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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022097229
(43)【公開日】2022-06-30
(54)【発明の名称】ホルダ
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/18 20060101AFI20220623BHJP
   G06F 1/16 20060101ALI20220623BHJP
   H04M 1/11 20060101ALI20220623BHJP
   F16B 7/20 20060101ALI20220623BHJP
【FI】
G06F1/18 E
G06F1/16 313C
H04M1/11 Z
F16B7/20 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020210689
(22)【出願日】2020-12-18
(71)【出願人】
【識別番号】391019681
【氏名又は名称】株式会社コムテック
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】安江 透
【テーマコード(参考)】
3J039
5K023
【Fターム(参考)】
3J039AA01
3J039BB01
3J039LA03
5K023AA07
5K023PP02
5K023PP12
5K023PP13
(57)【要約】
【課題】ケーブル接続を簡素化可能な電子機器用のホルダを提供する。
【解決手段】ホルダ100は、載置部110と、コネクタケーブル支持部140と、を備える。載置部には、第一のコネクタ221を備える電子機器200が載置される。コネクタケーブル支持部は、コネクタケーブル230を支持するように構成される。コネクタケーブルは、電子機器の第一のコネクタと電気的に接続される第二のコネクタ231と、第二のコネクタから延びるケーブル本体235と、を備える。第一のコネクタ及び第二のコネクタは、磁力により互いに吸着して、電気的に接続されるように構成される。コネクタケーブル支持部は、電子機器の載置に伴って、磁力の作用により第二のコネクタが変位して第一のコネクタに吸着するように、載置部に隣接する位置で、第二のコネクタを非固定の状態で支持するように構成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器用のホルダであって、
第一のコネクタを備える電子機器が載置される載置部と、
前記載置部において保持される前記電子機器の前記第一のコネクタと電気的に接続される第二のコネクタと、前記第二のコネクタから延びるケーブル本体と、を備えるコネクタケーブルを、支持するように構成されるコネクタケーブル支持部と、
を備え、
前記第一のコネクタ及び前記第二のコネクタは、磁力により互いに吸着して、電気的に接続されるように構成され、
前記コネクタケーブル支持部は、前記電子機器の前記載置部への載置に伴って、前記磁力の作用により前記第二のコネクタが変位して前記第一のコネクタに吸着するように、前記載置部に隣接する位置において、前記第二のコネクタを非固定の状態で支持するように構成されるホルダ。
【請求項2】
請求項1記載のホルダであって、
前記第一のコネクタは、前記電子機器が前記載置部に載置された際に、前記載置部の、重力方向に対応する下方に配置され、
前記コネクタケーブル支持部は、前記電子機器の載置に伴って、前記磁力の作用により前記第二のコネクタが上方に変位して前記第一のコネクタに吸着するように、前記載置部の下方で、前記第二のコネクタを非固定の状態で下方から支持するように構成されるホルダ。
【請求項3】
請求項2記載のホルダであって、
前記載置部の下方に設けられ、前記第一のコネクタを覆わないようにして、前記載置部に載置された前記電子機器を下方から支持するように構成される機器支持部を備え、
前記コネクタケーブル支持部は、前記機器支持部の下方に設けられるホルダ。
【請求項4】
請求項2又は請求項3記載のホルダであって、
前記コネクタケーブル支持部は、前記第二のコネクタに近接する前記ケーブル本体の部位を弛ませた状態で前記コネクタケーブルを支持可能であるように、前記第二のコネクタを支持する部位とは離れた位置で、前記ケーブル本体を支持する構成にされるホルダ。
【請求項5】
請求項2~請求項4のいずれか一項記載のホルダであって、
前記コネクタケーブル支持部は、
前記載置部の前記電子機器と接する表側で、前記載置部の下方に設けられた前記第二のコネクタを、下方から支持するように構成される主支持部と、
前記載置部の裏側で、前記第二のコネクタから前記載置部の下方を通って延びる前記ケーブル本体を支持するように構成される副支持部と、
を備え、前記載置部の下方で前記ケーブル本体を弛ませた状態で、前記コネクタケーブルを支持可能に構成されるホルダ。
【請求項6】
請求項2~請求項4のいずれか一項記載のホルダであって、
前記ケーブル本体は、前記第二のコネクタよりも小径であり、
前記コネクタケーブル支持部は、前記ケーブル本体よりも大径で前記第二のコネクタより小径の開口部である小開口部を備え、前記小開口部の上方に前記第二のコネクタが配置された状態で前記ケーブル本体が前記小開口部を通って下方に配線された前記コネクタケーブルの前記第二のコネクタを、前記小開口部の周囲で下方から支持するように構成されるホルダ。
【請求項7】
請求項6記載のホルダであって、
前記コネクタケーブル支持部は、
前記載置部の前記電子機器と接する表側で、前記載置部の下方に設けられた前記第二のコネクタを、下方から支持するように構成される主支持部であって、前記小開口部を備え、前記小開口部の周囲で前記第二のコネクタを下方から支持するように構成される主支持部と、
