(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022009580
(43)【公開日】2022-01-14
(54)【発明の名称】日射遮蔽装置
(51)【国際特許分類】
E06B 9/38 20060101AFI20220106BHJP
【FI】
E06B9/38
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021175573
(22)【出願日】2021-10-27
(62)【分割の表示】P 2017092701の分割
【原出願日】2017-05-08
(31)【優先権主張番号】P 2016093432
(32)【優先日】2016-05-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000250672
【氏名又は名称】立川ブラインド工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】山岸 万人
(72)【発明者】
【氏名】裸野 善行
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼山 慶弘
(57)【要約】
【課題】遮光性を高めることができる日射遮蔽装置を提供する。
【解決手段】複数の第1昇降コード15aを垂下するヘッドボックス11と、複数の第1昇降コード15aの昇降によって昇降する複数のスラット12と、ヘッドボックス11から吊り下げられ、スラット12の各々を回動可能に支持するラダーコード13とを備え、スラット12は、長手方向の両端部において、第1昇降コード15aが挿通される貫通孔を備え、ラダーコード13は、第1昇降コード15aと並列する一対の縦糸13aと、一対の縦糸13aを繋ぐ横糸13bとを備え、横糸13bが貫通孔を挿通する第1昇降コード15aよりスラット12の長手方向における中間部側に位置し、スラット12の中間段において、少なくとも1か所、横糸13bが貫通孔を挿通する第1昇降コード15aよりスラット12の端部側に位置する。
【選択図】
図35
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の昇降部材を垂下するヘッドボックスと、
前記複数の昇降部材の昇降によって昇降する複数の遮蔽部材と、
前記ヘッドボックスから吊り下げられ、前記遮蔽部材の各々を回動可能に支持するラダーコードとを備え、
前記遮蔽部材は、長手方向の両端部において、前記昇降部材が挿通される貫通孔を備え、
前記ラダーコードは、前記昇降部材と並列する一対の縦糸と、前記一対の縦糸を繋ぐ横糸とを備え、前記横糸が前記貫通孔を挿通する前記昇降部材より前記遮蔽部材の長手方向における中間部側に位置し、
前記遮蔽部材の中間段において、少なくとも1か所、前記横糸が前記貫通孔を挿通する前記昇降部材より前記遮蔽部材の端部側に位置する
日射遮蔽装置。
【請求項2】
前記日射遮蔽装置は、複数の前記遮蔽部材なかで最下段の前記遮蔽部材より更に下段に配置されるボトムレールを備え、
前記中間段は、前記ヘッドボックスと前記ボトムレールとの間の何れかの位置である
請求項1に記載の日射遮蔽装置。
【請求項3】
前記ヘッドボックスと前記ボトムレールとの間において、前記横糸は、前記遮蔽部材の1段分、前記横糸が前記貫通孔を挿通する前記昇降部材より前記遮蔽部材の端部側に位置する
請求項2記載の日射遮蔽装置。
【請求項4】
複数の昇降部材を垂下するヘッドボックスと、
前記複数の昇降部材の昇降によって昇降する複数の遮蔽部材と、
前記ヘッドボックスから吊り下げられ、前記遮蔽部材の各々を回動可能に支持するラダーコードと、
複数の前記遮蔽部材なかで最下段の前記遮蔽部材より更に下段に配置され、前記昇降部材が接続されるボトムレールとを備え、
前記遮蔽部材は、長手方向の両端部において、前記昇降部材が挿通される貫通孔を備え、
前記ラダーコードは、前記昇降部材と並列する一対の縦糸と、前記一対の縦糸を繋ぐ横糸とを備え、
前記ボトムレールの直上において、前記貫通孔を挿通する前記昇降部材は、前記横糸よりも前記遮蔽部材の端部側に位置している
日射遮蔽装置。
【請求項5】
前記ヘッドボックスの直下において、前記貫通孔を挿通する前記昇降部材は、前記横糸よりも前記遮蔽部材の端部側に位置している
請求項4記載の日射遮蔽装置。
【請求項6】
複数の昇降部材を垂下するヘッドボックスと、
前記複数の昇降部材の昇降によって昇降する複数の遮蔽部材と、
前記ヘッドボックスから吊り下げられ、前記遮蔽部材の各々を回動可能に支持するラダーコードと、
複数の前記遮蔽部材なかで最下段の前記遮蔽部材より更に下段に配置され、前記昇降部材が接続されるボトムレールとを備え、
前記遮蔽部材は、長手方向の両端部において、前記昇降部材が挿通される貫通孔を備え
、
前記ラダーコードは、前記昇降部材と並列する一対の縦糸と、前記一対の縦糸を繋ぐ横糸とを備え、
前記貫通孔を挿通する前記昇降部材は、前記横糸よりも前記遮蔽部材の長手方向における中間部側において、前記ヘッドボックスから垂下し、
前記横糸が前記貫通孔を挿通する前記昇降部材より前記遮蔽部材の端部側から前記ヘッドボックスの中間部側に位置に切り替わる前記ヘッドボックスからの距離(C)は、
前記ヘッドボックスの直下および前記ボトムレールの直上において、前記貫通孔を挿通する前記昇降部材から前記遮蔽部材における長手方向の端部までの突き出し寸法(A)より短く設定される
日射遮蔽装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、日射遮蔽装置に関する。
【背景技術】
【0002】
横型ブラインドは、ラダーコードに支持される複数枚のスラットと、複数枚のスラットを昇降させるための複数の昇降コードとを備えている。複数の昇降コードは、例えば、スラットの長手方向における中央部と、スラットの長手方向における両端側とに配置され、複数のスラットの各々における前後方向の中央部に形成された貫通孔に挿通されている。そして、複数の昇降コードの操作によって複数枚のスラットは昇降し、ラダーコードの操作によって複数枚のスラットは一斉にチルトする(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、横型ブラインドでは、各スラットに形成された昇降コードが挿通される貫通孔からの漏光を目立たなくすることが求められている。特許文献1の横型ブラインドでは、操作部がヘッドボックスにおける長手方向の一端部に配置されているため、操作部の分、昇降コードをヘッドボックスの一端に近い位置から垂下させることができない。このため、昇降コードが挿通される貫通孔もスラットの一端に寄せて配置することができなくなる。この結果、貫通孔からの漏光も、貫通孔がスラットの一端から中央側に寄る分、目立つものとなってしまう。
【0005】
遮蔽材としてプリーツ生地を用いたプリーツスクリーンなどにあっても、昇降コードを挿通するためスクリーンに形成された貫通孔からの漏光を抑えることが求められている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、スラットの貫通孔からの漏光を目立たなくすることを可能とした日射遮蔽装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための日射遮蔽装置は、複数の昇降部材を垂下するヘッドボックスと、前記複数の昇降部材の昇降によって昇降する複数の遮蔽部材と、前記ヘッドボックスから吊り下げられ、前記遮蔽部材の各々を回動可能に支持するラダーコードとを備え、前記遮蔽部材は、長手方向の両端部において、前記昇降部材が挿通される貫通孔を備え、前記ラダーコードは、前記昇降部材と並列する一対の縦糸と、前記一対の縦糸を繋ぐ横糸とを備え、前記横糸が前記貫通孔を挿通する前記昇降部材より前記遮蔽部材の長手方向における中間部側に位置し、前記遮蔽部材の中間段において、少なくとも1か所、前記横糸が前記貫通孔を挿通する前記昇降部材より前記遮蔽部材の端部側に位置する。
【0007】
上記日射遮蔽装置において、前記日射遮蔽装置は、複数の前記遮蔽部材なかで最下段の前記遮蔽部材より更に下段に配置されるボトムレールを備え、前記中間段は、前記ヘッドボックスと前記ボトムレールとの間の何れかの位置としてもよい。
【0008】
上記日射遮蔽装置において、前記ヘッドボックスと前記ボトムレールとの間において、前記横糸は、前記遮蔽部材の1段分、前記横糸が前記貫通孔を挿通する前記昇降部材より前記遮蔽部材の端部側に位置するようにしてもよい。
【0009】
上記課題を解決するための日射遮蔽装置は、複数の昇降部材を垂下するヘッドボックスと、前記複数の昇降部材の昇降によって昇降する複数の遮蔽部材と、前記ヘッドボックスから吊り下げられ、前記遮蔽部材の各々を回動可能に支持するラダーコードと、複数の前記遮蔽部材なかで最下段の前記遮蔽部材より更に下段に配置され、前記昇降部材が接続されるボトムレールとを備え、前記遮蔽部材は、長手方向の両端部において、前記昇降部材が挿通される貫通孔を備え、前記ラダーコードは、前記昇降部材と並列する一対の縦糸と、前記一対の縦糸を繋ぐ横糸とを備え、前記ボトムレールの直上において、前記貫通孔を挿通する前記昇降部材は、前記横糸よりも前記遮蔽部材の端部側に位置している。
【0010】
上記日射遮蔽装置において、前記ヘッドボックスの直下において、前記貫通孔を挿通する前記昇降部材は、前記横糸よりも前記遮蔽部材の端部側に位置するようにしてもよい。
上記課題を解決するための日射遮蔽装置は、複数の昇降部材を垂下するヘッドボックスと、前記複数の昇降部材の昇降によって昇降する複数の遮蔽部材と、前記ヘッドボックスから吊り下げられ、前記遮蔽部材の各々を回動可能に支持するラダーコードと、複数の前記遮蔽部材なかで最下段の前記遮蔽部材より更に下段に配置され、前記昇降部材が接続されるボトムレールとを備え、前記遮蔽部材は、長手方向の両端部において、前記昇降部材が挿通される貫通孔を備え、前記ラダーコードは、前記昇降部材と並列する一対の縦糸と、前記一対の縦糸を繋ぐ横糸とを備え、前記貫通孔を挿通する前記昇降部材は、前記横糸よりも前記遮蔽部材の長手方向における中間部側において、前記ヘッドボックスから垂下し、前記横糸が前記貫通孔を挿通する前記昇降部材より前記遮蔽部材の端部側から前記ヘッドボックスの中間部側に位置に切り替わる前記ヘッドボックスからの距離(C)は、前記ヘッドボックスの直下および前記ボトムレールの直上において、前記貫通孔を挿通する前記昇降部材から前記遮蔽部材における長手方向の端部までの突き出し寸法(A)より短く設定される。
【0011】
上記課題を解決するための日射遮蔽装置は、第1昇降部材と第2昇降部材とを垂下するヘッドボックスと、前記第1昇降部材と前記第2昇降部材との昇降によって昇降する遮蔽部材とを備え、前記ヘッドボックスは、その長手方向における一端部から中間部に向けて、第1案内部、昇降部材導出部、昇降制御部、転回部、および、第2案内部をこの順に備え、前記第1案内部は、前記第1昇降部材が垂下されるように案内し、前記第2案内部は、前記第2昇降部材が垂下されるように案内し、前記転回部は、前記第1案内部から前記転回部に向けて延びる前記第1昇降部材を、前記転回部から前記昇降制御部に向けて転回し、前記昇降制御部は、前記転回部で転回された前記第1昇降部材と前記第2案内部から前記昇降制御部に向けて延びる前記第2昇降部材とが挿入され、挿入された前記第1昇降部材と前記第2昇降部材とを前記昇降部材導出部に送り出し、前記第1昇降部材と前記第2昇降部材とが前記遮蔽部材を上昇させる向きの移動を許容し、かつ、前記遮蔽部材を降下させる向きの移動を規制する規制状態と、前記遮蔽部材を降下させる向きの移動規制を解除する解除状態とを切り替え、前記昇降部材導出部は、前記第1昇降部材と前記第2昇降部材とを前記遮蔽部材を昇降移動操作可能に前記ヘッドボックス外に導出する。
【0012】
上記日射遮蔽装置において、前記第1昇降部材は、前記第1案内部と前記転回部の間において、前記昇降制御部を回避するように位置する構成としてもよい。
上記日射遮蔽装置において、前記転回部は、前記昇降制御部に対して一体的に取り付けられている構成としてもよい。
【0013】
上記日射遮蔽装置において、前記第1案内部と前記昇降制御部との間において、前記第1案内部から延びる前記第1昇降部材を前記転回部に案内する第3案内部をさらに備える構成としてもよい。この場合、前記第3案内部は、前記転回部との間において、前記第1昇降部材を前記ヘッドボックスの前面壁または後面壁に沿うように位置させる部材で構成
としてもよい。
【0014】
上記日射遮蔽装置において、前記第3案内部は、前記第1案内部から延びる前記第1昇降部材を前記転回部に案内し支持する案内支持部を備える構成としてもよい。
上記日射遮蔽装置において、前記転回部および前記第3案内部のうちの少なくとも1つは、前記ヘッドボックスに対する位置決めをする位置決め部を備える構成としてもよい。
【0015】
上記日射遮蔽装置において、前記転回部と前記第3案内部は、同じ形状を有した部品であり、前記ヘッドボックスに対して上下又は左右に反転して配置されている構成としてもよい。
【0016】
上記日射遮蔽装置において、前記ヘッドボックスは、前記一端部にキャップ部材が配置され、前記キャップ部材は、前記キャップ部材に対して一体的な前記第1案内部を備えている構成としてもよい。
【0017】
上記日射遮蔽装置において、前記ヘッドボックスから吊り下げられ、前記遮蔽部材の各々を回動可能に支持するラダーコードをさらに備え、前記キャップ部材は、前記ラダーコードが固定されるドラムが回転可能に支持される構成としてもよい。
【0018】
上記日射遮蔽装置において、前記キャップ部材は、前記一端部を閉塞する閉塞面と、前記閉塞面と平行な支持壁とを備え、前記閉塞面と前記支持壁との間には、前記ドラムが配置され、前記支持壁には、前記ドラムの一側面の軸部を回転可能に支持する軸受部を備え、前記閉塞面または前記ドラムの他側面の何れか一方には、前記ドラムを回転可能に支持する支持突起を備え、他方には、前記支持突起が係合される軸孔を備える構成としてもよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、スラットの貫通孔からの漏光を目立たなくすることを可能とした日射遮蔽装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】一実施形態における横型ブラインドの正面図。
【
図2】一実施形態における横型ブラインドの側面図。
【
図3】一実施形態における横型ブラインドに用いられるスラットの平面図。
【
図4】一実施形態における横型ブラインドに用いられるヘッドボックスの内部構造を示す平面図。
【
図5】(a)は、一実施形態における横型ブラインドの長手方向の両端部における第1昇降コードとラダーコードを示した側面図、(b)は、一実施形態における横型ブラインドの長手方向の中央部における第2昇降コードとラダーコードを示した側面図。
【
図6】ボトムレールの長手方向の中央部においてホルダが取り付けられた状態を示す斜視図。
【
図8】ヘッドボックスとコード案内部材とサポート部材とカバーとの相互の関係を示す分解斜視図。
【
図9】コード案内部材の連結部が内側に撓んだ状態とヘッドボックス内に取り付けられた状態を示す側面図。
【
図10】コード案内部材と第2昇降コードとの関係を示す要部平面図。
【
図13】第2昇降コードとカバーの誘導部との関係を示す要部正面図。
【
図14】ヘッドボックスとコード案内部材とサポート部材との関係を示す分解斜視図。
【
図15】ヘッドボックス内に配置されたコード案内部材に対してサポート部材を配置する状態を示す側面図。
