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特開2022-97574ゲームシステム及びそれに用いるコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022097574
(43)【公開日】2022-06-30
(54)【発明の名称】ゲームシステム及びそれに用いるコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20220623BHJP
   A63F 9/00 20060101ALI20220623BHJP
【FI】
A63F13/69 510
A63F9/00 512B
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022072048
(22)【出願日】2022-04-26
(62)【分割の表示】P 2019010571の分割
【原出願日】2017-08-28
(71)【出願人】
【識別番号】000169477
【氏名又は名称】株式会社コナミアミューズメント
(72)【発明者】
【氏名】落合 仁美子
(57)【要約】
【課題】プレイヤのゲーム操作に応じて報酬を付与するゲームに対して、ペイアウト率の調整を適切に取り込むことが可能なゲームシステムを提供する。
【解決手段】遊技価値の消費と引き換えにプレイヤのゲーム操作を受け付けるゲーム操作受付部30と、受け付けられたゲーム操作に応じてゲーム結果を演算するゲーム制御部32と、演算されたゲーム結果に基づいて、プレイヤに付与されるべき報酬量を決定する報酬量決定部33と、決定された量の報酬をプレイヤに付与する報酬付与部34とを具備するゲームシステムにおいて、報酬量決定部33には、所定の抽選条件が成立した場合に所定の抽選を実行する抽選部41と、ゲーム結果とプレイヤに付与される報酬量との対応関係に変化が生じるようにゲーム結果に基づいて決定されるべき報酬量を抽選の結果に応じて調整する報酬量調整部42とをさらに設ける。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の遊技価値の消費と引き換えにプレイヤのゲーム操作を受け付けるゲーム操作受付手段と、
受け付けられたゲーム操作に応じてゲーム結果を演算するゲーム制御手段と、
演算されたゲーム結果に基づいて、前記プレイヤに付与されるべき報酬量を決定する報酬量決定手段と、
決定された量の報酬を前記プレイヤに付与する報酬付与手段と、を具備し、
前記報酬量決定手段は、
所定の抽選条件が成立した場合に所定の抽選を実行する抽選手段と、
前記ゲーム結果と前記プレイヤに付与される報酬量との対応関係に変化が生じるように、前記ゲーム結果に基づいて決定されるべき報酬量を前記抽選の結果に応じて調整する報酬量調整手段とをさらに備えているゲームシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペイアウト率の調整が可能なゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
遊技価値の消費と引き換えにプレイヤにゲームをプレイさせ、得られた結果に応じてプレイヤに報酬を付与するゲームシステムが周知である。この種のゲームシステムでは、プレイヤに対する報酬のペイアウト率、すなわち、プレイヤによる遊技価値の消費量に対する報酬量の比(あるいは百分率)を調整することが必要な場合がある。例えば、ゲームシステムが業務用途又は商業用途で運営される場合には、運営主体が適正な利潤を確保できるようにペイアウト率を調整する必要がある。一方、メダル等の遊技媒体を用いたゲームでは、プレイヤによる遊技媒体の投入操作といったゲーム操作の巧拙に応じてゲームの結果が変化する。そのため、プレイヤのスキル(遊技に関する技量)が高いほどより多くの報酬が付与されるといったように、プレイヤのスキルと報酬量との間に一定の関連性を設定することが望ましい。しかし、スキルに応じて報酬量を変化させた場合には、ペイアウト率の調整をどのように取り入れるかが問題である。例えば、報酬の付与に対してペイアウト率の制御が介入したことをプレイヤが明確に感じ取れば、ゲームの興趣が削がれるといった不都合が生じる。そのような課題に対する一つの解決策として、ゲームにて一定の条件が満たされた場合に所定の抽選機構による抽選を実行し、かつ抽選にて得られる報酬の期待値をペイアウト率の状況に応じて変化させるといったように、抽選処理をペイアウト率の制御に利用するシステムが提案されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-36549号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のゲームシステムにおいて、抽選処理はプレイヤがゲームにて所定の結果を得たときに発生する追加的な報酬の獲得機会として実行されるに過ぎず、その結果もプレイヤのスキルとは無縁である。そのため、スキルに応じて報酬を付与するという要素を含んだゲームにペイアウト率を調整する機能を取り込むという課題に対しては、まだ検討の余地がある。
【0005】
そこで、本発明はプレイヤのゲーム操作に応じて報酬を付与するゲームに対して、ペイアウト率の調整を適切に取り込むことが可能なゲームシステム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係るゲームシステムは、所定の遊技価値の消費と引き換えにプレイヤのゲーム操作を受け付けるゲーム操作受付手段と、受け付けられたゲーム操作に応じてゲーム結果を演算するゲーム制御手段と、演算されたゲーム結果に基づいて、前記プレイヤに付与されるべき報酬量を決定する報酬量決定手段と、決定された量の報酬を前記プレイヤに付与する報酬付与手段と、を具備し、前記報酬量決定手段は、所定の抽選条件が成立した場合に所定の抽選を実行する抽選手段と、前記ゲーム結果と前記プレイヤに付与される報酬量との対応関係に変化が生じるように、前記ゲーム結果に基づいて決定されるべき報酬量を前記抽選の結果に応じて調整する報酬量調整手段とをさらに備えたものである。
【0007】
本発明の一態様に係るゲームシステム用のコンピュータプログラムは、ゲームシステムに含まれるコンピュータを、所定の遊技価値の消費と引き換えにプレイヤのゲーム操作を受け付けるゲーム操作受付手段、受け付けられたゲーム操作に応じてゲーム結果を演算するゲーム制御手段、演算されたゲーム結果に基づいて、前記プレイヤに付与されるべき報酬量を決定する報酬量決定手段、及び決定された量の報酬を前記プレイヤに付与する報酬付与手段として機能させ、前記報酬量決定手段が、所定の抽選条件が成立した場合に所定の抽選を実行する抽選手段、及び前記ゲーム結果と前記プレイヤに付与されるべき報酬量との対応関係に変化が生じるように、前記ゲーム結果に基づいて決定されるべき報酬量を前記抽選の結果に応じて調整する報酬量調整手段としてさらに機能するように構成されたものである。
【0008】
本発明の他の態様に係るゲームシステムは、プレイヤのゲーム操作を検出する入力装置と、所定のコンピュータプログラムを記憶する記憶装置と、前記入力装置及び前記記憶装置と接続され、前記記憶装置のコンピュータプログラムに基づいて所定の処理を実行するプロセッサとを含むゲームシステムであって、前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムに基づいて、所定の遊技価値の消費と引き換えに前記入力装置を介したプレイヤのゲーム操作を受け付けし、受け付けられたゲーム操作に応じてゲーム結果を演算し、演算されたゲーム結果に基づいて、前記プレイヤに付与されるべき報酬量を決定し、決定された量の報酬を前記プレイヤに付与するとともに、前記報酬量の決定においては、所定の抽選条件が成立した場合に所定の抽選を実行し、前記ゲーム結果と前記プレイヤに付与されるべき報酬量との対応関係に変化が生じるように、前記ゲーム結果に基づいて決定されるべき報酬量を前記抽選の結果に応じて調整するものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一形態に係るゲームシステムの全体構成を示す図。
図2】ゲーム画面の一例を示す図。
図3A】遊技価値の消費と引き換えにゲームが進行する様子の一例を示す図。
図3B図3Aに対応したゲーム結果の一例を示す図。
図3C図3Bのゲーム結果に応じて報酬が付与される様子を提示する演出の一例 を示す図。
図4】報酬量の調整の一例を示す図。
図5】報酬量が調整された場合の演出の一例を図3Cと対応付けて示す図。
図6】ゲーム機の制御系の構成の一例を示すブロック図。
図7】通常オッズテーブルの一例を示す図。
図8】特別オッズテーブルの一例を示す図。
図9】ゲーム機のゲーム処理部の具体的構成の一例を示す機能ブロック図。
図10図6のゲーム処理部が実行するゲーム処理の手順の一例を示すフローチャ ート。
図11図9の抽選部が実行する内部抽選処理の手順の一例を示すフローチャート 。
図12図9の報酬量決定部が実行する報酬量決定処理の手順の一例を示すフロー チャート。
図13図9の報酬演出指示部が実行する演出指示処理の手順の一例を示すフロー チャート。
図14図9の上限値管理部が実行する上限値保存処理の手順の一例を示すフロー チャート。
