(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022097283
(43)【公開日】2022-06-30
(54)【発明の名称】サーバ
(51)【国際特許分類】
G06F 13/00 20060101AFI20220623BHJP
H04Q 9/00 20060101ALI20220623BHJP
【FI】
G06F13/00 358D
H04Q9/00 301D
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020210785
(22)【出願日】2020-12-18
(71)【出願人】
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝ライフスタイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076314
【弁理士】
【氏名又は名称】蔦田 正人
(74)【代理人】
【識別番号】100112612
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 哲士
(74)【代理人】
【識別番号】100112623
【弁理士】
【氏名又は名称】富田 克幸
(74)【代理人】
【識別番号】100163393
【弁理士】
【氏名又は名称】有近 康臣
(74)【代理人】
【識別番号】100189393
【弁理士】
【氏名又は名称】前澤 龍
(74)【代理人】
【識別番号】100203091
【弁理士】
【氏名又は名称】水鳥 正裕
(72)【発明者】
【氏名】中川 達也
【テーマコード(参考)】
5K048
【Fターム(参考)】
5K048BA03
5K048BA08
5K048BA13
(57)【要約】
【課題】機器や端末機器などの外部機器からサーバに対して過剰な通信が行われても、負荷を軽減して安定的に稼働することができるサーバを提供する。
【解決手段】本実施形態のサーバ60は、予め登録された機器を特定する情報である登録機器情報を記憶する機器登録データベース66と、外部機器11,30からデータとともに送信された外部機器11,30を特定する情報である外部機器情報が登録機器情報に存在するか否か判定する判定部70と、判定部70において登録機器情報に存在しないと判定された外部機器情報を未登録機器情報として機器登録キャッシュ67にキャッシュする登録部71とを備え、登録部71が外部機器情報を未登録機器情報として機器登録キャッシュ67にキャッシュした後、外部機器11,30より未登録機器情報に存在する外部機器情報が送信されると、判定部70は、外部機器情報とともに外部機器11,30から送信されたデータを破棄する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め登録された機器を特定する情報である登録機器情報を記憶する機器登録データベースと、
外部機器からデータとともに送信された前記外部機器を特定する情報である外部機器情報が前記登録機器情報に存在するか否か判定する判定部と、
前記判定部において前記登録機器情報に存在しないと判定された前記外部機器情報を未登録機器情報としてキャッシュ領域にキャッシュする登録部とを備え、
前記登録部が前記外部機器情報を前記未登録機器情報として前記キャッシュ領域にキャッシュした後、前記外部機器より前記未登録機器情報に存在する前記外部機器情報が送信されると、前記判定部は、前記外部機器情報とともに前記外部機器から送信された前記データを破棄するサーバ。
【請求項2】
前記登録部は、前記判定部において前記登録機器情報に存在しないと判定された前記外部機器情報を前記機器登録データベースに保存することで、前記外部機器情報を前記未登録機器情報として前記キャッシュ領域にキャッシュする請求項1に記載のサーバ。
【請求項3】
前記判定部において前記外部機器情報が前記登録機器情報に存在すると判定された前記外部機器から送信された前記データを処理する処理部を備え、
前記処理部が前記データから所定の異常を検出すると、異常を検出した前記データを送信した前記外部機器の前記外部機器情報を前記未登録機器情報として前記キャッシュ領域にキャッシュする請求項1又は2記載のサーバ。
【請求項4】
前記外部機器情報が前記未登録機器情報として前記キャッシュ領域にキャッシュされた前記外部機器に対して、サーバへの前記データの送信を停止させる停止指示部を備える請求項1~3のいずれか1項に記載のサーバ。
【請求項5】
前記外部機器から前記外部機器情報とともに送信された前記データを記憶する記憶部と、
同一の前記外部機器から前記データが複数回送信されると、所定回数目とその後に送信された前記データの全体又は一部を比較し、両者の内容が同一である場合に、当該外部機器から送信された前記データを破棄する比較部とを備える請求項1~4のいずれか1項に記載のサーバ。
【請求項6】
前記外部機器から前記外部機器情報とともに送信された前記データを記憶する記憶部と、
