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  • 特開-LED基板 図1
  • 特開-LED基板 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022096234
(43)【公開日】2022-06-29
(54)【発明の名称】LED基板
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/64 20100101AFI20220622BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20220622BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20220622BHJP
   F21V 29/503 20150101ALI20220622BHJP
   F21V 29/70 20150101ALI20220622BHJP
   H05K 1/02 20060101ALI20220622BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20220622BHJP
   F21Y 105/16 20160101ALN20220622BHJP
【FI】
H01L33/64
F21S2/00 100
F21V23/00 160
F21V29/503
F21V29/70
H05K1/02 Q
F21Y115:10
F21Y105:16
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020209229
(22)【出願日】2020-12-17
(71)【出願人】
【識別番号】000100562
【氏名又は名称】アール・ビー・コントロールズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106105
【弁理士】
【氏名又は名称】打揚 洋次
(72)【発明者】
【氏名】西野 哲也
【テーマコード(参考)】
3K014
5E338
5F142
【Fターム(参考)】
3K014AA01
3K014BA00
5E338AA02
5E338CC08
5E338CD23
5E338EE02
5E338EE32
5F142AA42
5F142BA32
5F142CB17
5F142CB23
5F142CD02
5F142CF13
5F142GA21
(57)【要約】
【課題】プリント配線基板の他方の面に銅箔が被着された両面基板を用いて、上記放熱板の代わりに他方の面に被着された銅箔を放熱板として機能させることが考えられる。一方、実装するLEDの個数のバリエーション等によりプリント配線基板の一方の面に形成する電気回路が複数種類存在する場合が生じる。上記両面基板を用いたとしても複数種類の電気回路ごとにプリント配線基板を用意しなければならず、プリント配線基板の製作コストが高くなる。
【解決手段】プリント配線基板の他方の面に、上記一方の面に形成した電気回路とは別の電気回路であって、LEDを実装しうるものを形成し、一方の面に実装されたLEDが点灯した際に発生する熱を上記他方の面に被着した銅箔部分から放熱するようにした。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリント配線基板の一方の面に銅箔からなる電気回路が形成され、かつ、この一方の面にLEDが実装されたLED基板において、上記プリント配線基板の他方の面に、上記一方の面に形成した電気回路とは別の電気回路であって、LEDを実装しうるものを形成し、一方の面に実装されたLEDが点灯した際に発生する熱を上記他方の面に被着した銅箔部分から放熱するようにしたことを特徴とするLED基板。
【請求項2】
上記一方の面と他方の面とは共に、被着されている銅箔の面積が、銅箔が被着されていない部分の面積よりも広くなるように設定されていることを特徴とする請求項1に記載のLED基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LEDが一方の面に実装されたLED基板に関する。
【背景技術】
【0002】
チップ型のLEDはプリント配線基板上にハンダ付けされることにより実装される場合がある。このようなLEDが一方の面に実装されたLED基板ではLEDが点灯することによってLEDが発熱し、その熱が基板本体に伝達されて基板本体が比較的高温になる。そのため、プリント配線基板の他方の面に放熱板を密着させて基板本体の熱を放熱板に逃がし、さらにその放熱板に伝達された熱を放熱することによってプリント配線基板を冷却するように構成されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-87570号公報(図4
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
プリント配線基板の他方の面に銅箔が被着された両面基板を用いて、上記放熱板の代わりに他方の面に被着された銅箔を放熱板として機能させることも考えられる。一方、実装するLEDの個数のバリエーション等によりプリント配線基板の一方の面に形成する電気回路が複数種類存在する場合が生じる。上記両面基板を用いたとしても複数種類の電気回路ごとにプリント配線基板を用意しなければならず、プリント配線基板の製作コストが高くなる。
【0005】
そこで本発明は、上記の問題点に鑑み、放熱機能を備えると共に、複数種類の電気回路をプリント配線基板に形成する場合にプリント配線基板の製造コストを低減することのできるLED基板を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本発明によるLED基板は、プリント配線基板の一方の面に銅箔からなる電気回路が形成され、かつ、この一方の面にLEDが実装されたLED基板において、上記プリント配線基板の他方の面に、上記一方の面に形成した電気回路とは別の電気回路であって、LEDを実装しうるものを形成し、一方の面に実装されたLEDが点灯した際に発生する熱を上記他方の面に被着した銅箔部分から放熱するようにしたことを特徴とする。
【0007】
一方の面にLEDを実装すると、他方の面に被着されている銅箔が放熱板として機能する。また、他方の面に被着された銅箔が一方の面に形成された電気回路と異なる電気回路とすることによって、1枚のプリント配線基板で2種類の電気回路を実現することができる。
【0008】
なお、銅箔は電気回路として機能するが、さらに放熱板としても機能する。放熱板として機能する場合には銅箔の面積は広い方がよい。そのため、上記一方の面と他方の面とは共に、被着されている銅箔の面積が、銅箔が被着されていない部分の面積よりも広くなるように設定されていることが望ましい。
【発明の効果】
【0009】
以上の説明から明らかなように、本発明は、プリント配線基板に別途の放熱板を取りつけなくても放熱性を確保することができると共に、1枚のプリント配線基板で2種類の電気回路を実現できるので、プリント配線基板の製造コストを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施の形態の構成を示す図
図2】プリント配線基板の一方の面と他方の面に形成する電気回路の例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1を参照して、本図は本発明によるLED基板が適用されるLED照明装置の構成を示している。1は外部の商用電源であり、この商用電源1から点消灯スイッチ11を介して交流電力が電源装置2に供給される。供給された交流電力はこの電源装置2で所定の電圧の直流電力に変換されて、LED発光部3に供給される。このLED発光部3内にLED基板が収納されている。
【0012】
図2を参照して、LED基板はプリント配線基板4に複数個のLEDが実装されたものである。本図(A)に示したものでは、4個の直列接続されたLEDが5列並列接続されるようにした電気回路が、プリント配線基板4の一方の面に形成された状態を示している。なお、上記電源装置2から供給される直流電力は2個の端子31,32に各々接続されて供給されるように構成されている。そして、通電されることのない部分にはベタパターン41を残存させて放熱性を高めるようにした。なお、これらベタパターン41は両端子31,32に接続されていないが、マイナス側の端子に接続してノイズに対するシールド性を高めるようにしてもよい。なお、通電するための電気回路部分とベタパターン41部分の面積を合計したものは銅箔が被着されていない部分の総面積より広くなるように設定されている。
【0013】
上記(A)はプリント配線基板4の一方の面を示しているが、他方の面には(B)に示す電気回路を形成した。この他方の面に形成した電気回路では3個の直列接続されたLEDの列が5列並列接続されるように構成されており、上記(A)に示した一方の面と同様に、通電に関与しない部分にベタパターン41を設けている。上記一方の面に設けたベタパターン41と同様に、これら他方の面に設けたベタパターン41もマイナス側に接続してノイズに対するシールド性を高めてもよい。そして、通電に関与する電気回路部分の面積とベタパターン41の総面積との合計は、銅箔が被着されていない部分の面積より広くなるように設定されている点は上記一方の面の場合と同じである。
【0014】
なお、本発明は上記した形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えてもかまわない。
【符号の説明】
【0015】
1 商用電源
2 電源装置
3 発光部
4 プリント配線基板
41 ベタパターン
図1
図2