(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022095638
(43)【公開日】2022-06-28
(54)【発明の名称】圧力調節バイアルアダプタ
(51)【国際特許分類】
A61J 1/20 20060101AFI20220621BHJP
【FI】
A61J1/20 314B
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022039064
(22)【出願日】2022-03-14
(62)【分割の表示】P 2018539437の分割
【原出願日】2017-01-27
(31)【優先権主張番号】62/288,950
(32)【優先日】2016-01-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】508004797
【氏名又は名称】アイシーユー・メディカル・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】トーマス・エフ・ファングロウ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】潜在的に有害な薬剤をバイアルから抽出するための改良されたバイアルアダプタを提供する。
【解決手段】バイアルアダプタ200は、コネクタ接続部240およびコネクタ接続部240と部分的に連通する穿孔部材220を備える。バイアルアダプタ200は、調節器アセンブリ250を備える。ダイアフラム263は、調節器ネスト290と調節器基部230との間に固定され得る。いくつかの実施形態において、ダイアフラム263のリップ263bは、調節器ネスト290の軸方向突起部294と基部頂上部264bとの間に位置決めされるか、または楔のように押し込まれるものとしてよい。基部頂上部264bは、概ね円環状の頂上部であってよい。ダイアフラム263のリップ263bおよび/またはダイアフラム263全体は、可撓性および/または圧縮性材料から製造され得る。
【選択図】
図4A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧力調節バイアルアダプタであって、
本体部分と、
穿孔部材と近位調節器開口との間で延在する調節器流路と、
前記調節器流路と結合するように構成された調節器アセンブリであって、
円環状壁を備える調節器基部と、
前記調節器基部と結合するように構成された調節器ネストと、
少なくとも部分的に前記調節器ネスト内に位置決めされた可撓性エンクロージャであって、貯蔵構成と拡張構成との間で移行するように構成された、可撓性エンクロージャと、
少なくとも部分的に前記可撓性エンクロージャ、前記円環状壁及び前記調節器ネストに沿って延在するように前記調節器基部に結合されたカバーであって、前記カバーが、開口を備え、前記カバーが、前記可撓性エンクロージャが前記貯蔵構成から前記拡張構成に向かって移行するときに前記可撓性エンクロージャが少なくとも部分的に前記開口を通って延在することを可能にするようにさらに構成されている、カバーと、
を備える、調節器アセンブリと、
を具備する圧力調節バイアルアダプタ。
【請求項2】
前記円環状壁が、前記調節器基部の外周の周りで延在している請求項1に記載の圧力調節バイアルアダプタ。
【請求項3】
前記円環状壁が、前記カバーが前記円環状壁と係合するように、前記調節器ネストを越えて延在している請求項1又は2に記載の圧力調節バイアルアダプタ。
【請求項4】
前記円環状壁が、継ぎ目のない外面を有する請求項1から3のいずれか一項に記載の圧力調節バイアルアダプタ。
【請求項5】
前記カバーが、少なくとも部分的に前記可撓性エンクロージャ、前記円環状壁及び前記調節器ネストを包み込む請求項1から4のいずれか一項に記載の圧力調節バイアルアダプタ。
【請求項6】
前記カバーが、前記円環状壁又は前記調節器ネストの少なくとも1つに接着される請求項1から5のいずれか一項に記載の圧力調節バイアルアダプタ。
【請求項7】
前記カバーが、円環状側部をさらに備え、前記円環状側部が、前記調節器基部の外面を覆うように前記調節器基部の前記円環状壁の周りに嵌合するように構成されている請求項1から6のいずれか一項に記載の圧力調節バイアルアダプタ。
【請求項8】
前記カバーが、後部フランジをさらに備え、前記円環状側部が、前記調節器アセンブリの長手方向軸の方へ延在するように構成されている請求項1から7のいずれか一項に記載の圧力調節バイアルアダプタ。
【請求項9】
前記カバーが、前記可撓性エンクロージャが前記貯蔵構成から前記拡張構成に向かって移行するときに延伸するように構成されている請求項1から8のいずれか一項に記載の圧力調節バイアルアダプタ。
【請求項10】
前記カバーが、前記可撓性エンクロージャが前記貯蔵構成から前記拡張構成に向かって移行するときに前記調節器基部に結合されたままであるようにさらに構成される請求項9に記載の圧力調節バイアルアダプタ。
【請求項11】
前記カバーが、流体不浸透性を有する請求項1から10のいずれか一項に記載の圧力調節バイアルアダプタ。
【請求項12】
前記カバーが、コート紙、シリコーン、箔、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、多層ポリマー組成物又は共重合体の少なくとも1つを含む請求項1から11のいずれか一項に記載の圧力調節バイアルアダプタ。
【請求項13】
前記カバーが、透明である請求項1から12のいずれか一項に記載の圧力調節バイアルアダプタ。
【請求項14】
前記カバーが、不透明である請求項1から13のいずれか一項に記載の圧力調節バイアルアダプタ。
【請求項15】
前記カバーが、ドーナツ形である請求項1から14のいずれか一項に記載の圧力調節バイアルアダプタ。
【請求項16】
前記カバーが、コンパクトな外形を有する請求項1から15のいずれか一項に記載の圧力調節バイアルアダプタ。
【請求項17】
前記開口が、前記調節器アセンブリの調節器幅よりも小さい開口幅を有する請求項1から16のいずれか一項に記載の圧力調節バイアルアダプタ。
【請求項18】
前記開口幅が、前記調節器幅の2/3以下である請求項17に記載の圧力調節バイアルアダプタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、参照により本明細書に組み込まれ、本明細書の一部をなす、2016年1月29日に出願した「Pressure-Regulating Vial Adaptors」と題する米国仮特許出願第62/288,950号の利益を主張するものである。
【0002】
本明細書で開示されているいくつかの実施形態は、薬剤バイアルと結合するためのアダプタ、およびそのコンポーネント、ならびに蒸気を収容し、かつ/または薬剤バイアル内の圧力を調節するのを補助するための方法に関するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願公開第2014/0230932号明細書
【特許文献2】米国特許第9,132,062号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2015/0000787号明細書
【特許文献4】米国特許出願第14/806,520号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
薬剤または他の医療関係流体をバイアルまたは他の容器に貯蔵することは一般的に行われている。いくつかの場合において、こうして貯蔵されている薬剤または流体は、血流中に注入された場合には治療効果を有するが、吸入した場合、または皮膚露出部に接触した場合には有害である。潜在的に有害な薬剤をバイアルから抽出するためのいくつかの知られているシステムは、様々な欠点を抱えている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
流体をバイアル内に注入する方法は、バイアルアダプタの穿孔部材を少なくとも部分的にバイアル内に挿入するステップを含むことができる。いくつかの実施形態において、この方法は、バイアルアダプタの調節器アセンブリ(regulator assembly)からカバーを少なくとも部分的に取り除くステップを含む。いくつかの実施形態において、調節器アセンブリは、調節器基部を備える。調節器基部は、穿孔部材がバイアル内に少なくとも部分的に挿入されたときにバイアルと流体的に連通し得る。調節器センブリは、調節器ネスト(regulator nest)を備えることができる。いくつかの実施形態において、調節器ネストは、調節器基部と結合され、かつ/または調節器基部内に位置決めされる。いくつかの実施形態において、カバーは、調節器アセンブリの半径方向外側部分の周上に嵌められる。いくつかの場合において、調節器アセンブリは、可撓性エンクロージャを備える。可撓性エンクロージャは、調節器ネストに接続され、かつ/または収縮構成で調節器基部内の貯蔵室内に位置決めされるように構成され得る。いくつかの実施形態において、可撓性エンクロージャは、拡張構成で調節器基部の外側に少なくとも部分的に位置決めされるように構成される。いくつかの実施形態において、この方法は、カバーが調節器アセンブリから少なくとも部分的に取り除かれた後にバイアルアダプタのコネクタ接続部から流体を穿孔部材に通して注入するステップを含む。この方法は、カバーが調節器アセンブリから少なくとも部分的に取り除かれた後にのみ調節器ネストの外側に可撓性エンクロージャを拡張するステップを含むことができる。
【0006】
いくつかの実施形態によれば、カバーを少なくとも部分的に取り除くステップは、可撓性エンクロージャを膨張させ、それによってカバーの引き裂きを引き起こすステップを含む。いくつかの実施形態によれば、カバーの引き裂きを引き起こすステップは、カバーのミシン目付き部分の引き裂きを引き起こすステップを含む。
【0007】
いくつかの実施形態によれば、カバーを少なくとも部分的に取り除くステップは、流体を注入するステップの前に順次実行される。
【0008】
いくつかの実施形態によれば、可撓性エンクロージャを拡張するステップは、カバーを少なくとも部分的に取り除くステップの前には実行できない。
【0009】
いくつかの実施形態によれば、この方法は、注射器をバイアルアダプタのコネクタ接続部に接続するステップを含む。
【0010】
いくつかの実施形態によれば、流体を穿孔部材に通して注入するステップはバイアル内の圧力を高め、バイアル内の圧力を高めることで流体を可撓性エンクロージャ内に導く。
【0011】
いくつかの実施形態によれば、この方法は、カバーを少なくとも部分的に取り除くステップの後に可撓性エンクロージャの拡張を介してバイアル内の圧力を低下させるステップを含む。
【0012】
いくつかの実施形態によれば、この方法は、コネクタ接続部を介してバイアルから流体を抜き取るステップを含む。
【0013】
いくつかの実施形態によれば、この方法は、流体を抜き取るステップの少なくとも一部において吸気弁を介して外気をバイアルに導入するステップを含む。
【0014】
いくつかの実施形態によれば、カバーを少なくとも部分的に取り除くステップは、カバーの少なくとも一部をミシン目に沿って引き裂くステップを含む。
【0015】
いくつかの実施形態によれば、カバーを少なくとも部分的に取り除くステップは、カバーに接続されているタブを引っ張るステップを含む。
【0016】
いくつかの実施形態によれば、この方法は、カバーを完全に取り除くステップを含む。
【0017】
いくつかの実施形態によれば、この方法は、カバーを少なくとも部分的に取り除くステップの前に可撓性エンクロージャの拡張を阻止するステップを含む。
【0018】
いくつかの実施形態によれば、バイアルアダプタは、コネクタ接続部を備えることができる。いくつかの実施形態において、バイアルアダプタは、穿孔部材を備える。穿孔部材は、コネクタ接続部および/または調節器内腔と部分的に連通するものとしてよい。いくつかの実施形態において、バイアルアダプタは、調節器アセンブリを備える。調節器アセンブリは、調節器基部を備えることができ、いくつかの実施形態において、調節器基部は、調節器内腔と結合するように構成されている結合突出部を有する。いくつかの実施形態において、調節器アセンブリは、調節器ネストを備える。調節器ネストは、調節器基部と結合され得る。いくつかの実施形態において、調節器アセンブリは、貯蔵室を備える。貯蔵室は、調節器基部および調節器ネストのうちの一方または両方によって少なくとも部分的に形成され得る。いくつかの実施形態において、調節器アセンブリは、カバーを備える。カバーは、調節器基部および調節器ネストの一方または両方に接続され得る。いくつかの実施形態において、カバーは、調節器基部および調節器ネストの一方または両方の半径方向外側部分の周上に嵌められる。いくつかの実施形態において、調節器アセンブリは、可撓性エンクロージャを備える。可撓性エンクロージャは、調節器ネストに接続され得る。いくつかの実施形態において、可撓性エンクロージャは、収縮構成で貯蔵室内に位置決めされるように構成され、かつ/または拡張構成で調節器基部の外側に少なくとも部分的に位置決めされるように構成される。いくつかの実施形態において、可撓性エンクロージャは、調節器アセンブリからカバーを取り除くかまたは変更する前に拡張構成に移行することを阻止される。
【0019】
いくつかの実施形態によれば、可撓性エンクロージャは、バイアルアダプタの使用者により調節器アセンブリからカバーを取り除く前に拡張構成に移行することを阻止される。
【0020】
いくつかの実施形態によれば、カバーは、使用者が調節器アセンブリからカバーの少なくとも一部分を取り除くまで可撓性エンクロージャを貯蔵室内に保持するように構成されている材料から製造される。
【0021】
いくつかの実施形態によれば、カバーは、カバーの少なくとも一部分が調節器アセンブリから使用者によって取り除かれる前に可撓性エンクロージャが貯蔵室の外側に拡張するのを防ぐように構成される方式で調節器基部に接続される。
【0022】
いくつかの実施形態によれば、カバーは、調節器アセンブリからカバーが少なくとも部分的に取り除かれる前に使用者が貯蔵室にアクセスするのを阻止するように構成される。
【0023】
いくつかの実施形態によれば、可撓性エンクロージャは、使用者がカバーを調節器アセンブリから少なくとも部分的に取り除いた後でないと拡張しないように構成される。
【0024】
いくつかの実施形態によれば、カバーはミシン目を付けられており、可撓性エンクロージャの拡張に応答して裂けるように構成されている。
【0025】
