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特開2022-95476画像形成装置、および、画像形成装置の制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022095476
(43)【公開日】2022-06-28
(54)【発明の名称】画像形成装置、および、画像形成装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/00 20060101AFI20220621BHJP
   G03G 15/08 20060101ALI20220621BHJP
【FI】
G03G21/00 530
G03G15/08 224
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020208822
(22)【出願日】2020-12-16
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103517
【弁理士】
【氏名又は名称】岡本 寛之
(72)【発明者】
【氏名】山田 英尚
【テーマコード(参考)】
2H077
2H270
【Fターム(参考)】
2H077AD13
2H077DA18
2H077DA22
2H077EA14
2H077GA02
2H270LA26
2H270LA80
2H270LA87
2H270LB02
2H270MB25
2H270MB27
2H270MB43
2H270MD10
2H270ME02
2H270SA09
2H270SB23
2H270SC06
2H270ZC03
2H270ZC04
2H270ZC08
(57)【要約】
【課題】カートリッジ内のトナーの温度が過度に上昇することを抑制できる画像形成装置、および、画像形成装置の制御方法を提供する。
【解決手段】
画像形成装置1は、本体筐体2と、現像カートリッジ7と、温度センサ11と、制御装置14とを備える。トナー消費量が第1消費量以上である場合、制御装置14は、機内温度Tが第1閾値以上である場合に、クーリングダウン処理(S10)を実行する。一方、トナー消費量が第1消費量未満である場合、制御装置14は、機内温度Tが第2閾値以上である場合に、クーリングダウン処理(S10)を実行する。第2閾値は、第1閾値よりも低い。そのため、トナー消費量が少ないほど、早期に機内温度Tの低下を図ることができ、現像カートリッジ7内のトナーの温度が過度に上昇することを抑制できる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体筐体と、
トナーを収容し、前記本体筐体内に装着可能なカートリッジと、
前記本体筐体内の気温を検知する温度センサと、
制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
前記温度センサから前記本体筐体内の気温である機内温度を取得する機内温度取得処理と、
未使用の前記カートリッジ内のトナーが消費された量であるトナー消費量が第1消費量以上である場合、前記機内温度取得処理で取得した前記機内温度が第1閾値以上であった場合に、印刷速度を下げるか、または、所定時間、印刷を停止させて、前記機内温度の低下を図り、前記トナー消費量が前記第1消費量未満である場合、前記機内温度取得処理で取得した前記機内温度が前記第1閾値よりも低い第2閾値以上であった場合に、印刷速度を下げるか、または、所定時間、印刷を停止させて、前記機内温度の低下を図るクーリングダウン処理と、
を実行する、画像形成装置。
【請求項2】
前記制御装置は、前記クーリングダウン処理において、所定のページ数に印刷するたびに、所定時間、印刷を停止させる、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御装置は、前記トナー消費量が多いほど、前記クーリングダウン処理における前記所定時間を、短くする、請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御装置は、前記クーリングダウン処理において、印刷速度を下げる、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御装置は、前記トナー消費量が多いほど、前記クーリングダウン処理における前記印刷速度の下げ幅を、小さくする、請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記画像形成装置は、
前記本体筐体内を換気するファンを、さらに備え、
前記制御装置は、
