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特開2022-97181ライブカメラシステム、サーバ、GUI情報生成方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022097181
(43)【公開日】2022-06-30
(54)【発明の名称】ライブカメラシステム、サーバ、GUI情報生成方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/2343 20110101AFI20220623BHJP
   H04N 21/24 20110101ALI20220623BHJP
   H04N 21/431 20110101ALI20220623BHJP
   H04N 7/18 20060101ALI20220623BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20220623BHJP
【FI】
H04N21/2343
H04N21/24
H04N21/431
H04N7/18 U
G06F13/00 540A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020210615
(22)【出願日】2020-12-18
(71)【出願人】
【識別番号】513278770
【氏名又は名称】株式会社データブロード
(74)【代理人】
【識別番号】100209705
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 弘幸
(71)【出願人】
【識別番号】504050275
【氏名又は名称】株式会社 ミックウェア
(72)【発明者】
【氏名】永井 元気
【テーマコード(参考)】
5B084
5C054
5C164
【Fターム(参考)】
5B084AA02
5B084AA12
5B084AB04
5B084AB07
5B084AB31
5B084AB32
5B084BB04
5B084CB12
5B084CB22
5B084DC02
5B084DC03
5B084DC13
5C054CE11
5C054DA07
5C054DA09
5C054FE11
5C054GB05
5C054HA18
5C164FA07
5C164PA33
5C164SA25S
5C164SB02P
5C164SB41P
5C164UB88P
5C164YA21
(57)【要約】      (修正有)
【課題】特定のカメラの最新画像の送信ができない可能性がある場合、ユーザがカメラを選択する前に自動的に最新画像が表示されない旨を示すライブカメラシステムを提供する。
【解決手段】ライブカメラシステムは、画像を逐次撮影する複数のカメラと、各カメラから動画像データを受信するサーバと、サーバから動画像データを変換したストリーミングデータを逐次取得して、画像を表示することが可能な端末装置とを含む。サーバは、各カメラが撮影した画像のサムネイル画像を逐次取得し、同じ識別情報のサムネイル画像を最新のサムネイル画像に更新し、サムネイル画像の更新日時と、現在日時との差分が所定時間以内か否かを判定し、所定時間以内の場合はサムネイル画像と受付部品を含むGUI情報を生成し、所定時間以内ではない場合はサムネイル画像に代えて非表示情報を含むGUI情報を生成する。端末装置は、受信したGUI情報に基いてGUI画面を表示する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を逐次撮影する複数のカメラと、前記画像に基いて生成した動画像データを各前記カメラからネットワークを介して受信するサーバと、前記サーバから前記動画像データを変換したストリーミングデータを逐次取得して、前記画像を表示することが可能な端末装置とを含むライブカメラシステムにおいて、
前記サーバは、
各前記カメラが撮影した前記画像を縮小したサムネイル画像を逐次取得する取得部と、
前記サムネイル画像は、撮影をした前記カメラを識別する識別情報を含み、
前記取得部が前記サムネイル画像を取得した場合、前記識別情報が同一の前記サムネイル画像を更新し、更新した日時を示す更新日時を対応付けて記憶する更新部と、
所定のタイミングで、更新した前記サムネイル画像に対応付けられた前記更新日時と、現在日時との差分が所定時間以内か否かを判定する判定部と、
前記判定部が、前記差分は前記所定時間以内であると判定する場合、前記サムネイル画像と、前記サムネイル画像と対応付けた前記識別情報が識別する前記カメラの前記ストリーミングデータの送信要求を受け付ける受付部品とを含むGUI情報を生成し、前記判定部が、前記差分は前記所定時間以内ではないと判定する場合、前記サムネイル画像に代えて、前記サムネイル画像と対応付けた前記識別情報が識別する前記カメラの最新の前記画像を表示できない旨を示す非表示情報を含む前記GUI情報を生成する生成部と、
前記ネットワークを介して、前記端末装置から前記GUI情報を要求するGUI要求を受信した場合、前記端末装置に前記GUI情報を送信するサーバ通信部とを備え、
前記端末装置は、
前記サーバに前記GUI要求を送信し、前記サーバから前記GUI情報を受信する端末通信部と、
前記GUI情報に基いて、前記サムネイル画像及び前記受付部品、または前記非表示情報を含むGUI画面を表示し、前記受付部品に対する選択を受け付けるGUI部とを備える、
ライブカメラシステム。
【請求項2】
前記GUI情報は、地図画像と、各前記カメラが設置された位置を示すカメラアイコンとを含み、
前記GUI部は、前記GUI情報に基いて、前記地図画像に複数の前記カメラアイコンを重畳して表示し、複数の前記カメラアイコンのうち、いずれかの前記カメラアイコンの選択を受け付けると、前記カメラアイコンが示す前記位置に設置された前記カメラの前記サムネイル画像及び前記受付部品、または前記非表示情報を表示する、
請求項1記載のライブカメラシステム。
【請求項3】
前記GUI情報は、地図画像と、各前記カメラが設置された地点を示す地点アイコンとを含み、
前記GUI部は、前記GUI情報に基いて、前記地図画像に複数の前記地点アイコンを重畳して表示し、複数の前記地点アイコンのうち、いずれかの前記地点アイコンの選択を受け付けると、前記GUI情報に基いて、前記地点アイコンが示す前記地点に設置された各前記カメラの前記サムネイル画像及び前記受付部品、または前記非表示情報を含む一覧を表示する、
請求項1記載のライブカメラシステム。
【請求項4】
前記サムネイル画像は、更に、撮影をした日時を示す撮影日時を含み、
前記判定部は、前記更新日時に代えて前記撮影日時を用いる、