いくつかの実施形態によれば、医療用アダプタは、密封容器と結合することができるものとしてよい。医療用アダプタは、ハウジングを備えることができる。ハウジングは、医療用コネクタ接続部を備えることができる。いくつかの実施形態において、ハウジングは、アクセス流路(access channel)を備える。アクセス流路は、密封容器から薬剤流体を取り除くことができるものとしてよく、医療用コネクタ接続部と遠位アクセスポート(distal access port)との間に拡張することができる。いくつかの実施形態において、ハウジングは、調節器流路(regulator channel)を備える。医療用アダプタは、調節器アセンブリを備えることができる。調節器アセンブリは、調節器流路と流体的に連通することができる。いくつかの実施形態において、調節器アセンブリは、貯蔵室を備える。いくつかの実施形態において、調節器アセンブリは、可撓性エンクロージャを備える。可撓性エンクロージャは、調節器流路と流体的に連通することができる。いくつかの実施形態において、可撓性エンクロージャは、可撓性エンクロージャが貯蔵室内に位置決めされる貯蔵構成と可撓性エンクロージャの少なくとも一部が貯蔵室の外側に位置決めされる展開構成との間で移行することができる。いくつかの実施形態において、可撓性エンクロージャは、貯蔵構成にあるときに貯蔵容積を、展開構成にあるときに展開容積を有する。いくつかの実施形態において、可撓性エンクロージャは、貯蔵構成にあるときに貯蔵幅を、展開構成にあるときに展開幅を有する。調節器センブリは、吸気弁を備えることができる。吸気弁は、可撓性エンクロージャと流体的に連通するものとしてよく、かつ/または可撓性エンクロージャと調節器流路との間に位置決めされ得る。いくつかの実施形態において、吸気弁は、開放構成と閉鎖構成との間で移行することができる。吸気弁は、吸気弁が開放構成にあるときに周囲環境から調節器アセンブリの内部への流体的連通を円滑にするように構成されるものとしてよい。いくつかの実施形態において、吸気弁は、中心開口および外周を有する可撓性円板を備える。いくつかの実施形態において、調節器アセンブリは、中心開口と外周との間に位置決めされた付勢構造を備える。いくつかの実施形態において、付勢構造は、吸気弁を閉鎖構成に付
勢するように構成される。
【0026】
バイアルアダプタを製造する方法は、調節器基部を用意するステップを含むことができる。いくつかの実施形態において、調節器基部は、1つもしくは複数の結合特徴および/または1つもしくは複数の吸気開口を備える。いくつかの実施形態において、この方法は、1つまたは複数の吸気開口をフィルタで覆うステップを含む。いくつかの実施形態において、この方法は、調節器基部と接触するように円環状ダイアフラムを位置決めするステップを含む。この方法は、ダイアフラムが調節器基部と調節器ネストとの間に少なくとも部分的に位置決めされるように調節器ネストを調節器基部に結合するステップを含むことができる。いくつかの実施形態において、この方法は、可撓性エンクロージャの内部がダイアフラムと流体的に連通し、貯蔵構成にあるときに可撓性エンクロージャが貯蔵室内に位置決めされるように可撓性エンクロージャを調節器ネストに接続するステップを含む。この方法は、調節器基部および調節器ネストのうちの1つまたは複数からカバーの少なくとも一部を取り除く前に可撓性エンクロージャが拡張して貯蔵室から出るのを阻止されるようにカバーを調節器基部および調節器ネストのうちの1つまたは複数に接続するステップを含むことができる。
【0027】
いくつかの実施形態によれば、この方法は、可撓性エンクロージャがバイアルアダプタの穿孔部分と流体的に連通するように調節器基部をバイアルアダプタの本体部分の内腔に接続するステップを含む。
【0028】
いくつかの実施形態によれば、この方法は、カバーの一部にミシン目を付けるステップを含む。
【0029】
いくつかの実施形態によれば、この方法は、タブをカバーに接続するステップを含む。
【0030】
いくつかの実施形態によれば、この方法は、調節器基部および調節器ネストのうちの1つまたは複数からカバーの少なくとも一部を使用者が取り除く前に可撓性エンクロージャが拡張して貯蔵室から出るのを阻止されるようにカバーを調節器基部および調節器ネストのうちの1つまたは複数に接続するステップを含む。
【0031】
いくつかの実施形態によれば、カバーは、可撓性エンクロージャの拡張に応答して裂けるように構成されている。
【0032】
いくつかの実施形態によれば、バイアルアダプタは、コネクタ接続部を備える。バイアルアダプタは、穿孔部材を備えることができる。いくつかの実施形態において、穿孔部材は、コネクタ接続部と部分的に連通する。いくつかの実施形態において、バイアルアダプタは、コネクタ接続部から概ね垂直となるように半径方向外側に延在する内腔を備える。いくつかの実施形態において、バイアルアダプタは、調節器アセンブリを備える。調節器アセンブリは、調節器基部を備えることができる。調節器基部は、内腔と結合するように構成されている結合突出部を有することができる。いくつかの実施形態において、調節器アセンブリは、調節器ネストを備える。調節器ネストは、調節器基部と結合するように構成されるものとしてよく、かつ/または調節器基部内に位置決めされるものとしてよく、いくつかの実施形態において、調節器アセンブリは、調節器基部および調節器ネストの一方または両方によって少なくとも部分的に画成される貯蔵室を備える。いくつかの実施形態において、調節器アセンブリは、拡張阻止器を備える。拡張阻止器は、調節器基部および調節器ネストの一方または両方に接続され得る。いくつかの実施形態において、拡張阻止器は、調節器基部の結合突出部に対向する調節器アセンブリの側に開口を有する。いくつかの実施形態において、拡張阻止器は、1つまたは複数の弱化した部分を備える。調節器アセンブリは、可撓性エンクロージャを備えることができる。可撓性エンクロージャは、調節器ネストに接続され、かつ/または収縮構成で貯蔵室内に位置決めされるように構成され得る。可撓性エンクロージャは、拡張構成で調節器基部の外側に少なくとも部分的に位置決めされるように構成され得る。いくつかの実施形態において、可撓性エンクロージャの拡張は、拡張阻止器の弱化した部分を引き裂くように構成される。
【0033】
いくつかの実施形態によれば、1つまたは複数の弱化した部分の少なくとも1つは、ミシン目である。
【0034】
いくつかの実施形態によれば、拡張阻止器は、結合突出部に隣接する調節器アセンブリの側の少なくとも一部の上に、および結合突出部に対向する調節器アセンブリの側の少なくとも一部の上に載るように延在する。
【0035】
いくつかの実施形態によれば、拡張阻止器の開口の幅は、結合突出部の軸に垂直に測定したときに、調節器アセンブリの幅の3/10から1/2である。
【0036】
バイアルアダプタを製造する方法は、コネクタ接続部を有する本体部分、コネクタ接続部と部分的に連通する穿孔部材、および/またはコネクタ接続部から概ね垂直になるように半径方向外側に延在する内腔を用意するステップを含むことができる。いくつかの実施形態において、この方法は、調節器アセンブリを組み立てるステップを含む。調節器アセンブリを組み立てるステップは、内腔と結合するように構成されている突出部を有する基部を用意するステップを含むことができる。いくつかの実施形態において、調節器アセンブリを組み立てるステップは、ネストを基部と結合するステップ、および/またはネストを基部内に少なくとも部分的に位置決めするステップを含む。いくつかの実施形態において、貯蔵室は、基部およびネストのうちの一方または両方によって少なくとも部分的に形成される。調節器アセンブリを組み立てるステップは、カバーを基部およびネストの一方または両方に接続するステップを含み得る。カバーは、基部の結合突出部および1つまたは複数の弱化した部分に対向する調節器アセンブリの側に開口を有することができる。いくつかの実施形態において、バイアルアダプタを製造する方法は、膨張性エンクロージャをネストに接続するステップを含む。いくつかの実施形態において、膨張性エンクロージャは、収縮構成で貯蔵室内に位置決めされるように構成され、拡張構成で基部の外側に少なくとも部分的に位置決めされるように構成される。いくつかの実施形態において、膨張性エンクロージャの拡張は、カバーの弱化した部分を引き裂くように構成される。
【0037】
様々な実施形態が、例示することを目的として添付図面に示されており、決して実施形態の範囲に限定されるものとして解釈されるべきでない。それに加えて、異なる開示されている実施形態の様々な特徴を組み合わせることで、本開示の一部となる、追加の実施形態を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図1】流体をバイアルから取り除くかつ/または流体をバイアル内に注入するためのシステムの概略を示す図である。
【
図2】流体をバイアルから取り除くかつ/または流体をバイアル内に注入するための別のシステムの概略を示す図である。
【
図2A】流体をバイアルから取り除くかつ/または流体をバイアル内に注入するための別のシステムの概略を示す図である。
【
図2B】膨張性エンクロージャが収縮位置にある、流体をバイアルから取り除くかつ/または流体をバイアル内に注入するための別のシステムの概略を示す図である。
【
図2C】可撓性エンクロージャが拡張位置にある、
図2Bのシステムの概略を示す図である。
【
図3E】
図3Aのバイアルアダプタの調節器基部の斜視図である。
【
図3H】ダイアフラム逆止弁が開位置にある、
図3Aのバイアルアダプタの前面部分断面図である。
【
図3I】可撓性エンクロージャが拡張構成になっている、
図3Aのバイアルアダプタの前面部分断面図である。
【
図4A】別のバイアルアダプタの前面部分断面図である。
【
図4B】調節器アセンブリが45°だけ軸の周りに回転された、
図4Aのバイアルアダプタの前面部分断面図である。
【
図5A】可撓性エンクロージャを畳む方法の一実施形態を示す図である。
【
図5B】
図5Aの方法の一実施形態のステップを示す図である。
【
図6A-6B】
図6Aは、可撓性エンクロージャを畳む方法の一実施形態を示す図であり、
図6Bは、
図6Aの方法の一実施形態のステップを示す図である。
【
図7】可撓性エンクロージャなしの調節器アセンブリの別の実施形態の右側面斜視図である。
【
図8】
図7の調節器アセンブリの左側面斜視図である。
【
図9】可撓性エンクロージャなしの
図7の調節器アセンブリの右側面平面図である。
【
図10】
図9の切断面10-10に沿って見たときの、可撓性エンクロージャおよびカバーを有する
図7の調節器アセンブリの前面断面図である。
【
図10A】カバーにミシン目が付いている
図7の調節器アセンブリの右側面平面図である。
【
図10B】ミシン目が付いているカバーが弱化した部分を有する
図7の調節器アセンブリの右側面平面図である。
【
図10C】
図9の切断面10-10に沿って見たときの、可撓性エンクロージャと、おタブを有するカバーと、を有している
図7の調節器アセンブリの前面断面図である。
【
図10D】
図10Cの可撓性エンクロージャおよびカバーがある
図7の調節器アセンブリの右側面平面図である。
【
図10E】
図9の切断面10-10に沿って見たときの、可撓性エンクロージャおよびキャップを有する
図7の調節器アセンブリの前面断面図である。
【
図11】
図7の調節器アセンブリの調節器基部の右側面斜視図である。
【
図12】
図7の調節器アセンブリの調節器ネストの左側面斜視図である。
【
図13】
図9の切断面13-13に沿って見たときの、
図7の調節器アセンブリの調節器基部の前面断面図である。
【
図14】バイアルアダプタの調節器アセンブリの別の実施形態の前面部分断面図である。
【
図15】ミシン目が付いている部分が複数あるカバーを有する、
図14の調節器アセンブリの右側面平面図である。
【
図16】単一のミシン目付き部分があるカバーを有する、
図14の調節器アセンブリの右側面平面図である。
【
図17】
図14の調節器アセンブリを備えるバイアルアダプタの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
本明細書では特定の実施形態および例が開示されているが、本発明の発明対象は、具体的に開示された実施形態における例を超えて、他の代替的実施形態および/または用途、ならびにその変更形態および等価物に拡大適用される。そこで、本明細書に添付されている請求項の範囲は、以下で説明されている特定の実施形態のどれにも限定されない。たとえば、本明細書で開示されている方法またはプロセスにおいて、この方法またはプロセスの活動または動作は、好適な順序で実行されるものとしてよく、必ずしも特定の開示されている順序に限定されない。様々な動作は、次いでいくつかの実施形態の理解に役立ち得る形で、複数の離散的な動作として記述され得るが、記述の順序は、これらの動作が順序に依存することを意味すると解釈されるべきでない。それに加えて、本明細書で説明されている構造、システム、および/またはデバイスは、一体型コンポーネントとして、または個別のコンポーネントとして具現化され得る。様々な実施形態を比較することを目的として、これらの実施形態のいくつかの態様および利点が説明される。必ずしもそのようなすべての態様または利点が特定の実施形態によって達成されるとは限らない。そこで、たとえば、様々な実施形態は、本明細書でも教示または示唆され得るような他の態様または利点を必ずしも達成することなく本明細書で教示されているような1つの利点または複数の利点の群を達成または最適化する形で実施され得る。
【0040】
いくつかの実施形態を示している図面は、未完の図であり、正確な縮尺でないが、特に、寸法のいくつかは表示をわかりやすくするためのものであり、図面中で大きく誇張されて示されている。
【0041】
解説を目的として、本明細書で使用されているような「水平」という用語は、向きに関係なく、説明されているデバイスが使用されるかまたは説明されている方法が実行される領域の床の平面または表面に対して平行な平面として定義される。「床」という用語は、「地面」という用語と置換することができる。「垂直」という用語は、ちょうど定義されたばかりの水平に対して直角の方向を指す。「より上」、「より下」、「底」、「頂」、「側」、「より高い」、「下側」、「上側」、「真上」、および「真下」などの言い回しは、水平な平面に関して定義される。
【0042】
多数の薬剤および他の治療流体は、様々な形状およびサイズの薬剤バイアルまたは他の容器内に貯蔵されて、分配される。これらのバイアルは、貯蔵されている流体の汚染または漏出を防ぐため気密封止されている。密封されたバイアルの内側と流体が後に取り除かれる特定の大気圧との間の圧力差は、様々な問題を引き起こすことが多く、また潜在的に有害な蒸気の放出にもつながる。
【0043】
たとえば、バイアルの隔壁を通してバイアルアダプタの穿孔部材を導入すると、バイアル内の圧力が上昇する可能性がある。この圧力上昇は、流体がバイアルから隔壁と穿孔部材の接続部またはアダプタと注射器などの医療デバイスの取り付け接続部のところで漏出する事態を引き起こし得る。また、空の注射器、または医療器具を使用して密封されたバイアルから正確な量の流体を引き出すことが困難な場合があるが、それは、注射器プランジャが外されると流体が自然に付勢されてバイアル内に戻されることがあるからである。さらに、注射器がバイアルから結合解除されたときに、圧力差によって、一定量の流体が注射器またはバイアルから吹き出すことも多い。