前記載置部の裏側で、前記第二のコネクタから前記小開口部及び前記載置部の下を通って延びる前記ケーブル本体を支持するように構成される副支持部と、
を備えるホルダ。
【請求項8】
請求項7記載のホルダであって、
前記主支持部は、前記第二のコネクタよりも大径の開口部であって、前記小開口部と連通するように前記小開口部に隣接して設けられた大開口部を更に備え、
前記小開口部は、前記大開口部よりも前記副支持部から離れた位置で前記大開口部に隣接配置されるホルダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電子機器用のホルダに関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器を保持するためのホルダが既に知られている。ホルダは、例えば四輪自動車等の車両に設置される。電子機器としては、下部に接続ポートを備えるスマートフォン及びタブレット端末などの携帯機器が知られている。携帯機器の接続ポートには、充電用又は通信用のコネクタケーブルが接続される。携帯機器とコネクタケーブルとの接続は、例えば携帯機器が接続ポートとして備える雌型コネクタと、コネクタケーブルが備える雄型コネクタとの接続により実現される。
【0003】
携帯機器へのコネクタケーブルの接続は、通常、ユーザの手作業により行われる。この作業を簡単にするために、携帯機器とコネクタケーブルとの接続を、磁気吸着により実現する製品が既に流通している。
【0004】
携帯機器の充電を簡単にするために、携帯機器を下方から支持する留め具に、携帯機器の充電ポートと電気的に接続されるアダプタを備えるホルダも既に知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実用新案登録第3220957号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
コネクタケーブルの電子機器への接続方式については、ユーザによる作業の簡素化の観点で、依然として改善の余地がある。そこで、本開示の一側面によれば、電子機器に対するコネクタケーブルの接続を簡素化可能な電子機器用のホルダを提供できることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一側面に係るホルダは、電子機器用のホルダであって、載置部と、コネクタケーブル支持部とを備える。載置部には、第一のコネクタを備える電子機器が載置される。コネクタケーブル支持部は、コネクタケーブルを支持するように構成される。
【0008】
コネクタケーブルは、載置部において保持される電子機器の第一のコネクタと電気的に接続される第二のコネクタと、第二のコネクタから延びるケーブル本体と、を備える。第一のコネクタ及び第二のコネクタは、磁力により互いに吸着して、電気的に接続されるように構成される。
【0009】
コネクタケーブル支持部は、電子機器の載置部への載置に伴って、磁力の作用により第二のコネクタが変位して第一のコネクタに吸着するように、載置部に隣接する位置において、第二のコネクタを非固定の状態で支持するように構成される。
【0010】
載置部に隣接する位置において、電子機器の第一のコネクタと磁気吸着可能な第二のコネクタを非固定の状態で支持することによれば、ユーザは、ケーブル接続のための特別な動作を意識的に実行することなく、電子機器をホルダに載置することによって、電子機器とコネクタケーブルとを接続することができる。従って、本開示の一側面に係るホルダによれば、電子機器に対するコネクタケーブルの接続を簡素化可能である。
【0011】
本開示の一側面によれば、第一のコネクタは、電子機器が載置部に載置された際に、載置部の、重力方向に対応する下方に配置され得る。コネクタケーブル支持部は、電子機器の載置に伴って、磁力の作用により第二のコネクタが上方に変位して第一のコネクタに吸着するように、載置部の下方で、第二のコネクタを非固定の状態で下方から支持するように構成され得る。
【0012】
こうした支持方式によれば、電子機器がホルダから取り外されることに伴い、第一のコネクタが第二のコネクタから離脱するときに、第二のコネクタを、重力を利用して、元の支持位置に戻すことができ、第二のコネクタの配置を、比較的容易に制御することができる。
【0013】
本開示の一側面によれば、ホルダは、載置部の下方に、機器支持部を備えてもよい。機器支持部は、第一のコネクタを覆わないようにして、載置部に載置された電子機器を下方から支持するように構成されてもよい。この場合、コネクタケーブル支持部は、機器支持部の下方に設けられ得る。
【0014】
機器支持部により電子機器を下方から支持する方式によれば、電子機器の下部がおおよそ決まった位置に載置されるようにホルダを構成することができる。従って、電子機器の正規の位置からの配置ずれに起因して、磁気吸着によるコネクタケーブルの接続に失敗する可能性を抑制することができる。
【0015】
本開示の一側面によれば、コネクタケーブル支持部は、第二のコネクタに近接するケーブル本体の部位を弛ませた状態でコネクタケーブルを支持可能であるように、第二のコネクタを支持する部位とは離れた位置で、ケーブル本体を支持する構成にされてもよい。
【0016】
こうした支持方式によれば、ケーブル本体の揺動を抑えながら、第一のコネクタに磁気吸着可能に第二のコネクタを非固定の状態で支持することができる。更には、ケーブル本体の揺動に影響されて第二のコネクタに望まない変位が生じるのを抑制することができ、望まない変位により、第二のコネクタが第一のコネクタに対して磁気吸着可能な範囲の外まで移動してしまうのを抑制することができる。
【0017】