図15図9の上限値管理部が実行する上限値保存処理の手順の他の例を示すフロ ーチャート。
図16】ゲームシステムの他の形態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、本発明の一形態に係るゲームシステムの要部を示している。ゲームシステム1は、少なくとも一台(図1では一台のみ示す。)のゲーム機2を含んでいる。ゲーム機2は、不特定多数の公衆が出入りするアミューズメント施設等に設置されて業務用途又は商業用途で運営される。この種のゲーム機はアーケードゲーム機と呼ばれることがある。ゲーム機2は、インターネット等のネットワーク3を介して所定のゲームサーバ4と通信可能に接続されてもよい。ゲームサーバ4は少なくとも一台の物理的なサーバ用コンピュータ装置を含む。ゲームサーバ4は、複数台のサーバ用コンピュータ装置を組み合わせたサーバシステムとして構成されてもよいし、クラウドコンピューティングを利用した論理的なサーバシステムとして構成されてもよい。
【0011】
ゲーム機2は、ゲーム画面を表示する表示装置5と、その表示装置5の外周を取り囲むように配置された複数のステーション6と、ステーション6間で共用されるセンター抽選機構7とを備えている。表示装置5には、一例として、一又は複数のフラットパネルディスプレイ装置が用いられる。表示装置5はその表示面が水平かつ上向きとなるようにしてゲーム機2に設置される。ステーション6は、ゲーム機2の一辺について二つずつ、ゲーム機2の全体では八つ設けられている。各ステーション6には、ゲームに関連したプレイヤの入力操作を受け付ける入力装置8が設けられている。入力装置8は全てのステーション6間で互いに等しい構成である。入力装置8は、プレイヤのゲーム操作を検出する検出部8aを備えている。検出部8aは、一例として、操作レバー9と、小ボタン10と、大ボタン11とを含んでいる。操作レバー9は、プレイヤからみて鉛直上方に直立した中立位置を基準として、前後方向及び左右方向に操作可能であり、かつ操作方向に応じた操作信号を出力する。ただし、操作レバー9は中立位置から360°あらゆる方向に操作可能とされてもよい。小ボタン10及び大ボタン11のそれぞれは、プレイヤの押し込み操作に応じた操作信号を出力する。大ボタン11は小ボタン10よりも大きく、それによりボタン10、11は視覚的に差別化されている。
【0012】
各ステーション6には、プレイヤが所有するカード、携帯情報端末等の記憶媒体(不図示)から媒体IDを読み取るリーダ12も設けられている。媒体IDは記憶媒体ごとにユニークに設定されている。媒体IDを保持する記憶媒体には、磁気記憶媒体、ICチップその他の各種の不揮発性の記憶媒体が用いられてよい。ゲームシステム1において、媒体IDはプレイヤごとにユニークなプレイヤIDと対応付けられる。プレイヤIDはプレイヤを識別するプレイヤ識別情報の一例である。ゲームシステム1は、リーダ12を介して取得された媒体IDに基づいてプレイヤのプレイヤIDを判別し、それによりプレイヤを識別する機能を備えている。プレイヤIDは、プレイヤの認証、プレイヤに対応付けられたプレイデータの判別等に利用される。プレイデータは、プレイヤのゲームのプレイ内容を記録したデータであって、プレイヤが前回の続きからゲームをプレイする用途等に利用される。プレイヤの識別、及びプレイデータの保存に関する構成は公知のゲームシステムのそれと同様でよい。
【0013】
センター抽選機構7は、ゲーム機2の一対の柱13及び梁14により、表示装置5の表示面の中央上方に位置するように吊り下げられた状態で支持されている。センター抽選機構7は、例えば、ゲームにて所定の入賞条件が成立した場合に、ボール等の遊技媒体を利用して抽選を実行し、抽選結果に応じた報酬をプレイヤに付与する物理的抽選機構の一例として設けられている。例えば、多量の報酬を獲得可能なジャックポット抽選等が発生した場合にセンター抽選機構7が利用されてよい。
【0014】
ゲーム機2には、遊技媒体の一例としてのメダルを受け入れるメダル受入装置15、プレイヤに対してメダルを払い出す払出口16、ゲームを演出する音声を出力するスピーカ装置17といった各種の機器類がさらに設けられている。メダルは、遊技価値を象徴する遊技媒体の一例として利用される。例えば、1枚のメダルは遊技価値の一単位に相当する。遊技価値は、プレイヤが所定のゲーム操作を行う際に消費される価値である。遊技価値は適宜の用語を用いて定量的に表現することが可能である。プレイヤがゲームにて消費可能な遊技価値を表現する場合、一例として「クレジット」の用語を用いて遊技価値が定量的に表現される。その場合、1クレジットが遊技価値の一単位に相当する。プレイヤが1枚のメダルをゲーム機2に投入すると、そのプレイヤが1クレジットの遊技価値を所有するといったようにメダルの枚数とクレジット数とが対応付けられる。ただし、クレジットは、物理的なメダルの投入によって加算される例に限らない。現金や仮想通貨を用いた決済手段によりプレイヤに遊技価値を予め購入させ、購入した遊技価値の量をプレイデータに保存しておくことにより、プレイデータに保持された遊技価値をプレイヤがゲームにて消費可能なクレジットに置換できるようにしてもよい。メダル受入装置15のメダル投入口15aは、隣り合う二つのステーション6間で共有されるように設けられている。いずれの側のステーション6からメダルが投入されたかを指示するため、メダル受入装置15にはステーション選択スイッチ15bが設けられている。
【0015】
ゲーム機2にて提供されるゲームは適宜に選択可能であるが、ここでは、プレイヤがゲームにて行うべき操作の少なくとも一部が、所定量の遊技価値(クレジット)の消費と引き換えに受け付けられるゲームがゲーム機2にて実行される。その一例を図2に基づいて説明する。図2は、表示装置5の表示面上に表示されるゲーム画面の一例を示している。ゲーム画面100は、表示装置5の表示面を図1の境界線BLにて二等分して得られる二つの領域のそれぞれに表示される。つまり、図2のゲーム画面100は、四つのステーション6間で共有されるゲーム画面である。ゲーム画面100には、プレイ領域101と、情報提示領域102とが設けられている。プレイ領域101は、ゲームの進行状況が表示される領域であり、情報提示領域102はゲームの進行に伴ってプレイヤに提示すべき情報が表示される領域である。
【0016】
プレイ領域101には、格子状に区分された長方形状のゲームフィールド110と、プレイヤキャラクタ111A~111Dと、複数の敵キャラクタ112とが表示される。プレイヤキャラクタ111A~111Dは、ゲーム画面100を共有する四つのステーション6のそれぞれと1対1に対応付けられている。プレイヤキャラクタ111A~111Dは、対応するステーション6の入力装置8に対するプレイヤの操作に応じてゲームフィールド110内を移動する。つまり、プレイヤキャラクタ111A~111Dは、プレイヤの操作に応じてゲームフィールド110を移動するプレイヤオブジェクトの一例である。プレイヤキャラクタ111A~111Dは、形状、色、模様その他の視覚的要素を用いて互いに識別可能な状態で表示される。ゲーム画面100には、プレイヤキャラクタ111A~111Dとステーション6との対応関係を識別するためのインジケータ113が表示される。インジケータ113は、一例としてステーション6の位置とプレイヤキャラクタ111A~111Dとを結ぶ直線状の画像として表示される。ただし、インジケータ113は直線状に限らず、ステーション6とプレイヤキャラクタ111A~111Dとの対応関係をプレイヤに識別させることができる限り、適宜の態様で表示されてよい。以下では、プレイヤキャラクタ111A~111Dを参照符号111にて代表することがある。
【0017】
プレイヤキャラクタ111は、プレイヤが操作レバー9を操作した方向に従ってゲームフィールド110内を移動する。ただし、ゲームフィールド110には、複数のブロック114、115が配置されている。ブロック114、115が配置された箇所はプレイヤキャラクタ111が移動不可能な位置として設定される。したがって、プレイヤは、ブロック114、115が置かれていない通路に沿ってプレイヤキャラクタ111を移動させつつゲームを進める必要がある。なお、ブロック114は、ゲームフィールド110に固定的に配置され、移動、消滅といった変化が生じない固定ブロックとして設けられている。一方、ブロック115は、プレイヤキャラクタ111が一定の行動を取った場合等、一定の条件に従って消滅といった変化が生じる可変ブロックとして設けられている。
【0018】
敵キャラクタ112は、ゲーム機2のコンピュータによってその行動が制御される。つまり、敵キャラクタ112は、プレイヤによって操作することができない、いわゆるノンプレイヤキャラクタの一例である。敵キャラクタ112の数、位置、移動方向等はゲーム機2のコンピュータにより適宜に制御される。敵キャラクタ112は、プレイヤキャラクタ111による攻撃の対象として設定されている。例えば、図3Aに示すように、プレイヤキャラクタ111はゲームフィールド110の適宜の位置(ただし、ブロック114、115の位置を除く。)に爆弾等を模した攻撃アイテム116を置くことができる。図3Bに示すように、攻撃アイテム116はその設置後一定時間が経過するといったように所定の効果発生条件が満たされるとその効果を発揮する。攻撃アイテム116の効果は、例えば、攻撃アイテム116の設置箇所を中心として予め定められた範囲に爆風のような影響範囲116aが生じ、その影響範囲116aに存在する敵キャラクタ112が倒される、といったゲーム結果が得られるように設定される。攻撃アイテム116の効果の一つとして、可変ブロック115が破壊されるといった効果が設定されてもよい。
