(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022097878
(43)【公開日】2022-07-01
(54)【発明の名称】情報処理システム、制御装置、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20120101AFI20220624BHJP
【FI】
G06Q30/06 332
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020211111
(22)【出願日】2020-12-21
(71)【出願人】
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝ライフスタイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100203297
【弁理士】
【氏名又は名称】橋口 明子
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100135301
【弁理士】
【氏名又は名称】梶井 良訓
(72)【発明者】
【氏名】小林 大謹
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 浩太
(72)【発明者】
【氏名】田原 麻美
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB63
5L049BB72
(57)【要約】
【課題】購入予定の食材の情報における食材の報知順を状況に応じて適切に変更することができる情報処理システムを提供することである。
【解決手段】実施形態の情報処理システムは、表示制御部を持つ。前記表示制御部は、ユーザが購入する予定である複数の食材について、表示の順番を制御する表示制御部であって、前記食材の購入予定先の店舗において前記複数の食材のうち在庫がない食材を、前記複数の食材のうち在庫がある食材よりも後方に表示させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが購入する予定である複数の食材について、表示の順番を制御する表示制御部であって、前記食材の購入予定先の店舗において前記複数の食材のうち在庫がない食材を、前記複数の食材のうち在庫がある食材よりも後方に表示させる表示制御部、
を備える情報処理システム。
【請求項2】
前記表示制御部は、
前記複数の食材に冷凍食品が含まれる場合、前記在庫がない食材よりも前方で、かつ前記複数の食材のうち前記冷凍食品を除いた食品よりも後方に、前記冷凍食品を表示させる、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記表示制御部は、
前記複数の食材のうち、前記店舗における複数の売り場のうち前記ユーザが最も近くに位置する売り場に陳列されている食材を、前記複数の売り場のうち他の売り場に陳列されている食材よりも前方に表示させる、
請求項1または請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記表示制御部は、
前記ユーザの前記店舗における位置に基づいて、前記表示の順番を変更する、
請求項1から請求項3の何れか一項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記複数の食材のうち、前記ユーザが購入した食材に関連する情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記情報に基づいて、前記ユーザが購入した食材の在庫を管理する管理部と、
を備える請求項1から請求項4の何れか一項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記ユーザの購入履歴でありかつ前記ユーザが購入した食材に関連する情報を含む購入履歴に関連する情報を管理する管理部、
を備え、
前記取得部は、
前記購入履歴に関連する情報を管理する管理部から前記ユーザが購入した食材に関連する情報を取得する、
請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
ユーザが購入する予定である複数の食材について、表示の順番を制御する表示制御部であって、前記食材の購入予定先の店舗において前記複数の食材のうち在庫がない食材を、前記複数の食材のうち在庫がある食材よりも後方に表示させる表示制御部、
を備える制御装置。
【請求項8】
