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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022096951
(43)【公開日】2022-06-30
(54)【発明の名称】マドンナリリー花様香料組成物
(51)【国際特許分類】
   C11B 9/00 20060101AFI20220623BHJP
   A61L 9/01 20060101ALI20220623BHJP
   A61Q 13/00 20060101ALI20220623BHJP
   A61K 8/34 20060101ALI20220623BHJP
   A61K 8/33 20060101ALI20220623BHJP
   A61K 8/31 20060101ALI20220623BHJP
   A61K 8/37 20060101ALI20220623BHJP
   A61K 8/49 20060101ALI20220623BHJP
   A61K 8/41 20060101ALI20220623BHJP
   A61Q 1/00 20060101ALI20220623BHJP
【FI】
C11B9/00 Z
A61L9/01 Q
A61Q13/00 101
A61K8/34
A61K8/33
A61K8/31
A61K8/37
A61K8/49
A61K8/41
A61Q1/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020210247
(22)【出願日】2020-12-18
(71)【出願人】
【識別番号】592262543
【氏名又は名称】日本メナード化粧品株式会社
(72)【発明者】
【氏名】鵜飼 あすか
(72)【発明者】
【氏名】武藤 仁志
【テーマコード(参考)】
4C083
4C180
4H059
【Fターム(参考)】
4C083AB172
4C083AC012
4C083AC031
4C083AC032
4C083AC102
4C083AC122
4C083AC151
4C083AC152
4C083AC211
4C083AC212
4C083AC302
4C083AC341
4C083AC342
4C083AC352
4C083AC372
4C083AC422
4C083AC432
4C083AC442
4C083AC482
4C083AC532
4C083AC542
4C083AC551
4C083AC552
4C083AC851
4C083AC852
4C083AD042
4C083AD092
4C083AD152
4C083AD242
4C083AD352
4C083AD531
4C083AD532
4C083AD662
4C083CC01
4C083CC04
4C083CC05
4C083DD21
4C083DD23
4C083DD27
4C083DD28
4C083FF01
4C083KK02
4C180AA03
4C180CA04
4C180EB03X
4C180EB06X
4C180EB06Y
4C180EB07X
4C180EB07Y
4C180EB12X
4C180EB15X
4H059BA02
4H059BA12
4H059BA14
4H059BA20
4H059BA25
4H059BA43
4H059BB04
4H059BB13
4H059BB14
4H059BB15
4H059BB18
4H059BB19
4H059BB24
4H059BB44
4H059BB45
4H059BC10
4H059BC23
4H059DA09
4H059EA36
(57)【要約】
【課題】マドンナリリーの花本来の香気を再現し、さらにナチュラル感や嗜好性の高いマドンナリリー花様香料組成物を提供すること。