前記トナー消費量が第3消費量以上である場合、前記機内温度取得処理で取得した前記機内温度がファン第1閾値以上であった場合に、前記ファンを動作させて前記本体筐体内を換気し、前記トナー消費量が前記第3消費量未満である場合、前記機内温度取得処理で取得した前記機内温度がファン第1閾値よりも低いファン第2閾値以上であった場合に、前記ファンを動作させて前記本体筐体内を換気する換気処理を、さらに実行する、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記制御装置は、ドットカウントを用いて、前記トナー消費量を計算する、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記制御装置は、印刷したページ数を用いて、前記トナー消費量を計算する、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記制御装置は、前記クーリングダウン処理において、
未使用の前記カートリッジのトナーの内容量が第1内容量であり、かつ、前記トナー消費量が前記第1消費量以上である場合、前記機内温度取得処理で取得した前記機内温度が第1閾値以上である場合に、印刷速度を下げるか、または、所定時間、印刷を停止させて、前記機内温度の低下を図り、
未使用の前記カートリッジのトナーの内容量が第1内容量よりも多い第2内容量であり、かつ、前記トナー消費量が前記第1消費量以上である場合、前記機内温度取得処理で取得した前記機内温度が前記第1閾値よりも低い大容量カートリッジ用閾値以上であった場合に、印刷速度を下げるか、または、所定時間、印刷を停止させて、前記機内温度の低下を図る、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記カートリッジは、感光ドラムを備える、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記カートリッジは、前記トナー消費量を記憶するメモリを有し、
前記制御装置は、前記メモリから前記トナー消費量を取得する、請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項12】
本体筐体と、トナーを収容し、前記本体筐体内に装着可能なカートリッジと、前記本体筐体内の気温を検知する温度センサと、を備える画像形成装置の制御方法であって、
前記温度センサから前記本体筐体内の気温である機内温度を取得する機内温度取得ステップと、
未使用の前記カートリッジ内のトナーが消費された量であるトナー消費量が第1消費量以上である場合、前記機内温度取得ステップで取得した前記機内温度が第1閾値以上である場合に、印刷速度を下げるか、または、所定時間、印刷を停止させて、前記機内温度の低下を図り、前記トナー消費量が前記第1消費量未満である場合、前記機内温度取得ステップで取得した前記機内温度が前記第1閾値よりも低い第2閾値以上である場合に、印刷速度を下げるか、または、所定時間、印刷を停止させて、前記機内温度の低下を図るクーリングダウンステップと、
を含む、画像形成装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画像形成装置、および、画像形成装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、サーミスタによって検知された装置筐体内の温度に基づいてファンを駆動させ、装置筐体内を冷却する画像形成装置が知られている(下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平09-230756号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した特許文献1に記載の画像形成装置では、現像機内のトナーが多い場合、ファンが駆動するまでに現像機内のトナーに熱が蓄積し、現像機内のトナーの温度が過度に上昇する場合がある。
【0005】
そこで、本開示の目的は、カートリッジ内のトナーの温度が過度に上昇することを抑制できる画像形成装置、および、画像形成装置の制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本開示の画像形成装置は、本体筐体と、カートリッジと、温度センサと、制御装置とを備える。カートリッジは、トナーを収容する。カートリッジは、本体筐体内に装着可能である。温度センサは、本体筐体内の気温を検知する。
【0007】
制御装置は、機内温度取得処理と、クーリングダウン処理とを実行する。
【0008】
機内温度取得処理において、制御装置は、温度センサから機内温度を取得する。機内温度は、本体筐体内の気温である。
【0009】
クーリングダウン処理において、制御装置は、トナー消費量が第1消費量以上である場合、機内温度取得処理で取得した機内温度が第1閾値以上である場合に、印刷速度を下げるか、または、所定時間、印刷を停止させて、機内温度の低下を図る。
【0010】
トナー消費量は、未使用のカートリッジ内のトナーが消費された量である。
【0011】
また、クーリングダウン処理において、制御装置は、トナー消費量が第1消費量未満である場合、機内温度取得処理で取得した機内温度が第2閾値以上である場合に、印刷速度を下げるか、または、所定時間、印刷を停止させて、機内温度の低下を図る。
【0012】
第2閾値は、第1閾値よりも低い。
【0013】
このような構成によれば、トナー消費量が少ないほど、低い閾値に基づいて、クーリングダウン処理を実行する。
【0014】