同一の前記外部機器から、全体又は一部が同一内容の前記データが所定回数以上送信されると、当該外部機器の前記外部機器情報を前記未登録機器情報として前記キャッシュ領域にキャッシュする比較部とを備える請求項1~5のいずれか1項に記載のサーバ。
【請求項7】
前記記憶部は、所定時間毎に前記外部機器から前記外部機器情報とともに送信された前記データを記憶する請求項5又は6に記載のサーバ。
【請求項8】
前記登録部は、前記未登録機器情報として前記キャッシュ領域にキャッシュされた前記外部機器情報が、前記機器登録データベースに前記登録機器情報として登録されると、当該外部機器情報にかかる前記未登録機器情報を前記キャッシュ領域から削除する請求項1~7のいずれか1項に記載のサーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、サーバに関する。
【背景技術】
【0002】
冷蔵庫や洗濯機やエアコンなどの機器では、PCやスマートフォンなどの端末機器と連携し、端末機器と家電機器との間で制御データの送受信を行うことで、機器を遠隔操作する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような機器を遠隔操作する技術において、機器や端末機器が動作異常などによって過剰な通信を行うと、サーバに想定外の大きな負荷がかかり遠隔操作システムの安定稼働が困難となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施形態は、上記事情を考慮してなされたものであり、機器や端末機器などの外部機器からサーバに対して過剰な通信が行われても、負荷を軽減して安定的に稼働することができるサーバを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態のサーバは、予め登録された機器を特定する情報である登録機器情報を記憶する機器登録データベースと、外部機器からデータとともに送信された前記外部機器を特定する情報である外部機器情報が前記登録機器情報に存在するか否か判定する判定部と、前記判定部において前記登録機器情報に存在しないと判定された前記外部機器情報を未登録機器情報としてキャッシュ領域にキャッシュする登録部とを備え、前記登録部が前記外部機器情報を前記未登録機器情報としてキャッシュ領域にキャッシュした後、前記外部機器より前記未登録機器情報に存在する前記外部機器情報が送信されると、前記判定部は、前記外部機器情報とともに前記外部機器から送信されたデータを破棄するものである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の一実施形態に係るサーバが適用された遠隔操作システムの構成例を示す図
【
図4】本発明の一実施形態に係るサーバの制御を示すフロー図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、一実施形態のサーバ60について図面を参照して説明する。本実施形態のサーバ60は、
図1に示すような家電機器等の機器10を遠隔操作する遠隔操作システムに適用された例について説明する。
【0009】
(1)遠隔操作システムの構成
図1に示す遠隔操作システムは、複数のユーザの宅内50に設置された複数の機器10と、サーバ60と、複数のユーザが操作する端末機器30とを含んで構築されている。
【0010】
この遠隔操作システムでは、機器10に設けられた機器アダプタ11と端末機器30との組み合わせがサーバ60に登録(ペアリング)されることで、端末機器30から機器10の遠隔操作や状態確認が可能となる。
【0011】
各宅内50には、狭域通信ネットワークである無線LANが整備されている。無線LANの中継局40が、インターネットを含む広域通信ネットワーク42と接続されている。中継局40は、例えばWiFi(登録商標)ルータやWiFiアクセスポイントなどの通信機器である。
【0012】
(2)機器10の構成
機器10は、ユーザの宅内50に設置された機器であって、例えば、冷蔵庫、オーブンレンジ、エアコン、テレビ、洗濯機等の家電機器等である。各機器には、それぞれ機器アダプタ11が接続されている。
【0013】
機器10は、サーバ60からの制御命令を機器アダプタ11を介して受信し、当該制御命令に応じた動作を行う。制御命令の内容は機器の動作を指示するもの、あるは機器の状態を取得する命令である。さらに機器自身の動作あるいは、ローカル(宅内50)でのユーザの操作を発端として機器10の状態が変化したときに、その状態の変化あるいは変化した結果をサーバ60へ通知する。なお、機器アダプタ11の実装形態は、機器10に通信アダプタとして外付けされても、その機能を機器に内蔵してもよい。
【0014】
(3)端末機器30の構成
端末機器30は、PCやスマートフォンやタブレット端末などであって、広域通信ネットワーク42を介してサーバ60と接続される。端末機器30と広域通信ネットワーク42との接続は、4G(4th Generation)、5G(5th Generation)、LTE(Long Term Evolution)や、宅内あるいは公衆のWiFi(登録商標)アクセスポイントなどによりなされる。
