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特開2022-95004シート検出装置、及びシート後処理装置、及び画像形成装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022095004
(43)【公開日】2022-06-28
(54)【発明の名称】シート検出装置、及びシート後処理装置、及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 43/08 20060101AFI20220621BHJP
【FI】
B65H43/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020208072
(22)【出願日】2020-12-16
(71)【出願人】
【識別番号】000208743
【氏名又は名称】キヤノンファインテックニスカ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098589
【弁理士】
【氏名又は名称】西山 善章
(74)【代理人】
【識別番号】100098062
【弁理士】
【氏名又は名称】梅田 明彦
(74)【代理人】
【識別番号】100147599
【弁理士】
【氏名又は名称】丹羽 匡孝
(72)【発明者】
【氏名】手川 高彰
【テーマコード(参考)】
3F048
【Fターム(参考)】
3F048AA01
3F048AA10
3F048AB01
3F048BA05
3F048BB10
3F048BD07
3F048CC01
3F048DA06
3F048DC13
3F048EB22
(57)【要約】
【課題】結露が生じうる環境においても、結露による透過率の変動を抑え、精度良くシートを検知出来るシート検出装置を提供する。
【解決手段】光学式センサの光路上に、部分的に凹凸加工を施された透明部材を、加工パターンを変えて対向して配置させる事により、結露が発生した際の透過率の変動を低減させ、シートを精度良く検知する。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の搬送方向に搬送されるシートを間に挟んで互いに対向して配置され、前記シートを案内する搬送経路を形成する第1案内部材及び第2案内部材と、
前記シートの厚み方向において前記第1案内部材及び第2案内部材の一方に設けられ、前記搬送経路を案内される前記シートを検出すべく光を発する発光部と、
前記発光部に対して、前記シートの厚み方向において前記第1案内部材及び前記第2案内部材の他方に設けられ、前記発光部から光を受けて電気信号を出力する受光部と、
前記発光部及び受光部の光路上に位置し、前記第1案内部材及び前記第2案内部材に設けられた長方形若しくは正方形の第1開口部及び第2開口部と、
結露により光の透過率が減少する第1面領域と、前記第1面領域と略等しい面積を有し、結露により光の透過率が増加する第2面領域を備え、前記第1開口部の全領域を覆う第1透明部材と、
結露により光の透過率が減少する前記第1面領域と、前記第1面領域と略等しい面積を有し、結露により光の透過率が増加する前記第2面領域を、前記第1透明部材の前記第1面領域及び前記第1透明部材の前記第2面領域に対向して備え、前記第2開口部の全領域を覆う第2透明部材と、を備えたシート検出装置。
【請求項2】
前記第1面領域及び前記第2面領域は前記シート搬送方向に沿って交互に配置される請求項1に記載のシート検出装置。
【請求項3】
前記第1面領域及び前記第2面領域は、前記第1透明部材及び前記第2透明部材の前記シートと対向する面に設けられる請求項1又は請求項2に記載のシート検出装置。
【請求項4】
前記第1面領域は平面で構成され、前記第2面領域は凹凸面で構成される請求項1乃至請求項3の何れかの項に記載のシート検出装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4の何れかの項に記載のシート検出装置により検出されたシートに所定の後処理を施す後処理手段を備えたシート後処理装置。
【請求項6】
請求項5に記載のシート後処理装置により前記所定の後処理を施されるシートに対して、事前に画像を形成する画像形成手段を備えた画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送されてきたシートを検出することが可能なシート検出装置、及びそれを備えたシート後処理装置、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置から搬出されるシートを受け入れて、穿孔処理(パンチ処理)、ステイプル処理(針綴じ)、折り曲げ、整本、仕分け、整合、積載、などの後処理を行うシート後処理装置が実用化されている。また、画像形成装置の一部の製品では、このようなシート後処理装置が内蔵されたり、購入選択肢(いわゆるオプション)として接続されたりする。
【0003】