【
図16】ストッパと転回部材と案内部材とを示す分解斜視図。
【
図17】サポート部材とラダーコードのドラムとを示す分解斜視図。
【
図18】ヘッドボックスとサポート部材との関係を示す分解斜視図。
【
図19】一実施形態における横型ブラインドと窓枠との関係を示す正面図。
【
図20】一実施形態における横型ブラインドにおいて、ボトムレールにスラットが積み上がった状態を示す要部側面図。
【
図22】コード案内部材における連結部の変形例を示す斜視図。
【
図23】転回部材と案内部材の変形例を示す斜視図。
【
図24】ヘッドボックスの底面から第2昇降コードが垂下されるようにしたコード案内部材の分解斜視図。
【
図25】ヘッドボックスのキャップ部材に、ラダーコードを支持するドラムと昇降コードを支持する支持ローラを配置した変形例を示す要部斜視図。
【
図26】キャップ部材とドラムとの関係を示す分解斜視図。
【
図27】(a)は、操作案内部材によって昇降コードを後面壁に沿わすヘッドボックスの内部構造の平面図、(b)はその断面図。
【
図28】(a)は、案内部材によって昇降コードを後面壁に沿わすヘッドボックスの内部構造の平面図、(b)はその断面図。
【
図29】(a)は、操作案内部材によって昇降コードを前面壁に沿わすヘッドボックスの内部構造の平面図、(b)はその断面図。
【
図30】(a)は、操作案内部材によって昇降コードを、操作案内部材の上側に沿わすヘッドボックスの内部構造の平面図、(b)はその断面図。
【
図31】(a)は、案内部材によって昇降コードを後面壁に沿わすヘッドボックスの内部構造の平面図、(b)はその断面図。
【
図32】(a)は、操作案内部材によって昇降コードを、操作案内部材の下側に沿わすヘッドボックスの内部構造の平面図、(b)はその断面図。
【
図33】(a)は、操作案内部材を昇降コードが貫通したヘッドボックスの内部構造の平面図、(b)はその断面図。
【
図34】操作案内部材の両側に第1ストッパと第2ストッパとを配置したヘッドボックスの内部構造の平面図。
【
図35】(a)は、スラットの貫通孔を挿通する第1昇降コードよりヘッドボックスの中間部側に位置している横糸を当該第1昇降コードよりスラットの端部側に位置させた状態を示す正面図、(b)は、第1昇降コードよりスラットの端部側に位置する横糸を当該第1昇降コードよりヘッドボックスの中間部側に位置させた状態を示す正面図。
【
図36】側縁部に連通部を備えたスラットの平面図。
【
図37】後縁部に連通部を備えたスラットの平面図。
【
図38】前縁部および後縁部に連通部を備えたスラットの平面図。
【
図40】(a)
図39のa-a断面図、(b)は、開口部および挿通孔を繋げ連続孔としたヘッドボックスの断面図。
【
図42】(a)
図41のa-a断面図、(b)は、開口部および挿通孔を繋げ連続孔としたヘッドボックスの断面図。
【
図43】ヘッドボックスの長手方向において、開口部および挿通孔の位置をずらした例を示す斜視図。
【
図44】(a)は操作案内部材の斜視図、(b)はヘッドボックスの内部構造を示す平面図。
【
図45】(a)は横型ブラインドの正面図、(b)はヘッドボックスの内部構造を示す平面図、(c)は横型ブラインドの側面図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、一実施形態における横型ブラインドについて図面を参照して説明する。
図1および
図2に示すように、横型ブラインド10は、天井、窓枠、カーテンボックス等の取付部に取り付けられるヘッドボックス11と、日射を遮蔽する遮蔽部材としての複数のスラット12とを備えている。また、横型ブラインド10は、複数のスラット12をチルト調整可能に支持する3本のラダーコード13と、最下段の前記スラット12の下側に位置するボトムレール14と、一端部がボトムレール14に接続される第1昇降部材としての第1昇降コード15aと第2昇降部材としての第2昇降コード15bとを備えている。そして、スラット12の長手方向の両端部の各々に、第1昇降コード15aとラダーコード13とが配置され、スラット12の長手方向の中間部に、第2昇降コード15bとラダーコード13が配置されている。
【0022】
スラット12は、合成樹脂板、アルミ、ステンレス等の金属板等により形成され、細長い矩形薄板状に形成され、上面部が円弧状面を有している。なお、スラット12は、木板で形成してもよい。複数枚のスラット12は、横型ブラインド10の高さ方向である昇降方向に沿ってスラット12が並び、ヘッドボックス11から吊り下げられたラダーコード13によってチルト調整可能に支持されている。最下段のスラット12の下側には、スラット12とほぼ同じ長さを有するボトムレール14が配設されている。
【0023】
ボトムレール14は、複数枚のスラット12が降下した状態を維持する際に重量部材として機能し、SECC等の金属材料で形成されている。ボトムレール14は、スラット12とほぼ同じ長手方向の長さと短手方向の幅とを有し、ボトムレール14が引き上げられるときには、複数枚のスラット12がボトムレール14の上に積み上げられる。ラダーコード13は、ボトムレール14に接続されている。また、ボトムレール14は、ヘッドボックス11から引き出された第1昇降コード15aと第2昇降コード15bが接続され、第1昇降コード15aと第2昇降コード15bによってヘッドボックス11から吊り下げられている。
【0024】
図3に示すように、スラット群を構成する複数のスラット12の各々において、スラット12の長手方向の両端部には、短手方向である前後方向の中央部に、長辺を短手方向とした矩形形状の貫通孔22が配置されている。貫通孔22の各々には、第1昇降コード15aが挿通されている。各貫通孔22の配置される位置は、極力両端部に寄せられており、貫通孔22から先端までの長さは、ラダーコード13に支持された際に貫通孔22より先の部分が自重により撓まない程度とされる。また、スラット12の長手方向における中央部には、スラット12の前後方向の相対する側縁部に第2昇降コード15bが配置される。スラット12には、第2昇降コード15bの挿通に必要な貫通孔は形成されていない。スラット12の長手方向における中央部においては、上述した貫通孔が形成されていないことで、高い遮光性が確保されている。
【0025】
図4に示すように、横型ブラインド10は、スラット12の開閉やボトムレール14の昇降を手動で行うものであり、ヘッドボックス11の内部では、4本の昇降コード15a,15bが案内部材によってヘッドボックス11の長手方向の一方の端部に集約されている。具体的に、
図4中左側の第1昇降コード15aは、第1案内部としてのサポート部材17aによって、ヘッドボックス11外からヘッドボックス11内に案内され、ヘッドボックス11内を
図4中左側の端部から右側の端部に向かって延在されている。また、
図4中右側の第1昇降コード15aは、第1案内部としてのサポート部材17bによって、ヘ
ッドボックス11外からヘッドボックス11内に案内され、ヘッドボックス11内を
図4中右側の端部から長手方向の中央部の方向に向かって延在されている。ヘッドボックス11の長手方向の中央部に位置する第2昇降コード15bは、第2案内部としてのコード案内部材17cによって、ヘッドボックス11外からヘッドボックス11内に案内され、ヘッドボックス11内を長手方向の中央部から右側に延在されている。
【0026】
ボトムレール14を昇降させる操作部としてのチルトポール18aおよびチルトポール18aの先端部に備えられたイコライザ18は、サポート部材17bよりヘッドボックス11の長手方向の中央部側となる内側に位置している。このため、
図4中右側の第1昇降コード15aは、ヘッドボックス11の
図4中右側の端部から左側に向かって延在された後、転回部としての転回部材17dによって、ヘッドボックス11の右側に折り返される。そして、2本の第1昇降コード15aと2本の第2昇降コード15bは、集約された状態で、スラット12およびボトムレール14の自重による落下を阻止する昇降制御部としてのストッパ19に導かれる。すなわち、2本の第1昇降コード15aと2本の第2昇降コード15bは、ヘッドボックス11の前後方向の中央を通りかつ長手方向に延びる中心線に寄るように互いに近づけられてストッパ19に導かれる。換言すると、2本の第1昇降コード15aと2本の第2昇降コード15bは、互いに平行な状態となり、ストッパ19の挿入端より狭い状態となってからストッパ19に導かれる。ストッパ19は、4本の昇降コード15a,15bの操作により昇降コード15a,15bの移動を阻止する状態と移動を許容させる状態とに切り替わる。そして、ストッパ19で集約された4本の昇降コード15a,15bは、昇降部材導出部としての操作案内部材17eからヘッドボックス11外へ導出され、イコライザ18によって結束される。具体的に、ストッパ19は、昇降コード15a,15bとがスラット12を昇降させる移動を許容し、かつ、スラット12を降下させる移動を規制する規制状態と、スラット12を降下させる移動規制を解除する解除状態とを切り替える。ストッパ19は、通常、規制状態にあり、一旦、昇降コード15a,15bをスラット12を昇降させる向きに移動させると、解除状態となり、スラット12を降下させる方向に昇降コード15a,15bを移動させる。
【0027】
操作案内部材17eは、一部が前面壁11bから外部に臨み、当該部分にチルトポール18aが取り付けられる。操作案内部材17eは、チルト軸を回転させるチルトギヤのギヤボックスを備えている。チルトギヤのギヤボックスは、チルトポール18aを左右に回転されたときに、その回転に基づいてスラット12をチルトさせるチルト軸を回転させるギヤ列を有した回転制御部である。スラット12をチルトさせるチルト軸は、ヘッドボックス11の長手方向に沿って延在する制御軸部材である。また、ストッパ19から導出された4本の昇降コード15a,15bは、操作案内部材17eに挿入され、前面壁11bの方向に経路が変更され、導出部からヘッドボックス11外へ導出される。操作案内部材17eは、4本の昇降コード15a,15bの経路を変更する支持ローラなどを内部に備えている。
【0028】
イコライザ18は、下側に引くとボトムレール14およびスラット12を上昇させることができ、止めることで、ボトムレール14およびスラット12の上昇を途中で止めることができる。上昇の際には、ボトムレール14が上昇し、ボトムレール14の上昇に伴い、複数枚のスラット12がボトムレール14に近い位置から順に、ボトムレール14の上に積み重ねられる。また、スラット12を降下させる場合は、イコライザ18を下側に少し引き、緩め、途中で止める場合は、再びイコライザ18を引くことで、ボトムレール14の降下を停止させることができる。降下の際には、ボトムレール14が降下し、ボトムレール14の下降に伴い、複数枚のスラット12の各々もあわせて降下する。また、チルトポール18aを左右に回転させることでスラット12を回動させ、全閉状態と全開状態を切り替えることができる。
【0029】
ヘッドボックス11の内部では、右端から順に、第1昇降コード15aのサポート部材17b、操作案内部材17e、第2昇降コード15bのコード案内部材17c、第1昇降コード15aのサポート部材17aとが長手方向に沿って並んでいる。操作案内部材17eは、ヘッドボックス11の外に第1昇降コード15aおよび第2昇降コード15bを導出し、イコライザ18に取り付けられる。操作部であるイコライザ18とチルトポール18aとは、サポート部材17bとストッパ19との間に配置され、サポート部材17a,17bは、極力、ヘッドボックス11の両端部に寄せて配置される。
【0030】
図5(a)に示すように、スラット12の長手方向の両端部に1本ずつ配置される2本の第1昇降コード15aは、ボトムレール14の長手方向の両端部を昇降する。2本の第1昇降コード15aの各々は、各スラット12の短手方向の中央部に位置する貫通孔22に挿通されており、その先端は、ボトムレール14の短手方向の中央部の取付孔に挿通され、内部に係止されることによって接続されている。
【0031】
図5(b)に示すように、スラット12の長手方向の中央部に位置する第2昇降コード15bは、ボトムレール14の中央部を昇降する。第2昇降コード15bは、スラット12の部屋内側の前縁部と部屋外側の後縁部に昇降方向に沿って延在する。第2昇降コード15bは、1本の紐状部材で構成され、中間部15xがボトムレール14において転回されることで、中間部15xの両側に位置する第1昇降部15yと第2昇降部15zとが部屋内側の前縁部と部屋外側の後縁部に延在される。そして、第2昇降コード15bのスラット12の前縁部に位置する第1昇降部15yとスラット12の後縁部に位置する第2昇降部15zとは、スラット12を挟んで対向する。第2昇降コード15bは、ボトムレール14を前後方向において挟んで吊り上げることで、ボトムレール14を部屋内側や部屋外側に傾くことを抑えながら、昇降できる。
【0032】
すべての昇降コード15a,15bは、断面が円形形状の丸紐などの紐状部材であり、全長に亘って同じ太さで同じ強度ものが用いられている。なお、昇降コード15a,15bのボトムレール14とは反対の端部は、ヘッドボックス11を経てイコライザ18で結束されている。昇降コード15a,15bは、ボトムレール14をヘッドボックス11から吊り下げる部材であり、ボトムレールの重さ、および、スラット12の重さに耐え得る強度を有している。そして、昇降コード15a,15bは、ボトムレール14を吊り下げている。
【0033】
ラダーコード13は、横型ブラインド10の高さ方向に延びる一対の縦糸13aと、縦糸13a間に亘って配置される横糸13bとを備えている。横糸13bは、各スラット12を下側から支持する。スラット12の長手方向の両端部に位置するラダーコード13からスラット12の端までの突き出しの長さは、スラット12が自重で撓まない程度である。なお、横糸13bは、上横糸と下横糸とで環状とし、上横糸と下横糸との間にスラット12を通して、スラット12を支持してもよい。また、縦糸13aの間において、互いに平行な上横糸と下横糸とを上下に変位させて、2本の縦糸13aの間に2つの交差部を設け、2つの交差部の間に構成された1つの空間にスラット12を挿入するようにしてもよい。さらに、縦糸13aの間において、2本の横糸をクロスさせて1つの交差部を設け、一方の縦糸13aと交差部との間に第1空間を設け、交差部と他方の縦糸13aとの間に第2空間を設け、何れかの空間にスラット12を挿入するようにしてもよい。
【0034】
スラット12の両端部に位置する2本の第1昇降コード15aは、スラット12の両端部に位置するラダーコード13の横糸13bに編み込まれている。すなわち、第1昇降コード15aは、所定の横糸13bに対して当該横糸13bの内側(スラット12の長手方向の中央部側)に位置し、異なる所定の横糸13bに対しては外側(スラット12の長手方向端部側)に位置するように編み込まれている。すなわち、第1昇降コード15aは、
横糸13bに対して内から外へ、次いで、外から内へと交互にラダーコード13に編み込まれる。スラット12の長手方向の両端部に位置するラダーコード13は、スラット12の端部の近傍に位置しているため、横糸13bがスラット12から外れてしまうおそれがある。2本の第1昇降コード15aは、ラダーコード13に編み込まれることで、第1昇降コード15aが貫通孔22に挿通されたスラット12の端部が横糸13bから外れないようにしている。
【0035】
