(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022096076
(43)【公開日】2022-06-29
(54)【発明の名称】渦流抑制装置
(51)【国際特許分類】
F04D 13/16 20060101AFI20220622BHJP
F04D 29/66 20060101ALI20220622BHJP
【FI】
F04D13/16 W
F04D29/66 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020208972
(22)【出願日】2020-12-17
(71)【出願人】
【識別番号】000151058
【氏名又は名称】株式会社電業社機械製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100120396
【弁理士】
【氏名又は名称】杉浦 秀幸
(72)【発明者】
【氏名】篠塚 泰
【テーマコード(参考)】
3H130
【Fターム(参考)】
3H130AA03
3H130AB13
3H130AB23
3H130AB42
3H130AB50
3H130AC08
3H130AC10
3H130BA09A
3H130DG02X
3H130DG05X
3H130EB01J
(57)【要約】
【課題】 低コストで渦流の発生を抑制可能な渦流抑制装置を提供すること。
【解決手段】 吸込水槽内のポンプの周囲に設置され、複数の突起部2と、複数の突起部2が並べて設置された板部材3とを備え、突起部2の外周面が、断面円形状又は断面楕円形状とされている。また、板部材3に、複数の板側貫通孔1aが形成されている。さらに、突起部2に、板側貫通孔1aに連通していると共に突出方向に貫通する突起側貫通孔2aが形成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸込水槽内のポンプの周囲に設置され、
複数の突起部と、
前記複数の突起部が並べて設置された板部材とを備え、
前記突起部の外周面が、断面円形状又は断面楕円形状とされていることを特徴とする渦流抑制装置。
【請求項2】
請求項1に記載の渦流抑制装置において、
前記板部材が、前記複数の突起部が延在方向に並べて設置された複数の単位長板部を備え、
前記複数の単位長板部が、並べて配されていることを特徴とする渦流抑制装置。
【請求項3】
請求項2に記載の渦流抑制装置において、
前記複数の単位長板部が、互いに間隔を空けて並べて配されていることを特徴とする渦流抑制装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の渦流抑制装置において、
前記板部材に、複数の板側貫通孔が形成されていることを特徴とする渦流抑制装置。
【請求項5】
請求項4に記載の渦流抑制装置において、
前記突起部が、前記板側貫通孔上に設置され、
前記突起部に、前記板側貫通孔に連通していると共に突出方向に貫通する突起側貫通孔が形成されていることを特徴とする渦流抑制装置。
【請求項6】
請求項4又は5に記載の渦流抑制装置において、
前記板部材が、前記複数の突起部が延在方向に並べて設置された複数の単位長板部を備え、
前記複数の単位長板部を上下に重ねた際に、上側の前記単位長板部の前記板側貫通孔及び前記突起側貫通孔に、下側の前記単位長板部の前記突起部を挿入可能とされていることを特徴とする渦流抑制装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載の渦流抑制装置において、
前記突起部が、円錐形状又は切頭円錐形状であることを特徴とする渦流抑制装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸込水槽の水を汲み上げる際に渦流の発生を抑制することができる渦流抑制装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
河川などに接続される吸込水槽の水をポンプで汲み上げる際に、吸込水槽内に渦流が生じる場合がある。特に、水槽内の流速が上がると、ポンプ近傍の床面や壁面で発生する渦の圧力が低下し、気柱を含む渦流(水中渦)が生じて、この渦流がポンプに引き込まれる場合がある。このような水中渦により、ポンプ内に空気が吸い込まれてしまうと、水流の密度が変化してバランスが崩れ、ポンプに振動等を発生させる原因となると共にポンプ効率が低下してしまう。
河川などに接続される吸込水槽の水をポンプで汲み上げる際に、吸込水槽内に渦流が生じる場合がある。特に、排水に伴い水位が下がると、水面から空気を吸い込んだ渦流(空気吸込渦)が生じて、この渦流がポンプに引き込まれる場合がある。このような空気吸込渦により、ポンプ内に空気が吸い込まれてしまうと、水流の密度が変化してバランスが崩れ、ポンプに振動等を発生させる原因となると共にポンプ効率が低下してしまう。
【0003】
この渦流対策として、例えば特許文献1には、吸込水槽の底であってポンプの直下に底面から突出した渦流抑制部を設けた渦流抑制装置が記載されている。
