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特開2022-95585紡績コップ巻管上の残存巻糸を検知するための検出装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022095585
(43)【公開日】2022-06-28
(54)【発明の名称】紡績コップ巻管上の残存巻糸を検知するための検出装置
(51)【国際特許分類】
   G01B 11/00 20060101AFI20220621BHJP
   B65H 63/00 20060101ALI20220621BHJP
【FI】
G01B11/00 H
B65H63/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021203276
(22)【出願日】2021-12-15
(31)【優先権主張番号】10 2020 133 661.6
(32)【優先日】2020-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】518264859
【氏名又は名称】ザウラー スピニング ソリューションズ ゲー・エム・ベー・ハー ウント コー. カー・ゲー
【氏名又は名称原語表記】Saurer Spinning Solutions GmbH & Co. KG
【住所又は居所原語表記】Carlstr. 60, 52531 Uebach-Palenberg, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ヨヘン キュパース
【テーマコード(参考)】
2F065
3F115
【Fターム(参考)】
2F065AA02
2F065BB12
2F065DD03
2F065DD04
2F065FF01
2F065FF04
2F065GG00
2F065JJ03
2F065JJ26
2F065LL11
2F065MM02
2F065TT01
2F065TT04
2F065TT08
3F115BA02
3F115CA49
3F115CB16
3F115CC01
3F115CC08
3F115CC24
3F115CD05
(57)【要約】      (修正有)
【課題】紡績コップ巻管の残存巻糸を信頼性よく検出する。
【解決手段】紡績コップ巻管6に光を照射する光源と、紡績コップ巻管6のデジタル画像を作成する撮像装置と、デジタル画像を評価する評価装置とを含む、検出装置23に関する。検出装置23は、紡績コップ巻管6に照射する光源から放射された光を反射するリフレクタを有しており、評価装置は、紡績コップ巻管6上に残存巻糸が存在しているか否か、かつ検知された残存巻糸が紡績コップ巻管6のどの領域に位置しているかの評価を作成するために構成されており、評価装置が、評価を伝達するために制御装置に接続可能であり、この評価に依存して、制御装置は、紡績コップ巻管6の需要に応じた巻管クリーニングまたは引き続きの搬送を開始するように構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
紡績コップ巻管(6)上の残存巻糸を検知する検出装置(23)であって、前記紡績コップ巻管(6)に光を照射する光源(24)と、前記紡績コップ巻管(6)のデジタル画像を作成する撮像装置(25)と、前記デジタル画像を評価する評価装置(26)とを含む、検出装置(23)において、
前記検出装置(23)が、前記紡績コップ巻管(6)に照射する前記光源(24)から放射させられた光を反射するリフレクタ(27)を有しており、
前記評価装置(26)は、残存巻糸が前記紡績コップ巻管(6)上に存在しているか否か、かつ検知された残存巻糸が前記紡績コップ巻管(6)上のどの領域に位置しているかの評価を作成するように構成されており、
前記評価装置(26)が、前記評価を伝達するために制御装置(28)に接続可能であり、
前記評価に依存して、前記制御装置(28)は、需要に応じた巻管クリーニングまたは前記紡績コップ巻管(6)の引き続きの搬送を開始するように構成されている
ことを特徴とする、検出装置(23)。
【請求項2】
前記評価装置(26)が、前記撮像装置(25)に統合されている、請求項1記載の検出装置(23)。
【請求項3】
前記評価装置(26)が、前記制御装置(28)に統合されている、請求項1記載の検出装置(23)。
【請求項4】
前記光源(24)が、前記撮像装置(25)に統合されている、請求項1記載の検出装置(23)。
【請求項5】
前記光源(24)が、前記撮像装置(25)外に配置されている、請求項1記載の検出装置(23)。
【請求項6】
前記デジタル画像が、予め規定された基準画像と比較される、請求項1記載の検出装置(23)。
【請求項7】
前記デジタル画像に基づいて検出されたデータが、基準データと比較される、請求項1記載の検出装置(23)。
【請求項8】
巻管クリーニングが、前記残存巻糸の下側で開始する、請求項1記載の検出装置(23)。
