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特開2022-9701可動電力カップリングおよび可動電力カップリングを備えたロボット
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022009701
(43)【公開日】2022-01-14
(54)【発明の名称】可動電力カップリングおよび可動電力カップリングを備えたロボット
(51)【国際特許分類】
   H02J 50/40 20160101AFI20220106BHJP
   H02J 50/10 20160101ALI20220106BHJP
【FI】
H02J50/40
H02J50/10
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021177011
(22)【出願日】2021-10-29
(62)【分割の表示】P 2017541302の分割
【原出願日】2016-02-08
(31)【優先権主張番号】62/112,768
(32)【優先日】2015-02-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】514062448
【氏名又は名称】パーシモン テクノロジーズ コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】PERSIMMON TECHNOLOGIES, CORP.
【住所又は居所原語表記】200 Harvard Mill Square Wakefield, MA 01880 US
(74)【代理人】
【識別番号】100127188
【弁理士】
【氏名又は名称】川守田 光紀
(72)【発明者】
【氏名】ホシェク マルチン
(72)【発明者】
【氏名】サー スリパティ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】静止部分及び移動部分を有するシャトルを備える装置を提供する。
【解決手段】装置は、移動部分には関節アームを有するロボットが搭載される。前記装置は更に、静止部分に接続される一次誘導電力セクションと、移動部分に搭載される二次誘導電力セクションとを有する電磁的電力カップリングを備える。一次誘導電力セクションは列状に接続する複数の第1部分を有し、該第1巻線は第1コアを長手方向に巻いている。二次誘導電力セクションは、複数の第1部分に沿って連続的に進むように構成される。
【選択図】図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
少なくとも1つの関節アームを有するロボットと;
静止部分及び移動部分を有するシャトルと;
を備え、前記ロボットは前記移動部分に搭載され、前記装置は更に、
前記静止部分に接続される一次誘導電力セクションと、前記移動部分に搭載される二次誘導電力セクションとを有する電磁的電力カップリングを備え;
前記二次誘導電力セクションは前記一次誘導電力セクションの反対側に位置し、前記二次誘導電力セクションは、前記移動部分が前記静止部分に対して移動するにつれて前記一次誘導電力セクションに平行な経路に沿って移動するように構成され、前記一次誘導電力セクションは、前記一次誘導電力セクションの少なくとも1つの第1巻線が励起されたときに、前記二次誘導電力セクションの少なくとも1つの巻線に電流を誘導するように構成され、それによって、前記一次誘導電力セクションと前記二次誘導電力セクションとで電磁的電力カップリングを提供して前記ロボットに電力を供給し;
前記一次誘導電力セクションは列状に接続している複数の第1部分を有し、該第1部分はそれぞれ第1コアと、前記第1巻線の少なくとも1つとを有し、前記第1コアはいずれも長手方向の長さと短手方向の幅を有し、前記長手方向は直線に沿って並んでおり、端と端が面するような構成を呈し、前記少なくとも1つの前記第1巻線は前記第1コアを長手方向に、前記第1コアの長手方向に沿った中心線に平行な方向に巻いており、前記二次誘導電力セクションは、前記複数の第1部分に沿って連続的に進むように構成され;
前記第1コアのそれぞれの前記少なくとも1つの前記第1巻線は、対応する前記第1コアを周回するループを有し、前記第1コアはそれぞれ少なくとも2つのコア面を有し、前記ループは、前記第1コアの第1面において、前記少なくとも2つのコア面の間の溝に位置し、前記第1コアの反対側の外面である第2面へと延伸する;
装置。
【請求項2】
前記第1コアは2つのレール延在部を有し、前記2つのレール延在部は前記第1コアの対向する端部から延在する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記二次誘導電力セクションは第2コア及び少なくとも1つの第2巻線を有し、前記第2コアは前記2つのレール延在部のそれぞれに位置するシュー部分を有し、前記レール延在部と前記シュー部分との間にはギャップが設けられる、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記レール延在部は、互いに平行状であるレールを有する、請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記レール延在部は、直線状のレールを有する、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記レール延在部は、曲線状のレールを有する、請求項4に記載の装置。
【請求項7】
方法であって、
ロボットをシャトルに接続することを含み、前記ロボットは少なくとも1つの関節アームを有し、前記シャトルは静止部分及び移動部分を有し、前記ロボットは前記移動部分に搭載され;