本開示の一側面によれば、コネクタケーブル支持部は、主支持部と、副支持部と、を備えてもよい。主支持部は、載置部の電子機器と接する表側で、載置部の下方に設けられた第二のコネクタを、下方から支持するように構成され得る。
【0018】
副支持部は、載置部の裏側で、第二のコネクタから載置部の下方を通って延びるケーブル本体を支持するように構成され得る。コネクタケーブル支持部は、載置部の下方でケーブル本体を弛ませた状態で、コネクタケーブルを支持可能に構成され得る。
【0019】
こうした支持及び配線方式によれば、ケーブル本体の揺動を抑えながら、第一のコネクタに磁気吸着可能に第二のコネクタを非固定の状態で支持することができるのに加えて、次のような効果が得られる。
【0020】
すなわち、ケーブル本体が載置部の下方を通って裏側に配線されるので、載置部の表側で電子機器が載置部から取り外されるときの、第一のコネクタと第二のコネクタとが吸着したままのケーブル本体の動きを制限することができる。
【0021】
上記の支持及び配線方式によれば、例えば、ケーブル本体が副支持部で強固に固定されていなくても、上記取り外し時に、第一のコネクタと第二のコネクタとが吸着したまま、ケーブル本体が電子機器の動きに連動して上方に引き出されるのを抑制することができる。
【0022】
従って、上述の支持及び配線方式によれば、電子機器が載置部から取り外される際に、自然と第一のコネクタと第二のコネクタとが引き離されるように、ホルダを構成し得る。
【0023】
本開示の一側面によれば、ケーブル本体は、第二のコネクタよりも小径であり得る。本開示の一側面によれば、コネクタケーブル支持部は、ケーブル本体よりも大径で第二のコネクタより小径の開口部である小開口部を備えていてもよい。
【0024】
本開示の一側面によれば、コネクタケーブル支持部は、小開口部の上方に第二のコネクタが配置された状態でケーブル本体が小開口部を通って下方に配線されたコネクタケーブルの第二のコネクタを、小開口部の周囲で下方から支持するように構成されてもよい。
【0025】
こうした支持方式によれば、第二のコネクタの近傍でのケーブル本体の望まない揺動を抑制することができ、第二のコネクタを、非固定の状態で、適切な位置に安定的に配置することができる。
【0026】
本開示の一側面によれば、コネクタケーブル支持部は、小開口部を備え、小開口部の周囲で第二のコネクタを下方から支持するように構成される主支持部を備えていてもよい。コネクタケーブル支持部は、載置部の裏側で、第二のコネクタから小開口部及び載置部の下を通って延びるケーブル本体を支持するように構成される副支持部を備えていてもよい。
【0027】
本開示の一側面によれば、主支持部は、第二のコネクタよりも大径の開口部であって、小開口部と連通するように小開口部に隣接して設けられた大開口部を更に備えてもよい。大開口部の存在によれば、第二のコネクタを、大開口部を通じて小開口部の上に配置するように、コネクタケーブルを配線可能である。
【0028】
本開示の一側面によれば更に、小開口部は、大開口部よりも副支持部から離れた位置で大開口部に隣接配置されてもよい。ケーブル本体が載置部の下を通って裏側に配線される場合、そのケーブル本体には、配線による湾曲状態を解消しようとする力が生じ得る。この力は、ケーブル本体の端部に位置する第二のコネクタを、副支持部から離れる方向へ変位させようとする。
【0029】
従って、小開口部が大開口部よりも副支持部から離れた位置にあるときには、第二のコネクタが振動等により小開口部から大開口部側へ変位して大開口部から抜け出てしまう可能性を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】コネクタケーブルが配線され、携帯機器が載置された第一実施形態のホルダの斜視図である。
図2】第一実施形態における接続プラグ及びコネクタケーブルの斜視図である。
図3】携帯機器へのケーブル接続を説明する図である。
図4】第一実施形態のホルダの斜視図である。
図5】第一実施形態のホルダの正面図である。
図6】第一実施形態のホルダの平面図である。
図7】第一実施形態のホルダの底面図である。
図8】第一実施形態のホルダの背面図である。
図9】第一実施形態のホルダの右側面図である。
図10図10Aは、コネクタケーブルが配線された状態でのコネクタケーブル支持部周辺の構成を拡大して表すホルダの一部拡大右側面図であり、図10Bは、コネクタケーブルを破線により示す同状態でのホルダのX-X断面の一部拡大図である。
図11図11Aは、下方から見たホルダの斜視図であり、図11Bは、同方向から見たコネクタケーブルが配線されたホルダの斜視図である。
図12図12Aは、上方から見たホルダの斜視図であり、図12Bは、同方向から見たコネクタケーブルが配線されたホルダの斜視図である。
図13】コネクタケーブルが配線された第二実施形態のホルダの斜視図である。
図14】第二実施形態における接続プラグ及びコネクタケーブルの斜視図である。
図15図15Aは、第二実施形態のホルダの一部拡大正面図であり、図15Bは、同ホルダの一部拡大背面図である。
図16図16Aは、ホルダの平面図であり、図16Bは、ホルダの底面図である。
図17図17Aは、ホルダの一部拡大右側面図であり、図17Bは、コネクタケーブルが配線されたホルダの一部拡大右側面図である。
図18図18Aは、上方から見たホルダの斜視図であり、図18Bは、同方向から見たコネクタケーブルが配線されたホルダの斜視図である。
図19図19Aは、下方から見たホルダの斜視図であり、図19Bは、同方向から見たコネクタケーブルが配線されたホルダの斜視図である。
図20】コネクタケーブルが配線された第三実施形態のホルダの斜視図である。
図21】第三実施形態のホルダへの携帯機器の載置を説明する図である。
図22】接続プラグに接続されたコネクタケーブルを示す図である。