【請求項9】
特に搬送皿(5)上に立っている紡績コップ巻管(6)の残存巻糸を取り除くための巻管クリーニング装置(17)であって、前記残存巻糸を取り除くための手段が、前記紡績コップ巻管(6)に沿って運動可能である、巻管クリーニング装置(17)において、
前記巻管クリーニング装置(17)が、請求項1から8までのいずれか1項記載の、残存巻糸を検知する検出装置(23)を有していることを特徴とする、巻管クリーニング装置(17)。
【請求項10】
多数の巻取りユニット(2)と、紡績コップ(4)および紡績コップ巻管(6)のための搬送システム(3)と、巻管クリーニング装置(17)とを含む巻取り機(1)であって、
前記巻取り機(1)が、請求項9記載の少なくとも1つの巻管クリーニング装置(17)を有していることを特徴とする、巻取り機(1)。
【請求項11】
紡績コップ巻管(6)上の残存巻糸を検知する方法であって、前記紡績コップ巻管(6)に光を照射する光源(24)と、前記紡績コップ巻管(6)のデジタル画像を作成する撮像装置(25)と、前記デジタル画像を評価する評価装置(26)とを含む、方法において、
第1のステップにおいて、紡績コップ巻管(6)のデジタル画像を作成し、
第2のステップにおいて、残存巻糸が前記紡績コップ巻管(6)上に存在しているか否か、かつ検知された残存巻糸が前記紡績コップ巻管(6)上のどの領域に位置しているかに関する評価を行い、
第3のステップにおいて、前記評価を制御装置(28)に伝達し、
第4のステップにおいて、前記評価に依存して、前記紡績コップ巻管(6)の需要に応じた巻管クリーニングまたは引き続きの搬送を開始する
ことを特徴とする、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紡績コップ巻管に光を照射する光源と、紡績コップ巻管のデジタル画像を作成する撮像装置と、デジタル画像を評価する評価装置とを含む、紡績コップ巻管上の残存巻糸を検知するための検出装置に関する。本発明はさらに、このような検出装置を含む、残存巻糸を取り除くための巻管クリーニング装置と、このような巻管クリーニング装置を含む、巻取り機とに関する。最後に、本発明は、紡績コップ巻管上の残存巻糸を検知する方法に関する。
【0002】
巻取り機の巻取りユニットでは、給糸ボビン、たとえばリング紡績機において製造された、比較的少ない糸量を有する紡績コップが巻き返されて大容量の綾巻きパッケージを形成する。巻取りユニットに糸材料を供給することは、たとえば手動で装備可能な巻取り機では、巻取りユニット固有の紡績コップマガジンを介して行われる。この紡績コップマガジンが、いわゆる円形マガジンとして形成されているのに対して、自動化されたアセンブリでは、紡績機が、巻取り機に搬送システムを介して接続されており、この搬送システムにおいて紡績コップは紡績機と巻取り機との間で自動的に搬送される。
【0003】
最近の紡績機の紡績コップの、通常は周期的かつ高い生産量により、下流の巻取り機の処理能力には高められた要求が課される。さらに、繰り出しが終わった巻管を十分な量で紡績機に戻すことが必要である。したがって、高い自動化度を確保するためには、巻取り機の領域において閉じた搬送回路、場合によっては紡績機との直接連結が広く使用されている。したがって、紡績コップおよび紡績コップ巻管は、循環プロセスで用いられており、これによって、材料フローはいわゆる閉じられた紡績コップおよび巻管搬送システムを形成する。
【0004】
リング紡績機における糸の製造後に、これにより製造された紡績コップは自動的に巻取り機へと到達し、巻取り機においてコップ支持部または搬送皿上に被せ嵌められる。コンベアベルトを介して、紡績コップは被嵌めステーションからコップ準備ステーションへと搬送され、これにより、コップ準備ステーションにおいて糸端を解き、後続の確実な捕捉のために準備することができる。次いで、紡績コップは巻取りユニットへと走行し、巻取りユニットにおいて巻返しが実施される。
【0005】
通常の場合、紡績コップは、巻取りユニットにおいて完全に空になるまで繰り出される、つまり、紡績コップは、巻取りユニットを空の紡績コップ巻管として出る。しかし、多かれ少なかれ残存巻糸が残り、この残存巻糸の糸始端部を巻取りユニット内で対応する糸ガイド機構もしくは糸継ぎ装置にもはや供給することができず、空であると誤認された紡績コップ巻管が最終的に巻取りユニットから排出されることが起こってしまう。したがって、排出された紡績コップ巻管が実際に常に空であることは保証されていない。
【0006】
むしろ、排出された紡績コップ巻管は、残っている残存巻糸およびその結果として生じるその後の処理に関して互いに異なっている。したがって、巻取りプロセスを自動化するためには、巻取りユニットから排出された紡績コップの状態を特定することが必要であり、これにより個別の残留糸または場合によっては存在する紡績コップ巻管の残存巻糸を信頼性よく検出することができる。
