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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022095501
(43)【公開日】2022-06-28
(54)【発明の名称】低呼吸モニタリングシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/053 20210101AFI20220621BHJP
   A61B 5/087 20060101ALI20220621BHJP
【FI】
A61B5/05 B
A61B5/087
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020208862
(22)【出願日】2020-12-16
(71)【出願人】
【識別番号】519179372
【氏名又は名称】株式会社バイラップ
【氏名又は名称原語表記】BILAB CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100159547
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴谷 裕二
(72)【発明者】
【氏名】ウイ・フン
【テーマコード(参考)】
4C038
4C127
【Fターム(参考)】
4C038SS04
4C038SU01
4C127AA06
4C127GG16
(57)【要約】      (修正有)
【課題】睡眠無呼吸重症度及びその原因を測定して治療計画を提供する装置及び方法を提供する。
【解決手段】低呼吸モニタリングシステムは被験者に付着された複数の電極211を通じて電流または電圧のうちで一つを測定して前記被験者の胸部に対する映像データを生成するEITデータ処理部222、前記生成された映像データに基盤した前記胸部の映像変化を分析して前記被験者の呼吸パラメーターを算出する呼吸パラメーター算出部223、前記算出された呼吸パラメーターと低呼吸基準値を比べて低呼吸状態を決める低呼吸決定部224及び前記生成された映像データ、前記算出された呼吸パラメーターまたは前記決まった低呼吸状態に対するアラーム情報のうちで少なくとも一つを表示するようにディスプレイを制御するディスプレイ制御部225を含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被験者に付着された複数の電極を通じて電流または電圧のうちで一つを測定して前記被験者の胸部に対する映像データを生成するEITデータ処理部と、前記生成された映像データに基盤した前記胸部の映像変化を分析して前記被験者の呼吸パラメーターを算出する呼吸パラメーター算出部と、前記算出された呼吸パラメーターと低呼吸基準値を比べて低呼吸状態を決める低呼吸決定部と、及び前記生成された映像データ、前記算出された呼吸パラメーターまたは前記決まった低呼吸状態に対するアラーム情報のうちで少なくとも一つを表示するようにディスプレイを制御するディスプレイ制御部と、を含む低呼吸モニタリングシステム。
【請求項2】
前記複数の電極は、弾性ベルトの内部で一定な間隔で位置し、前記弾性ベルトと連結されたセンサーボックスのケーブルを通じて前記測定された電流または電圧に対するEITデータを前記EITデータ処理部に伝達することを特徴とする請求項1に記載の低呼吸モニタリングシステム。
【請求項3】
前記弾性ベルトは前記被験者の胸部を取り囲む環形形態を有して、前記弾性ベルトのお互いに異なる末端は前記センサーボックスに脱付着され、付着される場合に前記環形形態を維持して前記複数の電極が前記センサーボックスに電気的に連結されることを特徴とする請求項2に記載の低呼吸モニタリングシステム。
【請求項4】
前記複数の電極はあらかじめ設定された個数で複数のステッカーに含まれて、前記複数のステッカーごとに独立された連結線を通じて前記センサーボックスに前記EITデータを伝達するか、またはそれぞれが前記被験者に付着され、前記複数の電極ごとに独立された連結線を通じて前記センサーボックスに前記EITデータを伝達することを特徴とする請求項2に記載の低呼吸モニタリングシステム。
【請求項5】
前記EITデータ処理部は、前記映像データから両肺の換気程度の対称性及び各肺の換気状態の均質性を含む肺内部空気分布状態を検出することを特徴とする請求項1に記載の低呼吸モニタリングシステム。
【請求項6】
前記呼吸パラメーター算出部は、前記映像変化を分析して一回呼吸量(tidal volume)、分当たり呼吸気流(minute ventilation)または呼吸率(respiratory rate)を含む前記呼吸パラメーターを算出することを特徴とする請求項5に記載の低呼吸モニタリングシステム。
【請求項7】
前記ディスプレイ制御部は、酸素飽和度、呼気終末二酸化炭素分圧、一回呼吸量(tidal volume)、分当たり呼吸気流(minute ventilation)または呼吸率(respiratory rate)を数字と信号グラフとして表示するように前記ディスプレイを制御することを特徴とする請求項6に記載の低呼吸モニタリングシステム。
【請求項8】
前記ディスプレイ制御部は、酸素飽和度、呼気終末二酸化炭素分圧、脈波、心電図、体温または血圧のうちで少なくとも一つ以上を含む前記生体信号パラメーターを数字と信号グラフとして表示するように前記ディスプレイを制御することを特徴とする請求項1に記載の低呼吸モニタリングシステム。
【請求項9】
人工呼吸器、麻酔器または薬物注入器のうちで少なくとも一つの動作を変更するように、前記人工呼吸器、前記麻酔器または前記薬物注入器のうちで少なくとも一つに前記算出された呼吸パラメーターを伝達する通信部をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の低呼吸モニタリングシステム。
【請求項10】
前記被験者に付着されたセンサーを通じて生体信号を測定して生体信号パラメーターを算出する生体信号パラメーター算出部をさらに含んで、前記低呼吸決定部は前記算出された生体信号パラメーターと前記低呼吸基準値を比べて前記低呼吸状態を決めて、前記ディスプレイ制御部は前記算出された生体信号パラメーターを表示するように前記ディスプレイを制御することを特徴とする請求項1に記載の低呼吸モニタリングシステム。
【請求項11】
