(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022096746
(43)【公開日】2022-06-30
(54)【発明の名称】広告情報提供システムおよび広告情報提供方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20220623BHJP
G06K 19/06 20060101ALI20220623BHJP
G06K 7/10 20060101ALI20220623BHJP
G06K 7/14 20060101ALI20220623BHJP
G06F 13/00 20060101ALI20220623BHJP
【FI】
G06Q30/02 380
G06K19/06 112
G06K19/06 037
G06K7/10 464
G06K7/14 017
G06F13/00 510C
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020209883
(22)【出願日】2020-12-18
(71)【出願人】
【識別番号】511265305
【氏名又は名称】有限会社ウィンダム
(74)【代理人】
【識別番号】100107928
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正則
(74)【代理人】
【識別番号】100101856
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 日出夫
(72)【発明者】
【氏名】手塚 伸光
(72)【発明者】
【氏名】中島 奈々子
(72)【発明者】
【氏名】郡司 千明
【テーマコード(参考)】
5B084
5L049
【Fターム(参考)】
5B084AA02
5B084AA12
5B084AB07
5B084AB35
5B084BA02
5B084BB17
5B084CB07
5B084CD02
5B084CE07
5B084DB02
5B084DC02
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】広告情報と、広告情報をアクセスするための識別コードを分散管理することにより、第3者が作成した広告情報を効率的に運用管理することができる広告情報提供システムおよび広告情報提供方法を提供する。
【解決手段】実施形態の広告情報提供システムは、メーカ又は広告制作会社によって作成された複数の広告情報を格納する第1サーバと、前記第1サーバに格納した前記複数の広告情報をアクセスするための複数のURLアドレスに対応する複数の識別コードを格納する第2サーバと、前記複数の識別コードを利用者に提供表示する情報表示装置と、を具備する。広告情報提供システムは、前記利用者が所有する携帯機器を用いて、前記情報表示装置に表示される前記複数の識別コードの1つを読み取り、読み取った前記識別コードを起動して、当該識別コードを前記第2サーバを経由して前記第1サーバに送信し、前記第1サーバは、読み取った前記識別コードに対応する前記URLアドレスにより前記広告情報を読み出して前記携帯機器に送信することを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メーカ又は広告制作会社によって作成された複数の広告情報を格納する第1サーバと、
前記第1サーバに格納した前記複数の広告情報をアクセスするための複数のURLアドレスに対応する複数の識別コードを格納する第2サーバと、
前記複数の識別コードを利用者に提供表示する情報表示装置と、
を具備し、
前記利用者が所有する携帯機器を用いて、前記情報表示装置に表示される前記複数の識別コードの1つを読み取り、
読み取った前記識別コードを起動して、当該識別コードを前記第2サーバを経由して前記第1サーバに送信し、
前記第1サーバは、読み取った前記識別コードに対応する前記URLアドレスにより前記広告情報を読み出して前記携帯機器に送信する
ことを特徴とする広告情報提供システム。
【請求項2】
全ての前記識別コードには、送信先である前記第2サーバの機器番号が含まれていることを特徴とする請求項1に記載の広告情報提供システム。
【請求項3】
前記識別コードを起動した時、前記識別コードと一緒に前記携帯機器の機器番号を前記第2サーバを経由して前記第1サーバに送信することを特徴とする請求項1に記載の広告情報提供システム。
