(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022096474
(43)【公開日】2022-06-29
(54)【発明の名称】空気清浄機
(51)【国際特許分類】
F24F 7/003 20210101AFI20220622BHJP
A61L 9/00 20060101ALI20220622BHJP
【FI】
F24F7/00 A
A61L9/00 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020209598
(22)【出願日】2020-12-17
(71)【出願人】
【識別番号】504373093
【氏名又は名称】日立チャネルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000279
【氏名又は名称】特許業務法人ウィルフォート国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮本 康平
(72)【発明者】
【氏名】塩見 英介
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 弘之
【テーマコード(参考)】
4C180
【Fターム(参考)】
4C180AA02
4C180AA07
4C180AA16
4C180CC03
4C180EA34X
4C180HH05
4C180HH15
4C180MM08
(57)【要約】
【課題】集塵、除菌および脱臭の機能を有する空気清浄機を提供する。
【解決手段】空気清浄機1は、吸気口(下面吸気口12a、背面吸気口14a、および側面吸気口15a)と、排気口(第1排気口11aおよび第2排気口11b)と、吸気口から排気口まで空気が流れる流路(上流流路10aおよび第1~第4下流流路10b~10e)とを有する筐体10と、流路上に配置された集塵フィルタ20と、集塵フィルタ20に対し空気の流れ方向の下流側に配置され、表面に光触媒を担持し、光触媒へ光を照射する光源を有するクロスフローファン(第1~第4クロスフローファン40~43)と、空気の流れ方向において集塵フィルタ20とクロスフローファンとの間、もしくは、吸気口(下面吸気口12a、背面吸気口14a、および側面吸気口15a)と集塵フィルタ20との間に配置されたアシストファン30、31とを備える。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸気口と、排気口と、前記吸気口から前記排気口まで空気が流れる流路とを有する筐体と、
前記流路上に配置された集塵フィルタと、
前記集塵フィルタに対し空気の流れ方向の下流側に配置され、表面に光触媒を担持し、前記光触媒へ光を照射する光源を有するクロスフローファンと、
空気の流れ方向において前記集塵フィルタと前記クロスフローファンとの間、もしくは、前記吸気口と前記集塵フィルタとの間に配置されたアシストファンと、を備え、
前記排気口は、第1排気口および第2排気口を有し、
前記流路は、前記吸気口から前記アシストファンへ至る上流流路と、前記アシストファンから前記第1排気口へ至る第1下流流路と、前記アシストファンから前記第2排気口へ至る第2下流流路と、を有し、
前記クロスフローファンは、第1クロスフローファンおよび第2クロスフローファンを有し、
前記第1クロスフローファンは、前記第1下流流路に配置され、
前記第2クロスフローファンは、前記第2下流流路に配置されている、
空気清浄機。
【請求項2】
前記第1下流流路および前記第2下流流路は、前記アシストファンから前記第1排気口へ至るように構成され、
前記流路は、前記アシストファンから前記第2排気口へ至る第3下流流路と、前記アシストファンから前記第2排気口へ至り前記第3下流流路とは異なる第4下流流路と、を有し、
前記クロスフローファンは、第3クロスフローファンおよび第4クロスフローファンをさらに有し、
前記第3クロスフローファンは、前記第3下流流路に配置され、
前記第4クロスフローファンは、前記第4下流流路に配置されている、請求項1に記載の空気清浄機。
【請求項3】
前記筐体は、上下方向に互いに対向する上面部および下面部と、操作部を有する正面部と、前記正面部の反対側に位置する背面部と、幅方向に互いに対向する一対の側面部と、前記下面部に設けられた脚部と、を備え、
前記第1排気口および前記第2排気口は、前記上面部に形成され、
前記吸気口は、前記下面部、各側面部の前記下面部の近傍部分、および前記背面部の前記下面部の近傍部分の少なくともいずれか一つに形成されている、請求項2に記載の空気清浄機。
【請求項4】
吸気口と、排気口と、前記吸気口から前記排気口まで空気が流れる流路とを有する筐体と、
前記流路上に配置された集塵フィルタと、
前記集塵フィルタに対し空気の流れ方向の下流側に配置され、表面に光触媒を担持し、前記光触媒へ光を照射する光源を有するクロスフローファンと、