【0015】
端末機器30は、機器10を遠隔操作するためのアプリケーションと、端末機器30と機器10との組み合わせをサーバ60に登録するためのアプリケーションがインストールされている。ユーザは、端末機器30においてアプリケーションを起動して、端末機器30と機器10との組み合わせをサーバ60に登録し、機器10を遠隔操作したり、機器10の状態を確認したりする。
【0016】
端末機器30は、
図2に示すように、当該端末機器30の動作全般を制御する制御部31を主体として構成されている。この制御部31には、表示部32、操作部33、通信部34などが接続されている。
【0017】
表示部32は、例えば液晶パネルや有機EL等といった表示器により構成され、制御部31の指示に応じて機器10の状態を含む各種情報を表示することで、ユーザにこれらの情報を提示する。
【0018】
操作部33は、表示部32の表示画面上に形成されるタッチパネルスイッチや表示部32の周囲に設けられた機械式のスイッチなどで構成され、ユーザからの操作入力を受け付けて制御部31に伝達する。
【0019】
通信部34は、例えば、4Gや、5Gや、LTEや、無線LAN等の規格に従って外部の機器10と無線通信を実現する要素である。
【0020】
また、制御部31は、表示部32、操作部33、通信部34の動作を制御するとともに、アプリケーションを実行することによって機器登録部35と操作設定部36を仮想的に実現する。
【0021】
機器登録部35は、ユーザの端末機器30と遠隔操作を行う機器10との組み合わせをサーバ60に登録する。具体的には、機器登録部35は、ユーザの指示を受けて、端末機器30のMACアドレス(Media Access Control address)等の機器を特定する情報(機器ID)を通信部34からサーバ60へ送信する。また、機器登録部35は、端末機器30の機器情報と、機器10に接続された機器アダプタ11よりサーバ60へ送信された機器アダプタ11のMACアドレス等の機器を特定する情報とを紐付けるとともに、ユーザのアカウントに対応づけて登録するようにサーバ60に要求する。
【0022】
操作設定部36は、操作部33からユーザが選択した機能の実行を指示する信号を、通信部34からサーバ60を介してペアリングされた機器10へ送信し、機器10にユーザが選択した機能の実行を実行させる。
【0023】
なお、機器10の機器アダプタ11及び端末機器30を総称して外部機器11,30ということもある。
【0024】
(4)サーバ60の構成
サーバ60は、広域通信ネットワーク42に接続され、機器10及び端末機器30と通信可能となっている。サーバ60は、機器10の操作や状態を参照する、あるいは機器10の状態通知をするため、端末機器30と機器10との間に介在する。
【0025】
サーバ60は、周知のコンピュータシステムにより構成されており、
図3に示すように、受信サーバ61と機能サーバ62とを備える。
【0026】
受信サーバ61は、当該受信サーバ61の動作全般を制御する受信制御部63を主体として構成され、受信制御部63には通信部64及び記憶部65などが接続されている。受信サーバ61は、機能サーバ62への接続を要求する機器アダプタ11及び端末機器30について、機能サーバ62への接続の可否を判断する。
【0027】
通信部64は、インターネットへの接続を実現する有線、イーサネット、光通信などの要素である。
【0028】
記憶部65は、受信制御部63により実行されるコンピュータプログラムや受信制御部63により参照又は更新される情報を格納する。このような情報の一例として、機器登録データベース66及び機器登録キャッシュ67がある。機器登録キャッシュ67を格納した記憶領域の全部又は一部が、キャッシュ領域の一例である。
【0029】
機器登録データベース66には、端末機器30の機器登録部35から登録の要求があった端末機器30の機器を特定する情報と、機器10の機器アダプタ11の機器を特定する情報と、ユーザのIDとが紐付けて登録された登録機器情報が記憶されている。
【0030】
機器登録データベース66には、登録機器情報に加えて、登録機器情報に登録されていない外部機器11,30から機能サーバ62への接続要求あると、これらの外部機器11,30の機器を特定する情報を未登録機器情報として機器登録データベース66に記憶する。
【0031】
機器登録キャッシュ67には、後述するキャッシュ制御部72が作成したキャッシュが記憶されている。
【0032】
受信制御部63は、記憶部65に記憶されたプログラムを実行することによって、判定部70、登録部71、キャッシュ制御部72、及び停止指示部73を仮想的に実現する。
【0033】
キャッシュ制御部72は、機器登録データベース66に保存された登録機器情報及び未登録機器情報のキャッシュを作成し、作成したキャッシュを機器登録キャッシュ67に記憶する。
【0034】