前記生体信号パラメーターは、酸素飽和度、呼気終末二酸化炭素分圧、脈波、心電図、体温または血圧のうちで少なくとも一つ以上に対する数値データを含むことを特徴とする請求項10に記載の低呼吸モニタリングシステム。
【請求項12】
前記ディスプレイ制御部は、実時間呼吸映像、呼吸正常範囲、低呼吸領域、無呼吸領域、前記アラーム情報のうちで少なくとも一つ以上を含む前記映像データを表示するように前記ディスプレイを制御することを特徴とする請求項1に記載の低呼吸モニタリングシステム。
【請求項13】
EITデータ処理部で、被験者に付着された複数の電極を通じて電流または電圧のうちで一つを測定して前記被験者の胸部に対する映像データを生成する段階と、呼吸パラメーター算出部で、前記生成された映像データに基盤した前記胸部の映像変化を分析して前記被験者の呼吸パラメーターを算出する段階と、低呼吸決定部で、前記算出された呼吸パラメーターと低呼吸基準値を比べて低呼吸状態を決める段階と、及びディスプレイ制御部で、前記生成された映像データ、前記算出された呼吸パラメーターまたは前記決まった低呼吸状態に対するアラーム情報のうちで少なくとも一つを表示するようにディスプレイを制御する段階と、を含むことを特徴とする低呼吸モニタリング方法。
【請求項14】
前記複数の電極は、ゴムまたは織物材質の弾性ベルトで一定な間隔で含まれ、前記弾性ベルトと連結されたセンサーボックスのケーブルを通じて前記測定された電流または電圧に対するEITデータを前記EITデータ処理部に伝達することを特徴とする請求項13に記載の低呼吸モニタリング方法。
【請求項15】
前記弾性ベルトは、前記被験者の胸部を取り囲む環形形態を有し、前記弾性ベルトのお互いに異なる末端は前記センサーボックスに脱付着され、付着される場合に前記環形形態を維持して前記複数の電極が前記センサーボックスに電気的に連結されることを特徴とする請求項14に記載の低呼吸モニタリング方法。
【請求項16】
前記複数の電極は、あらかじめ設定された個数で複数のステッカーに含まれ、前記複数のステッカーごとに独立された連結線を通じて前記センサーボックスに前記EITデータを伝達するか、またはそれぞれが前記被験者に付着され、前記複数の電極ごとに独立された連結線を通じて前記センサーボックスに前記EITデータを伝達することを特徴とする請求項14に記載の低呼吸モニタリング方法。
【請求項17】
生体信号パラメーター算出部で、前記被験者に付着されたセンサーを通じて生体信号を測定して生体信号パラメーターを算出する段階をさらに含んで、前記低呼吸状態を決める段階は、前記算出された生体信号パラメーターと前記低呼吸基準値を比べて前記低呼吸状態を決める段階を含んで、前記ディスプレイを制御する段階は、前記算出された生体信号パラメーターを表示するように前記ディスプレイを制御する段階を含むことを特徴とする請求項13に記載の低呼吸モニタリング方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インピーダンス断層撮映(electrical impedance tomography、EIT)技術を利用して低呼吸をモニタリングする技術的思想に関するものであり、EIT映像を利用して一回呼吸量(tidal volume)と分当たり呼吸気流(minute ventilation)などの低呼吸関連事項を正確にモニタリングする低呼吸モニタリングシステム及び方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、手術後の患者では残留麻酔剤の影響で呼吸低下(respiratory depression)が発生してひどい場合には呼吸麻痺(respiratory arrest)につながって生命維持が難しい応急状況が発生することがある。
【0003】
痛症緩和のためにたくさん使われるオピオイド(opioid)などの痛み止めは呼吸低下(respiratory depression)を誘発してひどい場合には呼吸麻痺(respiratory arrest)につながって生命維持が難しい応急状況が発生することがある。
【0004】
睡眠内視鏡、成形手術、歯科手術など多様な手術治療に使われるプロポフォール(propofol)などの麻酔剤は呼吸低下(respiratory depression)を誘発してひどい場合には呼吸麻痺(respiratory arrest)につながって生命維持が難しい応急状況が発生することがある。
【0005】
肥満で誘発される低呼吸症状(obesity hypoventilation syndrome、OHS)を有した患者の場合に低呼吸が漸進的または急進的に悪くなって生命維持が難しい応急状況が発生することがある。
【0006】
これは、閉鎖性睡眠無呼吸(obstructive sleep apnea、OSA)や中枢性睡眠無呼吸(central sleep apnea、CSA)と別個の症状でありOSAまたはCSAを伴ったりする。
【0007】
筋神経系疾患(neuromuscular disease)を有した患者では呼吸低下(respiratory depression)が発生してひどい場合には呼吸麻痺(respiratory arrest)につながって生命維持が難しい応急状況が発生することがある。
【0008】
慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease、COPD)患者には呼吸低下(respiratory depression)が発生してひどい場合には呼吸麻痺(respiratory arrest)につながって生命維持が難しい応急状況が発生することがある。
したがって、このような患者らには低呼吸(hypoventilation)を連続的にモニタリングすることが必要である。
【0009】
現在使用する方法らは肺活量計(spirometer)、呼気終末二酸化炭素分圧(end-tidal CO2、ETCO2)測定機(capnography)、血中酸素飽和度(SpO2)測定機、インピーダンス呼吸測定法(impedance pneumography)などが存在する。
【0010】
しかし、口や鼻にマスクや管(cannula)を着しなければならない肺活量計は連続測定がとても難しくて低呼吸の連続モニタリングに使用することができない。
一方、ETCO2を測定するためには口や鼻にマスクや管を着しなければならないので連続測定が不便で低呼吸の早い検出が難しい。