3本のラダーコード13の中でも第2昇降コード15bに沿うラダーコード13の縦糸13aは、第2昇降コード15bが挿通されるピコ13cを備えている。ピコ13cは、ラダーコード13が編み紐であるときに、縦糸13aから糸を引き出して構成した環状体である。ピコ13cは、部屋内側と部屋外側に位置する各々の縦糸13aに配置され、第2昇降コード15bの部屋内側の第1昇降部15yと部屋外側の第2昇降部15zが挿通される。また、縦糸13aのヘッドボックス11に最も近い位置のピコ13cには、樹脂製の環状部材13dが取り付けられている。環状部材13dは、ピコ13cより物理的強度が高く、繰り返し第2昇降コード15bが移動しても、摩擦によって破損しない強度を有している。なお、ピコ13cは、縦糸13aと横糸13bとの結び目の位置に糸で構成した環状部として説明したが、樹脂成型された環状体を縦糸13aに一体的に設けて構成してもよい。なお、環状部材13dは割愛する構成としてもよい。
【0036】
〔ホルダの構成〕
ボトムレール14には、3本のラダーコード13が垂下される位置にホルダ16が取り付けられている。ラダーコード13の縦糸13aも、一本の紐状部材であり、ボトムレール14において転回されることで、部屋内側の前縁部と部屋外側の後縁部に延在される。中間部15xもボトムレール14において転回されることで、中間部15xの両側に位置する第1昇降部15yと第2昇降部15zとが部屋内側の前縁部と部屋外側の後縁部に延在される。ボトムレール14の中間位置に配置されるホルダ16は、第2昇降コード15bおよび第2昇降コード15bに沿うように位置するラダーコード13を保持する。
【0037】
図6に示すように、ボトムレール14の中間部に配置されるホルダ16は、ボトムレール14の底面を覆う本体部16aを備えており、本体部16aの両端は、ボトムレール14の前縁溝部14aと後縁溝部14bに係合される係合部16bが構成されている。相対する係合部16bには、ラダーコード13の縦糸13aの中間部分が係合される第1溝16cと、第2昇降コード15bの中間部15xが係合される第2溝16dを有している。また、本体部16aには、第1溝16cに係合された縦糸13aの経路上に、ねじによって構成された調整部材16eが配置される。調整部材16eにおける軸部の先端部は、本体部16aの内面に臨み、係合溝16fが形成されている。係合溝16fには、縦糸13aが係合される。なお、本体部16aは、ボトムレール14の底面全体を覆っていなくてもよい。
【0038】
本体部16aの内面であって、調整部材16eの周囲には、窪み部16gが形成されている。窪み部16gには、調整部材16eが回転され、調整部材16eに軸部に縦糸13aが巻かれたとき、巻き取られた余剰の縦糸13aが配置される。ホルダ16は、第1溝16cに縦糸13aを係合させ第2溝16dに第2昇降コード15bの中間部15xを係合させて、ボトムレール14の底面側から係合部16bをボトムレール14の前縁溝部14aと後縁溝部14bに係合させる。これによって、ホルダ16は、ボトムレール14に取り付けられる。この際、第1溝16cに係合された縦糸13aの中間部分は、ボトムレール14の底面や第1溝16cに圧接される。また、第2溝16dに係合された第2昇降コード15bの中間部15xは、ボトムレール底面や第2溝16dに圧接される。これにより、縦糸13aと第2昇降コード15bのボトムレール14からの引き出し位置がホルダ16によって、コードの延在する方向にずれることなく固定される。また、第1溝16
cに係合された縦糸13aと第2溝16dに係合された第2昇降コード15bの中間部15xは、本体部16aとボトムレール14の底面との間において、互いに平行な状態で配置されることになる。したがって、横型ブラインドの前面側や後面側においても、縦糸13aと第2昇降コード15bは、互いに平行に延在することになる。そして、縦糸13aと第2昇降コード15bが横型ブラインドの前面側や後面側において、非平行の状態となり見栄えの悪化を抑えることができる。なお、ホルダ16としては、少なくとも、第1溝16cで縦糸13aを支持し、第2溝16dで第2昇降コード15bの中間部15xを支持できれば、縦糸13aと第2昇降コード15bは、互いに平行でなくてもよい。
【0039】
なお、第2溝16dに係合された第2昇降コード15bの中間部15xは、ボトムレール底面や第2溝16dに圧接されていなくてもよい。この場合、中間部15xがボトムレール14やホルダ16に対して前後方向に移動するになり、状況に応じて、第2昇降コード15bの状態や位置が調整されることになる。
【0040】
調整部材16eのねじ頭部には、本体部16aの外面に露出し、コインやマイナスドライバなどの工具を係合される溝部が形成されている。溝部に工具が係合され、調整部材16eが回転されることによって、縦糸13aの長さは調整される。
【0041】
なお、ボトムレール14の長手方向の両端に位置するラダーコード13の縦糸13aを保持するホルダ16は、第2昇降コード15bの中間部15xが係合される第2溝16dを備えていない構成となる。また、何れのホルダ16にあっても、調整部材16eを割愛する構成としてもよい。
【0042】
〔ヘッドボックスの内部構成〕
図4および
図7に示すように、ヘッドボックス11は、底板11aと、部屋内側に臨む前面壁11bと部屋外側に臨む後面壁11cとを備え、底板11aと対向する上面に開口部11dが構成されており、断面形状がU字形状に形成されている。前面壁11bや後面壁11cは垂下壁であり、前面壁11bや後面壁11cの間の間隔である第1間隔は、開口部11dから底板11aに至るまで一定である。ヘッドボックス11の底板11aと前面壁11bと後面壁11cとで構成された内部空間には、長手方向の両端部に、第1案内部としてのサポート部材17a、17bが配置され、長手方向の中間部に、第2案内部としてのコード案内部材17cが配置される。また、サポート部材17bとコード案内部材17cとの間には、昇降制御部としてのストッパ19が配置される。ストッパ19のサポート部材17b側には、サポート部材17bからの第1昇降コード15aを後面壁11cに沿うように案内する第3案内部としての案内部材20が配置されている。ストッパ19のコード案内部材17c側には、後面壁11cに沿った第1昇降コード15aを転回させてストッパ19へと導く転回部としての転回部材17dが配置されている。なお、ヘッドボックス11の前後方向の幅は、ここではスラット12の前後方向の幅と同程度、若しくは若干広い程度にまで狭められ、小型化が実現されている。
【0043】
〔コード案内部材17cの構成〕
図8に示すように、コード案内部材17cは、前面壁11bに対向する前面側当接部31と、後面壁11cに対向する後面側当接部32と備えている。前面側当接部31は、長手方向のほぼ中央部において、前面側当接部31に対して一体的に突出した前面側案内部33を備えている。また、後面側当接部32は、長手方向のほぼ中央部において、後面側当接部32に対して一体的に突出した後面側案内部34を備えている。
【0044】
前面側当接部31は、前面壁11bとの対向面が前面壁11bの内面形状に対応して平坦面で構成されている。後面側当接部32もまた、後面壁11cとの対向面が後面壁11cの内面形状に対応して平坦面で構成されている。
【0045】
前面側案内部33は、前面側当接部31に対して突出することで、前面壁11bに形成された第1開口部としての開口部36に嵌合し、前面壁11bの外面から突出する。後面側案内部34もまた、後面側当接部32に対して突出することで、後面壁11cに形成された第1開口部としての開口部36に嵌合し、後面壁11cの外面から突出する。
【0046】
前面側案内部33は、第2昇降コード15bのうち前面壁11b側に位置する第1昇降部15yの出入りを案内する。そして、前面側案内部33は、前面壁11bの外面から垂下している第2昇降コード15bの経路をヘッドボックス11の内部に延びる経路に変更する前面側経路変更部として機能する。また、後面側案内部34は、後面壁11c側に位置する第2昇降部15zの出入りを案内する。そして、後面側案内部34は、後面壁11cの外面から垂下している第2昇降コード15bの経路をヘッドボックス11の内部に延びる経路に変更する後面側経路変更部として機能する。
【0047】
前面側案内部33および後面側案内部34は、前面壁11bの外面および後面壁11cの外面に対して突出部となる。第2昇降コード15bの組み付け時や交換時においては、スラット12などが障害とならず、前面側案内部33および後面側案内部34の下面から第2昇降コード15bの先端部が容易に挿入される。
【0048】
前面側当接部31と後面側当接部32とは、連結部37によって連結されている。連結部37は、薄板をM字形状を有するように折曲して構成されている。そして、連結部37は、前面側当接部31と前記後面側当接部32との間隔を狭くする作業者や工具により外力を受けて、互いに近接する方向に弾性変位するように構成されている。
図9に示すように、連結部37は、弾性変位していない状態を基本状態としている。このときの前面側当接部31の前面壁11bとの対向面と後面側当接部32の後面壁との対向面との間隔は、前面壁11bの内面と後面壁11c内面との第1間隔30aと同じ、もしくは、若干広い間隔とされる。前面側案内部33と後面側案内部34とは、前面壁11bと後面壁11cとの間の開口部11dから挿入可能となるまで近づけられ、前面壁11bと後面壁11cとの間隔より狭い第2間隔30bを有する状態となる。すなわち、連結部37は、前面側当接部31に対する後面側当接部32の位置を相対的に変位させる。換言すると、後面側当接部32に対する前面側当接部31の位置を相対的に変位させる。
【0049】
基本状態にあるコード案内部材17cは、前面側案内部33と後面側案内部34との間隔が第1間隔30aと同じ、もしくは、若干広い。このため、このままでは前面壁11bと後面壁11cとの間隔を広げることなく、ヘッドボックス11の開口部11dよりコード案内部材17cを挿入することは困難である。そこで、コード案内部材17cは、ヘッドボックス11の内部に配置するとき、外力によって連結部37を前面側当接部31と後面側当接部32とを互いに近接する方向に変位させて、前面側案内部33と後面側案内部34との間隔が第1間隔30aより狭い第2間隔30bとされる。勿論、前面側案内部33の外面と後面側案内部34の外面との間隔が第1間隔30aより狭くなってもよい。この状態で、コード案内部材17cは、開口部11dよりヘッドボックス11の内部に挿入される。この後、連結部37は、連結部37の弾性復帰力によって弾性復帰し、前面側案内部33と後面側案内部34とは、第2間隔30bが拡大する方向に変位する。前面側当接部31の対向面は、前面壁11bの内面に弾性付勢された状態で当接され、後面側当接部32の対向面は、後面壁11cの内面に弾性付勢された状態で当接される状態に遷移する。これにより、前面側案内部33は、前面壁11bの開口部36に嵌合され、後面側案内部34は、後面壁11cの開口部36に嵌合される。そして、コード案内部材17cは、ヘッドボックス11内部に、位置決めされ固定された状態で配置される。
【0050】
このように、コード案内部材17cは、ヘッドボックス11の前面壁11bと後面壁1
1cとの間隔を広げて、ヘッドボックス11に取り付けたり、ヘッドボックス11の長手方向の端部の開口端から中央部までヘッドボックス11の内部をスライドさせて取り付ける必要が無くなる。この点で、コード案内部材17cは、ヘッドボックス11の内部に容易に取り付けることができる。
【0051】
図10および
図11に示すように、前面側案内部33および後面側案内部34には、上面と下面が開口した第2昇降コード15bの導出入口としての筒状部38を備える。筒状部38のうちで下面の開口は、第2昇降コード15bの導出入口であり、導出入口は、前面壁11bや後面壁11cに対して突出して位置する。筒状部38は、前面壁11bや後面壁11cと平行な互いに離間し平行な一対の回転支持壁38aと、回転支持壁38aや前面壁11bや後面壁11cに対して垂直な立ち上がり壁38dとで構成されている。回転支持壁38aと立ち上がり壁38dで構成される空間部には、第2昇降コード15bの第1昇降部15yや第2昇降部15zを支持する案内支持部としての滑車39が配置される。滑車39の回転軸39aは、相対する回転支持壁38aに配置された支持凹部38bに回転可能に支持される。滑車39は、前面壁11bや後面壁11cの外面から垂下している第2昇降コード15bの経路をヘッドボックス11の内部に延びる経路に変更する。
【0052】
ここで、回転軸39aは、回転支持壁38aの前面壁11bや後面壁11cと平行な面に対して交差し、かつ、一対の回転支持壁38aに対して鉛直である鉛直面38cに対しても交差するように配置される。すなわち、回転軸39aは、一対の回転支持壁38aに対して斜めに配置される。また、滑車39は、筒状部38内において、ヘッドボックス11の長手方向において、通路41に近い方向に偏って配置され、通路41とは反対側の広い方の空間が第2昇降コード15bの挿通部とされる。滑車39は、第2昇降コード15bを案内するとともに、ボトムレール14の荷重を支持する。
【0053】
ヘッドボックス11より垂下する第2昇降コード15bは、滑車39によって方向がヘッドボックス11内へと変更される。前面側当接部31および後面側当接部32の裏側には、滑車39で方向がヘッドボックス11内に向かって方向が変更された第2昇降コード15bが挿通される通路41が配置されている。滑車39は、通路41の方向に向かって第2昇降コード15bの方向を変更する。
【0054】
図10および
図12に示すように、通路41は、滑車39が配置された筒状部38とヘッドボックス11の内部とを繋ぐ空間であって、前面壁11bや前面壁11bに対して斜めに延びている。通路41は、滑車39側に第1出入り口41aを備え、ヘッドボックス11の内部側、一例としてストッパ19に近い側に第2出入り口41bを備えている。
図12および
図13に示すように、通路41に第2昇降コード15bを通すには、筒状部38の下面、すなわちスラット12の側から筒状部38に挿通し、次いで、第1出入り口41aに挿通する。このため、第1出入り口41aは、第2昇降コード15bの先端部が挿入しやすくなるように、大きく開口されている。ここでは、第1出入り口41aの上面が第2出入り口41bの方に向かって降下する傾斜案内面41cとして構成されている。
【0055】
滑車39と第1出入り口41aとの間には、第2昇降コード15bの先端部を滑車39から第1出入り口41aへと案内する案内壁42が立設されている。
更に、第2出入り口41bには、ヘッドボックス11の内部において、第2昇降コード15bをストッパ19へと案内する第2出入り口41bの案内部としての案内ローラ43が配置されている。ヘッドボックス11の内部において、各前面側案内部33および後面側案内部34の案内ローラ43経た各第2昇降コード15bは、互いに近づき平行な状態となってストッパ19に導かれることになる。
図10に示すように、一例として、2本の第2昇降コード15bの間隔Aは、ストッパ19の挿入端19aの幅Bより狭くなるまで狭められて、挿入端19aに挿入される。また、一例として、2本の第1昇降コード15
a(
図10では図示せず。)と2本の第2昇降コード15bの間隔は、ストッパ19の挿入端19aの幅Bより狭くなるまで狭められて、挿入端19aに挿入される。
【0056】
図10および
図11に示すように、前面側案内部33および後面側案内部34は、前面壁11bや後面壁11cの開口部36に嵌合され、さらに、前面壁11bや後面壁11cに対して外方に突出される。前面側案内部33および後面側案内部34には、開口部36に嵌合された状態において、前面壁11bや後面壁11cの外側からカバー46が取り付けられる。カバー46は、筒状部38の回転支持壁38aの前面壁11bや後面壁11cに対して平行に位置する主面部46aと、主面部46aの側縁部に相対して設けられる側壁部46bと、主面部46aと一対の側壁部46bとに囲まれた上面を閉塞する上面部46cとを備える。また、下面部は、スラット12の方向であり第2昇降コード15bが出入りするため開口されている。
