(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022098261
(43)【公開日】2022-07-01
(54)【発明の名称】電子機器システム、台座
(51)【国際特許分類】
H05K 5/02 20060101AFI20220624BHJP
A63F 13/24 20140101ALI20220624BHJP
H01H 9/02 20060101ALI20220624BHJP
【FI】
H05K5/02 B
A63F13/24
H01H9/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020211694
(22)【出願日】2020-12-21
(71)【出願人】
【識別番号】515074086
【氏名又は名称】VIVIWARE株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100154748
【弁理士】
【氏名又は名称】菅沼 和弘
(72)【発明者】
【氏名】今井 正敏
【テーマコード(参考)】
4E360
5G052
【Fターム(参考)】
4E360AB04
4E360AC12
4E360AC23
4E360CA02
4E360EA01
4E360EB03
4E360EC05
4E360EC12
4E360EC16
4E360ED03
4E360ED13
4E360ED23
4E360ED27
4E360EE03
4E360GA04
4E360GA06
4E360GA46
4E360GB33
4E360GC08
5G052AA12
5G052AA13
5G052BB01
5G052BB10
5G052HA24
5G052HB04
5G052HD01
(57)【要約】
【課題】必要に応じて電子機器の向きを簡単に変更できる電子機器システム、台座を提供する。
【解決手段】電子機器10は、鍔状に突出して形成された鍔部14を備え、台座20は、電子機器10の底面を支持する支持面を構成する支持部27と、鍔部14を取り囲む形態で保持する保持部を備え、保持部は、非可動保持部21~23と可動保持部24とを備えており、非可動保持部21~23は、第1の方向に延在する第1固定壁部21aと、第1固定壁部21aと対向して第1の方向に延在する第2固定壁部22aと、第2の方向に延在する第3固定壁部23aと、を備え、可動保持部24は、第3固定壁部23aと対向する位置に配置された可動壁部24aを備え、可動壁部24aは、少なくとも鍔部14の端部位置を規制し退避可能である。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器と、
前記電子機器を保持する台座と、
を備える電子機器システムであって、
前記電子機器は、鍔状に突出して形成された鍔部を備え、
前記台座は、
前記電子機器の底面を支持する支持面を構成する支持部と、
前記支持部の周りにあって、前記鍔部を取り囲む形態で保持する保持部とを備え、
前記保持部は、非可動保持部と可動保持部とを備えており、
前記支持面に平行な方向を第1の方向とし、前記支持面に平行かつ前記第1の方向に直交する方向を第2の方向としたときに、
前記非可動保持部は、
前記第1の方向に延在する第1固定壁部と、
前記第1固定壁部と対向して前記第1の方向に延在する第2固定壁部と、
前記第2の方向に延在する第3固定壁部と、
を備え、
前記可動保持部は、前記第3固定壁部と対向する位置に配置された可動壁部を備え、前記可動壁部は、少なくとも前記鍔部の端部位置を規制し退避可能である電子機器システム。
【請求項2】
請求項1に記載の電子機器システムにおいて、
前記鍔部は、鍔状に突出する方向に直交する方向から見た形状が、略正方形であること、
を特徴とする電子機器システム。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の電子機器システムにおいて、
前記台座は、樹脂により構成されており、
前記可動保持部は、弾性変形によって退避可能に構成されていること、
を特徴とする電子機器システム。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれかに記載の電子機器システムにおいて、
前記非可動保持部は、
前記第1固定壁部に対して交差し、かつ、前記第2固定壁部側へ突出して前記鍔部と係合する第1突出部と、
前記第2固定壁部に対して交差し、かつ、前記第1固定壁部側へ突出して前記鍔部と係合する第2突出部と、
前記第3固定壁部に対して交差し、かつ、前記可動壁部側へ突出して前記鍔部と係合する第3突出部とを備えること、