特許文献1に示されるシート後処理装置は、シートに熱や圧力を加える画像形成装置の後段に配置されており、画像形成装置から搬入されるシートの搬送経路にパンチユニット(穿孔手段)を設けている。このシート後処理装置は、ステイプル処理を行う処理トレイを備えており、パンチユニットで穿孔したシートを処理トレイに重ねて積載し、ステイプル処理したり、またはパンチユニットで穿孔したシートを排出トレイに連続的に排出し積載したりすることも出来る。
【0004】
パンチユニットは、搬入されるシートに対して一対の穿孔部材(ポンチ)を、横レジセンサによる検知結果を用いて搬送方向と直交する方向に移動させることにより、シートと穿孔位置のセンター合わせを行っている。これにより、シート1枚ごとに整合処理を行うことなく、シートのセンター基準で穿孔処理が施せるように構成される。なお、横レジセンサは、シート搬送方向に直交する方向へのシートの位置または位置ずれを検知するためのセンサで光学式センサを使用している。
【0005】
また、一般的にシートを検知するための光学式センサは、所定の光を発する発光部と、発せられた光を受光する受光部を備えており、受光部の受光量がある閾値を下回った際に、発せられた光を遮るシートが在ると判断し、シートの検知を行う。さらに紙粉や埃などが発光部や受光部に付着しないよう、光を透過するカバーを光路上に用いる構成も多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2018-131278
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、光学式センサを用いたシート検知では、前述した光を透過するカバーのように光路上に配置される部品の透過率が低下するとシートの検知精度が低下してしまう。例えば、画像形成装置から搬出されるシートは熱せられており、シートから発生した水蒸気が光学式センサの光路上に配置される部品に付着して結露し、透過率を低下させることがある。この場合、受光部の受光量が低下するため光を遮るシートが存在しないにも関わらずシートが在ると誤判断してしまうという問題があった。
【0008】
本発明は、上記の問題点に鑑み為されたもので、結露が生じうる環境においても、結露による透過率の変動を抑え、精度良くシートを検知出来るシート検出装置、及びこれを備えたシート後処理装置、画像形成装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、請求項1記載のシート検出装置は、所定の搬送方向に搬送されるシートを間に挟んで互いに対向して配置され、前記シートを案内する搬送経路を形成する第1案内部材及び第2案内部材と、前記シートの厚み方向において前記第1案内部材及び第2案内部材の一方に設けられ、前記搬送経路を案内される前記シートを検出すべく光を発する発光部と、前記発光部に対して、前記シートの厚み方向において前記第1案内部材及び前記第2案内部材の他方に設けられ、前記発光部から光を受けて電気信号を出力する受光部と、前記発光部及び受光部の光路上に位置し、前記第1案内部材及び前記第2案内部材に設けられた長方形若しくは正方形の第1開口部及び第2開口部と、結露により光の透過率が減少する第1面領域と、前記第1面領域と略等しい面積を有し、結露により光の透過率が増加する第2面領域を備え、前記第1開口部の全領域を覆う第1透明部材と、結露により光の透過率が減少する前記第1面領域と、前記第1面領域と略等しい面積を有し、結露により光の透過率が増加する前記第2面領域を、前記第1透明部材の前記第1面領域及び前記第1透明部材の前記第2面領域に対向して備え、前記第2開口部の全領域を覆う第2透明部材と、を備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、光学式センサの光路上に、部分的に凹凸加工を施された透明部材を配置することで、第1と第2透明部材の結露の程度に差が生じても、透過率の変動を低減でき、シートを精度良く検知することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】画像形成システムの全体構成を概略的に示す図。
図2図1のシステムにおけるシート後処理装置の要部の構成を示す側面図。
図3】穿孔処理部の詳細構成を示す平面図。
図4】穿孔処理部、横レジセンサの配置を示す上面図。
図5】横レジセンサの構成を示す断面図。
図6】凹凸加工を施した面における光の透過イメージ図。
図7】凹凸加工を施さない面における光の透過イメージ図。
図8】凹凸加工の結露による透過率特性図。
図9】透明カバーの形状を示す上面図。
図10】横レジセンサ断面での光の透過図。
図11】整合機構の構成を概略的に示す平面図。
図12】シート後処理装置の制御構成を示すブロック図。
図13】シート後処理装置による後処理動作を説明するフローチャート。
図14】交互に加工していない透明カバーを示す上面図。
図15】格子状、鱗模様状に加工した透明カバーを示す上面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0013】
