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特開2022-95895交通データ予測方法、交通データ予測装置、電子機器、記憶媒体、コンピュータプログラム製品及びコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022095895
(43)【公開日】2022-06-28
(54)【発明の名称】交通データ予測方法、交通データ予測装置、電子機器、記憶媒体、コンピュータプログラム製品及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/00 20060101AFI20220621BHJP
   G06F 16/903 20190101ALI20220621BHJP
【FI】
G08G1/00 C
G06F16/903
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2022066800
(22)【出願日】2022-04-14
(31)【優先権主張番号】202110677845.4
(32)【優先日】2021-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】521208273
【氏名又は名称】阿波▲羅▼智▲聯▼(北京)科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】APOLLO INTELLIGENT CONNECTIVITY(BEIJING)TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】101, 1st Floor, Building 1, Yard 7, Ruihe West 2nd Road, Beijing Economic and Technological Development Zone, Beijing 100176, China
(74)【代理人】
【識別番号】100118913
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 邦生
(74)【代理人】
【識別番号】100142789
【弁理士】
【氏名又は名称】柳 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201466
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】シュウ, キキ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】目標周期の交通データの予測精度を向上させる。
【解決手段】複数の周期内に監視された交通データを取得するステップ101と、各履歴周期と目標周期との間の時間間隔に基づいて、少なくとも1つの履歴周期から参照周期を決定するステップ102と、目標周期内のサンプリングされた第1の時刻の交通データ、及び参照周期内の対応する時刻の交通データに基づいて、目標周期と参照周期との間のデータ類似度を決定するステップ103と、目標周期内の予測対象の第2の時刻に基づいて、参照周期から第2の時刻に対応する参照交通データを取得するステップ104と、目標周期と参照周期との間のデータ類似度、及び参照周期内の参照交通データに基づいて、目標周期内の第2の時刻の交通データを予測するステップ105とを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
目標周期及び該目標周期よりも前の少なくとも1つの履歴周期を含む複数の周期内に監視された交通データを取得するステップと、
各前記履歴周期と前記目標周期との間の時間間隔に基づいて、前記少なくとも1つの履歴周期から参照周期を決定するステップと、
前記目標周期内のサンプリングされた第1の時刻の交通データ、及び前記参照周期内の対応する時刻の交通データに基づいて、前記目標周期と前記参照周期との間のデータ類似度を決定するステップと、
前記目標周期内の予測対象の第2の時刻に基づいて、前記参照周期から前記第2の時刻に対応する参照交通データを取得するステップと、
前記目標周期と前記参照周期との間の前記データ類似度、及び前記参照周期内の前記参照交通データに基づいて、前記目標周期内の前記第2の時刻の交通データを予測するステップとを含む交通データ予測方法。
【請求項2】
前記目標周期内のサンプリングされた前記第1の時刻の前記交通データ、及び前記参照周期内の対応する時刻の前記交通データに基づいて、前記目標周期と前記参照周期との間の前記データ類似度を決定するステップは、
前記目標周期内の複数の前記第1の時刻の前記交通データに基づいて、前記目標周期の状態ベクトルを決定するステップと、
前記参照周期内の、複数の前記第1の時刻に対応する時刻の前記交通データに基づいて、前記参照周期の状態ベクトルを決定するステップと、
前記目標周期の前記状態ベクトルと前記参照周期の前記状態ベクトルとの間のベクトル距離に基づいて、前記目標周期と前記参照周期との間の前記データ類似度を決定するステップとを含む請求項1に記載の交通データ予測方法。
【請求項3】
前記交通データは流量及び飽和度を含み、前記目標周期の状態ベクトルと前記参照周期の状態ベクトルとの間の前記ベクトル距離に基づいて、前記目標周期と前記参照周期との間の前記データ類似度を決定するステップの前に、
各前記履歴周期の流量に基づいて、隣接する前記履歴周期の間の前記流量の第1の相関係数を決定するステップと、
各前記履歴周期の飽和度に基づいて、隣接する前記履歴周期の間の前記飽和度の第2の相関係数を決定するステップと、
前記目標周期の状態ベクトルと前記参照周期の前記状態ベクトルとの間の、前記流量の部分に対応する差及び前記飽和度の部分に対応する差、並びに前記第1の相関係数及び前記第2の相関係数に基づいて、前記ベクトル距離を決定するステップとをさらに含む請求項2に記載の交通データ予測方法。
【請求項4】
各前記履歴周期と前記目標周期との間の時間間隔に基づいて、前記少なくとも1つの履歴周期から前記参照周期を決定するステップは、
前記目標周期に最も近い前記履歴周期から開始して、目標個数の前記履歴周期を前記参照周期として選択するステップを含む請求項1に記載の交通データ予測方法。
【請求項5】
前記目標周期に最も近い前記履歴周期から開始して、目標個数の前記履歴周期を前記参照周期として選択するステップの前に、
各前記履歴周期のデータ予測誤差を取得するステップと、
