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特開2022-97971申請書類作成支援システム、申請書類作成支援方法および申請書類作成支援プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022097971
(43)【公開日】2022-07-01
(54)【発明の名称】申請書類作成支援システム、申請書類作成支援方法および申請書類作成支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20220624BHJP
   G06Q 50/06 20120101ALI20220624BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q50/06
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020211265
(22)【出願日】2020-12-21
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-10-06
(71)【出願人】
【識別番号】516140214
【氏名又は名称】booost technologies株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】青井 宏憲
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC06
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】ユーザが小売電気事業者として登録を受けるための申請書類の作成する際の、ユーザの負担と手間を軽減する。
【解決手段】サーバ装置1は、ユーザ端末2がユーザから受け付けた記載項目A1,A2,A5に対する記載情報を記憶部12の申請書類のフォーマットの記載箇所B1,B2,B5に入力することにより、ユーザの申請書類となる申請書類データを生成する申請書類データ生成部133を備える。申請書類のフォーマットには、複数の記載箇所B1が設けられている。ユーザ端末2はユーザから、フォーマットにおける、同一の内容を示す記載項目である第1記載項目A1に対する記載情報の入力を1度だけ受け付ける。申請書類データ生成部133は同一の内容を示す記載項目である第1記載項目A1について、複数の記載箇所B1に、第1記載項目A1に対してユーザ端末2から入力された記載情報を、共通に入力する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが小売電気事業者として登録を受けるための1または複数の申請書類の作成を支援する申請書類作成支援システムであって、
前記申請書類における、記載項目に対する記載情報の入力を前記ユーザから受け付けるユーザ端末と、
サーバ装置とを備え、
前記サーバ装置は、
前記申請書類のフォーマットが格納された記憶部と、
当該記憶部から前記申請書類のフォーマットを読み出して、前記ユーザ端末が前記ユーザから受け付けた、前記記載情報を当該フォーマットの対応する記載箇所に入力することにより、前記ユーザの前記申請書類となる申請書類データを生成する申請書類データ生成部と
を有し、
前記フォーマットには、同一の内容を示す前記記載項目である第1記載項目について、複数の対応する前記記載箇所が設けられており、
前記ユーザ端末は、前記ユーザから、前記第1記載項目に対する前記記載情報の入力を1度だけ受け付け、
前記申請書類データ生成部は、前記申請書類データを生成する場合、前記複数の対応する記載箇所に、前記第1記載項目に対して前記ユーザ端末から入力された前記記載情報を、共通に入力する、
申請書類作成支援システム。
【請求項2】
請求項1記載の申請書類作成支援システムにおいて、
前記記憶部は、前記ユーザ端末が前記ユーザから受け付けた前記記載情報を記憶し、
前記サーバ装置は、前記記憶部に記憶された前記記載情報に基づいて、前記ユーザの小売電気事業に関するデータである事業データを生成する事業データ生成部をさらに有する、申請書類作成支援システム。
【請求項3】
請求項1または2記載の申請書類作成支援システムにおいて、
前記ユーザ端末は、前記記載情報の入力を受け付けるための入力画面を表示する表示部を備え、
前記申請書類には、複数の前記記載項目が含まれ、
前記入力画面には、前記複数の記載項目が所定方向に並んで配置されており、前記複数の記載項目のそれぞれに対応するように、前記記載情報を入力するための複数の入力欄が設けられている、申請書類作成支援システム。
【請求項4】
ユーザが小売電気事業者として登録を受けるための1または複数の申請書類の作成を支援する申請書類作成支援方法であって、
ユーザ端末が、前記申請書類における、記載項目に対する記載情報の入力を前記ユーザから受け付け、
サーバ装置が、記憶部から前記申請書類のフォーマットを読み出して、前記ユーザ端末が前記ユーザから受け付けた前記記載情報を当該フォーマットの対応する記載箇所に入力することにより、前記ユーザの前記申請書類となる申請書類データを生成し、
前記ユーザ端末が、同一の内容を示す前記記載項目である第1記載項目について複数の対応する前記記載箇所が設けられている前記フォーマットにおける、当該第1記載項目に対する前記記載情報の入力を前記ユーザから1度だけ受け付け、
前記サーバ装置が、前記申請書類データの生成する場合、前記複数の対応する記載箇所に、前記第1記載項目に対して前記ユーザ端末から入力された前記記載情報を、共通に入力する、申請書類作成支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、申請書類作成支援システムおよび申請書類作成支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自治体に対する個人や企業の申請、届出などの手続きをオンラインで行う環境が整備されてきた。特許文献1には、行政に対して各種手続きをオンラインで行うためのシステムを効率的に構築する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003-6379号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、2016年4月から電力小売の全面自由化が行われており、小売電気事業に新たに参入する事業者が増加している。新たに小売電気事業に参入する者(ユーザ)は、事業を開始する際に、小売電気事業者として登録を受ける必要がある。ユーザが小売電気事業者として登録を受けるには、各種申請書類を作成し、行政庁(ここでは、経済産業大臣)に提出することとなる。
【0005】
しかし、この申請書類は、記載項目が非常に多く、また、記載箇所が分かりにくいことがあった。このため、申請書類の作成にあたり、ユーザの負担が大きかった。また、記載不備がある場合には、行政庁によって申請書類の補正指示が行われるため、ユーザは申請書類の補正指示に応じる必要が生じることがあり、ユーザの手間も大きかった。
【0006】
そこで、本発明は、ユーザが小売電気事業者として登録を受けるための申請書類を作成する際の、ユーザの負担と手間を軽減した申請書類作成支援システムおよび申請書類作成支援方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明の一実施形態に係る申請書類作成支援システムは、ユーザが小売電気事業者として登録を受けるための1または複数の申請書類の作成を支援する申請書類作成支援システムであって、前記申請書類における、記載項目に対する記載情報の入力を前記ユーザから受け付けるユーザ端末と、サーバ装置とを備え、前記サーバ装置は、前記申請書類のフォーマットが格納された記憶部と、当該記憶部から前記申請書類のフォーマットを読み出して、前記ユーザ端末が前記ユーザから受け付けた、前記記載情報を当該フォーマットの対応する記載箇所に入力することにより、前記ユーザの前記申請書類となる申請書類データを生成する申請書類データ生成部とを有し、前記フォーマットには、同一の内容を示す前記記載項目である第1記載項目について、複数の対応する前記記載箇所が設けられており、前記ユーザ端末は、前記ユーザから、前記第1記載項目に対する前記記載情報の入力を1度だけ受け付け、前記申請書類データ生成部は、前記申請書類データを生成する場合、前記複数の記載箇所に、前記第1記載項目に対して前記ユーザ端末から入力された前記記載情報を、共通に入力する。