請求項1~3のうちいずれか1項に記載のライブカメラシステム。
【請求項5】
前記サーバ通信部は、更に、前記生成部が前記GUI情報を生成した場合、前記ネットワークを介して、前記端末装置に前記GUI情報を送信する、
請求項1~4のうちいずれか1項に記載のライブカメラシステム。
【請求項6】
画像を逐次撮影する複数のカメラから、前記画像に基いて生成した動画像データを、ネットワークを介して受信し、前記動画像データを変換したストリーミングデータの送信要求を端末装置から受け付けると、前記ネットワークを介して前記ストリーミングデータを前記端末装置に逐次送信するサーバにおいて、
各前記カメラが撮影した前記画像を縮小したサムネイル画像を逐次取得する取得部と、
前記サムネイル画像は、撮影をした前記カメラを識別する識別情報を含み、
前記取得部が前記サムネイル画像を取得した場合、前記識別情報が同一の前記サムネイル画像を更新し、更新した日時を示す更新日時を対応付けて記憶する更新部と、
所定のタイミングで、更新した前記サムネイル画像に対応付けられた前記更新日時と、現在日時との差分が所定時間以内か否かを判定する判定部と、
前記判定部が、前記差分は前記所定時間以内であると判定する場合、前記サムネイル画像と、前記サムネイル画像と対応付けた前記識別情報が識別する前記カメラの前記ストリーミングデータの前記送信要求を受け付ける受付部品とを含むGUI情報を生成し、前記判定部が、前記差分は前記所定時間以内ではないと判定する場合、前記サムネイル画像に代えて、前記サムネイル画像と対応付けた前記識別情報が識別する前記カメラの最新の前記画像を表示できない旨を示す非表示情報を含む前記GUI情報を生成する生成部と、
前記ネットワークを介して、前記端末装置から前記GUI情報を要求するGUI要求を受信した場合、前記端末装置に前記GUI情報を送信するサーバ通信部とを備える、
サーバ。
【請求項7】
画像を逐次撮影する複数のカメラから、前記画像に基いて生成した動画像データを、ネットワークを介して受信し、前記動画像データを変換したストリーミングデータの送信要求を端末装置から受け付けると、前記ネットワークを介して前記ストリーミングデータを前記端末装置に逐次送信するサーバに用いられるGUI情報生成方法であって、
各前記カメラの前記画像を縮小したサムネイル画像を逐次取得する取得ステップと、
前記サムネイル画像は、撮影をした前記カメラを識別する識別情報を含み、
前記取得ステップにおいて前記サムネイル画像を取得した場合、前記識別情報が同一の前記サムネイル画像を更新し、更新した日時を示す更新日時を対応付けて記憶する更新ステップと、
所定のタイミングで、更新した前記サムネイル画像に対応付けられた前記更新日時と、現在日時との差分が所定時間以内か否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップにおいて、前記差分は前記所定時間以内であると判定する場合、前記サムネイル画像と、前記サムネイル画像と対応付けた前記識別情報が識別する前記カメラの前記ストリーミングデータの前記送信要求を受け付ける受付部品とを含むGUI情報を生成し、前記差分は前記所定時間以内ではないと判定する場合、前記サムネイル画像に代えて、前記サムネイル画像と対応付けた前記識別情報が識別する前記カメラの最新の前記画像を表示できない旨を示す非表示情報を含む前記GUI情報を生成する生成ステップとを含む、
GUI情報生成方法。
【請求項8】
画像を逐次撮影する複数のカメラから、前記画像に基いて生成した動画像データを、ネットワークを介して受信し、前記動画像データを変換したストリーミングデータの送信要求を端末装置から受け付けると、前記ネットワークを介して前記ストリーミングデータを前記端末装置に逐次送信するサーバとして機能させ、前記サーバにGUI情報の生成処理を実行させるプログラムであって、
前記生成処理は、
各前記カメラの前記画像を縮小したサムネイル画像を逐次取得する取得ステップと、
前記サムネイル画像は、撮影をした前記カメラを識別する識別情報を含み、
前記取得ステップにおいて前記サムネイル画像を取得した場合、前記識別情報が同一の前記サムネイル画像を更新し、更新した日時を示す更新日時を対応付けて記憶する更新ステップと、
所定のタイミングで、更新した前記サムネイル画像に対応付けられた前記更新日時と、現在日時との差分が所定時間以内か否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップにおいて、前記差分は前記所定時間以内であると判定する場合、前記サムネイル画像と、前記サムネイル画像と対応付けた前記識別情報が識別する前記カメラの前記ストリーミングデータの前記送信要求を受け付ける受付部品とを含むGUI情報を生成し、前記差分は前記所定時間以内ではないと判定する場合、前記サムネイル画像に代えて、前記サムネイル画像と対応付けた前記識別情報が識別する前記カメラの最新の前記画像を表示できない旨を示す非表示情報を含む前記GUI情報を生成する生成ステップとを含む、
プログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の地点に設置した各カメラが撮影する直近の画像を、ユーザの端末装置で表示できるようにしたライブカメラシステムに関し、特に端末装置に表示するグラフィカル・ユーザ・インターフェイス(GUI)の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、道路や公共施設等の周辺に複数のカメラを設置し、通信ネットワークを介して各カメラが撮影した直近の画像を、不特定多数のユーザが見られるようにしたライブカメラシステムが普及している。ユーザは、自身が所有する端末装置、例えば、パーソナル・コンピュータ(PC)やスマートフォン等を用いて、ライブカメラシステムにインターネット経由でアクセスすることで、走行予定の道路の混雑状況や、訪問予定の公共施設周辺の天候状況を画像で知ることができる。
【0003】
ライブカメラシステムは、不特定多数のユーザが自分の端末装置を使って不定期に利用するシステムである。つまり、カメラの設置場所も、ライブカメラシステムの使い方もよくわかっていないユーザが利用することを想定したシステム設計が必要であり、直感的でわかり易いGUIが求められている。
【0004】
例えば、特許文献1に開示されているライブカメラシステムでは、ユーザはまず、端末装置が備えるブラウザ機能を利用してライブカメラシステムのウェブサーバにアクセスする。端末装置はウェブサーバからウェブページ等のGUI情報を取得することで、端末装置が備える画面に、撮影エリアの地図と、その地図上にカメラの設置地点を示すアイコンを重畳したGUI画面を表示する。