【請求項4】
前記第1サーバは、データベース内に前記広告情報の動画又はスライド式静止画を格納し、その格納した動画又はスライド式静止画を前記URLアドレスおよび前記識別コードにより管理することを特徴とする請求項1に記載の広告情報提供システム。
【請求項5】
前記第1サーバには、前記複数のURLアドレスに対応する複数の識別コードの対応テーブルが設けられ、前記対応テーブルを参照して前記広告情報を読み出して前記携帯機器に送信することを特徴とする請求項1又は3又は4に記載の広告情報提供システム。
【請求項6】
前記情報表示装置は各地域に設置され、
前記第2サーバには、前記情報表示装置毎に表示する前記複数の識別コードの一覧テーブルが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の広告情報提供システム。
【請求項7】
各地域に設置された前記情報表示装置には、前記一覧テーブルに基づき前記情報表示装置毎に設定される複数の識別コードが表示可能に差し込まれていることを特徴とする請求項1に記載の広告情報提供システム。
【請求項8】
メーカ又は広告制作会社によって作成された複数の広告情報を格納する第1サーバと、
前記第1サーバに格納した前記複数の広告情報をアクセスするための複数のURLアドレスに対応する複数の識別コードを格納する第2サーバと、
コインランドリーに設置され、前記複数の識別コードを利用者に提供表示する情報表示装置と、
を具備し、
前記情報表示装置の表示画面上のボタン操作により、前記複数の識別コードを表示し、
前記利用者が所有する携帯機器を用いて、前記情報表示装置に表示される前記複数の識別コードの1つを読み取り、
読み取った前記識別コードを起動して、当該識別コードを前記第2サーバを経由して前記第1サーバに送信し、
前記第1サーバは、読み取った前記識別コードに対応する前記URLアドレスにより前記広告情報を読み出して前記携帯機器に送信する
ことを特徴とする広告情報提供システム。
【請求項9】
読み取った前記識別コードを前記携帯機器から前記コインランドリーに設置される集中精算機又はランドリー装置に読み取らせ、
前記集中精算機又はランドリー装置から前記広告情報の閲覧に基づき割引クーポン又はポイントを取得する
ことを特徴とする請求項8に記載の広告情報提供システム。
【請求項10】
メーカ又は広告制作会社によって作成された複数の広告情報を格納する第1サーバと、
前記第1サーバに格納した前記複数の広告情報をアクセスするための複数のURLアドレスに対応する複数の識別コードを格納する第2サーバと、
前記複数の識別コードを利用者に提供表示する情報表示装置と、
を具備する広告情報提供システムの方法であって、
前記利用者が所有する携帯機器を用いて、前記情報表示装置に表示される前記複数の識別コードの1つを読み取り、
読み取った前記識別コードを起動して、当該識別コードを前記第2サーバを経由して前記第1サーバに送信し、
前記第1サーバは、読み取った前記識別コードに対応する前記URLアドレスにより前記広告情報を読み出して前記携帯機器に送信する
ことを特徴とする広告情報提供方法。
【請求項11】
全ての前記識別コードには、送信先である前記第2サーバの機器番号が含まれ、
読み取った前記識別コードの起動により前記第2サーバに当該識別コードを送信し、
前記第2サーバは前記第1サーバに当該識別コードを送信する
ことを特徴とする請求項10に記載の広告情報提供方法。
【請求項12】
前記第1サーバは、データベース内に前記広告情報の動画又はスライド式静止画を格納し、その格納した動画又はスライド式静止画を前記URLアドレスおよび前記識別コードにより管理することを特徴とする請求項10に記載の広告情報提供方法。
【請求項13】
前記識別コードを起動した時、前記識別コードと一緒に前記携帯機器の機器番号を前記第2サーバを経由して前記第1サーバに送信することを特徴とする請求項10に記載の広告情報提供方法。
【請求項14】
前記第1サーバには、前記複数のURLアドレスに対応する複数の識別コードの対応テーブルが設けられ、
前記第1サーバは前記対応テーブルを参照して前記識別コードに対応する前記広告情報を読み出して、前記携帯機器に送信する
ことを特徴とする請求項10又は12又は13に記載の広告情報提供方法。
【請求項15】
