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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022098306
(43)【公開日】2022-07-01
(54)【発明の名称】バッグ
(51)【国際特許分類】
   A45C 3/00 20060101AFI20220624BHJP
【FI】
A45C3/00 C
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020211770
(22)【出願日】2020-12-21
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-03-04
(71)【出願人】
【識別番号】521536095
【氏名又は名称】株式会社scarpe
(72)【発明者】
【氏名】清水 志穂
【テーマコード(参考)】
3B045
【Fターム(参考)】
3B045CA01
3B045CA02
3B045DA22
3B045DA23
3B045DA31
3B045DA45
3B045EA06
3B045EB04
3B045EB05
3B045EB17
3B045FC04
3B045FC05
3B045FC08
3B045FC10
3B045GA01
3B045GA02
3B045GA03
3B045GB01
3B045GB03
3B045GC01
3B045GC02
3B045GD06
3B045JA01
3B045JA03
3B045JB01
3B045JC01
3B045JC02
3B045JC06
(57)【要約】
【課題】他者の視線からバッグの中身を隠せる上にその収納物の落下を防止でき、必要時にはバッグ内の財布・スマートホン等の取り出しが容易なバッグを提供する。
【解決手段】4つの側面と1つの底面とを有し、これら4つの側面と1つの底面が略矩形状の形態を保持しつつバッグ本体を形成し、該バッグ本体内に物を収納可能なバッグにおいて、バッグ内側へも外側へも傾倒自在な上に、バッグ内側に傾倒することにより前記バッグ本体内を遮蔽面により遮蔽可能であると共にバッグ外側に傾倒することにより前記バッグ本体の一側面から突出した突出面を含むサイドポケットを構成可能な略三角柱状の可動サイドポケット部を備え、該可動サイドポケット部は、少なくとも前記4つの側面の少なくとも一側面が切り欠かれた前記突出面と該突出面と鋭角状に交差する前記遮蔽面とを有する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
4つの側面と1つの底面とを有し、これら4つの側面と1つの底面が略矩形状の形態を保持しつつバッグ本体を形成し、該バッグ本体内に物を収納可能なバッグにおいて、
バッグ内側へも外側へも傾倒自在な上に、バッグ内側に傾倒することにより前記バッグ本体内を遮蔽面により遮蔽可能であると共にバッグ外側に傾倒することにより前記バッグ本体の一側面から突出した突出面を含むサイドポケットを構成可能な略三角柱状の可動サイドポケット部を備え、該可動サイドポケット部は、少なくとも前記4つの側面の少なくとも一側面が切り欠かれた前記突出面と該突出面と鋭角状に交差する前記遮蔽面とを有することを特徴とするバッグ。
【請求項2】
前記4つの側面と1つの底面が、紙、厚布、樹脂、皮、合成皮革、その他、略矩形状の形態を保持可能な材料から成り、前記可動サイドポケット部が、紙、厚布、樹脂、皮、合成皮革、その他、略三角柱状の形態を保持可能な材料から成ることを特徴とする請求項1に記載のバッグ。
【請求項3】
前記可動サイドポケット部の内側を構成する前記突出面の反対側面と前記遮蔽面の両方又はいずれか一方に、カード収納部を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載のバッグ。
【請求項4】
前記可動サイドポケット部の内側を構成する前記突出面の反対側面と前記遮蔽面の両方又はいずれか一方に、小銭収納部及び/又はお札収納部を設けたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のバッグ。
【請求項5】
更に、前記4つの側面の一側面から延長して形成され該一側面に対向する他の側面側までかぶせることによりバッグ本体の天井側を遮蔽可能な蓋部を備えていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のバッグ。
【請求項6】
4つの側面と1つの底面とを有し、これら4つの側面と1つの底面が略矩形状の形態を保持しつつバッグ本体を形成し、該バッグ本体内に物を収納可能なバッグにおいて、前記底面と摺動可能な引き出し部を備え、該引き出し部は、前記4つの側面の少なくとも一側面から引き出し可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載のバッグ。
【請求項7】
前記引き出し部は、内側面が撥水性又は給水性の材料により加工されていることを特徴とする請求項6に記載のバッグ。
【請求項8】
前記引き出し部は、引き出した時に収納物の落下を防止する落下防止手段を有することを特徴とする請求項6又は7に記載のバッグ。
【請求項9】
4つの側面と1つの底面とを有し、これら4つの側面と1つの底面が略矩形状の形態を保持しつつバッグ本体を形成し、該バッグ本体内に物を収納可能なバッグにおいて、前記4つの側面の少なくとも一側面を含んで構成され、薄物を収納可能な内ポケットを備え、該内ポケットの底部には付勢手段を設け、該付勢手段をロックするように前記薄物を収納可能であると共に、前記付勢手段のロックを解除することで該付勢手段の付勢により前記薄物の少なくとも頭部前記内ポケットから突出可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載のバッグ。
【請求項10】
不要時には収納され必要時には引き出し可能なリュック紐を備え、該リュック紐により背中に背負うことが可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載のバッグ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッグに関し、特に、他者の視線からバッグの中身を隠せる上にその収納物の落下を防止でき、必要時にはバッグ内の財布・スマートホン等の取り出しが容易なバッグに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、外出時には、財布・スマートホン等の貴重品やハンカチ等をバッグに収納し、当該バッグを手にさげて出かけるのが一般的である。そして、外出先でトイレを済ませ手を洗う時に、バッグ内のハンカチを取り出すことも多い。また、雑貨店やスーパーマーケットにおいて、買い物を済ませ、レジに進んだ利用者は、バッグ内の財布を取り出し、レジ打ちの店員に財布から必要額以上の金額のお金を渡し、又は自動支払機に読み込ませ、受け取ったお釣りを財布にしまって支払いを完了するのが通常である。
