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特開2022-95525ゲームシステム、プログラム及び情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022095525
(43)【公開日】2022-06-28
(54)【発明の名称】ゲームシステム、プログラム及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/65 20140101AFI20220621BHJP
   A63F 13/213 20140101ALI20220621BHJP
   A63F 13/35 20140101ALI20220621BHJP
   A63F 13/55 20140101ALI20220621BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20220621BHJP
   G06F 3/04815 20220101ALI20220621BHJP
【FI】
A63F13/65
A63F13/213
A63F13/35
A63F13/55
G06F3/01 570
G06F3/0481 150
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021120121
(22)【出願日】2021-07-21
(62)【分割の表示】P 2020208010の分割
【原出願日】2020-12-16
(71)【出願人】
【識別番号】512294021
【氏名又は名称】株式会社アカツキ
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】佐野 史宗
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA27
5E555AA76
5E555BA20
5E555BB20
5E555BC04
5E555BE16
5E555CA29
5E555CA42
5E555CB66
5E555DB32
5E555DC43
5E555DC84
5E555EA22
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】ゲームを操作する際の利便性を向上させることができるゲームシステム、プログ
ラム及び情報処理方法を提供する。
【解決手段】ネットワークを介してサーバにアクセス可能な複数のユーザ端末で実行可能
なゲームを提供するゲームシステムにおいて、ユーザ端末で検出されるユーザの指の三次
元の動作に基づいてゲーム内でユーザが使用するプレイヤのゲーム内における仮想的な三
次元の動作を制御する動作制御部を備える。
【選択図】図3

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介してサーバにアクセス可能な複数のユーザ端末で実行可能なゲームを
提供するゲームシステムにおいて、
前記ユーザ端末で検出されるユーザの指の三次元の動作に基づいて前記ゲーム内で前記
ユーザが使用するプレイヤの前記ゲーム内における仮想的な三次元の動作を制御する動作
制御部、
を備えることを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
前記動作制御部は、
前記ユーザの指の三次元の動作を検出する三次元カメラに基づいて前記プレイヤの動作
を制御することを特徴とする請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記ゲームが開始される際に前記三次元カメラで検出された前記ユーザの指の位置が、
前記動作制御部が前記プレイヤの動作を制御する際の基準位置として設定されることを特
徴とする請求項2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記動作制御部は、
前記ユーザの指の三次元の動作のベクトルと前記ゲーム内の前記プレイヤの動作のベク
トルとを関連づけて一致させることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のゲ
ームシステム。
【請求項5】
前記ユーザの指の三次元の動作の状態を示す状態表示インターフェースを生成するイン
ターフェース生成部、
を備えることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のゲームシステム。
【請求項6】
