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特開2022-97538ゲームシステム、それに用いるコンピュータプログラム、及び制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022097538
(43)【公開日】2022-06-30
(54)【発明の名称】ゲームシステム、それに用いるコンピュータプログラム、及び制御方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/86 20140101AFI20220623BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20220623BHJP
   A63F 13/792 20140101ALI20220623BHJP
   A63F 13/87 20140101ALI20220623BHJP
   H04N 21/235 20110101ALI20220623BHJP
   A63F 13/837 20140101ALN20220623BHJP
【FI】
A63F13/86
A63F13/53
A63F13/792
A63F13/87
H04N21/235
A63F13/837
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022069366
(22)【出願日】2022-04-20
(62)【分割の表示】P 2019157370の分割
【原出願日】2019-08-29
(71)【出願人】
【識別番号】506113602
【氏名又は名称】株式会社コナミデジタルエンタテインメント
(72)【発明者】
【氏名】岡本 尚孝
(57)【要約】
【課題】ゲーム画面を含む動画として構成されるプレイ動画の視聴者に関連する視聴者情報を、そのゲーム画面を介してゲームをプレイするプレイヤにより確実に届けることができるゲームシステムを提供する。
【解決手段】ゲームシステム1は、プレイヤキャラクタ51を含むゲーム画面50を表示するモニタMOに接続され、ゲーム画面50を含む動画として構成されるプレイ動画60を、ネットワークNTを介して接続されるユーザ端末装置4に配信する。また、ゲームシステム1は、プレイ動画60の視聴者Pのメッセージをゲーム画面50に付加するための対価として視聴者Pから所定の対価がユーザ端末装置4を介して徴収される場合に、その対価の徴収に伴いその徴収を示す情報としての購入結果の情報をユーザ端末装置4から取得する。そして、ゲームシステム1はその情報に基づいてプレイヤキャラクタ51にメッセージが表示されるようにモニタMOを制御する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャラクタを含むゲーム画面を表示する表示装置に接続され、前記ゲーム画面を含む動画として構成されるプレイ動画を、ネットワークを介して接続される表示用端末に配信するゲームシステムであって、
前記プレイ動画の視聴者と関連する視聴者情報を前記ゲーム画面に付加するための対価として前記視聴者から所定の対価が前記表示用端末を介して徴収される場合に、前記所定の対価の徴収に伴い当該所定の対価の徴収を示す情報としての対価情報を前記表示用端末から取得する情報取得手段と、
前記対価情報に基づいて前記キャラクタに前記視聴者情報が表示されるように前記表示装置を制御する表示制御手段と、
を備える、ゲームシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャラクタを含むゲーム画面を表示する表示装置に接続され、そのゲーム画面を含む動画として構成されるプレイ動画を、ネットワークを介して接続される表示用端末に配信するゲームシステム等に関する。
【背景技術】
【0002】
キャラクタを含むゲーム画面を表示する表示装置に接続され、そのゲーム画面を含む動画として構成されるプレイ動画を、ネットワークを介して接続される表示用端末に配信するゲームシステムが存在する。例えば、このようなゲームシステムと同種のシステムとして、オンラインゲームのゲーム表示画面に含まれるオブジェクトの選択に伴い、そのオブジェクトに対応する商品の広告が掲載されている広告サイトが表示される広告配信システムが知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4484900号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のシステムでは、ゲーム表示画面のオブジェクトを介した広告サイトの表示を通じて、そのオブジェクトに対応する商品の販売促進が図られている。しかし、このような販売促進はオンラインゲームのプレイヤ自体に対するものであり、このシステムは第三者がゲームのプレイヤを応援する類のものではない。また、特許文献1のシステムでは販売促進を図るためにゲーム表示画面自体が利用され、オンラインゲームの一部としてプレイヤ端末に表示されているが、ゲーム画面の遷移を適宜キャプチャした動画がそれを表示するための表示用端末を介して第三者に配信される場合がある。このような配信に特許文献1のシステムを適用したとしても、やはり第三者がゲームのプレイヤを応援する構成には至らない。つまり、特許文献1のシステムは、第三者がゲームのプレイヤを応援する構成には向かない。
【0005】
一方で、配信された動画に対してエールが送られたり、いわゆる投げ銭等の機能を通じて各種の価値(ゲーム内通貨等の適宜の価値を含む)が寄付されたりする場合もある。このような動画として、上述のようなゲーム画面の遷移がキャプチャされた動画が配信される場合もある。しかし、これらのエール或いは寄付等は、その動画に対応するゲームでも、その動画でもなく、それらとは別のチャット機能(あるいはチャットサイト)等に表示されるに過ぎない。このため、そのような動画を配信するユーザ(プレイヤ)、或いはその他の第三者に十分にその情報を伝えることができない可能性がある。
【0006】
そこで、本発明は、ゲーム画面を含む動画として構成されるプレイ動画の視聴者に関連する視聴者情報を、そのゲーム画面を介してゲームをプレイするプレイヤにより確実に届けることができるゲームシステム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のゲームシステムは、キャラクタを含むゲーム画面を表示する表示装置に接続され、前記ゲーム画面を含む動画として構成されるプレイ動画を、ネットワークを介して接続される表示用端末に配信するゲームシステムであって、前記プレイ動画の視聴者と関連する視聴者情報を前記ゲーム画面に付加するための対価として前記視聴者から所定の対価が前記表示用端末を介して徴収される場合に、前記所定の対価の徴収に伴い当該所定の対価の徴収を示す情報としての対価情報を前記表示用端末から取得する情報取得手段と、前記対価情報に基づいて前記キャラクタに前記視聴者情報が表示されるように前記表示装置を制御する表示制御手段と、を備えるものである。
【0008】
一方、本発明のコンピュータプログラムは、前記表示装置、及び前記表示用端末に接続されるコンピュータを、上述のゲームシステムの各手段として機能させるように構成されたものである。
【0009】
また、本発明の制御方法は、キャラクタを含むゲーム画面を表示する表示装置に接続され、前記ゲーム画面を含む動画として構成されるプレイ動画を、ネットワークを介して接続される表示用端末に配信するゲームシステムに組み込まれるコンピュータに、前記プレイ動画の視聴者と関連する視聴者情報を前記ゲーム画面に付加するための対価として前記視聴者から所定の対価が前記表示用端末を介して徴収される場合に、前記所定の対価の徴収に伴い当該所定の対価の徴収を示す情報としての対価情報を前記表示用端末から取得する情報取得手順と、前記対価情報に基づいて前記キャラクタに前記視聴者情報が表示されるように前記表示装置を制御する表示制御手順と、を実行させるものである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一形態に係るゲームシステムの概略構成を示す図。