[画像形成システム]
図1に本発明に係わる画像形成システムの全体構成を示す。同図の画像形成システムは画像形成装置A(画像形成装置)とシート後処理装置B(シート後処理装置)で構成され、画像形成装置Aで画像形成したシートをシート後処理装置Bで一時的に部揃え収納してステイプル綴じした後に排出トレイに収納する。シート後処理装置Bは、画像形成装置Aにおいて画像形成条件と共に設定された後処理(仕上げ処理)モードに応じて仕上げ処理した後に、シートを排出トレイに収納するよう構成されている。以下、画像形成装置A及びシート後処理装置Bについて説明する。
【0014】
[画像形成装置]
画像形成装置Aは、シート上に静電印刷機構で画像を形成する場合を示し、給紙部2と画像形成部3と排紙部4とで構成されている。画像形成装置Aの装置ハウジング1には、画像形成するシートを収納した給紙部2が内蔵され、この給紙部2は、装置ハウジング1に着脱自在な給紙カセット2a、2b、2cによって構成されており、給紙カセット2a、2b、2cはそれぞれ異なるシートサイズに対応している。
【0015】
画像形成部3は、給紙部2から搬送されてくるシートへデータ処理部9から転送された画像データに従って画像形成する。図示の画像形成部3は静電印刷機構を示し、感光ドラム8に静電潜像を形成するビーム投光器と、静電潜像にトナーインクを付着する現像器10と、転写チャージャ11とクリーナとで構成されている。これらの具体的な構成と動作については広く知られているので、詳細な説明は省略する。
【0016】
給紙部2からレジストローラ対7に搬送されたシートに、感光ドラム8に形成した画像インクを転写チャージャ11で転写する。転写チャージャ11の下流側には定着ローラ対12が配置され、転写された画像を加熱定着してシートを排紙部4に搬送する。排紙部4は、装置ハウジング1に配置された画像形成装置排紙口13と、排紙ローラ対15とで構成される。
【0017】
データ処理部9は、画像読取ユニット5が読み取った画像データ、或いは外部のネットワーク、コンピュータ入力装置などから送られた画像データを設定された画像形成条件に応じて、前述のビーム投光器に電気信号として送信する。
【0018】
図示の画像形成装置Aは、それと一体な画像読取ユニット5と、このユニットに原稿を給送する原稿自動給送装置19とを備えている。画像読取ユニット5は、原稿を載置するプラテン16と、このプラテン16に沿って移動する読取キャリッジ17とで構成され、プラテン16上の原稿を読取キャリッジ17でスキャニングして画像データに変換するスキャナ装置で構成されている。また、原稿自動給送装置19は、給紙トレイ20にセットした原稿をプラテン16に自動的に給送するユニットとして画像読取ユニット5に一体に取り付けられている。
【0019】
デュープレックスパス14は、画像形成部3から画像形成されるシートを表裏反転してレジストローラ対7に循環搬送し、シートの裏面側に画像形成部3で画像形成し、排紙部4から画像形成装置排紙口13に搬出する。
【0020】
画像形成装置Aは、上記静電印刷機構以外にも、インクジェット画像形成方式、オフセット印刷方式、シルク印刷方式などの種々の画像形成機構が採用可能である。
【0021】
「シート後処理装置」
本発明のシート後処理装置Bは、図1に示すように画像形成装置Aから画像形成済みのシートが搬入されると、穿孔処理部50でシート後端を穿孔処理し、さらに該シートを処理トレイ29に部揃えして収納した後、ステイプル綴じ処理等の後処理を施し、処理したシート(又はシート束)を排出トレイ32に収納する。
【0022】
図2は、シート後処理装置Bの構成を詳細に示している。シート後処理装置Bは、装置ハウジング21を備え、装置ハウジング21内には、搬送されるシートを案内する搬送経路22と、搬送されるシートに穿孔処理を施す穿孔処理部50と、搬送経路22から搬送されたシートを一時的に収納する処理トレイ29と、後処理されたシートを積載収納する排出トレイ32とで構成されている。
【0023】
以下、本発明に係るシート後処理装置Bについて詳細に説明する。
【0024】
[搬送経路]
搬送経路22は、後処理装置ハウジング21を略水平方向に直線状に横断するように形成されている。搬送経路22の入口側には、画像形成装置排紙口13に連結する搬入口101が設けられ、画像形成装置Aから搬送されてくるシートを、下流側の処理トレイ29に向けて案内するように構成されている。
【0025】
搬送経路22には、シート搬送手段を構成する搬入ローラ対24と排出ローラ対25とがシート搬送方向に沿って上流側と下流側に順に配置されている。搬入ローラ対24及び排出ローラ対25は、それぞれ図示しない搬送ローラ駆動モータに連結されており、該搬送ローラ駆動モータに駆動されてシートを搬入口101から排紙口103に向けて搬送する。
【0026】
また、搬送経路22には、搬入センサ23が、搬入ローラ対24の搬入口101側に配置されている。搬入センサ23は、搬入口101から搬送されるシートの先端及び後端をそれぞれ検出すると、後述するシート後処理装置Bの制御部200に組み込まれた制御CPU203に検出信号を送信する