前記方法は更に、前記シャトルに電磁的電力カップリングを接続することを含み、前記シャトルは、前記静止部分に接続される一次誘導電力セクションと、前記移動部分に搭載される二次誘導電力セクションとを有し;
前記一次誘導電力セクションは列状に接続している複数の第1部分を有し、該第1部分はそれぞれ第1コアと、少なくとも1つの第1巻線とを有し、前記第1コアはいずれも長手方向の長さと短手方向の幅を有し、前記長手方向は直線に沿って並んでおり、端と端が面するような構成を呈し、前記少なくとも1つの前記第1巻線は前記第1コアを長手方向に、前記第1コアの長手方向に沿った中心線に平行な方向に巻いており、前記二次誘導電力セクションは、前記複数の第1部分に沿って連続的に進むように構成され;
前記第1コアのそれぞれの前記少なくとも1つの前記第1巻線は、対応する前記第1コアを周回するループを有し、前記第1コアはそれぞれ少なくとも2つのコア面を有し、前記ループは、前記第1コアの第1面において、前記少なくとも2つのコア面の間の溝に位置し、前記第1コアの反対側の外面である第2面へと延伸し;
前記二次誘導電力セクションは前記一次誘導電力セクションの反対側に位置し、前記二次誘導電力セクションは、前記移動部分が前記静止部分に対して移動するにつれて前記一次誘導電力セクションに平行な経路に沿って移動するように構成され、前記一次誘導電力セクションは、前記一次誘導電力セクションの前記第1巻線の少なくとも1つが励起されたときに、前記二次誘導電力セクションの少なくとも1つの巻線に電流を誘導するように構成され、それによって、前記一次誘導電力セクションと前記二次誘導電力セクションとで電磁的電力カップリングを提供して前記ロボットに電力を供給する;
方法。
【請求項8】
前記第1コアは2つのレール延在部を有し、前記2つのレール延在部は前記第1コアの対向する端部から延在し、
前記二次誘導電力セクションは第7コア及び少なくとも1つの第2巻線を有し、前記第2コアは前記2つのレール延在部のそれぞれに位置するシュー部分を有し、前記レール延在部と前記シュー部分との間にはギャップが設けられる、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記レール延在部は、互いに平行状であるレールとして設けられる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記レール延在部は、直線状のレールとして設けられる、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記レール延在部は、曲線状のレールとして設けられる、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
方法であって、
電磁的電力カップリングの一次誘導電力セクションの少なくとも1つの第1巻線を励起することを含み、前記一次誘導電力セクションはシャトルの静止部分に接続され、前記シャトルは前記静止部分と、前記静止部分上を移動可能な移動部分とを有し、前記電磁的電力カップリングは更に、前記移動部分に接続される二次誘導電力セクションを有し、前記一次誘導電力セクションは列状に接続している複数の第1部分を有し、該第1部分はそれぞれ第1コアと、前記少なくとも1つの第1巻線のいずれかとを有し、前記第1コアはいずれも長手方向の長さと短手方向の幅を有し、前記長手方向は直線に沿って並んでおり、端と端が面するような構成を呈し、前記少なくとも1つの前記第1巻線は前記第1コアを長手方向に、前記第1コアの長手方向に沿った中心線に平行な方向に巻いており、前記第1コアのそれぞれの前記少なくとも1つの前記第1巻線は、対応する前記第1コアを周回するループを有し、前記第1コアはそれぞれ、少なくとも2つのコア面を有し、前記ループは、前記第1コアの第1面において、前記少なくとも2つのコア面の間の溝に位置し、前記第1コアの反対側の外面である第2面へと延伸し;
前記方法は更に、前記一次誘導電力セクションによって、前記二次誘導電力セクションの少なくとも1つの第2巻線に電流を誘導することを含み、前記二次誘導電力セクションは第2コア及び前記少なくとも1つの第2巻線を有し、前記二次誘導電力セクションが前記静止部分に隣接する経路に沿って移動するにつれて、前記一次誘導電力セクションによって前記二次誘導電力セクションに電力が誘導される;
方法。
【請求項13】
前記一次誘導電力セクションの前記少なくとも1つの第1巻線を励起することは、複数の第1巻線を励起することを含み、該複数の第1巻線は、前記静止部分に沿った長手方向において互いに離間している、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記複数の第1巻線は、互いに対して選択的に励起される、請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
例示的かつ非限定的な実施形態は、概して、電力カップリングに関し、より詳細には、可動電力カップリングに関する。
【背景】
【0002】
産業機器は、多くの場合、動作するのに電力を必要とする移動自動制御またはペイロードを有する。典型的には、静止部品から移動部品に電力を供給するサービスループが設けられ、サービスループはeチェーンまたはその他に複数の導体を有しうる。ワイヤの撓みは信頼性への懸念となり、またワイヤやeチェーンの相対移動は、望ましくない粒子または汚染を発生させる場合がある。
【摘要】
【0003】
以降の摘要は、単に例として示されたものである。この摘要は本願の特許請求の範囲を制限するものではない。
【0004】
本願には、少なくとも1つの関節アームを有するロボットと、静止部分及び移動部分を有するシャトルとを備える装置が開示される。ここで前記ロボットは前記移動部分に搭載され、前記装置は更に、
