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特開2022-96658燃料電池システム、電力管理サーバ、電力管理システム及び電力管理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022096658
(43)【公開日】2022-06-29
(54)【発明の名称】燃料電池システム、電力管理サーバ、電力管理システム及び電力管理方法
(51)【国際特許分類】
   H02J 13/00 20060101AFI20220622BHJP
   H01M 8/0432 20160101ALI20220622BHJP
   H01M 8/04858 20160101ALI20220622BHJP
   H01M 8/04313 20160101ALI20220622BHJP
   H01M 8/04694 20160101ALI20220622BHJP
   F24D 18/00 20220101ALI20220622BHJP
   H02J 3/38 20060101ALI20220622BHJP
   F24D 101/30 20220101ALN20220622BHJP
【FI】
H02J13/00 311A
H01M8/0432
H01M8/04858
H01M8/04313
H01M8/04694
F24D18/00
H02J13/00 301A
H02J3/38 170
F24D101:30
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022034707
(22)【出願日】2022-03-07
(62)【分割の表示】P 2018121624の分割
【原出願日】2018-06-27
(71)【出願人】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001106
【氏名又は名称】キュリーズ特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】合川 真史
(57)【要約】
【課題】 貯湯タンクの湯量又は湯温を直接的に取得することができなくても、燃料電池システムを適切に制御することを可能とする燃料電池システム、電力管理サーバ、電力管理システム及び電力管理方法を提供する。
【解決手段】 電力管理サーバによって制御され、貯湯タンクと併設される燃料電池システムは、前記貯湯タンクへの水を導く熱交換出口と、前記貯湯タンクからの水を導く熱交換入口と、前記電力管理サーバにメッセージを送信する通信部とを備える。前記通信部は、少なくとも前記熱交換入口の温度から導き出される第1情報要素を含む前記メッセージを送信する。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
貯湯タンクと併設される燃料電池システムを制御する電力管理サーバであって、
前記燃料電池システムからメッセージを受信する通信部と、
前記メッセージに基づいて前記燃料電池システムを制御する制御部とを備え、
前記通信部は、少なくとも前記貯湯タンクから前記燃料電池システムへの水を導く熱交換入口の温度から導き出される第1情報要素を含む前記メッセージを受信し、
前記制御部は、前記第1情報要素に基づいて前記燃料電池システムの出力電力を増大する余地があるか否かを判定する、電力管理サーバ。
【請求項2】
前記制御部は、前記貯湯タンクの湯量又は湯温が閾値よりも小さいと推定される場合に、前記燃料電池システムの出力電力を増大する制御を行う、請求項1に記載の電力管理サーバ。
【請求項3】
前記第1情報要素が前記熱交換入口の温度を示す情報要素を含む場合において、前記制御部は、前記熱交換入口の温度が閾値よりも小さい場合に、前記貯湯タンクの湯量又は湯温が所定値よりも小さいと推定する、請求項2に記載の電力管理サーバ。
【請求項4】
前記第1情報要素が、前記熱交換出口の温度及び前記熱交換入口の温度を示す情報要素、若しくは、前記熱交換出口の温度と前記熱交換入口の温度との差異を示す情報要素、を含む場合において、前記制御部は、前記熱交換出口の温度と前記熱交換入口の温度との差異が閾値よりも大きい場合に、前記貯湯タンクの湯量又は湯温が所定値よりも小さいと推定する、請求項2に記載の電力管理サーバ。
【請求項5】
前記制御部は、前記貯湯タンクの湯量又は湯温が閾値よりも大きいと推定される場合に、前記燃料電池システムの出力電力を増大する制御を行わない、請求項1から4のいずれか一項に記載の電力管理サーバ。
【請求項6】
前記第1情報要素が、前記熱交換入口の温度を示す情報要素、若しくは、前記熱交換出口の温度と前記熱交換入口の温度との差異を示す情報要素、を含む場合において、前記制御部は、前記熱交換入口の温度が閾値よりも大きい場合に、前記貯湯タンクの湯量又は湯温が所定値よりも大きいと推定する、請求項5に記載の電力管理サーバ。
【請求項7】
前記第1情報要素が前記熱交換出口の温度及び前記熱交換入口の温度を示す情報要素を含む場合において、前記制御部は、前記熱交換出口の温度と前記熱交換入口の温度との差異が閾値よりも小さい場合に、前記貯湯タンクの湯量又は湯温が所定値よりも大きいと推定する、請求項5に記載の電力管理サーバ。
