IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ザウラー インテリジェント テクノロジー エイ・ジーの特許一覧

特開2022-97467空気紡績ノズルの糸形成エレメントのためのクリーニング装置ならびにこのような糸形成エレメントをクリーニングする方法
<>
  • 特開-空気紡績ノズルの糸形成エレメントのためのクリーニング装置ならびにこのような糸形成エレメントをクリーニングする方法 図1
  • 特開-空気紡績ノズルの糸形成エレメントのためのクリーニング装置ならびにこのような糸形成エレメントをクリーニングする方法 図2
  • 特開-空気紡績ノズルの糸形成エレメントのためのクリーニング装置ならびにこのような糸形成エレメントをクリーニングする方法 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022097467
(43)【公開日】2022-06-30
(54)【発明の名称】空気紡績ノズルの糸形成エレメントのためのクリーニング装置ならびにこのような糸形成エレメントをクリーニングする方法
(51)【国際特許分類】
   D01H 1/115 20060101AFI20220623BHJP
   D01H 11/00 20060101ALI20220623BHJP
【FI】
D01H1/115 Z
D01H11/00 B
D01H11/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021205365
(22)【出願日】2021-12-17
(31)【優先権主張番号】20215321
(32)【優先日】2020-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】521553287
【氏名又は名称】ザウラー インテリジェント テクノロジー エイ・ジー
【氏名又は名称原語表記】Saurer Intelligent Technology AG
【住所又は居所原語表記】Textilstrasse 9, 9320 Arbon, Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】カロリーネ ギュンター
(72)【発明者】
【氏名】ザラ マイスナー
(72)【発明者】
【氏名】チャンドラセカラン ゼスハヤー
【テーマコード(参考)】
4L056
【Fターム(参考)】
4L056AA19
4L056BD12
4L056BG12
4L056BG25
4L056BG42
4L056BG52
4L056FC06
(57)【要約】      (修正有)
【課題】長期にわたる故障のない運転を、製造される糸の一定の品質および強度で可能にする、空気紡績機の紡績ユニットならびに空気紡績ノズルの糸形成エレメントをクリーニングする方法を提供する。
【解決手段】空気紡績ノズル12の糸形成エレメント2のためのクリーニング装置1と、空気紡績機の紡績ユニット9とを有し、、クリーニング装置が、クリーニングベルト3を提供し、かつ引き込むための貯蔵ユニット4とを備え、クリーニングベルトの固定端5が、貯蔵ユニットに固定されており、クリーニングベルトの自由端6が、クリーニングのために提供可能かつクリーニング後に再び引込み可能であり、さらに、クリーニング装置は、機械的なクリーニングのためにクリーニングベルトの自由端を空気紡績ノズルの糸形成エレメントに供給するためのクリーニングベルトガイド7を有している。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気紡績ノズル(12)の糸形成エレメント(2)のためのクリーニング装置(1)であって、
-クリーニングベルト(3)と、
-該クリーニングベルト(3)を供給しかつ引き込むための貯蔵ユニット(4)と
を備え
-前記クリーニングベルト(3)の固定端(5)が、前記貯蔵ユニット(4)に固定されており、前記クリーニングベルト(3)の自由端(6)が、前記糸形成エレメント(2)をクリーニングするために供給可能であり、かつクリーニング後に再び引込み可能であり、かつ
-機械的なクリーニングのために前記クリーニングベルト(3)の前記自由端(6)を前記糸形成エレメント(2)に導入するためのクリーニングベルトガイド(7)をさらに備える、
クリーニング装置(1)。
【請求項2】
前記貯蔵ユニット(4)が、前記クリーニングベルト(3)の繰出しおよび巻取りのための貯蔵巻き枠(8)を有しており、前記クリーニングベルト(3)の前記固定端(5)が、前記貯蔵巻き枠(8)に取り付けられている、請求項1記載のクリーニング装置(1)。
【請求項3】