ユーザが購入する予定である複数の食材について、表示の順番を制御することを実行させるプログラムであって、
前記食材の購入予定先の店舗において前記複数の食材のうち在庫がない食材を、前記複数の食材のうち在庫がある食材よりも後方に表示させること、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理システム、制御装置、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
食材を購入する場合、買い忘れを防止するなどの目的で、買い物リストなどの購入予定の食材の情報を利用する場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-087055号公報
【特許文献2】特開2005-172743号公報
【特許文献3】国際公開第2019/116620号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、購入予定の食材の情報における食材の報知順を状況に応じて適切に変更することができる情報処理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の情報処理システムは、表示制御部を持つ。前記表示制御部は、ユーザが購入する予定である複数の食材について、表示の順番を制御する表示制御部であって、前記食材の購入予定先の店舗において前記複数の食材のうち在庫がない食材を、前記複数の食材のうち在庫がある食材よりも後方に表示させる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】一実施形態の情報処理システムの構成の一例を示す図。
【
図4】一実施形態における購入履歴の一例を示す図。
【
図6】一実施形態における在庫リストの一例を示す図。
【
図8】一実施形態の買い物リストの一例を示す第1の図。
【
図9】一実施形態の買い物リストの一例を示す第2の図。
【
図10】一実施形態の買い物リストの一例を示す第3の図。
【
図11】一実施形態の情報処理システムの処理フローの一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態の情報処理システム、制御装置、およびプログラムを、図面を参照して説明する。以下の説明では、同一または類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それら構成の重複する説明は省略する場合がある。「XXに基づく」とは、「少なくともXXに基づく」ことを意味し、XXに加えて別の要素に基づく場合も含み得る。「XXに基づく」とは、XXを直接に用いる場合に限定されず、XXに対して演算や加工が行われたものに基づく場合も含み得る。「XXまたはYY」とは、XXとYYのうちいずれか一方の場合に限定されず、XXとYYの両方の場合も含み得る。これは選択的要素が3つ以上の場合も同様である。「XX」および「YY」は、任意の要素(例えば任意の情報)である。
【0008】
<実施形態>
(情報処理システムの全体構成)
図1は、一実施形態の情報処理システム1の全体構成の一例を示す図である。情報処理システム1は、例えば、サーバ10、サーバ20、サーバ30、情報端末40を備える。情報処理システム1は、ユーザが購入する予定である複数の食材の表示の順番を制御し、食材の購入予定先の店舗において、それら複数の食材のうち在庫がない食材を、それら複数の食材のうち在庫がある食材よりも後方に表示させるシステムである。情報処理システム1は、専用アプリケーションプログラムによって実現される。具体的には、サーバ10、サーバ20、サーバ30、情報端末40のそれぞれには、情報端末40に買い物予定の内容を示す情報を表示させ、ユーザが購入した食材を管理するための専用アプリケーションプログラムがインストールされる。なお、買い物予定の内容を示す情報とは、例えば、買い物リストである。買い物リストとは、ユーザが購入予定の食材を買い忘れないように、食材を購入する時に参照することが可能なリストである。このインストールにより、サーバ10、サーバ20、および情報端末40のそれぞれは、識別情報(例えば、ユーザID(Identification)やパスワードなどを含むアカウント情報)を用いてセキュリティが確保された状態でネットワークNWを介して互いに通信可能となる。ネットワークNWは、例えば、インターネット、セルラー網、Wi-Fi(登録商標)網、LPWA(Low Power Wide Area)、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、またはその他の公衆回線や専用回線などを状況に応じて利用すればよい。なお、以下の説明において単に通信を行うと説明する場合であっても、実際には、サーバ10、サーバ20、サーバ30、情報端末40のそれぞれは、専用アプリケーションプログラムに従い、通信モジュールを介して互いに通信している。
