(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022098173
(43)【公開日】2022-07-01
(54)【発明の名称】加圧式筆記具
(51)【国際特許分類】
B43K 7/035 20060101AFI20220624BHJP
B43K 3/00 20060101ALI20220624BHJP
【FI】
B43K7/035
B43K3/00 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020211563
(22)【出願日】2020-12-21
(71)【出願人】
【識別番号】303022891
【氏名又は名称】株式会社パイロットコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100187159
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 英明
(74)【代理人】
【識別番号】100196047
【弁理士】
【氏名又は名称】柳本 陽征
(72)【発明者】
【氏名】大池 英郎
【テーマコード(参考)】
2C350
【Fターム(参考)】
2C350GA03
2C350HA09
2C350KC05
2C350KC17
(57)【要約】
【課題】加圧式筆記具において、加圧室を密閉するシール部材の損傷を抑制する。
【解決手段】加圧式筆記具10は、軸筒20と、レフィル30と、加圧機構50と、を備え、加圧機構は、外面63に外側段部63cを有するピストン部材60と、内面71に軸方向daに沿って外側段部と対面する内側段部71cを有するシリンダー部材70と、外側段部よりも前方においてピストン部材とシリンダー部材との間を密閉する第1シール部材81と、内側段部よりも後方においてピストン部材とシリンダー部材との間を密閉する第2シール部材と、ピストン部材の後端開口部65を密閉可能な第3シール部材83と、を有し、外側段部が内側段部に向かって移動したときに、ピストン部材の後端が第3シール部材に当接して、第1シール部材、第2シール部材及び第3シール部材で密閉された加圧室Cが形成され、外側段部が内側段部に近接することにより、加圧室の体積が減少する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸筒と、
前記軸筒内に配置され、インキが充填されたインキ収容筒を有するレフィルと、
前記インキの後端に圧力を加える加圧機構と、を備えた加圧式筆記具であって、
前記加圧機構は、
外面に外側段部を有するピストン部材と、
内面に軸方向に沿って前記外側段部と対面する内側段部を有するシリンダー部材と、
前記外側段部よりも前方において前記ピストン部材と前記シリンダー部材との間を密閉する第1シール部材と、
前記内側段部よりも後方において前記ピストン部材と前記シリンダー部材との間を密閉する第2シール部材と、
前記ピストン部材の後端開口部を密閉可能な第3シール部材と、を有し、
前記外側段部が前記内側段部に向かって移動したときに、前記ピストン部材の後端が前記第3シール部材に当接して、前記第1シール部材、前記第2シール部材及び前記第3シール部材で密閉された加圧室が形成され、前記外側段部が前記内側段部に近接することにより、前記加圧室の体積が減少する、加圧式筆記具。
【請求項2】
前記ピストン部材の前記外面は、第1大径部と、前記第1大径部の後方に位置する第1小径部と、を有し、
前記シリンダー部材の前記内面は、第2大径部と、前記第2大径部の後方に位置する第2小径部と、を有し、
前記外側段部は、前記第1大径部と前記第1小径部との間に位置し、
前記内側段部は、前記第2大径部と前記第2小径部との間に位置する、請求項1に記載の加圧式筆記具。
【請求項3】
前記ピストン部材は、前記第1シール部材と前記第2シール部材との間に、内面と前記外面とを接続する貫通孔を有する、請求項1又は2に記載の加圧式筆記具。
【請求項4】
前記第3シール部材の少なくとも前記後端開口部と接触する部分は、弾性体で形成される、請求項1~3のいずれか一項に記載の加圧式筆記具。
【請求項5】
前記第3シール部材を前方に向かって付勢する弾発部材をさらに有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の加圧式筆記具。
【請求項6】
前記インキ収容筒の後端部に装着された尾栓をさらに有し、
前記尾栓の少なくとも前記インキ収容筒と接触する部分は、弾性体で形成される、請求項1~5のいずれか一項に記載の加圧式筆記具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加圧式筆記具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ボールペン等の筆記具において、内部に充填されたインキに対して圧力を加えることのできる加圧式筆記具が知られている。特許文献1には、軸筒内に、インキを充填したレフィルと、レフィルの後端側に環状に装着されたホルダーと、ホルダーの外周面に環状に装着されたOリング等のシール部材(弁体)と、ホルダーに対し後方から覆い被されてホルダーを進退可能に保持するシリンダーと、を備え、ホルダーを後退させることによりレフィルの後端開口部に連通する加圧室を圧縮する加圧式筆記具が開示されている。シリンダーの内周面は、前側に位置する大内径部と、大内径部よりも後方側に位置し縮径された縮径部とを有し、大内径部と縮径部とが環状傾斜面により接続されている。