前記貯蔵ユニット(4)が、前記クリーニングベルト(3)の前記自由端(6)の制御された供給および引込みのために、電気的かつ/またはニューマチック式の駆動ユニットに結合されている、請求項1または2記載のクリーニング装置(1)。
【請求項4】
空気紡績機の紡績ユニット(9)であって、
-空気紡績ノズル(12)へのスライバ(11)の供給部(10)と、
-空気紡績ノズル(12)であって、該空気紡績ノズル(12)内に供給された前記スライバ(11)を導入するためのスライバ導入部(16)を備えた空気紡績ノズル(12)と、
-前記空気紡績ノズル(12)の内部に配置された渦室であって、該渦室に開口する少なくとも1つの渦空気ノズルによって渦空気流を形成するための渦室と、
-前記渦室内に配置された糸形成エレメント(2)であって、前記スライバ導入部(16)の出口(13)を介して前記渦室内に供給された前記スライバ(11)から糸(14)を製造するための糸形成エレメント(2)と、
-空気紡績された前記糸(14)を引き出すための、前記糸形成エレメント(2)を通って延びる引出し通路(15)と、
特に請求項1から3までのいずれか1項記載のクリーニング装置(1)であって、前記糸形成エレメント(2)の表面を機械的にクリーニングするために、貯蔵ユニット(4)から供給可能であり、かつ前記渦室に導入可能な、クリーニングベルト(3)の自由端(6)を備えた、クリーニング装置(1)と
を有する、空気紡績機の紡績ユニット(9)。
【請求項5】
前記クリーニング装置(1)が、前記空気紡績ノズル(12)外に配置されている、請求項4記載の空気紡績機の紡績ユニット(9)。
【請求項6】
前記クリーニング装置(1)が、空気紡績された前記糸(14)の糸引出し方向で前記糸形成エレメント(2)に後置されている、かつ/または糸準備ユニットの領域に配置されている、請求項4または5記載の空気紡績機の紡績ユニット(9)。
【請求項7】
空気紡績ノズル(12)の糸形成エレメント(2)をクリーニングする方法であって、
-前記クリーニング装置(1)から前記糸形成エレメント(2)の引出し通路(15)を通って前記空気紡績ノズル(12)の渦室内へとクリーニングベルト(3)の自由端(6)を供給するステップと、
前記クリーニングベルト(3)を前記糸形成エレメント(2)の表面上に、かつ/または前記渦空気ノズルの少なくとも1つのノズル開口上に案内するために、前記渦室に開口する少なくとも1つの渦空気ノズルを用いて前記渦室内に渦空気流を発生させるステップと、次いで
前記引出し通路(15)を通して前記クリーニング装置(1)へと前記クリーニングベルト(3)を引き込むステップと
を有する、糸形成エレメント(2)をクリーニングする方法。
【請求項8】
前記渦室内の前記渦空気流を、前記引出し通路(15)からの前記クリーニングベルト(3)の前記自由端(6)の進出時または進出後に、もしくは前記渦室内への前記自由端(6)の進入時または進入後に発生させる、請求項7記載の糸形成エレメント(2)をクリーニングする方法。
【請求項9】
前記クリーニングベルト(3)の前記自由端(6)の供給を、糸準備手段を介して行う、請求項7または8記載の糸形成エレメント(2)をクリーニングする方法。
【請求項10】
前記クリーニングを、紡績運転の中断時に空気紡績ノズル(12)が閉じられた状態で行う、請求項7から9までのいずれか1項記載の糸形成エレメント(2)をクリーニングする方法。
【請求項11】
前記自由端(6)の導入を渦空気流の発生と共に行う、請求項7から10までのいずれか1項記載の糸形成エレメント(2)をクリーニングする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気紡績ノズルの糸形成エレメントのためのクリーニング装置と、空気紡績機の紡績ユニットと、このような糸形成エレメントをクリーニングする方法とに関する。
【0002】
概して、空気紡績時には、スライバが、達成すべき糸番手に対応して、多重ローラドラフト装置によって所定の形式でドラフトされ、その後、空気紡績ノズルへと供給される。空気紡績ノズルの渦室内で、スライバの外側の繊維は、空気ノズルにより形成された渦空気流によって、空気紡績ノズルの糸形成エレメントの導入開口の領域において、内側に位置する繊維コアに巻き付けられ、これにより平行な糸コアと、特定の角度で接触する巻付き繊維とから成る空気紡績糸特有の糸構造が生じる。巻付き繊維は、糸の所望の強度にとって重要である。十分な強度を達成するために、横断面においてどのくらい多くの繊維が存在していなければならないかの明確な制限があり、したがって従来紡績されてきた空気紡績糸は、通常はNe20~50の番手範囲にある。
【0003】