ネットワークを介してサーバにアクセス可能な複数のユーザ端末でゲームを実行させる
プログラムにおいて、
前記ユーザ端末で検出されるユーザの指の三次元の動作に基づいて前記ゲーム内で前記
ユーザが使用するプレイヤの前記ゲーム内における仮想的な三次元の動作を制御すること
を特徴とするプログラム。
【請求項7】
ネットワークを介してサーバにアクセス可能な複数のユーザ端末でゲームを実行する情
報処理方法において、
前記ユーザ端末で検出されるユーザの指の三次元の動作に基づいて前記ゲーム内で前記
ユーザが使用するプレイヤの前記ゲーム内における仮想的な三次元の動作を制御すること
を特徴とする情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステム、プログラム及び情報処理方法、特に、ネットワークを介し
てサーバにアクセス可能な複数のユーザ端末で実行可能なゲームを提供するゲームシステ
ム、プログラム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ネットワークを介してサーバにアクセス可能なスマートフォンやゲーム端末等の
ユーザ端末で実行可能なゲームが提供されている。この種のゲームでは、ユーザの身体の
動作に基づいてゲーム内での操作が実行されるものが存在する(例えば、特許文献1を参
照。)。
【0003】
一方、ユーザ端末で実行可能なゲームでは、バーチャルスティックとも称される仮想的
な操作部がゲーム画面に表示され、この操作部が例えばユーザのスワイプ動作によって操
作されることによって、ユーザが使用するゲーム内のプレイヤが操作されるものが存在し
ている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第5117466号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のような仮想的な操作部がゲーム画面に表示されるゲームでは、ユーザがゲーム画
面に接触するスワイプ動作によってプレイヤが操作されることから、例えばゲーム画面に
対する奥行き方向のプレイヤの三次元的な動作を実現することができずに、プレイヤの動
作が二次元的な動作に制限されることがある。
【0006】
このような場合に、三次元的な動作を実現させる観点から、仮想的な操作部とは別の操
作インターフェースを準備して、その操作インターフェースと仮想的な操作部とを同時に
操作すると、プレイヤが三次元的な動作を行うといった手法を採用することが考えられる
【0007】
しかし、仮想的な操作部とは別に操作インターフェースを準備するとすれば、ユーザイ
ンターフェースが増えてゲーム画面が煩雑になるとともに、ユーザインターフェースを介
したユーザによる操作も複雑になって、ゲームを操作する際の利便性が損なわれることが
懸念される。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ゲームを操作する際の利便性を向上
させることができるゲームシステム、プログラム及び情報処理方法を提供することを課題
とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を達成するための本発明に係るゲームシステムは、ネットワークを介してサー
バにアクセス可能な複数のユーザ端末で実行可能なゲームを提供するゲームシステムにお
いて、ユーザ端末で検出されるユーザの指の三次元の動作に基づいてゲーム内でユーザが
使用するプレイヤのゲーム内における仮想的な三次元の動作を制御する動作制御部を備え
ることを特徴としている。
【0010】
これによれば、ユーザが使用するプレイヤが、ユーザ端末で検出されるユーザの指の三
次元の動作に追従するように制御されることによって、ユーザは直感的にゲームを操作す
ることができることから、ゲームを操作する際のユーザの利便性が向上する。
【0011】
このゲームシステムの動作制御部は、ユーザの指の三次元の動作を検出する三次元カメ
ラに基づいてプレイヤの動作を制御することを特徴としている。
【0012】
さらに、ゲームシステムは、ゲームが開始される際に三次元カメラで検出されたユーザ
の指の位置が、動作制御部がプレイヤの動作を制御する際の基準位置として設定されるこ
とを特徴としている。
【0013】
しかも、ゲームシステムの動作制御部は、ユーザの指の三次元の動作のベクトルとゲー
ム内のプレイヤの動作のベクトルとを関連づけて一致させることを特徴としている。
【0014】
さらに、ゲームシステムは、ユーザの指の三次元の動作の状態を示す状態表示インター