【0019】
攻撃アイテム116は、影響範囲116aの大小に応じて複数種類が用意される。プレイヤは、例えば小ボタン10を操作することにより、影響範囲116aが相対的に小さい攻撃アイテム116を設置することができ、大ボタン11を操作することにより影響範囲116aが相対的に大きい攻撃アイテム116を設置することができる。影響範囲116aの大小は、攻撃アイテム116がゲーム結果に与える影響の大小として捉えることが可能である。言い換えれば、攻撃アイテム116には、ゲームにおける価値(一例としてゲーム結果に与える影響)が差別化された複数種類が用意される。なお、攻撃アイテム116の位置は、例えばプレイヤキャラクタ111の位置に応じて設定されてよい。例えば、プレイヤが操作レバー9を操作してプレイヤキャラクタ111を適宜の位置に移動させ、その位置にてボタン10又は11を操作すると、その時点でのプレイヤキャラクタ111の位置に攻撃アイテム116が設置される。
【0020】
小ボタン10又は大ボタン11を操作して攻撃アイテム116を設置する操作は、プレイヤによる所定量の遊技価値の消費と引き換えに受け付けられるゲーム操作の一種として設定されている。遊技価値の消費量は、攻撃アイテム116の効果(あるいは価値)が大きいほど消費量が大きくなるように、攻撃アイテム116の効果に応じて差別化される。例えば、小ボタン10を操作して攻撃アイテム116を設置する場合には1クレジットを消費し、大ボタン11を操作して攻撃アイテム116を設置する場合には3クレジットを消費するといったごとくである。プレイヤが攻撃アイテム116の設置に必要な量のクレジットを所有していない場合、ボタン10、11を操作しても攻撃アイテム116は設置されない。
【0021】
一方、攻撃アイテム116の効果により敵キャラクタ112が倒されるといったように、クレジットの消費と関連付けられているゲーム操作に対して所定のゲーム結果が得られた場合、プレイヤには報酬が付与される。敵キャラクタ112には、プレイヤに付与すべき報酬量が異なる複数種類が存在する。図2の例では、ハッチングにより4種類の敵キャラクタ112を相互に区別して示している。ただし、敵キャラクタ112の種類は適宜でよい。敵キャラクタ112の形状、色、模様その他の視覚的要素を差別化することにより、種類に応じた態様で敵キャラクタ112が表示されてよい。図3Cは、敵キャラクタ112の種類に応じた量の報酬が付与される一例を示す。図3Bにおいて、影響範囲116aに2体の敵キャラクタ112が存在し、一方の敵キャラクタ112を倒した場合には1枚のメダルが、他方の敵キャラクタ112を倒した場合には3枚のメダルが報酬の一例として付与されるように、敵キャラクタ112と報酬量との対応関係が設定されていると仮定する。その場合、図3Cに示したように、影響範囲116aに存在する敵キャラクタ112が消滅し、それと引き換えに1枚及び3枚のメダルがそれぞれ報酬として発生し、合計で4枚のメダルがプレイヤに報酬として付与されることをプレイヤに提示する演出がゲーム画面100に付加される。
【0022】
なお、図2では示していないが、敵キャラクタ112には、ゲームにて特別の条件が成立した場合に出現する特別キャラクタが含まれている。特別キャラクタは、通常の敵キャラクタと比較して倒すために必要なクレジットの消費量が多く、かつより多くの報酬を獲得し得る敵キャラクタ112として設定されるものであり、例えばボスキャラクタ等と呼ばれるキャラクタである。例えば、特別キャラクタは攻撃アイテム116を複数回使用しないと倒すことができず、かつ倒した場合には、一回の攻撃アイテム116の使用によって倒すことが可能な敵キャラクタ112と比較して多量のメダルを獲得できるように設定される。特別キャラクタが出現するための条件(切替条件の一例である。)はゲームの都合に応じて適宜に設定されてよい。例えば、ゲームにて所定のゲーム結果が得られた場合、所定量の遊技価値が消費された場合等、ゲームと関連付けて適宜に条件が設定されてよい。
【0023】
以上のように、図2に例示したゲームでは、プレイヤが攻撃アイテム116をどのような場所にどのようなタイミングで設置するかにより、プレイヤが獲得する報酬量が変化する。多数の敵キャラクタ112が集まっている箇所、あるいは報酬量が多い敵キャラクタ112が存在する箇所を狙ってプレイヤキャラクタ111を移動させて攻撃アイテム116を設置すれば、より多くの敵キャラクタ112を倒し、あるいはより価値の高い敵キャラクタ112を倒して多くのメダルをプレイヤが獲得することができる。したがって、図2のゲームは、プレイヤのスキルに応じてゲーム結果が変化し、それに応じて報酬量も変化する、いわゆるスキルゲームの要素を含んでいる。
【0024】
図2に示したゲーム画面100において、情報提示領域102には、ゲーム画面100を共有する四つのステーション6のそれぞれと1対1に対応付けるようにして区別された四つのセクション102a~102dが設けられている。セクション102a~102dのそれぞれにはクレジット表示部103が設けられている。クレジット表示部103には、対応するステーション6のプレイヤがゲームにて消費可能なクレジットの残数が表示される。
【0025】
上記のゲームでは、プレイヤに付与される報酬量が、倒された敵キャラクタ112の種類及び数によって変化するが、その報酬量をペイアウト率の制御の観点から調整する機能がゲーム機2には実装されている。その報酬量調整の一例を図4に示す。図4の例では、まずゲーム結果に応じて、プレイヤに本来付与すべき報酬量としてのメダル枚数Mが定まる(F1)。例えば、図3Cのように報酬のメダル枚数が1枚及び3枚にそれぞれ設定された敵キャラクタ112を倒せば、報酬のメダル枚数が4枚として定められるごとくである。一方、ゲームにて所定の抽選条件が成立した場合、ゲーム機2のコンピュータを用いた抽選が行われる(F2)。この抽選は、ゲーム機2に物理的抽選機構として設けられたセンター抽選機構7によるものではなく、抽選の選択肢ごとに設定された抽選確率に従っていずれかの選択肢を選択する内部抽選処理として実施される。
【0026】
内部抽選処理は、ゲーム結果に対応する報酬量を決定する前又は決定した後に実行される。ゲーム結果が定まると、そのゲーム結果に対応する報酬量としてのメダル枚数Mと内部抽選結果とに基づいて報酬量が調整される(F3)。例えば、メダル枚数MがNへと調整される。この調整は、ゲーム結果とプレイヤに付与される報酬量との対応関係が抽選の結果に応じて変化するようにして行われるものである。そして、調整後の枚数Nのメダルがプレイヤに報酬として付与される(F4)。抽選結果に基づく報酬量の調整は、適宜の態様で実行されてよい。例えば、プレイヤが獲得可能なメダル枚数の上限値Nを抽選結果に基づいて決定し、その後にゲーム結果に対応するメダル枚数Mを決定し、そのメダル枚数Mが上限値N以内であれば、決定された枚数Mのメダルをプレイヤに付与し、上限値Nを超える場合には、報酬量をN枚以下に減らしてプレイヤに付与することが可能である。この場合、上限値はプレイヤが将来的に獲得し得る報酬量を規定する値としての意義を有することになる。上記の他にも、上限値に代えて、報酬付与率を抽選結果に基づいて決定し、本来の報酬量(F1にて決定される報酬量)に報酬付与率を乗じて報酬量を調整することも可能である。あるいは本来の報酬量に対して加算又は減算されるべき調整量を抽選結果に基づいて決定し、決定された調整量と本来の報酬量に加算又は減算して最終的な報酬量を決定するといった調整も可能である。
【0027】
このように抽選処理を利用して報酬としてのメダル枚数を調整する場合には、プレイヤのスキルの影響を受けてゲーム結果が変化し、それに対応して報酬としてのメダルの枚数も変化する一方で、ペイアウト制御の都合に応じて抽選確率を定めてその結果をメダルの枚数の調整に反映させることができる。それにより、プレイヤのゲーム操作に応じて報酬を付与する要素を含んだゲームに対して、ペイアウト率の調整を適切に取り込むことが可能である。なお、報酬量としてのメダル枚数M、Nの大小関係はペイアウト率制御の都合に応じて適宜に定めてよい。例えば、調整後のメダル枚数Nが調整前のメダル枚数Mよりも小さく制限されるものとしてもよいし、調整後のメダル枚数Nが調整前のメダル枚数Mよりも増加することが許容されてもよい。メダル枚数の調整は常に適用されることを必ずしも要せず、ゲーム結果に対応して付与すべき枚数Mのメダルがプレイヤに付与される場合と、調整後の枚数Nのメダルがプレイヤに付与される場合とが適宜に選択されてもよい。
【0028】