空気紡績法は、基本的に、種々異なる材料から成る繊維を用いて実施することができ、綿および/または獣毛のような天然繊維およびポリエステルのような合成繊維ならびに天然繊維と合成繊維とから成る混合物を使用することができる。実際には、ポリマ繊維、特にポリエステル(PES)の割合が高い紡績時に、糸形成エレメントの紡績円錐体の表面にポリマ残渣、ポリエステル繊維片および/または仕上げ剤の堆積が生じる。しかし、このような堆積物により、空気紡績プロセスが著しく妨害され、紡績結果、ひいては糸品質を著しく悪化させてしまう。特に、紡績プロセス中に、空気紡績ノズルの表面と繊維との間の高められた摩擦に基づいて糸破断が生じてしまう。さらに、空気紡績ノズルの空気ノズルおよび別の構成部材が堆積物によって詰まってしまい、これにより得られた糸は低い糸強度ならびに糸品質を有している。可能な紡績範囲も、このような堆積物によって不都合に制限される。
【0004】
したがって、本発明の根底にある課題は、長期にわたる故障のない運転を、製造される糸の一定の品質および強度で可能にする、空気紡績機の紡績ユニットならびに空気紡績ノズルの糸形成エレメントをクリーニングする方法を提供することである。
【0005】
この課題は、本発明によれば、請求項1に記載の空気紡績ノズルの糸形成エレメントのためのクリーニング装置、請求項4に記載の空気紡績機の紡績ユニットおよび請求項7に記載の空気紡績ノズルの糸形成エレメントをクリーニングする方法によって解決される。本発明の有利な変化形は、従属請求項に記載されている。
【0006】
空気紡績機において使用するために構成されている空気紡績ノズルの少なくとも1つの糸形成エレメントのための本発明に係るクリーニング装置は、クリーニングベルトと、クリーニングベルトを供給し、かつ引き込むための貯蔵ユニットとを有しており、クリーニングベルトの固定端は、特にクリーニングベルトの交換のために着脱可能かつ位置固定可能に、貯蔵ユニットに取り付けられており、クリーニングベルトの自由端は、糸形成エレメントのクリーニングのために供給可能、特に繰出し可能であり、かつクリーニング後に再び、引込み可能、特に巻取り可能である。さらに、クリーニング装置は、空気紡績ノズルの糸形成エレメントの機械的なクリーニングのために、クリーニングベルトの自由端を供給するためのクリーニングベルトガイドを有している。
【0007】
さらに好適には、固定端が、クリーニングベルトの延在方向の軸線を中心として回転可能に取り付けられている。これにより、糸形成エレメントの周囲における自由端の複数回の巻き付けにより伝播する、クリーニングベルトの望ましくない強い捩じれを回避することができる。したがって、回転可能に取り付けられた固定端は、クリーニングベルト上で作用する伝播する捩じれ力により遅延しながら受動的に回転する、つまり連れ回りする。代替的にまたは付加的に好適には、回転駆動手段によるクリーニングベルトの延在軸線を中心とした固定端の能動的な回転が実現されていてもよく、これにより、自由端の運動に対応して、固定端の、制御されて定義された、特に同一の回転を可能にすることができ、これにより捻じれ力を必要に応じて減じることができる。
【0008】
空気紡績機の本発明に係る紡績ユニットは、空気紡績ノズルへのスライバのための供給部と、空気紡績ノズルであって、空気紡績ノズル内に供給されたスライバを導入するためのスライバ導入部を備えた空気紡績ノズルと、空気紡績ノズルの内部に配置された渦室であって、渦室に開口する少なくとも1つの渦空気ノズルにより渦空気流を形成するための渦室と、渦室内に配置された少なくとも1つの糸形成エレメントであって、スライバ導入部の出口を介して空気紡績ノズルの渦室内に供給されたスライバから糸を製造するための糸形成エレメントと、空気紡績された糸を引き出すための、糸形成エレメントを通って延びる引出し通路と、クリーニング装置、特に本発明に係るクリーニング装置であって、糸形成エレメントの表面を機械的にクリーニングするために、貯蔵ユニットから導出可能であり、かつ渦室に供給可能ならびにクリーニング後には再び引込み可能な、クリーニングベルトの自由端を備えている、クリーニング装置とを有している。
【0009】
空気紡績ノズルの糸形成エレメント、特に糸形成エレメントの表面をクリーニングするための本発明に係る方法では、まず、クリーニングベルトの自由端がクリーニング装置から糸形成エレメントの引出し通路を通って、空気紡績ノズルの渦室内にまで、特に渦室内に導入される、スライバが空気紡績ノズル内に、かつ渦室内に導入されるスライバ導入部の出口に至るまで、供給され、次いで渦室内に開口する少なくとも1つの渦空気ノズルにより渦室内に渦空気流を発生させ、これにより、クリーニングベルトを、特に複数回、糸形成エレメントの少なくとも先端部の表面上、および/または渦空気ノズルの少なくともノズル開口上、および/または引出し通路の表面上に、対応する領域をクリーニングするために案内することができる。最終的に、クリーニングベルトは、クリーニング工程後に引出し通路を通してクリーニング装置の方向に、もしくはクリーニング装置に向かって、好適にはクリーニング装置内に戻るように引き込まれる。
