(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022097369
(43)【公開日】2022-06-30
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/08 20120101AFI20220623BHJP
【FI】
G06Q10/08 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021145875
(22)【出願日】2021-09-08
(62)【分割の表示】P 2020210447の分割
【原出願日】2020-12-18
(71)【出願人】
【識別番号】506143492
【氏名又は名称】クックパッド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】福▲崎▼ 康平
(72)【発明者】
【氏名】今井 晨介
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC51
(57)【要約】 (修正有)
【課題】事業者と消費者とを仲介し、事業者の商品を消費者指定場所に納入する一連の業務を管理するに際し、商品の配送業務の効率や精度を適宜なものとする情報処理装置、情報処理システム及びプログラムを提供する。
【解決手段】店舗端末、印字装置、業者端末、複数の配送員端末及び複数の消費者端末が夫々有線又は無線のネットワークを介して通信可能に接続される情報処理システムにおいて、情報処理装置100は、事業者と消費者との仲介サービスにおける、消費者が指定しうる商品納入先の情報と、事業者夫々の印字装置等の情報を保持する情報保持部110と、仲介サービスにおける販売チャネルでの商品販売機会に際し、販売対象となった商品、販売事業者、購入者及び購入者が指定した指定納入先、の各情報を販売チャネルから取得し、印字データを生成する。印字部130は、印字装置を特定し印字データの印字指示を通知するデータ生成部120と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
事業者と消費者との仲介サービスにおける、前記消費者が指定しうる前記事業者の商品の納入先の情報と、前記事業者それぞれの印字装置又は複数の前記事業者が共有する印字装置の情報とを保持する情報保持部と、
前記仲介サービスにおける販売チャネルでの商品販売機会に際し、販売対象となった商品、前記商品の販売事業者、購入者、及び前記購入者が前記納入先の中から指定した指定納入先、の各情報を前記販売チャネルから取得し、前記各情報の印字データを生成するデータ生成部と、
前記販売事業者が利用する印字装置を、前記印字装置の情報に基づき特定し、当該印字装置に宛てて前記印字データの印字指示を通知する印字部と、
を備える情報処理システム。
【請求項2】
前記データ生成部は、
前記指定納入先として前記購入者が指定した、所定施設に設置された収納庫、当該収納庫における商品収納対象の区画、及び保冷機能の有無、を含む収納庫情報を前記販売チャネルからさらに取得し、前記収納庫情報を含む前記各情報の印字データを生成するものである、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記販売事業者の端末に対して、当該販売事業者の商品のうち販売対象となった商品の情報を配信し、当該商品販売機会に伴う前記商品の在庫確認結果を前記端末から取得する在庫確認部を更に備え、
前記データ生成部は、前記在庫確認結果が、所定の内容であった場合、当該内容に応じて予め定めた印字データを再生成し、当該印字データを含む再印字指示を、前記印字装置に宛てて通知する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記情報保持部は、
地図情報及び配送業者の情報をさらに保持し、
前記事業者の端末からの指示又は前記仲介サービスの提供者の端末からの指示に伴い、前記地図情報及び前記配送業者の情報に基づき、前記販売事業者の所在地又は集荷先から一定距離圏内の配送業者を選定し、前記選定した配送業者の端末に宛てて、前記販売対象の商品の集荷依頼を通知する集荷依頼部をさらに保持する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記配送業者の端末より、前記集荷依頼の対象である商品について、前記集荷先から集荷し前記納入先への納入が完了した旨の通知を受信した場合、前記消費者の端末に対し、前記納入先における商品格納設備のロック開放用データを配信するロック制御部をさらに備える、
請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
事業者と消費者との仲介サービスにおける、前記消費者が指定しうる前記事業者の商品の納入先の情報と、前記事業者それぞれの印字装置又は複数の前記事業者が共有する印字装置の情報とを保持する情報保持部と、
前記仲介サービスにおける販売チャネルでの商品販売機会に際し、販売対象となった商品、前記商品の販売事業者、購入者、及び前記購入者が前記納入先の中から指定した指定納入先、の各情報を前記販売チャネルから取得し、前記各情報の印字データを生成するデータ生成部と、
前記販売事業者が利用する印字装置を、前記印字装置の情報に基づき特定し、当該印字装置に宛てて前記印字データの印字指示を通知する印字部と、
を備える情報処理装置。