【0007】
この目的のために、このような搬送システムでは、巻管監視器が設けられている。巻管監視器は、紡績コップ巻管上に場合によっては残っている残存巻糸を検出する。完全に繰り出された紡績コップ、つまり空の巻管は、新たに充填するために紡績機へと自動的に戻される。これに対して、紡績コップ巻管上に残っている残存巻糸が巻管監視器により検知されると、対応する紡績コップ巻管の搬送方向は、たとえば分岐器を用いて、紡績コップ巻管が副搬送経路を介して巻管クリーニング装置へと搬送されるように分岐される。この巻管クリーニング装置は、残存巻糸を紡績コップ巻管から取り除くというタスクを有している。しかし、巻管上に残っている残存巻糸がまだ再利用可能であり、したがって、巻取りユニットへと再び供給することができる事例も発生し得るので、巻管監視器は、紡績コップ巻管上で検出された残存巻糸が再利用可能か否かに関する情報も提供する。その場合、紡績コップ巻管は、巻管クリーニングへと提供されるのではなく、改めてコップ準備ユニットへと搬送され、このコップ準備ユニットは、紡績コップの糸始端部を検出し、この糸始端部を予め規定された位置へと置いた後に、紡績コップを再び巻取りユニットへと供給する。
【0008】
このような巻管監視器は、たとえば、独国特許出願公開第102014016784号明細書に開示されている。紡績コップもしくは紡績コップ巻管の通過中に画像が作成され、この画像につき、紡績コップもしくは紡績コップ巻管のその後の処理が決定される。残留糸、特に僅かな残存糸の検知を改善するために、上掲の明細書に記載の装置は、紡績コップ巻管に光を照射する光源を有している。光源は束ねられた光を放ち、光源の光軸は紡績コップ巻管の軸線と2°~8°の間の角度を形成する。さらに、デジタル画像を生成する撮像装置と、デジタル画像を評価する評価装置とが存在しており、評価は評価窓によって行われる。評価窓は、紡績コップ巻管の外側輪郭内に位置するように寸法設定されている。
【0009】
単に少量の、ひいてはもはや繰り出し可能ではない残存巻糸が検出されると、対応する紡績コップは、紡績/巻取り工程に再び組み込むことができる前に、完全にクリーニングされなければならず、つまり、その残存巻糸が取り除かれなければならず、したがって巻管クリーニング装置へと搬送される。特に搬送エレメント上に立っている紡績コップから残存糸を取り除くためのこのような装置は、たとえば、独国特許出願公開第4131667号明細書に記載されている。このクリーニングプロセスでは、工具が巻管に対して当て付けられ、巻管に対して平行に走行させられる。このためには、いわゆる掻取りジョーのためのホルダを備えたキャリッジが、その上死点を離れ、紡績コップの基部に至るまで下方に移動させられる。ここで掻取りジョーが閉じられ、コップ巻管の基部にある残存巻糸の下に当て付けられる。次いで残存巻糸は、巻管に沿って上方に走行可能な掻取り器によって外され、次いで吸い取られる。紡績コップもしくは残存巻糸を有する巻管は、ディスク状の搬送体の被嵌めマンドレル上に直立しており、ディスク状の搬送体は、ベルトコンベヤを介して巻取り機の巻管クリーニング装置の領域へと搬送され、対応する搬送区間を介して再び搬出される。
【0010】
実際には、紡績コップは、巻取りユニットから巻管監視器へと搬送され、紡績コップは、もはや繰り出し可能ではない残存巻糸が検出された場合、次いで巻管クリーニング装置へと搬送される。クリーニング後に、紡績コップは改めて巻管監視器へとガイドされ、残存巻糸が正常に取り除かれたか否かが検知される。クリーニングが成功し、残存巻糸がもはや巻管上に存在していない場合、巻管は排出されるか、もしくは再び紡績機へと供給される。しかし、クリーニングを実施したにもかかわらず、残存巻糸が巻管監視器により検知されると、紡績コップはもう一度巻管クリーニング装置へと搬送され、新たなクリーニングが実施される。巻管監視器により巻管クリーニングによる紡績コップのクリーニングの失敗が複数回検出された場合、この紡績コップは、手動の介入が行われるステーションへと搬送される。このステーションにおいて、紡績コップは次いで通常は、紡績コップ・巻管搬送システムから取り外され、手動で残存巻糸を取り除かれて、再び循環路へともたらされる。
【0011】
クリーニングの点検がまず巻管監視器において行われることによって、巻管クリーニング装置へと複数回走行させられる紡績コップは、対応してより多くの時間を必要とし、材料フローに負荷を与える。なぜならば、巻管監視器は通常、走出部の領域にある一方の機械側に配置されており、巻管クリーニング装置は、供給区分の領域に設置されているからである。つまり、巻取りユニットから来た紡績コップ/紡績コップ巻管は、巻取り機の前面側に排出され、一方の機械側へと搬送される。この機械側で、紡績コップ/紡績コップ巻管は、巻管監視器を通過する。残存巻糸が検出されると、紡績コップは、再び背面側の領域に配置された供給区間へと通過させられ、残存巻糸に応じて、巻管クリーニング装置またはコップ準備装置へと搬送される。したがって、巻管クリーニング装置と巻管監視器との空間的な分離は、これらの装置間の搬送経路を長くしてしまう。