【0009】
(サーバ10の構成)
サーバ10は、ユーザ食材の購入予定先の店舗で販売する食材を管理するサーバである。
図2は、一実施形態のサーバ10の構成の一例を示すブロック図である。サーバ10は、
図2に示すように、通信モジュール101、制御装置102、記憶部103を備える。
【0010】
通信モジュール101は、例えば、高周波回路およびアンテナを備える。通信モジュール101は、ネットワークNWを介して、サーバ20、サーバ30および情報端末40と通信を行う。
【0011】
制御装置102は、制御部102a、受付部102b、取得部102c、管理部102d、変更部102eを備える。制御部102a、受付部102b、取得部102c、管理部102d、変更部102eのそれぞれは、例えば、サーバ10に搭載されたCPUのようなハードウェアプロセッサがプログラム(例えば、上述の専用アプリケーションプログラムを含むソフトウェア)を実行することにより実現される。ただし、それらの全部または一部は、ASIC、PLD、またはFPGAなどのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。制御部102aは、サーバ10を制御する。
【0012】
受付部102bは、仕入れた食材の種類と数量とを受け付ける。受付部102bは、例えば、食材を仕入れた場合に店舗の店員が、タッチパネルの機能を有するディスプレイやキーボードなどに対して入力する食材の種類と数量とを受け付ける。取得部102cは、ユーザの購入に関連する情報(日時と、その日時にユーザが購入した各食材の種類と、各食材の購入量とを含む情報)を店舗のレジスターから取得する。
【0013】
管理部102dは、受付部102bが受け付けた食材の種類と数量とを、受付部102bが受け付けた日時と関連付けて記憶部103に記録する。管理部102dは、受付部102bから入力された各種類の食材について、受付部102bから入力された数量の総数量から、店舗で購入された総数量を減算することにより各食材の在庫量を特定する。そして、管理部102dは、特定した在庫量を示す情報を記憶部103に記録する。このように記録された情報が店舗における在庫量を示す情報である。
【0014】
変更部102eは、サーバ10と情報端末40とが通信を開始すると、後述する情報端末40の生成部402cが生成した情報端末40のディスプレイに表示させる買い物予定の内容を示す情報(例えば、買い物リスト)を受信する。そして、変更部102eは、受信した情報に含まれる各食材の数量に相当する在庫が店舗にあるか否かを判定する。具体的には、変更部102eは、受信した情報から各食材の数量を特定する。そして、変更部102eは、記憶部103に記録されている店舗における在庫量を示す情報を参照して、特定した各食材の数量の在庫が店舗にあるか否かを判定する。
【0015】
変更部102eは、特定した各食材の数量の在庫が店舗にあると判定した場合、生成部402cが生成した情報端末40のディスプレイに表示させる買い物予定の内容を示す情報における各食材に「在庫あり」の情報を付与する。このとき、変更部102eは、表示の順番を変更させる情報の変更は行わない。そして、変更部102eは、変更後の情報を情報端末40に送信する。また、変更部102eは、特定した各食材の数量の在庫が店舗にないと判定した食材が存在する場合、生成部402cが生成した情報端末40のディスプレイに表示させる買い物予定の内容を示す情報におけるその在庫が店舗にないと判定した食材に「在庫なし」の情報を付与するとともに、在庫が店舗あると判定した食材よりも後方(すなわち、情報端末40のディスプレイの下方)に表示させるように情報を変更する。そして、変更部102eは、変更後の情報を情報端末40に送信する。こうすることにより、ユーザが購入予定の食材の在庫が店舗にある場合、情報端末40は、変更後の情報を用いて、各食材について在庫があることを表示することができる。また、ユーザが購入予定の食材のうちのいずれかの在庫が店舗にない場合、情報端末40は、変更後の情報を用いて、その在庫が店舗にない食材について在庫がないことを表示することができるとともに、後方に表示させることで、在庫がない食材をその店舗内でユーザが探すことを回避させることができる。