フェースを生成するインターフェース生成部を備えることを特徴としている。
【0015】
上記課題を達成するための本発明に係るプログラムは、ネットワークを介してサーバに
アクセス可能な複数のユーザ端末でゲームを実行させるプログラムにおいて、ユーザ端末
で検出されるユーザの指の三次元の動作に基づいてゲーム内でユーザが使用するプレイヤ
のゲーム内における仮想的な三次元の動作を制御することを特徴としている。
【0016】
上記課題を達成するための本発明に係る情報処理方法は、ネットワークを介してサーバ
にアクセス可能な複数のユーザ端末でゲームを実行する情報処理方法において、ユーザ端
末で検出されるユーザの指の三次元の動作に基づいてゲーム内でユーザが使用するプレイ
ヤのゲーム内における仮想的な三次元の動作を制御することを特徴としている。
【発明の効果】
【0017】
この発明によれば、ゲームを操作する際のユーザの利便性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施の形態に係るゲームシステムの構成の概略を説明するブロック図である。
図2】同じく、本実施の形態に係るゲームシステムのサーバの構成の概略を説明するブロック図である。
図3】同じく、本実施の形態に係るゲームシステムのサーバのストレージの構成の概略を説明するブロック図である。
図4】同じく、本実施の形態に係るゲームシステムで処理されるゲーム情報の構成の概略を説明するブロック図である。
図5】同じく、本実施の形態に係るゲームシステムの情報処理プログラムの動作制御部の処理の概略を説明するフローチャートである。
図6】同じく、本実施の形態に係るゲームシステムのゲーム画面の一例を示す図である。
図7】同じく、本実施の形態に係るゲームシステムのゲーム画面の一例を示す図である。
図8】同じく、本実施の形態に係るゲームシステムのゲーム画面の一例を示す図である。
図9】同じく、本実施の形態に係るゲームシステムのゲーム画面の一例を示す図である。
図10】同じく、本実施の形態に係るゲームシステムのユーザ端末の構成の概略を説明するブロック図である。
図11】同じく、本実施の形態に係るゲームシステムの処理の概略を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、図1図11に基づいて、本発明の実施の形態に係るゲームシステムについて説
明する。
【0020】
図1は、本発明の実施の形態に係るゲームシステムの構成の概略を説明するブロック図
である。図示のように、ゲームシステム10は、サーバ20及び複数のユーザ端末30を
主要構成として備え、これらがインターネット網等のネットワーク100を介して互いに
アクセス可能に接続される。
【0021】
サーバ20は、本実施の形態では、ゲームシステム10でゲームを提供する事業者1に
配備され、ユーザ端末30は、事業者1が提供するゲームを利用する複数のユーザ2に保
有される。
【0022】
ゲームシステム10で事業者1が提供するゲームは、本実施の形態では、画像、動画、
音声等のオブジェクトの生成を主な目的とするゲームであって、例えば、対戦ゲーム、パ
ズルゲーム、アクションゲーム、野球ゲーム、サッカーゲーム、その他スポーツゲーム、
クイズゲーム、ピンボールゲーム、カードゲーム、リズムゲーム、RPG(ロールプレイ
ングゲーム)、位置情報ゲーム、ボードゲーム、アドベンチャーゲーム、カジノゲーム、
シミュレーションゲーム、ストラテジーゲーム、レーシングゲーム等であってよい。
【0023】
次に、本実施の形態のゲームシステム10の各部の具体的な構成について説明する。
【0024】
サーバ20は、本実施の形態では、デスクトップ型あるいはノート型のコンピュータに
よって実装される。
【0025】
図2は、サーバ20の構成の概略を説明するブロック図である。図示のように、サーバ
20は、プロセッサ21、メモリ22、ストレージ23、送受信部24、及び入出力部2
5を備え、これらが互いにバス26を介して電気的に接続される。
【0026】
プロセッサ21は、サーバ20の動作を制御し、各要素間におけるデータの送受信の制
御や、アプリケーションプログラムの実行に必要な処理等を行う演算装置である。
【0027】
このプロセッサ21は、本実施の形態では例えばCPU(Central Proce
ssing Unit)であり、後述するストレージ23に格納されてメモリ22に展開
されたアプリケーションプログラムを実行して各処理を行う。
【0028】
