(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022095942
(43)【公開日】2022-06-28
(54)【発明の名称】末梢肺結節にアクセスするための生検針
(51)【国際特許分類】
A61B 10/02 20060101AFI20220621BHJP
【FI】
A61B10/02 110K
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022069150
(22)【出願日】2022-04-20
(62)【分割の表示】P 2019532935の分割
【原出願日】2018-03-09
(31)【優先権主張番号】62/472,128
(32)【優先日】2017-03-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】506192652
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ギャリティ、ダグラス ダブリュ.
(57)【要約】
【課題】医療装置、並びに医療装置を製造する方法及び使用する方法について開示する。
【解決手段】例示的な医療装置は、近位端と、遠位端と、近位端と遠位端との間にわたる細長本体と、を備える肺生検針を含み得る。針は、患者の肺の末梢にアクセスするように構成されることができ、その細長本体は、第1の部分と、第2の部分と、穿刺端と、を有し得る。第1の部分は第1の可撓性を有することができ、第2の部分は第1の可撓性よりも高い可撓性である第2の可撓性を有し得る。第2の部分は、第1の部分から遠位方向に延びるものであり、第2の可撓性は、第2の部分の長さに沿って一定であり得る。針の第1の部分は、針の第2の部分の壁厚とは異なる壁厚を有し得る。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
肺生検針であって、
近位端と、
遠位端と、
形状記憶材料からモノリシックに形成され、前記近位端と前記遠位端との間にわたる細長本体と、を備え、
前記細長本体は、第1の部分と、第2の部分と、前記第2の部分の遠位端を形成する穿刺端と、を有し、
前記第1の部分は、第1の可撓性レベルを有し、前記第2の部分は、前記第1の可撓性レベルよりも高い可撓性である第2の可撓性レベルを有し、
前記第2の部分は、前記第2の部分の第1の端と第2の端との間にわたる長さを有し、前記第2の部分の前記第2の可撓性レベルは、前記第2の部分の前記長さに沿って一定であり、
前記細長本体の前記第2の部分は、前記細長本体の前記第1の部分の遠位端の遠位側にあり、
前記細長本体は、前記近位端から前記穿刺端の始点にわたるルーメンを備え、前記ルーメンは一定の直径を有し、
前記細長本体の前記第1の部分は、前記第1の部分の近位端から前記第1の部分の前記遠位端にわたる長さに沿って一定である第1の外径を有し、前記細長本体の前記第2の部分は、前記第2の部分の近位端から前記第2の部分の遠位端にわたる長さに沿って一定である第2の外径を有し、前記第2の外径は、前記第1の外径よりも小さい、肺生検針。
【請求項2】
前記第1の可撓性レベルは、3.0lbf/in(5.25×102N/m)から4.0lbf/in(7.00×102N/m)の間であり、前記第2の可撓性レベルは、0.1lbf/in(0.18×102N/m)から1.0lbf/in(1.75×102N/m)の間である、請求項1に記載の肺生検針。
【請求項3】
前記細長本体は、前記第1の部分の前記遠位端と前記第2の部分の近位端との間にわたる移行部を備え、前記移行部は、その長さに沿って、前記第1の可撓性レベルから前記第2の可撓性レベルに徐々に移り変わる可撓性レベルを有する、請求項1に記載の肺生検針。
【請求項4】
前記第1の部分は、前記第2の部分の長手中心軸と同心の長手中心軸を有する、請求項1に記載の肺生検針。
【請求項5】
前記第1の部分は、前記第1の部分の第1の端から前記第1の部分の第2の端にわたる第1の長さに沿って一定の第1の壁厚を有し、前記第2の部分は、前記第1の壁厚よりも薄く、かつ、前記第2の部分の第1の端から前記第2の部分の第2の端にわたる第2の長さに沿って一定である第2の壁厚を有する、請求項1に記載の肺生検針。
【請求項6】
前記第2の部分の近位端から前記第2の部分の遠位端にわたる前記細長本体の前記第2の部分の長さは、5インチ(12.7cm)から10インチ(25.4cm)の間である、請求項1に記載の肺生検針。
【請求項7】
前記細長本体は、前記第1の部分の前記遠位端と前記第2の部分の近位端との間にわたる長さを有する移行部を備え、前記移行部の前記長さは、0.1インチ(0.25cm)から1.0インチ(2.54cm)の間である、請求項1に記載の肺生検針。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の肺生検針を製造する方法であって、
前記細長本体の第1の端から前記細長本体の第2の端までの長さにわたる第1の壁厚を有する前記細長本体を前記形状記憶材料からモノリシックに形成するステップと、
前記第1の壁厚を有する前記細長本体の前記第1の部分から遠位方向に延びる、前記細長本体の第2の部分の壁厚を、前記第1の壁厚よりも薄い第2の壁厚に調整するステップと、
を備える方法。
【請求項9】
移行部の壁厚を調整するステップであって、前記移行部の壁厚が、前記移行部の長さにわたって前記第1の壁厚から前記第2の壁厚に徐々に薄くなるように調整することをさらに備える、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記細長本体の前記第2の部分の壁厚を調整するステップは、前記第2の部分の外径を前記第1の部分の前記第1の外径から前記第2の外径に下げるために、前記第2の部分から材料を除去するステップを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記第2の部分は一定の壁厚を有する、請求項8に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療装置、並びに医療装置を製造する方法及び/又は使用する方法に関する。より具体的には、本発明は、生検針に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば肺用である医療用として、多種多様な医療装置が開発されている。これらの装置のいくつかは、カテーテル、ステント、診断ツール等を含み、さらに、そのような装置を送達するために使用される送達装置及び/又はシステムを含む。これらの装置は、様々に異なる製造法のいずれか1つによって製造され、様々な方法のいずれか1つに従って使用され得る。周知の医療装置、送達システム、及び方法には、それぞれ何らかの利点と欠点がある。代替の医療装置及び送達装置、並びに医療装置及び送達装置を製造及び使用するための代替方法を提供することが、引き続き求められている。
【発明の概要】
【0003】
本発明は、医療装置のための設計、材料、製造法、及び使用法の代替案を提供する。第1の態様において、肺生検針は、近位端と、遠位端と、近位端と遠位端との間にわたる細長本体と、を備え得る。細長本体は、第1の部分と、第2の部分と、穿刺端と、を有し得る。第1の部分は、第1の可撓性レベルを有し得る。第2の部分は、第1の可撓性レベルよりも高い可撓性である第2の可撓性レベルを有し得る。第2の部分は、この第2の部分の第1の端と第2の端との間にわたる長さを有し得る。第2の部分の第2の可撓性レベルは、第2の部分の長さに沿って一定であり得る。細長本体の第2の部分は、細長本体の第1の部分の遠位端の遠位側にあり得る。