【0010】
提案されたクリーニング装置ならびに提案された方法によって、特に簡単な形式で空気紡績ノズルの渦室の内部にある構成部材の機械的なクリーニングを実施することができ、特に有利には、クリーニングのために空気回転ノズルを開放する必要がないので、クリーニングを特に迅速かつ問題なく行うことができる。
【0011】
空気紡績ノズルとは、まず、少なくとも1つの空気流によって繊維、特に巻付き繊維を内側に位置する繊維コアの周囲に巻き付けてヤーンもしくは糸を形成するあらゆる紡績ノズルであると理解される。糸形成の工程は、空気紡績ノズルの渦室の領域で行われ、渦室内には少なくとも1つの糸形成エレメントが配置されている。空気紡績ノズルは、紡績ユニットに含まれており、各紡績ユニットは、この紡績ユニットの空気紡績ノズルに供給されたスライバから糸を製造するために働く。
【0012】
空気紡績ノズルは、スライバの供給部および導入部を有している。さらに、空気紡績ノズルは、内側に位置する渦室と、渦室内に少なくとも部分的に配置された1つ以上の糸形成エレメントもしくは紡績エレメントと、渦室内で形成された空気紡績糸のための導出部とを有している。導出部は、好適には、糸形成エレメントを完全に貫通する引出し通路として形成されている。引出し通路は、好適には、糸形成エレメントと、空気紡績糸の引出し方向で糸形成エレメントに接続する糸通路とによって構成されているか、または専ら糸形成エレメントにより形成されている。
【0013】
さらに、空気紡績ノズルには、好適には渦室に開口する複数の渦空気ノズルが配置されており、これらの渦空気ノズルは、特に好適には少なくとも1つの空気供給ラインに流体接続しており、空気紡績機の運転中に、空気供給ラインから提供される圧縮空気は、空気ノズルを介して渦室内に流入する。渦空気ノズルは、公知の形式で、スライバを空気紡績して糸を形成するために渦室内に渦空気流を形成するために配置されている。渦室は、スライバの搬送方向で、スライバ導入部の下流側に位置しているか、もしくはスライバ導入部は、渦室に面した1つの側で、渦室へと供給されるべきスライバの供給開口または出口を形成する。
【0014】
本発明の文脈において、糸もしくはヤーンは、繊維の少なくとも一部が内側に位置する繊維コアの周囲に巻き付けられている繊維束である。糸は、たとえばリング紡績機によって引き続きの加工するための粗糸もしくは繊維束であってよい。スライバ、ひいてはこのスライバから製造される糸は、好適には、少なくとも部分的に、特に好適には完全に、合成繊維または化学繊維、たとえばポリエステルまたはポリエーテルスルホンから形成されている。
【0015】
スライバは、基本的には空気紡績プロセスに供給される繊維材料であり、この繊維材料は、好適には紡績加工されるべき繊維の纏められた帯もしくは束として提供される。全ての繊維が同一の材料から形成されていてよく、またはスライバが、化学的に互いに異なる繊維を含んでいてもよい。しかし、基本的にはスライバ内の繊維は、まだ一緒に紡がれていない。
【0016】
糸形成エレメントは、独立した構成部材であっても、構造ユニットの1つの区分であっても、あるいは空気紡績プロセスに直接関与する機能的なユニットであってもよい。糸形成エレメントは、一体的に、つまりワンピースに形成されていても、複数のピースから形成されていてもよい。好適には、糸形成エレメントは、紡績円錐体または紡績円錐体の一部を有している。極めて特に好適には、糸形成エレメントが、紡績円錐体を形成する。空気紡績プロセスの枠内で、糸形成エレメントは少なくとも部分的に、糸を形成するために紡績すべき繊維にかつ紡績された糸に直接接触する。
【0017】
クリーニング装置は、基本的には、空気紡績機の空気紡績ノズルの糸形成エレメントの機械的なクリーニングを可能にする任意の装置である。機械的なクリーニングは、好適には、クリーニングベルトによる、空気紡績ノズルの内部のクリーニングされるべき表面の機械的な擦取りである。しかし、機械的なクリーニングは、付加的に、クリーニングベルト上の化学的なクリーニング媒体、好適にはクリーニング液および特に好適には水性のクリーニング溶液によって支援されてもよい。付加的には、クリーニングベルトによる機械的なクリーニングを支援するために、渦室内、特にクリーニングすべき表面上に対応する化学的なクリーニング媒体、特にクリーニング液を施与することが考えられる。
【0018】