【0005】
ユーザがGUI画面の地図上のアイコンをクリックすると、端末装置は、取得したGUI情報に基いて、地図上のアイコンが示す位置に設置されている各カメラが撮影したサムネイル画像を端末装置の画面に一覧表示する。
【0006】
一覧表示されたサムネイル画像の中から、ユーザがいずれかのサムネイル画像を選択することで、端末装置は、選択したサムネイル画像と対応付けられているカメラの動画像を、ライブカメラシステムのサーバ(特許文献1ではクラウドサーバと呼んでいる。)から取得して表示する。
【0007】
なお、カメラが逐次撮影した画像を、所望のサイズに縮小したサムネイル画像に変換し、カメラから定期的にサムネイル画像を送信させることは、ライブカメラシステムに限らず、一般的に行われている。例えば、カメラから受信したサムネイル画像をGUI情報にリンクすることで、そのGUI情報を取得したユーザの端末装置は、GUI情報に基いて表示したGUI画面に、直近で撮影されたサムネイル画像を表示することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2019-165319号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、特許文献1に開示されているライブカメラシステムのように、端末装置のGUI画面にサムネイル画像を表示し、いずれかのサムネイル画像をユーザが選択しても、選択したサムネイル画像と対応付けられたカメラの動画像を、ユーザの端末装置に表示できない場合がある。
【0010】
動画像を表示できない理由の一つに、カメラとサーバとの間のネットワークの不調や、カメラ自体が故障していることが考えられる。
【0011】
ライブカメラシステムを利用するユーザの多くは、ライブカメラシステムの仕組みを知らない。よって、選択したカメラの動画像が端末装置で表示できなければ、ライブカメラシステムを提供する提供者に対して、クレームの問い合わせをすることが考えられる。
【0012】
そこで、本発明は、サーバから端末装置に対して特定のカメラの最新の画像を送信できない可能性がある場合、ユーザがカメラを選択する前に、自動的に該当のカメラの画像が表示されないことを提示して、ユーザからの問い合わせを抑えるようにしたライブカメラシステム、サーバ、GUI情報生成方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
(1)上記課題を解決するために、本発明の一態様であるライブカメラシステムは、画像を逐次撮影する複数のカメラと、画像に基いて生成した動画像データを各カメラからネットワークを介して受信するサーバと、サーバから動画像データを変換したストリーミングデータを逐次取得して、画像を表示することが可能な端末装置とを含む。
【0014】
サーバは、取得部と、更新部と、判定部と、生成部と、サーバ通信部とを備える。取得部は、各カメラが撮影した画像を縮小したサムネイル画像を逐次取得する。サムネイル画像は、撮影をしたカメラを識別する識別情報を含む。更新部は、取得部が前記サムネイル画像を取得した場合、前記識別情報が同一の前記サムネイル画像を更新し、更新した日時を示す更新日時を対応付けて記憶する。判定部は、所定のタイミングで、更新した前記サムネイル画像に対応付けられた更新日時と、現在日時との差分が所定時間以内か否かを判定する。生成部は、判定部が、差分は所定時間以内であると判定する場合、サムネイル画像と、サムネイル画像と対応付けた識別情報が識別するカメラのストリーミングデータの送信要求を受け付ける受付部品とを含むGUI情報を生成し、判定部が、差分は所定時間以内ではないと判定する場合、サムネイル画像に代えて、サムネイル画像と対応付けた識別情報が識別するカメラの最新の画像を表示できない旨を示す非表示情報を含むGUI情報を生成する。サーバ通信部は、ネットワークを介して、端末装置からGUI情報を要求するGUI要求を受信した場合、端末装置にGUI情報を送信する。
【0015】
端末装置は、端末通信部と、GUI部とを備える。端末通信部は、サーバにGUI要求を送信し、サーバからGUI情報を受信する。GUI部は、GUI情報に基いて、サムネイル画像及び受付部品、または非表示情報を含むGUI画面を表示し、受付部品に対する選択を受け付ける。
【0016】
(2)本発明の一態様は、上記(1)のライブカメラシステムにおいて、GUI情報は、地図画像と、各カメラが設置された位置を示すカメラアイコンとを含み、GUI部は、GUI情報に基いて、地図画像に複数のカメラアイコンを重畳して表示し、複数のカメラアイコンのうち、いずれかのカメラアイコンの選択を受け付けると、カメラアイコンが示す位置に設置されたカメラのサムネイル画像及び受付部品、または非表示情報を表示する、としてもよい。
【0017】
(3)本発明の一態様は、上記(1)のライブカメラシステムにおいて、GUI情報は、地図画像と、各カメラが複数設置された地点を示す地点アイコンとを含み、GUI部は、GUI情報に基いて、地図画像に複数の地点アイコンを重畳して表示し、複数の地点アイコンのうち、いずれかの地点アイコンの選択を受け付けると、GUI情報に基いて、地点アイコンが示す地点に設置された各カメラのサムネイル画像及び受付部品、または非表示情報を含む一覧を表示する、としてもよい。
【0018】
(4)本発明の一態様は、上記(1)から(3)のいずれかに記載のライブカメラシステムにおいて、サムネイル画像は、更に、撮影をした日時を示す撮影日時を含み、判定部は、更新日時に代えて撮影日時を用いる、としてもよい。
【0019】
(5)本発明の一態様は、上記(1)から(4)のいずれかに記載のライブカメラシステムにおいて、サーバ通信部は、更に、生成部がGUI情報を生成した場合、ネットワークを介して、端末装置にGUI情報を送信する、としてもよい。
【0020】