【0004】
追加的に又は代替的に、第2の態様において、第1の可撓性レベルは、3.0lbf/in(5.25×102N/m)から4.0lbf/in(7.00×102N/m)の間であることができ、第2の可撓性レベルは、0.1lbf/in(0.18×102N/m)から1.0lbf/in(1.75×102N/m)の間であり得る。
【0005】
追加的に又は代替的に、第3の態様において、細長本体は、第1の部分の遠位端と第2の部分の近位端との間にわたる移行部を備えることができ、移行部は、その長さに沿って、第1の可撓性レベルから第2の可撓性レベルに徐々に移り変わる可撓性レベルを有し得る。
【0006】
追加的に又は代替的に、第4の態様において、細長本体は、その近位端から穿刺端の始点にわたるルーメンを備えることができ、そのルーメンは、一定の直径を有し得る。
追加的に又は代替的に、第5の態様において、細長本体の第1の部分は、第1の部分の近位端から第1の部分の遠位端にわたる長さに沿って一定である第1の外径を有することができ、細長本体の第2の部分は、第2の部分の近位端から第2の部分の遠位端にわたる長さに沿って一定である第2の外径を有することができ、第2の外径は、第1の外径よりも小さくすることができる。
【0007】
追加的に又は代替的に、第6の態様において、第1の部分は、第2の部分の長手中心軸と同心の長手中心軸を有し得る。
追加的に又は代替的に、第7の態様において、第1の部分は、第1の部分の第1の端から第1の部分の第2の端にわたる第1の長さに沿って一定の第1の壁厚を有することができ、第2の部分は、第1の壁厚よりも薄く、かつ、第2の部分の第1の端から第2の部分の第2の端にわたる第2の長さに沿って一定である第2の壁厚を有し得る。
【0008】
追加的に又は代替的に、第8の態様において、細長本体は、第1の部分の遠位端と第2の部分の近位端との間にわたる移行部を備えることができ、移行部は、その長さに沿って、第1の壁厚から第2の壁厚に徐々に移り変わる壁厚を有し得る。
【0009】
追加的に又は代替的に、第9の態様において、第2の部分の近位端から第2の部分の遠位端にわたる細長本体の第2の部分の長さは、5インチ(12.7cm)から10インチ(25.4cm)の間であり得る。
【0010】
追加的に又は代替的に、第10の態様において、細長本体は、第1の部分の遠位端と第2の部分の近位端との間にわたる長さを有する移行部を備えることができ、移行部の長さは、0.1インチ(0.25cm)から1.0インチ(2.54cm)の間であり得る。
【0011】
追加的に又は代替的に、第11の態様において、肺生検針を製造する方法は、細長チューブの第1の端から細長チューブの第2の端までの長さにわたる第1の壁厚を有する細長チューブを選択するステップと、第1の壁厚を有する細長チューブの近位部から遠位方向に延びる、細長チューブの遠位部の壁厚を、第1の壁厚よりも薄い第2の壁厚に調整するステップと、を含み得る。
【0012】
追加的に又は代替的に、第12の態様において、本方法は、移行部の壁厚が、移行部の長さにわたって第1の壁厚から第2の壁厚に徐々に薄くなるように、移行部の壁厚を調整するステップをさらに含み得る。
【0013】
追加的に又は代替的に、第13の態様において、細長チューブの遠位部の壁厚を調整するステップは、遠位部の外径を近位部の第1の外径から第2の外径に下げるために、遠位部から材料を除去するステップを含み得る。
【0014】
追加的に又は代替的に、第14の態様において、遠位部から材料を除去するステップは、遠位部を研削するステップを含み得る。
追加的に又は代替的に、第15の態様において、遠位部は一定の壁厚を有し得る。
【0015】
追加的に又は代替的に、第16の態様において、細長チューブのルーメンは一定の直径を有し得る。
追加的に又は代替的に、第17の態様において、細長チューブの遠位部は、遠位部の第1の端から遠位部の第2の端にわたる遠位部の長さに沿って、一定の可撓性レベルを有し得る。
【0016】
追加的に又は代替的に、第18の態様において、患者の肺から組織試料を採取する方法は、気道において組織試料部位に至る経路を同定するステップと、第1の壁厚を有する第1の長さを有する第1の部分と、第1の壁厚よりも薄い第2の壁厚を有する第2の長さを有する第2の部分と、第2の部分の遠位端において近位端を有する穿刺端と、を備え得る可撓性針を、その経路に沿って気道に導入するステップと、可撓性針の穿刺端を組織試料部位に誘導するために経路を通して可撓性針をナビゲートするステップと、組織試料を組織試料部位から採取するステップと、を備え得る。
【0017】
追加的に又は代替的に、第19の態様において、本方法は、可撓性針をカテーテルのルーメンに挿入するステップをさらに含み得る。
追加的に又は代替的に、第20の態様において、可撓性針は、一定の内径を有し得る。
【0018】
いくつかの実施形態についての上記概要は、開示の実施形態をそれぞれ説明するものではなく、又は本発明のあらゆる実現形態を説明するものではない。以下の図面及び詳細な説明は、それらの実施形態をより具体的に例示している。
【0019】
添付の図面に関連付けて、以下の詳細な説明を考察することで、本発明について、より完全に理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】末梢肺結節にアクセスする例示的な生検ツールの平面図。
【
図5】
図4の5-5線に沿った、
図2の例示的な生検針を示す断面図。
【
図6】生検針を製造する例示的な方法を示すフロー図。
【
図7】生検針を使用する例示的な方法を示すフロー図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明は、種々の変更及び代替形態が可能であるが、その詳細について、図面に例として示しているとともに、詳細に説明する。ただし、本発明を記載の特定の実施形態に限定する意図ではないことは理解されるべきである。むしろ、本発明の趣旨及び範囲内に含まれるあらゆる変更、均等物、及び代替案を包括するものである。
【0022】
以下で定義する用語については、請求項又は本明細書の他の箇所で異なる定義が提示されていない限り、これらの定義が適用されるものとする。
本明細書において、すべての数値は、明記されているか否かに関わりなく、「約」という用語で修飾されるものとみなされる。「約」という用語は、一般に、記載されている値と等価である(すなわち、作用又は結果が同じである)と当業者が考えるであろう数の範囲を指す。多くの場合、「約」という用語は、最も近い有効数字に丸められた数を含み得る。
【0023】
端点によって記載される数値範囲は、その範囲内のすべての数を含む(例えば、1~5は、1,1.5,2,2.75,3,3.80,4,及び5を含む)。
本明細書及び添付の請求項で使用される場合の単数形「a」、「an」、及び「the」は、特に内容で明記していない限り、複数の指示物を含むものである。また、本明細書及び添付の請求項で使用される場合の「又は(or)」という用語は、特に内容で明記していない限り、一般に「及び/又は(and/or)」を含む意味で使用される。
【0024】
なお、本明細書における「一実施形態」、「いくつかの実施形態」、「他の実施形態」等の表現は、記載の実施形態が1つ以上の特定の特徴、構造、及び/又は特性を含み得ることを意味するということに留意すべきである。しかしながら、そのような記載は、それらの特定の特徴、構造、及び/又は特性をすべての実施形態に含むことを必ずしも意味しない。また、特定の特徴、構造、及び/又は特性が1つの実施形態に関連して記載されている場合に、明記されているか否かに関わりなく、そのような特徴、構造、及び/又は特性は、反することが明記されてない限り、他の実施形態に関連して用いてもよいことは理解されるべきである。