【0003】
特許文献1に開示された加圧式筆記具では、筆記部が被筆記面に押し付けられることにより、レフィルが後退すると、レフィルと一体的にホルダーも後退する。ホルダーは、シリンダーに相対する後方への移動により、その後端部をシリンダーの内底面に接近させ、加圧室を狭める。ホルダーの後退の際には、加圧室を外部へ連通する通気路がシール部材により閉鎖され、この閉鎖状態において加圧室が狭められる。そして、加圧室からレフィル内後端側にわたる空間の気体が圧縮され、その圧力によってレフィル内に充填されたインキが押圧される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された加圧式筆記具では、ホルダーが後退する際に、シール部材がシリンダーの内周面の大内径部と縮径部との間に位置する段部(環状傾斜面)を乗り越える必要がある。この場合、筆記を繰り返して、シール部材がこの段部を乗り越える動作を繰り返すことにより、シール部材が損傷する虞がある。とりわけ、筆記を行う際に、一画の筆記ごとに加圧と当該加圧の解除とが繰り返される、筆圧加圧式の筆記具においては、加圧を行う回数が多くなることから、シール部材が損傷する可能性が高まる。
【0006】
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、加圧式筆記具において、加圧室を密閉するシール部材の損傷を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による加圧式筆記具は、
軸筒と、
前記軸筒内に配置され、インキが充填されたインキ収容筒を有するレフィルと、
前記インキの後端に圧力を加える加圧機構と、を備えた加圧式筆記具であって、
前記加圧機構は、
外面に外側段部を有するピストン部材と、
内面に軸方向に沿って前記外側段部と対面する内側段部を有するシリンダー部材と、
前記外側段部よりも前方において前記ピストン部材と前記シリンダー部材との間を密閉する第1シール部材と、
前記内側段部よりも後方において前記ピストン部材と前記シリンダー部材との間を密閉する第2シール部材と、
前記ピストン部材の後端開口部を密閉可能な第3シール部材と、を有し、
前記外側段部が前記内側段部に向かって移動したときに、前記ピストン部材の後端が前記第3シール部材に当接して、前記第1シール部材、前記第2シール部材及び前記第3シール部材で密閉された加圧室が形成され、前記外側段部が前記内側段部に近接することにより、前記加圧室の体積が減少する。
【0008】
本発明による加圧式筆記具において、
前記ピストン部材の前記外面は、第1大径部と、前記第2大径部の後方に位置する第1小径部と、を有し、
前記シリンダー部材の前記内面は、第2大径部と、前記第2大径部の後方に位置する第2小径部と、を有し、
前記外側段部は、前記第1大径部と前記第1小径部との間に位置し、
前記内側段部は、前記第2大径部と前記第2小径部との間に位置してもよい。
【0009】
本発明による加圧式筆記具において、
前記ピストン部材は、前記第1シール部材と前記第2シール部材との間に、内面と前記外面とを接続する貫通孔を有してもよい。
【0010】
本発明による加圧式筆記具において、
前記第3シール部材の少なくとも前記後端開口部と接触する部分は、弾性体で形成されてもよい。
【0011】
本発明による加圧式筆記具において、
前記第3シール部材を前方に向かって付勢する弾発部材をさらに有してもよい。
【0012】
本発明による加圧式筆記具において、
前記インキ収容筒の後端部に装着された尾栓をさらに有し、
前記尾栓の少なくとも前記インキ収容筒と接触する部分は、弾性体で形成されてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、加圧式筆記具において、加圧室を密閉するシール部材の損傷を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係る加圧式筆記具を示す縦断面図であって、ボールペンチップが没入した状態において加圧式筆記具を示す図である。
【
図2】
図2は、ボールペンチップが突出した状態において
図1の加圧式筆記具を示す縦断面図である。
【
図3】
図3は、
図1の加圧式筆記具の加圧機構を拡大して示す図である。
【
図4】
図4は、
図2の加圧式筆記具の加圧機構を拡大して示す図である。
【
図5】
図5は、加圧機構の動作について説明するための図である。
【
図6】