【解決手段】(A)リナロール100重量部に対して、(B)ベンズアルデヒドを0.5~3重量部、(C)リモネンを0.5~3重量部、(D)フェニルエチルアルコールを30~90重量部、(E)フェニルエチルアセテートを15~65重量部、(F)ベンジルアルコールを15~65重量部、(G)ゲラニオールを15~65重量部、(H)インドールを2~10重量部の比率で含有し、好ましくはさらに(I)メチルジャスモネートを10~35重量部、(J)ジメチルアンスラニレートを5~15重量部の比率でいずれか一方あるいは両方を含有することを特徴とするマドンナリリー花様香料組成物。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)リナロール、(B)ベンズアルデヒド、(C)リモネン、(D)フェニルエチルアルコール、(E)フェニルエチルアセテート、(F)ベンジルアルコール、(G)ゲラニオール、(H)インドールを含有し、(A)リナロール100重量部に対し、(B)ベンズアルデヒドを0.5~3重量部、(C)リモネンを0.5~3重量部、(D)フェニルエチルアルコールを30~90重量部、(E)フェニルエチルアセテートを15~65重量部、(F)ベンジルアルコールを15~65重量部、(G)ゲラニオールを15~65重量部、(H)インドールを2~10重量部の比率で含有することを特徴とするマドンナリリー花様香料組成物
【請求項2】
(A)リナロール100重量部に対し、(I)メチルジャスモネートを10~35重量部、(J)ジメチルアンスラニレートを5~15重量部の比率でいずれか一方あるいは両方を含有することを特徴とする請求項1記載のマドンナリリー花様香料組成物
【請求項3】
請求項1又は2記載の香料組成物を含有する化粧料類
【請求項4】
請求項1又は2記載の香料組成物を含有する室内・屋外用芳香料類

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、マドンナリリーの花の香りを再現した香料組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ユリはその美しい見た目と優れた香りにより、紀元前より多くの人々に栽培され、愛好されてきた花の一つである。しかしユリの天然香料はその採油率の少なさから産業的な利用が難しく、流通していない。さらに得られた天然香料(精油、アブソリュート)の香気は生花のものと比べ、大きく差がある(非特許文献1、2)。またユリの香気分析の研究は古くから行われており、その分析結果を基にしたリリーベース(調合香料)が調合され、利用されてきた(特許文献1)。
【0003】
こうしたユリの中でも「マドンナリリー(Lilium candidum)」はヨーロッパ南部の地中海沿岸地域を原産とするユリの一種で、初夏に茎先から径10センチ程度の美しい白い花を5つ程咲かせる。この花は透明感のある白い花弁で、さらに心地良い芳香を持っていることから、古くから観賞用として、また香料として利用されてきたものである。
【0004】
しかしながらこのマドンナリリーに関しても、非特許文献1、2にごく少量の天然香料(アブソリュート)の生産やその分析が行われているとの記載があるものの、その分析例は少なく、天然香料に関しても実際に市場では見つけることができない。実際にマドンナリリーの生花の香りを嗅ぐとこれらの分析例からは想像できないフレッシュで清楚な香りである。
【0005】
さらに現在の市場においてマドンナリリーの生花のフレッシュで清楚な本来の香りが忠実に再現されたリリーベースはなく、現在流通しているものはマドンナリリーとは異なる種類のユリ(例えばヤマユリ等)の香気を模したものや、実際のマドンナリリーとはかけ離れた濃厚で甘い香りをもつ調合香料がほとんどである(非特許文献2)。
【0006】
そこで本願発明者らは、マドンナリリーの生花(L.Candidum cv.Cascade Strain及びL.Candidum var.Cernuum)の香りに関してヘッドスペース法を用いて収集し、ガスクロマトグラフ・マススペクトロメトリー法及びガスクロマトグラフ・オルファクトメトリー法を用いて花そのものから放出される香気を分析した。その結果、生花の香りに寄与する数十種類の香気成分を同定するとともに、その香気の再現を試みた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許5305607
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】「特許庁公報 周知・慣用技術集(香料) 第III部香粧品用香料、リリー」(P.401~406)、(特許庁 2001-6-15)