図23】コネクタケーブルが配線された第三実施形態のホルダの正面図である。
図24図24Aは、コネクタケーブルが配線されたホルダの平面図であり、図24Bは、配線なしのホルダの平面図である。
図25図25Aは、コネクタケーブルが配線されたホルダの底面図であり、図25Bは、配線なしのホルダの底面図である。
図26】コネクタケーブルが配線された第三実施形態のホルダの右側面図である。
図27】コネクタケーブルが配線された第三実施形態のホルダの左側面図である。
図28】コネクタケーブルが配線された第三実施形態のホルダの背面図である。
図29】配線なしの第三実施形態のホルダの背面図である。
図30】下方から見た第三実施形態のホルダの斜視図である。
図31図31Aは、コネクタが下方から支持されているコネクタケーブルを示すホルダの斜視図であり、図31Bは、コネクタが磁力により上方に変位したコネクタケーブルを示すホルダの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下に本開示の例示的実施形態を、図面を参照しながら説明する。
[第一実施形態]
図1に示す本実施形態のホルダ100は、符号200で示す携帯型の電子機器(以下、携帯機器200という)を保持するためのホルダである。携帯機器200の例には、スマートフォンが含まれる。例えば、ホルダ100は、四輪自動車等の車両室内での携帯機器200の保持に使用される。
【0032】
携帯機器200は、充電及び通信用の接続ポート201を備える。接続ポート201は、例えばUSB-C規格の雌型コネクタとして構成される。本実施形態では、接続ポート201への簡単なケーブル接続を実現するために、磁力により吸着可能な図2に示す接続プラグ220及びコネクタケーブル230が利用される。
【0033】
コネクタケーブル230は、接続プラグ220に磁力により吸着可能なコネクタ231と、コネクタ231から延びるケーブル本体235と、を備える。接続プラグ220は、コネクタケーブル230のコネクタ231に磁力により吸着可能なコネクタ221を一端に有し、携帯機器200の接続ポート201に接続可能な雄型コネクタ225を他端に有する。
【0034】
コネクタ231は、円柱形状の外形を有し、軸方向の先端に、端子が設けられた接続プラグ220のコネクタ221との接触面231Aを有する。以下では、接続プラグ220のコネクタ221を第一のコネクタ221と表現し、コネクタケーブル230のコネクタ231を第二のコネクタ231と表現する。
【0035】
磁力による吸着のために、第一及び第二のコネクタ221,231の少なくとも一方は、永久磁石を備える。一例によれば、第一及び第二のコネクタ221,231の一方が、永久磁石を備え、第一及び第二のコネクタ221,231の他方が、永久磁石に吸着する磁性体を備えることができる。
【0036】
このマグネット型の接続プラグ220及びコネクタケーブル230は、既に流通している。ユーザは、ホルダ100を利用するのに先立って、接続プラグ220及びコネクタケーブル230を市場から入手することができる。
【0037】
ユーザは、入手した接続プラグ220における雄型コネクタ225を接続ポート201に接続するようにして、接続プラグ220を図3左領域に示すように携帯機器200に装着することができる。
【0038】
こうして携帯機器200は、図3右領域に示すように、第一のコネクタ221が外側を向く接続プラグ220を介して、接続ポート201とコネクタケーブル230とを電気的に接続可能に構成される。
【0039】
コネクタケーブル230は、例えば携帯機器200の充電のために使用され、ホルダ100の使用に先駆けて、ユーザによりホルダ100に取り付けられる。これにより、ホルダ100は、ユーザがホルダ100に携帯機器200を置くだけで、コネクタケーブル230の第二のコネクタ231と、携帯機器200の第一のコネクタ221とが磁力により吸着して、コネクタケーブル230と携帯機器200との電気的接続が完了するように構成される。
【0040】
ホルダ100は、図4及び図5に示すように、載置面115を有する載置部110を備える。ユーザは、携帯機器200を、携帯機器200の背面が載置面115に接するように、載置部110に載置することができる。
【0041】
ホルダ100は、載置部110の左右に、携帯機器200を把持するための一対のアーム120を備え、載置部110の下方に、携帯機器200を下方から支持するための機器支持部130を備える。
【0042】
以下では、重力方向の上流を「上」と定義し、重力方向の下流を「下」と定義して、ホルダ100の上下を説明する。ホルダ100の上下は、ホルダ100が使用時に正しい姿勢で配置されていることを前提として説明される。更に、載置面115が正面となるように、ホルダ100を見たときの左右を基準に、ホルダ100の左右を説明する。
【0043】
一対のアーム120は、左右に開閉可能に構成され、図示しないバネの弾性力により、載置面115に載置された携帯機器200の左右側面を把持するように構成される。一対のアーム120は、載置面115に携帯機器200が載置されていないとき、左側のアーム120と右側のアーム120との間の左右方向の間隙が一般的な携帯機器200の横幅よりも狭くなる位置まで、バネの弾性力により閉じるように構成される。
【0044】
ユーザは、一対のアーム120を、載置対象の携帯機器200の横幅よりも左右方向の間隙が広くなる位置まで開いて、携帯機器200を載置面115に載置したあと、一対のアーム120を、バネの弾性力を利用して閉じることができる。これにより、携帯機器200は、一対のアーム120によって左右から保持されるように、載置面115に配置される。別例として、ホルダ100は、モータにより一対のアーム120を開閉するように構成されてもよい。ホルダ100は、センサからの入力に基づき、ユーザによる載置部110への携帯機器200の載置動作又は載置部110からの携帯機器200の取り出し動作を検知し、モータ駆動により一対のアーム120を自動開閉するように構成されてもよい。