図6は、加圧機構の動作について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、本明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
【0016】
また、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件ならびにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。
【0017】
本明細書では、筆記具の中心軸線Aが延びる方向(長手方向、縦断面図における上下方向)を軸方向da、軸方向daと直交する方向を径方向、中心軸線A周りの円周に沿った方向を周方向とする。また、軸方向daに沿って、筆記する際に紙面等の被筆記面に近接する側を前方とし、被筆記面から離間する側を後方とする。すなわち、ペン先側が前方であり、ペン先と反対側が後方である。
【0018】
図1は、本発明の一実施形態に係る加圧式筆記具10を示す縦断面図であって、ペン先が没入した状態において加圧式筆記具10を示す図であり、
図2は、ペン先が突出した状態において加圧式筆記具10を示す縦断面図である。
【0019】
本実施形態では、加圧式筆記具10がボールペンである例について説明する。加圧式筆記具10は、軸筒20と、レフィル30と、加圧機構50と、を備える。本実施形態の加圧式筆記具10では、加圧機構50により、レフィル30内に収容されたインキ31の後端面に対して圧力を加え、加圧式筆記具10のペン先から吐出されるインキ31の量を増加させる。これにより、加圧式筆記具10を用いて形成された筆跡の濃度や幅が大きくなる。
【0020】
軸筒20は、前軸21と、前軸21の外周面を取り囲んで配置されたグリップ部材25と、前軸21の後端部に連結された後軸26と、を有している。前軸21は、略筒状の形状を有する部材であり、前端に、後述のボールペンチップ34の先端部が出没可能な前端開口部23を有している。グリップ部材25は、例えばゴムやエラストマー等の弾性部材で形成されており、使用者が加圧式筆記具10で筆記を行う際に、指でつかむことが意図されている。後軸26は、前軸21の後方に配置された、略筒状の形状を有する部材である。後軸26の前端部が前軸21の後端部に取付けられることにより、後軸26が前軸21に対して連結される。一例として、前軸21の後端部の外周に形成された雄ネジ部に対して、後軸26の前端部の内周に形成された雌ネジ部が螺合することにより、後軸26が前軸21に対して連結される。後軸26の内面には、内方に突出した突出部が設けられており、この突出部における前方を向く面が、後述のシリンダー部材70の段部74が当接し得る当接部27を形成し、この突出部における後方を向く面が、後述の弾発部材43を受ける受け部28を形成する。後軸26は、後端に、後述のノック体45が前後移動可能に挿入される後端開口部29を有している。このような前軸21及び後軸26は、例えば樹脂で形成される。
【0021】
後軸26の外面には、クリップ12が取り付けられている。クリップ12は、クリップ12と後軸26の外面との間に任意の部材(紙や布等)を挟むことができるように構成されている。クリップ12は、後軸26に対して軸線14周りに回転移動可能に設けられている。軸線14は、中心軸線Aに対してねじれの位置に位置するように延びている。より詳細には、軸線14は、中心軸線Aと平行な直線と直交する方向に延びている。クリップ12の軸線14よりも後方に位置する部分と後軸26の外面との間には、弾発部材18が圧縮された状態で配置されている。これにより、クリップ12の前端部が、後軸26の外面に対して押し付けられている。弾発部材18としては、例えばコイルスプリングを用いることができる。クリップ12は、前端部に、後述のシリンダー部材70の係止部75が係止される被係止部16を有している。本実施形態では、係止部75が被係止部16に係止されることにより、前端開口部23からのボールペンチップ34の突出状態を固定することができる。また、係止部75の被係止部16への係止が解除されることにより、前端開口部23からのボールペンチップ34の突出状態を解除することができる。すなわち、本実施形態では、クリップ12は、前端開口部23からのボールペンチップ34の突出状態の固定及び突出状態の解除を行う機構としても機能する。
【0022】
レフィル30は、軸筒20内に配置されている。本実施形態のレフィル30は、インキ31及びインキ追従体32を収容するインキ収容筒33と、インキ収容筒33の前端部に取付けられたボールペンチップ34と、を備えている。
【0023】