各前記履歴周期内の、前記データ予測誤差が設定された誤差範囲内にある前記履歴周期の数に基づいて、前記目標個数を決定するステップとをさらに含む請求項4に記載の交通データ予測方法。
【請求項6】
前記目標周期と前記参照周期との間の前記データ類似度、及び前記参照周期内の前記参照交通データに基づいて、前記目標周期内の前記第2の時刻の前記交通データを予測するステップは、
前記目標周期と前記参照周期との間の前記データ類似度に基づいて、前記参照周期の重みを決定するステップであって、前記重みと前記データ類似度とが負の相関関係であるステップと、
前記参照周期の前記重みに基づいて、前記参照周期内の前記参照交通データを重み付けして、前記目標周期内の前記第2の時刻の前記交通データを予測するステップとを含む請求項1に記載の交通データ予測方法。
【請求項7】
目標周期及び該目標周期よりも前の少なくとも1つの履歴周期を含む複数の周期内に監視された交通データを取得する取得モジュールと、
各前記履歴周期と前記目標周期との間の時間間隔に基づいて、前記少なくとも1つの履歴周期から参照周期を決定する選択モジュールと、
前記目標周期内のサンプリングされた第1の時刻の交通データ、及び前記参照周期内の対応する時刻の交通データに基づいて、前記目標周期と前記参照周期との間のデータ類似度を決定する実行モジュールと、
前記目標周期内の予測対象の第2の時刻に基づいて、前記参照周期から前記第2の時刻に対応する参照交通データを取得するマッチングモジュールと、
前記目標周期と前記参照周期との間の前記データ類似度、及び前記参照周期内の前記参照交通データに基づいて、前記目標周期内の前記第2の時刻の交通データを予測する予測モジュールとを備える交通データ予測装置。
【請求項8】
前記実行モジュールは、
前記目標周期内の複数の前記第1の時刻の前記交通データに基づいて、前記目標周期の状態ベクトルを決定する第1の構成ユニットと、
前記参照周期内の、複数の前記第1の時刻に対応する時刻の前記交通データに基づいて、前記参照周期の状態ベクトルを決定する第2の構成ユニットと、
前記目標周期の前記状態ベクトルと前記参照周期の前記状態ベクトルとの間のベクトル距離に基づいて、前記目標周期と前記参照周期との間の前記データ類似度を決定する第1の実行ユニットとを備える請求項7に記載の交通データ予測装置。
【請求項9】
前記交通データは流量及び飽和度を含み、
前記第1の実行ユニットは、さらに、
各前記履歴周期の流量に基づいて、隣接する前記履歴周期の間の前記流量の第1の相関係数を決定し、
各前記履歴周期の飽和度に基づいて、隣接する前記履歴周期の間の前記飽和度の第2の相関係数を決定し、
前記目標周期の状態ベクトルと前記参照周期の前記状態ベクトルとの間の、前記流量の部分に対応する差及び前記飽和度の部分に対応する差、並びに前記第1の相関係数及び前記第2の相関係数に基づいて、前記ベクトル距離を決定する請求項8に記載の交通データ予測装置。
【請求項10】
前記選択モジュールは、前記目標周期に最も近い前記履歴周期から開始して、目標個数の前記履歴周期を前記参照周期として選択する請求項7に記載の交通データ予測装置。
【請求項11】
前記選択モジュールは、さらに、
各前記履歴周期のデータ予測誤差を取得し、
各前記履歴周期内の、前記データ予測誤差が設定された誤差範囲内にある前記履歴周期の数に基づいて、前記目標個数を決定する請求項10に記載の交通データ予測装置。
【請求項12】
前記予測モジュールは、
前記目標周期と前記参照周期との間の前記データ類似度に基づいて、前記参照周期の重みを決定する第2の実行ユニットであって、前記重みと前記データ類似度とが負の相関関係である第2の実行ユニットと、
前記参照周期の前記重みに基づいて、前記参照周期内の前記参照交通データを重み付けして、前記目標周期内の前記第2の時刻の前記交通データを予測する予測ユニットとを備える請求項7から請求項11のいずれかに記載の交通データ予測装置。
【請求項13】
電子機器であって、
少なくとも1つのプロセッサと、
該少なくとも1つのプロセッサに通信可能に接続されるメモリとを備え、
該メモリには、少なくとも1つの前記プロセッサによって実行可能な命令が記憶され、該命令が、少なくとも1つの前記プロセッサによって実行される場合、少なくとも1つの前記プロセッサが請求項1から請求項6のいずれかに記載の交通データ予測方法を実行できる電子機器。
【請求項14】
コンピュータに請求項1から請求項6のいずれかに記載の交通データ予測方法を実行させるためのコンピュータ命令を記憶した非一時的コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項15】
プロセッサによって実行される場合、請求項1から請求項6のいずれかに記載の交通データ予測方法を実現するコンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品。
【請求項16】
プロセッサによって実行される場合、請求項1から請求項6のいずれかに記載の交通データ予測方法を実現するコンピュータプログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願はコンピュータ技術の分野に関し、具体的にはインテリジェント交通技術の分野に関し、特に交通データ予測方法、交通データ予測装置、電子機器、記憶媒体、コンピュータプログラム製品及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
交通データの予測は、インテリジェント交通技術の重要な一環であり、正確な交通データの予測は、適切な交通規制手段を適時に取って交通をより整然とするのに役立つ。
【0003】
しかしながら、道路交通システムが常に変化していて、複雑な非線形システムであり、季節、気候などの自然界の要因だけではなく、交通事故、突発事件及び運転手の心理状態などの様々な人的要因をも含み、道路交通データのリアルタイム且つ正確な予測に影響する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願は、交通データ予測方法、交通データ予測装置、電子機器、記憶媒体、コンピュータプログラム製品及びコンピュータプログラムを提供する。
【0005】
そのため、本出願の第1の目的は、履歴周期の交通データと目標周期のデータとを比較し、履歴周期から要件を満たす参照周期の交通データを選択することで、目標周期の交通データの予測を実現し、履歴周期の交通データの特性を維持することができるだけでなく、操作が容易で予測精度が高い交通データ予測方法を提供することである。
【0006】
本出願の第2の目的は交通データ予測装置を提供することである。