図5は、図3Bのゲーム結果に対応して決定されるべきメダル枚数を調整してプレイヤに報酬を付与する一例を示している。図3Bの例では、2体の敵キャラクタ112を倒したというゲーム結果に対して、図3Cに示したように4枚のメダルがプレイヤに本来的には付与される。しかし、図5の例では、報酬としてのメダルが3枚に減らされている。この場合、メダル枚数の減少に対応してゲーム画面上の演出も変更される。例えば、報酬量として1枚のメダルが設定された敵キャラクタ112については、図3Cと同様に敵キャラクタ112が倒されて消滅し、それと引き換えに1枚のメダルを獲得したことが表示される。これに対して、報酬量として3枚のメダルが設定された敵キャラクタ112については、合計の報酬量が1枚減るように報酬を調整することに対応して、本来は3枚のメダルがプレイヤに付与されるべきところ、2枚のメダルのみが付与され、かつ当該敵キャラクタ112が消滅せず、生き残るように演出が変更される。その場合、生き残った敵キャラクタ112が弱っているような演出が行われてもよい。
【0029】
以上のような演出変更を行うことにより、あたかも攻撃アイテム116の効果が不十分で、一部の敵キャラクタ112が生き残り、報酬のメダルの枚数もそれに応じて減少したようにプレイヤに認識させることが可能である。つまり、報酬が不自然に減らされたといった違和感の発生を抑えることができる。なお、図5の例において、3枚のメダルが設定された敵キャラクタ112については3枚のメダルを報酬として発生させ、1枚のメダルが設定された敵キャラクタ112については報酬を発生させず、それにより合計で3枚のメダルを報酬として付与し、それに対応して報酬量として3枚のメダルが設定された敵キャラクタ112が消滅し、1枚のメダルが設定された敵キャラクタ112が生き残って、合計で3枚のメダルが報酬として付与されるように演出が変更されてもよい。あるいは、3枚のメダルが設定された敵キャラクタ112については報酬を発生させず、1枚のメダルが設定された敵キャラクタ112についてのみ報酬を発生させ、それにより合計で1枚のメダルを報酬として付与し、それに対応してメダル3枚が設定された敵キャラクタ112が消滅する一方で、メダル1枚が設定された敵キャラクタ112が生き残るように演出が変更されてもよい。複数の敵キャラクタ112が影響範囲116aに位置し、かつ上限値の範囲内で報酬量を調整する場合において、いずれの敵キャラクタ112を報酬量調整の対象として選択するかは適宜に設定することが可能である。例えば、攻撃アイテム116が置かれた位置に近い敵キャラクタ112が報酬量発生の対象として優先的に選択され、影響範囲116aに位置していても攻撃アイテム116から遠い敵キャラクタ112が報酬量調整の対象として選択されるといったように、敵キャラクタ112の影響範囲116a内における位置を考慮して報酬量調整の対象とすべき敵キャラクタ112が選択されてもよい。あるいは、報酬量としてのメダル枚数が多い敵キャラクタ112が報酬量発生の対象として優先的に選択され、報酬量としてのメダル枚数が少ない敵キャラクタ112が報酬量調整の対象として設定されるといったように、敵キャラクタ112に設定された報酬量の多少を考慮して報酬量調整の対象となる敵キャラクタ112が選択されてもよい。複数の敵キャラクタ112のそれぞれに設定された報酬量に対して上限値が中間の値となっている場合には、上限値を超える報酬量が設定された敵キャラクタ112については報酬を発生させず、上限値以下の報酬量が設定された敵キャラクタ112についてのみ報酬を発生させるものとしてもよい。例えば、上限値がメダル2枚に設定されている状態で、報酬量がメダル3枚に設定された敵キャラクタ112と報酬量が1枚に設定された敵キャラクタ112とが影響範囲116aに位置している場合には、メダル3枚が設定された敵キャラクタ112については報酬が発生せず、メダル1枚が設定された敵キャラクタ112についてのみ報酬が発生するといったごとくである。ただし、このような場合でも、報酬発生の対象として選択された敵キャラクタ112が複数存在し、それらの報酬量の合計値が上限値を超える場合には、報酬量が上限値以下となるように、少なくとも一部の敵キャラクタ112に対応する報酬量を調整する必要がある。
【0030】
次に、図6図14を参照して、上記の調整機能を備えたゲーム機2の制御系の具体例を説明する。なお、以下は、図4で説明した報酬量の調整の一例として、上述した上限値を用いて報酬量を調整するものである。図6は、ゲーム機2の制御系の具体的構成の一例を示している。ゲーム機2には、制御装置20と、記憶装置21とが設けられている。制御装置20は、所定のコンピュータプログラムに従って各種の演算処理及び動作制御を実行するプロセッサの一例としてのマイクロプロセッシングユニット(MPU)と、その動作に必要な内部メモリその他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成されている。記憶装置21は、制御装置20に対する外部記憶装置であり、磁気ディスク記憶装置、フラッシュメモリその他の記憶保持が可能な不揮発性の記憶媒体を含んだ記憶装置である。
【0031】
記憶装置21には、上述したゲームをプレイヤに提供するために必要な各種の処理を制御装置20に実行させるコンピュータプログラムの一例としてのゲームプログラムPGと、ゲームデータDGとが記録されている。ゲームデータDGは、ゲームフィールド110を定義するデータ、プレイヤキャラクタ111及び敵キャラクタ112を表現する画像データ、ゲームの演出に用いられるべき画像及び音のデータといった各種のデータを含む。ゲームデータDGには、報酬量の上限値の設定に関連するデータとして、通常オッズテーブルODn、及び特別オッズテーブルODsを含んでいる。これらのオッズテーブルODn、ODsは、報酬量を調整するために行われる抽選にて参照されるデータテーブルである。
【0032】
通常オッズテーブルODnの一例を図7に、特別オッズテーブルODsの一例を図8にそれぞれ示す。これらの図から明らかなように、オッズテーブルODn、ODsは、プレイヤに付与可能なメダル枚数の上限値の加算量Nと抽選確率とを対応付けて記録したデータである。加算量Nが抽選の選択肢の一例に相当する。オッズテーブルODn、ODsの抽選確率を調整することにより、ゲームにおけるペイアウト率を適宜に設定することができる。所定の集計期間においてプレイヤがゲームで消費した遊技価値の量(クレジット数)の合計をA、同一集計期間内でプレイヤに付与された報酬量(報酬として付与されたメダルの枚数)をBとしたときのペイアウト率B/Aを1未満に制御する場合、一例として、抽選確率P1を0.29、P2を0.68、P3を0.02、P4を0.01にそれぞれ設定することができる。
【0033】
オッズテーブルODn、ODsの加算量Nと抽選確率は、抽選結果に基づいて決定される上限値の期待値を決定付ける。つまり、各加算量Nと抽選確率との積の総和が加算量の期待値であり、その期待値と加算量Nを加える前の上限値との和が抽選後の上限値の期待値を示す。特別オッズテーブルODsは、上述した特別キャラクタが出現し、プレイヤがより多くの報酬を獲得し得る状態が生じている特別状態のときに使用される。多量の報酬を獲得する可能性が生じることに対応し、特別オッズテーブルODsの上限値加算量は、通常オッズテーブルODnのそれと比較して大きく設定され、それにより上限値の期待値も大きく設定されている。オッズテーブルODn、ODsに記述される加算量は正の整数であることを必ずしも要しない。小数点を伴った加算量がオッズテーブルODn、ODsに含まれてもよい。また、抽選の外れの一種として、加算量の一部が負の値に設定されてもよい。
【0034】
記憶装置21には、プレイデータDPも記録される。プレイデータDPはプレイヤの識別情報であるプレイヤIDと対応付けてゲームサーバ4に保存され、プレイヤがゲーム機2にてゲームをプレイする際にプレイヤの認証を条件としてゲーム機2に提供され、記憶装置21に記録される。記憶装置21に記録されたプレイデータDPは、ゲーム機2におけるゲームの進行に応じて適宜のタイミングで更新され、ゲームが終了する際にはゲーム機2からゲームサーバ4に提供されて保存される。
【0035】
プレイデータDPには、ゲーム機2におけるプレイヤのプレイ内容が適宜に記録されてよいが、図示例では上限値データDUがプレイデータDPに含まれている。上限値データDUは、プレイヤに対して設定された報酬量の上限値を指定する情報である。上限値データDUをプレイデータDPに含めることにより、過去のゲームにてプレイヤに設定された上限値をプレイヤIDと対応付けて保持し、次回以降のゲームにて同一のプレイヤがその上限値に従ってゲームを続きからプレイすることができる。ただし、上限値はプレイヤIDと対応付けて保持する態様に限定されない。この点は後述する。
【0036】
制御装置20には、制御装置20のハードウエア資源とソフトウエア資源としてのゲームプログラムPGとの組み合わせてによって実現される論理的装置として、ゲーム処理部22が設けられる。ゲーム処理部22は、ゲームプログラムPGに従ってゲーム機2におけるゲームのプレイに必要な各種の処理を実行する。ゲーム処理部22の詳細は後述する。
【0037】
制御装置20には、図1に示した表示装置5、センター抽選機構7、入力装置8、リーダ12、メダル受入装置15及びスピーカ装置17が接続されるとともに、メダル払出装置26及び通信制御装置27が接続される。メダル払出装置26は、払出口16(図1参照)にメダルを払い出すための装置である。通信制御装置27は、制御装置20とゲームサーバ4との間の通信を制御するための装置である。以上の他にも、制御装置20には適宜の入出力装置が接続されてよいが、ここでは説明を省略する。
【0038】
