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特開2022-95774キャリア・アグリゲーション及びデュアル・コネクティビティのためのセカンダリ・セルの改善されたアクティブ化
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022095774
(43)【公開日】2022-06-28
(54)【発明の名称】キャリア・アグリゲーション及びデュアル・コネクティビティのためのセカンダリ・セルの改善されたアクティブ化
(51)【国際特許分類】
   H04W 48/02 20090101AFI20220621BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20220621BHJP
   H04W 16/32 20090101ALI20220621BHJP
【FI】
H04W48/02
H04W72/04 111
H04W16/32
【審査請求】有
【請求項の数】19
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022056851
(22)【出願日】2022-03-30
(62)【分割の表示】P 2020543878の分割
【原出願日】2018-12-20
(31)【優先権主張番号】62/632,051
(32)【優先日】2018-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
2.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】特許業務法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アクスモン, ヨアキム
(72)【発明者】
【氏名】カズミ, ムハンマド
(57)【要約】      (修正有)
【課題】NR Sセル・アクティブ化のための方法、UE、ネットワーク・ノード及びコンピュータ可読媒体を提供する。
【解決手段】ユーザ機器(UE)が、UEのプライマリ・サービング・セル(PSC)とともに動作するためのセカンダリ・セル(Sセル)をアクティブ化するための方法であって、UEについて受信機活動率を決定し710、PSCから、Sセルを識別するアクティブ化要求を受信し730、受信機活動率に基づいてSセルをアクティブ化する735。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)によって、ワイヤレス・ネットワークにおいて前記UEのプライマリ・サービング・セル(PSC)とともに動作するためのセカンダリ・セル(Sセル)のアクティブ化のために実行される方法であって、前記方法は、
前記UEについての受信機活動率を決定すること(710)と、
前記PSCから、前記Sセルを識別するアクティブ化要求を受信すること(730)と、
前記受信機活動率に基づいて前記Sセルをアクティブ化すること(735)と、を有する、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、前記受信機活動率に基づいて前記Sセルをアクティブ化すること(735)は、
前記Sセルによって送信された信号の前記UEによる最後の測定からの持続時間Tを決定すること(740)と、
前記受信機活動率の関数である第1閾値(T0)よりもTが大きいかどうかを判定すること(750)と、
TがT0よりも大きいならば、第1アクティブ化手順(760)に従って前記Sセルをアクティブ化することと、
そうでないならば、第2アクティブ化手順(765)に従って前記Sセルをアクティブ化することと、を有する、方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法であって、T0は、前記受信機活動率の整数倍である、方法。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の方法であって、前記第1アクティブ化手順(760)は、
前記Sセルによって送信された1つ以上の信号ブロックのそれぞれにおいて、電力を測定し、測定飽和を検出することであって、各信号ブロックは、第1増幅器についての複数のゲイン設定のうちの1つを使用して受信される、こと(810~830、850)と、
前記電力測定及び飽和検出に基づいて、前記ゲイン設定のうちの1つを選択すること(840)と、
前記Sセルに対応する第1受信機ゲイン状態を決定することであって、
前記Sセルによって送信されたさらなる信号ブロックにおいて電力を測定することであって、前記さらなる信号ブロックは、前記第1増幅器についての前記選択されたゲイン設定を使用して受信される、ことと、
前記さらなる信号ブロックにおいて測定された前記電力に基づいて、第2増幅器についてのゲイン設定を決定することと、
前記第1増幅器についての前記選択されたゲイン設定と、前記第2増幅器についての前記決定されたゲイン設定とを前記第1受信機ゲイン状態として記憶することと、を有する、こと(860)と、を有する、方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法であって、前記第1アクティブ化手順(760)は、前記記憶された第1受信機ゲイン状態を使用して前記第2アクティブ化手順(765)を実行することをさらに有する、方法。
【請求項6】
請求項2乃至5の何れか1項に記載の方法であって、前記第2アクティブ化手順(765)に従って前記Sセルをアクティブ化することは、
前記受信機活動率が第2閾値(T1)未満であるかどうかを判定すること(770)と、
前記受信機活動率がT1未満であるならば、持続時間Ta1を有する高速第2アクティブ化手順(790)に従って前記Sセルをアクティブ化することと、
そうでないならば、Ta1よりも大きい持続時間Ta2を有する通常第2アクティブ化手順(780)に従って前記Sセルをアクティブ化することと、を有する、方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法であって、前記通常第2アクティブ化手順(780)に従って前記Sセルをアクティブ化することは、
前記記憶された第1受信機ゲイン状態を使用して、前記Sセルによって送信された第1信号ブロックに対して1回以上の第1測定を実行すること(870)と、
前記第1測定に基づいて、
前記記憶された第1受信機ゲイン状態を第2受信機ゲイン状態に更新することと、
第1同期情報を記憶することと、の動作を実行すること(880)と、を有する、方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法であって、
前記Sセルによって送信された第1信号ブロックに対して1回以上の第1測定を実行すること(870)は、
Sセル・タイミング不確実性の範囲をカバーする1つ以上のタイミング・オフセットのそれぞれにおいて少なくとも1回の第1測定を実行することと、
それぞれのタイミング・オフセットについての最大第1測定に対応する、前記タイミング・オフセットのうちの特定の1つを選択することと、を有し、
前記記憶された第1同期情報は、前記選択されたタイミング・オフセットに基づいており、
前記第1受信機ゲイン状態を前記第2受信機ゲイン状態に更新することは、前記選択されたタイミング・オフセットに対応する前記最大第1測定に基づいている、方法。
【請求項9】
請求項7又は8に記載の方法であって、前記第2通常アクティブ化手順(780)は、前記第2受信機ゲイン状態及び前記第1同期情報を使用して、前記第2高速アクティブ化手順(790)を実行することをさらに有する、方法。
【請求項10】
請求項7乃至9の何れか1項に記載の方法であって、前記第2高速アクティブ化手順(790)は、
前記第2受信機ゲイン状態及び前記第1同期情報を使用して、前記Sセルによって送信された第2信号ブロックに対して1回以上の第2測定を実行することと、
前記1回以上の第2測定に基づいて、前記Sセルについてチャネル状態情報(CSI)を決定することと、の動作(890)を有する、方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法であって、前記第2高速アクティブ化手順(790)は、前記1回以上の第2測定に基づいて、前記記憶された第2受信機ゲイン状態と前記記憶された第1同期情報とのうちの少なくとも1つを更新することをさらに有する、方法。
【請求項12】
請求項10又は11に記載の方法であって、前記CSIを前記PSCへ送信すること(895)をさらに有する、方法。
【請求項13】
請求項1乃至12の何れか1項に記載の方法であって、PSCは、プライマリ・セル(Pセル)とプライマリ・セカンダリ・セル(PSセル)とのうちの1つである、方法。
【請求項14】
請求項1乃至13の何れか1項に記載の方法であって、前記受信機活動率は、前記ネットワークから受信された以下のパラメータ、すなわち
Sセル測定サイクルと、
間欠受信(DRX)サイクル周期と、
復調参照信号(DRS)機会周期と、
SS/PBCHブロック測定タイミング設定(SMTC)周期と、
のうちの1つ以上に基づいて決定される、方法。
【請求項15】
請求項1又は2に記載の方法であって、前記受信機活動率に基づいて、前記Sセルによって送信された信号に対して1回以上の測定を実行すること(720)をさらに有する、方法。
【請求項16】
プライマリ・サービング・セル(PSC)と、少なくとも1つの選択的にアクティブ化されたセカンダリ・セル(Sセル)とを介して、1つ以上のユーザ機器(UE)と通信するように構成されたネットワーク・ノードによって実行される方法であって、前記方法は、
前記1つ以上のUEによる前記少なくとも1つのSセルのアクティブ化をサポートするために必要な受信機活動率を決定すること(1310)と、
前記受信機活動率に関連する1つ以上のパラメータを前記1つ以上のUEへ送信すること(1320)と、
前記1つ以上のUEのうちの特定のUEへ、前記少なくとも1つのSセルのうちの特定のSセルをアクティブ化する要求を送信すること(1340)と、
前記特定のUEから、前記特定のSセルに関する第2有効測定報告を受信すること(1350)と、を有する、方法。
【請求項17】
請求項16に記載の方法であって、前記特定のSセルをアクティブ化する要求を送信すること(1340)と、前記第2有効測定報告を受信すること(1350)との間の第1持続時間は、前記UEへ送信された前記1つ以上のパラメータの関数である、方法。
【請求項18】
請求項16又は17に記載の方法であって、前記特定のSセルをアクティブ化する前記要求を前記特定のUEへ送信すること(1340)の前に、前記特定のUEから前記特定のSセルに関する第1有効測定報告を受信すること(1330)をさらに有し、前記第1持続時間はまた、前記第1有効測定報告を受信すること(1330)と、前記特定のSセルをアクティブ化する前記要求を送信すること(1340)との間の第2持続時間の関数である、方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法であって、
前記第2持続時間が、前記受信機活動率の関数である第1閾値(T0)よりも大きいならば、前記第1持続時間は、第1値以下であり、
そうでないならば、前記第1持続時間は、前記第1値よりも小さい第2値以下である、方法。
【請求項20】
請求項19に記載の方法であって、前記第2継続時間がT0以下であるならば、前記第1継続時間は、
前記受信機活動率が第2閾値(T1)よりも大きいならば、前記第2値以下であり、
そうでないならば、前記第2値よりも小さい第3値以下である、方法。
【請求項21】
請求項16乃至20の何れか1項に記載の方法であって、前記1つ以上のパラメータは、以下のもの、すなわち
Sセル測定サイクルと、
間欠受信(DRX)サイクル周期と、
復調参照信号(DRS)機会周期と、
SS/PBCHブロック測定タイミング設定(SMTC)周期と、
のうちの何れかを有する、方法。
【請求項22】
ユーザ機器(UE)(1400)であって、ワイヤレス・ネットワークにおいて前記UEのプライマリ・サービング・セル(PSC)とともに動作するためのセカンダリ・セル(Sセル)をアクティブ化するように構成されたUE(1400)であり、前記UEは、
無線送受信機(1440)と、
少なくとも1つのプロセッサ(1410)と、
前記少なくとも1つのプロセッサによって実行された場合に、請求項1乃至15の何れか1項に記載の方法に対応する動作を実行するように前記UE(1400)を構成するプログラム命令を記憶する少なくとも1つのメモリ(1420)と、を有する、UE(1400)。
【請求項23】
プライマリ・サービング・セル(PSC)と、少なくとも1つの選択的にアクティブ化されたセカンダリ・セル(Sセル)とを介して、1つ以上のユーザ機器(UE)と通信するように構成されたネットワーク・ノード(1500)であって、前記ネットワーク・ノードは、
無線インタフェース(1540)と、
少なくとも1つのプロセッサ(1510)と、
前記少なくとも1つのプロセッサによって実行された場合に、請求項16乃至21の何れか1項に記載の方法に対応する動作を実行するように前記ネットワーク・ノード(1500)を構成するプログラム命令を記憶する少なくとも1つのメモリ(1520)と、を有する、ネットワーク・ノード(1500)。
【請求項24】
少なくとも1つのプロセッサ(1410)によって実行された場合に、請求項1乃至15の何れか1項に記載の方法に対応する動作を実行することによって、ユーザ機器(UE)(1400)を、ワイヤレス・ネットワークにおいて前記UEのプライマリ・サービング・セル(PSC)とともに動作するためのセカンダリ・セル(Sセル)のアクティブ化のために構成するプログラム命令(1420)を記憶する非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項25】
少なくとも1つのプロセッサ(1510)によって実行された場合に、プライマリ・サービング・セル(PSC)と、少なくとも1つの選択的にアクティブ化されたセカンダリ・セル(Sセル)とを介して、1つ以上のユーザ機器(UE)と通信するように構成されたネットワーク・ノード(1500)を、請求項16乃至21の何れか1項に記載の方法に対応する動作を実行するように構成するプログラム命令(1520)を記憶する非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項26】
ユーザ機器(UE)(1400)であって、ワイヤレス・ネットワークにおいて前記UEのプライマリ・サービング・セル(PSC)とともに動作するためのセカンダリ・セル(Sセル)をアクティブ化するように構成され、前記UEは、
前記UEについての受信機活動率を決定すること(710)と、
前記PSCから、前記Sセルを識別するアクティブ化要求を受信すること(730)と、
前記受信機活動率に基づいて前記Sセルをアクティブ化すること(735)と、を行うようにさらに構成される、UE(1400)。
【請求項27】
請求項26に記載のUEであって、前記UEは、
前記Sセルによって送信された信号の前記UEによる最後の測定からの持続時間Tを決定すること(740)と、
前記受信機活動率の関数である第1閾値(T0)よりもTが大きいかどうかを判定すること(750)と、
TがT0よりも大きいならば、第1アクティブ化手順(760)に従って前記Sセルをアクティブ化することと、
そうでないならば、第2アクティブ化手順(765)に従って前記Sセルをアクティブ化することと、を行うことによって、前記受信機活動率に基づいて前記Sセルをアクティブ化する(735)ように構成される、UE。
【請求項28】
請求項27に記載のUE(1400)であって、T0は、前記受信機活動率の整数倍である、UE(1400)。
【請求項29】
請求項27又は28に記載のUE(1400)であって、前記UEは、
前記Sセルによって送信された1つ以上の信号ブロックのそれぞれにおいて、電力を測定し、測定飽和を検出することであって、各信号ブロックは、第1増幅器についての複数のゲイン設定のうちの1つを使用して受信される、こと(810~830、850)と、
前記電力測定及び飽和検出に基づいて、前記ゲイン設定のうちの1つを選択すること(840)と、
前記Sセルに対応する第1受信機ゲイン状態を決定することであって、
前記Sセルによって送信されたさらなる信号ブロックにおいて電力を測定することであって、前記さらなる信号ブロックは、前記第1増幅器についての前記選択されたゲイン設定を使用して受信される、ことと、
前記さらなる信号ブロックにおいて測定された前記電力に基づいて、第2増幅器についてのゲイン設定を決定することと、
前記第1増幅器についての前記選択されたゲイン設定と、前記第2増幅器についての前記決定されたゲイン設定とを前記第1受信機ゲイン状態として記憶することと、を有する、こと(860)と、を行うことによって、前記第1アクティブ化手順(760)に従って前記Sセルをアクティブ化するように構成される、UE(1400)。
【請求項30】
請求項29に記載のUE(1400)であって、前記UEは、前記記憶された第1受信機ゲイン状態を使用して前記第2アクティブ化手順(765)を実行することによって、前記第1アクティブ化手順(760)に従って前記Sセルをアクティブ化するようにさらに構成される、UE(1400)。
【請求項31】
請求項27乃至30の何れか1項に記載のUE(1400)であって、前記UEは、
前記受信機活動率が第2閾値(T1)未満であるかどうかを判定すること(770)と、
前記受信機活動率がT1未満であるならば、持続時間Ta1を有する高速第2アクティブ化手順(790)に従って前記Sセルをアクティブ化することと、
そうでないならば、Ta1よりも大きい持続時間Ta2を有する通常第2アクティブ化手順(780)に従って前記Sセルをアクティブ化することと、を行うことによって、前記第2アクティブ化手順(765)に従って前記Sセルをアクティブ化するように構成される、UE(1400)。
【請求項32】
請求項31に記載のUE(1400)であって、前記UEは、
前記記憶された第1受信機ゲイン状態を使用して、前記Sセルによって送信された第1信号ブロックに対して1回以上の第1測定を実行すること(870)と、
前記第1測定に基づいて、
前記記憶された第1受信機ゲイン状態を第2受信機ゲイン状態に更新することと、
第1同期情報を記憶することと、の動作を実行すること(880)と、を行うことによって、前記通常第2アクティブ化手順(780)に従って前記Sセルをアクティブ化するように構成される、UE(1400)。
【請求項33】
請求項32に記載のUE(1400)であって、
前記Sセルによって送信された第1信号ブロックに対して1回以上の第1測定を実行すること(870)は、
Sセル・タイミング不確実性の範囲をカバーする1つ以上のタイミング・オフセットのそれぞれにおいて少なくとも1回の第1測定を実行することと、
それぞれのタイミング・オフセットについての最大第1測定に対応する、前記タイミング・オフセットのうちの特定の1つを選択することと、を有し、
前記記憶された第1同期情報は、前記選択されたタイミング・オフセットに基づいており、
前記第1受信機ゲイン状態を前記第2受信機ゲイン状態に更新することは、前記選択されたタイミング・オフセットに対応する前記最大第1測定に基づいている、UE(1400)。
【請求項34】