前記静止部分に接続される一次誘導電力セクションと、前記移動部分に搭載される二次誘導電力セクションとを有する電磁的電力カップリングを備え;
前記二次誘導電力セクションは前記一次誘導電力セクションの反対側に位置し、前記二次誘導電力セクションは、前記移動部分が前記静止部分に対して移動するにつれて前記一次誘導電力セクションに平行な経路に沿って移動するように構成され、前記一次誘導電力セクションは、前記一次誘導電力セクションの少なくとも1つの第1巻線が励起されたときに、前記二次誘導電力セクションの少なくとも1つの巻線に電流を誘導するように構成され、それによって、前記一次誘導電力セクションと前記二次誘導電力セクションとで電磁的電力カップリングを提供して前記ロボットに電力を供給し;
前記一次誘導電力セクションは列状に接続している複数の第1部分を有し、該第1部分はそれぞれ第1コアと、前記第1巻線の少なくとも1つとを有し、前記第1コアはいずれも長手方向の長さと短手方向の幅を有し、前記長手方向は直線に沿って並んでおり、端と端が面するような構成を呈し、前記少なくとも1つの前記第1巻線は前記第1コアを長手方向に、前記第1コアの長手方向に沿った中心線に平行な方向に巻いており、前記二次誘導電力セクションは、前記複数の第1部分に沿って連続的に進むように構成され;
前記第1コアのそれぞれの前記少なくとも1つの前記第1巻線は、対応する前記第1コアを周回するループを有し、前記第1コアはそれぞれ少なくとも2つのコア面を有し、前記ループは、前記第1コアの第1面において、前記少なくとも2つのコア面の間の溝に位置し、前記第1コアの反対側の外面である第2面へと延伸する。
【0005】
本願には、ロボットをシャトルに接続することを含む方法も開示される。前記ロボットは少なくとも1つの関節アームを有し、前記シャトルは静止部分及び移動部分を有し、前記ロボットは前記移動部分に搭載される。前記方法は更に、前記シャトルに電磁的電力カップリングを接続することを含む。
ここで前記シャトルは、前記静止部分に接続される一次誘導電力セクションと、前記移動部分に搭載される二次誘導電力セクションとを有し;
前記一次誘導電力セクションは列状に接続している複数の第1部分を有し、該第1部分はそれぞれ第1コアと、少なくとも1つの第1巻線とを有し、前記第1コアはいずれも長手方向の長さと短手方向の幅を有し、前記長手方向は直線に沿って並んでおり、端と端が面するような構成を呈し、前記少なくとも1つの前記第1巻線は前記第1コアを長手方向に、前記第1コアの長手方向に沿った中心線に平行な方向に巻いており、前記二次誘導電力セクションは、前記複数の第1部分に沿って連続的に進むように構成され;
前記第1コアのそれぞれの前記少なくとも1つの前記第1巻線は、対応する前記第1コアを周回するループを有し、前記第1コアはそれぞれ少なくとも2つのコア面を有し、前記ループは、前記第1コアの第1面において、前記少なくとも2つのコア面の間の溝に位置し、前記第1コアの反対側の外面である第2面へと延伸し;
前記二次誘導電力セクションは前記一次誘導電力セクションの反対側に位置し、前記二次誘導電力セクションは、前記移動部分が前記静止部分に対して移動するにつれて前記一次誘導電力セクションに平行な経路に沿って移動するように構成され、前記一次誘導電力セクションは、前記一次誘導電力セクションの前記第1巻線の少なくとも1つが励起されたときに、前記二次誘導電力セクションの少なくとも1つの巻線に電流を誘導するように構成され、それによって、前記一次誘導電力セクションと前記二次誘導電力セクションとで電磁的電力カップリングを提供して前記ロボットに電力を供給する。
【0006】
本願には、電磁的電力カップリングの一次誘導電力セクションの少なくとも1つの第1巻線を励起することを含む方法も開示される。ここで前記一次誘導電力セクションはシャトルの静止部分に接続され、前記シャトルは前記静止部分と、前記静止部分上を移動可能な移動部分とを有し、前記電磁的電力カップリングは更に、前記移動部分に接続される二次誘導電力セクションを有し、前記一次誘導電力セクションは列状に接続している複数の第1部分を有し、該第1部分はそれぞれ第1コアと、前記少なくとも1つの第1巻線のいずれかとを有し、前記第1コアはいずれも長手方向の長さと短手方向の幅を有し、前記長手方向は直線に沿って並んでおり、端と端が面するような構成を呈し、前記少なくとも1つの前記第1巻線は前記第1コアを長手方向に、前記第1コアの長手方向に沿った中心線に平行な方向に巻いており、前記第1コアのそれぞれの前記少なくとも1つの前記第1巻線は、対応する前記第1コアを周回するループを有し、前記第1コアはそれぞれ、少なくとも2つのコア面を有し、前記ループは、前記第1コアの第1面において、前記少なくとも2つのコア面の間の溝に位置し、前記第1コアの反対側の外面である第2面へと延伸する。
前記方法は更に、前記一次誘導電力セクションによって、前記二次誘導電力セクションの少なくとも1つの第2巻線に電流を誘導することを含む。ここで前記二次誘導電力セクションは第2コア及び前記少なくとも1つの第2巻線を有し、前記二次誘導電力セクションが前記静止部分に隣接する経路に沿って移動するにつれて、前記一次誘導電力セクションによって前記二次誘導電力セクションに電力が誘導される。
【0007】
