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  • 特開-釣銭受け 図1
  • 特開-釣銭受け 図2
  • 特開-釣銭受け 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022095111
(43)【公開日】2022-06-28
(54)【発明の名称】釣銭受け
(51)【国際特許分類】
   G07D 9/02 20060101AFI20220621BHJP
   G07G 1/00 20060101ALI20220621BHJP
【FI】
G07D9/02
G07G1/00 331Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020208248
(22)【出願日】2020-12-16
(71)【出願人】
【識別番号】000209223
【氏名又は名称】棚橋工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森 浩司
(72)【発明者】
【氏名】三輪 朱里
【テーマコード(参考)】
3E001
3E141
3E142
【Fターム(参考)】
3E001FA19
3E141LA19
3E142AA01
3E142BA20
(57)【要約】
【課題】
レジ操作を行う店員と買い物客との間で、買い物代金や釣り銭等を手渡しで直接行うことを回避する釣銭受けを提供する。
【解決手段】
釣銭を載置する載置台110と、載置台110に連続し、当該載置台から下方へ窪んだ凹部(120、130)を少なくとも2つ備えたことを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
釣銭を載置する載置台と、
前記載置台に連続し、当該載置台から下方へ窪んだ凹部を少なくとも2つ備えたことを特徴とする釣銭受け。
【請求項2】
前記凹部は、前記載置台の両側に配置され、
前記釣銭受けがレジカウンターに設置された状態において、一方の前記凹部は、レジ操作を行う従業員側へ面しており、他方の前記凹部は、買い物客側へ面していることを特徴とする請求項1に記載の釣銭受け。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、スーパーマーケット等において、会計のために使用されるレジカウンターに取り付けられる釣銭受けに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、細菌やウイルス等による感染症拡大防止のため、スーパーやショッピングモール等では、レジ操作を行う店員と買い物客との間で、買い物代金や釣り銭等を手渡しで直接行うのを避けることが望まれている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そこで、本願発明は、レジ操作を行う店員と買い物客との間で、買い物代金や釣り銭等を手渡しで直接行うことを回避する釣銭受けを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願発明の釣銭受けは、釣銭を載置する載置台と、前記載置台に連続し、当該載置台から下方へ窪んだ凹部を少なくとも2つ備えたことを特徴とする。
【0005】
上記特徴によれば、店員と買い物客との間で、買い物代金や釣り銭等の受け渡しを、載置台を介して行えるので、店員と買い物客との間での直接の手渡しを避けることができる。また、凹部が2つあるので、店員と買い物客が、釣り銭等を取り出す際に凹部を共有せず、店員と買い物客との間接的な接触を出来るだけ回避できる。
【0006】
さらに、本願発明の釣銭受けは、前記凹部は、前記載置台の両側に配置され、前記釣銭受けがレジカウンターに設置された状態において、一方の前記凹部は、レジ操作を行う従業員側へ面しており、他方の前記凹部は、買い物客側へ面していることを特徴とする。
【0007】
上記特徴によれば、店員と買い物客のそれぞれが、代金や釣り銭等を取り出しやすい。
【発明の効果】
【0008】
上記のように、本願発明の釣銭受けによれば、レジ操作を行う店員と買い物客との間で、買い物代金や釣り銭等を手渡しで直接行うことを回避できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】(a)は、本願発明の釣銭受けの全体斜視図、(b)は釣銭受けの平面図である。
図2】(a)は、本願発明の釣銭受けの側面図、(b)は釣銭受けの正面図である。
図3】本願発明の釣銭受けを設置したレジカウンターの平面図である。
【符号の説明】
【0010】
100 釣銭受け
110 設置台
120 凹部
130 凹部
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本願発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下で説明する実施形態における釣銭受けの各部材の形状や材質等は、一例を示すものであって、これらに限定されるものではない。なお、本明細書に記載されている「上下方向」とは、水平面に沿って設置された釣銭受けの載置台に対して直角方向のことである。
【0012】