請求項32又は33に記載のUE(1400)であって、前記UEは、前記第2受信機ゲイン状態及び前記第1同期情報を使用して、前記第2高速アクティブ化手順(790)を実行することによって、前記第2通常アクティブ化手順(780)に従って前記Sセルをアクティブ化するようにさらに構成される、UE(1400)。
【請求項35】
請求項32乃至34の何れか1項に記載のUE(1400)であって、前記UEは、
前記第2受信機ゲイン状態及び前記第1同期情報を使用して、前記Sセルによって送信された第2信号ブロックに対して1回以上の第2測定を実行することと、
前記1回以上の第2測定に基づいて、前記Sセルについてチャネル状態情報(CSI)を決定することと、の動作(890)を実行することによって、前記第2高速アクティブ化手順(790)に従って前記Sセルをアクティブ化するように構成される、UE(1400)。
【請求項36】
請求項35に記載のUE(1400)であって、前記UEは、前記1回以上の第2測定に基づいて、前記記憶された第2受信機ゲイン状態と前記記憶された第1同期情報とのうちの少なくとも1つを更新することによって、前記第2高速アクティブ化手順(790)に従って前記Sセルをアクティブ化するようにさらに構成される、UE(1400)。
【請求項37】
請求項35又は36に記載のUE(1400)であって、前記UEは、前記CSIを前記PSCへ送信する(895)ようにさらに構成される、UE(1400)。
【請求項38】
請求項26乃至37の何れか1項に記載のUE(1400)であって、PSCは、プライマリ・セル(Pセル)とプライマリ・セカンダリ・セル(PSセル)とのうちの1つである、UE(1400)。
【請求項39】
請求項26乃至38の何れか1項に記載のUE(1400)であって、前記UEは、前記ネットワークから受信された以下のパラメータ、すなわち
Sセル測定サイクルと、
間欠受信(DRX)サイクル周期と、
復調参照信号(DRS)機会周期と、
SS/PBCHブロック測定タイミング設定(SMTC)周期と、
のうちの1つ以上に基づいて、前記受信機活動率を決定するように構成される、UE(1400)。
【請求項40】
請求項26乃至39の何れか1項に記載のUE(1400)であって、前記UEは、前記受信機活動率に基づいて、前記Sセルによって送信された信号に対して1回以上の測定を実行する(720)ようにさらに構成される、UE(1400)。
【請求項41】
プライマリ・サービング・セル(PSC)と、少なくとも1つの選択的にアクティブ化されたセカンダリ・セル(Sセル)とを介して、1つ以上のユーザ機器(UE)と通信するように構成されたネットワーク・ノード(1500)であって、前記ネットワーク・ノードは、
前記1つ以上のUEによる前記少なくとも1つのSセルのアクティブ化をサポートするために必要な受信機活動率を決定すること(1310)と、
前記受信機活動率に関連する1つ以上のパラメータを前記1つ以上のUEへ送信すること(1320)と、
前記1つ以上のUEのうちの特定のUEへ、前記少なくとも1つのSセルのうちの特定のSセルをアクティブ化する要求を送信すること(1340)と、
前記特定のUEから、前記特定のSセルに関する第2有効測定報告を受信すること(1350)と、を行うようにさらに構成される、ネットワーク・ノード(1500)。
【請求項42】
請求項41に記載のネットワーク・ノード(1500)であって、前記特定のSセルをアクティブ化する要求を送信すること(1340)と、前記第2有効測定報告を受信すること(1350)との間の第1持続時間は、前記UEへ送信された前記1つ以上のパラメータの関数である、ネットワーク・ノード(1500)。
【請求項43】
請求項41又は42に記載のネットワーク・ノード(1500)であって、前記ネットワーク・ノードは、前記特定のSセルをアクティブ化する前記要求を前記特定のUEへ送信すること(1340)の前に、前記特定のUEから前記特定のSセルに関する第1有効測定報告を受信する(1330)ようにさらに構成され、前記第1持続時間はまた、前記第1有効測定報告を受信すること(1330)と、前記特定のSセルをアクティブ化する前記要求を送信すること(1340)との間の第2持続時間の関数である、ネットワーク・ノード(1500)。
【請求項44】
請求項43に記載のネットワーク・ノード(1500)であって、
前記第2持続時間が、前記受信機活動率の関数である第1閾値(T0)よりも大きいならば、前記第1持続時間は、第1値以下であり、
そうでないならば、前記第1持続時間は、前記第1値よりも小さい第2値以下である、ネットワーク・ノード(1500)。
【請求項45】
請求項44に記載のネットワーク・ノード(1500)であって、前記第2継続時間がT0以下であるならば、前記第1継続時間は、
前記受信機活動率が第2閾値(T1)よりも大きいならば、前記第2値以下であり、
そうでないならば、前記第2値よりも小さい第3値以下である、ネットワーク・ノード(1500)。
【請求項46】
請求項41乃至45の何れか1項に記載のネットワーク・ノード(1500)であって、前記1つ以上のパラメータは、以下のもの、すなわち
Sセル測定サイクルと、
間欠受信(DRX)サイクル周期と、
復調参照信号(DRS)機会周期と、
SS/PBCHブロック測定タイミング設定(SMTC)周期と、
のうちの何れかを有する、ネットワーク・ノード(1500)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は一般に、ワイヤレス通信システム及び方法の分野に関し、より具体的に、ワイヤレス・デバイスとワイヤレス・ネットワークとの間で通信するために使用されるキャリア・アグリゲーション(CA)構成及びデュアル・コネクティビティ(DC)構成におけるセカンダリ・セル(Sセル)のアクティブ化を改善するデバイス、方法及びコンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
ロング・ターム・エボリューション(LTE)は、第3世代パートナーシップ・プロジェクト(3GPP(登録商標))内で開発され、発展型UTRAN(E‐UTRAN)としても知られるリリース8及び9で最初に標準化された、いわゆる第4世代(4G)無線アクセス技術の総称である。LTEは、米国の700MHz帯を含む様々な免許周波数帯を対象としている。LTEは、発展型パケット・コア(EPC)ネットワークを含む、一般にシステム・アーキテクチャ・エボリューション(SAE)と呼ばれる非無線側面に対する改善を伴う。LTEは、その後のリリースを通じて進化し続けている。リリース11の特徴の1つは、発展型物理ダウンリンク制御チャネル(ePDCCH)であり、制御チャネル・リソースの容量の増加及び空間的再利用の改善、セル間干渉協調(ICIC)の改善、及び制御チャネルのためのアンテナ・ビームフォーミング及び/または送信ダイバーシチのサポートを目的としている。
【0003】
さらに、LTEリリース10(リリース10)は、20MHzを超える帯域幅をサポートする。リリース10の重要な要件の1つは、LTEリリース8との後方互換性を保証することである。これは、スペクトル互換性も含む。このように、(例えば、20MHzよりもより広い)広帯域LTEリリース10キャリアは、LTEリリース8端末へのいくつかのキャリアとして現れる。このような各キャリアは、コンポーネント・キャリア(CC)と呼ばれうる。レガシー端末についてもワイド・キャリアの効率的な使用のために、レガシー端末は、広帯域LTEリリース10キャリアのすべての部分においてスケジュールされうる。これを達成する1つの例示的な方法はキャリア・アグリゲーション(CA)によるものであり、これによって、LTEリリース10端末は、リリース8キャリアと同じ構造をそれぞれが有する複数のCCを受信できる。
【0004】
CAの一例が図4に示されている。この例で、基地局100(例えば、eノードB又は略してeNB)は、図中のPセル1、Sセル2及びSセル3とラベル付けされた3つの異なるセルを使用して、ワイヤレス・デバイス102のようなユーザ機器(UE)にサービス又はカバレッジを提供する。これらのセルにおけるカバレッジは、3つの異なるコンポーネント・キャリアCC1、CC2及びCC3によってそれぞれ提供される。この構成は単に説明的な例であり、任意の数のキャリア及びセルを使用するCA構成が採用されてもよいことに留意されたい。
【0005】
LTEの文脈では、プライマリ・セル(Pセル、例えば、Pセル1)は、データ及び制御シグナリングの両方がPセルを介して送信されうるようにワイヤレス・デバイスにサービス提供する「メイン」セルとして規定され、一方、1つ以上の補助セル又はセカンダリ・セル(Sセル、例えば、Sセル2及びSセル3)は通常、データのみを送信するために使用され、Sセルはより大きなデータ・スループットを可能にするために追加の帯域幅を提供する。CA対応UEは、常にアクティブ化されるPセル(例えば、Pセル1)と、動的にアクティブ化又は非アクティブ化されうる1つ以上のSセル(例えば、Sセル2及び/又はSセル3)とを割り当てられうる。
【0006】
集約されるCCの数、ならびに個々のCCの帯域幅は、アップリンクとダウンリンクとで異なってもよい。対称構成とはダウンリンク及びアップリンクにおけるCCの数が同じである場合を指し、非対称構成とはCCの数が異なる場合を指す。セル内に構成されるCCの数は端末によって見られるCCの数とは異なりうることに留意することが重要である。セルが同じ数のアップリンクCC及びダウンリンクCCで構成されていても、端末は例えば、アップリンクCCよりも多くのダウンリンクCCをサポートできる。
【0007】
UEはRRC接続モードで、信号電力及び品質(例えば、RSRP及びRSRQ)の周期的なセル・サーチ及び測定を実行できる。UEは新しい隣接セルを検出し、既に検出されたセルを追跡及び監視する役割を担う。検出されたセル及び関連する測定値は、ネットワークへ報告される。ネットワークへの報告は、特定のイベントに基づいて周期的又は非周期的に設定されうる。このような報告は一般に、モビリティ測定報告と呼ばれ、チャネル状態情報(CSI)を含む。これらの報告は例えば、UEのCA構成におけるSセルの動的アクティブ化又は非アクティブ化に関する決定を行うために使用されうる。LTEリリース10では、ダウンリンク・チャネルのCSIを推定するために、CSI固有の参照シンボル・シーケンス(CSI‐RSとして知られる)が導入された。CSI‐RSを測定することによって、UEは無線伝搬チャネル及びアンテナ・ゲインを含む実効ダウンリンク・チャネルを推定できる。
【0008】
LTEにおいて、Sセル・アクティブ化時間は、時分割複信(TDD)構成及びマルチキャスト・ブロードキャスト単一周波数ネットワーク(MBSFN)サブフレームを考慮する場合に、5ミリ秒(ms)ごとのセル固有参照信号(CRS)、プライマリ同期チャネル(PSS)及びセカンダリ同期チャネル(SSS)の存在に基づく。UEは、適切なゲインを探索するためにこれらの信号を使用し(「ゲイン探索」)、Sセルの存在を確認し、これと時間及び周波数を同期させ、CSI(及び/又はCSIを導出できるRSRP、RSRQのようなパラメータ)を測定する。その後、CSIはネットワークへ(例えば、サービング基地局又はeNBへ)報告され得、ネットワークは、これを使用して、動的アクティブ化決定を行うことができる。例えば、測定報告のCSIは、ランク・インジケータ(RI)、プリコーディング・マトリクス・インジケータ(PMI)及びチャネル品質インジケータ(CQI)のうちの少なくとも1つを含みうる。
【0009】
LTEゲイン探索は、電力測定のために4個のOFDMシンボル(例えば、RSSI)で拡散されたCRSを使用して、1つのサブフレームに基づいており、これに基づいて、UEの低雑音増幅器(LNA)、可変ゲイン増幅器(VGA)及びデジタル・ゲイン(もしあれば)のゲイン設定を調整及び/又は決定されうる。これらの調整された設定に基づいて、適切なゲイン設定が見つかるまで繰り返して、新しい電力測定が実行されうる。そうであっても、eNBによって実行されるスケジューリングにおける負荷分散を容易にするために、比較的短いSセル・アクティブ化時間が必要とされる。LTEにおいて、UEは、「既知の」SセルについてのCSIを報告するために24個のサブフレームを許可され、「未知の」SセルについてのCSIを報告するために34個のサブフレームを許可される。Sセルの文脈において、「既知」及び「未知」という用語は、Sセルに関する特定のSセルのタイミング及び/又は同期状態についてのUEの知識を指す。
【0010】
LTEは主にユーザ間通信のために設計されたが、5G(「NR」とも呼ばれる)セルラ・ネットワークは高いシングルユーザ・データレート(例えば、1Gb/s)と、周波数帯域幅を共有する多くの異なるデバイスからの短いバースト送信を含む大規模なマシン間通信との両方をサポートすることが想定されている。5G無線標準(「ニュー・ラジオ」又は「NR」とも呼ばれる)は現在、eMBB(発展型モバイル・ブロード・バンド)及びURLLC(超信頼性低レイテンシ通信)を含む広範囲のデータ・サービスを対象としている。これらのサービスは、異なる要件及び目的を有しうる。例えば、URLLCは極めて厳格な誤り及びレイテンシ要件、例えば、10-5ほどの低さの誤り確率又は1ms以下のエンド・ツー・エンド・レイテンシを有するデータ・サービスを提供することを意図している。eMBBについて、レイテンシ及び誤り確率に関する要件はそれほど厳しくなくてもよいが、必要なサポートされるピークレート及び/又はスペクトル効率はより高くなりうる。
【0011】
NR CA構成では、Sセル・アクティブ化においてとられるステップがLTEにおけるものと本質的に同じでありうる。しかし、アクティブ化手順が基づく信号(すなわち、UEが測定する信号)はLTEにおけるものよりもはるかに疎に、又はより長い期間にわたって発生しうる。特に、これらの信号は4個の隣接OFDMシンボルのSS/PBCHブロック(SSB)に束ねられ、各ブロックはPSS、SSS、復調参照信号(DM‐RS)及び物理ブロードキャスト・チャネル(PBCH)の組み合わせを備える。ネットワークによって提供されるSSB測定タイミング設定(SMTC)は、160msまででありうる。使用中のサブキャリア間隔(SCS)に応じて、NRシンボル長もLTEよりかなり短くなりうる。したがって、ゲイン探索がいくつかのSMTCを必要とする可能性がある。
【0012】
NRのための3GPP標準化作業において、いくつかの企業は8~9SMTCサイクルのSセル・アクティブ化時間を提案しており、160msのSMTCについて1.28~1.44秒の非常に長いアクティブ化時間につながる。これは、要求される負荷分散などについてキャリアを使用することが困難であるため、スケジューリングの観点から非常に望ましくない。可能な回避策は、NR基地局(「gNB」と呼ばれる)がSセルをアクティブ化し、UEがRRC接続状態を離れるまで、それがアクティブ化されたままにすることである。しかし、これはUE電力消費の著しい増加につながる。
【発明の概要】
【0013】
従って、NR gNBにおけるタイムリーな負荷分散を容易にするが、UE電力消費の著しい増加及びその結果としてのUEバッテリ寿命の減少をもたらさないNR Sセル・アクティブ化のための改良技術が必要である。
【0014】
このような争点及び/又は問題のうちの少なくともいくつかに対処するために、本開示による装置、デバイス、方法、及びコンピュータ可読媒体のある例示的な実施形態は、Sセル測定を実行するためのユーザ機器(UE)活動率に応じて、Sセル・アクティブ化について異なる手順を利用することができ、それによって、既存の技法と比較して、キャリア・アグリゲーション(CA)シナリオ及びデュアル・コネクティビティ(DC)シナリオにおけるUE及びネットワークの両方の性能を改善する。本開示による例示的な方法、システム、デバイス及びコンピュータ可読媒体は、各Sセルについての測定条件に効率的に適応することによって、これらのシナリオにおける全体的なSセル・アクティブ化時間及びUE電力消費を低減することができ、それによって、本書で説明される例示的な応用を含む様々な既知の応用において、従来の方法、技術及びシステムを大幅に上回る性能を発揮する。
【0015】
ある例示的な実施形態は、ユーザ機器(UE)がワイヤレス・ネットワークにおいてUEのプライマリ・サービング・セル(PSC)とともに動作するためにセカンダリ・セル(Sセル)をアクティブ化するための方法及び/又は手順を含む。例示的な方法及び/又は手順は、UEのための受信機活動率を決定することを含みうる。例示的な方法及び/又は手順はまた、PSCから、Sセルを識別するアクティブ化要求を受信することを含みうる。例示的な方法及び/又は手順はまた、受信機活動率に基づいてSセルをアクティブ化することを含みうる。
【0016】
いくつかの実施形態では、受信機活動率に基づいてSセルをアクティブ化することは、Sセルによって送信されたUEの信号の最後の測定からの持続時間Tを決定することと、Tが、受信機活動率の関数である第1閾値T0よりも大きいかどうかを決定することと、TがT0よりも大きいならば、第1アクティブ化手順に従ってSセルをアクティブ化することと、そうでないならば、第2アクティブ化手順に従ってSセルをアクティブ化することとのような様々な動作を含みうる。いくつかの実施形態では、第2アクティブ化手順は、第2通常アクティブ化手順及び第2高速アクティブ化手順を含んでもよく、第2通常アクティブ化手順の持続時間は第2高速アクティブ化手順の持続時間よりも長い。いくつかの実施形態では、第1アクティブ化手順の持続時間は、第2通常アクティブ化手順の持続時間よりも長くてもよい。
【0017】
他の実施形態は、プライマリ・サービング・セル(PSC)及び少なくとも1つの選択的にアクティブ化されたセカンダリ・セル(Sセル)を介して1つ以上のユーザ機器(UE)と通信するように構成されたネットワーク・ノードによって実行される例示的な方法及び/又は手順を含む。例示的な方法及び/又は手順は、1つ以上のUEによる少なくとも1つのSセルのアクティブ化をサポートするために必要な受信機活動率を決定することを含みうる。例示的な方法及び/又は手順はまた、受信機活動率に関連する1つ以上のパラメータを1つ以上のUEへ送信することを含みうる。例示的な方法及び/又は手順はまた、1つ以上のUEのうちの特定のUEへ、少なくとも1つのSセルのうちの特定のSセルをアクティブ化する要求を送信することを含みうる。例示的な方法及び/又は手順はまた、特定のUEから、特定のSセルに関する第2有効測定報告を受信することを含みうる。
【0018】
いくつかの実施形態では、特定のSセルをアクティブ化する要求を送信することと、第2有効測定報告を受信することとの間の第1持続時間は、UEに送信される1つ以上のパラメータの関数でありうる。いくつかの実施形態では、例示的な方法及び/又は手順はまた、特定のSセルをアクティブ化する要求を特定のUEへ送信する前に、特定のUEから特定のSセルに関する第1有効測定報告を受信することを含みうる。このような実施形態では、第1持続時間は、第1有効測定報告を受信することと、特定Sセルをアクティブ化する要求を送信することとの間の第2持続時間の関数でありうる。
【0019】
