装置22aのピストン部に一端が連結されるとともに、他端には載置台レール21上に進退するストッパ部22b1が設けられている。ストッパ部22b1は、載置台レール21上に前進したときに下流端位置DEPに位置決めされた載置台8の下流側の軸受部8b(後述)の下流側端部に当接するようになっている。
【0020】
第二搬送路2bは、第一搬送路2aに並設され、第一搬送路2aの搬送方向とは逆方向に搬送物が搬送される。構成は、図1図に示すように、第一搬送路2aと同様なので、説明を省略する。
【0021】
1-2.(移送路)
移送路3の第一移送路3aについて以下に説明する。
第一移送路3aは、第一搬送路2aの下流端位置DEPに整列する第一搬出位置COP1と、第二搬送路2bの上流端位置UEPに整列し、かつ第一搬出位置COP1に対向する第二搬入位置CIP2と、の間に配置されている。
【0022】
第一移送路3aは、第一搬出位置COP1から第二搬入位置CIP2へと搬送物を載置した載置台8を移動する。第一移送路3aは、第一搬送路2aおよび第二搬送路2bと直角な方向に延在している。第一移送路3aは、後述する第一移し替え装置4aを介して、第一搬送路2aの下流端位置DEPと、第二移し替え装置4bを介して第二搬送路2bの上流端位置UEPと夫々連絡している。
【0023】
第一移送路3aは、ローラコンベヤ31を備えている。ローラコンベヤ31の上流端に対向する位置には、プッシャー装置61を備え、ローラコンベヤ31の下流端に対向する位置には、クッション装置62を備えている。
【0024】
(ローラコンベヤ)
ローラコンベヤ31は、図7および図8に示すように、搬送方向に沿って延在する一対のローラフレーム31aを備えている。ローラフレーム31aは、床面Fに立設された複数の支柱31bの上端に支持されている。ローラフレーム31aには、搬送方向に対して直角な方向に沿って延在する複数の回転軸(図示せず)が内側に向かって突出するように対に設けられている。各回転軸には、夫々円盤状のローラ31cが回転自在に軸支されている。対となったローラ31cの外周上部には、後述する載置台8の下流側の下流側被係合壁8dまたは上流側の上流側被係合壁8uの接触面CSが、載置されるようになっている。
【0025】
第二移送路3bは、第二搬送路2bの下流端位置DEPに整列する第二搬出位置COP2と、第一搬送路2aの上流端位置UEPに整列し、かつ第二搬出位置COP2に対向する第一搬入位置CIP1と、の間に配置されている。第二移送路3bは、第二搬出位置COP2から第一搬入位置CIP1へと搬送物を移動する。
【0026】
第二移送路3bは、第一搬送路2aおよび第二搬送路2bと直角な方向に延在している。第二移送路3bは、後述する第一移し替え装置4aを介して、第二搬送路2bの下流端位置DEPと、第二移し替え装置4bを介して第一搬送路2aの上流端位置UEPと夫々連絡している。
第二移送路3bは、第一移送路3aと搬送方向が逆方向であることが異なり、その他の構成は同様であるため説明を省略する。
【0027】
1-3.(移し替え装置)
移し替え装置4は、搬送路2から移送路3に載置台8を移し替える第一移し替え装置4aと、移送路3から搬送路2に載置台8を移し替える第二移し替え装置4bとを備えている。第一移し替え装置4aは、第一搬出位置COP1と第二搬出位置COP2とに設けられている。第二移し替え装置4bは、第一搬入位置CIP1と第二搬入位置CIP2とに設けられている。第一移し替え装置4aと第二移し替え装置4bとは、構成が同様であるため、第一移し替え装置4aにより代表して説明する。
【0028】
第一移し替え装置4aは、支持レール41と、突出支持部43と、支持台44と、支持壁45と、移し替えローラ46と、昇降装置47とを備えている。
第一搬出位置COP1に立設された四本の支柱24のうち、移送方向に並ぶ二本の支柱24間には、移送方向に延在する一対の上部梁部材23uと一対の下部梁部材23dとが夫々横架されている。
上部梁部材23uの間には、レール支持部材41sに固定された一対の支持レール41が搬送方向に沿って横架されている。支持レール41は、載置台レール21に連続して整列するように固定されている。
【0029】