【0008】
この発明の実施形態によると、ユーザ端末が、小売電気事業者として登録を受けるための申請書類における記載項目に対する記載情報の入力をユーザから受け付ける。そして、サーバ装置の申請書類データ生成部が、ユーザ端末がユーザから受け付けた記載情報を申請書類のフォーマットの記載箇所に入力することにより、ユーザの申請書類となる申請書類データを生成する。これにより、ユーザがユーザ端末に対して記載情報を入力することで、ユーザの申請書類となる申請書類データが自動的に生成される。また、ユーザ端末は、ユーザから、フォーマットにおける、同一の内容を示す記載項目である第1記載項目に対する記載情報の入力を1度だけ受け付ける。申請書類データ生成部は、申請書類データを生成する場合、フォーマットにおける、第1記載項目について設けられた複数の記載箇所に、第1記載項目に対してユーザ端末から入力された記載情報を共通に入力する。これにより、同一の記載項目に対する記載(記載情報)の不一致を防止することができる。したがって、ユーザが小売電気事業者として登録を受けるための申請書類を作成する際の、ユーザの負担と手間を軽減することができる。
【0009】
また、前記記憶部は、前記ユーザ端末が前記ユーザから受け付けた前記記載情報を記憶し、前記サーバ装置は、前記記憶部に記憶された前記記載情報に基づいて、前記ユーザの小売電気事業に関するデータである事業データを生成する事業データ生成部をさらに有する、としてもよい。
【0010】
この発明の実施形態によると、記憶部には、ユーザ端末がユーザから受け付けた記載情報が記憶される。また、事業データ生成部は、記憶部に記憶された記載情報に基づいて、ユーザの小売電気事業に関するデータを生成する。事業データ生成部に、例えば、申請書類提出後に行われる小売電気事業者としての事業報告や電力調達の詳細報告に関するデータを事業データとして生成する機能を備えることにより、記載情報を、申請書類の作成以外の、ユーザの小売電気事業に関するデータを生成するために用いることができるこれにより、本申請書類作成支援システムの機能を拡張しやすくなる。
【0011】
また、前記ユーザ端末は、前記記載情報を受け付けるための入力画面を表示する表示部を備え、前記申請書類には、複数の前記記載項目が含まれ、前記入力画面には、前記複数の記載項目が所定方向に並んで配置されており、前記複数の記載項目のそれぞれに対応するように、前記記載情報を入力するための複数の入力欄が設けられている、としてもよい。
【0012】
この発明の実施形態によると、記載項目と入力欄とが規則的に並ぶため、ユーザが記載項目や入力欄を認識しやすくなる。これにより、ユーザが小売電気事業者として登録を受けるための申請書類を作成する際の、ユーザの負担と手間を軽減することができる。
【0013】
また、本発明の他の実施形態に係る申請書類作成支援方法は、ユーザが小売電気事業者として登録を受けるための1または複数の申請書類の作成を支援する申請書類作成支援方法であって、ユーザ端末が、前記申請書類における、記載項目に対する記載情報の入力を前記ユーザから受け付け、サーバ装置が、記憶部から前記申請書類のフォーマットを読み出して、前記ユーザ端末が前記ユーザから受け付けた前記記載情報を当該フォーマットの対応する記載箇所に入力することにより、前記ユーザの前記申請書類となる申請書類データを生成し、前記ユーザ端末が、同一の内容を示す前記記載項目である第1記載項目について複数の対応する前記記載箇所が設けられている前記フォーマットにおける、当該第1記載項目に対する前記記載情報の入力を前記ユーザから1度だけ受け付け、前記サーバ装置が、前記申請書類データの生成する場合、前記複数の対応する記載箇所に、前記第1記載項目に対して前記ユーザ端末から入力された前記記載情報を、共通に入力する。
【0014】
この発明の実施形態によると、ユーザ端末が、小売電気事業者として登録を受けるための申請書類における記載項目に対する記載情報の入力をユーザから受け付ける。そして、サーバ装置が、ユーザ端末がユーザから受け付けた記載情報を申請書類のフォーマットの記載箇所に入力することにより、ユーザの申請書類となる申請書類データを生成する。これにより、ユーザがユーザ端末に対して申請書類における記載項目への入力を行うことで、ユーザの申請書類となる申請書類データが自動的に生成される。また、ユーザ端末は、ユーザから、フォーマットにおける、同一の内容を示す記載項目である第1記載項目に対する記載情報の入力を1度だけ受け付ける。サーバ装置は、申請書類データの生成する場合、フォーマットにおける、第1記載項目について設けられた複数の記載箇所に、第1記載項目に対してユーザ端末から入力された記載情報を共通に入力する。これにより、同一の記載項目に対する記載(記載情報)の不一致を防止することができる。したがって、ユーザが小売電気事業者として登録を受けるための申請書類を作成する際の、ユーザの負担と手間を軽減することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の実施形態によると、ユーザが小売電気事業者として登録を受けるための申請書類を作成する際の、ユーザの負担と手間を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本実施形態に係る申請書類作成支援システムの構成を示すブロック図。
図2】本実施形態に係るユーザ端末の表示部に表示される入力画面の例を示す図。
図3】申請書類に含まれる小売電気事業登録申請書を示す図。
図4】申請書類に含まれる誓約書を示す図。
図5】本実施形態に係るユーザDBの一例を示す概念図。
図6】本実施形態に係る申請書類作成支援システムの動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
【0018】
本実施形態に係る申請書類作成支援システムは、小売電気事業に参入する者が、小売電気事業者として登録を受ける際に、行政庁に提出する申請書類を作成するために用いられる。
【0019】
図1は、本実施形態に係る申請書類作成支援システムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る申請書類作成支援システムは、サーバ装置1を備える。サーバ装置1は、通信ネットワークNを介して、ユーザ端末2と通信可能に構成されている。
【0020】
ユーザ端末2は、例えば、汎用のPCなどであり、新たに小売電気事業に参入する者(以下、「ユーザ」とする)によって操作されるものである。
【0021】
ユーザ端末2は、例えば、ディスプレイなどの表示部21と、キーボードやマウスなどの操作部22とを備える。
【0022】
ユーザ端末2は、通信ネットワークNを介してサーバ装置1から受信したデータを表示部21に表示する。
【0023】
また、ユーザ端末2は、操作部22によって、ユーザからの操作入力を受け付ける。ユーザ端末2は、この操作入力を示す入力データを、通信ネットワークNを介して、サーバ装置1に送信する。
【0024】
詳しくは後述するが、ユーザ端末2は、サーバ装置1から受信した入力画面データに応じて、表示部21に入力画面を表示する。入力画面には、申請書類に含まれる記載項目と、記載項目に対する記載情報をユーザから受けるためのテキストボックスとが含まれる。すなわち、入力画面は、記載項目に対する記載情報の入力をユーザから受け付けるものである。
【0025】
(サーバ装置1の構成について)
図1に示すように、サーバ装置1は、通信部11、記憶部12および制御部13を備える。
【0026】
通信部11は、例えば、電気回路などで構成され、通信ネットワークNを介して、ユーザ端末2と通信を行う。
【0027】
記憶部12は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)およびSSD(Solid State Drive)等によって構成される記憶媒体である。記憶部12には、制御部13によって実行される各種プログラムが記憶されている。