インキ31としては、油性インキ、水性インキ、ゲルインキ、熱変色性インキ等、筆記具に使用可能なインキが特に制限なく使用され得る。これらのインキの中でも、20℃環境下、剪断速度1.92(sec-1)で、インキ粘度が5000(mPa・s)以下の低粘度インキは、加圧によるインキ吐出量の増減が大きく、加圧による筆跡の濃度、幅等の変化が大きいため、本実施形態の筆記具に好適に用いることができる。一例として、インキ31として熱変色性インキを使用することができる。熱変色性インキは、可逆熱変色性インキであってもよい。可逆熱変色性インキとしては、加熱により発色状態から消色状態へ変化し、冷却により消色状態から発色状態へ変化する加熱消色型、加熱により消色状態から発色状態へ変化し、冷却により発色状態から消色状態へ変化する加熱発色型、又は、特定温度域において特定の色彩を呈し、温度により色彩が変化する色彩記憶保持型、等の種々の可逆熱変色性インキが、単独で又は併用して使用されてもよい。例えば、可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を含むインキが、可逆熱変色性インキとして用いられ得る。
【0024】
インキ追従体32は、インキ収容筒33からのインキ31の漏れ出しを防止するとともに、インキ31の乾燥を抑制するために設けられる。インキ追従体32は、インキ31の後端に接して配置される。インキ31が消費されてインキ31の後端が前方に移動すると、インキ追従体32は、インキ31の後端に追従して前方に移動する。このようなインキ追従体32としては、例えばグリース状の部材を用いることができる。
【0025】
インキ収容筒33は、前後方向に延びる筒状の形状を有する部材である。インキ収容筒33は、内部にインキ31及びインキ追従体32を収容する。インキ収容筒33は、例えば樹脂で形成される。
【0026】
ボールペンチップ34は、チップホルダ35と、チップ本体36と、ボール37と、弾発部材38と、を備えている。チップホルダ35は、チップ本体36を保持する部材である。チップホルダ35の後端部は、インキ収容筒33の前端部内に挿入されており、これにより、チップホルダ35がインキ収容筒33に対して取り付けられている。チップホルダ35の内部には、前後方向に延びるとともに、インキ収容筒33内のインキ31をチップ本体36へ案内する貫通孔が設けられている。ボール37は、チップ本体36の前端部内に形成されたボール抱持室内に保持されている。チップ本体36の内部には、前後方向に延びるとともに、チップホルダ35からボール37へ向けてインキ31を案内する貫通孔が設けられている。弾発部材38は、チップ本体36の貫通孔の内部に圧縮状態で配置されており、ボール37を前方へ向けて付勢する。この弾発部材38の付勢力により、ボール37が、チップ本体36のボール抱持室の前端開口部に対して押し付けられる。これにより、ボール37が被筆記面に押し付けられていない状態において、ボール37とボール抱持室の前端開口部との間の隙間からインキ31が流出することを抑制することができる。弾発部材38としては、例えばコイルスプリングを用いることができる。
【0027】
次に、加圧機構50について説明する。
図3は、
図1の加圧式筆記具10の加圧機構50を拡大して示す図である。
図3に示された例では、加圧機構50は、ピストン部材60と、シリンダー部材70と、第1シール部材81と、第2シール部材82と、第3シール部材83と、を備えている。
【0028】
ピストン部材60は、レフィル30の後方における軸筒20内に、前後移動可能に配置されている。ピストン部材60は、前後方向に延びる貫通孔を有している。ピストン部材60は、この貫通孔を画定する内面61と、ピストン部材60の外形を画定する外面63とを有している。外面63は、第1大径部63aと、第1大径部63aの後方に位置する第1小径部63bと、を有している。第1大径部63a及び第1小径部63bは、いずれもその中心軸が中心軸線Aと一致する円筒形状を有しており、第1大径部63aは、第1小径部63bの直径よりも大きな直径を有している。第1大径部63aと第1小径部63bとの間には、外側段部63cが形成されている。図示された例では、外側段部63cは、軸方向daと径方向の両方に対して傾斜した傾斜面である。とりわけ、外側段部63cは、前方から後方に向かうにつれて径方向の内側に向かう傾斜面である。ピストン部材60の後端には、後端開口部65が形成されている。後端開口部65は、ピストン部材60の内部と外部とを連通する。第1大径部63aには、第1シール部材81が配置される第1凹部63dが形成されている。第1小径部63bには、第2シール部材82が配置される第2凹部63eが形成されている。第1凹部63d及び第2凹部63eは、いずれも周方向に環状に延びている。
【0029】
ピストン部材60は、第1凹部63dと第2凹部63eとの間に、内面61と外面63とを接続する貫通孔67を有している。貫通孔67は、ピストン部材60の内部と外部とを連通する。図示された例では、貫通孔67は、第1小径部63bに設けられている。詳細には、貫通孔67は、外側段部63cと第2凹部63eとの間における第1小径部63bに設けられている。貫通孔67は、径方向に沿って延びている。なおこれに限られず、貫通孔67は、第1凹部63dと外側段部63cとの間における第1大径部63aに設けられてもよいし、外側段部63cに設けられてもよい。
【0030】