【0027】
[穿孔処理部]
穿孔処理部50は、搬送経路22上の搬入センサ23と、搬入ローラ対24との間に配置され、搬送されるシートの後端に穿孔処理を施す。図3は穿孔処理部50を排紙口103側から見た図である。穿孔処理部は、穿孔ユニットフレーム55、穿孔部材51、駆動カム52、駆動回転軸53、穿孔部材駆動モータ54で構成されており、穿孔部材51と駆動カム52は所定の間隔で2つ配列されている。
【0028】
穿孔部材駆動モータ54は伝動機構を介して駆動回転軸53に連結され、駆動回転軸53を回転させることで、駆動カム52を回転させる。これにより、駆動カム52に接続された、穿孔部材51を上下動(穿孔方向に往復動)させ、シートに穿孔処理を施す。
【0029】
穿孔ユニットフレーム55は、搬送経路22を挟んで上部フレーム55aと、下部フレーム55bを備え、共に穿孔部材51が通るための穿孔穴が形成されている。上部フレーム55aの穿孔穴は穿孔部材51をシートに導く役割を成し、下部フレーム55bの穿孔穴は穿孔部材51がシートを穿孔する際に、力が逃げないようシートを保持する役割も成している。
【0030】
また、下部フレーム55bのさらに下に穿孔処理により発生したシート屑を堆積させる屑ボックスを配置する構成や、穿孔部材51をさらに備え、穿孔駆動モータ54の回転方向を変更することで、穿孔状態(例えば2穴穿孔、3穴穿孔)を選択出来る構成が一般に知られている。この際は、所望の穿孔状態に応じて駆動カム52の回転方向の位相をずらして配置する。
【0031】
[穿孔処理部シフト機構]
上述した穿孔処理を施す際、搬送されるシートが搬送方向と直交する方向にずれて搬送されると、穿孔位置が所望の位置からずれてしまう。このずれを補正するために、穿孔処理部50は、シート搬送方向と直交する方向に移動することが可能なシフト機構を備えている。
【0032】
図4は、穿孔処理部50周辺の上面図である。穿孔処理部50は、図示しない穿孔処理部シフトモータに連結されており、搬送されるシートに穿孔処理を施す際、該穿孔処理部シフトモータに駆動されて、シート搬送方向と直交するシフト方向に移動する。
【0033】
さらに、移動しながら穿孔処理部50に備えられる横レジセンサ60により、搬送されるシートの端部を検出し、穿孔部材51と搬送されるシートのセンター位置が一致するように停止する。停止位置は、横レジセンサ60によるシート端部検出結果と、後述する本体制御部202から通知されるシートのサイズ情報により決定される。
【0034】
横レジセンサ60は、図5に記すように、搬送経路22を形成する上側及び下側案内部材70、71(第1及び第2案内部材)の外側に配置される一対の発光部61(発光部)と受光部62(受光部)から構成される。また、上側及び下側案内部材70、71には、発光部61と受光部62を結ぶ直線上に上側開口部64、及び下側開口部63(上側開口部64及び下側開口部63のいずれか一方を第1開口部とし、他方を第2開口部と称してもよい。)が設けられ光路を成しており、さらに上側開口部64、下側開口部63には紙粉や埃などが発光部61に付着しないよう透明カバー65a及び65b(透明部材)が配置されている。
【0035】
図9に示されるように、上側開口部64及び下側開口部63は、夫々長方形形状に構成されているが、正方形形状に構成されてもよい。
【0036】
上述の光路にシートがない場合、発光部61から発せられた光は、透明カバー65bを透過し、下側開口部63、上側開口部64、及び透明カバー65aを通って受光部62に到達する。そして、受光部62で光電変換され、図示しない電気回路を通った後、制御CPU203に入力される。この時の電圧値をV1とする。一方、光路上にシートがある場合は、受光部62に光が到達出来ないため、制御CPU203に入力される電圧は非常に小さい値となる。この時の電圧値をV2とする。
【0037】
V1とV2は、常にV1>V2の関係であり、V1とV2の間に閾値Vthを設けることで、制御CPU203はシートの有無を判断出来る。例えば、入力される電圧値がVthより大きければシートはないと判断し、Vth以下であればシートがあると判断する。
【0038】
本実施例では、閾値VthをV1とV2の中央値となるよう予め設定する構成とするが、発光部61、受光部62、電気回路などのばらつきや経時変化を考慮して、製品製造時に調整する構成としても良いし、製品への電源投入時にVthを算出する構成としても良い。
【0039】
[横レジセンサ透明カバー]
画像形成装置Aから搬入されるシートは、加熱定着により温められており、シート後処理装置Bが冷えている場合にはシートの周囲に結露が発生する。本実施例における透明カバー65a,65bは、搬送されるシートの面に対向する表面の一部分に凹凸加工を施すことで、結露が発生した場合も発光部61から発せられた光の透過率が変化しにくい構成となっている。
【0040】