【請求項8】
前記制御部は、前記貯湯タンクの湯の使用量が多いと推定される場合に、前記燃料電池システムの出力電力を増大する制御を行う、請求項1に記載の電力管理サーバ。
【請求項9】
前記制御部は、前記第1情報要素が前記熱交換出口の温度と前記熱交換入口の温度との差異の時間変化量を示す情報要素を含む場合において、前記時間変化量が閾値よりも大きい場合に、前記貯湯タンクの湯の使用量が多いと推定する、請求項8に記載の電力管理サーバ。
【請求項10】
前記制御部は、前記貯湯タンクの湯量の使用量が少ないと推定される場合に、前記燃料電池システムの出力電力を増大する制御を行わない、請求項1、8又は9に記載の電力管理サーバ。
【請求項11】
前記制御部は、前記第1情報要素が前記熱交換出口の温度と前記熱交換入口の温度との差異の時間変化量を示す情報要素を含む場合において、前記時間変化量が閾値よりも小さい場合に、前記貯湯タンクの湯の使用量が少ないと推定する、請求項10に記載の電力管理サーバ。
【請求項12】
前記通信部が前記燃料電池システムの発電効率及び前記燃料電池システムの排熱回収効率の少なくともいずれか1つを示す第2情報要素を含むメッセージを受信する場合において、前記制御部は、前記第2情報要素に基づいて前記燃料電池システムの出力電力を増大する余地があるか否かを判定する、電力管理サーバ。
【請求項13】
電力管理サーバによって制御され、貯湯タンクと併設される燃料電池システムであって、
前記貯湯タンクへの水を導く熱交換出口と、
前記貯湯タンクからの水を導く熱交換入口と、
前記電力管理サーバにメッセージを送信する通信部とを備え、
前記通信部は、少なくとも前記熱交換入口の温度から導き出される第1情報要素を含む前記メッセージを送信し、
前記電力管理サーバでは、前記第1情報要素に基づいて、前記燃料電池システムの出力電力を増大する余地があるか否かが判定される、燃料電池システム。
【請求項14】
貯湯タンクと併設される燃料電池システムと、
前記燃料電池システムを制御する電力管理サーバとを備え、
前記燃料電池システムは、
前記貯湯タンクへの水を導く熱交換出口と、
前記貯湯タンクからの水を導く熱交換入口とを備え、
前記燃料電池システムは、少なくとも前記熱交換入口の温度から導き出される第1情報要素を含むメッセージを前記電力管理サーバに送信し、
前記電力管理サーバは、前記第1情報要素に基づいて前記燃料電池システムの出力電力を増大する余地があるか否かを判定する、電力管理システム。
【請求項15】
貯湯タンクと併設される燃料電池システムを電力管理サーバが制御する電力管理方法であって、
前記燃料電池システムから前記電力管理サーバに対して、少なくとも前記貯湯タンクから前記燃料電池システムへの水を導く熱交換入口の温度から導き出される第1情報要素を含むメッセージを送信するステップと、
前記電力管理サーバが、前記第1情報要素に基づいて前記燃料電池システムの出力電力を増大する余地があるか否かを判定するステップとを備える電力管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池システム、電力管理サーバ、電力管理システム及び電力管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電力系統の電力需給バランスを維持するために、蓄電装置を分散電源として用いる技術(例えば、VPP(Virtual Power Plant)が知られている(例えば、特許文献1、2))。さらには、VPPなどで用いる分散電源として、燃料電池システムを用いることも考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2015/041010号パンフレット
【特許文献2】国際公開第2016/084396号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述した燃料電池システムは、湯を蓄積する貯湯タンクと併設されるケースがあり、燃料電池システムの排熱によって、貯湯タンクの湯量の増大又は貯湯タンクの湯温の上昇が行われる。一般的には、燃料電池システム及び貯湯タンクは別々の装置であり、燃料電池システムは、貯湯タンクの湯量又は湯温を把握しておらず、貯湯タンクの湯量又は湯温を電力管理サーバに通知することもできない。
【0005】
このような背景下においては、電力管理サーバは、貯湯タンクの湯量又は湯温を用いずに燃料電池システムを制御するが、貯湯タンクの湯量又は湯温が考慮されないと、以下に示すような問題が生じる。例えば、貯湯タンクの湯量又は湯温の制約がある場合には、湯量又は湯温が上限に達していると、燃料電池システムの出力電力を増大できないケースが考えられる。一方で、貯湯タンクの湯量又は湯温の制約がない場合には、湯量又は湯温を減少しながら燃料電池システムの出力電力を増大することは可能であるものの、燃料電池システムの排熱回収効率が低下してしまう。
【0006】