1つの態様によれば、装置は、第1のコアと、前記第1のコア上の第1のコイルとを含む第1の誘導部を含む。第2の誘導部は、第2のコアと、前記第2のコア上の第2のコイルとを含む。前記第1のコアはレール延在部を含み、前記レール延在部の少なくとも2つが第1のコアの両端から延在する。前記第2のコアは、前記レール延在部のそれぞれに配置されたシュー部分を含み、前記レール延在部の各々と前記シュー部分のそれぞれとの間に間隙が設けられる。前記第2の誘導部は、前記延在部に沿った経路を前記第1の誘導部に対して移動するように構成される。前記第1の誘導部は、前記第1の誘導部と前記第2の誘導部との間に非接触誘導カップリングをもたらすように、前記第2のコアが前記延在部に沿って前記第1のコアに対して移動する場合を含め、前記第2の誘導部に電流を誘起するように構成される。
別の例示的な態様によれば、方法は、第1のコアと、前記第1のコア上の第1のコイルとを含む第1の誘導部を設けることを含んでもよく、前記第1のコアはレール延在部を含み、前記レール延在部の少なくとも2つが前記第1のコアの両端から延在する。前記方法は、第2のコアと、前記第2のコア上の第2のコイルとを含む第2の誘導部を設けることをさらに含んでもよく、前記第2のコアはシュー部分を含む。前記方法は、前記第1の誘導部に対して前記第2の誘導部を配置することを含んでもよく、前記シュー部分は前記レール延在部のそれぞれに配置され、前記レール延在部の各々と前記シュー部分のそれぞれとの間に間隙が設けられ、結果として、前記第2の誘導部が、前記延在部に沿った経路を前記第1の誘導部に対して移動するように構成される。前記第1の誘導部は、前記第1の誘導部と前記第2の誘導部との間に非接触誘導カップリングをもたらすように、前記第2のコアが前記延在部に沿って前記第1のコアに対して移動する場合を含め、前記第2の誘導部に電流を誘起するように構成されてもよい。
別の例示的な態様によれば、方法は、第1の誘導部と第2の誘導部とを含む非接触誘導カップリングをもたらすことと、前記第2の誘導部が前記第1の誘導部の延在部に沿って移動する間に、前記第1の誘導部に交番磁束を生じさせ、前記交番磁束により前記第2の誘導部に電流を誘起することとを含んでもよい。前記第1の誘導部は、第1のコアと、前記第1のコア上の第1のコイルとを含み、前記第1のコアはレール延在部を含み、前記レール延在部の少なくとも2つが前記第1のコアの両端から延在し、かつ前記第2の誘導部は、第2のコアと、前記第2のコア上の第2のコイルとを含み、前記第2のコアはシュー部分を含み、前記レール延在部の各々と前記シュー部分のそれぞれとの間に間隙が設けられた状態で前記シュー部分が前記レール延在部のそれぞれに配置されるように、かつ前記第2の誘導部が前記延在部に沿った経路を前記第1の誘導部に対して移動するように構成されるように、前記第2の誘導部が前記第1の誘導部に対して配置される。
前述の態様や他の特徴は以降の記述で説明されるが、次の添付図面を参照している。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、1つの例示的な実施形態のカップリングのブロック図である。
【0009】
図2図2は、1つの例示的な実施形態のカップリングの等角投影図である。
【0010】
図3図3は、1つの例示的な実施形態のカップリングの等角投影図である。
【0011】
図4図4は、1つの例示的な実施形態のカップリングの等角投影図である。
【0012】
図5図5は、1つの例示的な実施形態のカップリングの端面図である。
【0013】
図6A図6Aは、カップリングの1つの例示的なコアセットの図である。
【0014】
図6B図6Bは、カップリングの1つの例示的なコアセットの図である。
【0015】
図6C図6Cは、カップリングの1つの例示的なコアセットの図である。
【0016】
図6D図6Dは、カップリングの1つの例示的なコアセットの図である。
【0017】
図7図7は、1つの例示的な実施形態のカップリングの等角投影図である。
【0018】
図8図8は、1つの例示的な実施形態のカップリングの等角投影図である。
【0019】
図9図9は、1つの例示的な実施形態のカップリングの等角投影図である。
【0020】
図10図10は、実施形態のカップリングを組み込んだ例示的なロボットの図である。
【0021】
図11図11は、実施形態のカップリングを組み込んだ例示的なロボットの図である。
【0022】
図12図12は、1つの例示的な実施形態の1次側の等角投影図である。
【0023】
図13図13は、1つの例示的な実施形態の2次側の等角投影図である。
【0024】
図14図14は、1つの例示的な実施形態のカップリングの図である。
【0025】
図15図15は、1つの例示的な実施形態のカップリングの図である。
【0026】
図16図16は、1つの例示的な実施形態のカップリングの概略図である。
【0027】
図17図17は、1つの例示的な実施形態の1次コアまたは2次コアの等角投影図である。
【0028】
図18図18は、1つの例示的な実施形態の端部の等角投影図である。
【実施形態の詳細説明】
【0029】
図1Aを参照すると、例示的実施形態の特徴を有する例示的カップリング10のブロック図が示されている。これらの特徴を、図面に示す例示的実施形態を参照して説明するが、他の様々な実施形態によっても実現可能であることを理解されたい。また、任意の適切なサイズ、形状、または種類の要素や材料を使用可能である。
【0030】