突出支持部43は、図12に示すように、支持レール41の一方の外側にブラケットを介して固定されている。ブラケットは、支持レール41に沿って延在する板状体で形成され、支持レール41に下方で支持レール41に沿って延在する境界線で屈曲された水平支持面43sが形成されている。水平支持面43sには、軸支持部が設けられ、軸支持部には支持レール41に沿って延在する棒状部材43aの一端部が支持レール41に対して直角方向の軸心を持つ回転軸で回動自在に連結されている。
【0030】
棒状部材43aの他端部には、図2に示すように、支持レール41に対して直角な回転軸を有するローラ43bが回転自在に設けられ、棒状部材43aの中間部の他端部側にはコイルばね43cが設けられている。コイルばね43cは棒状部材43aの下面とブラケットの水平支持面との間に配置され、棒状部材43aの他端部を上方へ付勢するよう構成されている。
【0031】
支持レール41の終端部(搬送路2とは反対側の端部)にはストッパ42が設けられ、ストッパ42と棒状部材43aの他端部に設けられたローラ43bとの間に、載置台8の後述する転動車輪8c及び軸受部8bを挟持することで、載置台8を支持レール41上に位置決めして保持する(図13参照)。
【0032】
第一移動体51が載置台8を下流端位置DEPから第一搬出位置COP1に搬送したときの停止位置において、下流端位置DEPに移動された載置台8は、転動車輪8cが、突出支持部43のローラ43bの頂部をストッパ42側へ乗り越えた状態で停止する。すなわち、ストッパ42側へ(さらに下流側へ)付勢された状態で停止するように設定されている。
【0033】
支持台44は、略矩形の板状に形成され、対となった支持レール41の間に隙間を生じて嵌り込む幅寸法で形成されている(図7参照)。支持台44は、搬送路に対向する側面の中央部と、側面の反対側の側面の中央部とには、矩形状に切り欠かれた逃げ部44nが形成されている。支持台44の第一搬送路2aに対して直角な両端部の上面には、上方および移送方向に沿って延在する支持壁45が対に立設されている。なお、側面の反対側の側面の中央部の逃げ部44nは、例えば、材料費の削減や成形時のバランスを容易にするために設けられる。
【0034】
各支持壁45の上部外側には、移送方向に沿って複数(本実施形態では各四つ)の移し替えローラ46が並べられて設けられている。各移し替えローラ46は、移送方向に直角な方向(搬送方向に沿った方向)に延在する回転軸を有している。移し替えローラ46は、後述する昇降装置47で、支持台44が上昇端に位置決めされた際に、ローラコンベヤ31のローラ31cと整列する。
【0035】
支持壁45の搬送路に対向する中央部分には、上端より支持台44の上面まで達する矩形状の切欠き部45nが形成されている。逃げ部44nおよび切欠き部45nは、後述する第一移動体51および第二移動体52の上流側係合部57が、載置台8の下流側被係合壁8dに係合する際に、移し替え装置4の支持台44および支持壁45に接触するのを防止する。
また、逃げ部44nおよび切欠き部45nは、第一移動体51および第二移動体52の下流側係合部58が、載置台8の上流側被係合壁8uに係合する際に、移し替え装置4の支持台44および支持壁45に接触するのを防止する。
【0036】
昇降装置47は、支持台44の移し替えローラ46がローラコンベヤ31のローラ31cに整列する上昇端位置と、支持台44の支持レール41が載置台レール21に整列する下降端位置との間で、支持台44を昇降させる。
昇降装置47は、油圧シリンダ装置で構成され、シリンダ部47a、ピストン部47b、および電磁切替弁(図略)を備えている。
【0037】
シリンダ部47aは、上下方向に延在するように下部梁部材23dに上部において固定されている。ピストン部47bは、シリンダ部47aの上部より進退するように設けられ、ピストン部47bの上端部は、支持台44の下面中央に固定されている。シリンダ部47aは、図略の油送パイプを介して油圧ポンプ(図略)に連通している。シリンダ部47aと油圧ポンプとの間には、電磁切替弁(図略)が設けられている。電磁切替弁は、図略の制御装置によって作動が制御されている。
【0038】
1-4.(移動体)
移動体5における第一移動体51は、図2に示すように、第一搬送路2aの下方に設けられ、第一搬送路2aの搬送方向に沿って往復動する。