そこで、本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、貯湯タンクの湯量又は湯温を直接的に取得することができなくても、燃料電池システムを適切に制御することを可能とする燃料電池システム、電力管理サーバ、電力管理システム及び電力管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の特徴において、電力管理サーバによって制御され、貯湯タンクと併設される燃料電池システムは、前記貯湯タンクへの水を導く熱交換出口と、前記貯湯タンクからの水を導く熱交換入口と、前記電力管理サーバにメッセージを送信する通信部とを備える。前記通信部は、少なくとも前記熱交換入口の温度から導き出される第1情報要素を含む前記メッセージを送信する。
【0008】
第2の特徴において、貯湯タンクと併設される燃料電池システムを制御する電力管理サーバは、前記燃料電池システムからメッセージを受信する通信部と、前記メッセージに基づいて前記燃料電池システムを制御する制御部とを備える。前記通信部は、少なくとも前記貯湯タンクから前記燃料電池システムへの水を導く熱交換入口の温度から導き出される第1情報要素を含む前記メッセージを受信する。
【0009】
第3の特徴において、電力管理システムは、貯湯タンクと併設される燃料電池システムと、前記燃料電池システムを制御する電力管理サーバとを備える。前記燃料電池システムは、前記貯湯タンクへの水を導く熱交換出口と、前記貯湯タンクからの水を導く熱交換入口とを備える。前記燃料電池システムは、少なくとも前記熱交換入口の温度から導き出される第1情報要素を含むメッセージを前記電力管理サーバに送信する。前記電力管理サーバは、前記メッセージに基づいて前記燃料電池システムを制御する。
【0010】
第4の特徴において、貯湯タンクと併設される燃料電池システムを電力管理サーバが制御する電力管理方法は、前記燃料電池システムから前記電力管理サーバに対して、少なくとも前記貯湯タンクから前記燃料電池システムへの水を導く熱交換入口の温度から導き出される第1情報要素を含むメッセージを送信するステップと、前記電力管理サーバが、前記メッセージに基づいて前記燃料電池システムを制御するステップとを備える。
【発明の効果】
【0011】
一態様によれば、貯湯タンクの湯量又は湯温を直接的に取得することができなくても、燃料電池システムを適切に制御することを可能とする燃料電池システム、電力管理サーバ、電力管理システム及び電力管理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、実施形態に係る電力管理システム100を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る燃料電池システム310を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る貯湯タンク160を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る電力管理サーバ200を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る第1情報要素を示す図である。
図6図6は、実施形態に係る電力管理方法を示す図である。
図7図7は、変更例1に係る第2情報要素を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下において、実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。
【0014】
但し、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なる場合があることに留意すべきである。従って、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係又は比率が異なる部分が含まれている場合があることは勿論である。
【0015】
[実施形態]
(電力管理システム)
以下において、実施形態に係る電力管理システムについて説明する。図1に示すように、電力管理システム100は、電力管理サーバ200と、施設300とを有する。図1では、施設300として、施設300A~施設300Cが例示されている。
【0016】
各施設300は、電力系統110に接続される。以下において、電力系統110から施設300への電力の流れを潮流と称し、施設300から電力系統110への電力の流れを逆潮流と称する。
【0017】
電力管理サーバ200及び施設300は、ネットワーク120に接続されている。ネットワーク120は、電力管理サーバ200と施設300との間の回線を提供すればよい。例えば、ネットワーク120は、インターネットであってもよい。ネットワーク120は、VPN(Virtual Private Network)などの専用回線であってもよい。
【0018】
電力管理サーバ200は、例えば、発電事業者、送配電事業者、小売事業者、リソースアグリゲータなどの電力事業者によって管理されるサーバである。リソースアグリゲータは、VPP(Virtual Power Plant)において、発電事業者、送配電事業者及び小売事業者などに対して電力系統110の電力管理(潮流量の制御、逆潮流量の制御など)を請け負う電力事業者である。電力管理サーバ200の詳細については後述する(図4を参照)。
【0019】