【0012】
さらに、紡績コップ上に残っているこのような残存巻糸は、紡績コップが引き続き搬送されている間に、糸端が解け、部分的に繰り出され、最終的に機械または搬送システム内、あるいは機械または搬送システムにおけるどこかに引っかかる恐れを常にもたらす。このような引きずり糸は、全体的な材料フローを乱すだけでなく、最終的には機械の停止をもたらし、手動介入を必要としてしまう。
【0013】
残存巻糸を取り除くための装置は、さらに固定のクリーニングフローを有している。つまり、掻取り器は、常に紡績コップの基部に至るまで下方に走行させられ、これにより、紡績コップに当て付けられて再び上方へと走行させることができ、このようにして残存巻糸を掻き取ることができる。残存巻糸が、たとえば、紡績コップの中央または上側の領域に位置している場合、掻取り器を紡績コップの基部まで下降させ、基部からクリーニング行程を開始することは不要である。
【0014】
したがって、本発明の第1の態様は、紡績コップ巻管に光を照射する光源と、紡績コップ巻管のデジタル画像を作成する撮像装置と、デジタル画像を評価する評価装置とを含む、紡績コップ巻管上の残存巻糸を検知するための検出装置に関する。
【0015】
提案された検出装置は、この検出装置が、紡績コップ巻管に照射する光源から放射された光を反射するためのリフレクタを有しており、評価装置が、紡績コップ巻管上に残存巻糸が存在するか否か、かつ検知された残存巻糸が紡績コップ巻管上のどの領域に位置しているかの評価を作成するように構成されており、評価装置が、評価を伝達するために制御装置に接続可能であり、この評価に依存して、制御装置が、紡績コップ巻管の、需要に応じた巻管クリーニングまたは引き続きの搬送を開始するように構成されていることを特徴としている。
【0016】
検出装置では、紡績コップは、本発明によれば、紡績コップの画像の作成時の照射により照らされて光を反射する反射性の背景の前に位置決めされる。好適には紡績コップに対して直角に配置されていてよいカメラが紡績コップの画像を作成する。これにより、紡績コップの画像を撮影することができ、評価装置は、紡績コップ巻管の太さを特定することができる。このデータに基づいて、評価装置によって、残存巻糸が紡績コップ巻管上に存在しているか否かだけでなく、紡績コップ巻管のどの位置もしくはどの高さに残存巻糸が位置しているかを検出することができる。評価に続いて、残存巻糸が存在しているか否か、存在している場合には紡績コップ巻管のどの領域に存在しているかという評価の結果が制御装置に伝達される。制御装置が、紡績コップ巻管上に残存巻糸がないという信号を受信した場合、この紡績コップ巻管に対して巻管クリーニングは実施されない。しかし、制御装置により、残存巻糸が巻管上に存在しているという信号が受信された場合、巻管クリーニングが実施されるか、または紡績コップがコップ準備装置へと搬送される。
【0017】
巻管クリーニングが開始された場合、制御装置は、残存巻糸が紡績コップ巻管のどこに位置しているかに関する情報も受信する。残存巻糸が、少なくとも紡績コップ巻管の下側の領域にも位置している場合、機構もしくは掻取り器が紡績コップ巻管の基部に至るまで走行し、基部において紡績コップ巻管に当て付けられ上方に走行させられる。これに対して、紡績コップ巻管の中央または上側の領域に配置されている残存巻糸が検出された場合、機構は、この機構を残存巻糸の下側で紡績コップ巻管に当て付けることができる程度にしか下方に向かって走行させられず、その後に残存巻糸を掻き取るために再び上方に運動させられる。したがって、需要に応じた巻管クリーニングとは、クリーニング行程が単に必要な範囲で実施される、残存巻糸に適合させられたクリーニングの意味であると理解され得る。
【0018】
これにより、需要に適合しかつ対応して制御されたクリーニングを実施することができる。残存巻糸が紡績コップ上のどの位置に位置しているかを検知することにより、クリーニングを意図的に適切な高さで開始することができる。事前に、ロット開始時、もしくは異なる紡績コップ巻管を使用する場合にのみ、基準として使用することができるようにするために、空の紡績コップ巻管を記憶させなければならない。
【0019】
クリーニングの、紡績コップの充填レベルに適合させた制御によって、時間が削減される。なぜならば、機構は、残存巻糸の掻取りのために、残存巻糸の下側で紡績コップ巻管に当て付けることができるために必要な程度だけ下方に向かって走行させられるからである。
【0020】
有利な1つの構成では、評価装置はカメラに統合されている。
【0021】
カメラケーシングが評価装置も含んでいる場合、これによりコンパクトな構成が可能である。作成された画像の評価が行われ、単に評価結果のみが制御装置に伝達され、これにより、全体的なデータトラフィックが最小限に減じられているとみなすことができる。