【請求項7】
情報処理装置が、
事業者と消費者との仲介サービスにおける、前記消費者が指定しうる前記事業者の商品の納入先の情報と、前記事業者それぞれの印字装置又は複数の前記事業者が共有する印字装置の情報とを保持し、
前記仲介サービスにおける販売チャネルでの商品販売機会に際し、販売対象となった商品、前記商品の販売事業者、購入者、及び前記購入者が前記納入先の中から指定した指定納入先、の各情報を前記販売チャネルから取得し、前記各情報の印字データを生成する処理と、
前記販売事業者が利用する印字装置を、前記印字装置の情報に基づき特定し、当該印字装置に宛てて前記印字データの印字指示を通知する処理と、
を実行する情報処理方法。
【請求項8】
事業者と消費者との仲介サービスにおける、前記消費者が指定しうる前記事業者の商品の納入先の情報と、前記事業者それぞれの印字装置又は複数の前記事業者が共有する印字装置の情報とを保持する情報処理装置に、
前記仲介サービスにおける販売チャネルでの商品販売機会に際し、販売対象となった商品、前記商品の販売事業者、購入者、及び前記購入者が前記納入先の中から指定した指定納入先、の各情報を前記販売チャネルから取得し、前記各情報の印字データを生成する処理と、
前記販売事業者が利用する印字装置を、前記印字装置の情報に基づき特定し、当該印字装置に宛てて前記印字データの印字指示を通知する処理と、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
商品(例:食品や調理品)を販売したい事業者と、そうした商品を欲する消費者とを、ネットワーク上で仲介し、両者の間での商品の手配、配送、決済に至る一連の手順を管理するサービスが登場している。
【0003】
上記サービスは、各事業者の商品を販売対象としたECサイトを運営する、サービサーにより提供される。消費者はこのECサイトにアクセスし、例えば、所望の調理メニューに応じた食材すなわち商品を選定し、配送先指定と併せて注文動作を行うことになる。
【0004】
そこでサービサーは、上述の注文動作を受けてその内容を認識し、上述の事業者に対する該当商品の在庫引き当て依頼、当該商品の配送業務を担当する配送業者の手配、といった一連の仲介業務を遂行する。またサービサーは、選定した配送業者に対して、配送対象の商品や配送先等の各種情報を通知することになる。
【0005】
配送に関する各種情報の出力手法に関する従来技術としては、例えば、運送される荷物に関する情報を荷送人、運送会社及び荷受人に対してインターネットを介して提供するインターネット物流サービス提供方法であって、インターネットに接続されたサーバに荷送人、運送会社及び荷受人が端末を用いてアクセス可能なウェブページを開設し、前記ウェブページにおいて、前記荷送人が出荷情報を登録し、前記出荷情報に基づいて、荷送人の端末に接続されたプリンタから荷札を印刷し、前記出荷情報を加工して得られた運送会社用出荷情報に基づいて、運送会社の端末に接続されたプリンタから送り状を印刷することを特徴とするインターネット物流サービス提供方法(特許文献1参照)などが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来、上述のような事業者が、注文対象となった商品を搬入する先は、いわゆる集荷センターであるケースが一般的であった。各地域(例:市町村レベル)の集荷センターでは、各事業者から搬入された商品を集荷・集約し、発送先となる各方面(例:他の市町村や都道府県)への幹線便にて輸送する。各方面の拠点に到着した各商品は、当該地域の小口運送業者らによって、現地の最終目的地まで配達されることとなる。
【0008】
ところが、多くの消費者が食材等を高頻度(例:毎日)で注文する状況が存在するとした場合、従来型の商品配送システムを採用すると各種問題が生じる。例えば、事業者においては、日々、配送先の方面や地域がばらばらの注文を多数受注するが、それら配送先をミス無く記載した発送伝票等を注文ごとに全て作成し、これを対象商品に添えて集荷センターまで持ち込む必要がある。
【0009】
当該事業者にしてみれば、通常業務(例:食材の製造や店頭販売など)とは別に、多頻度でかつ発送先が1つ1つ異なる注文について、集荷センターでの集荷受付のタイムリミットを気にしながら、注文内容の確認や発送伝票等の作成、集荷センターへの持ち込み、といった一連の作業を並行してこなす必要がある。
【0010】
取り扱っている商品の単価やその利益率が高くない場合、事業者にとっての当該業務は、徒にコストや手間の増大を招くものとなりやすい。したがって、当該業務に関与することを忌避してしまう可能性すら生じうる。
【0011】
また、サービサーからしてみると、自身のサービスに従来型の商品配送システムを利用しようとしても、上述のような受発注や配送の形態に適宜対応させることが困難であって、サービスの構築・運用のコスト増大とともに、サービス品質の劣化を招く恐れがある。
【0012】
こうしたサービサーから配送業務を請け負う配送業者としても、配送対象となる商品の説明や配送先の確かな情報を迅速かつ分かりやすい形で受領しにくい状況も起こりうる。すると、これに伴う誤配などの不具合が発生し、サービス品質や顧客満足度の低下につながりやすいという問題も生じる。
【0013】