ここで、電力管理サーバ200は、施設300に設けられるEMS320に対して、施設300に設けられる分散電源に対する制御を指示する制御メッセージを送信してもよい。例えば、電力管理サーバ200は、潮流の制御を要求する潮流制御メッセージ(例えば、DR;Demand Response)を送信してもよく、逆潮流の制御を要求する逆潮流制御メッセージを送信してもよい。さらに、電力管理サーバ200は、分散電源の動作状態を制御する電源制御メッセージを送信してもよい。潮流又は逆潮流の制御度合いは、絶対値(例えば、○○kW)で表されてもよく、相対値(例えば、○○%)で表されてもよい。或いは、潮流又は逆潮流の制御度合いは、2以上のレベルで表されてもよい。潮流又は逆潮流の制御度合いは、現在の電力需給バランスによって定められる電力料金(RTP;Real Time Pricing)によって表されてもよく、過去の電力需給バランスによって定められる電力料金(TOU;Time Of Use)によって表されてもよい。
【0020】
施設300は、燃料電池システム310及びEMS320を有する。燃料電池システム310は、ガスなどの燃料を用いて発電を行う設備を含む。燃料電池システム310の詳細については後述する(図2を参照)。EMS320は、施設300に設けられる設備を制御する設備(Energy Management System)である。
【0021】
施設300は、電力を消費する負荷設備を有していてもよい。負荷設備は、例えば、空調設備、照明設備、AV(Audio Visual)設備などである。施設300は、燃料電池システム310以外の分散電源を有していてもよい。分散電源は、例えば、太陽光、風力又は地熱などの自然エネルギーを利用して発電を行う設備を含んでもよく、蓄電池設備を含んでもよい。
【0022】
実施形態において、電力管理サーバ200とEMS320との間の通信は、第1プロトコルに従って行われてもよい。一方で、EMS320と燃料電池システム310との間の通信は、第1プロトコルとは異なる第2プロトコルに従って行われてもよい。例えば、第1プロトコルとしては、Open ADR(Automated Demand Response)に準拠するプロトコル、或いは、独自の専用プロトコルを用いることができる。例えば、第2プロトコルは、ECHONET Lite(登録商標。以下同じ。)に準拠するプロトコル、SEP(Smart Energy Profile)2.0、KNX、或いは、独自の専用プロトコルを用いることができる。なお、第1プロトコルと第2プロトコルは異なっていればよく、例えば、両方が独自の専用プロトコルであっても異なる規則で作られたプロトコルであればよい。
【0023】
(燃料電池システム)
以下において、実施形態に係る燃料電池システムについて説明する。図2は、実施形態に係る燃料電池システム310を示す図である。燃料電池システム310は、少なくとも燃料電池設備150を含む。燃料電池システム310は、貯湯タンク160と併設されている。ここでは、燃料電池システム310は、燃料電池設備150を含み、貯湯タンク160と併設されるコジェネレーションシステムであるものとして説明を続ける。
【0024】
燃料電池設備150は、ガスなどの燃料を用いて発電を行う設備である。具体的には、図2に示すように、燃料電池設備150は、燃料電池151と、PCS152と、ブロワ153と、脱硫器154と、着火ヒータ155と、ラジエータ156と、制御基板157と、熱交換出口158Aと、熱交換入口158Bとを有する。
【0025】
燃料電池151は、燃料を用いて発電を行う設備である。具体的には、燃料電池151は、改質器151Aと、セルスタック151Bとを有する。
【0026】
改質器151Aは、後述する脱硫器154によって付臭剤が除去された燃料から改質ガスを生成する。改質ガスは、水素及び一酸化炭素によって構成されるガスである。
【0027】
セルスタック151Bは、後述するブロワ153から供給される空気(酸素)と改質ガスとの化学反応によって発電する。具体的には、セルスタック151Bは、複数のセルがスタックされた構造を有する。各セルは、燃料極と空気極との間に電解質が挟み込まれた構造を有する。燃料極には、改質ガス(水素)が供給され、空気極には、空気(酸素)が供給される。電解質において改質ガス(水素)及び空気(酸素)の化学反応が生じて、電力(DC電力)及び熱が生成される。
【0028】
PCS152は、燃料電池151から出力されたDC電力をAC電力に変換する設備(Power Conditioning System)である。
【0029】
ブロワ153は、燃料電池151(セルスタック151B)に空気を供給する。ブロワ153は、例えば、ファンによって構成される。ブロワ153は、セルスタック151Bの温度が許容温度の上限を超えないようにセルスタック151Bを冷却する。
【0030】
脱硫器154は、外部から供給される燃料に含まれる付臭剤を除去する。燃料は、都市ガスであってもよく、プロパンガスであってもよい。
【0031】
着火ヒータ155は、セルスタック151Bで化学反応しなかった燃料(以下、未反応燃料)に着火し、セルスタック151Bの温度を高温に維持するヒータである。すなわち、着火ヒータ155は、セルスタック151Bを構成する各セルの開口から漏れる未反応燃料に着火する。着火ヒータ155は、未反応燃料が燃焼していないケース(例えば、燃料電池設備150の起動時)において、未反応燃料に着火すればよいことに留意すべきである。そして、未反応ガスの燃焼が開始した後においては、セルスタック151Bから僅かずつ溢れ出る未反応燃料が燃焼し続けることによって、セルスタック151Bの温度が高温に維持される。