【0007】
本出願の第3の目的は電子機器を提供することである。
【0008】
本出願の第4の目的はコンピュータ命令を記憶した非一時的コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供することである。
【0009】
本出願の第5の目的はコンピュータプログラム製品を提供することである。
本出願の第6の目的はコンピュータプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本出願の第1の態様の実施例として、目標周期及び該目標周期よりも前の少なくとも1つの履歴周期を含む複数の周期内に監視された交通データを取得するステップと、各前記履歴周期と前記目標周期との間の時間間隔に基づいて、前記少なくとも1つの履歴周期から参照周期を決定するステップと、前記目標周期内のサンプリングされた第1の時刻の交通データ、及び前記参照周期内の対応する時刻の交通データに基づいて、前記目標周期と前記参照周期との間のデータ類似度を決定するステップと、
前記目標周期内の予測対象の第2の時刻に基づいて、前記参照周期から前記第2の時刻に対応する参照交通データを取得するステップと、前記目標周期と前記参照周期との間の前記データ類似度、及び前記参照周期内の前記参照交通データに基づいて、前記目標周期内の前記第2の時刻の交通データを予測するステップとを含む交通データ予測方法を提供する。
【0011】
上記目的を達成するため、本出願の第2の態様の実施例は、目標周期及び該目標周期よりも前の少なくとも1つの履歴周期を含む複数の周期内に監視された交通データを取得する取得モジュールと、各前記履歴周期と前記目標周期との間の時間間隔に基づいて、前記少なくとも1つの履歴周期から参照周期を決定する選択モジュールと、前記目標周期内のサンプリングされた第1の時刻の交通データ、及び前記参照周期内の対応する時刻の交通データに基づいて、前記目標周期と前記参照周期との間のデータ類似度を決定する実行モジュールと、前記目標周期内の予測対象の第2の時刻に基づいて、前記参照周期から前記第2の時刻に対応する参照交通データを取得するマッチングモジュールと、前記目標周期と前記参照周期との間の前記データ類似度、及び前記参照周期内の前記参照交通データに基づいて、前記目標周期内の前記第2の時刻の交通データを予測する予測モジュールとを備える交通データ予測装置を提供する。
【0012】
上記目的を達成するため、本出願の第3の態様の実施例は、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つの前記プロセッサに通信可能に接続されるメモリとを備え、該メモリには、少なくとも1つの前記プロセッサによって実行可能な命令が記憶されており、該命令が、少なくとも1つの前記プロセッサによって実行される場合、少なくとも1つの前記プロセッサが第1の態様に記載の交通データ予測方法を実行できる電子機器を提供する。
【0013】
上記目的を達成するために、本出願の第4の態様の実施例は、コンピュータに第1の態様に記載の交通データ予測方法を実行させるためのコンピュータ命令を記憶した非一時的コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【0014】
上記目的を達成するために、本出願の第5の態様の実施例は、プロセッサによって実行される場合、第1の態様に記載の交通データ予測方法を実現するコンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品を提供する。
【0015】
上記目的を達成するために、本出願の第6の態様の実施例は、プロセッサによって実行される場合、第1の態様に記載の交通データ予測方法を実現するコンピュータプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0016】
本出願の実施例によって提供される技術案は以下の有益な効果を実現することができる。
目標周期及び目標周期よりも前の少なくとも1つの履歴周期を含む複数の周期内に監視された交通データを取得し、各履歴周期と目標周期との間の時間間隔に基づいて、少なくとも1つの履歴周期から参照周期を決定し、目標周期内のサンプリングされた第1の時刻の交通データ、及び参照周期内の対応する時刻の交通データに基づいて、目標周期と参照周期との間のデータ類似度を決定し、目標周期内の予測対象の第2の時刻に基づいて、参照周期から第2の時刻に対応する参照交通データを取得し、目標周期と参照周期との間のデータ類似度、及び参照周期内の参照交通データに基づいて、目標周期内の第2の時刻の交通データを予測する。目標周期内に収集された交通データに基づいて、目標周期の参考になる参照周期の交通データを履歴周期から選択することで、参照周期内の交通データに基づいて目標周期の交通データを予測することができ、予測精度が高い。
【0017】
なお、この概要部分で説明された内容は、本出願の実施例の肝心又は重要な特徴を特定することを意図するものではなく、本出願の範囲を制限することを意図するものでもないことを理解されたい。本出願の他の特徴は以下の明細書によって理解しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図面は本解決案をよりよく理解するためのものであり、本出願を限定するものではない。
図1】本出願の実施例に係る交通データ予測方法のフローチャートである。
図2】本出願の実施例に係る他の交通データ予測方法のフローチャートである。
図3】本出願の実施例に係る交通データ予測装置の概略構成図である。
図4】本出願の実施例に係る例示的な電子機器400の概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照しながら本出願の例示的な実施例を説明し、理解を助けるために、本出願の実施例の様々な詳細が含まれ、それらを単なる例示的なものとして見なすべきである。したがって、当業者であれば、本出願の範囲及び精神から逸脱しない限り、ここで説明された実施例に対して様々な変更と修正を行うことができる。同様に、明確及び簡潔のために、以下の説明では、公知の機能及び構造に対する説明を省略する。
【0020】
図1は、本出願の実施例に係る交通データ予測方法のフローチャートである。
【0021】
図1に示すように、交通データ予測方法は以下ステップ101からステップ105を含む。
【0022】
ステップ101では、目標周期及び目標周期よりも前の少なくとも1つの履歴周期を含む複数の周期内に監視された交通データを取得する。
【0023】