を特徴とする電子機器システム。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれかに記載の電子機器システムにおいて、
前記台座は、他の部材に取り付けるための取付形状を備えること、
を特徴とする電子機器システム。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれかに記載の電子機器システムにおいて、
前記台座は、他の部材と一体に設けられていること、
を特徴とする電子機器システム。
【請求項7】
電子機器を保持する台座であって、
前記電子機器の底面を支持する支持面を構成する支持部と、
前記支持部の周りにあって、前記電子機器に設けられた鍔部を取り囲む形態で保持する保持部とを備え、
前記保持部は、非可動保持部と可動保持部とを備えており、
前記支持面に平行な方向を第1の方向とし、前記支持面に平行かつ前記第1の方向に直交する方向を第2の方向としたときに、
前記非可動保持部は、
前記第1の方向に延在する第1固定壁部と、
前記第1固定壁部と対向して前記第1の方向に延在する第2固定壁部と、
前記第2の方向に延在する第3固定壁部と、
を備え、
前記可動保持部は、前記第3固定壁部と対向する位置に配置された可動壁部を備え、前記可動壁部は、少なくとも前記鍔部の端部位置を規制し退避可能である台座。
【請求項8】
請求項7に記載の台座において、
前記支持面の法線方向から見た場合に、前記第1固定壁部と前記第2固定壁部と前記第3固定壁部と前記可動壁部との全てが仮想の円に接する位置に配置されていること、
を特徴とする台座。
【請求項9】
請求項7又は請求項8に記載の台座において、
当該台座は、樹脂により構成されており、
前記可動保持部は、弾性変形によって退避可能に構成されていること、
を特徴とする台座。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器システム、台座に関するものである。
【背景技術】
【0002】
比較的小型の電子機器では、その電子機器を壁面や机等に固定して使用したい場合がある。例えば、特許文献1では、リモコン装置を壁付けホルダ(台座)に取り付ける構成が開示されている。また、特許文献2では、収容ケース(台座)と表示装置とを含んだパフォーマンス表示装置が開示されている。
【0003】
しかし、従来の電子機器を保持する構成では、台座に対して取り付け可能な向きが決まっており、電子機器が保持されている向きを変えるためには、台座の取り付ける向きを変更する必要があり、利便性が低かった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-82010号公報
【特許文献2】特表2013-525167号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、必要に応じて電子機器の向きを簡単に変更できる電子機器システム、台座を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
【0007】
第1の発明は、電子機器(10、10B)と、前記電子機器(10、10B)を保持する台座(20)と、を備える電子機器システムであって、前記電子機器(10、10B)は、鍔状に突出して形成された鍔部(14、14B)を備え、前記台座(20)は、前記電子機器(10、10B)の底面を支持する支持面を構成する支持部(27)と、前記支持部(27)の周りにあって、前記鍔部(14、14B)を取り囲む形態で保持する保持部とを備え、前記保持部は、非可動保持部(21、22、23)と可動保持部(24)とを備えており、前記支持面に平行な方向を第1の方向とし、前記支持面に平行かつ前記第1の方向に直交する方向を第2の方向としたときに、前記非可動保持部(21、22、23)は、前記第1の方向に延在する第1固定壁部(21a)と、前記第1固定壁部(21a)と対向して前記第1の方向に延在する第2固定壁部(22a)と、前記第2の方向に延在する第3固定壁部(23a)と、を備え、前記可動保持部(24)は、前記第3固定壁部(23a)と対向する位置に配置された可動壁部(24a)を備え、前記可動壁部(24a)は、少なくとも前記鍔部(14、14B)の端部位置を規制し退避可能である電子機器システム(1)である。
【0008】
第2の発明は、第1の発明に記載の電子機器システム(1)において、前記鍔部(14、14B)は、鍔状に突出する方向に直交する方向から見た形状が、略正方形であること、を特徴とする電子機器システム(1)である。
【0009】
第3の発明は、第1の発明又は第2の発明に記載の電子機器システム(1)において、前記台座(20)は、樹脂により構成されており、前記可動保持部(24)は、弾性変形によって退避可能に構成されていること、を特徴とする電子機器システム(1)である。