そこで、本開示は、上述した事情に鑑みてなされたもので、事業者と消費者とを仲介し、当該事業者の商品を消費者指定場所に納入する一連の業務を管理するに際し、当該商品の配送業務の効率や精度を適宜なものとする情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記の課題を解決するために、本開示の情報処理システムは、事業者と消費者との仲介サービスにおける、前記消費者が指定しうる前記事業者の商品の納入先の情報と、前記事業者それぞれの印字装置又は複数の前記事業者が共有する印字装置の情報とを保持する情報保持部と、前記仲介サービスにおける販売チャネルでの商品販売機会に際し、販売対象となった商品、前記商品の販売事業者、購入者、及び前記購入者が前記納入先の中から指定した指定納入先、の各情報を前記販売チャネルから取得し、前記各情報の印字データを生成するデータ生成部と、前記販売事業者が利用する印字装置を、前記印字装置の情報に基づき特定し、当該印字装置に宛てて前記印字データの印字指示を通知する印字部と、を備える。
【0015】
また、本開示の情報処理装置は、事業者と消費者との仲介サービスにおける、前記消費者が指定しうる前記事業者の商品の納入先の情報と、前記事業者それぞれの印字装置又は複数の前記事業者が共有する印字装置の情報とを保持する情報保持部と、前記仲介サービスにおける販売チャネルでの商品販売機会に際し、販売対象となった商品、前記商品の販売事業者、購入者、及び前記購入者が前記納入先の中から指定した指定納入先、の各情報を前記販売チャネルから取得し、前記各情報の印字データを生成するデータ生成部と、前記販売事業者が利用する印字装置を、前記印字装置の情報に基づき特定し、当該印字装置に宛てて前記印字データの印字指示を通知する印字部と、を備える。
【0016】
また、本開示の情報処理方法は、情報処理装置が、事業者と消費者との仲介サービスにおける、前記消費者が指定しうる前記事業者の商品の納入先の情報と、前記事業者それぞれの印字装置又は複数の前記事業者が共有する印字装置の情報とを保持し、前記仲介サービスにおける販売チャネルでの商品販売機会に際し、販売対象となった商品、前記商品の販売事業者、購入者、及び前記購入者が前記納入先の中から指定した指定納入先、の各情報を前記販売チャネルから取得し、前記各情報の印字データを生成する処理と、前記販売事業者が利用する印字装置を、前記印字装置の情報に基づき特定し、当該印字装置に宛てて前記印字データの印字指示を通知する処理と、を実行する。
【0017】
また、本開示のプログラムは、事業者と消費者との仲介サービスにおける、前記消費者が指定しうる前記事業者の商品の納入先の情報と、前記事業者それぞれの印字装置又は複数の前記事業者が共有する印字装置の情報とを保持する情報処理装置に、前記仲介サービスにおける販売チャネルでの商品販売機会に際し、販売対象となった商品、前記商品の販売事業者、購入者、及び前記購入者が前記納入先の中から指定した指定納入先、の各情報を前記販売チャネルから取得し、前記各情報の印字データを生成する処理と、前記販売事業者が利用する印字装置を、前記印字装置の情報に基づき特定し、当該印字装置に宛てて前記印字データの印字指示を通知する処理と、を実行させるものである。
【発明の効果】
【0018】
本開示の情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムによれば、事業者と消費者とを仲介し、当該事業者の商品を消費者指定場所に納入する一連の業務を管理するに際し、当該商品の配送業務の効率や精度を適宜なものとすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の実施形態に係る情報処理システムの概要を示す構成図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る業者情報の構成例を示す図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る収納庫情報の構成例を示す図である。
【
図5】本発明の実施形態に係る販売情報の構成例を示す図である。
【
図6】本発明の実施形態に係るプリンタ情報の構成例を示す図である。
【
図7】本発明の実施形態に係る情報処理システムの動作について説明するためのフローチャートである。
【
図8】本発明の実施形態に係る出力例を示す図である。
【
図9】本発明の実施形態に係る出力例を示す図である。
【
図10】本発明の実施形態に係る出力例を示す図である。
【
図11】本発明の実施形態に係る出力例を示す図である。
【
図12】本発明の実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本開示の必須構成要件であるとは限らない。
【0021】
<構成>
図1は、本発明の実施形態に係る情報処理システム10の概要を示す構成図である。情報処理システム10は、例えば、情報処理装置100と、1又は複数の店舗端末50と、1又は複数の印字装置60と、1又は複数の業者端末200と、1又は複数の配送員端末250と、1又は複数の消費者端末300とを含んで構成される。
【0022】
情報処理装置100と、店舗端末50、印字装置60、業者端末200、配送員端末250、および消費者端末300とは、それぞれ有線又は無線のネットワークNWを介して通信可能に接続される。ネットワークNWは、その一部にインターネット、公衆無線ネットワークなどの広域ネットワークを含んで構成されてもよいし、構内ネットワーク(LAN:Local Area Network)を含んで構成されてもよい。