また、特許文献2には、ポンプに対向配置され、吸込水槽に水面の上方から下方に向かって延びた板状の渦防止部材を複数設けたポンプ吸水槽が記載されている。
【0004】
さらに、特許文献3には、吸込水槽内の液体の流れの方向を転換する屈曲面を有した断面円弧状の第1及び第2渦防止構造体と、これらを互いに接続する接続部材とを備えた渦発生防止装置が記載されている。この渦発生防止装置では、吸込水槽内における液体の流れの方向を、屈曲面によって別方向に転換することで、渦の発生のきっかけとなる旋回流れをキャンセルし、吸込水槽内の渦の発生を防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2017-31894号公報
【特許文献2】特開2014-134142号公報
【特許文献3】特開2018-184884号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来の技術において、以下の課題が残されている。
従来の特許文献1及び2に記載の技術では、吸込水槽自体に渦流対策用の設備を設ける土木工事が必要になり、大掛かりで設備コストが増大してしまう問題があった。
また、上記特許文献3では、断面が円弧状や矩形状の板である複数の渦防止構造体を吸込水槽内に並べて設置しているが、板の先端部,縁部又は角部で新しい渦が発生してしまうという不都合があった。
【0007】
本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたもので、低コストで渦流の発生を抑制可能な渦流抑制装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明に係る渦流抑制装置は、吸込水槽内のポンプの周囲に設置され、複数の突起部と、前記複数の突起部が並べて設置された板部材とを備え、前記突起部の外周面が、断面円形状又は断面楕円形状とされていることを特徴とする。
【0009】
この渦流抑制装置では、複数の突起部と、複数の突起部が並べて設置された板部材とを備え、突起部の外周面が、断面円形状又は断面楕円形状とされているので、剣山のように設置された複数の突起部が渦流を細かく打ち消して抑制すると共に、突起部の外周面が全て曲面で構成されていることで、新たな渦流の発生も抑制することができる。また、板部材上に複数の突起部が設けられた構造であるので、壁面や床面に容易に敷設でき、短い工期で簡単に施工できる。
【0010】
第2の発明に係る渦流抑制装置は、第1の発明において、前記板部材が、前記複数の突起部が延在方向に並べて設置された複数の単位長板部を備え、前記複数の単位長板部が、並べて配されていることを特徴とする。
すなわち、この渦流抑制装置では、複数の単位長板部が、並べて配されているので、設置面積に応じて枚数を増やすことで容易に大面積化も可能になり、高い汎用性を有している。また、板部材が複数の単位長板部に分割されていることで、必要な枚数だけ持ち運べばよく、搬入等の運搬も容易になる。
【0011】
第3の発明に係る渦流抑制装置は、第2の発明において、前記複数の単位長板部が、互いに間隔を空けて並べて配されていることを特徴とする。
すなわち、この渦流抑制装置では、複数の単位長板部が、互いに間隔を空けて並べて配されているので、板部材を床面等の設置面から離間させて設置すれば、単位長板部間の隙間から汚泥が板部材の下方に抜けることで、突起部が汚泥で埋まってしまうことを防止できる。
【0012】
第4の発明に係る渦流抑制装置は、第1から第3の発明のいずれかにおいて、前記板部材に、複数の板側貫通孔が形成されていることを特徴とする。
すなわち、この渦流抑制装置では、板部材に、複数の板側貫通孔が形成されているので、板部材を床面等の設置面から離間させて設置すれば、板側貫通孔から汚泥が板部材の下方に抜けることで、汚泥が堆積して突起部が汚泥で埋まってしまうことをより防止できる。
【0013】
第5の発明に係る渦流抑制装置は、第4の発明において、前記突起部に、前記板側貫通孔に連通していると共に突出方向に貫通する突起側貫通孔が形成されていることを特徴とする。
すなわち、この渦流抑制装置では、突起部に、板側貫通孔に連通していると共に突出方向に貫通する突起側貫通孔が形成されているので、突起側貫通孔からも板側貫通孔を介して汚泥が板部材の下方に抜けることで、突起部が汚泥で埋まってしまうことをさらに防止できる。また、突起部にも貫通孔(突起側貫通孔)が形成されていることで、流体抵抗による板部材のバタツキを抑制することができる。
【0014】
第6の発明に係る渦流抑制装置は、第4又は第5の発明において、前記板部材が、前記複数の突起部が延在方向に並べて設置された複数の単位長板部を備え、前記複数の単位長板部を上下に重ねた際に、上側の前記単位長板部の前記板側貫通孔及び前記突起側貫通孔に、下側の前記単位長板部の前記突起部を挿入可能とされていることを特徴とする。
すなわち、この渦流抑制装置では、複数の単位長板部を上下に重ねた際に、上側の単位長板部の板側貫通孔及び突起側貫通孔に、下側の単位長板部の突起部を挿入可能とされているので、コンパクトに複数の単位長板部を重ねることができ、複数の単位長板部を容易にまとめて運搬することが可能になる。
【0015】