【0016】
つまり、変更部102eは、ユーザが購入する予定である複数の食材の表示の順番を制御する表示制御部の一例であって、変更部102eは、食材の購入予定先の店舗において複数の食材のうち在庫がない食材を、複数の食材のうち在庫がある食材よりも後方に表示させる。
【0017】
なお、変更部102eは、生成部402cが生成した情報端末40のディスプレイに表示させる買い物予定の内容を示す情報における複数の食材に冷凍食品が含まれる場合、在庫がない食材よりも前方で、かつ複数の食材のうち冷凍食品を除いた食品よりも後方に、冷凍食品を表示させる情報に変更するものであってもよい。なお、購入した食材が冷凍食品であるか否かを、例えば、各食材の食材名に予め食材の種類を示す食材分類(例えば、肉類、野菜、冷凍食品など)を関連付けておき、変更部102eは、買い物予定の内容を示す情報における食材の中に食材分類が冷凍食品である食材があるか否かを判定することで、冷凍食品の食材を特定すればよい。なお、情報端末40のディスプレイに表示される順番が、例えば、上から下へ順番に並べる場合には、上が前方であり、下が後方である。また、左から右へ順番に並べる場合には、左が前方であり、右が後方である。さらに、右から左へ順番に並べる場合には、右が前方であり、左が後方である。例えば、これらの順番は、専用アプリケーションプログラムにより、ユーザが好みに合わせて設定できるものであってもよい。
【0018】
また、変更部102eは、ユーザの店舗における位置に基づいて、ユーザが購入する予定である複数の食材の表示の順番を変更する情報に変更するものであってもよい。例えば、変更部102eは、ユーザが購入する予定である複数の食材のうち、店舗における複数の売り場のうちユーザが最も近くに位置する売り場に陳列されている食材を、複数の売り場のうち他の売り場に陳列されている食材よりも前方に表示させる情報に変更するものであってもよい。なお、店舗における複数の売り場のうちユーザが最も近くに位置する売り場の特定は、例えば、情報端末40と近距離通信可能な装置(例えば、Bluetooth(登録商標)の技術を用いて通信可能な装置)を店舗における複数の売り場それぞれに配置する。そして、情報端末40を携帯するユーザが移動中に通信接続された近距離通信可能な装置は、情報端末40の識別情報を取得し、その情報端末40の識別情報と共に自装置の識別情報をサーバ10に送信する。そして、変更部102eは、近距離通信可能な装置からその近距離通信可能な装置の識別情報と情報端末40の識別情報とを受信する度に、近距離通信可能な装置の識別情報と予め関連付けられている売り場を特定すればよい。また、店舗における複数の売り場のうちユーザが最も近くに位置する売り場の特定は、例えば、専用アプリケーションプログラムにより、情報端末40に複数の売り場が表示され、それらの売り場の中からユーザが選択することによって実現されるものであってもよい。
【0019】
(サーバ20の構成)
サーバ20は、例えば、店舗のレジスターと通信し、ユーザが購入した食材の情報を取得することにより、ユーザが実際に購入した食材の購入履歴を管理するサーバである。サーバ20は、複数の店舗に共通のサーバである。
図3は、一実施形態のサーバ20の構成の一例を示すブロック図である。サーバ20は、
図3に示すように、通信モジュール201、制御装置202、記憶部203を備える。
【0020】
通信モジュール201は、例えば、高周波回路およびアンテナを備える。通信モジュール201は、ネットワークNWを介して、サーバ10、サーバ30、および情報端末40と通信を行う。
【0021】
制御装置202は、制御部202a、取得部202b、管理部202cを備える。制御部202a、取得部202b、管理部202cのそれぞれは、例えば、サーバ20に搭載されたCPUのようなハードウェアプロセッサがプログラム(例えば、上述の専用アプリケーションプログラムを含むソフトウェア)を実行することにより実現される。ただし、それらの全部または一部は、ASIC、PLD、またはFPGAなどのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。制御部202aは、サーバ20を制御する。
【0022】
取得部202bは、ネットワークNWを介して、店舗のレジスターからユーザの購入に関連する情報を取得する。ユーザの購入に関連する情報には、日時を示す情報に関連付けられた、食材の種類を示す情報と、各種類の食材の購入量を示す情報とが含まれる。なお、購入量には、重量、数量などが含まれる。
【0023】