装置またはカップリング10は、2つの可動物体間、例えば静止したトラバーサと、装置を利用するロボットとの間の、非接触電力伝送のために設けられる。装置またはカップリング10は、2012年9月14日に出願された「低変動ロボット(Low Variability Robot)」という表題の米国特許出願第13/618117号明細書に基づいて2013年3月21日に公開された米国特許出願公開第2013/0071218号明細書、または2015年1月21日に出願された「基板搬送台(Substrate Transport Platform)」という表題の米国特許出願第14/601455号明細書に開示されている、搬送機構と装置との組み合わせで使用されてもよく、これら明細書の両方はそれら全体が参照により本明細書に組み込まれる。装置またはカップリング10は、「不等リンク長を有するアームを有するロボット(Robot Having Arm with Unequal Link Lengths)」という表題の2014年7月24日に公開された米国特許出願公開第2014/0205416号明細書に開示されている、搬送機構と装置との組み合わせで使用されてもよく、この明細書はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。代替的に、任意の好適な装置または用途においてカップリング10を使用してもよい。
【0031】
図1を参照すると、1つの例示的な実施形態のカップリング10のブロック図が示されている。描かれているように、装置またはカップリング10は、交流電源12と、1次モジュール16および2次モジュール18を備えた電力カップリング14と、任意選択の整流回路20とを含んでもよい。交流電力22が1次側16に供給され、次いで、1次側16が、間隙24を越えて2次側18に電力を供給し、2次側18が整流回路20に交流電力26を供給する。1次モジュールおよび2次モジュールは、平行移動、回転、またはこれら2つの組み合わせを含め、互いに対して移動できるように構成される。1次側もしくは2次側は、1次コアもしくは2次コアまたは1次レールもしくは2次レールであってもよい。代替的な態様では、任意の好適な組み合わせまたは幾何学的形状を提供してもよい。
【0032】
ここで図2を参照すると、1つの例示的な実施形態のカップリング50の等角投影図が示されている。1次モジュール52は、1次コアまたはレール54と、1次巻線またはコイル56とからなっていてもよく、この1次モジュール52は、例えば交流電源12により1次巻線56を通して供給される交流電流が1次コアまたはレール54に交番磁束を生じさせるように構成されてもよい。1次コアまたはレール54は、1次モジュール52と2次モジュール62との相対運動の方向に沿った延在部58を特徴としてもよい。2次モジュール62は、2次コアまたはレール64と、2次コアまたはレール64における交番磁束が2次巻線66に電圧を誘起するように構成された2次巻線またはコイル66とからなっていてもよい。2次コアまたはレール64は、2次コアまたはレール64が1次コアまたはレール54の延在部58に沿って2次モジュールの一部として移動しうるように、かつ磁束が1次コアまたはレール52の延在部58と2次コアまたはレール62との間の空隙70を横切って1次コアまたはレールの延在部とシュー部分における2次コアまたはレールとの間を通過しうるように配設されてもよい。2次巻線66の出力を交流電源として直接使用してもよく、または直流電力が必要とされる場合に、2次巻線66が、図1に図示するように直流電源28としての機能を果たしうる、整流回路20に給電してもよい。1次巻線56および2次巻線66は、2次巻線66の出力電圧の振幅が交流電源12により供給される電圧の振幅と実質的に等しくなるように、巻数が実質的に同じであることを特徴としてもよい。2次巻線66の巻数は、より高い出力電圧が必要とされる場合には1次巻線56の巻数よりも多くてもよい。逆に、2次巻線66の巻数は、より低い出力電圧が必要とされる場合には1次巻線56の巻数よりも少なくてもよい。1次コア54および2次コア64は、図2に概略的に描かれているようなC字状、図3に図示するようなE字状であってもよく、または1次モジュール52と2次モジュール62との間の誘導カップリングを可能にする任意の好適な形状を特徴とすることができる。1次コア54の延在部58は、図2および図3の例と同様に、1次モジュール52と2次モジュール62との間での直線運動を支持するために直線状であってもよく、または曲線運動もしくは回転運動を支持するために曲線状であってもよい。回転運動のための配置の例示的構成が図4および図5に例として示されている。空隙70を形成する1次コア54の延在部58および2次コア64の部分を、図6の例に描かれているように、空隙70にわたる磁気抵抗を最小限に抑えるような形状としてもよい。1次コア54、延在部58、および2次コア64は、軟磁性材料、例えば、珪素鋼、軟磁性複合材料、磁束を導くのに好適な別の材料、またはそのような材料の組み合わせから作製されてもよい。積層構造が用いられてもよい。ここでは、1次側および2次側を巻線がコイルである誘導部と見なしてもよい。
【0033】
ここで図3を参照すると、1つの例示的な実施形態のカップリング100の等角投影図が示されている。また図5を参照すると、1つの例示的な実施形態のカップリング100の端面図が示されている。E字状の1次側102と、E字状の2次側104と、E字状の1次コア106と、E字状の2次コア108とを有するカップリング100が示されている。延在部110は、E字状の1次コア106の3つの部分から延在する。1次巻線114はE字状の1次コア106の中央脚に存在し、2次巻線116はE字状の2次コア108の中央脚に存在し、磁束が、中央脚を通して、各ループが外側脚に対応する2つのループの周りに導かれる。2次側104は、運動軸112に沿って1次側102に対して移動し、交番磁束が、間隙118を横切って1次巻線114から2次巻線116に電力を伝送する。
【0034】
ここで図4を参照すると、回転電力カップリングを含む1つの例示的な実施形態のカップリング150の等角投影図が示されている。カップリング150は、円形状の1次側152と、円形の1次側152の中心に位置する軸を中心に回転162する2次側154とを有する。1次コア156および2次コア158は、それらの間で間隙を横切るように交番磁束を通過させる。拡径部160は丸面を備え、これが、コア158が運動軸を中心に回転162するときにC字状のコア158との境界となり、間隙168を維持する。ここでは、1次巻線164は、コア156、158を通じてかつ非接触間隙168を横切るように2次巻線166に交番磁束を発生させる。
