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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022095805
(43)【公開日】2022-06-28
(54)【発明の名称】サーバ、情報処理方法、プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04L 51/04 20220101AFI20220621BHJP
   G06Q 50/00 20120101ALI20220621BHJP
【FI】
H04L51/04
G06Q50/00 300
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022062756
(22)【出願日】2022-04-05
(62)【分割の表示】P 2021074149の分割
【原出願日】2017-09-28
(71)【出願人】
【識別番号】321003371
【氏名又は名称】LINE株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100093687
【弁理士】
【氏名又は名称】富崎 元成
(74)【代理人】
【識別番号】100168468
【弁理士】
【氏名又は名称】富崎 曜
(74)【代理人】
【識別番号】100166176
【弁理士】
【氏名又は名称】加美山 豊
(72)【発明者】
【氏名】二木 祥平
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 拓洋
(57)【要約】
【課題】トーク内において、ユーザの切り替わりを明示できる情報処理方法を提供する。
【解決手段】メッセージを受け付ける受付ステップと、受付ステップにおいて受け付けたメッセージを、当該メッセージを送信したユーザに対応するアカウントに対応付けられたアイコンと対応付けて表示するための表示情報を出力する出力ステップと、メッセージに、当該メッセージの発言者として表示するためのアイコン情報が含まれる場合に当該メッセージを送信したアカウントに対応するアイコンを変更する変更ステップと、を含み、出力ステップは、変更ステップがアイコンの変更を行った場合に、変更後のアイコンに対応付けて前記受付ステップで受け付けたメッセージを対応付けて表示するための表示情報を出力する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1アカウントから送信されたメッセージを、前記第1アカウントとは異なる第2アカウントに送信するサーバであって、
記憶部に記憶されたプログラムに基づいて処理を実行するプロセッサーを備え、
前記プロセッサーは、
前記第1アカウントから送信された第1メッセージを、前記第2アカウントに送信する制御を行うことと、
前記第1メッセージの送信に基づいて、前記第1メッセージと、前記第1アカウントによって設定された第1画像とが前記第2アカウントのユーザの端末に表示された後、前記第2アカウントから送信された、前記第1アカウントのユーザに関する第1情報を受信する制御を行うことと、
前記第1情報の受信に基づいて、前記第1画像とは異なる、前記第1アカウントによって設定された第2画像に関する第2情報を前記第2アカウントに送信する制御を行うことと、
前記第1アカウントから送信された、前記第1メッセージとは異なる第2メッセージを、前記第2アカウントに送信する制御を行うこととを実行し、
前記第2メッセージと、前記第2情報に基づく前記第2画像とは、前記第2メッセージの送信に基づいて、前記第2アカウントのユーザの端末に表示される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、サーバ、情報処理方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、多くのメッセンジャーアプリケーションが提供されている。近年では、メッセンジャーアプリケーションを利用するユーザのプロフィールを確認することもできる。例えば、特許文献1には、自分又は友だちのプロフィールに便利にアクセスできるプロフィール提供方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-500625号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年においては自動応答による会話を行うボットがユーザのトークの相手になることがあり、例えば、商品販売の自動応答サービスが模索されている。しかしながら、このボットは予定調和の会話しかできないため、ユーザにとって歯がゆい会話しかできない。そのためユーザによっては、ボットからオペレータへの切り替わりを希望することが考えられる。しかしながら、上記特許文献1に記載のプロフィール提供方法では、ユーザがボットからオペレータに切り替わったことを、メッセンジャーアプリケーション上で一目で確認できないという問題があった。
【0005】
本開示は、上記問題に鑑みてなされたものであり、インスタントメッセージングサービスにおいて、ユーザの切り替わりが一目で確認することができる情報処理方法、情報処理装置および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係るサーバは、第1アカウントから送信されたメッセージを、第1アカウントとは異なる第2アカウントに送信するサーバであって、記憶部に記憶されたプログラムに基づいて処理を実行するプロセッサーを備え、プロセッサーは、第1アカウントから送信された第1メッセージを、第2アカウントに送信する制御を行うことと、第1メッセージの送信に基づいて、第1メッセージと、第1アカウントによって設定された第1画像とが第2アカウントのユーザの端末に表示された後、第2アカウントから送信された、第1アカウントのユーザに関する第1情報を受信する制御を行うことと、第1情報の受信に基づいて、第1画像とは異なる、第1アカウントによって設定された第2画像に関する第2情報を第2アカウントに送信する制御を行うことと、第1アカウントから送信された、第1メッセージとは異なる第2メッセージを、第2アカウントに送信する制御を行うこととを実行し、第2メッセージと、第2情報に基づく第2画像とは、第2メッセージの送信に基づいて、第2アカウントのユーザの端末に表示される。
【0007】
また、本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、第1アカウントから送信されたメッセージを、第1アカウントとは異なる第2アカウントに送信するサーバの情報処理方法であって、第1アカウントから送信された第1メッセージを、第2アカウントに送信する制御を行うことと、第1メッセージの送信に基づいて、第1メッセージと、第1アカウントによって設定された第1画像とが第2アカウントのユーザの端末に表示された後、第2アカウントから送信された、第1アカウントのユーザに関する第1情報を受信する制御を行うことと、第1情報の受信に基づいて、第1画像とは異なる、第1アカウントによって設定された第2画像に関する第2情報を第2アカウントに送信する制御を行うことと、第1アカウントから送信された、第1メッセージとは異なる第2メッセージを、第2アカウントに送信する制御を行うこととを含み、第2メッセージと、第2情報に基づく第2画像とは、第2メッセージの送信に基づいて、第2アカウントのユーザの端末に表示される。