【0057】
図11に示すように、筒状部38を構成し、前面壁11bや後面壁11cに対して垂直な立ち上がり壁38dは、筒状部38に対してカバー46を取り付けるための取付溝38eを備えている。取付溝38eは、上下方向に沿って配置されており、上下方向の中程に、突起部38fが配置されている。カバー46の側壁部46bは、取付溝38eに係合する案内レール46dを備えている。案内レール46dには、突起部38fに係合する凹部46eを備えている。
【0058】
カバー46は、開口を有する下面部が筒状部38の上面から挿入される。すると、カバー46は、案内レール46dが取付溝38eに係合し、突起部38fが凹部46eに係合するまで挿入される。組立時において、第2昇降コード15bの先端部は、カバー46が前面側案内部33および後面側案内部34に取り付けられた状態でヘッドボックス11の内部に挿入される。カバー46の主面部46aの内面は、先端が円弧状に切り欠かれた誘導部としての誘導壁47を備えている。誘導壁47は、ここでは2枚平行に設けられており、下側が低く上側が高く形成されている。2枚の誘導壁47の先端面は、凹状曲面を構成し、第2昇降コード15bの先端部を第1出入り口41aへと誘導する誘導部となる。
図13に示すように、下側から挿入された第2昇降コード15bの先端部は、滑車39を通過した時点で、誘導壁47に当接し、凹状曲面に案内されることで進行方向が90°曲げられ、第1出入り口41aへ誘導される。第2昇降コード15bの先端部は、誘導壁47の上下方向に延びる中心線48に対して第1出入り口41a側に偏った位置に当たることで、曲面に倣って進行方向が90°曲がる。
図10に示すように、また、主面部46aの内面は、滑車39の回転軸39aの端部を押さえ付ける。
【0059】
図8に示すように、ヘッドボックス11の内部に配置されたコード案内部材17cには、さらに、前面側案内部33と後面側案内部34との間に、ラダーコード13の縦糸13aを支持するサポート部材51が配置される。サポート部材51は、ヘッドボックス11の長手方向に対向して位置する2つの側壁51aを有する。対向する側壁51aは、ラダーコード13の2本の縦糸13aが固定されるドラム52を回転可能に支持する凹部で構成された軸受部53を有している。
【0060】
ドラム52は、円筒状の本体部52aと、本体部52aの相対する側面に突設された軸部52bとを備える。軸部52bは、非円形の軸孔52cを備えている。軸孔52cには、断面形状が軸孔52cと同じドラム52を回転するチルト軸が挿通される。軸受部53には、側面から突出した円筒形状の軸部52bが支持される。ラダーコード13の縦糸13aの先端部は、本体部52aの外周面に形成された係止溝52dに係止される。
【0061】
図14および
図15に示すように、側壁51aの先端部は、切欠部57を備える。前面壁11bと後面壁11cの先端部には、前面壁11bと後面壁11cに対して内側に突出
する係合突部57aが形成されている。切欠部57は、前面壁11bと後面壁11cの先端部に形成された係合突部57aに係合される。
【0062】
底板51bには、前後方向を長軸とした貫通孔54が形成されている。底板51bにおいて、ボトムレール14の底板11aと対向する面には、貫通孔54の周囲に、位置決め突部56が形成されている。位置決め突部56は、例えば貫通孔54を囲むように環状形状を有している。位置決め突部56は、ヘッドボックス11の底板11aに形成された貫通孔54と同形状の第2開口部としての挿通孔55に嵌合される。さらに、前面壁11bおよび後面壁11cと対向する側壁51cには、膨出部58が形成されている。膨出部58は、前面側案内部33と後面側案内部34との間に配置されたとき、滑車39の回転軸39aの端部を押さえ付ける。
【0063】
なお、
図8に示すように、第1開口部としての開口部36と第2開口部としての挿通孔55との間は、2つの貫通孔を分離し区画する仕切り部50を備えている。仕切り部50は、ヘッドボックス11の長手方向における同位置に設けられているが、開口部36と挿通孔55とを分離しているので、当該位置におけるヘッドボックス11の強度低下を抑えている。特に、仕切り部50は、底板11aと前面壁11bとが構成するコーナ部および底板11aと後面壁11cとが構成するコーナ部とを含むことで、一層の強度低下を抑えることができる。
【0064】
図10及び
図14に示すように、サポート部材51は、ヘッドボックス11の内部に配置されたコード案内部材17cの前面側案内部33と後面側案内部34との間に挿入されると、位置決め突部56が底板11aの挿通孔55に嵌合され位置決めされる。これと共に、サポート部材51は、前面側案内部33と後面側案内部34が前面壁11bや後面壁11cから離間する方向に変位することを制限する。すなわち、サポート部材51は、前面側当接部31と後面側当接部32が第1間隔30aよりも狭くなる方向へ変位することを制限する規制部材として機能する。また、膨出部58は、滑車39の回転軸39aをカバー46の方向へ押圧する。回転軸39aは、膨出部58とカバー46の主面部46aの内面に挟まれることにより、軸線方向に変位することが抑制される。そして、軸受部53に取り付けられたドラム52からは、ラダーコード13の縦糸13aが貫通孔54及び挿通孔55を介して垂下される。
【0065】
なお、コード案内部材17cは一体成型品で構成されている。すなわち、前面側当接部31、後面側当接部32、前面側案内部33、後面側案内部34、連結部37は、一体的に構成され、コード案内部材17cに対しては、カバー46や滑車39や案内ローラ43が別部材となる。
【0066】
〔転回部材17dの構成〕
図4および
図16に示すように、転回部材17dは、ストッパ19のコード案内部材17c側に隣接して配置されている。転回部材17dは、上支持部63と、下支持部64と、上支持部63と下支持部64とを連結する側方支持部65とを備えている。上支持部63と下支持部64とは互いに平行であり、間に、ローラ62が回転可能に配置される。上支持部63と下支持部64の間には、2つのローラ62を回転可能に支持する空間部が構成されている。上支持部63と下支持部64の互いに対向する位置には、ローラ62の回転軸を回転可能に支持する2対の軸孔63a,64aが配置されている。軸孔63a,64aには、ローラ62の支軸が軸支される。転回部材17dにおいては、後面壁11cに近い側にローラ62が1つ配置される。
【0067】
側方支持部65は、ストッパ19の端部に取り付けるための一対の取付片66を備える。一対の取付片66は、先端部に、内側に向かって突出した突起部66cを備えている。
一対の取付片66の内側には、取付片66に対して離間して支持片66bが形成されている。一方、ストッパ19の長手方向の挿入端19a側の端面は、転回部材17dと接続する一対の接続片66aを備えている。接続片66aは、一対の取付片66の間隔より若干狭く形成されており、先端部に、外側に向かった突起部66dを備えている。転回部材17dは、一対の取付片66の間であって、一対の取付片66と支持片66bとの間に、一対の接続片66aを挿入し、互いの片の先端部に形成された突起部66c,66d同士を係合させることによって、ストッパ19の挿入端19a側の端面に取り付けられる。一対の取付片66と一対の支持片66bとは、先端部の高さが揃えられており、ストッパ19の長手方向における送出端19b側の端面に突き当てられたときにも、ストッパ19の端面に対してがたつかないように構成されている。
【0068】
転回部材17dは、上下および左右で対称形状を有しており、上支持部63の上面と下支持部64の下面には、突部で構成された位置決め部67が設けられている。位置決め部67は、ヘッドボックス11の底板11aに形成された位置決め孔67aに係合される。転回部材17dは、ローラ62の取付位置を変えるだけで、上下を問わず、ヘッドボックス11の所定位置に取り付けることができる。
【0069】
なお、ストッパ19は、転回部材17d側の端部が昇降コード15a,15bの挿入端19aとなり、次に説明する案内部材20側の端部が送出端19bとなる。
〔案内部材20の構成〕
図4および
図16に示すように、ストッパ19のサポート部材17b側には、サポート部材17bからの第1昇降コード15aを後面壁11cに沿うように案内する案内部材20が配置されている。案内部材20は、転回部材17dと同じ構成を有した部材である。案内部材20は、転回部材17dとローラ62の取付位置を変更することなく、上下を逆にしてストッパ19の送出端19bに隣接して隣接して取り付けられる。すなわち、転回部材17dの上支持部63を下側にし、下支持部64を上側にしてヘッドボックスに取り付けられる。また、転回部材17dとのローラ62の位置を変えたときには、案内部材20としてそのまま利用することができる。案内支持部としてのローラ62は、後面壁11c側に位置される。これにより、サポート部材17bからの第1昇降コード15aは、案内部材20のローラ62によって後面壁11cに沿わされ、転回部材17dのローラ62によって転回されてストッパ19の挿入端19aに挿入される。すなわち、第2昇降コード15bは、案内部材20と転回部材17dとの間において、ストッパ19に対して後面壁11c側に回避される。勿論、2対の軸孔63a,64aの各々にローラ62を配置しておき、上下左右の何れの向きにしても、転回部材17dを案内部材20に使用できるようにしてもよい。
【0070】
〔サポート部材17a,17bの構成〕
図17および
図18に示すように、サポート部材17a,17bは、ヘッドボックス11の長手方向に対向して位置する2つの側壁71を有する。対向する側壁71は、ラダーコード13の2本の縦糸13aが固定されるドラム52を回転可能に支持する凹部で構成された軸受部72を有している。軸受部72には、軸部52bが回転可能に支持される。側壁71の先端部は、切欠部73を備える。切欠部73は、前面壁11bと後面壁11cの先端部に形成された係合突部57aに係合される。
【0071】
なお、ここで用いられるドラム52は、上述したサポート部材51に用いるドラム52と同様な構成を有しているため詳細は省略する。
また、底板74には、挿通孔55に対応した、前後方向を長軸とした長孔形状の貫通孔75が形成されている。底板74において、ボトムレール14の底板11aと対向する面には、貫通孔75の周囲に、位置決め突部76が形成されている。位置決め突部76は、例えば貫通孔75を囲むように環状形状を有している。位置決め突部76は、底板11a
に形成された貫通孔75と同形状の挿通孔77に嵌合される。さらに、前面壁11bおよび後面壁11cと対向する側壁79には、膨出部78が形成されている。貫通孔75に沿う位置には、貫通孔75の長軸に沿うように支持ローラ80が配置される。支持ローラ80は、垂下される第1昇降コード15aを支持し、ストッパ19の方向に案内する。支持ローラ80の軸は、膨出部78の近傍で支持される。また、貫通孔75および挿通孔77には、ラダーコード13の縦糸13aも挿通される。
【0072】
次に、以上のように構成された横型ブラインド10の作用について説明する。
図19に示すように、横型ブラインド10は、取付対象となる窓枠100に取り付けられ、窓枠100内の透光領域101の日射を遮光する。具体的に、横型ブラインド10は、窓枠100を覆って、または、窓枠100を隠すように取り付けられる。この場合、部屋内側の窓枠100の上部に配置されたカーテンボックス103に天井付けで取り付けられる。この場合、横型ブラインド10の横方向の幅W1は、窓枠100の縦枠100a,100a間の間隔W2より長く設定される。高さ方向のヘッドボックス11の下端からボトムレール14までの長さH1についても、窓枠100の下側の横枠100bより下側にボトムレール14が位置するように、上下の横枠100b,100bの間隔H2より長く設定される。これにより、横型ブラインド10は、窓枠100の透光領域101の全体を覆うようにする。なお、下側の横枠100bとボトムレール14とが同じ高さに位置してもよい。
【0073】
この場合、第1昇降コード15aは、ボトムレール14が降下された状態において、窓枠100の縦枠100a,100aに沿った位置又は縦枠100a,100aの外側に位置する。したがって、スラット12の全閉状態において、貫通孔22からの漏光が目立たなくなり、遮光性を高くすることができる。仮に、窓枠100の大きさとの関係で、貫通孔22が窓枠100の内側に位置してしまう場合であっても、貫通孔22が縦枠100a,100aに近接するので、貫通孔22は、縦枠100a,100aの影になって、部屋内まで透過する光量を少なくし目立たなくすることができる。
【0074】
スラット12およびボトムレール14を上昇させるときには、イコライザ18を下に引くと、ボトムレール14が、複数枚のスラット12がボトムレール14に近い位置から順にボトムレール14の上に積み重なるようにして上昇する。また、スラット12およびボトムレール14を降下させるときには、イコライザ18を下に少し引き緩めると、ボトムレール14が降下し、ボトムレール14の下降に伴い、複数枚のスラット12の各々も合わせて降下する。
【0075】
図20に示すように、スラット12に対して部屋内側と部屋外側となるボトムレール14の前後方向の両側縁部には、同じ強度の第2昇降コード15bが延在しているので、昇降時において、ボトムレール14の短手方向のバランスが良くなる。これにより、ボトムレール14が部屋内側又は部屋外側の何れかの方向に傾いてしまうことを抑制することができる。これにより、ボトムレール14が昇降する際に、ボトムレール14上に積み上がるラダーコード13で支持された複数枚のスラット12も、ボトムレール14の上にこぼれるように膨らんで積み上がることを抑制することができる。
【0076】
また、各スラット12は、サポート部材17a、17b,51が備えたドラム52が、当該ドラム52に挿通された軸が操作部によって回転されることで、回動される。
前面側案内部33および後面側案内部34は、前面壁11bおよび後面壁11cに対して突出している。したがって、前面側案内部33からは、第1昇降部15yがほぼ真っ直ぐに垂下され、後面側案内部34からは、第2昇降部15zがほぼ真っ直ぐに垂下される。したがって、最上段のスラットの前縁部と第1昇降部15yとの摩擦を小さくすることができる。また、最上段のスラットの前縁部と第2昇降部15zとの摩擦を小さくすることができる。これにより、第2昇降コード15bが摩擦によって切断することを抑制する
ことができる。
【0077】
以上のような横型ブラインド10は、以下のように列挙する効果を得ることができる。
(1)ヘッドボックス11の内部では、右端から順に、第1昇降コード15aのサポート部材17b、操作案内部材17e、第2昇降コード15bのコード案内部材17c、第1昇降コード15aのサポート部材17aとが長手方向に並んでいる。操作部であるイコライザ18とチルトポール18aとは、サポート部材17bとストッパ19との間に配置され、操作案内部材17eから導出された第1昇降コード15aおよび第2昇降コード15bと接続される。サポート部材17a,17bは、極力、ヘッドボックス11の両端部に寄せて配置される。したがって、スラット12の全閉状態において、貫通孔22からの漏光が目立たなくなる。貫通孔22が窓枠100の内側に位置してしまう場合であっても、貫通孔22が縦枠100a,100aに近接して位置することから、縦枠100a,100aの影になって、透過する光量を少なくし目立たなくすることができる。