第一移動体51は、第一搬送路2aの一対のI型梁23の下部内縁部には夫々載置台レール21に平行する移動体レール59が敷設され、移動体レール59には第一移動体51の転動輪53が載置される。
【0039】
第一移動体51は、上流端位置UEP側(図1において上側)に設けられた直方体形状の移動体上流部5aと下流端位置DEP側(図1において下側)に設けられた直方体形状の移動体下流部5bとを備えている。
【0040】
移動体上流部5aと移動体下流部5bとの間には、棒状の接続部5cが設けられている。接続部によって、移動体上流部5aと移動体下流部5bとは一体となって移動する。移動体上流部5aおよび移動体下流部5bの側部には夫々前後左右に前記転動輪53が回転自在に軸支されている(図2参照)。
【0041】
また、移動体上流部5aの上流側下部には、図2に示すように、下方に突出するブラケット54が設けられている。ブラケット54には、後述するスライダークランク機構を構成する第一リンク部材71の一端部が互いに回動自在に連結されている。
【0042】
また、移動体上流部5aの上流端位置UEP側の上部には上方に突出する矩形状の上流側係合部57が設けられている。この上流側係合部57は、第一移動体51において搬送方向に直交する方向の中心より一方(図1における第一搬送路2aにおいて右側)にずれた位置に設けられ、後述する上流側切欠き部UN(載置台8の上流側被係合壁8uに設けられている)に対向する。上流側係合部57は、上流側切欠き部UNによって上流側被係合壁8uに係合せずに通過し、下流側被係合壁8dと係合するよう構成される。
【0043】
移動体下流部5bの下流端位置DEP側の上部には上方に突出する矩形状の下流側係合部58が設けられている。この下流側係合部58は、搬送方向に直交する水平方向の中心より他方(図1における第一搬送路2aにおいて左側)にずれた位置に設けられ、後述する下流側切欠き部DN(載置台8の下流側被係合壁8dに設けられている)に対向する。これにより下流側係合部58は、下流側切欠き部DNによって下流側被係合壁8dに係合せずに通過し、後述の上流側被係合壁8uと係合するよう構成される。
【0044】
(移動体駆動機構)
移動体駆動機構7は、図1に示すように、第一移動体51と第二移動体52とを一つのインバータ制御機能付きモータ77で駆動させている。移動体駆動機構7は、第一移動体51の移動体上流部5aに連結する第一リンク部材71と、第一リンク部材71に連結する第一クランクアーム73と、第一クランクアーム73を回転させる駆動軸771を有するインバータ制御機能付きモータ77とを備えている。
【0045】
また、移動体駆動機構7は、第二移動体52の移動体下流部5bに連結する第二リンク部材72と、第二リンク部材72に連結する第二クランクアーム74を備える。第二クランクアーム74も、第一クランクアーム73と同様にインバータ制御機能付きモータ77の駆動軸771によって回転する。
【0046】
駆動装置は、インバータ制御機能付きモータ77および駆動軸771により構成される。
駆動軸771には、図2に示すように、第一クランクアーム73および第二クランクアーム74が夫々基端部において相対回転不能に組付けられている。各クランクアーム73,74は、移動体51,52が前進を開始する始点において略水平に位置し、回転途中で下死点を通過して移動体51,52の前進が終了する終点において始点の反対側に略水平に位置する。
【0047】
そして、第一搬送路2aにおける第一クランクアーム73と第二搬送路2bにおける第二クランクアーム74とは同時に同方向に回転する。そのため、互いに反対方向に載置台8が搬送される第一搬送路2aと第二搬送路2bとでは、クランクアーム73,74の回転方向に対する各移動体51,52の前進・後退の位置づけが相違する。
【0048】
具体的には、図2において、第一搬送路2aにおいて第一クランクアーム73の時計回りの回転により第一移動体51が前進する(搬送方向に沿って移動する)ときに第二搬送路2bでは第二クランクアーム74の時計回りの回転により第二移動体52が後退し(搬送方向の反対方向に移動し)、第一搬送路2aにおいて第一クランクアーム73の反時計回りの回転により第一移動体51が後退するときに第二搬送路2bにおいて第二クランクアーム74の反時計回りの回転により第二移動体52が前進する。