メモリ22は、DRAM(Dynamic Random Access Memor
y)等の揮発性記憶装置で構成される主記憶装置、及びフラッシュメモリやHDD(Ha
rd Disc Drive)等の不揮発性記憶装置で構成される補助記憶装置を備える
【0029】
このメモリ22は、プロセッサ21の作業領域として使用される一方、サーバ20の起
動時に実行されるBIOS(Basic Input/Output System)、
及び各種の設定情報等が格納される。
【0030】
ストレージ23は、プログラムや各種の処理に用いられる情報等が格納されている。こ
のストレージ23の構成については、後述する。
【0031】
送受信部24は、サーバ20をネットワーク200に接続する。この送受信部24は、
Bluetooth(登録商標)やBLE(Bluetooth Low Energy
)といった近距離通信インターフェースを具備するものであってもよい。
【0032】
入出力部25は、キーボードやマウス、あるいはディスプレイ等の入出力機器が接続さ
れるインターフェースである。
【0033】
バス26は、接続したプロセッサ21、メモリ22、ストレージ23、送受信部24及
び入出力部25の間において、例えばアドレス信号、データ信号及び各種の制御信号を伝
達する。
【0034】
図3は、ストレージ23の構成の概略を説明するブロック図である。図示のように、ス
トレージ23は、本実施の形態では、データベース40及び情報処理プログラム41を備
える。
【0035】
データベース40は、ストレージ23の提供する記憶領域として実現され、本実施の形
態では、ゲーム情報D1が格納される。
【0036】
図4は、ゲーム情報D1の構成の概略を説明するブロック図である。図示のように、ゲ
ーム情報D1は、ゲームデータd1a、イベントデータd1b、プレイヤデータd1c及
び報酬データd1dを備える。
【0037】
ゲームデータd1aは、本実施の形態では、ゲームに登場するキャラクタやアイテム、
背景画像等、ゲームの種類に応じたゲームの設定に関するデータによって構成され、例え
ば、対戦ゲームである場合は、ステージのIDに関連づけられたステージ名等が含まれる
【0038】
ゲームデータd1aを構成するキャラクタは、本実施の形態では、ユーザ2がユーザ端
末30を介して操作することによってゲーム内で行動するプレイヤ、プレイヤの仲間とな
るキャラクタ、あるいはプレイヤと対戦する敵のキャラクタ等が含まれる。
【0039】
イベントデータd1bは、本実施の形態では、ユーザ2がプレイヤとして実行するトラ
イアル(例えば敵のキャラクタとの対戦等)が設定された任意のイベントによって構成さ
れ、この種のイベントをクリアすると、ゲーム内で使用されるアイテムやプレイヤのエナ
ジーの回復等といった後述するゲーム内報酬が付与される場合がある。
【0040】
プレイヤデータd1cは、本実施の形態では、プレイヤ名、ユーザ2がプレイヤとして
所有するキャラクタに関するデータ、ユーザ2のプレイヤの動作の設定に関するデータ、
ユーザ2のプレイヤが所有するアイテムに関するデータ、プレイステージに関するデータ
等によって構成される。
【0041】
所有するキャラクタに関するデータは、例えば、キャラクタのIDに関連づけられたレ
ベル、攻撃力、防御力及び体力等の各種のパラメータの現在の値が含まれる。
【0042】
プレイヤの動作の設定に関するデータは、例えば、ユーザ2の指の三次元の動作のベク
トルとプレイヤの動作のベクトルとを関連づける予め設定された任意の基準が含まれる。
【0043】
本実施の形態では、例えば、ユーザ2の指がx方向に動いた場合はプレイヤもx方向に
動き、ユーザ2の指がy方向に動いた場合はプレイヤもy方向に動く等といった基準が含
まれる。
【0044】
所有するアイテムに関するデータは、例えば、アイテムのIDに関連づけられたアイテ
ムの保有数等の値が含まれる。
【0045】
プレイステージに関するデータは、設定された複数のステージのうち、ユーザ2がプレ
イヤとしてこれまでにプレイしたことがあるステージに関するデータであり、例えばプレ
イの回数やステージをクリアした際のデータ等が含まれる。
【0046】
報酬データd1dは、プレイヤに付与されるゲーム内報酬に関するデータである。
【0047】
このゲーム内報酬は、本実施の形態では、例えばゲーム内で実行される任意のイベント
の実行、プレイヤが任意のアイテムを取得する際の確率を示すドロップ率の上昇、ゲーム
内でアイテムと交換したりプレイヤのエナジーを回復したりする等の際に費消するゲーム