しかしながら、従来の一般的なバッグでは、バッグ内のハンカチや財布を取り出す際、ファスナーやホックを開いてバッグを開口し、バッグ内のハンカチや財布を見つけて取り出す必要があり面倒であった。また、子供連れの場合等には、片手で作業する必要があることも多く、大変なだけでなく、スマートホンや小銭等を落としてしまう虞もあった。
一方、従来、バッグに関し、内部に各種の収納物を収納し易い構造や内部の収納物を取り出しやすい構造、収納物の落下を防止できる構造、或いは他者の視線からバッグの中身を隠せる構造とする提案がなされ、或いは実用化されている(特許文献1、2及び3参照)が、例えば、収納物を取り出しやすい構造とすれば、他者の視線からバッグの中身を隠し難くなるというように、二律背反の要求を満足することができない。このため、上記のような観点から十分な創意工夫のなされた構造のバッグに関する提案は不十分なのが実情である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3085371号公報
【特許文献2】特開2007-261682号公報
【特許文献3】特開2015-204954号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上のように、従来のバッグは、内部に各種の収納物を収納し易い、内部の収納物を取り出しやすい、収納物の落下を防止できる、或いは他者の視線からバッグの中身を隠せる等のうち一部の性能を満足するに留まるものが殆どである。このため、他者の視線からバッグの中身を隠せる上にその収納物の落下を防止でき、必要時にはバッグ内の財布・スマートホン等の取り出しが容易にできるという、利用者の多くの便宜を考慮したバッグの開発が切望されている。
【0005】
本発明の目的は、上述した問題点を解消し、他者の視線からバッグの中身を隠せる上にその収納物の落下を防止でき、必要時にはバッグ内の財布・スマートホン等の取り出しが容易なバッグを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、新規且つ有用なバッグの構成について鋭意研究を重ねた結果、4つの側面と1つの底面とを有し、これら4つの側面と1つの底面が略矩形状の形態を保持しつつバッグ本体を形成し、該バッグ本体内に物を収納可能なバッグにおいて、バッグ内側へも外側へも傾倒自在な上に、バッグ内側に傾倒することにより前記バッグ本体内を遮蔽面により遮蔽可能であると共にバッグ外側に傾倒することにより前記バッグ本体の一側面から突出した突出面を含むサイドポケットを構成可能な略三角柱状の可動サイドポケット部を備え、該可動サイドポケット部は、少なくとも前記4つの側面の少なくとも一側面が切り欠かれた前記突出面と該突出面と鋭角状に交差する前記遮蔽面とを有する構成とすることで、他者の視線からバッグの中身を隠せる上にその収納物の落下を防止でき、必要時にはバッグ内の財布・スマートホン等の取り出しが容易にできることを見出した。
【0007】
即ち、上記目的を達成するため、本発明のバッグは、4つの側面と1つの底面とを有し、これら4つの側面と1つの底面が略矩形状の形態を保持しつつバッグ本体を形成し、該バッグ本体内に物を収納可能なバッグにおいて、バッグ内側へも外側へも傾倒自在な上に、バッグ内側に傾倒することにより前記バッグ本体内を遮蔽面により遮蔽可能であると共にバッグ外側に傾倒することにより前記バッグ本体の一側面から突出した突出面を含むサイドポケットを構成可能な略三角柱状の可動サイドポケット部を備え、該可動サイドポケット部は、少なくとも前記4つの側面の少なくとも一側面が切り欠かれた前記突出面と該突出面と鋭角状に交差する前記遮蔽面とを有することを特徴とする。
【0008】
本発明の第1の様相のバッグでは、前記可動サイドポケット部が閉じた状態では、前記遮蔽面によりバッグ本体内の中央を斜めに区切ることで、下部空間に財布等をしまうことができるため、盗難防止に繋がる一方、上部空間にはハンカチ等をしまえるので、利便性が高い。上部空間は前記可動サイドポケット部を介して外部へ引っ張ることができる特徴を持たせた。この特徴は、例えば、手を洗った後、濡れた手でハンカチを取り出す時に役立つ。即ち、濡れた手でバッグやカバンの中のハンカチを探すのは、バッグ等の内部に水滴が入ってしまう虞がある。上部空間を外部へ引き出せれば、ハンカチ等をスムーズに取り出すことができ、バッグ内を清潔に保てる。尚、手を拭いた後のハンカチも、上部空間は空気に触れ密閉されていないので、衛生的に良い環境と言うことができる。
尚、上部空間は薄い引き出し式のロールを付属させるようにしても良い。かかる構成によれば、引き出し式のロールを引き出すことで、バッグ本体内の荷物の落下防止を図ることができる。また、ロール構造とすることでワンタッチで開くので、利用者は簡単に荷物を取り出せる。雨の日や予期せぬ天候不良(ゲリラ豪雨等)によりバッグ本体内部が濡れたりするのを防ぐことも可能である。これに対して、仮に開閉式の蓋の場合には、蓋がパカパカとして荷物を取り出すのに手間取るデメリットも考えられる。
更に、サイドポケット部が、スマートホンやタブレット端末等を入れられる空間になっているようにしても良い。このサイドポケットも、外側へ引き出すことによりバッグ本体内に手を入れなくても、スムーズに出し入れが可能である。
バッグ全面を磁石にすることで、バッグ内の荷物の位置を自由自在に変えられるようにしても良い。例えば、ポケット上部・下部とある場合、中の荷物を入れ替える手間無く、スムーズに変えることができる。
更にまた、バッグ中央の仕切りの反対側には、カードケースを設けるようにしても良い。これにより、財布に溜りがちなカードはバッグ内に収納可能となる。
バッグ本体又は可動サイドポケット部内に財布を搭載する構造としても良い。この場合、例えば、上部にお札入れ、下部に小銭入れと区分けしても良い。更に、上下の中間部分に穴を設けておき、お札より重い小銭は下に落ちるようにする例も好適である。かかる構成によれば、サイドポケットを開けば、すぐに支払いを行うことができるので、財布を取り出すという工程を省略できる。スーパーや衣料品店でも、機械による支払システムが増加傾向にあるため、慣れない人や手間取り易い人には、利用し易いというメリットもある。
以上において、可動サイドポケット部(開口式)にカード収納部を設けた構成では、可動サイドポケット部を開けなければ、カードを抜き取られる虞れを無くせる。
尚、上記バッグは、比較的安価な材料により低コストで製作可能なので、キットにして販売し、手作りを楽しめる。或いは、上記バッグは、比較的容易に製作可能なので、遠隔通信を利用してテレワークによる教室運営も可能になる。