管理部202cは、ユーザの購入履歴でありかつそのユーザが購入した食材に関連する情報を含む購入履歴に関連する情報を管理する。例えば、管理部202cは、取得部202bが取得したユーザの購入に関連する情報から、日時と、その日時にユーザが購入した各食材の種類と、各食材の購入量とを特定する。管理部202cは、特定した日時と、各食材の種類と、各食材の購入量とを関連付けて、記憶部203に記録する。このように記録された情報が購入履歴である。管理部202cは、ユーザが食材を購入し、取得部202bがレジスターからユーザの購入に関連する情報を取得する度に、そのユーザの購入に関連する情報から特定した日時と、各食材の種類と、各食材の購入量とを関連付けて、過去に記録した購入履歴に追加する。
図4は、購入履歴の一例を示す図である。購入履歴は、
図4に示すように、例えば、購入日ごとに、ユーザが購入した食材の食材名、食材分類、数量(単位付き)、賞味期限、および消費期限を関連付けた情報を含むリストである。
【0024】
(サーバ30の構成)
サーバ30は、ユーザが購入した食材の在庫を管理するサーバである。サーバ30は、冷蔵庫(不図示)を製造する会社が運営するサーバであり、冷蔵庫内で保存される食材や常温で保存される食材を管理する。
図5は、一実施形態のサーバ30の構成の一例を示すブロック図である。サーバ30は、
図5に示すように、通信モジュール301、制御装置302、記憶部303を備える。
【0025】
通信モジュール301は、例えば、高周波回路およびアンテナを備える。通信モジュール301は、ネットワークNWを介して、サーバ10、サーバ20、および情報端末40と通信を行う。
【0026】
制御装置302は、制御部302a、取得部302b、受付部302c、管理部302dを備える。制御部302a、取得部302b、受付部302c、管理部302dのそれぞれは、例えば、サーバ30に搭載されたCPUのようなハードウェアプロセッサがプログラム(例えば、上述の専用アプリケーションプログラムを含むソフトウェア)を実行することにより実現される。ただし、制御部302aの全部または一部は、ASIC、PLD、またはFPGAなどのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。制御部302aは、サーバ30を制御する。
【0027】
取得部302bは、ネットワークNWを介してサーバ20から、ユーザが購入した食材の購入履歴を示す情報(複数の食材のうち、ユーザが購入した食材に関連する情報の一例)を取得する。例えば、取得部302bは、購入履歴に関連する情報を管理するサーバ20の管理部202cからユーザが購入した食材に関連する情報を取得する。
【0028】
受付部302cは、ユーザが消費した食材の種類と数量とを受け付ける。受付部302cは、例えば、食材を消費した場合にユーザが、情報端末40のタッチパネルの機能を有するディスプレイなどに対して入力する食材の種類と数量とを受け付ける。
【0029】
管理部302dは、取得部302bが取得したユーザが購入した食材の購入履歴を示す情報に基づいて、ユーザが購入した食材の在庫を管理する。例えば、管理部302dは、取得部302bが取得したユーザの購入履歴を示す情報から、日時と、その日時にユーザが購入した各食材の種類と、各食材の購入量とを特定する。そして、管理部302dは、特定した各食材の購入量から、受付部302cが受け付けたユーザが消費した種類の食材の数量を減算することにより、ユーザが購入した食材の在庫量を特定する。管理部302dは、特定した食材の在庫量を記憶部303に記録する。このように記録された情報が、ユーザが購入した各食材の在庫である。
図6は、ユーザが購入した各食材の在庫を示す図である。ユーザが購入した各食材の在庫は、
図6に示すように、例えば、ユーザが購入した食材の食材名、食材の分類、購入日、賞味期限、消費期限、および数量(単位付き)を関連付けた情報を含むリストである。
【0030】
(情報端末40の構成)
情報端末40は、ユーザが購入する予定である複数の食材を含む買い物リストを表示する端末である。情報端末40は、ユーザが携帯可能な端末、例えば、スマートフォンである。
図7は、一実施形態の情報端末40の構成の一例を示すブロック図である。情報端末40は、
図7に示すように、通信モジュール401、制御装置402、記憶部403を備える。
【0031】
通信モジュール401は、例えば、高周波回路およびアンテナを備える。通信モジュール401は、ネットワークNWを介して、サーバ10、サーバ20、およびサーバ30と通信を行う。
【0032】