他の例示的な実施形態は、上述の例示的な方法及び/又は手順の様々なものに対応する動作を実行するように構成及び/又は配置されたUE及びネットワーク・ノードを含む。他の例示的な実施形態は、UE又はネットワーク・ノードを含む少なくとも1つのプロセッサによって実行される場合に、上述の例示的な方法及び/又は手順の様々なものに対応する動作を実行するようにUE又はネットワーク・ノードを構成するプログラム命令を記憶する非一時的なコンピュータ可読媒体を含む。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本開示のさらなる目的、特徴及び利点は、例示的な実施形態を示す添付の図面と併せて解釈される以下の詳細な説明から明らかになるだろう。
図1】3GPPによって標準化されたロング・ターム・エボリューション(LTE)発展型UTRAN(E‐UTRAN)及び発展型パケット・コア(EPC)ネットワークの例示的なアーキテクチャの高レベルのブロック図である。
図2A】例示的なE‐UTRANアーキテクチャの構成要素、プロトコル及びインタフェースに関する高レベルのブロック図である。
図2B】ユーザ機器(UE)とE‐UTRANとの間の無線(Uu)インタフェースの制御プレーン部分の例示的なプロトコル・レイヤのブロック図である。
図2C】PHYレイヤの観点からの例示的なLTE無線インタフェース・プロトコル・アーキテクチャのブロック図である。
図3A】、
図3B】周波数分割複信(FDD)動作のために使用されるLTEダウンリンク無線インタフェースにおけるリソースの配置を示す例示的な図である。
図4】本開示の1つ以上の例示的な実施形態とともに使用可能な、Pセル及びSセルの例示的なキャリア・アグリゲーション(CA)配置を示すブロック図である。
図5】本開示の1つ以上の例示的な実施形態によるユーザ機器(UE)のための例示的なLTE及び/又はNR無線周波数(RF)受信機のブロック図である。
図6】本開示の1つ以上の例示的な実施形態とともに使用可能なNR SS/PBCHブロック(SSB)の様々な例示的な時間‐周波数構成を示す。
図7】本開示の1つ以上の例示的な実施形態によるユーザ機器(UE)ゲイン状態の信頼性に基づいてSセル・アクティブ化手順を選択するための例示的な方法及び/又は手順のフロー図である。
図8】本開示の1つ以上の例示的な実施形態によるUEにおいて様々なSセル・アクティブ化手順を実行するための例示的な方法及び/又は手順のフロー図である。
図9】本開示の1つ以上の例示的な実施形態によるブラインドSセル・アクティブ化手順の動作を示す例示的な時間‐周波数グリッドである。
図10】本開示の1つ以上の例示的な実施形態による様々なサブキャリア間隔(SCS)に関するSセル・タイミング不確実性を示す例示的な時間‐周波数グリッドである。
図11】本開示の1つ以上の例示的な実施形態による通常Sセル・アクティブ化手順の動作を示す例示的な時間‐周波数グリッドである。
図12】本開示の1つ以上の例示的な実施形態による高速Sセル・アクティブ化手順の動作を示す例示的な時間‐周波数グリッドである。
図13】本開示の1つ以上の例示的な実施形態によるネットワーク・ノードにおいて様々なSセル・アクティブ化手順を実行するための例示的な方法及び/又は手順のフロー図である。
図14】本開示の1つ以上の例示的な実施形態による構成可能な例示的なワイヤレス・デバイス又はユーザ機器(UE)のブロック図である。
図15】本開示の1つ以上の例示的な実施形態による構成可能な例示的なネットワーク・ノード(例えば、基地局、eNB又はgNB)のブロック図である。
図16】本開示の1つ以上の例示的な実施形態によるホスト・コンピュータとユーザ機器との間でオーバ・ザ・トップ(OTT)データ・サービスを提供するために使用可能な例示的なネットワーク構成のブロック図である。 以下、図面を参照して本開示を詳細に説明するが、本開示は例示的な実施形態に関連してそのように行われ、図面又は添付の例示的な実施形態に示される特定の実施形態によって限定されない。
【発明を実施するための形態】
【0021】
LTE及びSAEを含むネットワークの全体的な例示的なアーキテクチャが図1に示されている。E‐UTRAN100は、eNB105、110及び115のような1つ以上の発展型ノードB(eNB)と、UE120のような1つ以上のユーザ機器(UE)とを備える。3GPP標準内で使用されるように、「ユーザ機器」又は「UE」は、第3世代(「3G」)及び第2世代(「2G」)の3GPP無線アクセス・ネットワークとして、E‐UTRANならびにUTRAN及び/又はGERANを含む、3GPP標準に準拠したネットワーク機器と通信できる任意のワイヤレス通信デバイス(例えば、スマートフォン、コンピューティング・デバイス、測定デバイスなど)を意味する。
【0022】
3GPPによって規定されるように、E‐UTRAN100は、無線ベアラ制御、無線アドミッション制御、無線モビリティ制御、スケジューリング、アップリンク及びダウンリンクにおけるUEへのリソースの動的割当て、ならびにUEとの通信のセキュリティを含む、ネットワーク内のすべての無線関連機能を担当する。これらの機能は、eNB105、110及び115のようなeNBに存在する。E‐UTRAN内のeNBは、図1に示されるように、X1インタフェースを介して互いに通信する。eNBは、EPC130へのE‐UTRANインタフェース、具体的には図1にMME/S‐GW134及び138として集合的に示される、モビリティ管理エンティティ(MME)及びサービング・ゲートウェイ(SGW)へのS1インタフェースも担当する。一般的に言えば、MME/S‐GWは、UEの全体的な制御と、UEとEPCの残りの部分との間のデータ・フローとの両方を扱う。より具体的に、MMEは、非アクセス層(NAS)プロトコルとして知られる、UEとEPCとの間のシグナリング・プロトコルを処理する。S‐GWは、UEとEPCとの間のすべてのインターネット・プロコトル(IP)データ・パケットを処理し、UEがeNB105、110及び115のようなeNB間を移動する場合に、データ・ベアラのローカル・モビリティ・アンカとして機能する。
【0023】
図2Aは、構成エンティティ、すなわちUE、E‐UTRAN及びEPC、ならびにアクセス層(AS)及び非アクセス層(NAS)への高レベルな機能分割に関して、例示的なLTEアーキテクチャの高レベルのブロック図を示す。図1はまた、2つの特定のインタフェース点、すなわち、Uu(UE/E‐UTRAN無線インタフェース)とS1(E‐UTRAN/EPCインタフェース)を示し、それぞれ、特定のプロトコルの集合、すなわち無線プロトコルとS1プロトコルとを使用する。2つのプロトコルのそれぞれは、ユーザ・プレーン(又は「Uプレーン」)及び制御プレーン(又は「Cプレーン」)プロトコル機能にさらにセグメント化されうる。Uuインタフェースで、Uプレーンはユーザ情報(例えば、データ・パケット)を伝え、CプレーンはUEとE‐UTRANとの間で制御情報を伝える。
【0024】
図2Bは、物理(PHY)レイヤ、媒体アクセス制御(MAC)レイヤ、無線リンク制御(RLC)レイヤ、パケット・データ・コンバージェンス・プロトコル(PDCP)レイヤ及び無線リソース制御(RRC)レイヤを含むUuインタフェース上の例示的なCプレーン・プロトコル・スタックのブロック図を示す。PHYレイヤは、LTE無線インタフェース上のトランスポート・チャネルを介してデータを転送するためにどのように、またどのような特性が使用されるかに関係する。MACレイヤは、論理チャネルでのデータ転送サービスを提供し、PHYトランスポート・チャネルに論理チャネルをマッピングし、これらのサービスをサポートするためにPHYリソースを再配分する。RLCレイヤは、上位層へ又は上位層から転送されるデータの誤り検出及び/又は訂正、連結、セグメント化及び再組み立て、並べ替えを提供する。PHYレイヤ、MACレイヤ及びRLCレイヤは、Uプレーン及びCプレーンの両方に対して同一の機能を実行する。PDCPレイヤは、Uプレーン及びCプレーンの両方のための暗号化/復号及び完全性保護、並びにヘッダ圧縮のようなUプレーンのための他の機能を提供する。
【0025】
図2Cは、PHYの観点からの例示的なLTE無線インタフェース・プロトコル・アーキテクチャのブロック図を示す。様々なレイヤ間のインタフェースは、図2Cの楕円で示されているサービス・アクセス・ポイント(SAP)によって提供される。PHYレイヤは、上記で説明したMAC及びRRCプロトコル・レイヤとやり取りする。MACは、転送された情報のタイプを特徴とする異なる論理チャネルをRLCプロトコル層(これも上述)に提供するが、PHYは、情報が無線インタフェースを介して転送される方法を特徴とするトランスポート・チャネルをMACに提供する。このトランスポート・サービスを提供する際に、PHYは、誤り検出及び訂正、符号化されたトランスポート・チャネルの物理チャネルへのレートマッチング及びマッピング、電力重み付け、変調、及び物理チャネルの復調、送信ダイバーシチ、ビームフォーミング多入力多出力(MIMO)アンテナ処理、及びRRCのような上位層への無線測定の提供を含む様々な機能を実行する。LTE PHYによって提供されるダウンリンク(すなわち、eNBからUEへの)物理チャネルは、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)、物理マルチキャスト・チャネル(PMCH)、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)、リレー物理ダウンリンク制御チャネル(R‐PDCCH)、物理ブロードキャスト・チャネル(PBCH)、物理制御フォーマット・インジケータ・チャネル(PCFICH)、及び物理ハイブリッドARQインジケータ・チャネル(PHICH)を含む。
【0026】
LTE PHYのための多重アクセス方式は、ダウンリンクにおける周期プレフィックス(CP)を有する直交周波数分割多重(OFDM)と、アップリンクにおける周期プレフィックスを有するシングルキャリア周波数分割多重アクセス(SC‐FDMA)に基づいている。ペアになったスペクトル及びペアになっていないスペクトルでの送信をサポートするために、LTE PHYは、周波数分割複信(FDD)(全二重及び半二重動作の両方を含む)及び時分割複信(TDD)の両方をサポートする。図3Aは、FDDダウンリンク(DL)動作に使用される無線フレーム構造を示す。無線フレームは、10msの固定持続時間を有し、それぞれが0.5msの固定持続時間を有する、0~19とラベル付けされた20個のスロットからなる。1msサブフレームは、サブフレームiがスロット2i及び2i+1から成る2つの連続したスロットを含む。それぞれの例示的なダウンリンク・スロットは、NDL symb個のOFDMシンボルからなり、それぞれはNsc個のOFDMサブキャリアからなる。NDL symbの例示的な値は、15kHzのサブキャリア帯域幅について、(通常のCPで)7又は(拡張長CPで)6でありうる。Nscの値は、利用可能なチャネル帯域幅に基づいて構成可能である。当業者はOFDMの原理に精通しているので、さらなる詳細はこの説明では省略される。例示的なアップリンク・スロットは、図3に示されるのと同様に構成されうるが、NUL symb個のOFDMシンボルを備え、その各々はNsc個のOFDMサブキャリアから構成される。
【0027】
図3Aに示すように、特定のシンボルにおける特定のサブキャリアの組み合わせは、リソース要素(RE)として知られている。各REは、そのREに使用される変調及び/又はビットマッピング・コンステレーションのタイプに応じて、特定の数のビットを送信するために使用される。例えば、いくつかのREは、QPSK変調を使用して2ビットを搬送でき、他のREは、16又は64QAMを使用してそれぞれ4又は6ビットを搬送できる。また、LTE PHYの無線リソースは、物理リソース・ブロック(PRB)によって規定される。PRBは、スロットの持続期間にわたってNRB sc個のサブキャリアに広がり(すなわち、NDL symb個のシンボル)、ここで、NRB scは一般に(15kHzサブキャリア帯域幅で)15又は(7.5kHzサブキャリア帯域幅で)24である。サブフレーム全体(すなわち、2NDL symb個のシンボル)の間に同じNRB sc個のサブキャリアに広がるPRBは、PRBペアとして知られている。したがって、LTE PHYダウンリンクのサブフレーム内で利用可能なリソースは、NDL RB個のPRBペアを含み、これらのそれぞれは2NDL symb・NRB sc個のREを含む。通常のCP及び15KHzのサブキャリア帯域幅について、PRBペアは168個のREを含む。
【0028】
PRBの1つの例示的な特性は、連番のPRB(例えば、PRBとPRBi+1)がサブキャリアの連続ブロックを備えることである。例えば、通常のCP及び15KHzサブキャリア帯域幅では、PRBはサブキャリア0~11を備え、PRBはサブキャリア12~23を備える。LTE PHYリソースはまた、PRBと同じサイズであるが、ローカライズされたタイプ又は分散されたタイプのいずれであってもよい仮想リソース・ブロック(VRB)に関して規定されうる。ローカライズされたVRBは、VRB nVRBがPRB nPRB=nVRBに対応するようにPRBに直接的にマッピングされうる。一方、分散されたVRBは、3GPP技術仕様(TS)36.214に記載されているように、又は他のように当業者に知られているように、様々な規則に従って非連続PRBにマッピングされうる。ただし、この開示では、「PRB」という用語が物理リソース・ブロック及び仮想リソース・ブロックの両方を指すために使用されるものとする。さらに、「PRB」という用語は、別段の指定がない限り、サブフレームの持続時間中のリソース・ブロック、すなわちPRBペアを指すために以下で使用されるものとする。
【0029】
上述のように、LTE PHYは、様々なダウンリンク及びアップリンク物理チャネルを図3Aに示すリソースにマッピングする。例えば、PDCCHは、スケジューリング割り当て、アップリンク・チャネルについてのチャネル品質フィードバック(例えば、CSI)、及び他の制御情報を搬送する。同様に、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)は、スケジューリング要求、ダウンリンク・チャネルについてのCSI、ハイブリッドARQフィードバック、及び他の制御情報のようなアップリンク制御情報を搬送する。PDCCHとPUCCHとの両方は、1つ又はいくつかの連続する制御チャネル要素(CCE)のアグリゲーションで送信され、CCEはリソース要素グループ(REG)に基づいて図3Aに示される物理リソースにマッピングされ、リソース要素グループ(REG)の各々は複数のREから構成される。例えば、CCEは9個のREGから構成されてもよく、その各々は4個のREから構成される。
【0030】
図3Bは、CCE及びREGを物理リソース、すなわちPRBにマッピングできる1つの例示的な方法を示す。図3Bに示すように、PDCCHのCCEを含むREGは、サブフレームの最初の3個のシンボルにマッピングされ得、残りのシンボルは、ユーザ・データを搬送するPDSCHのような他の物理チャネルについて利用可能である。REGの各々は、小さい破線の長方形によって表される4個のREを含む。QPSK変調がPDCCHについて使用されるので、図3Bの例示的な構成で、各REGは8ビットを含み、各CCEは72ビットを含む。図3Bに2つのCCEが示されているが、CCEの数はユーザの数、測定の量、及び/又は制御信号などによって決定される必要なPDCCH容量に応じて変化しうる。さらに、REGをCCEにマッピングする他の方法は、当業者には明らかであろう。アップリンクに関して、PUCCHが特定のメッセージ内容に応じてQPSK又はBPSKのいずれかを使用するため、CCE当たりのビット数が変化することを除いて、PUCCHが同様に構成されうる。
【0031】
リリース11以降、3GPP明細書は、前述のレガシーPDCCHに加えて、発展型PDCCH(ePDCCH)を含む。ePDCCHは、制御チャネルリソースの容量を増加し、空間再利用を改善し、セル間干渉協調(ICIC)を改善し、制御チャネルについてアンテナ・ビームフォーミング及び/又は送信ダイバーシチ・サポートを追加することを意図する。リリース8 PDCCHとほぼ同様に、ePDCCHは、1つ以上の発展型制御チャネル要素(eCCE)を集約することによって構築されうる。eCCEは、1つ以上の発展型リソース要素グループ(eREG)を備え、それぞれは1つ以上のREを備える。例えば、4個のREをそれぞれが有する9個のeREGから構成されるeCCEは、CCEと同じ容量で構成されうる。しかし、CCEとは異なり、eCCEは、様々な数及びサイズのeREGを用いて柔軟に構成されうる。
【0032】
さらに、ePDCCH(すなわち、eCCE)は、局所化された方法又は分散された方法のいずれかで、送信のためにPRBにマッピングされうる。局所化されたマッピングは、周波数選択的なスケジューリング・ゲイン及びビームフォーミング・ゲインを提供し、一方、有効なチャネル状態情報が受信機に利用可能でない場合に、分散された送信は、周波数ダイバーシチを介してロバストなePDCCH送信を提供する。しかし、十分な周波数ダイバーシチを達成するために、各eCCEは、物理リソース内のサブキャリアの範囲全体にわたって十分に分散された最小数のPRBにマッピングされなければならない。
【0033】
図5は、本開示の1つ以上の例示的な実施形態によるユーザ機器(UE)のための例示的なLTE及び/又はNR無線周波数(RF)受信機のブロック図である。図5に示すように、RE信号(例えば、LTE eNB又はNR gNBからの信号)は、アンテナによって拾われ、RFフィルタを通され、低雑音増幅器(LNA)によって増幅される。信号はミキサを通過し、ミキサは信号をベースバンドに変換(又は復調)し、ミキサは局部発振器によっても制御される。復調された信号は、所望のベースバンド信号以外の復調生成物を抑制するフィルタを通される。フィルタ処理されたベースバンド信号は、アナログ/デジタル・コンバータ(ADC)によって実行されるサンプリング及びアナログ/デジタル変換に適した範囲内になるように信号の振幅を調整する可変ゲイン増幅器(VGA)を通される。
【0034】
LNA及びVGAは、部分的にRF受信機に存在し、部分的にRF受信機に結合されたベースバンド回路(図示せず)に存在しうる自動ゲイン制御(AGC)機能によって制御されうる。ベースバンド回路は例えば、デジタル又は混合信号ベースバンド特定用途向け集積回路(ASIC)でありうる。RF受信機におけるAGC関連機能の例は、電力検出及びクリッピング/飽和検出を含む。ベースバンドにおけるAGC関連機能の例は、参照信号(RS)受信電力(RSRP)検出を含む。例示的な構成では、LNAは、2つ又は3つの動作点を利用でき、それぞれは特定のゲイン設定に基づく特定の受信信号電力範囲に適している。2つの動作点の場合に、動作点(又はゲイン設定)は、高ゲイン及び低ゲインと呼ばれうる。3つの動作点の場合に、これらは、それぞれ、高ゲイン、中ゲイン及び低ゲインと呼ばれうる。
【0035】
受信信号電力範囲が未知の場合に、UEはADCの後にかなりの受信電力があることを検出するまで、しかし飽和なしに、利用可能なゲイン設定を系統的にチェックできる。飽和の検出は、LNAが高すぎるゲインを提供していることを示すことができ、より低いゲインを有する動作点が選択されうる。一方、ADC後に信号が低すぎることが検出されたならば、より高いゲインを有する動作ポイントが選択されうる。この手順は、簡単に上述された「ゲイン探索」に相当する。ゲイン探索は好ましくは信号が存在することが知られている場合に実行され、そうでなければ、LNAは、高すぎるゲインで構成されるかもしれず、受信信号が存在すると、これらの過剰増幅はクリッピング及び/又は飽和、信号歪み、及び情報の損失をもたらす可能性がある。