次に、本発明の第2の様相のバッグでは、上記引き出し部は、傘を仕舞えるように工夫した。落下しないように傘の杖とバッグの最奥部には磁石等の落下防止手段を設けるようにしても良い。引き出し部内に傘を仕舞えるので、傘に付いた水滴が服に触れることが無くなるので、当事者も周囲の人も服が濡れるのを防げる。尚、傘を仕舞う部分には吸水性の素材を取り入れても良い。これにより、溜った雨水が漏れない工夫が可能になる。一方、引き出し部に天井面を付加する変形例では、傘をバッグ本体内に収納しないので、中身が濡れずに済む。
このように、本発明の第2の様相のバッグでは、傘の置忘れの防止につながるだけでなく、日頃から傘を持ち歩けるため、急な天候の変化に不安なく、生活を送ることができる。尚、かかる引き出し部の構成は、バッグ以外、例えば、ランドセルにも有効になる。更に、バッグ以外の、例えば、ランドセルには、後述するリュック紐を設ける構成も応用可能である。
また、引き出し部・リュック紐の構成は、ウーバーイーツ等の宅配用バッグ(弁当の入った厚布製バッグを担いでの自転車等による宅配)に適用可能である。
尚、上述した本発明の第2の様相のバッグでは、引き出し部に折り畳み傘を収納可能なので、長い傘を持たなくて済むので、荷物にならない。尚、引き出し部に折り畳み傘を収納可能な凹部を設けるようにしても良く、例えば、この凹部には撥水性を持たせるのも好適である。長い傘を使用すると、中央部分を持って(体とは垂直の状態)歩くと、振り子のようになってしまう。傘を持った手を振って歩くと、後方の人に突き刺さり、非常に危険である。また、小さな子供が後方にいた場合、傘の先と子供の目線が同じ高さの場合もあり得るので、大きな事故につながる可能性も考えられ、大変危険である。事故が起こる前にこのような危険な環境を早急に解決する必要がある。一方、大人の場合でも駅やビルの階段を昇る際に、階段の段差で傘の先と後方の人(数段下を昇る人)の目線が同じ高さになり得るので、同様の危険がある。上述した本発明の第2の様相のバッグでは、引き出し部に折り畳み傘を収納可能なので、長い傘を持たなくて済むので、以上の危険を事前に回避することができる。
尚、本発明のバッグは、子供のランドセルにも応用可能である。この場合、ランドセル専用の取り付け具が必要になろう。しかし、子供にとって、両手が空くので、置忘れ防止になる。また、登下校時の急な雨(夕立、ゲリラ豪雨による突然の降雨)でも濡れずにいられるため、不安無く登下校できるというメリットがある。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、他者の視線からバッグの中身を隠せる上にその収納物の落下を防止でき、必要時にはバッグ内の財布・スマートホン等の取り出しが容易なバッグを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の第1の実施形態[基本型]に係る開放式サイドポケットを有するバッグの構成を示す図であり、(a)は、その開放式サイドポケットを開いた状態の上面図、(b)は、その開放式サイドポケットを閉じた状態の上面図、(c)は、その開放式サイドポケットを閉じた状態の側面図である。
図2】本発明の第1の実施形態の第1の変形例に係る開放式サイドポケットを有するバッグの構成を示す図であり、(a)は、その2分割可能な開放式サイドポケットを開いた状態の上面図、(b)は、その2分割可能な開放式サイドポケットを閉じた状態の上面図、(c)は、その開放式サイドポケットを閉じた状態の側面図である。
図3】(a)(b)は、サイドポケット部が左右に2分割可能に構成された第1の変形例に係るバッグの上面図において、左右に2分割されたサイドポケットが、それぞれ独立に開放可能とされた状態を示す図である。
図4】(a)(b)は、サイドポケット部が左右に2分割可能に構成された第1の変形例に係るバッグの上面図において、左右に2分割されたサイドポケットが、それぞれ独立に開放可能とされた他の状態を示す図である。
図5】本発明の第1の実施形態の第2の変形例に係るバッグの構成を示す図であり、その左側半分のみを開放式のサイドポケット(可動サイドポケット部)として形成し、他方の右側半分は、上面(天面)開放式の(ペットボトル等の)収納部として構成した例であり、(a)は、その左側半分のみの開放式のサイドポケット(可動サイドポケット部)を閉じた状態の上面図、(b)は、その左側半分のみの開放式のサイドポケット(可動サイドポケット部)を開いた状態の上面図である。
図6】本発明の第1の実施形態の第3の変形例に係るバッグの構成を示す図であり、(a)は、そのカード収納部を有する開放式サイドポケットを開いた状態の上面図、(b)は、そのカード収納部を有する開放式サイドポケットを閉じた状態の上面図である。
図7】本発明の第1の実施形態のバッグにおけるかぶせ部の構成及び作用効果を説明する第1の図であり、サイドポケットを閉じた状態の断面図である。
図8】本発明の第1の実施形態のバッグにおけるかぶせ部の構成及び作用効果を説明する第2の図であり、サイドポケットを閉じた状態の正面図である。
図9】本発明の第1の実施形態のバッグにおけるかぶせ部の構成及び作用効果を説明する第3の図であり、サイドポケットを開いた状態の断面図である。
図10】本発明の第1の実施形態のバッグにおけるかぶせ部の構成及び作用効果を説明する第4の図であり、サイドポケットを開いた状態の正面図である。
図11】本発明の第1の実施形態の第4の変形例に係るバッグの構成及び作用効果を説明する第1の図であり、サイドポケットを閉じた状態の断面図である。
図12】本発明の第1の実施形態の第4の変形例に係るバッグの構成及び作用効果を説明する第2の図であり、サイドポケットを開いた状態の断面図である。
図13】本発明の第1の実施形態の第5の変形例に係るバッグの構成及び作用効果を説明する図であり、サイドポケットを閉じた状態の断面図である。
図14】本発明の第2の実施形態に係る引き出し収納式のバッグの正面図(横長の向きで引き出しを手前に引く)である。
図15】本発明の第2の実施形態の変形例1に係る傘収納式のバッグの正面図である。
図16】本発明の第2の実施形態の変形例2に係るワンプッシュ開閉式の引き出し収納バッグの側面図(図16では右側に引いて開ける)である。
図17】本発明の第3の実施形態に係るスマートホン等の薄物を収納可能な可倒引き出し式の内ポケットを有するバッグの正面図である。
図18】本発明の第3の実施形態の変形例に係るスマートホン等の薄物を収納可能なダンパー式の内ポケットを有するバッグの正面図である。
図19】(a)(b)(c)は、本発明の第4の実施形態に係るリュック紐付きバッグの構成を示す図である。
図20】本発明の第5の実施形態に係るバッグ紐の長さを変更可能なバッグの構成を示す図であり、(a)(b)(c)は、それぞれ同じバッグ紐を、手持ち用、ひじ掛け用、肩掛け(ショルダー)用に変更した例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(第1の実施形態[基本型]:開放式サイドポケットを有するバッグ)