凹凸加工とは、サンドブラスト等の手法により表面に細かい凹凸を設けて凹凸面を形成する加工である。図6(a)に、凹凸加工を施した面(第2面領域)に結露が発生した際の、光の透過イメージ図を記す。表面に設けられた凹凸に、結露により発生した水滴66が入り込むことで、透明カバー65を通過する光が水滴66によって屈折されることを低減し、光の透過率を増加することが出来る。ただし、図6(b)に記すように、結露が発生しない場合においては、凹凸により光が屈折される。
【0041】
図7(a)及び(b)に、搬送されるシートの面に対向する凹凸加工を施さない面、例えば平面等(第1面領域)における、結露の発生有無による光の透過イメージ図を記す。凹凸加工を施さない面においては、結露により発生した水滴66により光は屈折され、光の透過率を減少する。対して結露が発生しない場合には光は直線的に透明カバー65を透過することが可能である。つまり、凹凸加工を施した面と、施さない面では、図8に記すように結露の発生有無によって光の透過率が逆転する関係となる。
【0042】
図9(a)、図9(b)は、それぞれ透明カバー65a及び65bの上面図である。透明カバー65a及び65bには、上述した凹凸加工を施した面67(第2面領域)と、凹凸加工を施さない面68(第1面領域)がシート搬送方向に繰り返し交互に配置されている。透明カバー65bの面67(第2面領域)と面68(第1面領域)の面積比率は等しく、透明カバー65aは、透明カバー65bの面67(第2面領域)に鉛直に対向する面に、面67(第2面領域)と面68は略等しい面積で配置され、透明カバー65bの面68(第1面領域)に鉛直に対向する面に、面67(第2面領域)と面68(第1面領域)を略等しい面積で配置されている。
【0043】
図10(a)から(d)に記すように、透明カバー65bに結露が発生していない場合の透明カバー65bを透過する光の量は、凹凸加工を施さない面68(第1面領域)を通る光が大部分を占める。一方、透明カバー65bに結露が発生した場合の透明カバー65bを透過する光の量は、凹凸加工を施した面67(第2面領域)を通る光が大部分となり、結果、結露の発生有無で透明カバー65bを透過する光の量はほぼ変化しない。
【0044】
次に透明カバー65bの面68(第1面領域)を透過した光は、鉛直に配置された透明カバー65aの面67(第2面領域)と面68(第1面領域)を透過する。さらに、透明カバー65bの面67(第2面領域)を透過した光は、鉛直に配置された鉛直に配置された透明カバー65aの面67(第2面領域)と面68(第1面領域)を透過する。これらの場合も前述したように結露の発生有無で透明カバー65aを透過する光の量はほぼ変化しない。
【0045】
なお、横レジセンサ60は、穿孔処理部50とは独立した機構で構成されても良いし、様々なサイズのシートに対応するために、シフト方向の異なる位置に複数設ける構成としても良い。
【0046】
[処理トレイ]
排紙口103の下流側には処理トレイ29が配置されている。処理トレイ29は、シートの排出方向(図2では右から左の方向)での後端部を支持する紙載台29aを備えて、排出トレイ32との間で排紙口103から搬送されたシートを略水平方向にブリッジ支持するように配置されている。
【0047】
処理トレイ29には、シートの排出方向での後端部を位置規制する規制ストッパ105とステイプルユニット31とが配置されている。よって、搬送経路22から排出されるシートは、排出方向とは反対の方向(図2では右方向)に反転搬送されて、排紙口103の下方に配置されている処理トレイ29に収納される。ステイプルユニット31は、はから採用されている周知のものであり、反転搬送により紙載台29a上に積載され部揃えされたシート束をステイプル針で綴じ処理する。
【0048】
[整合機構]
処理トレイ29には、図2で示すように、排紙口103から搬送されてくるシートのシート幅方向に該シートの搬送方向と直交する向きに進退して位置決めする整合手段である整合機構30が配置されている。図11では整合機構30を上面図で示しており、整合機構30は、排紙口103から処理トレイ29に搬入されたシートのセンターを基準に位置合わせを行うために、処理トレイ29上のシートの左側縁と係合する左整合板30Lと、シートの右側縁と係合する右整合板30Rとを備える。
【0049】
この左右の整合板30L及び30Rはそれぞれ処理トレイ29の処理トレイ紙載台29aに形成されているガイド溝(図示せず)に嵌合支持され、シート幅方向にシートの搬送方向と直交する向きにスライドして移動可能となっている。そして、処理トレイ29の底部には前記ガイド溝に沿って一組のプーリ対111を配置して、それぞれのプーリ対111にはベルト112が架け渡されている。そして、各ベルト112には、左右の整合板30L及び30Rがそれぞれ固定されている。また、各プーリ対111の一方のプーリにはシフトモータMZ1及びMZ2が連結されている。
【0050】
このような構成で左右一対形成されている左整合板30Lと右整合板30Rとは、それぞれの整合板LシフトモータMZ1及び整合板RシフトモータMZ2の駆動でシート幅方向に往復移動する。このとき、整合板LシフトモータMZ1及び整合板RシフトモータMZ2を同期させて反対方向に同一量回転駆動させることで、処理トレイ29上に搬入されたシートをセンター基準で整合することが可能となる。