【0032】
ラジエータ156は、セルスタック151Bの温度が許容温度の上限を超えないようにセルスタック151Bを冷却してもよい。貯湯タンク160から燃料電池設備150に流れる水(復路)の温度が許容温度の上限を超えないように水(復路)を冷却してもよい。
【0033】
制御基板157は、燃料電池151、PCS152、ブロワ153、脱硫器154、着火ヒータ155及び制御基板157を制御する回路を搭載する基板である。
【0034】
熱交換出口158Aは、貯湯タンク160への水(水(往路)とも称する)を導く口である。熱交換出口158Aは、後述する還流管161と接続される。
【0035】
熱交換入口158Bは、貯湯タンク160からの水(水(復路)とも称する)を導く口である。熱交換入口158Bは、後述する還流管162と接続される。
【0036】
改質器151A、ブロワ153、脱硫器154、着火ヒータ155及び制御基板157は、セルスタック151Bの動作を補助する補機の一例である。また、PCS152の一部を補機として扱ってもよい。
【0037】
燃料電池システム310の動作状態は、発電中状態、停止中状態、起動中状態、停止動作中状態、アイドル中状態などを含む。例えば、動作状態は、ECHONET Liteにおいて発電動作状態と称されてもよい。
【0038】
発電中状態は、燃料電池151による発電が行われている状態である。起動中状態は、停止中状態から発電中状態に至る状態である。停止中状態は、燃料電池151の動作が停止している状態である。停止動作中状態は、発電中状態から停止中状態に至る状態である。アイドル中状態は、燃料電池システム310から電力が出力されていないが、セルスタック151Bの温度が所定温度に維持される状態である。所定温度は、発電中状態におけるセルスタック151Bの発電温度(例えば、650℃~1000℃)と同程度であってもおく、発電温度よりも低い温度(例えば、450℃~600℃)であってもよい。アイドル中状態において、補機の電力は、燃料電池151から出力される電力によって賄われてもよく、他の分散電源(例えば、自然エネルギーを利用して発電を行う設備又は蓄電池設備)から供給される電力によって賄われてもよく、電力系統110から供給される電力によって賄われてもよい。
【0039】
図2に示す例では、制御基板157は、燃料電池設備150に設けられる。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。燃料電池システム310は、ユーザ操作を受け付けるリモートコントローラを含み、制御基板157は、リモートコントローラに設けられてもよい。或いは、制御基板157が有する機能は、燃料電池設備150に設けられる基板及びリモートコントローラの双方によって実現されてもよい。
【0040】
貯湯タンク160は、図2及び図3に示すように、還流管161及び還流管162によって燃料電池設備150と連結される。還流管161は、燃料電池設備150の排熱によって温められる水(往路)の流路を形成する。還流管161は、貯湯タンク160から燃料電池設備150に供給される水(復路)の流路を形成する。貯湯タンク160は、給湯口163及び給水口164を有する。給湯口163は、貯湯タンク160から湯を取り出すための口である。給水口164は、貯湯タンク160に水を供給するための口である。給湯口163から湯が取り出された場合に、給水口164から水が供給される。
【0041】
例えば、図3に示すように、貯湯タンク160の上部には、還流管161及び給湯口163が設けられており、比較的に高温の水が貯留される。一方で、貯湯タンク160の下部には、還流管162及び給水口164が設けられており、比較的に低温の水が貯留される。
【0042】
実施形態において、燃料電池設備150は、貯湯タンク160と通信を行う機能を有しておらず、貯湯タンク160の湯量又は湯温を把握していない。このような前提下において、燃料電池設備150の制御基板157は、通信モジュールを有しており、電力管理サーバ200にメッセージを送信する通信部を構成する。制御基板157は、EMS320を経由してメッセージを電力管理サーバ200に送信してもよい。制御基板157は、少なくとも熱交換入口158Bの温度から導き出される第1情報要素を含むメッセージを送信する。
【0043】
(電力管理サーバ)
以下において、実施形態に係る電力管理サーバについて説明する。図4に示すように、電力管理サーバ200は、管理部210と、通信部220と、制御部230とを有する。電力管理サーバ200は、VTN(Virtual Top Node)の一例である。
【0044】