ピストン部材60は、第1大径部63aの前方に配置された鍔部69をさらに有している。鍔部69は、第1大径部63aの直径(外径)よりも大きな外径を有している。鍔部69は、後方を向く面である第1受け部63fを有している。第1受け部63fは、シリンダー部材70の後述する第2受け部71dと協働して、弾発部材55の弾発力を受ける。
【0031】
鍔部69は、レフィル保持部材51と係合される。レフィル保持部材51は、レフィル30を保持する部材である。レフィル保持部材51の後端は、鍔部69内に挿入されて、鍔部69に対して固定される。レフィル30の後端部は、レフィル保持部材51の前端部内に挿入されて、レフィル保持部材51に対して固定される。これにより、レフィル30は、ピストン部材60と一体的に前後動することが可能である。
【0032】
鍔部69及びレフィル保持部材51の内側には、尾栓53が配置されている。図示された例では、尾栓53の後端部の外周に設けられた突起部が、レフィル保持部材51の内面から内方に向けて突出した突起部と鍔部69との間に位置している。これにより、尾栓53は、ピストン部材60及びレフィル保持部材51に対して固定されている。レフィル30の後端部がレフィル保持部材51内に挿入されると、尾栓53の前端部がインキ収容筒33の後端部に装着される。尾栓53の少なくともインキ収容筒33と接触する部分は、インキ収容筒33に密着するよう、弾性体で形成されている。とりわけ、本実施形態では、尾栓53の前端部がインキ収容筒33の後端部内に挿入される。この場合、尾栓53の少なくともインキ収容筒33の内面と接触する部分は、弾性体で形成される。インキ収容筒33の後端部内に挿入されていない状態における尾栓53の前端部の弾性体の外径は、インキ収容筒33の後端部の内径よりも大きい。このような尾栓53によれば、インキ収容筒33と尾栓53との間から空気が漏れることを抑制することが可能になる。好ましくは、尾栓53は、その全体が弾性体で形成されている。この場合、ピストン部材60とレフィル保持部材51との間から空気が漏れることをも抑制することが可能になる。なお、尾栓53には、尾栓53を前後方向に貫通する貫通孔が設けられている。
【0033】
シリンダー部材70は、軸筒20内に、前後移動可能に配置されている。シリンダー部材70は、ピストン部材60の径方向外側に、ピストン部材60を取り囲むように配置されている。シリンダー部材70は、前後方向に延びる貫通孔を有している。シリンダー部材70は、この貫通孔を画定する内面71と、シリンダー部材70の外形を画定する外面73とを有している。内面71は、第2大径部71aと、第2大径部71aの後方に位置する第2小径部71bと、を有している。第2大径部71a及び第2小径部71bは、いずれもその中心軸が中心軸線Aと一致する円筒形状を有しており、第2大径部71aは、第2小径部71bの直径よりも大きな直径を有している。第2大径部71aと第2小径部71bとの間には、内側段部71cが形成されている。図示された例では、内側段部71cは、軸方向daと径方向の両方に対して傾斜した傾斜面である。とりわけ、内側段部71cは、前方から後方に向かうにつれて径方向の内側に向かう傾斜面である。内側段部71cは、軸方向daに沿ってピストン部材60の外側段部63cと対面する。外側段部63cと内側段部71cとの間には、外側段部63c、内側段部71c、ピストン部材60の外面63及びシリンダー部材70の内面71で囲まれた空間部Sが形成される。
【0034】
内面71は、第2大径部71aよりも前方に位置する第2受け部71dを有している。第2受け部71dは、前方を向く面である。ピストン部材60の第1受け部63fとシリンダー部材70の第2受け部71dとの間には、弾発部材55が配置されている。第2受け部71dは、第1受け部63fと協働して、弾発部材55の弾発力を受ける。弾発部材55としては、例えばコイルスプリングを用いることができる。
【0035】
シリンダー部材70の外面73には、段部74が形成されている。段部74は、シリンダー部材70の外面73における後方を向く面である。段部74は、後述の弾発部材43の弾発力によりシリンダー部材70が後方に移動した際に、後軸26の当接部27に当接する。これにより、シリンダー部材70のさらなる後方への移動が規制される。
【0036】
シリンダー部材70の前端部の外面73には、クリップ12の被係止部16に係止可能な係止部75が設けられている。係止部75は、外面73から径方向の外側に向かって突出した突出部で形成されている。シリンダー部材70が前方へ移動し、係止部75が被係止部16よりも前方に位置すると、係止部75が被係止部16に係止される。これにより、シリンダー部材70の後方への移動が規制される。
【0037】