【0051】
[シート搬出機構]
上述の処理トレイ29には、排紙口103からシートを処理トレイ紙載台29a上に搬送する反転ローラ対28と、処理トレイ紙載台29a上のシートを規制ストッパ105に送る掻込みローラ104が配置されている。反転ローラ対28は排紙口103から送られたシートを排出方向に搬送した後に排出反対方向に送る正逆転ローラで構成されている。図示の反転ローラ対28は、排出方向上方に位置する反転上部ローラ28aと下方に位置する反転下部ローラ28bで構成され、両ローラは互いに圧接離間するローラ対で構成されている。
【0052】
反転下部ローラ28bは処理トレイ紙載台29aに埋設された固定ローラ構造で、反転上部ローラ28aは後処理装置ハウジング21に昇降可能に構成されている。反転上部ローラ28aは後処理装置ハウジング21に揺動可能に軸支持された昇降アームに取り付けられ、このアームには昇降するソレノイド、モータなどのアクチュエータが連結されている。これと共に反転上部ローラ28aには排出方向及び排出反対方向に正逆転する反転ローラ駆動モータ108(図示せず)が連結されている。
【0053】
そして後述する制御CPU203は排紙センサ102からのシート先端検出信号からシート先端がローラニップ位置に到達するまでは反転上部ローラ28aを離間した上昇位置に位置させ、シート先端がローラニップ位置に到達した後には反転上部ローラ28aを反転下部ローラ28bと圧接する作動位置に下降させる。これと共に反転上部ローラ28aをシート後端が排紙口103から搬出するまでは排出方向に回転し、その後には排出反対方向に回転する。これによって搬送経路22から送られたシートは排出方向に進み、シート後端が排紙口103から処理トレイ29上に進入したのちに排出反対方向に進む。
【0054】
つまり後述する制御CPU203は、排紙センサ102でシート先端を検出した後、シート先端がローラニップ間に進入したタイミングで上方に待機している反転上部ローラ28aを下方のニップ位置に降下させ、反転下部ローラ28bと圧接した状態で排出方向に所定量回転し、その後に排出反対方向に回転する。この制御は排紙センサ102でシート先端を検出した信号とシート後端を検出した信号を基準に遅延回路が構成されている。
【0055】
上記掻込みローラ104は、排紙口103の排出ローラ対25と一体に回転するベルト部材(図示せず)で構成され、排出ローラ対25から処理トレイ紙載台29a上の最上シートの上に垂れ下がるように配置されている。そして排出ローラ対25と同一方向に回転し紙載台上のシートに規制ストッパ105に向かう搬送力を付与する。このほか掻込みローラ104としては、エンドレスベルトに限らず上下に揺動するローラ構造、パドル構造など種々の機構が採用可能である。
【0056】
[排出トレイ]
排出トレイ32は、シートを積載収納する排出トレイ紙載面32aと、この排出トレイ紙載面32aに積載されたシート端部を突き当て規制するシート端規制面32bとを有する収納構造で構成されている。(図2参照)この排出トレイ紙載面32aは排紙口103からの段差が固定された高さの固定トレイ構造と、シートの積載量に応じて上下動する昇降トレイ構造のいずれかのスタック構造が採用される。
【0057】
排出トレイ紙載面32aは昇降トレイ構造で構成されている。このため後処理装置ハウジング21に昇降可能なトレイ載台32cがガイドレール106に支持され、このトレイ載台32cに排出トレイ紙載面32aを有する排出トレイ32が固定されている。トレイ載台32cは図示しないが、例えば後処理装置ハウジング21に昇降可能にガイドレール106を配置し、このレールに嵌合支持したトレイ載台32cを上下一対のプーリに巻廻したベルト、ワイヤーなどの牽引部材で支持する。そして巻き上げプーリを昇降モータで回転して排出トレイ32を所定の高さ位置に昇降する。
【0058】
上記排出トレイ紙載面32aは、図2に示すように排出方向下流側が高く上流側は低くなるように傾斜した傾斜紙載面で構成されている。そしてこの排出トレイ紙載面32aの傾斜角度は積載するシート種類によって異なるがほぼ40度以上(シートによっては35度以上)に形成されている。この傾斜角度を大きく設定すると排出トレイ紙載面32a上に搬入されたシートは高速で滑り落ちてシート端規制面32bに突き当て規制され、この傾斜角度を小さく設定すると排出トレイ紙載面32a上に搬入されたシートは緩やかに滑り落ちてシート端規制面32bに突き当たる。従って傾斜角度を大きく設定するとシートを迅速で確実にシート端規制面32bに沿って積載することが可能であり、装置の水平方向の寸法(大きさ)を小型化することが可能となる。
【0059】
[制御構成]
本実施形態のシート後処理装置Bの制御構成を、図12のブロック図に従って説明する。シート後処理装置Bの制御部200は、画像形成装置Aの本体制御部202に接続され、本体制御部202は、同じく画像形成装置Aに設けられたユーザ操作部201に接続されている。