(6)上記課題を解決するために、本発明の一態様であるサーバは、画像を逐次撮影する複数のカメラから画像に基いて生成した動画像データを、ネットワークを介して受信し、動画像データを変換したストリーミングデータの送信要求を端末装置から受け付けると、ネットワークを介してストリーミングデータを端末装置に逐次送信するサーバである。サーバは、取得部と、更新部と、判定部と、生成部と、サーバ通信部とを備える。取得部は、各カメラが撮影した画像を縮小したサムネイル画像を逐次取得する。サムネイル画像は、撮影をしたカメラを識別する識別情報を含む。更新部は、取得部が前記サムネイル画像を取得した場合、前記識別情報が同一の前記サムネイル画像を更新し、更新した日時を示す更新日時を対応付けて記憶する。判定部は、所定のタイミングで、更新したサムネイル画像に対応付けられた更新日時と、現在日時との差分が所定時間以内か否かを判定する。生成部は、判定部が、差分は所定時間以内であると判定する場合、サムネイル画像と、サムネイル画像と対応付けた識別情報が識別するカメラのストリーミングデータの送信要求を受け付ける受付部品とを含むGUI情報を生成し、判定部が、差分は所定時間以内ではないと判定する場合、サムネイル画像に代えて、サムネイル画像と対応付けた識別情報が識別するカメラが撮影した最新の画像を表示できない旨を示す非表示情報を含むGUI情報を生成する。サーバ通信部は、ネットワークを介して、端末装置からGUI情報を要求するGUI要求を受信した場合、端末装置にGUI情報を送信する。
【0021】
(7)上記課題を解決するために、本発明の一態様であるGUI情報生成方法は、画像を逐次撮影する複数のカメラから画像に基いて生成した動画像データを、ネットワークを介して受信し、動画像データを変換したストリーミングデータの送信要求を端末装置から受け付けると、ネットワークを介してストリーミングデータを端末装置に逐次送信するサーバに用いられるGUI情報生成方法である。GUI情報生成方法は、取得ステップと、更新ステップと、判定ステップと、生成ステップとを含む。取得ステップは、各カメラの画像を縮小したサムネイル画像を逐次取得する。取得するサムネイル画像は、撮影をしたカメラを識別する識別情報を含む。更新ステップは、取得ステップにおいてサムネイル画像を取得した場合、識別情報が同一のサムネイル画像を更新し、更新した日時を示す更新日時を対応付けて記憶する。判定ステップは、所定時間のタイミングで、更新したサムネイル画像に対応付けられた更新日時と、現在日時との差分が所定時間以内か否かを判定する。生成ステップは、判定ステップにおいて、差分は所定時間以内であると判定する場合、サムネイル画像と、サムネイル画像と対応付けた識別情報が識別するカメラのストリーミングデータの送信要求を受け付ける受付部品とを含むGUI情報を生成し、差分は所定時間以内ではないと判定する場合、サムネイル画像に代えて、サムネイル画像と対応付けた識別情報が識別するカメラの最新の画像を表示できない旨を示す非表示情報を含むGUI情報を生成する。
【0022】
(8)上記課題を解決するために、本発明の一態様であるプログラムは、画像を逐次撮影する複数のカメラから画像に基いて生成した動画像データを、ネットワークを介して受信し、動画像データを変換したストリーミングデータの送信要求を端末装置から受け付けると、ネットワークを介してストリーミングデータを端末装置に逐次送信するサーバとして機能させ、サーバにGUI情報の生成処理を実行させるプログラムである。生成処理は、取得ステップと、更新ステップと、判定ステップと、生成ステップとを含む。取得ステップは、各カメラの画像を縮小したサムネイル画像を逐次取得する。取得するサムネイル画像は、撮影をしたカメラを識別する識別情報を含む。更新ステップは、取得ステップにおいてサムネイル画像を取得した場合、識別情報が同一のサムネイル画像を更新し、更新した日時を示す更新日時を対応付けて記憶する。判定ステップは、所定時間のタイミングで、更新したサムネイル画像に対応付けられた更新日時と、現在日時との差分が所定時間以内か否かを判定する。生成ステップは、判定ステップにおいて、差分は所定時間以内であると判定する場合、サムネイル画像と、サムネイル画像と対応付けた識別情報が識別するカメラのストリーミングデータの送信要求を受け付ける受付部品とを含むGUI情報を生成し、差分は所定時間以内ではないと判定する場合、サムネイル画像に代えて、サムネイル画像と対応付けた識別情報が識別するカメラの最新の画像を表示できない旨を示す非表示情報を含むGUI情報を生成する。
【発明の効果】
【0023】
本発明を適用したライブカメラシステムは、サーバから端末装置に対して特定のカメラの最新の画像の送信ができない可能性がある場合、ユーザがカメラを選択する前に該当のカメラの最新の画像が表示されないことを自動的に提示するので、ユーザからの問い合わせを抑えることができる。
【0024】
本発明を適用したサーバからGUI情報を受信した端末装置は、サーバから端末装置に対して特定のカメラの最新の画像の送信ができない可能性がある場合、ユーザがカメラを選択する前に該当のカメラの最新の画像が表示されないことを自動的に提示するので、ユーザからの問い合わせを抑えることができる。
【0025】
本発明を適用したGUI情報生成方法またはプログラムを実行するサーバからGUI情報を受信した端末装置は、サーバから端末装置に対して特定のカメラの最新の画像の送信ができない可能性がある場合、ユーザがカメラを選択する前に該当のカメラの最新の画像が表示されないことを自動的に提示するので、ユーザからの問い合わせを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】ライブカメラシステム10の構成の一例を示す図である。
図2】端末装置4の機能構成の一例を示す図である。
図3】サーバ3の機能構成の一例を示す図である。
図4】ライブカメラシステム10のシーケンス図である。
図5】本発明のGUI情報に基くGUI画面の一例を示す図である。
図6】本発明のGUI情報に基くGUI画面の一例を示す図である。
図7】従来のGUI情報に基くGUI画面の一例を示す図である。
図8】本発明のGUI情報に基くGUI画面の一例を示す図である。
図9】サーバ3の機能構成の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
[構成]
本発明の実施形態に係るライブカメラシステム10について、図面を用いて説明する。図1に示すように、ライブカメラシステム10は、カメラ1、ネットワーク2、サーバ3、端末装置4で構成される。カメラ1は、第1のカメラ1aまたは第2のカメラ1bの総称である。ネットワーク2は、第1のネットワーク2aまたは第2のネットワーク2bまたは第3のネットワーク2cの総称である。端末装置4は、第1の端末装置4aまたは第2の端末装置4bの総称である。
【0028】
カメラ1は、いわゆるネットワークカメラである。カメラ1は画像を逐次撮影し、撮影した画像に基いて、静止画データまたは動画像データを生成する機能を有する。また、カメラ1は、予め設定することで、撮影した画像を所定のサイズに縮小した静止画データであるサムネイル画像を生成する機能を有する。
【0029】