内ポイント、あるいはゲーム内で実行される機能が制限されている場合にその制限を解除
して機能を実行させる機能実行指令等が含まれる。
【0048】
図3で示す情報処理プログラム41は、本実施の形態では、ゲーム処理部41a、動作
制御部41b及びインターフェース生成部41cを備える。
【0049】
ゲーム処理部41aは、本実施の形態では、ゲームの進行やキャラクタの制御といった
ゲームの基本的な処理を実行するモジュールであって、本実施の形態では、例えばキャラ
クタ育成処理、イベント処理、機能制限処理あるいは報酬付与処理等を実行する。
【0050】
キャラクタ育成処理は、本実施の形態では、ユーザ2がプレイヤとして選択したキャラ
クタが、ユーザ2によって例えば走らせられたり泳がせられたりといった予め設定された
任意のアクションに基づいて、キャラクタの経験値やエナジーの値を向上させて、キャラ
クタの育成を実行する処理である。
【0051】
イベント処理は、本実施の形態では、ユーザ2がプレイヤとして選択したキャラクタの
行動に応じてイベントを実行する処理であり、機能制限処理は、ゲーム内で実行される機
能の制限及びその制限の解除を実行する処理であり、報酬付与処理は、ユーザ2が使用す
るプレイヤにゲーム内報酬を付与する処理である。
【0052】
ゲーム処理部41aは、その他、ゲームの基本的な各種の処理を実行する。
【0053】
図3で示す動作制御部41bは、本実施の形態では、ゲーム内におけるプレイヤの動作
を制御するモジュールである。
【0054】
図5は、動作制御部41bの処理の概略を説明するフローチャートである。まず、ゲー
ムの起動後であってゲームを開始する際に、ユーザ端末30の後述する三次元カメラ(デ
プスカメラ)でユーザ2の指の位置が検出されると、図示のように、動作制御部41bは
、ステップS1において、検出されたユーザ2の指の位置をプレイヤの動作を制御する際
の基準位置として設定する。
【0055】
本実施の形態では、例えば、ユーザ2がユーザ端末30の正面側の任意の部位に対して
指をかざすと、三次元カメラがその位置でユーザ2の指の位置を検出し、検出したその位
置を基準位置として設定する。
【0056】
基準位置の設定に続いて、ゲームを開始すると、ステップS2において、ユーザ端末3
0の三次元カメラが検出したユーザ2の指の三次元の動作に応じて生成されてユーザ端末
30から送信される検出信号に基づいて、ユーザ2の指の動作の態様を判別する。三次元
カメラが検出したユーザ2の指の三次元の動作とは、基準位置に対する相対的な三次元の
指の位置、または指の移動方向、移動距離、移動速度等を意味する。
【0057】
本実施の形態では、例えば、ユーザ2が三次元で指をユーザ端末30の上下左右方向に
動かす動作であるのか、あるいはユーザ2が三次元で指をユーザ端末30の奥行き方向に
動かす動作であるのか等といったユーザ2の指の動作の態様を判別する。
【0058】
ユーザ2の動作の態様を判別すると、ステップS3において、ゲーム内におけるプレイ
ヤの仮想的な三次元の動作を制御する。
【0059】
本実施の形態では、プレイヤデータd1cに含まれるプレイヤの動作の設定に関するデ
ータに基づいて、ユーザ2の指の三次元の動作のベクトルとユーザ2がプレイヤとして選
択したキャラクタCの動作のベクトルとを関連づけて一致させて動作を制御する。
【0060】
図6は、ゲーム画面のビューが、ユーザ2がプレイヤとして選択したキャラクタCを正
面から見る設定の場合における動作制御部41bの処理の概略を説明する図である。
【0061】
図示のように、ユーザ2の指の動作の態様を矢線V1で示す画面上方向に動かす動作あ
るいは矢線V2で示す画面下方向に動かす動作であると判別した場合は、ゲーム画面IF
1に表示されるキャラクタCは、ユーザ2の指の動作の態様に応じて矢線Uで示す上方向
あるいは矢線Dで示す下方向に動くというように、動作を制御する。
【0062】
なお、上方向Uへの動作は、本実施の形態では、例えば、キャラクタCが歩行している
場合はジャンプする動作であり、キャラクタCが飛行している場合は上昇する動作であり
、下方向Dへの動作は、例えば、キャラクタCが歩行している場合はしゃがむ動作であり
、キャラクタCが飛行している場合は下降する動作である。
【0063】
一方、ユーザ2の指の動作の態様を矢線V3で示す画面左方向に動かす動作あるいは矢
線V4で示す画面右方向に動かす動作であると判別した場合は、ゲーム画面IF1に表示
されるキャラクタCは、ユーザ2の指の動作の態様に応じて矢線Rで示す右方向あるいは