複数の周期内に監視された交通データは、ビデオセンシングデバイスによって取得されたものであり、ビデオセンシングデバイスを交通信号灯設備に接続することで、道路交通流量と交通信号灯の状態情報との強いバインディングを実現することができ、信号灯の制御クロックをビデオセンシングデバイスのクロックに合わせる必要がない。ビデオセンシングデバイスによって取得された交通データは、予め設定されたデータベースに格納される。外部が目標道路の交通情報を抽出しようとする際に、データベースから必要とする交通データを直接抽出することができる。交通データは、現在及び過去の各時間帯のリアルタイムな交通データを含む。1つの可能な実現形態として、交通データは、流量、飽和度及び交差点通行時間などの複数の指標の値を含んでいてもよい。
【0024】
ここで、周期は、サンプリングポイントに対するものであり、過去の経験によれば、現在時刻よりも前の各周期の4つのサンプリングポイントの交通データを収集するだけで、次の時刻の交通データの予測を実現することができる。例えば、現在の時刻tの交通流量がv(t)であれば、これよりも前のサンプリングポイントの交通データはそれぞれv(t-1)、v(t-2)、v(t-3)である。このように、履歴周期のサンプリングポイントの交通流量はv(t)、v(t-1)、v(t-2)、v(t-3)で表すことができる。これに対応して、次の時刻の現在及び履歴の交通流量はそれぞれv(t+1)、v(t+1)である。
【0025】
なお、4つのサンプリングポイントは単なる例示的な説明であり、本実施例を限定するものではない。当業者であれば、他の周期数又はサンプリングポイント数を用いても本実施例の実現に影響を及ぼさないことは理解できる。
【0026】
ステップ102では、各履歴周期と目標周期との間の時間間隔に基づいて、少なくとも1つの履歴周期から参照周期を決定する。
【0027】
選択可能に、目標周期に最も近い履歴周期から開始して、目標個数の周期を参照周期として選択してもよい。本実施例では、具体的には、まず、各履歴周期のデータ予測誤差を取得し、各履歴周期内の、データ予測誤差が設定された誤差範囲内にある履歴周期の数に基づいて、目標個数を決定し、さらには、目標周期に最も近い目標個数の履歴周期を参照周期として選択することができる。
【0028】
履歴周期と目標周期との間の時間間隔は、ステップ101におけるサンプリングポイントの間の時間間隔とは異なる。本ステップで言及されている時間間隔は、現在の周期、即ち目標周期と、履歴周期との間の時間間隔であってもよく、例えば、今日、一昨日である。
【0029】
当該実施例では、参照周期の決定は2種類の実現形態を含むことができる。
【0030】
1つ目の可能な実現形態としては、目標周期を起点とし、それよりも前の目標個数の履歴周期を参照周期として順次選択し、即ち、まず目標個数を決定し、次に、データベースにおいて、目標周期に隣接する目標個数の各履歴周期の交通データを検索する。ここで、目標個数は、各履歴周期のデータ予測誤差及び設定された誤差範囲に基づいて決定される。
【0031】
2つ目の可能な実現形態としては、まず、各履歴周期のデータ予測誤差及び設定された誤差範囲に基づいて、目標個数を決定し、その後、設定された誤差範囲にあるデータ予測誤差に対応する履歴周期を参照周期とする。
【0032】
ステップ103では、目標周期内のサンプリングされた第1の時刻の交通データ、及び参照周期内の対応する時刻の交通データに基づいて、目標周期と参照周期とのデータ類似度を決定する。
【0033】
選択可能に、目標周期内の複数の第1の時刻の交通データに基づいて、目標周期の状態ベクトルを決定し、参照周期内の、複数の第1の時刻に対応する時刻の交通データに基づいて、参照周期の状態ベクトルを決定し、各履歴周期の流量に基づいて、隣接する履歴周期の間の流量の第1の相関係数を決定し、各履歴周期の飽和度に基づいて、隣接する履歴周期の間の飽和度の第2の相関係数を決定し、目標周期の状態ベクトルと参照周期の状態ベクトルとの間の、流量の部分に対応する差と飽和度の部分に対応する差とに基づいて、目標周期の状態ベクトルと参照周期の状態ベクトルとの間のベクトル距離を決定し、ベクトル距離に基づいて目標周期と参照周期との間のデータ類似度を決定してもよい。
【0034】
複数の第1の時刻は、経験に基づいて設定された4つのサンプリング時刻であってもよく、即ち現在の時刻t、及びそれよりも前のt-1、t-2、t-3という時刻を含む。
【0035】
状態ベクトルは、現在の周期のサンプリング時刻と、対応する履歴周期の交通データのサンプリング時刻とのデータの流量及び飽和度で構成され、例えば、目標周期の状態ベクトルX=[v(t)…v(t-3),o(t)…o(t-3)]である。ここで、o(t)、o(t)は飽和度である。
【0036】
第1の相関係数r1及び第2の相関係数r2はピアソン相関係数であり、その計算式は以下のとおりである。
【数1】
【0037】
上記相関係数rの計算式では、xは現在の時刻の交通流量v(t)として表すことができ、yは次の時刻の交通流量v(t+1)として表すことができ、或いは、xは現在時刻の飽和度o(t)として表すことができ、yは次の時刻の飽和度o(t+1)として表すことができる。
【0038】
なお、各履歴周期の交通データによって得られた第1の相関係数r1及び第2の相関係数r2は、現在周期及び各履歴周期を含むすべての周期の交通データに関する計算に適用される。
【0039】
ベクトル距離はユークリッド距離を用い、その計算式は以下のとおりである。
【数2】
【0040】
当該実施例では、目標周期内のサンプリングされた第1の時刻の4つのサンプリングポイントの交通データと、ステップ102で得られた参照周期内の対応する時刻の交通データとを、上記ベクトル距離の計算式に代入することで、目標周期と参照周期との間のデータ類似度を得る。一般的に、ベクトル距離の値が小さいほどデータ類似度が高く、目標周期の交通データ予測の参考になり得る。
【0041】
ステップ104では、目標周期内の予測対象の第2の時刻に基づいて、参照周期から第2の時刻に対応する参照交通データを取得する。
【0042】
目標周期内の予測対象の第2の時刻は第1の時刻に対するものであり、第1の時刻と第2の時刻との間の時間間隔は1つの周期である。例えば、第1の時刻がt-3、t-2、t-1、tを含む場合、第2の時刻はt+1である。また、参照周期から取得された、第2の時刻に対応する時刻の参照交通データは、交通流量データのみを含む。
【0043】
ステップ105では、目標周期と参照周期との間のデータ類似度、及び参照周期内の参照交通データに基づいて、目標周期内の第2の時刻の交通データを予測する。