【0010】
第4の発明は、第1の発明から第3の発明までのいずれかに記載の電子機器システム(1)において、前記非可動保持部(21、22、23)は、前記第1固定壁部(21a)に対して交差し、かつ、前記第2固定壁部(22a)側へ突出して前記鍔部(14、14B)と係合する第1突出部(21b)と、前記第2固定壁部(22a)に対して交差し、かつ、前記第1固定壁部(21a)側へ突出して前記鍔部(14、14B)と係合する第2突出部(22b)と、前記第3固定壁部(23a)に対して交差し、かつ、前記可動壁部(24a)側へ突出して前記鍔部(14、14B)と係合する第3突出部(23b)とを備えること、を特徴とする電子機器システム(1)である。
【0011】
第5の発明は、第1の発明から第4の発明までのいずれかに記載の電子機器システム(1)において、前記台座(20)は、他の部材に取り付けるための取付形状(26)を備えること、を特徴とする電子機器システム(1)である。
【0012】
第6の発明は、
第1の発明から第5の発明までのいずれかに記載の電子機器システム(1)において、前記台座(20)は、他の部材と一体に設けられていること、を特徴とする電子機器システム(1)である。
【0013】
第7の発明は、電子機器(10、10B)を保持する台座(20)であって、前記電子機器(10、10B)の底面を支持する支持面を構成する支持部(27)と、前記支持部(27)の周りにあって、前記電子機器(10、10B)に設けられた鍔部(14、14B)を取り囲む形態で保持する保持部とを備え、前記保持部は、非可動保持部(21、22、23)と可動保持部(24)とを備えており、前記支持面に平行な方向を第1の方向とし、前記支持面に平行かつ前記第1の方向に直交する方向を第2の方向としたときに、前記非可動保持部(21、22、23)は、前記第1の方向に延在する第1固定壁部(21a)と、前記第1固定壁部(21a)と対向して前記第1の方向に延在する第2固定壁部(22a)と、前記第2の方向に延在する第3固定壁部(23a)と、を備え、前記可動保持部(24)は、前記第3固定壁部(23a)と対向する位置に配置された可動壁部(24a)を備え、前記可動壁部(24a)は、少なくとも前記鍔部(14、14B)の端部位置を規制し退避可能である台座(20)である。
【0014】
第8の発明は、第7の発明に記載の台座(20)において、前記支持面の法線方向から見た場合に、前記第1固定壁部(21a)と前記第2固定壁部(22a)と前記第3固定壁部(23a)と前記可動壁部(24a)との全てが仮想の円に接する位置に配置されていること、を特徴とする台座(20)である。
【0015】
第9の発明は、第7の発明又は第8の発明に記載の台座(20)において、当該台座(20)は、樹脂により構成されており、前記可動保持部(24)は、弾性変形によって退避可能に構成されていること、を特徴とする台座(20)である。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、必要に応じて電子機器の向きを簡単に変更できる電子機器システム、台座を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明による電子機器システム1の実施形態を示す斜視図である。
【
図5】他の形態の電子機器10Bを示す斜視図である。
【
図9】台座20を
図8中の矢印A-Aの位置で切断した断面において電子機器10を取り外した状態を示した図である。
【
図10】台座20を
図8中の矢印A-Aの位置で切断した断面において電子機器10を台座20の保持部により保持した状態を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面等を参照して説明する。
【0019】
(実施形態)
図1は、本発明による電子機器システム1の実施形態を示す斜視図である。
なお、
図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張したり、省略したりして示している。
また、以下の説明では、具体的な数値、形状、材料等を示して説明を行うが、これらは、適宜変更することができる。
また、説明の便宜上、
図1における上側(電子機器10側)を上、下側(台座20側)を下として説明するが、実際の利用状態における向きを限定するものではない。
【0020】
本実施形態の電子機器システム1は、電子機器10と、台座20とを備えている。なお、
図1に示す状態は、電子機器10を台座20によって保持した状態を示している。