図1(a)(b)(c)は、本発明の第1の実施形態[基本型]に係る開放式サイドポケットを有するバッグの構成を示す図であり、(a)は、その開放式サイドポケットを開いた状態の上面図、(b)は、その開放式サイドポケットを閉じた状態の上面図、(c)は、その開放式サイドポケットを閉じた状態の側面図である。図1(a)(b)(c)に示すように、本実施形態のバッグ100は、4つの側面101、102、103、104と1つの底面105とを有し、これら4つの側面101、102、103、104と1つの底面105が略矩形状の形態を保持しつつバッグ本体110を形成し、バッグ本体110内に物(図示せず)を収納可能なバッグである。即ち、本実施形態のバッグ100も、百貨店等で買い物をした際に店側が商品を収納して提供してくれる紙製又は厚紙製のバッグと同様の通常のバッグであり、手で下げるための紐等が付随するのが通常であるが、本発明の本質とは無関係のため、ここでは手さげ紐等の図示及び詳細な説明は省略する。即ち、本発明の本質的な特徴として、この第1の実施形態に係るバッグ100は、上記構成に加え、更に、バッグ内側へも外側へも傾倒自在な上に、バッグ内側に傾倒することにより前記バッグ本体110内をその遮蔽面部122により遮蔽可能であると共にバッグ外側に傾倒することにより前記バッグ本体110の一側面102から突出したその突出面部124を含む開放式のサイドポケットを構成可能な略三角柱状の可動サイドポケット部120を備え、可動サイドポケット部120は、少なくとも前記4つの側面101、102、103、104の少なくとも一側面(図示の例では、一側面102)が切り欠かれた突出面部124と該突出面部124と鋭角状に交差する前記遮蔽面部122とを有している。
ここで、バッグ本体110内に物(図示せず)を収納可能とし、且つ本発明の本質的特徴とも言える開放式のサイドポケット(可動サイドポケット部120)が正常に機能(可動)するためには、本実施形態のバッグ100は、4つの側面101、102、103、104と1つの底面105が、少なくともバッグ本体110内に物(図示せず)を収納可能に展開した時に、略矩形状の形態を保持し得る形態保持性が必須である。このため、4つの側面101、102、103、104と1つの底面105が、紙、厚布、樹脂、皮、合成皮革、その他、略矩形状の形態を保持可能な材料から成り、可動サイドポケット部120が、紙、厚布、樹脂、皮、合成皮革、その他、略三角柱状の形態を保持可能な材料から成る必要がある。尚、本実施形態のバッグ100は、可動サイドポケット部120の遮蔽面部122の上端側中央にかぶせ部140を有している。このかぶせ部140の構成及び作用効果の詳細は後述する。
【0012】
本実施形態のバッグ100によれば、4つの側面101、102、103、104と1つの底面105とを有し、これら4つの側面101、102、103、104と1つの底面105が略矩形状の形態を保持しつつバッグ本体110を形成し、該バッグ本体110内に物(図示せず)を収納可能なバッグにおいて、バッグ内側へも外側へも傾倒自在な上に、バッグ内側に傾倒することにより前記バッグ本体110内をその遮蔽面部122により遮蔽可能であると共にバッグ外側に傾倒することにより前記バッグ本体110の一側面102から突出した突出面部124を含むサイドポケットを構成可能な略三角柱状の可動サイドポケット部120を備え、該可動サイドポケット部120は、少なくとも前記4つの側面101、102、103、104の少なくとも一側面(図示の例では、一側面102)が切り欠かれた突出面部124と該突出面部124と鋭角状に交差する前記遮蔽面部122とを有する構成なので、図1(b)に示すように、その開放式サイドポケット部120を閉じた状態では、その遮蔽面部122によりバッグ本体110内を(上から見て)遮蔽することで、他者の視線からバッグ本体110内の中身に相当する収納物(図示せず)を隠せる上にその収納物の落下を防止でき、必要時には、図1(a)に示すように、その開放式サイドポケット部120を開くことで、その略三角柱状の可動サイドポケット部120内に収納されている、例えば、財布・スマートホン等(図示せず)を容易に取り出すことができる。
【0013】
尚、開放式のサイドポケット(可動サイドポケット部)120は、2分割可能な第1の変形例が考えられる。図2(a)(b)(c)は、第1の実施形態の第1の変形例に係る開放式サイドポケットを有するバッグの構成を示す図であり、(a)は、その2分割可能な開放式サイドポケットを開いた状態の上面図、(b)は、その2分割可能な開放式サイドポケットを閉じた状態の上面図、(c)は、その開放式サイドポケットを閉じた状態の側面図である。図2(a)(b)(c)に示すように、この第1の変形例に係るバッグ200は、可動サイドポケット部120が120Aと120Bの2分割可能に構成されており、図3(a)(b)或いは図4(a)(b)に示すように、それぞれ独立に開放可能である。尚、本変形例では、上述したかぶせ部140も、図2乃至図4に示すように、140Aと140Bの2分割可能に構成されている。
更に、上述した開放式のサイドポケット(可動サイドポケット部)120の(2分割した)半分のみを開放式のサイドポケット(可動サイドポケット部)120Aとして形成し、他方の半分は、上面(天面)開放式のペットボトル等の収納部として構成する第2の変形例も考えられる。図5(a)(b)は、第1の実施形態の第2の変形例に係るバッグの構成を示す図であり、その左側半分のみを開放式のサイドポケット(可動サイドポケット部)120Aとして形成し、他方の右側半分は、上面(天面)開放式の(ペットボトル等の)収納部130Bとして構成した例であり、(a)は、その左側半分のみの開放式のサイドポケット(可動サイドポケット部)120Aを閉じた状態の上面図、(b)は、その左側半分のみの開放式のサイドポケット(可動サイドポケット部)120Aを開いた状態の上面図である。図5(a)(b)に示すように、この第2の変形例に係るバッグ300は、他方の右側半分(図2乃至図4における120B)は、上面(天面)開放式の収納部130Bとして構成されており、その収納部130B内に、例えば、ペットボトルや水筒を収納し、天面130BUを畳んだ状態を示す。この天面130BUは、フレキシブルな素材により形成されており、その畳んだ状態から引き出して、収納部130Bの上面側を覆うことができる。近年、日本全体で夏は猛暑が続いており、そのような猛暑日に、熱中症予防のために水分をこまめに摂取することが肝要である。この第2の変形例に係るバッグ300によれば、買い物時等に、ペットボトル等を収納部130B内に収納して置けるので、買い物バッグとは別にペットボトル等を手に持つ必要が無くなるので、大変便利である。尚、ペットボトル等が汗をかいてしまうことも多いので、収納部130B内を撥水性又は吸水性の素材により形成するのが望ましい。尚、2020年初頭より、新型コロナウィルスのパンデミックにより、買い物時等に頻繁に手指消毒することも求められており、収納部130Bを、噴霧式等の容器に入った自分用のアルコール消毒液等の収納スペースとして用いても良い。