【0028】
また、記憶部12には、ユーザが小売電気事業者として登録を受ける際に、行政庁(ここでは、経済産業大臣)に提出する申請書類のフォーマットが格納されている。申請書類には、例えば、小売電気事業登録申請書、電気事業法第2条の5第1項各号(第4号を除く)に該当しないことを誓約する書面(以下、単に「誓約書」ともいう。)、小売電気事業遂行体制説明書、苦情等処理体制説明書、定款、登記事項証明書などの各種書類が含まれる。記憶部12には、このような申請書類に含まれる各種書類のフォーマットが格納されている。
【0029】
また、記憶部12には、ユーザの各種情報が記録されるユーザDB(データベース)が格納されている(詳しくは後述する)。
【0030】
制御部13は、例えば、CPU(Central Processing Unit)および半導体メモリ等を含むマイクロコンピュータで構成される。制御部13は、記憶部12に記憶されたプログラムなどを実行することにより、サーバ装置1の各部を制御する。
【0031】
また、制御部13は、画面処理部131、データ登録部132、申請書類データ生成部133および申請書類データ送信部134を備える。
【0032】
画面処理部131は、ユーザ端末2の表示部21に表示される入力画面(図2参照)を制御する。この入力画面には、申請書類に記載される必要がある記載項目が表示される。図2に示すように、入力画面には、例えば、氏名A1、住所A2、連絡先A3、メールアドレスA4、最大需要電力の見込みA5(以下、これらを記載項目A1~A5ともいう。)など、ユーザが申請書類に記載(入力)する記載項目が表示されている。そして、入力画面には、各記載項目に対する記載情報の入力をユーザから受けるためのテキストボックスT1~T5が設けられている。
【0033】
図3および図4は申請書類に含まれる小売電気事業登録申請書および誓約書をそれぞれ示す。図3および図4では、ユーザは、自己の氏名A1、住所A2および最大需要電力の見込みA5を、記載箇所B1,B2,B5にそれぞれ記載する。図3および図4では、氏名A1および住所A2の記載箇所B1,B2には記載欄が設けられていない。また、図3では、最大需要電力の見込みA5の記載箇所B5が、他の記載箇所と異なり、書類中央部に設けられている。このため、ユーザが記載項目や記載箇所を認識しにくい。
【0034】
これに対して、図2の入力画面では、記載項目A1~A5が縦方向に並んでおり、記載項目に対応するように、記載情報を入力するためのテキストボックスT1~T5が縦方向に並んでいる。すなわち、記載項目と、テキストボックスとが規則的に並んでいる。入力画面をこのように構成することにより、ユーザが記載項目や記載箇所を認識しやすくなる。
【0035】
データ登録部132は、ユーザが入力画面に対して入力したデータ(後述する、入力データ)を、記憶部12のユーザDBに格納する。具体的に、データ登録部132は、ユーザが入力画面のテキストボックスT1~T5に対して入力した記載情報を、ユーザID(ユーザの識別情報)に関連付けて、ユーザDBに格納する。
【0036】
図5は本実施形態に係るユーザDBの一例を示す概念図である。図5に示すように、ユーザDBには、ユーザIDごとに、ユーザの氏名、住所、連絡先、メールアドレス、最大需要電力の見込みなどのデータが関連付けられている。
【0037】
例えば、図2の入力画面において、氏名A1に対応するテキストボックスT1に記載情報が入力されると、データ登録部132は、対応するユーザIDの氏名として当該記載情報をユーザDBに格納する。このように、データ登録部132は、ユーザが入力画面のテキストボックスT1~T5に入力された記載情報を、記憶部12のユーザDBに格納する。
【0038】
申請書類データ生成部133は、ユーザの申請書類データを生成する。具体的には、申請書類データ生成部133は、記憶部12に格納された申請書類における各種書類のフォーマットを読み出す。そして、申請書類データ生成部133は、ユーザDBのユーザIDに関連付けられた記載情報(氏名、住所など)を読み出して、申請書類のフォーマットの記載箇所に入力し、ユーザの申請書類データを生成する。
【0039】
例えば、申請書類データ生成部133は、図5のユーザDBにおけるユーザIDに関連付けられた氏名、住所および最大需要電力の見込みを示す記載情報を、図3および図4の記載箇所B1,B2,B5のそれぞれに入力する。
【0040】
ここで、申請書類においては、同一の内容を示す記載項目(第1記載項目)について、複数の記載箇所が設けられていることがある。例えば、図3および図4に示すように、小売電気事業登録申請書および誓約書のそれぞれには、記載箇所B1が設けられており、いずれの書類にもユーザの氏名を記載しなければならない。この場合、ユーザが記載項目に対する記載情報を書類ごとに記載(入力)すると、記載の不一致が発生するおそれがあり、行政庁から補正指示を受ける可能性がある。
【0041】
これに対して、本申請書類作成支援システムでは、同一の内容を示す記載項目(第1記載項目)について設けられた複数の記載箇所には、同一の記載情報が共通に入力されるように構成されている。例えば、図3および図4の氏名A1に対応する記載箇所B1には、同一の記載情報(ユーザの氏名)が共通に入力される。このため、同一の記載項目に対する記載の不一致を防止することができる。また、本申請書類作成支援システムでは、ユーザ端末2は、ユーザから、同一の内容を示す記載項目(第1記載項目)に対する記載情報の入力を、1度だけ受け付けるように構成されている。すなわち、本申請書類作成支援システムでは、ユーザから、同一の内容を示す記載項目(第1記載項目)に対する記載情報の入力を、複数回受け付けないようにしているため、同一の記載項目に対する記載の不一致を防止することができる。
【0042】
申請書類データ送信部134は、ユーザ端末2に生成した申請書類データを送信する。その後、ユーザは、ユーザ端末2の操作部22を操作して、図略のプリンタに対して申請書類データの印刷の指示を行うことにより、申請書類の印刷を行う。なお、申請書類データ送信部134は、ユーザ端末2に生成した申請書類データを送信した場合、行政庁(経済産業大臣)が指定する送信先に所定のメールを送信してもよいし、このメールに生成した申請書類データを添付してもよい。
【0043】
(申請書類作成支援システムの動作について)
図6は本実施形態に係る申請書類作成支援システムの動作を示すフローチャートである。
【0044】
ユーザ端末2は、操作部22によって、ユーザ(新たに小売電気事業を営もうとする者)の申請書類作成の開始操作を受けると、サーバ装置1に入力画面データを要求する(ステップS1)。
【0045】
サーバ装置1の画面処理部131は、入力画面データの要求を受信すると(ステップS2)、ユーザ端末2に入力画面データを送信する(ステップS3)。
【0046】
ユーザ端末2は、入力画面データを受信すると(ステップS4)、申請書類を作成するための入力画面(図2参照)を表示部21に表示する(ステップS5)。
【0047】
ユーザ端末2は、操作部22の操作により、入力画面のテキストボックスT1~T5に対して記載情報が入力されると、当該記載情報を示す入力データを生成する(ステップS6)。このとき、ユーザ端末2は、ユーザから、同一の内容を示す記載項目(第1記載項目)に対する記載情報の入力を1度だけ受け付ける。ユーザ端末2は、生成した入力データをサーバ装置1に送信する(ステップS7)。
【0048】
データ登録部132は、入力データを受信すると(ステップS8)、受信した入力データを、記憶部12のユーザDBに格納する(ステップS9)。このとき、データ登録部132は、入力データに含まれる記載情報をユーザDBに格納する。
【0049】