その結果、トナー消費量が少ないほど、早期に機内温度の低下を図ることができ、カートリッジ内のトナーの温度が過度に上昇することを抑制できる。
【0015】
(2)制御装置は、クーリングダウン処理において、所定のページ数に印刷するたびに、所定時間、印刷を停止させてもよい。
【0016】
(3)制御装置は、トナー消費量が多いほど、クーリングダウン処理における所定時間を、短くしてもよい。
【0017】
このような構成によれば、トナー消費量が多いほど、カートリッジ内のトナーの温度は、下がりやすい。
【0018】
そのため、クーリングダウン処理における所定時間を短くすることにより、機内温度の低下を図りつつ、早期に印刷を再開できる。
【0019】
(4)制御装置は、クーリングダウン処理において、印刷速度を下げてもよい。
【0020】
(5)制御装置は、トナー消費量が多いほど、クーリングダウン処理における印刷速度の下げ幅を、小さくしてもよい。
【0021】
このような構成によれば、トナー消費量が多いほど、カートリッジ内のトナーの温度は、下がりやすい。
【0022】
そのため、クーリングダウン処理における印刷速度の下げ幅を小さくすることにより、機内温度の低下を図りつつ、印刷速度の低下を抑制できる。
【0023】
(6)画像形成装置は、ファンを、さらに備える。ファンは、本体筐体内を換気する。制御装置は、換気処理をさらに実行してもよい。換気処理において、制御装置は、トナー消費量が第1消費量以上である場合、機内温度取得処理で取得した機内温度がファン第1閾値以上であった場合に、ファンを動作させて本体筐体内を換気する。また、換気処理において、制御装置は、トナー消費量が第1消費量未満である場合、機内温度取得処理で取得した機内温度がファン第2閾値以上であった場合に、ファンを動作させて本体筐体内を換気する。ファン第2閾値は、ファン第1閾値よりも低い。
【0024】
このような構成によれば、トナー消費量が少ないほど、低い閾値に基づいて、ファンを動作させる。
【0025】
その結果、トナー消費量が少ないほど、早期に機内温度の低下を図ることができ、カートリッジ内のトナーの温度が過度に上昇することを抑制できる。
【0026】
(7)制御装置は、ドットカウントを用いて、トナー消費量を計算してもよい。
【0027】
(8)制御装置は、印刷したページ数を用いて、トナー消費量を計算してもよい。
【0028】
(9)制御装置は、クーリングダウン処理において、未使用のカートリッジのトナーの内容量が第1内容量であり、かつ、トナー消費量が第1消費量以上である場合、機内温度取得処理で取得した機内温度が第1閾値以上であった場合に、印刷速度を下げるか、または、所定時間、印刷を停止させて、機内温度の低下を図ってもよい。制御装置は、クーリングダウン処理において、未使用のカートリッジのトナーの内容量が第2内容量であり、トナー消費量が第1消費量以上である場合、機内温度取得処理で取得した機内温度が大容量カートリッジ用閾値以上であった場合に、印刷速度を下げるか、または、所定時間、印刷を停止させて、機内温度の低下を図ってもよい。第2内容量は、第1内容量よりも多い。大容量カートリッジ用閾値は、第1閾値よりも低い。
【0029】
このような構成によれば、未使用のカートリッジのトナーの内容量が多い場合に、より低い閾値に基づいて、クーリングダウン処理を実行することができる。
【0030】
その結果、未使用のカートリッジのトナーの内容量が多い場合に、より早期に機内温度の低下を図ることができ、カートリッジ内のトナーの温度が過度に上昇することを抑制できる。
【0031】
(10)カートリッジは、感光ドラムを備えてもよい。
【0032】
(11)カートリッジは、メモリを有してもよい。メモリは、トナー消費量を記憶してもよい。制御装置は、メモリからトナー消費量を取得してもよい。
【0033】
このような構成によれば、別の画像形成装置で使用されていたカートリッジが、この画像形成装置に装着された場合でも、制御装置は、装着されたカートリッジのメモリからトナー消費量を取得することにより、装着されたカートリッジのトナー消費量を正確に認識できる。
【0034】
(12)本開示の画像形成装置の制御方法は、機内温度取得ステップと、クーリングダウンステップとを含む。機内温度取得ステップでは、温度センサから本体筐体内の気温である機内温度を取得する。クーリングダウンステップでは、トナー消費量が第1消費量以上である場合、機内温度取得ステップで取得した機内温度が第1閾値以上であった場合に、印刷速度を下げるか、または、所定時間、印刷を停止させて、機内温度の低下を図る。また、クーリングダウンステップでは、トナー消費量が第1消費量未満である場合、機内温度取得ステップで取得した機内温度が第2閾値以上であった場合に、印刷速度を下げるか、または、所定時間、印刷を停止させて、前記機内温度の低下を図る。
【発明の効果】
【0035】
本開示の画像形成装置、および、画像形成装置の制御方法によれば、カートリッジ内のトナーの温度が過度に上昇することを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1図1は、画像形成装置の概略構成図である。