【0049】
また、第一クランクアーム73の回転経路には、下死点を通過した位置に減速用近接スイッチ92が、一時停止近接スイッチ93、終点位置には最終端用近接スイッチ94が、第一クランクアーム73が揺動する往路復路夫々に設けられている。これらのスイッチが配置された位置に第一クランクアーム73が到達することにより、インバータ制御機能付きモータ77に対して所定の回転制御がなされる。これらのインバータ制御機能付きモータ77、減速用近接スイッチ92、一時停止近接スイッチ93、最終端用近接スイッチ94により駆動制御手段が構成される。第二クランクアーム74についても同様に、これらの近接スイッチ92,93,94が設けられている。
【0050】
これらの移動体駆動機構7は、スライダークランク機構を使った公知技術であるため、詳細な説明は省略する。この移動体駆動機構の公知例として、特許公報第5548255号公報に記載の技術を挙げることができる。
【0051】
1-5.(プッシャー装置・クッション装置)
プッシャー装置61は、後述する載置台8の一方の側面(搬送方向に沿って平行な面)を押圧する。プッシャー装置61は、図1に示すように、例えば油圧シリンダ装置により構成され、載置台8に当接するプッシャー部材61a、プッシャー部材61aが先端に設けられたピストン部61b、ピストン部61bを進退させるシリンダ部61cを有している。シリンダ部61cには図略の油送パイプを介して油圧ポンプ(図略)が連通され、シリンダ部61cと油圧ポンプとの間には、電磁切替弁(図略)が設けられている。電磁切替弁は、図略の制御装置によって制御される。
【0052】
クッション装置62は、後述する載置台8の他方の側面(第一搬送路2aの搬送方向に沿って平行な面)を受け止める。クッション装置62は、例えば油圧シリンダ装置により構成され、載置台8に当接するクッション部材62a、クッション部材62aが先端に設けられたピストン部62b、ピストン部62bを進退させるシリンダ部62cを有している。シリンダ部62cには図略の油送パイプを介して油圧ポンプ(図略)が連通され、シリンダ部62cと油圧ポンプとの間には、電磁切替弁(図略)が設けられている。電磁切替弁は、図略の制御装置によって制御される。
【0053】
プッシャー装置61およびクッション装置62により移送路上に一列に並べられた複数の載置台8を、上流側および下流側(前方および後方)から挟持して、1ピッチ(一台の載置台8の移送方向の長さ)ずつ移送方向へ搬送する。プッシャー装置61およびクッション装置62は、公知技術であるため、詳細な説明を省略する。
【0054】
1-6.(載置台)
載置台8は、搬送物を載置して、搬送路2および移送路3を移動する。
本実施形態における載置台8は、搬送路2において、載置台レール21(レール軌道)を搬送物を載置して移動する搬送台車として機能し、移送路3においては、移送路3のローラコンベヤ31上を搬送物を載置して移動する車輪のないパレットとして機能する。
載置台8は、図3に示すように、載置台本体8aと、上流側被係合壁8u(被係合壁)と、下流側被係合壁8d(被係合壁)と、接触面CSと、転動車輪8cと、下流側切欠き部DNと、上流側切欠き部UNと、を備えている。
【0055】
(載置台本体)
載置台本体8aは、例えば、鋳鉄製で矩形板状に形成されている。載置台本体8aにおいて搬送方向の前方となる端部の縁には、図4に示すように、下方に向かって突出する下流側被係合壁8d(被係合壁に相当)が設けられている。
【0056】
(下流側被係合壁)
下流側被係合壁8dは、例えば、鋳鉄製で載置台本体8aと一体に形成されている。下流側被係合壁8dは、搬送方向に対して直角な方向および下方に向かって延在し、横方向に長い長方形板状に形成されている。下流側被係合壁8dは、移動体の移動体上流部5aに設けられた上流側係合部57と係合するよう構成される。
(接触面)
下流側被係合壁8dの下面には、接触面CSが形成されている。接触面CSは、水平に延在する平滑面で形成されている。下流側被係合壁8dの接触面CSは、第一移送路3aのローラコンベヤ31に載置台8が配置された場合に、移送方向に向かって左側のローラ31cの外周面上に位置決めされる。