【0008】
また、本開示の一実施形態に係るプログラムは、第1アカウントから送信されたメッセージを、第1アカウントとは異なる第2アカウントに送信するサーバによって実行されるプログラムであって、第1アカウントから送信された第1メッセージを、第2アカウントに送信する制御を行うことと、第1メッセージの送信に基づいて、第1メッセージと、第1アカウントによって設定された第1画像とが第2アカウントのユーザの端末に表示された後、第2アカウントから送信された、第1アカウントのユーザに関する第1情報を受信する制御を行うことと、第1情報の受信に基づいて、第1画像とは異なる、第1アカウントによって設定された第2画像に関する第2情報を第2アカウントに送信する制御を行うことと、第1アカウントから送信された、第1メッセージとは異なる第2メッセージを、第2アカウントに送信する制御を行うこととがサーバによって実行され、第2メッセージと、第2情報に基づく第2画像とは、第2メッセージの送信に基づいて、第2アカウントのユーザの端末に表示される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態の一態様における通信システムの構成を示す図である。
図2】(a)、(b)は、実施形態の一態様におけるサーバの構成を示す図である。
図3】(a)は、メッセージのデータフォーマット例である。(b)は、サーバが保持するアイコンデータのデータ構成例を示す概念図である。
図4】第1実施形態に係る通信システムの処理のシーケンスの一例を示す図である。
図5】第1実施形態に係るユーザ切替に係るサーバの処理の一例を示すフローチャートである。
図6】第1実施形態に係るユーザ切替に係る端末の処理の一例を示すフローチャートである。
図7】(a)は、トークルームの画面例を示し、(b)は、アイコンを切替えた状態のトークルームの画面例を示す図である。
図8】(a)は、プッシュ通知の画面例を示し、(b)は、アイコンを切替えた状態のプッシュ通知の画面例を示す図である。
図9】第2実施形態に係る通信システムの処理のシーケンスの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<通信の秘密の遵守>
本明細書に記載の開示を実施する場合は、通信の秘密に係る法的事項を遵守の上で実施されるものであることに留意されたい。
【0011】
本開示に係る情報処理方法を実施するための実施形態について、図面を参照して説明する。
【0012】
<システム構成>
図1は、本開示の一実施形態における通信システムの構成を示す図である。図1に示すように、通信システムでは、ネットワーク30を介してサーバ10と、端末20(端末20A,端末20B,端末20C)とが接続される。サーバ10は、ネットワーク30を介してユーザが所有する端末20に、端末20間でのメッセージの送受信を実現するサービスを提供する。なお、ネットワーク30に接続される端末20の数は限定されない。
【0013】
ネットワーク30は、1以上の端末20と、1以上のサーバ10とを接続する役割を担う。すなわち、ネットワーク30は、端末20がサーバ10に接続した後、データを送受信することができるように接続経路を提供する通信網を意味する。
【0014】
例えば、ネットワーク30のうちの1つまたは複数の部分は、有線ネットワークや無線ネットワークであってもよい。ネットワーク30は、アドホック・ネットワーク(ad hoc network)、イントラネット、エクストラネット、仮想プライベート・ネットワーク(virtual private network:VPN)、ローカル・エリア・ネットワーク(local area network:LAN)、ワイヤレスLAN(wireless LAN:WLAN)、広域ネットワーク(wide area network:WAN)、ワイヤレスWAN(wireless WAN:WWAN)、大都市圏ネットワーク(metropolitan area network:MAN)、インターネットの一部、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Network:PSTN)の一部、携帯電話網、ISDNs(integrated service digital networks)、無線LANs、LTE(long term evolution)CDMA(code division multiple access)、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、衛星通信など、または、これらの2つ以上の組合せを含むことができる。ただし、本開示において、ネットワーク30は、これらに限定されない。また、ネットワーク30は、1つまたは複数のネットワーク30を含むことができる。
【0015】
端末20(端末20A,端末20B,端末20C)は、各実施形態において記載する機能を実現できる情報処理端末であればどのような端末であってもよい。端末20は、代表的にはスマートフォンであり、その他に携帯電話(例えば、フィーチャーフォン)、コンピュータ(例えば、デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)、メディアコンピュータプラットホーム(例えば、ケーブル、衛星セットトップボックス、デジタルビデオレコーダ)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(例えば、PDA・(personal digital assistant)、電子メールクライアントなど)、ウェアラブル端末(メガネ型デバイス、時計型デバイスなど)、または他種のコンピュータ、またはコミュニケーションプラットホームを含む。ただし、本開示において、端末20は、これらに限定されない。また、端末20は情報処理端末と表現されても良い。
【0016】
端末20A、端末20Bおよび端末20Cの構成は基本的には同一であるため、以下の説明においては、代表として端末20について説明する。また、必要に応じて端末20Xに対応付けられたユーザ情報をユーザ情報X、端末20Xを操作するユーザをユーザXとして説明する。なお、ユーザ情報とは、インスタントメッセンジャーを代表とするSNS(Social Network Service)におけるアカウントに対応付けられた情報の一部または全部であり、例えば、ユーザ名やユーザ画像である。他にもユーザ識別子、ユーザの年齢、性別、住所などの情報であってもよく、それらの組み合わせであってもよい。ただし、これらに限定されない。
【0017】
サーバ10は、端末20に対して、所定のサービスを提供する機能を備える。サーバ10は、各実施形態において記載する機能を実現できる情報処理装置であればどのような装置であってもよい。サーバ10は、代表的にはサーバ装置であり、その他にコンピュータ(例えば、デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)、メディアコンピュータプラットホーム(例えば、ケーブル、衛星セットトップボックス、デジタルビデオレコーダ)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(例えば、PDA、電子メールクライアントなど)、あるいは他種のコンピュータ、またはコミュニケーションプラットホームを含む。ただし、本開示において、サーバ10は、これらに限定されない。また、サーバ10は情報処理装置と表現されても良い。
【0018】
<ハードウェア(HW)構成>