【0036】
簡単に上述したNR SSBの例示的な構成を図6aに示す。NR SSBは、プライマリ同期信号(PSS)、セカンダリ同期信号(SSS)、物理ブロードキャスト・チャネル(PBCH)、及び復調参照シンボル(DM‐RS)を含む。図6aにも示されているように、個々のSSBは、PRB内の4個の隣接するOFDMシンボルに広がっている。複数のSSBは、半フレーム(例えば、5ms)内で送信されるSSBバーストを含む。さらに、ハーフ・フレーム内で、図6bのSSBインデックス0~7で示されるように、異なるセル又は異なるビームについて複数のSSBが送信されてもよい。バースト内のSSB位置の数は、特定のNR無線インタフェース構成と同様に、周波数範囲(図6bに示すように0~3又は0~6GHzなど)に応じて異なる。SSBバースト(したがって個々のSSB)は、図6cに示すように5、10、20、40、80又は160msであってもよいSSB測定タイミング構成(SMTC)サイクルに従って送信される。
【0037】
UEがSセル・アクティブ化要求を受信した場合に、SSBバースト内のSSBの位置、ならびにSSBの位置は、Pセル内のシグナリングを介してUEに既に知られている。それにもかかわらず、SSBは、(SSBが送信されないことをUEが通知されていない限り、)UEがNRセル内に存在すると仮定できる唯一の信号を表す。
【0038】
上述したように、NRのための様々な既存の及び/又は提案された技術は、8~9SMTCサイクルのSセル・アクティブ化時間を必要とし、160msの最大SMTCに対して1.28~1.44秒の非常に長いアクティブ化時間をもたらす。これは、要求される負荷分散などのためにキャリアを使用することが困難であるため、スケジューリングの観点から非常に望ましくない。やはり上述したように、UEがRRC接続状態になった場合にSセルをアクティブ化し、実際の必要性にかかわらず、UEがRRC接続状態を離れるまでそれがアクティブ化されたままにすることによって、このような長いアクティブ化時間の影響を低減し、軽減し、及び/又は排除することが可能である。しかし、これは、UE自体に顕著な利点を提供することなく、Pセル及びSセルの両方を監視する必要性に起因して、UE電力消費の著しい増加につながる。
【0039】
これら及び他の例示的な問題及び/又は争点に対処するために、本開示の例示的な実施形態は、UE受信機のゲイン状態(例えば、ゲイン設定)の信頼性又は不確実性に応じて、NR Sセル・アクティブ化のための異なるアクティブ化手順を適用できる。このような技術を用いて、(例えば、自動ゲイン制御(AGC)と呼ばれる)有効なゲイン設定を決定するためにUEによって必要な時間は、LTE Sセル・アクティブ化手順で使用されるような従来の技術を適用することと比較して著しく低減されうる。従って、UE受信機のゲイン状態の信頼性への依存は、Sセルをアクティブ化するためにUEによって必要な時間を低減、改善、及び/又は最適化できる。例えば、Sセル・アクティブ化時間は、ゲイン状態の信頼性が低い場合よりも、ゲイン状態の信頼性が高い場合の方がより短い。いくつかの例示的な実施形態では、ゲイン状態の信頼性は、アクティブ化されるSセルに関してUEが以前どのような頻度で及び/又はどれくらい最近に測定した又は同期した(例えば、タイミングを取得した)かに少なくとも基づいて決定されうる。この頻度又は最近さは、Sセル・アクティブ化の開始前のSセルの参照信号の取得及び/又は測定のためのUE受信機の活動率に依存しうる。
【0040】
NR Sセルのアクティブ化時間(例えば、平均アクティブ化時間)を低減することに加えて、このような新規な技術の例示的な利点は、NR gNBによって提供されるPセル及びSセルにおいて、よりロバストなリソース利用及び/又はスケジューリングを含む。例示的な利点は、ゲイン探索の低減と、必要に応じてSセルを迅速にアクティブ化及び非アクティブ化する能力との両方に起因する、UE電力消費の低減も含む。このような例示的な利点は特に、NR及び/又はLTE/LTE‐Aデバイス及びネットワークにおけるキャリア・アグリゲーション(CA)又はデュアル・コネクティビティ(DC)の動作に関して、ワイヤレス通信ネットワーク及びデバイスに対する特定の改善を構成する。
【0041】
本書で開示される例示的な実施形態のより一般的な原理によれば、非アクティブ化された第2サービング・セル(例えば、Sセル)をアクティブ化するためのアクティブ化時間(Ta)は、UEがSセルをアクティブ化するように構成される前の少なくとも期間(T0)中にSセル上で測定を実行するために使用されるUE受信機活動率(Rr)に依存しうる。より具体的に、TaはRrに反比例しうる。いくつかの実施形態では、UEは、ネットワーク(例えば、UEのPSC)から、活動率Rr(又はRrに関連する及び/又はRrを決定できる1つ以上のパラメータ)を受信できる。
【0042】
本書に開示される例示的な実施形態は、UEが少なくとも第1サービング・セル(「セル1」、プライマリ・サービング・セル(PSC)又はPセル)で構成され、第2サービング・セル(セル2)をアクティブ化するようにさらに構成されるシナリオに関し、Sセルをアクティブ化すること、PSセルを追加することなどを含みうる。以下の議論において、「アクティブ化」という用語は、サービング・セルのアクティブ化、サービング・セルの追加、サービング・セルの構成などを指しうる。逆に、「非アクティブ化」という用語は、サービング・セルの非アクティブ化、サービング・セルの解放、サービング・セルの構成解除などを指しうる。サービング・セルの例はSセル、PSセルなどである。したがって、「アクティブ化手順」は、Sセルのアクティブ化(又は追加)、PSセルの追加などを指しうるが、「非アクティブ化手順」は、Sセルの非アクティブ化、PSセルの解放などを指しうる。
【0043】
Sセルについてのアクティブ化手順(又は、より単純に「アクティブ化」)は、ネットワーク・ノード(例えば、gNB)によって開始され、UEによって完了されてもよい。例示的なSセル・アクティブ化は例えば、ネットワーク・ノードがSセル・アクティブ化コマンドをUEへ送信することを含んでもよい。Sセルにまだ同期されていないならば、UEはSセルに同期し、その後、PDCCHを監視し、チャネル品質(例えば、CQI)を決定し、チャネル品質をネットワーク・ノードに報告する。報告された非ゼロCQI値はUEがSセルを成功裏にアクティブ化したことを示し、以降、Sセルでスケジュールされうる。
【0044】
上述の一般的な原理をさらに説明するために、TaとRrとの間の関係は、以下のように記述されうる。
‐Rrが、ある閾値(Gr)よりも高いならば、TaはTa1よりも大きくない。
‐そうでなく、Rr≦Grであるならば、TaはTa1よりも大きく、例えばTa=Ta2である。
セル2上での測定についてUE受信機活動率(Rr)に影響を及ぼし及び/又は決定できるパラメータの例は、サービング・セル又はSセル測定サイクル(Tm)、DRXサイクル周期(Td)、DRS機会周期などである。Tmの例は、160、256、320、640、及び1280msである。DRXサイクルの例は、10、40、80、160、320、640、1280、及び2560msである。DRS機会及びDRS機会周期の例は、それぞれSMTC及びSMTC期間である。
【0045】
いくつかの例示的な実施形態では、パラメータTm及びTdは、UEがその電力消費を低減できるようにするために使用されうる。パラメータTmはネットワーク・ノードによって構成されてもよく、非アクティブ化されたSセルを有するキャリアのセル上での測定をスケジューリングするためにUEによって使用されてもよい。例えば、UEは、典型的に測定サイクル(Tm)ごと及び/又はDRXサイクル(Td)ごとに1回、セル上で測定を実行する。上記の関係の文脈において、Rrは、Tm及び/又はTdの減少とともに増加する。
【0046】
したがって、アクティブ化時間Taはまた、Tm及び/又はTdに関連して決定されてもよい。1つの例示的な実施形態では、Taは、以下に従ってTm及び/又はTdに関して決定されうる。
‐Tmが、ある閾値(Gm)未満であるならば、TaはTa1よりも大きくない。
‐そうでなく、Tm≧Gmであるならば、TaはTa1よりも大きく、例えば、Ta=Ta2である。
‐Tdが、ある閾値(Gd)未満であるならば、TaはTa1より大きくない。
‐そうでなく、Td≧Gdであるならば、TaはTa1よりも大きく、例えば、Ta=Ta2である。
【0047】
別の例示的な実施形態では、Taは、以下に従ってTm及びTdに関して決定されうる。
‐F(Tm、Td)が、ある閾値(Gc)未満であるならば、TaはTa1より大きくない。
‐そうでなく、F(Tm、Td)≧Gcであるならば、TaはTa1よりも大きく、例えばTa=Ta2である。
例示的なF(Tm、Td)は、MAX(Tm、Td)、SUM(Tm、Td)、AVG(Tm、Td)などを含みうる。例示的な閾値Gcは、MAX(Gm、Gd)、SUM(Gm、Gd)、AVG(Gm、Gd)などを含む関数g(Gm、Gd)でありうる。上記において、Gmは測定サイクルについての閾値であり、GdはDRXサイクル長についての閾値である。例えば、測定サイクルがGm未満である場合に、UE受信機活動レベルが高いと仮定することができ、そうでないならば、UE活動は低いと考えることができる。同様に、DRXサイクル長がGd未満である場合に、UE活動レベルが高いと仮定することができ、そうでないならば、UE活動は低いと考えることができる。例示的な持続時間T0は、5秒、N1 DRXサイクル(例えば、5)、N2サービング・セル測定サイクル(例えば、5)などを含みうる。
【0048】
別の例示的な実施形態では、Taは、セル1(N3)をアクティブ化するためにUEによって必要なDRS機会の数、及びそのようなDRS機会の周期(Ts)の関数として決定されうる。例えば、Ta=h(N3、Ts、K)であり、ここで、Kはセル2をアクティブ化するためにプライマリ・サービング・セル(セル1)(例えば、Pセル)から受信されたコマンドを処理することと、セル1へフィードバックを送信することと、UE実装マージンなどとを含む、1つ以上の動作を実行するためにUEによって必要な時間である。上記式に基づくTaの具体例は、Ta=K+N3*Tsである。
【0049】
さらに、パラメータN3は、Ts、例えば、N3=h2(Ts)に依存しうる。例えば、Tsがある閾値(例えば、GTs)よりも小さいならば、N3はある閾値(例えば、GN3)よりも低く、そうでないならば、N3はGN3以上である。同様に、上述のアクティブ化時間Ta1及びTa2は、N3、Ts及びKの関数にも関連し得、例えば以下である。
Ta1=h2(N31、Ts、K)かつTa2=h3(N32、Ts、K)
(ただし、N32>N31)。上記一般化された式に基づくTa1及びTa2の具体例は、Ta1=K+N31*TsかつTa2=K+N32*Tsを含み、例示的な値は、Ta1=K+2*TsかつTa2=K+5*Tsとなるように、N31=2かつN32=5を含みうる。このような例示的な実施形態では、Taは、以下に従ってTmに関して決定されうる。
Tm≦640msならば、Ta=Ta1であり、ここでN31=2。
そうでなく、Tm>640msであるならば、Ta=Ta2であり、ここでN32=5である。
K=20ms及びTs=40msの例示的な値に基づいて、Ta1及びTa2は、それぞれ100ms及び220msである。言い換えれば、Tmが640msまでであるならば、UEは100ms以内にセル2をアクティブ化しなければならないが、Tmが640msを超えるならば、UEは220ms以内にセル2をアクティブ化しなければならない。
【0050】
別の例示的な実施形態では、Taは、Ta1=K+N31*Ts、Ta2=K+N32*Ts、かつTa2=K+N32*Tsに基づいて、以下に従ってTmに関して決定されうる。
‐Tm≦256msであるならば、Ta=Ta1であり、ここでN31=2。
‐そうでなく、256<Tm≦640msであるならば、Ta=Ta2であり、ここでN32=4。
‐そうでなく、Tm>640msであるならば、Ta=Ta3であり、ここでN33=6。
K=20ms及びTs=40msの例示的な値に基づいて、Ta1、Ta2及びTa3は、それぞれ100、180及び260msである。言い換えれば、Tmが256ms以下であるならば、UEは100ms以内にセル2をアクティブ化しなければならず、Tmが256msより大きく640ms以下であるならば、UEは180ms以内にセル2をアクティブ化しなければならず、Tmが640msより大きいならば、UEは260ms以内にセル2をアクティブ化しなければならない。
【0051】
図7は、本開示の1つ以上の例示的な実施形態によるワイヤレス・ネットワークにおいてユーザ機器(UE)のプライマリ・サービング・セル(PSC)とともに動作するためのセカンダリ・セル(Sセル)のアクティブ化のための例示的な方法及び/又は手順のフロー図である。図7に示す例示的な方法は例えば、(以下で説明する)図14に従って構成されたUEにおいて実施されうる。さらに、以下に説明されるように、図7に示される例示的な方法及び/又は手順は、本書に記載される例示的な利点を達成するために、図8及び/又は図13に示される例示的な方法及び/又は手順と協働して利用されうる。さらに、図7はブロックを特定の順序で示しているが、この順序は単に例示的なものであり、例示的な方法及び/又は手順の動作は図7に示したものとは異なる順序で実行されてもよく、異なる機能を有するブロックに組み合わされ及び/又は分割されてもよい。
【0052】
ブロック710において、UEは、受信機活動率を決定できる。例えば、受信機活動率は、上述したRrのようなSセル測定活動率パラメータでありうる。いくつかの実施形態では、UEは、ネットワーク・ノード(例えば、Pセル、制御PSCなど)から(例えば、パラメータとして)受信機活動率を受信できる。いくつかの実施形態では、UEは、ネットワーク・ノードから、受信機活動率を決定できる1つ以上のパラメータを受信できる。例えば、これらの1つ以上のパラメータは、Sセル測定サイクル、間欠受信(DRX)サイクル周期、復調参照信号(DRS)機会周期、及びSMTC)周期を含みうる。
【0053】
いくつかの実施形態では、受信機活動率(又はそれに関連するパラメータ)は、受信機活動率に従って測定されるべき1つ以上のSセルの識別を伴うことができる。他の実施形態において、特定のSセルは識別されず、代わりにUEは受信した情報が適用される特定のSセル(例えば、すべてのSセル)を暗黙的に理解する。
【0054】
いくつかの実施形態では、ブロック720において、UEは受信機活動率に従って、1つ以上のSセル上で1回以上の測定を実行できる。例えば、UEは、1つ以上のSセルのそれぞれによって送信されたSSB上でこのような測定を実行できる。測定の例は、セル・サーチ、信号品質測定(例えば、RSRQ、SINR等)、信号強度測定(例えば、経路損失、RSRP等)、タイミング測定(例えば、SFTD)等を含む。ブロック720の動作はオプションである。したがって、いくつかの例示的な実施形態では、UEは、受信機活動率を受信せず、又は受信機活動率に従って測定を実行しなくてもよい。他の実施形態では、UEは、他のSセル上ではなく、いくつかのSセル上で受信機活動率に従って測定を受信し、実行できる。いくつかの実施形態では、ブロック725において、UEは例えば、ネットワークからの非アクティブ化要求に基づいて、1つ以上のSセルのいくつか又はすべてを非アクティブ化できる。
【0055】
したがって、ブロック730に入る前に、UEは、任意の特定のSセルに対して以前に測定を実行していてもよいし、実行していなくてもよく、任意の以前の測定は過去にある持続時間で行われる。ブロック730において、UEは例えば、MACコマンド、RRCメッセージ、DL制御チャネル(例えば、PDCCH又はePDCCH)上で送信されるDCI(L1)メッセージなどを介してSセル・アクティブ化要求を受信することによって、特定のSセル(例えば、セル2)をアクティブ化するためのネットワーク・ノード(例えば、PSCをサービス提供又は制御するノード)によって構成されうる。Sセルは、好ましくはUEがアクティブ化要求を受信する前に非アクティブ化される。要求を受信すると、又はその直後に、ブロック735において、UEは受信機活動率に基づいて、特定のSセル(例えば、セル2)をアクティブ化できる。様々な実施形態では、ブロック735の動作が以下で説明するブロック740~790を含む様々な動作を含みうる。
【0056】
ブロック740において、UEは、Sセル(例えば、セル2)が最後に測定されてからの持続時間(T)を決定できる。例えば、UEは、ブロック710において決定された受信機活動率に従って、ブロック720においてセル2上で行われた最後の測定からの持続時間を決定できる。ブロック750において、UEは、Sセル(例えば、セル2)が「既知」であるか、あるいは「未知」であるかを決定するために、持続時間Tを第1閾値T0と比較できる。
【0057】
例えば、UEは、SセルがgNBによって追加(又は構成)されたが、その後、UEがSセルの信号(例えば、SSB)に対して全く、又は少なくとも最後のT0時間単位(例えば、5秒)以内に測定を実行していないことを決定することによって、セルが「未知」であることを決定できる。したがって、UEは「未知」Sセルのタイミングの知識を有さず、及び/又はUEが「未知」Sセルと同期していない。
【0058】
プライマリ・サービング・セル(例えば、Pセル)及びSセルは典型的には同期しているが、いくつかの理由でタイミング差が生じうる。並置されていないPセル及びSセルの場合に、UEの位置への伝搬遅延差は、UEによって観測されるように、Pセルに対するSセル・タイミングにおいて±30μsまでの不確実性(ΔT)をもたらしうる。また、UEにおけるタイミング差ΔTは、PセルとSセルとの間のNR PHY構成(例えば、サブキャリア間隔)差に依存しうる。上記の議論はPセル/Sセルキャリア・アグリゲーションに関するものであるが、デュアル・コネクティビティ(DC)構成におけるPSセルに関しても同様の問題が生じうる。
【0059】
これにかえて、ブロック750において、UEは、UEが適切なゲイン設定に関する何らかの知識を有するように、少なくとも最後のT0時間単位(例えば、5秒)の間にSセル上で測定が行われたことを決定することによって、セルが「既知」であることを決定できる。しかし、DRX又はSセル測定サイクルに応じて、最後の測定機会からいくらかの時間が経過したかもしれない。これは一般的にRRM測定には問題ではないが、SINR推定に大きく依存するCSI測定に影響する可能性がある。例えば、タイミング・ドリフト、周波数ドリフト、及び/又は不正確なゲイン設定は、SINR推定値をかなり劣化させる可能性がある。
【0060】
第1閾値は、受信機活動率及び/又は受信機活動率に関連するパラメータの関数であってもよく、これは上述の様々な機能及び/又は関係を含む。例えば、第1閾値は、Sセル測定サイクル、DRXサイクル周期、DRS機会周期、及び/又はSMTC周期の関数でありうる。
【0061】