【0023】
また、情報処理装置100は、例えば、農産物や各種食品などの製造業者の商品をECサイトで消費者に販売し、当該商品の配送を配送業者に委託するといった一連の仲介業務を行うサービサーが運用するサーバである。したがって、ECサイトの運営事業者が運用するサーバ装置を想定できる。
【0024】
なお、本実施形態における消費者は、上述のECサイトで例えば食材を購入する際、対象商品の受取場所として、自宅や店舗等に設置された収納庫とその収納区画を指定することができるものとする。こうした収納庫は、上述のECサイトの運営事業者と提携した公共施設や実店舗、或いは消費者の自宅に設置された設備である。
【0025】
この収納庫は、商品たる食材のいわゆる置き配のための収納庫であり、冷蔵機構や複数の収納区画の他に、スマートロックを搭載し、当該施設の収納庫を訪れたユーザ(このユーザは、上述のECサイトで食材購入の手続き行い、当該収納庫を受け取り場所として指定したECサイトの顧客となる)の認証操作に応じて、収納区画の自動解錠を行うことが可能である。
【0026】
なお、上述の農産物や各種食品などの製造業者の端末が店舗端末50である。ここでは店舗端末50と名称を付与したが、店舗運営を条件とした事業者だけでなく、製造のみ行う事業者の端末も概念に含みうるとする。
【0027】
店舗端末50は、上述の情報処理装置100がECサイトを通じて消費者から受注した注文情報を、当該情報処理装置100から受信し、ディスプレイ等の表示装置にて出力する。製造業者は、そうした注文情報を認識し、自店舗における該当商品の在庫引当が可能か、すなわち欠品していないか、或いは今次の注文により欠品となるかといった在庫確認を行う。また、店舗端末50は、上述の在庫確認結果をNW経由で情報処理装置100に通知する。
【0028】
なお、情報処理装置100は、上述のECサイトで消費者(の消費者端末300)から受けた注文に関する注文情報に基づき、販売対象となった商品、この商品の販売事業者すなわち製造業者、購入者たる消費者、及びこの消費者が収納庫リスト中から指定した指定納入先、の各情報を含む印字データを生成する。この印字データは、製造業者等が備える又は製造業者らの共用施設に備わる印字装置に配信され、ラベル等の所定の紙媒体に印字されることとなる。
【0029】
また、情報処理装置100は、上述の注文情報に関して店舗端末50に配信することに応じて、当該店舗端末50から在庫確認結果を取得する。情報処理装置100は、その内容が所定のものであった場合、当該内容に応じて予め定めた印字データを再生成し、これを含む再印字指示を印字装置60に宛てて通知する。
【0030】
印字装置60は、例えば、製造業者のオフィスや店舗、或いは、一定距離内に所在する製造業者群の共用施設に配置された、ラベルプリンタなどの適宜な印字装置である。この印字装置60が印字するラベルは、対象商品の情報、当該商品の集荷先、消費者が指定した納入先(となる収納庫と区画)、納入対象日時、といった情報が印字されたものである。
【0031】
製造業者の担当者は、店舗や商品庫等の現場でピックアップした対象商品(の梱包物)に対して上述のラベルを添付し、配送業者の配送員による集荷を待つこととなる。或いは、自ら集荷施設に持ち込んだ上で、配送員による集荷対象とする。なお、配送業者も上述のラベルの印字や添付を行うとしてもよい。また、集荷施設以外にも、「ユーザが商品を受け取る収納庫」や、「収納庫がなくても商品を受け取り可能なユーザ指定の店舗」に対象商品を持ち込み、配送員による集荷対象とすることも可能である。
【0032】
一方、業者端末200は、配送業者が備える携帯機器やPC(パーソナルコンピュータ)等であり、当該配送業者に関する情報(例:所在地や現在位置、搬送車輌の積載可能量や保冷手段有無)を情報処理装置100に提供する他、当該配送業者が各収納庫に各商品の配送を行った履歴を情報処理装置100に通知する端末となる。この情報は、具体的には、配送商品や配送先の収納庫、収納区画、収納完了の日時、配送業者の識別情報、といった情報である。
【0033】
なお、情報処理装置100は、特に図示等はしないが、各種のレシピ情報と、当該レシピにおいて必要な食材情報を記憶し、これらの情報を上述のECサイト経由で消費者端末300に配信して、食材販売の処理も実行可能としてもよい。或いは、そうしたECサイトのサーバから、食材販売に伴う各種情報を定期的にまたは随時取得し、上述の配送のための情報の生成処理を行うとしてもよい。
【0034】
こうした情報処理装置100は、例えば、コンピュータやメインフレーム等の情報処理装置で構成される。また、情報処理装置100は、
図2で例示するように、情報保持部110、データ生成部120、印字部130、在庫確認部140、集荷依頼部150、ロック制御部160、および通信部170から構成される。
【0035】
このうち情報保持部110は、業者情報111、収納庫情報112、販売情報113、地図情報114、及びプリンタ情報115を記憶する。なお、地図情報114は、一般的な電子地図のデータであり、その説明を省略する。
【0036】
業者情報111は、
図3で例示するように、配送業者を一意に特定するID、すなわち業者IDをキーに、その属性情報を格納したテーブルとなっている。ここで保持する属性情報としては、例えば、名称、所在地、使用リソースといったものを想定できる。
【0037】
