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▶ 萬田 緑の特許一覧

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  • 特開-和装用小物入れ 図1
  • 特開-和装用小物入れ 図2
  • 特開-和装用小物入れ 図3
  • 特開-和装用小物入れ 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022097819
(43)【公開日】2022-07-01
(54)【発明の名称】和装用小物入れ
(51)【国際特許分類】
   A41F 19/00 20060101AFI20220624BHJP
【FI】
A41F19/00 108
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020210985
(22)【出願日】2020-12-21
(71)【出願人】
【識別番号】714009474
【氏名又は名称】萬田 緑
(72)【発明者】
【氏名】萬田 緑
(57)【要約】
【課題】大切な着物と帯に負担をかけず、美しい着物姿を損なうことなく、物の出し入れが容易な和装用小物入れを提供する。
【解決手段】和装用小物入れ1は、帯100の間において装着された時に、使用者の前面に配置され、帯100が延びる横方向に延び、上方に開口11が形成され、横方向の端部にポケット12を有する本体10を備える。また、前板110は、本体10の内部に入れてもよいし、和装用小物入れ1と別体にする場合には、最前面の帯100と、和装用小物入れ1との間に配置される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯の間において装着された時に、使用者の前面に配置される和装用小物入れであって、帯が延びる横方向に延び、上方に開口が形成され、横方向の端部にポケットを有する本体を備える和装用小物入れ。
【請求項2】
本体の上端側において、ポケットの開口位置に設けられ、本体の裏面から表面にわたって配置された補強部を備える請求項1に記載の和装用小物入れ。
【請求項3】
本体の上端側において、上方に突出する突出部を備える請求項1又は2に記載の和装用小物入れ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
帯の間において装着された時に、使用者の前面に配置される和装用小物入れに関するものである。
【背景技術】
【0002】
発明者は、帯により形成された二重太鼓又はお太鼓の内部に収容され、左右方向にファスナーが設けられた開口部を有し、筒状体に形成され内部に収容部を有する本体と、本体の背面に固定され、左右方向に延びる筒状体であり、帯締めが挿通される紐通し部とを備え、収容部の底部は開口部の下端であるファスナー止まりより下に配置され、ファスナーは開口部を開閉するための把持部を有し、把持部は本体の背面側に向けて配置されている和装用小物入れを提案した(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6347351号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1の和装用小物入れは、二重太鼓又はお太鼓に収容されるところ、ペン等の頻繁に使用する物は、取り出し易い前面側に収納したいという要望もある。そこで本発明は、大切な着物と帯に負担をかけず、美しい着物姿を損なうことなく、物の出し入れが容易な和装用小物入れを提供することを目的とする。
【0005】
帯の間において、装着されたときに、使用者の前面に配置される和装用小物入れであって、帯が延びる横方向に延び、上方に開口が形成され、横方向の端部にポケットを有する本体を備える和装用小物入れ。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明の和装用小物入れは、帯の間において装着された時に、使用者の前面に配置される和装用小物入れであって、帯が延びる横方向に延び、上方に開口が形成され、横方向の端部にポケットを有する本体を備えることを特徴とする。
(2)本体の上端側において、ポケットの開口位置に設けられ、本体の裏面から表面にわたって配置された補強部を備える(1)に記載の和装用小物入れ。
(3)本体の上端側において、上方に突出する突出部を備える(1)又は(2)に記載の和装用小物入れ。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、大切な着物と帯に負担をかけず、美しい着物姿を損なうことなく、物の出し入れが容易な和装用小物入れを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態に係る和装用小物入れを装着した状態を示す図である。
図2】本発明の実施形態に係る和装用小物入れを背面側から視た図である。
図3】本発明の実施形態に係る和装用小物入れを表面側から視た図である。
図4】本発明の実施形態に係る和装用小物入れの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態に係る和装用小物入れ1は、帯100の間において装着された時に、使用者の前面に配置され、帯100が延びる横方向に延び、上方に開口11が形成され、横方向の端部にポケット12を有する本体10を備える。また、本体10は前板110の内側(本体の裏面)に重ねて使用してもよいし、和装用小物入れ1と別体にする場合には、最前面の帯100と、和装用小物入れ1との間に配置される。(図1参照)
【0010】
また、和装用小物入れ1は、本体10の上端側において、ポケット12の開口11位置に設けられ、本体10の裏面から表面にわたって配置された補強部13を備える。
【0011】
また、和装用小物入れ1は、本体10の上端側において、上方に突出する突出部14を備える。
【0012】
本体10は、下が連結され、上が開放された少なくとも2枚の布状体で形成されている。ポケット12は、本体10の2枚の布状体が、例えば、略中央で、上下方向に縫い合わされることで、横方向の端部に2枚の布状体によって形成される。
【0013】
補強部13は、ポケット12に差し込まれた筆記用具のクリップを掛ける部分であり、本体10の生地が、筆記用具のクリップの付け外しによって、損傷するのを防止するものである。
【0014】
突出部14は、図4に示すように、先端側が帯100の前面側まで配置され、帯100の上端を覆う。そして、帯100を突出部14で覆った部分に、ネームプレートのクリップを取り付ける。これにより、ネームプレートのクリップで、帯100が損傷するのを防止できる。
【0015】
図2図4に示すように、ネームプレートの鰐口クリップや安全ピンで帯100を傷めないように、帯100の上端を覆う布の突出部14が付いているので必要な時に突出部14を出して帯100を覆い、その部分にネームプレートを取り付けることができ、不要な時はしまうことができるので、大切な着物と帯に負担をかけない。
【0016】
さらにボールペンなどの筆記具を挿すために補強部13を設けることで、突出部14が帯100の外にネームプレートを見せるように取り付けるのに対して、補強部13は帯100の内部に目立たないように筆記具を収納でき必要に応じて抜き差し取り出しやすい機能を有する。
【0017】
また、胸元の帯100の間に常備したい小物を入れるポケット12が設けられ、帯揚げのある中央部より左右の小物入れは携帯電話・スマートフォンの収納に優れ使いやすい。
携帯電話・スマートフォンを帯に挟むので、バイブレーションの駆動を感知でき素早く対応できる。
インカム等の通話機器も同様で、スマートフォン型やカード型の収容、また、スマートフォンの2台持ちにも左右の小物入れポケット12は対応でき多くを収容できる。
【0018】
本体10は表面側から裏面側まで、絹の帯地を使用しているので吸湿性、保湿性があり、蒸れを防ぐ効果がある。
本体10の表面側の本体表面10aの裏打材15は型崩れしにくく熱伝導が低い発泡ポリエチレンに通気用の孔16を設けることで暑がりの方にもお勧めできる。
本体表面10aの裏打材15は、ほとんどの家庭用ミシンで縫えるので、ポケット12の仕切りは好みのサイズに増やすことができる。

本体10の裏面側の本体裏面10bの裏打材15は、絹の夏帯に使用するドビー織りの帯芯でしっかりしていて、へたることなく、通気性がよく涼しく軽いものを使用している。
加えて、前板110に重ねて使用しても厚みを感じないので違和感がない。前板と和装用小物入れの一体化タイプも可能である。

【符号の説明】
【0019】
1 和装用小物入れ
10 本体
10a 本体表面
10b 本体裏面
12 ポケット
13 補強部
14 突出部
15 裏打材
16 孔
100 帯
110 前板
図1
図2
図3
図4