【0045】
機器支持部130は、図5及び図6に示すように、載置部110の中心軸から左右に離れて配置された一対の支持部131,132によって構成される。一対の支持部131,132は、載置面115の法線方向に突出するように設けられる。
【0046】
携帯機器200は、図1に示すように、その下部に位置する接続ポート201に取り付けられた第一のコネクタ221が一対の支持部131,132の間に位置合わせされるように配置される。これにより、機器支持部130は、第一のコネクタ221を覆わないようにして、載置面115に載置された携帯機器200を下方から支持する。
【0047】
ホルダ100は、図5に示すように、コネクタケーブル230を支持するためのコネクタケーブル支持部140を更に備える。コネクタケーブル支持部140は、図6図7図8図9、及び、図10Aに示すように、第二のコネクタ231を下方から支持するように構成される主支持部150と、ケーブル本体235を、載置部110の表側とは反対の裏側で支持するための副支持部160とを備える。
【0048】
ここでいう載置部110の表(おもて)側は、携帯機器200が載置される載置面115を備える載置部110の正面側に対応し、載置部110の裏(うら)側は、載置部110の載置面115が設けられた面とは反対側の面、すなわち載置部110の背面側に対応する。
【0049】
コネクタケーブル支持部140は、図8に示すように載置部110の背面にネジ141を用いて着脱可能に固定される。副支持部160には、コネクタケーブル支持部140を、載置部110の背面にネジ141を用いて固定するための孔(図示せず)が設けられる。
【0050】
コネクタケーブル支持部140が載置部110の背面にネジ止めされると、主支持部150は、図7及び図9に示すように、副支持部160の下方から載置部110の下を通って、載置部110の表側に載置部110の法線方向に沿って張り出すように配置される。
【0051】
主支持部150は、図6に示すように、載置部110の表側に張り出した部分に、小径の開口部である小開口部151を備え、図7に示すように、小開口部151と連通した状態で小開口部151に隣接配置された小開口部151より大径の開口部である大開口部155を備える。
【0052】
大開口部155は、第二のコネクタ231の径よりも大径の開口部であり、図8に示すように、ユーザが第二のコネクタ231を載置部110の裏側から大開口部155を介して載置部110の表側に挿通可能に構成される。
【0053】
小開口部151は、第二のコネクタ231の径よりも小径且つケーブル本体235の径よりも大径の開口部として構成される。これにより、主支持部150は、図10A図10B図11A図11B図12A、及び図12Bに示すように、大開口部155を通って載置部110の裏側から表側に配置された第二のコネクタ231を、小開口部151の周囲で、下方から支持可能に構成される。
【0054】
副支持部160は、図10B図11A、及び図11Bに示すように、コネクタケーブル230を部分的に収容するための上下方向に延びる細溝161を備える。副支持部160は、細溝161にケーブル本体235が配置された状態で、ねじ止めにより載置部110の背面に固定される。
【0055】
これにより、コネクタケーブル230のケーブル本体235は、副支持部160の細溝161の内面と載置部110の背面とに囲まれる空間を通って、上下に配線される。この状態で、ケーブル本体235の先端に位置する第二のコネクタ231は、大開口部155を通って、載置部110の下方から載置部110の表側に配置され、主支持部150に支持される。
【0056】
第二のコネクタ231から延びるケーブル本体235は、小開口部151、載置部110の下方、及び細溝161を通って、載置部110の裏側で副支持部160の上方に配線される。
【0057】
このとき、副支持部160は、ケーブル本体235が重力により下方にずり落ちないように、細溝161の内面と載置部110の背面との間でケーブル本体235を支持する。副支持部160は、携帯機器200の載置面115からの取り外し時に、第一のコネクタ221と第二のコネクタ231との間の吸着力に負けて、ケーブル本体235が前方に引き出されないように、細溝161の内面と載置部110の背面との間でケーブル本体235を支持する。すなわち、副支持部160は、ケーブル本体235を前方へ引き出す力に対して反対方向への力として一定限度の抗力が働くように、ケーブル本体235を挟持する。
【0058】
以上に説明した本実施形態のホルダ100によれば、携帯機器200の第一のコネクタ221が配置される地点の下方において、主支持部150により、コネクタケーブル230の第二のコネクタ231が非固定の状態で下方から支持される。
【0059】
第二のコネクタ231から延びるケーブル本体235は、載置部110の下方を通って載置部110の裏側に配線され、副支持部160によって、主支持部150による第二のコネクタ231の支持位置から離れた載置部110の裏側で支持される。ケーブル本体235は、例えばユーザの手作業による調整を受けて、載置部110の下方で、例えば垂れ下がるように、弛んだ状態で配線される。
【0060】
このように、本実施形態によれば、第二のコネクタ231、及び、ケーブル本体235における第二のコネクタ231との近傍部分が固定されず、更にケーブル本体235が弛んだ状態で配線される。このため、第二のコネクタ231は、載置面115の下方で、上方から磁力を受けたとき、ケーブル本体235の湾曲を伴って、比較的自由に上方に変位することができる。