図2は、電子機器10を上方から見た斜視図である。
図3は、電子機器10を下方から見た斜視図である。
図4は、電子機器10を側面から見た図である。
図2から
図4に示す電子機器10は、360°方向の入力を行うことができるジョイスティックのユニットである。電子機器10は、本体11と、操作部12と、端子部13と、鍔部14とを備えている。
【0021】
本体11は、電子機器10の主要な構成を内蔵しており、下方が略直方体形状に構成されており、上方が略ドーム形状に構成されている。
【0022】
操作部12は、本体11から上方に突出しており、情報から見た方向で360°の全方向に揺動して倒れることができる。操作部12の倒れる方向に応じた操作信号が後述する端子部13を介して出力される。
【0023】
端子部13は、他の電子機器等に接続される通信ケーブルが接続される。端子部13は、例えば、USB端子等を例示できるが、具体的な形態はどのようなものでもよい。
【0024】
鍔部14は、電子機器10の下方に鍔状(フランジ状)に突出して形成されている。鍔部14は、下方から見た形状が、角を丸めた略正方形となっている。なお、本明細書及び特許請求の範囲において、「略正方形」とは、鍔部14のように正方形の角を丸めた形状や、正方形の角を面取りした形状を含む意味で用いている。
【0025】
図5は、他の形態の電子機器10Bを示す斜視図である。
図5に示す電子機器10Bは、複数の押しボタン12Bを備えた、スイッチ装置である。電子機器10Bも、先に説明した電子機器10と同様な本体11Bと、端子部13Bと、鍔部14Bとを備えている。
本実施形態の電子機器システム1では、電子機器10、電子機器10Bのように形態の異なる複数種類の電子機器を有しており、それらの中から選択された電子機器を台座20に装着して利用する。なお、電子機器は、例示した電子機器10、電子機器10Bの他に、用意することができる。例えば、文字等を表示可能な表示部を備えた電子機器を用意してもよいし、単にランプが点灯可能な電子機器を用意してもよいし、モーター等を接続してこれを制御する電子機器を用意してもよいし、各種センサーを備える電子機器としてもよく、適宜必要な電子機器を用意してよい。
【0026】
図6は、台座20を上方から見た斜視図である。
図7は、台座20の上面図である。
図8は、台座20の下面図である。
本実施形態の台座20は、非可動保持部21、22、23及び可動保持部24からなる保持部と、板ばね部25と、取付形状26と、支持部27とを備えて樹脂で一体に構成されている。台座20は、電子機器10又は電子機器10Bの鍔部14又は鍔部14Bを取り囲む形態で鍔部14又は鍔部14Bを保持することにより、電子機器10又は電子機器10Bを固定する。
【0027】
非可動保持部21は、第1固定壁部21aと、第1突出部21bとを備えている。
第1固定壁部21aは、図中に矢印D1で示した第1の方向D1に延在している。ここで、第1の方向D1は、後述する支持部27(支持面)に平行な方向となっている。また、支持部27(支持面)に平行かつ第1の方向D1に直交する方向を第2の方向D2とする。
第1突出部21bは、第1固定壁部21aに対して交差し、かつ、第2固定壁部22a側へ突出して鍔部14又は鍔部14Bと係合する。
【0028】
非可動保持部22は、第2固定壁部22aと、第2突出部22bとを備えている。
第2固定壁部22aは、第1固定壁部21aと対向して第1の方向D1に延在している。
第2突出部22bは、第2固定壁部22aに対して交差し、かつ、第1固定壁部21a側へ突出して鍔部14又は鍔部14Bと係合する。
【0029】
非可動保持部23は、第3固定壁部23aと、第3突出部23bとを備えている。
第3固定壁部23aは、第2の方向D2に延在する。
第3突出部23bは、第3固定壁部23aに対して交差し、かつ、可動壁部24a側へ突出して鍔部14又は鍔部14Bと係合する。
【0030】
可動保持部24は、可動壁部24aと操作部24bとを備えている。
可動壁部24aは、第3固定壁部23aと対向する位置に配置されている。可動壁部24aは、少なくとも鍔部14又は鍔部14Bの端部位置を規制し、かつ、鍔部14又は鍔部14Bの端部位置を規制する位置から退避可能に構成されている。
操作部24bは、可動壁部24aよりも外側に延在している。操作部24bは、使用者が押圧操作することにより、板ばね部25が弾性変形して可動壁部24aを下方へ退避させることができる。
【0031】