図9は、ゲーム処理部22の具体的な構成の一例を示している。ゲーム処理部22には、さらなる論理的装置として、ゲーム操作受付部30、クレジット管理部31、ゲーム制御部32、報酬量決定部33、報酬付与部34、ゲーム画面生成部35及び報酬演出指示部36が設けられる。ゲーム操作受付部30は、入力装置8に対するプレイヤのゲーム操作を受け付ける。クレジット管理部31は、プレイヤが所有するクレジットの数量を記述したクレジットデータDCに対して加算又は減算を行ってクレジット数を管理する。入力装置8のボタン10、11の操作といったように、クレジットの消費を条件とするゲーム操作をゲーム操作受付部30が検出した場合、ゲーム操作受付部30は、ゲーム操作と引き換えに消費されるべきクレジット数の減算をクレジット管理部31に指示し、クレジット管理部31が指示されたクレジット数を減算したことを条件としてゲーム操作を受け付ける。なお、クレジットデータDCは制御装置20の内部メモリに一時的に生成されるデータである。プレイヤがゲームを終了する際に、クレジットデータDCに保持されているクレジット数に対応する枚数のメダルがメダル払出装置26からプレイヤに払い出されることにより、未使用のクレジットをメダルとしてプレイヤに払い戻してもよい。ゲームの終了時に、クレジットデータDCをプレイデータDPの一部として記憶装置21に記録し、これをゲームサーバ4にプレイヤIDと対応付けて保存することにより、次回のゲームで未使用のクレジットを引き継いで利用可能としてもよい。
【0039】
ゲーム制御部32は、ゲーム操作受付部30が受け付けたゲーム操作に基づいてゲームの進行に必要な各種の演算を実行する。例えば、ゲーム制御部32は、図2に示したゲームにおいて、敵キャラクタ112の位置を繰り返し演算するとともに、入力装置8に対するプレイヤのゲーム操作に応じてプレイヤキャラクタ111の位置を演算する。また、ゲーム制御部32は、攻撃アイテム116を配置するゲーム操作が行われた場合にはその攻撃アイテム116の位置を演算し、攻撃アイテム116の位置及び種類に応じた効果をゲーム結果として演算する。
【0040】
報酬量決定部33は、ゲーム制御部32が演算したゲーム結果に基づいてプレイヤに付与すべき報酬としてのメダルの枚数を決定する。報酬付与部34は、報酬量決定部33が決定したメダル枚数に対応する量のクレジットがクレジットデータDCに加算されるようにクレジット管理部31に指示することにより、プレイヤに報酬を付与する。ゲーム画面生成部35は、ゲーム制御部32が演算したゲーム結果に応じてゲームが進行するようにゲーム画面100を繰り返し生成する。報酬演出指示部36は、報酬量決定部33が決定した報酬をプレイヤが獲得した様子を表現する演出画像(一例として図3C又は図5に示した画像)がゲーム画面100上に描画されるように、報酬付与に関連した演出の付加をゲーム画面生成部35に指示し、その演出の付加に必要な情報をゲーム画面生成部35に提供する。
【0041】
上述した報酬量の調整を実現するため、報酬量決定部33には、標準報酬量判別部40、抽選部41及び報酬量調整部42が設けられる。標準報酬量判別部40は、ゲーム制御部32にて演算されたゲーム結果に報酬を付与すべき結果が含まれている場合、例えば、図2のゲームにおいて攻撃アイテム116の影響範囲116aに敵キャラクタ112が存在する結果が含まれている場合、敵キャラクタ112の種類に応じて設定されている報酬量としてのメダル枚数を標準報酬量として判別する。例えば、図3Cの例であれば、影響範囲116aに含まれる2体の敵キャラクタ112のそれぞれにつき、1枚及び3枚のメダル枚数が判別される。
【0042】
抽選部41は、ゲームにて所定の抽選条件が成立した場合、報酬量の調整に関連した上限値の加算量を決定するための抽選処理を実行する。抽選部41の抽選は、図7又は図8に示したオッズテーブルODn又はODs(以下、参照符号ODで代表することがある。)に基づいて行われる。報酬量調整部42は、抽選部41の抽選結果に基づいて標準報酬量判別部40が判別したメダル枚数(ゲーム結果に対応して決定されるべき報酬量であり、以下、標準報酬量と呼ぶことがある。)を調整する。その調整は、ゲーム結果とプレイヤに付与される報酬量との対応関係が、標準報酬量判別部40にて判別される報酬量とゲーム結果との対応関係から変化するように行われるが、ここでは抽選部41の抽選結果に応じて報酬量の上限値を制限することによって調整が実現される。その調整を実現するため、報酬量調整部42には、上限値管理部43と報酬規制部44とが設けられる。上限値管理部43は、上限値データDUに保持されている報酬量の上限値を抽選部41の抽選結果に応じて加算し、あるいは報酬規制部44から与えられる報酬量に従って減算する。報酬規制部44は、標準報酬量判別部40が判別した標準報酬量と、上限値データDUに記録されている上限値とを大小比較し、標準報酬量が上限値を超えている場合には、プレイヤに付与される報酬量が上限値以下となるように報酬量を減算する。報酬規制部44は、標準報酬量が上限値以内の場合には標準報酬量をプレイヤに付与すべき報酬量として決定する。
【0043】
図10は、ゲーム処理部22が所定の周期(一例として表示装置5のフレームレート)で繰り返し実行するゲーム処理の手順の一例を示している。図10の処理はステーション6ごとに独立して行われる処理である。以下では、いずれか一のステーション6を対象とした処理として図10の手順を説明する。図10の処理にあたって、対象のステーション6のプレイヤに関するプレイヤIDが既に判別されているものとする。図10の処理を実行すべき時期が到来すると、まずゲーム操作受付部30は、クレジットの消費対象のゲーム操作が行われたか否かを判別する(ステップS10)。一例として、ボタン10又は11が操作されていれば消費対象のゲーム操作が行われたと判別され、入力装置8が操作されていない、あるいは操作レバー9のみが操作されていれば消費対象の操作は行われていないと判別される。消費対象の操作が行われていないと判断された場合、ステップS11~ステップS14の処理がスキップされ、ゲーム制御部32は、次フレームのゲーム画面100に反映されるべきゲーム結果を演算する(ステップS15)。この場合、例えば、次フレームにおける敵キャラクタ112の位置を演算し、かつ操作レバー9が操作されていればその操作に応じてプレイヤキャラクタ111の位置を演算する処理が行われる。
【0044】
一方、ステップS10にてクレジットの消費対象のゲーム操作が行われたと判断された場合、ゲーム操作受付部30は、ゲーム操作に対応して消費されるべき量以上のクレジットがクレジットデータDCに記録されているか否か、つまりプレイヤが所有する遊技価値の量がゲーム操作に対応する消費量以上か否かをクレジット管理部31を介して判別する(ステップS11)。クレジットが足りている場合、ゲーム操作受付部30はプレイヤのゲーム操作を有効なものとして受け付けてそのゲーム操作をゲーム制御部32に通知するとともに、クレジット管理部31に対してクレジットデータDCのクレジット数をゲーム操作に対応した消費量相当だけ減算するよう指示する(ステップS12)。それにより、プレイヤが所有するクレジット数がボタン10又は11の操作に応じた量だけ消費される。ステップS11にてクレジットが不足すると判断された場合、つまりプレイヤが所有する遊技価値の量がゲーム操作に対応する消費量未満の場合、ゲーム操作受付部30はプレイヤのゲーム操作を無効とする。その場合、ステップS12~ステップS14の処理がスキップされ、ゲーム処理がステップS15へと進められる。
【0045】
ステップS12にてゲーム操作が受け付けられた場合、ゲーム操作受付部30はその旨を抽選部41にも通知する。抽選部41は、クレジットの消費と引き換えにゲーム操作が受け付けられたことにより、抽選条件が成立したものとみなして内部抽選処理を実行する(ステップS13)。その内部抽選は通常オッズテーブルODn又は特別オッズテーブルODsを利用して報酬量の上限値に対する加算量を決定する処理であるが、詳細は後述する。抽選部41にて上限値の加算量が決定されると、その加算量は上限値管理部43に通知される。上限値管理部43は、プレイヤのプレイデータに保持されている上限値に抽選部41から通知された加算量が加算されるように、上限値データDUを更新する(ステップS14)。ただし、ステップS13の抽選にて加算量が0と決定された場合、上限値データDUは実質的に更新されない。その場合は、次回又はそれ以降の抽選機会にて0よりも大きい加算量が抽選されるまで、上限値が増加することはない。
【0046】
ステップS12~S14の処理が順次実行された後、ゲーム処理はステップS15に進められる。その場合、ゲーム制御部32は、ステップS12の処理によってゲーム操作受付部30から通知されたゲーム操作に対応するゲーム結果を演算する(ステップS15)。この場合、ステップS10又はステップS11からステップS15へと処理が進められる場合と同様に、次フレームにおける敵キャラクタ112の位置の演算等が行われるが、これに加えて、ボタン10、11の操作に対応した種類の攻撃アイテム116が配置されるべき位置が演算される。なお、ボタン10、11の操作と並行して操作レバー9が操作されていれば、プレイヤキャラクタ111の位置の演算も併せて行われる。
【0047】