図1を用いて、通信システムに含まれる各装置のHW構成について説明する。
【0019】
(1)端末のHW構成
端末20は、制御装置21(CPU:central processing unit(中央処理装置))、記憶装置28、通信I/F22(インタフェース)、入出力装置23、表示装置24、マイク25、スピーカ26、カメラ27を備える。端末20のHWの各構成要素は、例えば、バスBを介して相互に接続される。
【0020】
通信I/F22は、ネットワーク30を介して各種データの送受信を行う。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。通信I/F22は、ネットワーク30を介して、サーバ10との通信を実行する機能を有する。通信I/F22は、各種データを制御装置21からの指示に従って、サーバ10に送信する。また、通信I/F22は、サーバ10から送信された各種データを受信し、制御装置21に伝達する。
【0021】
入出力装置23は、端末20に対する各種操作を入力する装置、および、端末20で処理された処理結果を出力する装置を含む。入出力装置23は、入力装置と出力装置が一体化していても良いし、入力装置と出力装置に分離していてもよい。
【0022】
入力装置は、ユーザからの入力を受け付けて、当該入力に係る情報を制御装置21に伝達できる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。入力装置は、代表的にはタッチパネルなどにより実現され、ユーザの指やスタイラスなどの指示具による接触とその接触位置を検出し、当該接触位置の座標を制御装置21に伝達する。一方で、入力装置は、タッチパネル以外の入力装置#により実現されてもよい。入力装置は、例えば、キーボード等に代表されるハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイス、カメラ(動画像を介した操作入力)、マイク(音声による操作入力)を含む。ただし、本開示において、入力装置は、これらに限定されない。
【0023】
出力装置は、制御装置21で処理された処理結果を出力することができる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。出力装置は、代表的には、タッチパネルなどにより実現される。一方で、出力装置はタッチパネル以外の出力装置により実現されても良い。出力装置は、例えば、スピーカ(音声出力)、レンズ(例えば3D(three dimensions)出力や、ホログラム出力)、プリンターなどを含むことができる。ただし、本開示において、出力装置は、これらに限定されない。
【0024】
表示装置24は、フレームバッファに書き込まれた表示データに従って、表示することができる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。表示装置24は、代表的にはモニタ(例えば、液晶ディスプレイやOELD(organic electroluminescence display))で実現される。表示装置24は、ヘッドマウントディスプレイ(HDM:Head Mounted Display)であってもよい。また、表示装置24は、プロジェクションマッピング、ホログラム、空気中など(真空であってもよい)に画像やテキスト情報等を表示可能な装置により実現されてもよい。なお、これらの表示装置24は、3Dで表示データを表示可能であってもよい。ただし、本開示において、表示装置24は、これらに限定されない。
【0025】
入出力装置23がタッチパネルの場合、入出力装置23と表示装置24とは、略同一の大きさおよび形状で対向して配置されていても良い。
【0026】
制御装置21は、プログラム内に含まれたコードまたは命令によって実現する機能を実行するために物理的に構造化された回路を有し、例えば、ハードウェアに内蔵されたデータ処理装置により実現される。
【0027】
制御装置21は、代表的には中央処理装置(CPU)、であり、その他にマイクロプロセッサ(microprocessor)、プロセッサコア(processor core)、マルチプロセッサ(multiprocessor)、ASIC(application-specific integrated circuit)、FPGA(field programmable gate array)であってもよい。ただし、本開示において、制御装置21は、これらに限定されない。
【0028】
記憶装置28は、端末20が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有する。記憶装置28は、HDD(hard disk drive)、SSD(solid state drive)、フラッシュメモリ、RAM(random access memory)、ROM(read only memory)など各種の記憶媒体により実現される。ただし、本開示において、記憶装置28は、これらに限定されない。
【0029】
端末20は、プログラムPを記憶装置28に記憶し、このプログラムPを実行することで、制御装置21が、制御装置21に含まれる各部としての処理を実行する。つまり、記憶装置28に記憶されるプログラムPは、端末20に、制御装置21が実行する各機能を実現させる。
【0030】
マイク25は、音声データの入力に利用される。スピーカ26は、音声データの出力に利用される。カメラ27は、動画像データの取得に利用される。
【0031】
(2)サーバのHW構成
サーバ10は、制御装置11(CPU)、記憶装置15、通信I/F14(インタフェース)、入出力装置12、ディスプレイ13を備える。サーバ10のHWの各構成要素は、例えば、バスBを介して相互に接続される。
【0032】
制御装置11は、プログラム内に含まれたコードまたは命令によって実現する機能を実行するために物理的に構造化された回路を有し、例えば、ハードウェアに内蔵されたデータ処理装置により実現される。
【0033】
制御装置11は、代表的には中央処理装置(CPU)、であり、その他にマイクロプロセッサ、プロセッサコア、マルチプロセッサ、ASIC、FPGAであってもよい。ただし、本開示において、制御装置11は、これらに限定されない。
【0034】
記憶装置15は、サーバ10が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有する。記憶装置15は、HDD、SSD、フラッシュメモリなど各種の記憶媒体により実現される。ただし、本開示において、記憶装置15は、これらに限定されない。
【0035】
通信I/F14は、ネットワーク30を介して各種データの送受信を行う。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。通信I/F14は、ネットワーク30を介して、端末20との通信を実行する機能を有する。通信I/F14は、各種データを制御装置11からの指示に従って、端末20に送信する。また、通信I/F14は、端末20から送信された各種データを受信し、制御装置11に伝達する。
【0036】
入出力装置12は、サーバ10に対する各種操作を入力する装置により実現される。入出力装置12は、ユーザからの入力を受け付けて、当該入力に係る情報を制御装置11に伝達できる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。入出力装置12は、代表的にはキーボード等に代表されるハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイスで実現される。なお、入出力装置12、例えば、タッチパネルやカメラ(動画像を介した操作入力)、マイク(音声による操作入力)を含んでいてもよい。ただし、本開示において、入出力装置12は、これらに限定されない。