シリンダー部材70は、前端77及び後端79を有している。前端77は、弾発部材55が圧縮されたときに、ピストン部材60の鍔部69(第1受け部63f)に接触し得る。ピストン部材60の中間部分は、シリンダー部材70の貫通孔内に位置している。ピストン部材60の鍔部69は、シリンダー部材70の前端77よりも前方に位置している。ピストン部材60の後端開口部65は、シリンダー部材70の後端79よりも後方に位置している。ピストン部材60の後端部には、抜け止め部材57が設けられている。抜け止め部材57は、ピストン部材60の後端部に固定されており、シリンダー部材70の内部へ進入不可能な寸法を有している。これにより、抜け止め部材57は、シリンダー部材70に対するピストン部材60の前方への移動を規制する、いわゆる抜け止めとして機能する。
【0038】
第1シール部材81及び第2シール部材82は、いずれも、ピストン部材60の外面63とシリンダー部材70の内面71との間を密閉する部材である。とりわけ、第1シール部材81は、ピストン部材60の外側段部63cよりも前方においてピストン部材60とシリンダー部材70との間を密閉する。また、第2シール部材82は、シリンダー部材70の内側段部71cよりも後方においてピストン部材60とシリンダー部材70との間を密閉する。第1シール部材81は、ピストン部材60の第1凹部63dに配置されており、第2シール部材82は、ピストン部材60の第2凹部63eに配置されている。第1シール部材81及び第2シール部材82は、いずれも全周にわたって延びる弾性体である。弾性体としては、例えばOリングが用いられる。第1シール部材81の径方向の直径は、第2シール部材82の径方向の直径よりも大きい。
【0039】
第3シール部材83は、ピストン部材60の後方に配置されており、ピストン部材60の後端開口部65を密閉可能に構成される。本実施形態では、第3シール部材83の少なくとも後端開口部65と接触する部分は、ゴム、エラストマー等の弾性体で形成されている。なお、これに限られず、例えば、ピストン部材60の後端開口部65の周囲に弾性体が配置され、第3シール部材83が硬質部材で形成されていてもよい。図示された例では、第3シール部材83は、保持部材85に固定されている。
【0040】
シリンダー部材70の後端部には、係止部材59が係止されている。とりわけ係止部材59は、シリンダー部材70の後端部における外面73に係止されており、これにより係止部材59がシリンダー部材70に対して固定されている。係止部材59は、第1受け部59aと、第2受け部59bと、を有している。第1受け部59aは、係止部材59の外面から外方に突出した突出部における前方を向く面であり、第2受け部59bは、係止部材59の内面に設けられた段部における後方を向く面である。後軸26の受け部28と、係止部材59の第1受け部59aとの間には、弾発部材43が配置されている。弾発部材43は、受け部28と第1受け部59aとの間に、圧縮状態で配置されてもよい。第1受け部59aは、受け部28と協働して、弾発部材43の弾発力を受ける。弾発部材43としては、例えばコイルスプリングを用いることができる。
【0041】
係止部材59の後端部には、ノック体45が固定されている。ノック体45は、加圧式筆記具10においてペン先の出没操作を行う際に、使用者が触れる部材である。使用者がノック体45を前方へ向けて押圧することによって、加圧式筆記具10のペン先が前端開口部23から出没する。係止部材59の第2受け部59bとノック体45の内面との間には、弾発部材87が配置されている。弾発部材87は、保持部材85を介して、第3シール部材83を前方に向かって付勢する。弾発部材87は、第2受け部59bとノック体45の内面との間に、圧縮状態で配置されてもよい。第2受け部59bは、ノック体45と協働して、弾発部材87の弾発力を受ける。弾発部材87としては、例えばコイルスプリングを用いることができる。
【0042】
図1~
図4を参照して、加圧式筆記具10におけるノック動作について説明する。
図1は、ボールペンチップ34が没入した状態において加圧式筆記具10を示しており、
図3は、
図1の加圧式筆記具10の加圧機構50を拡大して示している。
図2は、ボールペンチップ34が突出した状態において加圧式筆記具10を示しており、
図4は、
図2の加圧式筆記具10の加圧機構50を拡大して示している。
【0043】
図1及び
図3に示された没入状態の加圧式筆記具10において、使用者がノック体45を前方へ向けて押圧すると、弾発部材43の弾発力に抗して、係止部材59及び係止部材59に固定されたシリンダー部材70が前方へ移動する。これにより、弾発部材55を介して、ピストン部材60、ピストン部材60に固定されたレフィル保持部材51及びレフィル保持部材51に保持されたレフィル30が前方へ移動する。これにより、ボールペンチップ34の先端部が、前端開口部23から前方へ突出する。このとき、シリンダー部材70の係止部75がクリップ12の被係止部16に接触すると、係止部75は、弾発部材18の弾発力に抗して、被係止部16を持ち上げながら前方へ移動する。係止部75が被係止部16よりも前方まで移動すると、弾発部材18の弾発力により、被係止部16が軸筒20(後軸26)の外面に接触する。この状態で使用者がノック体45の前方への押圧を解除すると、弾発部材43の弾発力により、シリンダー部材70が後方へ向けて付勢される。このとき、シリンダー部材70の係止部75が、クリップ12の被係止部16に前方から接触すると、係止部75が被係止部16に係止されることにより、シリンダー部材70の後方への移動が規制される。以上のようにして、