第7の発明に係る渦流抑制装置は、第1から第6の発明のいずれかにおいて、前記突起部が、円錐形状又は切頭円錐形状であることを特徴とする。
すなわち、この渦流抑制装置では、突起部が、円錐形状又は切頭円錐形状であるので、先端部が基端部よりも小さくなる先細形状となることで、先端部で生じる渦流も抑制することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明の渦流抑制装置によれば、複数の突起部と、複数の突起部が並べて設置された板部材とを備え、突起部の外周面が、断面円形状又は断面楕円形状とされているので、剣山のように設置された複数の突起部が渦流を細かく打ち消して抑制すると共に、突起部の外周面が全て曲面で構成されていることで、新たな渦流の発生も抑制することができる。
したがって、本発明の渦流抑制装置では、土木工事が不要で低コストであり、渦流による振動の発生等を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明に係る渦流抑制装置の第1実施形態を示す斜視図である。
【
図2】第1実施形態において、渦流抑制装置が設置された吸込水槽を破断して示す側面図である。
【
図3】第1実施形態において、2つの単位長板部を重ねた状態を示す要部の拡大断面図である。
【
図4】本発明に係る渦流抑制装置の第2実施形態を示す斜視図である。
【
図5】第2実施形態において、アンカーを設置した状態を示す斜視図である。
【
図6】第2実施形態において、アンカーに梁部材を取り付けた状態を示す斜視図である。
【
図7】本発明に係る渦流抑制装置の第3実施形態を示す斜視図である。
【
図8】第3実施形態において、渦流抑制装置を示す要部の拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明における渦流抑制装置の第1実施形態を、
図1から
図3に基づいて説明する。
【0019】
本実施形態における渦流抑制装置1は、
図1及び
図2に示すように、吸込水槽W内のポンプPの周囲に設置され、複数の突起部2と、複数の突起部2が並べて設置された板部材3とを備えている。
上記突起部2の外周面は、断面円形状とされている。
また、本実施形態の突起部2は、切頭円錐形状である。すなわち、突起部2は、軸線方向に直交する方向の断面(横断面)が円形状であり、軸線方向の断面(縦断面)が台形状である。
上記ポンプPは、下端に水の吸込口を有するいわゆる立軸ポンプである。
【0020】
上記板部材3には、複数の板側貫通孔1aが形成されている。
上記突起部2には、板側貫通孔1aに連通していると共に突出方向に貫通する突起側貫通孔2aが形成されている。
また、板部材3は、複数の突起部2が延在方向に並べて設置された複数の単位長板部5を備え、複数の単位長板部5が、並べて配されている。
【0021】
複数の板側貫通孔1aは、単位長板部5の延在方向に間隔を空けて円形状に形成されている。なお、板側貫通孔1aは、突起部2が挿通可能な内径に設定されている。
また、突起部2は、単位長板部5に並んだ板側貫通孔1aの1つおき毎に板側貫通孔1a上に設けられている。
さらに、複数の突起部2は、板部材3全体で千鳥状に配置されている。
【0022】
複数の単位長板部5は、互いに間隔を空けて延在方向に直交する方向に並べて配されている。
本実施形態では、複数の単位長板部5を吸込水槽W内の設置面に直置きし、各単位長板部5の両端部をアンカーボルト等で設置面に固定している。
本実施形態では、
図2に示すように、吸込水槽Wの床面及び壁面に渦流抑制装置1をそれぞれ設置している。
【0023】
上記単位長板部5及び突起部2は、例えばSUS等の金属やゴム,プラスチック等の樹脂で形成されている。
なお、
図3に示すように、複数の単位長板部5を上下に重ねた際に、上側の単位長板部5の板側貫通孔1a及び突起側貫通孔2aに、下側の単位長板部5の突起部2を挿入可能とされている。
図3では、上側の突起部2の突起側貫通孔2a内に下側の突起部2を挿入しているが、突起部2が設けられていない上側の板側貫通孔1aに下側の突起部2を挿入して単位長板部5を上下に重ねても構わない。
【0024】
このように本実施形態の渦流抑制装置1では、複数の突起部2と、複数の突起部2が並べて設置された板部材3とを備え、突起部2の外周面が、断面円形状とされているので、剣山のように設置された複数の突起部2が渦流を細かく打ち消して抑制すると共に、突起部2の外周面が全て曲面で構成されていることで、新たな渦流の発生も抑制することができる。また、板部材3上に複数の突起部2が設けられた構造であるので、壁面や床面に容易に敷設でき、短い工期で簡単に施工できる。
【0025】
特に、複数の単位長板部5が、並べて配されているので、設置面積に応じて枚数を増やすことで容易に大面積化も可能になり、高い汎用性を有している。また、板部材3が複数の単位長板部5に分割されていることで、必要な枚数だけ持ち運べばよく、搬入等の運搬も容易になる。
【0026】
さらに、複数の単位長板部5を上下に重ねた際に、上側の単位長板部5の板側貫通孔1a及び突起側貫通孔2aに、下側の単位長板部5の突起部2を挿入可能とされているので、コンパクトに複数の単位長板部5を重ねることができ、複数の単位長板部5を容易にまとめて運搬することが可能になる。