ステップS15にてゲーム結果が演算されると、それに続いてゲーム制御部32は、演算されたゲーム結果に基づいて、報酬を発生させる条件が成立しているか否かを判別する(ステップS16)。その条件が成立していると判断された場合、報酬量決定部33は、ゲーム制御部32にて演算されたゲーム結果と、上限値データDUに保持されている上限値とに基づいてプレイヤに付与すべき報酬量を決定する(ステップS17)。報酬量決定の手順の詳細は後述する。報酬量が決定されると、報酬量決定部33から報酬付与部34に報酬量が通知され、これを受けた報酬付与部34はクレジット管理部31に対して報酬量としてのメダル枚数に対応する量のクレジットを加算するようにクレジット管理部31に通知する(ステップS18)。それにより、プレイヤのクレジットデータDCに対して報酬量に相当する量のクレジットが加算される。また、報酬量の決定後、報酬演出指示部36に対して報酬の決定内容が通知される。これを受けて、報酬演出指示部36はプレイヤが報酬を獲得する様子を示す演出をゲーム画面100に付加するようにゲーム画面生成部35に指示し、かつその演出に必要な情報をゲーム画面生成部35に提供する(ステップS19)。その後、ステップS20へと処理が進められてゲーム画面生成部35によるゲーム画面100の生成が行われる。この場合、報酬量が上限値以下に減じられることなくプレイヤに報酬が付与された場合には、敵キャラクタ112が倒されて当該敵キャラクタ112に対応して設定されている枚数のメダルが付与された様子が示され(図3C)、報酬量が上限値以下に減じられてプレイヤに付与された場合には、その調整に対応して演出が変化する(図5)。
【0048】
図11は、図10のステップS13にて実行される内部抽選の具体的手順の一例を示している。図11の例において、抽選部41はまずゲーム制御部32からゲームの状態を判別する情報を取得し、ゲームが特別状態か否かを判別する(ステップS30)。上述したように、特別状態とは、敵キャラクタ112として特別キャラクタが出現する等してプレイヤがより多くの報酬の獲得を期待できる状態である。特別状態でないと判断された場合、抽選部41はゲームが通常の状態にあるとみなして通常オッズテーブルODnを選択し(ステップS31)、特別状態と判断された場合には特別オッズテーブルODsを選択する(ステップS32)。オッズテーブルODの選択後、抽選部41は、選択したオッズテーブルODの抽選確率に従って上限値の加算量を抽選する(ステップS33)。続いて、抽選部41は、抽選された上限値の加算量を抽選結果として報酬量調整部42に通知し(ステップS34)、その後に図11の処理を終える。ステップS34にて加算量が通知されると、上限値管理部43は上限値データDUの上限値にその加算量が加算されるように上限値データDUを更新する(図10のステップS14)。なお、図11では通常の状態又は特別状態のいずれであるかに応じてオッズテーブルODを切り替えたが、ゲームの状態に応じて3種類以上のオッズテーブルが切り替えて使用されてもよい。
【0049】
図12は、図10のステップS17にて実行される報酬量決定の具体的手順の一例を示している。図12の例において、標準報酬量判別部40はゲーム制御部32からゲーム結果を取得し、ゲーム結果に対応した標準報酬量を判別する(ステップS40)。上述したように、標準報酬量は、予め設定されている敵キャラクタ112と報酬量との対応関係に従って定まるメダル枚数である。例えば、報酬量として3枚のメダルが設定された敵キャラクタ112が倒された場合、標準報酬量はメダル3枚である。標準報酬量判別部40は、判別した標準報酬量を報酬規制部44に通知し、報酬規制部44は通知された標準報酬量が上限値データDUに記録されている上限値を超過しているか否かを判別する(ステップS41)。超過していない場合、報酬規制部44は標準報酬量をプレイヤに付与すべき報酬量として決定する(ステップS42)。一方、ステップS41にて標準報酬量が上限値を超えていると判断された場合、報酬規制部44は上限値を超えない範囲の整数値をプレイヤに付与すべき報酬量として決定する(ステップS43)。例えば、標準報酬量がメダル4枚で、上限値が3枚の場合には0~3枚が報酬量として決定される。標準報酬量は正の整数として決定される一方、上限値は少数点を伴った値が許容されている。そのため、上限値が1未満の場合には標準報酬量に拘わりなく報酬量は0枚に決定される。
【0050】
報酬量の決定後、報酬規制部44は、報酬付与部34に対して報酬量を通知する(ステップS44)。その後、報酬規制部44は、上限値データDUに記録されている上限値から、ステップS42又はS43にて決定した報酬量を減算するように上限値管理部43に指示し、それを受けて上限値管理部43は上限値データDUの上限値から報酬量を減算する(ステップS45)。これにより、図10のステップS14にて上限値が加算されない限り、報酬が付与されるごとに上限値が漸次減算される。
【0051】
図13は、図10のステップS19にて実行される報酬関連の演出指示の具体的手順の一例を示している。図13の例において、報酬演出指示部36は、報酬規制部44から図12の報酬量決定処理の内容を特定する情報を取得する(ステップS50)。次いで、報酬演出指示部36は、得られた情報に基づいて、報酬規制部44により報酬量が上限値以下に調整されたか否かを判別する(ステップS51)。報酬量が調整されず、標準報酬量がプレイヤに付与される報酬量として決定された場合、報酬演出指示部36は、今回のゲーム結果にて倒された敵キャラクタ112と報酬量との対応関係に従ってプレイヤに報酬が付与され、かつ敵キャラクタ112が消滅する様子をプレイヤに示す標準演出(一例として図3Cの演出)の付加をゲーム画面生成部35に指示し、その演出に必要な情報をゲーム画面生成部35に提供する(ステップS52)。例えば、倒された敵キャラクタ112を指定する情報、及びプレイヤが報酬として獲得したメダル枚数を指定する情報が提供される。
【0052】
一方、ステップS51にて、報酬量が調整されたと判断された場合、報酬演出指示部36は、標準演出を報酬量の調整結果に応じて変化させた演出(一例として図5の演出)の付加をゲーム画面生成部35に指示し、その演出に必要な情報をゲーム画面生成部35に提供する(ステップS52)。例えば、報酬量の調整の結果として、倒されることなく生き残るように表示されるべき敵キャラクタ112を指定する情報、及びプレイヤが報酬として獲得したメダル枚数を指定する情報が提供される。この場合、今回のゲーム結果にて倒された敵キャラクタ112が存在する場合には、その敵キャラクタ112を指定する情報及びその結果に対応する報酬量を指定する情報も併せて提供される。ステップS52又はS53の指示後、報酬演出指示部36は図13の処理を終える。なお、上限値の制限により報酬量が0と決定された場合、報酬発生の演出は行われない。この場合、敵キャラクタ112を消滅させ、その敵キャラクタ112は報酬が設定されていなかったように演出が行われてもよいし、敵キャラクタ112が攻撃アイテム116の影響を受けることなく生き残ったように演出が行われてもよい。
【0053】
以上の処理によれば、遊技価値としてのクレジットの消費を条件としてプレイヤに報酬獲得の機会が付与され、プレイヤが攻撃アイテム116を利用して敵キャラクタ112を倒すといった報酬付与に相当するゲーム結果が得られると、プレイヤに報酬が付与される。これにより、例えばプレイヤが効果的に攻撃アイテム116を配置してより多くの敵キャラクタ112を倒す、あるいはより価値の高い敵キャラクタ112を倒すほどプレイヤにより多くの報酬が付与されることとなって、プレイヤのスキルを報酬付与に反映させることができる。一方、プレイヤが獲得する報酬量は上限値による制限を受け、一定の限度を超える報酬は獲得することができない。報酬量の上限値は、プレイヤによるクレジットの消費と関連付けて実行される抽選により決定される。したがって、その抽選の確率を適宜に調整することにより、ゲームシステム1、あるいはゲーム機2の運営主体が適正な利潤を確保できる所定の範囲にペイアウト率が維持されるように報酬の付与を制御することができる。それにより、プレイヤのスキルに応じて報酬が増減する要素を含んだゲームにペイアウト率の制御を取り込んで、プレイヤの満足感とペイアウト率制御による適正な利潤の確保とを両立させることが可能である。さらに、報酬が上限値の制限を受けて調整された場合には、それに対応して演出が変更される。したがって、プレイヤの納得感を高め、ペイアウト率の制御の介入をプレイヤが認識してゲームの興趣が削がれるおそれを低減することが可能である。
【0054】
上述したゲームシステム1において、報酬量の上限値は、プレイヤIDと対応付けて保存されることにより、同一のプレイヤが前回の上限値を引き継いで次回のゲームをプレイすることができる。図14はそのようにプレイヤIDと対応付けて上限値を保存するためにゲーム機2の制御装置20が実行する上限値保存処理の手順の一例を示している。この処理は、一例として上限値管理部43が実行するものとしてもよい。例えば、上限値管理部43は、プレイヤがゲームを終了させる場合に図14の処理を開始し、まずプレイヤのプレイヤIDを判別するとともに、その判別されたプレイヤIDに基づいてプレイデータDPを判別し(ステップS60)、その後、判別したプレイデータDPに上限値データDUを保存する(ステップS61)。ゲームサーバ4が利用可能な場合には、上限値データDUが保存されたプレイデータDPがプレイヤIDと対応付けてゲームサーバ4に保存されてもよい。上限値データDUをゲーム機2の記憶装置21にプレイヤIDと対応付けて保存する場合には、同一ゲーム機2にてプレイヤがゲームを再開する場合、プレイヤIDを識別して対応するプレイデータDPを読み込めば、前回の上限値を再利用することが可能である。ゲームサーバ4上にプレイデータDPを保存すれば、異なるゲーム機2にてプレイヤがゲームを再開する場合でも前回の上限値を再利用することができる。