ブロック750において、TがT0より大きい(すなわち、Sセルが「未知」である)とUEが決定したならば、例示的な方法及び/又は手順はブロック760に進み、ここで、UEは、以下でより詳細に説明される第1アクティブ化手順(例えば、「ブラインド」アクティブ化手順)を実行できる。一方、持続時間TがT0未満(すなわち、Sセルが「既知」)であるとUEが決定したならば、例示的な方法及び/又は手順はブロック765に進むことができ、ここで、UEは、以下でさらに詳細に説明される第2アクティブ化手順を実行できる。
【0062】
様々な実施形態では、ブロック765の動作は以下に説明されるブロック770~790の様々な動作を含みうる。ブロック770において、UEは、受信機活動率(図7において「RAR」と略される)が第2閾値T1未満であるかどうかを決定できる。RARがT1未満であるとUEが決定したならば、動作はブロック790に進み、UEは、以下でより詳細に説明される第2高速アクティブ化手順を実行する。一方、TがT1よりも小さくない(すなわち、T1≦T<T0)とUEが決定したならば、動作はブロック780に進み、UEは、以下でより詳細に説明される第2通常のアクティブ化手順を実行する。高速第2アクティブ化手順は持続時間Ta1を有することができ、通常第2アクティブ化手順は、Ta1よりも長い持続時間Ta2を有しうる。
【0063】
図8は、本開示の1つ以上の例示的な実施形態によるUEにおいて様々なSセル・アクティブ化手順を実行するための例示的な方法及び/又は手順のフロー図である。図8に示される例示的な方法は例えば、(以下で説明される)図14に従って構成されたユーザ機器(UE)において実施されうる。さらに、以下に説明されるように、図8に示される例示的な方法及び/又は手順は、本書で説明される様々な例示的な利点を提供するために、図7及び/又は図13に示される例示的な方法及び/又は手順と協働して利用されうる。さらに、図8は特定の順序でブロックを示すが、この順序は単に例示的なものであり、例示的な方法及び/又は手順の動作は図8に示されるものとは異なる順序で実行されてもよく、異なる機能を有するブロックに組み合わされ及び/又は分割されてもよい。
【0064】
図8に示される例示的な方法及び/又は手順は、それぞれが図7に示される例示的な方法及び/又は手順からの特定の出口ポイントに対応する3つの別個の入口ポイントを提供する。より具体的にはブロック810への入口ポイントがブロック760の「第1アクティブ化手順」に対応し、ブロック870への入口ポイントはブロック780の「第2通常アクティブ化手順」に対応し、ブロック890への入口ポイントはブロック790「第2高速アクティブ化手順」に対応する。「第1アクティブ化手順」(以下、「ブラインド・アクティブ化手順」と呼ぶ)は図8に示される動作を含むので、この手順は最初に以下で説明される。
【0065】
SセルがCA(又はDC)構成に追加されているが、UEがSセルの測定をまだ実行していないか、又はUEが直近のT0時間単位の間にSセルの信号(例えば、SSB)に対して測定をまだ実行していないならば、UEは、Sセルの「ブラインド・アクティブ化」を実行しなければならない。高レベルで、「ブラインド・アクティブ化」手順は、ゲインを決定する動作と、Sセルの存在を決定する動作と、ゲイン及びタイミング/周波数オフセット(例えば、同期)を微調整する動作と、CSI(例えば、CQI)を決定し報告する動作とを含む。これらの動作のタイミングは図9に示されている時間‐周波数グリッドによって説明され、これは、後続の図8の説明で参照される。
【0066】
ゲイン設定を決定する場合に、初期動作は、信号が適切に増幅されるが飽和されないように適切なLNA設定を決定することでありうる。飽和はゲインが高すぎると発生し、受信信号の歪みや干渉を引き起こす波形のクリッピングが発生する。共通のUE設計は、2つ又は3つの動作点、すなわちゲイン設定を有するLNAを使用する。前者の場合に、動作点は、それぞれ高ゲイン及び低ゲインと呼ばれうる。後者の場合に、これらは、それぞれ高ゲイン、中ゲイン及び低ゲインと呼ばれうる。以下の説明では3つの動作点が使用されるが、これは単に例示的なものであり、必要に応じて追加の動作点を使用できる。
【0067】
ブロック810において、UEは、ゲイン決定のために使用される初期SSBの前に初期ゲイン設定を選択する。初期SSBのタイミングは例えば、PSCによって提供されるPSC(例えば、Pセル又はPSセル)タイミング及びSセルSMTC情報から決定されうる。SMTC情報は、SMTC構成に関連する1つ以上のパラメータを含みうる。このようなパラメータの例は、SMTC周期、SMTCウィンドウ・サイズ(例えば、SSBの数)、SMTCオフセットなどである。
【0068】
ブロック810において、例えば、UEは、LNAについての中ゲイン設定と、他の増幅器(例えば、VGA)についてのデフォルト単位ゲイン設定とを選択できる。ブロック820において、UEは例えば、1つ以上の制御ワード及び/又はメッセージをそれぞれの増幅器に書き込むことによって、選択されたゲイン設定を特定の増幅器に適用する。ブロック830において、適用されたゲイン設定を使用して、UEは1回以上の電力測定(例えば、RSSI)を行い、そこからUEは受信信号が飽和しているか否かを判定できる。図9の文脈では、これらの電力測定は、(1)とラベル付けされた第1利用可能SSB上で実行される。
【0069】
ブロック840において、UEは、電力測定を使用して、より多くのゲイン設定が検討されるべきかどうかを判定する。例えば、初期中ゲイン設定を適用した後、UEは、低ゲイン設定及び高ゲイン設定が検査されるべきままであることを判定する。このような場合に、動作はブロック850に進み、ここでUEは電力測定に使用する次のゲイン設定を決定する。例えば、ブロック850のゲイン決定はブロック830の結果、例えば、第1SSBの受信中に飽和が検出されたかどうかに基づくことができる。中ゲインが飽和をもたらしたならば、UEは、次に低ゲイン設定を使用することを決定できる。そうでないならば、UEは、高ゲイン設定を使用することを決定できる。
【0070】
動作はブロック820に進み、ここでUEは新しく選択されたゲイン設定を適用し、その後ブロック830に進み、ここでUEは1回以上の電力測定(例えばRSSI)を行い、そこからUEは受信信号が飽和しているかどうかを判定できる。図9の文脈では、これらの電力測定は、(2)とラベル付けされた第2利用可能SSB上で実行される。ブロック840において、UEは、電力測定を使用して、より多くのゲイン設定が検討されるべきかどうかを再び判定する。例えば、3つ以上のゲイン設定(例えば、4つ)があるならば、UEは、2つの残りのゲイン設定のうちの1つが検査されるべきであると判定できる。
【0071】
しかし、3つのゲイン設定の場合に、UEは典型的に、飽和のない有効な動作点を生成するゲイン設定を決定するために、3つのうちの2つのみを検査する必要がある。このような場合、ブロック840において、UEは、取得した情報に基づいて、有効な動作点のためのLNAゲインを選択する。例えば、中ゲインが飽和となったならば、低ゲイン設定を選択する。中ゲインが飽和をもたらさなかったが、高いゲインがもたらしたならば、中ゲイン設定を選択する。そうでないならば、高ゲイン設定を選択する。
【0072】
その後、ブロック860において、UEは、別のSSB上で測定を実行することに基づいて、受信機ゲイン状態を決定し、記憶できる。例えば、UEは、以前にデフォルト単位ゲインに設定されたVGAのゲイン設定を決定することによって、選択されたゲイン設定を微調整できる。図9の文脈では、これらの測定は、(3)とラベル付けされた第3利用可能SSB上で実行される。ゲイン設定を微調整した後、UEは、受信機についての第1受信機ゲイン状態としてLNA及びVGAゲインを記憶する。
【0073】
ブロック870において、UEはSセル・タイミング及び/又は周波数オフセットを(すなわち、PSCに関して)決定し、記憶された第1受信機ゲイン状態を使用して無線リソース管理(RRM)測定を実行する。図9の文脈では、これらの動作は、(4)とラベル付けされた第4利用可能SSB上で実行され、記憶された第1受信機ゲイン状態はこの第4SSBの開始前に読み出され、適用される。例えば、UEは、SSBを備えるPSS、SSS、及び/又はDM‐RSを使用して、要求されたSセルのタイミング及び/又は周波数オフセットを決定できる。このような動作を実行した後、UEは、PSCとSセルとの間のタイミング・オフセットを知る。さらに、UEは、これらの受信信号に基づいて、受信機ゲインがさらに調整される必要があるかどうかを判定できる。さらに、UEは、例えばSSBを含むSSS及び/又はDM‐RSを使用してSセルの存在を決定するためにRRM測定(例えば、RSRP、RSRQ、RS‐SINR)を実行できる。
【0074】
UEは例えば、ブロック870動作の開始時のSセル・タイミングにおける不確実性の量に依存しうる様々な技術を使用して、ブロック870においてSセル・タイミング・オフセットを決定できる。いくつかのNR CA/DCシナリオでは、Sセル・タイミング不確実性の量は、以前の測定から決定された公称位置の周りで~60μs(例えば、+/-30μs)でありうる。これは、図10に示されている例示的な時間‐周波数グリッドの横軸に示されている。このような場合、不確実性の範囲をカバーする1つ以上の仮想タイミング・オフセットで測定の集合を行うことによって、タイミング・オフセットが決定されうる。集合内の個々の測定は、受信機の能力に従って、時間的に約半分のOFDMシンボルの間隔をあけることができる。
【0075】
集合内の測定の数はOFDMシンボル内のサブキャリア間隔(SCS)に依存し、これは各OFDMシンボルの持続時間に影響する。例えば、15kHzのSCSでは、図10の左端のサブグリッドに示すように、シンボル持続時間は1/15kHz又は~66μsとなる。このような場合、不確実性範囲をカバーするために1回又は1回の測定しか必要とされない。対照的に、120kHzのSCSは8.25μsのシンボル持続時間をもたらし、これは不確実性範囲をカバーするために最大15個の測定を必要とする。一般に、SCSが大きいほど、PSC(例えば、Pセル又はPSセル)タイミングとSセル・タイミングとの間の起こりうるオフセットの全範囲をカバーするために、より多くの測定が必要である。
【0076】
このような測定を行った後、UEは、適切なゲイン設定を決定する場合に、測定された集合内の最大値に対応するタイミングを選択できる。さらに、UEは、このようにして決定されたSセル・タイミング・オフセットを微調整するための様々な他の技術を使用できる。例えば、UEは、不確実性のウィンドウ内で受信された無線サンプルに対してSSSベースの整合フィルタリングを実行できる。このようにタイミング・オフセットを洗練した後、UEは適用された決定されたタイミング・オフセットを用いて同じ無線サンプルを後処理することによって、RRM測定(例えば、RSRP、RSRQなど)を実行できる。
【0077】
ブロック880において、実行された測定、ならびにブロック870において決定されたタイミング及び/又は周波数オフセット情報に基づいて、UEは格納された第1受信機ゲイン状態を第2受信機ゲイン状態に更新し、第1同期情報を記憶する。例えば、第1同期情報は、決定されたタイミング及び/又は周波数オフセット情報に基づくことができる。ブロック890において、UEはチャネル状態情報(CSI)を決定するために必要な無線リソース管理(RRM)測定を実行するために、記憶された第2受信機ゲイン状態及び第1同期情報を使用する。図9の文脈では、これらの動作が、(5)とラベル付けされた第5利用可能SSB上で実行される。UEは例えば、第5SSBを備えるDM‐RSを使用して、CSIを決定するために必要なRRM測定を実行できる。UEはまた、必要に応じて、第5SSBの受信に基づいて第2受信機ゲイン状態及び/又は第1同期情報を微調整し、将来の使用のために更新された値を記憶できる。例えば、UEは第2受信機ゲイン状態を第3受信機ゲイン状態に更新し、及び/又は第1同期情報を第2同期情報に更新できる。これらの動作を完了した後、UEはブロック895において、測定報告をネットワーク(例えば、PSC又はPセル)へ送信できる。測定報告はCSI、例えば、有効(非ゼロ)CQI値又はインデックスを含みうる。
【0078】
上述の「ブラインド・アクティブ化」とは対照的に、UEは、SセルがUEに「既知である」が直近のT1時間単位の間に測定されていないならば、Sセルの「通常アクティブ化」を実行できる。上述のように、UEが直近のT0時間単位の間にSセルの信号(例えば、SSB)について測定を実行したならば(ここで、T0>T1)、Sセルは「既知」でありうる。換言すれば、「通常アクティブ化」はSセルの直近の測定からの持続時間がT1とT0との間である場合に使用されうる。このような場合、UEの記憶されたゲイン設定が最小精度要件を満たす可能性が高い。高レベルで、「通常アクティブ化」は、ゲイン設定(例えば、第1受信機ゲイン状態)を微調整することと、タイミング及び/又は周波数オフセット(例えば、同期情報)を決定することと、CSI(例えば、CQI)を決定し報告することとを含みうる。
【0079】
これらの動作の例示的なタイミングが、図11に示される時間‐周波数グリッドによって示される。(1)とラベル付けされた第1SSBはSセル・アクティブ化コマンド、要求、及び/又はメッセージを受信する前に、UEがSセルについて測定した最後のSSBを表す。UEは、図7のブロック770において、直近に測定されたSSBと、(図11に(2)とラベル付けされている)Sセル・アクティブ化コマンドに続く最初のSSBとの間の持続時間Tが何らかの閾値T1(例えば、160ms)を超えることを決定する。このように、UEは図7のブロック770において「通常アクティブ化手順」を選択し、その後、図8のブロック870に進む。ブロック870において、UEはSセル・タイミング/周波数オフセットを決定し、図11において(2)とラベルが付されたSSBの受信に基づいて、(記憶されたゲイン状態及び/又は記憶された粗いタイミング/周波数オフセットを使用して)無線リソース管理(RRM)測定を実行する。その後、UEは、「ブラインド・アクティブ化」の場合に関して上述したように、図8のブロック880~895における動作を実行する。
【0080】
上述の「ブラインド・アクティブ化」及び「通常アクティブ化」とは対照的に、UEは、UEが最後のT1時間単位の間にSセルの信号(例えば、SSB)上で測定を実行したならば、Sセルの「高速アクティブ化」を実行できる。このような場合、Sセルは「既知」であり、UEの記憶されたゲイン設定及び/又はタイミング/周波数オフセットは、より高い精度要件を満たす可能性が高い。「高速アクティブ化」は、CSI(例えば、CQI)を決定し、報告することを含む。
【0081】
これらの動作のタイミングは、図12に示される時間‐周波数グリッドによって示される。(1)とラベル付けされた第1SSBは、Sセル・アクティブ化コマンド、要求、及び/又はメッセージを受信する前に、UEがSセルについて測定した最後のSSBを表す。UEは、図7のブロック770において、直近に測定されたSSBと、(図12に(2)とラベル付けされている)Sセル・アクティブ化コマンドに続く最初のSSBとの間の持続時間Tが閾値T1(例えば、160ms)未満であることを決定する。したがって、UEは、図7のブロック780において「高速アクティブ化手順」を選択し、その後、図8のブロック890に進む。その後、UEは、「ブラインド・アクティブ化」の場合に関して上述したブロック880~895における動作を実行する。
【0082】
図7及び8に示す例示的な方法及び/又は手順から生じるSセル・アクティブ化時間は、以下に示すように数値的に表すことができ、ここで、TP1、TP2及びTP3は、それぞれブラインド、通常、及び高速手順のアクティブ化時間を表す。
TP1=TmacProcessing+TactivationUncertainty+4SMTC+TSSB+TpostProcessing+TreportingUncertainty
TP2=TmacProcessing+TactivationUncertainty+1SMTC+TSSB+TpostProcessing+TreportingUncertainty
TP3=TmacProcessing+TactivationUncertainty+TSSB+TpostProcessing+TreportingUncertainty
ここで、
TactivationTimeUncertainty=1SMTC アクティブ化コマンドと、コマンド受信後の最初のSSBとの間の最大時間。
TreportingUncertainty=X1ミリ秒 CSI測定とアップリンク上の利用可能なリソースとの間の最大時間。例えば、X1は2msでありうる。X1はまた、使用されるUL信号の構成に依存しうる。
TpostProcessing=1ミリ秒 CSIを決定するための後処理のためのヘッドルーム。
TmacProcessing=X2 アクティブ化コマンド(MAC)の処理時間。例えば、X2は2msでありうる。X2はまた、使用されるUL信号の構成に依存しうる。
TSSB=4OFDMシンボル SSB受信の持続時間。
【0083】
図13は、本開示の1つ以上の例示的な実施形態によるプライマリ・サービング・セル(PSC)及び少なくとも1つの選択的にアクティブ化されたセカンダリ・セル(Sセル)を介して1つ以上のユーザ機器(UE)と通信するように構成されたネットワーク・ノード(例えば、基地局、eNB、gNBなど、又はこれらの構成要素)によって使用するための例示的な方法及び/又は手順のフロー図を示す。図13に示す例示的な方法は例えば、図15に従って構成されたネットワーク・ノード(後述)において実施されうる。さらに、以下に説明されるように、図13に示される例示的な方法及び/又は手順は、本書で説明される様々な例示的な利点を提供するために、図7及び/又は図8に示される例示的な方法及び/又は手順と協働して利用されうる。さらに、図13は特定の順序でブロックを示すが、この順序は単に例示的なものであり、例示的な方法及び/又は手順の動作は図13に示されるものとは異なる順序で実行されてもよく、異なる機能を有するブロックに組み合わされ及び/又は分割されてもよい。
【0084】
ブロック1310において、ネットワーク・ノードは、ネットワーク・ノードによってサービス提供される1つ以上のUEによる1つ以上のSセルのアクティブ化をサポートするために必要な受信機活動率を決定できる。例えば、ネットワーク・ノードは、1つ以上のUEについてのPSC(例えば、Pセル又はPSセル)、ならびに必要に応じて、要求に応じて、及び/又は所望に応じて、UEのうちの特定のものについてアクティブ化及び/又は非アクティブ化されうる1つ以上のSセルを提供してもよい。受信機活動率は、ネットワーク・ノードによって提供されるSセル及び/又は別のネットワーク・ノードによって提供されるSセルに適用できる。いくつかの実施形態では、受信機活動率は、上述のパラメータRrによって表されるか、又はこれに関連できる。さらに、測定活動率は、上述の様々な関係に従って、必要とされる、最適な、好ましい、及び/又は所望のSセル・アクティブ化時間に基づいて決定されうる。
【0085】