サーバ装置1の申請書類データ生成部133は、記憶部12から、申請書類のフォーマットおよびユーザDBのデータを読み出して、申請書類データを生成する(ステップS10)。具体的には、申請書類データ生成部133は、記憶部12から申請書類のフォーマットを読み出す。そして、申請書類データ生成部133は、ユーザDBのユーザIDに関連付けられた記載情報(氏名、住所など)を読み出して、申請書類のフォーマットの記載箇所に入力することで、ユーザの申請書類データを生成する。ここで、申請書類データ生成部133は、申請書類データを生成する場合、申請書類のフォーマットにおいて、同一の内容を示す記載項目に対応する複数の記載箇所に対して、同一の記載情報を共通に入力する。例えば、申請書類データ生成部133は、図3および図4の記載箇所B1には、同一の記載情報が共通に入力される。
【0050】
申請書類データ送信部134は、生成した申請書類データをユーザ端末2に送信する(ステップS11)。
【0051】
ユーザ端末2は、申請書類データを受信すると(ステップS12)、ユーザからの操作部22への操作に応じて、図略のプリンタに対して申請書類データの印刷の指示を行うことにより、申請書類の印刷を行う。
【0052】
以上のように、本実施形態に係る申請書類作成支援システムは、ユーザが小売電気事業者として登録を受けるための1または複数の申請書類の作成を支援するものである。本申請書類作成支援システムは、入力画面のテキストボックスT1~T5により、申請書類における記載項目A1~A5に対する記載情報の入力をユーザから受け付けるユーザ端末2と、サーバ装置1とを備える。サーバ装置1は、申請書類のフォーマットが格納された記憶部12と、記憶部12から申請書類のフォーマットを読み出して、ユーザ端末2がユーザから受け付けた記載情報を申請書類のフォーマットの対応する記載箇所B1,B2,B5に入力することにより、ユーザの申請書類となる申請書類データを生成する申請書類データ生成部133とを有する。申請書類のフォーマットには、同一の内容を示す記載項目である第1記載項目A1について、複数の記載箇所B1が設けられている。ユーザ端末2は、ユーザから、第1記載項目A1に対する記載情報の入力を1度だけ受け付ける。申請書類データ生成部133は、申請書類データを生成する場合、複数の記載箇所B1に、第1記載項目A1に対してユーザ端末2から入力された記載情報を、共通に入力する。
【0053】
この構成では、ユーザ端末2が、小売電気事業者として登録を受けるための申請書類における記載項目に対する記載情報の入力をユーザから受け付ける。そして、サーバ装置1の申請書類データ生成部133が、ユーザ端末2がユーザから受け付けた記載情報を申請書類のフォーマットの記載箇所B1,B2,B5に入力することにより、ユーザの申請書類となる申請書類データを生成する。これにより、ユーザがユーザ端末2に対して申請書類における記載項目への入力を行うことで、ユーザの申請書類となる申請書類データが自動的に生成される。また、ユーザ端末2は、ユーザから、フォーマットにおける、同一の内容を示す記載項目である第1記載項目A1に対する記載情報の入力を1度だけ受け付ける。申請書類データ生成部133は、申請書類データを生成する場合、フォーマットにおける、第1記載項目A1について設けられた複数の記載箇所B1に、第1記載項目A1に対してユーザ端末2から入力された記載情報を共通に入力する。これにより、同一の記載項目に対する記載(記載情報)の不一致を防止することができる。したがって、ユーザが小売電気事業者として登録を受けるための申請書類の作成をする際の、ユーザの負担と手間を軽減することができる。
【0054】
また、ユーザ端末2は、記載情報の入力を受け付けるための入力画面を表示する表示部21を備える。申請書類には、複数の記載項目が含まれる。入力画面には、複数の記載項目A1~A5が縦方向(所定方向)に並んで配置されおり、複数の記載項目のそれぞれに対応するように、記載情報を入力するためのテキストボックスT1~T5(複数の入力欄)が設けられている。
【0055】
これにより、ユーザが記載項目やテキストボックスを認識しやすくなっているため、ユーザが小売電気事業者として登録を受けるための申請書類を作成する際の、ユーザの負担と手間を軽減することができる。
【0056】
(その他の実施形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施形態について説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施形態にも適用可能である。
【0057】
なお、サーバ装置1に他の機能を付加したり、申請書類作成支援システムと他のシステムと連携させたりしてもよい。例えば、サーバ装置1に、記憶部12に記憶された記載情報に基づいて、ユーザの小売電気事業に関するデータである事業データを生成する事業データ生成部をさらに備えてもよい。本申請書類作成支援システムでは、記憶部12には、ユーザ端末2がユーザから受け付けた記載情報がユーザDBに格納(記憶)されている。事業データ生成部に、例えば、申請書類提出後に行われる小売電気事業者としての事業報告や電力調達の詳細報告に関するデータを事業データとして生成する機能を備えることにより、記載情報を、申請書類の作成以外の、ユーザの小売電気事業に関するデータを生成するために用いることができる。すなわち、ユーザから受け付けた記載情報を記憶部12に記憶し、サーバ装置1に事業データを生成する事業データ生成部をさらに備えることにより、本申請書類作成支援システムの機能を拡張しやすくなる。なお、事業データ生成部が生成する事業データは、ユーザの小売電気事業に関するデータであれば、どのようなものであってもよい。
【0058】
また、入力画面に表示される記載項目は、記載項目A1~A5に限られない。記載項目には、申請書類に含まれる、その他の記載項目(例えば、主たる営業所の名称や所在地など)が含まれてもよい。
【0059】
また、入力画面に表示される記載項目は、申請書類に表示される記載項目と必ずしも一致しなくてもよい。例えば、「最大需要電力の見込み」は、小売電気事業者が電力供給を行う世帯数と、一般的な家庭の電力使用量との掛け合わせで求められる。このため、最大需要電力の見込みA5に代えて、電力供給を行う世帯数を記載項目として入力画面に表示して、サーバ装置1は記載情報として入力された世帯数に応じて、最大需要電力の見込みを算出してもよい。
【0060】
また、同一の内容を示す記載項目(第1記載項目)としては、例えば、氏名や名前、名称などがある。すなわち、第1記載項目は、項目としての名称は異なるが、内容が似ており、互いに共通の記載が行われる(記載情報が入力される)項目であればよい。
【0061】
なお、本実施形態に係る申請書類作成支援システムを、クレジットカード決済システムや口座振替システムなどと連携させてもよい。この場合、例えば、需要者(小売電気事業者から電力供給を受ける者)の通信端末(携帯電話やPCなど)によって、需要者のクレジットカードの番号や口座番号などの決済情報を受け付けて、クレジットカード決済システムや口座振替システムに決済情報の登録をおこなってもよい。これにより、本申請書類作成支援システムによって、ユーザの決済情報の管理を行うことができる。
【0062】
また、本実施形態に係る申請書類作成支援システムのサーバ装置1に、クレジットカードを撮影した画像から、クレジットカードに関する情報を検出できる機能を備えてもよい。例えば、サーバ装置1をユーザの通信端末(携帯電話やPCなど)と、クレジットカードの決済システムとに通信可能に構成する。サーバ装置1は、ユーザの通信端末から、ユーザのクレジットカードの画像を受信し、受信した当該画像から、例えば、OCR(Optical character recognition)などの文字読取技術により、ユーザのクレジットカードの番号などの情報を読み取り、クレジットカードの決済システムに当該情報を通知してもよい。これにより、決済情報の入力を行う手間を省くことができる。
【0063】
また、本実施形態に係る申請書類作成支援システムを、ユーザの氏名、住所、電話番号および電力使用量など、ユーザの電気料金を請求するために用いられる各種情報を管理する顧客管理システムと連携させてもよい。これにより、例えば、需要者に対して、電力使用量に応じた電気料金の請求を行うことができる。
【0064】