【0044】
さらに、いくつかの場合において、流体をバイアル内に導入すると、バイアル内の圧力が高まり得る。たとえば、いくつかの場合において、溶媒(無菌食塩水など)をバイアル内に導入して、たとえば、バイアル内の凍結乾燥された医薬品を戻すことが望ましいことがある。このように流体をバイアル内に導入すると、バイアル内の圧力が周囲環境の圧力より高くなることがあり、その結果、流体がバイアルから隔壁と穿孔部材の接続部またはアダプタと注射器などの医療デバイスの取り付け接続部のところで漏出する可能性がある。さらに、バイアル内の圧力が増大すると、注射器または他の医療器具を使って、正確な量の流体をバイアル内に導入することが困難になる可能性がある。また、バイアルの内側の圧力が周囲圧力(たとえば、大気圧)より大きいときに注射器がバイアルから外された場合、圧力勾配によって流体の一部がバイアルから吹き出すことがある。
【0045】
それに加えて、多くの場合において、流体がバイアルから引き出されるときに気泡が注射器内に引き込まれる。そのような気泡は、患者に注射される場合に結果としてこれらが塞栓を引き起こす可能性があるため一般的に望ましくない。バイアルから取り除いた後に注射器から気泡を取り除くため、医療専門家は、多くの場合、注射器を軽く振って、すべての気泡を注射器の開口部の近くに集めてから気泡を外に押し出す。そうする際に、少量の液体が、通常は、注射器から追い出されるということにもなる。医療関係者は、一般的に、気泡および流体を追い出す前に注射器をバイアルと再結合する特別な処置を実施しない。いくつかの場合において、これは、法律と規制法によって禁止すらされていることもある。このような法律および規制法は、いくつかの場合においてバイアルの外側のある位置で引き込みすぎた流体を追い出すことを義務付けている場合もある。さらに、バイアル内に余分な空気または流体を再挿入しようとした場合に、圧力差がときには引き込まれた流体の不正確な測定を生じさせることがある。
【0046】
圧力差によって引き起こされるこれらの問題を解消するために、医療専門家は、頻繁に、バイアルから引き込むことを意図している流体の体積に対応する正確な体積の外気を空の注射器に事前に充填する。次いで、医療専門家は、バイアルを穿孔し、この外気をバイアル内に追い込み、バイアル内の圧力を一時的に高める。所望の体積の流体が後で引き出されるときに、注射器の内側とバイアルの内側との間の圧力差は、概ね平衡状態に近い。次いで、注射器内の流体体積をわずかに調整することで、バイアルと注射器との間の明らかな圧力差を結果としてもたらすことなく気泡を取り除くことができる。しかし、このアプローチには、特に病院環境においては、外気が様々な空気中に浮遊するウイルス、細菌、ほこり、胞子、かび、および他の不衛生で有害な汚染物質を収容し得るという著しい不利点がある。注射器内の事前充填された外気は、これらの有害な物質の1つまたは複数を含んでいる可能性があり、その後、バイアル内の薬剤または他の治療流体と混じり合う可能性がある。この汚染された流体が、患者の血流中に直接注入された場合、空気中に浮遊する病原菌に対する身体の自然防御機構の多くを回避するので特に危険であり得る。さらに、薬剤および他の治療流体を必要とする患者は、感染と戦う能力の低下を被っている可能性が高い。
【0047】
腫瘍薬およびいくつかの他の薬物を背景として、前記の問題のすべてが特に重大なものとなり得る。このような薬物は、患者の血流中に注入されたときに有益ではあるけれども、吸入するかまたは触れた場合に極端に有害なものとなる可能性がある。したがって、このような薬物は、圧力差によってバイアルから不意に吹き出ることを可能にした場合に危険であり得る。さらに、これらの薬物は、多くの場合、揮発性であり、外気に曝されたときに瞬時にエアロゾル化する可能性がある。したがって、たとえ制御されながらであっても注射器から気泡または過剰な流体を取り除くために少量のそのような薬物を追い出すことは、一般的に、特にそのような活動を日に何回も繰り返すことのある医療従事者にとって実現可能な選択肢ではない。
【0048】
いくつかのデバイスでは、硬質エンクロージャを使用して、容器内の圧力を調節する作業を補助するための容積変化コンポーネントまたは領域のすべてもしくは一部を囲む。このようなエンクロージャは剛性を付与し得るけれども、一般的には、デバイスをかさばらせ、バランスの悪いものにする。このようなデバイスをバイアルと結合すると、一般的に、頂部が重い不安定なシステムができあがり、転倒し、場合によっては、デバイスおよび/またはバイアルの内容物をこぼしてしまいがちである。
【0049】
実際、このような結合デバイスのいくつかは、片持ち梁状であるか、またはデバイスの軸上の中心から一定距離のところに他の何らかの形で配設される、比較的大きくかつ/または重い硬質コンポーネントを備え、そのため、デバイスが転倒する傾向を悪化させる。
【0050】
それに加えて、このような硬質エンクロージャは、デバイスのサイズを増大させることがあり、それにより、デバイスを形成するために材料を増やす必要が生じ、またデバイスの製造、輸送、および/または保管に関わるコストも他の何らかの形で増加させ得る。さらに、そのような硬質エンクロージャは、調節流体をバイアルに送出するためにデバイスが拡大または縮小する能力も妨げ得る。本明細書で開示されているいかなる特徴体、構造、またはステップも本質的でなく、また不可欠でもない。
【0051】
図1は、アクセス機構(accessor)20および調節器30と結合され得る、薬剤バイアルなどの容器10の概略図である。いくつかの配置構成において、調節器30は、容器10内の圧力の著しい変化を引き起こすことなくアクセス機構20を介して容器10の内容物の一部または全部を取り除くことを可能にする。
【0052】
一般に、容器10は、無菌環境において容器10の内容物を保存するために気密封止される。容器10は、封止後に、空気を抜かれるか、または加圧され得る。いくつかの場合において、容器10は、薬物または他の医療流体などの液体を部分的にまたは完全に充填される。このような場合、1つまたは複数の種類のガスも容器10内に封止され得る。いくつかの場合において、凍結乾燥医薬品などの固体または粉末状物質が、容器10内に配設される。
【0053】
アクセス機構20は、一般的に、内容物が取り除かれるか、または追加され得るように容器10の内容物へのアクセス手段を提供するものである。いくつかの配置構成において、アクセス機構20は、容器10の内側と外側との間に開口部を備える。アクセス機構20は、容器10の内側と外側との間に通路をさらに備えることができる。いくつかの構成では、アクセス機構20の通路は、選択的に開閉され得る。いくつかの配置構成において、アクセス機構20は、容器10の表面を貫通する導管を備える。アクセス機構20は、封止の前に容器10と一体形成されるか、または容器10が封止された後に容器10に導入されてもよい。
【0054】
いくつかの構成では、アクセス機構20は、矢印21によって示されているように、容器10と流体的に連通している。これらの構成のうちのいくつかにおいて、容器10の内側の圧力が周囲環境の圧力から変化した場合、アクセス機構20を容器10に導入するとアクセス機構20を通して移動が生じる。たとえば、いくつかの配置構成において、容器10を囲む環境の圧力は、容器10内の圧力を超え、これにより、アクセス機構20を容器中に挿入した後に外気が環境からアクセス機構20を通って流入し得る。他の配置構成では、容器10の内側の圧力が、周囲環境の圧力を超え、これにより容器10の内容物はアクセス機構20を通って流出する。
【0055】
いくつかの構成において、アクセス機構20は、交換デバイス40と結合される。いくつかの場合において、アクセス機構20および交換デバイス40は分離可能である。いくつかの場合において、アクセス機構20および交換デバイス40は一体形成される。交換デバイス40は、アクセス機構20を介して容器10から流体および/またはガスを受け入れるか、アクセス機構20を介して容器10に流体および/またはガスを導入するか、またはこれら2つの操作の何らかの組合せを実行するように構成される。いくつかの配置構成において、交換デバイス40は、矢印24によって示されているように、アクセス機構20と流体的に連通している。いくつかの構成において、交換デバイス40は、注射器などの医療器具を備える。
【0056】
いくつかの場合において、交換デバイス40は、アクセス機構20を介して容器10の内容物の一部または全部を取り除くように構成される。いくつかの配置構成において、交換デバイス40は、容器10の内側と周囲環境との間で圧力差があることまたは圧力差がないことに関係なく内容物を取り除くことができる。たとえば、容器10の外側の圧力が容器10内の圧力を超える場合、注射器を備える交換デバイス40は、注射器からプランジャを抜き取る十分な力が加えられた場合に容器10の内容物を取り除くことができる。交換デバイス40は、容器10の内側と周囲環境との間の圧力差に関係なく容器10に流体および/またはガスを同様に導入することができる。
【0057】
いくつかの構成において、調節器30は、容器10と結合される。調節器30は、一般的に、容器10内の圧力を調節するものである。本明細書で使用されているように、「調節する」という語、またはその派生語は、通常の意味で使用される広義語であり、別に断りのない限り、能動的な、肯定的な、もしくはポジティブな活動、または変化をもたらす傾向を有する受動的な、反応する、応答する、適応する、または補償する活動を含む。いくつかの場合において、調節器30は、容器10の内側と周囲環境との間で、圧力差または平衡状態を実質的に維持する。本明細書で使用されているように、「維持する」という語、またはその派生語は、通常の意味で使用される広義語であり、状況において適切である限り小さなある程度の変化を許容して一定期間元の状態を保持する傾向を含む。いくつかの場合において、調節器30は、容器10内で実質的に一定の圧力を維持する。いくつかの場合において、容器10内の圧力の変化は、約1psi以下、約2psi以下、約3psi以下、約4psi以下、または約5psi以下である。さらに別の場合において、調節器30は、容器10の内容物にかかる圧力を等しくする。本明細書で使用されているように、「均等にする」という語、またはその派生語は、通常の意味で使用される広義語であり、状況において適切である限り小さなある程度の変化を許容して量を同じにするか、または同じ量に近づける傾向を含む。いくつかの構成において、調節器30は、容器10の内側と、容器10を囲む環境または交換デバイス40内の環境などの、他の何らかの環境との間の圧力差を均等にすることを可能にするか、または均等にすることを促すように容器10と結合される。いくつかの配置構成において、単一のデバイスは、調節器30およびアクセス機構20を備える。他の配置構成では、調節器30およびアクセス機構20は個別ユニットである。
【0058】
調節器30は一般に、矢印31によって示されているように、容器10と、また別の矢印35によって示されているように、貯蔵槽50と、流体的に連通している。いくつかの構成において、貯蔵槽50は、容器10を囲む環境の少なくとも一部を含む。いくつかの構成において、貯蔵槽50は、容器、キャニスター、袋、または調節器30専用の他のホルダーを備える。本明細書で使用されているように、「袋」という語、またはその派生語は、通常の意味で使用される広義語であり、たとえば、可撓性の、柔軟な、曲げやすい、弾性のある、伸縮性のある、かつ/または膨張性の材料を含む構造を備える、サック、バルーン、ブラダー、レセプタクル、エンクロージャ、ダイアフラム、または拡大および/もしくは縮小可能な膜を含む。いくつかの実施形態では、貯蔵槽50には、気体および/または液体が入る。本明細書で使用されているように、「可撓性」という語、またはその派生語は、通常の意味で使用される広義語であり、たとえば、(たとえば、アクセス機構20を介して)流体が容器10に流れ込むかまたは流れ出すときにコンポーネントが曲がるか、拡張するか、収縮するか、折り畳まれるか(fold)、畳んだ状態から広がるか(unfold)、または他の何らかの形で実質的に変形または形状を変える能力を記述する。また、本明細書で使用されているように、「硬質」という語、またはその派生語は、通常の意味で使用される広義語であり、たとえば、(たとえば、アクセス機構20を介して)流体が容器10に流れ込むかまたは流れ出すときにコンポーネントが一般的に通常の使用で実質的変形を回避する能力を記述する。
【0059】
いくつかの実施形態において、調節器30は、容器10と貯蔵槽50との間に流体的連通をもたらす。そのような実施形態のうちのいくつかにおいて、貯蔵槽50内の流体は、容器10の液体内容物を大きく希釈することのないように主にガスを含む。いくつかの配置構成において、調節器30は、容器10に入るガスまたは液体を精製するか、または汚染物質を除去するためのフィルタを備え、これにより、容器10の内容物を汚染する危険性を低減する。いくつかの配置構成において、フィルタは、空気は容器10に入ることができるが流体はそこから漏出できないように疎水性である。いくつかの構成において、調節器30は、容器10とフィルタとの間の流体的連通を選択的に阻止する向きで作動するか、または向きに敏感な逆止弁を備える。いくつかの構成において、調節器30は、弁および/または容器10が調節器30より上に(たとえば、調節器30からよりも床から遠くに)保持されるように配置されたときに容器10とフィルタとの間の流体的連通を選択的に阻止する逆止弁を備える。
【0060】
いくつかの実施形態では、調節器30は、容器10と貯蔵槽50との間の流体的連通を妨げる。そのような実施形態のうちのいくつかにおいて、調節器30は、容器10と貯蔵槽50との間の接続部として働く。いくつかの配置構成において、調節器30は、ガスおよび/または液体が容器10内に流入すること、またはガスおよび/または液体が容器10から流出することに対応できる実質的に不浸透性の袋を備える。
【0061】
図2に概略が例示されているように、いくつかの実施形態において、アクセス機構20またはそのある部分は、容器10内に配置される。上で詳しく説明されているように、アクセス機構20は、容器10と一体形成され得るか、または容器10から分離していてもよい。いくつかの実施形態において、調節器30またはそのある部分は、容器10の外側に配置される。いくつかの配置構成において、調節器30は、容器10と一体形成される。容器10内に全体的にもしくは部分的に入れるか、もしくは容器10の外側に置いたアクセス機構20もしくはその一部、および/または容器10内に全体的にもしくは部分的に入れるか、もしくは容器10の外側に置いた調節器30もしくはその一部の、任意の組合せを有することが可能である。