制御装置402は、制御部402a、受付部402b、生成部402c、表示処理部402dを備える。制御部402a、受付部402b、生成部402c、表示処理部402dのそれぞれは、例えば、情報端末40に搭載されたCPUのようなハードウェアプロセッサがプログラム(例えば、上述の専用アプリケーションプログラムを含むソフトウェア)を実行することにより実現される。ただし、それらの全部または一部は、ASIC、PLD、またはFPGAなどのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。制御部402aは、情報端末40を制御する。
【0033】
受付部402bは、ユーザが購入予定の食材の種類と数量とを示す情報を受け付ける。例えば、情報端末40のタッチパネルの機能を有するディスプレイなどに対して食材の種類と数量と入力する操作をユーザが行った場合、受付部402bは、その操作に応じて入力された食材の種類と数量とを受け付ける。
【0034】
生成部402cは、受付部402bが受け付けた食材の種類と数量とを関連付けた情報を情報端末40のディスプレイに表示させる買い物予定の内容を示す情報を生成する。食材の種類と数量とを関連付けた情報を情報端末40のディスプレイに表示させるその情報の例としては、食材の種類と数量とが関連付けられた買い物リストを情報端末40のディスプレイに表示される情報などが挙げられる。生成部402cによるこの情報の生成は、例えば、専用アプリケーションプログラムによって実現され、専用アプリケーションプログラムにより、情報端末40のディスプレイに表示される買い物リストの表示順が決定される。例えば、生成部402cは、受付部402bが受け付けた食材の種類と数量の順番に、買い物リストの前方(すなわち、情報端末40のディスプレイの上方)から順番に表示される情報を生成するものであってもよい。なお、生成部402cは、例えば、受付部402bが受け付けた食材の種類と数量の順番に、買い物リストの後方から順番に表示される情報や、食材の種類を示す名称を50音順に並べ、買い物リストの前方からまたは後方から順番に表示させる情報などを生成させるものであってもよい。
【0035】
また、生成部402cは、通信モジュール401を介して、生成した買い物予定の内容を示す情報をサーバ10に送信する。例えば、ユーザが店舗で買い物する場合に、生成部402cは、その店舗のサーバ10に生成した買い物予定の内容を示す情報を送信する。ユーザが店舗で買い物する場合の例としては、専用アプリケーションプログラム上で、ユーザが買い物する可能性のある店舗を予め登録しておき、ユーザが実際に買い物する時に登録した店舗の中から選択する操作を行った場合や、店舗の入口に情報端末40と近距離通信可能な装置を配置し、ユーザが実際に店舗の入口を通過する時に、その装置と情報端末40とが通信を開始した場合などが挙げられる。なお、店舗の入口に情報端末40と近距離通信可能な装置を配置せずに、上述した店舗における複数の売り場に配置される近距離通信可能な装置を用いるものであってもよい。
【0036】
表示処理部402dは、買い物予定の内容を示す情報を、情報端末40のディスプレイに表示させる。具体的には、表示処理部402dは、まず、生成部402eが生成した買い物予定の内容を示す情報を情報端末40のディスプレイに表示させる。その後、表示処理部402dは、通信モジュール401を介して、変更部102eによって変更された情報をサーバ10から受信する度に、買い物予定の内容を示す情報をサーバ10から受信した情報に更新する。そして、表示処理部402dは、更新後の買い物予定の内容を示す情報を、情報端末40のディスプレイに表示させる。
【0037】
図8は、情報端末40のディスプレイに表示させる買い物リストの一例を示す第1の図である。
図9は、情報端末40のディスプレイに表示させる買い物リストの一例を示す第2の図である。
図10は、情報端末40のディスプレイに表示させる買い物リストの一例を示す第3の図である。買い物リストは、
図8~
図10に示すように、例えば、ユーザが購入する予定の食材の食材名(
図8および
図9では名称と記載)、および数量(単位付き)を関連付けた情報と、それぞれの在庫の有無を示す情報とを含むリストである。なお、
図8は、店舗に在庫がない食材が在庫のある食材よりも後方(すなわち、ディスプレイの下方)に表示されるように、変更部102eにより情報が変更された場合の表示例を示している。また、
図9は、購入予定の食材に冷凍食品が含まれており、店舗に在庫がない食材よりも前方(すなわち、ディスプレイの上方)であり、在庫がある冷凍食品以外の食材よりも後方に冷凍食品が表示されるように、変更部102eにより情報が変更された場合の表示例を示している。また、