また、サーバ装置1は、複数の装置であってもよいし、1台であってもよい。サーバ装置1の各機能に対して1つのサーバ装置が設けられてもよい。また、複数のサーバ装置が連携して、サーバ装置1の各機能を実現してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本実施形態に係る申請書類作成支援システムは、ユーザ端末に対するユーザからの記載情報の入力にしたがって、ユーザが小売電気事業者として登録を受けるための申請書類を自動的に作成するため、申請書類を作成する際の、ユーザの負担と手間を軽減することができる。
【符号の説明】
【0066】
1 サーバ装置
12 記憶部
13 制御部
131 画面処理部
132 データ登録部
133 申請書類データ生成部
2 ユーザ端末
21 表示部
22 操作部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2021-06-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、申請書類作成支援システム申請書類作成支援方法および申請書類作成支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自治体に対する個人や企業の申請、届出などの手続きをオンラインで行う環境が整備されてきた。特許文献1には、行政に対して各種手続きをオンラインで行うためのシステムを効率的に構築する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003-6379号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、2016年4月から電力小売の全面自由化が行われており、小売電気事業に新たに参入する事業者が増加している。新たに小売電気事業に参入する者(ユーザ)は、事業を開始する際に、小売電気事業者として登録を受ける必要がある。ユーザが小売電気事業者として登録を受けるには、各種申請書類を作成し、行政庁(ここでは、経済産業大臣)に提出することとなる。
【0005】
しかし、この申請書類は、記載項目が非常に多く、また、記載箇所が分かりにくいことがあった。このため、申請書類の作成にあたり、ユーザの負担が大きかった。また、記載不備がある場合には、行政庁によって申請書類の補正指示が行われるため、ユーザは申請書類の補正指示に応じる必要が生じることがあり、ユーザの手間も大きかった。
【0006】
そこで、本発明は、ユーザが小売電気事業者として登録を受けるための申請書類を作成する際の、ユーザの負担と手間を軽減した申請書類作成支援システムおよび申請書類作成支援方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明の一実施形態に係る申請書類作成支援システムは、ユーザが小売電気事業者として登録を受けるための1または複数の申請書類の作成を支援する申請書類作成支援システムであって、前記申請書類における、記載項目に対する記載情報の入力を前記ユーザから受け付けるユーザ端末と、サーバ装置とを備え、前記サーバ装置は、前記申請書類のフォーマットが格納された記憶部と、当該記憶部から前記申請書類のフォーマットを読み出して、前記ユーザ端末が前記ユーザから受け付けた、前記記載情報を当該フォーマットの対応する記載箇所に入力することにより、前記ユーザの前記申請書類となる申請書類データを生成する申請書類データ生成部とを有し、前記フォーマットには、同一の内容を示す前記記載項目である第1記載項目について、複数の対応する前記記載箇所が設けられており、前記ユーザ端末は、前記ユーザから、前記第1記載項目に対する前記記載情報の入力を1度だけ受け付け、前記申請書類データ生成部は、前記申請書類データを生成する場合、前記複数の記載箇所に、前記第1記載項目に対して前記ユーザ端末から入力された前記記載情報を、共通に入力する。
【0008】
この発明の実施形態によると、ユーザ端末が、小売電気事業者として登録を受けるための申請書類における記載項目に対する記載情報の入力をユーザから受け付ける。そして、サーバ装置の申請書類データ生成部が、ユーザ端末がユーザから受け付けた記載情報を申請書類のフォーマットの記載箇所に入力することにより、ユーザの申請書類となる申請書類データを生成する。これにより、ユーザがユーザ端末に対して記載情報を入力することで、ユーザの申請書類となる申請書類データが自動的に生成される。また、ユーザ端末は、ユーザから、フォーマットにおける、同一の内容を示す記載項目である第1記載項目に対する記載情報の入力を1度だけ受け付ける。申請書類データ生成部は、申請書類データを生成する場合、フォーマットにおける、第1記載項目について設けられた複数の記載箇所に、第1記載項目に対してユーザ端末から入力された記載情報を共通に入力する。これにより、同一の記載項目に対する記載(記載情報)の不一致を防止することができる。したがって、ユーザが小売電気事業者として登録を受けるための申請書類を作成する際の、ユーザの負担と手間を軽減することができる。
【0009】
また、前記記憶部は、前記ユーザ端末が前記ユーザから受け付けた前記記載情報を記憶し、前記サーバ装置は、前記記憶部に記憶された前記記載情報に基づいて、前記ユーザの小売電気事業に関するデータである事業データを生成する事業データ生成部をさらに有する、としてもよい。
【0010】
この発明の実施形態によると、記憶部には、ユーザ端末がユーザから受け付けた記載情報が記憶される。また、事業データ生成部は、記憶部に記憶された記載情報に基づいて、ユーザの小売電気事業に関するデータを生成する。事業データ生成部に、例えば、申請書類提出後に行われる小売電気事業者としての事業報告や電力調達の詳細報告に関するデータを事業データとして生成する機能を備えることにより、記載情報を、申請書類の作成以外の、ユーザの小売電気事業に関するデータを生成するために用いることができるこれにより、本申請書類作成支援システムの機能を拡張しやすくなる。
【0011】
また、前記ユーザ端末は、前記記載情報を受け付けるための入力画面を表示する表示部を備え、前記申請書類には、複数の前記記載項目が含まれ、前記入力画面には、前記複数の記載項目が所定方向に並んで配置されており、前記複数の記載項目のそれぞれに対応するように、前記記載情報を入力するための複数の入力欄が設けられている、としてもよい。
【0012】
この発明の実施形態によると、記載項目と入力欄とが規則的に並ぶため、ユーザが記載項目や入力欄を認識しやすくなる。これにより、ユーザが小売電気事業者として登録を受けるための申請書類を作成する際の、ユーザの負担と手間を軽減することができる。
【0013】
また、本発明の他の実施形態に係る申請書類作成支援方法は、ユーザが小売電気事業者として登録を受けるための1または複数の申請書類の作成を支援する申請書類作成支援方法であって、ユーザ端末が、前記申請書類における、記載項目に対する記載情報の入力を前記ユーザから受け付け、サーバ装置が、記憶部から前記申請書類のフォーマットを読み出して、前記ユーザ端末が前記ユーザから受け付けた前記記載情報を当該フォーマットの対応する記載箇所に入力することにより、前記ユーザの前記申請書類となる申請書類データを生成し、前記ユーザ端末が、同一の内容を示す前記記載項目である第1記載項目について複数の対応する前記記載箇所が設けられている前記フォーマットにおける、当該第1記載項目に対する前記記載情報の入力を前記ユーザから1度だけ受け付け、前記サーバ装置が、前記申請書類データの生成する場合、前記複数の対応する記載箇所に、前記第1記載項目に対して前記ユーザ端末から入力された前記記載情報を、共通に入力する。
【0014】