【0025】
以下の詳細な説明は、図面を参照して読解されるべきであり、それらの図面では、異なる図面における類似の構造に同じ番号を付している。それらの図面は、必ずしも縮尺通りではなく、例示的な実施形態を示すものであり、本発明の範囲を限定する意図ではない。
【0026】
肺がんの世界的な流行と、肺がん検診の採用も相俟って、結果的に、胸部コンピュータ断層(CT:ComputedTomography)スキャン又はその他のスキャンで発見される孤立性肺結節(SPN:SolitaryPulmonary Nodule)の疑いのある件数が増加しているのかもしれない。典型的には肺末梢に存在するSPNの疑いは、主に中枢気道用に設計された現在の気管支鏡技術を用いたアクセス及び診断は難しい場合がある。末梢肺結節若しくはSPNは、良性又は悪性の可能性がある最大3センチメートル(cm)に及ぶ円形腫瘤であり得る。SPNが同定されたときに、それを生検によって診断する必要がある場合がある。典型的には、同定されたSPNへのアクセス及び生検採取のために、患者の咽喉若しくは口腔を通す経気管支アプローチによって、又は患者の胸腔を通す経胸腔アプローチによって、穿刺吸引(FNA:FineNeedle Aspiration)を用いることがある。一般的には、経気管支アプローチは、生体組織に穿刺することなく元からある肺気道を通してSPNにアクセスし得るので、経胸腔アプローチに比して、好まれることがある。しかしながら、SPNは、肺の奥深い末梢にあることが多いので、肺気道を通してSPNに到達することは困難又は不可能な場合があり、そのため患者の胸腔に穿刺することにより経胸腔アプローチを用いてSPNにアクセスする必要がある場合がある。経気管支アプローチよりも多くの回復時間を要し得る経胸腔アプローチは、経気管支アプローチよりも侵襲的であるとみなされることがあるので、肺気道の奥深い末梢の蛇行した経路をナビゲートするように構成された装置を提供することが望ましい。そのような装置によって、医師は、経気管支アプローチによって、これまで経気管支アプローチによるアクセスが不可能であった患者の肺の奥深い末梢にあるSPNから生検試料を採取することが可能となり得る。本発明では、肺結節に関して記載しているが、本明細書に記載の方法及び装置は、限定する意図ではないが、胃腸、泌尿器、婦人科等のような、他の解剖学的部位に適用できることが想定される。
【0027】
図1は、気管T及び気管支樹BTを通して肺L内の末梢結節12まで進められた、例示的な生検システム10の平面図を示している。いくつかの場合、結節、すなわち病変12は、肺の奥深い末梢領域にある場合があり、肺の末梢領域の気道の蛇行した経路によって、アクセスすることが難しいことがある。
【0028】
図1は、末梢結節12に到達している生検システム10を示しているが、経気管支アプローチにおいて気管支鏡と共に使用される典型的な生検システムは、肺の奥深い末梢における気道の蛇行性に起因して、肺の奥深い末梢にあるSPNにはアクセスすることができない。生検システムでは、限定する意図ではないが、17ゲージから27ゲージの間のゲージの針を含む様々なゲージ針を使用し得るが、肺末梢にあるSPNへのアクセスを試みるには、25ゲージ針が好適な寸法であり得ることが判明している。25ゲージ針は、約0.0120インチ(0.0305cm)の内径及び約0.0203インチ(0.0516cm)の外径を有し得るので、25ゲージ針は、肺の気道を通るために必要な剛性と可撓性との好ましいバランスを与え得る一方、SPNに到達した針による適切な試料採取を容易にする内径寸法を提供する。そうであったとしても、25ゲージ針の遠位端は、肺の奥深い末梢部の気道をナビゲートするには剛性が高すぎる場合があることが判明している。また、27ゲージ針は、25ゲージ針よりも高い可撓性の遠位端を有し得るが、27ゲージ針は、肺の奥深い末梢の気道を通るために必要な近位の剛性を有していない場合があり、さらに/又はSPNに到達した場合にSPNから試料を確実に採取するために(例えば、試料に対して所要の検査を実施するための十分な試料をSPNから確実に採取するために)適切に寸法設定された内径を有していない場合がある(例えば、内径が小さすぎることがある)。本願に係る針は、かかる要求に対処するものであり、この針を肺の奥深い末梢に通すのに適した近位の剛性と、肺の奥深い末梢をナビゲートするために適した遠位の可撓性と、針がSPNに位置決めされたときにSPNから適切な試料を確実に採取するための(例えば、試料に対して所要の検査を実施するために十分な試料をSPNから確実に採取するための)適切な内径(例えば、十分に大きい内径)と、を有する針を提供することにより、当該要求に対処するものである。
【0029】
図2は、針20を標的部位まで挿通させることを可能とするための軸方向強度を維持しつつ、患者の肺の奥深い末梢における気道の蛇行した経路を通るように構成された針20の斜視図を示している。針20は、近位端22と遠位端24との間にわたる細長本体26を有して、近位端22及び遠位端24を有し得る。患者の肺の末梢へのナビゲートを容易にするために、針20又は針20の細長本体26は、その長さに沿って1通り以上の異なる可撓性を有し得る。
【0030】
細長本体26は、1つ以上の部分を有し得る。細長本体が2つ以上の部分を有し得る場合、細長本体26は、少なくとも第1の部分28及び第2の部分30を有し得る。さらに、必ずしも必要ではないが、細長本体は、移行部32及び/又は先端部34(例えば、穿通端、穿刺端、傾斜端、又はその他の先端)を有し得る。
【0031】
図3は、針20の側面図である。
図3に示すように、細長本体26の第2の部分30は、細長本体26の第1の部分28から遠位方向に延びる得るものであり、さらにいくつかの場合、第2の部分30(例えば、遠位部)は、第1の部分28(例えば、近位部)よりも遠位側の全体であり得るが、ただし、これはすべての場合に必須というわけではない。一例では、細長本体26の第1の部分28は、針20の近位端22から第2の部分30の近位端に及び得る。細長本体26が、
図3の針20におけるように、移行部32を含む場合には、細長本体26の第1の部分28は、針20の近位端22から移行部32の近位端に及ぶものとすることができ、移行部32は、第1の部分28の遠位端から第2の部分30の近位端に及ぶものであり得る。第2の部分30は、移行部32の遠位端から遠位方向に延びるものであり得る。細長本体26が先端部34を含む場合には、第2の部分30は、移行部の遠位端から先端部34の近位端に及ぶものであることができ、先端部34は、第2の部分30の遠位端から針20の遠位端24に及ぶものであり得る。
【0032】