また、指、足指、耳などにセンサーを付着するSpO2測定法は連続測定が可能であるが低呼吸の早い検出が難しい。
【0011】
加えて、胸部に電極らを付着して呼吸による胸部の電気インピーダンス変化を信号で測定するインピーダンス呼吸測定法(impedance pneumography)は呼吸率(respiratoryrate)の測定に主に使われているが、呼吸空気量の測定なしに呼吸率だけでは低呼吸の検出が不可能である。
【0012】
最後に、インピーダンス呼吸測定法(impedance pneumography)を使って一回呼吸量(tidal volume)と分当たり呼吸気流(minute ventilation)を測定する方法が使われたりするが、動作音(motion artifact)に脆弱で正確な測定が難しい。
したがって、連続的に正確に低呼吸をモニタリングする方法及びシステムが提案される必要性がある。
【発明の開示】
【技術的課題】
【0013】
本発明は、肺を含む胸部断面のEIT映像と酸素飽和度、呼気終末二酸化炭素分圧、脈波、心電図、血圧、体温などの生体信号を共に処理及び解釈して低呼吸を連続的にモニタリングすることを目的とする。
【0014】
本発明は、肺内部の空気分布と嵩変化情報を提供するEIT映像を使用するので、一回呼吸量(tidal volume)と分当たり呼吸気流(minute ventilation)の測定正確度を向上させることを目的とする。
本発明は、EIT映像に基盤して一回呼吸量、分当たり呼吸気流、呼吸率と共に肺内部空気分布の均質度を表示することを目的とする。
【0015】
本発明は、低呼吸の映像化及び定量化のためのEITシステムに追加して酸素飽和度、呼気終末二酸化炭素分圧、脈波、心電図、血圧、体温などの生体信号を共に測定することを目的とする。
本発明は、板の一側面にとりもちを設置していくつかの電極を一度に付着するか、または複数の電極を一つ一つ別に付着することを目的とする。
本発明は、EIT映像から両肺の非対称的換気と各肺内部の非均質的換気に対する情報を抽出してこれを指標化して出力することを目的とする。
【技術的解決方法】
【0016】
本発明の一実施例によれば、低呼吸モニタリングシステムは被験者に付着された複数の電極を通じて電流または電圧のうちで一つを測定して前記被験者の胸部に対する映像データを生成するEITデータ処理部、前記生成された映像データに基盤した前記胸部の映像変化を分析して前記被験者の呼吸パラメーターを算出する呼吸パラメーター算出部、前記算出された呼吸パラメーターと低呼吸基準値を比べて低呼吸状態を決める低呼吸決定部及び前記生成された映像データ、前記算出された呼吸パラメーターまたは前記決まった低呼吸状態に対するアラーム情報のうちで少なくとも一つを表示するようにディスプレイを制御するディスプレイ制御部を含むことができる。
【0017】
本発明の一実施例によれば前記複数の電極は弾性ベルトの内部で一定な間隔で位置し、前記弾性ベルトと連結されたセンサーボックスのケーブルを通じて前記測定された電流または電圧に対するEITデータを前記EITデータ処理部に伝達することができる。
【0018】
本発明の一実施例によれば前記弾性ベルトは前記被験者の胸部を取り囲む環形形態を有して、前記弾性ベルトのお互いに異なる末端は前記センサーボックスに脱付着され、付着される場合に前記環形形態を維持して前記複数の電極が前記センサーボックスに電気的に連結されることができる。
【0019】
本発明の一実施例によれば、前記複数の電極はあらかじめ設定された個数で複数のステッカーに含まれ、前記複数のステッカーごとに独立された連結線を通じて前記センサーボックスに前記EITデータを伝達するか、またはそれぞれが前記被験者に付着し、前記複数の電極ごとに独立された連結線を通じて前記センサーボックスに前記EITデータを伝達することができる。
【0020】
本発明の一実施例によれば前記EITデータ処理部は、前記映像データから両肺の換気程度の対称性及び各肺の換気状態の均質性を含む肺内部の空気分布状態を検出することができる。
【0021】
本発明の一実施例によれば前記呼吸パラメーター算出部は、前記映像変化を分析して一回呼吸量(tidal volume)、分当たり呼吸気流(minute ventilation)または呼吸率(respiratory rate)を含む前記呼吸パラメーターを算出することができる。
【0022】
本発明の一実施例によれば前記ディスプレイ制御部は、酸素飽和度、一回呼吸量(tidal volume)、分当たり呼吸気流(minute ventilation)または呼吸率(respiratory rate)を数字と信号グラフとして表示するように前記ディスプレイを制御することができる。
【0023】
本発明の一実施例によれば前記ディスプレイ制御部は、酸素飽和度、呼気終末二酸化炭素分圧、脈波、心電図、血圧、体温のうちで少なくとも一つ以上を含む前記生体信号パラメーターを数字と信号グラフとして表示するように前記ディスプレイを制御することができる。
【0024】
本発明の一実施例によれば低呼吸モニタリングシステムは、人工呼吸器、麻酔器または薬物注入器のうちで少なくとも一つの動作を変更するように、前記人工呼吸器、前記麻酔器または前記薬物注入器のうちで少なくとも一つに前記算出された呼吸パラメーターを伝達する通信部をさらに含むことができる。
【0025】
本発明の一実施例によれば低呼吸モニタリングシステムは、前記被験者に付着されたセンサーを通じて生体信号を測定して生体信号パラメーターを算出する生体信号パラメーター算出部をさらに含んで、前記低呼吸決定部は前記算出された生体信号パラメーターと前記低呼吸基準値を比べて前記低呼吸状態を決めて、前記ディスプレイ制御部は前記算出された生体信号パラメーターを表示するように前記ディスプレイを制御することができる。
【0026】
本発明の一実施例によれば前記生体信号パラメーターは、酸素飽和度、呼気終末二酸化炭素分圧、脈波、心電図、血圧、体温少なくとも一つ以上に対する数値データを含むことができる。
【0027】
本発明の一実施例によれば前記ディスプレイ制御部は、実時間呼吸映像、呼吸正常範囲、低呼吸領域、無呼吸領域、前記アラーム情報のうちで少なくとも一つ以上を含む前記映像データを表示するように前記ディスプレイを制御することができる。
【0028】