ブロック1320において、ネットワーク・ノードは、受信機活動率に関連する1つ以上のパラメータを、ネットワーク・ノードによってサービス提供される1つ以上のUEへ送信できる。パラメータは、様々なタイプのプロトコルを使用して、及び/又は様々なタイプのベアラ(例えば、ブロードキャスト、マルチキャスト、ユニキャストなど)を使用して、様々なタイプのメッセージで送信されうる。例えば、1つ以上のパラメータは、Sセル測定サイクル、間欠受信(DRX)サイクル周期、復調参照信号(DRS)機会周期、及びSMTC)周期のうちのいずれかを含みうる。いくつかの実施形態では、ネットワーク・ノードは、パラメータが適用される1つ以上のSセルの識別子を送信することもできる。
【0086】
いくつかの実施形態では、ブロック1330において、ネットワーク・ノードは、ネットワーク・ノードによって(例えば、提供されるPセルによって)サービス提供される特定のUEから、特定のSセルに関する第1有効測定報告を受信できる。測定報告は、ブロック1320において提供された受信機活動率及び/又は1つ以上の関連パラメータに従ってUEによって行われた測定を含みうる。いくつかの実施形態では、ブロック1335において、ネットワーク・ノードは特定のSセルを非アクティブ化する要求を特定のUEへ送信できる。いずれの場合も、ブロック1340に入る前に、特定のSセルは、特定のUEに関して非アクティブ化される。
【0087】
続いて、ブロック1340において、ネットワーク・ノードは、Sセル・アクティブ化要求を特定のUEへ送信できる。ブロック1350において、ネットワーク・ノードは、ブロック1330において送信されたアクティブ化要求に応答して、特定のSセルに関する第2有効測定報告をUEから受信できる。いくつかの例示的な実施形態では、有効測定報告は、有効CSI(例えば、非ゼロチャネル品質インジケータ(CQI)を有するCSI)を備えることができる。有効測定(例えば、CSI)報告は、上述の図7及び図8に示される例示的な手順を含む、様々な方法でUEによって生成されうる。
【0088】
いくつかの例示的な実施形態では、UEはまず、非アクティブ化Sセルから中間アクティブ化Sセルへの状態遷移を実行するように構成されてもよく、次のステップでUEは中間アクティブ化Sセルからアクティブ化Sセルへの状態遷移を実行するようにさらに構成されてもよい。アクティブ化されたSセルの状態は、他の例示的な実施形態に関して上述したものと同じである。中間アクティブ化Sセル状態では、UEは制御チャネル(例えば、PDCCH、ePDCCHなど)を監視/受信する必要がない。しかし、アクティブ化Sセル状態(又は通常/レガシーSセル・アクティブ化状態)では、UEはこのような制御チャネルを監視/受信する必要がある。
【0089】
しかし、両方の場合において、UEはSセルがアクティブ化されていることのインジケーションとして、測定結果(例えば、有効非ゼロCQI)を報告することを要求される。中間アクティブ化Sセル状態は、高速アクティブ化Sセル状態、遷移アクティブ化Sセルなどと呼ばれてもよい。中間アクティブ化Sセル状態は、UEが依然として同期を維持しながら電力を節約することを可能にし、例えば、ネットワーク・ノードがUEを連続的にスケジュールする必要がないバースト・トラフィックの下で使用されうる。しかし、中間アクティブ化Sセル状態から通常/レガシーSセル・アクティブ化への状態遷移持続時間(すなわち、UEが制御チャネルを監視できる場合)は、非アクティブ化Sセル状態から通常/レガシーSセル・アクティブ化への状態遷移持続時間よりもはるかにより短い。
【0090】
この例示的な実施形態の1つの側面によれば、中間Sセル・アクティブ化状態からSセル・アクティブ化状態への状態遷移を実行するためにUEによって必要な時間は、UEが中間Sセル・アクティブ化状態にある間のSセルに対するUEの活動レベルに依存する。例えば、中間Sセル・アクティブ化状態中のUEが、ある閾値(Gc)までの測定報告周期で構成されるならば、UEは特定の期間(Tx)内にSセルを(すなわち、中間Sセル・アクティブ化状態から)アクティブ化することが要求される。しかし、UEがGcよりも大きい測定報告周期で構成されるならば、UEはさらなる期間(Ty)内にSセルをアクティブ化することが要求され、ここで、例えば、Gcは160msでありうる。
【0091】
中間Sセル・アクティブ化状態で測定報告がより頻繁に行われる場合、UEは、Sセルのタイミング情報を既に更新している。したがって、UEは、より短い時間(例えば、Tx)内にSセルをアクティブ化できる。しかし、測定報告が中間Sセル・アクティブ化状態であまり頻繁に行われない場合、UEは、制御チャネル(例えば、PDCCH、ePDCCHなど)の受信を開始するために、UEがSセルを完全にアクティブ化できる前に、Sセルのタイミングを洗練する必要がありうる。一例として、Txは、受信されたメッセージを処理し、Sセルがアクティブ化されたことのインジケーションとしてフィードバック(例えば、ACK)を送信する時間でありうる。例えば、Txは8msでありうる。同じ例では、Tyは、受信されたメッセージを処理し、Sセルのタイミングを洗練し、Sセルがアクティブ化されたことのインジケーションとしてフィードバック(例えば、ACK)を送信する時間でありうる。例えば、Tyは8ms+Trefでありえ、ここで、Trefは1つ以上のスロット又はサブフレーム(例えば、2つのサブフレーム)の持続時間である。
【0092】
言い換えれば、いくつかの実施形態では、(ブロック1340において)特定のSセルをアクティブ化する要求を送信することと(ブロック1350において)第2有効測定報告を受信することとの間の第1持続時間は、(ブロック1320において)UEへ送信された1つ以上のパラメータの関数である。いくつかの実施形態では、第1有効測定報告がより早く(例えば、ブロック1330において)受信された場合、第1持続時間はまた、第1有効測定報告を受信することと、特定のSセルをアクティブ化する要求を送信することとの間の第2持続時間の関数である。
【0093】
例えば、第2持続時間が受信機活動率の関数である第1閾値T0よりも大きいならば、第1持続時間は、第1値以下でありうる。そうでないならば、第1持続時間は、第1値より小さい第2値以下でありうる。いくつかの実施形態では、第2持続時間がT0以下であるならば、第1持続時間は、受信機活動率及び/又は関連するパラメータに依存するか、又はそれらの関数でありうる。例えば、受信機活動率が第2閾値T1よりも大きいならば、第1持続時間は第2値以下でありうるが、そうでないならば、第2値よりも小さい第3の値以下でありうる。
【0094】
本書では方法、装置、デバイス、コンピュータ可読媒体及び受信機に関して様々な実施形態を上で説明したが、当業者はこのような方法が様々なシステム、通信デバイス、コンピューティング・デバイス、制御デバイス、装置、非一時的コンピュータ可読媒体などにおけるハードウェア及びソフトウェアの様々な組み合わせによって実施されうることを容易に理解するのであろう。図14は、本開示の様々な例示的な実施形態に従って構成可能な例示的なワイヤレス・デバイス又はユーザ機器(UE)のブロック図を示し、本書で上述した実施形態のうちの1つ以上による複数の送信及び/又は受信変換システムを構成及び/又は利用するための1つ以上の例示的な方法を備えるコンピュータ可読媒体上での命令の実行を含む。
【0095】
例示的なデバイス1400は、並列アドレス及びデータ・バス、シリアル・ポート、又は当業者に知られている他の方法及び/又は構造を備えることができるバス1470を介して、プログラム・メモリ1420及び/又はデータ・メモリ1430に動作可能に接続されうるプロセッサ1410を備えることができる。プログラム・メモリ1420は、プロセッサ1410によって実行されるソフトウェア・コード又はプログラムを含み、これは、例示的な装置1400が、例えば5G/NR、LTE、LTE‐A、UMTS、HSPA、GSM、GPRS、EDGE、1xRTT、CDMA2000、802.11WiFi(登録商標)、HDMI(登録商標)、USB、Firewire(登録商標)などとして一般に知られているような3GPP、3GPP2又はIEEEによって標準化された1つ以上の有線又はワイヤレス通信プロトコル、あるいは無線送受信機1440、ユーザ・インタフェース1450、及び/又はホスト・インタフェース1460とともに利用されうる他の任意の現在又は将来のプロトコルを含む、1つ以上の有線又は無線通信プロトコルを使用して通信することを容易にし、引き起こし及び/又はプログラムする。
【0096】
例えば、プロセッサ1410は、3GPPによって(例えば、NR及び/又はLTEについて)標準化されたMAC、RLC、PDCP、及びRRCレイヤ・プロトコルに対応するプログラム・メモリ1420に記憶されたプログラム・コードを実行できる。さらなる例として、プロセッサ1410は、無線送受信機1440とともに、直交周波数分割多重(OFDM)、直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)及び単一キャリア周波数分割多重アクセス(SC‐FDMA)のような対応するPHYレイヤ・プロトコルを実装するプログラム・メモリ1420に記憶されたプログラム・コードを実行できる。
【0097】
プログラム・メモリ1420はまた、無線送受信機1440、ユーザ・インタフェース1450、及び/又はホスト・インタフェース1460のような様々な構成要素の構成及び制御を含む、デバイス1400の機能を制御するためにプロセッサ1410によって実行されるソフトウェア・コードを含みうる。プログラム・メモリ1420はまた、本書で説明される例示的な方法及び/又は手順のいずれかを実施するコンピュータ実行可能命令を備える1つ以上のアプリケーション・プログラム及び/又はモジュールを備えることができる。このようなソフトウェア・コードは例えば、実装された方法ステップによって規定された所望の機能が保存されている限り、Java、C++、C、Objective C、HTML、XHTML、マシン・コード及びアセンブラのような、任意の既知又は将来開発されるプログラミング言語を使用して指定又は記述されうる。これに加えて又はこれにかえて、プログラム・メモリ1420は、デバイス1400から離れた外部記憶装置(図示せず)を備えることができ、この外部記憶装置から、命令を、デバイス1400内に配置された、又はデバイス1400に取り外し可能に結合されたプログラム・メモリ1420にダウンロードして、このような命令の実行を可能にできる。
【0098】
データ・メモリ1430は、プロセッサ1410が本書で説明される例示的な方法及び/又は手順のいずれかに対応する、又はこれらを備える動作を含む、デバイス1400のプロトコル、構成、制御及び他の機能で使用される変数を記憶するためのメモリ領域を備えることができる。さらに、プログラム・メモリ1420及び/又はデータ・メモリ1430は、不揮発性メモリ(例えば、フラッシュ・メモリ)、揮発性メモリ(例えば、スタティック又はダイナミックRAM)、又はこれらの組み合わせを備えることができる。さらに、データ・メモリ1430は、1つ以上のフォーマット(例えば、SDカード、メモリ・スティック、コンパクト・フラッシュなど)の取り外し可能なメモリ・カードを挿入及び取り外すことができるメモリ・スロットを含みうる。当業者は、プロセッサ1410が複数の個々のプロセッサ(例えば、マルチコア・プロセッサを含む)を備えることができ、その各々が、上述の機能の一部を実装することを認識するのであろう。このような場合、複数の個々のプロセッサは、プログラム・メモリ1420及びデータ・メモリ1430に共通に接続することもでき、複数の個々のプログラム・メモリ及びデータ・メモリ又はデータ・メモリに個別に接続することもできる。より一般的には、デバイス1400の様々なプロトコル及び他の機能は、アプリケーション・プロセッサ、信号プロセッサ、汎用プロセッサ、マルチコア・プロセッサ、ASIC、固定及び/又はプログラマブル・デジタル回路、アナログ・ベースバンド回路、無線周波数回路、ソフトウェア、ファームウェア、及びミドルウェアを含むが、これらに限定されないハードウェア及びソフトウェアの様々な組み合わせを備える多くの異なるコンピュータ構成で実装されうることを当業者は認識するのであろう。
【0099】
無線送受信機1440は、ワイヤレス通信標準及び/又はプロトコルなどをサポートする他の機器とデバイス1400が通信することを容易にする無線周波数送信機及び/又は受信機機能を備えることができる。いくつかの例示的な実施形態では、無線送受信機1440は、デバイス1400が3GPP及び/又は他の標準化団体によって標準化のために提案された様々なプロトコル及び/又は方法に従って、様々な5G/NRネットワークと通信することを可能にする送信機及び受信機を含む。例えば、このような機能は、他の図に関して本書に記載されるような、OFDM、OFDMA及び/又はSC‐FDMA技術に基づくPHYレイヤを実装するために、プロセッサ1410と協働して動作可能である。いくつかの例示的な実施形態では、無線送受信機1440は、図5を参照して上述したように示された受信機機能の一部又は全部を備えることができる。
【0100】
いくつかの例示的な実施形態では、無線送受信機1440は、デバイス1400が3GPPによって公布された標準に従って、様々なLTE LTEアドバンスト(LTE‐A)及び/又はNRネットワークと通信することを可能にできるLTE送信機及び受信機を含む。本開示のいくつかの例示的な実施形態では、無線送受信機1440は、デバイス1400がやはり3GPP標準に従って、様々な5G/NR、LTE、LTE‐A、UMTS及び/又はGSM/EDGEネットワークと通信するために必要な回路、ファームウェアなどを含む。本開示のいくつかの例示的な実施形態において、無線送受信機1440は、3GPP2標準に従って、デバイス1400が様々なCDMA2000ネットワークと通信するために必要な回路、ファームウェアなどを含む。
【0101】
本開示のいくつかの例示的な実施形態では、無線送受信機1440は、2.4GHz、5.6GHz及び/又は60GHzの領域の周波数を使用して動作するIEEE802.11WiFiのような無認可周波数帯域で動作する無線技術を使用して通信できる。本開示のいくつかの例示的な実施形態では、無線送受信機1440は、IEEE802.3イーサネット(登録商標)技術を使用することなどによって、有線通信が可能な送受信機を備えることができる。これらの実施形態の各々に特有の機能は、データ・メモリ1430と併せて、又はこれによってサポートされる、プログラム・メモリ1420に記憶されたプログラム・コードを実行するプロセッサ1410のような、デバイス1400内の他の回路と結合されうるか、又はこれによって制御されうる。
【0102】
ユーザ・インタフェース1450は、デバイス1400の特定の実施形態に応じて様々な形態をとることができ、又はデバイス1400に完全に存在しなくてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、ユーザ・インタフェース1450は、マイクロフォン、スピーカ、スライド可能ボタン、押下可能ボタン、ディスプレイ、タッチスクリーン・ディスプレイ、機械的又は仮想キーパッド、機械的又は仮想キーボード、及び/又は携帯電話に一般的に見られる任意の他のユーザ・インタフェース特徴物を含みうる。他の実施形態では、デバイス1400は、より大きなタッチスクリーン・ディスプレイを含むタブレット・コンピューティング・デバイスを備えることができる。このような実施形態では、ユーザ・インタフェース1450の機械的特徴物のうちの1つ以上は、当業者によく知られているように、タッチスクリーン・ディスプレイを使用して実装される互換の又は機能的に均等な仮想ユーザ・インタフェース特徴物(例えば、仮想キーパッド、仮想ボタンなど)によって置き換えることができる。他の実施形態では、デバイス1400は、特定の例示的な実施形態に応じて一体化、取り外し、又は取り外し可能にできる機械的キーボードを備えるラップトップ・コンピュータ、デスクトップ・コンピュータ、ワークステーションのようなデジタル・コンピューティング・デバイスでありうる。このようなデジタル・コンピューティング・デバイスはまた、タッチスクリーン・ディスプレイを備えることができる。タッチスクリーン・ディスプレイを有するデバイス1400の多くの例示的な実施形態は、本書で説明される、又は他のように当業者に知られている例示的な方法及び/又は手順に関連する入力のようなユーザ入力を受信できる。
【0103】
本開示のいくつかの例示的な実施形態では、デバイス1400は、デバイス1400の特徴及び機能によって様々な方法で使用されうる方向センサを備えることができる。例えば、デバイス1400は、ユーザがデバイス1400のタッチスクリーン・ディスプレイの物理的方向をいつ変更したかを決定するために、方向センサの出力を使用できる。方向センサからのインジケーション信号は、デバイス1400上で実行される任意のアプリケーション・プログラムに利用可能でありえ、その結果、アプリケーション・プログラムは、インジケーション信号がデバイスの物理的方向の約90度の変化を示す場合に、画面表示の方向を(例えば、縦長から横長に)自動的に変更しうる。この例示的な方法では、アプリケーション・プログラムは、デバイスの物理的方向にかかわらず、ユーザによって読み取り可能なように画面表示を維持できる。さらに、方向センサの出力は、本開示の様々な例示的な実施形態と併せて使用されうる。
【0104】
デバイス1400の制御インタフェース1460は、デバイス1400の特定の例示的な実施形態、及びデバイス1400が通信及び/又は制御することが意図される他の装置の特定のインタフェース要件に応じて、様々な形態をとることができる。例えば、制御インタフェース1460は、RS‐232インタフェース、RS‐485インタフェース、USBインタフェース、HDMIインタフェース、Bluetoothインタフェース、IEEE14144(「Firewire」)インタフェース、ICインタフェース、PCMCIAインタフェース等を備えることができる。本開示のいくつかの例示的な実施形態では、制御インタフェース1460は、上述のようなIEEE802.3イーサネットインタフェースを備えることができる。本開示のいくつかの例示的実施形態では、制御インタフェース1460は例えば、1つ以上のデジタル‐アナログ(D/A)及び/又はアナログ‐デジタル(A/D)コンバータを含むアナログ・インタフェース回路を備えることができる。
【0105】
当業者は、特徴、インタフェース、及び無線周波数通信標準の上記のリストは単に例示的なものであり、本開示の範囲を限定するものではないことを認識できる。言い換えれば、デバイス1400は例えば、ビデオ及び/又は静止画像カメラ、マイクロフォン、メディア・プレーヤ及び/又はレコーダなどを含む、図14に示されるよりも多くの機能を備えることができる。さらに、無線送受信機1440は、Bluetooth、GPS、及び/又はその他を含む追加の無線周波数通信標準を使用して通信するために必要な回路を含みうる。さらに、プロセッサ1410は、プログラム・メモリ1420に記憶されたソフトウェア・コードを実行して、このような追加機能を制御できる。例えば、GPS受信機から出力される指向性の速度及び/又は位置推定値は、本開示の様々な例示的な実施形態による様々な例示的な方法及び/又はコンピュータ可読媒体を含む、デバイス1400上で実行される任意のアプリケーション・プログラムに利用可能でありうる。
【0106】