図2】ゲーム機の制御系の要部を示す機能ブロック図。
図3】ゲーム画面の一例を模式的に示す図。
図4】応援サービスを実現するための流れの一例を説明するための説明図。
図5】メッセージが表示されている場合のゲーム画面の一例を模式的に示す図。
図6】配信データの構成の一例を示す図。
図7】情報付加処理の手順の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一形態に係るゲームシステムの一例を説明する。まず、図1を参照して、本発明の一形態に係るゲームシステムの全体構成を説明する。ゲームシステム1は、センターサーバ2と、センターサーバ2に所定のネットワークNTを介して接続可能なクライアント装置としての複数のゲーム機3とを含む。センターサーバ2は、複数のコンピュータ装置としてのサーバユニット2A、2B…が組み合わされることにより一台の論理的なサーバ装置として構成されている。ただし、単一のサーバユニットによりセンターサーバ2が構成されてもよい。あるいは、クラウドコンピューティングを利用して論理的にセンターサーバ2が構成されてもよい。
【0012】
ネットワークNTは、センターサーバ2に対してゲーム機3をそれぞれ接続させることができる限り、適宜に構成されてよい。一例として、ネットワークNTは、WANとしてのインターネットと、センターサーバ2及びゲーム機3のそれぞれをインターネットに接続するLAN、あるいはアクセスポイントAPといった各種の接続設備又は機器等を含んでよい。
【0013】
図1の例では、ゲーム機3としてゲーム機3A、3B、3Cが示されている。ゲーム機3はいずれもゲームを提供するゲーム装置の一例である。ゲーム機3Aはアミューズメント店舗等の施設に設置され、所定の対価の支払いと引き換えにそのプレイ料金に対応した範囲でユーザにゲームをプレイさせる業務用ゲーム機として構成されている。この種のゲーム機はアーケードゲーム機と呼ばれることもある。この種のゲーム機3A(以下、アーケードゲーム機3Aと呼ぶ場合がある)は、多数のユーザにゲームを繰り返しプレイさせて収益を上げることを主たる目的として店舗等の所定の施設に設置される場合が多い。一方、ゲーム機3B、3Cは、ユーザの個人的な使用に供される家庭用の据置型ゲーム機、或いは携帯型のゲーム機である。このようなゲーム機3B、3C(以下、据え置き型ゲーム機3B、或いは携帯型ゲーム機3Cとそれぞれ呼ぶ場合があり、これらを区別しない場合にはユーザ端末装置型のゲーム機3と呼ぶ場合がある)として、スマートフォン等の携帯電話機又は携帯情報端末(タブレット端末、及びパーソナルコンピュータを含む)が機能してよい。なお、図1の例では、複数種類のゲーム機3がセンターサーバ2に接続されているが、センターサーバ2に接続されるゲーム機3は一種類であってもよい。
【0014】
ゲーム機3は、キャラクタを利用するゲームを提供する。このようなキャラクタとして、モンスタ、スポーツ選手、或いは戦士等の各種の人物、並びに車や動物等の各種の物が利用されてよい。また、ゲームには、一体、或いは複数体等の適宜の数のキャラクタが登場してよい。以下では、一例として、ゲーム機3がガンシューティングゲームを提供する場合について説明する。ガンシューティングゲームは、敵を攻撃する道具として銃(ガン)を利用するタイプのシューティングゲームである。また、このようなガンシューティングゲームには、二次元(平面)的な視点、或いは三次元(立体)的な視点等の各種の視点が利用され、適宜の進行(スクロール)方向に進行するように構成されてよいが、一例として主観視点(いわゆるFPSと呼ばれる、一人称視点)型の前方(ゲーム画面の奥行方向)に進行するゲームとして構成される。
【0015】
ゲームシステム1には、ネットワークNTを介してユーザ端末装置4が接続される場合がある。ユーザ端末装置4は、ネットワーク接続が可能でかつユーザの個人用途に供されるコンピュータ装置である。例えば、据置型又はブック型のパーソナルコンピュータ4A、あるいは携帯電話(スマートフォンを含む。)のようなモバイル端末装置4Bがユーザ端末装置4として利用される。その他にも、据置型の家庭用ゲーム機、携帯型ゲーム機、携帯型タブレット端末装置といった、ネットワーク接続が可能でかつユーザの個人用途に供される各種のコンピュータ装置がユーザ端末装置4として利用されてよい。ユーザ端末装置4は、各種のコンピュータソフトウエアを実装することにより、センターサーバ2が提供する種々のサービスをユーザに享受させることが可能である。例えば、ユーザ端末装置4は、所定のソフトウエア(アプリケーション)の実行に動画を表示する表示用端末として機能する。なお、このようなユーザ端末装置4がコンピュータソフトウエアを通じてゲーム機3として機能してもよい。このため、図1の例では説明の便宜のために機能(あるいは役割)に応じて据え置き型ゲーム機3B等のユーザ端末装置型のゲーム機3、或いはパーソナルコンピュータ4A等のユーザ端末装置4と別々の記号が付されているが、これらはいずれも同じ装置であってよい。
【0016】
センターサーバ2は、ゲーム機3又はそのユーザに対して各種のゲーム機用サービスを提供する。ゲーム機用サービスは、ネットワークNTを介してゲーム機3のプログラム或いはデータを配信し、更新するデータ配信サービスを含んでいる。センターサーバ2は、このような配信サービスを通じて各ゲーム機3にガンシューティングゲームの提供に必要な各種のプログラム或いはデータを適宜に配信等する。また、ゲーム機用サービスは、ガンシューティングゲームのゲーム画面を含む動画として構成されるプレイ動画をユーザ端末装置4に配信する動画配信サービスを含んでいる。プレイ動画は、ゲームの進行に伴い遷移するゲーム画面が随時キャプチャされた画像の集合として構成された動画である。つまり、動画配信サービスは、このようなプレイ動画を通じてゲーム機3のプレイ状況をユーザ端末装置4のユーザに配信するためのサービスである。このため、動画配信サービスは、ガンシューティングゲームとは別のサービスとして機能してもよいし、ガンシューティングゲームの一部として機能してもよいが、一例としてガンシューティングゲームの一部として機能する(以下では、特に区別しない限り、ガンシューティングゲームには動画配信サービスが含まれる)。動画配信サービスの詳細は後述する。
【0017】
なお、ゲーム機用サービスは、ゲーム機3に関連する各種のサービスを含んでいてよい。例えば、ゲーム機用サービスは、ネットワークNTを介して複数のユーザが共通のゲームをプレイする際にユーザ同士をマッチングするマッチングサービスを含んでよい。ゲームシステム1は、このようなマッチングサービスを通じてガンシューティングゲームを複数のユーザ間において進行を共通させる複数プレイ型のゲームとして提供してもよい。また、ゲーム機用サービスは、その他にもゲーム機3からユーザの識別情報を受け取って、そのユーザを認証するサービス、認証したユーザのプレイデータをゲーム機3から受け取って保存し、或いは保存するプレイデータをゲーム機3に提供するサービスを含んでいてもよい。さらに、ゲーム機用サービスは、例えばユーザから料金を徴収する課金サービス等を含んでいてもよい。
【0018】
また、センターサーバ2は、ネットワークNTを介してユーザ端末装置4のユーザに各種のWebサービスを提供する。Webサービスは、例えば上述の動画配信サービスを含んでいる。つまり、動画配信サービスは、ゲーム機用サービス及びWebサービスの組合せにより実現される。なお、Webサービスは、例えばその他にもゲーム機3が提供するゲームに関する各種の情報を提供するゲーム用情報サービス、各ユーザ端末装置4に各種データ或いはソフトウエアを配信(データ等のアップデートを含む)するデータ配信サービス、ユーザによる情報発信、交換、共有といった交流の場を提供するコミュニティサービス、及び各ユーザを識別するためのユーザIDを付与するサービス等のサービスを含んでよい。