前記第2サーバには、前記情報表示装置毎に表示する前記複数の識別コードの一覧テーブルが設けられ、
各地域に設置された前記情報表示装置には、前記一覧テーブルに基づき前記情報表示装置毎に設定される複数の識別コードが表示可能に差し込まれている
ことを特徴とする請求項10に記載の広告情報提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、広告情報提供システムおよび広告情報提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワークの発達により、多種多様の製品情報や商品情報をパソコン又はスマートフォン等を用いて簡単に閲覧できるようになった。また、ネット販売が拡大して、パソコン又はスマートフォン等を用いて簡単にユーザが希望する商品をネットから購入することができるようになった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-030134号公報
【特許文献2】特許第5266550号公報
【特許文献3】特開2008-040243号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ユーザが商品の広告情報を得る手段として、例えば特許文献1では、広告表示ディスプレイの背面には配置されるICカードを携帯端末装置に接続されたICカードリーダ/ライタを用いて携帯端末装置30に取り込み、そのICカードに記録されるサーバアドレスを用いて広告情報を取得するものである。例えば特許文献2では、電車内吊り広告の広告内容に関連した情報(QRコード(登録商標))を、携帯端末装置で読取り、そのQRコードから広告情報を取得するものである。例えば特許文献3では、屋外看板に描かれた二次元コードを携帯端末装置で読取り、そのQRコードから広告情報を取得するものである。特許文献1-3に記載されるものは、いずれも広告情報を提供又は管理する1企業によって、その広告情報を提供するためのアクセス手法が開示されるものであり、第3者が作成した広告情報を別な会社で管理するものではない。
【0005】
発明が解決しようとする課題は、広告情報と、広告情報をアクセスするための識別コードを分散管理することにより、第3者が作成した広告情報を効率的に運用管理することができる広告情報提供システムおよび広告情報提供方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の広告情報提供システムは、メーカ又は広告制作会社によって作成された複数の広告情報を格納する第1サーバと、前記第1サーバに格納した前記複数の広告情報をアクセスするための複数のURLアドレスに対応する複数の識別コードを格納する第2サーバと、前記複数の識別コードを利用者に提供表示する情報表示装置と、を具備する。広告情報提供システムは、前記利用者が所有する携帯機器を用いて、前記情報表示装置に表示される前記複数の識別コードの1つを読み取り、読み取った前記識別コードを起動して、当該識別コードを前記第2サーバを経由して前記第1サーバに送信し、前記第1サーバは、読み取った前記識別コードに対応する前記URLアドレスにより前記広告情報を読み出して前記携帯機器に送信することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】実施形態に係る広告情報提供システムの全体のネットワーク構成を示す図である。
【
図2】実施形態に係る広告情報提供システムにおける、広告情報の作成/登録並びに識別コードの作成/登録の手順を示す図である。
【
図3】実施形態に係る広告情報提供システムの第1サーバに設けられるURLアドレスと識別コードの対応テーブルの一例を示す図である。
【
図4】実施形態に係る広告情報提供システムの第2サーバに設けられる情報表示装置毎の識別コード一覧テーブルの一例を示す図である。
【
図5】実施形態に係る広告情報提供システムにおける、広告情報の読み出しルーチンを示す図である。
【
図6】実施形態に係る広告情報提供システムの広告情報の読み出しルーチンをコインランドリーに設置される表示装置に提供した場合の実施例を示す図である。
【
図7】実施形態に係る広告情報提供システムをコインランドリーに設置される布団の洗濯・乾燥を案内する情報表示端末に適用した実施例を示す図である。
【
図8】実施形態に係る情報表示装置のタッチスクリーンに表示されるトップ画面の一例を示す図である。