また、突起部2が、切頭円錐形状であるので、先端部が基端部よりも小さくなる先細形状となることで、先端部で生じる渦流も抑制することができる。
【0027】
次に、本発明に係る渦流抑制装置の第2及び第3実施形態について、
図4から
図8を参照して以下に説明する。なお、以下の各実施形態の説明において、上記実施形態において説明した同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0028】
第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、複数の単位長板部5を並べて壁面や床面に直接設置しているのに対し、第2実施形態の渦流抑制装置21では、
図4に示すように、複数の単位長板部5で構成される板部材3が設置面である壁面や床面から離間した状態で設置されている点である。
すなわち、第2実施形態では、複数の単位長板部5が設置面から浮いた状態で設置されていると共に、互いに間隔を空けて並べられている。
【0029】
第2実施形態の渦流抑制装置21を設置面に設置するには、
図5に示すように、まず設置面において渦流抑制装置21の四隅の位置に足場としてアンカー26をそれぞれ固定する。これらのアンカー26は、所定長さだけ設置面から突出している部分を有している。なお、第1実施形態では、各単位長板部5の両端部をアンカーボルトで固定していたため、多くのアンカーボルトが必要であったが、第2実施形態では、アンカー26が4箇所だけで済むため、部品点数を削減することができる。
【0030】
次に、
図6に示すように、2つのアンカー26を架け渡すようにして互いに平行な一対の梁部材27を台座としてアンカー26の突出している部分上にボルト及びナット(図示略)で固定する。これら梁部材27は、設置面から所定の間隔を空けて設置される。
さらに、
図4に示すように、一対の梁部材27上に複数の単位長板部5を互いに間隔を空けて架け渡すようにしてボルト及びナット(図示略)で固定することで、渦流抑制装置21が設置される。
なお、アンカー26及び梁部材27は、L型鋼等で形成されている。
【0031】
このように第2実施形態の渦流抑制装置21では、板部材3を床面等の設置面から離間させて設置し、複数の単位長板部5が、互いに間隔を空けて並べて配されているので、単位長板部5間の隙間から汚泥が板部材3の下方に抜けることで、突起部2が汚泥で埋まってしまうことを防止できる。
【0032】
また、板側貫通孔1aから汚泥が板部材3の下方に抜けることで、汚泥が堆積して突起部2が汚泥で埋まってしまうことをより防止できる。
さらに、突起部2に、板側貫通孔1aに連通していると共に突出方向に貫通する突起側貫通孔2aが形成されているので、突起側貫通孔2aからも板側貫通孔1aを介して汚泥が板部材3の下方に抜けることで、突起部2が汚泥で埋まってしまうことをさらに防止できる。
また、突起部2にも貫通孔(突起側貫通孔2a)が形成されていることで、流体抵抗による板部材3のバタツキを抑制することができる。
【0033】
次に、第3実施形態と第2実施形態との異なる点は、第2実施形態では、一対の梁部材27上に複数の単位長板部5をボルト及びナットで固定しているのに対し、第3実施形態の渦流抑制装置31では、
図7及び
図8に示すように、内側板部37aと外側板部37bとからなる一対の梁部材37の隙間に複数の単位長板部5の両端部を挿入してスライド式に設置している点である。
【0034】
すなわち、第2実施形態では、内側板部37aと外側板部37bとの間に隙間が設けられており、この隙間に単位長板部5の端部を差し込むと共に、内側板部37aと外側板部37bとをガイドとして梁部材37の延在方向にスライドさせることで、複数の単位長板部5を梁部材37の延在方向に並べて設置している。
したがって、第3実施形態では、複数の単位長板部5を固定するボルト及びナットが不要になり、さらに部品点数を削減することができる。
【0035】
なお、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【0036】
例えば、上記各実施形態では、突起部の外周面が断面円形状とされているが、外周面が断面楕円形状の突起部としても構わない。
また、上記各実施形態では、切頭円錐形状の突起部を採用したが、円錐形状の突起部を採用しても構わない。
【0037】
また、上記各実施形態では、板部材を複数の単位長板部で構成したが、複数の単位長板部をフレキシブルな材料で連結することで、丸めたり折り畳んだりして運搬可能にしても構わない。
さらに、上記各実施形態では、硬い板部材を採用しているが、SUSやアルミニウムの金属シート,ゴムシート等のフレキシブルな薄いシート状の板材からなる板部材を採用しても構わない。この場合、柔軟な板部材を丸めて運搬することが可能になる。
【符号の説明】
【0038】
1,21,31…渦流抑制装置、1a…板側貫通孔、2…突起部、2a…突起側貫通孔、3…板部材、5,25…単位長板部、P…ポンプ、W…吸込水槽