図2図2は、制御装置、温度センサ、モータおよびファンの関係を説明するためのブロック図である。
図3図3は、画像形成装置の制御を説明するためのフローチャートである。
図4図4は、図3に続いて、画像形成装置の制御を説明するためのフローチャートである。
図5図5は、トナー消費量、クーリングダウン閾値、ファン閾値および所定時間を関連付けたデータテーブルを示す表である。
図6図6は、図4に示すクーリングダウン処理を説明するためのフローチャートである。
図7図7は、第1の変形例を説明するためのフローチャートである。
図8図8は、第2の変形例を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
1.画像形成装置1の概略
図1を参照して、画像形成装置1の概略について説明する。
【0038】
画像形成装置1は、本体筐体2と、シート収容部3と、感光ドラム4と、帯電装置5と、露光装置6と、カートリッジの一例としての現像カートリッジ7と、転写装置8と、定着装置9とを備える。
【0039】
1.1 本体筐体2
本体筐体2は、シート収容部3と、感光ドラム4と、帯電装置5と、露光装置6と、現像カートリッジ7と、転写装置8と、定着装置9とを収容する。
【0040】
1.2 シート収容部3
シート収容部3は、シートSを収容可能である。シートSは、例えば、印刷用紙である。シートSは、感光ドラム4に向かって搬送される。
【0041】
1.3 感光ドラム4
感光ドラム4は、ドラム軸について回転可能である。ドラム軸は、軸方向に延びる。感光ドラム4は、軸方向に延びる。
【0042】
1.4 帯電装置5
帯電装置5は、感光ドラム4の表面を帯電させる。本実施形態では、帯電装置5は、スコロトロン型帯電器である。帯電装置5は、帯電ローラであってもよい。
【0043】
1.5 露光装置6
露光装置6は、帯電装置5によって帯電された感光ドラム4の表面を露光する。本実施形態では、露光装置6は、レーザースキャンユニットである。露光装置6は、LEDアレイであってもよい。
【0044】
1.6 現像カートリッジ7
現像カートリッジ7は、本体筐体2内に装着可能である。現像カートリッジ7は、感光ドラム4上にトナーを供給する。詳しくは、現像カートリッジ7は、露光装置6によって露光された感光ドラム4の表面上にトナーを供給する。現像カートリッジ7は、現像筐体71と、現像ローラ72と、層厚規制ブレード73とを有する。
【0045】
1.6.1 現像筐体71
現像筐体71は、トナーを収容可能である。言い換えると、現像カートリッジ7は、トナーを収容する。本実施形態では、トナーは、非磁性一成分トナーである。トナーは、層厚規制ブレード73との摩擦により帯電する。
【0046】
1.6.2 現像ローラ72
現像ローラ72は、現像筐体71内のトナーを感光ドラム4の表面に供給可能である。本実施形態では、現像ローラ72は、感光ドラム4と接触する。現像ローラ72は、所定の間隔をあけて感光ドラム4から離れていてもよい。現像ローラ72は、現像軸について回転可能である。現像軸は、軸方向に延びる。現像ローラ72は、軸方向に延びる。
【0047】
1.6.3 層厚規制ブレード73
層厚規制ブレード73は、現像ローラ72上のトナーの厚みを規制する。層厚規制ブレード73は、現像ローラ72と接触する。
【0048】
1.7 転写装置8
転写装置8は、感光ドラム4上のトナーをシートSに転写する。本実施形態では、転写装置8は、転写ローラ81を有する。転写ローラ81は、感光ドラム4と接触する。転写ローラ81は、所定の間隔をあけて感光ドラム4から離れていてもよい。シート収容部3内のシートSは、感光ドラム4と転写ローラ81との間を通って、定着装置9へ搬送される。転写ローラ81は、感光ドラム4上のトナーを、感光ドラム4と転写ローラ81との間を通るシートSに転写する。転写ローラ81は、転写軸について回転可能である。転写軸は、軸方向に延びる。転写ローラ81は、軸方向に延びる。転写装置8は、転写ベルトを有してもよい。
【0049】
1.8 定着装置9
定着装置9は、トナーが転写されたシートSを加熱および加圧して、シートSにトナーを定着させる。定着装置9を通過したシートSは、本体筐体2の上面に排紙される。
【0050】
2.画像形成装置1の詳細
次に、図2を参照して、画像形成装置1の詳細について説明する。
【0051】
画像形成装置1は、温度センサ11と、モータ12と、ファン13と、制御装置14とを、さらに備える。
【0052】
2.1 温度センサ11
温度センサ11は、機内温度を検知する。機内温度は、本体筐体2内の気温である。温度センサ11は、例えば、現像カートリッジ7が収容される空間の気温を検知する。
【0053】
2.2 モータ12
モータ12は、図示しないギア列を介して、感光ドラム4、現像カートリッジ7、転写装置8、定着装置9、および、シートSを搬送するシート搬送ローラと接続される。モータ12からの動力は、図示しないギア列により、感光ドラム4、現像カートリッジ7、転写装置8、定着装置9およびシート搬送ローラに伝達される。図示しないギア列は、電磁クラッチなどのクラッチ、および、カップリング部材を含んでもよい。