上述の使用リソースの情報としては、配送業者が通常利用する収納庫とその収納区画の情報を含むものとしてよい。このうち、収納庫の情報は、例えば、当該収納庫の識別情報たる倉庫ID、所在地、各収納区画の情報、といった情報が該当しうる。なお、こうした使用リソースの情報は、業者端末200や配送員端末250を介して入力を受け付けて取得することを想定できる。
【0038】
また、収納庫情報112は、
図4で例示するように、上述のECサイト等で販売された商品を配送業者が納入する各収納庫の各種情報であって、収納庫を一意に識別する倉庫IDをキーに、所在地、各収納区画の情報、当該収納区画のサイズ、保冷の可否、及び受取指定(消費者により受取場所として指定を受けた内容)といった情報が紐付けて格納されたテーブルである。
【0039】
このうちサイズの情報は、当該収納区画に収納しうる商品サイズを示し、保冷可否は、当該収納区画における冷蔵機能の有無を示す。また、受取指定は、ECサイトで本収納庫及びその収納区画を受取先として指定した消費者のID、受取日及び時間帯といった情報が該当する。この収納庫情報112における倉庫IDは、業者情報111の使用リソース欄の収納庫に関する情報が含むものと対応する。
【0040】
また、販売情報113は、上述のECサイトでの販売機会ごとのトランザクションを格納したテーブルである。その具体例としては、
図5に示すとおり、販売トランザクションを一意に識別する販売IDをキーに、当該販売機会で販売された商品、購入者(すなわち消費者)、購入者指定の納品先、及び当該商品の保冷要否、といった情報を対応付けたレコードとなっている。
【0041】
このうち指定納品先の情報は、購入者にとって受取に都合が良い収納庫のID、当該収納庫内のうち購入者指定の収納区画、及び納入の指定時間帯といった値を含むものとする。なお、収納区画については、購入者が指定せずとも、例えば情報処理装置100が、収納庫情報112を参照し、購入者指定の収納庫における各収納区画のうち、販売商品の保冷要否に対応した機能を備え、かつ他消費者から受取指定を受けていない状態のものを特定し、自動設定するとしてもよい。
【0042】
また、プリンタ情報115は、上述の製造業者の店舗等または製造業者間の共用施設に設置された印字装置60に関する情報を格納したテーブルである。その具体例としては、
図6に示すとおり、ラベルプリンタを一意に識別するプリンタIDをキーに、当該ラベルプリンタの属性である、使用業者、所在地、及びIPアドレス、といった情報を対応付けたレコードとなっている。
【0043】
このうち使用業者の情報は、ECサイトでの取扱商品を製造・販売している製造業者のIDである。また、所在地は、ラベルプリンタの所在地を示す住所である。なお、この所在地の情報は、製造業者がラベルを販売対象商品に貼付する作業場であり、当該商品の集荷先ともなりうる。また、IPアドレスは、当該ラベルプリンタに割り当てられた固定的なIPアドレスである。
【0044】
<機能例>
また、情報処理装置100におけるデータ生成部120は、情報保持部110で保持する、業者情報111、収納庫情報112、地図情報114、プリンタ情報115を適宜に利用し、ECサイトにおける商品販売機会に際し、販売対象となった商品、当該商品の製造業者(販売事業者)、購入者たる消費者、及び当該消費者が収納庫情報112(収納庫リスト)中から指定した指定納入先、の各情報をECサイトから取得し、当該各情報の印字データを生成する。
【0045】
また、情報処理装置100における印字部130は、上述の販売対象となった商品の製造業者が利用する印字装置60を、上述の販売機会に関してECサイトから得ている製造業者の識別情報と情報保持部110で予め保持するプリンタ情報115とに基づき特定し、当該印字装置60に宛てて上述の印字データの印字指示を通知するものである。
【0046】
なお、情報処理装置100における印字部130は、上記データ生成部120が生成したデータを印字装置60たるラベルプリンタ(のIPアドレス宛て)に配信し、そこに装填されているラベル上に印字を実行させるものである。なお、印字部130は、ラベルのみを印字媒体と限定するものではなく、販売対象となった商品の包装物を印字媒体とすることも想定できる。
【0047】
また、印字部130は、データ生成部120が生成した印字データを印字装置60にてラベル印字することと並行して、配送業者の業者端末200ないし配送員端末250に配信するとしてもよい。この場合の配送員は、配送員端末250に配信された印字データを所定のアプリで画面表示させ、配送内容等を確認できる。
【0048】
また、情報処理装置100における在庫確認部140は、上述の製造業者の端末すなわち店舗端末50に対して、上述の販売対象となった商品の情報を配信し、当該商品販売機会に伴う商品の在庫確認結果を取得する。この場合、製造業者の担当者は、販売対象となった商品の在庫引当可否について、在庫管理システムなどに基づきチェックし、その可否を在庫確認結果として店舗端末40から情報処理装置100に返信する操作を行う。勿論、店舗端末50が製造業者の在庫管理システムと協働し、こうした在庫確認処理を自動実行するとしてもよい。
【0049】
この場合、データ生成部120は、在庫確認部140が得た在庫確認結果が、予め定めた所定の内容(例:在庫なしで欠品)であった場合、当該内容に応じて予め定めた印字データ(例:欠品のため出荷不可)を再生成し、これを含む再印字指示を印字装置60に宛てて通知する。
【0050】