【0057】
(下流側切欠き部)
下流側被係合壁8dには、移送方向に直角な方向から矩形状に切り欠くことで形成された下流側切欠き部DNが設けられている。下流側切欠き部DNは、載置台8の下流側被係合壁8dにおいて搬送方向に直交する方向の中心より一方(第一搬送路2aにおいては、図1において左側、第二搬送路2bにおいては、図1において右側)にずれた位置に設けられている。下流側切欠き部DNは、移動体51,52の移動体下流部5bに設けられた下流側係合部58が、下流側被係合壁8dに係合しないで通過するように構成されている。
【0058】
載置台本体8aにおいて搬送方向の後方となる端部の縁には、下方に向かって突出する上流側被係合壁8u(被係合壁に相当)が設けられている。
(上流側被係合壁)
上流側被係合壁8uは、例えば、鋳鉄製で載置台本体8aと一体に形成されている。上流側被係合壁8uは、搬送方向に対して直角な方向および下方に向かって延在し、図5に示すように、横方向に長い長方形板状に形成されている。上流側被係合壁8uは、移動体51,52の移動体下流部5bに設けられた下流側係合部58と係合するよう構成される。
(接触面)
上流側被係合壁8uの下面には、接触面CSが形成されている。接触面CSは、水平に延在する平滑面で形成されている。上流側被係合壁8uの接触面CSは、第一移送路3aのローラコンベヤ31に載置台8が配置された場合に、移送方向に向かって右側のローラ31cの外周面上に位置決めされる。
【0059】
(上流側切欠き部)
上流側被係合壁8uには、移送方向に直角な方向から矩形状に切り欠くことで形成された上流側切欠き部UNが設けられている。上流側切欠き部UNは、載置台8の上流側被係合壁8uにおいて搬送方向に直交する方向の中心より一方(第一搬送路2aにおいては、図1において右側、第二搬送路2bにおいては、図1において左側)にずれた位置に設けられている。上流側切欠き部UNは、移動体5の移動体上流部5aに設けられた上流側係合部57が、上流側被係合壁8uに係合しないで通過するように構成されている。
【0060】
載置台本体8aの前後左右には下方に突設された軸受部8bが四か所に設けられている。
軸受部8bは、左右対となっており、各軸受部8bには、図6に示すように、転動車輪8cが回転自在に軸支されている。転動車輪8cは、載置台レール21上を転動する。
【0061】
なお、載置台8は、第一搬送路2aと第二搬送路2bとにおいて、進行方向が逆となるため前方と後方とが逆となるが、いずれの場合においても進行方向に向かって前方を「下流側」と、進行方向に向かって後方を「上流側」と呼称するものとする。したがって、第一搬送路2aにおける下流側被係合壁8dは、第二搬送路2bにおいて上流側被係合壁8uとなり、第一搬送路2aにおける上流側被係合壁8uは、第二搬送路2bにおいて下流側被係合壁8dとなる。
【0062】
1-7.(制御装置)
制御装置は、図示はしないが、減速用近接スイッチ92、一時停止近接スイッチ93、最終端用近接スイッチ94による検出信号に基づいて、インバータ制御機能付きモータ77の回転を制御する。また、電磁切替弁の動作を制御する。
【0063】
1-8.(まとめ)
上記の記載で明らかなように、本発明に係る搬送装置1は、搬送路2と、搬送路2に搬送方向に沿って一列に並べられ搬送物が夫々載置される複数の載置台8と、を備えている。
また、搬送路2に並行に設けられるとともに載置台8を係合する係合部57,58を有し、載置台8を搬送路2に沿って移動させる移動体5と、搬送路2の端部に連絡し、搬送路2に対して直角な方向に延在する移送路3と、を備えている。
【0064】
また、載置台8には、搬送方向に対して直角な方向および下方に向かって延在し係合部57,58に係合される被係合壁8d,8uが、搬送方向に対する下流側および上流側に夫々設けられ、各被係合壁8d,8uの下端部には、水平方向に沿って延在する接触面CSが夫々設けられている。
移送路3には、各接触面CSに接触させて載置台8を搬送方向に直角な方向に移動させるコンベヤ31が設けられている。
【0065】