【0061】
従って、第二のコネクタ231は、載置面115への携帯機器200の載置時に、第一のコネクタ221との間の磁気的作用により、接触面231Aが、第一のコネクタ221に接着する位置まで、上方に変位することができる。
【0062】
結果として、本実施形態によれば、ユーザは、ホルダ100の載置面115に、第一のコネクタ221を備える携帯機器200を載置する程度の簡単な動作で、ケーブル接続のための特別な動作を意識的に実行することなく、携帯機器200とコネクタケーブル230とを接続することができる。
【0063】
本実施形態によれば更に、ケーブル本体235が、弛みを有しながらも、振動によって大きく揺動したり移動したりしないように、載置部110の裏側で支持される。従って、ケーブル本体235の揺動や移動に伴って、第二のコネクタ231が、第一のコネクタ221と磁力により吸着可能な範囲の外に移動してしまうのを抑制することができる。
【0064】
本実施形態によれば更に、携帯機器200が載置面115から取り外される際に、その取り外し動作に併せて、第一のコネクタ221が第二のコネクタ231から自然と離脱するように、副支持部160が、ケーブル本体235を支持する。
【0065】
従って、ユーザは、繰返しホルダ100への携帯機器200の着脱を行っても、コネクタケーブル230を調整する作業をあまりすることなしに、携帯機器200のホルダ100への載置の度に、磁力を利用してコネクタケーブル230を、携帯機器200に適切に接続することができる。従って、本実施形態によれば、ユーザに対して利便性の高いホルダ100を提供することができる。
【0066】
[第二実施形態]
続いて、第二実施形態のホルダ300を説明する。図13に示す本実施形態のホルダ300は、第一実施形態のコネクタケーブル230とは異なる形状のコネクタケーブル250の使用に適した構成にされる。具体的に、ホルダ300は、第一実施形態の載置部110に対して、第一実施形態のコネクタケーブル支持部140とは異なる形状のコネクタケーブル支持部340が取り付けられた構成にされる。
【0067】
本実施形態のホルダ300は、コネクタケーブル支持部340の形状及び配線されるコネクタケーブル250の形状が異なることを除けば、第一実施形態のホルダ100と同様に構成される。従って、以下では、ホルダ300の第一実施形態とは異なる構成を選択的に説明し、その他の説明を、同一符号を付して省略する。
【0068】
本実施形態において、ホルダ300の載置面115に載置される携帯機器200は、第一実施形態と同様、接続ポート201に接続プラグ220が装着された構成にされる。ホルダ300には、使用前に、ユーザにより図14に示すコネクタケーブル250が取り付けられる。
【0069】
コネクタケーブル250は、携帯機器200の接続プラグ220に接続される接触面251Aを側面に有するコネクタ251と、コネクタ251から延びるケーブル本体255と、を備える。以下では、コネクタ251のことを、第二のコネクタ251と表現する。
【0070】
第二のコネクタ251は、第一実施形態の第二のコネクタ231と同様に円柱形状の外形を有するが、第一実施形態の第二のコネクタ231が、接触面231Aを軸方向先端に有するのに対し、本実施形態の第二のコネクタ251は、軸方向に平行な側面に接触面251Aを有する。
【0071】
これに伴い、コネクタケーブル支持部340は、第二のコネクタ251の軸方向が載置面115の法線方向を向くように、第二のコネクタ251を下方から支持する構成にされる。コネクタケーブル支持部340は、図15A及び図15Bに示すように、載置部110の表側で第二のコネクタ251を下方から支持するための半円筒形状の主支持部350と、載置部110の裏側でケーブル本体255を支持するための副支持部360と、を備える。
【0072】
主支持部350は、載置部110の下方であって、支持部131,132の間の第一のコネクタ221が配置される部位の下方に設けられる。主支持部350は、図16A図16B図17A図17B図18A、及び図18Bに示すように、載置部110の表側にわずかに張り出すように、載置部110の下方から載置面115の法線方向に沿って設けられる。
【0073】
主支持部350は、軸方向に垂直な断面が、上方に開いた半円弧状であるように、半円筒形状の外形を有し、軸方向が載置面115の法線方向に沿うように、載置部110の下方から延びている。
【0074】
こうした外形により主支持部350は、載置部110の表側で、且つ、機器支持部130の僅かに下方であって支持部131,132の間で、接触面251Aが上を向くように第二のコネクタ251を下から支持可能に構成される。
【0075】
載置部110の裏側における主支持部350の端部は、副支持部360と連結されている。主支持部350は、図15B及び図16Bに示すように、端部に開口部351を有する。
【0076】
主支持部350から載置部110の背面に沿って上方に延びる副支持部360は、図15A図16B図19A、及び図19Bに示すように、コネクタケーブル250を部分的に収容するための上下方向に延びる細溝361を備える。副支持部360は、細溝361にケーブル本体255が配置された状態で、ねじ止めにより載置部110の背面に固定される。
【0077】
これにより、コネクタケーブル250のケーブル本体255は、副支持部360の細溝361の内面と載置部110の背面とに囲まれる空間を通って、上下に配線される。載置部110の表側で主支持部350に支持される第二のコネクタ251から延びるケーブル本体255は、載置部110の下方及び細溝361を通って、載置部110の裏側で副支持部360の上方に向けて配線される。
【0078】