【非特許文献2】「カーネーション、イランイラン、ユリ(百合)、スズラン」 香料 No.124(P.27~30)、(真下又蔵著 1979)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本願発明の課題は、マドンナリリーの生花本来の香気を再現し、さらにナチュラル感や嗜好性の高いマドンナリリー花様香料組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願発明者らは、上記実情を鑑み、鋭意検討した結果、リナロール、ベンズアルデヒド、リモネン、フェニルエチルアルコール、フェニルエチルアセテート、ベンジルアルコール、ゲラニオール、インドールを特定重量比で混合し、好ましくはさらにメチルジャスモネート及びジメチルアンスラニレートのいずれか一方あるいは両方を特定重量比で混合することで、マドンナリリー花特有のフレッシュで清楚な香りを再現できることを見出した。
【0011】
すなわち本発明は、(A)リナロール、(B)ベンズアルデヒド、(C)リモネン、(D)フェニルエチルアルコール、(E)フェニルエチルアセテート、(F)ベンジルアルコール、(G)ゲラニオール、(H)インドールを含有し、(A)リナロール100重量部に対し、(B)ベンズアルデヒドを0.5~3重量部、(C)リモネンを0.5~3重量部、(D)フェニルエチルアルコールを30~90重量部、(E)フェニルエチルアセテートを15~65重量部、(F)ベンジルアルコールを15~65重量部、(G)ゲラニオールを15~65重量部、(H)インドールを2~10重量部の比率で含有することを特徴とするマドンナリリー花様香料組成物である。
【0012】
好ましくは、(A)~(H)を上記重量部の比率で含有し、さらに(A)リナロール100重量部に対し、(I)メチルジャスモネートを10~35重量部、(J)ジメチルアンスラニレートを5~15重量部の比率でいずれか一方あるいは両方を含有することを特徴とするマドンナリリー花様香料組成物である。
【0013】
本願発明は、上記香料組成物を含有する化粧料類、室内・屋外用芳香料類等を提供するものである。
【発明の効果】
【0014】
本願発明の香料組成物は、マドンナリリー花特有の爽やかで清楚な嗜好性の高い香りを再現したもので、従来のリリーベースにはないナチュラル感とフレッシュ感を併せ持つ香料組成物であり、化粧料類、室内・室外芳香料類用の香料として有用である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
マドンナリリーは、地中海沿岸地域を原産とするユリの一種で、美しい透明感のある白い花弁と、爽やかで心地よい香りを持つ花である。この花が持つ香りは現在の市場に流通するリリーベースの持つ濃厚で甘い香りとは異なるものである。
【0016】
本願発明の香料組成物は(A)リナロール、(B)ベンズアルデヒド、(C)リモネン、(D)フェニルエチルアルコール、(E)フェニルエチルアセテート、(F)ベンジルアルコール、(G)ゲラニオール、(H)インドールを含有する。好ましくはさらに(I)メチルジャスモネート及び(J)ジメチルアンスラニレートのいずれか一方あるいは両方を含有する。
【0017】
本願発明で用いられる(A)リナロール、(B)ベンズアルデヒド、(C)リモネン、(D)フェニルエチルアルコール、(E)フェニルエチルアセテート、(F)ベンジルアルコール、(G)ゲラニオール、(H)インドール、(I)メチルジャスモネート及び(J)ジメチルアンスラニレートは公知の成分である。
【0018】
また(I)メチルジャスモネート及び(J)ジメチルアンスラニレートはリリーベースに通常用いられておらず、天然精油中にも見出されていない。
【0019】
本願発明の香料組成物は、マドンナリリー花様の爽やかで清楚な嗜好性の高い香りを再現するため、(A)リナロール100重量部に対して、(B)ベンズアルデヒドを0.5~3重量部、(C)リモネンを0.5~3重量部、(D)フェニルエチルアルコールを30~90重量部、(E)フェニルエチルアセテートを15~65重量部、(F)ベンジルアルコールを15~65重量部、(G)ゲラニオールを15~65重量部、(H)インドールを2~10重量部の比率で含有する。好ましくはさらに(A)リナロール100重量部に対し、(I)メチルジャスモネートを10~35重量部、(J)ジメチルアンスラニレートを5~15重量部の比率でいずれか一方あるいは両方を含有する。
【0020】
なお、本願発明の香料組成物には、マドンナリリー花様の香気を阻害しない範囲で、一般的に溶剤として用いられる例えばエタノール等のアルコール類、ジプロピレングリコール等の多価アルコール類、トリエチルシトレート等のエステル類を含有することができる。
【0021】
また必要に応じて、一般的に香料調製物として用いられる可溶化剤、安定化剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、着色料等を含有することができる。