図2及び
図4に示されているように、加圧式筆記具10を突出状態にすることができる。
【0044】
図2及び
図4に示された突出状態の加圧式筆記具10において、使用者がクリップ12の後端部を軸筒20(後軸26)へ向けて押圧すると、クリップ12は、弾発部材18の弾発力に抗して、軸線14周りに回転移動する。これにより、クリップ12の被係止部16は、軸筒20から離間する方向へ向けて移動する。被係止部16の軸筒20側の先端と軸筒20との間の距離が、シリンダー部材70の係止部75の軸筒20の外面からの突出高さよりも大きくなると、弾発部材43の弾発力により、シリンダー部材70が後方へ向けて移動する。このとき、シリンダー部材70の後端79が抜け止め部材57を後方へ向けて押し、これにより、抜け止め部材57に固定されたピストン部材60、ピストン部材60に固定されたレフィル保持部材51及びレフィル保持部材51に保持されたレフィル30が後方へ移動する。これにより、ボールペンチップ34の先端部が、前端開口部23から軸筒20内へ没入する。シリンダー部材70の段部74が後軸26の当接部27に当接すると、シリンダー部材70のさらなる後方への移動が規制される。以上のようにして、
図1及び
図3に示されているように、加圧式筆記具10を没入状態にすることができる。
【0045】
なお、ペン先の出没機構は、
図1~
図4を参照して説明した上述の機構に限られない。
【0046】
次に、
図2及び
図4~
図6を参照して、加圧機構50による加圧方法について説明する。
図2及び
図4に示された突出状態の加圧式筆記具10において、使用者が筆記のためにペン先、より具体的にはレフィル30のボール37、を紙等の被筆記面に押し付けると、レフィル30が軸筒20に対して相対的に後方へ向けて押され、ピストン部材60が、弾発部材55の弾発力に抗して後方へ移動する。このとき、ピストン部材60の外側段部63cも後方に向かって移動する。すなわち、外側段部63cが、シリンダー部材70の内側段部71cに向かって移動する。その後、
図5に示されているように、ピストン部材60の後端が第3シール部材83に接触し、ピストン部材60の後端開口部65が第3シール部材83により密閉される。このとき、第1シール部材81、第2シール部材82及び第3シール部材83で密閉された加圧室Cが形成される。加圧室Cには、インキ収容筒33におけるインキ追従体32の後方の空間、尾栓53の貫通孔内の空間、ピストン部材60の内部空間、ピストン部材60の貫通孔67、及び、外側段部63cと内側段部71cとの間に形成された空間部Sが含まれる。なお、空間部Sと貫通孔67とは、ピストン部材60の外面63とシリンダー部材70の内面71との間の隙間を介して、互いに連通している。
【0047】
レフィル30がさらに後方へ移動すると、
図6に示されているように、ピストン部材60の外側段部63cが、シリンダー部材70の内側段部71cにさらに近接する。このとき、第3シール部材83は、弾発部材87の弾発力に抗して、後方へ移動する。外側段部63cが内側段部71cに近接すると、空間部Sの体積が減少する。すなわち、加圧室Cの体積が減少する。この間、加圧室Cは、第1シール部材81、第2シール部材82及び第3シール部材83で密閉されているので、加圧室Cの内部の空気が加圧される。換言すると、加圧室Cの内部の圧力が上昇する。加圧室Cの内部の上昇した圧力により、インキ31の後端がインキ追従体32を介して押圧される。したがって、加圧式筆記具10のペン先から吐出されるインキ31の量が増加する。
【0048】
使用者が、被筆記面へのペン先の押し付けを解除すると、弾発部材87の弾発力により、第3シール部材83とともにピストン部材60が前方へ移動する。また、弾発部材55の弾発力により、ピストン部材60は、シリンダー部材70に対して前方へ移動する。このとき、ピストン部材60の後端が第3シール部材83から離間し、ピストン部材60の後端開口部65の密閉が解除され、ピストン部材60の内部空間が大気に連通される。したがって、インキ31の後端に対する押圧も解除される。これにより、ボール37が被筆記面に押し付けられていない状態において、ペン先からインキ31が流出することが抑制される。より詳細には、ボール37が被筆記面に押し付けられていない状態において、ボール37とボール抱持室の前端開口部との間の隙間からインキ31が流出することが抑制される。
【0049】
