(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022095038
(43)【公開日】2022-06-28
(54)【発明の名称】飛沫防止間仕切り具
(51)【国際特許分類】
A47B 13/00 20060101AFI20220621BHJP
E04B 2/74 20060101ALI20220621BHJP
A47B 17/00 20060101ALI20220621BHJP
A47B 96/04 20060101ALI20220621BHJP
A47G 23/00 20060101ALI20220621BHJP
【FI】
A47B13/00 Z
E04B2/74 561H
A47B17/00 Z
A47B96/04 Z
A47G23/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020208123
(22)【出願日】2020-12-16
(71)【出願人】
【識別番号】592251488
【氏名又は名称】河本 正守
(74)【代理人】
【識別番号】100080746
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 武嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100217881
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 由美
(72)【発明者】
【氏名】河本 正守
【テーマコード(参考)】
3B053
3B115
【Fターム(参考)】
3B053NP00
3B053NQ09
3B053NQ10
3B053SE10
3B115AA08
3B115AA23
3B115AA25
3B115CA00
3B115DA09
3B115DA17
3B115DB16
3B115EA09
(57)【要約】
【課題】コンパクトな状態で、容易に持ち運ぶことができる飛沫防止間仕切り具を提供する。
【解決手段】周方向に折畳み展開自在であって、紙製又は樹脂製の飛沫遮断用シールド部材1と、シールド部材1の一部を差込んで保持する上方開口状差込溝部3を有しかつ水平面G上に立設可能な支持脚2と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
周方向に折畳み展開自在であって、紙製又は樹脂製の飛沫遮断用シールド部材(1)と、上記シールド部材(1)の一部を差込んで保持する上方開口状差込溝部(3)を有しかつ水平面上に立設可能な支持脚(2)と、を備えたことを特徴とする飛沫防止間仕切り具。
【請求項2】
上記支持脚(2)が、3本又は4本の弯曲変形自在な可撓性脚部(4)を有する請求項1記載の飛沫防止間仕切り具。
【請求項3】
上記支持脚(2)が、下端(11)に、水平面(G)上に立設するための吸盤(5)を有する請求項1記載の飛沫防止間仕切り具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飛沫防止間仕切り具に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、コロナ感染対策等として、唾の飛沫が、他人にかからないようにするために、飛沫防止間仕切り具が用いられる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1記載の飛沫防止間仕切り具は、定常的に設置するものであり、飲食店等に於て、間仕切り具が設置されていない場合には、近隣の客が会話した際、唾の飛沫が飛んでくるのを防御できないという問題があった。そこで、本発明は、コンパクトに持ち運びすることができる飛沫防止間仕切り具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る飛沫防止間仕切り具は、周方向に折畳み展開自在であって、紙製又は樹脂製の飛沫遮断用シールド部材と、上記シールド部材の一部を差込んで保持する上方開口状差込溝部を有しかつ水平面上に立設可能な支持脚と、を備えたものである。
また、上記支持脚が、3本又は4本の弯曲変形自在な可撓性脚部を有するものである。
また、上記支持脚が、下端に、水平面上に立設するための吸盤を有するものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明の飛沫防止間仕切り具によれば、コンパクトな状態で、容易に持ち運ぶことができるので、至便である。また、デザイン的装飾性に優れるので、インテリアのひとつとして使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の第1の実施の形態の使用状態を示す図であって、(A)は正面図、(B)は(A)のZ-Z端面図、(C)は要部分解拡大断面図である。
【
図2】シールド部材を説明する図であって、(A)は
図1(A)のY-Y展開端面図、(B)は1枚のシールド薄片を示す図、(C)は折畳み状態を示す図である。
【
図3】本発明の第2の実施の形態の使用状態を示す正面図である。
【
図4】第3の実施の形態に於ける支持脚を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図示の実施の形態に基づいて本発明を詳説する。