空気の流れ方向において前記集塵フィルタと前記クロスフローファンとの間、もしくは、前記吸気口と前記集塵フィルタとの間に配置されたアシストファンと、を備え、
前記クロスフローファンは、第1クロスフローファンと、前記第1クロスフローファンに対し空気の流れ方向の下流側に位置する第2クロスフローファンを有し、
前記排気口は、第1排気口および第2排気口を有し、
前記流路は、前記吸気口から前記アシストファンまでの上流流路と、前記アシストファンから前記第1排気口へ至る第1下流流路と、前記アシストファンから前記第2排気口へ至る第2下流流路と、を有し、
前記第1クロスフローファンおよび前記第2クロスフローファンは、前記第1下流流路に配置され、
前記クロスフローファンは、第3クロスフローファンおよび第4クロスフローファンをさらに有し、
前記第3クロスフローファンおよび第4クロスフローファンは、前記第2下流流路に配置され、
前記第4クロスフローファンは、前記第3クロスフローファンに対し空気の流れ方向の下流側に配置されている、空気清浄機。
【請求項5】
前記アシストファンは、前記集塵フィルタを覆うように複数設けられている、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の空気清浄機。
【請求項6】
前記吸気口は、前記下面部に形成され、
前記下面部には、複数の脚部が設けられている、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の空気清浄機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気清浄機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
クロスフローファンの空気等が接触する表面に酸化チタン含有物質を担持させ、ファンそのものに光触媒としての機能を付与した送風用ファンを備える空気清浄機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のクロスフローファンでは、除菌および脱臭はできるが、集塵はできない。集塵するために、集塵フィルタを追加した場合には、集塵フィルタがクロスフローファンによる空気の流れの大きな抵抗となり、クロスフローファンの風量が弱くなる。その結果、クロスフローファンによる除菌および脱臭の十分な効果が得られない。
【0005】
本発明は、集塵、除菌および脱臭に関し十分な性能を有する空気清浄機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決すべく、本発明の一態様である空気清浄機は、吸気口と、排気口と、前記吸気口から前記排気口まで空気が流れる流路とを有する筐体と、前記流路上に配置された集塵フィルタと、前記集塵フィルタに対し空気の流れ方向の下流側に配置され、表面に光触媒を担持し、前記光触媒へ光を照射する光源を有するクロスフローファンと、空気の流れ方向において前記集塵フィルタと前記クロスフローファンとの間、もしくは、前記吸気口と前記集塵フィルタとの間に配置されたアシストファンと、を備え、前記排気口は、第1排気口および第2排気口を有し、前記流路は、前記吸気口から前記アシストファンへ至る上流流路と、前記アシストファンから前記第1排気口へ至る第1下流流路と、前記アシストファンから前記第2排気口へ至る第2下流流路と、を有し、前記クロスフローファンは、第1クロスフローファンおよび第2クロスフローファンを有し、前記第1クロスフローファンは、前記第1下流流路に配置され、前記第2クロスフローファンは、前記第2下流流路に配置されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、集塵、除菌および脱臭の機能を持つ空気清浄機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1実施例に係る空気清浄機の概略斜視図である。
【
図7】第1実施例に係る空気清浄機をX方向に直交する平面で切った概略断面図である。
【
図8】第2実施例に係る空気清浄機をX方向に直交する平面で切った概略断面図である。
【
図9】第3実施例に係る空気清浄機をX方向に直交する平面で切った概略断面図である。
【
図10】第4実施例に係る空気清浄機をX方向に直交する平面で切った概略断面図である。
【