これによると、搬送路2において移動体5に載置台8の被係合壁8d,8uを係合させて移動させ、移送路3においてコンベア31に被係合壁8d,8uの下端の接触面CSを接触させて移動させる。移動体5による搬送方向の移動とコンベア31による搬送方向に直角な方向の移動とを容易にかつ確実に行うことができる。
【0066】
また、係合部57,58は、移動体5の下流側に設けられた下流側係合部58と、移動体5の上流側に設けられた上流側係合部57とを備えている。
下流側に設けられた下流側被係合壁8dには、下流側係合部58の係合を通過させる下流側切欠き部DNが設けられ、上流側に設けられた上流側被係合壁8uには、上流側係合部57の係合を通過させる上流側切欠き部UNが設けられている。
【0067】
これによると、下流側係合部58を複数の載置台8のうち先頭の載置台8の上流側の上流側被係合壁8uに係合し、上流側係合部57を複数の載置台8のうち後尾の載置台8の下流側の下流側被係合壁8dに係合させることで、複数の載置台8をその間に挟持して、安全かつ迅速に搬送することができる。
【0068】
搬送路2と移送路3との間には、載置台8を支持する高さ位置を変えることで、搬送路2と移送路3との間で載置台8を移し替える移し替え装置4を備えている。
これによると、搬送路2と移送路3とに搬送する載置台8の保持される高さ位置が違っていたとしても、移し替え装置4によって、高さを調節して確実かつ迅速に載置台8を移し替えることができる。
【0069】
また、載置台8は、転動車輪8cを備えた搬送台車であり、搬送路2は、搬送台車が走行するレール軌道(載置台レール21)を備えている。
【0070】
これによると、搬送路2においては、載置台8としての搬送台車が、搬送路2に並行に移動する移動体5に係合されてレール軌道(載置台レール21)を走行することで、迅速かつ安全に搬送物を搬送することができる。
【0071】
コンベヤは、接触面CSに接触して回転する複数のローラ31cを備えたローラコンベヤ31である。
これによると、汎用性があり安価なローラコンベヤ31を使用してコストの削減を図った搬送装置1とすることができる。
【0072】
2.(作動)
上記のように構成された載置台搬送装置1の作動について、図7から図19に基づいて以下に説明する。
【0073】
まず、図7に示すように、第一搬送路2a、第一移送路3a、第二搬送路2bおよび第二移送路3bにおいて載置台8が並べられている。第二移送路3bと第一移送路3aとの間の第二移し替え装置4bにおいて、載置台8が位置決めされている。その他の移し替え装置4は、載置台8がなく開いた状態にある。
なお、第一移送路3aは載置台8が一台空いた状態で表現されているが、これはローラコンベヤ31を明示するために図面上空けたものであり、実際には空いた場所にも載置台8が並べられている。
【0074】
また、図8に示すように、複数の載置台8は、第一移送路3aのローラコンベヤ31上に並べられている。このとき、第一搬出位置COP1における第一移し替え装置4aは、図12に示すように、下降端位置まで下降された状態にある。第二搬入位置CIP2にある第二移し替え装置4bは、同様に下降端位置まで下降された状態にある。載置台レール21と同じ高さに固定されている支持レール41よりも移し替えローラ46が下となる高さ位置まで下降されている。
【0075】
制御装置は、インバータ制御機能付きモータ77を駆動させて、第一移動体51および第二移動体52を第一搬送路2aおよび第二搬送路2bに沿って移動させる。第一移動体51は、第一搬送路2aにおいて上流側から下流側に移動し、第15図に示すように、載置台8は、載置台レール21上を転動車輪8cで転動して移動する。第一移動体51は、第一搬送路2a上の複数の載置台8を夫々一ピッチ(一台の載置台8の搬送方向の長さ)移動させ、下流端にあった載置台8を第一搬出位置COP1に位置決めする。このときに、図13に示すように、下流端にあった載置台8は、載置台レール21から支持レール41上に移動した状態となる。
また、第二移動体52は、第二搬送路2bにおいて載置台8を移動させることなく、下流側から上流側に戻る。
【0076】
次に、制御装置は、図9に示すように、第一移送路3aに対向する第一移し替え装置4aおよび第二移し替え装置4bにおいて、昇降装置47のピストン部47bを前進させ、移し替えローラ46が上部に配置された支持台44を上昇させる。