【0019】
次に、図2を参照してゲームシステム1の制御系の要部を説明する。まず、センターサーバ2には、制御ユニット21、及び記憶手段としての記憶部22が設けられる。制御ユニット21は、所定のコンピュータプログラムに従って各種の演算処理及び動作制御を実行するプロセッサの一例としてのCPUと、その動作に必要な内部メモリその他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成されている。
【0020】
記憶部22は、ハードディスクアレイ等の不揮発性記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な記憶媒体)を含んだ記憶ユニットによって実現される外部記憶装置である。記憶部22は、一の記憶ユニット内に全てのデータを保持するように構成されてもよいし、複数の記憶ユニットにデータを分散して記憶するように構成されてもよい。記憶部22には、ユーザに各種のサービスを提供するために必要な各種の処理を制御ユニット21に実行させるコンピュータプログラムの一例として、サーバ用プログラムPG1が記録される。また、記憶部22には、各種のサービスの提供に必要なサーバ用データが記憶される。そのようなサーバ用データはガンシューティングゲーム用の各種のデータを含んでいるが、図2の例ではそのようのデータの一種として、配信データDDが示されている。配信データDDは、各プレイ動画に固有の各種の情報を管理するためのデータである。配信データDDの詳細は後述する。
【0021】
なお、サーバ用データは、例えばその他にも各種のサービスを実現するための各種のデータを含んでよい。例えば、そのようなデータには、動画配信サービス用のデータの一種として動画データが含まれる。動画データは、ストリーミング配信を通じてプレイ動画をユーザ端末装置4に随時表示させるための周知のデータである。あるいは、サーバ用データには、ガンシューティングゲーム用のデータとして、ゲーム画面用の各種の画像を表示するための画像データ、ゲーム用の各種のBGMを再生するためのBGMデータ、各ユーザの過去の各種実績(ゲーム、或いは動画の視聴等の各種の実績)に関する情報が記述された実績データ、或いは各ユーザを識別するためのユーザID等の各種IDを管理するためのID管理データ等が含まれてよい。しかし、それらの図示は省略した。
【0022】
制御ユニット21には、制御ユニット21のハードウエア資源とソフトウエア資源としてのサーバ用プログラムPG1との組合せによって実現される各種の論理的装置が設けられるが、このような論理的装置として図2の例ではゲーム機サービス管理部26、及びWebサービス管理部27が示されている。ゲーム機サービス管理部26は、ゲーム機3に対して上述のゲーム機用サービスを実現するための各種処理を実行する。一方、Webサービス管理部27はユーザ端末装置4に対して上述のWebサービスを実現するための各種処理を実行する。なお、制御ユニット21には、キーボード等の入力装置、モニタ等の出力装置等が必要に応じて接続され得る。しかし、それらの図示は省略した。
【0023】
一方、ゲーム機3には、コンピュータとしての制御ユニット31と、記憶手段としての記憶部32とが設けられる。制御ユニット31は、所定のコンピュータプログラムに従って各種の処理を実行するプロセッサの一例としてのCPUと、その動作に必要な内部メモリその他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成されている。
【0024】
記憶部32は、ハードディスク、半導体記憶装置といった不揮発性記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な記憶媒体)を含んだ記憶ユニットによって実現される外部記憶装置である。記憶部32には、ガンシューティングゲーム等の各種のサービスを提供するために必要な各種の処理を制御ユニット31に実行させるコンピュータプログラムの一例として、ゲームプログラムPG2が記録される。また、記憶部32には、ガンシューティングゲームの提供に必要なゲームデータが記録される。そのようなゲームデータには、ガンシューティングゲーム用の各種のデータが含まれるが、図2の例ではその一種として配信データDDが示されている。配信データDDは、データ配信サービス(動画配信サービスの一部として機能する場合を含む)を通じてセンターサーバ2から提供される。なお、ゲームデータには、配信データDD等と同様にデータ配信サービスを通じて提供される動画データ、画像データ、BGMデータ、実績データ、或いはID管理データが含まれ得る。しかし、これらの図示は省略した。
【0025】
制御ユニット31には、制御ユニット31のハードウエア資源とソフトウエア資源としてのゲームプログラムPG2との組合せによって各種の論理的装置が構成される。そして、それらの論理的装置を通じてガンシューティングゲームの提供に必要な各種の処理(センターサーバ2のゲーム機サービス管理部26が提供するゲーム機用サービスを享受するために必要な処理を含む)が実行されるが、図2の例では、ガンシューティングゲームに関連する論理的装置として、画像制御部36、及びデータ管理部37が示されている。
【0026】
画像制御部36は、ゲーム画面にガンシューティングゲーム用の各種の画像を表示するめの各種の処理を行う論理的装置である。そのような処理には、各種キャラクタを表示する処理、それらのキャラクタを適宜動作させる処理(プレイヤとしてのユーザに対応するプレイヤキャラクタの場合には各種ボタン等のプレイ行為に応じて動作させる処理、或いはユーザのプレイ対象ではないノンプレイヤキャラクタの場合には所定の規則に従って自動的に動作させる処理)等が含まれる。また、そのような処理には、動画配信サービスを実現するための処理が含まれる。そのような処理には、ゲーム画面を適宜キャプチャし、センターサーバ2に提供する処理、或いはそのようなキャプチャに基づいてプレイ動画として随時センターサーバ2に提供する処理が含まれる。さらに、そのような処理には、プレイ動画の視聴者(ユーザ端末装置4のユーザ)が応援者としてゲームに参加するための処理を含む。具体的には、画像制御部36は、このような処理の一例として、情報付加処理を実行する。このような情報付加処理の手順は後述する。
【0027】
一方、データ管理部37は、記憶部32に記録される各種データの管理に関する各種の処理を行う論理的装置である。このような処理には、配信データDDをセンターサーバ2から取得する処理、それを適宜に更新する処理、或いは更新後のデータをセンターサーバ2に提供(送信)する処理が含まれる。
【0028】
また、ゲーム機3にはアーケードゲーム機3A、或いはユーザ端末装置型のゲーム機3等の種類に応じて適宜に各種の出力装置、及び入力装置が設けられてよいが、図2の例では表示装置としてのモニタMO、及びスピーカSPがゲーム機3に設けられる出力装置として示されている。モニタMO、及びスピーカSPは、それぞれゲーム画面等を表示するための周知の表示装置、及び音声を再生するための周知の音声再生装置である。同様に、図2の例では、ゲーム機3に設けられる入力装置として、ユーザのプレイ行為(例えばキャラクタの進行、或いは各種の銃の操作を含む)を入力するための入力装置38が示されている。入力装置38は、ゲーム機3の種類に応じて適宜に構成されてよい。例えば、アーケードゲーム機3Aの場合、入力装置38としてキャラクタの進行方向を示すスティック、或いは銃を撃つための押しボタンが利用されてよい。また、タッチ位置(指で触れる操作)に応じた信号を出力するタッチパネルが入力装置38として利用されてもよい。
【0029】