図11】変形例に係る空気清浄機をX方向に直交する平面で切った概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図を参照して説明する。本実施形態に係る空気清浄機1は、後述のように、光触媒クロスフローファンと集塵フィルタとアシストファンを用いることにより、除菌、脱臭、集塵の3つの機能を実現する。光触媒を有するクロスフローファンと集塵フィルタを結合させると、集塵フィルタにより圧力損失が生じるため、クロスフローファンの空気排出量が低下する。このため、光触媒を有するクロスフローファンにより実現される除菌機能および脱臭機能と、集塵フィルタにより実現される集塵機能とを両立させることは難しい。そこで、本実施形態では、集塵フィルタと光触媒を有するクロスフローファンとの間の流路にアシストファンを設けることにより、光触媒を有するクロスフローファンの除菌機能および脱臭機能と、集塵フィルタの集塵機能との相反する機能を両立させる。以下の実施例では、2個または4本などの数値を例示するが、それらの数値は本発明の範囲を限定しない。
【実施例0010】
図1は、本発明の空気清浄機1の概略斜視図である。
図1において、X方向は空気清浄機1の幅方向である。Y方向は空気清浄機1の前後方向であり、X方向に直交する方向である。Z方向は、上下方向であり、X方向およびY方向に直交する方向である。
【0011】
本実施形態に係る空気清浄機1は、筐体10と、集塵フィルタ20と、アシストファン30、31と、第1~第4クロスフローファン40~43と、制御基板50(
図7)と、スイッチング電源60(
図7)と、センサ70(
図7)とを備える。
【0012】
筐体10は、略直方体形状であり、Z方向に互いに対向する上面部11および下面部12と、操作部13Bを有する正面部13と、正面部13の反対側に位置する背面部14と、X方向に互いに対向する一対の側面部15と、下面部12に設けられた4本の脚部16とを備える。
【0013】
図2は筐体10の上面図、
図3は筐体10の下面図、
図4は筐体10の正面図、
図5は筐体10の背面図、
図6は筐体10の側面図である。
【0014】
図2に示すように、上面部11には、第1排気口11aおよび第2排気口11bが形成されている。第1排気口11aおよび第2排気口11bは、それぞれX方向に延び、上面部11のY方向の両端にそれぞれ形成されている。
図3に示すように、下面部12には、その中央部に下面吸気口12aが形成されている。
【0015】
図4に示すように、正面部13には、スイッチ13Aを有する操作部13Bが設けられている。
図5に示すように、背面部14には、下面部12の近傍部分に背面吸気口14aが形成されている。背面吸気口14aは、X方向に沿って延びている。
図6に示すように、側面部15には、下面部12の近傍部分に側面吸気口15aが形成されている。側面吸気口15aは、Y方向に沿って延びている。各脚部16は、下面部12の四隅にそれぞれ設けられている。
【0016】
図7は、空気清浄機1をX方向に直交する平面で切った概略断面図である。
【0017】
筐体10内には、一対のガイド部17が複数設けられている。一対のガイド部17に挟まれるように各クロスフローファン40~43を配置して回転させるにより、第1排気口11aおよび第2排気口11bへの空気の流れが発生する。一対のガイド部17の一方は、断面円弧状をなしている。当該ガイド部17により、後述する4本の下流流路が形成される。
【0018】
図1、7に示すように、集塵フィルタ20は、X方向に延び、筐体10内における下面部12の下面吸気口12aの上方に設けられている。集塵フィルタ20は、空気中の埃を濾過することで捕獲するものであり、例えば、HEPAフィルタ(High Efficiency Particulate Air Filter)である。
【0019】
アシストファン30、31は、集塵フィルタ20の真上に間隔を有して設けられ、集塵フィルタ20の全体を覆うようにX方向に沿って複数台(本実施形態では2台)設けられている。各アシストファン30、31は、例えば、軸流ファンであり、集塵フィルタ20を通過した空気を上方へ送る。
【0020】
第1~第4クロスフローファン40~43は、アシストファン30、31よりも上側に設けられている。各クロスフローファン40~43は、その回転軸がX方向と平行に設けられている。各クロスフローファン40~43は、回転軸方向に離間して設けられた複数の円板状プレートと、円板状プレートの外周縁部にそれぞれ連結された複数の羽根(ランナー)とにより構成されている。
【0021】
各クロスフローファン40~43の表面には、光が当たることにより、除菌・脱臭効果を発揮する光触媒(例えば、酸化チタン含有物質)が担持されている。各クロスフローファン40~43は、光触媒へ紫外線を含む光を照射する図示せぬ光源を有する。当該光源は、各クロスフローファン40~43の内部に設けてもよいし、筐体10に設けて各クロスフローファン40~43に向けて光を照射するようにしてもよい。
【0022】
光源からの光が、各クロスフローファン40~43の表面の光触媒に照射されることにより、光触媒が触媒作用を発揮する。その結果、各クロスフローファン40~43を通過中の空気に含まれる臭い成分が光触媒の触媒作用により分解される。光源からの光が、各クロスフローファン40~43の表面に照射されることで、活性酸素が生成される。生成された活性酸素により空気中を浮遊するウイルスおよび細菌のような有機物質が無害化される。