カメラ1は、ネットワーク2を介して他の通信機器と通信を行う通信機能を有し、生成した静止画データまたは動画像データまたはサムネイル画像を、所定のネットワーク機器に送信する。本実施形態では、各カメラ1は、ネットワーク2を介して、生成した静止画データまたは動画像データまたはサムネイル画像をサーバ3に送信する。
【0030】
カメラ1は道路の混雑状況や、設置位置付近の天候等を逐次撮影することを目的として、所定のエリアに複数設置される。カメラ1は、例えば、道路の脇に立てられたポールや、施設の高所に設置される。
【0031】
第1のカメラ1a、第2のカメラ1bは、カメラ1が複数存在することと、通信形態が異なる場合があることを例示するものであり、2台に限定されない。第1のカメラ1a、第2のカメラ1bは、異なる撮影範囲の画像を撮影するように設置されている。例えば、第1のカメラ1a、第2のカメラ1bは、それぞれ異なる地点に設置されていても良いし、同じ地点に設置しているが、撮影視点、撮影方向を異ならせていても良い。
【0032】
第1のカメラ1aは、有線LANケーブルで第1のネットワーク2aに接続されている。第2のカメラ1bは、無線LANである第2のネットワーク2bに無線で接続されている。第2のカメラ1bが設置されているエリアは、無線環境が悪いため、第2のネットワーク2bを介した通信は時々不調になるものとする。第2のネットワーク2bは、第1のネットワーク2aと接続されている。
【0033】
サーバ3は、ネットワーク2を介してカメラ1から逐次送信された静止画データまたは動画像データまたはサムネイル画像を受信する機能を有する。サーバ3は、端末装置4から要求を受けると、要求した端末装置4に対して、受信したサムネイル画像を含むGUI情報または静止画データまたは動画像データを変換したストリーミングデータを送信する機能を有する。サーバ3の詳細な構成及び動作については後述する。
【0034】
端末装置4は、ユーザが所有する、または利用するPCまたはスマートフォンである。端末装置4は通信機能を有し、ネットワーク2を介してサーバ3と通信を行う。端末装置4は、サーバ3にGUI要求またはストリーミング要求を送信することで、サーバ3からGUI情報、ストリーミングデータを受信する。端末装置4は、サーバ3からネットワーク2を介して受信したGUI情報に基いてGUI画面を表示し、受信したストリーミングデータに基いて、選択したカメラ1が撮影した画像を表示する機能を有する。
【0035】
第1の端末装置4a、第2の端末装置4bは、端末装置4が複数存在することと、端末装置4によっては、通信形態が異なる場合があることを例示するものである。すなわち、端末装置4は2台に限定されない。第1の端末装置4aは、いわゆるPCである。第1の端末装置4aは、有線LANケーブルで第1のネットワーク2aに接続されている。
【0036】
第2の端末装置4bは、いわゆるスマートフォンである。第2の端末装置4bは、無線通信ネットワークである第3のネットワーク2cに接続するための無線通信機能を備える。第3のネットワーク2cは、第1のネットワーク2aと接続されている。端末装置4の詳細な構成及び動作については後述する。
【0037】
[サーバ3の構成]
サーバ3は、図2に示すように、ウェブサーバ30、FTPサーバ31、ストリーミングサーバ32で構成される。サーバ3は、ハードウェアとしてはCPUとメモリと大容量記憶媒体を備えたコンピュータである。サーバ3は、複数のコンピュータで構成されたサーバ群であってもよい。また、サーバ3は、サーバ群を利用して構築した仮想マシンであってもよい。
【0038】
ウェブサーバ30は、HTML(HyperText Markup Language)等で記述されたウェブページであるGUI情報を生成して送信する機能を有する。ウェブサーバ30は、端末装置4からGUI情報のURI(Uniform Resource Identifier)を指定するリクエスト(以下、「GUI要求」という。)をHTTP(HyperText Transfer Protocol)通信で受信すると、端末装置4に対して指定されたGUI情報をHTTP通信で送信する。
【0039】
ウェブサーバ30は、記憶部33、計時部34、取得部35、更新部36、判定部37、生成部38、サーバ通信部39を備える。記憶部33は、各種情報を記憶する機能を有する。記憶部33は、例えば、GUI情報を構成する各種の画像、各カメラ1が撮影した最新のサムネイル画像、非表示情報、アイコン等の受付部品、GUI情報の生成処理に関するプログラム等を記憶する。
【0040】
計時部34は、現在日時を計時する機能を有する。計時部34のハードウェアは、RTC(Real Time Clock)回路で構成される。
【0041】
取得部35は、各カメラ1が撮影した画像を縮小したサムネイル画像を逐次取得する機能を有する。具体的には、取得部35は、後述するFTPサーバ31が各カメラ1から受信したサムネイル画像を、記憶部33に設けた公開用フォルダに格納する。
【0042】
サムネイル画像は、JPEG形式で圧縮された画像であってもよいし、他の画像形式、例えば、PNG、BMP、GIF形式でもよいし、その他の形式の画像であってもよい。サムネイル画像は、撮影をしたカメラ1を識別する識別情報が含まれる。なお、サムネイル画像がJPEG形式画像の場合、Exif情報に識別情報及び撮影日時が含まれる。サムネイル画像のファイル形式、画像サイズ、送信周期の設定はカメラ1に対して行う。
【0043】
更新部36は、取得部35がサムネイル画像を取得した場合、既に公開用フォルダに格納済みである、識別情報が同一のサムネイル画像を更新し、更新した時点の日時を示す更新日時を対応付けて記憶する。更新日時は、計時部34が計時した現在日時を用いて、ウェブサーバ30の公知のファイルシステムが記憶する。識別情報が同一のサムネイル画像が公開用フォルダにない場合は、そのまま格納する。サムネイル画像の更新とは、同一識別情報のサムネイル画像について、更新日時が古いものから新しいものに置き換えることを意味する。よって、更新日時が新しいサムネイル画像を取得すると、更新日時が古いサムネイル画像は、記憶部33から削除される。
【0044】
判定部37は、所定のタイミングで、取得したサムネイル画像に対応付けられた更新日時と、現在日時からとの差分が所定時間以内か否かを判定する機能を有する。所定時間は、各カメラ1からFTPサーバ31にサムネイル画像を送信する周期と同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0045】
所定時間は、例えば、サムネイル画像の送信周期よりも1.5倍の長さの周期であってもよい。各カメラ1がサムネイル画像を送信する周期は同じでも、送信するタイミングは異なっていてもよい。また、多少のネットワーク遅延を許容することを想定して、カメラ1の送信周期にネットワーク遅延時間を加算した時間を判定用の所定時間として設定してもよい。