一方、例えば、据え置き型ゲーム機3Bの場合、入力装置38として複数の押しボタンを含むキーボード、或いは銃型等の各種の専用のコントローラが使用されてよい。この場合、それらの押しボタンを押す操作がプレイ行為として利用される。同様に、例えば、携帯型ゲーム機3Cの場合、入力装置38として、例えば、ユーザのタッチ操作に対応した信号を出力するタッチパネルが利用されてよい。この場合、タッチ操作及びその位置がプレイ行為として利用される。また、携帯型ゲーム機3Cに、有線または無線で専用のコントローラが接続され、使用されてもよい。
【0030】
なお、その他にも、例えばアーケードゲーム機3Aには、現金、代替硬貨、メダル、電子通貨(ポイントを含む)、クレジットカード機能等を利用してユーザからゲームに必要な所定の対価を徴収するための対価徴収装置が入力装置として設けられてもよい。そして、そのような装置によって、例えば電子通貨の残量を記録するカードを介して電子通貨等の各種の対価が徴収されてよい。また、例えばユーザ端末装置型のゲーム機3の場合、ユーザ端末装置型のゲーム機3はガンシューティングゲームを有償(追加的範囲のプレイ等のためにゲームの一部が有償の場合を含む)で提供しても、無償(事前にソフトウエアを購入している場合を含む)で提供してもよい。ガンシューティングゲームが有償で提供される場合、ユーザ端末装置型のゲーム機3においてその対価は各種の周知の決済処理を通じて徴収されてよい。
【0031】
また、ユーザ端末装置4には、コンピュータとしての制御ユニット41と、記憶手段としての記憶部42とが設けられる。制御ユニット41は、所定のコンピュータプログラムに従って各種の処理を実行するプロセッサの一例としてのCPUと、その動作に必要な内部メモリその他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成されている。
【0032】
記憶部42は、ハードディスク、半導体記憶装置といった不揮発性記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な記憶媒体)を含んだ記憶ユニットによって実現される外部記憶装置である。記憶部42には、各種のサービスを提供するために必要な各種の処理を制御ユニット41に実行させるコンピュータプログラムの一例として、端末プログラムPG3が記録される。そのようなサービスには、プレイ動画を提供する(動画配信サービスを享受する)ためのサービスが含まれる。より具体的には、端末プログラムPG3は、ユーザ端末装置4を表示用端末として機能させる(動画配信サービスを享受する)ためのプログラムを含んでいる。一方、記憶部42には、そのような各種のサービスの提供に必要な端末データ44が記録される。そのような端末データ44には、例えば動画データ等の各種のデータが含まれる。また、端末データ44には、例えばその他にも配信データDDが含まれてよい。
【0033】
制御ユニット41には、制御ユニット41のハードウエア資源とソフトウエア資源としての端末プログラムPG3との組合せによって各種の論理的装置が構成される。そして、それらの論理的装置を通じて、動画配信サービスの享受(動画表示機能の提供)等に必要な各種の処理が実行されるが、図2の例では、動画配信サービスに関連する論理的装置として、Webサービス処理部46が示されている。Webサービス処理部46は、上述のWebサービス(動画配信サービスを含む)を享受するための各種の処理を実行する。このような処理には、例えば、プレイ動画(動画データ)をセンターサーバ2から受信して表示するための処理が含まれる。また、例えばプレイ動画の配信(動画配信サービスの享受)、或いは動画配信サービスの一部が有料で(所定の対価と引き換えに)提供される場合には、そのような料金(対価)を徴収するための周知の決済処理が含まれる。
【0034】
次に、図3を参照して、ガンシューティングゲームについて説明する。ガンシューティングゲームは、ゲーム機3のモニタMOに表示されるゲーム画面を通じてプレイされる。図3は、ガンシューティングゲーム用のゲーム画面の一例を模式的に示す図である。図3に示すように、ゲーム画面50は、プレイヤキャラクタ51、及びゲームフィールド52を含んでいる。プレイヤキャラクタ51は、ユーザのプレイ行為に従って動作等が操作されるキャラクタである。ゲームフィールド52は、プレイヤキャラクタ51が進行したり敵と戦ったりするための空間である。プレイヤキャラクタ51、及びゲームフィールド52は、二次元画像等の適宜の画像によって表現されてよいが、一例として仮想三次元空間を演出する画像として表現される。つまり、ガンシューティングゲームは、ゲーム画面50を通じて仮想三次元空間を表現するゲームフィールド52において立体的に進行等するプレイヤキャラクタ51を操作するようにプレイされる。
【0035】
また、ゲーム画面50では、主観的視点を演出するように、プレイヤキャラクタ51の位置が常に所定位置に固定される。このような所定位置は適宜の位置でよいが、図3の例ではゲーム画面50の中央のやや左よりにプレイヤキャラクタ51が配置され、その後方に位置する仮想カメラが撮影した映像に対応するように表現されている。ゲーム画面50では、このような配置が原則として維持され、プレイヤキャラクタ51の進行はゲームフィールド52に存在する各種のオブジェクトの移動によって表現される。具体的には、プレイヤキャラクタ51が前方に進んだ場合は、前方のオブジェクトが徐々に近づき、かつその大きさが大きくなることによって進行が表現される。ゲームフィールド52には、ノンプレイヤキャラクタ(以下、NPCと呼ぶ場合がある)等の敵キャラクタ、或いは他のユーザが操作するプレイヤキャラクタ(敵の場合、味方の場合の両方を含む)等の各種のキャラクタが登場する場合もあるが、それらの登場や移動等も同様に表現される。結果として、ゲーム画面50の中央付近には、一番大きく、目立つように常にプレイヤキャラクタ51の背後(背中部分)が表示される。一例として、このようなゲーム画面50を通じて各種の敵キャラクタと戦うようにガンシューティングゲームはプレイされる。
【0036】
次に、図4及び図5を参照して、ユーザ端末装置4としてモバイル端末装置4Bが、ゲーム機3としてアーケードゲーム機3Aが、それぞれ利用される場合を例に、動画配信サービスの詳細について説明する。動画配信サービスは、上述のとおりゲーム機3が提供するゲームのプレイ動画をユーザ端末装置4に配信するためのサービスである。また、動画配信サービスは、プレイ動画の視聴者(以下、ユーザ端末装置4を介してプレイ動画を視聴するユーザを視聴者と呼ぶ場合がある)を応援者としてゲームに参加させる応援サービスを含んでいる。応援サービスは、適宜の応援を実現するように構成されてよいが、一例として視聴者による各種のメッセージ(文字だけでなく各種の記号等を含む情報)をゲーム画面50に表示させることにより応援者としてゲームに参加させるサービスとして構成される。つまり、プレイ動画の視聴者は、応援サービスを通じて各種のメッセージ(必ずしも応援する内容に限定されず、適宜の内容が許容されてよい)をゲーム機3が表示するゲーム画面50に表示させることができる。
【0037】
図4は、応援サービスを実現するための流れの一例を説明するための説明図である。図4に示すように、応援サービスは、F1~F5までの五つの手順を含んでいる。そして、これらの五つの手順を通じて、プレイ動画の視聴者による各種のメッセージがゲーム画面50に表示される。具体的には、まずゲーム画面50を含むプレイ動画を表示するためのデータがアーケードゲーム機3Aからセンターサーバ2に送信される(F1)。プレイ動画を表示するための動画データは適宜に生成されてよい。例えば、このような動画データは、随時キャプチャされたゲーム画面50に基づいてアーケードゲーム機3A側で生成されてもよいし、そのようなキャプチャ画像に対応する画像データがセンターサーバ2に送信され、センターサーバ2側で生成されてもよいが、一例としてアーケードゲーム機3A側で生成される。このため、アーケードゲーム機3Aは、プレイ動画を表示するためのデータとして動画データをセンターサーバ2に送信する。