【0078】
(2)サポート部材17bとサポート部材17aとの間において、サポート部材17bから延びる第1昇降コード15aを転回部材17dに案内する案内部材20を備えるので、第1昇降コード15aを、ストッパ19を回避しつつ、確実に転回部材17dに案内することができる。
【0079】
(3)転回部材17dは、一対の取付片66と一対の接続片66aとを係合させて、一体的となってストッパ19の挿入端19a側の端面に取り付けられる。したがって、転回部材17dは、ストッパ19に対する位置を正確に位置決めすることができる。
【0080】
(4)案内部材20には、ローラ62を備えるので、円滑に、第2昇降コード15bを案内することができる。
(5)転回部材17dおよび案内部材20は、位置決め部67を備えることから、ヘッドボックス11に対して正確に位置決めすることができる。
【0081】
(6)転回部材17dと案内部材20とは同じ部品を使用することができる。
なお、以上のような横型ブラインド10は、さらに、以下のように適宜変更して実施することもできる。
【0082】
〔コード案内部材17c(第2案内部)の変形例〕
・
図21に示すように、コード案内部材17cにおいて、通路41の第2出入り口41bに設けられる案内部としては、案内ローラ43に代えて、案内面43aとしてもよい。これにより、案内ローラ43が不要となり部品点数を削減することができる。
【0083】
・また、コード案内部材17cは、第2出入り口41bの案内部を割愛する構成としてもよい。
・案内支持部である滑車39を割愛してもよい。この場合、滑車に代えて、一体成形された案内ピンなどで構成された案内部を設けるようにし、案内部の外周面に構成される案内面で第2昇降コード15bを案内する。このような場合には、滑車39を割愛することから、部品点数を減らすことができる。
【0084】
・前面側案内部33と後面側案内部34とは、前面壁11bと後面壁11cから突出していなくてもよい。
・前面側当接部31と前面側案内部33、ならびに、後面側当接部32と後面側案内部34とは、別部品で構成され、接着剤などで結合される構成であってもよい。
【0085】
・第2昇降コード15bは、前面壁11bと後面壁11cの外面から導出される構成で
あればよく、例えば前面側案内部33と後面側案内部34とが外面と面一であったり、若干窪んでいてもよく、このような前面側案内部33と後面側案内部34から第2昇降コード15bが導出されてもよい。
【0086】
〔連結部37の変形例〕
・前面側案内部33と後面側案内部34とは、連結されていなくてもよい。この場合、前面側案内部33を前面壁11bの内面に配置し、後面側案内部34を後面壁11cの内面に配置した後、上述したようなピン部材で、前面側案内部33と後面側案内部34との間に架け渡し、前面側案内部33を前面壁11bに押し付け、後面側案内部34を後面壁11cに押し付けるようにすればよい。また、前面側案内部33と後面側案内部34とは互いに離間する方向に、コイルバネやゴムなどの弾性体で付勢するようにしてもよい。
【0087】
・
図22に示すように、コード案内部材17cの連結部は、弾性変位可能な構成でなくてもよい。例えば、前面側案内部33と後面側案内部34との間には、連結部37として、リンク機構を設けてもよい。このリンク機構は、一例として、互いに交差するように配置される第1アーム37aと第2アーム37bとを備え、交差点がピンなどで互いに回動可能に支持され、全体がX形状を有している。そして、第1アーム37aおよび第2アーム37bの前面側当接部31に位置する2つの端部は、前面側当接部31において長孔で構成された案内孔37cに回動可能に軸支され、後面側当接部32に位置する2つの端部は、後面側当接部32において長孔で構成された案内孔37cに回動可能に軸支される。これにより、前面側当接部31と後面側当接部32とは、連結され、また、ヘッドボックス11に挿入するときには、前面側当接部31と後面側当接部32とが第2間隔30bまで狭められた状態でヘッドボックス11の開口部11dより挿入される。勿論、前面側案内部33の外面と後面側案内部34の外面との間隔が第1間隔30aより狭くなってもよい。そして、ヘッドボックス11に挿入された後は、手動で、前面側当接部31と後面側当接部32とが前面壁11bと後面壁11cに当接される。この後、サポート部材51や突っ張りピンや弾性体などの規制部材が前面側当接部31と後面側当接部32との間に配置される。これにより、前面側案内部33が前面壁11bから離れる方向に変位することが制限されるとともに、後面側案内部34が後面壁11cから離れる方向に変位することが制限される。
【0088】
リンク機構としては、
図22の構成に限定されるものではなく、例えば、全体形状が菱形や平行四辺形で収縮するパンタグラフのような機構であってもよい。
・連結部37は、前面側当接部31が前面壁11bに対して近接離間する方向に変位可能な構成とし、後面側当接部32が変位しない構成としてもよい。これとは逆に、連結部37は、後面側当接部32が後面壁11cに対して近接離間する方向に変位可能な構成とし、前面側当接部31が変位しない構成としてもよい。すなわち、前面側当接部31と後面側当接部32との間隔が相対的に変化すればよい。
【0089】
〔カバーの変形例〕
・カバー46は、誘導壁47を割愛する構成としてもよい。
・カバー46を割愛する構成としてもよい。
【0090】
〔ホルダの変形例〕
・ホルダ16は、第2昇降コード15bの中間部15xが係合する第2溝16dを割愛してもよい。
【0091】
・カバー46は、少なくとも前面側案内部33および後面側案内部34の何れか一方に取り付けられていればよい。第2昇降コード15bを横型ブラインド10に取り付けるにあたっては、第2昇降コード15bの一方の先端部を、最初に、ヘッドボックス11内に
配置されたコード案内部材17cにおける前面側または後面側の何れか一方の通路41の第2出入り口41bから挿入する。次いで、第2昇降コード15bの一方の先端部を、滑車39を通過させて前面側案内部33または後面側案内部34の何れか一方からヘッドボックス11の外に露出させる。そして、第2昇降コード15bの一方の先端部は、スラット12に沿って垂下され、ボトムレール14に転回される。この後、第2昇降コード15bの一方の先端部は、前面側案内部33または後面側案内部34の何れか他方に挿入される。この際、第2昇降コード15bの先端部は、カバー46の誘導壁47に案内されて、自ずと進路が90°曲がり、通路41の第1出入り口41aの方向に案内される。
【0092】
カバー46の誘導壁47は、第2昇降コード15bの一方の先端部が滑車39の横から挿入される場合に機能するものである。以上のように第2昇降コード15bを引き回す場合、第2昇降コード15bの一方の先端部が滑車39の横から挿入されるのは、前面側案内部33または後面側案内部34の何れか1つである。したがって、カバー46は、第2昇降コード15bの一方の先端部が滑車39の横から挿入される案内部のみに配置するようにしてもよい。
【0093】
〔サポート部材51の変形例〕
・前面側案内部33と後面側案内部34とが互いに近接する方向に変位することを制限するための規制部材としてのサポート部材51は、ラダーコード13を吊り下げ支持する機能を備えない構成としてもよい。この場合、別部材で、ラダーコード13を吊り下げ支持する。
【0094】
・前面側案内部33と後面側案内部34との間には、サポート部材51を配置しなくてもよい。この場合、前面側案内部33と後面側案内部34とが互いに近接する方向に変位することを制限するための規制部材として、突っ張りピンなどのピン部材を前面側案内部33と後面側案内部34との間に架け渡す構成とすればよい。
【0095】
〔転回部材17d(転回部)と案内部材20(第3案内部)の変形例〕
・転回部材17dと案内部材20とを共用する場合において、転回部材17dを上下に反転させれば、ローラ62の位置を変更する必要はない。
図23に示すように、軸孔63a,64aは一対分だけ設けるようにしてもよい。これにより、転回部材17dと案内部材20との備品の共通化を図りつつ、二対あった軸孔63a,64aを一対に減らず分、構成を簡素化することができる。
【0096】
・転回部材17dや案内部材20は、ローラ62に代えて案内壁を立設し、案内壁の側面に構成される案内面で第2昇降コード15bを案内するようにしてもよい。これにより、転回部材17dや案内部材20の部品点数を削減することができる。
【0097】
・案内部材20についても、転回部材17dのように、一対の取付片66と一対の接続片66aとを係合させて、ストッパ19の送出端19b側の端面に取り付けるようにしてもよい。
【0098】
・転回部材17dや案内部材20は、位置決め部67を備えていなくてもよい。また、転回部材17dや案内部材20のうちの何れか1つが備えているだけでもよい。
・転回部材17dと案内部材20とは、形状の全く異なる構成の部品であってもよい。
【0099】
・第1昇降コード15aは、案内部材20と転回部材17dとの間において、後面壁11cに沿わされるのではなく、前面壁11bに沿わされてもよい。
〔昇降部材の変形例〕
・第2昇降コード15bは、前面側と後面側とで2本で構成されていてもよい。この場
合、それぞれの昇降コード15bの一端部は、ボトムレール14に固定される。
【0100】
・第1昇降コード15aについても、第2昇降コード15bと同様な構成としてもよい。すなわち、スラット12の貫通孔22に挿通させるのではく、スラット12の部屋内側の前縁部と部屋外側の後縁部に昇降方向に沿って延在する構成としてもよい。この場合、貫通孔22が不要となるので、横型ブラインド10の遮光性を高めることができる。
【0101】
・スラット12の前縁部と後縁部には、第2昇降コード15bが係合する切り欠き凹部を設けるようにしてもよい。
・第2昇降コード15bは、ヘッドボックス11の第1昇降コード15aの間における長手方向において、複数箇所に垂下されていてもよい。また、第2昇降コード15bは、ヘッドボックス11の長手方向の中央部に配置されていなくてもよく、長手方向の中央部から何れか一方にずれた中間位置に配置されていてもよい。
【0102】
・第2昇降コード15bは、前面側だけに配置してもよいし、後面側だけに配置してもよい。この場合、前面側案内部33および後面側案内部34のうち何れか一方に昇降コードが挿通される。
【0103】
・第1昇降コード15aや第2昇降コードは、紐状部材ではなくテープ状部材であってもよい。
・
図24に示すように、第2昇降コード15bの第1昇降部15yと第2昇降部15zとは、前面壁11bおよび後面壁11cから引き出される構成の他、底板11aに配置された挿通孔55から引き出されるようにしてもよい。この場合、底板11aの挿通孔55は、前後方向を長軸とした長孔形状に形成されており、ここから第2昇降コード15bの第1昇降部15yと第2昇降部15zが引き出される。
【0104】
この場合におけるコード案内部材17cは、ヘッドボックス11の長手方向に沿った中心線に対して2分割され、前面壁11bの内面に沿って位置する前面側当接部91aと、後面壁11cの内面に沿って位置する後面側当接部91bとを備えている。前面側当接部91aと後面側当接部91bとは、連結部37によって連結されている。連結部37は、前面側当接部91aに設けられヘッドボックス11の前後方向に延びる連結アーム92と、後面側当接部91bに配置された連結突起93とを備えている。連結アーム92は、前後方向に延びる長孔形状の連結孔92aを備えており、連結突起93は、連結孔92aに係合される。これにより、前面側当接部91aと後面側当接部91bの移動範囲が制限され、前面側当接部91aと後面側当接部91bとを一体的に取り扱うことができる。
【0105】
前面側当接部91aと後面側当接部91bの底部には、挿通孔55に対応する貫通孔94を構成する半孔94a,94bを備えている。前面側当接部91aと後面側当接部91bの底部には、半孔94a,94bの周囲に位置決め突部95を構成する突部95a,95bが形成されている。位置決め突部95は、底板11aに形成された貫通孔75と同形状の挿通孔55に嵌合される。位置決め突部95は、挿通孔55に嵌合されることで、互いに近接した前面側当接部91aと後面側当接部91bとが分離しないようにする。
【0106】
前面側当接部91aと後面側当接部91bの各々における底部には、貫通孔94に沿う位置に、貫通孔94の長軸に沿うように支持ローラ96が配置される。支持ローラ96は、前面側案内部および後面側案内部として機能し、垂下される第1昇降コード15aを支持し、ストッパ19の方向に案内する。前面側当接部91aと後面側当接部91bの各々には、支持ローラ96を軸支する回転支持部96aを備えている。具体的に、前面側当接部91aに配置される支持ローラ96は、第2昇降コード15bの第1昇降部15yを支持し、後面側当接部91bに配置される支持ローラ96は、第2昇降コード15bの第2
昇降部15zを支持する。
【0107】
また、前面側当接部91aと後面側当接部91bにおいて、ヘッドボックス11の長手方向に対して直交するように位置する側壁部97a,97bには、ラダーコード13が固定されるドラム52を回転可能に支持する軸受部98を有している。軸受部98は、側壁部97aに設けられた凹部98aと側壁部97bに設けられた凹部98bとが突き合わされることによって構成される。
【0108】
ヘッドボックス11に挿入するときには、前面側当接部91aと後面側当接部91bとが前面壁11bと後面壁11cの間隔より狭くなるまで狭められた状態でヘッドボックス11の開口部11dより挿入される。そして、ヘッドボックス11に挿入された後は、手動で、前面側当接部91aと後面側当接部91bとが前面壁11bと後面壁11cに当接される。この際に、位置決め突部95は、挿通孔55に嵌合されることで、互いに近接した前面側当接部91aと後面側当接部91bとが分離しないようになる。また、貫通孔94および挿通孔55には、ラダーコード13の縦糸13aも挿通される。
【0109】
なお、この後、突っ張りピンや弾性体などの規制部材を前面側当接部91aと後面側当接部91bとの間に配置するようにしてもよい。これにより、前面側当接部91aが前面壁11bから離れる方向に変位することが制限されるとともに、後面側当接部91bが後面壁11cから離れる方向に変位することが制限される。
【0110】
〔ヘッドボックス11の変形例〕
・
図25および
図26に示すように、ヘッドボックス11の端部には、端部の開口端を閉塞するキャップ部材86が取り付けられる。このキャップ部材86は、ヘッドボックス11の側面を構成しヘッドボックス11の開口端を閉塞する大きさを有した閉塞面86aと、閉塞面86aの周囲に立設される周壁86bとを備えている。閉塞面86aの内面は、閉塞面86aと離間し閉塞面86aと平行して支持壁87を備えている。支持壁87には、ラダーコード13の2本の縦糸13aが固定されるドラム52を回転可能に支持する凹部で構成された軸受部88を有している。軸受部88には、ドラム52の一側面部に設けられた軸部52bが支持される。また、閉塞面86aの内面にも支持突起88aが設けられ、軸部52bの一側面とは反対側の他側面に形成された軸孔88bが係合される。
【0111】
なお、ここで用いられるドラム52は、上述したサポート部材51に用いるドラム52と同様な構成を有しているため詳細は省略する。