【0054】
2.3 ファン13
ファン13は、本体筐体2内を換気する。詳しくは、ファン13は、本体筐体2内の空気を本体筐体2外に排出する。
【0055】
2.4 制御装置14
制御装置14は、画像形成装置1の動作を制御する。制御装置14は、モータ12およびファン13の動作を制御する。制御装置14は、温度センサ11が検知した機内温度を取得可能である。制御装置14は、温度センサ11、モータ12およびファン13と電気的に接続されている。制御装置14は、プロセッサおよびメモリを有する制御回路基板である。
【0056】
3.画像形成装置1の制御
次に、図3から図5を参照して、画像形成装置1の制御について説明する。
【0057】
図3に示すように、制御装置14は、印刷ジョブを実行する場合(S1:YES)、1ページ印刷する(S2)ごとに、トナー消費量取得処理(S3)と、閾値取得処理(S4、S5)と、機内温度取得処理(S6)とを実行し、図4に示すように、必要により(S7:YES、S9:YES)、換気処理(S8)と、クーリングダウン処理(S10)とを実行する。画像形成装置1の制御方法は、機内温度取得ステップ(S6)と、クーリングダウンステップ(S10)とを含む。
【0058】
3.1 トナー消費量取得処理
図3に示すトナー消費量取得処理(S3)では、制御装置14は、現像カートリッジ7のトナー消費量Rを取得する。トナー消費量Rは、未使用の現像カートリッジ7内のトナーが消費された量である。
【0059】
図1に示すように、トナー消費量Rが多いほど、現像カートリッジ7内に残っているトナーの量は、少ない。例えば、トナー消費量Rが0%である場合、現像カートリッジ7内に残っているトナーの量は、100%である。トナー消費量Rが40%である場合、現像カートリッジ7内に残っているトナーの量は、60%である。トナー消費量Rが80%である場合、現像カートリッジ7内に残っているトナーの量は、20%である。現像カートリッジ7内に残っているトナーの量が少ないほど、現像カートリッジ7内のトナーの温度は、下がりやすい。言い換えると、トナー消費量Rが少ないほど、現像カートリッジ7内に残っているトナーの量が多く、現像カートリッジ7内のトナーの温度は、下がりにくい。
【0060】
そのため、画像形成装置1では、図5に示すように、トナー消費量Rが少ない場合、早期に機内温度の低下を図るため、換気処理(S8)を実行するための機内温度の閾値、および、クーリングダウン処理(S10)を実行するための機内温度の閾値を下げる。クーリングダウン処理(S10)を実行するための機内温度の閾値をクーリングダウン閾値T(A)と定義し、換気処理(S8)を実行するための機内温度の閾値をファン閾値T(B)と定義する。
【0061】
本実施形態では、制御装置14は、ドットカウントを用いて、トナー消費量Rを計算する。詳しくは、制御装置14は、未使用の現像カートリッジ7が本体筐体2に装着されたと判断した場合、制御装置14のメモリに記録されているドット数の累積値をリセットする。その後、制御装置14は、印刷ジョブに含まれる画像データに基づいてドット数をカウントし、カウントしたドット数の累積値を制御装置14のメモリに記録する。制御装置14は、ドット数の累積値から、トナー消費量Rを計算する。
【0062】
なお、制御装置14は、印刷したページ数を用いて、トナー消費量Rを計算してもよい。詳しくは、制御装置14は、未使用の現像カートリッジ7が本体筐体2に装着されたと判断した場合、制御装置14のメモリに記録されているページ数の累積値をリセットする。その後、制御装置14は、印刷したページ数をカウントし、カウントしたページ数の累積値を制御装置14のメモリに記録する。制御装置14は、ページ数の累積値から、トナー消費量Rを計算する。
【0063】
また、制御装置14は、現像カートリッジ7のメモリからトナー消費量Rを取得してもよい。詳しくは、現像カートリッジ7は、メモリを有する。現像カートリッジ7が本体筐体2に装着された状態で、制御装置14は、現像カートリッジ7のメモリと通信可能になる。制御装置14は、ドットカウントまたは印刷したページ数を用いて計算したトナー消費量Rを、現像カートリッジ7のメモリに記録する。すなわち、現像カートリッジ7のメモリは、トナー消費量Rを記憶する。制御装置14は、現像カートリッジ7が本体筐体2に装着されたときに、現像カートリッジ7のメモリからトナー消費量Rを取得する。この場合、別の画像形成装置で使用されていた現像カートリッジ7が、この画像形成装置1に装着された場合でも、制御装置14は、装着された現像カートリッジ7のトナー消費量Rを正確に認識できる。
【0064】
3.2 閾値取得処理
図3に示す閾値取得処理(S4、S5)では、制御装置14は、トナー消費量Rに応じて、クーリングダウン閾値T(A)と、ファン閾値T(B)とを取得する。
【0065】
詳しくは、図5に示すように、制御装置14のメモリには、トナー消費量Rと、クーリングダウン閾値T(A)およびファン閾値T(B)とのデータテーブルが記憶されている。制御装置14は、データテーブルから、トナー消費量Rに応じたクーリングダウン閾値T(A)およびファン閾値T(B)を読み出す。