【0022】
しかし、評価装置が、カメラの外部に形成されていることも考えられる。本発明の代替的な1つの構成では、評価装置は、制御装置に統合されている。
【0023】
評価装置を制御装置に統合することにより、付加的な構成群を省略することができる。作成された画像は、制御装置に伝達され、評価される。本発明の枠内では、制御ユニットが、巻取りユニットコンピュータまたは中央制御ユニットにより形成されていることが考えられる。
【0024】
好適には、光源は、カメラに統合されている。
【0025】
評価ユニットがカメラケーシングに統合されているか否かにかかわらず、光源もカメラのケーシング内に配置されていてもよい。
【0026】
代替的には、光源はカメラの外部に配置されている。
【0027】
光源がカメラケーシングの外部に位置決めされる場合、あまりコンパクトではない構成が得られる。本発明にとって重要であるのは、光源が光を放射し、光を、紡績コップの背後に配置されたリフレクタによって反射することができることである。
【0028】
有利な1つの構成では、作成されたデジタル画像は、予め規定された基準画像と比較される。
【0029】
ロットの開始時もしくは新しい紡績コップ巻管の使用時に、残存巻糸を有しないこの紡績コップ巻管から検出装置によりデジタル画像が作成されると、この画像が基準画像として使用される。つまり、紡績コップの後続の画像を製造中にこの基準画像と比較し、これにより紡績コップ巻管の太さの偏差を検知することができる。評価時には、比較すべき画像において紡績コップ巻管が基準画像におけるものよりも多くのスペースを占めているか否かだけでなく、どの領域において、現在の画像が基準画像から逸脱しているかを評価することができる。
【0030】
別の代替的な1つの構成では、デジタル画像を用いて検出されたデータを基準データと比較する。
【0031】
2つの画像の直接的な比較の他に、デジタル画像に基づいて、紡績コップ巻管の寸法を表す画像データを特定することも可能である。そして、製造中にそれぞれ作成された画像に基づいて、ここから算出された画像データが、参照画像の画像データと比較される。したがって、この場合にも、残存巻糸が紡績コップ上に存在しているか否かだけではなく、どの領域に残存巻糸が位置しているかも検出することができる。
【0032】
好適には、巻管クリーニングは、残存巻糸の下側で開始する。
【0033】
どの領域もしくはどの高さにおいて残存巻糸が紡績コップ/紡績コップ巻管上に位置しているかを信頼性よく特定することができるので、巻管クリーニング装置は、機構が充填レベルのすぐ下で当て付けられるように、制御することができる。つまり、機構は、この機構を残存巻糸の下側で紡績コップ巻管に当て付けることができる程度にのみ下方に向かって走行させられればよく、これにより次いで機構の上昇運動において残存巻糸を巻管から掻き取ることができる。従来、巻管クリーニングにおいては、残存巻糸が紡績コップ上のどこに位置しているかがわかっていなかったので、先行技術ではクリーニング工程の固定的なフローが通常であった。つまり、各クリーニング時に、たとえば掻取り器のような機構は紡績コップの基部に至るまで下方に走行させられ、基部を起点として残存巻糸を上方に向かって巻管から掻き取ることが試みられていた。
【0034】
したがって、本発明の第2の態様は、特に搬送皿上に立っている紡績コップ巻管から残存巻糸を取り除く巻管クリーニング装置であって、残存巻糸を取り除くための手段が紡績コップ巻管に沿って運動可能である、巻管クリーニング装置に関する。
【0035】
この巻管クリーニング装置は、上記で説明したいずれか1つの構成のように構成されている、残存巻糸を検知する検出装置を含んでいることを特徴とする。
【0036】
巻管クリーニング装置が、残存巻糸ならびに紡績コップ上での残存巻糸の位置を突き止めることが可能である、本発明による検出装置を備えている場合、紡績コップのクリーニングを、それぞれの充填レベルに適合させて制御することができる。
【0037】
つまり、紡績コップが、巻管クリーニング装置内へと搬送されると、紡績コップは巻管クリーニング装置で停止させられ、たとえば、上述のような掻取りジョーを備えたホルダからなっていてよい機構の領域に位置決めされる。検出装置により、デジタル画像が作成され、残存巻糸が存在しているか否か、かつ残存巻糸が紡績コップ巻管上のどこに位置しているかが検知される。これに対して、紡績コップ巻管に残存巻糸が位置していないか、または再び巻取りユニットに供給することができる残存巻糸があることが検知されると、紡績コップ巻管は、巻管クリーニング装置から搬出される。しかし、もはや繰り出すことができない残存巻糸が巻管上に存在しているという信号を受信した場合には、巻管クリーニングが開始される。
【0038】