管理部210は、不揮発性メモリ又は/及びHDDなどの記憶媒体によって構成されており、電力管理サーバ200によって管理される施設300に関するデータを記憶する。電力管理サーバ200によって管理される施設300は、電力事業者と契約を有する施設300であってもよい。例えば、施設300に関するデータは、電力系統110から施設300に供給される需要電力であってもよい。施設300に関するデータは、施設300に設けられる燃料電池システム310の種別、施設300に設けられる燃料電池システム310のスペックなどであってもよい。スペックは、燃料電池システム310の定格発電電力(W)などであってもよい。さらに、施設300に関するデータは、貯湯タンク160の容量を含んでもよい。
【0045】
通信部220は、通信モジュールによって構成されており、ネットワーク120を介してEMS320と通信を行う。通信部220は、上述したように、第1プロトコルに従って通信を行う。例えば、通信部220は、第1プロトコルに従って第1メッセージをEMS320に送信する。通信部220は、第1プロトコルに従って第1メッセージ応答をEMS320から受信する。ここで、通信部220は、発電量データをEMS320から受信する。通信部220は、発電量データを定期的にEMS320から受信してもよい。
【0046】
実施形態において、通信部220は、少なくとも熱交換入口158Bの温度から導き出される第1情報要素を含むメッセージを燃料電池システム310から受信する。通信部220は、EMS320を介して第1情報要素を含むメッセージを燃料電池システム310から受信してもよい。
【0047】
図5に示すように、第1情報要素は、熱交換入口158Bの温度を示す情報要素であってもよい。或いは、第1情報要素は、熱交換入口158Bの温度及び熱交換出口158Aの温度を示す情報要素であってもよい。第1情報要素は、熱交換出口158Aの温度と熱交換入口158Bの温度との差異を示す情報要素であってもよい。第1情報要素は、熱交換出口158Aの温度と熱交換入口158Bの温度との差異の時間変化量を示す情報要素であってもよい。
【0048】
制御部230は、メモリ及びCPUなどによって構成されており、電力管理サーバ200に設けられる各構成を制御する。例えば、制御部230は、制御メッセージの送信によって、施設300に設けられるEMS320に対して、施設300に設けられる燃料電池システム310に対する制御を指示する。制御メッセージは、上述したように、潮流制御メッセージであってもよく、逆潮流制御メッセージであってもよく、電源制御メッセージであってもよい。
【0049】
実施形態において、制御部230は、第1情報要素を含むメッセージに基づいて、燃料電池システム310を制御する。具体的には、制御部230は、第1情報要素に基づいて、燃料電池システム310の出力電力を増大する余地があるか否かを判定し、判定結果に基づいて、燃料電池システム310を制御する。例えば、制御部230は、貯湯タンク160の湯量又は湯温が閾値よりも小さいと推定される場合に、燃料電池システム310の出力電力を増大する制御を行ってもよい。燃料電池システム310を制御する。制御部230は、貯湯タンク160の湯の使用量が多いと推定される場合に、燃料電池システム310の出力電力を増大する制御を行ってもよい。一方で、制御部230は、貯湯タンク160の湯量又は湯温が閾値よりも大きいと推定される場合に、燃料電池システム310の出力電力を増大する制御を行わなくてもよい。燃料電池システム310を制御する。制御部230は、貯湯タンク160の湯量の使用量が少ないと推定される場合に、燃料電池システム310の出力電力を増大する制御を行わなくてもよい。
【0050】
このようなケースにおいて、制御部230は、燃料電池システム310の現在発電電力が閾値(例えば、定格発電電力)に達している場合に、燃料電池システム310の出力電力を増大する制御を行わずに、燃料電池システム310の現在発電電力が閾値よりも小さい場合に、燃料電池システム310の出力電力を増大する制御を行ってもよい。燃料電池システム310の現在発電電力は、瞬時発電電力計測値又は瞬時ガス消費量計測値に基づいて推定されてもよい。現在発電電力、瞬時発電電力計測値及び瞬時ガス消費量計測値の少なくともいずれか1つを示す情報要素を含むメッセージは、燃料電池システム310から電力管理サーバ200に送信されてもよい。
【0051】
(1)熱交換入口158Bの温度
第1情報要素が熱交換入口158Bの温度を示す情報要素を含む場合において、制御部230は、熱交換入口158Bの温度に基づいて、貯湯タンク160の湯量又は湯温を推定する。例えば、制御部230は、熱交換入口158Bの温度が閾値よりも小さい場合に、貯湯タンク160の湯量又は湯温が所定値よりも小さいと推定し、燃料電池システム310の出力電力を増大する余地が大きいと判定する。一方で、制御部230は、熱交換入口158Bの温度と閾値よりも大きい場合に、貯湯タンク160の湯量又は湯温が所定値よりも大きいと推定し、燃料電池システム310の出力電力を増大する余地が小さいと判定する。制御部230は、熱交換入口158Bの温度と2以上の閾値とを比較することによって、燃料電池システム310の出力電力を増大する余地を2以上の段階で判定してもよい。
【0052】
このようなケースにおいて、制御部230は、貯湯タンク160の容量に基づいて、上述した閾値を設定してもよい。熱交換入口158Bの温度と貯湯タンク160の湯量又は湯温との関係は、貯湯タンク160の容量と相関を有するためである。
【0053】
(2)熱交換入口158Bの温度及び熱交換出口158Aの温度