【0044】
選択可能に、1つの可能な実現形態として、目標周期と参照周期との間のデータ類似度に基づいて、参照周期の重みを決定し、重みとデータ類似度とが負の相関関係であり、参照周期の重みに基づいて、参照周期内の参照交通データを重み付けして、目標周期内の第2の時刻の交通データを予測してもよい。
【0045】
なお、負の相関関係とは、類似度が大きくなると重みが小さくなり、類似度が小さくなると重みが大きくなる関係、例えば、反比例の関係を指す。
【0046】
ここで、参照周期の重みの主な役割は、参照周期内の使用されるデータ、即ち第2の時刻の交通流量の、目標周期内の第2の時刻の予測対象交通流量への寄与程度を評価することであり、その計算式は以下のとおりである。
【数3】
【0047】
上記式では、βは参照周期の重みであり、Dは目標周期と参照周期との間のベクトル距離である。式から分かるように、ベクトル距離が大きいほど、その重みが小さい。
【0048】
参照周期の重み及び参照周期内の第2の時刻の参照交通データ、即ち第2の時刻の交通流量データに基づいて、目標周期内の第2の時刻の交通データ、即ち目標周期内の第2の時刻の交通流量を予測することができ、その予測式は以下のとおりである。
【数4】
【0049】
上記式から分かるように、参照周期の重みが大きい場合、参照周期内の対応する時刻の参照交通流通データを目標周期内の第2の時刻の交通流量としてより多く使用することができる。逆に、参照周期の重みが小さい場合、使用される参照周期内のデータ量も少なく、それにより、参照周期の第2の時刻の参照交通データを効果的に利用し、予測の精度を向上させる。
【0050】
本実施例の交通データ予測方法は、目標周期及び目標周期よりも前の少なくとも1つの履歴周期を含む複数の周期内に監視された交通データを取得し、各履歴周期と目標周期との間の時間間隔に基づいて、少なくとも1つの履歴周期から参照周期を決定し、目標周期内のサンプリングされた第1の時刻の交通データ、及び参照周期内の対応する時刻の交通データに基づいて、目標周期と参照周期とのデータ類似度を決定し、目標周期内の予測対象の第2の時刻に基づいて、参照周期から第2の時刻に対応する時刻の参照交通データを取得し、目標周期と参照周期との間のデータ類似度、及び参照周期内の参照交通データに基づいて、目標周期内の第2の時刻の交通データを予測し、履歴周期の交通データと目標周期のデータとを比較し、履歴周期から要件を満たす参照周期の交通データを選択することで、目標周期の交通データの予測を実現する。これにより、履歴周期の交通データの特性を維持することができるだけでなく、操作が容易で予測精度が高い。
【0051】
上記実施例に基づいて、本実施例は他の交通データ予測方法の可能な実現形態を提供し、図2は本出願の実施例に係る他の交通データ予測方法のフローチャートである。
【0052】
図2に示すように、交通データ予測方法は、以下のステップ201からステップ207を含む。
【0053】
ステップ201では、目標周期及び目標周期よりも前の少なくとも1つの履歴周期を含む複数の周期内に監視された交通データを取得する。
【0054】
本実施例の詳細については、上記実施例のステップ101を参照することができ、原理が同じであるため、ここでは詳しい説明を省略する。
【0055】
ステップ202では、目標周期に最も近い履歴周期から開始して、目標個数の履歴周期を参照周期として選択する。
【0056】
選択可能に、1つの可能な実現形態として、各履歴周期のデータ予測誤差を取得し、各履歴周期内の、データ予測誤差が設定された誤差範囲内にある履歴周期の数に基づいて、目標個数を決定してもよい。
【0057】
本実施例では、各履歴周期のデータ予測誤差は、実際には、各履歴周期における、上記実施例のステップ101の次の時刻に対応する時刻の予測交通流量と実際交通流量との差分値である。設定された誤差範囲は、各履歴周期のデータ予測誤差に基づいて得された誤差値の分布区間であり、この分布区間は経験に基づいて、誤差の占める比率が20%未満のデータを選択することができる。例えば、各履歴周期では、次の時刻の予測交通流量値がAで、実際交通流量値がBである場合、データ予測誤差の占める比率が(A-B)/Aである。その後、誤差の占める比率が20%未満のデータ誤差値を統計して、これらのデータ誤差値の上限及び下限に基づいて、設定された誤差範囲を決定する。
【0058】
目標個数を決定する前に、目標周期よりも前に大量の履歴周期データが存在している可能性があるため、各履歴周期の交通データと目標周期の交通データとのよりよいマッチング度合いを達成するために、経験に基づいて、各履歴周期と目標周期との間の時間間隔を多くとも20日間以下にする。その後、目標周期から20個の周期の交通データを順次取得し、これらの交通データのデータ予測誤差と設定された誤差範囲とを比較し、設定された誤差範囲内にあるデータ予測誤差に対応する各履歴周期を選択する。その後、要件を満たすこれらの履歴周期の数を統計すれば、目標個数を得ることができる。
【0059】
目標個数に基づいて、目標周期に最も近い履歴周期から開始して、目標個数の履歴周期を参照周期として選択することができる。ここで、参照周期の選択は、以下の2つの手段を含むことができる。
【0060】
1つ目の手段は、要件を満たす履歴周期を参照周期とする。例えば、ここの要件は、目標周期との類似度が特定の閾値以上であることであってもよいし、予測誤差が特定の誤差制限値以下であることであってもよい。
【0061】
2つ目の手段は、目標周期に最も近い履歴周期から開始して、目標個数の履歴周期を参照周期として順次選択する。
【0062】
1つ目の手段では、参照周期のデータ予測誤差はすべて設定された誤差範囲内にあり、参照周期は、履歴時間(例えば、日数)の配列おいて離散している場合、又は隣接している場合もある。
2つ目の手段では、参照周期は隣接しているもののみであり、且つ目標周期に隣接している目標個数の履歴周期である。
【0063】
ステップ203では、目標周期内の複数の第1の時刻の交通データに基づいて、目標周期の状態ベクトルを決定する。
【0064】
目標周期の状態ベクトルX=[v(t)…v(t-3),o(t)…o(t-3)]では、流量v(t)及び飽和度o(t)にした根拠は、現在及び履歴の周期データの類似度を計算する際に、様々な影響因子を評価した後、周期の間の相関係数が最も高い影響因子である流量及び飽和度を状態ベクトルの指標とすることである。それにより、履歴周期内の流量及び飽和度に基づいて予測された後続の目標周期の交通データの精度がより高くなる。
【0065】