【0060】
制御部200は、制御CPU203によってコンピュータ制御され、ROM204に記憶された制御プログラムデータをRAM205にコピーし、それに従って後処理動作を制御する。この後処理動作では、シート後処理装置Bに搬入されて搬送されるシートに対して、穿孔処理部50による穿孔処理や、処理トレイ29に部揃えして収納したシート束にステイプル綴じ等の後処理を施したり、後処理したシート束を排出トレイ32に排出したりする動作を実行する。
【0061】
制御CPU203には、画像形成装置Aの本体制御部202からシート情報(搬送方向サイズ、搬送直交方向サイズ、坪量等)やジョブ開始信号、ジョブ終了信号が入力される。これらの情報や信号を受信すると、制御CPU203は、RAM205にコピーされた制御プログラムデータに基づき、シート後処理装置Bの動作を制御する。
【0062】
さらに、制御CPU203は、画像形成装置Aから搬出されたシートを搬送経路22に受け入れて搬送する搬送制御部203aと、シート整合制御部203bと、後処理制御部203cと、シート束排出制御部203dを備えており、ユーザ操作部201より入力され、本体制御部202から通知されるジョブ情報(後処理内容、シートサイズ、シート束枚数等)に基づき、シート後処理装置Bの動作を制御する。
【0063】
搬送制御部203aは、搬入口101から搬入されたシートを、搬送経路22を通して搬送し、排紙口103から排出するために、搬入センサ23の検出信号に基づいて搬送ローラ駆動モータ109を制御し、搬入ローラ対24及び排出ローラ対25を回転させる。
【0064】
本体制御部202から穿孔処理の指示があった場合は、搬入センサ23の検出信号に基づき、シート後端を穿孔処理位置に停止させ、後処理制御部203cに穿孔処理開始を通知する。さらに、後処理制御部203cからの穿孔処理の完了通知を受けて、シート搬送を再開する。
【0065】
搬送経路22を搬送されてきたシートを処理トレイ29に積載する際には、反転上部ローラ28aを、反転下部ローラ28bから離間した上昇位置に待機させ、搬送されるシートの先端が反転ローラ対28のニップ位置を通過した後に、反転上部ローラ28aを下降させて反転下部ローラ28bに圧接させるように、昇降モータ110を制御する。更に、反転ローラ対28は、搬送されるシートの後端が排紙センサ102を通過するまでは、シートを排出方向に搬送するよう回転し、排紙センサ102がシート後端を検出すると、一旦回転を停止した後に逆回転することで、シートを規制ストッパ105に向けて(排出反対方向に)搬送する。反転ローラ対28の回転は、反転ローラ駆動モータ108を制御することで実施される。
【0066】
反転ローラ対28により規制ストッパ105に向けて搬送されるシートは、掻込みローラ104により規制ストッパ105まで搬送されて、処理トレイ29に積載される。掻込みローラ104は、反転ローラ対28と同様に、反転ローラ駆動モータ108によって駆動される。
【0067】
シートを、排紙口103から排出した後に処理トレイ29に収納せずに、排出トレイ32に直接排出する場合には、反転上部ローラ28aを前記上昇位置に待機させ、シートの先端が排紙口103から出て反転上部ローラ28aのニップ位置を通過した後に、反転上部ローラ28aを下降させて反転下部ローラ28bに圧接するように、昇降モータ110を制御する。これにより、反転ローラ対28を一旦停止させたり、逆回転させたりすることなく、排出方向に回転させて、シートを排紙口103から排紙トレイ32に積載する。
【0068】
シート整合制御部203bは、整合板LシフトモータMZ1及び整合板RシフトモータMZ2の駆動を制御することで、整合板30L及び30Rを動作させる。この整合動作は、排紙センサ102による搬送されるシートの後端検出信号に基づき行われる。また、シート整合制御部203bは、搬送制御部203aにより搬送されるシートが直接排出トレイ32に排出される場合は、前記整合動作を行わない。
【0069】
後処理制御部203cは、穿孔処理部50、及びステイプルユニット31を制御する。搬送制御部203aから通知される穿孔処理開始信号を受信すると、穿孔処理部シフトモータ56を動作させ、穿孔処理部50をシフト移動させながら、横レジセンサ60によりシート端部位置を検出し、穿孔部材51とシートのセンターが一致するように穿孔処理部50を停止させる。そして、穿孔部材駆動モータ54を駆動してシートに穿孔処理を施す。さらに、穿孔処理完了後、搬送制御部203aに穿孔処理が完了したことを通知する。
【0070】
シート束をステイプル綴じする場合には、本体制御部202からジョブ終了信号を受信すると、後処理制御部203cは、最後のシートが処理トレイ29に収納され、シート束がシート幅方向に整合された後、ステイプルユニット31のドライブモータに起動信号を送信する。この起動信号を受けてステイプルユニット31は綴じ動作を実行し、綴じ動作終了後に後処理制御部203cにエンド信号を送る。後処理制御部203cは、エンド信号を受信することで、綴じ動作が完了したことを認識し、シート束排出制御部203dに通知する。