クリーニングベルトは、基本的にはこのクリーニングベルトが空気紡績ノズルのクリーニングされるべき表面に依然として案内可能であり、クリーニングのために適している限り、任意の長さ、任意の直径、および任意の化学的な組成を有していてよい。好適には、クリーニングベルトは、クリーニング装置の貯蔵ユニットの、この貯蔵ユニットから最も遠いクリーニングされるべき表面の距離よりも、好適には少なくとも10%、特に好適には少なくとも50%、極めて特に好適には少なくとも100%、特に好適には少なくとも200%だけ長く、これにより、特にクリーニングベルトの先端部の領域においてクリーニングベルトが摩耗した場合にも、依然として完全なクリーニングが可能である。
【0019】
好適には、クリーニングベルトは、機械的なクリーニングを支援するために、繊維材料から形成されており、かつ/または粗い表面を有している。さらに、クリーニングベルトは、クリーニングベルトの、空気紡績ノズル内にクリーニングのために導入された端部を、渦空気流に基づいて、特に複数回、空気紡績ノズル、特に糸形成エレメントのクリーニングされるべき表面上および/または渦空気ノズルのノズル開口上で運動させることができるように柔軟である。特に好適には、クリーニングベルトは、渦空気流によって、特に複数回、紡績円錐体先端部上、渦空気ノズルの少なくとも1つのノズル開口上、および/または引出し通路の表面上で案内され得るように形成されている。
【0020】
さらに好適には、クリーニングベルトの自由端が、特に渦空気および/または湿分を加えられながら、または加えられた後に所定の繊維群を形成する。したがって、自由端を、複数の分散された繊維端で渦室内に広がるように提供することができ、これにより効果的なクリーニングが可能にされる。広がるために必要である湿分は、たとえば、渦空気ノズルを介して供給することができる。分散可能な繊維端は、渦室内への供給前に、互いに捩じられているか、または接着されていてよく、この保持力は、広げるために、渦空気および/または湿分により解放せられる。
【0021】
貯蔵ユニットは、まず、クリーニング工程中ではない紡績ユニットまたは空気紡績機の運転中に、引き込まれたクリーニングベルトを保管するための任意の構成部材または任意の構成群である。貯蔵ユニットは、閉じたケーシングを有していてよく、かつ/または閉じた構造ユニットであってよい。基本的には、貯蔵ユニットは、空気紡績機、特には紡績ユニットの別の装置または構造ユニットに統合されていてもよい。クリーニングベルトの保管もしくは蓄えは、好適には取り付けられた状態で行われる。基本的には、複数のクリーニングベルトが1つの貯蔵ユニットに保管されることも考えられるが、好適には各貯蔵ユニットにまさに1つのクリーニングベルトがある。
【0022】
クリーニングを可能にするために、クリーニングベルトは、貯蔵ユニットから供給され、その後に再び引き込まれる。供給は、特に駆動装置によって能動的に行うことができるが、好適には紡績ユニット、空気紡績機または紡績ユニットのために働くサービスユニットに設けられた別の装置を用いて、かつ/または意図的な空気流によってクリーニングベルトの端部を捉えて引っ張ることにより受動的に行うことができる。クリーニングのためには、クリーニングベルトは、好適には少なくともクリーニング装置の貯蔵ユニットから最も遠い箇所に位置するクリーニングされるべき表面に至るまで引き出されるか、または移動させられる。引込みも、好適には駆動装置を用いて、または特に供給時に緊張させられるばねによって能動的に行うことができる。しかし、重力または外部から加えられる空気流に基づく受動的な引込みも可能である。しかし、能動的な引込みが好適である。
【0023】
貯蔵ユニットは、特に、引込み中に自由端の分散させられた繊維端を纏めるための装置を備えていてよい。したがって、たとえば捩じり装置が設けられていてよく、この捩じり装置は、繊維群を捩じり、これにより、引出し通路内へ再び容易に挿入するために、保持力を介して互いに纏められた個別の繊維端から成るコンパクトな自由端を再び形成する。代替的または付加的には、装置は、分散した繊維端部を加湿する手段と、コンパクトな自由端部を形成するために湿らせた個々の繊維端を圧縮する手段とを有していてよい。
【0024】
クリーニングベルトガイドとは、まず、クリーニングベルトを貯蔵ユニットから、もしくは貯蔵ユニットを出た後に、空気紡績ノズルに向かって、特に空気紡績ノズルの内部へ到達させるもしくは導入することができるために寄与するあらゆる手段またはあらゆる装置であると理解される。クリーニングベルトガイドは、一体的に構成部材として、または複数の部材から構成群として形成されていてよい。クリーニングベルトガイドは、空気紡績機の別の構成エレメントにより、特に空気紡績機の紡績ユニットの別の構成部材により、または紡績ユニットのために働くサービスユニットの構成部材により形成されていてもよい。さらに、クリーニングベルトガイドは、機能的に理解することもでき、したがって、クリーニングベルトの自由端をクリーニングされるべき糸形成エレメントへと案内するための任意の手段であってよい。
【0025】