【0038】
一方、センターサーバ2は、アーケードゲーム機3Aから動画データを取得すると、その動画データをモバイル端末装置4Bに配信する(F2)。この配信は、パケット通信によりストリーミング配信を実現するように実行される。結果として、モバイル端末装置4Bには、ゲーム画面50に対応するプレイ動画60が随時(ほぼリアルタイムで)ゲームの進行を示すように表示される。プレイ動画60はWebサイト等を通じて適宜に配信されてよく、モバイル端末装置4Bも配信方法に応じてWebサイトを閲覧するためのアプリケーション(プログラム)等の適宜のアプリケーション(機能)を通じてそのプレイ動画60を表示してよいが、一例として専用のアプリケーション(以下、専用アプリと略して呼ぶ場合がある)を通じてプレイ動画60を表示する。
【0039】
専用アプリは適宜に構成されてよく、プレイ動画60を表示する機能以外にも各種の機能を有していてよいが、一例としてチケット画面70を表示する機能を有している。このため、モバイル端末装置4Bには、専用アプリを介したプレイ動画60の視聴中において適宜の時期にチケット画面70が表示される。チケット画面70は、所定の時期、ユーザの選択、或いはゲーム状況といった適宜の条件に応じて表示されてよいが、一例としてユーザが専用アプリ内において所定の選択操作を実行した場合に表示される。チケット画面70は、プレイ動画60と同時に(例えば表示領域を分割するように、若しくはいずれか一方が他方を含むように)に表示されてもよいし、プレイ動画60とは別々の時期に時差的に表示されてもよい。
【0040】
チケット画面70には、ゲーム機3においてゲームをプレイするユーザ(以下、ゲーム機3においてゲームをプレイするユーザをプレイヤと呼ぶ場合がある)を応援するための各種の選択肢が表示されてよいが、図4の例ではそのような選択肢として“サイネージMSG券”用選択肢OPが表示されている。“サイネージMSG券”用選択肢OPは、サイネージMSG券を使用するための選択肢である。サイネージMSG券は、ゲーム画面50に視聴者Pによるメッセージを表示するためのチケットである。より具体的には、サイネージMSG券の使用に伴い、ゲームに含まれるキャラクタ(換言すればゲーム画面50に表示され得るキャラクタ)に視聴者Pのメッセージが表示される。サイネージMSG券の使用は、無料であってもよいし、有料(所定の対価と引き換え)であってもよいが、一例として所定の対価と引き替えに実行される。また、サイネージMSG券は、適宜に購入されてよく、例えば不図示の購入画面等を通じて事前(チケット画面70の表示前)に購入され、購入済み(ユーザPがそのチケットを所有している場合)にチケット画面70に“サイネージMSG券”用選択肢OPが表示され、選択可能であってもよいが、一例として“サイネージMSG券”用選択肢OPの選択後に購入され、購入に伴い即使用される。同様に、サイネージMSG券の使用に伴うメッセージは、固定(例えば定型文、若しくは支払った対価の額等)、任意(自由入力)、指定(複数の候補からの選択)といった適宜の手法で設定されてよいが、一例としてユーザPの自由入力(文章、或いは記号等)によって任意に設定される。そして、モバイル端末装置4Bは、その購入結果(換言すればサイネージMSG券の使用結果)、及び入力結果をセンターサーバ2に送信する(F3)。
【0041】
センターサーバ2は、購入結果等の情報を取得すると、アーケードゲーム機3Aにその情報を送信する(F4)。動画配信サービスの対象のアーケードゲーム機3Aが一台のみであれば特にその判別は不要であるが、動画配信サービスの対象として複数のアーケードゲーム機3Aが存在する場合(換言すれば、複数のプレイ動画60をセンターサーバ2が配信している場合)、センターサーバ2はその購入結果等の情報を送付すべきアーケードゲーム機3A(あるいはその他のゲーム機3)の判別を行う。センターサーバ2は、このような判別を各種の情報を参照し、適宜に実行してよいが、一例として配信データDDを参照して実現する。具体的には、配信データDDは、上述のとおり各プレイ動画60に固有の情報を管理するデータであるが、そのような固有の情報には配信対象の各プレイ動画60を識別するためにプレイ動画60毎にユニークな配信IDの情報が含まれる。同様に、各ゲーム機3を識別するための筐体IDも含まれ、これらの配信ID及び筐体IDの情報が関連付けられるように記述される。このような配信データDDに基づいて、購入結果等の情報を送付すべきアーケードゲーム機3A(ゲーム機3)が判別される。
【0042】
具体的には、センターサーバ2は、まず購入結果等の情報に対応する配信IDを特定する。このような配信IDは、適宜に取得されてよく、例えばプレイ動画60の動画データとともにモバイル端末装置4Bに提供される場合には、そのような配信IDの情報を含む購入結果等の情報がモバイル端末装置4Bから送信され、取得されてもよいが、一例として購入結果等の情報を送信したモバイル端末装置4Bに配信中のプレイ動画60の特定を通じて取得される。そして、センターサーバ2は、配信データDDを参照し、その取得した配信IDに対応するアーケードゲーム機3Aを特定する。一例として、このように購入結果等の情報の送付先は判別される。なお、購入結果等の情報は、適宜の手法でアーケードゲーム機3Aに届けられてよく、例えばアーケードゲーム機3Aからの問い合わせによりアーケードゲーム機3Aがセンターサーバ2から取得してもよい。具体的には、例えばアーケードゲーム機3Aは、配信中のプレイ動画60に対応する配信IDに基づいて所定の周期等の適宜の時期にその配信IDに対応する購入結果等の情報をセンターサーバ2に問い合わせ、取得してよい。このような配信IDの情報も同様であり、例えばプレイ動画60に対応する動画データの送付時、あるいはその後の適宜の時期にアーケードゲーム機3Aはセンターサーバ2に配信IDを問い合わせ、取得してよい。
【0043】
一方、アーケードゲーム機3Aは、購入結果等の情報を取得すると、そのゲーム画面50にメッセージ(入力結果に対応する情報)を表示する。結果として、モバイル端末装置4Bにおける“サイネージMSG券”用選択肢OPの選択(サイネージMSG券の使用)が配信元のアーケードゲーム機3Aのゲーム画面50に反映され、その表示と連動する(F5)。一例として、このような流れで応援サービスは実現される。
【0044】
図5は、サイネージMSG券の使用に伴い、メッセージが表示されている場合のゲーム画面50の一例を模式的に示す図である。図5に示すように、図3の例と比べて、プレイヤキャラクタ51にメッセージ表示領域53が追加されている。メッセージ表示領域53は、応援サービスを通じてプレイ動画の視聴者Pが入力したメッセージを表示するための領域である。メッセージ表示領域53は、複数のキャラクタをゲームが含む場合、それらのキャラクタのうちの特定のキャラクタ(敵キャラクタ等のNPCを含む)に適宜に設定されてよく、可変的でも固定的でもよい。また、特定のキャラクタが可変的な場合(変化する場合)、そのような特定のキャラクタは設定条件等の各種の条件に応じて適宜に設定されてよい。具体的には、そのような特定のキャラクタは、視聴者Pの指定(例えば配信データDD等を通じてそれらのキャラクタの情報がモバイル端末装置4Bに提供されている場合)、ゲーム状況(例えばゲーム状況に応じて目立つキャラクタ変化する場合)、或いはランダム等の各種の設定条件に応じて適宜に設定されてよいが、図5の例ではプレイヤキャラクタ51に固定的に設定されている。
【0045】