このとき、上流側の第一移し替え装置4aにおいて、図14に示すように、載置台8は、支持レール41から上昇する移し替えローラ46に受け渡される。上流側被係合壁8uの接触面CSと下流側被係合壁8dの接触面CSとが、移送方向に対して直角な水平方向に対となった移し替えローラ46に接触した状態となる。
制御装置は、移し替えローラ46がローラコンベヤ31のローラ31cと高さ位置が一致するまで、支持台44を上昇させる。
【0077】
また、制御装置は、図9に示すように、第一移送路3aの下流端に対向するクッション装置62のピストン部62bを前進させ、第一移送路3aの下流端に配置された載置台8の下流側端部を受ける準備をする。
【0078】
次に制御装置は、プッシャー装置61のピストン部61bを前進させ、第一移送路3a上の複数の載置台8のうち上流端に位置する載置台8の上流側端部に当接させ、第一移送路3a上の複数の載置台8を下流側に移動させる。その際、下流端の載置台8は、下流端側のクッション装置62のクッション部材62aで受ける。移動において、載置台8は、図16に示すように、ローラコンベヤ31のローラ31c上を接触面CSで接触しながら移動する。
【0079】
そして、複数の載置台8は、図10に示すように、プッシャー装置61とクッション装置62とで挟持された状態で、第一移送路3a上を一ピッチ(一台の載置台8の移送方向の長さ)下流側へ移動する。下流端にあった載置台8は、第二搬入位置CIP2に位置決めされる。このとき、図17に示すように、ローラコンベヤ31のローラ31cから第二搬入位置CIP2にある移し替えローラ46に移動した状態となる。
複数の載置台8の移動が完了すると、クッション装置62のピストン部62bは、さらに下流側に後退し、クッション部材62aと載置台8の下端側端部との間に隙間を設ける。この隙間によって、第二搬入位置CIP2に位置決め載置台8が第二搬送路2bへ搬入されるのを可能にする。
【0080】
次に、制御装置は、図11および図18に示すように、移し替え装置4の昇降装置47を駆動させて、支持台44を下降する。支持レール41に載置台8の転動車輪8cを載せることで、載置台8を移し替えローラ46から支持レール41に受け渡す。第二搬入位置CIP2に位置決めされた載置台8は、支持レール41の上で、突出支持部43とストッパ42とによって上流側の転動車輪8cが保持されている。
【0081】
次に、制御装置は、第二搬送路2bの第二移動体52の上流側係合部57に第二搬入位置CIP2に位置決めされた載置台8の下流側被係合壁8dを係合して、第二搬送路2bに並べられた複数の載置台8を下流側へ移動させる。
以下、同様に搬送物を載せた載置台8の搬送および移送が実行される。
【0082】
なお、本実施形態では、第一搬送路2a、第一移送路3a、第二搬送路2bおよび第二移送路3bを矩形状に形成した搬送装置としたが、これに限定されない。例えば、直線状に並ぶ載置台8としてレール上を移動する台車を使用したが、これに限定されず、例えば搬送路と移送路とが直角になるように配置された搬送装置に使用することができる。また、搬送路が三列あって、移送路がその間を連絡する四つの連絡路とすることができる。
また、移送路にローラコンベヤを使用したが、これに限定されない。例えばチェーンコンベヤを使用することができる。
【0083】
本発明は、上記しかつ図面に示した実施形態のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できる。
【符号の説明】
【0084】
1:搬送装置、2:搬送路、2a:第一搬送路、2b:第二搬送路、3:移送路、3a:第一移送路、3b:第二移送路、4:移し替え装置、5:移動体、51:第一移動体、5a:移動体上流部、5b:移動体下流部、52:第二移動体、57:上流側係合部、58:下流側係合部、7:移動体駆動機構、77:インバータ制御機能付きモータ(駆動装置)、771:駆動軸(駆動装置)、8:載置台、8u:下流側被係合壁、8d:上流側被係合壁、CS:接触面、UN:上流側切欠き部、DN:下流側切欠き部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19