副支持部360は、第一実施形態の副支持部160と同様に、ケーブル本体255を前方へ引き出す力に対して一定限度の抗力が働くように、細溝361の内面と載置部110の背面との間でケーブル本体255を支持する。
【0079】
以上に説明した本実施形態のホルダ300によれば、コネクタケーブル250の第二のコネクタ251は、第一実施形態と同様に、携帯機器200の第一のコネクタ221が配置される地点の下方において、非固定の状態で下方から支持される。
【0080】
第二のコネクタ251から延びるケーブル本体255は、載置部110の下方を通って載置部110の裏側に配線され、副支持部360によって、主支持部350による第二のコネクタ251の支持位置から離れた載置部110の裏側で支持される。ケーブル本体255は、例えばユーザの手作業による調整を受けて、載置部110の下方で弛んだ状態で配線される。
【0081】
このため、第二のコネクタ251は、載置面115への携帯機器200の載置時に、第一のコネクタ221との間の磁気的作用により、接触面251Aが、第一のコネクタ221に接着する位置まで、上方に変位することができる。
【0082】
従って、本実施形態によれば、ユーザは、ホルダ300の載置面115に、第一のコネクタ221が装着された携帯機器200を載置する程度の簡単な動作で、ケーブル接続のための特別な動作を意識的に実行することなく、携帯機器200とコネクタケーブル250とを接続することができる。
【0083】
本実施形態によれば、第一実施形態と同様に、携帯機器200が載置面115から取り外される際に、その取り外し動作に伴って、第一のコネクタ221が第二のコネクタ251から自然と離脱するように、副支持部360が、ケーブル本体255を支持する。
【0084】
従って、本実施形態によれば、第一実施形態と同様に、携帯機器200に対するコネクタケーブル250の着脱が簡便なユーザにとって利便性の高いホルダ300を提供することができる。
【0085】
[第三実施形態]
続いて、第三実施形態のホルダ500を説明する。図20に示す本実施形態のホルダ500は、第一及び第二実施形態のホルダ100,300とは異なり、アーム120を備えない。代わりに、ホルダ500は、載置面515で携帯機器200の背面を磁力により吸着して、携帯機器200を磁力によりホルダ500に保持するように構成される。
【0086】
このホルダ500の使用に先駆けては、載置対象の携帯機器200の接続ポート201に、第一実施形態の接続プラグ220が装着される。更に、第一実施形態のコネクタケーブル230が、ホルダ500に装着される。
【0087】
ホルダ500は、図20及び図21に示すように、載置部510を備える。載置部510は、載置面515で携帯機器200の背面を磁力により吸着するために、載置面515の内側に図示しない永久磁石を備える。ユーザは、携帯機器200を、携帯機器200の背面が載置面515に接するように、載置部510に載置することができる。
【0088】
コネクタケーブル230の第二のコネクタ231は、携帯機器200の接近に伴って、携帯機器200の接続ポート201に取り付けられた第一のコネクタ221に、磁力により引き寄せられる。第二のコネクタ231は、携帯機器200の載置部510への載置が完了する頃には、図22に示すように、第一のコネクタ221と接着し、第一のコネクタ221と電気的に接続される。
【0089】
図22及び図23に示すように、ホルダ500は、携帯機器200及び第二のコネクタ231を支持するための機器ケーブル支持部540を更に備える。機器ケーブル支持部540は、図24A及び図24Bに示すように第二のコネクタ231を支持するための底部550を有する中空筒状の外形を有し、上方に開口した状態で、載置面515の下方に設けられる。
【0090】
機器ケーブル支持部540の上方の開口部は、一般的な携帯機器200の横幅よりも十分小さい。このため、機器ケーブル支持部540の上縁541は、携帯機器200を下方から支持するための機器支持部として機能する。
【0091】
すなわち、載置面515に載置される携帯機器200は、載置面515の内側に設けられた図示しない永久磁石の磁力で載置面515に保持されると共に、機器ケーブル支持部540の上縁541で下方から支持される。
【0092】
図24A及び図24Bに示すように、機器ケーブル支持部540は更に、底部550で下方から支持される第二のコネクタ231の左右方向への移動を制限するための内壁543,544を有する。内壁543,544は、底部550の左右で上方に立設されており、底部550の中央から左右への第二のコネクタ231の移動を制限する。
【0093】
また、機器ケーブル支持部540の底部550は、コネクタケーブル支持部として機能し、図24A図24B図25A、及び図25Bに示すように、コネクタケーブル230を挿通するための小開口部551及び大開口部555を有する。
【0094】
小開口部551は、ケーブル本体235の径より大径且つ第二のコネクタ231の径よりも小径の開口部である。大開口部555は、小開口部551より大径の開口部であり、小開口部551と連通するように、小開口部551に隣接して設けられる。
【0095】
大開口部555は、第二のコネクタ231を、載置部510の裏側から表側に挿通可能であるように、第二のコネクタ231よりも大径の開口部として構成される。小開口部551が、載置部510の表側に設けられるのに対し、大開口部555は、載置部510の下方で、小開口部551よりも載置部510の裏側に近い位置に設けられる。
【0096】
小開口部551は、機器ケーブル支持部540の内壁543,544の間に挟まれた位置に設けられる。大開口部555から機器ケーブル支持部540の内部空間に挿通された第二のコネクタ231は、そこから延びるケーブル本体235が小開口部551に配置された状態で、機器ケーブル支持部540に収容される。