図10は、店舗における肉類の売り場にユーザが存在し、肉類の食材を他の食材よりも前方に表示させるように、変更部102eにより情報が変更された場合の表示例を示している。なお、
図10のように、店舗における売り場に応じて表示を変更する場合、ユーザが現在いる売り場を表示させるものであってもよい。
【0038】
(情報処理システムが行う処理)
次に、一実施形態の情報処理システム1が行う処理について説明する。
図11は、一実施形態の情報処理システム1の処理フローの一例を示す図である。ここでは、
図11に示す情報処理システム1が行う処理について説明する。なお、サーバ10、20、30、情報端末40のそれぞれには、専用アプリケーションプログラムを含むソフトウェアがインストールされているものとする。また、情報端末40では、生成部402cにより、情報端末40のディスプレイに表示させる買い物予定の内容を示す情報として、買い物リストが生成されているものとする。また、買い物リストにおける食材の表示の順番は、ユーザが受付部402bを介して入力した食材の順番であるものとする。また、受付部102bは、仕入れた食材の種類と数量とを受け付けており、管理部102dは、各食材の在庫量を特定しているものとする。
【0039】
表示処理部402dは、生成部402eが生成した買い物予定の内容を示す情報(この場合、買い物リスト)を、情報端末40のディスプレイに表示させる(ステップS1)。生成部402cは、通信モジュール401を介して、生成した買い物予定の内容を示す情報をサーバ10に送信する。例えば、ユーザが店舗で買い物する場合に、生成部402cは、その店舗のサーバ10に生成した買い物予定の内容を示す情報を送信する。
【0040】
変更部102eは、通信モジュール101を介して、買い物予定の内容を示す情報を受信する。変更部102eは、受信した情報に含まれる各食材の数量に相当する在庫が店舗にあるか否かを判定する(ステップS2)。変更部102eは、すべての食材について店舗に在庫があると判定した場合(ステップS2においてYES)、買い物予定の内容を示す情報における各食材に「在庫あり」の情報を付与する(ステップS3)。そして、変更部102eは、変更後の情報を情報端末40に送信する。
【0041】
また、変更部102eは、各食材について店舗に在庫がないものが存在すると判定した場合(ステップS2においてNO)、在庫がある食材に「在庫あり」の情報を付与し、在庫がない食材に「在庫なし」の情報を付与する(ステップS4)。そして、変更部102eは、変更後の情報を情報端末40に送信する。
【0042】
表示処理部402dは、サーバ10から通信モジュール401を介して変更後の情報を受信する。表示処理部402dは、受信した情報を情報端末40のディスプレイに表示させる(ステップS5)。
【0043】
なお、変更部102eは、ステップS2の処理と共に、生成部402cが生成した情報端末40のディスプレイに表示させる買い物予定の内容を示す情報における複数の食材に冷凍食品が含まれるか否かを判定するものであってもよい。そして、変更部102eは、冷凍食品が含まれると判定した場合、在庫がない食材よりも前方で、かつ複数の食材のうち冷凍食品を除いた食品よりも後方に、冷凍食品を表示させる情報にさらに変更するものであってもよい。
【0044】
ユーザが、情報端末40を携帯して店舗内を移動する。変更部102eは、ユーザの店舗における位置に基づいて、ユーザが購入する予定である複数の食材の表示の順番を変更する情報に変更する(ステップS6)。例えば、変更部102eは、ユーザが購入する予定である複数の食材のうち、店舗における複数の売り場のうちユーザが最も近くに位置する売り場に陳列されている食材を、複数の売り場のうち他の売り場に陳列されている食材よりも前方に表示させる情報に変更する。
【0045】
変更部102eは、変更後の情報を情報端末40に送信する。表示処理部402dは、サーバ10から通信モジュール401を介して変更後の情報を受信する。表示処理部402dは、受信した情報を情報端末40のディスプレイに表示させる(ステップS7)。
【0046】
なお、ステップS6とステップS7の処理は、ユーザが情報端末40を携帯して店舗内を移動し、ユーザが存在する売り場が変わる度に繰り返される。
【0047】
そして、店舗のレジスター(不図示)によりユーザの会計処理が行われる。この会計結果、すなわち、ユーザの購入に関連する情報は、レジスターからサーバ10およびサーバ20に送信される。取得部102cは、ユーザの購入に関連する情報(日時と、その日時にユーザが購入した各食材の種類と、各食材の購入量とを含む情報)を店舗のレジスターから受信(取得)する。