本発明の一実施例によれば低呼吸モニタリング方法は、EITデータ処理部で、被験者に付着された複数の電極を通じて電流または電圧のうちで一つを測定して前記被験者の胸部に対する映像データを生成する段階、呼吸パラメーター算出部で、前記生成された映像データに基盤した前記胸部の映像変化を分析して前記被験者の呼吸パラメーターを算出する段階、低呼吸決定部で、前記算出された呼吸パラメーターと低呼吸基準値を比べて低呼吸状態を決める段階及びディスプレイ制御部で、前記生成された映像データ、前記算出された呼吸パラメーターまたは前記決まった低呼吸状態に対するアラーム情報のうちで少なくとも一つを表示するようにディスプレイを制御する段階、を含むことができる。
【0029】
本発明の一実施例によれば低呼吸モニタリング方法は、生体信号パラメーター算出部で、前記被験者に付着されたセンサーを通じて生体信号を測定して生体信号パラメーターを算出する段階をさらに含んで、前記低呼吸状態を決める段階は、前記算出された生体信号パラメーターと前記低呼吸基準値を比べて前記低呼吸状態を決める段階を含んで、前記ディスプレイを制御する段階は、前記算出された生体信号パラメーターを表示するように前記ディスプレイを制御する段階を含むことができる。
【有利な効果】
【0030】
本発明は、肺を含む胸部断面のEIT映像と酸素飽和度、呼気終末二酸化炭素分圧、脈波、心電図、血圧、体温などの生体信号と共に処理及び解釈して低呼吸を連続的にモニタリングすることができる。
【0031】
本発明は、肺内部の空気分布と嵩変化情報を提供するEIT映像を使用するので、一回呼吸量(tidal volume)と分当たり呼吸気流(minute ventilation)の測定正確度を向上させることができる。
本発明は、EIT映像に基盤して一回呼吸量、分当たり呼吸気流、呼吸率と共に肺内部空気分布の均質度を表示することができる。
本発明は、低呼吸の映像化及び定量化のためのEITシステムと共に酸素飽和度、脈波、心電図、血圧などの生体信号を共に測定することができる。
本発明は、板の一側面にとりもちを設置していくつかの電極を一度に付着するか、または複数の電極を一つ一つ別に付着することができる。
本発明は、EIT映像から両肺の非対称的換気と各肺内部の?不均一的換気に対する情報を抽出してこれを指標化して出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1図1は本発明の一実施例による低呼吸モニタリングシステムの着用環境を説明する図面である。
図2図2は本発明の一実施例による低呼吸モニタリングシステムの構成要素を説明する図面である。
図3a図3a乃至図3cは本発明の一実施例による一体型電極ベルトを利用する低呼吸モニタリングシステムを説明する図面である。
図3b図3a乃至図3cは本発明の一実施例による一体型電極ベルトを利用する低呼吸モニタリングシステムを説明する図面である。
図3c図3a乃至図3cは本発明の一実施例による一体型電極ベルトを利用する低呼吸モニタリングシステムを説明する図面である。
図4a図4a乃至図4eは本発明の一実施例によるステッカー型電極を利用する低呼吸モニタリングシステムを説明する図面である。
図4b図4a乃至図4eは本発明の一実施例によるステッカー型電極を利用する低呼吸モニタリングシステムを説明する図面である。
図4c図4a乃至図4eは本発明の一実施例によるステッカー型電極を利用する低呼吸モニタリングシステムを説明する図面である。
図4d図4a乃至図4eは本発明の一実施例によるステッカー型電極を利用する低呼吸モニタリングシステムを説明する図面である。
図4e図4a乃至図4eは本発明の一実施例によるステッカー型電極を利用する低呼吸モニタリングシステムを説明する図面である。
図5図5は本発明の一実施例による低呼吸モニタリングシステムのディスプレイを説明する図面である。
図6図6は本発明の一実施例による低呼吸モニタリング方法と関連される流れ図を説明する図面である。
【発明の実施のための最善の形態】
【0033】
以下、本文書の多様な実施例らが添付された図面を参照して記載する。
実施例及びこれに使われた用語らは、本文書に記載された技術を特定の実施形態に対して限定しようとするものではなく、該当実施例の多様な変更、均等物、及び/または代替物を含むことで理解されなければならない。
【0034】
下記で多様な実施例らを説明において関連される公知機能または構成に対する具体的な説明が発明の要旨を不必要に曇ることがあると判断される場合にはその詳細な説明を略するであろう。
【0035】
そして、後述される用語らは、多様な実施例らでの機能を考慮して定義された用語らとしてこれは使用者、運用者の意図または慣例などによって変わることがある。それで、その定義は本明細書全般にわたった内容を土台で下ろされなければならないであろう。
図面の説明と関連され、類似な構成要素に対しては類似な参照符号が使われることができる。
単数の表現は文脈上明白に異なるように志さない限り、複数の表現を含むことができる。
本文書で、“AまたはB”または”A及び/またはBのうちで少なくとも一つ”などの表現は、共に羅列された項目らのすべての可能な組合を含むことがある。
【0036】
“第1、”“第2、”“一番目、”または“二番目、”などの表現らは該当の構成要素らを、順序または重要度に構わなく修飾することができるし、一構成要素を他の構成要素と区分するために使われるだけで該当の構成要素らを限定しない。
【0037】
ある(例:第1)構成要素が他の(例:第2)構成要素に“(機能的にまたは通信的に)連結されて”いるか、または“接続されて”いると言及された時には、前記ある構成要素が前記他の構成要素に直接的に連結されるか、または他の構成要素(例:第3構成要素)を通じて連結されることができる。
【0038】
本明細書で、”~するように構成された(または、設定された)(configured to)”は状況によって、例えば、ハードウェア的またはソフトウェア的に“~に好適な、”“~する能力を有する、”“~するように変更された、”“~させられた、”“~ができる、”または“~するように設計された”と相互互換的に(interchangeably)使われることができる。
ある状況では、“~するように構成された装置”という表現は、その装置が他の装置または部品らと共に“~できる”ことを意味することがある。
【0039】