【0023】
第1クロスフローファン40は、アシストファン30、31よりも正面側に設けられている。第2クロスフローファン41は、アシストファン30、31よりも正面側であって、第1クロスフローファン40の上側に設けられている。第3クロスフローファン42は、アシストファン30、31よりも背面側に設けられている。第4クロスフローファン43は、アシストファン30、31よりも背面側であって、第3クロスフローファン42の上側に設けられている。
【0024】
筐体10は、下面吸気口12a、背面吸気口14a、および側面吸気口15a(
図6)からアシストファン30、31へ至る上流流路10aと、アシストファン30、31から第1排気口11aへ至る第1下流流路10bと、アシストファン30、31から第2排気口11bへ至り第1下流流路10bは異なる第2下流流路10cと、アシストファン30、31から第2排気口11bへ至る第3下流流路10dと、アシストファン30、31から第2排気口11bへ至り第3下流流路10dとは異なる第4下流流路10eとを有する。
【0025】
第1下流流路10bは、空気がアシストファン30、31から正面側へ向かい第1クロスフローファン40を通過して上方へ向かい第1排気口11aへ至る流路である。第2下流流路10cは、空気がアシストファン30、31から上方へ向かい第2クロスフローファン41通過して上方へ向かい第2排気口11bへ至る流路である。第3下流流路10dは、空気がアシストファン30、31から背面側へ向かい第3クロスフローファン42を通過して上方へ向かい第2排気口11bへ至る流路である。第4下流流路10eは、空気がアシストファン30、31から上方へ向かい第4クロスフローファン43を通過して上方へ向かい第2排気口11bへ至る流路である。
【0026】
第1クロスフローファン40は、第1下流流路10bに配置されている。第2クロスフローファン41は、第2下流流路10cに配置されている。第3クロスフローファン42は、第3下流流路10dに配置されている。第4クロスフローファン43は、第4下流流路10eに配置されている。このように、本実施形態では、1つの下流流路に対し1つのクロスフローファンが配置されている。
【0027】
制御基板50、スイッチング電源60、およびセンサ70は、筐体10の下側部の正面側に設けられている。センサ70は、埃および臭いを検知する。制御基板50は、例えば、センサ70の検出した埃または臭いの値が、閾値以上になると各クロスフローファン40~43の回転数を増大させ、閾値未満になると各クロスフローファン40~43の回転数を減少させる。
【0028】
次に、空気清浄機1における集塵、除菌、および脱臭動作について説明する。
【0029】
ユーザがスイッチ13Aをオンすることにより、電力がスイッチング電源60を介して、制御基板50へ供給され、制御基板50により、アシストファン30、31、および、第1クロスフローファン40~43の回転が開始される。アシストファン30、31が回転することにより、下面吸気口12a、背面吸気口14a、および側面吸気口15aから空気が吸い込まれて、集塵フィルタ20により空気中の埃が捕獲される。
【0030】
集塵フィルタ20を通過した空気は、アシストファン30、31の上側へ流入し、第1~第4下流流路10b~10eに配置された第1~第4クロスフローファン40~43に吸い込まれる。第1~第4クロスフローファン40~43に吸い込まれた空気中の臭い成分が、ファン表面の光触媒に接触し吸着され、光触媒の触媒作用により分解される。また、光源からの光が、第1~第4クロスフローファン40~43の表面に照射されることで、活性酸素が生成され、当該活性酸素により空気中を浮遊するウイルスおよび細菌のような有機物質が無害化される。集塵、除菌および脱臭された空気は、上方へ流れ、第1排気口11aおよび第2排気口11bから上方へ排出される。
【0031】
以上のように、本実施形態の空気清浄機1は、吸気口(下面吸気口12a、背面吸気口14a、および側面吸気口15a)と、排気口(第1排気口11aおよび第2排気口11b)と、吸気口から排気口まで空気が流れる流路(上流流路10aおよび第1~第4下流流路10b~10e)とを有する筐体10と、流路上に配置された集塵フィルタ20と、集塵フィルタ20に対し空気の流れ方向の下流側に配置され、表面に光触媒を担持し、光触媒へ光を照射する光源を有するクロスフローファン(第1~第4クロスフローファン40~43)と、空気の流れ方向において集塵フィルタ20とクロスフローファンとの間に配置されたアシストファン30、31とを備える。
【0032】
かかる構成によれば、集塵機能を追加するために集塵フィルタ20を設けたとしても、アシストファン30、31により集塵フィルタ20による圧力の損失を補うことができるので、第1~第4クロスフローファン40~43の風量の低下を防止できる。このため、集塵、除菌および脱臭に関し十分な性能を有する空気清浄機1を提供できる。