矢線Lで示す左方向に動くというように、動作を制御する。
【0064】
さらに、ユーザ2の指の動作の態様を矢線V5で示すゲーム画面IF1に対する奥行き
方向前方に動かす動作(例えば、指をカメラに近づける動作)あるいは矢線V6で示すゲ
ーム画面IF1に対する奥行き方向後方に動かす動作(例えば、指をカメラから遠ざける
動作)であると判別した場合は、ゲーム画面IF1に表示されるキャラクタCは、ユーザ
2の指の動作の態様に応じて矢線Fで示す前進方向あるいは矢線Bで示す後退方向に動く
というように、動作を制御する。
【0065】
図7は、ゲーム画面IF1のビューがキャラクタCを側面から見る設定の場合における
動作制御部41bの処理の概略を説明する図である。
【0066】
図示のように、ユーザ2の指の動作の態様を画面上方向V1に動かす動作あるいは画面
下方向V2に動かす動作であると判別した場合は、ゲーム画面IF1に表示されるキャラ
クタCは、ユーザ2の指の動作の態様に応じて上方向Uあるいは下方向Dに動くというよ
うに、動作を制御する。
【0067】
なお、上方向Uへの動作は、本実施の形態では、例えば、キャラクタCが歩行している
場合はジャンプする動作であり、キャラクタCが飛行している場合は上昇する動作であり
、下方向Dへの動作は、例えば、キャラクタCが歩行している場合はしゃがむ動作であり
、キャラクタCが飛行している場合は下降する動作である。
【0068】
一方、ユーザ2の指の動作の態様を画面左方向V3に動かす動作あるいは画面右方向V
4に動かす動作であると判別した場合は、ゲーム画面IF1に表示されるキャラクタCは
、ユーザ2の指の動作の態様に応じて前進方向Fあるいは後退方向Bに動くというように
、動作を制御する。
【0069】
さらに、ユーザ2の指の動作の態様をゲーム画面IF1に対する奥行き方向前方V5に
動かす動作あるいはゲーム画面IF1に対する奥行き方向後方V6に動かす動作であると
判別した場合は、ゲーム画面IF1に表示されるキャラクタCは、ユーザ2の指の動作の
態様に応じて左方向Lに動くあるいは右方向Rに動くというように、動作を制御する。
【0070】
図8は、ゲーム画面IF1のビューがキャラクタCを上方から見る設定の場合における
動作制御部41bの処理の概略を説明する図である。
【0071】
図示のように、ユーザ2の指の動作の態様を画面上方向V1に動かす動作あるいは画面
下方向V2に動かす動作であると判別した場合は、ゲーム画面IF1に表示されるキャラ
クタCは、ユーザ2の指の動作の態様に応じて後退方向Bあるいは前進方向Fに動くとい
うように、動作を制御する。
【0072】
一方、ユーザ2の指の動作の態様を画面左方向V3に動かす動作あるいは画面右方向V
4に動かす動作であると判別した場合は、ゲーム画面IF1に表示されるキャラクタCは
、ユーザ2の指の動作の態様に応じて右方向Rあるいは左方向Lに動くというように、動
作を制御する。
【0073】
さらに、ユーザ2の指の動作の態様をゲーム画面IF1に対する奥行き方向前方V5に
動かす動作あるいはゲーム画面IF1に対する奥行き方向後方V6に動かす動作であると
判別した場合は、ゲーム画面IF1に表示されるキャラクタCは、ユーザ2の指の動作の
態様に応じて上方向Uあるいは下方向Dに動くというように、動作を制御する。
【0074】
なお、上方向Uへの動作は、本実施の形態では、例えば、キャラクタCが歩行している
場合はジャンプする動作であり、キャラクタCが飛行している場合は上昇する動作であり
、下方向Dへの動作は、例えば、キャラクタCが歩行している場合はしゃがむ動作であり
、キャラクタCが飛行している場合は下降する動作である。
【0075】
図3で示すインターフェース生成部41cは、ユーザ2の指の三次元の動作の状態を示
す状態表示インターフェースを生成するモジュールである。
【0076】
図9は、状態表示インターフェースの概略を説明する図である。図示のように、状態表
示インターフェースIF2は、x軸、y軸及びz軸からなる仮想的な三次元の領域に配置
される透明(または半透明)な仮想球体Sを備える。
【0077】
本実施の形態では、ユーザ1の指の三次元の動作の方向、すなわちプレイヤとして選択
されたキャラクタの仮想的な三次元の動作の方向に応じて、仮想球体Sの中心点Oから動
作線Mが伸長し、動作線Mと仮想球体Sとが交差する仮想球体Sの球面に動作領域Aが表
示される。
【0078】
この状態表示インターフェースIF2は、例えばゲーム画面の左下等、ゲーム画面にお
ける任意の部位に表示される。状態表示インターフェースIF2の位置は変更可能であっ