【0046】
例えば、第2のカメラ1bは、第2のネットワーク2bに無線で接続しているため、妨害電波等の影響により通信が不接続になることが考えられる。しかし、1分後には、通信が回復する可能性もある。このように、短期間で通信が復旧する可能性がある場合は、判定部37が判定に用いる所定時間を調整することで、適切な判定を実施することができる。
【0047】
生成部38は、取得したサムネイル画像を含むGUI情報、または取得したサムネイル画像に代えて非表示情報を含むGUI情報を生成する機能を有する。判定部37が、取得したサムネイル画像の更新日時と現在時刻との差分が所定時間以内であると判定する場合、生成部38は、サムネイル画像と、サムネイル画像と対応付けた識別情報が識別するカメラ1のストリーミングデータの送信要求を受け付ける受付部品とを含むGUI情報を生成する。
【0048】
一方、判定部37が、差分は所定時間以内ではないと判定する場合、生成部38は、サムネイル画像に代えて、サムネイル画像と対応付けた識別情報が識別するカメラ1の最新の画像を表示できない旨を示す非表示情報を含むGUI情報を生成する。
【0049】
サーバ通信部39は、上記のとおり、各端末装置4からGUI要求をHTTP通信で受信すると、生成部38が生成したGUI情報を送信する通信機能を有する。
【0050】
FTPサーバ31は、各カメラ1から所定周期で生成されたサムネイル画像を、FTP通信で逐次受信する機能を有する。FTPサーバ31が逐次受信したサムネイル画像は、FTPサーバ31内の記憶部(図示せず)に設けたFTPフォルダに一時記憶される。取得部35は、FTPフォルダを監視し、新たにサムネイル画像が記憶されると、これを取得して記憶部33の公開用フォルダに格納する。取得部35がFTPフォルダからサムネイル画像を取得する際、FTPフォルダからサムネイル画像を削除する。
【0051】
ストリーミングサーバ32は、ネットワーク2を介して、各カメラ1から動画像データを逐次受信し、受信した動画像データを所定のストリーミング方式のストリーミングデータに変換する機能と、端末装置4から指定されたストリーミングデータの送信要求(以下、「ストリーミング要求」という)を受け付けると、指定されたストリーミングデータを端末装置4に逐次送信する通信機能とを有する。
【0052】
ストリーミングサーバ32が利用するストリーミング方式は、例えば、HTTPストリーミング方式であることが望ましく、具体的には、HLS(HTTP Live Streaming)、MPEG DASH等の規格に対応した方式であることが望ましい。なお、HTTPストリーミング方式以外の独自プロトコルを利用してもよい。ストリーミングサーバ32のストリーミングデータへの変換及び送信に関する機能自体は、例えば、特開2020-136702号公報に記載されているように、公知技術であるため、詳細な説明は省略する。
【0053】
[端末装置4の構成]
端末装置4は、図3に示すように、端末通信部41、端末記憶部42、端末制御部43、GUI部44で構成される。上記の通り、端末装置4は、CPU、メモリ、記憶媒体を備えたコンピュータであり、記憶媒体に記憶した制御プログラムをCPUが実行することで、各機能部を実現している。
【0054】
端末通信部41は、ネットワーク2を介して、サーバ3にGUI要求、またはストリーミング要求を送信し、サーバ3からGUI情報またはストリーミングデータを受信する通信機能を有する。
【0055】
端末記憶部42は、上記の記憶媒体を有し、端末装置4を制御する制御プログラムの他、受信したGUI情報、ストリーミングデータを記憶する。端末制御部43は、上記のCPU、メモリで構成され、端末装置4が備える各機能部の制御を行う。
【0056】
GUI部44は、図示していないが、ハードウェアとしては、表示を行うディスプレイとユーザからの選択を受け付ける入力機能を有する。例えば、第1の端末装置4aにおけるGUI部44のハードウェアは、ディスプレイと、マウス及びキーボードであることが一例として挙げられる。また、スマートフォンである第2の端末装置4bにおけるGUI部44は、タッチパネルディスプレイが一例として挙げられる。
【0057】
GUI部44は、端末通信部41が受信したGUI情報に基いて、サムネイル画像及び受付部品、または非表示情報を含むGUI画面を表示し、受付部品に対する選択を受け付ける機能を有する。また、GUI部44は、受信したストリーミングデータに基いて、カメラ1が撮影した画像を表示する機能を有する。
【0058】
[動作]
ライブカメラシステム10の動作について、図4を用いて説明する。なお、動作の説明において用いる記号「S」は、ステップを意味する。まず、図4に示すように、サーバ3は、取得部35がサムネイル画像を取得すると(取得ステップ、S0:Yes)、S1の処理に進み、取得部35がサムネイル画像を取得しない場合は(取得ステップ、S0:No)、S3の処理に進む。
【0059】
S1の処理において、取得したサムネイル画像に対応付けられている識別情報と同一の識別情報が対応付けられたサムネイル画像がある場合(S1:Yes)、更新部36は、新たに取得したサムネイル画像に更新する(更新ステップ、S2)。つまり、更新部36は、古いサムネイル画像を削除して新たに取得したサムネイル画像と更新日時を記憶する。続いて、S3の処理に進む。
【0060】
S1の処理において、取得したサムネイル画像に対応付けられている識別情報と同一の識別情報が対応付けられたサムネイル画像がない場合(S1:No)、S3の処理に進む。
【0061】
S3の処理において、計時部34の計時により、所定時間が経過したタイミングになった場合(S3:Yes)、判定ステップであるS4の処理に進み、経過していない場合(S3:No)、経過するまで待機する。
【0062】
S4の処理において、判定部37は、取得したサムネイル画像に対応付けられている更新日時と現在日時との差分が所定時間以内か否かを判定する。判定部37が、差分が、所定時間以内と判定した場合(判定ステップ、S4:Yes)、S5の生成ステップに進む。判定部37が、差分は所定時間以内ではないと判定した場合(判定ステップ、S4:No)、S6の処理に進む。
【0063】
S5(生成ステップ)において、生成部38は、サムネイル画像と、サムネイル画像と対応付けた識別情報が識別するカメラ1のストリーミングデータの送信要求を受け付ける受付部品とを含むGUI情報を生成する。
【0064】