閉塞面86aと支持壁87との間の空間部の底部には、前後方向を長軸とした貫通孔89が形成されている。貫通孔89は、最上段のスラット12に臨む。貫通孔89には、長軸に沿うように第1案内部としての支持ローラ80が配置される。支持ローラ80は、垂下される第1昇降コード15aを支持し、ストッパ19の方向に案内する。このように、貫通孔94からは、ラダーコード13の2本の縦糸13aと第1昇降コード15aが垂下される。
【0112】
以上のようなキャップ部材86を用いたときには、ラダーコード13を支持するドラム52と第1昇降コード15aを支持する支持ローラ80とがキャップ部材86に配置される。したがって、スラット12の両端部に位置される第1昇降コード15aの位置をできる限りスラット12の端にまで近づけることができる。また、このキャップ部材86を用いたときには、上述したサポート部材17a,17bが不要となる。したがって、横型ブラインド10の部品点数を削減することができる。
【0113】
・以上のようなキャップ部材86は、ヘッドボックス11の長手方向の両側の端部に配置するようにしてもよい。
・ラダーコード13を支持するドラム52を回転可能に支持する支持突起88aは、ドラム52側に設け、軸孔88bを閉塞面86aに設けるようにしてもよい。
【0114】
・
図4では、ヘッドボックス11の内部において、右端から順に、第1昇降コード15aのサポート部材17b、回転制御部や操作部としての操作案内部材17e、案内部材20、昇降制御部としてのストッパ19、転回部材17d、第2昇降コード15bのコード案内部材17c、第1昇降コード15aのサポート部材17aが長手方向に並んでいる。そして、サポート部材17bから延びる第1昇降コード15aは、案内部材20によって、後面壁11cに沿わされることで、ストッパ19を回避しつつ、転回部材17dに導かれ、その後、ストッパ19に導入される。
【0115】
この点、操作案内部材17eには、サポート部材17bから転回部材17dに向けて延びる第1昇降コード15aを、ストッパ19を回避するように、ヘッドボックス11における前後方向または上下方向の中央を長手方向に延びる中心線Pに対して何れか一方に偏るように案内する回避案内部を設けるようにしてもよい。操作案内部材17eは、制御軸部材としてのチルト軸122を回転制御する回転制御部として機能するとともに、第1昇降コード15aおよび第2昇降コード15bをヘッドボックス11外に導出する導出部としても機能する。そして、チルトポール18aが接続され、チルトギヤのギヤボックス121aを介してチルト軸122を回転制御する操作部の一部でもある。
【0116】
例えば、
図27(a)および(b)に示すように、操作案内部材17eには、サポート部材17bから延びる第1昇降コード15aを、中心線Pから後面壁11c側にずらし後面壁11cに沿わせるようにして、ストッパ19を回避する回避案内部121を設けるようにしてもよい。この回避案内部121は、操作案内部材17eの後面壁11cに近い位置であってチルトギヤのギヤボックス121aを避けた位置に設けられる。ここでは、一例として、回避案内部121は、チルトギヤによって回転されるチルト軸122より底板11a側に位置している。回避案内部121によって案内されたサポート部材17bから延びる第1昇降コード15aは、操作案内部材17eの位置で回避案内部121に案内されることによって、後面壁11cに沿わされる。そして、第1昇降コード15aは、転回部材17dに導かれ、その後、ストッパ19に導入される。したがって、ヘッドボックス11からは、案内部材20が不要となり部品点数を削減することができる。
【0117】
また、
図28(a)および(b)に示すように、回避案内部121は、操作案内部材17eと別体の案内部材121xとしてもよい。案内部材121xは、サポート部材17bと操作案内部材17eの間に、ヘッドボックス11の底板11aの側からヘッドボックス11内に貫通するように配置される。そして、ヘッドボックス11の内部において、案内部材121xは、案内ローラや案内ピンや滑車を備えており、サポート部材17bから延びる第1昇降コード15aを、中心線Pから後面壁11c側にずらし後面壁11cに沿わせるように案内する。すなわち、第1昇降コード15aは、操作案内部材17eと後面壁11cの間およびストッパ19と後面壁11cの間を通される。その後、第1昇降コード15aは、転回部材17dに導かれ、その後、ストッパ19に導入される。このような構成によっても、ストッパ19を回避することができる。さらに、案内部材121xを用いた場合には、案内部材121xを用いることで、既存の操作案内部材17eを流用することができる。なお、案内部材121xは、後面壁11c側から取り付けられていてもよい。
【0118】
また、案内部材121xは、サポート部材17bに一体に設けることもできる。この場合、サポート部材17bに上述した回避案内部121が設けられることになる。
また、
図29(a)および(b)に示すように、操作案内部材17eには、サポート部材17bから延びる第1昇降コード15aを、中心線Pから前面壁11b側にずらし前面
壁11bに沿わせるようにして、ストッパ19を回避する回避案内部121を設けるようにしてもよい。この回避案内部121は、操作案内部材17eの前面壁11bに近い位置であってチルトギヤのギヤボックス121aを避けた位置に設けられる。ここでは、一例として、前面壁11bに近いギヤボックス121aの上側に回避案内部121が設けられる。サポート部材17bから延びる第1昇降コード15aは、操作案内部材17eの位置で回避案内部121に案内されることによって、前面壁11bに沿わされる。そして、第1昇降コード15aは、転回部材17dに導かれ、その後、ストッパ19に導入される。したがって、この例によっても、ヘッドボックス11からは、案内部材20が不要となり部品点数を削減することができる。
【0119】
さらに、
図30(a)および(b)に示すように、操作案内部材17eには、サポート部材17bから延びる第1昇降コード15aを、中心線Pから上側にずらし操作案内部材17eの上側に延在させるようにして、ストッパ19を回避する回避案内部121を設けるようにしてもよい。この回避案内部121は、操作案内部材17eの上部であってチルトギヤのギヤボックス121aを避けた位置に設けられる。操作案内部材17eの上部からストッパ19の方向へ延びる第1昇降コード15aは、一例として、ストッパ19が備えるケース19xの後面壁11cに近い位置に形成された案内溝19x1によって、後面壁11cに沿い、さらに、ヘッドボックス11の上部から徐々に降下するように案内され、転回部材17dに導かれる。そして、第1昇降コード15aは、転回部材17dで転回されて、ストッパ19に導入される。なお、第1昇降コード15aは、前面壁11bに近い位置に形成された案内溝によって、前面壁11bに沿い、さらに、ヘッドボックス11の上側から徐々に降下するように案内され、転回部材17dに導かれるようにしてもよい。このような例によっても、ヘッドボックス11からは、案内部材20が不要となり部品点数を削減することができる。
【0120】
また、
図31(a)および(b)に示すように、回避案内部121は、操作案内部材17eと別体の案内部材121xとしてもよい。案内部材121xは、サポート部材17bと操作案内部材17eの間に、ヘッドボックス11の後面壁11cの側からヘッドボックス11内に貫通するように配置される。そして、ヘッドボックス11の内部において、案内部材121xは、サポート部材17bから延びる第1昇降コード15aを、中心線Pから上側にずらし操作案内部材17eの上側に延在させるように案内する。その後、第1昇降コード15aは、一例として、ストッパ19が備えるケース19xの後面壁11cに近い位置に形成された案内溝19x1によって、後面壁11cに沿い、さらに、ヘッドボックス11の上部から徐々に降下するように案内され、転回部材17dに導かれる。その後、第1昇降コード15aは、ストッパ19に導入される。このような構成によっても、ストッパ19を回避することができる。さらに、案内部材121xを用いた場合には、案内部材121xを用いることで、既存の操作案内部材17eを流用することができる。
【0121】
なお、案内部材121xは、底板11a側から取り付けられていてもよい。
また、案内部材121xは、サポート部材17bに一体に設けることもできる。この場合、サポート部材17bに上述した回避案内部121が設けられることになる。
【0122】
さらに、
図32(a)および(b)に示すように、操作案内部材17eには、サポート部材17bから延びる第1昇降コード15aを、中心線Pから下側にずらし操作案内部材17eの下側に延在させるようにして、ストッパ19を回避する回避案内部121を設けるようにしてもよい。この回避案内部121は、操作案内部材17eの下側であってチルトギヤのギヤボックス121aを避けた位置に設けられた凹溝である。操作案内部材17eの下側からストッパ19の方向へ延びる第1昇降コード15aは、そのままストッパ19の下側を通り、転回部材17dに導かれる。ストッパ19のケース19xには、第1昇降コード15aの案内溝が設けられ、第1昇降コード15aは、ストッパ19の下部にお
いて、この案内溝によって転回部材17dの方向へ案内される。そして、第1昇降コード15aは、転回部材17dで転回されて、ストッパ19に導入される。このような例によっても、ヘッドボックス11からは、案内部材20が不要となり部品点数を削減することができる。
【0123】
さらに、
図33(a)および(b)に示すように、操作案内部材17eには、サポート部材17bから延びる第1昇降コード15aを、操作案内部材17eを貫通するようにして、中心線Pから後面壁11c側にずらし、ストッパ19を回避する回避案内部121を設けるようにしてもよい。この回避案内部121は、ヘッドボックス11内に位置決め配置するために位置決め片121bが設けられている。ここでの位置決め片121bは、一例として、底板11aと後面壁11cとの位置決めを行う板部である。そして、位置決め片121bには、サポート部材17bから延びる第1昇降コード15aが挿通される貫通孔で構成された回避案内部121が設けられている。回避案内部121を挿通した第1昇降コード15aは、後面壁11cに沿い、転回部材17dに導かれる。そして、第1昇降コード15aは、転回部材17dで転回されて、ストッパ19に導入される。なお、第1昇降コード15aは、前面壁11bに沿い、転回部材17dに導かれるようにしてもよい。このような例によっても、ヘッドボックス11からは、案内部材20が不要となり部品点数を削減することができる。
【0124】
・
図27~
図33の例は、ストッパ19を回避するために操作案内部材17eに回避案内部121を設けるようにしていたが、サポート部材17bから延びる第1昇降コード15aは、ストッパ19を回避しない構成としてもよい。
図34に示すように、操作案内部材17eに対して右側には、サポート部材17bから延びる第1昇降コード15aが存在し、操作案内部材17eに対して左側には、ヘッドボックス11の左端のサポート部材17aから延びる1本の第1昇降コード15aおよびコード案内部材17cから延びる第2昇降コード15bが存在する。何れの昇降コード15a,15bにあっても、操作案内部材17eに入る手前では、ストッパ19によって昇降制御がされる必要がある。
【0125】
そこで、操作案内部材17eの両側には、第1ストッパ19yと第2ストッパ19zが配置されている。第1ストッパ19yは、操作案内部材17eの左側に配置される昇降制御部であって、ヘッドボックス11の左端のサポート部材17aから延びる1本の第1昇降コード15aおよびコード案内部材17cから延びる2本の第2昇降コード15bが挿入され、操作案内部材17eへ送出される。これに対して、第2ストッパ19zは、操作案内部材17eの右側に配置される昇降制御部であって、ヘッドボックス11の右端のサポート部材17bから延びる第1昇降コード15aおよびコード案内部材17cから延びる第2昇降コード15bが挿入され、操作案内部材17eへ送出される。
【0126】
このような構成によれば、操作案内部材17eの一部を利用してストッパを回避する案内をする必要がなくなり、操作案内部材17eの構成の簡素化することができる。また、ストッパを新たに1つ追加するだけで、案内部材20や転回部材17dが不要となり、全体として部品点数を削減できる。また、案内部材20や転回部材17dを不要とすることで、第1昇降コード15aに対する摩擦抵抗を減らすことができる。
【0127】
・
図4に示すように、操作部であるイコライザ18とチルトポール18aとは、サポート部材17bとストッパ19との間に配置され、操作案内部材17eから導出された第1昇降コード15aおよび第2昇降コード15bと接続される。第1昇降コード15aに対応するサポート部材17a,17bは、極力、ヘッドボックス11の両端部に寄せて配置される。これに合わせ、
図3に示すように、スラット12の貫通孔22も、極力スラット12の両端部に寄せられて配置されている。
【0128】
また、ラダーコード13は、一対の縦糸13aも第1昇降コード15aに沿うように配置されている。すなわち、第1昇降コード15aに沿うラダーコード13の縦糸13aも、極力スラット12の両端部に近い位置に延在される。このため、スラット12が横ずれすると、ラダーコード13の横糸13bがスラット12の端部から外れてしまうおそれがある。特に、スラットが引き上げられ、ボトムレール14上に積み重なった場合、縦糸13aは、大きく弛むことから、スラット12の端部から外れやすくなる。そこで、以下のようにして、ラダーコード13がスラット12の端部から外れないようにしている。
【0129】
具体的には、
図35(a)に示すように、ラダーコード13は、一対の縦糸13aと、一対の縦糸13aを繋ぐ横糸13bとを備え、縦糸13aが貫通孔22を挿通する第1昇降コード15aと同じ位置または第1昇降コード15aよりヘッドボックスの中間部側に位置し並列している。この場合、ヘッドボックス11とボトムレール14との間において、少なくとも1か所で、第1昇降コード15aよりスラット12の中間部側に位置している横糸13bが貫通孔22を挿通する第1昇降コード15aよりスラット12の端部側に位置する。換言すると、ヘッドボックス11の直下およびボトムレール14の直上では、貫通孔22を挿通する第1昇降コード15aは、横糸13bよりもスラット12の端部側に位置している。
【0130】
すなわち、第1昇降コード15aの垂下位置(スラット12の端部からの距離)を(A)とし、縦糸13aの垂下位置(スラット12の端部からの距離)を(B)とした場合において、
(A)≦(B)
の関係にあるとき、
少なくとも1か所で、横糸13bが貫通孔22を挿通する第1昇降コード15aよりスラット12の端部側に位置する。ラダーコード13は、横糸13bが第1昇降コード15aより中間部側に位置することで、横糸13bがスラット12の端部から抜けようとしても第1昇降コード15aに当たって抜けることを防ぐことができる。また、横糸13bが第1昇降コード15aよりスラット12の端部側に位置することで、ラダーコード13がスラット12の中間部側に移動し過ぎることを防ぐことができる。これにより、スラット12を上昇させた状態においても、弛んだラダーコード13の見栄えが悪くなることを抑えることができる。
【0131】
より好ましくは、ヘッドボックス11とボトムレール14との間におけるスラット12の中の中間段(一例としてスラット12の上下方向の中央部に位置する1つまたは複数のスラット段)において、横糸13bが第1昇降コード15aよりスラット12の端部側に位置する。換言すると、そして、横糸13bが第1昇降コード15aよりスラット12の端部側に位置するのは、スラット12の1段分が好ましい。
【0132】