【0037】
ディスプレイ13は、代表的にはモニタ(例えば、液晶ディスプレイやOELD(organic electroluminescence display))で実現される。なお、ディスプレイ13は、ヘッドマウントディスプレイ(HDM)などであってもよい。なお、これらのディスプレイ13は、は、3Dで表示データを表示可能であってもよい。ただし、本開示において、ディスプレイ13は、これらに限定されない。
サーバ10は、プログラムPを記憶装置15に記憶し、このプログラムPを実行することで、制御装置11が、制御装置11に含まれる各部としての処理を実行する。つまり、記憶装置15に記憶されるプログラムPは、サーバ10に、制御装置11が実行する各機能を実現させる。
【0038】
本開示の各実施形態においては、端末20および/またはサーバ10のCPUがプログラムPを実行することにより、実現するものとして説明する。
【0039】
なお、端末20の制御装置21、および/または、サーバ10の制御装置11は、CPUだけでなく、集積回路(IC(Integrated Circuit)チップ、LSI(Large Scale Integration))等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって各処理を実現してもよい。また、これらの回路は、1または複数の集積回路により実現されてよく、各実施形態に示す複数の処理を1つの集積回路により実現されることとしてもよい。また、LSIは、集積度の違いにより、VLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIなどと呼称されることもある。
【0040】
また、本開示の各実施形態のプログラムP(ソフトウェアプログラム/コンピュータプログラム)は、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよい。 記憶媒体は、「一時的でない有形の媒体」に、プログラムを記憶可能である。
【0041】
記憶媒体は適切な場合、1つまたは複数の半導体ベースの、または他の集積回路(IC)(例えば、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)または特定用途向けIC(ASIC)など)、ハード・ディスク・ドライブ(HDD)、ハイブリッド・ハード・ドライブ(HHD)、光ディスク、光ディスクドライブ(ODD)、光磁気ディスク、光磁気ドライブ、フロッピィ・ディスケット、フロッピィ・ディスク・ドライブ(FDD)、磁気テープ、固体ドライブ(SSD)、RAMドライブ、セキュア・デジタル・カードもしくはドライブ、任意の他の適切な記憶媒体、またはこれらの2つ以上の適切な組合せを含むことができる。記憶媒体は、適切な場合、揮発性、不揮発性、または揮発性と不揮発性の組合せでよい。なお、記憶媒体はこれらの例に限られず、プログラムPを記憶可能であれば、どのようなデバイスまたは媒体であってもよい。
【0042】
サーバ10および/または端末20は、例えば、記憶媒体に記憶されたプログラムPを読み出し、読み出したプログラムPを実行することによって、各実施形態に示す複数の機能部の機能を実現することができる。
【0043】
また、本開示のプログラムPは、当該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して、サーバ10および/または端末20に提供されてもよい。サーバ10および/または端末20は、例えば、インターネット等を介してダウンロードしたプログラムPを実行することにより、各実施形態に示す複数の機能部の機能を実現する。
【0044】
また、本開示の各実施形態は、プログラムPが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
サーバ10および/または端末20における処理の少なくとも一部は、1以上のコンピュータにより構成されるクラウドコンピューティングにより実現されていてもよい。
端末20における処理の少なくとも一部を、サーバ10により行う構成としてもよい。この場合、例えば、端末20の制御装置21の各機能部の処理のうち少なくとも一部の処理を、サーバ10で行う構成としてもよい。
サーバ10における処理の少なくとも一部を、端末20により行う構成としてもよい。この場合、例えば、サーバ10の制御装置11の各機能部の処理のうち少なくとも一部の処理を、端末20で行う構成としてもよい。
本開示において、判定の構成は必須でなく、判定条件を満たした場合に所定の処理が動作されたり、判定条件を満たさない場合に所定の処理がされたりしても良いことは当然である。
【0045】
なお、本開示のプログラムは、例えば、ActionScript、JavaScript(登録商標)などのスクリプト言語、Objective-C、Java(登録商標)などのオブジェクト指向プログラミング言語、HTML5などのマークアップ言語などを用いて実装できる。ただし本開示はこれらに限定されない。
【0046】
<第1実施形態>
第1実施形態は、一つのアカウントで、ユーザの切替を行ったことが同じトークルーム内において他のユーザが一目で認識することが理解できるようにユーザを示すアイコンを変更する形態である。また、第1実施形態においては、アイコンの変更とともに、ユーザネームも変更されてもよい。
【0047】
第1実施形態では、アイコンの変更を必要条件とし、ユーザネームの変更を付加的なものとして説明するが、ユーザネームの変更を必要条件とし、アイコンの変更を付加的なものとしてもよいし、アイコンの変更とユーザネームの変更とを必要条件としてもよい。
【0048】
一例として、図2(a)に示すように、サーバ(情報処理装置)10は、受付部16と、出力部17と、変更部18とを備える。
【0049】
サーバ10は、少なくとも第1アカウントに対応する第1ユーザと第2アカウントに対応する第2ユーザとの間のメッセージのやり取りをするトークルームを提供するものである。
【0050】
受付部16は、メッセージを受け付けるものである。
【0051】
また、出力部17は、受付部16が受け付けたメッセージを、当該メッセージを送信したユーザに対応するアカウントに対応付けられたアイコンと対応付けて表示するための表示情報を出力するものである。
【0052】
そして、変更部18は、メッセージに、当該メッセージの発言者として表示するためのアイコン情報が含まれる場合に当該メッセージを送信したアカウントに対応するアイコンを変更して表示するものである。
【0053】
ここで、出力部17は、変更部18がアイコンの変更を行った場合に、変更後のアイコンに対応付けて受付部16で受け付けたメッセージを対応付けて表示するための表示情報を出力する。
【0054】
このようなサーバ10を備える通信システムについて、以下詳細に説明する。なお、図2(a)に示す各機能部は、図2(b)に示すように、同等の機能を有する回路として構成されてよく、その場合に、1つの回路が複数の機能部の機能を実現するように構成されてもよい。
【0055】
なお、第1実施形態に記載の内容は、他の各実施形態のいずれにも適用可能である。また、各種のサーバや端末が通常有する機能については、サーバ10や端末20も有するものとし、その説明については割愛する。