この発明の実施形態によると、ユーザ端末が、小売電気事業者として登録を受けるための申請書類における記載項目に対する記載情報の入力をユーザから受け付ける。そして、サーバ装置が、ユーザ端末がユーザから受け付けた記載情報を申請書類のフォーマットの記載箇所に入力することにより、ユーザの申請書類となる申請書類データを生成する。これにより、ユーザがユーザ端末に対して申請書類における記載項目への入力を行うことで、ユーザの申請書類となる申請書類データが自動的に生成される。また、ユーザ端末は、ユーザから、フォーマットにおける、同一の内容を示す記載項目である第1記載項目に対する記載情報の入力を1度だけ受け付ける。サーバ装置は、申請書類データの生成する場合、フォーマットにおける、第1記載項目について設けられた複数の記載箇所に、第1記載項目に対してユーザ端末から入力された記載情報を共通に入力する。これにより、同一の記載項目に対する記載(記載情報)の不一致を防止することができる。したがって、ユーザが小売電気事業者として登録を受けるための申請書類を作成する際の、ユーザの負担と手間を軽減することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の実施形態によると、ユーザが小売電気事業者として登録を受けるための申請書類を作成する際の、ユーザの負担と手間を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本実施形態に係る申請書類作成支援システムの構成を示すブロック図。
図2】本実施形態に係るユーザ端末の表示部に表示される入力画面の例を示す図。
図3】申請書類に含まれる小売電気事業登録申請書を示す図。
図4】申請書類に含まれる誓約書を示す図。
図5】本実施形態に係るユーザDBの一例を示す概念図。
図6】本実施形態に係る申請書類作成支援システムの動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
【0018】
本実施形態に係る申請書類作成支援システムは、小売電気事業に参入する者が、小売電気事業者として登録を受ける際に、行政庁に提出する申請書類を作成するために用いられる。
【0019】
図1は、本実施形態に係る申請書類作成支援システムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る申請書類作成支援システムは、サーバ装置1を備える。サーバ装置1は、通信ネットワークNを介して、ユーザ端末2と通信可能に構成されている。
【0020】
ユーザ端末2は、例えば、汎用のPCなどであり、新たに小売電気事業に参入する者(以下、「ユーザ」とする)によって操作されるものである。
【0021】
ユーザ端末2は、例えば、ディスプレイなどの表示部21と、キーボードやマウスなどの操作部22とを備える。
【0022】
ユーザ端末2は、通信ネットワークNを介してサーバ装置1から受信したデータを表示部21に表示する。
【0023】
また、ユーザ端末2は、操作部22によって、ユーザからの操作入力を受け付ける。ユーザ端末2は、この操作入力を示す入力データを、通信ネットワークNを介して、サーバ装置1に送信する。
【0024】
詳しくは後述するが、ユーザ端末2は、サーバ装置1から受信した入力画面データに応じて、表示部21に入力画面を表示する。入力画面には、申請書類に含まれる記載項目と、記載項目に対する記載情報をユーザから受けるためのテキストボックスとが含まれる。すなわち、入力画面は、記載項目に対する記載情報の入力をユーザから受け付けるものである。
【0025】
(サーバ装置1の構成について)
図1に示すように、サーバ装置1は、通信部11、記憶部12および制御部13を備える。
【0026】
通信部11は、例えば、電気回路などで構成され、通信ネットワークNを介して、ユーザ端末2と通信を行う。
【0027】
記憶部12は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)およびSSD(Solid State Drive)等によって構成される記憶媒体である。記憶部12には、制御部13によって実行される各種プログラムが記憶されている。
【0028】
また、記憶部12には、ユーザが小売電気事業者として登録を受ける際に、行政庁(ここでは、経済産業大臣)に提出する申請書類のフォーマットが格納されている。申請書類には、例えば、小売電気事業登録申請書、電気事業法第2条の5第1項各号(第4号を除く)に該当しないことを誓約する書面(以下、単に「誓約書」ともいう。)、小売電気事業遂行体制説明書、苦情等処理体制説明書、定款、登記事項証明書などの各種書類が含まれる。記憶部12には、このような申請書類に含まれる各種書類のフォーマットが格納されている。
【0029】
また、記憶部12には、ユーザの各種情報が記録されるユーザDB(データベース)が格納されている(詳しくは後述する)。
【0030】
制御部13は、例えば、CPU(Central Processing Unit)および半導体メモリ等を含むマイクロコンピュータで構成される。制御部13は、記憶部12に記憶されたプログラムなどを実行することにより、サーバ装置1の各部を制御する。
【0031】
また、制御部13は、画面処理部131、データ登録部132、申請書類データ生成部133および申請書類データ送信部134を備える。
【0032】
画面処理部131は、ユーザ端末2の表示部21に表示される入力画面(図2参照)を制御する。この入力画面には、申請書類に記載される必要がある記載項目が表示される。図2に示すように、入力画面には、例えば、氏名A1、住所A2、連絡先A3、メールアドレスA4、最大需要電力の見込みA5(以下、これらを記載項目A1~A5ともいう。)など、ユーザが申請書類に記載(入力)する記載項目が表示されている。そして、入力画面には、各記載項目に対する記載情報の入力をユーザから受けるためのテキストボックスT1~T5が設けられている。
【0033】
図3および図4は申請書類に含まれる小売電気事業登録申請書および誓約書をそれぞれ示す。図3および図4では、ユーザは、自己の氏名A1、住所A2および最大需要電力の見込みA5を、記載箇所B1,B2,B5にそれぞれ記載する。図3および図4では、氏名A1および住所A2の記載箇所B1,B2には記載欄が設けられていない。また、図3では、最大需要電力の見込みA5の記載箇所B5が、他の記載箇所と異なり、書類中央部に設けられている。このため、ユーザが記載項目や記載箇所を認識しにくい。
【0034】
これに対して、図2の入力画面では、記載項目A1~A5が縦方向に並んでおり、記載項目に対応するように、記載情報を入力するためのテキストボックスT1~T5が縦方向に並んでいる。すなわち、記載項目と、テキストボックスとが規則的に並んでいる。入力画面をこのように構成することにより、ユーザが記載項目や記載箇所を認識しやすくなる。
【0035】
データ登録部132は、ユーザが入力画面に対して入力したデータ(後述する、入力データ)を、記憶部12のユーザDBに格納する。具体的に、データ登録部132は、ユーザが入力画面のテキストボックスT1~T5に対して入力した記載情報を、ユーザID(ユーザの識別情報)に関連付けて、ユーザDBに格納する。
【0036】
図5は本実施形態に係るユーザDBの一例を示す概念図である。図5に示すように、ユーザDBには、ユーザIDごとに、ユーザの氏名、住所、連絡先、メールアドレス、最大需要電力の見込みなどのデータが関連付けられている。
【0037】
例えば、図2の入力画面において、氏名A1に対応するテキストボックスT1に記載情報が入力されると、データ登録部132は、対応するユーザIDの氏名として当該記載情報をユーザDBに格納する。このように、データ登録部132は、ユーザが入力画面のテキストボックスT1~T5に入力された記載情報を、記憶部12のユーザDBに格納する。
【0038】
申請書類データ生成部133は、ユーザの申請書類データを生成する。具体的には、申請書類データ生成部133は、記憶部12に格納された申請書類における各種書類のフォーマットを読み出す。そして、申請書類データ生成部133は、ユーザDBのユーザIDに関連付けられた記載情報(氏名、住所など)を読み出して、申請書類のフォーマットの記載箇所に入力し、ユーザの申請書類データを生成する。
【0039】
例えば、申請書類データ生成部133は、図5のユーザDBにおけるユーザIDに関連付けられた氏名、住所および最大需要電力の見込みを示す記載情報を、図3および図4の記載箇所B1,B2,B5のそれぞれに入力する。
【0040】
ここで、申請書類においては、同一の内容を示す記載項目(第1記載項目)について、複数の記載箇所が設けられていることがある。例えば、図3および図4に示すように、小売電気事業登録申請書および誓約書のそれぞれには、記載箇所B1が設けられており、いずれの書類にもユーザの氏名を記載しなければならない。この場合、ユーザが記載項目に対する記載情報を書類ごとに記載(入力)すると、記載の不一致が発生するおそれがあり、行政庁から補正指示を受ける可能性がある。