細長本体26の各部分は、細長本体の他の部分と同じ又は異なる長さを有し得る。針20の近位端22(例えば、第1の端)と針20の遠位端24(例えば、第2の端)との間にわたる細長本体26の長さは、針20の用途に応じた任意の長さであり得る。例えば、細長本体26は、約40インチ(101.6cm)から100インチ(254.0cm)の間の長さ、50インチ(127.0cm)から90インチ(228.6cm)の間の長さ、60インチ(152.4cm)から80インチ(203.2cm)の間の長さ、65インチ(165.1cm)から70インチ(177.8cm)の間の長さ、及び/又は40インチ(101.6cm)未満若しくは100インチ(254.0cm)超の異なる長さ、を有し得る。第1の部分28の近位端と遠位端との間にわたる細長本体26の第1の部分28の長さは、針20の用途に応じた任意の長さであり得る。例えば、細長本体26の第1の部分28は、約30インチ(76.2cm)から90インチ(228.6cm)の間の長さ、40インチ(101.6cm)から80インチ(203.2cm)の間の長さ、50インチ(127.0cm)から70インチ(177.8cm)の間の長さ、55インチ(139.7cm)から60インチ(152.4cm)の間の長さ、及び/又は30インチ(76.2cm)未満若しくは90インチ(228.6cm)超の異なる長さ、を有し得る。第2の部分30の近位端と遠位端との間にわたる細長本体の第2の部分30の長さは、針20の用途に応じた任意の長さであり得る。例えば、細長本体26の第2の部分30は、約2インチ(5.08cm)から20インチ(50.8cm)の間の長さ、4インチ(10.16cm)から16インチ(40.64cm)の間の長さ、6インチ(15.24cm)から12インチ(30.48cm)の間の長さ、7インチ(17.78cm)から10インチ(25.4cm)の間の長さ、及び/又は2インチ(5.08cm)未満若しくは20インチ(50.8cm)超の異なる長さ、を有し得る。移行部32及び先端部34の長さは様々であり得るが、移行部32は、約0.1インチ(0.25cm)から2インチ(5.08cm)の間の長さを有する一方、先端部34は、約1インチ(0.25cm)未満の長さ、いくつかの場合、典型的に0.5インチ(1.27cm)未満の長さ、を有し得る。
【0033】
いくつかの場合、本明細書で開示するように、針20は、肺の結節又は肺内の結節に到達するために、患者の肺の奥深い末梢における気道を通って進むように構成されることがある。そのような場合、針20は、50インチ(127.0cm)から80インチ(203.2cm)の間の全長(例えば、66インチ(167.64cm)若しくは約66インチ(167.64cm)、又は他の任意の長さ)を有することができ、針20の第1の部分28は、50インチ(127.0cm)から60インチ(152.4cm)の間の長さ(例えば、56インチ(142.24cm)若しくは約56インチ(142.24cm)、又は他の任意の長さ)を有することができ、第2の部分30は、8インチ(20.32cm)から12インチ(30.48cm)の間の長さ(例えば、9.5インチ(24.13cm)若しくは約9.5インチ(24.13cm)、又は他の任意の長さ)を有することができ、移行部32は、約0.4インチ(1.016cm)から0.6インチ(1.524cm)の間(例えば、0.5インチ(1.27cm)若しくはその近似値、又は他の任意の長さ)であることができ、先端部34は、約0.5インチ(1.27cm)未満の長さを有し得る。
【0034】
図3は、第1の部分28と、第2の部分30と、移行部32と、先端部34と、を含む針20の構成の一例を示しているが、これらの部分のうちの1つ以上を針20から取り除くことができ、さらに/又は1つ以上の部分を針20に追加することができる。例えば、いくつかの場合、針20は、移行部32を含んでいなくてもよい。代替的又は追加的に、針20は、(例えば、第1の部分28及び第2の部分30の一方又は両方と同様の)1つ以上の追加の細長部及び/又は1つ以上の追加の移行部を含み得る。1つ以上の追加の細長部を含む細長本体の一例では、第1の部分28と第2の部分30は2つの最も遠位の細長部であることができ、かつ/又は第2の部分30は最も遠位の細長部であり得る。いくつかの場合、追加の細長部及び/又は移行部によって、細長本体26のうちの他の部分とは異なる可撓性(例えば、可撓性レベル)を有する細長本体26の1つ以上の部分を追加することが容易になる場合があり、その場合、患者の特定の解剖学的構造へのアクセスを容易にするため、及び/又は補助医療装置(例えば、スコープ若しくは他の医療装置)と共に使用することを容易にするために、局所領域における針20の可撓性/剛性を高めるように、若しくは下げるように、それらの追加の部分を利用することができる。
【0035】
図3に示すように、細長本体26の第1の部分28は、第1の外径OD1を有することができ、細長本体26の第2の部分30は、第2の外径OD2を有し得る。第2の外径OD2は、第1の外径OD1よりも小さくすることができる。一例では、第2の外径OD2は、第1の外径OD1よりも、所定量小さくし得る。該所定量は、約0.001インチ(0.0025cm)から0.007インチ(0.0178cm)の間、約0.002インチ(0.0051cm)から0.006インチ(0.0152cm)の間、約0.003インチ(0.0076cm)から0.005インチ(0.0127cm)の間、約0.004インチ(0.0102cm)の量、又はさらに大きい量若しくはさらに小さい量である。さらに、いくつかの場合、細長本体26の第1の部分28の第1の外径OD1は、第1の部分28の近位端から第1の部分28の遠位端にわたる長さに沿って一定であり得るが、ただし、これは必須ではない。同様に、いくつかの場合、細長本体26の第2の部分30の第2の外径OD2は、第2の部分30の近位端から第2の部分30の遠位端にわたる長さに沿って一定であり得るが、ただし、これは必須ではない。第1の部分28と第2の部分30の相対的な外径によって、第1の部分28の可撓性とは異なる可撓性を第2の部分30に付与することが容易になり得る。
【0036】
針20に移行部32を含む場合、その移行部32は、第1の部分28の略第1の外径OD1から第2の部分30の略第2の外径OD2まで先細りになる外径を有し得る。いくつかの場合、移行部32の外径の先細りは、一定の傾きを有し得る。あるいは、移行部32の外径は、2通り以上の異なる傾きを有することができ、さらに/又は移行部32は、第1の外径OD1から第2の外径OD2まで段階的に減少する外径を有することができ、さらに/又は移行部32の外径は、第1の外径OD1から第2の外径OD2まで他の任意の形式で移り変わるものであり得る。
【0037】
図4は、
図2及び3に示す針20の遠位端立面図である。針20は、この針20の細長本体26に、第1の部分28から第2の部分30にわたる移行部32と、細長本体26の最も遠位の部分であり得る先端部34へと延びる第2の部分30と、を有することを示している。さらに、細長本体26は、細長本体26の(1つ以上の)内径によって規定される直径を有するルーメン36を画成することができる。
【0038】
図5は、
図4の5-5線に沿った、針20の断面図である。細長本体26の第1の部分28は、第1の内径ID1を有することができ、細長本体26の第2の部分30は、第2の内径ID2を有し得る。第2の内径ID2は、第1の内径ID1に等しくすることができる。さらに、いくつかの場合、細長本体26の第1の部分28の第1の内径ID1は、第1の部分28の近位端から第1の部分28の遠位端にわたる長さに沿って一定であり得るが、ただし、これは必須ではない。同様に、いくつかの場合、細長本体26の第2の部分30の第2の内径ID2は、第2の部分30の近位端から第2の部分30の遠位端にわたる長さに沿って一定であり得るが、ただし、これは必須ではない。移行部32が存在する場合、その移行部32は、移行部32の近位端から移行部32の遠位端にわたる長さに沿って一定であり得る内径を有し得る。いくつかの場合、細長本体26が、針の近位端22から先端部34の近位端にわたって一定の内径を有し得るように、第1の部分28、第2の部分30、及び移行部32の内径は、針20の近位端22と先端部34の近位端との間にわたる他のいずれかの部分と共に、同じ内径であり得る。一方、細長本体26のうちの1つ以上の部分が、その部分に沿って変化する内径、及び/又は細長本体26のうちの1つ以上の他の部分と異なる内径、を有し得ることが想定される。