また、情報処理装置100における集荷依頼部150は、製造業者の店舗端末50からの指示又はECサイトのサービサーの端末からの指示に伴い、情報保持部110の地図情報114及び業者情報111に基づき、製造業者の所在地又は集荷先(例:ラベルプリンタの所在地)から一定距離圏内の配送業者を選定し、この配送業者の業者端末200に宛てて、販売対象の商品の集荷依頼を通知する。
【0051】
一方、配送業者の側では、上述の集荷依頼の通知を業者端末200で確認し、例えば、配送員の勤怠管理システムを利用して配送業者の担当可能な者を特定する、或いは、配送員端末250に集荷依頼を転送して対応可否を確認する、といった商品動作を実行する。こうした動作を通じて、集荷業者の担当者を特定することになる。
【0052】
上述の集荷依頼に対して対応することとなった配送員は、配送員端末250で集荷依頼の情報を閲覧して、集荷先と集荷対象となる商品等の情報について確認し、集荷先に赴く。この配送員は、集荷先にてラベルが添付された商品を目にし、当該商品が集荷対象であるか、配送員端末250の表示情報と照合し確認する。
【0053】
上述の配送員は、集荷先で集荷対象となる商品をピックアップし、車輌に積み込んだ上で納入先となる収納庫に移動する。納入先となる収納庫の情報は、上述のラベルに印字されており、配送員はこのラベルの印字内容を視認することで、納入先となる収納庫及びその収納区画について確認できる。
【0054】
配送員によって、消費者指定の収納庫及びその収納区画に商品が納入された場合、当該配送員は配送員端末250を操作し、納入完了通知を情報処理装置100に送信する。配送員端末250は、この納入完了通知をNW経由で情報処理装置100に配信する。
【0055】
一方、情報処理装置100におけるロック制御部160は、上述の配送員端末250より、集荷依頼の対象である商品について、集荷先から集荷し所定の納入先への納入が完了した旨の通知、すなわち納入完了通知を受信すると、上述の消費者の消費者端末300に対し、上述の納入先たる収納庫(の収納区画)のロック開放用データを配信する。
【0056】
ロック開放用データは、例えば、収納庫の扉をロックしている施錠機構に対し、解錠動作を指示するデータとなる。ロック開放用データは、ロック制御部160が予め収納庫ごとに保持して、解錠対象となる収納庫に関して適宜に呼び出して使用する形態を想定しうる。
【0057】
また、情報処理装置100における通信部170は、ネットワークNWを介して、店舗端末50、印字装置60、業者端末200、配送員端末250、及び消費者端末300らと通信を行う通信インタフェースである。
【0058】
なお、店舗端末50、業者端末200、配送員端末250、および消費者端末300は、スマートフォン、携帯電話、PHS、コンピュータ、PDA、腕時計、スマートウォッチ、ヘッドマウントディスプレイ、画像生成装置等の情報処理装置であり、インターネット(WAN)、LANなどのネットワークNWを介して情報処理装置100に接続可能な装置である。なお、これら各種端末らと情報処理装置100との間の接続は、有線でもよいし無線でもよい。
【0059】
また、店舗端末50、業者端末200、配送員端末250、および消費者端末300らは、インストールされた専用のアプリケーションソフトウェアによって情報処理装置100にアクセスしてもよい。また、情報処理装置100や、別途サーバ(不図示)が提供する動作環境(API(アプリケーションプログラミングインタフェース)、プラットフォーム等)を利用して情報処理装置100にアクセスしてもよい。
【0060】
<処理の流れ>
次に、本開示の実施形態に係る情報処理システム10の動作について、
図7に示すフローチャートを参照しながら説明する。
図7のフローチャートは、主として情報処理装置100における動作を示している。ここでは、一例として、あるECサイトにて顧客が食材を購入し、その受け取り場所として最寄りの収納庫を置き配指定してきた状況を想定する。情報処理装置100は、この収納庫の詳細情報を、収納庫情報112から取得可能である。
【0061】
ステップS101において、情報処理装置100のデータ生成部120は、情報保持部110で保持する、業者情報111、収納庫情報112、地図情報114、プリンタ情報115を適宜に利用し、ECサイトにおける、例えば、本日1日分の各商品販売機会に際し、販売対象となった商品、当該商品の製造業者(販売事業者)、購入者たる消費者、及び当該消費者が収納庫情報112(収納庫リスト)中から指定した指定納入先、の各情報をECサイト(または販売情報113)から取得する。
【0062】
続いて、ステップS102において、情報処理装置100のデータ生成部120は、S101で得た各情報、すなわち、ECサイトで販売対象となった商品、当該商品の購入者、及び当該購入者が納入先として上記収納庫情報112の情報中から選択・指定した収納庫内の特定区画、の各情報を含む印字データを生成する。特定区画の情報には、収納庫情報112における、所在地、サイズ、保冷可否、および受取指定の各値を含むものとする。
【0063】
また、ステップS103において、情報処理装置100の印字部130は、上述の販売対象となった商品の製造業者が利用する印字装置60を、上述の販売機会に関してECサイトから得ている製造業者の識別情報(ID)と情報保持部110で予め保持するプリンタ情報115とに基づき特定する。
【0064】