【0035】
ここで図6A図6Dを参照すると、カップリングの例示的なコアセットの図が示されている。これらの図には、代替の幾何学的形状、例えば、非接触間隙を横切るように磁束を通過させるシュー部分が示されている。図6A図6Dは例示的な非限定的幾何学的形状を示しており、代替的な態様では、直線運動、回転運動、または任意の好適な相対運動のために維持される間隙を横切るように磁束を通過させるために、任意の好適な幾何学的形状を使用してもよい。例として、図6Aでは、コア202、204は、間隙210を挟んで拡幅平面206および平面208をそれぞれ有しうる。さらなる例として、図6Bでは、コア222、224は、間隙230を挟んで拡幅面226および対応する拡幅面228をそれぞれ有しうる。さらなる例として、図6Cでは、コア242、244は、間隙250を挟んでV字状面246および対応する面248をそれぞれ有しうる。さらなる例として、図6Dでは、コア262、264は、間隙270を挟んで鍵形状面266および対応する面268をそれぞれ有しうる。代替的な態様では、直線運動、回転運動、または任意の好適な相対運動のために維持される間隙を横切るように磁束を通過させるために、任意の好適な幾何学的形状を使用してもよい。
【0036】
ここで図7を参照すると、1つの例示的な実施形態のカップリング300の等角投影図が示されている。カップリング300は、単一の1次モジュール302と、間隙310、312を挟んで単一の1次モジュール302と相互作用しうる複数の2次モジュール304、306とを有しうる。ここでは、第1の2次モジュール304および第2の2次モジュール306は、図7に図示するように、独立した移動軸314、316上で独立に移動してもよい。また図8を参照すると、1つの例示的な実施形態のカップリング350の等角投影図が示されている。ここでは、カップリング350は、図8に示すように、2次運動軸362に対して相対移動する2次側360と共に、単一の1次モジュール358において用いられうる複数の1次巻線352、354、356を使用してもよい。また図9を参照すると、1つの例示的な実施形態のカップリング400の等角投影図が示されている。ここでは、カップリング400は、図9に描かれているように、2次側410の可動域408にわたって延在するように用いられうる複数の1次モジュール402、404、406を有しうる。複数の1次コイルや1次モジュールが使用される場合、これら1次コイルや1次モジュールは、交流電源から常に電力供給されてもよく、または2次モジュールの位置に基づいてスイッチのオン/オフが切り替えられてもよい。
【0037】
例えば、2つのモジュールが異なる環境に配置される場合には、1次モジュールと2次モジュールとの間に分離隔壁を用いてもよい。例えば、1次モジュールが大気環境にあり、2次モジュールが真空環境に存在する場合に、分離隔壁が大気環境と真空環境とを隔離してもよい。分離隔壁は、導電性であっても非導電性であってもよく、開示される任意の実施形態に記載されているように、交番磁束が1次側と2次側との間を通過することを可能にする好適な材料で作製されてもよい。説明したカップリングはまた、相対移動を伴う任意の好適な用途において、信号やデータ、または電力、信号、およびデータの任意の組み合わせを伝送するために用いられてもよい。また図10を参照すると、例として、実施形態のカップリング506を組み込んだ例示的なロボット500の図が示されている。図10は、ロボット500を概略的に描いている。ロボット500は、シャトル504上に関節アーム502を備えるロボット駆動部を備え、電力カップリング506を用いて、シャトルの静止部分508からシャトルの移動部分510およびロボットに電力を伝送する。シャトルの静止部分508とシャトルの移動部分510との間に間隙を形成してもよい。ここで、空気または他の媒体を、あるいは任意の好適なガス、液体、真空もしくはその他に対する物理的分離隔壁を横切るように、前述の交番磁束を通過させる。また図11を参照すると、さらなる例として、実施形態のカップリング552を組み込んだ例示的なロボット550の図が示されている。図11は、ロボット550を概略的に示している。ロボットの静止部分554からロボットの移動アーム556に電力を伝送するために、ここでは回転構成の電力カップリング552が用いられうる。ここで、ロボットの静止部分554とロボットの回転部分556との間に間隙を形成してもよい。ここで、空気または他の媒体を横切るように、あるいは任意の好適なガス、液体、真空もしくはその他に対する物理的分離隔壁を通して、前述の交番磁束を通過させる。代替的な態様では、相対運動を伴う任意の好適な用途が提供されてもよい。
【0038】
説明したように、電力カップリングは、静止体から1つもしくは複数の別の静止体、または1つもしくは複数の移動体、または1つもしくは複数の間欠移動体に電力を伝達する。ここでは、電力伝達は、静止体の巻線と移動体の巻線との間の強いまたは弱い電磁カップリングによるものであってもよい。ここでは、1つもしくは複数の静止体、または1つもしくは複数の移動体、または1つもしくは複数の間欠移動体は、1次側(複数可)や2次側(複数可)の任意の好適な組み合わせであってもよい。
【0039】