【0041】
これに対して、本申請書類作成支援システムでは、同一の内容を示す記載項目(第1記載項目)について設けられた複数の記載箇所には、同一の記載情報が共通に入力されるように構成されている。例えば、図3および図4の氏名A1に対応する記載箇所B1には、同一の記載情報(ユーザの氏名)が共通に入力される。このため、同一の記載項目に対する記載の不一致を防止することができる。また、本申請書類作成支援システムでは、ユーザ端末2は、ユーザから、同一の内容を示す記載項目(第1記載項目)に対する記載情報の入力を、1度だけ受け付けるように構成されている。すなわち、本申請書類作成支援システムでは、ユーザから、同一の内容を示す記載項目(第1記載項目)に対する記載情報の入力を、複数回受け付けないようにしているため、同一の記載項目に対する記載の不一致を防止することができる。
【0042】
申請書類データ送信部134は、ユーザ端末2に生成した申請書類データを送信する。その後、ユーザは、ユーザ端末2の操作部22を操作して、図略のプリンタに対して申請書類データの印刷の指示を行うことにより、申請書類の印刷を行う。なお、申請書類データ送信部134は、ユーザ端末2に生成した申請書類データを送信した場合、行政庁(経済産業大臣)が指定する送信先に所定のメールを送信してもよいし、このメールに生成した申請書類データを添付してもよい。
【0043】
(申請書類作成支援システムの動作について)
図6は本実施形態に係る申請書類作成支援システムの動作を示すフローチャートである。
【0044】
ユーザ端末2は、操作部22によって、ユーザ(新たに小売電気事業を営もうとする者)の申請書類作成の開始操作を受けると、サーバ装置1に入力画面データを要求する(ステップS1)。
【0045】
サーバ装置1の画面処理部131は、入力画面データの要求を受信すると(ステップS2)、ユーザ端末2に入力画面データを送信する(ステップS3)。
【0046】
ユーザ端末2は、入力画面データを受信すると(ステップS4)、申請書類を作成するための入力画面(図2参照)を表示部21に表示する(ステップS5)。
【0047】
ユーザ端末2は、操作部22の操作により、入力画面のテキストボックスT1~T5に対して記載情報が入力されると、当該記載情報を示す入力データを生成する(ステップS6)。このとき、ユーザ端末2は、ユーザから、同一の内容を示す記載項目(第1記載項目)に対する記載情報の入力を1度だけ受け付ける。ユーザ端末2は、生成した入力データをサーバ装置1に送信する(ステップS7)。
【0048】
データ登録部132は、入力データを受信すると(ステップS8)、受信した入力データを、記憶部12のユーザDBに格納する(ステップS9)。このとき、データ登録部132は、入力データに含まれる記載情報をユーザDBに格納する。
【0049】
サーバ装置1の申請書類データ生成部133は、記憶部12から、申請書類のフォーマットおよびユーザDBのデータを読み出して、申請書類データを生成する(ステップS10)。具体的には、申請書類データ生成部133は、記憶部12から申請書類のフォーマットを読み出す。そして、申請書類データ生成部133は、ユーザDBのユーザIDに関連付けられた記載情報(氏名、住所など)を読み出して、申請書類のフォーマットの記載箇所に入力することで、ユーザの申請書類データを生成する。ここで、申請書類データ生成部133は、申請書類データを生成する場合、申請書類のフォーマットにおいて、同一の内容を示す記載項目に対応する複数の記載箇所に対して、同一の記載情報を共通に入力する。例えば、申請書類データ生成部133は、図3および図4の記載箇所B1には、同一の記載情報が共通に入力される。
【0050】
申請書類データ送信部134は、生成した申請書類データをユーザ端末2に送信する(ステップS11)。
【0051】
ユーザ端末2は、申請書類データを受信すると(ステップS12)、ユーザからの操作部22への操作に応じて、図略のプリンタに対して申請書類データの印刷の指示を行うことにより、申請書類の印刷を行う。
【0052】
以上のように、本実施形態に係る申請書類作成支援システムは、ユーザが小売電気事業者として登録を受けるための1または複数の申請書類の作成を支援するものである。本申請書類作成支援システムは、入力画面のテキストボックスT1~T5により、申請書類における記載項目A1~A5に対する記載情報の入力をユーザから受け付けるユーザ端末2と、サーバ装置1とを備える。サーバ装置1は、申請書類のフォーマットが格納された記憶部12と、記憶部12から申請書類のフォーマットを読み出して、ユーザ端末2がユーザから受け付けた記載情報を申請書類のフォーマットの対応する記載箇所B1,B2,B5に入力することにより、ユーザの申請書類となる申請書類データを生成する申請書類データ生成部133とを有する。申請書類のフォーマットには、同一の内容を示す記載項目である第1記載項目A1について、複数の記載箇所B1が設けられている。ユーザ端末2は、ユーザから、第1記載項目A1に対する記載情報の入力を1度だけ受け付ける。申請書類データ生成部133は、申請書類データを生成する場合、複数の記載箇所B1に、第1記載項目A1に対してユーザ端末2から入力された記載情報を、共通に入力する。
【0053】
この構成では、ユーザ端末2が、小売電気事業者として登録を受けるための申請書類における記載項目に対する記載情報の入力をユーザから受け付ける。そして、サーバ装置1の申請書類データ生成部133が、ユーザ端末2がユーザから受け付けた記載情報を申請書類のフォーマットの記載箇所B1,B2,B5に入力することにより、ユーザの申請書類となる申請書類データを生成する。これにより、ユーザがユーザ端末2に対して申請書類における記載項目への入力を行うことで、ユーザの申請書類となる申請書類データが自動的に生成される。また、ユーザ端末2は、ユーザから、フォーマットにおける、同一の内容を示す記載項目である第1記載項目A1に対する記載情報の入力を1度だけ受け付ける。申請書類データ生成部133は、申請書類データを生成する場合、フォーマットにおける、第1記載項目A1について設けられた複数の記載箇所B1に、第1記載項目A1に対してユーザ端末2から入力された記載情報を共通に入力する。これにより、同一の記載項目に対する記載(記載情報)の不一致を防止することができる。したがって、ユーザが小売電気事業者として登録を受けるための申請書類の作成をする際の、ユーザの負担と手間を軽減することができる。
【0054】
また、ユーザ端末2は、記載情報の入力を受け付けるための入力画面を表示する表示部21を備える。申請書類には、複数の記載項目が含まれる。入力画面には、複数の記載項目A1~A5が縦方向(所定方向)に並んで配置されおり、複数の記載項目のそれぞれに対応するように、記載情報を入力するためのテキストボックスT1~T5(複数の入力欄)が設けられている。
【0055】
これにより、ユーザが記載項目やテキストボックスを認識しやすくなっているため、ユーザが小売電気事業者として登録を受けるための申請書類を作成する際の、ユーザの負担と手間を軽減することができる。
【0056】
(その他の実施形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施形態について説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施形態にも適用可能である。
【0057】
なお、サーバ装置1に他の機能を付加したり、申請書類作成支援システムと他のシステムと連携させたりしてもよい。例えば、サーバ装置1に、記憶部12に記憶された記載情報に基づいて、ユーザの小売電気事業に関するデータである事業データを生成する事業データ生成部をさらに備えてもよい。本申請書類作成支援システムでは、記憶部12には、ユーザ端末2がユーザから受け付けた記載情報がユーザDBに格納(記憶)されている。事業データ生成部に、例えば、申請書類提出後に行われる小売電気事業者としての事業報告や電力調達の詳細報告に関するデータを事業データとして生成する機能を備えることにより、記載情報を、申請書類の作成以外の、ユーザの小売電気事業に関するデータを生成するために用いることができる。すなわち、ユーザから受け付けた記載情報を記憶部12に記憶し、サーバ装置1に事業データを生成する事業データ生成部をさらに備えることにより、本申請書類作成支援システムの機能を拡張しやすくなる。なお、事業データ生成部が生成する事業データは、ユーザの小売電気事業に関するデータであれば、どのようなものであってもよい。