例えば、文句“A、B、及びCを遂行するように構成された(または、設定された)プロセッサ”は該当の動作を遂行するための専用プロセッサ(例:エンベデッドプロセッサ)、またはメモリー装置に保存された一つ以上のソフトウェアプログラムらを実行することで、該当の動作らを遂行することができる汎用プロセッサ(例:CPUまたはapplication processor)を意味することがある。
また、‘または'という用語は排他的論理合‘exclusive or'であるよりは包含的な論理合‘inclusive or'を意味する。
【0040】
すなわち、他に言及されない限り、または文脈から明確ではない限り、‘xがaまたはbを利用する'という表現は、包含的な自然順列ら(naturalinclusive permutations)のうちで何れか一つを意味する。
【0041】
以下、使われる‘..部'、‘..器'などの用語は少なくとも一つの機能や動作を処理する単位を意味し、これはハードウェアやソフトウェア、または、ハードウェア及びソフトウェアの結合で具現されることがある。
図1は、本発明の一実施例による低呼吸モニタリングシステムの着用環境を説明する図面である。
【0042】
図1を参考すれば、低呼吸モニタリングシステムはインピーダンス断層撮映(electrical impedance tomography、EIT)を利用して低呼吸を連続的にモニタリングすることができる。
【0043】
本発明の一実施例によれば低呼吸モニタリングシステムは、被験者に着用される環形形態の電極ベルト100、センサーボックス110及び生体センサー120を含むセンサー部と低呼吸モニタリング部140を含むことができる。
【0044】
一例で、センサーボックス110は電極ベルト100のお互いに異なる両端が結合され、被験者に対するEITデータを受信することができる。例えば、EITデータは被験者に付着された電極を通じて測定された電流及び電圧に対するインピーダンスデータを含むことができる。
【0045】
一例で、低呼吸モニタリングシステムは、電極ベルト100を利用して被験者の胸部に対する映像データをモニタリングすることができるし、生体センサー120を利用して酸素飽和度、呼気終末二酸化炭素分圧、脈波、心電図、血圧、体温などをモニタリングすることができる。
【0046】
また、低呼吸モニタリングシステムは電極ベルト100と生体センサー120を利用して収集された被験者の健康データを、ケーブルを利用して低呼吸モニタリング部140に伝達することができる。例えば、電極ベルト100は弾性ベルトとも指称されることができる。
【0047】
また、低呼吸モニタリング部140は伝達されたデータを処理して被験者の低呼吸状態に対するモニタリング結果を出力するようにディスプレイを制御することができる。
【0048】
したがって、本発明は肺を含む胸部断面のEIT映像と酸素飽和度、脈波、心電図、血圧などの生体信号と共に処理及び解釈して低呼吸を連続的にモニタリングすることができる。
図2は、本発明の一実施例による低呼吸モニタリングシステムの構成要素を説明する図面である。
【0049】
図2を参考すれば、本発明の一実施例によれば低呼吸モニタリングシステムは、センサー部210及び低呼吸モニタリング部220を含むことができる。例えば、低呼吸モニタリング部220は本体でも指称されることができる。
【0050】
本発明の一実施例によれば低呼吸モニタリング部220は、生体信号パラメーター算出部221、EITデータ処理部222、呼吸パラメーター算出部223、低呼吸決定部224及びディスプレイ制御部225を含むことができる。
一例で、生体信号パラメーター算出部221は、被験者に付着されたセンサーを通じて生体信号を測定して生体信号パラメーターを算出することができる。
【0051】
本発明の一実施例によれば生体信号パラメーター算出部221は、酸素飽和度(oxygen saturation)、呼気終末二酸化炭素分圧(end tidal CO2)、脈波(pulse wave)、心電図(electrocardiogram)、体温(temperature)または、血圧(blood pressure)のうちで少なくとも一つ以上を含む生体信号パラメーターを算出することができる。
【0052】
一例で、生体信号パラメーターは酸素飽和度、呼気終末二酸化炭素分圧、脈波、心電図、体温または血圧のうちで少なくとも一つ以上に対する数値データを含むことができる。
【0053】
本発明の一実施例によればEITデータ処理部222は、被験者に付着された複数の電極を通じて電流または電圧のうちで一つを測定して被験者の胸部に対する映像データを生成することができる。
【0054】
一例で、EITデータ処理部222は、映像データから両肺の換気程度の対称性及び各肺の換気状態の均質性を含む肺内部空気分布状態を検出することができる。
【0055】
本発明の一実施例によればEITデータ処理部222は、胸部に付着された電極を通じて獲得されるEITデータを映像化して肺内部空気分布及び嵩を定量化することができる。
【0056】
すなわち、EITデータ処理部222は胸部に付着された電極を通じて測定される電圧または電流に基盤して胸部の内部に位置する肺の空気分布及び嵩と関連される映像データを生成することができる。
本発明の一実施例によればEITデータ処理部222は、複数の電極の間に電流または電圧を入れ込みながらこのような測定を繰り返すことができる。
【0057】
一例で、EITデータ処理部222は、複数の注入電流らによって有機された測定電圧データを使って胸部断面の電気的導電率(electrical conductivity)変化を映像に復元することができる。
【0058】
本発明の一実施例によればEITデータ処理部222は、電極を通じて測定された電流または電圧らのうちで何れか一つに基礎して10枚以上のEIT映像を生成することができる。
【0059】
本発明の一実施例によれば呼吸パラメーター算出部223は、生成された映像データに基盤した胸部の映像変化を分析して被験者の呼吸パラメーターを算出することができる。
【0060】
すなわち、呼吸パラメーター算出部223は、環形形態の弾性ベルトに位置する複数の電極を通じて測定されたEITデータに基盤して生成された映像データで胸部の映像変化を呼吸パラメーターとして算出することができる。
【0061】
したがって、本発明は肺内部の空気分布と嵩変化情報を提供するEIT映像を使用するので、一回呼吸量(tidal volume)と分当たり呼吸気流(minute ventilation)の測定正確度を向上させることができる。