【0056】
<機能構成>
(1)端末の機能構成
図1に示すように、端末20は、制御装置21により実現される機能として、メッセージ処理部211と表示処理部212とを有する。
【0057】
メッセージ処理部211は、トークルームでのメッセージの送受信および送受信したメッセージの自端末での表示等の処理を行う機能を有している。一般的な表示画面としては、上から下に向かう時間軸に対し、左側に受信メッセージが表示され、右側に送信メッセージが表示される。また、メッセージ処理部211は、トークルームを表示装置24に表示していない時にメッセージを受信した場合には、そのメッセージをPush通知するための画像を生成し、例えば待機画面等において表示する。このとき、メッセージ処理部211は、Push通知には、メッセージに対応するユーザのユーザネームやユーザアイコンを含ませてもよい。また、メッセージ処理部211は、ユーザのユーザアイコンやユーザネームを変更する情報とメッセージの内容との入力に応答して、図3(a)に示すデータフォーマットのメッセージを生成し、通信I/F22を介してサーバ10に送信させる。
【0058】
表示処理部212は、メッセージ処理部211が生成した表示データを表示装置24を介して表示する。表示処理部212は、表示用のデータを画素情報に変換し、表示装置24のフレームバッファに書き込む機能を有する。
【0059】
(2)サーバの機能構成
図1に示すように、サーバ10は、制御装置11により実現される機能として、受付部16と、出力部17と、変更部18とを有する。
【0060】
受付部16は、トークルームに対するメッセージを受け付ける。受付部16は、受け付けたメッセージがトークルームに対する書き込みである場合には、受け付けたメッセージを出力部17に伝達する。また、受付部16は、受け付けたメッセージがユーザの変更に係る情報を含むものであった場合には、受け付けたメッセージを変更部18に伝達する。
【0061】
ここで、受付部16が受け付けるメッセージのデータフォーマット例について、図3(a)を参照しながら説明する。当該メッセージのデータフォーマット例は、送信側が作成するメッセージのフォーマットでもある。図3(a)に示すように、メッセージ310は、送信先ユーザID311と、メッセージタイプ312と、メッセージ内容313と、アイコン情報314と、ユーザネーム情報315とを含む。
【0062】
送信先ユーザID311は、メッセージの送信先のユーザを示す情報である。送信先ユーザID311は、トークルームを特定するための情報であってもよい。メッセージタイプ312は、プッシュメッセージの情報の種別を示す情報であり、テキストデータであったり、画像データであったりなどの種別を示す。
【0063】
メッセージ内容313は、トークルームあるいはプッシュメッセージ等において表示されるメッセージの本文の内容を示す情報であり、テキストであったり、画像であったりする。
【0064】
アイコン情報314は、トークルームにおいてアカウントに対応するアイコンを変更する(メッセージを発言したユーザを別のユーザに見せる)場合に、表示するアイコンを特定するための情報である。アイコン情報314は、アイコンを特定可能な識別情報であってもよいし、ネットワーク上でアイコン画像が格納されている格納場所を指定する情報であってもよいし、アイコン画像そのものであってもよい。アイコン情報314の有無によって、上述のユーザの変更に係る情報とすることができ、アイコン情報314がメッセージに含まれている場合にアカウントに対応するユーザが変更されることとなる。本実施形態においては、アイコン情報314は、アイコンの所在を示す情報であるとする。
【0065】
ユーザネーム情報315は、トークルームにおいてアカウントに対応するアイコンを変更するとともにユーザネームを変更する際において、変更後のユーザネームを示すテキストデータである。ユーザネーム情報315が、メッセージに含まれている場合には、メッセージに含まれるメッセージ内容313に示されるメッセージは、ユーザネーム情報315で示されるユーザネームで発言されることになる。
【0066】
このように、送受信するメッセージを規定する各フィールドの一つとして、アイコン情報314のフィールドと、ユーザネーム情報315のフィールドとを新たに設けることによって、トークルームにおけるメッセージの発言者としてのユーザアイコン及びユーザネームを容易に変更することができる。また、アイコン変更用のAPIを別に設ける必要がないため、端末からサーバにメッセージ送信とアイコン変更リクエストとを別々に送る場合に比べて、遅延やエラーが発生しにくいという効果を奏する。前述の効果により、メッセージのアイコンやユーザネームが変更されないままにメッセージが送信されることを避けることができる。さらには、端末からサーバにメッセージ送信とアイコン変更リクエストとを別々に送る場合に比べて、通信量を抑えることもできる。
【0067】
なお、図3(a)に示した送受信するメッセージのデータフォーマット例において、ユーザの変更を行わない場合には、アイコン情報314及びユーザネーム情報315は、空欄とすることができる。
【0068】
出力部17は、受付部16が受け付けたメッセージを、当該メッセージを送信したユーザに対応するアカウントに対応付けられたアイコンと対応付けて表示するための表示情報を出力するものである。ここで、表示情報は、トークルームを示す表示情報である。このとき、受け付けたメッセージに対応するユーザが、変更部18によりアイコンが一時的に変更されている場合に、出力部17は、変更後のアイコンとメッセージを対応付けたトークルームの表示情報を生成する。ここで、トークルームの表示情報を生成するとは、トークルームに対して、受け付けたメッセージとアイコンとを対応付けて追加表示することを意味する。また、このとき、ユーザネームを変更する場合には、併せて変更されたユーザネームで、トークルームに対して、メッセージとともに追加表示されることを意味する。別の言い方をすれば、各端末20において表示されるトークルームにおいて表示されるべき情報を生成することをいう。出力部17が生成したトークルームの表示情報は、通信I/F14を介して、トークルームに対応する端末20に送信される。
【0069】
変更部18は、受付部16からユーザの変更に係る情報を含むメッセージを受け付けた場合に、当該メッセージで示されるアカウントに対応するユーザを、他のユーザに変更する。上述のメッセージのデータフォーマット例に従えば、変更部18は、アイコン情報314がある場合には、対応するメッセージのアイコンをアイコン情報314で示されるアイコンに変更するとともに、メッセージの発言の主をユーザネーム情報315で示される内容に変更する。このようにメッセージに含まれるフィールドにおいて、アイコン情報314と、ユーザネーム情報315とを含むことで、簡単にトークルームにおけるメッセージの発言者としてのアイコンやユーザネームを変更することができる。なお、限定ではなく、他の例として説明すると、トークルームに参加している少なくとも2つのアカウントのうちの1つのアカウントについて、複数のユーザが対応付けられている場合であって、当該複数のユーザの内の1つのユーザの切替要求を受け付けたときには、当該複数のユーザの内の1つのユーザ以外の他のユーザを、当該1つのアカウントを利用可能なユーザとして変更するという態様をとることもできる。より、具体的に説明すれば、アカウントAを、複数のユーザJohn、Mark、Jennyが使用可能となっていた場合であって、JohnがアカウントAを使用可能となっている状態で、ユーザの切替要求があった場合には、Mark又はJennyがアカウントAを使用可能なユーザとして変更される。上述のデータフォーマット例においては、アイコン情報314は、アカウントに対応する複数のユーザのうちのいずれかを指定するものであってもよい。なお、1つのアカウントに複数のユーザが対応付けられている場合に、通常使用可能なユーザが設定されていてよく、変更部18によるユーザの変更は一時的なものであってよい。そのために変更部18は、一時的に変更したユーザがアカウントを使用し終わった場合には、通常使用可能なユーザに使用権を戻すように変更設定を削除することとしてもよい。