同様に、メッセージ表示領域53は各キャラクタにおいて適宜の領域(位置、範囲、及び大きさを含む)に設定されてよいが、図5の例ではプレイヤキャラクタ51の背中に設定されている。また、このようなメッセージ表示領域53の位置、範囲、及び大きさは、固定的であっても可変的であってもよい。可変的な場合(変化する場合)、その変化(それらの少なくとも一つの変化)は、視聴者Pの状況、所定の規則(例えばゲーム展開等に応じて変化する最も目立つ位置が予め特定される場合にそのような目立つ位置を設定するための規則)、ゲームのプレイ状況、時期、或いはランダム等の各種の条件に応じて適宜に変化してよいが、図5の例では対価の額(視聴者Pの状況の一例)、換言すればサイネージMSG券の購入のために支払われた額(課金額)に応じて位置、範囲、及び大きさの全てが変化する。サイネージMSG券の対価の額は、チケット画面70において視聴者Pによって任意に入力される等、適宜に設定されてよいが、一例として複数の対価の候補(チケットの種類)が用意され、そこから選択される。そして、これらの候補にそれぞれ対応するようにメッセージ表示領域53にも位置、範囲、及び大きさが設定され、それらの候補に対応する位置、範囲、及び大きさにメッセージ表示領域53は設定される。
【0046】
また、上述のとおりメッセージは視聴者Pによって自由に入力されるため、プレイヤへのコメント、自己等の広告、視聴者名(自己のものが自動的に設定される場合、及び例えばフレンド登録等の適宜の条件に対応する他の候補が提示され、そこから選択された他の視聴者名が設定される場合の両方を含む)、或いはエンブレム等の視聴者Pに関連する各種の記号等、適宜の情報がメッセージ表示領域53に表示され得るが、図5の例では“応援しています!”という応援メッセージが表示されている。FPS型のゲームでは、プレイヤキャラクタ51の位置が固定され、かつその背中が最も目につくように表示される場合が多い。このため、このような応援メッセージがプレイヤの最も目につきやすい場所に表示される。一例として、このような応援サービスを通じて視聴者Pのメッセージがゲーム画面50に反映される。なお、この例においてメッセージ(“応援しています!”という応援メッセージ)の情報が本発明の視聴者情報として機能する。
【0047】
次に、配信データDDの詳細について説明する。図6は、配信データDDの構成の一例を示す図である。図6の例は、プレイ動画60に固有の情報として、サイネージMSG券の購入実績、及びサイネージMSG券に対応するメッセージ(例えば、図5の例の“応援しています!”という応援メッセージの情報)が配信データDDで管理される場合を示している。この場合、図6に示すように、配信データDDは、購入実績、及びメッセージを配信ID毎に筐体IDと関連付けて管理するための配信レコードDDRを含んでいる。また、このような管理を実現するために、配信レコードDDRは、“配信ID”、“筐体ID”、“ゲームID”、“ユーザID”、“購入実績”、及び“メッセージ”の情報を含んでいる。“配信ID”、“筐体ID”、及び“ユーザID”は、それぞれ上述の配信ID、筐体ID、及びユーザIDを示す情報である。例えば、“ユーザID”には購入実績に対応する各視聴者PのユーザIDの情報が記述される。
【0048】
また、“ゲームID”は、各ゲームを識別するためにゲーム毎にユニークなゲームIDの情報である。各ゲーム機3が提供するゲームが一つの場合には、“ゲームID”の情報は省略されてもよい。“購入実績”は、サイネージMSG券の購入実績を示す情報である。“購入実績”には、例えばサイネージMSG券が購入(使用)された場合にその購入を示す情報、及びその購入額(対価の額)の情報が購入実績として記述される。“メッセージ”は、サイネージMSG券の購入に伴い視聴者Pによって入力されたメッセージ(例えば、図5の例の“応援しています!”という応援メッセージの情報)を示す情報である。配信レコードDDRには、これらの情報が相互に関連付けられるように記録されている。なお、配信データDDは、これらの情報に限定されず、プレイ動画60の特性、ゲームの特性、或いはサイネージMSG券の特性等に応じて適宜の情報を管理してよい。例えば、配信データDD(あるいは配信レコードDDR)は、プレイヤ(プレイ動画60の配信者)の情報としてプレイヤに対応するユーザID(配信者ID)の情報を含んでいてよい。このような配信IDの情報は、例えば、サイネージMSG券の購入に伴う対価の額の分配に使用されてよい。つまり、そのような対価の額は、配信者IDに基づいて配信者に適宜の手法で分配されてよい。
【0049】
次に、図7を参照して、情報付加処理について説明する。情報付加処理は、応援サービスを実現するための処理である。より具体的には、サイネージMSG券の購入(使用)に伴い、プレイ動画60の視聴者によるメッセージ(情報)をゲーム画面50に付加するための処理である。画像制御部36は、ユーザ端末装置4におけるサイネージMSG券の使用に伴いセンターサーバ2から購入結果等の情報が送信されると図8の情報付加処理を開始し、まずそのセンターサーバ2から送信された購入結果等の情報を取得する(ステップS201)。この取得は、適宜に実現されてよいが、一例として配信データDDの取得により実現される。具体的には、センターサーバ2は、ユーザ端末装置4から購入結果等の情報を取得すると、そのユーザ端末装置4に配信中のプレイ動画60に対応する配信IDを含む配信レコードDDRを特定する。また、センターサーバ2は、購入結果が“購入実績”に、入力結果(例えば、図5の例の“応援しています!”という応援メッセージの情報)が“メッセージ”にそれぞれ反映されるように、その配信レコードDDRに含まれる“購入実績”及び“メッセージ”の情報を更新する。そして、センターサーバ2は、そのような更新後の配信レコードDDRを含む配信データDDを購入結果等の情報としてゲーム機3に送信する。画像制御部36は、そのような配信データDDをステップS201において取得する。なお、この例において購入結果の情報(あるいは配信データDDの“購入実績”の情報)が本発明の対価情報として機能する。
【0050】
続いて画像制御部36は、ステップS201で取得した購入結果等の情報を反映すべきキャラクタを特定する(ステップS202)。上述のとおりメッセージ表示領域53が設定されるべきキャラクタ(特定のキャラクタ)として設定条件等に応じてゲーム画面50に表示される適宜のキャラクタが特定されてよい。このため、画像制御部36は、そのような設定条件等に応じて適宜のキャラクタをステップS202で特定キャラクタとして特定してよいが、一例として上述のとおり特定のキャラクタとしてプレイヤキャラクタ51が固定的に利用される場合、このようなプレイヤキャラクタ51を特定のキャラクタとして特定する。FPS型のガンシューティングゲームでは、ゲーム画面50は原則としてプレイヤキャラクタ51を含むため、画像制御部36はステップS202においてメッセージ表示領域53の設定先として固定的にプレイヤキャラクタ51を特定することができる。
【0051】
次に画像制御部36は、ステップS202で特定したキャラクタにメッセージ表示領域53を設定する(ステップS203)。メッセージ表示領域53は、上述のとおり各キャラクタに固定的に設定されてもよいが、一例としてサイネージMSG券の使用に伴い徴収された対価の額に応じて設定される。このため、画像制御部36は、そのような対価の額(購入額)に応じて位置、範囲、及び大きさが変化するようにプレイヤキャラクタ51にメッセージ表示領域53を設定する。具体的には、画像制御部36は、まずメッセージ表示領域53が設定されるべき位置として購入額にかかわらず、プレイヤキャラクタ51の背後を特定する。一方、画像制御部36は、サイネージMSG券の購入額として用意された候補毎に購入額が高くなるほど背後の高い位置(プレイヤキャラクタ51において背後の適宜の範囲がメッセージ表示領域53を設定可能な範囲として利用されてよいが、一例として首を含む頭部を除く範囲が利用され、その範囲における高い位置)にメッセージ表示領域53を設定する。また、画像制御部36は、サイネージMSG券の購入額として用意された候補毎に購入額が高くなるほど左右及び上下ともに広くなる(原則としてプレイヤキャラクタ51の背中の範囲に収まる範囲が利用されるが、横方向に文字が表示される場合にはそれよりも左右に少し広い範囲が利用されてもよい)ようにメッセージ表示領域53を設定する。一例として、画像制御部36は、このように購入額に応じて位置、範囲、及び大きさが変化するようにプレイヤキャラクタ51にメッセージ表示領域53を設定する。