図5(a)(b)では、その左側半分のみを開放式のサイドポケット(可動サイドポケット部)120Aとして形成し、他方の右側半分は、上面(天面)開放式の(ペットボトル等の)収納部130Bとして構成したが、図示は省略するが、左右を入れ替えた構成とすることも、勿論可能である。尚、図5(a)(b)に示す例では、上述したかぶせ部140Aのみが構成されている。
更に、開放式のサイドポケット(可動サイドポケット部)120をカード収納部として用いる第3の変形例も考えられる。図6(a)(b)は、第1の実施形態の第3の変形例に係るバッグの構成を示す図であり、(a)は、そのカード収納部を有する開放式サイドポケットを開いた状態の上面図、(b)は、そのカード収納部を有する開放式サイドポケットを閉じた状態の上面図である。図6(a)(b)に示すように、この第2の変形例に係るバッグ400は、可動サイドポケット部120の遮蔽面部122の一方側面(遮蔽時に下側となる面)122Bに、カード収納部を設けている。このカード収納部では、遮蔽面部122の一方側面(遮蔽時に下側となる面)122Bを所定の長さ切り欠いたカード入れを6か所形成している。図示のカード入れでは、開放式のサイドポケット(可動サイドポケット部)120を閉じた時には、図6(b)に示すように、収納したカードが下側となる面に収納されているので、バッグ400の上面側からは見えないため、カードの盗難防止になる。但し、カード収納部は、可動サイドポケット部120の内側を構成する突出面部124の内側面124Bと遮蔽面部122の両方面122A、122B又はいずれか一方122A又は122Bに設けることが可能である。即ち、突出面部124の外側面124Aだけは、可動サイドポケット部120の外側、即ち、閉じた状態でバッグ本体110の側面102の一部を構成するため、バッグ400の外側側面にカードを差しておくことは紛失又は盗難のリスクが極めて大きいが、それ以外の面ならば、カードを収納して良いからである。尚、図6(a)のみに示すが、可動サイドポケット部120とは無関係の箇所に別途カード入れを設けることは勿論可能である。図示の例では、側面103側の内側壁(の内側、収納部側)に、所定の長さ切り欠いたカード入れを3か所形成している。尚、本変形例でも、可動サイドポケット部120の遮蔽面部122の上端側中央にかぶせ部140を有しているのは、図1に示したものと同様である。尚、図6には図示しないが、カードケースのとなりにファスナー付き収納空間を設け、パソコン・タブレット等の収納を設けることも可能であり、これにより、盗難防止、急な雨でも濡れない等の作用効果が得られる。図6及び図7の例では、例えば122の部分にカードケースと隣り合わせでファスナー付きパソコン・タブレット収納部を設けることが考えられる。また、上述した例では、カードは6枚、3枚と指定しているが、バッグの大きさにより、カード収納は複数でも良い。
更にまた、開放式のサイドポケット(可動サイドポケット部)120を小銭やお札の収納部として用いる第4の変形例も考えられる。図示はしないが、この第4の変形例に係るバッグでは、上述した第3の変形例と同様の箇所、即ち、可動サイドポケット部120の内側を構成する突出面部124の内側面124Bと遮蔽面部122の両方又はいずれか一方の面に、小銭収納部及び/又はお札収納部を設けるようにすれば良い。尚、お札収納部と小銭収納部は上下に連続して形成されるようにしても良く、その場合、更に、お札収納部の下側に小銭のみ落とす穴が設けられ、小銭はその穴を介して小銭収納部に入る構成としても良い。また、お札収納部をファスナ・磁石・ホック等で閉められるようにするのが好適である。更に、小銭収納部の底は中央付近が窪んでおり、小銭が端に寄って取り出し難くなることを防げるのが望ましい。
尚、図示はしないが、更に、4つの側面101、102、103、104のいずれか一側面から延長して形成され該一側面に対向する他の側面側まで大きくかぶせることによりバッグ本体100の天井側を遮蔽可能な蓋部を備えるようにしても良いのは、勿論であり、即ち、例えば、ランドセルやウーバーイーツの宅配バッグのような蓋部を設けることは可能である。
【0014】
ここで、上述した図1乃至図6に示した本発明の第1の実施形態のバッグでも言及したかぶせ部140の構成及び作用効果について説明しておく。図7は、本発明の第1の実施形態のバッグにおけるかぶせ部の構成及び作用効果を説明する第1の図であり、サイドポケットを閉じた状態の断面図、図8は、その第2の図であり、サイドポケットを閉じた状態の正面図、図9は、その第3の図であり、サイドポケットを開いた状態の断面図、図10は、その第4の図であり、サイドポケットを開いた状態の正面図である。上述したように、本実施形態のバッグ100は、可動サイドポケット部120の遮蔽面部122の上端側中央にかぶせ部140を有している。このかぶせ部140は、図7及び図8に示すように、サイドポケットをバッグ内側へ傾倒させて閉じた状態、即ち、可動サイドポケット部120の遮蔽面部122がバッグ本体110内を遮蔽する状態では、バッグの側面(背面)104側の上部に傾倒させ、かぶせることができるように構成されている。これにより、可動サイドポケット部120が利用者の意に反して開いてしまうのを防止可能である。また、図8に示すように、ホック142を用いてかぶせ部140をバッグの側面(背面)104上部に着脱可能に構成しても良いし、ホック以外にも、ボタン、マジックテープ(登録商標)、かしめ、磁石等、様々な着脱手段を用いて良い。一方、可動サイドポケット部120(サイドポケット)を開いて収納物(財布・カード・鍵等)を取り出すときには、ホック142等を外して、図9及び図10に示すように、かぶせ部140を遮蔽面部122と直線状に起立させることで、可動サイドポケット部120(サイドポケット)をバッグ外側へ傾倒させて、それらの収納物を簡単に取り出すことができる。尚、本実施形態のバッグでは、図7及び図9に示すように、可動サイドポケット部(サイドポケット)120の鋭角部分123がバッグの底面105から離れているように構成されており、この点は、後述する第4の変形例とは相違している。また、図2乃至図4に示したように、かぶせ部140を140Aと140Bの2分割可能に構成した例では、140A、140Bがそれぞれ着脱可能等、同様に構成され、同様の作用効果を奏するのは勿論である。
【0015】
図11は、本発明の第1の実施形態の第4の変形例に係るバッグの構成及び作用効果を説明する第1の図であり、サイドポケットを閉じた状態の断面図、図12は、その第2の図であり、サイドポケットを開いた状態の断面図である。図11及び図12図7及び図9と対比すれば分かるように、図7及び図9に示した例では可動サイドポケット部(サイドポケット)120の鋭角部分123がバッグの底面105から離れているのに対し、この第4の変形例に係るバッグでは、可動サイドポケット部(サイドポケット)120の鋭角部分123がバッグの底面105まで延びている。換言すれば、突出面124と遮蔽面122とがその鋭角を保持したまま同時に傾倒するように枢支する枢支点でもある鋭角部分123が、底面105の一辺側105Rまで延在し、底面105と略同じ高さ位置にある。尚、図11及び図12に示すように、ホック142を用いてかぶせ部140をバッグの側面(背面)104上部に着脱可能に構成しても良いのは上記実施形態と同様であり、ホック以外にも、ボタン、マジックテープ(登録商標)、かしめ、磁石等、様々な着脱手段を用いて良い。