図15は、他の図を参照して上述したものを含む、本開示の様々な実施形態に従って構成可能な例示的なネットワーク・ノード1500のブロック図を示す。いくつかの例示的な実施形態では、ネットワーク・ノード1500は、基地局、eNB、gNB、又はこれらの構成要素を備えることができる。ネットワーク・ノード1500は、並列アドレス及びデータ・バス、シリアル・ポート、又は当業者に知られている他の方法及び/又は構造を備えることができるバス1570を介してプログラム・メモリ1520及びデータ・メモリ1530に動作可能に接続されるプロセッサ1510を備える。いくつかの例示的な実施形態では、プロセッサ1510は、図5に示され、上でより詳細に論じられたプロセッサ500の機能のいくつか又はすべてを備えることができる。
【0107】
プログラム・メモリ1520は、上述の1つ以上の例示的な方法及び/又は手順を含む、本開示の様々な実施形態によるプロトコルを使用して1つ以上の他のデバイスと通信するようにネットワーク・ノード1500を構成及び/又は容易にできる、プロセッサ1510によって実行されるソフトウェア・コード(例えば、プログラム命令)を備える。プログラム・メモリ1520はまた、LTE、LTE‐A、及び/又はNRについて3GPPによって標準化されたPHY、MAC、RLC、PDCP及びRRCレイヤ・プロトコルのうちの1つ以上、あるいは無線ネットワーク・インタフェース1540及びコア・ネットワーク・インタフェース1550に関連して利用される任意の他の上位レイヤ・プロトコルのような、他のプロトコル又はプロトコル・レイヤを使用して1つ以上の他のデバイスとネットワーク・ノード1500が通信することを容易にし、具体的に構成できる、プロセッサ1510によって実行されるソフトウェア・コードを備えることができる。限定ではなく例として、3GPPによって標準化されているように、コア・ネットワーク・インタフェース1550はS1インタフェースを備えることができ、ワイヤレス・ネットワーク・インタフェース1550はUuインタフェースを備えることができる。プログラム・メモリ1520はさらに、無線ネットワーク・インタフェース1540及びコア・ネットワーク・インタフェース1550のような様々な構成要素の構成及び制御を含む、ネットワーク・ノード1500の機能を制御するためにプロセッサ1510によって実行されるソフトウェア・コードを含みうる。
【0108】
データ・メモリ1530は、プロセッサ1510がネットワーク・ノード1500のプロトコル、構成、制御、及び他の機能で使用される変数を記憶するためのメモリ領域を含みうる。したがって、プログラム・メモリ1520及びデータ・メモリ1530は、不揮発性メモリ(例えば、フラッシュ・メモリ、ハードディスクなど)、揮発性メモリ(例えば、スタティックRAM又はダイナミックRAM)、ネットワーク・ベース(例えば、「クラウド」)ストレージ、又はこれらの組み合わせを備えることができる。当業者は、プロセッサ1510が複数の個々のプロセッサ(図示せず)を備えることができ、この各々が上述の機能の一部を実施することを認識するのであろう。このような場合、複数の個々のプロセッサは、プログラム・メモリ1520及びデータ・メモリ1530に共通に接続されてもよく、又は複数の個々のプログラム・メモリ及び/又はデータ・メモリに個別に接続されてもよい。より一般的には、ネットワーク・ノード1500の様々なプロトコル及び他の機能がアプリケーション・プロセッサ、信号プロセッサ、汎用プロセッサ、マルチコア・プロセッサ、ASIC、固定デジタル回路、プログラマブル・デジタル回路、アナログ・ベースバンド回路、無線周波数回路、ソフトウェア、ファームウェア、及びミドルウェアを含むが、これらに限定されない、ハードウェア及びソフトウェアの多くの異なる組み合わせで実装されうることを、当業者は認識するだろう。
【0109】
無線ネットワーク・インタフェース1540は、送信機、受信機、信号プロセッサ、ASIC、アンテナ、ビームフォーミング・ユニット、及び、ネットワーク・ノード1500がいくつかの実施形態では、複数の互換ユーザ機器(UE)のような他の機器と通信することを可能にする他の回路を備えることができる。いくつかの例示的な実施形態では、無線ネットワーク・インタフェースは、LTE、LTE‐A、及び/又は5G/NRについて3GPPによって標準化されたPHY、MAC、RLC、PDCP、及びRRCレイヤ・プロトコルのような様々なプロトコル又はプロトコル・レイヤ、本書で上述したようなそれらの改善、又は無線ネットワーク・インタフェース1540と併せて利用される任意の他の上位レイヤのプロトコルを備えることができる。本開示のさらなる例示的な実施形態によれば、無線ネットワーク・インタフェース1540は、OFDM、OFDMA、及び/又はSC‐FDMA技術に基づくPHYレイヤを含みうる。いくつかの実施形態では、このようなPHYレイヤの機能が無線ネットワーク・インタフェース1540及びプロセッサ1510(メモリ1520内のプログラム・コードを含む)によって協調的に提供されうる。
【0110】
コア・ネットワーク・インタフェース1550は、ネットワーク・ノード1500がいくつかの実施形態では回線交換(CS)及び/又はパケット交換コア(PS)ネットワークのようなコア・ネットワーク内の他の機器と通信することを可能にする、送信機、受信機、及び他の回路を備えることができる。いくつかの実施形態では、コア・ネットワーク・インタフェース1550は、3GPPによって標準化されたS1インタフェースを備えることができる。いくつかの例示的な実施形態では、コア・ネットワーク・インタフェース1550は、1つ以上のSGW、MME、SGSN、GGSN、ならびに当業者に知られているGERAN、UTRAN、E‐UTRAN、及びCDMA2000コア・ネットワークに見られる機能を備える他の物理デバイスへの1つ以上のインタフェースを備えることができる。いくつかの実施形態では、これらの1つ以上のインタフェースは、単一の物理インタフェース上で一緒に多重化されてもよい。いくつかの実施形態では、コア・ネットワーク・インタフェース1550の下位レイヤは、非同期転送モード(ATM)、インターネット・プロトコル(IP)・オーバ・イーサネット、光ファイバ上のSDH、銅線上のT1/E1/PDH、マイクロ波無線、又は当業者に知られている他の有線又は無線伝送技術のうちの1つ以上を備えることができる。
【0111】
OA&Mインタフェース1560は、ネットワーク・ノード1500又はこれに動作可能に接続された他のネットワーク機器の動作、管理、及び保守のために、ネットワーク・ノード1500が外部ネットワーク、コンピュータ、データベースなどと通信することを可能にする、送信機、受信機、及び他の回路を備えることができる。OA&Mインタフェース1560の下位レイヤは、非同期転送モード(ATM)、インターネット・プロトコル(IP)・オーバ・イーサネット、光ファイバ上のSDH、銅線上のT1/E1/PDH、マイクロ波無線、又は当業者に知られている他の有線又は無線伝送技術のうちの1つ以上を備えることができる。さらに、いくつかの実施形態では、無線ネットワーク・インタフェース1540、コア・ネットワーク・インタフェース1550、及びOA&Mインタフェース1560のうちの1つ以上は、上にリストされた例のような単一の物理インタフェース上で一緒に多重化されてもよい。
【0112】
図16は、本開示の1つ以上の例示的な実施形態によるホスト・コンピュータとユーザ機器(UE)との間でオーバ・ザ・トップ(OTT)データ・サービスを提供するために使用可能な例示的なネットワーク構成のブロック図である。UE1610は例えば、LTE、LTE‐A及び5G/NRを含む上述のプロトコルに基づくことができる無線インタフェース1620を介して無線アクセス・ネットワーク(RAN)1630と通信できる。RAN1630は、1つ以上のネットワーク・ノード(例えば、基地局、eNB、gNB、コントローラなど)を含みうる。RAN1630は、上述した様々なプロトコル及びインタフェースに従って、コア・ネットワーク1640とさらに通信できる。例えば、RAN1630を備える1つ以上の装置(例えば、基地局、eNB、gNBなど)は、上述のコア・ネットワーク・インタフェース1450を介してコア・ネットワーク1640と通信できる。いくつかの例示的な実施形態では、RAN1630及びコア・ネットワーク1640は、上で論じた他の図に示すように構成及び/又は配置されうる。同様に、UE1610はまた、上述の他の図に示されるように構成及び/又は配置されうる。
【0113】
コア・ネットワーク1640は、当業者に知られている種々のプロトコル及びインタフェースに従って、インターネット1650として図16に示されている外部パケット・データ・ネットワークとさらに通信できる。多くの他のデバイス及び/又はネットワークも、例示的なホスト・コンピュータ1660のようなインターネット1650に接続し、これを介して通信できる。いくつかの例示的な実施形態では、ホスト・コンピュータ1660は、インターネット1650、コア・ネットワーク1640、及びRAN1630を媒介として使用して、UE1610と通信できる。ホスト・コンピュータ1660は、サービス・プロバイダの所有権及び/又は制御下にあるサーバ(例えば、アプリケーション・サーバ)とできる。ホスト・コンピュータ1660は、OTTサービス・プロバイダによって、又はサービス・プロバイダの代わりに別のエンティティによって動作されうる。
【0114】
例えば、ホスト・コンピュータ1660は、コア・ネットワーク1640及びRAN1630の設備を使用して、ホスト・コンピュータ1660への/からの発信/着信通信のルーティングを意識することができない、オーバ・ザ・トップ(OTT)パケット・データ・サービスをUE1610に提供できる。同様に、ホスト・コンピュータ1660は、ホスト・コンピュータからUEへの送信のルーティング、例えばRAN1630を介した送信のルーティングを意識することができない。例えば、ホスト・コンピュータからUEへのストリーミング(単方向)オーディオ及び/又はビデオ、ホスト・コンピュータとUEとの間の対話(双方向)オーディオ及び/又はビデオ、対話型メッセージング又はソーシャル・コミュニケーション、対話型仮想又は拡張現実などを含む、図16に示される例示的な構成を使用して、様々なOTTサービスが提供されうる。
【0115】
図16に示される例示的なネットワークはまた、本書で開示される例示的な実施形態によって改善されるデータ速度、レイテンシ、及び他の要因を含むネットワーク性能メトリックを監視する測定手順及び/又はセンサを含みうる。例示的なネットワークはまた、測定結果の変動に応答してエンドポイント(例えば、ホスト・コンピュータ及びUE)間のリンクを再構成するための機能を含みうる。このような手順及び機能は知られており、実践されている。ネットワークがOTTサービス・プロバイダから無線インタフェースを隠すか又は抽象化するならば、測定は、UEとホスト・コンピュータとの間の独自のシグナリングによって容易にされうる。
【0116】
本書で説明するように、CA及びDCにおけるSセル・アクティブ化の性能を改善する例示的な実施形態は、UE1610及びRAN1630がホスト・コンピュータ1660とUE1610との間の特定のOTTサービスの要件を満たすことを可能にすることによって、重要な役割を果たすことができる。NR Sセルについてのアクティブ化時間(例えば、平均アクティブ化時間)の削減は、NR gNBによって提供されるPSC(例えば、Pセル及び/又はPSセル)及びSセルにおいて、よりロバストなリソース利用及び/又はスケジューリングを提供する。ネットワークが、ユーザのニーズに従ってSセルを迅速にアクティブ化及び非アクティブ化することを可能にすることによって、これらの技術はカバレッジ・エリアにおけるデータ・スループットを改善し、より多くのユーザが過剰な電力消費又はユーザ体験に対する他の劣化なしに、様々なカバレージ条件においてストリーミング・ビデオのようなデータ集中的サービスを利用することを可能にする。
【0117】
本書で説明するように、デバイス及び/又は装置は半導体チップ、チップセット、又はこのようなチップ又はチップセットを備える(ハードウェア)モジュールによって表されうる。しかし、これはハードウェア実装される代わりに、デバイス又は装置の機能が実行のための、又はプロセッサ上で実行される実行可能ソフトウェア・コード部分を備えるコンピュータ・プログラム又はコンピュータ・プログラム製品のようなソフトウェア・モジュールとして実装される可能性を排除しない。さらに、デバイス又は装置の機能は、ハードウェア及びソフトウェアの任意の組み合わせによって実装されうる。デバイス又は装置は、機能的に互いに協働するか、又は互いに独立しているかにかかわらず、複数のデバイス及び/又は装置のアセンブリと見なすこともできる。さらに、デバイス又は装置の機能が保存される限り、デバイス及び装置は、システム全体にわたって分散された形で実装されうる。このような原理及び類似の原理は、当業者に知られていると考えられる。
【0118】
上記は、単に本開示の原理を例示するものである。本書の教示を考慮すれば、記載された実施形態に対する様々な修正及び変更が当業者には明らかであろう。したがって、当業者は本書では明示的に示されていないか、又は説明されていないが、本開示の原理を具体化し、したがって本開示の精神及び範囲内にありうる多数のシステム、配置及び手順を考案できることが理解されよう。当業者には理解されるように、様々な異なる例示的な実施形態を互いに一緒に使用することができ、またそれらと交換可能に使用できる。さらに、本書、図面、及びその例示的な実施形態を含む、本開示で使用される特定の用語は例えばデータ及び情報を含むが、これらに限定されない特定の例では同義的に使用できる。これらの単語及び/又は互いに同義でありうる他の単語は本書において同義に使用されうるが、そのような単語が同義に使用されないことを意図されうる場合がありうることを理解されたい。さらに、従来技術の知識が上記の参照により明示的に組み込まれていない限り、その全体が本書に明示的に組み込まれる。参照される全ての刊行物は、その全体が参照により本書に組み込まれる。
【0119】
本開示の例示的な実施形態は以下にリストされた実施形態を含むが、これらに限定されない。
1.ユーザ機器(UE)によって、ワイヤレス・ネットワークにおいて前記UEのプライマリ・サービング・セル(PSC)とともに動作するためのセカンダリ・セル(Sセル)のアクティブ化のためのチャネル状態情報(CSI)を決定するために使用される方法であって、前記方法は、
前記Sセルを識別するアクティブ化要求を前記PSCから受信することと、
前記Sセルによって送信された信号ブロックの前記UEによる最後の測定からの持続時間(T)を決定することと、
前記持続時間が第1閾値(T0)以上であるかどうかを判定することと、
前記持続時間が前記第1閾値以上である場合に、前記CSIを決定するためにブラインド・アクティブ化手順を実行することと、
そうでない場合に、前記持続時間が第2閾値(T1)未満であるかどうかを判定することと、
前記持続時間が前記第2閾値未満である場合に、前記CSIを決定するために高速アクティブ化手順を実行することと、
そうでない場合に、前記CSIを決定するために通常アクティブ化手順を実行することと、を有する方法。
2.実施形態1に記載の方法であって、前記CSIを前記PSCへ送信することをさらに有する、方法。
3.実施形態1又は2に記載の方法であって、
前記PSCからSセル測定活動率パラメータを受信することと、
前記活動率パラメータに基づいて、前記Sセルによって送信された信号ブロックに対して1回以上の測定を実行することと、をさらに有する、方法。
4.実施形態1乃至3の何れか1つに記載の方法であって、前記ブラインド・アクティブ化手順は、前記UEを有する受信機について、前記Sセルに対応する第1ゲイン状態を、
前記Sセルによって送信された1つ以上の信号ブロックのそれぞれにおいて、電力を測定し、測定飽和を検出することであって、各信号ブロックは、第1増幅器についての複数のゲイン設定のうちの1つを使用して受信される、ことと、
前記電力測定及び飽和検出に基づいて、前記複数のゲイン設定のうちの1つを選択することと、
前記Sセルによって送信されたさらなる信号ブロック内の電力を測定することであって、前記さらなる信号ブロックは、前記第1増幅器についての前記選択されたゲイン設定を使用して受信される、ことと、
前記さらなる信号ブロックで測定された前記電力に基づいて、第2増幅器についてのゲイン設定を決定することと、
前記第1増幅器についての前記選択されたゲイン設定と、前記第2増幅器についての前記決定されたゲイン設定とを、前記Sセルに対応する前記受信機についての前記第1ゲイン状態として記憶することと、によって決定することを有する、方法。
5.実施形態4に記載の方法であって、前記ブラインド・アクティブ化手順は、前記記憶された第1ゲイン状態と、前記記憶された第1同期情報とを使用して、通常アクティブ化手順を実行することをさらに有する、方法。
6.実施形態1乃至5の何れか1つに記載の方法であって、前記通常アクティブ化手順は、
両方とも前記Sセルに対応する、第1ゲイン状態及び記憶された第1同期情報を、前記UEを備える受信機に適用することと、
前記適用された第1ゲイン状態及び第1同期情報に基づいて、前記Sセルによって送信された第1信号ブロックに対して1回以上の第1測定を実行することと、
前記第1測定に基づいて、
前記第1ゲイン状態を第2ゲイン状態に更新することと、
前記第1同期情報を第2同期情報に更新することと、を有する、方法。
7.実施形態6に記載の方法であって、
前記Sセルによって送信された第1信号ブロックに対して1回以上の第1測定を実行することは、
Sセル・タイミング不確実性の範囲をカバーする1つ以上のタイミング・オフセットのそれぞれにおいて少なくとも1回の第1測定を実行することと、
それぞれのタイミング・オフセットの最大第1測定に対応するタイミング・オフセットのうちの特定の1つを選択することと、を実行することと、を有し、
前記第1同期情報を第2同期情報に更新することは、前記選択されたタイミング・オフセットに基づいており、
前記第1ゲイン状態を前記第2ゲイン状態に更新することは、前記選択されたタイミング・オフセットに対応する前記最大第1測定に基づいている、方法。
8.実施形態6又は7に記載の方法であって、前記通常アクティブ化手順は、前記第2ゲイン状態及び前記第2同期情報を使用して高速アクティブ化手順を実行することをさらに有する、方法。
9.実施形態1乃至8の何れか1つに記載の方法であって、前記高速アクティブ化手順は、
前記第2ゲイン状態及び前記第2同期情報を前記受信機に適用することと、
前記適用された第2ゲイン状態及び第2同期情報に基づいて、前記Sセルによって送信された第2信号ブロックに対して1回以上の第2測定を実行することと、
前記1回以上の第2測定に基づいて前記CSIを決定することと、を有する、方法。
10.実施形態9に記載の方法であって、前記高速アクティブ化手順は、前記1回以上の第2測定に基づいて、前記第2ゲイン状態及び前記記憶された同期情報のうちの少なくとも1つを更新することをさらに有する、方法。
11.実施形態1乃至10の何れか1つに記載の方法であって、PSCは、プライマリ・セル(Pセル)と、プライマリ・セカンダリ・セル(PSセル)とのうちの1つである、方法。