S6(生成ステップ)において、生成部38は、サムネイル画像に代えて、サムネイル画像と対応付けた識別情報が識別するカメラ1の最新の画像を表示できない旨を示す非表示情報を含むGUI情報を生成する。
【0065】
S5またはS6の生成ステップの後に、端末装置4のGUI部がGUI要求を受け付けると(S7)、サーバ3のサーバ通信部39はGUI要求を受信する。サーバ通信部39は、生成部38が生成したGUI情報を端末装置4に送信する(S8)。
【0066】
端末装置4のGUI部44は、受信したGUI情報に基いて、サムネイル画像または非表示情報を含むGUI画面を表示する(S9)。
【0067】
端末装置4のGUI部44が表示するGUI画面について、図を用いて説明する。図5は、端末装置4が受信したGUI情報に基いて、GUI部44が表示するGUI画面の一例を示す図である。図5が示すGUI画面には、地図画像50、第1のカメラアイコン51、第2のカメラアイコン52、第1のウィンドウ100、第1のサムネイル画像101、受付部品102が含まれる。GUI部44は、GUI情報に基いて、地図画像50に第1のカメラアイコン51、第2のカメラアイコン52を重畳して表示する。
【0068】
端末装置4が受信したGUI情報に、第1のカメラアイコン51と、第1のウィンドウ100とが対応付けされている。端末装置4は、第1のカメラアイコン51をユーザが選択する操作を受け付けると、第1のウィンドウ100をポップアップ表示する。第1のウィンドウ100には、第1のサムネイル画像101と、「動画を見る」と表示された受付部品102が含まれている。
【0069】
GUI情報には、受付部品102と、第1のサムネイル画像101を撮影したカメラ1の識別情報とが対応付けられている。ユーザが受付部品102を選択する操作を行うと、ストリーミングサーバ32に識別情報を含むストリーミング要求が送信される。ストリーミングサーバ32はストリーミング要求を受信すると、対応するストリーミングデータを端末装置4に送信する。
【0070】
ユーザが第2のカメラアイコン52を選択する操作を行った場合のGUI画面の一例を図6に示す。図6に示すように、第1のウィンドウ100がポップアップ表示されるが、サムネイル画像及び受付部品102は含まれておらず、代わりに第1の非表示情報103が含まれる。第1の非表示情報103は、「カメラが不調の為、ライブ動画を表示できません。」と表示する。すなわち、第2のカメラアイコン52が対応しているカメラ1の最新の画像を表示できない旨が示されている。
【0071】
従来技術におけるGUI画面の一例を図7に示す。従来技術では、判定部37による判定と、生成部38によるGUI情報の生成処理が行われない。そのため、対応するカメラ1とサーバ3間で通信不調が生じていても、図7に示すように、更新されていない第2のサムネイル画像104及び受付部品102が表示される。
【0072】
端末装置4が、図7に示すGUI画面を表示すると、これを見たユーザは、受付部品102を選択する操作を行う可能性が高い。そして、受付部品102を選択する操作をしたにも関わらず、動画像の表示が始まらないことから、ライブカメラシステム10を提供する提供者に対して、クレームの問い合わせをすることが十分考えられる。
【0073】
一方、本発明に係るライブカメラシステム10では、特定のカメラ1の画像の送信ができない可能性がある場合、図6に示すように、ユーザがカメラ1を選択する前に自動的に該当のカメラ1の動画像が表示されないことを示すので、クレームの問い合わせを抑制することができる。
【0074】
また、ネットワーク2の不調が改善して、再度最新のサムネイル画像がカメラ1から届くと、判定部37は、更新日時と、現在日時との差分が所定時間以内と判定する。その結果、生成部38はサムネイル画像と受付部品を含むGUI情報を生成する。つまり、ネットワーク2の不調が改善すると自動的にサムネイル画像と受付部品がGUI画面に表示されるようになるので、ライブカメラシステム10を提供する提供者の負担を抑制することができる。
【0075】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で本発明の構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成してもよい。また、上記実施形態や、以下に説明する変形例の構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。
【0076】
例えば、本発明に係るGUI画面の表示態様は、上記実施形態で説明した表示態様以外の表示態様も含まれる。例えば、図8は、本発明の端末装置4が受信したGUI情報に基いて、GUI部44が表示するGUI画面の他の一例を示す図である。
【0077】
図8が示すGUI画面には、地図画像50、第1の地点アイコン61、第2の地点アイコン62、第2のウィンドウ200、第3のサムネイル画像201、第2の非表示情報202、第4のサムネイル画像203が含まれる。GUI部44は、GUI情報に基いて、地図画像50に第1の地点アイコン61、第2の地点アイコン62を重畳して表示する。
【0078】
第2のウィンドウ200は、第1の地点アイコン61をユーザが選択する操作を行うことでポップアップ表示される。第2のウィンドウ200には、第3のサムネイル画像201と、第2の非表示情報202、第4のサムネイル画像203が含まれる。つまり、第1の地点アイコン61が示す地点には、3つのカメラ1が設置されており、それぞれのカメラ1が撮影した画像を端末装置4で表示するための選択ができることを示している。
【0079】
GUI情報に、第1の地点アイコン61と、第2のウィンドウ200とが対応付けられているため、第1の地点アイコン61をユーザが選択する操作を行うと、第2のウィンドウ200がポップアップ表示される。第2のウィンドウ200には、3つのカメラ1にそれぞれ対応する第3のサムネイル画像201、第2の非表示情報202、第4のサムネイル画像203が一覧で表示される。
【0080】
第3のサムネイル画像201、第4のサムネイル画像203については、対応するカメラ1の識別情報が対応付けられている。第2の非表示情報202には、対応するカメラ1の識別情報が対応付けられていない。第2の非表示情報202には、「カメラが不調の為、ライブ動画を表示できません。」と表記される。
【0081】
ユーザが第3のサムネイル画像201または、第4のサムネイル画像203を選択する操作を行うと、ストリーミングサーバ32に識別情報を含むストリーミング要求が送信される。ストリーミングサーバ32はストリーミング要求を受信すると、対応するストリーミングデータを端末装置4に送信する。つまり、第3のサムネイル画像201及び第4のサムネイル画像203は、上記の受付部品102と同様の機能を持つ。