【0070】
上述のアイコンの変更を実現するために、サーバ10の記憶装置15は、図3(b)に示すような各ユーザに対応したアイコンの情報を保持している。図3(b)には、アイコン情報300の一例としてのデータ概念図である。図3(b)に示すように、アイコン情報300は、アイコン情報301と、ユーザネーム302と、ユーザアイコン303とが対応付けられた情報である。
【0071】
アイコン情報301は、通信システム上におけるアイコンを一意に特定可能な識別情報であり、メッセージに含まれるアイコン情報314と比較するための情報である。アイコン情報314と一致するアイコン情報301がある場合に、対応するユーザアイコン303がメッセージの発言者としてのアイコンとして用いられることになる。
【0072】
ユーザネーム302は、アイコン情報301に対応付けられているユーザのトークルーム上における名称を示す情報である。ユーザネーム302は、必ずしも必要ではない。
【0073】
アイコン303は、アイコン情報301に対応付けられているユーザがトークルーム上において使用する自身のアイコンを示す画像情報である。当該ユーザアイコン303は、ユーザが自身のプロフィール設定において設定することが可能である。
【0074】
アイコン情報300があることにより、制御装置11は、アイコンの変更があった場合においても、トークルームに参加しているユーザのメッセージを変更したアイコンに対応付けて表示することができる。
【0075】
また、記憶装置15は、アカウントとユーザIDとを対応付けて記憶するとともに、当該アカウントがどのトークルームに対応するかの情報を記憶している。このとき、1つのアカウントに対して複数のユーザIDを対応付けて記憶することもあるが、当該1つのアカウントを一時に使用可能なユーザは、対応付けられている複数のユーザIDのうちの1つのユーザIDに対応するユーザのみである。
【0076】
なお、ここでは、詳細を割愛するが、制御装置11は、トークルームに係るメッセージのやり取りの処理全般を司るものであり、ユーザからのメッセージを受信するごとに、対応するトークルームに表示される情報の更新を行うとともに、当該トークルームに参加している他のユーザにメッセージを通知する機能を有する。
【0077】
(3)通信システムにおけるやり取り
図4は、通信システムにおけるやり取りを示すシーケンス図である。図4に示すシーケンス図は、ユーザがユーザの切替要求を行った際のやり取りを示すシーケンス図である。
【0078】
端末20は、ユーザからの入力に応答して、サーバ10に対してアイコン情報を含むメッセージを送信する(ステップS401)。
【0079】
当該メッセージを受信したサーバ10は、アイコンの変更を行う。ここでアイコンの変更とは、1つのアカウントに対応付けられている発言者として示されるアイコンを、一時的に、メッセージで指定されている他のアイコンに変更することをいう。そして、サーバ10は、変更後のユーザアイコンと、そのメッセージを対応付けた表示情報を端末20に送信、即ち、端末20で表示されるトークルームに新たに表示すべき情報として、変更後のアイコンとメッセージの情報を送信する(ステップS402)。これにより、端末20のトークルームに、変更後のアイコンとメッセージが対応付けられた表示される。
【0080】
(4)サーバ10の動作
図5は、サーバ10がユーザの切替要求に係る情報を受信したときのサーバ10の動作を示すフローチャートである。
【0081】
図5に示すように、制御装置11の受付部16は、通信I/F14からアイコンの切替要求に係る情報を含むメッセージを受信したか否かを判断する(ステップS501)。ここでいうアイコンの切替要求は、サーバ10がボットユーザを用いてトークルームにおける応答をしている場合に、オペレータへの変更、あるいは、その逆の場合における要求のことをいう。
【0082】
アイコンの切替要求に係る情報を含むメッセージを受信している場合(ステップS501のYES)、受付部16は、当該メッセージをディスプレイ13に出力し、オペレータにユーザの切替(アイコンの切替)の要求があることを通知する(ステップS502)。この場合に、一例として、変更部18は、アカウントを使用するユーザをボットからオペレータ、オペレータからボットに変更することとしてもよい。ユーザの切替要求に係る情報を含まないメッセージを受信した場合には(ステップS501のNO)、ステップS503の処理に移行する。
【0083】
ステップS503において、サーバ10の受付部16は、新たなメッセージを受け付けているか否かを判断する(ステップS503)。ここで、受付部16は、通信I/F14が受信した端末20からのメッセージ、又は、制御装置11がトークルームにおけるボットユーザとしてのメッセージ、又は、オペレータから入力されたメッセージを受け付ける。
【0084】
受付部16は、受け付けたメッセージがアイコン情報314を含んでいるか否かを判断する(ステップS504)。受け付けたメッセージにアイコン情報314が含まれる場合には(ステップS504のYES)、変更部18は、アカウントに対応するユーザのアイコンをアイコン情報314に含まれる情報に変更する。出力部17は、受け付けたメッセージの内容を含み、アイコン情報314のフィールドに指定されているアイコンの画像を含む情報を、トークルームに対応する端末20に送信する。即ち、出力部17は、受け付けたメッセージと、変更後のアイコンとを対応付けてトークルームに表示される情報を更新し、当該トークルームに含まれる各ユーザの端末20に当該トークルームに表示される情報を、通信I/F14を介して、送信して(ステップS505)、処理を終了する。
【0085】
受け付けたメッセージにアイコン情報314が含まれていない場合には(ステップS504のNO)、出力部17は、トークルームに表示される情報をトークルームに含まれる各ユーザの端末20に通信I/F14を介して送信し(ステップS506)、処理を終了する。即ち、出力部17は、受け付けたメッセージの内容を含み、アイコン情報314のフィールドは空欄となっている情報を、トークルームに対応する端末20に送信し(ステップS506)、処理を終了する。
【0086】
図5に示す処理を行うことにより、サーバ10は、ユーザの切り替えを行った場合にも、当該切り替えが実行されたことをトークルームに参加している他のユーザが一目で確認できるインスタントメッセージングサービスを提供することができる。特に、自動応答するボットユーザと、オペレータとの切り替わりを有するサービスにおいては、自動応答するボットユーザと、オペレータとの切り替わりを明確にすることができるので、ユーザにとって利便性の高いインスタントメッセージングサービスを提供することができる。
【0087】
(5)端末20の動作