【0039】
図5は、針20の近位端22から延びて第2の部分30の遠位端に及び、先端部34から外に開くルーメン36を示している。ルーメン36は、細長本体26の内径によって規定される一定の直径を、針の長さに沿って有し得る。いくつかの場合、ルーメン36は、第1の部分28の第1の長手軸LA1と第2の部分30の第2の長手軸LA2とに沿って、長手中心軸を有し得る。一例では、第1の長手軸LA1は、第2の長手軸LA2と同心であり得るが、ただし、これは必須ではない。
【0040】
細長本体26の壁厚は、細長本体26の外径から細長本体26の内径を減算することによって決定され得る。いくつかの場合、たとえば、細長本体26又は細長本体26の少なくとも第1の部分28と第2の部分30とが同じ材料で形成される場合、細長本体26の壁厚は、細長本体の材料の材料特性と相俟って、細長本体26の可撓性、及び/又は、細長本体26の各部分(例えば、第1の部分28、第2の部分30、移行部32、先端部34、及び/又は細長本体26の他の部分)の可撓性が決定され得る。
【0041】
図5に示すように、細長本体26の第1の部分28は、第1の外径OD1から第1の内径ID1を減算したものに等しい第1の壁厚WT1を有し得る。細長本体26の第2の部分30は、第2の外径OD2から第2の内径ID2を減算したものに等しい第2の壁厚WT2を有し得る。細長本体26が移行部32を含む場合、その移行部32は、移行部32の外径が第1の外径OD1から第2の外径OD2に移り変わるのと同様に、第1の壁厚WT1から第2の壁厚WT2に移り変わる壁厚を有し得る。細長本体26に追加の細長部を含む場合、それらの追加の細長部は、第1の壁厚WT1及び/又は第2の壁厚WT2と同様の異なる壁厚を有し得るが、ただし、これは必須ではない。
【0042】
図5の例では、細長本体26の第1の部分28は、第1の部分28に一定の可撓性を付与する一定の壁厚WT1を有し得る。しかしながら、細長本体26の第1の部分28は、その長さに沿って変化する壁厚を有することができ、したがって、所望の近位の剛性ないし可撓性に応じて、その長さに沿って変化する可撓性を有し得る。
図5の例では、細長本体26の第2の部分30は、第2の部分に一定の可撓性を付与する一定の壁厚WT2を有し得る。しかしながら、細長本体26の第2の部分30は、その長さに沿って変化する壁厚を有することができ、したがって、所望の遠位の剛性ないし可撓性に応じて、その長さに沿って変化する可撓性を有し得る。
【0043】
肺の奥深い末梢におけるSPNに到達するために肺気道を通ってSPNに到達するように構成された針20の一例では、細長本体は、約0.0069インチ(0.0175cm)から0.0091インチ(0.0231cm)の間の第1の壁厚WT1(例えば、25ゲージ針の壁厚)を有する第1の部分28と、約0.0029インチ(0.0074cm)から0.0051インチ(0.013cm)の間の第2の壁厚WT2を有する第2の部分30と、を有し得るとともに、約0.0119インチ(0.0302cm)から0.0121インチ(0.0307cm)の間の一定の内径(例えば、25ゲージ針の内径)を有し得る。このように構成された針20は、肺の奥深い末梢にあるSPN、すなわち結節の適切な試料を確実に採取するように寸法設定された内径(例えば、ルーメン36の寸法)を維持しつつ、肺の奥深い末梢の気道を通るために必要な近位の剛性ないし可撓性を針20に付与し得るとともに、肺の奥深い末梢の蛇行した経路を通るために必要な遠位の剛性ないし可撓性を提供し得る(例えば、針20の遠位の剛性ないし可撓性は、ルーメン36の寸法を犠牲にすることなく低減するので、別の状況では針20の第2の部分30の外径又は壁厚を減少させずに採取可能となったであろう同じ量の試料を、SPNから採取することが可能である)。
【0044】
さらに、上の段落で解説した寸法構成を有する針20の第1の部分28と第2の部分30とは、単一の材料片からモノリシックに形成することができる。そのような針20をコバルトクロムで構成する場合、針20の第1の部分28は、約3.6lbf/in(630.45N/m)の可撓性を有し得るとともに、針20の第2の部分30は、約0.9lbf/in(157.61N/m)の可撓性を有し得る(例えば、第1の部分28の可撓性に比して、75%の可撓性を高める)。この場合、針20の各部分28、30の可撓性は、可撓性測定の業界において一般的な3点曲げ試験によって測定することができる。針20の第1の部分28及び第2の部分30がモノリシックに形成される(例えば、生体適合性ステンレス鋼(例えば、コバルトクロム又は他のステンレス鋼)でモノリシックに形成される)場合、その針20は、肺の気道に通すために使用される典型的な針(例えば、標準25ゲージのコバルトクロムの遠位部を有する針、標準25ゲージの300シリーズステンレス鋼の遠位部を有する針、スパイラルカット(例えば、0.120インチ(0.3048cm)ピッチ~0.200インチ(0.508cm)ピッチ)を有する25ゲージのコバルトクロムの遠位部を有する針、標準25ゲージのニチノールの遠位部を有する針)に比して、限定する意図ではないが、近位の剛性及び針で採取し得る試料の量を維持しつつ、遠位の可撓性を高めていること、及び材料及び製造コストを削減していること、を含む利点を有し得る。
【0045】
本明細書で開示する針20は、1つ以上の製造技術で製造することができる。
図6に示す方法100は、針20を製造するための例示的な方法を提示している。方法100は、細長チューブを選択すること102を含み得る。選択される細長チューブは、第1の壁厚(例えば、上述の第1の壁厚WT1又は異なる第1の壁厚)、及び/又は指定のゲージ(例えば、25ゲージ又は他のゲージ)、を有し得る。いくつかの場合、選択される細長チューブは、(例えば、第1の外径が約0.0190インチ(0.0483cm)から0.0210インチ(0.0533cm)の間であり、かつ、内径が約0.0119インチ(0.0302cm)から0.0121インチ(0.0307cm)の間において)約0.0069インチ(0.0175cm)から0.0091インチ(0.0231cm)の間の第1の壁厚を有し得る。
【0046】
選択される細長チューブは、先端部(例えば、穿刺端、穿通端、先鋭端、又は他の先端部)を有する成型前の針とすることができる。あるいは、選択される細長チューブは生チューブであることができ、その選択された針の遠位端に先端部を付加することができる。
【0047】
選択される細長チューブは、任意の望ましい材料で形成されたものであり得る。一例では、選択される細長チューブは、生体適合性ステンレス鋼(例えば、コバルトクロム又は他の生体適合性ステンレス鋼)で全体的又は少なくとも部分的に形成されたものであり得る。いくつかの場合、細長チューブは、モノリシックチューブであることができ、又は一体連結された2つ以上の材料で形成されたものであり得る。
【0048】
細長チューブを選択したら、その細長チューブの遠位部の壁厚を、第1の壁厚よりも薄い第2の壁厚(例えば、上述の第2の壁厚WT2又は異なる第2の壁厚)に調整104することとなる。調整後の第2の壁厚は、任意の寸法であり得る。いくつかの場合、調整後の壁厚は、(例えば、第2の外径が約0.0150インチ(0.0381cm)から0.0170インチ(0.0432cm)の間であり、かつ、内径が約0.0119インチ(0.0302cm)から0.0121インチ(0.0307cm)の間において)約0.0029インチ(0.0074cm)から0.0051インチ(0.013cm)の間であり得る。そのような細長チューブが形成されるとともに、その細長チューブがコバルトクロムで形成された場合、標準3点曲げ試験で測定される、近位部の可撓性又は剛性は、約3.6lbf/in(630.45N/m)であり得るとともに、遠位部の可撓性又は剛性は、約0.9lbf/in(157.61N/m)であり得る。