【0055】
なお、プレイヤIDに代えて、ゲーム機2の少なくとも一つの入力装置8を単位として、その単位ごとに上限値を管理してもよい。例えば、入力装置8を識別する入力装置識別情報の一例として、ステーション6ごとにユニークなステーションIDを設定し、そのステーションIDごとに上限値を増減させるとともに、ゲームの終了時にはその時点での上限値データDUをステーションIDと対応付けて保存し、次に同一ステーション6にてプレイするプレイヤが上限値データDUを引き継ぐようにしてもよい。その場合、上限値管理部43は、図14の処理に代えて図15の処理を実行すればよい。すなわち、図15の処理において、上限値管理部43は、プレイヤがゲームを終了させる場合に図15の処理を開始し、まずプレイヤのステーション6のステーションIDを判別し(ステップS60A)、その後、判別したステーションIDと対応付けて記憶装置21に上限値データDUを保存する(ステップS61A)。この場合、次に同一ステーション6にてプレイが開始される際、記憶装置21からステーションIDに対応する上限値データDUを読み出し、当該上限値データDUをそのステーション6でのゲームのプレイに利用すれば、上限値を引き継ぐことができる。
【0056】
上限値をプレイヤIDと対応付けて管理する場合、あるいはステーションIDと対応付けて管理する場合のいずれにおいても、上限値は一人のプレイヤと対応付けて設定される。しかしながら、上限値は二人以上のプレイヤに対して共通して設定されてもよい。例えば、複数人のプレイヤを含んだグループを設定し、グループを単位として共通の上限値が設定されてもよい。あるいは、一台のゲーム機2の複数のステーション6を単位として共通の上限値が設定されてもよい。さらに、複数台のゲーム機2を単位として共通の上限値が設定されてもよい。
【0057】
以上の形態においては、ゲーム操作受付部30が図10のステップS11及びS12の処理を実行することによりゲーム操作受付手段の一例として機能し、ゲーム制御部32が図10のステップS15の処理を実行することによりゲーム制御手段の一例として機能し、報酬量決定部33が図10のステップS13、S14、S17の処理を実行することにより報酬量決定手段の一例として機能し、報酬付与部34が図10のステップS18の処理を実行することにより報酬付与手段の一例として機能する。また、抽選部41が図11の処理を実行することにより抽選手段の一例として機能し、報酬量調整部42が図12のステップS41~S45の処理、及び図14又は図15の処理を実行することにより報酬量調整手段の一例として機能する。さらに、報酬演出指示部36が図13の処理を実行することにより、報酬演出制御手段の一例として機能する。
【0058】
本発明は上述した形態に限定されず、適宜の変形又は変更が施された形態にて実施されてよい。例えば、上記の形態では、プレイヤが遊技価値を消費するごとに抽選条件が成立したものとして上限値の加算量を抽選しているが、抽選条件は適宜に変更されてよい。例えば、プレイヤの遊技価値の消費量が所定量に達した場合に成立し、あるいは遊技価値の消費回数が所定数に達した場合に成立するといったように、遊技価値の消費量又は消費回数と関連付けて抽選条件が設定されてもよい。この場合の所定量は一回のゲーム操作に対する消費量よりも大きく設定されてよい。報酬の払出量が一定値に達した場合に成立するといったように報酬量と関連付けて抽選条件が設定されてもよい。あるいは、所定のゲーム結果が得られた場合、例えば図2のゲームにおいて少なくとも一体の敵キャラクタ112を倒した場合に抽選条件が成立するといったように、抽選条件がゲーム結果と関連付けて設定されてもよい。あるいは、プレイヤのゲームのプレイ回数、プレイ時間等が所定の基準値に達した場合に抽選条件が成立するように抽選条件が設定されてもよい。さらに、抽選条件はゲームと直接的に関連付けて設定される例に限らない。例えば、所定時刻、所定曜日、毎月の所定日に抽選条件が成立するといったように、時刻や日付と関連付けて抽選条件が設定されてもよい。
【0059】
上記の形態では、プレイヤが一回のゲーム操作を行うごとに、その操作に対応する量の遊技価値を消費するものとしたが、ゲーム操作と遊技価値の消費との対応関係は適宜に設定されてよい。例えば、一回の遊技価値の消費により、複数回のゲーム操作が受け付けられるようにしてもよい。一回の遊技価値の消費により、所定時間内に回数を限定せずにゲーム操作が受け付けられるようにしてもよい。上記の形態では、ゲーム操作として、ボタン10又は11を操作して攻撃アイテム116を配置する操作を例に挙げたが、遊技価値の消費と引き換えに受け付けられるゲーム操作は複数種類設定されてもよい。
【0060】
上記の形態では、オッズテーブルODn、ODsの抽選確率及び加算量が予め設定されており、その見直しは例えばゲーム機2の運営主体が適宜に行えばよい。ただし、ゲーム機2の稼動中にペイアウト率を監視し、ペイアウト率が所定範囲の上限又は下限に接近し、あるいは超えた場合等にオッズテーブルODn、Odsの抽選確率や加算量をペイアウト率が所定範囲に収束するように変化させる、といったごとく、オッズテーブルODn、ODsをペイアウト率の変動に応じて動的に変化させる制御が追加されてもよい。
【0061】
上記の形態において、ゲームシステム1は、複数人のプレイヤが一台のゲーム機2で同時並行的に同一ゲームをプレイできるように構成されているが、本発明はそのような形態に限定されない。例えば、一台のゲーム機2は少なくとも一つの入力装置8を備えていれば足りる。その場合でも、複数人のプレイヤが互いに異なる時間にゲームをプレイすることが可能であり、所定期間内におけるプレイヤの消費量の合計値に対する報酬量の合計値の比としてのペイアウト率が所定の範囲に維持されるように本発明が適用されてよい。また、ゲームシステムは、アーケードゲーム機のようにそれ単独でペイアウト率を求め得るゲーム機を利用する形態に限られない。例えば、図16に示すように、ユーザが個人的に使用するスマートフォン等のユーザ端末装置2Aとゲームサーバ4とがネットワーク3を介して接続され、ゲームサーバ4の制御下において、ユーザ端末装置2A上で各ユーザにゲームをプレイさせるタイプのゲームシステムにも本発明は適用可能である。例えば、オンラインカジノゲームといった形態でも、本発明を適用することにより、プレイヤのスキルを報酬量に反映しつつペイアウト率を適切な範囲に制御することができる。なお、ユーザ端末装置2Aとしては、据置型又はブック型のパーソナルコンピュータ、タブレット端末、携帯型ゲーム機又は据置型のゲーム機(ゲームコンソール)といった各種の端末装置が利用可能である。
【0062】
上記の形態では、図10以下の各処理をゲーム機2のコンピュータである制御装置20が実行するものとしたが、それらの処理の少なくとも一部をゲームサーバ4等のコンピュータが実行してもよい。さらに、ネットワーク3を介して接続された少なくとも一台のゲーム機2をゲームサーバ4として機能させ、当該ゲーム機2が他のゲーム機2に関する処理を実行するものとしてもよい。ゲームサーバ4が各種の処理を実行する場合、ゲームサーバ4上にゲームプログラムPGを実行する仮想ゲーム機を構築し、ゲーム機2はその仮想ゲーム機に対する遠隔入出力装置として機能させてもよい。本発明のゲームシステムにて実行されるゲームは、図2に例示したようなゲームに限定されず、遊技価値の消費と引き換えにゲーム操作を受け付け、受け付けられたゲーム操作に応じてゲーム結果を演算し、演算されたゲーム結果に基づいてプレイヤの報酬量を決定する要素を含む限り、射撃ゲーム、格闘ゲーム、捕獲ゲームといった各種のゲームが実行されてよい。
【0063】
上述した実施の形態及び変形例のそれぞれから導き出される本発明の各種の態様を以下に記載する。なお、以下の説明では、本発明の各態様の理解を容易にするために添付図面に図示された対応する部材を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0064】
本発明の一態様に係るゲームシステム(1)は、所定の遊技価値の消費と引き換えにプレイヤのゲーム操作を受け付けるゲーム操作受付手段(30、S11、S12)と、受け付けられたゲーム操作に応じてゲーム結果を演算するゲーム制御手段(32、S15)と、演算されたゲーム結果に基づいて、前記プレイヤに付与されるべき報酬量を決定する報酬量決定手段(33、S13、S14、S17)と、決定された量の報酬を前記プレイヤに付与する報酬付与手段(34、S18)と、を具備し、前記報酬量決定手段は、所定の抽選条件が成立した場合に所定の抽選を実行する抽選手段(41、S30~S34)と、前記ゲーム結果と前記プレイヤに付与される報酬量との対応関係に変化が生じるように、前記ゲーム結果に基づいて決定されるべき報酬量を前記抽選の結果に応じて調整する報酬量調整手段(42、S41~S45)とをさらに備えたものである。