巻管クリーニングの実施後に、機構が上死点に到達するか、もしくは巻管を越えて上方に走行させられると、再び検出装置によって紡績コップの画像が作成される。上述のように、残存巻糸がもはや巻管上で検知されない場合、巻管は引き続き搬送されるか、または未だに残存巻糸が検知される場合には、新たな巻管クリーニングが開始される。したがって、本発明に係る検出装置の使用により、クリーニングの成功を各クリーニング行程後に確認することができる。この確認が依然として巻管クリーニング装置自体で行われることによって、クリーニングが成功しておらず、したがって未だに残存巻糸を有している紡績コップが再び巻管監視器へと搬送され、巻管監視器から再び巻管クリーニング装置へと搬送される必要はない。このことは、材料フローを負担軽減するだけでなく、時間の削減ももたらし、これによりこのような紡績コップ巻管を最終的により迅速に再び紡績機へと供給することができる。
【0039】
別の利点は、紡績コップがもはや残存巻糸と一緒に巻管クリーニング装置から巻管監視器へ、かつ巻管監視器から再び巻管クリーニング装置へと搬送されず、これにより、材料フローを損ない、全体的な機械の停止までもたらしてしまう引きずり糸の恐れが、少なくともこの領域において最小限にされることである。
【0040】
巻管上の残存巻糸の位置も検知されるので、さらに残存巻糸を掻き取る機構は、残存巻糸の下側で紡績コップに当て付けることができる程度だけ下方に走行されればよい。残存巻糸が紡績コップ巻管の中央の領域または上側の領域に位置していることはよくあるので、これによりクリーニング工程を短縮することができるので、巻管クリーニング装置全体の効率が改善される。
【0041】
これまで従来技術では、巻管クリーニングの機構は固定的なフローに従うのが通常であった、すなわち、各クリーニング工程のために、まず紡績コップの基部に至るまで下方に向かって運動させられ、これにより次いで紡績コップから残存巻糸を掻き取るために上方に向かって運動させられていたが、今、紡績コップ上でどの位置に残存巻糸が位置しているかを知っていることにより、各個別のクリーニング工程を需要に応じて制御することが可能である。クリーニング工程の直後に、クリーニングが成功したか否か、または残存巻糸が引き続き紡績コップ上に位置しているか否かを確認することができるので、全体的に材料フローが負荷軽減され、引きずり糸の形成の恐れを打ち消すことができる。また、クリーニング工程が実施されたにもかかわらず、引き続き残存巻糸が存在している場合には、即座に新たなクリーニング工程を開始することができる。
【0042】
したがって、本発明の第3の態様は、複数の作業ユニットと、紡績コップおよび紡績コップ巻管のための搬送システムと、巻管クリーニング装置とを含む巻取り機に関する。
【0043】
この巻取り機は、少なくとも1つの巻管クリーニング装置が、上記で説明した構成に従って構成されていることを特徴とする。
【0044】
巻取りユニットから排出された空管、僅かな残存巻糸を備えた巻管、およびより多くの、再び使用可能な残存巻糸を備えた巻管は、通常、一緒に機械端部側に位置する巻管監視器へと搬送される。この巻管監視器において、紡績コップ巻管は、残っている残存巻糸と、その残りに基づいて異なるその後の処理に関して選別される。少なく、したがってもはや繰り出すことができない残存巻糸を備えた紡績コップ/紡績コップ巻管は、巻管監視器により巻管クリーニング装置へと引き続き搬送される。
【0045】
巻取りユニットにおける紡績コップ作動時間は、通常、糸量および巻取り機の性能に依存して、1分~3分である。したがって、複数の巻取りユニットを備えた巻取り機では、多数の紡績コップ巻管が高い頻度で巻管監視器へ、ひいては巻管クリーニング装置へと搬送される。
【0046】
巻取り機が上記のような巻管クリーニング装置を有している場合、クリーニングプロセスの需要に応じた制御によって、残存巻糸が紡績コップ基部の上側だけに位置している場合のための個別のクリーニング工程を短時間で実施することができ、これにより、巻管クリーニング装置が全体的により効率的に作業することができる。
【0047】
しかし、これにより各個別のクリーニング工程をその成功に関して巻管クリーニング装置自体で検査することができるので、巻取り機もしくはアセンブリの材料フローが負荷軽減される。紡績コップのクリーニングが成功しなかった場合、紡績コップを再び巻管監視器へ、かつ巻管監視器から巻管クリーニング装置へと搬送する必要がないので、特にクリーニングの試みが成功しなかった場合、新たなクリーニングの試みを実施する時間が短縮される。最終的に、このような紡績コップは、より迅速に再び紡績機へと供給することができる。
【0048】
さらに、巻管クリーニング装置から残存巻糸と一緒に巻管監視器へ、かつ巻管監視器から再び巻管クリーニング装置へと搬送されなければならない紡績コップの個数が最小限にされるので有利である。このことは、この領域において、残存巻糸の糸が解け、絡まり、これにより、いわゆる引きずり糸が形成されることがないので特に有利に作用する。このような引きずり糸は、材料フローを損なうだけでなく、通常、手動の介入を必要とし、機械の停止をもたらすことさえある。