ここで図12を参照すると、1つの例示的な実施形態の1次側600の等角投影図が示されている。ここでは、静止体または1次側600には、面610、612を有する磁性集束器または1次コア604が配置される。1次コア604は、軟鉄コア、軟磁性複合材料、または積層コアなどであるが、これらに限定されず、銅などの良導電体の単巻回または多巻回巻線602を備える。これらの巻線602は、可変電流源または可変電圧源によって励磁され、励磁が正弦波である状況では、略正弦波の磁束が発生しうる。個々の磁束発生器は1次側600と称される。1次側の配列を使用して、移動体の経路に変化する磁束を発生させることができる。1次側の巻線602は、例えば、相互接続部もしくは終端606、608を介して、並列に、直列に、または個別に、励磁装置に電気的に接続されてもよく、各構成にはそれぞれ利点と欠点が伴う。代替的な態様において、巻線は、1次コア604の全長にわたって延在することができる。また図13を参照すると、1つの例示的な実施形態の2次側650の等角投影図が示されている。1つまたは複数の移動体にも、面660、658を有する磁性集束器または2次コア654が配置される。面660、658は、例えば、間隙を挟んで面610、612との境界となる。2次コア654は、軟鉄コア、軟磁性複合材料、または積層コアなどであるが、これらに限定されず、終端656を備えた銅などの良導電体の単巻回または多巻回巻線652を備える。2次側650と呼ばれる、移動体上のこうした配置は、1次側(複数可)600から発生した磁束の一部を捕捉する役割を果たす。単一の電力伝達機構には単数または複数の2次側が存在しうる。電磁誘導の法則に従って、この機構は2次巻線に時変電圧を発生させ、2次側から電力を引き出すことができる。例として、巻線は、2次コアの全長にわたって延在してもよい。また図14を参照すると、複数の1次側600および2次側650を有する1つの例示的な実施形態のカップリングの図が示されている。ここでは、1次側600は直列に配線されてもよく、2次側650は、コアに誘起された交番磁束により電力を引き出す。また図15を参照すると、1次側600および2次側650を有する1つの例示的な実施形態のカップリングの図が示されている。ここでは、1次側600は、1次コア604と、終端606、608を備えた巻線602とを有し、巻線602が、コア604に磁束を誘起する交流電流を有する。磁束経路710は、間隙712を横切り、1次コア604および2次コア654を通じて確立され、2次側650は、コア654に誘起された交番磁束710により2次巻線656を介して電力を引き出す。ここでは、2次コア656は、損失を低減するために横断方向積層体714を有しうる。代替的に、任意の好適なコアを使用してもよい。2次コイルの電圧は、経時的に変化し、例えば、事実上ほぼ正弦波である。直流電圧が必要である場合に、直流電圧に変換するために、電界効果トランジスタ(Field Effect Transistor:FET)に基づく全波整流器回路または任意の好適な回路を使用してもよい。1次コア604で生成された磁束を2次コア654と鎖交させる必要性と、コア材料の鉄損を最小限に抑えるという対立する必要性とを考慮して、図15に示すように横断方向積層体714を使用してコアを製造することが好適である。積層体は、磁束流に直交する平面内に生じる渦電流ループを最小限に抑えつつ、磁束が空隙を通って1次側と2次側との間を進むことを可能にする。
【0040】
ここで図16を参照すると、1つの例示的な実施形態のカップリング800の概略図が示されている。カップリング800は、1次側810および2次側812と組み合わせて補償コンデンサ(複数可)822を使用する駆動回路を備える。電源814は、1次巻線828の両端間の並列補償コンデンサ(複数可)822への電圧816および電流820を含む供給測定818を行わせる。1次巻線828の両端間の電流824および電圧826の範囲測定が行われてもよい。1次巻線828は1次コア832と組み合わせて設けられ、2次コア834に磁束をおよび2次巻線830に電流を誘起する。2次巻線830により負荷842に供給される電圧836および電流840の2次範囲測定838が行われてもよい。ここでは、電力カップリングを、主な磁束経路上にある、運動のために必要な空隙に起因し、漏れ磁束につながる磁気抵抗と、相互インダクタンスに対する巻線の自己インダクタンスとを伴う、2つ以上の巻線を備えた電磁力カップリングであると考えるか、またはそのようなものとして分析してもよい。これらの自己インダクタンスを補償するために、コンデンサ、例えばコンデンサ(複数可822)を、1次巻線や2次巻線に電気的に並列または直列に追加してもよい。コンデンサ822を追加する目的は、巻線の自己インダクタンスの無効電力需要を満たし、これにより、電源または2次側で見られる無効電力需要を低下させることであってもよい。代替的な態様では、より多数または少数のコンデンサ(複数可)を設けてもよい。
【0041】
ここで図17を参照すると、1つの例示的な実施形態の1次または2次コア900の等角投影図が示されている。また図18を参照すると、1つの例示的な実施形態の端部906、例えば等方性端部906の等角投影図が示されている。1次側または2次側900は、積層コア902と、巻線904と、積層コア902の平坦な界面920において積層コア902との境界を有する等方性端部906とを有する。等方性端部906は、界面920に対応する同様の平坦な界面916を有し、巻端部分908と、積層コア902の間隙面に対応する面910、912とをさらに有する。巻線904の巻端部の下に生じる隙間に磁束集束充填材906を導入することにより、電力カップリングの性能を改善してもよい。幾何学的形状を考慮して、この充填材を、積層体ではなく、むしろ軟磁性複合材料、または同様の材料で作製することができる。例として、かかる端部片の1つの可能な構造が図18に示されている。
【0042】