【0062】
いくつかの実施形態において、アクセス機構20は、容器10と流体的に連通している。さらなる実施形態において、アクセス機構20は、矢印24によって示されているように、交換デバイス40と流体的に連通している。
【0063】
調節器30は、容器10と流体的にまたは非流体的に連通することができる。いくつかの実施形態において、調節器30は、全体的に容器10の外側に配置される。そのような実施形態のうちのいくつかにおいて、調節器30は、容器10内の実質的に一定の圧力を維持するため容器10の外部で拡大または縮小するように構成された閉じられた袋を備える。いくつかの実施形態において、調節器30は、矢印35によって示されているように、貯蔵槽50と流体的または非流体的のいずれかで連通している。
【0064】
図2Aに概略が例示されているように、いくつかの実施形態において、アクセス機構20またはそのある部分は、容器10内に配置され得る。いくつかの実施形態において、アクセス機構20またはそのある部分は、容器10の外側に配置され得る。いくつかの実施形態において、弁25またはそのある部分は、容器10の外側に配置され得る。いくつかの実施形態において、弁25またはそのある部分は、容器10内に配置され得る。いくつかの実施形態において、調節器30は、全体的に容器10の外側に配置される。いくつかの実施形態において、調節器30またはそのある部分は、容器10内に配置され得る。容器10内に全体的にもしくは部分的に入れるか、もしくは容器10の外側に置いたアクセス機構20もしくはその一部、および/または容器10内に全体的にもしくは部分的に入れるか、もしくは容器10の外側に置いた弁25またはその一部の、任意の組合せを有することが可能である。容器10内に全体的にもしくは部分的に入れるか、もしくは容器10の外側に置いたアクセス機構20もしくはその一部、および/または容器10内に全体的にもしくは部分的に入れるか、もしくは容器10の外側に置いた調節器30もしくはその一部の、任意の組合せを有することも可能である。
【0065】
アクセス機構20は、矢印21によって示されているように、容器10と流体的に連通し得る。いくつかの実施形態において、アクセス機構20は、矢印24によって示されているように、交換デバイス40と流体的に連通し得る。
【0066】
いくつかの実施形態において、調節器30は、矢印32によって示されているように、弁25と流体的または非流体的に連通しているものとしてよい。いくつかの実施形態において、弁25は、容器10と一体形成され得るか、または容器10から分離していてもよい。いくつかの実施形態において、弁25は、調節器30と一体形成され得るか、または調節器30から分離していてもよい。いくつかの実施形態において、弁25は、矢印33によって示されているように、容器10と流体的または非流体的に連通しているものとしてよい。
【0067】
いくつかの実施形態において、調節器30は、矢印35Aによって示されているように、周辺環境と流体的または非流体的に連通しているものとしてよい。いくつかの実施形態において、調節器30は、矢印35Bによって示されているように、貯蔵槽50と流体的または非流体的に連通しているものとしてよい。いくつかの実施形態において、貯蔵槽50は、袋または他の可撓性エンクロージャを備えることができる。いくつかの実施形態において、貯蔵槽50は、可撓性エンクロージャを囲む硬質容器を備える。いくつかの実施形態において、貯蔵槽50は、部分的に硬質であるエンクロージャを備える。
【0068】
いくつかの構成によれば、調節器30は、フィルタを備えることができる。いくつかの実施形態において、フィルタは、弁25と貯蔵槽50または周辺環境との間で液体および/または汚染物質が通過するのを選択的に阻止することができる。いくつかの実施形態において、フィルタは、貯蔵槽50または周辺環境と弁25との間で液体および/または汚染物質が通過するのを選択的に阻止することができる。
【0069】
いくつかの実施形態において、弁25は、一方向逆止弁であってよい。いくつかの実施形態において、弁25は、二方弁であってよい。いくつかの構成によれば、弁25は、フィルタおよび/または貯蔵槽50と容器10との間の液体による連通を選択的に阻止することができる。いくつかの実施形態において、弁25は、容器10が交換デバイス40より上に配置されているときに容器10とフィルタおよび/または貯蔵槽50との間の液体による連通を選択的に阻止することができる。
【0070】
図2Bおよび
図2Cに概略が例示されているように、いくつかの実施形態において、貯蔵槽50は、調節器30内に少なくとも部分的に配置され得る。調節器30は、矢印32および33によって例示されているように、容器10と流体的に連通し得る。いくつかの実施形態において、弁25は、容器10と調節器30との間の流体経路内に配置される。調節器30は、流体がバイアル10内に導入されかつ/またはバイアル10から抜き取られるときに容器10内の圧力を実質的に一定に維持するように構成され得る。たとえば、いくつかの実施形態では、貯蔵槽50は、アクセス機構20を介して、または他の何らかの方法で流体が容器10内に加えられた後に、(たとえば、
図2Bに例示されているような)収縮したもしくは主に内部的な構成から主に外部的なもしくは(たとえば、
図2Cに例示されているような)拡張した構成に移行するように構成される。本明細書で使用されているように「拡張される(expanded)」という語は、広義の通常の意味で使用され、展開される(deployed)、未貯蔵(unstored)、折り畳まれているものが広げられる、延伸される(stretched)、伸長される(extended)、巻かれているものが広げられる(unrolled)、巻き上げられたものが広げられる(unfurled)、またはこれらの組合せを含む、図に示されているような構成を含む。本明細書で使用されているように、「収縮される(contracted)」は、広義の通常の意味で使用され、貯蔵される(stored)、非展開(undeployed)、折り畳まれる、詰め込まれる(compacted)、未延伸(unstretched)、非伸長(unextended)、巻かれる(rolled)、巻き上げられる(furled)、またはこれらの組合せを含む、図に示されているものなどの構成を含む。図面に示されているように、「拡張される」もしくは「収縮される」もしくはこれらの単語の変形または類似の用語は、可能な最も完全な程度まで、完全にもしくは全体として拡張するか、または収縮することを必要としない。
【0071】
いくつかの実施形態において、貯蔵槽50は、貯蔵槽50が収縮構成にあるときに調節器30内に完全に収容される。このようないくつかの実施形態では、キャップまたは他の封入構造が、調節器30内に貯蔵槽50を閉じ込めることができる。いくつかの実施形態において、貯蔵槽50は、調節器30内に部分的に封入される。封入構造および/または調節器30は、貯蔵槽50が収縮構成にあるときに貯蔵槽50へのアクセス(たとえば、物理的接触)を制限するか、または妨げ得る。
【0072】
いくつかの実施形態において、収縮構成をとる貯蔵槽50の容積は、容器10の容積よりも実質的に小さい。たとえば、収縮された貯蔵槽50の容積は、容器10内の容積の約20%以下であり、かつ/または容器10内の容積の約2%以上であり得る。いくつかの実施形態において、収縮された貯蔵槽50の容積は、容器10の容積の約5%である。収縮された貯蔵槽50が収容される調節器30の部分の容積は、収縮された貯蔵槽50の容積にほぼ等しいものとしてよい。いくつかの実施形態において、収縮された貯蔵槽50が収容される調節器30の部分の容積は、収縮された貯蔵槽50の容積の約105%以上であり、かつ/または収縮された貯蔵槽50の容積の約120%未満である。
【0073】
貯蔵槽50の少なくとも一部は、貯蔵槽50が拡張構成に移行したときに調節器30の外側に拡張し得る。いくつかの実施形態において、図示されているように、貯蔵槽50の容積封入領域の実質的にすべてが主に外部の位置にある調節器30の外部に移動し得る。この構成をとる貯蔵槽50の容積は、収縮構成をとる貯蔵槽50の容積よりも実質的に大きいものとしてよい。たとえば、拡張構成をとる貯蔵槽50の容積は、容器10の容積の約15%以上であり、かつ/または容器10の容積の約70%未満であり得る。いくつかの実施形態において、拡張された貯蔵槽50の容積は、容器10の容積の約50%である。多くの変更形態が可能である。
【0074】
図3A~
図3Jは、バイアルアダプタ100の一実施形態を例示している。バイアルアダプタ100は、コネクタ接続部140を備えることができる。コネクタ接続部140は、バイアルアダプタ100を医療用コネクタ(図示せず)(たとえば、ルアーコネクタもしくは他の医療用コネクタ)、別の医療用デバイス(図示せず)、または流体をバイアル(図示せず)から抽出するか、もしくは流体をバイアル(図示せず)内に注入する際に使用される他の器具と結合することを円滑にするように構成され得る。バイアルアダプタ100は、バイアルアダプタ100がバイアルと結合されたときにバイアルから蒸気または他の有害な物質が放出されるのを阻止するか、または防ぐように構成され得る。
【0075】
バイアルアダプタ100は、本体部分180を備えることができる。本体部分180は、中心部分181を備えることができる。いくつかの実施形態において、中心部分181は湾曲している。いくつかの実施形態において、本体部分は、(たとえば、対向していてよい)1つまたは複数の脚部182を備える。脚部182の各々またはいずれかは、本体部分180の中心部分181によって脚部182の近位端で支持され得る。いくつかの実施形態において、脚部182の遠位端は、脚部182が撓ませられるように無制約である。本体部分180は、バイアルに取り外し可能に固定され得る(図示せず)。いくつかの実施形態において、本体部分180は単一のタブのみを含み、この単一のタブはバイアルアダプタ100をバイアルの外面に取り外し可能に固定し、バイアルからバイアルアダプタ100を取り外しやすくするように構成される。
【0076】
バイアルアダプタ100は、穿孔部材120を備えることができる。穿孔部材120は、本体部分180によって支持され得る。穿孔部材120は、本体部分180の中心部分181から遠位に突出するものとしてよい。いくつかの実施形態において、穿孔部材180は、アクセス流路145と調節器流路125とを備える。いくつかの実施形態において、調節器流路125は、遠位調節器開口128aから始まり、穿孔部材120を概ね通過し、コネクタ接続部140から半径方向外側に延在する内腔126を通過し、近位調節器開口128で終端する。いくつかの実施形態において、内腔126は、ただ1つの方向にコネクタ接続部140から半径方向外側に延在する。いくつかの実施形態において、内腔126は、複数の方向に(たとえば、2つの反対の方向に)コネクタ接続部140から半径方向外側に延在する。たとえば、内腔126は、コネクタ接続部140を貫通し、第2の内腔129に届くものとしてよい。可撓性エンクロージャ154は、
図3G~
図3Iに示されているように、貯蔵室196内に貯蔵されているが、
図3C、
図3D、および
図3Jを含む、
図3A~
図3Jに示されている図のいくつかは、アダプタ100の貯蔵室196内に位置決めされた可撓性エンクロージャ154の図を含まない。
【0077】
いくつかの実施形態において、調節器アセンブリ150は、調節器ネスト190と結合する(たとえば、解放可能に結合するか、または固定して結合する)ように構成されている調節器基部を備える。調節器基部130は、硬質または半硬質材料から製造され得る。いくつかの実施形態において、調節器基部130は、ポリマー(たとえば、ポリカーボネートプラスチック)から製造される。調節器基部130は、結合突出部185aを備えることができる。いくつかの実施形態において、結合突出部185aは、結合通路131(たとえば、調節器アセンブリ流路)を画成する。結合突出部185aは、バイアルアダプタ100の内腔126と結合するように構成され得る。たとえば、結合突出部185aは、バイアルアダプタ100の内腔126の内側断面と概ね一致するようなサイズおよび形状を有する外側断面形状(たとえば、円形、卵形、多角形、または他の形状)を有する。いくつかの実施形態において、結合突出部185aは、内腔126内に摩擦嵌めで嵌合するように構成され得る。いくつかの実施形態において、結合突出部185aを内腔126に貼り付けるために、1つまたは複数の超音波溶接、のり、または接着剤などの1つまたは複数の取り付け手段が使用される。
図3Gに例示されているように、結合通路131は、結合突出部185aが内腔126に結合されるかまたは他の何らかの形で結合されたときにバイアルアダプタ100の調節器流路125と流体的に連通し得る。たとえば、結合突出部185aは、弁170と内腔126の近位端との間で調節器流路125の一部によって画成される近位通路(たとえば、近位調節器通路)と結合され得る。いくつかの実施形態において、調節器アセンブリ150は、調節器流路125または内腔126内に弁を備えない。
【0078】
図3Dに例示されているように、調節器基部130は、結合突出部185aが延在する方向からとは概ね反対の方向に調節器基部130から延在する基部突出部133を備え得る。基部突出部133は、外幅(たとえば、外径)D4を有することができる。基部突出部133の内壁は、結合通路131の一部を含み得る。調節器基部130は、いくつかの実施形態において、軸方向突起部146を備え得る。軸方向突起部146は、基部突出部133と同じ方向に調節器基部130から延在し得る。軸方向突起部146は、いくつかの実施形態において、概ね円環状の形状を有するものとしてよい。いくつかの実施形態において、軸方向突起部146は、概ね卵形の形状、概ね多角形の形状、概ね円形の形状、または他の適切な形状を有する。
【0079】
いくつかの実施形態において、フィルタ空洞147(たとえば、フィルタ室)は、基部突出部133と軸方向突起部146との間の空間内に位置決めされ得る(たとえば、内腔131の一部を囲む)。フィルタ空洞147の内幅は、基部突出部133の幅D4であり得る(たとえば、フィルタ空洞147の内壁は幅D4を有し得る)。フィルタ空洞147の外幅D9は、軸方向突起部146の内幅であり得る(たとえば、フィルタ空洞147の外壁は軸方向突起部146の幅に実質的に等しい幅を有し得る)。いくつかの実施形態において、フィルタ空洞147は、概ねドーナツ形の形状を有する。「ドーナツ形」という単語は、本明細書では広義の通常の意味で使用され、たとえば、ドーナツ形の形状(たとえば、円環面、矩形トロイド、多角形トロイド)、不規則なトロイダル形状(たとえば、突出部を有するトロイド、非円形の形状、切込、切欠など)、またはこれらの組合せを含む。いくつかの実施形態において、フィルタ空洞147は、概ね正方形、概ね矩形、概ね三角形、概ね卵形の形状、または他の形状を有する。