なお、印字装置60を特定する場合、製造業者の識別情報(ID)をキーに、プリンタ情報115での検索を実行し、当該識別情報が「使用業者」欄の値と一致するレコードを特定することで、印字指示の対象となる印字装置60を特定する。
【0065】
また、ステップS104において、情報処理装置100における印字部130は、S102でデータ生成部120が生成した印字データを含む印字指示を、S103で特定した印字装置60たるラベルプリンタ(のIPアドレス宛て)に配信する。これにより、対応する印字装置60では、装填されているラベル上に上述の印字データの印字処理(
図8参照)を実行することとなる。
【0066】
図8の配送用ラベルG10で示すように、対象商品とその個数、顧客(消費者)、集荷先、収納先、収納区画、保冷要否、日時指定といった集荷、配送に必要な情報が印字されることになる。なお、購入者すなわち消費者の情報や行動が完全に特定できないよう、情報の一部をマスキングし、具体的な情報はバーコードG101をデコードして確認するよう予め出力制御するとしてもよい。
【0067】
また、印字部130は、データ生成部120が生成した印字データを印字装置60にてラベル印字することと並行して、配送業者の業者端末200ないし配送員端末250に配信するとしてもよい。この場合の配送員は、配送員端末250に配信された印字データを所定のアプリで画面表示させ、配送内容等を確認できる。
【0068】
なお、印字部130は、上述のラベルのみを印字媒体と限定するものではなく、販売対象となった商品の包装物G20を印字媒体とすることも想定できる(
図9参照)。この場合、製造業者は、販売対象となった商品のパッケージを印字装置60の印字面にセットする。印字装置60は、このパッケージの表面に印字データに基づく印字処理を実行することとなる。このように、商品パッケージ自体に印字を行うとすれば、ラベルの取得、管理のための各種コストを省略できるメリットがある。また、ラベルを商品パッケージに貼付する手間も無くなる。
【0069】
また、情報処理装置100における在庫確認部140は、上述の製造業者の端末すなわち店舗端末50に対して、上述の販売対象となった商品の情報を配信し、当該商品販売機会に伴う商品の在庫確認結果を取得する。
【0070】
この場合、製造業者の担当者は、販売対象となった商品の在庫引当可否について、在庫管理システムなどに基づきチェックし、その可否を在庫確認結果として店舗端末40から情報処理装置100に返信する操作を行う。勿論、店舗端末50が製造業者の在庫管理システムと協働し、こうした在庫確認処理を自動実行するとしてもよい。
【0071】
この場合、データ生成部120は、在庫確認部140が得た在庫確認結果が、予め定めた所定の内容(例:在庫なしで欠品)であった場合、当該内容に応じて予め定めた印字データ(例:欠品のため出荷不可)を再生成し、これを含む再印字指示を印字装置60に宛てて通知するものとする。
【0072】
また、ステップS105において、情報処理装置100における集荷依頼部150は、製造業者の店舗端末50からの指示又はECサイトのサービサーの端末からの指示に伴い、情報保持部110の地図情報114及び業者情報111に基づき、製造業者の所在地又は集荷先(例:ラベルプリンタの所在地)から一定距離圏内の配送業者を選定する。
【0073】
配送業者の上記選定に際し、集荷依頼部150は、ECサイトから得ている販売対象の商品の情報が示す商品のサイズや保存性に基づき、収納庫情報112が示す各収納庫のうち、サイズ的に収納可能で、かつ保冷可否の条件が適合する収納庫(およびその収納区画)の所在地と一定の距離圏内で最短距離にある配送業者を選定するとしてもよい。
【0074】
また、ステップS106において、情報処理装置100における集荷依頼部150は、S105で選定した配送業者の業者端末200に宛てて、販売対象の商品の集荷依頼を通知する。
【0075】
一方、配送業者の側では、上述の集荷依頼の通知を業者端末200で確認し、例えば、配送員の勤怠管理システムを利用して配送業者の担当可能な者を特定する、或いは、配送員端末250に集荷依頼を転送して対応可否を確認する、といった商品動作を実行する。こうした動作を通じて、集荷業者の担当者を特定することになる。
【0076】
上述の集荷依頼に対して対応することとなった配送員は、配送員端末250で集荷依頼の情報を閲覧して、集荷先と集荷対象となる商品等の情報について確認し、集荷先に赴く。この配送員は、集荷先にてラベルが添付された商品を目にし、当該商品が集荷対象であるか、配送員端末250の表示情報と照合し確認する。
【0077】
上述の配送員は、集荷先で集荷対象となる商品をピックアップし、車輌に積み込んだ上で納入先となる収納庫に移動する。納入先となる収納庫の情報は、上述のラベルに印字されており、配送員はこのラベルの印字内容を視認することで、納入先となる収納庫及びその収納区画について確認できる。
【0078】
配送員によって、消費者指定の収納庫及びその収納区画に商品が納入された場合、当該配送員は配送員端末250を操作し、納入完了通知を情報処理装置100に送信する。配送員端末250は、この納入完了通知をNW経由で情報処理装置100に配信する。
【0079】
また、ステップS107において、情報処理装置100におけるロック制御部160は、上述の配送員端末250より、集荷依頼の対象である商品について、集荷先から集荷し所定の納入先への納入が完了した旨の通知、すなわち納入完了通知を受信する。