【0022】
同様に、マドンナリリー花様の香気を阻害しない範囲で、一般的に香料として用いられる炭化水素類、アルコール類、アルデヒド類、ケトン類、エステル類等の成分を含有することができる。
【0023】
本願発明の香料組成物は、香水、オーデパルファム、オーデトワレ、オーデコロン、化粧水、乳液、クリーム、ファンデーション、ソープ、ボディシャンプー、シャンプー、リンス、トリートメント、整髪料といった化粧料類に応用することができる。
【0024】
本願発明の香料組成物は、液状、ミスト状、ゲル状、固形状等の室内・屋外用芳香料類に用いることができる。
【0025】
本願発明の香料組成物は、他のフローラル調、シトラス調、グリーン調、オリエンタル調、シプレー調等の調合香料と共に化粧料類、室内・屋外用芳香料類に用いることができる。
【0026】
本願発明の香料組成物の上記化粧料類、室内・屋外用芳香料類における含有量は特に限定されるものではないが、通常の香料添加量として0.0001~30重量%程度が好ましい。
【実施例0027】
以下に実施例を挙げてさらに詳細に説明する。本願発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また含有量に関しては特に指定の無い限り、重量%で表すものとする。
【0028】
下記の表1~4に挙げた香料組成物を調製し、その香気に関して以下に示す評価方法及び判定基準により評価を行い、各表中に示した。
【0029】
(調製方法)
表1~4に示す処方にて成分(A)~(J)及び調整溶媒としてジプロピレングリコールを加え香料組成物とした。
【0030】
(実験1:マドンナリリー花香の類似性評価)
マドンナリリー花の香気を確認した香料専門パネル3名により、下記表1~3で示す実施例及び比較例の香料組成物に対して、「香りの類似度」を評価し、評点の平均を算出して、以下に示す判定基準に従って判定した。
(評点):(香りの類似度)
6:非常によく似ている
5:よく似ている
4:似ている
3:やや似ていない
2:あまり似ていない
1:似ていない
(判定):(評点平均値)
◎:5点以上
○:4点以上5点未満
△:3点以上4点未満
×:3点未満
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】
表1、表2に示した通り実施例1~19の香料組成物はマドンナリリー花の香りとの類似性が高く良好であった。
【0035】
一方で、それぞれの成分の含有量を変えた表3の比較例1~14では、類似性が高くなかった。
【0036】
(実験2:香料組成物の香調評価)
香料専門パネル3名、一般のパネル3名の計6名にて下記表4で示す実施例20~28の香料組成物に対して、実施例1と比較し、「香りのナチュラル感」及び「香りの嗜好性」の観点から評価し、それぞれの評点の平均点を合計し、以下に示す判定基準に従って判定した。
(評点):(香りのナチュラル感)
6:かなりナチュラル感を感じる
5:ナチュラル感を感じる
4:少しナチュラル感を感じる
3:ややナチュラル感を感じる
2:あまりナチュラル感を感じない
1:ナチュラル感を感じない
(評点):(香りの嗜好性)
6:かなり好ましい
5:好ましい
4:やや好ましい
3:やや好ましくない
2:好ましくない
1:かなり好ましくない
(判定):(評点平均値の合計)
◎:10点以上
○:8点以上10点未満
△:6点以上8点未満
×:5点未満
【0037】
【表4】
【0038】
実施例1と比較し実施例20、21の香料組成物は、「ナチュラル感」という観点から、また実施例22、23では「嗜好性」という観点から、良好な香調であった。さらに成分(I)と(J)のどちらも含有した実施例24~28は特に優れていた。
【0039】
実施例29 マドンナリリー花様香料組成物(L.Candidum cv.Cascade Strainタイプ)
処方 (重量%)
1.リナロール 25.00
2.ベンズアルデヒド 0.70
3.リモネン 0.25
4.フェニルエチルアルコール 15.00
5.フェニルエチルアセテート 10.00
6.ベンジルアルコール 10.00
7.ゲラニオール 10.00
8.インドール 1.00
9.メチルジャスモネート 4.00
10.ジメチルアンスラニレート 2.00
11.メチルヘプテノン 0.10
12.ジプロピレングリコールにて全量を100とする
[製造方法]成分1~12を均一に混合する。