ステップ204では、参照周期内の、複数の第1の時刻に対応する時刻の交通データに基づいて、参照周期の状態ベクトルを決定する。
【0066】
参照周期の状態ベクトルは、
=[v(t)…v(t-3),o(t)…o(t-3)]
である。
【0067】
ステップ205では、目標周期の状態ベクトルと参照周期の状態ベクトルとの間のベクトル距離に基づいて、目標周期と参照周期との間のデータ類似度を決定する。
【0068】
本実施例では、ベクトル距離に関する計算方法は、上記実施例のステップ103で示しており、原理が同じであり、ここでは詳しい説明を省略する。目標個数の参照周期を選択する必要があるため、目標個数のベクトル距離を算出する必要がある。
【0069】
ステップ206では、目標周期内の予測対象の第2の時刻に基づいて、参照周期から第2の時刻に対応する時刻の参照交通データを取得する。
【0070】
本実施例の詳細について、上記実施例のステップ104を参照することができ、原理が同じであるため、ここでは詳しい説明を省略する。
【0071】
ステップ207では、目標周期と参照周期との間のデータ類似度、及び参照周期内の参照交通データに基づいて、目標周期内の第2の時刻の交通データを予測する。
【0072】
選択可能に、1つの可能な実現形態として、目標周期と参照周期との間のデータ類似度に基づいて、参照周期の重みを決定し、重みとデータ類似度とが負の相関関係であり、参照周期の重みに基づいて、参照周期内の参照交通データを重み付けして、目標周期内の第2の時刻の交通データを予測してもよい。
【0073】
本実施例では、参照周期の重み及び目標周期内の第2の時刻の交通データの予測式及び原理は、上記実施例のステップ105の関連説明を参照することができ、ここでは詳しい説明を省略する。なお、本実施例で使用される参照周期内の参照交通データが、目標周期内の第2の時刻に対応する時刻のリアルタイムな交通流量データである。
【0074】
また、本実施例は参照周期内の元のデータを一切処理しなかったため、元のデータの特性が維持され、これは、予測データのリアル性に役立つだけではなく、操作も容易である。交通データには他の影響因子が含まれる可能性があるため、本出願の交通データ予測方法を用いて、他の影響因子を予測することもでき、ここで特に限定しない。
【0075】
本実施例の交通データ予測方法は、目標周期及び目標周期よりも前の少なくとも1つの履歴周期を含む複数の周期内に監視された交通データを取得し、各履歴周期と目標周期との間の時間間隔に基づいて、少なくとも1つの履歴周期から参照周期を決定し、目標周期内のサンプリングされた第1の時刻の交通データ、及び参照周期内の対応する時刻の交通データに基づいて、目標周期と参照周期とのデータ類似度を決定し、目標周期内の予測対象の第2の時刻に基づいて、参照周期から第2の時刻に対応する時刻の参照交通データを取得し、目標周期と参照周期との間のデータ類似度、及び参照周期内の参照交通データに基づいて、目標周期内の第2の時刻の交通データを予測し、履歴周期の交通データと目標周期のデータとを比較し、履歴周期から要件を満たす参照周期の交通データを選択することで、目標周期の交通データの予測を実現する。これにより、履歴周期の交通データの特性を維持ことができるだけでなく、操作が容易で予測精度が高い。
【0076】
上記実施例を実現するために、本出願は、交通データ予測装置をさらに提供する。
【0077】
図3は本出願の実施例に係る交通データ予測装置の概略構成図である。
【0078】
図3に示すように、交通データ予測装置は、取得モジュール31、選択モジュール32、実行モジュール33、マッチングモジュール34、及び予測モジュール35を備える。
【0079】
取得モジュール31は、目標周期及び目標周期よりも前の少なくとも1つの履歴周期を含む複数の周期内に監視された交通データを取得するように構成される。
【0080】
選択モジュール32は、各履歴周期と目標周期との間の時間間隔に基づいて、少なくとも1つの履歴周期から参照周期を決定するように構成される。
【0081】
実行モジュール33は、目標周期内のサンプリングされた第1の時刻の交通データ、及び参照周期内の対応する時刻の交通データに基づいて、目標周期と参照周期との間のデータ類似度を決定するように構成される。
【0082】
マッチングモジュール34は、目標周期内の予測対象の第2の時刻に基づいて、参照周期から第2の時刻に対応する参照交通データを取得するように構成される。
【0083】
予測モジュール35は、目標周期と参照周期との間のデータ類似度、及び参照周期内の参照交通データに基づいて、目標周期内の第2の時刻の交通データを予測するように構成される。
【0084】
さらに、1つの可能な実現形態として、上記実行モジュール33は、目標周期内の複数の第1の時刻の交通データに基づいて、目標周期の状態ベクトルを決定する第1の構成ユニット331と、参照周期内の、複数の第1の時刻に対応する時刻の交通データに基づいて、参照周期の状態ベクトルを決定する第2の構成ユニット332と、目標周期の状態ベクトルと参照周期の状態ベクトルとの間のベクトル距離に基づいて、目標周期と参照周期との間のデータ類似度を決定する第1の実行ユニット333とをさらに備えていてもよい。
【0085】
さらに、1つの可能な実現形態として、上記予測モジュール35は、第2の実行ユニット351と、予測ユニット352とをさらに備えていてもよい。
第2の実行ユニット351は、目標周期と参照周期との間のデータ類似度に基づいて、参照周期の重みを決定するように構成され、重みとデータ類似度とが負の相関関係である。
予測ユニット352は、参照周期の重みに基づいて、参照周期内の参照交通データを重み付けして、目標周期内の第2の時刻の交通データを予測するように構成される。
【0086】
1つの可能な実現形態として、上記選択モジュール32はさらに、各履歴周期のデータ予測誤差を取得し、各履歴周期内の、データ予測誤差が設定された誤差範囲内にある履歴周期の数に基づいて、目標個数を決定してもよい。
【0087】
1つの可能な実現形態として、上記第1の実行ユニット333はさらに、各履歴周期の流量に基づいて、隣接する履歴周期の間の流量の第1の相関係数を決定し、各履歴周期の飽和度に基づいて、隣接する履歴周期の間の飽和度の第2の相関係数を決定し、目標周期の状態ベクトルと参照周期の状態ベクトルとの間の、流量の部分に対応する差及び飽和度の部分に対応する差、並びに第1の相関係数及び第2の相関係数に基づいて、ベクトル距離を決定してもよい。
【0088】