12.プライマリ・サービング・セル(PSC)及び少なくとも1つの選択的にアクティブ化されたセカンダリ・セル(Sセル)を介して1つ以上のユーザ機器(UE)と通信するように構成されたネットワーク・ノードによって使用される方法であって、前記方法は、
前記1つ以上のUEによる1つ以上のSセルのアクティブ化をサポートするために必要なSセル測定活動率を決定することと、
前記Sセル測定活動率を表すパラメータを前記1つ以上のUEへ送信することと、
前記1つ以上のUEのうちの特定のUEへ、前記Sセル測定活動率を表す前記パラメータによってカバーされる特定のSセルをアクティブ化する要求を送信することと、
前記特定のUEから、前記特定のSセルに関する有効測定報告を受信することと、を有する方法。
13.ユーザ機器(UE)であって、前記UEは、ワイヤレス・ネットワークにおいて前記UEのプライマリ・サービング・セル(PSC)とともに動作するためのセカンダリ・セル(Sセル)のアクティブ化のためのチャネル状態情報(CSI)を決定するように構成され、前記UEは、
無線送受信機と、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサによって実行された場合に、前記UEを、
前記Sセルを識別するアクティブ化要求を前記Pセルから受信することと、
前記Sセルの前記UEによる最後の測定からの持続時間(T)を決定することと、
前記持続時間が第1閾値(T0)以上であるかどうかを判定することと、
前記持続時間が前記第1閾値以上である場合に、前記CSIを決定するためにブラインド・アクティブ化手順を実行することと、
そうでない場合に、前記持続時間が第2閾値(T1)未満であるかどうかを判定することと、
前記持続時間が前記第2閾値未満である場合に、前記CSIを決定するために高速アクティブ化手順を実行することと、
そうでない場合に、前記CSIを決定するために通常アクティブ化手順を実行すること(780)と、を行うように構成するプログラム命令を記憶する少なくとも1つのメモリと、を備えるUE。
14.実施形態13に記載のユーザ機器(UE)であって、前記命令の実行は、前記UEを、前記CSIを前記PSCへ送信するようにさらに構成する、UE。
15.実施形態13又は14に記載のユーザ機器(UE)であって、
前記PセルからSセル測定活動率パラメータを受信することと、
前記活動率パラメータに基づいて、前記Sセルによって送信された信号ブロックに対して1回以上の測定を実行することと、をさらに有する、UE。
16.実施形態13乃至15の何れか1つに記載のユーザ機器(UE)であって、前記命令の実行は、前記UEを、前記UEを有する受信機について、前記Sセルに対応する第1ゲイン状態を、
前記Sセルによって送信された1つ以上の信号ブロックのそれぞれにおいて、電力を測定し、測定飽和を検出することであって、各信号ブロックは、第1増幅器についての複数のゲイン設定のうちの1つを使用して受信される、ことと、
前記電力測定及び飽和検出に基づいて、前記複数のゲイン設定のうちの1つを選択することと、
前記Sセルによって送信されたさらなる信号ブロック内の電力を測定することであって、前記さらなる信号ブロックは、前記第1増幅器についての前記選択されたゲイン設定を使用して受信される、ことと、
前記さらなる信号ブロックで測定された前記電力に基づいて、第2増幅器についてのゲイン設定を決定することと、
前記第1増幅器についての前記選択されたゲイン設定と、前記第2増幅器についての前記決定されたゲイン設定とを、前記Sセルに対応する前記受信機についての前記第1ゲイン状態として記憶することと、によって決定することによって、前記ブラインド・アクティブ化手順を実行するように構成する、UE。
17.実施形態16に記載のユーザ機器(UE)であって、前記命令の実行は、前記UEを、前記記憶された第1ゲイン状態と、前記記憶された第1同期情報とを使用して、通常アクティブ化手順を実行することによって前記ブラインド・アクティブ化手順を実行するようにさらに構成する、UE。
18.実施形態13乃至17の何れか1つに記載のユーザ機器(UE)であって、前記命令の実行は、前記UEを、
両方とも前記Sセルに対応する、第1ゲイン状態及び記憶された第1同期情報を、前記UEを備える受信機に適用することと、
前記適用された第1ゲイン状態及び第1同期情報に基づいて、前記Sセルによって送信された第1信号ブロックに対して1回以上の第1測定を実行することと、
前記第1測定に基づいて、
前記第1ゲイン状態を第2ゲイン状態に更新することと、
前記第1同期情報を第2同期情報に更新することと、によって、前記通常アクティブ化手順を実行するようにさらに構成する、UE。
19.実施形態18に記載のユーザ機器(UE)であって、前記命令の実行は、
Sセル・タイミング不確実性の範囲をカバーする1つ以上のタイミング・オフセットのそれぞれにおいて少なくとも1回の第1測定を実行することと、
それぞれのタイミング・オフセットの最大第1測定に対応するタイミング・オフセットのうちの特定の1つを選択することと、を実行することと、によって前記Sセルによって送信された前記第1信号ブロックに対して1回以上の第1測定を実行するようにさらに構成し、
前記第1同期情報を第2同期情報に更新することは、前記選択されたタイミング・オフセットに基づいており、
前記第1ゲイン状態を前記第2ゲイン状態に更新することは、前記選択されたタイミング・オフセットに対応する前記最大第1測定に基づいている、UE。
20.実施形態18又は19に記載のユーザ機器(UE)であって、前記命令の実行は、前記UEを、前記第2ゲイン状態及び前記第2同期情報を使用して高速アクティブ化手順を実行することによって前記通常アクティブ化手順を実行するようにさらに構成する、UE。
21.実施形態13乃至20の何れか1つに記載のユーザ機器(UE)であって、前記命令の実行は、前記UEを、
前記第2ゲイン状態及び前記第2同期情報を前記受信機に適用することと、
前記適用された第2ゲイン状態及び第2同期情報に基づいて、前記Sセルによって送信された第2信号ブロックに対して1回以上の第2測定を実行することと、
前記1回以上の第2測定に基づいて前記CSIを決定することと、によって前記高速アクティブ化手順を実行するようにさらに構成する、UE。
22.実施形態21に記載のユーザ機器(UE)であって、前記命令の実行は、前記UEを、前記1回以上の第2測定に基づいて、前記第2ゲイン状態及び前記記憶された同期情報のうちの少なくとも1つを更新することによって前記高速アクティブ化手順を実行するようにさらに構成する、UE。
23.実施形態13乃至22の何れか1つに記載のユーザ機器(UE)であって、PSCは、プライマリ・セル(Pセル)と、プライマリ・セカンダリ・セル(PSセル)とのうちの1つである、UE。
24.プライマリ・サービング・セル(PSC)及び少なくとも1つの選択的にアクティブ化されたセカンダリ・セル(Sセル)を介して1つ以上のユーザ機器(UE)と通信するように構成されたネットワーク・ノードであって、前記ネットワーク・ノードは、
無線インタフェースと、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサによって実行された場合に、前記ネットワーク・ノードを、
前記1つ以上のUEによる1つ以上のSセルのアクティブ化をサポートするために必要なSセル測定活動率を決定することと、
前記Sセル測定活動率を表すパラメータを前記1つ以上のUEへ送信することと、
前記1つ以上のUEのうちの特定のUEへ、前記Sセル測定活動率を表す前記パラメータによってカバーされる特定のSセルをアクティブ化する要求を送信することと、
前記特定のUEから、前記特定のSセルに関する有効測定報告を受信することと、を行うように構成するポログラム命令を記憶する少なくとも1つのメモリと、を備えるネットワーク・ノード。
25.少なくとも1つのプロセッサによって実行された場合に、実施形態1乃至11の何れか1つに記載の方法に対応する動作を実行することによって、ユーザ機器(UE)を、ワイヤレス・ネットワークにおいて前記UEのプライマリ・サービング・セル(Pセル)とともに動作するためのセカンダリ・セル(Sセル)のアクティブ化のためのチャネル状態情報(CSI)を決定するように構成するプログラム命令を記憶する非一時的なコンピュータ可読媒体。
26.少なくとも1つのプロセッサによって実行された場合に、プライマリ・サービング・セル(Pセル)及び1つ以上の選択的にアクティブ化されたセカンダリ・セル(Sセル)を介して1つ以上のユーザ機器(UE)と通信するように構成されたネットワーク・ノードを、実施形態12に対応する動作を実行するように構成するプログラム命令を記憶する非一時的なコンピュータ可読媒体。
図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【手続補正書】
【提出日】2022-04-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス・ネットワーク内のネットワーク・ノードと通信するように構成されたユーザ機器(UE)によって、前記ワイヤレス・ネットワークにおいて前記UEのプライマリ・サービング・セル(Pセル)とともに動作するためのセカンダリ・セル(Sセル)のアクティブ化のために実行される方法であって、前記方法は、
Sセル測定サイクルに基づいて前記UEについての受信機活動率を決定すること(710)と、
前記Pセルから、前記Sセルを識別するアクティブ化要求を受信すること(730)と、
前記アクティブ化要求を受信した場合に、前記受信機活動率に基づいて前記Sセルについての複数のアクティブ化手順のうちの1つを選択すること(735)と、
前記選択されたアクティブ化手順に基づいて前記Sセルをアクティブ化すること(735)と、を有する、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、前記受信機活動率に基づいて前記Sセルについての複数のアクティブ化手順のうちの1つを選択すること(735)は、
前記Sセルによって送信された信号の前記UEによる最後の測定からの持続時間Tを決定すること(740)と、
前記受信機活動率の関数である第1閾値(T0)よりもTが大きいかどうかを判定すること(750)と、
TがT0よりも大きいならば、第1アクティブ化手順(760)に従って前記Sセルをアクティブ化することと、
そうでないならば、第2アクティブ化手順(765)に従って前記Sセルをアクティブ化することと、を有する、方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法であって、T0は、前記受信機活動率の整数倍である、方法。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の方法であって、前記第1アクティブ化手順(760)は、
前記Sセルによって送信された1つ以上の信号ブロックのそれぞれにおいて、電力を測定し、測定飽和を検出することであって、各信号ブロックは、第1増幅器についての複数のゲイン設定のうちの1つを使用して受信される、こと(810~830、850)と、
前記電力測定及び飽和検出に基づいて、前記ゲイン設定のうちの1つを選択すること(840)と、
前記Sセルに対応する第1受信機ゲイン状態を決定することであって、
前記Sセルによって送信されたさらなる信号ブロックにおいて電力を測定することであって、前記さらなる信号ブロックは、前記第1増幅器についての前記選択されたゲイン設定を使用して受信される、ことと、
前記さらなる信号ブロックにおいて測定された前記電力に基づいて、第2増幅器についてのゲイン設定を決定することと、
前記第1増幅器についての前記選択されたゲイン設定と、前記第2増幅器についての前記決定されたゲイン設定とを前記第1受信機ゲイン状態として記憶することと、を有する、こと(860)と、を有する、方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法であって、前記第1アクティブ化手順(760)は、前記記憶された第1受信機ゲイン状態を使用して前記第2アクティブ化手順(765)を実行することをさらに有する、方法。
【請求項6】
請求項2乃至5の何れか1項に記載の方法であって、前記第2アクティブ化手順(765)を選択することは、
前記受信機活動率が第2閾値(T1)未満であるかどうかを判定すること(770)と、
前記受信機活動率がT1未満であるならば、持続時間Ta1を有する高速第2アクティブ化手順(790)を選択することと、
そうでないならば、Ta1よりも大きい持続時間Ta2を有する通常第2アクティブ化手順(780)を選択することことと、を有する、方法。
【請求項7】
請求項4又は5に従属する請求項6に記載の方法であって、前記通常第2アクティブ化手順(780)を選択することは、
前記記憶された第1受信機ゲイン状態を使用して、前記Sセルによって送信された第1信号ブロックに対して1回以上の第1測定を実行すること(870)と、
前記第1測定に基づいて、
前記記憶された第1受信機ゲイン状態を第2受信機ゲイン状態に更新することと、
第1同期情報を記憶することと、の動作を実行すること(880)と、を有する、方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法であって、
前記Sセルによって送信された第1信号ブロックに対して1回以上の第1測定を実行すること(870)は、
Sセル・タイミング不確実性の範囲をカバーする1つ以上のタイミング・オフセットのそれぞれにおいて少なくとも1回の第1測定を実行することと、
それぞれのタイミング・オフセットについての最大第1測定に対応する、前記タイミング・オフセットのうちの特定の1つを選択することと、を有し、
前記記憶された第1同期情報は、前記選択されたタイミング・オフセットに基づいており、
前記第1受信機ゲイン状態を前記第2受信機ゲイン状態に更新することは、前記選択されたタイミング・オフセットに対応する前記最大第1測定に基づいている、方法。
【請求項9】
請求項7又は8に記載の方法であって、前記通常第2アクティブ化手順(780)は、前記第2受信機ゲイン状態及び前記第1同期情報を使用して、前記高速第2アクティブ化手順(790)を実行することをさらに有する、方法。
【請求項10】
請求項7乃至9の何れか1項に記載の方法であって、前記高速第2アクティブ化手順(790)は、
前記第2受信機ゲイン状態及び前記第1同期情報を使用して、前記Sセルによって送信された第2信号ブロックに対して1回以上の第2測定を実行することと、
前記1回以上の第2測定に基づいて、前記Sセルについてチャネル状態情報(CSI)を決定することと、の動作(890)を有する、方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法であって、前記高速第2アクティブ化手順(790)は、前記1回以上の第2測定に基づいて、前記記憶された第2受信機ゲイン状態と前記記憶された第1同期情報とのうちの少なくとも1つを更新することをさらに有する、方法。
【請求項12】
請求項1乃至11の何れか1項に記載の方法であって、前記Sセル測定サイクルは、前記ネットワーク・ノードからパラメータとして受信される、方法。
【請求項13】
プライマリ・サービング・セル(Pセル)と、少なくとも1つの選択的にアクティブ化されたセカンダリ・セル(Sセル)とを介して、1つ以上のユーザ機器(UE)と通信するように構成されたネットワーク・ノードによって実行される方法であって、前記方法は、
UE受信機活動率に基づいて複数のアクティブ化手順から選択されたアクティブ化手順に従って、前記1つ以上のUEによる前記少なくとも1つのSセルのアクティブ化をサポートするために必要な1つ以上のパラメータを決定すること(1310)であって、前記1つ以上のパラメータは、Sセル測定サイクルを含む、ことと、
前記受信機活動率に関連する1つ以上のパラメータを前記1つ以上のUEへ送信すること(1320)と、
前記1つ以上のUEのうちの特定のUEへ、前記Pセルを介して、前記少なくとも1つのSセルのうちの特定のSセルをアクティブ化する要求を送信すること(1340)と、
前記特定のUEから、前記特定のSセルに関する第2有効測定報告を受信すること(1350)と、を有する、方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法であって、前記特定のSセルをアクティブ化する要求を送信すること(1340)と、前記第2有効測定報告を受信すること(1350)との間の第1持続時間は、前記UEへ送信された前記1つ以上のパラメータの関数である、方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法であって、前記特定のSセルをアクティブ化する前記要求を前記特定のUEへ送信すること(1340)の前に、前記特定のUEから前記特定のSセルに関する第1有効測定報告を受信すること(1330)をさらに有し、前記第1持続時間はまた、前記第1有効測定報告を受信すること(1330)と、前記特定のSセルをアクティブ化する前記要求を送信すること(1340)との間の第2持続時間の関数である、方法。
【請求項16】
ユーザ機器(UE)(1400)であって、ワイヤレス・ネットワークにおいて前記UEのプライマリ・サービング・セル(Pセル)とともに動作するためのセカンダリ・セル(Sセル)をアクティブ化するためにワイヤレス・ネットワーク内のネットワーク・ノードと通信するように構成され、前記UEは、
前記ネットワーク・ノードによって前記UEについて構成されたSセル測定サイクルに基づいて前記UEについての受信機活動率を決定することと、
前記Pセルを介して前記ネットワーク・ノードから、前記Sセルを識別するアクティブ化要求を受信することと、
前記アクティブ化要求を受信した場合に、前記受信機活動率に基づいて前記Sセルについての複数のアクティブ化手順のうちの1つを選択することと、
前記選択されたアクティブ化手順に基づいて前記Sセルをアクティブ化することと、を行うようにさらに構成される、UE(1400)。
【請求項17】
請求項16に記載のUEであって、前記UEは、請求項2乃至12の何れか1項に記載の方法を実行するようにさらに構成される、UE。
【請求項18】
プライマリ・サービング・セル(Pセル)と、少なくとも1つの選択的にアクティブ化されたセカンダリ・セル(Sセル)とを介して、1つ以上のユーザ機器(UE)と通信するように構成されたネットワーク・ノード(1500)であって、前記ネットワーク・ノードは、
UE受信機活動率に基づいて複数のアクティブ化手順から選択されたアクティブ化手順に従って、前記1つ以上のUEによる前記少なくとも1つのSセルのアクティブ化をサポートするために必要な1つ以上のパラメータを決定することであって、前記1つ以上のパラメータは、Sセル測定サイクルを含む、ことと、
前記受信機活動率に関連する1つ以上のパラメータを前記1つ以上のUEへ送信することと、
前記1つ以上のUEのうちの特定のUEへ、前記Pセルを介して、前記少なくとも1つのSセルのうちの特定のSセルをアクティブ化する要求を送信することと、
前記特定のUEから、前記特定のSセルに関する第2有効測定報告を受信することと、を行うようにさらに構成される、ネットワーク・ノード(1500)。
【請求項19】
請求項18に記載のネットワーク・ノード(1500)であって、請求項14又は15に記載の方法を実行するようにさらに構成される、ネットワーク・ノード(1500)。
【外国語明細書】