【0066】
本実施形態では、制御装置14のメモリには、クーリングダウン閾値T(A)として、第1閾値、第2閾値および第3閾値が記憶されており、ファン閾値T(B)として、ファン第1閾値と、ファン第2閾値とが記憶されている。
【0067】
第1閾値は、トナー消費量Rが第1消費量以上である場合のクーリングダウン閾値T(A)である。第2閾値は、トナー消費量Rが第1消費量未満、第2消費量以上である場合のクーリングダウン閾値T(A)である。なお、第2消費量は、第1消費量より少ない。第1消費量は、例えば、未使用の現像カートリッジ7のトナーの内容量の50%であり、第2消費量は、例えば、未使用の現像カートリッジ7のトナーの内容量の20%である。第3閾値は、トナー消費量Rが第2消費量未満である場合のクーリングダウン閾値T(A)である。第2閾値は、第1閾値よりも低く、第3閾値は、第2閾値よりも低い。つまり、画像形成装置1では、トナー消費量Rが少ないほど、クーリングダウン閾値T(A)を下げる。第1閾値は、例えば、42.5℃であり、第2閾値は、例えば、40.5℃であり、第3閾値は、例えば、38.5℃である。
【0068】
ファン第1閾値は、トナー消費量Rが第3消費量以上である場合のファン閾値T(B)である。ファン第2閾値は、トナー消費量Rが第3消費量未満である場合のファン閾値T(B)である。本実施形態では、第3消費量は、第1消費量および第2消費量と異なる。第3消費量は、第1消費量または第2消費量と同じであってもよい。第3消費量は、例えば、未使用の現像カートリッジ7のトナーの内容量の60%である。ファン第2閾値は、ファン第1閾値よりも低い。つまり、画像形成装置1では、トナー消費量が少ないほど、ファン閾値T(B)を下げる。ファン第1閾値は、第1閾値以下であってもよい。ファン第1閾値は、第2閾値以下であってもよい。ファン第2閾値は、第2閾値以下であってもよい。ファン第2閾値は、第3閾値以下であってもよい。ファン第1閾値は、例えば、38.0℃であり、ファン第2閾値は、例えば、36.0℃である。
【0069】
3.3 機内温度取得処理
図3に示す機内温度取得処理(S6)では、制御装置14は、温度センサ11から機内温度Tを取得する。言い換えると、機内温度取得ステップ(S6)では、温度センサ11から機内温度Tを取得する。
【0070】
3.4 換気処理
図4に示すように、換気処理(S8)では、制御装置14は、機内温度Tがファン閾値T(B)以上であった場合(S7:YES)、ファン13を動作させて本体筐体2内を換気する。
【0071】
詳しくは、トナー消費量Rが第3消費量以上である場合、制御装置14は、機内温度Tがファン第1閾値以上であった場合に(S7:YES)、ファン13を動作させて本体筐体2内を換気する(S8)。
【0072】
一方、トナー消費量Rが第3消費量未満である場合、制御装置14は、機内温度Tがファン第2閾値以上であった場合に(S7:YES)、ファン13を動作させて本体筐体2内を換気する(S8)。
【0073】
これにより、トナー消費量Rが少ないほど、低いファン閾値T(B)に基づいて、ファン13を動作させる。その結果、トナー消費量Rが少ないほど、早期に機内温度Tの低下を図ることができ、現像カートリッジ7内のトナーの温度が過度に上昇することを抑制できる。
【0074】
なお、機内温度Tがファン閾値T(B)未満であった場合(S7:NO)、制御装置14は、ファン13を動作させないで、印刷ジョブが残っている場合(S1:YES)、印刷を継続する(S2)。
【0075】
3.5 クーリングダウン処理
次に、クーリングダウン処理(S10)では、制御装置14は、機内温度Tがクーリングダウン閾値T(A)以上であった場合(S9:YES)、図6に示すように、所定のページ数N0に印刷するたびに(S25:YES)、所定時間t、印刷を停止させて(S26)、機内温度Tの低下を図る。なお、所定時間tは、上記したクーリングダウン閾値T(A)およびファン閾値T(B)と同様に、トナー消費量Rと関連付けられたデータテーブル(図5参照)から取得される。
【0076】
詳しくは、クーリングダウン処理(S10)を開始すると、制御装置14は、ページ数Nをリセットし(S21)、印刷ジョブが有る場合(S22:YES)、1ページ印刷する(S23)。
【0077】
次に、制御装置14は、ページ数Nに1ページ加算し(S24)、ページ数Nが所定のページ数N0に達するまで、印刷を継続する(S25:NO)。なお、ページ数Nが所定のページ数N0に達する前に、印刷ジョブが無くなった場合(S22:NO)、印刷を終了する(図3参照)。
【0078】
そして、ページ数Nが所定のページ数N0に達した場合(S25:YES)、ファン13を動作させた状態で、所定時間t、印刷を停止させる(S26)。
【0079】
図4に示すように、トナー消費量Rが第1消費量以上である場合、制御装置14は、機内温度Tが第1閾値以上である場合に、クーリングダウン処理(S10)を実行する。言い換えると、画像形成装置1の制御方法では、トナー消費量Rが第1消費量である場合、機内温度Tが第1閾値以上である場合に、クーリングダウンステップ(S10)を実施する。クーリングダウンステップ(S10)では、所定のページ数N0に印刷するたびに(S25:YES)、所定時間t、印刷を停止させて(S26)、機内温度Tの低下を図る。