【0062】
一例で、呼吸パラメーター算出部223は映像変化を分析して一回呼吸量(tidal volume)、分当たり呼吸気流(minute ventilation)または呼吸率(respiratory rate)を含む呼吸パラメーターを算出することができる。
本発明の一実施例によれば呼吸パラメーター算出部223は、映像で肺のイメージ変化に基盤して呼吸パラメーターを算出することができる。
【0063】
一例で、呼吸パラメーター算出部223は、肺のイメージ変化に基盤して被験者の換機能程度を判断し、判断結果肺の吸気と呼気に基盤して被験者の一回呼吸量、分当たり呼吸気流、呼吸率を算出することができる。
【0064】
本発明の一実施例によれば低呼吸決定部224は、生体信号パラメーターまたは呼吸パラメーターのうちで何れか一つと低呼吸基準値を比べて低呼吸状態を決めることができる。
【0065】
一例で、低呼吸決定部224は生体信号パラメーターまたは呼吸パラメーターのうちで何れか一つの数値が低呼吸基準値より低い場合低呼吸状態で決めることができる。
【0066】
例えば、低呼吸決定部224は生体信号パラメーターまたは呼吸パラメーターのうちで何れか一つの数値が低呼吸基準値より高いか、または同じである場合正常状態で決めることができる。
例えば、低呼吸基準値は映像データに基盤して胸部の肺領域の面積変化に基礎して算出されることができる。
例えば、低呼吸基準値は低呼吸と判断される肺領域の面積大きさに相応する数値データを含むことができる。
【0067】
本発明の一実施例によればディスプレイ制御部225は、映像データ、生体信号パラメーター、呼吸パラメーターまたは低呼吸状態に対するアラーム情報のうちで少なくとも一つを表示するようにディスプレイを制御することができる。
【0068】
例えば、ディスプレイ制御部225は映像データに基盤して胸部の内部を表示する場合、画面の色または表示状態を反転させるようにディスプレイを制御することでアラーム情報を提供することができる。
例えば、アラーム情報は音または画面の色変化を利用して出力されることができる。
【0069】
一例で、ディスプレイ制御部225は酸素飽和度、一回呼吸量(tidal volume)、分当たり呼吸気流(minute ventilation)または呼吸率(respiratory rate)を数字と信号グラフとして表示するようにディスプレイを制御することができる。
【0070】
本発明の一実施例によればディスプレイ制御部225は、酸素飽和度、呼気終末二酸化炭素分圧、脈波、心電図、体温または血圧のうちで少なくとも一つ以上を含む生体信号パラメーターを数字と信号グラフとして表示するようにディスプレイを制御することができる。
【0071】
したがって、本発明は低呼吸の映像化及び定量化のためのEITシステムと共に酸素飽和度、呼気終末二酸化炭素分圧、脈波、心電図、体温または血圧などの生体信号を共に測定することができる。
【0072】
一例で、ディスプレイ制御部225は実時間呼吸映像、呼吸正常範囲、低呼吸領域、無呼吸領域、アラーム情報のうちで少なくとも一つ以上を含む映像データを表示するようにディスプレイを制御することができる。
本発明の他の実施例によれば低呼吸モニタリング部220は、通信部226をさらに含むことができる。
【0073】
本発明の一実施例によれば通信部226は、人工呼吸器、麻酔器または薬物注入器のうちで少なくとも一つの動作を変更するように、人工呼吸器、麻酔器または薬物注入器のうちで少なくとも一つに算出された呼吸パラメーターを伝達することができる。
通信部226はシステムの物理階層規格によって基底帯域信号及びビット列間変換機能を遂行することができる。
一例で、通信部226はデータ伝送時送信ビット列を符号化及び変調することで複素シンボルらを生成することができる。
また、通信部226はデータ受信時基底帯域信号を復調及び復号化を通じて受信ビット列を復元することができる。
【0074】
また、通信部226は基底帯域信号をRF(radio frequency)帯域信号に上向き変換した後アンテナを通じて送って、アンテナを通じて受信されるRF帯域信号を基底帯域信号に下向き変換できる。
【0075】
また、通信部226は送信フィルター、受信フィルター、増幅器、ミキサー(mixer)、オシレーター(oscillator)、DAC(digital to analog convertor)、ADC(analog to digital convertor)などを含むことができる。
また、通信部226はお互いに異なる周波数帯域の信号らを処理するためにお互いに異なる通信モジュールらを含むことができる。
本発明の他の実施例によれば低呼吸モニタリングシステムは、センサー部210をさらに含むことができる。
一例で、センサー部210は電極211及び生体信号センサー212を含むことができる。
【0076】
本発明の一実施例によれば電極211は、弾性ベルトの内部で一定な間隔で位置し、弾性ベルトと連結されたセンサーボックスのケーブルを通じて電流または電圧に対するEITデータを低呼吸モニタリング部220に伝達することができる。
【0077】
一例で、電極211はあらかじめ設定された個数で複数のステッカーに含まれ、複数のステッカーごとに独立された連結線を通じてセンサーボックスで前記EITデータを伝達するか、またはそれぞれが被験者に付着され、複数の電極ごとに独立された連結線を通じてセンサーボックスにEITデータを伝達することができる。
【0078】
すなわち、複数の電極ごとに独立された連結線を通じてセンサーボックスに連結されることによって複数の電極それぞれはセンサーボックスに並列で連結されることができる。
【0079】
したがって、本発明は複数の電極のうちで誤りデータを収集する電極に対する連結線を遮断し、遮断されない残りの電極を通じて電流または電圧のうちで何れか一つを測定することができる。
本発明の一実施例によれば電極211は、複数の個数で構成されることができる。
本発明の一実施例によれば生体信号センサー212は、被験者の酸素飽和度、脈波、心電図または血圧のうちで少なくとも一つ以上を測定することができる。
例えば、生体信号センサー212は被験者の指に着用されるか、または電極ベルトに含まれることができる。
【0080】