【
図9】実施形態に係る情報表示装置のタッチスクリーンに表示されるQRコード一覧の一例を示す図である。
【
図10】実施形態に係る広告情報提供システムをコインランドリーに設置される集ランドリー装置に適用した場合の実施例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態に係る広告情報提供システムについて、
図1乃至
図8を参照して説明する。
図1は、実施形態に係る広告情報提供システムの全体のネットワーク構成を示す図である。広告情報提供システム100は、ネットワーク200に、広告情報の掲載を希望する多種多様のメーカ(店舗A、企業B、商店C、等)のコンピュータ300,310,320,…、広告情報を制作する会社(以下、広告制作会社と称する)のコンピュータ400、広告情報の識別コードを管理してユーザ(利用者)に提供する会社(以下、提供会社と称する)のコンピュータ500が接続されている。また、ネットワーク200には、広告制作会社のコンピュータ400によって管理され、多種多様の広告情報(動画又は静止画)を格納する第1サーバ450が接続されている。また、ネットワーク200には、広告情報の識別コードを管理してユーザに提供する提供会社のコンピュータ500によって管理され、識別コードを格納する第2サーバ510が接続されている。なお、第1サーバ450は、広告制作会社内で構築されるLANに接続されるものでも良い。同様に、第2サーバ510は、提供会社内で構築されるLANに接続されるものでも良い。
【0009】
さらに、ネットワーク200には、提供会社のコンピュータ500によって管理され、第2サーバ510から提供される識別コードを含む伝達情報をユーザに向けて表示することが可能な複数の情報表示装置550が接続される。更にまた、広告情報提供システム100には、ユーザが所有するスマートフォンやタブレット等の携帯端末600によるアクセス接続が可能である。情報表示装置550は、全国各地のありとあらゆる場所に設置されるものであって良い。即ち、情報表示装置550は、識別コードだけを表示する専有装置である必要はなく、利用者に伝達する情報の一つとして上記識別コードを取り扱うことが出来るように設計されたものであっても良い。それらは、後述する実施例によって明らかにする。
【0010】
図1のネットワーク200は、既存のインターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、ATM回線や専用回線、無線ネットワーク、公衆回線網、携帯電話網、シリアル・インターフェース通信線など様々な1つ以上のネットワークによって構成される。また、上述したコンピュータ300,310,320,400,500、サーバ450,510、複数の情報表示装置550、および携帯端末600は、有線又は無線によりネットワーク200に接続される。
【0011】
図2は、
図1に示した広告情報提供システム100における、広告情報の制作/登録ルーチン、およびその広告情報と紐づけして、広告情報をアクセスするための識別コード(例えば、バーコード又はQRコード)の作成/登録ルーチンを示す図である。なお、本広告情報提供システム100は、当事者間で広告情報の取扱いに関する各種条件が契約等で合意し、その内容に従って管理・運営される。
先ず、広告制作会社における募集や営業活動に応じて、広告を希望する店舗/企業/商店等のメーカのコンピュータ(例えば、300)から広告制作会社のコンピュータ400に広告内容が提供される(S10)。広告制作会社のコンピュータ400は、入手した広告内容に応じて動画又はスライド式静止画等を編集・作成する(S20)。それらは、メーカとのやり取りにより動画又はスライド式静止画を確定して、広告情報として作成される。確定した動画やスライド式静止画等の広告情報は、コンピュータ400から第1サーバ450に登録され管理される(S30)。なお、ここでは、広告制作会社のコンピュータ400で広告内容に応じて動画やスライドショーに編集・作成するとしたが、メーカのコンピュータ(例えば、300)から動画やスライド式静止画をコンピュータ400に提供するものであって良い。
【0012】