【0049】
したがって、本発明の第4の態様は、紡績コップ巻管の残存巻糸を検知する方法に関する。
【0050】
方法は、第1のステップにおいて、紡績コップ巻管のデジタル画像を作成し、第2のステップにおいて、残存巻糸が紡績コップ巻管上に存在しているか否か、かつ検知された残存巻糸が紡績コップ巻管上のどの領域に位置しているかに関する評価を行い、第3のステップにおいて、評価を制御装置に伝達し、第4のステップにおいて、評価に依存して、紡績コップ巻管の需要に応じた巻管クリーニングまたは引き続きの搬送を開始することを特徴とする。
【0051】
これにより、これに関連して説明した利点および効果を達成することができる。
【0052】
本発明に係る方法では、紡績コップを、反射性の背景の前で照射し、デジタル画像が作成される。この影像または透過光像を、ロットの開始時に残存巻糸を有しない紡績コップ巻管から作成された画像と比較する。最も簡単な場合では、紡績コップ巻管の太さもしくは直径を評価する。この評価は、画像比較によって、または作成した画像に基づいて得られる画像データによって実施することができる。これにより、残存巻糸が紡績コップ巻管上に存在しているか否かだけでなく、残存巻糸が紡績コップ/紡績コップ巻管のどの領域に位置しているかも検出することができる。この評価は、制御装置に伝達され、制御装置はその結果に基づいて、最終的に紡績コップ/紡績コップ巻管のその後の処理を開始する。つまり、紡績コップは、残存巻糸が存在していないか、繰り出すことができる残存巻糸が存在しているか、またはもはや繰り出すことができない残存巻糸が存在しているかに関して区別される。残存巻糸が検出されなかった場合、空の紡績コップ巻管はリング紡績機へと供給される。まだ繰り出すことができる残存巻糸が検出された場合、紡績コップはコップ準備装置へと搬送され、コップ準備装置において紡績コップは巻取りユニットにおける新たな繰出し工程のために準備される。これに対して、もはや繰り出すことができない残存巻糸が紡績コップ上で検出されると、この紡績コップは巻管クリーニングを受け、この場合、巻管クリーニング装置は、紡績コップ巻管のどの領域に残存巻糸が位置しているかに関する情報を受け取る。これにより、それぞれの残存巻糸および残存巻糸の位置における需要に応じて、巻管クリーニングを制御することが可能である。これにより、残存巻糸が紡績コップもしくは紡績コップ巻管の中央の領域または上側の領域に位置している限り、個別のクリーニング工程を時間的に最適化して実施することができる。
【0053】
本発明の別の特徴および利点は、本発明の好適な実施例の以下の説明から、本発明にとって重要である詳細を示す図および図面につき、かつ特許請求の範囲に基づいて明らかとなる。個別の特徴は、本発明の好適な実施形態において、それ自体個別でも、または複数個で任意の組み合わせにおいても実現され得る。
【0054】
本発明の好適な実施例を、以下に添付した図面につきより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0055】
図1】本発明に係る検出装置を含む、巻取り機の領域に配置された搬送システムを概略的に示す平面図である。
図2】残存巻糸を検知する本発明に係る検出装置を示す図である。
【0056】
図1には、巻取り機1の(紡績コップ・巻管)搬送システム3が概略的に図示されており、搬送システム3は、結合区間21もしくは22を介して、リング紡績機の搬送システム(図示せず)に接続されている。運転中に、搬送皿5上に鉛直方向の向きで配置されている、1つまたは複数のリング紡績機において製造された紡績コップ4は、入口側の結合区間21を介して、巻取り機1の搬送システム3へと供給される。
【0057】
巻取り機1の巻取りユニット2において繰り出された紡績コップ巻管6の排出は、次いで出口側の結合区間22を介して行われる。図1に図示されている、自体公知の搬送システム3は、種々異なる別の多数の搬送区間を有しており、これらの搬送区間を介して、多数の巻取りユニット2に紡績コップ4が供給されるか、もしくは繰り出された紡績コップ巻管6が排出される。
【0058】
紡績コップ4を備えた搬送皿5は、まず巻取り機1の背面側の領域に位置する供給区間7に到達する。この供給区間7からは、いわゆる準備区間8が分岐している。準備区間8の領域には、準備装置9が配置されており、この準備装置9において、提供された紡績コップ4が、後続の巻返しプロセスのために準備される。
【0059】
準備された紡績コップ4は、準備区間8から、接続区間10を介して、いわゆる蓄え区間11へと到達する。可逆的に駆動可能な蓄え区間11は、準備された紡績コップ4を備えた搬送皿5を、多数の横方向搬送区間12のうちの1つに順番に分配する。横方向搬送区間12のそれぞれは、巻取り機1の複数の巻取りユニット2のうちの1つを通過し、出口側で巻取り機1の前面側に位置する戻し区間13に接続されている。