【0080】
具体的には、図5に示すように、トナー消費量Rが50%以上である場合、制御装置14は、第1閾値としての42.5℃、ファン第1閾値としての38℃、および、所定時間tとして2分を、データテーブルから取得する。そして、機内温度Tが38℃以上になった場合、制御装置14は、ファン13を動作させる。さらに、機内温度Tが42.5℃以上になった場合、制御装置14は、ファン13を動作させた状態で、2分間、印刷を停止させて、機内温度Tの低下を図る。
【0081】
一方、トナー消費量Rが第1消費量未満、第2消費量以上である場合、制御装置14は、機内温度Tが第2閾値以上である場合に、クーリングダウン処理(S10)を実行する。言い換えると、トナー消費量Rが第2消費量である場合、機内温度Tが第2閾値以上である場合に、クーリングダウンステップ(S10)を実施する。
【0082】
具体的には、トナー消費量Rが50%未満、40%以上である場合、制御装置14は、第2閾値としての40.5℃、ファン第1閾値としての38℃、および、所定時間tとして3分を、データテーブルから取得する。そして、機内温度Tが38℃以上になった場合、制御装置14は、ファン13を動作させる。さらに、機内温度Tが40.5℃以上になった場合、制御装置14は、ファン13を動作させた状態で、3分間、印刷を停止させて、機内温度Tの低下を図る。
【0083】
また、トナー消費量Rが40%未満、20%以上である場合、制御装置14は、第2閾値としての40.5℃、ファン第2閾値としての36℃、および、所定時間tとして3分を、データテーブルから取得する。そして、機内温度Tが36℃以上になった場合、制御装置14は、ファン13を動作させる。さらに、機内温度Tが40.5℃以上になった場合、制御装置14は、ファン13を動作させた状態で、3分間、印刷を停止させて、機内温度Tの低下を図る。
【0084】
さらに、トナー消費量Rが第2消費量未満である場合、制御装置14は、機内温度Tが第3閾値以上である場合に、クーリングダウン処理(S10)を実行する。
【0085】
具体的には、トナー消費量Rが20%未満である場合、制御装置14は、第3閾値としての38.5℃、ファン第2閾値としての36℃、および、所定時間tとして3.5分を、データテーブルから取得する。そして、機内温度Tが36℃以上になった場合、制御装置14は、ファン13を動作させる。さらに、機内温度Tが38.5℃以上になった場合、制御装置14は、ファン13を動作させた状態で、3.5分間、印刷を停止させて、機内温度Tの低下を図る。
【0086】
これにより、制御装置14は、トナー消費量Rが少ないほど、低いクーリングダウン閾値T(A)に基づいて、クーリングダウン処理(S10)を実行する。その結果、トナー消費量Rが少ないほど、早期に機内温度Tの低下を図ることができ、現像カートリッジ7内のトナーの温度が過度に上昇することを抑制できる。
【0087】
また、制御装置14は、トナー消費量Rが少ないほど、クーリングダウン処理(S10)における所定時間tを、長くする。言い換えると、制御装置14は、トナー消費量Rが多いほど、クーリングダウン処理(S10)における所定時間tを、短くする。
【0088】
上記したように、トナー消費量Rが多いほど、現像カートリッジ7内のトナーの温度は、下がりやすい。そのため、クーリングダウン処理(S10)における所定時間tを短くしても、機内温度Tの低下を図ることができる。クーリングダウン処理(S10)における所定時間tを短くすることにより、早期に印刷を再開できる。
【0089】
なお、機内温度Tがクーリングダウン閾値T(A)未満であった場合(S9:NO)、制御装置14は、クーリングダウン処理(S10)を実行しないで、印刷ジョブが残っている場合(S1:YES)、印刷を継続する(S2)。
【0090】
そして、クーリングダウン処理(S10)終了後、制御装置14は、機内温度Tを取得し(S11)、機内温度Tが所定の温度T0以上であった場合(S12:NO)、再度、クーリングダウン処理(S10)を実行する。
【0091】
一方、機内温度Tが所定の温度T0未満になっていた場合(S12:YES)、制御装置14は、図3に示すように、通常の印刷(S1:YES、S2)に復帰する。
【0092】
そして、印刷ジョブが無くなった場合(S1:NO)、印刷を終了する。
【0093】
4.作用効果
(1)画像形成装置1によれば、図4に示すように、トナー消費量Rが少ないほど、低い閾値に基づいて、クーリングダウン処理(S10)を実行する。
【0094】
その結果、トナー消費量Rが少ないほど、早期に機内温度Tの低下を図ることができ、現像カートリッジ7内のトナーの温度が過度に上昇することを抑制できる。
【0095】
(2)画像形成装置1によれば、図6に示すように、制御装置14は、クーリングダウン処理(S10)において、所定のページ数N0に印刷するたびに(S25:YES)、所定時間、印刷を停止させる(S26)。
【0096】