【0080】
フィルタ161は、フィルタ空洞147内に嵌合するサイズを有するものとすることができる。フィルタ161は、おおよそフィルタ空洞147の内幅D4以下となるように構成されている内幅(たとえば、直径)D5を有することができる。いくつかの実施形態において、フィルタ161の内幅D5は、フィルタ空洞147の内幅D4より大きい。いくつかの実施形態において、フィルタ161は、おおよそフィルタ空洞147の外幅D9以上である外幅(たとえば、直径)D6を有する。フィルタ161は、疎水性および/または抗菌性フィルタであってよい。いくつかの実施形態において、フィルタ161は、軽量多孔質材料などの、紙、ポリマー、発泡体、または他の材料から製造される。いくつかの実施形態において、フィルタ161は、可撓性または半可撓性材料から製造される。フィルタ161は、フィルタ空洞147内に挿入されるときに変形するように構成され得る。たとえば、フィルタ161の内幅D5は、基部突出部133の幅D4内にぴったり嵌合するか、または幅D4上で引き伸ばされ得る。いくつかの実施形態において、フィルタ161の外幅は、フィルタ空洞147の外幅D9に対してぴったり嵌合するか、または外幅D9内に圧入される。いくつかの実施形態において、フィルタ161とフィルタ空洞147との間にぴったり嵌合することで、流体がフィルタ161を通過することなくフィルタ空洞147および/または結合通路131内に流入すること、および/または流出することを阻止することができる。
【0081】
調節器アセンブリ150は、ダイアフラム163を備えることができる。ダイアフラム163は、いくつかの実施形態において、概ね円形の、または概ね円環状の形状(たとえば、図示されているように概ねトロイダル形状)を有することができる。いくつかの実施形態において、ダイアフラム163の形状は、調節器基部130の軸方向突起部146の形状と概ね一致するように構成される。ダイアフラム163は、基部部分130内にまたは基部部分130上に挿入され得る。たとえば、ダイアフラム163のリップ163bは、軸方向突起部146の径方向外側の周りに(
図3Hの上および下に)嵌合するように構成され得る。ダイアフラム163は、幅(たとえば、直径)D3を有する内側開口163a(たとえば、例示されているように、内周によって画成されるオリフィス)を備えることができる。たとえば、内側開口163aは、概ね円形の形状を有していてもよい。いくつかの実施形態において、例示されているように、幅D3は、基部突出部133の外幅D4よりも小さいものとしてよい。いくつかの実施形態では、例示されているように、ダイアフラム163は、基部突出部133と概ね同軸になるように位置決めされる。いくつかの実施形態において、ダイアフラム163は、例示されているように、結合通路131と概ね同軸になるように位置決めされる。いくつかの実施形態では、例示されているように、ダイアフラム163の内側開口163a(たとえば、オリフィスまたは内側オリフィス)は、結合通路131の一部を含む。
【0082】
調節器ネスト190は、調節器基部130と解放可能にまたは他の何らかの形で結合されるように構成され得る。
図3Cに例示されているように、調節器ネスト190は、1つまたは複数の固定部材192を備えることができる。固定部材192は、調節器基部130上の固定開口134と係合するように形成されかつ/または構成され得る。固定部材192は、調節器基部130の固定開口134内に挿入されるように構成されているクリップ、タブ、または他の突起部を備えることができる。たとえば、固定部材192は、フック192bが端部にあるタブ192aを備えることができる。固定部材192は、弾性のある材料から形成され得る。たとえば、固定部材192のタブ192aは、半径方向(たとえば、
図3Hに関して上および下)の力がフック192bに加えられたときに変形する(たとえば、撓む)か、または他の何らかの形で移動するように構成され得る。調節器基部130は、タブ192aが開口134内に挿入されるときにフック192bを半径方向(たとえば、
図3Hに関して上および下)外側に撓ませるように構成されている角度付きタブ134aを備えることができる。フック192bは、固定開口134を通過した後に適所に素早く戻ることができ、角度付きタブ134aの後側(たとえば、調節器ネスト190から離れている側)と係合し、調節器ネスト190を調節器基部130に固定することができる。
【0083】
図3Gに例示されているように、調節器ネスト190は、軸方向突起部194を備えることができる。軸方向突起部194は、調節器ネスト190が調節器基部130と結合されるときに調節器ネスト190から調節器基部130の方へ伸長し得る。軸方向突起部194は、いくつかの実施形態において、概ね円環状の形状を有するものとしてよい。いくつかの実施形態において、軸方向突起部194は、概ね卵形の形状、概ね多角形の形状、概ね円形の形状、または他の適切な形状を有する。軸方向突起部194の形状は、調節器基部130の軸方向突起部146の形状に類似しているか、または同じであるものとしてよい。例示されているように、軸方向突起部194は、調節器ネスト190が調節器基部130と結合されるときにダイアフラム163の少なくとも一部と接触することができる。いくつかの実施形態において、調節器ネスト190の軸方向突起部194とダイアフラム163との間の接触は、ダイアフラム163の少なくとも一部を軸方向突起部194と調節器基部130の軸方向突起部146との間の適所に固定することができる。たとえば、軸方向突起部146、194は、リップ163bに隣接するかまたは近くのダイアフラム163の一部を適所に固定することができる。
【0084】
図示されているように、いくつかの実施形態では、基部突出部133は、結合突出部185aから離れる方向に軸方向突起部146よりも遠くまで延在し得る。いくつかの実施形態において、内側開口163aに隣接するダイアフラム163の一部は、調節器ネスト190が調節器基部130に結合されるときに結合突出部185aから離れる方向に撓まされるか、または他の何らかの形で移動され得る。内側開口163aに隣接するダイアフラム163の部分の撓みは、基部突出部133のリップ165(たとえば、
図3Hに例示されているように、調節器基部130から最も遠い基部突出部133の端部)の方へダイアフラム163の内側開口163aを付勢することができる付勢力(たとえば、ダイアフラム163の材料中の戻る力)を発生させ得る。基部突出部133のリップ165は、前縁上に接触する接続部または表面の面積を減らすのに役立つ構成(角度付きまたは勾配付きの構成など)をとるように形成され得る。たとえば、弁座135が、基部突出部133の半径方向(たとえば、
図3Hに関して上および下)外側部分上にまたはその近くに形成され得る。ダイアフラム163と弁座135との間に係合が生じることで、以下で詳しく説明されるように一方向ダイアフラム弁(たとえば、図示されるようなダイアフラム逆止弁または吸気弁)を形成することができる。弁座135は、リップ165の半径方向(たとえば、
図3Hに関して上および下)内側部分よりも、結合突出部185aから遠く離れて配置されてよい。いくつかの実施形態において、勾配付きリップは、ダイアフラム163と弁座135との間の接触面または接続部の面積を減らすことによってダイアフラム163が弁座135に張り付くのを阻止するか、または防ぐことができる。
【0085】
いくつかの実施形態において、バイアルアダプタ100は、エンクロージャカバー198などの拡張阻止器を備える。拡張阻止器は、調節器ネスト内のまたは調節器ネストから離れた位置での可撓性エンクロージャ154の拡張または移動を阻止するか、または抵抗するか、または防ぐことができる。いくつかの実施形態において、エンクロージャカバー198は、可撓性エンクロージャ154のすべてを覆うか、もしくは見えなくするか、もしくは調節器アセンブリ150内に保持するか、または可撓性エンクロージャ154のすべておよび調節器アセンブリ150の前領域を覆うか、もしくは見えなくするか、もしくは保持するように構成される。いくつかの実施形態において、拡張阻止器またはエンクロージャカバー198は、可撓性エンクロージャ154のすべてを覆うか、または見えなくするか、または保持するということをしない。エンクロージャカバー198は、弾性を有する、可撓性を有する、または半可撓性を有する材料から製造され得る。たとえば、エンクロージャカバー198は、ゴム、シリコーン、および/または他の何らかの可撓性もしくは半可撓性を有する材料から製造され得る。エンクロージャカバー198は、調節器ネスト190の半径方向(たとえば、
図3Hに関して上および下)外側部分の周りに嵌合するサイズおよび形状を有するものとしてよい。たとえば、
図3Gに例示されているように、エンクロージャカバー198は、調節器ネスト190の一方の軸方向側(たとえば、組み立てられた調節器アセンブリ150内の調節器基部130に最も近い調節器ネスト190の軸方向側)を包み込むように構成されている内側リップ198aと、調節器ネスト190の他方の軸方向側を包み込むように構成されている外側リップ198bとを備えることができる。例示されているように、内側リップ198aは、外側リップ198bと厚さがほぼ同じか、または外側リップ198bよりも厚いものとしてよい。いくつかの実施形態において、調節器エンクロージャカバー198の内側リップ198aは、調節器ネスト190が調節器基部130と結合されるときに調節器ネスト190と調節器基部130との間に位置決めされるか、または楔のように押し込まれ得る。いくつかの実施形態において、エンクロージャカバー198の内側リップ198aを楔のように押し込むことで、エンクロージャカバー198が調節器ネスト190から離脱するのを阻止するか、または防ぐことができる。いくつかの実施形態において、エンクロージャカバー198を調節器ネスト190に接着するために接着剤が使用され得る。エンクロージャカバー198の外側リップ198bは、拡張開口128を備えるか、または画成し得る。たとえば、外側リップ198bは、拡張開口128を画成するように円形または他の形状の開口部を画成することができる。拡張開口128は、調節器ネスト190の幅WS3より小さい幅WS4を有することができる。
【0086】
図3Gに例示されているように、バイアルアダプタ100は、可撓性エンクロージャ154を備えることができる。可撓性エンクロージャ154は、調節器ネスト190および/またはエンクロージャカバー198内の貯蔵室196内に嵌合するように構成され得る。いくつかの実施形態において、可撓性エンクロージャ154は、可撓性エンクロージャ154が収縮構成にあるときに貯蔵室196内に折り畳まれて入る。いくつかの実施形態では、例示されているように、可撓性エンクロージャ154は、可撓性エンクロージャ154の材料をそのような材料の平面内に延伸することによって概ね拡張可能でなく、可撓性エンクロージャ154内のガスが可撓性エンクロージャ154から押し戻されるように働きかける傾向を有する拡張に対して反対方向に働く圧力を生み出すのを回避する。むしろ、主に可撓性エンクロージャ154を延伸する代わりに主に広げてその容積を増やすことによって、可撓性エンクロージャ154の内側にあるガスは、システム内の1つまたは複数の他の力がそうするように作用しない限り、および作用するまで、可撓性エンクロージャ154から概ね押し戻されない。可撓性エンクロージャ154は、取り付け点156において調節器ネストに接続され得る。たとえば、可撓性エンクロージャ154の開口部を調節器ネスト190に取り付けるために、接着剤(たとえば、のり、テープ、フォームテープ、または他の適切な接着剤)が使用され得る。可撓性エンクロージャ154は、流体密封方式で調節器ネスト190に接続され、かつ/または結合され得る。たとえば、可撓性エンクロージャ154は、調節器基部130の結合通路131と連通する内側容積VE1、VE2を画成することができる。いくつかの実施形態において、可撓性エンクロージャ154の内部容積VE1、VE2は、ダイアフラム逆止弁が閉鎖位置にあるときに周囲と流体的に連通しない。
【0087】
いくつかの実施形態において、
図3Hに例示されているように、調節器アセンブリ150は、1つまたは複数の吸気ポート144も備えることができる。吸気ポート144は、結合突出部185aに沿ってまたはその近くに位置決めされ得る。いくつかの実施形態において、吸気ポート144は、結合突出部185aから離れた調節器基部130の壁内に位置決めされる。1つまたは複数のスペーサ144aが、吸気ポート144に隣接する位置に配置され得る。スペーサ144aは、調節器基部130が内腔126と結合されるときに結合突出部185aが内腔126内に入る範囲を制限するように構成され得る。いくつかの実施形態において、スペーサ144aは、吸気ポート144が調節器基部130および/または内腔126によって遮られるのを阻止するか、または防ぐ。
【0088】
図3Gに例示されているように、吸気ポート144は、周囲とフィルタ161との間の連通を円滑にすることができる。いくつかの実施形態において、バイアルアダプタ100が取り付けられているバイアルから流体を抜き取った後、結合通路131内に圧力損失が生じ得る。結合通路131内の圧力の低下は、弁座135とダイアフラム163との間の接続部のところに圧力差を形成し得る。いくつかの実施形態において、ダイアフラム163は、所定の圧力差(たとえば、結合通路131内の圧力が周囲圧力より低い圧力差)がダイアフラム163上に加えられたときに弁座135から離れる方向に撓むか、または他の何らかの形で移動するように構成される。
図3Hに示されているように、ダイアフラム163が弁座135から離れる方向に撓むかまたは他の移動をする(たとえば、例示されているように、ダイアフラムまたは吸気弁が開放構成に移行する)ことで、周囲と結合通路131との間の流体的連通(たとえば、例示されているように、弁座135と内側開口163aを含む弁部材163の内周との間で調節器アセンブリ150の内側への流体流入)を円滑にすることができる。いくつかの実施形態において、周囲と結合通路131との間の流体的連通は、バイアル10の内部と周囲との間の圧力を均一にする動作を助けることができる。周囲から結合通路131に進む流体は、フィルタ161を通過することができる。いくつかの実施形態において、フィルタ161は、ダイアフラム逆止弁が開いたときに(たとえば、ダイアフラム163が弁座135から係合解除したときに)汚染物質(たとえば、細菌、ウイルス、微粒子)が結合通路131内に取り込まれるのを阻止するか、または防ぐことができる。ダイアフラム163は、バイアルの内部(たとえば、結合通路131)と周囲との間に所定の圧力差(たとえば、概ね等しい圧力、または他の何らかの圧力差)が生じたときに弁座135との係合状態(たとえば、ダイアフラムまたは吸気弁の閉鎖構成)に戻るように構成され得る。