横型ブラインドの上下方向の長さが長い場合、横糸13bが第1昇降コード15aよりスラット12の端部側に位置する箇所は、複数箇所としてもよい。この場合、横糸13bが第1昇降コード15aよりスラット12の端部側に位置する箇所は、均等に複数箇所設けるようにするようにしてもよい。この場合にも、上下方向の中央部のスラット段は、横糸13bが第1昇降コード15aよりスラット12の端部側に位置する箇所を設けるようにすることが好ましい。また、横糸13bが第1昇降コード15aよりスラット12の端部側に位置するのは、スラット12の1段分が好ましい。
【0133】
なお、横糸13bが第1昇降コード15aよりスラット12の端部側に位置させるのは、スラット12の1段分(D)以上であって、(A)/(D)(Dは、互いに隣接するスラット12の間隔)であることが好ましい。
【0134】
また、
図35(b)に示すように、ラダーコード13の縦糸13aのヘッドボックス11からの垂下位置の位置と第1昇降コード15aのヘッドボックス11からの垂下位置との関係がA>Bにあるときは、次のようになる。すなわち、ボトムレール14の直上およびヘッドボックス11の直下において、横糸13bが第1昇降コード15aよりスラット12の端部側に位置している。このような状態において、第1昇降コード15aよりスラット12の端部側に位置する横糸13bを第1昇降コード15aよりヘッドボックスの中間部側に位置させることが好ましい。具体的には、横糸13bが貫通孔22を挿通する第1昇降コード15aよりスラット12の端部側からヘッドボックス11の中間部側に位置に切り替わるヘッドボックス11からの距離(C)は、次のようになる。すなわち、距離(C)は、ヘッドボックス11の直下およびボトムレール14の直上において、貫通孔22を挿通するスラット12からスラット12における長手方向の端部までの突き出し寸法(A(=第1昇降コード15aの垂下位置))より短く設定される(C<A)。
【0135】
以上のような構成によれば、横糸13bがスラット12の端部から外れてしまうことを抑制しながら、ラダーコード13と第1昇降コード15aの編み込みの箇所を少なくすることができ、生産効率の向上を図ることができる。また、横糸13bが第1昇降コード15aより中間部側に位置することで、横糸13bがスラット12の端部から抜けようとしても第1昇降コード15aに当たって抜けることを防ぐことができる。さらに、横糸13bが第1昇降コード15aよりスラット12の端部側に位置することで、ラダーコード13がスラット12の中間部側に移動し過ぎることを防ぐことができる。これにより、スラット12を上昇させた状態においても、弛んだラダーコード13の見栄えが悪くなることを抑えることができる。
【0136】
〔スラット12の変形例〕
スラット12は、第1昇降コード15aが貫通孔22に挿通されている。したがって、一例として、一部のスラット12が汚損して交換が必要となった場合、全てのスラット12を第1昇降コード15aから外す必要がある。
図36に示すように、スラット12は、貫通孔22と外周縁とを連通する連通部116を設けるようにしている。連通部116は、一例として、外周縁部から貫通孔22にかけてカッタやパンチなどの切断手段で切断した切り込みにより構成されている。連通部116は、第1昇降コード15aの直径と比べてもその幅は狭いものであり、通常の使用で、第1昇降コード15aが貫通孔22から連通部116を通じて外方に抜けないように構成されている。スラット12を交換する場合には、連通部116を構成する切り込みの両側を上下方向に互い違いに撓ませることによって、連通部116を広げ、第1昇降コード15aを貫通孔22から外すことができる。
【0137】
上述のように、スラット12の貫通孔22は、極力スラット12の両端部に寄せられて配置されている。したがって、スラット12の側縁部12cから貫通孔22に向けて連通部116の切り込みを設けたとしても、スラット12の全体としての強度低下を抑えることができる。側縁部12cから貫通孔22に向けての位置は、横型ブラインドの両端部であるため、部屋内側からも見にくいものとなる。
【0138】
図37に示すように、連通部116は、スラット12の後縁部12bから貫通孔22に向けて連通部116の切り込みを設けるように設けることもできる。この場合には、連通部116は、部屋外側に臨むことになり、部屋内側から見にくくすることができる。なお、スラット12の前縁部12aから貫通孔22に向けて連通部116の切り込みを設けるようにしてもよい。
【0139】
また、
図38に示すように、スラット12の長手方向の一端部側には、前縁部12aの側縁部12c近傍に設けるようにし、長手方向の他端部側には、後縁部12bの側縁部12c近傍に設けるようにしてもよい。また、スラット12の長手方向の一端部側は、側縁
部12cと貫通孔22とを連通するように連通部116を設けるようにし(
図36参照)、長手方向の他端部側は前縁部12aまたは後縁部12bと貫通孔22とを連通するように連通部116を設けるようにしてもよい(
図37参照)。さらに、連通部116は、前縁部12aや後縁部12bや側縁部12cに対して斜めとなるような切り込みによって構成するようにしてもよい。一例として、スラット12の角部と貫通孔22を繋ぐ切り込みによって連通部116を構成するようにしてもよい。
【0140】
連通部116を構成する切り込みは、直線形状の他、曲線形状や直線形状と直線形状とを組み合わせた形状としてもよい。連通部116は、複雑形状の切り込みとすることで、通常使用時において、貫通孔22から第1昇降コード15aが一層外れにくくなる。
【0141】
〔ヘッドボックス11の変形例〕
ヘッドボックス11は、スチール製またはアルミ製であり、スチール製の場合、スチールを曲げ加工して形成され、アルミ製の場合、押し出し成形される。
図39および
図40(a)は、スチール製のヘッドボックス11であって、
図7、
図8等に示したヘッドボックス11と同じである。第1開口部としての開口部36と第2開口部としての挿通孔55とは、共に貫通孔であるが、連続した貫通孔ではなく、非連続であり、間に仕切り部50を備えている。しかも、仕切り部50は、底板11aと前面壁11bとが構成するコーナ部および底板11aと後面壁11cとが構成するコーナ部とを含んでいる。ここで、
図40(a)は、開口部36および挿通孔55を非連続としたヘッドボックス11の断面図であり、
図40(b)は、参考例として開口部36および挿通孔55を繋げ、連続孔11yとしたヘッドボックスの断面図である。
図40(a)と(b)とを比較すると、
図40(a)の仕切り部50を有した方が明らかに連続孔11yとした場合より断面積が増えることが確認できる。したがって、スチール製のヘッドボックス11は、前面壁11b及び後面壁11cの開口部36と底板11aの挿通孔55とが連続した連続孔11yとした場合よりも明らかに、上下方向および前後方向における強度の低下を抑えることができる。
【0142】
図41および
図42(a)は、アルミ製のヘッドボックス11である。アルミ製のヘッドボックス11の場合、前面壁11bおよび後面壁11cの下方向に突出片11xを備えている。突出片11xは、最上段のスラット12とヘッドボックス11との間の遮光板として機能し、突出片11xは、部屋外からの外光を遮光する。アルミ製のヘッドボックス11の場合にあっても、開口部36と挿通孔55とは、非連続であり、間に仕切り部50を備えている。しかも、仕切り部50は、底板11aと前面壁11bとが構成するコーナ部および底板11aと後面壁11cとが構成するコーナ部とを含んでいる。ここで、
図42(a)は、開口部36および挿通孔55を非連続としたヘッドボックス11の断面図であり、
図42(b)は、参考例として開口部36および挿通孔55を繋げ、連続孔11yとしたヘッドボックスの断面図である。
図42(a)と(b)とを比較すると、
図42(a)の仕切り部50を有した方が明らかに連続孔11yとした場合より断面積が増えることが確認できる。したがって、アルミ製のヘッドボックス11は、前面壁11b及び後面壁11cの開口部36と底板11aの挿通孔55とが連続した貫通孔とした場合よりも明らかに、上下方向および前後方向における強度の低下を抑えることができる。
【0143】
図43は、スチール製の場合、スチールを曲げ加工して形成されたヘッドボックス11の変形例である。
図39および
図40(a)に示すスチール製のヘッドボックス11は、長手方向における同位置、ここでは中央部に開口部36と挿通孔55とが設けられている。これに対して、
図43の例では、ヘッドボックス11の長手方向において、異なる位置に開口部36と挿通孔55とが設けられている。横型ブラインドの大きさや部品レイアウトなどを考慮して、第2昇降コード15のヘッドボックス11からの垂下位置とラダーコード13の垂下位置が異なってしまう場合がある。このような場合であっても、開口部36と挿通孔55との間には仕切り部50が存在することになる。したがって、
図43に示
すヘッドボックス11にあっても、上下方向および前後方向における強度の低下を抑えることができる。
【0144】
〔操作案内部材17eの変形例〕
図44(a)に示すように、操作案内部材131は、本体部132と、本体部132に付設されるチルトギヤのギヤボックス部133とを備えている。さらに、操作案内部材131は、ストッパ19からの第1昇降コード15aおよび第2昇降コード15bが導入される導入部134と、操作部としてのチルトポール18a接続される接続具135と、接続具135の内側から第1昇降コード15aおよび第2昇降コード15bが導出される導出部136とを備えている。
【0145】
本体部132は、内部に、導入部134を構成する開口部と導出部136とを繋ぐ通路を備えており、通路には、導入部134から導入された第1昇降コード15aおよび第2昇降コード15bの経路を導出部136の方向に変更する滑車137が配置されている。接続具135の導出部136は、本体部132の通路と繋がっており、第1昇降コード15aおよび第2昇降コード15bを導出する。導出部136から導出された第1昇降コード15aおよび第2昇降コード15bは、チルトポール18aの先端部に備えられたイコライザ18によって結束される。スラット12の昇降は、イコライザ18を引く操作によって行うことができる。
【0146】
チルトギヤのギヤボックス部133は、チルトポール18aの回転をチルト軸122に伝達するチルトギヤ列を収納している。具体的には、チルトポール18aが接続された接続具135が回転されることによって、チルトギヤを介してチルト軸122を回転する。本体部132における接続具135の周囲は、前面壁11bから外部に臨む部分であり、前面壁11bの取付開口部に係合する取付部136aとなっている。取付部136aは、例えば矩形形状をした突出部であり、当該突出部が前面壁11bの取付開口部に係合した状態で、接続具135を前面壁11bから外部に臨まされ、接続具135にチルトポール18aが接続可能な状態とする。
【0147】
本体部132は、ヘッドボックス11より垂下される第1昇降コード15aを支持する支持部としての支持ローラ138を備えている。本体部132の導入部134とは反対側の面には、支持ローラ138を支持する支持枠138aを備えている。支持枠138aは、支持ローラ138の回転軸がヘッドボックス11の前後方向となるように支持ローラ138を回転可能に支持する。支持ローラ138の下方に位置するヘッドボックス11の底板11aには、第1昇降コード15aを垂下させる挿通孔139が設けられている。この支持ローラ138は、
図4および
図18で言うところのサポート部材17bが備えた支持ローラ80に対応し、挿通孔139は、挿通孔77に対応する。したがって、
図44(b)に示すように、支持ローラ138によってヘッドボックス11外からヘッドボックス11内に導かれた第1昇降コード15aは、ストッパ19の方向へ案内され、その後、転回部材17dによって転回され、第2昇降コード15bと共にストッパ19を通過した後、導入部134に導入されることになる。このような操作案内部材131は、支持ローラ138を備えることから、サポート部材17bから支持ローラ80を省略することができる。
【0148】
なお、
図4および
図18などで使用している操作案内部材17eは、支持ローラ138や支持枠138aを備えていない構成となっている。
〔その他の変形例〕
・第2昇降コード15bの遊動の抑制は、ピコ13cや環状部材13dを用いることなく行うこともできる。すなわち、上下に並ぶ横糸13bの間を第2昇降コード15bが挿通される挿通部とし、上下に並ぶ横糸13bの間の挿通部に、第2昇降コード15bが挿
通される。具体的に、第2昇降コード15bは、横糸13bの間の挿通部に一方の側から他方の側に挿通されると、複数段、例えば5~7段程度空けた次の挿通部に他方の側から一方の側に挿通される。これにより、第2昇降コード15bは、ピコ13cや環状部材13dを用いるまでもなく、スラット12の側縁部とラダーコード13の横糸13bとによって、意匠を悪くすることなく、遊動することが抑制される。
【0149】
・操作部としては、チルトポール18aの先端部にイコライザ18を設けたワンポール式の他、ポールとコードが別々に付き、スラット12の開閉はポールを回して行い、ボトムレール14の昇降は昇降コードを引いて操作するポール式であってもよい。具体的には、
図45(a)~(c)に示すように、この横型ブラインドでは、ポール201がヘッドボックス11の前面壁11bより垂下されている。また、前面壁11bにおけるポール201の垂下位置とは別の位置、一例として、ポール201よりヘッドボックス11の長手方向における中央部側には、昇降操作用の昇降コード15が垂下されている。昇降コード15は、一端部がボトムレール14の一端部に繋がれた補助コード202とイコライザ203を介して接続されている。また、補助コード202の中間部には、セイフティージョイント204が設けられている。
【0150】
ヘッドボックス11内におけるポール201の垂下位置には、チルト軸122を回転制御するチルトギヤを備えた回転制御部205を備えている。回転制御部205は、ポール201の回転操作に応じてチルト軸122を回転してラダーコード13を上下方向に移動させてスラット12を回動させる。また、昇降コード15の垂下位置には、ヘッドボックス11内から外へ導出する導出部206を備えている。昇降部材導出部としての導出部206は、支持ローラなどを備え、ヘッドボックス11内を長手方向に延在する昇降コード15の経路を前面壁11bへ導出される方向に変更する。
【0151】
以上のような横型ブラインドにおいても、ヘッドボックス11内では次のように第1昇降コード15aと第2昇降コード15bは引き回される。具体的には、
図45(b)に示すように、図中左側の第1昇降コード15aは、第1案内部としてのサポート部材17aによって、ヘッドボックス11外からヘッドボックス11内に案内され、ヘッドボックス11内を図中左側の端部から右側の端部に向かって延在されている。図中右側の第1昇降コード15aは、第1案内部としてのサポート部材17bによって、ヘッドボックス11外からヘッドボックス11内に案内され、ヘッドボックス11内を
図4中右側の端部から長手方向の中央部の方向に向かって延在されている。そして、転回部としての転回部材17dによって、ヘッドボックス11の右側に折り返される。ヘッドボックス11の長手方向の中央部に位置する第2昇降コード15bは、第2案内部としてのコード案内部材17cによって、ヘッドボックス11外からヘッドボックス11内に案内され、ヘッドボックス11内を長手方向の中央部から右側に延在される。そして、2本の第1昇降コード15aと2本の第2昇降コード15bは、集約された状態で、スラット12およびボトムレール14の自重による落下を阻止する昇降制御部としてのストッパ19に導かれ、その後、導出部206からヘッドボックス11の外に導出される。ストッパ19に挿入される際には、第1昇降コード15aおよび第2昇降コード15bの幅がストッパ19の挿入端より狭められ、互いに平行な状態で、ストッパ19の挿入端に挿入される。