本実施形態の加圧式筆記具10は、軸筒20と、軸筒20内に配置され、インキ31が充填されたインキ収容筒33を有するレフィル30と、インキ31の後端に圧力を加える加圧機構50と、を備え、加圧機構50は、外面63に外側段部63cを有するピストン部材60と、内面71に軸方向daに沿って外側段部63cと対面する内側段部71cを有するシリンダー部材70と、外側段部63cよりも前方においてピストン部材60とシリンダー部材70との間を密閉する第1シール部材81と、内側段部71cよりも後方においてピストン部材60とシリンダー部材70との間を密閉する第2シール部材82と、ピストン部材60の後端開口部65を密閉可能な第3シール部材83と、を有し、外側段部63cが内側段部71cに向かって移動したときに、ピストン部材60の後端が第3シール部材83に当接して、第1シール部材81、第2シール部材82及び第3シール部材83で密閉された加圧室Cが形成され、外側段部63cが内側段部71cに近接することにより、加圧室Cの体積が減少する。
【0050】
このような加圧式筆記具10によれば、加圧室Cを加圧する際に、第1シール部材81及び第2シール部材82は、いずれもシリンダー部材70の内面71上を摺動するものの、何らかの段差を乗り越えることがない。したがって、加圧式筆記具10を使用して筆記を繰り返した際に、シール部材81,82が損傷することを効果的に抑制することができる。
【0051】
また、加圧式筆記具10を持ち運ぶ際や保管する際、すなわちペン先が被筆記面に押し付けられていない状態においても、第1シール部材81及び第2シール部材82が、ピストン部材60及びシリンダー部材70に接触しているので、シール部材81,82と、ピストン部材60及びシリンダー部材70との間に、塵埃等の異物が巻き込まれることを抑制することができる。
【0052】
本実施形態の加圧式筆記具10では、ピストン部材60の外面63は、第1大径部63aと、第1大径部63aの後方に位置する第1小径部63bと、を有し、シリンダー部材70の内面71は、第2大径部71aと、第2大径部71aの後方に位置する第2小径部71bと、を有し、外側段部63cは、第1大径部63aと第1小径部63bとの間に位置し、内側段部71cは、第2大径部71aと第2小径部71bとの間に位置する。
【0053】
このような加圧式筆記具10によれば、外側段部63cと内側段部71cとの間に、外側段部63c、内側段部71c、ピストン部材60の外面63及びシリンダー部材70の内面71で囲まれた空間部Sが形成される。そして、この空間部Sの体積を変更することにより、加圧室Cの体積を変更することができる。したがって、簡単な構成により、加圧室Cの体積を変更する機構を実現することができる。
【0054】
本実施形態の加圧式筆記具10では、ピストン部材60は、第1シール部材81と第2シール部材82との間に、内面61と外面63とを接続する貫通孔67を有する。
【0055】
このような加圧式筆記具10によれば、空間部Sとピストン部材60の内部空間とを確実に連通させることができる。したがって、空間部Sの体積を変更することにより、加圧室C内を適切に加圧することができる。
【0056】
本実施形態の加圧式筆記具10では、第3シール部材83の少なくとも後端開口部65と接触する部分は、弾性体で形成される。
【0057】
このような加圧式筆記具10によれば、第3シール部材83により、ピストン部材60の後端開口部65を適切に密閉することができる。
【0058】
本実施形態の加圧式筆記具10では、第3シール部材83を前方に向かって付勢する弾発部材87をさらに有する。
【0059】
このような加圧式筆記具10によれば、ピストン部材60の後方への移動に追従して、第3シール部材83により後端開口部65の密閉を維持することができる。
【0060】
本実施形態の加圧式筆記具10では、インキ収容筒33の後端部に装着された尾栓53をさらに有し、
尾栓53の少なくともインキ収容筒33と接触する部分は、弾性体で形成される。
【0061】
このような加圧式筆記具10によれば、インキ収容筒33と尾栓53との間から空気が漏れることを抑制することができる。
【符号の説明】
【0062】
10 加圧式筆記具
12 クリップ
14 軸線
16 被係止部
18 弾発部材
20 軸筒
21 前軸
23 前端開口部
25 グリップ部材
26 後軸
27 当接部
28 受け部
29 後端開口部
30 レフィル
31 インキ
32 インキ追従体
33 インキ収容筒
34 ボールペンチップ
35 チップホルダ
36 チップ本体
37 ボール
38 弾発部材
43 弾発部材
45 ノック体
50 加圧機構
51 レフィル保持部材
53 尾栓
55 弾発部材
57 抜け止め部材
59 係止部材
59a 第1受け部
59b 第2受け部
60 ピストン部材
61 内面
63 外面
63a 第1大径部
63b 第1小径部
63c 外側段部
63d 第1凹部
63e 第2凹部
63f 第1受け部
65 後端開口部
67 貫通孔
69 鍔部
70 シリンダー部材
71 内面
71a 第2大径部
71b 第2小径部
71c 内側段部
71d 第2受け部
73 外面
74 段部
75 係止部
77 前端
79 後端
81 第1シール部材
82 第2シール部材
83 第3シール部材
85 保持部材
87 弾発部材
A 中心軸線
C 加圧室
S 空間部
da 軸方向