【0049】
選択された細長チューブの遠位部は、細長チューブの近位部から遠位方向に延びる細長チューブの部分であり得る。いくつかの場合、選択された細長チューブの遠位部は、細長チューブの遠位端から、又は細長チューブの先端部の近位端から、約8インチ(20.32cm)から約12インチ(30.48cm)の間の距離で、近位方向に延びるものであり得る。一例では、選択された細長チューブの遠位部は、上述の細長本体26の第2の部分30であり得る。
【0050】
いくつかの場合、細長チューブの遠位部の第2の壁厚は、遠位部の長さに沿って一定であり得る。そのような一定の壁厚によって、結果的に、遠位部は、肺の奥深い末梢の蛇行した経路を通ることを容易にするために、遠位部の長さに沿って一定の可撓性を有し得る。
【0051】
いくつかの場合、方法100は、選択された細長チューブの移行部(例えば、上述の細長本体26の移行部32又は異なる移行部)の壁厚を調整することを含み得る。選択された細長チューブに移行部を加えることによって、移行部のない細長チューブ(例えば、第1の壁厚を有する近位部と第2の壁厚を有する遠位部との間にショルダを有する細長チューブ)と比較して、チューブの安定性が高まるとともに、調整された第2の壁厚を有する遠位部が、第1の壁厚を有する近位部から断ち切れる可能性が軽減される場合がある。
【0052】
選択された細長チューブに移行部を形成する場合、その移行部は、移行部の長さにわたって第1の壁厚から第2の壁厚に徐々に薄くなる壁厚を有し得る。一例では、移行部は、約0.400インチ(1.016cm)から約0.600インチ(1.524cm)の長さに沿って、第1の壁厚から第2の壁厚に徐々に移り変わる壁厚を有し得る。いくつかの場合、移行部の長さは、第1の壁厚と第2の壁厚との差よりも約100倍大きいが、ただし、これは必須ではない。
【0053】
選択された細長チューブの壁厚は、あらゆる方法で調整することができる。いくつかの場合、選択された細長チューブの壁厚は、細長チューブの外径から(例えば、遠位部及び/又は移行部から)材料を除去することによって、調整されることがある。代替的に又は追加的に、細長チューブの近位部に対する細長チューブの遠位部の壁厚を調整することは、限定する意図ではないが、押し出し、引き抜き、及び/又はその他の技術を含む、典型的なチューブ形成技術によって、細長チューブに(例えば、近位部及び/又は移行部に)材料を付加すること、並びに/又はその他の方法で細長チューブ部分の壁厚の相対寸法を操作すること、を含み得る。
【0054】
遠位部の壁厚を調整するために、細長チューブの外径から材料を除去するときには、任意の除去技術を用いすることができる。一例では、選択された細長チューブの遠位部を、所望の可撓性を有する壁厚を形成するための所望の外径に研削することができる。必要に応じて、その他の除去技術を用いてよく、それらの技術として、フライス技術、旋削技術、ホーニング技術、ラッピング技術、プラニング技術、及び/又はその他の除去技術を含んでよいが、ただし、これらに限定されない。
【0055】
方法100で形成される針は、より近位の細長部の可撓性よりも低い可撓性を有する最も遠位の細長部を有する様々な形態をとり得る。一例では、方法100で形成される針は、先端部(例えば、先端部34又は他の先端部)と、その先端部から近位方向に延びる遠位部(例えば、第2の部分30又は他の遠位部)と、その遠位部から近位方向に延びる近位部(例えば、第1の部分28又は他の近位部)と、を有し得る。この場合、遠位部は、近位部の可撓性よりも高い可撓性を有し、遠位部及び近位部は、近位部の近位端から遠位部の遠位端まで一定である内径を有し、遠位部及び近位部はモノリシックに形成される。いくつかの場合、形成された針は、近位部と遠位部との間に移行部(例えば、移行部32又は他の移行部)を有することができ、その場合、移行部は、概ね近位部の可撓性である可撓性から遠位部の可撓性に徐々に移り変わる可撓性を有するとともに、遠位部及び近位部と同じ内径を有し、遠位部及び近位部とモノリシックに形成される。一方、2つ以上の材料で構成された針、及び/又は近位部の近位側に1つ以上の部分を有する針、を含む他の構成が想定される。
【0056】
図7は、患者の肺から組織試料を採取するための手技において、可撓性針(例えば、針20又は他の針)を使用する方法200を示している。方法200は、気道において組織試料部位に至る経路を同定するステップ202を含み得る。気道における経路は、任意の方法で同定することができる。一例では、SPN又は他の結節(例えば、標的部位)の同定に使用され得るのと同じ又は異なるCTスキャンで、経路を同定することができる。あるいは、肺気道を通って標的部位に至る経路を同定するために、1つ以上の他のスキャン又はイメージング技術を用いすることができる。経路を同定したら、その同定した経路に沿って、気道に可撓性針(例えば、一定の内径を有する針20又は他の針)を導入204することができる。可撓性針を経路に導入することは、可撓性針をカテーテルのルーメン及び/又は気管支鏡のルーメンに挿入することを含み得る。可撓性針は、第1の壁厚(例えば、上述の第1の壁厚WT1又は異なる壁厚)を有する長さを有する第1の部分(例えば、第1の部分28又は他の第1の部分)と、第1の壁厚よりも薄い第2の壁厚(例えば、上述の第2の壁厚WT2又は異なる壁厚)を有する長さを有する第2の部分(例えば、第2の部分30又は他の第2の部分)と、第2の部分の遠位端において近位端を有する先端部(例えば、穿刺端、穿通端、先鋭端を有する先端部34、又は他の先端部)と、を含み得る。
【0057】
同定された経路に可撓性針を挿入した後に、方法200は、同定された経路を通して標的試料部位(例えば、SPN又は他の結節)に可撓性針をナビゲートするステップ206を含み得る。標的試料部位に到達したら、本方法は、組織試料を組織試料部位(例えば、SPN又は他の結節)から採取するステップ208を含み得る。いくつかの場合、可撓性針の先端部をSPN又は結節又は他の組織に係合させることと、先端部をSPN又は結節又は他の組織に係合させつつ、可撓性針のルーメンを通して吸引し、試料を針のルーメンに引き込むために、可撓性針に連通したシリンジを引くことにより、試料を採取することができる。試料を採取した後に、その試料及び/又は可撓性針を患者から抜き取ることができ、その試料がSPN又は結節由来のものであることを確認することができる。その試料がSPN又は結節由来の試料であると確認されない場合には、この方法200を繰り返することができる。
【0058】
針20に関して上述したように、可撓性針は、そのルーメンの一定の内径すなわち直径を有することができ、該直径は、可撓性を高めた遠位端を有しつつ、SPN又は他の結節からの適切な試料寸法の採取を容易にするように構成される。そのように構成された可撓性針において、可撓性針の内径すなわちルーメンの直径の寸法は、遠位端における可撓性を高めるために針の遠位端の壁厚と遠位端の内径とを下げた針によって得ることができるとされる真空力と比較した場合に、針のルーメン内のより大きな真空力が、シリンジを引くことに応答してより良好に試料を採取することを許容することができる。
【0059】
針20の具体的な材料は上述のものであり得るが、針20は、一般的に医療装置に関連付けられる任意の材料を含み得る。以下の説明では、簡単にするために、針20を参照している。しかしながら、これは本明細書に記載の装置及び方法を限定するものではなく、本解説は、本明細書に開示の他の類似のシステム及び/又はシステム若しくは装置の構成要素に適用することができる。