【0065】
本発明の一態様に係るゲームシステム用のコンピュータプログラム(PG)は、ゲームシステムに含まれるコンピュータ(20)を、所定の遊技価値の消費と引き換えにプレイヤのゲーム操作を受け付けるゲーム操作受付手段(30、S11、S12)、受け付けられたゲーム操作に応じてゲーム結果を演算するゲーム制御手段(32、S15)、演算されたゲーム結果に基づいて、前記プレイヤに付与されるべき報酬量を決定する報酬量決定手段(33、S13、S14、S17)、及び決定された量の報酬を前記プレイヤに付与する報酬付与手段(34、S18)として機能させ、前記報酬量決定手段が、所定の抽選条件が成立した場合に所定の抽選を実行する抽選手段(41、S30~S34)、及び前記ゲーム結果と前記プレイヤに付与される報酬量との対応関係に変化が生じるように、前記ゲーム結果に基づいて決定されるべき報酬量を前記抽選の結果に応じて調整する報酬量調整手段(42、S41~S45)としてさらに機能するように構成されたものである。
【0066】
なお、本発明の一態様に係るコンピュータプログラムは、記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよい。この記憶媒体を用いれば、例えばコンピュータに本発明に係るコンピュータプログラムをインストールして実行することにより、そのコンピュータを利用して本発明のゲームシステムを実現することができる。コンピュータプログラムを記憶した記憶媒体は、CDROM等の非一過性の記憶媒体であってもよい。
【0067】
本発明の他の態様に係るゲームシステム(1)は、プレイヤのゲーム操作を検出する入力装置(8)と、所定のコンピュータプログラム(PG)を記憶する記憶装置(21)と、前記入力装置及び前記記憶装置と接続され、前記記憶装置のコンピュータプログラムに基づいて所定の処理を実行するプロセッサ(一例として制御装置20の一部)とを含むゲームシステム(1)であって、前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムに基づいて、所定の遊技価値の消費と引き換えに前記入力装置を介したプレイヤのゲーム操作を受け付けし(S11、S12)、受け付けられたゲーム操作に応じてゲーム結果を演算し(S15)、演算されたゲーム結果に基づいて、前記プレイヤに付与されるべき報酬量を決定し(S13、S14、S17)、決定された量の報酬を前記プレイヤに付与する(S18)とともに、前記報酬量の決定においては、所定の抽選条件が成立した場合に所定の抽選を実行し(S30~S34)、前記ゲーム結果と前記プレイヤに付与されるべき報酬量との対応関係に変化が生じるように、前記ゲーム結果に基づいて決定されるべき報酬量を前記抽選の結果に応じて調整する(S41~S45)ものである。
【0068】
上記態様によれば、プレイヤのゲーム操作に応じて演算されるゲーム結果に基づいて報酬量が決定されることによりプレイヤのゲームにおけるスキルが報酬量に反映される。一方、報酬量が抽選結果に基づいて調整されるため、抽選の確率や期待値を適宜に調整することにより、ゲーム結果と報酬量との対応関係をペイアウト率の制御の都合に応じて適宜に変化させることができる。それにより、プレイヤのゲーム操作に応じて報酬を付与する要素を含んだゲームに対して、ペイアウト率の調整を適切に取り込むことが可能である。
【0069】
上記態様において、前記報酬量調整手段は、前記プレイヤに付与されるべき報酬量の上限値を前記抽選の結果に基づいて決定し(S14)、前記ゲーム結果に基づいて決定されるべき報酬量が前記上限値を超えないように前記報酬量を調整する(S17、S41~S45)ものとしてもよい。この形態によれば、上限値を超えない限りは、ゲーム結果に応じた量の報酬がプレイヤに付与されるので、プレイヤのゲーム操作に応じたゲーム結果に従って報酬が付与されるという対応関係を適度に維持することができる。一方、上限値を超えないように報酬量が調整され、しかもその上限値は抽選の結果に基づいて定められるので、過剰な報酬の付与を上限値によって規制してペイアウト率を適切に制御することができる。
【0070】
上記態様において、前記抽選手段は、前記抽選条件が成立するごとに前記抽選を繰り返し実行可能であり、前記報酬量調整手段は、一回の抽選によって前記上限値が決定された後、次回又はそれ以降の抽選にて新たな上限値が決定されるまでの間、前記上限値を前記報酬付与手段が付与した報酬量に応じて減算する(S45)ものとしてもよい。これによれば、報酬の付与に応じて上限値が漸次減少する一方、抽選の繰り返しによって上限値が増加する機会がプレイヤに与えられる。そのため、抽選が繰り返されるようにプレイを継続する動機付けをプレイヤに与えることができる。
【0071】
上記態様において、前記報酬量調整手段は、所定のプレイヤ識別情報に基づいてプレイヤを識別し(S60)、かつ前記上限値を前記プレイヤ識別情報と関連付けて所定の記憶手段(21)に記憶させる(S61)ものとしてもよい。この形態によれば、プレイヤの識別情報と対応付けて上限値が保持されるので、プレイヤに対して設定された上限値を同一プレイヤに対して継続的に適用することができる。例えば、前回のプレイで設定された上限値を同一プレイヤの次回のプレイでも継続して適用して、プレイヤに前回の続きからゲームをプレイさせることができる。
【0072】
上記態様において、ゲームシステムは、前記プレイヤの前記ゲーム操作を検出する検出部(8a)をそれぞれ有する複数の入力装置(8)をさらに備え、前記報酬量調整手段は、所定の入力装置識別情報に基づいて前記入力装置を識別し(S60A)、かつ前記上限値を前記入力装置識別情報と関連付けて所定の記憶手段(21)に記憶させる(S61A)ものとしてもよい。この形態によれば、入力装置と対応付けて上限値が保持されるので、同一の入力装置を利用して異なるプレイヤが順次ゲームをプレイする場合、そのプレイヤ間で上限値を継続的に適用してゲームをプレイさせることができる。
【0073】
上記態様において、前記報酬の付与に応じた演出がプレイヤに提示されるように前記ゲームの演出を制御する報酬演出制御手段(36、S50~S53)をさらに備え、前記報酬演出制御手段は、一のゲーム結果に基づいて決定される報酬量が前記報酬量調整手段の調整によって変化した場合、当該調整結果に応じて前記報酬の付与に応じた演出の内容に変化を生じさせるものとしてもよい。この形態によれば、報酬量が調整された場合、それに合わせてプレイヤに提示する演出を変化させることにより、一のゲーム結果に対して報酬量が変化しても、その変化に対する納得感をプレイヤに与えることができる。それにより、ペイアウト率の制御の介入による作為性をプレイヤが意識してゲームの興趣が削がれるおそれを低減することができる。
【0074】
上記態様において、前記ゲーム制御手段は、所定の切替条件に従って前記ゲームを複数の状態の間で切り替えることが可能であり、前記抽選手段は、前記上限値に関する期待値が前記状態に応じて変化するように、前記抽選の選択肢と選択肢ごとの抽選確率との対応関係を前記状態に応じて変化させて前記抽選を実行する(S30~S33)ものとしてもよい。これによれば、ゲームの状態に応じて上限値に関する期待値を変化させることにより、例えば多くの報酬を獲得し得る状態では上限値の期待値を高めてより多量の報酬の獲得を可能とするといったように、ゲームの状態に応じて上限値を適切に制御することができる。
【0075】
上記態様において、前記抽選条件が、前記遊技価値の消費を成立条件の少なくとも一つとして含むように設定されてもよい。これによれば、遊技価値の消費と引き換えに抽選が行われて報酬量の上限値が設定されるので、遊技価値を消費する動機付けをプレイヤに与えることができる。報酬量を調整するための上限値を、遊技価値の消費と対応付けて設定することにより、上限値に関する抽選とペイアウト率とをより明確に関連付けることが可能である。
【0076】
上記態様において、前記抽選手段は、前記プレイヤによる前記遊技価値の消費量に対する前記プレイヤに付与された報酬量の比として特定されるペイアウト率が所定の範囲に維持されるように前記抽選を制御してもよい。これによれば、ペイアウト率が所定の範囲に維持されるように抽選が制御されることにより、プレイヤのゲーム操作に応じて報酬を付与する要素を含んだゲームに対して、ペイアウト率の調整をより一層適切に取り込むことが可能である。
【符号の説明】
【0077】
1 ゲームシステム
2 ゲーム機
2A ユーザ端末装置
4 ゲームサーバ
5 表示装置
6 ステーション
7 センター抽選機構
8 入力装置
8a 検出部
20 制御装置(コンピュータ)
21 記憶装置(記憶手段)
30 ゲーム操作受付部(ゲーム操作受付手段)
32 ゲーム制御部(ゲーム制御手段)
33 報酬量決定部(報酬量決定手段)
34 報酬付与部(報酬付与手段)
36 報酬演出指示部(報酬演出制御部)
41 抽選部(抽選手段)
42 報酬量調整部(報酬量調整手段)
100 ゲーム画面
110 ゲームフィールド
111A、111B、111C、111D プレイヤキャラクタ
112 敵キャラクタ
116 攻撃アイテム
116a 影響範囲
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16