【0052】
続いて画像制御部36は、ステップS203で設定したメッセージ表示領域53にステップS201で取得した入力結果の情報に対応するメッセージを表示する(ステップS204)。つまり、画像制御部36は、そのようなメッセージがメッセージ表示領域53に表示されるようにモニタMOの表示を制御する。この場合において、画像制御部36は、メッセージ表示領域53の拡大に従ってそこに収まる程度に文字(あるいは記号)が大きくなる(結果的に購入額が大きくなるほど文字が大きくなる)ようにメッセージを表示する。そして、このような表示の後、画像制御部36は今回の情報付加処理を終了する。これにより、サイネージMSG券の購入(使用)に伴い、その購入者(視聴者P)によって入力されたメッセージが実際にプレイヤキャラクタ51の背後に表示される。また、そのようなメッセージは、購入額が大きくなるほど位置、範囲、及び大きさが大きくなる(効果的になる)ように変化する。
【0053】
以上に説明したように、この形態によれば、プレイ動画60の視聴者PがサイネージMSG券を使用した(視聴者Pからメッセージのための所定の対価がユーザ端末装置4を介して徴収された)場合に、その視聴者Pからのメッセージがゲーム画面50のプレイヤキャラクタ51に表示される。ゲーム画面50はゲームのプレイ中においてプレイヤの意識が向かう先であり、かつそのようなゲーム画面50においてもそこに含まれるキャラクタにプレイヤの意識は集中する傾向にある。このため、このようなプレイヤキャラクタ51をメッセージの表示先として利用することにより、そのようなメッセージをよりプレイヤの意識が向く先に表示することができる。これにより、例えばこのようなメッセージがゲーム画面50とは別のチャット画面等を通じて届けられる場合に比べて、ゲーム画面50を含む動画として構成されるプレイ動画60の視聴者Pのメッセージを、そのゲーム画面を介してゲームをプレイするプレイヤにより確実に届けることができる。
【0054】
特に、プレイヤの意識は操作対象であるプレイヤキャラクタ51に向かう可能性が最も高いが、そのようなプレイヤキャラクタ51に表示することによりその最も意識が向かう可能性が高いキャラクタにメッセージを表示することができる。さらに、FPS型のゲームの場合、プレイヤキャラクタ51はほぼ固定的位置に最も大きく表示される。このため、このようなプレイヤキャラクタ51の背後にメッセージが表示される場合、そのようなメッセージをより目立たせることができる。これらにより、更に確実に視聴者Pのメッセージをプレイヤに届けることができる。結果として、例えばメッセージとしてプレイヤを応援する応援メッセージが提示される場合には、そのような応援をより確実にプレイヤに届けることができる。また、プレイヤだけでなく、そのようなメッセージを含むゲーム画面50はプレイ動画60の配信を介して、他の視聴者P(メッセージの発信者とは別の視聴者P)にも届く。このため、このようなメッセージを他の視聴者P(プレイヤのファンクラブと同様に機能する場合も多い)にもより確実に届けることができる。これにより、このようなメッセージを通じて、視聴者Pの応援等を他の視聴者Pにアピールすることができる。結果として、他の視聴者Pからの更なるメッセージの送信を促進することができる。
【0055】
以上の形態において、ゲーム機3の画像制御部36が、図7の処理を実行することにより本発明の情報取得手段、表示制御手段、及びキャラクタ特定手段として機能する。具体的には、ゲーム機3の画像制御部36が、図7のステップS201の処理、ステップS202の処理、及びステップS204の処理を実行することにより、本発明の情報取得手段、表示制御手段、及びキャラクタ特定手段としてそれぞれ機能する。
【0056】
本発明は上述した形態に限定されず、適宜の変形又は変更が施された形態にて実施されてよい。例えば、上述の形態では、プレイ動画60はゲーム画面50のみによって構成されている。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、プレイ動画60は、ゲーム画面50とそれをプレイするプレイヤの顏等を適宜に撮影した撮影結果とが合成された合成画像によって構成される動画であってもよい。あるいは、ゲーム機3は適宜の場所に設置されてよいが、例えばイベント会場に設置されてもよい。このような場合、プレイ動画60はゲーム画面50をキャプチャした動画ではなく、ゲーム画面50を含むようにカメラが撮影した撮影結果に対応する動画として構成されてもよい。このようにプレイ動画60は、ゲーム画面50を含む限り、その他の各種の画像を含んでよく、適宜に構成されてよい。
【0057】
上述の形態では、サイネージMSG券の使用に伴い、図7の処理が開始され、その処理の終了後に即メッセージが表示されている。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、このようなチケット(例えばサイネージMSG券)は介在しなくてもよい。また、例えば、メッセージの表示時期は、視聴者Pの指定、所定の時期、ゲーム状況、或いはランダム等の各種の条件に応じて適宜に決定されてよい。メッセージの表示期間も同様である。つまり、メッセージの表示期間も、視聴者Pの指定、所定の期間(例えば、いわゆるワンプレイ等の対価に対応するゲームのプレイが終了するまでの期間)、対価の額(例えば対価の額に応じて表示期間が長くなる)、ゲーム状況(例えば複数のライフが存在する場合において一つのライフが失われた場合等)、或いはランダム等の各種の条件に応じて適宜に決定されてよい。このため、例えば視聴者Pによるメッセージは月単位で表示されてもよく、そのメッセージが広告の場合には視聴者Pは月間スポンサ(月額スポンサ)として機能してもよい。
【0058】
また、上述の形態では、メッセージ表示領域53はプレイヤキャラクタ51の背後に設定されている。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。上述のとおり各種のキャラクタがプレイキャラクタとして機能してよく、このような各種のプレイヤキャラクタに応じて適宜にメッセージ表示領域53は設定されてよい。具体的には、例えば、プレイヤキャラクタが複数のプレイヤキャラクタから構成されるチームの場合、そのようなチームを示すユニフォーム(背中側でも、正面側でも、或いは袖部分でもよい)にメッセージ表示領域53(チーム単位で共通していても個別に相違していてもよい)が設定されてもよい。あるいは、各種装備品が存在する場合には、そのような装備品にメッセージ表示領域53が設定されてもよい。さらに、メッセージ表示領域53は、視聴者Pの指定等により適宜の位置に貼り付けられるステッカとして構成されてもよい。
【0059】
上述の形態では、メッセージ表示領域53は、プレイヤキャラクタ51の背後に別レイヤーの画像として(プレイヤキャラクタ51から離れて浮かぶように)表示されている。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。メッセージ表示領域53は、プレイヤキャラクタ51に適宜に表示されてよく、例えばプレイヤキャラクタ51の服の一部(例えば、ユニフォームに描かれる広告やチーム名等の文字のように)、或いは体の一部(例えば、入れ墨に相当するデザイン)として表示されてよい。この場合、服等の状態の変化(例えばプレイヤキャラクタ51の動作による変化)に伴いメッセージ表示領域53は、そのような変化に追随するように適宜変化してよい。これにより、リアリティを増加させることができる。同様に、上述の形態では、購入額に応じてメッセージ表示領域53の位置、範囲、大きさ、及びそこに表示される文字の大きさが変化している。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、購入額に応じて、文字のフォント、色、或いはアニメーション効果といった各種の視覚的効果が適宜に変化してよい。このような変化は、メッセージ表示領域53の位置等と同様に適宜に設定されてよく、例えばこれらの態様(フォント、色、或いはアニメーション効果等)に応じた候補(チケットの種類)が用意され、それらの選択(購入)を通じて決定されてよい。