1つの例示的な態様によれば、第1のコアと、前記第1のコア上の第1のコイルとを含む第1の誘導部を含む装置が提供される。第2の誘導部は、第2のコアと、前記第2のコア上の第2のコイルとを含む。前記第1のコアはレール延在部を含み、前記レール延在部の少なくとも2つが前記第1のコアの両端から延在し、かつ前記第2のコアは前記レール延在部のそれぞれに配置されたシュー部分を含み、前記レール延在部の各々と前記シュー部分のそれぞれとの間に間隙が設けられる。前記第2の誘導部は、前記延在部に沿った経路を前記第1の誘導部に対して移動するように構成され、前記第1の誘導部は、前記第1の誘導部と前記第2の誘導部との間に非接触誘導カップリングをもたらすように、前記第2のコアが前記延在部に沿って前記第1のコアに対して移動する場合を含め、前記第2の誘導部に電流を誘起するように構成される。
【0043】
前記装置において、前記延在部は、互いに実質的に平行なレールを含んでもよい。前記装置において、前記延在部は、実質的に直線状のレールを含んでもよい。前記装置において、前記延在部は、曲線状のレールを含んでもよい。前記装置において、前記延在部は、前記第1のコイルを有する中央部分に前記曲線状のレールを接続する接続部分を含んでもよい。前記装置において、前記曲線状のレール各々は円形をなしてもよい。前記装置において、前記延在部は、3つ以上の延在部を含んでもよい。前記装置において、少なくとも2つの第2の誘導部は、前記第1の誘導部上に移動可能に配置されてもよい。前記装置において、前記第1の誘導部は、2つ以上の第1のコイルを含み、前記第1のコアの各々が前記第1のコアの別個の中央部上に配置される。前記装置において、前記第1の誘導部は、互いに直列に配置された2つ以上の第1の誘導部を含む。前記装置において、前記第2の誘導部は可動アームを有するロボットに接続され、前記延在部上での前記第1の誘導部に対する前記第2の誘導部の移動が、前記経路に沿って前記ロボットを移動させるように構成される。前記装置において、前記第1の誘導部および前記第2の誘導部は、互いに相対移動可能であるロボットの異なる部品に接続されてもよく、前記部品の少なくとも1つはロボットアームのリンクである。前記装置において、前記第1のコアや前記第2のコアは、略C字形状の中央部を有する。前記装置において、前記第1のコアや前記第2のコアは、略E字形状の中央部を有する。別の例示的な態様によれば、方法は、第1のコアと、前記第1のコア上の第1のコイルとを含む第1の誘導部を設けることを含んでもよく、前記第1のコアはレール延在部を含み、前記レール延在部の少なくとも2つが前記第1のコアの両端から延在する。前記方法は、第2のコアと、前記第2のコア上の第2のコイルとを含む第2の誘導部を設けることと、前記第1の誘導部に対して前記第2の誘導部を配置することとを含んでもよい。前記第2のコアはシュー部分を含み、前記シュー部分は前記レール延在部のそれぞれに配置され、前記レール延在部の各々と前記シュー部分のそれぞれとの間に間隙が設けられ、結果として、前記第2の誘導部が前記延在部に沿った経路を前記第1の誘導部に対して移動するように構成される。前記第1の誘導部は、前記第1の誘導部と前記第2の誘導部との間に非接触誘導カップリングをもたらすように、前記第2のコアが前記延在部に沿って前記第1のコアに対して移動する場合を含め、前記第2の誘導部に電流を誘起するように構成されてもよい。
【0044】
例示的な方法は、前記延在部が、互いに実質的に平行な実質的に直線状のレールを含むことをさらに含んでもよい。例示的な方法は、前記延在部が曲線状のレールを含むことをさらに含んでもよい。例示的な方法は、前記延在部が3つ以上の延在部を含むことをさらに含んでもよい。例示的な方法は、前記第1の誘導部を設けることが、少なくとも2つの第2の誘導部を前記第1の誘導部上に移動可能に配置することを含んでもよい。別の例示的な態様によれば、方法は、第1の誘導部と第2の誘導部とを含む非接触誘導カップリングをもたらすことと、前記第2の誘導部が前記第1の誘導部の延在部に沿って移動する間に、前記第1の誘導部に交番磁束を生じさせ、前記交番磁束により前記第2の誘導部に電流を誘起することとを含んでもよい。前記第1の誘導部は、第1のコアと、前記第1のコア上の第1のコイルとを含み、前記第1のコアはレール延在部を含み、前記レール延在部の少なくとも2つが前記第1のコアの両端から延在し、かつ前記第2の誘導部は、第2のコアと、前記第2のコア上の第2のコイルとを含み、前記第2のコアはシュー部分を含み、前記レール延在部の各々と前記シュー部分のそれぞれとの間に間隙が設けられた状態で前記シュー部分が前記レール延在部のそれぞれに配置されるように、かつ前記第2の誘導部が前記延在部に沿った経路を前記第1の誘導部に対して移動するように構成されるように、前記第2の誘導部が前記第1の誘導部に対して配置される。
【0045】
コイルの励磁を制御し、ひいては、レール/延在部の移動を制御するために、例えば、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのメモリと、コードを有するコンピュータソフトウェアとを含む、制御器を使用してもよい。
【0046】
なお、前述した説明は単なる例に過ぎないことにも注意されたい。種々の変形および修正を当業者が考えることができる。例えば、特許請求の範囲にある種々の従属請求項に記載の特徴は、任意の適切な組合せで互いに組合せ可能である。加えて、前述した様々な実施形態からの特徴を選択的に組み合わせて新たな実施形態とすることも可能である。したがって本願は、添付の特許請求の範囲に含まれる変更や修正、変形等のすべての事項を包含するものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18