図6は、端末20における、インスタントメッセージングサービス係る処理を示すフローチャートである。
【0088】
図6に示すように、まず、端末20の入出力装置23は、アイコンの切替に係る入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS601)。ここでいうアイコンの切替は、自身が使用可能なアカウントにおける一時的なアイコンの変更を言い、メッセージを発言するユーザアイコンを示すアイコン情報の入力のことをいう。入出力装置23は、受け付けたアイコンの切替要求を制御装置21に伝達する。
【0089】
アイコンの切替に係る入力を受け付けている場合には(ステップS601のYES)、制御装置21は、アイコンの切替に係る入力とメッセージの入力を受け付けると、通信I/F22を介して、サーバ10に、アイコン情報を含むメッセージを送信する。当該メッセージは、参加しているトークルームを示す情報と、当該トークルームに参加しているアイコン情報314を含み、更には、変更後のユーザネーム情報315を含んでもよい。
【0090】
アイコンの切替に係る入力を受け付けていない場合には(ステップS601のNO)、通信I/F22は、サーバ10からトークルームの情報を受信しているか否かを判定する(ステップS603)。サーバ10からトークルームに対して表示する新たな情報(メッセージ)を受信している場合に(ステップS603のYES)、通信I/F22は、当該情報を、制御装置21に伝達し、受信していない場合には(ステップS603のNO)、処理を終了する。
【0091】
制御装置21のメッセージ処理部211は、トークルームに対して表示する新たな情報(メッセージ)を受け付けたときに、トークルームを表示しているか否かを判断する(ステップS604)。トークルームを表示している場合には(ステップS604NOYES)、メッセージ処理部211は、トークルームの表示内容を更新する。このとき、メッセージ処理部211は、ユーザによるアイコンの切替を含むメッセージが表示される場合には、その時点からのユーザのアイコンが、変更後のアイコンとなってメッセージに対応付けられて表示されるトークルームを表示装置24に表示させる。メッセージ処理部211は、トークルームに対して表示する新たな情報を受け付けたときに、トークルームを表示していない場合には(ステップS604のNO)、トークルームの情報として受信したメッセージと、対応するユーザのアイコン(変更後のアイコン)と、対応するユーザネームとを対応付けてPush通知して(ステップS606)、処理を終了する。このとき、アイコンが変更されたメッセージがトークルームに登録されていた場合には、その変更後のアイコンと対応するメッセージがPush通知されることになる。なお、図6に示す処理は、端末20において、常時繰り返し実行される。
【0092】
以上の処理により、端末20は、ユーザの切替要求を行うことができるとともに、ユーザの切替要求に応答してサーバ10がユーザの切替を行い、アイコンが変更されたトークルームの様子を表示することができる。ユーザのアイコンが切り替わることで、1つのアカウントを利用可能なユーザが複数存在する場合に、その切り替えを一目で確認することができるようになる。
【0093】
(6)表示画面例
ここから、アイコンの切替について一具体例を用いて説明する。図7(a)は、一例としてのトークルームにおけるメッセージのやり取りの一例を示す画面図である。当該画面図は、端末20の表示装置24に表示される画面図である。
【0094】
図7(a)は、トークルームにおいて、自動応答するボットと、ユーザとがメッセージのやり取りをしている状態を示している。図7(a)に示すように、画面左側に対話相手のメッセージが表示され、自身のメッセージは、右側に表示されている。また、対話相手のメッセージには、対話相手のユーザアイコンとユーザネームとが対応付けられて表示しており、対話相手のユーザの識別を容易にしている。
【0095】
ところで、図7(a)の例に示すように、自動応答によるメッセージのやり取りは、ユーザの意図通りの回答が得られないことがある。そこで、ユーザは、端末20に対してユーザの切替の要求を行う入力を行ったとする。例えば、図7(b)のボットのメッセージに示される「はい」をタッチしたとする。すると、端末20からはサーバ10に対してユーザの切替要求を含むメッセージが送信されることになる。
【0096】
すると、サーバ10は、ユーザの切替要求を受けて、ユーザ「ボット」が対応するアカウントのユーザを、例えば、実際のサービスを提供する人間であるオペレータに変更する。ここでオペレータに変更するとは、応答を行う主体が「ボット」から「オペレータ」に変更することを意味し、自動応答を終了することを意味する。このとき、オペレータは、操作している自端末からサーバ10に対して送信するメッセージには、オペレータのアイコン情報314と、ユーザネーム情報315とを含むメッセージを送信する。
【0097】
したがって、端末20は、トークルームに対して表示する新たな情報として、アイコン情報314とユーザネーム情報315とを含むメッセージを受け付けることになり、図7(b)に示されるように、ユーザ変更後(アイコン変更後)には、変更後のユーザアイコンに対応付けて、そのメッセージとユーザネームとが表示される。
【0098】
したがって、トークルームに参加しているユーザは、1つのアカウントについて別のユーザに切り替わった場合(例えば、図7に示すようにボットユーザからオペレータに切り替わった場合)において、ユーザが切り替わったことをアイコンが切り替わったことから明確に認識することができるようになる。
【0099】
なお、トークルームにおけるメッセージとアイコンとの対応付けは、各メッセージに対してアイコンを対応付けた情報としてサーバ10に保存されるため、変更部18が変更したアイコンに対応付けられたメッセージは、いつ当該トークルームを確認しても、変更後のアイコンに対応付けた状態で視認することができる。即ち、インスタントメッセージングサービスが提供するメッセージングアプリケーションを一度終了した後に、再度メッセージングアプリケーションを起動してトークルームを確認しても、図7(b)に示したようにユーザアイコンが切り替わったトークルームを確認することができる。
【0100】
また、ユーザアイコンの変更は、アカウントに対応するユーザのプロフィールとして設定しているアイコン画像を変更することなく実行することができる。従来、アカウントに対して設定しているユーザは、自身のプロフィール画像を変更すれば、トークルーム等において表示されるユーザアイコンを変更できるが、本実施形態における通信システムによれば、そのような手間を弄することなく、アイコンの切替を行うことができる。
【0101】
また、図8には、トークルームを表示していないときに端末20がメッセージを受信した場合のPush通知の表示例を示している。図8(a)は、アイコン変更前の表示例を示しており、図8(b)は、アイコン変更後の表示例を示している。
【0102】
図8(a)は、ユーザの切替前であって、図7(b)の11時40分のメッセージをサーバ10が受け付けて端末20に伝達された場合であって、端末20においてユーザがトークルームを表示していなかったときのPush通知の例を示している。図8(a)に示すように、Push通知では、新規のメッセージがあることを通知する他、その内容、メッセージを送信したユーザアイコンやユーザネームを併せて通知してもよい。
【0103】