第1情報要素が熱交換入口158Bの温度及び熱交換出口158Aの温度を示す情報要素を含む場合において、制御部230は、熱交換出口158Aの温度と熱交換入口158Bの温度との差異に基づいて、貯湯タンク160の湯量又は湯温を推定する。例えば、制御部230は、上述した差異が閾値よりも大きい場合に、貯湯タンク160の湯量又は湯温が所定値よりも小さいと推定し、燃料電池システム310の出力電力を増大する余地が大きいと判定する。一方で、制御部230は、上述した差異が閾値よりも小さい場合に、貯湯タンク160の湯量又は湯温が所定値よりも大きいと推定し、燃料電池システム310の出力電力を増大する余地が小さいと判定する。制御部230は、上述した差異と2以上の閾値とを比較することによって、燃料電池システム310の出力電力を増大する余地を2以上の段階で判定してもよい。
【0054】
このようなケースにおいて、制御部230は、貯湯タンク160の容量に基づいて、上述した閾値を設定してもよい。上述した差異と貯湯タンク160の湯量又は湯温との関係は、貯湯タンク160の容量と相関を有するためである。
【0055】
(3)熱交換出口158Aの温度と熱交換入口158Bの温度との差異
第1情報要素が熱交換出口158Aの温度と熱交換入口158Bの温度との差異を含む場合において、制御部230は、(2)と同様の手順で貯湯タンク160の湯量又は湯温を推定し、燃料電池システム310の出力電力を増大する余地があるか否かを判定してもよい。
【0056】
(4)熱交換出口158Aの温度と熱交換入口158Bの温度との差異の時間変化量
第1情報要素が熱交換出口158Aの温度と熱交換入口158Bの温度との差異の時間変化量である場合には、制御部230は、熱交換出口158Aの温度と熱交換入口158Bの温度との差異の時間変化量に基づいて、貯湯タンク160の湯の使用状況を推定する。例えば、制御部230は、上述した時間変化量が閾値よりも大きい場合に、貯湯タンク160の湯の使用量が多いと推定し、燃料電池システム310の出力電力を増大する余地が大きいと判定する。一方で、制御部230は、上述した時間変化量が閾値よりも小さい場合に、貯湯タンク160の湯の使用量が少ないと推定し、燃料電池システム310の出力電力を増大する余地が小さいと判定する。制御部230は、上述した時間変化量と2以上の閾値とを比較することによって、燃料電池システム310の出力電力を増大する余地を2以上の段階で判定してもよい。
【0057】
このようなケースにおいて、制御部230は、貯湯タンク160の容量に基づいて、上述した閾値を設定してもよい。上述した時間変化量と貯湯タンク160の使用状況との関係は、貯湯タンク160の容量と相関を有するためである。
【0058】
ここで、第1情報要素を含むメッセージを定期的に受信する場合においては、上述した時間変化量は、(2)又は(3)のケースでも取得可能であることに留意すべきである。
【0059】
(電力管理方法)
以下において、実施形態に係る電力管理方法について説明する。図6では、電力系統110の電力需給バランスの逼迫などの要因から、燃料電池システム310の出力電力を増大するニーズがあるケースが想定されている。
【0060】
図6に示すように、ステップS11において、燃料電池システム310は、第1情報要素を含むメッセージを電力管理サーバ200に送信する。燃料電池システム310は、第1情報要素を含むメッセージを電力管理サーバ200に定期的に送信してもよい。第1情報要素は、図5で例示した通りである。
【0061】
ステップS12において、電力管理サーバ200は、第1情報要素に基づいて、燃料電池システム310の出力電力を増大する余地があるか否かを判定する。
【0062】
ステップS13において、電力管理サーバ200は、判定結果に基づいて、燃料電池システム310を制御するための制御メッセージを燃料電池システム310に送信する。例えば、電力管理サーバ200は、燃料電池システム310の出力電力を増大する余地がある場合に、燃料電池システム310の出力電力の増大を指示する制御メッセージを送信する。
【0063】
(作用及び効果)
実施形態では、燃料電池システム310は、少なくとも熱交換入口158Bの温度から導き出される第1情報要素を含むメッセージを電力管理サーバ200に送信する。このような構成によれば、電力管理サーバ200は、燃料電池システム310の出力電力を増大する余地があるか否かを判定し、燃料電池システム310を適切に制御することができる。
【0064】
[変更例1]
以下において、実施形態の変更例1について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
【0065】
変更例1において、燃料電池システム310は、第1情報要素とは異なる第2情報要素を含むメッセージを電力管理サーバ200に送信する。第2情報要素は、第1情報要素を含むメッセージに含まれてもよく、第1情報要素を含むメッセージとは異なるメッセージに含まれてもよい。第2情報要素は、図7に示すように、燃料電池システム310の発電効率及び燃料電池システム310の排熱回収効率の少なくともいずれか1つを含む。
【0066】
(1)発電効率