【0016】
図13は、本発明の第1の実施形態の第5の変形例に係るバッグの構成及び作用効果を説明する図であり、サイドポケットを閉じた状態の断面図である。例えば、図13に示すように、可動サイドポケット部(サイドポケット)120の遮蔽面122を対角線として仕切られる空間Aと空間Bを考えた場合、空間Aの中に携帯・財布・パソコン・タブレット等を入れると、空間Bとの重さのバランスが悪くなる可能性がある。そこで、その解決方法として、バッグの仕切り面にロール125を設け、矢印C方向にテンションを与えて引っ張るように構成した。これにより、バッグ全体の重さのバランスが良くなることを確認した。空間Aを閉じた場合、磁石(N極・S極)122aを設けて閉じた時にしっかり留まるように工夫を設けても良い。反対に、可動サイドポケット部(サイドポケット)120を傾倒(突出)させ、空間Bを開いた場合も、磁石(N極・S極)125aを設けると、留めることもできバッグが閉じてしまう悩みの解消になる。また、ロール125を引っ張り、天面として採用することで、盗難・落下防止にもつながる。
【0017】
(第2の実施形態: 引き出し部を有するバッグ)
図14乃至図16は、本発明の第2の実施形態に係る引き出し部又は傘収納部を有するバッグの構成を示す図であり、図14は、引き出し収納式のバッグの正面図(横長の向きで引き出しを手前に引く)、図15は、傘収納式のバッグの正面図、図16は、ワンプッシュ開閉式の引き出し収納バッグの側面図(図16では右側に引いて開ける)、をそれぞれ示す。本実施形態に係る引き出し部又は傘収納部を有するバッグも、4つの側面と1つの底面とを有し、これら4つの側面と1つの底面が略矩形状の形態を保持しつつバッグ本体を形成し、バッグ本体内に物(図示せず)を収納可能なバッグであるのは、第1の実施形態と同様である。また、本発明の本質的な特徴である開放式のサイドポケット(可動サイドポケット部)120を有するのも第1の実施形態と同様であるので、特にそれらを図示する図面と詳細な説明は省略する。
本発明の第2の実施形態に係るバッグ500は、図14に示すように、バッグ500の底面505とハッチングで示す磁石520により着脱可能な引き出し収納部510を有している。このように引き出し収納部510を有しているので、買い物に出かける場合等、予め荷物が多くなりそうな場合は、磁石520により引き出し収納部510を装着して買い物に出かけることができる。尚、引き出し収納部510が落下しないように、後述する図16のバッグと同じような2つの磁石770U、770Lを設けるようにしても良い。また、この引き出し収納部510は、後述する傘収納式に交換可能である。
本発明の第2の実施形態の変形例1に係るバッグ600は、図15に示すように、バッグ600の底面605とハッチングで示す磁石620により着脱可能な傘収納部610を有している。このように傘収納部610を有しているので、外出する場合等、今は雨が降っていないが、その後雨が降りそうな時は、磁石620により傘収納部610を装着し、傘収納部610内に折り畳み傘630を収納して外出することができる。尚、この傘収納部610は、前述した引き出し収納部510に交換可能である。また、この変形例1では、事前に雨で濡れていない折り畳み傘630を収納可能なだけでなく、雨で濡れた使用後の傘を収納可能にするような工夫を施した。即ち、折り畳み傘630を収納する主要な収納面(内面)640を吸水性ポリマーにより作製している。また、折り畳み傘630といえど、他の小物よりも比較的重量があるため、その落下防止のために、傘収納部610の奥に磁石650を設け、しかも磁石650に凹部650Aを形成して、折り畳み傘630の先端の金属製突起部630Bを嵌め込めるようにしている。尚、変形例1に係るバッグ600では、傘収納部610に金具を付ければ、子供のランドセル(図示せず)下部へ取り付けてランドセル用の傘収納部に転用することも考えられる。
本発明の第2の実施形態の変形例2に係るバッグ700は、図16に示すように、バッグ700の底面705とハッチングで示す磁石720により着脱可能な引き出し収納部710を有している。この引き出し収納部710は、図16の側面図でバッグ700の側面703側が図示されているように、バッグ700の短手方向に沿って引き出し収納可能な構成である。また、この変形例2に係るバッグ700は、図16に示すように、引き出し収納部710の奥にワンプッシュバネ750を設け、このワンプッシュバネ750により内側の金属製収納ケース760そのものをワンプッシュで着脱可能にしている。但し、金属製収納ケース760は、ワンプッシュバネ750に抗して押し込んだ状態では2つの磁石770U、770Lにより落下を防止される。このように、図16に示すバッグ700は、ワンプッシュバネ750によるダンパー付きの引き出しを備えるのに対し、上述した図14に示すバッグ500は、手動式の引き出しを備える点が相違している。
以上のように金属製収納ケース760そのものをワンプッシュで着脱可能な構成にしたので、複数の小物を収納するのに便利である。尚、これら小物等、金属製収納ケース760内の収納物が落下しないように、金属製収納ケース760の開口側に蓋(図示せず)を設けても良い。
尚、以上の実施形態では、4つの側面と1つの底面とを有し、これら4つの側面と1つの底面が略矩形状の形態を保持しつつバッグ本体を形成し、バッグ本体内に物(図示せず)を収納可能なバッグであるのは、第1の実施形態と同様であり、また、本発明の本質的な特徴である開放式のサイドポケット(可動サイドポケット部)120を有するのも第1の実施形態と同様であるとしたが、この開放式のサイドポケット(可動サイドポケット部)120を有しない構成も、勿論可能である。即ち、4つの側面と1つの底面とを有し、これら4つの側面と1つの底面が略矩形状の形態を保持しつつバッグ本体を形成し、該バッグ本体内に物を収納可能なバッグにおいて、前記底面と摺動可能な引き出し部を備え、該引き出し部は、前記4つの側面の少なくとも一側面から引き出し可能に構成されているバッグも考えられる。また、前記引き出し部は、内側面が撥水性又は給水性の材料により加工されているようにしても良い。更に、前記引き出し部は、引き出した時に収納物の落下を防止する落下防止手段を有するのが好適である。
【0018】
(第3の実施形態: スマートホン等の薄物を収納可能な内ポケットを有するバッグ)