【0071】
シート束排出制御部203dは、後処理制御部203cからの綴じ動作の完了通知を受けて、反転ローラ対28で処理トレイ29上のシート束を圧接し、排出トレイ32の方向にシート束を搬送するため、反転ローラ駆動モータ108を駆動する。この動作により処理トレイ29上のシート束は下流側の排出トレイ32に搬送され、積載される。
【0072】
以下に、本実施形態のシート後処理装置Bにおいて、シートに穿孔処理を施し、排出トレイ32に積載する際の制御CPU203による制御を、図13のフローチャートに基づいて説明する。
【0073】
ステップS101において、画像形成装置Aからシート後処理装置Bにシートを搬入する。画像形成装置Aの排紙口13から排出されたシートは、シート後処理装置Bの搬入口101から搬入され、その先端を搬入センサ23で検出され、搬送経路22を搬入ローラ対24によりシート搬送方向下流へと搬送される。
【0074】
次にステップS102において、搬入されたシートに対して穿孔処理の指示があるかを判断する。穿孔処理指示の有無は、本体制御部202から入力されるユーザ操作部201の入力情報に基づき判断される。穿孔処理の指示があれば、ステップS103に移行し、指示がなければステップS104に移行する。
【0075】
ステップS103では、搬送されるシートに穿孔処理を施す。後処理制御部203cは、穿孔処理部シフトモータ56、並びに横レジセンサ60を用いて、穿孔処理部50のシフト動作を行い、穿孔部材駆動モータ54を用いて穿孔処理を実施し、その後搬送を再開する。
【0076】
ステップS104では、搬入されたシートに対してステイプル処理の指示があるかを判断する。これもまた、本体制御部202から受信するユーザ操作部201の入力情報に基づき判断される。ステイプル処理の指示があればステップS105に移行し、指示がなければステップS108に移行する。
【0077】
ステップS105では、搬送されるシートを処理トレイ29に積載する。上述したように排紙センサ102の検出信号に基づき搬送制御部203aは、該シートを処理トレイ29に積載し、その後シート整合制御部203cは、該シートに対して整合動作を実施する。
【0078】
シートを処理トレイ29に積載すると、次のステップS106において、処理トレイ29へのシート積載が完了したか否かを判断する。積載が完了していなければ次積載シートを受け入れるためにステップS101に移行し、完了していれば次の処理を行うためにステップS107に移行する。シート積載の完了は、本体制御部202から受信するジョブ終了信号に基づいて、制御CPU203が判断する。
【0079】
ステップS107では、処理トレイ29に積載されたシート束にステイプル処理を施し、排出トレイ32に排出する。後処理制御部203cは、ステイプルユニット31に起動信号を送信し、綴じ動作を実行する。その後、シート束排出制御部203dは、反転ローラ駆動モータ108を駆動し、シート束を排出トレイ32に排出する。
【0080】
ステップS108では、ステップS104でステイプル処理の指示がなかったシートを排出トレイ32に排出する。搬送制御部203aは、搬送ローラ駆動モータ109、及び反転ローラ駆動モータ108を駆動しシートを搬送しながら、昇降モータ110を駆動させ、該シートを排出トレイ32に排出する。ステップS107もしくはステップS108の動作完了によって、本フローは完全に終了する。
【0081】
[その他の実施例]
透明カバー65は発光素子で使用している波長以外の波長の光を減衰させるために色を含んでいてもよい。
【0082】
透明カバー65aと65bは位置が逆でもよい。
【0083】
透明カバー65a,及びbは、図14(a)から(d)に示すように、加工を容易にするため、交互でなくてもよい。
【0084】
透明カバー65a,及びbは、図15(a)から(e)に示すように、シフト方向によらず検知精度が変わらないよう、格子状、鱗模様状、またはその組み合わせでもよい。
【符号の説明】
【0085】
A 画像形成装置
B シート後処理装置
21 後処理装置ハウジング
22 搬送経路
23 搬入センサ
24 搬入ローラ対
25 排出ローラ対
29 処理トレイ
32 排出トレイ
50 穿孔処理部
51 穿孔部材
54 穿孔部材駆動モータ
56 穿孔処理部シフトモータ
60 横レジセンサ
61 発光部
62 受光部
63 下側開口部
64 上側開口部
65 透明カバー
65a 上側透明カバー
65b 下側透明カバー
66 結露による水滴
67 凹凸加工を施した面(第2面領域)
68 凹凸加工を施さない面(第1面領域)
101 搬入口
103 排紙口
200 制御部
201 ユーザ操作部
202 本体制御部
203 制御CPU
203a 搬送制御部
203b シート整合制御部
203c 後処理制御部
203d シート束排出制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15