てもよい。その場合、例えば状態表示インターフェースIF2の位置変更を要求するボタ
ン画像等をゲーム画面に表示して起き、ユーザ2は当該位置変更要求ボタンを選択してか
ら、任意の画面の位置をタップ操作等で指定することで、状態表示インターフェースIF
2の位置変更を行えるようにしてもよい。
【0079】
これにより、ユーザ2は自らの指の三次元の動作及びそれに追従するキャラクタの仮想
的な三次元の動作を同時に視認することができることから、ゲームを操作する際の利便性
が向上する。
【0080】
これらゲーム処理部41a、動作制御部41b及びインターフェース生成部41cを備
える情報処理プログラム41での処理に基づいて、本実施の形態では、ユーザ端末30に
おいてゲームが実行される。
【0081】
図1で示すユーザ端末30は、本実施の形態では、携帯型情報端末であるスマートフォ
ンで実装されるが、例えばゲーム専用の端末、タブレット型のコンピュータ、デスクトッ
プ型あるいはノート型のコンピュータによって実装されるものであってもよい。
【0082】
図10は、ユーザ端末30の構成の概略を説明するブロック図である。図示のように、
ユーザ端末30は、制御部31、ディスプレイ32及び三次元カメラ33を主要構成とし
て備える。
【0083】
制御部31は、本実施の形態では、ディスプレイ32や三次元カメラ33等のユーザ端
末30の各部を制御するものであって、例えばプロセッサ、メモリ、ストレージ、送受信
部等によって構成される。
【0084】
この制御部31には、本実施の形態では、ゲームアプリケーションあるいはウェブサイ
トを閲覧可能なブラウザが格納され、サーバ20の情報処理プログラム41での処理に基
づいて、ゲームアプリケーションあるいはブラウザを介してユーザ端末30においてゲー
ムが実行される。
【0085】
ディスプレイ32には、本実施の形態では、図6図8で示したゲーム画面IF1を含
む、ユーザ端末30で実行されるゲームの画面インターフェースが表示される。
【0086】
このディスプレイ32は、表示面への接触によって情報の入力を受け付けるいわゆるタ
ッチパネルであって、抵抗膜方式や静電容量方式といった各種の技術によって実装される
【0087】
三次元カメラ33は、本実施の形態では、ユーザ端末30であるスマートフォンの前面
に搭載されたインカメラであって、物体との距離を検出する近接センサ等の各種のセンサ
を備えて構成され、ユーザ動作情報D2を検出する。
【0088】
ユーザ動作情報D2は、プレイヤの操作あるいは動作に関して入力される情報であって
、ユーザ2の任意の動作に基づく映像情報である。
【0089】
このユーザ動作情報D2は、本実施の形態では、例えば、ユーザ端末30に対してユー
ザ2が三次元で指を上下左右方向に動かす動作、あるいはユーザ2が三次元で指をユーザ
端末30の奥行き方向に動かす動作である。
【0090】
ユーザ動作情報D2がユーザ端末30の三次元カメラ33に検出されると、三次元カメ
ラ33は、ユーザ2の動作の態様に応じた検出信号を生成する。
【0091】
次に、本実施の形態に係るゲームシステム10の処理の概略について説明する。
【0092】
図11は、本実施の形態に係るゲームシステム10の処理の概略を説明するフローチャ
ートである。図示のように、まず、ステップS10において、ユーザ2はゲームを起動す
る。
【0093】
ゲームの起動後、ゲームの開始に際して、ユーザ2が指をユーザ端末30の三次元カメ
ラ33にかざして三次元カメラ33がユーザ2の指の位置を検出すると、ステップS11
において、三次元カメラ33が検出したユーザ2の指の位置を、プレイヤの動作を制御す
る際の基準位置として設定する。
【0094】
基準位置の設定後、ステップS12において、ユーザ2はゲームを開始する。
【0095】
ゲームを開始すると、ステップS13において、ユーザ2の指の三次元の動作に基づい
て、ユーザ2がプレイヤとして選択したキャラクタの仮想的な三次元の動作を制御する。
【0096】
本実施の形態では、例えば、ユーザ2が三次元で指をゲーム画面の上下左右方向に動か
す動作あるいはユーザ2が三次元で指をゲーム画面の奥行き方向に動かす動作に応じて、
ユーザ2の指の三次元の動作のベクトルと一致したベクトルにおいてキャラクタがゲーム
内で仮想的な三次元の動作を行う。
【0097】
このように、ユーザ2がプレイヤとして選択したキャラクタが、ユーザ端末30で検出
されるユーザ2の指の三次元の動作に追従するように制御されることによって、ユーザ2