【0080】
また、ステップS108において、情報処理装置100におけるロック制御部160は、上述の消費者の消費者端末300に対し、上述の納入先たる収納庫(の収納区画)のロック開放用データを配信する。
【0081】
ロック開放用データは、例えば、収納庫の扉をロックしている施錠機構に対し、解錠動作を指示するデータとなる。ロック開放用データは、ロック制御部160が予め収納庫ごとに保持して、解錠対象となる収納庫に関して適宜に呼び出して使用する形態を想定しうる。
【0082】
上述の消費者は、消費者端末300を操作して、上述のロック開放用データを例えば二次元コードの形態(
図10の画面G30参照)にて表示させ、これを収納庫のカメラユニット等に提示して読み取らせる。収納庫側では、その制御ユニットが上述の二次元コードをデコードして解錠制御コマンドを抽出し、これにより解錠する。上述の消費者は、例えば、解錠された収納庫の表示パネルないし自身の消費者端末300での表示(
図11の画面G40参照)を確認して、収納区画から注文商品を取り出し、自宅等に持ち帰ることとなる。
【0083】
以上のように、本開示の実施形態に係る情報処理装置100は、事業者と消費者との仲介サービスにおける、前記消費者が指定しうる前記事業者の商品の納入先の情報と、前記事業者それぞれの印字装置又は複数の前記事業者が共有する印字装置の情報とを保持して、前記仲介サービスにおける販売チャネルでの商品販売機会に際し、販売対象となった商品、前記商品の販売事業者、購入者、及び前記購入者が前記納入先の中から指定した指定納入先、の各情報を前記販売チャネルから取得し、前記各情報の印字データを生成し、前記販売事業者が利用する印字装置を、前記印字装置の情報に基づき特定し、当該印字装置に宛てて前記印字データの印字指示を通知することができる。
【0084】
このことは、事業者と消費者とを仲介し、当該事業者の商品を消費者指定場所に納入する一連の業務を管理するに際し、当該商品の配送業務の効率や精度を適宜なものとすることにつながりうる。
【0085】
(プログラム)
図12は、コンピュータ801の構成を示す概略ブロック図である。コンピュータ801は、CPU802、主記憶装置803、補助記憶装置804、インタフェース805を備える。
【0086】
ここで、実施形態に係る情報処理装置100を構成する各機能を実現するためのプログラムの詳細について説明する。
【0087】
情報処理装置100は、コンピュータ801に実装される。そして、情報処理装置100の各構成要素の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置804に記憶されている。CPU802は、プログラムを補助記憶装置804から読み出して主記憶装置803に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU802は、プログラムに従って、上述した記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置803に確保する。
【0088】
当該プログラムは、具体的には、事業者と消費者との仲介サービスにおける、前記消費者が指定しうる前記事業者の商品の納入先の情報と、前記事業者それぞれの印字装置又は複数の前記事業者が共有する印字装置の情報とを保持するコンピュータ801において、前記仲介サービスにおける販売チャネルでの商品販売機会に際し、販売対象となった商品、前記商品の販売事業者、購入者、及び前記購入者が前記納入先の中から指定した指定納入先、の各情報を前記販売チャネルから取得し、前記各情報の印字データを生成する処理と、前記販売事業者が利用する印字装置を、前記印字装置の情報に基づき特定し、当該印字装置に宛てて前記印字データの印字指示を通知する処理を実行させる、プログラムである。
【0089】
なお、補助記憶装置804は、一時的でない有形の媒体の一例である。一時的でない有形の媒体の他の例としては、インタフェース805を介して接続される磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等が挙げられる。また、このプログラムがネットワークNWを介してコンピュータ801に配信される場合、配信を受けたコンピュータ801が当該プログラムを主記憶装置803に展開し、上記処理を実行してもよい。
【0090】
また、当該プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、当該プログラムは、前述した機能を補助記憶装置804に既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)
であってもよい。
【0091】
以上、本開示のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0092】
10 情報処理システム
50 店舗端末
60 印字装置
100 情報処理装置
110 情報保持部
111 業者情報
112 収納庫情報
113 販売情報
114 地図情報
115 プリンタ情報
120 データ生成部
130 印字部
140 在庫確認部
150 集荷依頼部
160 ロック制御部
170 通信部
200 業者端末
250 配送員端末
300 消費者端末
801 コンピュータ
802 CPU
803 主記憶装置
804 補助記憶装置
805 インタフェース