【0082】
一方、第2の非表示情報202には、対応するカメラ1の識別情報が対応付けられていないため、ユーザが第2の非表示情報202を選択する操作を行っても端末装置4は何も受け付けず、動作しない。また、第2の非表示情報202に、動画像が表示されない旨の記載があることから、ユーザは第2の非表示情報202を選択することなく、第3のサムネイル画像201または、第4のサムネイル画像203を選択することが想定される。
【0083】
上記実施形態では、FTPサーバ31が各カメラ1からサムネイル画像を受信するが、図9に示すように、各カメラ1からサムネイル画像を取得せずに、ストリーミングサーバ32が各カメラ1から取得した動画像データに基いて、各カメラ1のサムネイル画像を生成し、生成したサムネイル画像を取得部35が取得してもよい。
【0084】
この場合、FTPサーバ31が不要となり、各カメラ1も動画像データの生成だけでよいので、各カメラ1の負担を減らすことができる。一方、ストリーミングサーバ32は、各カメラ1の動画像データからサムネイル画像を生成する処理が増える。システムを構築するカメラ1、ネットワーク2、サーバ3の動作環境に応じて、どちらか適切な方法を選択することが望ましい。
【0085】
上記実施形態では、判定部37は、サムネイル画像の更新日時と現在日時との差分から、取得したサムネイル画像が所定時間以内の新しいものか否かを判定していたが、サムネイル画像がJPEG形式画像である場合、Exif情報に撮影日時が含まれるため、更新日時に代えて、撮影日時を用いて判定してもよい。すなわち、判定部37は、撮影日時と現在日時との差分が、所定時間以内か否かを判定してもよい。
【0086】
なお、判定方法についても、上記実施形態で説明した方法以外でも同様の判定をすることができる。例えば、各カメラ1からサーバ3に送信されるサムネイル画像の送信周期が一定で、その送信周期が既知であることから、サーバ3は、取得したサムネイル画像の更新日時に送信周期を加算した判定用日時を算出し、算出した判定用日時を記憶部33に記憶する。サーバ3は、次回のサムネイル画像の更新時に、判定用日時と更新日時との差分の絶対値が、所定時間以内か否かでカメラ1の不調を判定してもよい。この判定では、送信周期のタイミングでサムネイル画像が更新されていれば正常とし、そうでなければ、カメラ1に不調が生じていると判定する。絶対値で判定することで、既定の送信周期よりも早く送信されるといった異常も検出することができる。
【0087】
例えば、サムネイル画像の送信周期が1分で、取得したサムネイル画像の更新日時が2020年12月15日15時である場合、判定用日時は、2020年12月15日15時01分である。次回、サムネイル画像を取得して更新した結果、更新日時が2020年12月15日15時01分36秒だった場合、判定用日時との差分の絶対値は36秒となる。判定に用いる所定時間を30秒とした場合、判定部37は、差分の絶対値が30秒以内であるため、カメラ1は不調である、と判定し、生成部38は、非表示情報を含むGUI情報を生成する。
【0088】
また、サムネイル画像がJPEG形式画像の場合、サムネイル画像のExif情報として、撮影日時が含まれるため、サムネイル画像の更新日時と撮影日時との差分を算出し、この差分の絶対値が所定時間以内であればカメラ1は正常であると判定し、所定時間以内でなければ、カメラ1に異常があると判定してもよい。
【0089】
上記実施形態では、端末装置4からサーバ3にGUI要求が送信されることで、サーバ3から端末装置4にGUI情報が送信するプルタイプであったが、生成部38がGUI情報を生成したタイミングで、プッシュタイプで端末装置4にGUI情報を送信してもよい。この場合、端末装置4は、事前に端末装置4のアドレスを登録しておく必要がある。プッシュタイプにすることで、端末装置4は最新のGUI情報に基くGUI画面を表示することができる。
【0090】
例えば、図7に示すように、端末装置4は、GUI画面として、第2のサムネイル画像104と受付部品102を含む第1のウィンドウ100を表示していたとする。数秒後に、カメラ1とサーバ3との間の通信環境が不調になったため、サーバ3から新たに非表示情報を含むGUI情報が生成されると、サーバ3は生成したGUI情報を端末装置4にプッシュ送信する。端末装置4は、プッシュ送信されたGUI情報を受信して、図6に示すように、第1の非表示情報103を含む第1のウィンドウ100をポップアップ表示する。
【0091】
サーバ3からプッシュ送信で、GUI情報が送信されることで、端末装置4は、直近でカメラ1がネットワーク2の不調で画像をサーバ3に送信できない場合でも、該当のカメラの動画像が表示されないことを提示することができる。すなわち、ユーザからのクレームの問い合わせを抑えることができる。
【0092】
本発明は、ライブカメラシステム10を構成するサーバ3であってもよいし、サーバ3に用いられるGUI情報生成方法であってもよい。また、本発明はサーバ3にGUI情報の生成処理を実行させるプログラムであってもよい。このような、発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能であることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0093】
本発明は、ライブカメラシステムに適用できる。
【符号の説明】
【0094】
1 カメラ
1a 第1のカメラ
1b 第2のカメラ
2 ネットワーク
2a 第1のネットワーク
2b 第2のネットワーク
2c 第3のネットワーク
3 サーバ
4 端末装置
4a 第1の端末装置
4b 第2の端末装置
10 ライブカメラシステム
30 ウェブサーバ
31 FTPサーバ
32 ストリーミングサーバ
33 記憶部
34 計時部
35 取得部
36 更新部
37 判定部
38 生成部
39 サーバ通信部
41 端末通信部
42 端末記憶部
43 端末制御部
44 GUI部
50 地図画像
51 第1のカメラアイコン
52 第2のカメラアイコン
61 第1の地点アイコン
62 第2の地点アイコン
100 第1のウィンドウ
101 第1のサムネイル画像
102 受付部品
103 第1の非表示情報
104 第2のサムネイル画像
200 第2のウィンドウ
201 第3のサムネイル画像
202 第2の非表示情報
203 第4のサムネイル画像
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9