また、本発明の一実施例による低呼吸モニタリングシステムは、アラーム部(図示せず)をさらに含んで、アラーム部(図示せず)は測定情報それぞれの正常範囲をあらかじめ設定して測定情報らが正常範囲を外れると画面、音、通信などの方法で警報を発生させることができる。
また、低呼吸モニタリングシステムは、測定するすべての映像、信号、数字情報らと警報発生時点と警報の内容はデジタルデータで保存して送ることができる。
本発明の一実施例によればセンサーボックスは、ケーブルで連結された低呼吸モニタリング部220でEITデータを提供することができる。
【0081】
本発明の一実施例によればセンサーボックスは、実時間でEITデータを提供するか、またはあらかじめ設定された一定周期に基礎してEITデータを提供するか、またはEITデータの値が特定基準値以上で測定される場合にEITデータを提供することができる。ここで、特定基準値は低呼吸基準値に相応することができる。
図3a乃至図3cは、本発明の一実施例による一体型電極ベルトを利用する低呼吸モニタリングシステムを説明する図面である。
図3aを参考すれば、電極ベルト300の両端はセンサーボックス310に結合され、電極ベルト300は環形形態を示すことがある。
【0082】
また、センサーボックス310はケーブル320を通じて低呼吸モニタリング部330に連結されることができる。例えば、低呼吸モニタリング部330は低呼吸モニタリング装置とも指称されることができる。
一例で、複数の電極は電極ベルト300の内部に位置することができる。
低呼吸モニタリング部330はディスプレイを制御して被験者の健康状態を表示することができる。
【0083】
図3bを参考すれば、本発明の一実施例による電極ベルト340はセンサーボックス350に両端が結合されることができる。電極ベルト340は被験者の胸部のまわりを覆って環形形態を示すことができる。
【0084】
一例で、電極ベルト340はボタン360に対する圧力によってセンサーボックス350から両端が同時に分離されるか、または両端のうちで何れか一つが分離されることができる。
【0085】
図3cを参考すれば、本発明の一実施例による電極ベルト370は被験者の特定部位にまわりに沿って着用され、内部に位置する電極らから被験者と関連されるEITデータを収集し、収集されたEITデータをセンサーボックス380に伝達することができる。
図4a乃至図4eは、本発明の一実施例によるステッカー型電極を利用する低呼吸モニタリングシステムを説明する図面である。
【0086】
図4aを参考すれば、本発明の一実施例による低呼吸モニタリングシステムは、複数のステッカー410、411、412、413を利用してEITデータを測定することができる。
【0087】
本発明の一実施例によれば電極は、あらかじめ設定された個数で複数のステッカーに含まれ、複数のステッカーごとに独立された連結線を通じてセンサーボックス400で前記EITデータを伝達することができる。
【0088】
複数のステッカー410、411、412、413のうちで一つをよく見れば、ステッカー410は四つの電極を含む。四つの電極は電極対を形成して二つの電極は電流または電圧を印加し、他の二つの電極は電流または電圧を測定することができる。
【0089】
本発明のセンサーボックス400は複数のステッカー410、411、412、413ごとに独立された連結線を通じて被験者のEITデータの伝達を受けることができる。
【0090】
図4bを参考すれば、本発明の一実施例による低呼吸モニタリングシステムは、複数の電極パッチ430、431、432、433を利用してEITデータを測定することができる。ここで、複数の電極パッチに対する参照番号は一部だけ作成したが、センサーボックス420に連結される複数の電極パッチは下の説明と共に動作されることができる。
【0091】
一例で、複数の電極パッチ430、431、432、433は、それぞれが被験者に付着され、複数の電極ごとに独立された連結線を通じてセンサーボックス420でEITデータを伝達することができる。
本発明は、被験者が肥満や胸に毛が多い場合も複数の電極を一つ一つ別に付着することができて、被験者のEITデータを効率的に測定することができる。
また、本発明は板の一側面にとりもちを設置していくつかの電極を一度に付着するか、または複数の電極を一つ一つ別に付着することができる。
【0092】
図4cを参考すれば、本発明の一実施例による電極ベルト440は被験者の特定部位にそれぞれ付着されて着用され、内部に位置する電極らから被験者と関連されるEITデータを収集し、収集されたEITデータをセンサーボックス440に伝達することができる。
図4dを参考すれば、本発明の一実施例によるセンサーボックスは複数の連結線それぞれが挿入されることができる複数の孔460を含むことができる。
【0093】
また、センサーボックス上にボタン461に対する圧力が入力される場合複数の孔460を通じて挿入された連結線それぞれがセンサーボックスから分離することができる。
また、センサーボックスと連結されたケーブル462は、複数の電極パッチを通じて収集されたEITデータを低呼吸モニタリング部に伝達することができる。
【0094】
図4eを参考すれば、ステッカー470に含まれた電極471はEITデータを収集し、収集されたEITデータを連結線472を通じて低呼吸モニタリング部に伝達することができる。例えば、EITデータは測定された電流または電圧に基盤したインピーダンスデータを含むことができる。
図5は、本発明の一実施例による低呼吸モニタリングシステムのディスプレイを説明する図面である。
【0095】
図5を参考すれば、低呼吸モニタリング部500はディスプレイ510上に映像511、数値512及びグラフ513を出力するようにディスプレイ510を制御することができる。
本発明の一実施例によれば低呼吸モニタリング部500は、映像511を通じて被験者の肺領域の吸気と呼気を表示することができる。
【0096】
一例で、低呼吸モニタリング部500は映像511を通じて実時間呼吸映像、呼吸正常範囲、低呼吸領域、無呼吸領域またはアラームのうちで何れか一つを出力するようにディスプレイを制御することができる。
したがって、本発明はEIT映像に基盤して一回呼吸量、分当たり呼吸気流、呼吸率と共に肺内部空気分布の均質度を表示することができる。
【0097】