【0040】
実施例30 マドンナリリー花様香料組成物(L.Candidum var.Cernuumタイプ)
処方 (重量%)
1.リナロール 25.00
2.ベンズアルデヒド 0.13
3.リモネン 0.50
4.フェニルエチルアルコール 20.00
5.フェニルエチルアセテート 13.00
6.ベンジルアルコール 10.00
7.ゲラニオール 15.00
8.インドール 1.50
9.メチルジャスモネート 7.00
10.メチルシンナメート 0.50
11.メチルヘプテノン 0.10
12.トリエチルシトレートにて全量を100とする
[製造方法]成分1~12を均一に混合する。
【0041】
実施例31 マドンナリリー花様香気を有するローション
処方 (重量%)
1. 1,3-ブチレングリコール 8.00
2. グリセリン 2.00
3. キサンタンガム 0.02
4. クエン酸 0.01
5. クエン酸ナトリウム 0.10
6. エタノール 5.00
7. パラオキシ安息香酸メチル 0.10
8. ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(40E.O.) 0.10
9. 実施例1の香料組成物 0.02
10. 精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分1~5及び10と、成分6~9をそれぞれ均一に溶解し、両者を混合し濾過して製品とする。
【0042】
実施例32 マドンナリリー花様香気を有するクリーム
処方 (重量%)
1. 実施例16の香料組成物 0.10
2. イソステアリン酸ポリグリセリル-10 1.30
3. ミリスチン酸ポリグルセリル-10 1.30
4. グリセリン 4.50
5. ジメチコン 10.00
6. ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン 10.00
7. EDTA-2Na 0.05
8. カルボキシビニルポリマー 0.30
9. 1,3-ブチレングリコール 10.00
10. パラオキシ安息香酸メチル 0.30
11. AMPD 0.15
12. 精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分2~6を加熱して混合し、70℃に保ち油相とする。成分7~12を加熱溶解して混合し、70℃に保ち水相とする。油相に水相を加え乳化し、かき混ぜながら冷却し、45℃で成分1を加え、更に30℃まで冷却して製品とする。
【0043】
実施例33 マドンナリリー花様香気を有するオーデトワレ
処方 (重量%)
1. エタノール 85.00
2. 実施例20の香料組成物 9.00
3. 調合香料(フローラルブーケ調) 1.00
4. 精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分1~3を均一に混合した後、成分4を加え、均一に混合し、濾過して製品とする。
【0044】
実施例34 フローラル・フルーティ調の香調を有するソリッドパフューム
処方 (重量%)
1. セレシン 10.00
2. マイクロクリスタリンワックス 15.00
3. セスキオレイン酸ソルビタン 0.20
4. イソノナン酸イソトリデシル 25.00
5. ミリスチン酸オクチルドデシル 17.75
6. パルミチン酸デキストリン 2.00
7. トコフェロール 0.05
8. 球状無水ケイ酸 25.00
9. 実施例28の香料組成物 2.50
10. 調合香料(フローラル・フルーティ調) 2.50
[製造方法]成分1~7を加熱溶解後、成分8を加え混合する。その後脱泡し、再度加熱溶解した時点で成分9・10を加え均一に混合する。得られた混合物を皿状容器に充填し、放冷した後製品とする。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本願発明の香料組成物は、香水、オーデパルファム、オーデトワレ、オーデコロン、化粧水、乳液、クリーム、ファンデーション、ソープ、ボディシャンプー、シャンプー、リンス、トリートメント、整髪料といった化粧料類や液状、ミスト状、ゲル状、固形状等の室内・屋外用芳香料類に用いることでマドンナリリー花特有の爽やかで清楚な嗜好性の高い香りを付与することができる。さらに、衣料用洗浄剤や柔軟剤、台所用洗剤等の日用雑貨類やティッシュペーパーやペーパータオル等の衛生用品類等にも応用可能である。