【0089】
いくつかの実施形態において、医療従事者は、アクセス流路145を介して流体をバイアル10内に注入する前および後の両方においてバイアルアダプタ100をバイアル10に結合した後に通気方式でアクセス流路145を介してバイアル10から流体を抜き取り得る。たとえば、ダイアフラム163および弁座135によって形成されるダイアフラム逆止弁は、流体が吸気ポート144に進入しフィルタ161を通過することを可能にすることによって可撓性エンクロージャ154が拡張する前に通気方式で(たとえば、流体を抜き取るときにバイアル10内の所定の圧力範囲を維持する方式で)アクセス流路145を介して流体がバイアル10から抜き取られるようにすることができる。いくつかの実施形態において、バイアル内のガス圧力は、抜取医療用器具(バイアルアダプタに接続されている注射器など)内の流体が意図せずにバイアル内に引き戻されないように、かつ接続または切断時に微量噴霧、ガス放出、もしくは他の望ましくない出来事が発生する危険性が実質的に低減されるかまたは排除されるように周囲空気圧力と概ね等しいレベルに維持される。
【0090】
いくつかの実施形態において、アクセス流路145を介して流体がバイアル10内に取り込まれた後、結合通路131内に圧力の増大が生じ得る。可撓性エンクロージャ154内の容積は、結合通路131内の圧力が望ましいまたは所定の圧力まで上昇したことに応答して拡張するように構成され得る。たとえば、アクセス流路145を介して流体がバイアル内に取り込まれた後、結合通路131内の圧力は、
図3Iに例示されているように、可撓性エンクロージャ154内の容積が拡張構成まで拡張する圧力点まで上昇し得る。拡張構成において、可撓性エンクロージャは、幅(たとえば、直径)D7(たとえば、拡張幅または展開幅)を有することができる。可撓性エンクロージャ154の幅D7は、調節器ネスト190の幅(たとえば、直径)D11より大きいものとしてよい。たとえば、幅D7は、幅D11の約110%以上、および/または幅D11の約500%以下であってよい。いくつかの実施形態において、拡張された可撓性エンクロージャ154の幅D7は、調節器ネスト190の幅D11の約320%である。
図3Iに図示されている例に示されているように、調節器ネスト190の幅D11は、コネクタ接続部140の近位端と穿孔部材120の遠位端との間の距離とほぼ同じであるか、またはそれより小さくてよく、かつ/または調節器ネスト190の幅D11は、コネクタ接続部140の近位端とバイアルの一部を把持するように適合されているバイアルアダプタ100の接続部分120の遠位端との間の距離とほぼ同じであるか、またはそれより小さくてよく、かつ/または調節器ネスト190の幅D11は、コネクタ接続部140と遠位調節器開口128aとの間の距離より小さくてよい。可撓性エンクロージャ154の拡張容積VE4は、貯蔵室196の貯蔵室容積VSより大きいものとしてよい。たとえば、可撓性エンクロージャ154の拡張容積VE4は、貯蔵室196の容積VSの約500%以上であり、かつ/または貯蔵室196の容積VSの約10,000%以下であり得る。いくつかの実施形態において、拡張された可撓性エンクロージャ154の拡張容積VE4は、貯蔵室196の容積VSの約3,000%以上であり、かつ/または貯蔵室196の容積VSの約5,500%以下である。いくつかの実施形態において、拡張された可撓性エンクロージャ154の拡張容積VE4は、貯蔵室196の容積VSのおおよそ4,300%である。多くの変更形態が可能である。
【0091】
可撓性エンクロージャ154内の容積は、拡張構成に移行した後、アクセス流路145を介してバイアル10から流体を抜き取ってから、収縮構成に収縮するように構成され得る。可撓性エンクロージャ154内の容積の収縮は、(たとえば、例示されているように、近位調節器通路を通じて、および弁170と遠位調節器開口128aとの間の調節器流路125の遠位通路を通じて)調節器流路125を介して調節器流体を可撓性エンクロージャ154の内部容積からバイアル10に取り込むことを円滑にすることができる。調節器流体を可撓性エンクロージャ154の内部容積からバイアル10に取り込むことで、バイアル10内の圧力を望ましい、または所定の範囲内に維持することを円滑にすることができる。
【0092】
図3Gに例示されているように、調節器基部130とバイアルアダプタ100の中心線との間の(たとえば、穿孔部材120の中心線CLに関する)半径方向距離DS3は、調節器基部130の半径方向内側縁とエンクロージャカバー198の半径方向外側縁との間の半径方向距離DS4より大きいものとしてよい。いくつかの実施形態において、半径方向距離DS3は、半径方向距離DS4の110%以上、および/または半径方向距離DS4の200%以下である。いくつかの実施形態において、半径方向距離DS3は、半径方向距離DS4の約140%である。
【0093】
いくつかの実施形態において、可撓性エンクロージャ154は、可撓性エンクロージャ154が収縮構成にあるときに貯蔵室196内に折り畳まれ貯蔵される。いくつかの実施形態において、可撓性エンクロージャ154は、貯蔵室196内に貯蔵される前に多角形、円形、および/または卵形の形状に折り畳まれる。たとえば、
図4Bに例示されているように、可撓性エンクロージャ154は、貯蔵室196内で実質的に矩形の形状に折り畳まれ得る。
【0094】
上で説明されているように、可撓性エンクロージャ154は、アクセス流路145を介して流体がバイアル10内に取り込まれた後に、拡張構成に移行するように構成され得る。いくつかの実施形態において、可撓性エンクロージャ154は、可撓性エンクロージャ154が収縮構成から拡張構成に移行するときに可撓性エンクロージャ154の少なくとも一部がエンクロージャカバー198の外側リップ198bの一部との摩擦抵抗を生じさせるように折り畳まれて貯蔵室196内に貯蔵される。折り畳まれた可撓性エンクロージャ154と外側リップ198bとの間の摩擦抵抗は、可撓性エンクロージャ154が拡張構成に急速に移行するのを阻止するか、または防ぐことができる。可撓性エンクロージャ154が収縮構成から拡張構成に移行するのを遅くすることで、逆止弁170が誤って閉じるのを阻止するか、または防ぐことができ、バイアル、バイアルアダプタ、およびバイアルが移動されることになっている医療器具(たとえば、注射器)のシステム内の、そうしないと漏れもしくは他の不具合を生じる危険性を高める可能性のある、応力を減じることを助けることができる。
【0095】
いくつかの実施形態において、可撓性エンクロージャ154は、可撓性エンクロージャ154内の容積の一貫した、低速の、予測可能な拡張を促すために一貫したかつ/または制御された方式で収縮構成の折り畳まれた状態から広がるように構成される。たとえば、可撓性エンクロージャ154は、望ましいまたは所定のパターン(たとえば、
図5A~
図6Bにおいて開示され、以下で説明されているパターン)で折り畳まれ、望ましいまたは所定のパターンで折り畳まれた状態から広げられる(たとえば、折り畳みパターンで折り畳まれたものが折り畳まれた順序とは逆の順序で広げられる)ようにできる。
【0096】
いくつかの実施形態において、可撓性エンクロージャ154は、可撓性エンクロージャ154の折った部分がエンクロージャ層の概ねラミネート基材を形成するように貯蔵室196に折り畳まれる。たとえば、
図3Gに例示されているように、複数の可撓性エンクロージャ層が調節器ネスト190のネスト開口195とエンクロージャカバー198の外側リップ198bの拡張開口128との間に位置決めされ得る。いくつかの実施形態において、可撓性エンクロージャ層は、拡張開口128に最も近い折り畳まれた可撓性エンクロージャ154の層(たとえば、可撓性エンクロージャ154が収縮構成にあるときに周囲に最も曝されている折り畳まれた可撓性エンクロージャ154の層)上に加わる衝撃もしくは他の外力から可撓性エンクロージャ154の材料破壊(たとえば、穴開け、破れ、破裂)の可能性を実質的に低減するか、最小にするか、またはなくすことができる。たとえば、折り畳まれた可撓性エンクロージャ154の折った部分のラミネート構成は、調節器アセンブリ150の外部から加えられる衝撃または他の力に関して可撓性エンクロージャ154の層の有効厚さ(たとえば、ラミネート層の厚さ合計)を増やすことができる。いくつかの実施形態において、折り畳まれた可撓性エンクロージャ154のラミネート構成は、バイアル10内からの圧力増大により可撓性エンクロージャ154が破裂する可能性を低減するか、最小にするか、またはなくすことができる。たとえば、上で説明されているように、ラミネート層は、バイアル10内の圧力に関して可撓性エンクロージャ154の有効厚さを増加させることができる。
【0097】
図3Gに例示されているように、可撓性エンクロージャ154は、収縮構成にあるときに非常に小さい内部容積VE3を有するものとしてよい。たとえば、(たとえば、以下で説明されているプロセスに従って)可撓性エンクロージャ154を折り畳むことで、折り畳まれた可撓性エンクロージャ154の折り畳まれたラミネータ層の間の空間を減じることができ、可撓性エンクロージャ154内から流体の多くまたはほとんどを排出することができる。いくつかの実施形態において、折り畳まれた可撓性エンクロージャ154から流体の多くまたは大部分を排出することで、(たとえば、
図3Gに示されているような)収縮した可撓性エンクロージャ154と(たとえば、
図3Iに示されているような)拡張した可撓性エンクロージャ154との間の容積差を増大させ得る。いくつかの実施形態において、収縮した可撓性エンクロージャ154と拡張した可撓性エンクロージャ150との間の容積差を増大させることで、可撓性エンクロージャ154に延伸性材料を使用する必要性を低減するか、最小にするか、またはなくすことができる。たとえば、延伸性がほとんどないかまたは全くない可撓性材料(たとえば、Mylar(登録商標)フィルム)は、可撓性エンクロージャ154を製造するために使用できる。いくつかの実施形態において、可撓性エンクロージャ154は、ポリエチレンまたは他の何らかの適切な材料から製造される。
【0098】
図4A~
図4Bは、本明細書で開示されている他のバイアルアダプタのコンポーネントまたは部分と同じであるかまたは類似しているコンポーネントまたは部分を有することができるバイアルアダプタ200の一実施形態を例示している。いくつかの実施形態において、バイアルアダプタ200は、コネクタ接続部240およびコネクタ接続部240と部分的に連通する穿孔部材220を備える。いくつかの実施形態において、バイアルアダプタ200は、調節器アセンブリ250を備える。
図4A~
図4Bのコンポーネントを参照するいくつかの番号は、バイアルアダプタ100について前に説明されたものと同じであるか、または類似している(たとえば、穿孔部材220:穿孔部材120)。コンポーネントは、前に説明されたコンポーネントに機能が同じであるか、または機能について類似しているものとしてよいことが理解されるべきである。
図4A~
図4Bのアダプタ200は、
図3A~
図3Jのアダプタ100のいくつかの変更形態を示している。
【0099】
例示されているように、調節器アセンブリ250のフィルタ261は薄い(たとえば、フィルタ261の直径または断面より実質的に薄い)フィルタであってよい。フィルタ261は、疎水性および/または抗菌性であってよい。いくつかの実施形態において、フィルタ261は、第1のフィルタ座部233aおよび第2のフィルタ座部264aと係合するように構成される。第1のフィルタ座部233aおよび第2のフィルタ座部264aの一方または両方は、円環状頂上部であってよい。たとえば、第1のフィルタ座部233aは、調節器基部130の基部突出部233の段付き部分上に位置決めされた円環状頂上部であってよい。第2のフィルタ座部264aは、たとえば、調節器基部130の段付き部分上に位置決めされた円環状頂上部であってよい。いくつかの実施形態において、フィルタ261は、他の適切な固定化合物または固定技術の接着剤を介して第1のフィルタ座部233aおよび/または第2のフィルタ座部264aに貼り付けられる。
【0100】
ダイアフラム263は、調節器ネスト290と調節器基部230との間に固定され得る。いくつかの実施形態において、ダイアフラム263のリップ263bは、調節器ネスト190の軸方向突起部294と基部頂上部264bとの間に位置決めされるか、または楔のように押し込まれるものとしてよい。基部頂上部264bは、概ね円環状の頂上部であってよい。ダイアフラム263のリップ263bおよび/またはダイアフラム263全体は、可撓性および/または圧縮性材料から製造され得る。いくつかの実施形態において、ダイアフラム263のリップ263bと基部頂上部264bとの間に楔のように押し込んで係合させることで、流体が意図せずにリップ263bの周りでダイアフラム263を迂回する可能性を低減するか、最小にするか、またはなくすことができる。
【0101】
図5A~
図5Bは、折り畳まれた可撓性エンクロージャ154の一例および可撓性エンクロージャ154を折り畳む方法の一例を示している。いくつかの実施形態において、可撓性エンクロージャ154は、比較的等しい水平方向の広がりを有する複数の(たとえば、3つの)水平方向(たとえば、
図5Aを参照すると左から右へ)の部分において画成され得る。複数の水平方向部分は、複数の折り目FL1およびFL2によって分離され得る。可撓性エンクロージャ154を折り畳む方法は、折り目FL1に沿って可撓性エンクロージャ154の第1の部分または四分円Q1を折り畳むステップを含むことができる。この方法は、概ね折り目FL2に沿って第1の部分または四分円Q1上に第2の部分または四分円Q2を折り畳むステップを含むことができる。
図5Bに例示されているように、可撓性エンクロージャ154を折り畳む方法は、可撓性エンクロージャ154を複数の(たとえば、3つの)垂直方向部分に(
図5Bに関して上および下に)分割するステップを含むことができる。複数の垂直方向部分は、別の(たとえば、第3の)折り目FL3およびさらに別の(たとえば、第4の)折り目FL4によって分離され得る。可撓性エンクロージャ154を折り畳む方法は、折り目FL3に沿って別の(たとえば、第3の)部分または四分円を折り畳むステップを含むことができる。さらに別の(たとえば、第4の)部分または四分円Q4は、折り目FL4に沿って前に形成された(たとえば、第3の)部分または四分円Q3上に折り畳まれ得る。四分円Q3の上に四分円Q4を折り畳んだ後、
図5Bに例示されているように、可撓性エンクロージャは、概ね正方形のまたは矩形の形状を有することができる。可撓性エンクロージャ154の正方形または矩形は、主対角線D8(たとえば、貯蔵または収縮幅)を有することができる。主対角線D8は、調節器ネスト190の幅WS3(たとえば、貯蔵室幅)より小さいか、またはほぼ等しいものとしてよい。
図5Bに例示されているように、対角線D8は、拡張開口128の幅WS4より大きいか、またはほぼ等しいものとしてよい。