次に、広告制作会社のコンピュータ400は、第1サーバ450に登録した広告動画又はスライド式静止画等を読み出すためのURL(Uniform Resource Locator)アドレスを作成した後、同URLアドレスを識別コード(以下、QRコードを例に説明する)に変換する(S50)。このQRコードには、後述する第2サーバ510の機器番号(例えばIPアドレス)が含まれている。したがって、事前に提供会社から広告制作会社へ、第2サーバ510の機器番号(例えばIPアドレス)が通知される(S40)。第1サーバ450は、データベースに格納した多数の動画又はスライド式静止画等をURLアドレスでアクセスすると共に、変換したQRコードとURLアドレスの対応テーブル450a(
図3を参照)を設けて管理する。第1サーバ450は、携帯機器600から第2サーバ510を介して受信した広告情報のアクセス要求に応じて、当該携帯機器600に向けて要求された広告情報をネットワーク送信する機能を有している。広告制作会社のコンピュータ400は、変換したQRコードを提供会社のコンピュータ500に送信し、コンピュータ500は当該QRコードを受信して、内部メモリに格納する(S60)。
【0013】
提供会社のコンピュータ500は、
図1に示した複数の情報表示装置550が設置される各地域の位置情報を広告制作会社のコンピュータ400に提供して、情報表示装置550に表示するQRコードを確定する(S70)。そして、提供会社のコンピュータ500は、当該QRコードを確定した地域の設置される1つ又は複数の情報表示装置550に差し込む処理を実行する(S80)。また、提供会社のコンピュータ500は、各情報表示装置550に差し込んだQRコードを第2サーバ510に登録する。これにより、第2サーバ510は、各地域の情報表示装置550毎に表示するQRコードを管理することができる(S90)。QRコードを管理するために、第2サーバ510にはQRコード一覧テーブル510a(
図4を参照)が設けられる。第2サーバ510はまた、QRコードに基づく広告情報のアクセス要求を携帯機器600から受信したとき、所定の認証手続き後、第1サーバ450に向けてそのアクセス要求を転送する機能を有する。
【0014】
上述した第2サーバ510は、提供会社が提供する主業務の案内情報の動画および静止画がデータベースに格納するものでも良い。情報表示装置550は、例えばタッチスクリーンを備え、提供会社が提供する主業務の案内情報を表示する端末装置である。このように、多数の動画又はスライド式静止画等の広告情報を格納する第1サーバ450と、広告情報のURLアドレスに対応するQRコードを格納する第2サーバ510を設ける構成により、提供会社は、広告制作会社又はメーカが所有する広告情報の著作部にアクセスすることなく、利用者に広告情報を提供することができる。
【0015】
図3は、第1サーバ450に設けられるQRコードとURLアドレスの対応テーブル450aの一例を示す。
図3ではQRコードを単純な番号で表現しているが、上述したように全てのQRコードには、第2サーバ510の機器番号(例えば、IPアドレス)が含まれている。したがって、全てのQRコードは、第2サーバ510に向けて送信される通信形態を確立することができる。なお、QRコード中に商品名、有効期間、提供メーカ名等を含めても良い。
図4は、第2サーバ510に設けられるQRコード一覧テーブル510aの一例を示す。
図4に示すQRコード一覧テーブル510aに基づいて、第2サーバ510は、情報表示装置550(装置AA、装置BB、…、装置ZZ)毎にユーザに提供するQRコードを管理する。
【0016】
図5は、
図1に示した広告情報提供システム100における、広告情報の読み出しルーチンを示す図である。
図5において、各地域の建物や施設内に設置される情報表示装置550には、第2サーバ510から提供される主業務の案内情報がユーザの操作に応じて随時表示されている。その案内情報画像の一つに「お得情報」ボタンを表示する案内情報(例えば、初期画面)が表示される(S100)。ユーザが広告情報の閲覧を希望する場合、情報表示装置550上の「お得情報」ボタンをタッチする(S110のYes)。すると、情報表示装置550は、タッチスクリーンにあらかじめ設定されたQRコード一覧(内部メモリに格納したもの)を表示する(S120)。なお、「お得情報」ボタンをタッチによる「お得情報」取得要求を第2サーバ510に送信して、第2サーバ510がQRコード一覧テーブル510aに基づき要求元の情報表示装置550向けに設定されるQRコード一覧を情報表示装置550に送信するようにしても良い。