制御装置14は、トナー消費量Rが多いほど、クーリングダウン処理(S10)における所定時間を、短くする。
【0097】
ここで、トナー消費量Rが多いほど、現像カートリッジ7内のトナーの温度は、下がりやすい。
【0098】
そのため、クーリングダウン処理(S10)における所定時間を短くすることにより、機内温度Tの低下を図りつつ、早期に印刷を再開できる。
【0099】
(3)画像形成装置1によれば、図4に示すように、トナー消費量Rが少ないほど、低い閾値に基づいて、ファン13を動作させる。
【0100】
その結果、トナー消費量Rが少ないほど、早期に機内温度Tの低下を図ることができ、現像カートリッジ7内のトナーの温度が過度に上昇することを抑制できる。
【0101】
(4)画像形成装置1によれば、制御装置14は、現像カートリッジ7のメモリからトナー消費量Rを取得してもよい。
【0102】
この場合、別の画像形成装置で使用されていた現像カートリッジ7が、この画像形成装置1に装着された場合でも、制御装置14は、装着された現像カートリッジ7のメモリからトナー消費量Rを取得することにより、装着された現像カートリッジ7のトナー消費量Rを正確に認識できる。
【0103】
5.変形例
次に、変形例について説明する。変形例において、上記した実施形態と同様の部材には同じ符号を付し、説明を省略する。
【0104】
(1)図7に示すように、制御装置14は、クーリングダウン処理(S10)において、印刷速度を下げてもよい(S31)。印刷速度は、単位時間あたりに印刷可能なページ数であり、例えば、ページ毎分(ppm)で表される。
【0105】
制御装置14は、トナー消費量Rが多いほど、クーリングダウン処理(S10)における印刷速度の下げ幅を、小さくしてもよい。
【0106】
トナー消費量Rが多いほど、現像カートリッジ7内のトナーの温度は、下がりやすい。そのため、クーリングダウン処理(S10)における印刷速度の下げ幅を小さくしても、機内温度Tの低下を図ることができる。クーリングダウン処理(S10)における印刷速度の下げ幅を小さくすることにより、印刷速度の低下を抑制できる。
【0107】
(2)図8に示すように、大容量の現像カートリッジ100が本体筐体2に装着されている場合、制御装置14は、閾値取得処理(S4)において、大容量カートリッジ用のクーリングダウン閾値T(A)を取得してもよい。なお、大容量の現像カートリッジ100は、未使用の現像カートリッジ7(図1参照)のトナーの内容量である第1内容量よりも多い第2内容量のトナーを収容する。大容量の現像カートリッジ100は、現像カートリッジ7よりも大きな容積を有し、未使用の現像カートリッジ7のトナーの内容量である第1内容量よりも多い第2内容量のトナーを収容してもよい。大容量の現像カートリッジ100は、現像カートリッジ7と同じ容積を有し、未使用の現像カートリッジ7のトナーの内容量である第1内容量よりも多い第2内容量のトナーを収容してもよい。大容量カートリッジ用のクーリングダウン閾値T(A)を、大容量カートリッジ用閾値と定義する。大容量カートリッジ用閾値は、第1閾値よりも低い。
【0108】
現像カートリッジ7が本体筐体2に装着されており、トナー消費量Rが第1消費量以上である場合、すなわち、未使用の現像カートリッジ7のトナーの内容量が第1内容量であり、トナー消費量Rが第1消費量以上である場合、制御装置14は、機内温度Tが第1閾値以上である場合に、クーリングダウン処理(S10)を実行する。
【0109】
一方、大容量の現像カートリッジ100が本体筐体2に装着されており、トナー消費量Rが第1消費量以上である場合、すなわち、未使用の現像カートリッジ100のトナーの内容量が第2内容量であり、トナー消費量Rが第1消費量以上である場合、制御装置14は、機内温度Tが大容量カートリッジ用閾値以上であった場合に、クーリングダウン処理(S10)を実行する。
【0110】
この変形例によれば、未使用の現像カートリッジ100のトナーの内容量が多い場合に、より低い閾値に基づいて、クーリングダウン処理(S10)を実行することができる。
【0111】
その結果、未使用の現像カートリッジ100のトナーの内容量が多い場合に、より早期に機内温度Tの低下を図ることができ、現像カートリッジ100内のトナーの温度が過度に上昇することを抑制できる。
【0112】
(3)カートリッジは、感光ドラム4と現像装置とを備えるドラムカートリッジであってもよい。現像装置は、現像筐体71と現像ローラ72とを有する。カートリッジは、現像ローラ72を備えず、現像筐体71を備えるトナーカートリッジであってもよい。
【0113】
(4)上記した実施形態および変形例における「以上」は、「より大きい」であってもよい。また、上記した実施形態における「未満」は、「以下」であってもよい。
【符号の説明】
【0114】
1 画像形成装置
2 本体筐体
4 感光ドラム
7 現像カートリッジ
11 温度センサ
13 ファン
14 制御装置
100 現像カートリッジ
S6 機内温度取得処理
S8 換気処理
S10 クーリングダウン処理
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8