本実施例の交通データ予測装置は、目標周期及び目標周期よりも前の少なくとも1つの履歴周期を含む複数の周期内に監視された交通データを取得し、各履歴周期と目標周期との間の時間間隔に基づいて、少なくとも1つの履歴周期から参照周期を決定し、目標周期内のサンプリングされた第1の時刻の交通データ、及び参照周期内の対応する時刻の交通データに基づいて、目標周期と参照周期との間のデータ類似度を決定し、目標周期内の予測対象の第2の時刻に基づいて、参照周期から第2の時刻に対応する参照交通データを取得し、目標周期と参照周期との間のデータ類似度、及び参照周期内の参照交通データに基づいて、目標周期内の第2の時刻の交通データを予測し、履歴周期の交通データと目標周期のデータとを比較し、履歴周期から要件を満たす参照周期の交通データを選択することで、目標周期の交通データの予測を実現する。これにより、履歴周期の交通データの特性を維持することができるだけでなく、操作が容易で予測精度が高い。
【0089】
なお、交通データ予測方法の実施例に関する上記説明は本実施例の交通データ予測装置にも適用可能であるため、ここでは詳しい説明を省略する。
【0090】
本出願の実施例に基づいて、本出願は、電子機器、読み取り可能な記憶媒体、コンピュータプログラム製品及びコンピュータプログラムをさらに提供する。
【0091】
図4は、本出願の実施例を実施するための例示的な電子機器400の概略ブロック図を示す。
電子機器400は様々な態様のデジタルコンピュータ、例えば、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ワークステーション、携帯情報端末、サーバ、ブレードサーバ、メインフレームコンピュータ、及び他の適切なコンピュータを表すこと意図している。電子機器400はさらに、様々な態様のモバイル装置、例えば、携帯情報端末、セルラー電話、スマートフォン、ウェアラブルデバイス及び他の同様なコンピューティングデバイスを表すことができる。本明細書に示されている部品、それらの接続と関係、及びそれらの機能は例示的なものに過ぎず、本明細書で説明された及び/又は求められた本出願の実現を限定するものではない。
【0092】
図4に示すように、電子機器400は、ROM(Read-Only Memory、読み取り専用メモリ)402内に記憶されるコンピュータプログラム又は記憶ユニット408からRAM(Random Access Memory、ランダムアクセス/アクセスメモリ)403内にロードされるコンピュータプログラムに基づいて、様々な適切な動作及び処理を実行できる計算ユニット401を備える。
RAM403内では、電子機器400の操作に必要な様々なプログラム及びデータを記憶することができる。計算ユニット401、ROM402及びRAM403はバス404を介して互いに接続されている。I/O(Input/Output、入力/出力)インターフェース405もバス404に接続されている。
【0093】
電子機器400内の複数の部品はI/Oインターフェース405に接続され、キーボード、マウスなどのような入力ユニット入力ユニット406と、様々なディスプレイ、スピーカーなどのような出力ユニット407と、磁気ディスク、光ディスクなどのような記憶ユニット408と、ネットワークカード、モデム、無線通信送受信機などのような通信ユニット409とを備える。
通信ユニット409は、電子機器400がインターネットのようなコンピュータネットワーク及び/又は様々な電気通信ネットワークを介して他のデバイスと情報/データを交換することを可能にする。
【0094】
計算ユニット401は、処理及び計算能力を備える様々な汎用及び/又は専用処理コンポーネントであってもよい。計算ユニット401のいくつかの例はCPU(Central Processing Unit、中央処理装置)、GPU(Graphic Processing Units、グラフィックス処理装置)、様々な専用のAI(Artificial Intelligence、人工知能)計算チップ、機械学習モデルアルゴリズムを実行する様々な計算ユニット、DSP(Digital Signal Processor、デジタル信号プロセッサ)、及び如何なる適切なプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラなどを含むが、これらに限定されない。
計算ユニット401は、前文で説明された各方法及び処理、例えばテキスト生成方法を実行する。例えば、いくつかの実施例では、テキスト生成方法は、コンピュータソフトウェアプログラムとして実現することができ、記憶ユニット408のような機械読み取り可能な媒体に有形的に含まれる。
いくつかの実施例では、コンピュータプログラムの一部又はすべてはROM402及び/又は通信ユニット409を介して機器にロード及び/又はインストールされる。コンピュータプログラムがRAM403にロードされ且つ計算ユニット401によって実行される際に、前文で説明された方法の少なくとも1つのステップを実行することができる。代替的に、他の実施例では、計算ユニット401は他の如何なる適切な方式(例えば、ファームウェアを介して)を介して前述のテキスト生成方法を実行するように構成される。
【0095】
以上で説明された本明細書のシステム及び技術の様々な実施形態はデジタル電子回路システム、集積回路システム、FPGA(Field Programmable Gate Array、フィールドプログラマブルゲートアレイ)、ASIC(Application-Specific Integrated Circuit、特定用途向け集積回路)、ASSP(Application Specific Standard Product、特定用途用標準品)、SOC(System On Chip、システムオンチップのシステム)、CPLD(Complex Programmable Logic Device、コンプレックスプログラマブルロジックデバイス)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、及び/又はそれらの組み合わせにおいて実現することができる。これらの様々な実施形態は、少なくとも1つのコンピュータプログラムにおける実施を含むことができ、少なくとも1つのコンピュータプログラムは、少なくとも1つのプログラム可能なプロセッサを含むプログラム可能なシステムにおいて実行及び/又は説明することができ、プログラム可能なプロセッサは専用又は汎用のプログラム可能なプロセッサであってもよく、記憶システム、少なくとも1つの入力装置、及び少なくとも1つの出力装置からデータ及び命令を受信し、且つデータ及び命令を記憶システム、少なくとも1つの入力装置、及び少なくとも1つの出力装置に送信することができる。