一方、図8(b)は、ユーザの切替後であって、図7(b)の11時43分のメッセージをサーバ10が受け付けて端末20に伝達された場合であって、端末20においてユーザがトークルームを表示していなかったときのPush通知の例を示している。図8(b)に示すように、Push通知においてもユーザの変更が行われていた場合には、変更後のユーザネーム及びユーザアイコンでPush通知が行われる。
【0104】
なお、図8では、ロック画面におけるPush通知の例を示したが、ユーザネームとユーザアイコンの変更は、ロック画面におけるPush通知に限定するものではないことは言うまでもない。
【0105】
このようにPush通知においてもユーザ切替(アイコン切替)を行ったことを反映して、ユーザアイコンとユーザネームの変更を行うことができる。
【0106】
<第2実施形態>
第2実施形態は、アイコンを保持するサーバが別に存在する場合の実施形態を示すものである。上記第1実施形態においては、サーバ10が各アイコンを保持するとともに、オペレータから入力されたメッセージ又は制御装置11が自動的に生成したメッセージを送信する構成を示したが、本第2実施形態においては、サーバ10が、アイコンを他のアイコンサーバ900から取得する例を示す。
【0107】
第2実施形態では、アイコンの変更を必要条件とし、ユーザネームの変更を付加的なものとして説明するが、ユーザネームの変更を必要条件とし、アイコンの変更を付加的なものとしてもよいし、アイコンの変更とユーザネームの変更とを必要条件としてもよい。
【0108】
本第2実施形態におけるサーバ10は、上記第1実施形態とは異なり、アイコン情報314を含むメッセージを受け付けた場合に、通信I/F14は、当該アイコン情報314をアイコンサーバ900に転送する。また、サーバ10の通信I/F14は、アイコンサーバ900からアイコンの情報を受信した場合には、制御装置11に伝達し、制御装置11は、受信したアイコンを用いて端末20から送信されたメッセージ内容に対応付けてトークルームで表示される情報を更新する。
【0109】
一方、アイコンサーバ900については、ハードウェア構成及び機能構成両面において、サーバ10と略同一の構成となる。ただし、アイコンサーバ900は、トークルームの情報を更新する機能については、保持しなくてよい。アイコンサーバ900は、アイコン情報314を受けて付けて、対応するアイコン情報301を特定し、対応付けられているアイコン303をサーバ10に返信する。
【0110】
図9は、アイコンサーバ900が存在する場合の通信システムにおけるやり取りを示すシーケンス図である。図9に示すように、端末20は、ユーザからの入力に応答して、サーバ10に対してアイコン情報314を含むメッセージを送信する(ステップS401)。
【0111】
当該アイコン情報314を含むメッセージを受信したサーバ10は、アイコンサーバ900に、当該アイコン情報314を転送する(ステップS901)。
【0112】
当該アイコン情報314を受信したアイコンサーバ900は、一致するアイコン情報301を特定する。そして特定したアイコン情報301に対応付けられているアイコン303を取得し、サーバ10に送信する(ステップS902)。
【0113】
アイコンを受信したサーバ10は、受信したユーザが参加しているトークルームを、ステップS902の処理により受信したユーザアイコンと、ステップS401において受信したメッセージのメッセージ内容を用いてトークルームに表示される情報を更新する。そして、サーバ10は、アイコンが変更されるとともに新たなメッセージを含む更新後のトークルームの情報を端末20に送信する(ステップS402)。
【0114】
なお、ここでは、アイコンサーバ900は、アイコンを送信するだけの機能を有するデータサーバとして機能する例を示しているが、アイコンサーバ900は、ボットユーザとして機能してもよい。
【0115】
このように通信システムは、サーバ10とアイコンサーバ900との2つのサーバが含まれる構成としてもよい。このような構成とすることで、アイコンサーバ900が、第1実施形態においてサーバ10が有する機能を代替することになるので、サーバ10の処理負荷を軽減することができる。また、アイコン変更用のAPIを別に設ける必要がないため、端末からサーバにメッセージ送信とアイコン変更リクエストとを別々に送る場合に比べて、遅延やエラーが発生しにくいという効果を奏する。前述の効果により、メッセージのアイコンやユーザネームが変更されないままにメッセージが送信されることを避けることができる。さらには、端末からサーバにメッセージ送信とアイコン変更リクエストとを別々に送る場合に比べて、通信量を抑えることもできる。
【0116】
<変形例1>
上記実施形態においては、トークルームに参加するユーザが、トークルームにおいて他のユーザの切替(例えばボットユーザからオペレータへの切替)を要求する入力を行うことをトリガとして、ボットユーザとオペレータとの切り替えを行う例を示したが、これは、その限りではない。
【0117】
ユーザの切替は、サーバ10のオペレータが実行することとしてもよい。また、あるいは、ユーザの切替は、サーバ10の制御装置11が、トークルーム上のメッセージを解析して、所定のキーワードがメッセージに含まれていることをトリガとして、自動的に切り替えることとしてもよい。
【0118】
限定でなく例として、トークルームが所定の作品におけるキャラクターが応答するサービスである場合に、ユーザが特定のキャラクターに関するメッセージを入力したことをトリガとして、当該特定のキャラクターに切り替えるように構成されていてもよい。また、サーバ10の制御装置11が、当該所定の作品に含まれる複数のキャラクターのメッセージを交互に生成することで、あたかもこれらのキャラクターが互いに会話をしているかのような様子をユーザに見せることもできる。このとき、ボットユーザとして機能する端末からサーバ10に対して送信されるメッセージには、それぞれ、アイコン情報314にはそれぞれのキャラクターを示す画像を示す情報が用いられ、ユーザネーム315にはそれぞれのキャラクターの名称を示す情報が用いられることになる。サーバ10は、送受信するメッセージにおいて、アイコンに関する情報やニックネーム(ユーザネーム)に関する情報を含ませるだけで、トークルーム上におけるユーザアイコンとユーザネームの切替を実現することができる。
【0119】
<変形例2>
上記実施形態においては、1to1トークの例を示しているが、これは、複数のユーザが参加するグループトークにおいても、同様に1つのアカウントに対応する複数のユーザのなかでのユーザの切替を行うこととしてもよい。また、このとき、トークルームにおいては、1つのアカウントにおいてユーザの切替が行われたことが複数のユーザそれぞれが認識できるように、当該アカウントを示す情報を併せて表示することとしてもよい。
【0120】
<その他>
本開示の実施形態を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。また、各実施形態に示す構成を適宜組み合わせることとしてもよい。
【符号の説明】
【0121】
10 サーバ
11 制御装置
12 入出力装置
13 ディスプレイ
14 通信I/F
15 記憶装置
16 受付部
17 出力部
18 変更部
20 端末
21 制御装置
22 通信I/F
23 入出力装置(タッチパネル)
24 表示装置(ディスプレイ)
25 マイク
26 スピーカー
27 カメラ
28 記憶装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9