ここで、台座20を上方又は下方から見た状態において、鍔部14(又は鍔部14B)の略正方形の端部位置を第1固定壁部21aと第2固定壁部22aと第3固定壁部23aと可動壁部24aとによって規制できる位置に配置されている。すなわち、台座20を上方又は下方から見た状態(支持面の法線方向から見た状態)において、第1固定壁部21aと第2固定壁部22aと第3固定壁部23aと可動壁部24aのそれぞれを延長して囲まれた範囲は、正方形となっている。また、第1固定壁部21aと第2固定壁部22aと第3固定壁部23aと可動壁部24aとの全てが
図7に示す仮想の円Cに接する位置に配置されている。
【0032】
このような構成によって、台座20の保持部は、鍔部14(又は鍔部14B)を保持する向きが1方向に限定されず、4方向のいずれか任意の方向で保持することが可能である。したがって、電子機器10(又は電子機器10B)の保持される方向を使用に適した方向に向けて保持することが簡単に行える。電子機器10の場合であれば、端子部13の向きを使用しやすい向きにすることができる。また、電子機器10Bの場合であれば、押しボタン12Bの向きと端子部13Bの向きを使用しやすい向きにすることができる。また、その他の電子機器においても、同様である。
【0033】
板ばね部25は、後述の取付形状26と可動壁部24aとの間に薄板状に設けられている。また、板ばね部25の取付形状26に近い部位には、くびれ部25aが設けられている。板ばね部25は、操作部24bの操作によって弾性変形可能である。
【0034】
取付形状26は、台座20をテーブルや壁面等に取り付けるための形状であり、本実施形態では、2カ所のビス貫通孔とザグリが設けられている。台座20がテーブルの天板に取り付けられる場合と、壁面に取り付けられる場合とでは、電子機器の取り付けられる向きが変わる。そのような場合にも、上記のように台座20に対する電子機器の保持される向きを自由に選べるので、利便性が高い。
【0035】
支持部27は、電子機器10、10Bの底面を支持する支持面を構成している。本実施形態では、板ばね部25が弾性変形していない自由状態では、板ばね部25の表面も支持部27の一部を構成している。なお、本実施形態では、支持部27は、平面状に構成されているが、例えば、複数のリブ形状等によって支持面を構成する支持部としてもよいし、複数の突起によって支持面を構成する支持部としてもよい。すなわち、ここでいう「支持面」とは、単一の平面に限るものではなく、複数の点や線、面等の集合体によってそれらが1つの面を構成する形態も「支持面」に含めるものとする。
【0036】
図9は、台座20を
図8中の矢印A-Aの位置で切断した断面において電子機器10を取り外した状態を示した図である。
図10は、台座20を
図8中の矢印A-Aの位置で切断した断面において電子機器10を台座20の保持部により保持した状態を示した図である。
図9及び
図10に示すように、板ばね部25の弾性変形によって、可動壁部24aを退避させれば、鍔部14(又は、鍔部14B)を台座20の保持部に対して着脱自在である。
上記のように本実施形態の台座20は、可動壁部24aを退避させることができるので、電子機器の着脱を簡単に行える。
【0037】
以上説明したように、本実施形態の電子機器システム1によれば、電子機器の着脱を簡単に行うことができる。また、本実施形態の電子機器システム1によれば、電子機器の保持方向を簡単に変更可能であり、利便性を高めることができる。
【0038】
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
【0039】
(1)実施形態において、鍔部14、14Bは、下方から見た形状が略正方形である例を挙げて説明した。これに限らず、例えば、鍔部を下から見た形状を円形としてもよい。鍔部を下から見た形状を円形とすることにより、台座に対する電子機器の保持方向を4方向に限らずに自由に変えることができる。
【0040】
(2)実施形態において、台座20は、テーブルや壁面等へ取り付けられる構成である例を挙げて説明した。これに限らず、例えば、テーブルや壁面等のそれ自体に台座の保持部形状を設けて、テーブルや壁面と一体の台座としてもよい。
【0041】
なお、各実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した各実施形態によって限定されることはない。
【符号の説明】
【0042】
1 電子機器システム
10、10B 電子機器
11、11B 本体
12 操作部
12B ボタン
13、13B 端子部
14、14B 鍔部
20 台座
21 非可動保持部
21a 第1固定壁部
21b 第1突出部
22 非可動保持部
22a 第2固定壁部
22b 第2突出部
23 非可動保持部
23a 第3固定壁部
23b 第3突出部
24 可動保持部
24a 可動壁部
24b 操作部
25 板ばね部
25a くびれ部
26 取付形状
27 支持部