【0060】
紡績コップ4が完全に繰り出されず、残存巻糸が紡績コップ巻管6上に残っていることがある。このことは、たとえば、糸破断後に紡績コップ4上で糸端をもはや見つけられず、不完全に繰り出された紡績コップ4が巻取りユニット2から排出された場合に発生する。
【0061】
この実施例では、巻管戻し区間13の領域に、巻管監視器14が配置されており、巻管監視器14は、搬送皿5上に配送された紡績コップ巻管6の充填状態を検査する。紡績コップ4もしくは紡績コップ巻管6のその後の処理は、検知された残存巻糸に依存して行われる。つまり、完全に空の紡績コップ巻管6を備えた搬送皿5は、出口側の結合区間22を介して即座に再びリング紡績機へと戻るように送られるのに対して、まだ残存巻糸を有している紡績コップ巻管6を備えた搬送皿5は、まずいわゆる横方向通路15へと分岐される。まだ使用可能な残存巻糸を備えた紡績コップ巻管6は、結合区分20を介して再び準備装置9へと供給される。準備装置9は、糸端を発見し、残存巻糸を備えた紡績コップ4を巻取りユニット2におけるその後の処理のために準備する。残存糸が使用できない場合、巻管クリーニング装置17における紡績コップ4のクリーニングが必要である。巻管クリーニング装置17は、巻管クリーナとも呼ばれる。
【0062】
このためには、横方向通路15には、巻管クリーナ17を備えた巻管クリーニング区間16が接続されている。さらに、巻管クリーニング区間16からは、供給区間7への結合区間18と、たとえば手動準備区間19とが分岐している。当然ながら、巻管監視器14および/または巻管クリーニング区間16もしくは巻管クリーナ17は、巻取り機1の搬送システム3内の別の場所、たとえば巻取り機1の背面側で供給区間7の領域に位置決めされていてもよい。巻管クリーナ17もしくは巻管クリーニング装置自体は公知であり、本願の対象ではないので、詳細に説明しない。巻管クリーナ17は、たとえば、独国特許出願公開第4131667号明細書におけるように構成されていてよい。
【0063】
図1に示したように、巻取り運転中、搬送システム3内では、紡績コップ4または紡績コップ巻管6が装填されている複数の搬送皿5がそれぞれ搬送方向Tで循環する。上述の供給区間7は、通常、さらに結合区分20を介して戻し区間13に直接に接続されている。
【0064】
図1には、残存巻糸を検知する検出装置23のケーシングのみが示されている。図2は、検出装置23の原則的な構造を示している。既に説明したように、紡績コップ4または紡績コップ巻管6は、搬送システム3によって搬送皿5上で検出装置23内にもたらされ、この検出装置23は、図1に図示されているように、巻管クリーナ17内に統合されていてよい。検出装置23が巻管クリーナ17の下流に配置されていることも考えられる。紡績コップ巻管6の軸線には参照符号29が付けられている。撮像装置25は、光軸30を有している。光源24ならびに評価装置26は、本実施例では、撮像装置25に統合されているが、個別に、または両方とも別個に構成されていてよい。
【0065】
カメラとして構成されていてよい撮像装置25は、たとえば、赤外線光を放射することができる。撮像装置25は、対物レンズならびに撮像センサを有しており、紡績コップ巻管6のデジタル画像を作成する。カメラの光軸30、より正確にはカメラの対物レンズの光軸は、紡績コップ巻管6の軸線29と直角を形成する。
【0066】
紡績コップ巻管6の画像は、リフレクタ27の前で作成される。照射は、光源24によって行われ、反射性の背景が照らされる。シルエット像または影像が形成される。評価装置26において、作成された画像またはこの画像に基づいて得られた画像データが、予め保存された画像または画像データと比較されるので、存在している残存巻糸が紡績コップ巻管上での位置と一緒に検知される。
【0067】
残存巻糸を検出するために、唯1つの画像の作成で十分である。好適には光源24は、画像の作成の瞬間にのみ作動される。生じ得る残存巻糸に関するデジタル画像の評価は、制御装置28に接続されている評価装置26によって行われる。図2に図示されたものとは異なり、光源24、評価装置26および撮像装置25が、別個に構成されていてもよい。評価装置26は、制御装置28に統合されていてもよい。
【符号の説明】
【0068】
1 巻取り機
2 巻取りユニット
3 搬送システム
4 紡績コップ
5 搬送皿
6 紡績コップ巻管
7 供給区間
8 準備区間
9 準備装置
10 接続区間
11 蓄え区間
12 横方向搬送区間
13 戻し区間
14 巻管監視器
15 横方向通路
16 巻管クリーニング区間
17 巻管クリーニング装置
18 結合区間
19 手動準備区間
20 結合区分
21 結合区間
22 結合区間
23 検出装置
24 光源
25 撮像装置
26 評価装置
27 リフレクタ
28 制御装置
29 軸線
30 軸線
T 搬送方向
図1
図2
【外国語明細書】