判定部70は、接続を要求する外部機器11,30から送信された情報が通信部64を介して入力される。判定部70に入力される情報には、接続を要求する外部機器11,30の機器を特定する情報(以下、この情報を外部機器情報ということもある)と、機器10の状態に関するデータや機器10に対してユーザが選択した機能の実行を指示するデータなどの所定のデータとを含んでいる。
【0035】
そして、判定部70は、入力された情報から接続を要求する外部機器11,30の外部機器情報を抽出し、抽出した外部機器情報が登録機器情報又は未登録機器情報に存在するか否か判定する。
【0036】
具体的には、判定部70は、まず、接続を要求する外部機器11,30の外部機器情報が、登録機器情報に登録されているか否か、記憶部65の機器登録キャッシュ67を検索する。あわせて、判定部70は、接続を要求する外部機器11、30の外部機器情報が、未登録機器情報に登録されているか否か、記憶部65の機器登録キャッシュ67を検索する。
【0037】
機器登録キャッシュ67に記憶された登録機器情報の中に外部機器情報が存在する場合、判定部70は、サーバ60に登録されている外部機器11,30からのアクセスであると判断し、外部機器情報とともに外部機器11,30から送信されたデータを機能サーバ62へ転送する。
【0038】
機器登録キャッシュ67に記憶された未登録機器情報に外部機器情報が存在する場合、判定部70は、サーバ60に登録されていない外部機器11,30からのアクセスであると判断し、外部機器情報とともに外部機器11,30から送信されたデータを機能サーバ62へ転送することなく破棄する。
【0039】
また、機器登録キャッシュ67に記憶された登録機器情報及び未登録機器情報のいずれにも外部機器情報が存在しない場合、判定部70は、接続を要求する外部機器11,30の外部機器情報が、登録機器情報に登録されているか否か、記憶部65の機器登録データベース66を検索する。
【0040】
外部機器情報が機器登録データベース66に記憶された登録機器情報の中に存在する場合、判定部70は、サーバ60に登録されている外部機器11,30からのアクセスであると判断し、外部機器情報とともに外部機器11,30から送信されたデータを機能サーバ62へ転送する。
【0041】
外部機器情報が機器登録データベース66に記憶された登録機器情報の中に存在しない場合、判定部70は、サーバ60に登録されていない外部機器11,30からのアクセスであると判断し、外部機器情報とともに外部機器11,30から送信されたデータを機能サーバ62へ転送することなく破棄する。
【0042】
登録部71は、上記した判定部70において、外部機器情報が機器登録データベース66に記憶された登録機器情報の中に存在しないと判断された場合、機器登録キャッシュ67に保存されている未登録機器情報に、接続を要求する外部機器11,30の外部機器情報を追加する。本実施形態では、登録部71が、外部機器11,30の外部機器情報を機器登録データベース66の未登録機器情報に追加し、その後、キャッシュ制御部72が、機器登録データベース66に保存された未登録機器情報に基づいて、未登録機器情報に対応するキャッシュレコードを更新することで、機器登録キャッシュ67に接続を要求する外部機器11,30の外部機器情報を追加する。
【0043】
停止指示部73は、外部機器11,30に対してサーバ60との通信を禁止する指令を送信し、サーバ60へのデータの送信を外部機器11,30に停止させる。
【0044】
機能サーバ62は、当該機能サーバ62の動作全般を制御する機能制御部74を主体として構成され、機能制御部74には通信部75及び記憶部76などが接続されている。
【0045】
通信部75は、例えば、4Gや、5Gや、LTEや、無線LAN等の規格に従って外部の機器10や端末機器30と通信を実現する要素である。
【0046】
記憶部76は、機能制御部74により実行されるコンピュータプログラムや機能制御部74により参照又は更新される情報を格納する。
【0047】
機能制御部74は、記憶部76に記憶されたプログラムを実行することによって、処理部77及び比較部78を仮想的に実現する。
【0048】
処理部77は、受信サーバ61から転送されたデータに基づいて所定の処理済みデータを作成する。例えば、処理部77は、機器アダプタ11から送信された機器10の状態に関するデータに基づいて、端末機器30の表示部32に機器10の状態を表示するための処理済みデータを作成したり、端末機器30から送信されたユーザが選択した機能の実行を指示するデータに基づいて、当該指示に応じた動作を機器10に実行させるための処理済みデータを作成する。
【0049】
また、処理部77は、受信サーバ61から転送されたデータに所定の異常を検出すると、異常を検出したデータを送信した外部機器11,30の外部機器情報を未登録機器情報としてキャッシュ領域にキャッシュする。
【0050】