サービスユニットとは、それぞれの紡績ユニットにおいて必要に応じて支援された糸処理および/またはメンテナンスもしくはサービス作業を実施するために、少なくとも1つの空気紡績機の、特に相並んだ複数の紡績ユニットに沿って移動することができるあらゆる共通の装置または機器であると理解される。
【0026】
クリーニング装置の好適な1つの構成では、貯蔵ユニットが、クリーニングベルトを繰り出し、かつ巻き取るための貯蔵巻き枠を有しており、クリーニングベルトの固定端が、好適には貯蔵巻き枠に固定されており、これによってクリーニングベルトを、特に簡単かつ結び目形成またはループ形成の恐れなしに巻き取り、かつ繰り出すことができる。さらに好適には、貯蔵巻き枠は、貯蔵巻き枠上に位置しているクリーニングベルトと一緒に貯蔵ユニットから取外し可能であり、これにより簡単な形式でクリーニングベルトを交換し、かつ/または新しくすることができる。
【0027】
クリーニング装置の1つの有利な改良形によれば、貯蔵ユニット、特に貯蔵巻き枠は、クリーニングベルトの自由端の制御された供給および/または引込みのために、自動的かつ/またはモータ式の駆動ユニットに接続されており、これにより、能動的な制御が特に簡単な形式で可能である。駆動ユニットは、電気的かつ/またはニューマチック式に運転することができる。好適には、駆動ユニットはモータであるが、少なくとも1つの空気流による直接的な駆動も可能である。
【0028】
クリーニング装置は、基本的には紡績ユニット、空気紡績機またはサービスユニットの任意の位置に配置されていてよいが、空気紡績機の本発明に係る紡績ユニットの好適な1つの構成は、クリーニング装置が渦室の外側、かつ好適には空気紡績ノズルの領域の外側に配置されていて、これにより空気紡績プロセスをクリーニング装置により妨害されずに実行することができることを規定している。クリーニング装置は、特に好適には、空気紡績された糸の糸引出し方向で見て糸形成エレメントの下流側かつ/または引出し通路の下流側、かつ/または糸準備ユニットの領域、特に糸準備ユニットにおいて配置されている。
【0029】
糸準備手ユニットの領域における配置は、通常は紡績された糸端を収容するために設けられている糸準備手段が、特に簡単な形式でクリーニングベルトの自由端も収容することができ、糸端部と同じ方式で空気紡績ノズルの内部に、特に渦室内に至るまで、特にスライバ導入部の出口に至るまで案内もしくは引っ張ることができるので、特に有利である。対応して好適には、クリーニングベルトの自由端の、特にスライバ導入部の出口に至るまでの供給が、糸形成エレメントによって行われる。クリーニングベルトの自由端を渦室内に至るまで、もしくは渦室内のスライバ導入部の出口に至るまで案内することができるようにするために、糸準備手段、特に糸準備ユニットが相応に切り替えられる。この場合、クリーニングベルトの端部を把持するための糸準備手段の直接制御と、糸準備手段の領域への貯蔵ユニットおよび/またはクリーニングベルトの自由端の運動とが可能であるので、糸準備手段の通常の操作により、今、糸の代わりにクリーニングベルトを把持することができる。
【0030】
先行技術よる糸形成エレメントをクリーニングするための多くの方法は、クリーニングのために空気紡績ノズルを開放しなければならないという欠点を有している。基本的には、紡績ノズルが開いている状態でクリーニングベルトにより糸形成エレメントをクリーニングすることが可能であるが、本発明の方法の好適な態様では、クリーニングを基本的に閉じた紡績ノズル内で、もしくは渦室が閉じている状態で行うことを規定している。さらに、クリーニングを空気紡績運転の中断中に行うことが好適であり、これにより、紡績された糸または紡績すべきスライバが渦室内になく、クリーニングベルトを、特に引出し通路を通して妨げられずに渦室内に導入し、かつ導出することができる。
【0031】
糸形成エレメントをクリーニングする方法の好適な1つの変化形は、堆積物を排出し、かつ/または引出し通路の表面をより良好にクリーニングするために、導入を渦空気流がスイッチオンされた(若しくは発生させられた)状態で行うことを規定している。なぜなら渦空気流がスイッチオンされていると、クリーニングベルトの引込み時にもクリーニングベルトの運動および/または旋回が生じるからである。
【0032】
さらに好適には、渦室内の渦空気流を、引出し通路からのクリーニングベルトの自由端の進出時または進出後に、もしくは渦室内への自由端の進入時または進入後に発生させる。これにより、渦室内の糸形成エレメントの引出し通路開口の周囲の領域の効果的かつ信頼性のよいクリーニングも保証することができる。これによってさらに、渦室内での糸形成エレメントの表面に沿ったクリーニングベルトの自由端の案内が信頼性よく可能にされる。
【0033】