は直感的にゲームを操作することができることから、ゲームを操作する際のユーザ2の利
便性が向上する。
【0098】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることはなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲
で種々の変更が可能である。
【0099】
上記実施の形態では、ゲーム画面のビューが、ユーザ2がプレイヤとして選択したキャ
ラクタCを正面から見る設定の場合、キャラクタCを側面から見る設定の場合及びキャラ
クタCを上方から見る設定の場合を説明したが、例えばキャラクタCを下方あるいは背面
から見る設定等、種々の設定であってもよい。
【0100】
上記実施の形態では、基準位置の設定後、ユーザ2の指が基準位置にあるときには、仮
想球体Sの中心点Oから動作線Mは伸長せず(動作領域Aが表示されず)、中心点Oに動
作線Mが位置していることを表示する(例えば中心点Oの表示が大きくなったり、明るく
なったり、もしくは暗くなったりする等)などしてもよい。また、その際、キャラクタは
停止した状態としてもよい。また、基準位置から離れた位置でユーザ2が指を停止してい
る場合、基準位置に対するユーザ2の指の位置に応じて、キャラクタが基準位置に対する
指の位置の方向に移動し続けるようにしてもよい。その場合、状態表示インターフェース
IF2は、キャラクタの仮想的な三次元の動作の方向に応じて、仮想球体Sの中心点Oか
ら延びる動作線Mと、球面の動作領域Aとが表示され続けるようにしてもよい。
【0101】
上記実施の形態では、ユーザ端末30に搭載された三次元カメラ33でユーザ2の指の
三次元の動作を検出する場合を説明したが、ユーザ端末30に搭載されたモーションセン
サでユーザ2の指の三次元の動作を検出するものであってもよい。
【0102】
さらに、ユーザ端末30で検出するユーザ2の指の本数は、1本であっても2本であっ
てもそれ以外の任意の数であってもよいし、人差し指、中指あるいは親指等、いずれの指
であってもよい。
【0103】
本発明は、以下の構成を備える。
(項目1)
ネットワークを介してサーバにアクセス可能な複数のユーザ端末で実行可能なゲームを
提供するゲームシステムにおいて、
前記ユーザ端末で検出されるユーザの指の三次元の動作に基づいて前記ゲーム内で前記
ユーザが使用するプレイヤの前記ゲーム内における仮想的な三次元の動作を制御する動作
制御部、
を備えることを特徴とするゲームシステム。
(項目2)
前記動作制御部は、
前記ユーザの指の三次元の動作を検出する三次元カメラに基づいて前記プレイヤの動作
を制御することを特徴とする項目1に記載のゲームシステム。
(項目3)
前記ゲームが開始される際に前記三次元カメラで検出された前記ユーザの指の位置が、
前記動作制御部が前記プレイヤの動作を制御する際の基準位置として設定されることを特
徴とする項目2に記載のゲームシステム。
(項目4)
前記動作制御部は、
前記ユーザの指の三次元の動作のベクトルと前記ゲーム内の前記プレイヤの動作のベク
トルとを関連づけて一致させることを特徴とする項目1~3のいずれか1項に記載のゲー
ムシステム。
(項目5)
前記ユーザの指の三次元の動作の状態を示す状態表示インターフェースを生成するイン
ターフェース生成部、
を備えることを特徴とする項目1~4のいずれか1項に記載のゲームシステム。
(項目6)
ネットワークを介してサーバにアクセス可能な複数のユーザ端末でゲームを実行させる
プログラムにおいて、
前記ユーザ端末で検出されるユーザの指の三次元の動作に基づいて前記ゲーム内で前記
ユーザが使用するプレイヤの前記ゲーム内における仮想的な三次元の動作を制御すること
を特徴とするプログラム。
(項目7)
ネットワークを介してサーバにアクセス可能な複数のユーザ端末でゲームを実行する情
報処理方法において、
前記ユーザ端末で検出されるユーザの指の三次元の動作に基づいて前記ゲーム内で前記
ユーザが使用するプレイヤの前記ゲーム内における仮想的な三次元の動作を制御すること
を特徴とする情報処理方法。
【符号の説明】
【0104】
1 事業者
2 ユーザ
10 ゲームシステム
20 サーバ
30 ユーザ端末
33 検知センサ
40 データベース
41 情報処理プログラム(プログラム)
41b 動作制御部
41c インターフェース生成部
D2 ユーザ動作情報
IF2 状態表示インターフェース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11