【0060】
針20は、金属、金属合金、ポリマ(そのいくつかの例を以下で開示している)、金属-ポリマ複合材、セラミック、それらの複合品等、又は他の適切な材料、で構成することができる。適切なポリマのいくつかの例として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、ポリオキシメチレン(POM、例えば、DuPont社から入手可能なDELRIN(登録商標))、ポリエーテルブロックエステル、ポリウレタン(例えば、ポリウレタン85A)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエーテル-エステル(例えば、DSMEngineering Plastics社から入手可能なARNITEL(登録商標))、エーテル系若しくはエステル系コポリマ(例えば、ブチレン/ポリ(アルキレンエーテル)フタレート及び/若しくはDuPont社から入手可能なHYTREL(登録商標)のような他のポリエステルエラストマ)、ポリアミド(例えば、Bayer社から入手可能なDURETHAN(登録商標)若しくはElfAtochem社から入手可能なCRISTAMID(登録商標))、弾性ポリアミド、ブロックポリアミド/エーテル、ポリエーテルブロックアミド(PEBA、例えば、PEBAX(登録商標)の商品名で入手可能)、エチレン酢酸ビニルコポリマ(EVA)、シリコーン、ポリエチレン(PE)、Marlex高密度ポリエチレン、Marlex低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン(例えば、REXELL(登録商標))、ポリエステル、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリフェニレンオキシド(PPO)、ポリパラフェニレンテレフタルアミド(例えば、KEVLAR(登録商標))、ポリスルホン、ナイロン、(EMSAmerican Grilon社から入手可能なGRILAMID(登録商標)のような)ナイロン-12、ペルフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PFA)、エチレンビニルアルコール、ポリオレフィン、ポリスチレン、エポキシ、ポリ塩化ビニリデン(PVdC)、ポリ(スチレン-b-イソブチレン-b-スチレン)(例えば、SIBS及び/若しくはSIBS50A)、ポリカーボネート、アイオノマ、生体適合性ポリマ、他の適切な材料、又はそれらの混合物、複合品、コポリマ、ポリマ-金属複合材、等が含まれることがある。いくつかの実施形態では、ポリマは、液晶ポリマ(LCP)をブレンドすることができる。例えば、その混合物は、約6%までのLCPを含有し得る。
【0061】
適切な金属及び金属合金のいくつかの例として、304V、304L、及び316LVステンレス鋼のようなステンレス鋼;軟鋼;線形弾性及び/若しくは超弾性ニチノールのようなニッケル-チタン合金;ニッケル-クロム-モリブデン合金(例えば、INCONEL(登録商標)625のようなUNS:N06625、HASTELLOY(登録商標)C-22(登録商標)のようなUNS:N06022、HASTELLOY(登録商標)C276(登録商標)のようなUNS:N10276、他のHASTELLOY(登録商標)合金等)、ニッケル-銅合金(例えば、MONEL(登録商標)400、NICKELVAC(登録商標)400、NICORROS(登録商標)400のようなUNS:N04400等)、ニッケル-コバルト-クロム-モリブデン合金(例えば、MP35-N(登録商標)のようなUNS:R30035等)、ニッケル-モリブデン合金(例えば、HASTELLOY(登録商標)ALLOYB2(登録商標)のようなUNS:N10665)、他のニッケル-クロム合金、他のニッケル-モリブデン合金、他のニッケル-コバルト合金、他のニッケル-鉄合金、他のニッケル-銅合金、他のニッケル-タングステン若しくはタングステン合金等、のような他のニッケル合金;コバルト-クロム合金;コバルト-クロム-モリブデン合金(例えば、ELGILOY(登録商標)、PHYNOX(登録商標)のようなUNS:R30003等);白金リッチなステンレス鋼;チタン;それらの複合品;並びに同等品;又は他のなんらかの適切な材料、が含まれる。
【0062】
本明細書で示唆しているように、市販のニッケル-チタン合金すなわちニチノール合金のファミリの中には、「線形弾性」又は「非超弾性」と分類されるものがあり、それは、化学的には従来の形状記憶型及び超弾性型と類似したものであり得るが、特有の有用な機械的特性を示唆することができる。応力/ひずみ曲線において、超弾性ニチノールが示すような実質的な「超弾性プラトー」又は「停滞領域」を、線形弾性及び/又は非超弾性ニチノールが示さないことで、線形弾性及び/又は非超弾性ニチノールは、超弾性ニチノールと区別されることがある。代わりに、線形弾性及び/又は非超弾性ニチノールでは、回復可能ひずみが増加するにつれて、応力は、塑性変形が始まるまでは、概ね線形の関係で、又は必ずしも完全に線形ではないがある程度線形の関係で、あるいは少なくとも超弾性ニチノールで見られることがある超弾性プラトー及び/又は停滞領域よりは線形的な関係で、増加し続ける。従って、本発明の目的では、線形弾性及び/又は非超弾性ニチノールを、「概ね」線形弾性及び/又は非超弾性ニチノールと呼ぶこともある。
【0063】
いくつかの場合、線形弾性及び/又は非超弾性ニチノールは、(例えば、塑性変形する前に)概ね弾性に留まりつつ最大で約2~5%のひずみを許容し得るのに対して、超弾性ニチノールは塑性変形する前に最大で約8%のひずみを許容し得ることで、線形弾性及び/又は非超弾性ニチノールを、超弾性ニチノールと区別できることもある。これらの材料は両方とも、塑性変形する前に約0.2~0.44%のひずみしか許容し得ないステンレス鋼のような(その組成によって区別することも可能である)他の線形弾性材料と区別することが可能である。
【0064】
いくつかの実施形態では、線形弾性及び/又は非超弾性ニッケル-チタン合金は、示差走査熱量測定(DSC:DifferentialScanning Calorimetry)及び動的金属熱分析(DMTA:DynamicMetal ThermalAnalysis)による広い温度範囲にわたる分析によって検出可能なマルテンサイト/オーステナイト相転移を全く示さない合金である。例えば、いくつかの実施形態では、その線形弾性及び/又は非超弾性ニッケル-チタン合金において、約-60℃~約120℃の範囲のDSC及びDMTA分析によって検出可能なマルテンサイト/オーステナイト相転移がない場合がある。従って、そのような材料の機械的曲げ特性は、この極めて広い温度範囲にわたる温度の影響をほとんど受けないことがある。いくつかの実施形態では、周囲温度又は室温での線形弾性及び/又は非超弾性ニッケル-チタン合金の機械的曲げ特性は、例えば、超弾性プラトー及び/又は停滞領域を示さないという点で、体温での機械的特性と略同じである。すなわち、広い温度範囲にわたって、線形弾性及び/又は非超弾性ニッケル-チタン合金は、その線形弾性的及び/又は非超弾性的特性及び/又は性質を維持する。
【0065】