処理部77が外部機器11,30の機器情報を未登録機器情報としてキャッシュ領域にキャッシュする方法は、上記した登録部71の場合と同様、外部機器11,30の外部機器情報を機器登録データベース66の未登録機器情報に追加し、その後、キャッシュ制御部72が、機器登録データベース66に保存された未登録機器情報に基づいて、未登録機器情報に対応するキャッシュレコードを更新することで行われる。
【0051】
なお、受信サーバ61から転送されたデータから処理部77が検出する所定の異常として、例えば、機器10の状態を表すデータがその機器10で起こりえない状態となっている場合(例えば、機器10が冷蔵庫の場合に庫内温度が100℃)などである。
【0052】
比較部78は、同一の外部機器11,30からのデータ(つまり、外部機器情報が同一のデータ)が受信サーバ61から複数回転送されると、以前に送信されたデータと、その後に送信されたデータの全体又は一部を比較する。
【0053】
(5)サーバ60の動作
次に、上記構成のサーバ60の動作について、
図4を参照して説明する。
【0054】
サーバ60が外部機器11,30から接続の要求を受信すると、外部機器11,30から送信された情報から外部機器情報を抽出し(ステップS1)、判定部70は、接続を要求する外部機器11,30の外部機器情報が登録機器情報に登録されているか否か、記憶部65の機器登録キャッシュ67を検索する(ステップS2)。
【0055】
ステップS2において外部機器情報が登録機器情報に登録されていない場合(ステップS2のNo)、ステップS3へ進み、判定部70は、接続を要求する外部機器11,30の外部機器情報が未登録機器情報に登録されているか否か、記憶部65の機器登録キャッシュ67を検索する。
【0056】
ステップS3において外部機器情報が未登録機器情報に登録されている場合(ステップS2のYes)、ステップS6へ進み、判定部70は、外部機器情報とともに外部機器11,30から送信されたデータを機能サーバ62へ転送することなく破棄する。
【0057】
ステップS3において外部機器情報が未登録機器情報に登録されていない場合(ステップS2のNo)、ステップS4へ進み、判定部70は、接続を要求する外部機器11,30の外部機器情報が、登録機器情報に登録されているか否か、記憶部65の機器登録データベース66を検索する。
【0058】
ステップS4において外部機器情報が登録機器情報に登録されている場合(ステップS4のYes)、ステップS7へ進み、判定部70は、接続を要求する外部機器11,30から送信されたデータを機能サーバ62へ転送する。
【0059】
ステップS4において外部機器情報が登録機器情報に登録されていない場合(ステップS4のNo)、ステップS5へ進み、登録部71が、接続を要求する外部機器11,30の外部機器情報を機器登録キャッシュ67に保存されている未登録機器情報に追加する。
【0060】
そして、ステップS6へ進み、判定部70は、機器情報とともに外部機器11,30から送信されたデータを機能サーバ62へ転送することなく破棄し、処理を終了する。
【0061】
また、判定部70が接続を要求する外部機器11,30から送信されたデータを機能サーバ62へ転送すると、ステップS7において機能サーバ62の機能制御部74が、転送されたデータを処理して所定の処理済みデータを作成する。
【0062】
そして、機能制御部74は、受信サーバ61から転送されたデータに所定の異常を検出すると(ステップS8のYes)、ステップS5へ進み、機能制御部74が、接続を要求する外部機器11,30の外部機器情報を機器登録キャッシュ67に保存されている未登録機器情報に追加し、その後、外部機器11,30から送信されたデータを機能サーバ62へ転送することなく破棄する(ステップS6)。
【0063】
機能制御部74は、受信サーバ61から転送されたデータに所定の異常を検出しない場合(ステップS8のNo)、作成した処理済みデータを通信部75から外部機器11,30へ送信し(ステップS9)、処理を終了する。
【0064】
(6)効果
以上のような本実施形態のサーバ60では、機器登録データベース66の登録機器情報に存在しない外部機器11,30から接続の要求があると、当該外部機器11,30の外部機器情報を機器登録キャッシュ67にキャッシュし、その後、機器登録キャッシュ67の未登録機器情報に登録された外部機器情報が送信されると、当該機器情報を送信した外部機器から送信されたデータを機能サーバ62の機能制御部74へ転送することなく破棄する。これにより、登録機器情報に登録されていない外部機器11,30からの接続要求に対して、機器登録データベース66へのアクセスを抑制することができ、サーバ60の負荷を軽減することができる。
【0065】
また、本実施形態では、未登録機器情報を機器登録データベースに保存しているため、機器登録データベース66の未登録機器情報を変更し、その後、機器登録データベース66に基づいて機器登録キャッシュ67のキャッシュレコードを更新することで、機器登録情報と合わせて未登録機器情報のキャッシュも更新することができ、特殊な制御を行うことなく簡便に未登録機器情報を機器登録キャッシュ67にキャッシュすることができる。