【0058】
また、入力画面に表示される記載項目は、記載項目A1~A5に限られない。記載項目には、申請書類に含まれる、その他の記載項目(例えば、主たる営業所の名称や所在地など)が含まれてもよい。
【0059】
また、入力画面に表示される記載項目は、申請書類に表示される記載項目と必ずしも一致しなくてもよい。例えば、「最大需要電力の見込み」は、小売電気事業者が電力供給を行う世帯数と、一般的な家庭の電力使用量との掛け合わせで求められる。このため、最大需要電力の見込みA5に代えて、電力供給を行う世帯数を記載項目として入力画面に表示して、サーバ装置1は記載情報として入力された世帯数に応じて、最大需要電力の見込みを算出してもよい。
【0060】
また、同一の内容を示す記載項目(第1記載項目)としては、例えば、氏名や名前、名称などがある。すなわち、第1記載項目は、項目としての名称は異なるが、内容が似ており、互いに共通の記載が行われる(記載情報が入力される)項目であればよい。
【0061】
なお、本実施形態に係る申請書類作成支援システムを、クレジットカード決済システムや口座振替システムなどと連携させてもよい。この場合、例えば、需要者(小売電気事業者から電力供給を受ける者)の通信端末(携帯電話やPCなど)によって、需要者のクレジットカードの番号や口座番号などの決済情報を受け付けて、クレジットカード決済システムや口座振替システムに決済情報の登録をおこなってもよい。これにより、本申請書類作成支援システムによって、ユーザの決済情報の管理を行うことができる。
【0062】
また、本実施形態に係る申請書類作成支援システムのサーバ装置1に、クレジットカードを撮影した画像から、クレジットカードに関する情報を検出できる機能を備えてもよい。例えば、サーバ装置1をユーザの通信端末(携帯電話やPCなど)と、クレジットカードの決済システムとに通信可能に構成する。サーバ装置1は、ユーザの通信端末から、ユーザのクレジットカードの画像を受信し、受信した当該画像から、例えば、OCR(Optical character recognition)などの文字読取技術により、ユーザのクレジットカードの番号などの情報を読み取り、クレジットカードの決済システムに当該情報を通知してもよい。これにより、決済情報の入力を行う手間を省くことができる。
【0063】
また、本実施形態に係る申請書類作成支援システムを、ユーザの氏名、住所、電話番号および電力使用量など、ユーザの電気料金を請求するために用いられる各種情報を管理する顧客管理システムと連携させてもよい。これにより、例えば、需要者に対して、電力使用量に応じた電気料金の請求を行うことができる。
【0064】
また、サーバ装置1は、複数の装置であってもよいし、1台であってもよい。サーバ装置1の各機能に対して1つのサーバ装置が設けられてもよい。また、複数のサーバ装置が連携して、サーバ装置1の各機能を実現してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本実施形態に係る申請書類作成支援システムは、ユーザ端末に対するユーザからの記載情報の入力にしたがって、ユーザが小売電気事業者として登録を受けるための申請書類を自動的に作成するため、申請書類を作成する際の、ユーザの負担と手間を軽減することができる。
【0066】
また、サーバ装置1およびユーザ端末2には、それぞれ、上記実施形態に係る機能を実現するための申請書類作成支援プログラムがインストールされている。サーバ装置1およびユーザ端末2は、インストールされた申請書類作成支援プログラムを実行することにより、上記実施形態に係る各種機能を実現する。
【符号の説明】
【0067】
1 サーバ装置
12 記憶部
13 制御部
131 画面処理部
132 データ登録部
133 申請書類データ生成部
2 ユーザ端末
21 表示部
22 操作部
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが小売電気事業者として登録を受けるための1または複数の申請書類の作成を支援する申請書類作成支援システムであって、
前記申請書類における、記載項目に対する記載情報の入力を前記ユーザから受け付けるユーザ端末と、
サーバ装置とを備え、
前記サーバ装置は、
前記申請書類のフォーマットが格納された記憶部と、
当該記憶部から前記申請書類のフォーマットを読み出して、前記ユーザ端末が前記ユーザから受け付けた、前記記載情報を当該フォーマットの対応する記載箇所に入力することにより、前記ユーザの前記申請書類となる申請書類データを生成する申請書類データ生成部と
を有し、
前記フォーマットには、同一の内容を示す前記記載項目である第1記載項目について、複数の対応する前記記載箇所が設けられており、
前記ユーザ端末は、前記ユーザから、前記第1記載項目に対する前記記載情報の入力を1度だけ受け付け、
前記申請書類データ生成部は、前記申請書類データを生成する場合、前記複数の対応する記載箇所に、前記第1記載項目に対して前記ユーザ端末から入力された前記記載情報を、共通に入力し
前記記憶部は、前記ユーザ端末が前記ユーザから受け付けた前記記載情報を記憶し、
前記サーバ装置は、前記記憶部に記憶された前記記載情報に基づいて、前記申請書類提出後に行われる前記ユーザの小売電気事業に関するデータである事業データを生成する事業データ生成部をさらに有する、申請書類作成支援システム。
【請求項2】
請求項1記載の申請書類作成支援システムにおいて、
前記ユーザ端末は、前記記載情報の入力を受け付けるための入力画面を表示する表示部を備え、
前記申請書類には、複数の前記記載項目が含まれ、
前記入力画面には、前記複数の記載項目が所定方向に並んで配置されており、前記複数の記載項目のそれぞれに対応するように、前記記載情報を入力するための複数の入力欄が設けられている、申請書類作成支援システム。
【請求項3】
請求項1または2記載の申請書類作成支援システムにおいて、
前記記載項目には、最大需要電力の見込みが含まれる、申請書類作成支援システム。
【請求項4】
請求項3記載の申請書類作成支援システムにおいて、
前記サーバ装置は、前記ユーザ端末から入力された、当該ユーザが電力供給を行う世帯数に基づいて、前記記載項目における前記最大需要電力の見込みに対応する前記記載情報を前記フォーマットの対応する前記記載箇所に入力する、申請書類作成システム。
【請求項5】
ユーザが小売電気事業者として登録を受けるための1または複数の申請書類の作成を支援する申請書類作成支援方法であって、
ユーザ端末が、前記申請書類における、記載項目に対する記載情報の入力を前記ユーザから受け付け、
サーバ装置が、記憶部から前記申請書類のフォーマットを読み出して、前記ユーザ端末が前記ユーザから受け付けた前記記載情報を当該フォーマットの対応する記載箇所に入力することにより、前記ユーザの前記申請書類となる申請書類データを生成し、
前記ユーザ端末が、同一の内容を示す前記記載項目である第1記載項目について複数の対応する前記記載箇所が設けられている前記フォーマットにおける、当該第1記載項目に対する前記記載情報の入力を前記ユーザから1度だけ受け付け、
前記サーバ装置が、前記申請書類データの生成する場合、前記複数の対応する記載箇所に、前記第1記載項目に対して前記ユーザ端末から入力された前記記載情報を、共通に入力し、
前記記憶部が、前記ユーザ端末が前記ユーザから受け付けた前記記載情報を記憶し、
前記サーバ装置が、前記記憶部に記憶された前記記載情報に基づいて、前記申請書類提出後に行われる前記ユーザの小売電気事業に関するデータである事業データを生成する、申請書類作成支援方法。
【請求項6】
コンピュータに、
請求項5に記載の申請書類作成支援方法を実行させるための申請書類作成支援プログラム。