【0017】
ユーザは、所有する携帯機器600(以下、スマートフォンを例にして説明する)のQRコード読み取り機能を起動して、カメラにより情報表示装置550のタッチスクリーン上に表示されたQRコード一覧中の所望のQRコード(希望する広告情報)を撮影して読み取る(S130)。そして、スマートフォン600から読み取ったQRコード上を起動タッチすると(S140)、同QRコードに含まれる第2サーバ510の機器番号に基づき、第2サーバ510に向けて当該QRコードに対応する広告情報のアクセス(取得)要求が送信される(S150)。第2サーバ510は、所定の認証手続きにより、正当なアクセスであると判定した場合、受信したスマートフォン600の機器番号とQRコードを含むアクセス要求を第1サーバ450に向けて送信(転送)する(S160)。第1サーバ450は、内蔵するQRコードとURLアドレスの対応テーブル450a(
図3を参照)に基づき、アクセス要求のQRコードに対応する広告情報の動画又はスライド式静止画等を受信した機器番号のスマートフォン600に向けて送信する(S170)。スマートフォン600では、受信した広告情報を再生され、その内容をユーザが閲覧する(S180)。なお、閲覧は途中で中止することができないようにすることが望ましい。閲覧後が画面を終了する操作を行う、又は広告情報の商品を講習したい場合は、メーカが提供する購入アプリ(最後画像にアプリアドレスを表示する等)を起動して、その手続きを行って終了する(S190)。
【0018】
図6は、
図5に示した広告情報提供システム100の広告情報の読み出しルーチンをコインランドリーに設置される情報表示端末に適用した場合の実施例を示す図である。
図7は、広告情報提供システム100を導入したコインランドリーに設置される情報表示端末の形状を示す図である。コインランドリーに設置される布団の洗濯・乾燥を案内する情報表示端末として、例えば、レセプメーション装置700と称して設計されている。レセプメーション装置の詳細は、特願2020-158790号を参照されたい。
【0019】
図7において、レセプメーション装置700は、タッチスクリーン710と、布団等の被洗濯物を載置するバスケット(載置台)720とを有しており、タッチスクリーン710に表示される画面のタッチ操作入力に従って、布団の洗い方を含む店舗内のランドリー装置の利用方法が案内表示される。レセプメーション装置700には、バスケット(載置台)720上の布団等を撮影するカメラ712、音声会話するためのマイク714およびスピーカ716が設けられる。マイク714とスピーカ216は、コールセンターのオペレータと音声会話する時に使用する。カメラ712は、音声会話中に洗濯・乾燥したい布団がどのような素材であるかをオペレータに確認してもらう時に、布団等を撮影してオペレータに提供する時に使用する。さらに、タッチスクリーン710の下側に設けられたバスケット720の上面には、バッテリー式の秤(重量計)718が設けられている。
【0020】
布団の洗濯・乾燥は、衣類と同じ要領で洗濯乾燥を行うと、型崩れを起こして布団を壊してしまう恐れがあることから、初めての人や不慣れな人に上手に布団の洗濯・乾燥が実施できるように布団の種類に応じた洗濯・乾燥の仕方の案内画像がレセプメーション装置700から提供されるようになっている。一方、コインランドリーでは、ランドリー装置を用いて衣服や布団の洗濯/乾燥を行っている間、待ち時間が発生する。例えば、衣類の洗濯・乾燥では約40分~60分、布団の洗濯・乾燥では約90分~120分の処理時間が掛かる。この間、利用者はコインランドリー内に待機する場合、待ち時間となって暇な時間を過ごすことになる。そこで、レセプメーション装置700のタッチスクリーン710から上記した広告情報が提供できるように構成することで、待機する利用者に有意義な時間を過ごして貰える。また、広告情報を閲覧した利用者には、割引クーポン又はポイントが得られるようすれば、待ち時間を更に有意義に過ごすことができる。
【0021】
図6に戻り、レセプメーション装置700のタッチスクリーン710に「お得情報」ボタンを含む案内情報(例えば、トップ画面)が表示される(S200)。
図8は、タッチスクリーン710に表示されるトップ画面の一例を示す。
図9は、タッチスクリーン710に表示されるQRコード一覧740の一例を示す。
ユーザが広告情報の閲覧を希望する場合、