【0066】
また、本実施形態では、受信サーバ61から転送されたデータに所定の異常を検出すると、接続を要求する外部機器11,30の外部機器情報を機器登録キャッシュ67の未登録機器情報に追加する。そのため、外部機器11,30が登録機器情報に登録された後に故障などによって不要な通信を過剰に行った場合に、不要なデータが機能サーバ62の機能制御部74へ繰り返し転送されることがなくなり、サーバ60の負荷を軽減することができる。
【0067】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0068】
(7)変更例
(変更例1)
上記した実施形態のサーバ60において、ステップS6において外部機器11,30から送信されたデータを機能サーバ62へ転送することなく破棄することに加え、停止指示部73が接続を要求した外部機器11,30に対してサーバ60との通信を禁止する指令を送信し、サーバ60へのデータの送信を外部機器11,30に停止させてもよい。
【0069】
このような場合、外部機器11,30からの不要な通信を停止することができ、サーバ60の負荷を軽減することができる。
【0070】
なお、その他の構成及び作用効果は上記した実施形態と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0071】
(変更例2)
上記した実施形態のサーバ60において、未登録機器情報として機器登録キャッシュ67にキャッシュされた外部機器11,30が、端末機器30の機器登録部35から機器を特定する情報を送信して再び登録機器情報に登録すると、当該外部機器11,30にかかる未登録機器情報を機器登録キャッシュ67から削除してもよい。このような削除は、機器登録データベース66の未登録機器情報において外部機器11,30の機器情報を削除することで行ってもよい。
【0072】
このような場合、未登録機器情報に登録されサーバ60と接続することができなくなった機器であっても、正常な通信が可能なように修理した後、外部機器11,30を再度利用することができる。なお、その他の構成及び作用効果は上記した実施形態と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0073】
(変更例3)
上記した実施形態では、処理部77が、受信サーバ61から転送されたデータから所定の異常を検出すると、異常を検出したデータを送信した外部機器の機器を特定する情報を未登録機器情報としてキャッシュ領域にキャッシュする場合に説明したが、これに加え、またはこれに代えて、同一の外部機器11,30から送信されたデータの内容を比較し、同一内容のデータが同一の外部機器11,30から送信されている場合に異常を検出してもよい。
【0074】
具体的には、記憶部76が受信サーバ61から転送されたデータを記憶するとともに、同一の外部機器11,30からのデータが受信サーバ61から複数回転送されると、比較部78が、以前に送信されたデータと、その後に送信されたデータの全体又は一部を比較する。ここで、データの一部として、制御情報などのヘッダ部を除いたペイロード部など、データの任意の部分を用いて内容を比較することができる。
【0075】
そして、両者が同一内容であれば、受信サーバ61から転送されたデータに異常があるとして、比較部78は、このデータを送信した外部機器の機器を特定する情報を未登録機器情報としてキャッシュ領域にキャッシュする。また、機能制御部74は、当該外部機器11,30から送信されたデータを破棄してもよい。
【0076】
このような場合、外部機器11,30が登録機器情報に登録された後に故障などによって不要な通信を過剰に行った場合に、不要なデータが機能サーバ62の機能制御部74へ繰り返し転送されることがなくなり、サーバ60の負荷を軽減することができる。
【0077】
なお、上記のように以前に送信されたデータとその後に送信されたデータとを比較して同一であると、直ちに外部機器の機器情報を未登録機器情報としてキャッシュ領域にキャッシュしてもよいが、所定期間に同一の外部機器11,30から所定回数以上、同一内容のデータが送信されると、受信サーバ61から転送されたデータに異常があると判断してもよい。
【0078】
また、上記のような同一の外部機器11,30から送信されたデータの内容の比較を、外部機器11,30からサーバ60に接続の要求がある毎に行ってもよく、また、所定時間が経過する毎に定期的に行ってもよい。
【符号の説明】
【0079】
10…機器、11…機器アダプタ、30…端末機器、31…制御部、32…表示部、33…操作部、34…通信部、35…機器登録部、36…操作設定部、40…中継器、42…広域通信ネットワーク、50…宅内、60…サーバ、61…受信サーバ、62…機能サーバ、63…制御部、64…通信部、65…記憶部、66…機器登録データベース、67…機器登録キャッシュ、70…判定部、71…登録部、72…キャッシュ制御部、73…停止指示部、74…機能制御部、75…通信部、76…記憶部