【0096】
本出願の方法を実施するためのプログラムコードは1つのプログラミング言語或いは複数のプログラミング言語の如何なる組み合わせで書くことができる。これらのプログラムコードは、プログラムコードがプロセッサ又はコントローラによって実行される際にフローチャート及び/又はブロック図で規定された機能/操作が実施されるように、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、あるいは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ又はコントローラに提供することができる。プログラムコードは完全に機械上で実行されたり、部分的に機械上で実行されたり、独立したソフトウェアパッケージとして部分的に機械上で実行され且つ部分的にリモートデバイス上で実行されたり、或いは完全にリモートデバイスやサーバ上で実行されたりすることができる。
【0097】
本出願の前後文では、機械読み取り可能な媒体は有形の媒体であってもよく、命令実行システム、装置或いは機械によって使用される又は命令実行システム、装置或いは機械を参照しながら使用されるプログラムを含む又は記憶することができる。機械読み取り可能な媒体は機械読み取り可能な信号媒体或いは機械読み取り可能な記憶媒体であってもよい。機械読み取り可能な媒体は電子的、磁気的、光学的、電磁的、赤外線、或いは半導体のシステム、装置又はデバイス、或いは上記内容の如何なる適切な組み合わせを含むが、これらに限定されない。機械読み取り可能な媒体のより具体的な例は、少なくとも1つの回線に基づく電気的接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、RAM、ROM、EPROM(Electrically Programmable Read-Only-Memory、消去可能なプログラム可能な読み取り専用メモリ)又はフラッシュメモリ、光ファイバ、CD-ROM(Compact Disc Read-Only Memory、コンパクトディスク読み取り専用メモリ)、光学記憶装置、磁気記憶装置、或いは上記内容の如何なる適切な組み合わせを含む。
【0098】
ユーザとのインタラクションを提供するために、ここで説明されたシステムと技術をコンピュータ上で実施することができる。コンピュータは、ユーザに情報を表示するための表示装置(例えば、CRT(Cathode-Ray Tube、ブラウン管)又はLCD(Liquid Crystal Display、液晶ディスプレイ)モニタ)と、キーボード及びポインティングデバイス(例えば、マウス又はトラックボール)とを備え、ユーザはキーボードとポインティングデバイスを介して入力をコンピュータに提供することができる。他の種類のデバイスはさらにユーザとのインタラクションを提供することができ、例えば、ユーザに提供されたフィードバックは、任意の形式のセンサフィードバック(例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、または触覚フィードバック)であっても良い以上、ユーザからの入力を任意の形式(音の入力、音声入力又は触覚入力を含む)で受信することもできる。
【0099】
ここで説明されたシステムと技術を、バックグラウンドパーツを含む計算システム(例えば、データサーバとして)、又はミドルウェアパーツを含む計算システム(例えば、アプリケーションサーバ)、又はフロントエンドパーツを含む計算システム(例えば、グラフィカルユーザインタフェース又はウェブブラウザを有するユーザコンピュータ、ユーザはグラフィカルユーザインタフェース又はウェブブラウザを介して、ここで説明されたシステムと技術の実施形態と対話することができる)、又はこれらのバックグラウンドパーツ、ミドルウェアパーツ又はフロントエンドパーツの任意の組み合わせを含む計算システムにおいて実行することができる。任意の形式又は媒体のデジタルデータ通信(例えば、通信ネットワーク)を介して、システムのパーツを互いに接続することができる。通信ネットワークの一例は、LAN(Local Area Network、ローカルエリアネットワーク)、WAN(Wide Area Network、ワイドエリアネットワーク)、インターネット、及びブロックチェーンネットワークを含む。
【0100】
コンピュータシステムは、クライアント及びサーバを備えていてもよい。クライアントとサーバは通常離れており、一般的には通信ネットワークを介してインタラクションを行う。対応するコンピュータにおいて実行されかつ互いにクライアント-サーバ関係を有するコンピュータプログラムを介してクライアントとサーバとの関係を生成する。サーバはクラウドサーバーとすることができ、クラウドサーバーはクラウドコンピューティングサーバ又はクラウドホストとも呼ばれ、クラウドコンピューティングサービスシステムにおけるホスト製品であり、従来の物理ホスト及びVPSサービス(「Virtual Private Server」、或いは「VPS」と略す)に存在する、管理の難易度が高く、事業拡張性が低いという欠陥を解決する。サーバは分散システムのサーバであってもよいし、ブロックチェーンと組み合わせたサーバであってもよい。
【0101】
なお、人工知能は人間のある思惟過程と知能行為(学習、推理、思考、計画など)をコンピュータにシミュレートさせることを研究する学科であり、ハードウェアレベルの技術もソフトウェアレベルの技術もある。人工知能ハードウェア技術は一般にセンサー、専用人工知能チップ、クラウド計算、分散記憶、ビッグデータ処理などの技術を含む。人工知能ソフトウェア技術は主にコンピュータ視覚技術、音声認識技術、自然言語処理技術および機械学習/深層学習、ビッグデータ処理技術、知識スペクトル技術などのいくつかの方向を含む。
【0102】
なお、上記に示される様々な形式のプロセスを用いて、ステップを改めて並べ替え、追加又は削除することができることを理解されたい。例えば、本発明に記載されている各ステップは並列に実行されてもよいし、順次実行されてもよいし、異なる順序で実行されてもよいが、本開示で開示されている技術案の所望の結果を実現することができれば、本明細書では限定されない。
【0103】
上記具体的な実施形態は、本出願の保護範囲を制限するものではない。当業者であれば、設計要件や他の要因に応じて、様々な修正、組み合わせ、一部の組み合わせ及び代替を行うことができることを理解されたい。本出願の精神及び原則内で行われる任意の修正、同等の置換及び改善などは、いずれも本出願の保護範囲内に含まれるべきである。
図1
図2
図3
図4