【0102】
図6A~
図6Bは、可撓性エンクロージャ154を折り畳む方法を示している。
図6A~
図6Bに例示されている方法の折り目は、拡張された可撓性エンクロージャ154の幅D7にほぼ等しい対角線を有する正方形を概ね形成することができる。この方法は、第1の折り目FL1aに沿って第2の四分円Q2a(たとえば、四分円Q1aから可撓性エンクロージャ154の概ね反対の側の四分円)の方へ可撓性エンクロージャ154の第1の四分円Q1aを折り畳むステップを含むことができる。次いで、第1の四分円Q1aは、折り目FL1aの方へ折り返されるものとしてよい。いくつかの実施形態において、第2の四分円Q2aは、第2の折り目FL2に沿って第1の四分円Q1a上に折り畳まれる。次いで、第2の四分円Q2aは、折り目FL2aの方へ折り返されるものとしてよい。第3の四分円Q3aは、第3の折り目FL3aに沿って第4の四分円Q4aの方へ折り畳まれ得る。次いで、いくつかの構成によれば、第4の四分円Q4aは、第4の折り目FL4aに沿って第3の四分円Q3a上に折り畳まれる。次いで、概ね積み重ねられるかまたはラミネートされた第3および第4の四分円Q3a、Q4aは、第5の折り目FL5に沿って折り畳まれ、対角線D12を有する実質的に矩形の折り畳まれた可撓性エンクロージャ154を形成することができる。対角線D12の長さは、拡張開口128の幅WS4より大きく、かつ/またはほぼ調節器ネスト190の幅WS3より小さいか、もしくは等しいものとしてよい。
【0103】
図7~
図13は、調節器アセンブリ350の実施形態を例示している。本明細書におけるすべての実施形態と同様に、
図7~
図13に関して例示されるかまたは説明されている構造、特徴、材料、もしくはステップは、本明細書における他の実施形態で例示されるかまたは説明されている構造、特徴、材料、もしくはステップとともに、またはその代わりに使用され得る。2014年1月22日に出願された(現在、特許文献1として公開されている)米国特許出願第14/161,591号、2014年2月12日に出願され、2015年9月15日に発行された特許文献2、2014年9月17日に出願された(現在、特許文献3として公開されている)米国特許出願第14/488,856号、および2015年7月22日に出願された米国特許出願第14/806,520号において説明されているバイアルアダプタおよび調節器アセンブリは、各々、本明細書に全体として参照により組み込まれている。前述の特許出願の任意の実施形態に関して例示されるかまたは説明されている構造、特徴、材料、もしくはステップは、本明細書における他の実施形態で例示されるかまたは説明されている構造、特徴、材料、もしくはステップとともに、またはその代わりに使用され得る。いくつかの実施形態において、調節器アセンブリ350は、調節器基部330と、調節器基部330と固定してまたは取り外し可能に結合するように構成されている調節器ネスト390とを備える。
図7~
図13のコンポーネントを参照するいくつかの番号は、調節器アセンブリ150および250について前に説明されたものと同じであるか、または類似している(たとえば、第1のフィルタ座部333a:第1のフィルタ座部233a)。コンポーネントは、前に説明されたコンポーネントに機能が同じであるかまたは機能が類似しているものとしてよいことが理解されるべきである。たとえば、調節器基部330の結合突出部385aは、
図3A~
図3Jの本体部分180の内腔126と結合するように構成され得る。たとえば、結合突出部385aは、内腔126内に嵌合することができ、接着剤、溶接、摩擦嵌め、および/または他の何らかの接続構造もしくは方法を介して内腔126に接続され得る。いくつかの実施形態において、結合突出部385aは、内腔126の外側の周りに嵌合する(たとえば、内腔126は結合突出部385a内に嵌合する)。いくつかの実施形態において、調節器アセンブリ350は、遠位調節器開口128aと調節器アセンブリ350との間の調節器流路内に位置決めされた逆止め弁と組み合わせて使用される。いくつかの実施形態において、調節器アセンブリ350は、遠位調節器開口と調節器アセンブリ350との間に位置決めされた逆止め弁なしでシステムの一部として使用される(たとえば、
図4A~4Bを参照)。
図7~
図13の調節器アセンブリ350は、
図3A~
図6Bの調節器アセンブリ150および250のいくつかの変更形態を示している。
【0104】
図10に例示されているように、調節器基部330は、円環状壁313を備えることができる。円環状壁313は、(たとえば、調節器アセンブリ350の調節器軸314に関して)調節器基部330の外周の周りに延在し得る。いくつかの実施形態において、円環状壁313は、調節器軸314に平行なまたはほぼ平行な方向に結合突出部385aから遠ざかる形で延在する。たとえば、円環状壁313は、調節器ネスト390が調節器基部330と結合されるときに調節器ネスト390を越えて伸長し得る(たとえば、
図7および
図10Aを参照)。いくつかの実施形態において、円環状壁313をネスト390を越えて伸長させることで、以下で説明されているように、円環状壁313へのカバー380またはキャップ380aの取り付けを可能にし得る。カバー/キャップ380/380aを円環状壁313に接続することで、調節器ネスト390および調節器基部330がカバー/キャップの取り外し時に結合解除する危険性を低減することができる。円環状壁313は、
図10Aに例示されているように、可撓性エンクロージャ354が収縮(たとえば、貯蔵)構成にあるときに位置決めされ得る貯蔵室396を画成することができる。いくつかの実施形態では、例示されているように、円環状壁313は、継ぎ目のないまたは実質的に継ぎ目のない外面(たとえば、突出部、穴、ギャップ、または他の表面特徴のない)を有することができる。
【0105】
図10および
図12に例示されているように、調節器ネスト390は、突出部317などの1つまたは複数の突出部を備えることができる。突出部317は、円環状の形状を有することができる。突出部317は、調節器ネスト390から調節器基部330の方へ延在し得る。いくつかの実施形態において、突出部317は、ネスト開口395から(たとえば、調節器軸314に関して)半径方向外側に位置決めされる。いくつかの実施形態において、突出部317は、半径方向においてネスト開口395と軸方向突起部394との間に位置決めされる。いくつかの実施形態において、突出部317は、軸方向突起部394から半径方向内側に位置決めされる。突出部317は、ダイアフラム363の一部と係合するようにサイズ、形状を決められ、かつ/または他の何らかの形で構成され得る。たとえば、突出部317は、ダイアフラム363のリップ363bと内側開口ダイアフラム363aとの間でダイアフラム363と接触することができる。いくつかの実施形態において、
図10に例示されているように、突出部317は、ダイアフラムが閉鎖位置にあるときにダイアフラム363と接触する。いくつかの実施形態において、突出部317は、ダイアフラムが閉鎖位置にあるときにダイアフラム363から離される。突出部317は、ダイアフラム363を閉鎖位置に付勢するように構成され得る。いくつかの実施形態において、突出部317は、突出部317のない実施形態と比較してダイアフラム363のクラッキング圧(たとえば、ダイアフラムを閉位置から開位置に移行させるのに必要な圧力差)を増加させる。
【0106】
ネスト開口395は、直径D13を有することができる。いくつかの実施形態において、ネスト開口395の直径D13は、結合突出部385aの直径D14より小さい。たとえば、ネスト開口395の直径D13は、結合突出部385aの直径D14の約3/4以下、約4/5以下、約9/10以下、約2/3以下、約1/2以下、および/または約1/4以下であってよい。いくつかの実施形態において、ネスト開口395の直径D13は、約10mm以下、約7mm以下、約5mm以下、約3mm以下、約1mm以下、および/または約0.5mm以下である。多くの変更形態が可能である。
【0107】
図10に例示されているように、カバー380は、調節器アセンブリ350に接続され得る。たとえば、カバー380は、円環状壁313に接続され得る。カバー380は、間違って展開する(たとえば、可撓性エンクロージャ354の収縮状態から拡張状態に移行する)または部分的に展開する(たとえば、ネスト390内からネスト390の外側へ可撓性エンクロージャ354の少なくとも一部が移動する)のを阻止するように構成され得る。いくつかの実施形態において、カバー380は、輸送および貯蔵を補助するために均一でコンパクトな外形および外観を維持し、調節器アセンブリ350の使用前に可撓性エンクロージャ354の損傷または汚染の危険性を低減する。
【0108】
カバー380は、液体および/またはガス不浸透性を有するものとしてよい。いくつかの実施形態において、カバー380は、コート紙、シリコーン、ポリマー、箔、Mylar(登録商標)フィルム、および/または他の何らかの好適な材料から製造される。いくつかの実施形態において、カバー380は、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、および/または多層ポリマー組成物から製造される。いくつかの実施形態において、カバー380は、たとえば、エチレンプロピレンまたはエチレン酢酸ビニルなどの共重合体から製造される。いくつかの実施形態において、カバー380は、押出成形材料、共押出成形材料、ラミネート、および/または二軸配向ポリプロピレンから製造される。カバー材料は、可撓性、延伸性、および/または引き裂き可能なものであってよい。カバー380は、透明、半透明、または不透明であってよい。
【0109】
カバー380は、調節器アセンブリ350に接着される、回して中に入れられるか、置かれる、中にねじ込まれるか、ねじ込まれて装着される、包まれる、クリップ結合される、摩擦嵌めされる、延伸される、磁気的に付着される、収縮包装される、溶接される、かつ/または他の何らかの形で取り付けられる、などの好適な方式で調節器アセンブリ350に(たとえば、調節器基部330の円環状壁313の内面および/または外面に)取り外し可能にまたは一時的に結合され得る。いくつかの実施形態において、カバー380は、使用者による別の好適な移動によって押されるか、または引かれるか、または影響を与えられたときにカバー内に分離または分割または引き裂きまたは割れまたは破裂を容易におよび予測可能に発生させるように構成されている1つまたは複数の分離可能なまたは分離する領域を備える。たとえば、1つまたは複数の分離可能なまたは分離する領域は、1つもしくは複数のミシン目または1つもしくは複数の離脱部分であってよい。本明細書におけるすべての実施形態と同様に、この実施形態において例示されかつ/または説明されている任意のタイプの分離可能なまたは分離する領域は、他の実施形態の構造、特徴、材料、またはステップとともに含まれるか、またはそれらの代わりに使用され得る。たとえば、
図10Aに例示されているように、カバー380は、円環状ミシン目382を備える。円環状ミシン目382は、カバー380の外縁の近く(たとえば、カバー380の半径の約10%以内、約20%以内、または約5%以内)の周のカバー380の周りに延在し得る。円環状ミシン目382は、カバー380の他の部分より容易に破れ、かつ/または穴が開きやすいように構成されているカバー380上の弱化した場所を用意することができる。
【0110】
図10Bに例示されているように、カバー380は、局所的なミシン目383を備え得る。局所的なミシン目383は、円環状ミシン目382に加えて、またはその代わりに使用されてよい。いくつかの実施形態において、局所的なミシン目383は、単独で、または円環状ミシン目382と組み合わせて、カバー380の局所的に弱化した部分381を形成する。カバー382の弱化した部分381は、カバー380を調節器アセンブリ380から取り外すのを円滑にするため、かつ/または可撓性エンクロージャ354のカバーを取り除くのを円滑にするため、またはタブを形成するかもしくは移動するかもしくは配置してカバー380の取り外しを補助するために、取り除かれるか、または穴を開けられるか、または他の何らかの形で移動されるか、配置されるか、または操作されるように構成され得る。いくつかの実施形態(図示せず)において、タブまたは他の把持可能な構造物が弱化した部分381に取り付けられ、それにより、弱化した部分381の引っ張りおよび/または引き裂きを円滑にする。
【0111】
図10Cおよび
図10Dに例示されているように、カバー380は、タブ384または他の握り部分を備えることができる。タブ384は、調節器アセンブリ350の使用者によって把持されるように構成され得る。タブ384は、調節器基部330からカバー380をより容易に取り除くこと(たとえば、剥がすこと)を円滑にするように構成され得る。いくつかの実施形態において、タブ384は、ミシン目に加えて、またはミシン目の代わりに使用される。いくつかの実施形態では、例示されているように、タブ384は、カバー380の外周から外側に延在する。いくつかの実施形態において、タブ384は、カバー380の周内で少なくとも部分的にカバー380に取り付けられる。タブ384は、把持され、調節器アセンブリ350の結合突出部385aから遠ざかる方向に引っ張られるように構成され得る。
【0112】
図10Eに例示されているように、調節器アセンブリ350は、カバー380の代わりに、またはカバー380に加えてキャップ380aを備えることができる。キャップ380aは、カバー380について上で引用されているのと同じ材料のうちの1つもしくは複数、および/または1つもしくは複数の異なる材料から製造され得る。いくつかの実施形態において、キャップ380aは、円環状リム387を備える。円環状リム387は、調節器基部330の円環状壁313の一部の周りにまたは内側に嵌合するようにサイズ、形状を決められ、かつ/または他の何らかの形で構成され得る。いくつかの実施形態において、円環状壁313は、キャップ380aの円環状リム387と係合するように構成されている1つまたは複数の嵌合特徴部(図示せず)を備える。たとえば、円環状壁313は、1つまたは複数の頂上部、リブ、突出部、戻り止め、チャネル、凹み、および/またはキャップ380a(たとえば、キャップ380aの円環状リム387)との嵌合を円滑にするように構成されている他の特徴を備えることができる。いくつかの実施形態において、キャップ380aは、キャップ380aの握りを円滑にするように構成されている1つまたは複数のタブまたは他の構造物を備える。キャップ380aは、摩擦嵌め、接着剤、熱収縮、および/または接続の他の何らかの構造物および/または方法を介して円環状壁313に接続され得る。キャップ380aは、可撓性エンクロージャ354が間違って展開する(たとえば、収縮状態から拡張状態に移行する)のを阻止するように構成され得る。いくつかの実施形態において、キャップ380aは、調節器アセンブリ350の使用前に可撓性エンクロージャ354が損傷する危険性を低減する。