いくつかの実施形態では、線形弾性及び/又は非超弾性ニッケル-チタン合金は、ニッケルが約50~約60重量%の範囲内であることができ、残りは基本的にチタンである。いくつかの実施形態では、その組成は、ニッケルが約54~約57重量%の範囲内である。適切なニッケル-チタン合金の一例は、古河テクノマテリアル社(神奈川県,日本)から市販されているFHP-NT合金である。ニッケル-チタン合金のいくつかの例は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5238004号明細書及び第6508803号明細書に開示されている。他の適切な材料として、(Neo-Metrics社から入手可能な)ULTANIUM(登録商標)及び(Toyota社から入手可能な)GUMMETAL(登録商標)を含み得る。他のいくつかの実施形態では、所望の特性を得るために、例えば超弾性ニチノールである超弾性合金を用いることができる。
【0066】
少なくともいくつかの実施形態では、針20のいくつかの部分又はすべては、X線不透過性材料でドープするか、X線不透過性材料で構成するか、又は他の形態でX線不透過性材料を含み得る。X線不透過性材料は、医療処置中に蛍光透視スクリーン上又は他のイメージング技術において比較的明るい画像を生成することが可能な材料であると理解される。この比較的明るい画像は、針20の使用者がその位置を特定する際の助けとなる。X線不透過性材料のいくつかの例として、金、白金、パラジウム、タンタル、タングステン合金、X線不透過性フィラーを添加したポリマ材料、等を含むことができるが、ただし、これらに限定されない。さらに、同じ効果を得るために、他のX線不透過性マーカバンド及び/又はコイルを、針20の設計に組み込んでもよい。
【0067】
いくつかの実施形態では、ある程度の磁気共鳴イメージング(MRI:MagneticResonance Imaging)適合性を針20に付与する。例えば、針20又はそのいくつかの部分若しくは構成要素は、画像をあまり歪ませない材料であって、かつアーチファクト(すなわち、画像の欠落)をあまり生じさせない材料で構成することができる。例えば、何らかの強磁性体は、MRI画像にアーチファクトを生じさせることがあるので、適さない場合がある。また、針20又はそのいくつかの部分は、MRI装置で画像化できる材料を含むとともに/又はそのような材料で構成されてもよい。これらの特性を示すいくつかの材料として、例えば、タングステン、コバルト-クロム-モリブデン合金(例えば、ELGILOY(登録商標)、PHYNOX(登録商標)のようなUNS:R30003等)、ニッケル-コバルト-クロム-モリブデン合金(例えば、MP35-N(登録商標)のようなUNS:R30035等)、ニチノール、及び同等品等が含まれる。
【0068】
本発明は、多くの点で、例示的なものにすぎないことは理解されるべきである。特に形状、寸法、及びステップの配列に関して、本発明の範囲から逸脱することなく、詳細は変更することができる。これは、適切である限りにおいて、1つの例示的な実施形態の特徴のうちのいずれかを他の実施形態において用いることを含み得る。本発明の範囲は、当然のことながら、添付の特許請求の範囲を表現している文言で規定される。
【手続補正書】
【提出日】2022-05-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生検針であって、
モノリシックに形成された細長本体を備え、
前記細長本体は、前記モノリシックに形成された細長本体の近位端を含む第1の部分を含み、前記第1の部分は第1の可撓性を有し、
前記細長本体は、前記第1の部分に対して遠位の第2の部分を含み、前記第2の部分は前記第1の可撓性とは異なる第2の可撓性を有する、生検針。
【請求項2】
前記モノリシックに形成された細長本体はルーメンを備え、該ルーメンは一定の直径を有し前記近位端から遠位端に延びる、請求項1に記載の生検針。
【請求項3】
前記モノリシックに形成された細長本体の外径は前記近位端と前記遠位端との間で変化する、請求項2に記載の生検針。
【請求項4】
前記第1の部分は第1の壁厚を有し、前記第2の部分は前記第1の壁厚と異なる第2の壁厚を有する、請求項1に記載の生検針。
【請求項5】
前記第1の部分は第1の外径を有し、前記第2の部分は前記第1の外径と異なる第2の外径を有する、請求項1に記載の生検針。
【請求項6】
前記第1の部分は中心長手軸を有し、該中心長手軸は前記第2の部分の中心長手軸と同心である、請求項1に記載の生検針。
【請求項7】
前記モノリシックに形成された細長本体の前記第2の部分の長さは、5インチ(12.7cm)から10インチ(25.4cm)の間である、請求項1に記載の生検針。
【請求項8】
前記モノリシックに形成された細長本体は移行部を備え、該移行部は、前記第1の部分の遠位端と前記第2の部分の近位端との間に延びる長さを有し、前記移行部の前記長さは、0.1インチ(0.25cm)から1.0インチ(2.54cm)の間である、請求項1に記載の生検針。
【請求項9】
前記第1の可撓性は、3.0lbf/in(5.25×102N/m)から4.0lbf/in(7.00×102N/m)の間であり、前記第2の可撓性は、0.1lbf/in(0.18×102N/m)から1.0lbf/in(1.75×102N/m)の間である、請求項1に記載の生検針。
【請求項10】
生検針であって、
モノリシックに形成された細長本体を備え、
前記細長本体は、前記モノリシックに形成された細長本体の近位端を含む第1の部分を含み、前記第1の部分は第1の壁厚を有し、
前記細長本体は、前記第1の部分に対して遠位の第2の部分を含み、前記第2の部分は前記第1の壁厚とは異なる第2の壁厚を有する、生検針。
【請求項11】
前記モノリシックに形成された細長本体はルーメンを備え、該ルーメンは一定の直径を有し前記近位端から遠位端に延びる、請求項10に記載の生検針。
【請求項12】
前記モノリシックに形成された細長本体の外径は前記近位端と前記遠位端との間で変化する、請求項11に記載の生検針。
【請求項13】
前記第1の部分は中心長手軸を有し、該中心長手軸は前記第2の部分の中心長手軸と同心である、請求項10に記載の生検針。
【請求項14】
前記モノリシックに形成された細長本体の前記第2の部分の長さは、5インチ(12.7cm)から10インチ(25.4cm)の間である、請求項10に記載の生検針。
【請求項15】
前記モノリシックに形成された細長本体は移行部を備え、該移行部は、前記第1の部分の遠位端と前記第2の部分の近位端との間に延びる長さを有し、前記移行部の前記長さは、0.1インチ(0.25cm)から1.0インチ(2.54cm)の間である、請求項10に記載の生検針。
【請求項16】
生検針であって、
モノリシックに形成された細長本体を備え、
前記細長本体は、前記モノリシックに形成された細長本体の近位端を含む第1の部分を含み、前記第1の部分は第1の外径を有し、
前記細長本体は、前記第1の部分に対して遠位の第2の部分を含み、前記第2の部分は前記第1の外径とは異なる第2の外径を有する、生検針。
【請求項17】
前記モノリシックに形成された細長本体はルーメンを備え、該ルーメンは一定の直径を有し前記近位端から遠位端に延びる、請求項16に記載の生検針。
【請求項18】
前記第1の部分は中心長手軸を有し、該中心長手軸は前記第2の部分の中心長手軸と同心である、請求項16に記載の生検針。
【請求項19】
前記モノリシックに形成された細長本体の前記第2の部分の長さは、5インチ(12.7cm)から10インチ(25.4cm)の間である、請求項16に記載の生検針。
【請求項20】
前記モノリシックに形成された細長本体は移行部を備え、該移行部は、前記第1の部分の遠位端と前記第2の部分の近位端との間に延びる長さを有し、前記移行部の前記長さは、0.1インチ(0.25cm)から1.0インチ(2.54cm)の間である、請求項16に記載の生検針。