基本的には、クリーニングベルトは、任意の期間にわたって、かつ任意の回数だけ繰り返し使用することができる。しかし、特にクリーニングベルトの自由端の領域における汚れおよび/または摩耗が増加することに基づいて、クリーニングベルトの自由端の先端部を定期的に、特に紡績ユニット、空気紡績機またはサービスユニット固有の糸切断手段を介して切断し、廃棄すると有利である。このことは、各クリーニング後に、規定された回数のクリーニング後に、または汚れまたは摩耗程度に応じて行うことができる。糸切断手段は、特に好適には、糸準備手段の構成部材であってよく、この手段により、好適には、糸端を、紡績中断後に、糸継ぎプロセスのために公知の形式で適切に準備することができる。さらに、規定された回数のクリーニング後に、または汚れまたは摩耗程度に応じて、クリーニングベルトを定期的に交換することも可能である。さらに、クリーニングベルトを少なくとも部分的にクリーニングし、使用期間を延長するために、クリーニングベルトのクリーニングをクリーニング装置内への引込み中または引込み後に行うこともできる。
【0034】
基本的には、クリーニングは任意の時点で行うことができ、任意の頻度で繰り返すことができる。糸形成エレメントをクリーニングする方法の好適な1つの構成は、糸形成エレメントのクリーニングは、紡績中断中に、たとえば、少なくとも1回の糸破断後または各糸破断後に、少なくとも1回の糸の切断後または糸の各切断後に、空気紡績された糸を巻き取った巻取りパッケージの取外し中に、かつ/またはスライバを紡績ユニットに供給する紡績ケンスの交換中に行われることを規定している。糸破断後のクリーニングは、特に糸破断の原因であり得る汚れが空気紡績工程の再開前に取り除かれていることを可能にする。糸の切断後、巻取りパッケージの取外し中、もしくは巻取り装置内への新しい空管の挿入中、かつ紡績ケンスの交換時のクリーニングは、糸破断後のクリーニングと同様に、同じ高い糸品質および糸強度を保証する。代替的または付加的には、クリーニングを、特に紡績ユニットの運転時間、糸破断の回数、糸の切断の回数、巻取りパッケージの取出し回数もしくは空管の挿入回数、紡績ケンス交換の回数、概して紡績中断もしくは紡績停止の回数に関して、規定の同一の間隔または互いに異なる間隔で周期的に行うこともでき、これにより定期的クリーニングを保証し、クリーニングされない長い期間が回避することができる。さらに代替的または付加的には、クリーニングを、規定された停止時間後に紡績ユニットを始動する前に、かつ/または規定された停止時間の準備において紡績ユニットを停止する前に行うことができる。これにより、空気紡績プロセスの再開時に、空気紡績ノズル内のこれらの邪魔な堆積物が十分に最小限にされているか、または除去されていることを確実にすることもできる。
【0035】
本発明の別の1つの態様によれば、紡績ユニットは、空気紡績機の作業部により含まれていてよい。作業部とは、紡績ユニットに供給されたスライバから紡績ユニットによって空気紡績された紡績ヤーンまたは糸が形成され、糸走行経路で紡績ユニットに後置された巻取り装置を介した巻取りパッケージ、特に綾巻きパッケージの巻成のために巻き取られる、空気紡績機のあらゆる位置であると理解される。スライバ供給は、空気紡績機に割り当てられた中央のスライバ蓄え部を介して、または個別の紡績ユニットに割り当てられたそれぞれのスライバ蓄え部、たとえば、特に紡績ケンスを介して行うことができる。紡績ケンス内には、規定の量のスライバがこの紡績ケンスから取出し可能に置かれている。作業部は、スライバもしくは糸の所定の需要に応じた処理のために、別のスライバ処理装置または糸処理装置を有していてよい。したがって、作業部は、スライバ供給および/またはスライバパラメータを監視するセンサ機器および/または代替的に、糸の引出し、巻取り装置への糸供給、糸パラメータを監視し、糸の欠陥を解消し、かつ/またはスライバ破断または糸破断後、または紡績ケンス交換または巻取りパッケージ取出し後に糸継ぎするためのセンサ機器を有していてよい。さらに、作業部には、スライバの供給部を含むドラフト装置の領域においてセンサ機器または別の装置が割り当てられていてよく、このセンサ機器または別の装置によって、スライバは、規定の需要に応じてドラフトされ、かつ/または特に種々異なる繊維材料から成る付加的な繊維、いわゆるコアヤーンを備えることができる。
【0036】
空気紡績機の本発明に係る紡績ユニットの実施例を、以下に図面に関連して詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】紡績プロセス中の空気紡績機の空気紡績ノズルを示す概略図である。
図2】空気紡績ノズルの糸形成エレメントのクリーニング前に、クリーニング装置を備えた、図1に示した空気紡績ノズルを示す概略図である。