【0113】
図13に例示されているように、調節器アセンブリ(たとえば、調節器基部330)は、1つまたは複数の吸気ポート344を備えることができる。吸気ポート344は、上で説明されている吸気ポート144に類似するかまたは同じ方式で機能し得る。吸気ポート344は、結合突出部385aの直径D14の約1/20、1/10、1/5、1/4、および/または1/3以上である(たとえば、調節器軸314に垂直に測定されたときの)ポート高さ343を有することができる。
【0114】
調節器アセンブリ350を使用する方法は、流体をコネクタ接続部に(たとえば、バイアル内に)注入して通す前に使用者によりカバー380またはキャップ380aを意図的に取り除くか、もしくは変更するステップ、または拡張を可能にするか、もしくは可撓性エンクロージャ354を移動して、可撓性エンクロージャ354のさらなる拡張もしくは移動を可能にするかもしくは円滑にする方式でカバー380を自動的に取り除くかもしくは変更するステップを含み得る。いくつかの方法によれば、カバー380またはキャップ380aは、コネクタ接続部を通して流体を抜き取る前に取り除かれる。いくつかの方法によれば、カバー380またはキャップ380aは、可撓性エンクロージャ354のさらなる拡張または移動を可能にするように単に緩められるか、または広げられるか、または延伸されるが、カバー380またはキャップ380aは本質的に適所に留まる。いくつかの実施形態において、可撓性エンクロージャ354は、カバーまたはキャップ380aを取り除く前に貯蔵室396の容積を超える容積まで膨張させることはできない。たとえば、キャップ380aまたはカバー380は、調節器アセンブリ350からキャップ380aまたはカバー380を取り除く前に通常の動作条件の下で貯蔵室396からの可撓性エンクロージャ354の拡張を防ぐように構成され得る。いくつかの実施形態において、キャップ380aまたはカバー380を取り除くまたは変更した後に、流体はコネクタ接続部140を通して注入され得る。流体をコネクタ接続部140に通してバイアル内に注入することで、流体を推進または付勢して調節器流路に通し、可撓性エンクロージャ354内に入れることができる。可撓性エンクロージャ354およびダイアフラム363は、(たとえば、キャップまたはカバー390a、380が取り除かれた後に)本明細書の別のところで説明されている可撓性エンクロージャ154、254およびダイアフラム163、263の1つまたは複数のステップまたは方式のどれかで動作するように構成され得る。いくつかの実施形態において、キャップまたはカバー380a、380は、たとえば、キャップもしくはカバーを引っ張る、キャップもしくはカバーの一部を引き裂く、かつ/またはキャップもしくはカバーを調節器アセンブリ350から他の何らかの形で取り除くことなど、使用者の意図的なアクションを介してのみ取り除かれるように構成される。いくつかの実施形態において、キャップまたはカバー380a、380は、本明細書で説明されている使用者の意図的なアクションがない場合には適所に留まるように構成される(たとえば、キャップまたはカバーは、流体がバイアル内に注入されたことに応答して調節器アセンブリ350に接続されたままになるように構成され得る)。カバーを取り除くアクションは、本明細書では、広義の通常の意味で使用され、たとえば、使用者にカバーの少なくとも一部をアダプタから引き離してもらう、使用者にカバーの少なくとも一部を破ってもらう、可撓性エンクロージャを膨張させてカバーの少なくとも一部の取り除きを行わせる、可撓性エンクロージャを膨張させてカバーの少なくとも一部を引き裂かせる、カバーのミシン目付き部分を分離させる、アクションおよび/またはこれらのアクションの組合せを含む。
【0115】
図14~
図17は、本明細書で開示されている他の調節器アセンブリのコンポーネントまたは部分と同じであるかまたは類似しているコンポーネントまたは部分を有することができる調節器アセンブリ350’の実施形態を例示している。たとえば、調節器アセンブリ350’のコンポーネントの多くは、調節器アセンブリ350に関して上で説明されているコンポーネントと同じであり、それらへの同一の参照番号を有する。本明細書におけるすべての実施形態と同様に、
図14~
図17に関して例示されかつ/または説明されている構造、特徴、材料、もしくはステップは、本明細書の別のところで例示されかつ/または説明されている構造、特徴、材料、もしくはステップとともに、またはその代わりに使用され得る。
【0116】
調節器アセンブリ350’は、カバー380bを利用し得る。カバー380bは、調節器基部330および/または調節器ネスト390の外面領域の実質的部分または大半を包み込むか、または他の何らかの形で覆うように構成され得る。いくつかの実施形態において、カバー380bは、調節器基部330の(たとえば、調節器軸314に関する)半径方向外側部分の周りに嵌合するサイズおよび形状を有する円環状側部393を備える。いくつかの実施形態において、カバー380bの側部393は、調節器基部330の円環状壁313の外面を覆うように構成される。
【0117】
カバー380bは、後部フランジ397を備えることができる。後部フランジ397は、カバー380bの側部393に接続され、かつ/または一体であってよい。後部フランジ397は、結合突出部385aに最も近い基部330の側部上の調節器基部330(たとえば、円環状壁313)を包み込むことができる。いくつかの実施形態において、後部フランジ397は、カバー380bの側部393から調節器軸314の方へ半径方向内側に延在する。
【0118】
図14~
図17に例示されているように、カバー380bは、開口328を備え得る。開口328は、結合突出部385aの反対側のカバー380bの側部に位置決めされ得る。開口328は、幅(たとえば、直径)D15を有することができる。開口328の幅D15は、調節器アセンブリ350’の幅(たとえば、直径)D16より小さいものとしてよい。いくつかの実施形態において、開口328の幅D15は、調節器アセンブリ350’の幅D16の約2/3以下、約3/4以下、約3/5以下、約1/2以下、約1/4以上、約1/3以上、約1/5以上、および/または約3/10以上である。いくつかの実施形態において、開口328の幅D15は、調節器アセンブリ350’の幅D16の約3/10から約1/2の間である。いくつかの実施形態において、開口328の幅D15は、調節器アセンブリ350’の幅D16の約2/5である。多くの変更形態が可能である。
【0119】
カバー380bは、可撓性および/または延伸性材料から製造され得る。たとえば、カバー380bは、ポリエチレンまたは他の何らかの材料から製造され得る。カバー380bは、複数の層から形成され得る。いくつかの実施形態において、カバー380bの層の1つまたは複数は、1つまたは複数の他の層の材料と異なる材料から形成される。
【0120】
カバー380bは、カバー380bの弱化していない部分に比べて低い応力で破れるように構成されている1つまたは複数の弱化した部分を含むことができる。たとえば、
図15に例示されているように、カバー380bは、1つまたは複数のミシン目389を備え得る。いくつかの実施形態において、カバー380bは、単一のミシン目389のみを備える(たとえば、
図16を参照)。弱化した部分/ミシン目389は、カバー380bのすべての層を貫通するか、またはカバー380bの層のすべてより少ない層を貫通することができる。カバー380bの弱化した部分389は、可撓性エンクロージャ354の膨張時にカバー380bを引き裂くのを円滑にするように構成され得る。たとえば、弱化した部分389は、可撓性エンクロージャ354が拡張してカバー380bから出ることを可能にするようにカバー380bの引き裂きを円滑にし得る。弱化した部分389は、調節器アセンブリ350’の製造、組み立て、および出荷時に引き裂きに抵抗するように構成され得る。
【0121】
いくつかの実施形態において、ミシン目389は、開口328からカバー380bの側部393の方へ延在する。いくつかの実施形態において、ミシン目389は、側部393を通って延在し、かつ/またはカバー380bの後部フランジ397のすべてまたは一部を通って延在する(たとえば、
図17を参照)。
【0122】
図15に例示されているように、2つまたはそれ以上のミシン目389が互いの近くに位置決めされ、1つまたは複数の引っ張りまたは離脱ミシン目付きセグメント391を形成することができる。いくつかの実施形態において、ミシン目付きセグメント391は、可撓性エンクロージャ354の膨張前にまたは膨張中にカバー380bの残りの部分から引っ張られ、破かれ、移動もしくは変更され、かつ/または引き裂かれ得る。
【0123】
調節器アセンブリ350’を利用してバイアルアダプタを使用する方法は、バイアルアダプタをバイアルに接続するステップを含むことができる。このステップは、バイアルアダプタの穿孔部材によりバイアルを穿孔するステップを含むことができる。注射器または他の流体源は、バイアルアダプタのコネクタ接続部に接続され得る。流体は、コネクタ接続部および穿孔部材を介してバイアル内に注入され得る。流体をバイアルに注入することで、バイアル内の圧力を増大させることができる。バイアル内の圧力増加は、調節器アセンブリ350’の調節器流路に流体を押し通し、可撓性エンクロージャ354内に送り込むことができる。可撓性エンクロージャ354は、バイアルから流体を取り込んだことに応答して拡張することができる。可撓性エンクロージャ354の拡張で、カバー380bに応力を加えることができる。可撓性エンクロージャ354の拡張からのカバー380bの応力は、ミシン目389の1つまたは複数の引き裂きを円滑にし得る。ミシン目389の1つまたは複数の引き裂きは、可撓性エンクロージャ354を拡張してカバー380bから出すことを円滑にし得る。
【0124】
本明細書で使用されているように、「取り付けられる」、「接続される」、「嵌合される」、および他のそのような関係語は、断りのない限り、取り外し可能な、移動可能な、固定された、調整可能なかつ/または取り外し可能な接続部もしくは取り付け部を含むものとして解釈されるべきである。接続部/取り付け部は、直接的接続部および/または説明されている2つのコンポーネントの間に中間構造物を有する接続部を含み得る。
【0125】
本明細書で使用されているような「ほぼ」、「約」、「概ね」、および「実質的に」という言い回しは、所望の機能をそのまま果たすか、または所望の結果をもたらす述べられている量に近い量を表す。「半径」または「半径方向の」または「直径」または「円周」または「円周の」または派生形もしくは類似のタイプの語などの、円形に一般的に関連付けられる語は、円形構造物だけでなく、任意のタイプの幾何学的形状の対応する構造物を指示するために使用されることを意図されている。たとえば、別の幾何学的構造物に使用されるような「半径方向の」は、そのような構造物の一般的な幾何学的中心に対応する位置とそのような構造物の周までの間の方向または距離を指すと理解されるべきであり、別の幾何学的構造物に使用されるような「直径」は、そのような構造物の断面幅を指すと理解されるべきであり、別の幾何学的構造物に使用されるような「円周」は、周領域を指すと理解されるべきである。本明細書または図面のいかなるものも、これらの語を円または円形構造物のみに限定すると解釈されるべきでない。
【0126】
バイアルアダプタは、特定の実施形態および例の文脈内で開示されているが、当業者であれば、バイアルアダプタは、具体的に開示された実施形態を超えて、これらの実施形態の他の代替的実施形態および/または用途、ならびにそのいくつかの変更形態および等価物に拡大適用されることを理解するであろう。たとえば、いくつかの実施形態は、ガスではなく、液体(水または食塩液)である調節流体を使用するように構成される。別の例として、いくつかの実施形態では、袋はベローズを備える。開示された実施形態の様々な特徴および態様が、バイアルアダプタの様々な形態を形成するために、互いに組み合わされまたは代わりに用いられることができることは理解されるであろう。たとえば、逆止め弁170などの1つまたは複数の弁は、上で説明されている弁アダプタの調節器流路内に位置決めされ得る。したがって、本明細書に開示されたバイアルアダプタの範囲は、上記に説明した特定の開示された実施形態によって限定されるべきではないことが意図され、以下の請求項を公平に読むことによってのみ決定されるべきである。
【符号の説明】
【0127】
10 容器、バイアル
20 アクセス機構
21 矢印
24 矢印
25 弁
30 調節器
31 矢印
32 矢印
33 矢印
35 矢印
35A 矢印
35B 矢印
40 交換デバイス
50 貯蔵槽
100 バイアルアダプタ
120 穿孔部材
125 調節器流路
126 内腔
128 近位調節器開口、拡張開口
128a 遠位調節器開口
129 第2の内腔
130 調節器基部、基部部分
131 結合通路
133 基部突出部
134 固定開口
134a 角度付きタブ
135 弁座
140 コネクタ接続部
144 吸気ポート
144a スペーサ
145 アクセス流路
146 軸方向突起部
147 フィルタ空洞
150 調節器アセンブリ
154 可撓性エンクロージャ
156 取り付け点
161 フィルタ
163 ダイアフラム、弁部材
163a 内側開口
163b リップ
165 リップ
180 本体部分
181 中心部分
182 脚部
185a 結合突出部
190 調節器ネスト
192 固定部材
192a タブ
192b フック
194 軸方向突起部
195 ネスト開口
196 貯蔵室
198 エンクロージャカバー
198a 内側リップ
198b 外側リップ
200 バイアルアダプタ
210 バイアル
220 穿孔部材
240 コネクタ接続部
250 調節器アセンブリ
261 フィルタ
233 基部突出部
233a 第1のフィルタ座部
254 可撓性エンクロージャ
263 ダイアフラム
263b リップ
264a 第2のフィルタ座部
264b 基部頂上部
294 軸方向突起部
313 円環状壁
314 調節器軸
317 突出部
328 開口
330 調節器基部
333a 第1のフィルタ座部
343 ポート高さ
344 吸気ポート
350 調節器アセンブリ
350’ 調節器アセンブリ
354 可撓性エンクロージャ
363 ダイアフラム
363b リップ
380 カバー
380a キャップ
380b カバー
381 弱化した部分
382 円環状ミシン目
383 局所的なミシン目
384 タブ
385a 結合突出部
387 円環状リム
389 ミシン目
390 調節器ネスト
391 引っ張りまたは離脱ミシン目付きセグメント
393 側部
394 軸方向突起部
395 ネスト開口
396 貯蔵室
397 後部フランジ
【外国語明細書】