燃料電池システム310の発電効率は、ガスの消費量と出力電力との関係によって定義される効率である。一般的には、燃料電池151の温度が高いほど発電効率が高い。言い換えると、出力電力が大きいほど発電効率が高い。従って、電力管理サーバ200は、発電効率が閾値よりも低い場合に、燃料電池システム310の出力電力を増大する余地が大きいと判定してもよい。電力管理サーバ200は、発電効率が閾値よりも高い場合に、燃料電池システム310の出力電力を増大する余地が小さいと判定してもよい。
【0067】
(2)排熱回収効率
燃料電池システム310の排熱回収効率は、燃料電池システム310の排熱が貯湯タンク160の水の温度上昇に寄与する効率である。例えば、上述したラジエータ156で水(復路)を冷却する場合には排熱回収効率が低下する。従って、電力管理サーバ200は、排熱回収効率が閾値よりも高い場合に、燃料電池システム310の出力電力を増大する余地が大きいと判定してもよい。電力管理サーバ200は、排熱回収効率が閾値よりも低い場合に、燃料電池システム310の出力電力を増大する余地が小さいと判定してもよい。
【0068】
(作用及び効果)
変更例1では、燃料電池システム310は、燃料電池システム310の発電効率及び燃料電池システム310の排熱回収効率の少なくともいずれか1つを含む第2情報要素を含むメッセージを電力管理サーバ200に送信する。このような構成によれば、電力管理サーバ200は、燃料電池システム310の出力電力を増大する余地があるか否かを判定し、燃料電池システム310を適切に制御することができる。
【0069】
[変更例2]
以下において、実施形態の変更例2について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
【0070】
実施形態では、貯湯タンク160の湯量又は湯温を推定する主体、或いは、貯湯タンク160の湯の使用状況を推定する主体は、電力管理サーバ200である。これに対して、変更例2では、これらの主体は、燃料電池システム310である。
【0071】
このようなケースにおいて、燃料電池システム310は、貯湯タンク160の湯量又は湯温の推定値を示すインデックスを第1情報要素として含むメッセージを電力管理サーバ200に送信してもよい。例えば、インデックスは、湯温又は湯量の推定値を段階的に示す情報要素である。或いは、燃料電池システム310は、貯湯タンク160の湯の使用状況の推定値を示すインデックスを第1情報要素として含むメッセージを電力管理サーバ200に送信してもよい。例えば、インデックスは、湯の使用状況を段階的に示す情報要素である。
【0072】
[その他の実施形態]
本発明は上述した実施形態によって説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0073】
実施形態では、第1情報要素に基づいて燃料電池システム310の出力電力を増大する余地があるか否かが判定されるケースについて例示した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、第1情報要素に基づいて燃料電池システム310の出力電力を減少する余地があるか否かが判定されてもよい。
【0074】
実施形態では、管理部210が電力管理サーバ200に設けられるが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、管理部210は、ネットワーク120を介して電力管理サーバ200と接続されるサーバに設けられてもよい。
【0075】
燃料電池設備150は、固体酸化物型燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)である。但し、燃料電池設備150は、固体高分子型燃料電池(PEFC:Polymer Electrolyte Fuel Cell)であってもよく、リン酸型燃料電池(PAFC:Phosphoric Acid Fuel Cell)であってもよく、溶融炭酸塩型燃料電池(MCFC:Molten Carbonate Fuel Cell)であってもよい。
【0076】
実施形態では、第1プロトコルがOpen ADR2.0に準拠するプロトコルであり、第2プロトコルがECHONET Liteに準拠するプロトコルであるケースについて例示した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。第1プロトコルは、電力管理サーバ200とEMS320との間の通信で用いるプロトコルとして規格化されたプロトコルであればよい。第2プロトコルは、施設300で用いるプロトコルとして規格化されたプロトコルであればよい。
【符号の説明】
【0077】
100…電力管理システム、110…電力系統、120…ネットワーク、150…燃料電池設備、151…燃料電池、151A…改質器、151B…セルスタック、152…PCS、153…ブロワ、154…脱硫器、155…着火ヒータ、156…ラジエータ、157…制御基板、158A…熱交換出口、158B…熱交換入口、160…貯湯タンク、200…電力管理サーバ、210…管理部、220…通信部、230…制御部、300…施設、310…燃料電池システム、320…EMS
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7