【0152】
回転制御部205は、サポート部材17bによってヘッドボックス11外からヘッドボックス11内に案内された第1昇降コード15aを案内する回避案内部121を備えている(
図27~
図33参照)。回避案内部121は、第1昇降コード15aをストッパ19を回避するように案内することになる。
【0153】
・横型ブラインドは、内窓と外窓との間に配置するものであってもよい。また、透光性の間仕切りの内部に配置されるものであってもよい。
・日射遮蔽装置としては、横型ブラインドの他に、プリーツスクリーンにも適用することができる。
【0154】
上記実施形態、及び、その変形例によれば、更に、以下の技術的思想が導き出される。
(付記1)
第1昇降部材と第2昇降部材とを垂下するヘッドボックスと、
前記第1昇降部材と前記第2昇降部材との昇降によって昇降する遮蔽部材と、
前記ヘッドボックスから吊り下げられ、前記遮蔽部材の各々を回動可能に支持するラダーコードと、
前記ヘッドボックス内において、前記ラダーコードを支持する支持部を備え、前記支持部を回転する制御軸部材とを備え、
前記ヘッドボックスは、その長手方向における一端部から中間部に向けて、第1案内部、回転制御部、昇降制御部、転回部、および、第2案内部をこの順に備え、
前記第1案内部は、前記第1昇降部材が垂下されるように案内し、
前記第2案内部は、前記第2昇降部材が垂下されるように案内し、
前記回転制御部は、前記遮蔽部材を回動させるために前記制御軸部材を回転し、
前記転回部は、前記第1案内部から前記転回部に向けて延びる前記第1昇降部材を、前記転回部から前記昇降制御部に向けて転回し、
前記昇降制御部は、前記転回部で転回された前記第1昇降部材と前記第2案内部から前記昇降制御部に向けて延びる前記第2昇降部材とが挿入され、挿入された前記第1昇降部材と前記第2昇降部材とを前記ヘッドボックス外へと送り出す導出部に送り出し、
前記第1昇降部材と前記第2昇降部材とが前記遮蔽部材を上昇させる移動を許容し、かつ、前記遮蔽部材を降下させる移動を規制する規制状態と、前記遮蔽部材を降下させる移動規制を解除する解除状態とを切り替え、
前記導出部は、前記第1昇降部材と前記第2昇降部材とを前記遮蔽部材を昇降移動操作可能に前記ヘッドボックス外に導出し、
前記回転制御部または前記第1案内部と前記回転制御部の間には、前記第1案内部から前記転回部に向けて延びる前記第1昇降部材を、前記昇降制御部を回避するように案内する回避案内部を備える
日射遮蔽装置。
【0155】
(付記2)
前記回避案内部は、前記第1案内部から前記転回部に向けて延びる前記第1昇降部材を、前記昇降制御部を回避して前記ヘッドボックスの後面壁に沿うように案内する
付記1記載の日射遮蔽装置。
【0156】
(付記3)
前記回避案内部は、前記第1案内部から前記転回部に向けて延びる前記第1昇降部材を、前記昇降制御部を回避して前記ヘッドボックスの前面壁に沿うように案内する
付記1記載の日射遮蔽装置。
【0157】
(付記4)
前記回避案内部は、前記第1案内部から前記転回部に向けて延びる前記第1昇降部材を、前記回転制御部の上側を通り前記昇降制御部を回避するように案内する
付記1記載の日射遮蔽装置。
【0158】
(付記5)
前記回避案内部は、前記第1案内部から前記転回部に向けて延びる前記第1昇降部材を、前記回転制御部の下側を通り前記昇降制御部を回避するように案内する
付記1記載の日射遮蔽装置。
【0159】
(付記6)
前記回避案内部は、前記第1案内部から前記転回部に向けて延びる前記第1昇降部材を前記回転制御部を貫通させ前記昇降制御部を回避するように案内する
付記1記載の日射遮蔽装置。
【0160】
(付記7)
前記回避案内部は、前記昇降制御部と一体である
付記1記載の日射遮蔽装置。
【0161】
(付記8)
前記回避案内部は、前記昇降制御部と別体である
付記1記載の日射遮蔽装置。
【0162】
(付記9)
複数の昇降部材を垂下するヘッドボックスと、
前記複数の昇降部材の昇降によって昇降する遮蔽部材とを備え、
前記ヘッドボックスは、昇降部材導出部、前記昇降部材導出部の両側に位置する案内部、および、前記昇降部材導出部の両側であって前記案内部との間に位置する昇降制御部を備え、
前記昇降部材導出部は、前記昇降部材を前記遮蔽部材を昇降移動操作可能に前記ヘッドボックス外に導出し、
前記案内部は、前記昇降部材が前記ヘッドボックスから垂下されるように案内し、
前記昇降制御部は、前記案内部から前記昇降制御部に向けて延びる前記昇降部材が挿入され、挿入された前記昇降部材を前記昇降部材導出部に送り出し、
前記昇降部材が前記遮蔽部材を上昇させる移動を許容し、かつ、前記遮蔽部材を降下させる移動を規制する規制状態と、前記遮蔽部材を降下させる移動規制を解除する解除状態とを切り替える
日射遮蔽装置。
【0163】
(付記10)
複数の昇降部材を垂下するヘッドボックスと、
前記複数の昇降部材の昇降によって昇降する遮蔽部材と、
前記ヘッドボックスから吊り下げられ、前記遮蔽部材の各々を回動可能に支持するラダーコードとを備え、
前記遮蔽部材は、長手方向の両端部において、前記昇降部材が挿通される貫通孔を備え、
前記ラダーコードは、前記昇降部材と並列する一対の縦糸と、前記一対の縦糸を繋ぐ横糸とを備え、前記横糸が前記貫通孔を挿通する前記昇降部材より前記遮蔽部材の長手方向における中間部側に位置し、
前記遮蔽部材の中間段において、少なくとも1か所、前記横糸が前記貫通孔を挿通する前記昇降部材より前記遮蔽部材の端部側に位置する
日射遮蔽装置。
【0164】
(付記11)
前記日射遮蔽装置は、複数の前記遮蔽部材なかで最下段の前記遮蔽部材より更に下段に配置されるボトムレールを備え、
前記中間段は、前記ヘッドボックスと前記ボトムレールとの間の何れかの位置である
付記10に記載の日射遮蔽装置。
【0165】
(付記12)
前記ヘッドボックスと前記ボトムレールとの間において、前記横糸は、前記遮蔽部材の1段分、前記横糸が前記貫通孔を挿通する前記昇降部材より前記遮蔽部材の端部側に位置する
付記10または11記載の日射遮蔽装置。
【0166】
(付記13)
複数の昇降部材を垂下するヘッドボックスと、
前記複数の昇降部材の昇降によって昇降する遮蔽部材と、
前記ヘッドボックスから吊り下げられ、前記遮蔽部材の各々を回動可能に支持するラダーコードと、
複数の前記遮蔽部材なかで最下段の前記遮蔽部材より更に下段に配置され、前記昇降部材が接続されるボトムレールとを備え、
前記遮蔽部材は、長手方向の両端部において、前記昇降部材が挿通される貫通孔を備え、
前記ラダーコードは、前記昇降部材と並列する一対の縦糸と、前記一対の縦糸を繋ぐ横糸とを備え、
前記ボトムレールの直上において、前記貫通孔を挿通する前記昇降部材は、前記横糸よりも前記遮蔽部材の端部側に位置している
日射遮蔽装置。
【0167】
(付記14)
前記ヘッドボックスの直下において、前記貫通孔を挿通する前記昇降部材は、前記横糸よりも前記遮蔽部材の端部側に位置している
付記13記載の日射遮蔽装置。
【0168】
(付記15)
ヘッドボックスと、
前記ヘッドボックスの下方に配置される遮蔽部材と、
前記ヘッドボックスから垂下され、前記遮蔽部材を昇降させる昇降部材とを備え、
前記昇降部材は、前記ヘッドボックスの長手方向における両端部から垂下される第1昇降部材と、前記第1昇降部材の間において前記ヘッドボックスから垂下される第2昇降部材であって、前記遮蔽部材を挟んで対向して配置される前記第2昇降部材とを備え、
前記遮蔽部材は、前記長手方向の両端部において、前記第1昇降部材が挿通される貫通孔と、前記貫通孔と前記遮蔽部材の外縁部とを連通する連通部とを備える
日射遮蔽装置。
【0169】
(付記16)
底板と、前記底板に立設された前面壁および後面壁とを備えたヘッドボックスと、
前記ヘッドボックスの下方に位置する遮蔽部材と、
前記前面壁の外面および前記後面壁の外面の各々から垂下され、前記遮蔽部材を昇降させるための昇降部材と、
前記ヘッドボックスから吊り下げられ、前記遮蔽部材の各々を回動可能に支持するラダーコードと、
前記前面壁および前記後面壁に備え、前記前面壁および前記後面壁から前記昇降部材を垂下させる第1開口部と、
前記底板に備え、前記ラダーコードを垂下させる第2開口部とを備え、
前記第1開口部と前記第2開口部との間は、前記第1開口部と前記第2開口部とを非連続とする仕切り部を備えている
日射遮蔽装置。
【0170】
(付記17)
前記第1開口部および前記第2開口部は、前記ヘッドボックスの長手方向における同位置に位置する
付記16に記載の日射遮蔽装置。
【0171】
(付記18)
前記仕切り部は、前記底板と前記前面壁とが構成するコーナ部および前記底板と前記後面壁とが構成するコーナ部を含んでいる
付記16または17記載の日射遮蔽装置。
【0172】
(付記19)
遮蔽部材を昇降する昇降部材が垂下されるヘッドボックスの一端部に配置され、前記ヘッドボックスの端部を閉塞するキャップ部材において、
前記キャップ部材は、前記ヘッドボックスの一端部を閉塞する閉塞面と、
前記ヘッドボックス内から前記ヘッドボックス外に垂下させる前記昇降部材を支持する支持部とを備えている
キャップ部材。
【0173】
(付記20)
前記支持部は、前記昇降部材を支持する支持ローラであり、
前記支持ローラが、前記支持ローラの回転軸が前記ヘッドボックスの前後方向に延びるように配置される
付記19に記載のキャップ部材。
【0174】
(付記21)
前記ヘッドボックスは、前記遮蔽部材の各々を回動可能に支持するラダーコードが垂下され、
前記キャップ部材は、回転軸が前記ヘッドボックスの長手方向に延びるように、前記ラダーコードが固定されるドラムが回転可能に支持される
付記19または20に記載のキャップ部材。
【0175】
(付記22)
遮蔽部材を昇降する昇降部材が垂下されるヘッドボックスに配置され、前記ヘッドボックス内に延在する昇降部材を、前記遮蔽部材を昇降移動操作可能に前記ヘッドボックス外に導出し、前記ヘッドボックス内から前記ヘッドボックス外に垂下させる前記昇降部材を前記遮蔽部材の端部側で支持する支持部を備える操作部を備えた
日射遮蔽装置。
【0176】
(付記23)
前面壁および後面壁を備えたヘッドボックスと、
前記ヘッドボックスの下方に位置する遮蔽部材と、
前記前面壁の外面および前記後面壁の外面の各々から垂下され、前記遮蔽部材を昇降させるための昇降部材と、
前記前面壁の外面から垂下している前記昇降部材の経路を前記ヘッドボックスの内部に延びる経路に変更する前面側経路変更部と、
前記後面壁の外面から垂下している前記昇降部材の経路を前記ヘッドボックスの内部に延びる経路に変更する後面側経路変更部と、
前記前面側経路変更部および前記後面側経路変更部からの前記昇降部材が挿入される昇降制御部とを備え、
前記昇降制御部は、前記昇降部材が前記遮蔽部材を上昇させる移動を許容し、かつ、前記遮蔽部材を降下させる移動を規制する規制状態と、前記遮蔽部材を降下させる移動規制を解除する解除状態とを切り替え、
前記前面側経路変更部および前記後面側経路変更部は、前記前面側経路変更部および前記後面側経路変更部からの前記昇降部材の間隔を前記昇降制御部の挿入端の幅より狭くして、前記昇降部材を前記昇降制御部に挿入する
日射遮蔽装置。
【0177】
(付記24)
ヘッドボックスより垂下された昇降部材とラダーコードを遮蔽部材の下部に配置されるボトムレールに取着するホルダにおいて、
本体部と、
前記本体部の前後方向における相対する端部に備え、前記ボトムレールに係合される係合部と、
前記係合部に設けられ、前記ボトムレールの前後方向に延びる前記ラダーコードの縦糸が係合される第1溝と、
前記係合部に前記第1溝と並んで設けられ、前記ボトムレールの前後方向に延びる前記昇降部材が係合される第2溝とを備える
ホルダ。
【0178】
(付記25)
前記第1溝に係合された縦糸と前記第2溝に係合された昇降部材は、平行に配置される
付記24に記載のホルダ。
【符号の説明】
【0179】
11…ヘッドボックス、11a…底板、11b…前面壁、11c…後面壁、11d…開口部、11x…突出片、11y…連続孔、12…スラット、12a…前縁部、12b…後縁部、12c…側縁部、13…ラダーコード、13a…縦糸、13b…横糸、13c…ピコ、13d…環状部材、14…ボトムレール、14a…前縁溝部、14b…後縁溝部、15a…第1昇降コード、15a…昇降コード、15b…昇降コード、15b…第2昇降コード、15x…中間部、15y…第1昇降部、15z…第2昇降部、16…ホルダ、16a…本体部、16b…係合部、16c…第1溝、16d…第2溝、16e…調整部材、16f…係合溝、16g…窪み部、17a…サポート部材、17b…サポート部材、17c…コード案内部材、17d…転回部材、17e…操作案内部材、18…イコライザ、18a…チルトポール、19…ストッパ、19a…挿入端、19b…送出端、19x…ケース、19x1…案内溝、20…案内部材、22…貫通孔、30a…第1間隔、30b…第2間隔、31…前面側当接部、32…後面側当接部、33…前面側案内部、34…後面側案内部、36…開口部、37…連結部、37a…第1アーム、37b…第2アーム、37c…案内孔、38…筒状部、38a…回転支持壁、38b…支持凹部、38c…鉛直面、38d…立ち上がり壁、38e…取付溝、38f…突起部、39…滑車、39a…回転軸、41…通路、41a…第1出入り口、41b…第2出入り口、41c…傾斜案内面、42…案内壁、43…案内ローラ、43a…案内面、46…カバー、46a…主面部、46b…側壁部、46c…上面部、46d…案内レール、46e…凹部、47…誘導壁、48…中心線、50…仕切り部、51…サポート部材、51a…側壁、51b…底板、51c…側壁、52…ドラム、52a…本体部、52b…軸部、52c…軸孔、52d…係止溝、53…軸受部、54…貫通孔、55…挿通孔、56…位置決め突部、57…切欠部、57a…係合突部、58…膨出部、62…ローラ、63…上支持部、63a…軸孔、64…下支持部、64a…軸孔、65…側方支持部、66…取付片、66a…接続片、66b…支持片、66c…突起部、66d…突起部、67…位置決め部、67a…位置決め孔、71…側壁、72…軸受部、73…切欠部、74…底板、75…貫通孔、76…位置決め突部、
77…挿通孔、78…膨出部、79…側壁、80…支持ローラ、86…キャップ部材、86a…閉塞面、86b…周壁、87…支持壁、88…軸受部、88a…支持突起、88b…軸孔、89…貫通孔、91a…前面側当接部、91b…後面側当接部、92…連結アーム、92a…連結孔、93…連結突起、94…貫通孔、94a…半孔、94b…半孔、95…位置決め突部、95a…突部、95b…突部、96…支持ローラ、96a…回転支持部、97a…側壁部、97b…側壁部、98…軸受部、98a…凹部、98b…凹部、100…窓枠、100a…縦枠、100b…横枠、101…透光領域、102…貫通孔、103…カーテンボックス、116…連通部、121…回避案内部、121a…ギヤボックス、122…チルト軸、131…操作案内部材、132…本体部、133…ギヤボックス部、134…導入部、135…接続具、136…導出部、136a…取付部、137…滑車、138…支持ローラ、138a…支持枠、139…挿通孔、201…ポール、202…補助コード、203…イコライザ、204…セイフティージョイント、205…回転制御部、206…導出部。