【0060】
また、上述の形態のゲーム機3の役割(各種処理等)の全部或いは一部をセンターサーバ2が実行してもよい。つまり、本発明のゲームシステムは、センターサーバ2及びゲーム機3が適宜に協働して本実施形態のゲーム機3及びセンターサーバ2が有する各機能を実現するように構成されてもよい。具体的には、例えばゲーム機3の役割(各種処理等)の全部をセンターサーバ2が実行する場合、センターサーバ2が単体(複数のサーバ装置によって構成される場合を含む)で本発明のゲームシステムとして機能してもよい。
【0061】
上述した実施の形態及び変形例のそれぞれから導き出される本発明の各種の態様を以下に記載する。なお、以下の説明では、本発明の各態様の理解を容易にするために添付図面に図示された対応する部材を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0062】
本発明のゲームシステムは、キャラクタ(51)を含むゲーム画面(50)を表示する表示装置(MO)に接続され、前記ゲーム画面を含む動画として構成されるプレイ動画(60)を、ネットワーク(NT)を介して接続される表示用端末(4)に配信するゲームシステム(1)であって、前記プレイ動画の視聴者(P)と関連する視聴者情報を前記ゲーム画面に付加するための対価として前記視聴者から所定の対価が前記表示用端末を介して徴収される場合に、前記所定の対価の徴収に伴い当該所定の対価の徴収を示す情報としての対価情報を前記表示用端末から取得する情報取得手段(36)と、前記対価情報に基づいて前記キャラクタに前記視聴者情報が表示されるように前記表示装置を制御する表示制御手段(36)と、を備えるものである。
【0063】
本発明によれば、プレイ動画の視聴者から所定の対価が表示用端末を介して徴収された場合に、その視聴者に関連する視聴者情報がゲーム画面のキャラクタに表示される。ゲーム画面はゲームのプレイ中においてプレイヤの意識が向かう先であり、かつそのようなゲーム画面においてもそこに含まれるキャラクタにプレイヤの意識は集中する傾向にある。このため、このようなキャラクタを視聴者情報の表示先として利用することにより、視聴者情報をよりプレイヤの意識が向く先に表示することができる。これにより、例えばこのような視聴者情報がゲーム画面とは別のチャット画面等を通じて届けられる場合に比べて、ゲーム画面を含む動画として構成されるプレイ動画の視聴者に関連する視聴者情報を、そのゲーム画面を介してゲームをプレイするプレイヤにより確実に届けることができる。結果として、例えば視聴者情報としてプレイヤを応援する情報が提示される場合には、そのような応援をより確実にプレイヤに届けることができる。
【0064】
視聴者情報が表示されるキャラクタは適宜に設定されてよい。例えば、ゲーム画面には、プレイヤが操作するプレイヤキャラクタ、或いはプレイヤの操作対象ではないノンプレイヤキャラクタ(例えば敵キャラクタ等のコンピュータによって操作されるキャラクタ)といった各種のキャラクタが登場する場合がある。視聴者情報は、これらの各種のキャラクタに表示されてよい。この場合、視聴者情報の表示対象のキャラクタは、視聴者の指定、ゲーム画面において最も目立つキャラクタ等のゲーム状況、対価の額、時期、或いはランダム等の各種の設定条件に応じて適宜に特定されてよい。具体的には、例えば、本発明のゲームシステムの一態様として、前記ゲーム画面を介して複数のキャラクタを前記プレイ動画が含む場合に、前記キャラクタとして前記視聴者情報が表示されるべき特定のキャラクタを前記複数のキャラクタのうちから特定するキャラクタ特定手段(36)を備える態様が採用されてもよい。また、この態様において、前記キャラクタ特定手段は、前記ゲーム画面を通じてゲームをプレイするユーザのプレイ行為に応じて動作するプレイヤキャラクタ(51)を前記ゲーム画面が含む場合に、前記特定のキャラクタとして前記プレイヤキャラクタを特定してもよい。プレイヤの意識は操作対象であるプレイヤキャラクタに向かう可能性が最も高いが、この場合そのような最も意識が向かう可能性が高いキャラクタに視聴者情報を表示することができる。これにより、更に確実に応援等の視聴者情報をプレイヤに届けることができる。
【0065】
視聴者情報の表示方法は、固定的でも可変的であってもよい。つまり、視聴者情報の表示方法は、適宜の条件に応じて変化してもしなくてもよい。また、このような条件として、視聴者の属性、或いは視聴実績等の視聴者に固有の情報、ゲーム状況、時期、対価の額、若しくはランダム等の各種の条件が利用されてよい。例えば、例えば視聴者情報がプレイヤキャラクタに表示される態様において、前記表示制御手段は、前記プレイヤキャラクタにおいて前記視聴者情報が表示されるべき位置、範囲、及び大きさの少なくともいずれか一つを前記所定の対価の額に応じて変化させてもよい。
【0066】
視聴者情報として、各種の情報が機能してよい。例えば、プレイヤを応援するための応援メッセージ(コメント)、視聴者の広告、対価の額、視聴者の名前(スポンサー名)、あるいはエンブレム等の視聴者に関連する各種の画像(記号や絵等を含む)が視聴者情報として採用されてよい。また、これらの視聴者情報は、定型文等を利用した固定的情報であってもよいし、複数の定型文等の候補から選択する選択的情報であってもよい。あるいは、視聴者情報は、視聴者によって任意に(自由に)入力されてもよい。例えば、本発明のゲームシステムの一態様において、前記情報取得手段は、前記表示用端末を通じて前記視聴者情報が前記視聴者によって入力される場合に、前記表示用端末を介して前記視聴者情報を取得してもよい。
【0067】
一方、本発明のコンピュータプログラム(PG2)は、前記表示装置、及び前記表示用端末に接続されるコンピュータ(31)を、上述のゲームシステムの各手段として機能させるように構成されたものである。
【0068】
また、本発明の制御方法は、キャラクタ(51)を含むゲーム画面(50)を表示する表示装置(MO)に接続され、前記ゲーム画面を含む動画として構成されるプレイ動画(60)を、ネットワーク(NT)を介して接続される表示用端末(4)に配信するゲームシステム(1)に組み込まれるコンピュータ(31)に、前記プレイ動画の視聴者(P)と関連する視聴者情報を前記ゲーム画面に付加するための対価として前記視聴者から所定の対価が前記表示用端末を介して徴収される場合に、前記所定の対価の徴収に伴い当該所定の対価の徴収を示す情報としての対価情報を前記表示用端末から取得する情報取得手順と、前記対価情報に基づいて前記キャラクタに前記視聴者情報が表示されるように前記表示装置を制御する表示制御手順と、を実行させるものである。本発明のコンピュータプログラム、或いは制御方法が実行されることにより、本発明のゲームシステムを実現することができる。
【符号の説明】
【0069】
1 ゲームシステム
3 ゲーム機
4 ユーザ端末装置(表示用端末)
31 制御ユニット(コンピュータ)
33 画像制御部(情報取得手段、表示制御手段、キャラクタ特定手段)
50 ゲーム画面
51 プレイヤキャラクタ(キャラクタ)
60 プレイ動画
P 視聴者
MO モニタ(表示装置)
NT ネットワーク
PG2 プログラム(コンピュータプログラム)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7