【0033】
流路は、吸気口からアシストファン30、31へ至る上流流路10aと、アシストファン30、31から第1排気口11aへ至る第1下流流路10bと、アシストファン30、31から第2排気口11bへ至り第1下流流路10bとは異なる第2下流流路10cと、を有し、クロスフローファンは、第1クロスフローファン40および第2クロスフローファン41を有し、第1クロスフローファン40は、第1下流流路10bに配置され、第2クロスフローファン41は、第2下流流路10cに配置されている。
【0034】
かかる構成によれば、アシストファン30、31から第1排気口11aへ至る流路が2本であるので、排出風量を増加させることができ、オフィス、会議室等の空間を除菌、脱臭、集塵可能な空気清浄機1を提供することができる。
【0035】
排気口は、第1排気口11aおよび第2排気口11bを有し、第1下流流路10bおよび第2下流流路10cは、アシストファン30、31から第1排気口11aへ至るように構成され、流路は、アシストファン30、31から第2排気口11bへ至る第3下流流路10dと、アシストファン30、31から第2排気口11bへ至り第3下流流路10dとは異なる第4下流流路10eと、を有し、クロスフローファンは、第3クロスフローファン42および第4クロスフローファン42をさらに有し、第3クロスフローファン42は第3下流流路10dに配置され、第4クロスフローファン43は第4下流流路10eに配置されている。
【0036】
かかる構成によれば、アシストファン30、31から第2排気口11bへ至る流路が2本であり、排出のための流路がさらに増えるので、排出風量をさらに増加させることができる。このため、オフィス、会議室等の広い空間を除菌、脱臭、集塵可能な空気清浄機1を提供することができる。
【0037】
筐体は、Z方向に互いに対向する上面部11および下面部12と、操作部13Bを有する正面部13と、正面部13の反対側に位置する背面部14と、X方向に互いに対向する一対の側面部15と、下面部12に設けられた4本の脚部16と、を備え、第1排気口11aおよび第2排気口11bは、上面部11に形成され、吸気口(下面吸気口12a、背面吸気口14a、および側面吸気口15a)は、下面部12、各側面部15の下面部12の近傍部分、および背面部14の下面部12の近傍部分に形成されている。
【0038】
かかる構成によれば、吸気風量を十分に確保することができるので、オフィス、会議室等の広い空間を除菌、脱臭、集塵可能な空気清浄機1を提供することができる。
【0039】
アシストファン30、31は、集塵フィルタ20を覆うように複数設けられているので、集塵フィルタ20による圧力の損失を十分に補うことができ、かつ集塵機能を向上させることができる。
【0040】
下面吸気口12aが形成された下面部12には、複数(4本)の脚部が設けられているので、下面部12を空気清浄機1の設置される床から遠ざけることができ、空気清浄機1が床上のゴミの吸い込むのを抑制することができる。
複数のガイド部17により、アシストファン30、31から第1排気口13cへ至る第1下流流路10fと、アシストファン30、31から第2排気口14bへ至る第2下流流路10gとが形成される。
第1下流流路10fは、空気がアシストファン30、31から正面側へ向かい第1クロスフローファン40を通過して上方へ向かい第1排気口13cへ至る流路である。第2下流流路10gは、空気がアシストファン30、31から背面側へ向かい第3クロスフローファン42を通過して上方へ向かい第2排気口14bへ至る流路である。
第1、第2クロスフローファン40、41は、第1下流流路10fに配置されている。第2クロスフローファン41は、第1クロスフローファン40に対し空気の流れ方向の下流側(上側)に配置されている。第3、第4クロスフローファン42、43は、第2下流流路10gに配置されている。第4クロスフローファン43は、第3クロスフローファン42に対し空気の流れ方向の下流側(上側)に配置されている。このように、本実施形態では、1つの下流流路に対し2つのクロスフローファンが配置されている。
本実施例の空気清浄機101では、集塵フィルタ20を通過した空気は、アシストファン30、31の上側へ流入し、第1下流流路10fに配置された第1、第2クロスフローファン40、41と、第2下流流路10gに配置された第3、第4クロスフローファン42、43とに吸い込まれる。よって、第1下流流路10fへ流れ込んだ空気は、第1、第2クロスフローファン40、41により除菌および脱臭され、第2下流流路10gへ流れ込んだ空気は、第3、第4クロスフローファン42、43により除菌および脱臭される。このため、空気清浄機101では、除菌および脱臭効果をより向上させることができる。また、各下流流路10f、10gへ流れ込んだ空気は、2つのクロスフローファンを介して排出されるので、排出圧力を増加させることができる。