図1は、本発明の第1の実施の形態を示す。飛沫防止間仕切り具は、机等の水平面G上に立設して使用され、間仕切り具の向こう側近隣に座った人の唾の飛沫が飛んでくるのを防止する。
【0009】
周方向に折畳み展開自在であって、紙製又は樹脂製の飛沫遮断用シールド部材1と、水平面G上に立設可能な支持脚2と、を備える。シールド部材1が、シールド本体12と、シールド本体12の周方向両端面部12a,12aに固着された帯板部材8,8とを、有する。シールド部材1(シールド本体12)は、展開状態で正面視略円形である。シールド部材1(シールド本体12)の樹脂としては、例えば、ポリプロピレン、アクリル、ポリカーボネート等が挙げられる。シールド本体12は、透明又は不透明のいずれでも良い。シールド本体12を透明とすれば、シールド部材1の向こう側の人を見ることができる。シールド本体12を不透明とすれば、目隠しすることができる。シールド部材1(シールド本体12)に抗菌処理を施すのも好ましい。
【0010】
支持脚2は、シールド部材1の一部(すなわち、帯板部材8の突出端部8a)を差込んで保持する上方開口状差込溝部3を有する。具体的には、支持脚2(2A)が、保持部材9と、ベース部材14と、ベース部材14に固着された3本の弯曲変形自在な可撓性脚部4を有する。ベース部材14が、上方突出状のネジ部材15を有する。保持部材9がネジ孔16を有する。ネジ部材15とネジ孔16とが螺合して、ベース部材14と保持部材9とが、着脱自在に取着される。持運びの際、ベース部材14と保持部材9とを離脱分離させて、コンパクトに持ち運ぶことができる。可撓性脚部4は、例えば、金属から成る。支持脚2Aの(脚部4の)下端13に、滑り止めゴム6を備える。
【0011】
図2(A)は、
図1(A)のY-Y展開端面図を示す。
図2(B)は、1枚のシールド薄片7を示す。
図2(B)の2点鎖線の左右両外側は、
図2(A)に示すように、隣合う(他の)シールド薄片7と貼合わせる貼着部Eである。
図2(C)に示すように、シールド部材1をコンパクトに折畳むことができる。
【0012】
図1に戻って、シールド部材1の直径寸法Dを、 150mm≦D≦ 350mmに設定する。直径寸法Dが上記範囲内にある場合、顔の上下寸法と略対応するので、適切に唾の飛沫を遮断することができる。直径寸法DがD< 150mmの場合、唾の飛沫が一部シールド部材1を超えて飛んでくるという欠点がある。直径寸法Dが 350mm<Dの場合、顔の上下寸法よりも直径寸法Dが無駄に大きく、収納時に、かさばる。シールド部材1の水平面Gからの上下間隔寸法H
0 を、80mm≦H
0 ≦ 250mmに設定する。上下間隔寸法H
0 が上記範囲内にある場合、適切に唾の飛沫を遮断することができる。上下間隔寸法H
0 がH
0 <80mmの場合、シールド部材1の上方から飛沫が飛んでくる虞れがある。上下間隔寸法H
0 が 250mm<H
0 の場合、シールド部材1の下方から飛沫が飛んでくる虞れがある。
【0013】
図3は、第2の実施の形態を示す。シールド部材1(シールド本体12)は、展開状態で正面視略扇形である。その他の構成は、第1の実施の形態と同様である。
【0014】
図4は、第3の実施の形態に於ける支持脚2(2B)を示す。支持脚2Bが、柱部材10を有する。柱部材10が上方突出状にネジ部材17を有する。保持部材9のネジ孔18と、柱部材10のネジ部材17とが螺合する。支持脚2(2B)の(柱部材10の)下端11に、水平面G上に立設するための吸盤5を、有する。その他の構成は、第1の実施の形態と同様である。
【0015】
第4の実施の形態について説明する。
図1に示した展開状態で正面視略円形のシールド部材1と、
図4に示した吸盤5を有する支持脚2Bとを、備える。
【0016】
なお、本発明は、設計変更可能であって、例えば、支持脚2(2A)のベース部材14に、4本の可撓性脚部4を固着するも良い。また、ベース部材14を省略して、保持部材9に直接、可撓性脚部4を固着するも良い。
【0017】
以上のように、本発明は、周方向に折畳み展開自在であって、紙製又は樹脂製の飛沫遮断用シールド部材1と、上記シールド部材1の一部を差込んで保持する上方開口状差込溝部3を有しかつ水平面上に立設可能な支持脚2と、を備えたので、シールド部材1と支持脚2とを分離して、かつ、シールド部材1をコンパクトな状態に折畳んで、容易に持ち運ぶことができるので、至便である。外出時等に、カバン、バッグ、袋等に入れて容易に持運ぶことができる。そして、飲食店、会議室、家庭内、施設等に於て、必要に応じていつでも使用することができ、飛沫防止対策で、コロナ、インフルエンザ等の感染リスクを軽減することができる。
【0018】
また、上記支持脚2が、3本又は4本の弯曲変形自在な可撓性脚部4を有するので、安定姿勢で立設させることができて、咳などによって横倒することを防止することができる。カバン等に収納する際は、可撓性脚部4を直線状として、コンパクトに収納することができる。
【0019】
また、上記支持脚2が、下端11に、水平面G上に立設するための吸盤5を有するので、水平面Gに固着することができて、咳などによって横倒することを防止することができる。
【符号の説明】
【0020】
1 (飛沫遮断用)シールド部材
2 支持脚
3 (上方開口状)差込溝部
4 可撓性脚部
5 吸盤
11 下端
G 水平面