図8に示すタッチスクリーン710上の「お得情報」ボタン730をタッチする(S210のYes)。すると、「お得情報」取得要求に応じてレセプメーション装置700のタッチスクリーン710の画面には、「お得情報」として提供するQRコード一覧が
図9のように表示される(S220)。
図9のQRコード一覧740には、「次へ」ボタン操作により次頁のQRコード一覧を読み出すことができ、「戻る」ボタン操作で前頁の表示に戻る。
【0022】
ユーザは、所有するスマートフォン600のQRコード読み取り機能を起動して、
図9に示すように、カメラによりQRコード一覧740中の所望のQRコード(希望する広告情報)を撮影して読み取る(S230)。そして、スマートフォン600から読み取ったQRコードを起動(タッチ)すると(S240)、同QRコードに含まれる第2サーバ510の機器番号に基づき、第2サーバ510に向けて当該QRコードに対応する広告情報のアクセス(取得)要求が送信される(S250)。第2サーバ510は、所定の認証手続きにより、正当なアクセスであると判定した場合、スマートフォン600の機器番号とQRコードを含むアクセス要求を第1サーバ450に向けて送信(転送)する(S260)。第1サーバ450は、内蔵するQRコードとURLアドレスの対応テーブル450a(
図3を参照)に基づき、アクセス要求のQRコードに対応する広告情報の動画又はスライド式静止画等を受信した機器番号のスマートフォン600に向けて送信する(S270)。スマートフォン600では、受信した広告情報の動画又はスライド式静止画等を再生して、その内容をユーザが閲覧する(S280)。広告情報の商品を購入したい場合は、メーカが提供する購入アプリを起動してその手続きを行って終了する。そして、ユーザはスマートフォン600のQRコードをランドリー装置又は集中精算機に読み取られる(S290)。すると、ランドリー装置又は集中精算機から割引クーポン又はポイントがスマートフォン600に向けて出力される(S300)。なお、割引クーポンは、簡単なゲームの勝ち負けに応じて取得できるようにしても良い。
【0023】
図10は、コインランドリーに設置される集中精算機800、ランドリー装置850にQRコードを読み取らせて、割引クーポン又はポイントを取得する実施例を示す図である。ユーザはスマートフォン600のQRコードを集中精算機800又はランドリー装置850に読み取らせる。すると、集中精算機800又はランドリー装置850から割引クーポン又はポイントがスマートフォン600に向けて出力される。これを実現するために、集中精算機800又はランドリー装置850にQRコードの読み取り装置が設けられる。割引クーポン又は貯めたポイントは、コインランドリーの料金の一部として利用することができる。
【0024】
ここで、レセプメーション装置700の導入について考察すると、例えばレセプメーション装置700の定価が約100万円~120万円と想定すると、5年リリースの場合とすると2万円/月額(24万円/年)の出費となる。広告掲載費として、例えばメーカ(企業)に広告動画1枠5万円/月として10社の広告を掲載すると、売り上げは50万円/月となる。この内、ランドリーオーナの取り分を2万円/月(+割引額補填として10万円)としても、実質0円でレセプメーション装置700を導入することができる。
【0025】
実施形態の広告情報提供システム100は、コインランドリー以外でも導入することができる。例えば、空港や駅やバスターミナルの待合室に設置される案内表示装置等に導入しても良い。その待合室に設置される案内表示装置には、飛行機や電車やバスの運行状況を利用者に案内するものであるので、正常な運転状況である場合には終日「正常運行」の状況が表示される。よって、正常な運転状況等で利用案内に支障のない状況において、所定時間毎に「お得情報」ボタンを表示するようにして、広告情報が提供できるようにしても良い。他には、遊園地やテーマパーク等の娯楽施設の待合場所に設置される施設の案内表示装置等に導入しても良い。
【0026】
以上の説明の通り、実施形態に係る広告情報提供システムおよび方法によれば、広告情報と、広告情報をアクセスするための識別コードを分散管理することにより、第3者が作成した広告情報を効率的良く運用管理することがきる。また、多数の動画又はスライド式静止画等の広告情報を格納する第1サーバと、広告情報のURLアドレスに対応するQRコードを格納する第2サーバを設ける構成により、提供会社は、広告制作会社又はメーカが所有する広告情報の著作部をアクセスすることなく、利用者に広告情報を提供することができる。