まず、図1及び図2に、本願発明の釣銭受け100を示す。なお、図1(a)は釣銭受け100の全体斜視図、図1(b)は釣銭受け100の平面図、図2(a)は釣銭受け100の側面図、図2(b)は釣銭受け100の正面図である。
【0013】
図1及び図2に示すように、釣銭受け100は全体が合成樹脂等の任意の素材から形成されており、略四角形の載置台110と、当該載置台110の前後の両側のそれぞれに、凹部(120、130)を備える。この載置台110は、紙幣や硬貨等の代金や釣銭を載置できるように、平坦面となっており、その表面には硬貨等を移動させやすいように、直線状の複数の溝111が形成されている。
【0014】
また、凹部120は、載置台110に連続しており、載置台110から下方へ窪んだ形状をしている。この凹部120は略半球状に窪んでおり、凹部120内の硬貨等を、凹部120の略半球状面に沿って、指ですくうように取り出しやすくなっている。また、載置台110と凹部120とが連続した部分は傾斜面121となっているので、載置台110上に載置された紙幣や硬貨等の釣銭を、載置台110から凹部120へ移動させやすい。また、載置台110を挟んで、凹部120の反対側の凹部130も、凹部120と同様の構成となっている。つまり、凹部130は載置台110から下方へ略半球状に窪んでおり、載置台110と凹部130とが連続した部分は傾斜面131となっている。
【0015】
また、載置台110の左右の両側のそれぞれに、側壁(140、150)を備えている。各側壁(140、150)は、載置台110の端部から上方へ突出しているので、載置台110に載置された紙幣や硬貨等の釣銭が、載置台110から外側へ落下することを防止できる。また、側壁140の端部141と側壁150の端部151のそれぞれは、凹部120及び凹部130から上方へ突出すると共に、凹部120及び凹部130へ滑らかに連続している。そのため、また、釣銭が載置台110から凹部120又は凹部130へ移動する際に、釣銭が外側へ落下することを防止できる。
【0016】
次に、図3に、釣銭受け100の設置態様を示す。なお、図3は、釣銭受け100を設置したレジカウンターMの平面図である。
【0017】
図3に示すように、スーパーマーケット等の店内に設置された既存のレジカウンターMの操作部N付近に釣銭受け100を設置している。レジカウンターMは、床面に置かれた台となっており、このレジカウンターMを挟んで、店員Xと買い物客Yは対面している。また、釣銭受け100の凹部120は、買い物客Y側へ面するように配置され、釣銭受け100の凹部130は店員X側へ面するように配置されている。
【0018】
例えば、店員Xは、レジカウンターMの上に置かれた買い物カゴ内の商品を、操作部Nのスキャナー等で読み取って会計を行う。買い物客Yは、会計後に支払うべき代金を釣銭受け100の載置台110上に載せる。その後、店員Xは自身の指で、載置台110に載せられた代金を載置台110から凹部130へ移動させて取り出す。次に、店員Xは、支払われた代金の釣銭を釣銭受け100の載置台110へ置く。そして、買い物客Yは自身の指で、載置台110に載せられた代金を載置台110から凹部120へ移動させて取り出すのである。
【0019】
このように、本願発明の釣銭受け100によれば、店員Xと買い物客Yとの間で、買い物代金や釣り銭等の受け渡しを、載置台110を介して行っているので、店員Xと買い物客Yとの間での直接の手渡しを避けることができる。また、凹部が2つあるので、店員Xと買い物客Yが、釣り銭等を取り出す際に凹部を共有せず、店員Xと買い物客Yとの間接的な接触を出来るだけ回避できる。
【0020】
また、釣銭受け100の凹部120は、買い物客Y側へ面するように配置され、釣銭受け100の凹部130は店員X側へ面するように配置されているので、店員Xと買い物客Yのそれぞれが、代金や釣り銭等を取り出しやすい。
【0021】
なお、釣銭受け100は図1から図3に示す形状に限定されず、載置台110と、少なくとも2つの凹部を備えていれば、任意の形状であってもよい。また、釣銭受け100は、載置台110を挟んで両側に相対するように2つの凹部120及び凹部130を備えているが、これに限定されず、凹部120及び凹部130の一方が、側壁側に設けられてもよい。また、釣銭受け100は、2つの凹部120及び凹部130を備えているが、これに限定されず、例えば、側壁側にも凹部120と同じ構成の凹部を設けるなど、凹部を3つ以上設けてもよい。また、凹部120及び凹部130は略半球形状をしているが、これに限定されず、代金や釣銭を入れることができるように、下方へ窪んでいれば、任意の形状とすることができる。また、釣銭受け100の凹部120は、買い物客Y側へ面するように配置され、釣銭受け100の凹部130は店員X側へ面するように配置されているが、これに限定されず、凹部120及び凹部130のそれぞれは、任意の方向に向けて配置することができる。
【0022】
また、本願発明の釣銭受けは、上記の実施例に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲、実施形態の範囲で、種々の変形例、組み合わせが可能であり、これらの変形例、組み合わせもその権利範囲に含むものである。
図1
図2
図3