図17及び図18は、本発明の第3の実施形態に係るスマートホン等の薄物を収納可能な内ポケットを有するバッグの構成を示す図であり、図17は、可倒引き出し式の内ポケットを有するバッグの正面図、図18は、ダンパー式の内ポケットを有するバッグの正面図、をそれぞれ示す。本実施形態に係るスマートホン等の薄物を収納可能な内ポケットを有するバッグ800又は900も、4つの側面と1つの底面とを有し、これら4つの側面と1つの底面が略矩形状の形態を保持しつつバッグ本体を形成し、バッグ本体内に物(図示せず)を収納可能なバッグであるのは、第1の実施形態と同様である。また、本発明の本質的な特徴である開放式のサイドポケット(可動サイドポケット部)120を有するのも第1の実施形態と同様であるので、特にそれらを図示する図面と詳細な説明は省略する。
本発明の第3の実施形態に係るバッグ800は、図17に示すように、例えば、スマートホン802(薄物)を収納可能な内ポケット810を有し、この内ポケット810は、可倒引き出し式になっている。従って、図17に破線で示すように、この内ポケット810を外側に倒すように引き出すことで、スマートホン802(薄物)を内ポケット810から容易に取り出し、入れることができる。
本発明の第3の実施形態の変形例に係るバッグ900は、図18に示すように、例えば、スマートホン902(薄物)を収納可能な内ポケット910を有し、この内ポケット910は、ダンパー式の内ポケット910になっている。即ち、図18に示すように、この内ポケット910の下部にはダンパー920が設置されており、スマートホン902(薄物)を内ポケット910に入れて上から押すことで、ダンパー920が収縮し、カチッとセットされ収納される。取り出すときは、内ポケット910内のスマートホン902(薄物)を上から押すことで、スマートホン902(薄物)がダンパー920により押し上げられて出てくるようになっている。このように、スマートホン902(薄物)を内ポケット910から容易に取り出し、入れることができる。尚、図18には図示しないが、収納後、バッグが傾いた時に、スマートホン902が落下する虞れがあるので、上面(天面)に蓋を設けても良い。
尚、以上の実施形態では、4つの側面と1つの底面とを有し、これら4つの側面と1つの底面が略矩形状の形態を保持しつつバッグ本体を形成し、バッグ本体内に物(図示せず)を収納可能なバッグであるのは、第1の実施形態と同様であり、また、本発明の本質的な特徴である開放式のサイドポケット(可動サイドポケット部)120を有するのも第1の実施形態と同様であるとしたが、この開放式のサイドポケット(可動サイドポケット部)120を有しない構成も、勿論可能である。即ち、ダンパー式の内ポケット910との関連では、4つの側面と1つの底面とを有し、これら4つの側面と1つの底面が略矩形状の形態を保持しつつバッグ本体を形成し、該バッグ本体内に物を収納可能なバッグにおいて、前記4つの側面の少なくとも一側面を含んで構成され、薄物を収納可能な内ポケットを備え、該内ポケットの底部には付勢手段を設け、該付勢手段をロックするように前記薄物を収納可能であると共に、前記付勢手段のロックを解除することで該付勢手段の付勢により前記薄物の少なくとも頭部前記内ポケットから突出可能に構成されているバッグも考えられる。可倒引き出し式の内ポケット810との関連でも、開放式のサイドポケット(可動サイドポケット部)120を有しない構成も可能である。
【0019】
(第4の実施形態:リュック紐付きバッグ)
図19(a)(b)(c)は、本発明の第4の実施形態に係るリュック紐付きバッグの構成を示す図である。本実施形態に係るリュック紐付きバッグも、4つの側面と1つの底面とを有し、これら4つの側面と1つの底面が略矩形状の形態を保持しつつバッグ本体を形成し、バッグ本体内に物(図示せず)を収納可能なバッグであるのは、第1の実施形態と同様である。また、本発明の本質的な特徴である開放式のサイドポケット(可動サイドポケット部)120を有するのも第1の実施形態と同様であるので、特にそれらを図示する図面と詳細な説明は省略する。
上述した第1の実施形態と同様の構成に加え、更に、本発明の第4の実施形態に係るリュック紐付きバッグ1000は、図19(a)に示すように、バッグ本体の底部1010に、例えば、車のシートベルトや巻き尺のような巻き戻し機能付きの紐1002を搭載している。1004、1006は、それぞれ巻き戻しボタンである。尚、図19(a)に破線で囲んで示すように、紐の向きによる首の負担を減らすため、紐の屈折部分が当接する箇所には円形にアールを付けている。図19(b)は、ノーマルなリュック紐の形態、図19(c)は、斜めに交差させたリュック紐の形態を、それぞれ示し、双方の形態を採用可能である。尚、引き出したリュック紐の先端は、バッグ本体上部のフック1008、1009に掛けて止めるようになっており、掛けるフック1008又は1009を反対にすることで、上記双方の形態を簡単に採用可能である。また、バッグ1000を床等に置いた時に、巻き戻しボタン1004、1006が作動してしまわないように、バッグ底を浮かせるための脚部1014が複数設けられている。これらの脚部1014は、また、バッグ1000を床等に置いた時に底面の汚れを防止にも役立つ。
尚、以上の実施形態では、4つの側面と1つの底面とを有し、これら4つの側面と1つの底面が略矩形状の形態を保持しつつバッグ本体を形成し、バッグ本体内に物(図示せず)を収納可能なバッグであるのは、第1の実施形態と同様であり、また、本発明の本質的な特徴である開放式のサイドポケット(可動サイドポケット部)120を有するのも第1の実施形態と同様であるとしたが、この開放式のサイドポケット(可動サイドポケット部)120を有しない構成も、勿論可能である。即ち、単に、不要時には収納され必要時には引き出し可能なリュック紐を備え、該リュック紐により背中に背負うことが可能に構成されているバッグも考えられる。
【0020】
(第5の実施形態:バッグ紐の長さを変更可能なバッグ)
図20(a)(b)(c)は、本発明の第5の実施形態に係るバッグ紐の長さを変更可能なバッグの構成を示す図である。本実施形態に係るバッグ紐の長さを変更可能なバッグも、4つの側面と1つの底面とを有し、これら4つの側面と1つの底面が略矩形状の形態を保持しつつバッグ本体を形成し、バッグ本体内に物(図示せず)を収納可能なバッグであるのは、第1の実施形態と同様である。また、本発明の本質的な特徴である開放式のサイドポケット(可動サイドポケット部)120を有するのも第1の実施形態と同様であるので、特にそれらを図示する図面と詳細な説明は省略する。