図3】糸形成エレメントのクリーニング中に、クリーニング装置を備えた、図1に示した空気紡績ノズルを示す概略図である。
【0038】
ドラフト装置によってドラフトされたスライバ11から、空気紡績機の紡績ユニット9によって糸14を紡ぐために、図1に単に概略的に図示されている空気紡績ノズル12には、スライバ11が供給部10の領域において供給される。スライバ11は、スライバ導入部16の出口13を通って空気紡績ノズル12の内部の渦室内に到達し、渦室内で渦空気流によって、紡績円錐体として形成された糸形成エレメント2において紡がれて糸14を形成する。この場合、スライバ11の外側に位置する繊維は、渦空気ノズルにより形成された渦空気流により、内側に位置する繊維コアの周囲に巻き付けられるので、平行な糸コアと該糸コアに規定された角度で接触する巻付き繊維とから成る空気紡績糸特有の糸構造が生じる。最終的に、紡績された糸14は、引出し通路15を通って空気紡績ノズル12から引き出され、これにより巻取りパッケージを形成するために巻取り装置のような後続の糸処理装置に供給される。
【0039】
空気紡績時に、合成繊維、特にポリエステル繊維から成るスライバ11が使用される場合、空気紡績プロセス中に、糸形成エレメント2の表面上または糸形成エレメント2を取り囲んでいる、空気紡績ノズル12の渦室の壁の表面上にも、繊維片および仕上げ剤の堆積が生じ、これらの堆積物は、長期的には紡績成果物の劣化、ひいては糸強度および糸品質の低下をもたらす。
【0040】
これらの表面をクリーニングできるようにするために、糸引出し方向で引出し通路15の下流側に、かつ紡績ユニット9の糸準備ユニットの領域にクリーニング装置1が配置されている。クリーニング装置1の貯蔵ユニット4の内部では、クリーニングベルト3が貯蔵巻き枠8上に巻き付けられている。クリーニングベルト3の固定端5は、貯蔵巻き枠8に繰り返し着脱可能かつ位置固定可能に取り付けられている。クリーニングベルト3の自由端6は、貯蔵巻き枠8の繰り出しおよび巻取りによって貯蔵ユニット4から導出可能かつ再び引込み可能である。クリーニングベルト3は、繊維材料から形成されており、粗い表面を有している。
【0041】
クリーニングベルト3を、貯蔵ユニット4からの繰り出し後に空気紡績ノズル12に供給することができるようにするために、クリーニング装置1は、クリーニングベルトガイド7を有している。このクリーニングベルトガイド7は、紡績ユニット9の別の構成部材、特に糸準備ユニットにより形成されている。
【0042】
糸形成エレメント2の表面をクリーニングできるようにするために、空気紡績プロセスが中断され、次いで、空気紡績ノズル12が未だ閉じられている状態で、クリーニングベルト3の自由端6がクリーニングベルトガイド7によって引出し通路15の外側の開口の領域内へと導かれる(図2参照)。
【0043】
その後、クリーニングベルト3の自由端6が、糸準備手段によって引出し通路15内に導入され、引出し通路15においてスライバ導入部16の出口13の方向に向かって渦室の内部へと前進させられる。渦室の内部で渦空気流を発生させることにより、クリーニングベルト3の自由端6が、紡績円錐体として形成された糸形成エレメント2の表面に向かって、かつこの表面の周囲に巻き付くように何度も運動させられる。渦室内にクリーニングベルト3をさらに供給することによって、さらにクリーニングベルト3の自由端6を薄空気ノズルのノズル開口部を通過させることもでき、この場合に、特にクリーニングは、糸形成エレメント2の先端部の領域およびノズル開口の領域で行われる。自由端6の、渦空気流による運動は、クリーニングベルト3に沿って固定端5に向かう方向に伝播して、この場合に糸形成エレメント2内の引出し通路15の表面もクリーニングされるようになっている。クリーニングベルト3の固定端5は、固定端5の方向への自由端6の運動の伝播によるクリーニングベルト3の望ましくない強い捩じれを回避することができるように、クリーニングベルト3の延在方向の軸線を中心として回転可能に取り付けられている。
【0044】
最終的に、クリーニングベルト3は、再び引出し通路15を介して空気紡績ノズル12の内部から引き出され、この場合に引出し通路15の表面に対して繰り返しのクリーニングが行われる。クリーニングベルト3を結び目またはループなしに保管することできるように、クリーニングベルト3は、再び貯蔵ユニット4の内部で貯蔵巻き枠8上に巻き付けられる。
【符号の説明】
【0045】
1 クリーニング装置
2 糸形成エレメント
3 クリーニングベルト
4 貯蔵ユニット
5 固定端
6 自由端
7 クリーニングベルトガイド
8 貯蔵巻き枠
9 紡績ユニット
10 供給部
11 スライバ
12 空気紡績ノズル
13 出口
14 糸
15 引出し通路
16 スライバ導入部
図1
図2
図3
【外国語明細書】