【0027】
実施形態に係る広告情報提供システム100によれば、メーカ又は広告制作会社によって作成された複数の広告情報を格納する第1サーバ450と、第1サーバ450に格納した複数の広告情報をアクセスするための複数のURLアドレスに対応する複数の識別コードを格納する第2サーバ510と、複数の識別コードを利用者に提供表示する情報表示装置550と、を具備し、利用者が所有する携帯機器600を用いて、情報表示装置550に表示される複数の識別コードの1つを読み取り、読み取った識別コードを起動して、当該識別コードを第2サーバ510を経由して第1サーバ450に送信し、第1サーバ450は、読み取った識別コードに対応するURLアドレスにより広告情報を読み出して携帯機器600に送信する構成であるので、広告情報と、広告情報をアクセスするための識別コードを分散管理することができる。また提供会社は、広告制作会社又はメーカが所有する広告情報の著作部をアクセスすることなく、利用者に広告情報を提供することができる。また、分散管理により第1サーバ450および第2サーバの記憶容量を十分確保することができる。また、広告情報のアクセスが集中した場合でも、分散管理によりシステムダウンを招く虞がない。
【0028】
また広告情報提供システム100によれば、全ての識別コードには、送信先である第2サーバ510の機器番号(例えば、IPアドレス)が含まれているので、読み取った識別コードを起動すると当該識別コードを第2サーバ510に送信する構成であるので、第1サーバ450に格納する広告情報の著作物を保護することができる。
【0029】
また広告情報提供システム100によれば、識別コードを起動した時、識別コードと一緒に携帯機器600の機器番号(例えば、IPアドレス)を前記第2サーバを経由して第1サーバ450に送信する構成であるので、第1サーバ450から閲覧要求を受けた携帯機器600に向けて広告情報を送信することができる。
【0030】
また広告情報提供システム100によれば、第1サーバ450は、データベース内に広告情報の動画又はスライド式静止画を格納し、その格納した動画又はスライド式静止画をURLアドレスおよび識別コードにより管理する構成であるので、第1サーバ450に格納する広告情報の著作物を保護することができる。
【0031】
また広告情報提供システム100によれば、第1サーバ450には、複数のURLアドレスに対応する複数の識別コードの対応テーブル450aが設けられ、対応テーブル450aを参照して広告情報を読み出して携帯機器600に送信する構成であるので、ユーザは第1サーバ450には直接アクセスすることが出来なので、第1サーバ450に格納する広告情報の著作物を保護することができる。
【0032】
また広告情報提供システム100によれば、情報表示装置550は各地域に設置され、第2サーバ510には、情報表示装置毎に表示する複数の識別コードの一覧テーブル510aが設けられているので、QRコードの更新に際しても、一覧テーブル510に基づいて情報表示装置550毎に識別コード(広告情報の案内)を設定することができる。
【0033】
また広告情報提供システム100によれば、各地域に設置された情報表示装置550には、一覧テーブル510aに基づき情報表示装置毎に設定される複数の識別コードが表示可能に差し込まれているので、情報表示装置550毎のQRコード管理が容易に行うことができる。
【0034】
本発明の実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0035】
100…広告情報提供システム、200…ネットワーク、
300、310、320…店舗A、企業B、商店Cのコンピュータ
400…広告制作会社のコンピュータ、450…第1サーバ、
450a…QRコードとURLアドレスの対応テーブル、
500…提供会社のコンピュータ、510…第2サーバ、
510a…QRコード一覧テーブル、550…情報案内装置、
600…携帯機器、700…レセプメーション装置(情報案内装置)、
710…タッチスクリーン、712…カメラ、714…マイク、
716…スピーカ、718…秤(重量計)、720…バスケット(載置台)、
800…集中精算機、850…ランドリー装置