上述した第1の実施形態と同様の構成に加え、更に、本発明の第5の実施形態に係るバッグ紐の長さを変更可能なバッグ1100は、図20(a)(b)(c)にそれぞれ示すように、同じバッグ紐1102を、手持ち用、ひじ掛け用、肩掛け(ショルダー)用に変更可能である。即ち、バッグ紐1102は、紐自体は同じ長さのままであるが、バッグ1100の上段部1100A、中段部1100B、下段部1100Cに、それぞれ紐両端の取付位置を変えることで、手や腕を通す部分の長さ(空間面積)を変えることができる。図20(a)(b)(c)では、バッグ1100の上段部1100A、中段部1100B、下段部1100Cに、それぞれフック(鉤)様の取付具を設けており、これらに紐両端に形成された輪っか部(図示せず)を掛止するようにしている。本実施形態に係るバッグ1100によれば、気分や服装に応じてバッグを手持ち用、ひじ掛け用、肩掛け(ショルダー)用に変更可能なので、利便性が増す上にファッション性も向上する。
尚、以上の実施形態では、4つの側面と1つの底面とを有し、これら4つの側面と1つの底面が略矩形状の形態を保持しつつバッグ本体を形成し、バッグ本体内に物(図示せず)を収納可能なバッグであるのは、第1の実施形態と同様であり、また、本発明の本質的な特徴である開放式のサイドポケット(可動サイドポケット部)120を有するのも第1の実施形態と同様であるとしたが、この開放式のサイドポケット(可動サイドポケット部)120を有しない構成も、勿論可能である。即ち、単に、同じバッグ紐を、手持ち用、ひじ掛け用、肩掛け(ショルダー)用に変更可能に構成されているバッグも考えられる。尚、本実施形態では、バッグの紐のみ購入が可能なため、購入者の経済的な負担が減る。紐のみであれば、使用する材料の費用も材料も多く出さず、少なくて環境に優しい。使用済のバッグを捨てる機会が減り、ゴミの削減と環境に良い、好循環になると考えられる。
【産業上の利用可能性】
【0021】
以上に述べた実施形態では、本発明を4つの側面と1つの底面とを有し、これら4つの側面と1つの底面が略矩形状の形態を保持しつつバッグ本体を形成する例(上面[天面]を有さないバッグ)に適用したが、本発明は、特許請求の範囲の記載の範囲内で、その他の用途或いは態様にも広く適用することができる。例えば、4つの側面と1つの上面[天面]と1つの底面とを有し、これら6つの面により略矩形箱型のバッグ本体を形成するもので、いずれかの面を開閉可能にすることで収納できるようにしたバッグにも適用可能である。また、スマートホン・パソコン・タブレット等をバッグに入れておく場合が多いため、バッグ自体が、外部からのハッキング防止になる機能を備えるようにしても良い。
【符号の説明】
【0022】
100、200、300、400、 500、600、700、800、900 バッグ、 101、102、103、104 側面、 105、505、605 底面、 105R 底面の一辺側、 110 バッグ本体、 120(120A、120B) 可動サイドポケット部、 122 遮蔽面部、 122A、122B 遮蔽面部の一方面、 122a、125a 磁石(N極・S極)、 123 可動サイドポケット部(サイドポケット)の鋭角部分、 124 突出面部、 124A 突出面部の外側面、 124B 突出面部の内側面、 125 ロール、 130B ペットボトル等の収納部、 130BU 天面、 140(140A、140B)かぶせ部、 142 ホック、 A、B 空間、 C 矢印、 510 引き出し収納部、 520 磁石、 610 傘収納部、 620 磁石、 630 折り畳み傘、630B 金属製突起部、 640 収納面(内面)、650 磁石、 650A 磁石の凹部、 703 バッグの側面、 710 引き出し収納部、720 磁石、 750 ワンプッシュバネ、 760 金属製収納ケース、 770U、770L 2つの磁石、 802、902 スマートホン、 810、910 内ポケット、 920 ダンパー、1000 リュック紐付きバッグ、 1010 底部、 1002 巻き戻し機能付きの紐、 1004、1006 巻き戻しボタン、1008、1009 フック、1014 脚部、 1100 バッグ紐の長さを変更可能なバッグ、 1102 バッグ紐、 1100A 上段部、 1100B 中段部、1100C 下段部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
【手続補正書】
【提出日】2021-10-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
4つの側面と1つの底面とを有し、これら4つの側面と1つの底面が略矩形状の形態を保持しつつバッグ本体を形成し、該バッグ本体内に物を収納可能なバッグにおいて、
バッグ内側へも外側へも傾倒自在な上に、バッグ内側に傾倒することにより前記バッグ本体内を遮蔽面により遮蔽可能であると共にバッグ外側に傾倒することにより前記バッグ本体の一側面から突出した突出面を含むサイドポケットを構成可能な略三角柱状の可動サイドポケット部を備え、該可動サイドポケット部は、少なくとも前記4つの側面の少なくとも一側面が切り欠かれた前記突出面と該突出面と鋭角状に交差する前記遮蔽面とを有することを特徴とするバッグ。
【請求項2】
前記4つの側面と1つの底面が、紙、厚布、樹脂、皮、合成皮革、その他、略矩形状の形態を保持可能な材料から成り、前記可動サイドポケット部が、紙、厚布、樹脂、皮、合成皮革、その他、略三角柱状の形態を保持可能な材料から成ることを特徴とする請求項1に記載のバッグ。
【請求項3】
前記可動サイドポケット部の内側を構成する前記突出面の反対側面と前記遮蔽面の両方又はいずれか一方に、カード収納部を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載のバッグ。
【請求項4】
前記可動サイドポケット部の内側を構成する前記突出面の反対側面と前記遮蔽面の両方又はいずれか一方に、小銭収納部及び/又はお札収納部を設けたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のバッグ。
【請求項5】
更に、前記4つの側面の一側面から延長して形成され該一側面に対向する他の側面側までかぶせることによりバッグ本体の天井側を遮蔽可能な蓋部を備えていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のバッグ。
【請求項6】
4つの側面と1つの底面とを有し、これら4つの側面と1つの底面が略矩形状の形態を保持しつつバッグ本体を形成し、該バッグ本体内に物を収納可能なバッグにおいて、前記底面と摺動可能な引き出し部を備え、該引き出し部は、前記4つの側面の少なくとも一側面から引き出し可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載のバッグ。
【請求項7】
前記引き出し部は、内側面が撥水性又は給水性の材料により加工されていることを特徴とする請求項6に記載のバッグ。
【請求項8】
前記引き出し部は、引き出した時に収納物の落下を防止する落下防止手段を有することを特徴とする請求項6又は7に記載のバッグ。
【請求項9】
不要時には収納され必要時には引き出し可能なリュック紐を備え、該リュック紐により背中に背負うことが可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載のバッグ。