本発明の一実施例によれば低呼吸モニタリング部500は、数値512を通じて酸素飽和度(SpO2)、呼気終末二酸化炭素分圧(ETCO2)、心拍数(heart rate、HR)、一回呼吸量(tidal volume、TV)、吸気量(inspiratory time ratio、ITR)、分当たり呼吸気流(minute ventilation、MV)及び呼吸数(respiration rate、RR)を出力するようにディスプレイを制御することができる。
すなわち、低呼吸モニタリング部500は被験者の健康状態を示す多様な指標を数字を利用して出力するようにディスプレイを制御することができる。
【0098】
また、低呼吸モニタリング部500は、EIT映像から両肺の非対称的換気と各肺内部の非均質的換気に対する情報を抽出してこれを指標化して出力することができる。
【0099】
本発明の一実施例によれば低呼吸モニタリング部500は、グラフ513を通じて容積脈波(Photoplethysmography、PPG)、心電図(electrocardiography、ECG)、鼻腔圧力(nasal pressure)及び一回呼吸量(tidal volume、TV)を出力するようにディスプレイを制御することができる。
したがって、本発明はEIT映像から両肺の非対称的換気と各肺内部の非均質的換気に対する情報を抽出してこれを指標化して出力することができる。
図6は、本発明の一実施例による低呼吸モニタリング方法と関連される流れ図を説明する図面である。
図6を参考すれば、段階601で低呼吸モニタリング方法は映像データを生成することができる。
【0100】
すなわち、低呼吸モニタリング方法は被験者に付着した複数の電極を通じて電流または電圧のうちで一つを測定して被験者の胸部に対する映像データを生成することができる。
段階602で低呼吸モニタリング方法は呼吸パラメーターを算出することができる。
すなわち、低呼吸モニタリング方法は、生成された映像データに基盤した胸部の映像変化を分析して被験者の呼吸パラメーターを算出することができる。
段階603で低呼吸モニタリング方法は、低呼吸状態を決めることができる。
【0101】
すなわち、低呼吸モニタリング方法は、呼吸パラメーターと低呼吸基準値を比べて低呼吸状態を決めることができる。ここで、低呼吸基準値は低呼吸を判断するための数値情報を含むことができる。
他の実施例によって低呼吸モニタリング方法は、生体信号パラメーターと低呼吸基準値を比べて低呼吸状態を決めることができる。
段階604で低呼吸モニタリング方法は、被験者の情報を表示するようにディスプレイを制御することができる。
【0102】
すなわち、低呼吸モニタリング方法は映像データ、呼吸パラメーターまたは低呼吸状態に対するアラーム情報のうちで少なくとも一つを表示するようにディスプレイを制御することができる。
他の実施例によって低呼吸モニタリング方法は生体信号パラメーターを表示するようにディスプレイを制御することができる。
【0103】
実施例による方法は、多様なコンピューター手段を通じて遂行されることができるプログラム命令形態で具現されてコンピューター判読可能媒体に記録されることができる。前記コンピューター判読可能媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独でまたは組み合わせて含むことができる。
【0104】
前記媒体に記録されるプログラム命令は、実施例のために特別に設計されて構成されたものなどであるか、またはコンピューターソフトウェア当業者に公知されて使用可能なことであることがある。コンピューター判読可能記録媒体の例には、ハードディスク、プロッピィーディスク及び磁気テープのような磁気媒体(magnetic media)、CD-ROM、DVDのような光記録媒体(optical media)、フロプティカルディスク(floptical disk)のような磁気-光媒体(magneto-optical media)、及びロム(ROM)、ラム(RAM)、フラッシュメモリーなどのようなプログラム命令を保存して遂行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。
【0105】
プログラム命令の例にはコンパイラーによって作われるもののような機械語コードだけではなく、インタプリターなどを使ってコンピューターによって実行されることができる高級言語コードを含む。前記したハードウェア装置は実施例の動作を遂行するために一つ以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成されることができるし、その逆も同じである。
【0106】
以上のように実施例らがたとえ限定された実施例と図面によって説明されたが、該当技術分野で通常の知識を有した者なら前記の記載から多様な修正及び変形が可能である。例えば、説明された技術が説明された方法と異なる手順で遂行されるか、及び/または説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素らが説明された方法と異なる形態で結合または組合されるか、または他の構成要素または均等物によって対置されるか、または置換されても適切な結果が達成されることができる。
それで、他の具現ら、他の実施例及び特許請求範囲と均等なものなども後述する特許請求範囲の範囲に属する。
【産業上利用可能性】
【0107】
本発明は、肺を含む胸部断面のEIT映像と酸素飽和度、呼気終末二酸化炭素分圧、脈波、心電図、血圧、体温などの生体信号と共に処理及び解釈して低呼吸を連続的にモニタリングすることができる。
【0108】
本発明は、肺内部の空気分布と嵩変化情報を提供するEIT映像を使用するので、一回呼吸量(tidal volume)と分当たり呼吸気流(minute ventilation)の測定正確度を向上させることができる。
本発明は、EIT映像に基盤して一回呼吸量、分当たり呼吸気流、呼吸率と共に肺内部空気分布の均質度を表示することができる。
本発明は、低呼吸の映像化及び定量化のためのEITシステムと共に酸素飽和度、脈波、心電図、血圧などの生体信号を共に測定することができる。
本発明は、板の一側面にとりもちを設置していくつかの電極を一度に付着するか、または複数の電極を一つ一つ別に付着することができる。
本発明は、EIT映像から両肺の非対称的換気と各肺内部の?不均一的換気に対する情報を抽出してこれを指標化して出力することができる。
図1
図2
図3a
図3b
図3c
図4a
図4b
図4c
図4d
図4e
図5
図6