【0048】
管理部102dは、特定している各食材の総数量から、取得部102cが取得した店舗で購入された各食材の総数量を減算することにより各食材の在庫量を特定する(ステップS8)。そして、管理部102dは、特定した在庫量を示す情報を記憶部103に記録する。
【0049】
取得部202bは、ネットワークNWを介して、店舗のレジスターからユーザの購入に関連する情報を受信(取得)する。管理部202cは、ユーザの購入履歴でありかつそのユーザが購入した食材に関連する情報を含む購入履歴に関連する情報を管理する(ステップS9)。例えば、管理部202cは、取得部202bが取得したユーザの購入に関連する情報から、日時と、その日時にユーザが購入した各食材の種類と、各食材の購入量とを特定する。管理部202cは、特定した日時と、各食材の種類と、各食材の購入量とを関連付けて、記憶部203に記録する。管理部202cは、ユーザが食材を購入し、取得部202bがレジスターからユーザの購入に関連する情報を取得する度に、そのユーザの購入に関連する情報から特定した日時と、各食材の種類と、各食材の購入量とを関連付けて、過去に記録した購入履歴に追加する。そして、管理部202cは、この購入履歴を示す情報を、通信モジュール201を介してサーバ30に送信する。
【0050】
取得部302bは、ネットワークNWを介してサーバ20から、購入履歴を示す情報を取得する。また、受付部302cは、ユーザが消費した食材の種類と数量とを受け付ける。管理部302dは、取得部302bが取得した購入履歴を示す情報に基づいて、ユーザが購入した食材の在庫を管理する(ステップS10)。例えば、管理部302dは、取得部302bが取得したユーザの購入履歴を示す情報から、日時と、その日時にユーザが購入した各食材の種類と、各食材の購入量とを特定する。そして、管理部302dは、特定した各食材の購入量から、受付部302cが受け付けたユーザが消費した種類の食材の数量を減算することにより、ユーザが購入した食材の在庫量を特定する。管理部302dは、特定した食材の在庫量を記憶部303に記録する。
【0051】
(利点)
以上、一実施形態の情報処理システム1について説明した。情報処理システム1において、変更部102eは、ユーザが購入する予定である複数の食材の表示の順番を制御する。変更部102eは、食材の購入予定先の店舗において複数の食材のうち在庫がない食材を、複数の食材のうち在庫がある食材よりも後方に表示させる。こうすることで、情報処理システム1は、購入予定の食材の情報における食材の報知順を状況に応じて適切に変更することができる。
【0052】
<実施形態の変形例>
一実施形態の変形例の情報処理システム1では、サーバ10の制御装置102の機能の一部または全部の機能部が、サーバ20、サーバ30、または情報端末40のうちの一部または全部に備えられるものであってもよい。また、一実施形態の変形例の情報処理システム1では、サーバ20の制御装置202の機能の一部または全部の機能部が、サーバ10、サーバ30、または情報端末40のうちの一部または全部に備えられるものであってもよい。また、一実施形態の変形例の情報処理システム1では、サーバ30の制御装置302の機能の一部または全部の機能部が、サーバ10、サーバ20、または情報端末40のうちの一部または全部に備えられるものであってもよい。また、一実施形態の変形例の情報処理システム1では、情報端末40の制御装置402の機能の一部の機能部が、サーバ10、サーバ20、またはサーバ30のうちの一部または全部に備えられるものであってもよい。
【0053】
(利点)
以上、一実施形態の変形例の情報処理システム1について説明した。この情報処理システム1により、一実施形態の情報処理システム1と異なる構成のシステムであっても、一実施形態の情報処理システム1と同様に、購入予定の食材の情報における食材の報知順を状況に応じて適切に変更することができる。
【0054】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0055】
1…情報処理システム、10、20、30…サーバ、40…情報端末、101、201、301、401…通信モジュール、102、202、302、402…制御装置、102a、202a、302a、402a…制御部、102b、302c、402b…受付部、102c、202b、302b…取得部、102d、202c、302d…管理部、102e…変更部、402c…生成部、402d…表示処理部。