【0097】
これにより、第二のコネクタ231は、第一実施形態と同様に、非固定の状態で、小開口部551の周囲において下方から支持される。具体的には、第二のコネクタ231は、左右の動きを内壁543,544に制限されながら、上方からの磁力を受けて、上方に変位可能に、機器ケーブル支持部540に収容される。
【0098】
第二のコネクタ231から延びるケーブル本体235は、小開口部551を通って、図26に示すように、機器ケーブル支持部540の内側から外側に配線される。更に、載置部510の裏側で支持される。
【0099】
ホルダ500は、図26図27、及び図28に示すように、載置部510の背面に、ケーブル本体235を、載置部510の裏側で支持するための副支持部560を備える。副支持部560は、図29及び図30に示すように、コネクタケーブル230を部分的に収容するための上下方向に延びる細溝561を備える。細溝561は、ケーブル本体235の径よりも僅かに小径にされる。
【0100】
ケーブル本体235の表面は、柔軟性を有した弾性変形可能な絶縁材料で被覆されている。第二のコネクタ231から延びるケーブル本体235は、載置部510の下方を通って載置部510の裏側に配線され、この細溝561を通って、載置部510の裏側で上下に配線される。
【0101】
配線に際して、細溝561には、ケーブル本体235が、柔軟性により微小な変形を伴って、細溝561に嵌め合わされる。これにより、ケーブル本体235は、自然には細溝561から抜け落ちないように、副支持部560によって把持され、支持される。
【0102】
このようにして、ケーブル本体235は、機器ケーブル支持部540による第二のコネクタ231の支持位置から離れた載置部510の裏側で支持される。第二のコネクタ231は、携帯機器200が載置面515に載置されていないときには、図31Aに示すように、載置部510の下方且つ底部550の小開口部551の周囲で、下方から支持される。このとき、ケーブル本体235は、重力により垂れ下がり弛むように配線される。
【0103】
携帯機器200の接続プラグ220が接近すると、第二のコネクタ231は、磁力により吸引されて、図31Bに示すように上方に移動する。これにより、接続プラグ220とコネクタケーブル230との接続が完了し、携帯機器200とコネクタケーブル230との電気的接続が完了する。
【0104】
第三実施形態のホルダ500においても、ユーザは、ホルダ500の載置面515に携帯機器200を載置する程度の簡単な動作で、ケーブル接続のための特別な動作を意識的に実行することなく、携帯機器200とコネクタケーブル230とを接続した状態にすることができる。
【0105】
以上に、本開示の例示的実施形態を説明したが、本開示が、上述の例示的実施形態に限定されるものではないことは、言うまでもない。
【0106】
例えば、本開示の技術は、スマートフォン用のホルダ又は車載用のホルダへの適用に限定されない。本開示の技術は、ケーブル接続され得る、様々な電子機器用のホルダに適用され得る。例えば、電子機器は、タブレット端末又はレーダー探知機であり得る。
【0107】
この他、第三実施形態のホルダ500における機器ケーブル支持部540の構造は、アーム120を有する第一及び第二実施形態のホルダ100,300に適用されてもよい。第一及び第二実施形態のホルダ100,300におけるコネクタケーブル支持部140,340の構造は、アーム120を有さないマグネット固定型の第三実施形態のホルダ500に適用されてもよい。
【0108】
上述したホルダ100,300,500それ自体の固定方法は、特に限定されない。ホルダ100,300,500の固定方法としては、ボールジョイントを用いたステーへの接続方法など種々の固定方法が採用され得る。
【0109】
上記実施形態における1つの構成要素が有する機能は、複数の構成要素に分散して設けられてもよい。複数の構成要素が有する機能は、1つの構成要素に統合されてもよい。上記実施形態の構成の一部は、省略されてもよい。上記実施形態の構成の少なくとも一部は、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換されてもよい。特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
【符号の説明】
【0110】
100…ホルダ、110…載置部、115…載置面、120…アーム、130…機器支持部、131,132…支持部、140…コネクタケーブル支持部、150…主支持部、151…小開口部、155…大開口部、160…副支持部、161…細溝、200…携帯機器、201…接続ポート、220…接続プラグ、221…第一のコネクタ、230…コネクタケーブル、231…第二のコネクタ、231A…接触面、235…ケーブル本体、250…コネクタケーブル、251…第二のコネクタ、251A…接触面、255…ケーブル本体、300…ホルダ、340…コネクタケーブル支持部、350…主支持部、351…開口部、360…副支持部、361…細溝、500…ホルダ、510…載置部、515…載置面、540…機器ケーブル支持部、541…上縁、543,544…内壁、550…底部、551…小開口部、555…大開口部、560…副支持部、561…細溝。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
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図19
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図22
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