(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022098319
(43)【公開日】2022-07-01
(54)【発明の名称】繊維構造体、及び繊維強化複合材
(51)【国際特許分類】
B32B 5/26 20060101AFI20220624BHJP
D03D 1/00 20060101ALI20220624BHJP
D03D 11/00 20060101ALI20220624BHJP
B29B 15/08 20060101ALI20220624BHJP
B29K 105/06 20060101ALN20220624BHJP
【FI】
B32B5/26
D03D1/00 A
D03D11/00 Z
B29B15/08
B29K105:06
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020211797
(22)【出願日】2020-12-21
(71)【出願人】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 祐
【テーマコード(参考)】
4F072
4F100
4L048
【Fターム(参考)】
4F072AA02
4F072AA04
4F072AA07
4F072AA08
4F072AB10
4F072AB22
4F072AB24
4F072AB28
4F072AB33
4F072AD02
4F072AD23
4F072AG03
4F072AH31
4F100AD11
4F100AK01
4F100BA02
4F100DG01A
4F100DG01B
4F100DH02
4F100EC08
4F100EJ82
4F100JB16
4L048AA05
4L048BA09
4L048DA41
(57)【要約】
【課題】変形を抑制すること。
【解決手段】層間結合部材40が、非連続繊維である強化繊維41と、強化繊維41よりも靭性の高い高靭性部42と、を有しているため、例えば、層間結合部材40が連続繊維である複数の強化繊維から形成されている場合に比べて、層間結合部材40の靭性が向上する。したがって、例えば、経糸層20が、積層方向Zで隣り合う緯糸層30に対して、積層方向Zで離間するように繊維構造体11が変形しようとしても、層間結合部材40が破断し難い。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マトリックス樹脂を含浸させることにより繊維強化複合材を構成する繊維構造体において、
前記繊維構造体は、
互いに積層された複数の繊維層と、
前記複数の繊維層を前記複数の繊維層の積層方向で結合する層間結合部材と、を有し、
前記層間結合部材は、
非連続繊維である複数の強化繊維と、
前記強化繊維又は前記マトリックス樹脂よりも靭性が高い高靭性部と、を有している繊維構造体。
【請求項2】
前記層間結合部材は、前記複数の強化繊維に対して、前記高靭性部を形成する高靭性材料を含浸させることにより構成されている請求項1に記載の繊維構造体。
【請求項3】
前記高靭性部は、繊維状である請求項1に記載の繊維構造体。
【請求項4】
前記層間結合部材は、前記複数の繊維層を前記積層方向に貫通し、前記複数の繊維層のうち、前記積層方向の両端にそれぞれ位置する繊維層の外面の外側を通過しながら、前記複数の繊維層のうち、前記積層方向の両端にそれぞれ位置する繊維層に係合されることにより、前記複数の繊維層を前記積層方向で結合する結合糸である請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の繊維構造体。
【請求項5】
請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の繊維構造体に対して、マトリックス樹脂を含浸させることにより構成される繊維強化複合材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維構造体、及び繊維強化複合材に関する。
【背景技術】
【0002】
軽量、高強度の材料として使用される繊維強化複合材は、互いに積層された複数の繊維層を有する繊維構造体に対して、マトリックス樹脂を含浸させることによって構成される。
図7に示すように、繊維構造体100は、複数の繊維層101を複数の繊維層101の積層方向で結合する層間結合部材102を有する場合がある。例えば特許文献1のように、層間結合部材102は、連続繊維である複数の強化繊維により形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、繊維構造体100に力が加わって、複数の繊維層101の積層方向で隣り合う繊維層101の一方が、複数の繊維層101の積層方向で隣り合う繊維層101の他方に対して、複数の繊維層101の積層方向で離間するように繊維構造体100が変形しようとする場合がある。このとき、連続繊維である複数の強化繊維により形成されている層間結合部材102は、大きな変化を許容することが困難であるため、層間結合部材102が破断する虞がある。そして、層間結合部材102が破断してしまうと、複数の繊維層101の積層方向で隣り合う繊維層101の一方が、複数の繊維層101の積層方向で隣り合う繊維層101の他方に対して、複数の繊維層101の積層方向で離間するように繊維構造体100が変形してしまう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための繊維構造体は、マトリックス樹脂を含浸させることにより繊維強化複合材を構成する繊維構造体において、前記繊維構造体は、互いに積層された複数の繊維層と、前記複数の繊維層を前記複数の繊維層の積層方向で結合する層間結合部材と、を有し、前記層間結合部材は、非連続繊維である複数の強化繊維と、前記強化繊維又はマトリックス樹脂よりも靭性が高い高靭性部と、を有している。
【0006】
これによれば、層間結合部材が、非連続繊維である強化繊維と、強化繊維又はマトリックス樹脂よりも靭性が高い高靭性部と、を有しているため、例えば、層間結合部材が連続繊維である複数の強化繊維から形成されている場合に比べて、層間結合部材の靭性を向上させることができる。したがって、例えば、複数の繊維層の積層方向で隣り合う繊維層の一方が、複数の繊維層の積層方向で隣り合う繊維層の他方に対して、複数の繊維層の積層方向で離間するように繊維構造体が変形しようとしても、層間結合部材が破断し難い。その結果、繊維構造体の変形を抑制することができる。
【0007】
上記繊維構造体において、前記層間結合部材は、前記複数の強化繊維に対して、前記高靭性部を形成する高靭性材料を含浸させることにより構成されているとよい。
これによれば、例えば、高靭性部が繊維状である場合に比べて、層間結合部材全体の靭性を高くすることができる。したがって、繊維構造体の変形を抑制し易くすることができる。
【0008】
上記繊維構造体において、前記高靭性部は、繊維状であるとよい。
これによれば、層間結合部材を形成する際に、複数の強化繊維に対して、高靭性部を形成する高靭性材料を含浸させる必要が無い。したがって、高靭性部を形成する高靭性材料として、複数の強化繊維に対して含浸させることができない材料を使用することができるため、高靭性材料の選択の幅を広げることができる。
【0009】
上記繊維構造体において、前記層間結合部材は、前記複数の繊維層を前記積層方向に貫通し、前記複数の繊維層のうち、前記積層方向の両端にそれぞれ位置する繊維層の外面の外側を通過しながら、前記複数の繊維層のうち、前記積層方向の両端にそれぞれ位置する繊維層に係合されることにより、前記複数の繊維層を前記積層方向で結合する結合糸であるとよい。
【0010】
これによれば、層間結合部材が、複数の繊維層のうち、複数の繊維層の積層方向の両端にそれぞれ位置する繊維層の外面の外側を通過しながら、複数の繊維層のうち、複数の繊維層の積層方向の両端にそれぞれ位置する繊維層に係合されているため、複数の繊維層同士の層間をより強く結合することができる。
【0011】
上記課題を解決するための繊維強化複合材は、請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の繊維構造体に対して、マトリックス樹脂を含浸させることにより構成される。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば、変形を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】実施形態における繊維強化複合材を模式的に示す斜視図。
【
図5】繊維構造体に力が加わった状態を模式的に示す断面図。
【
図6】別の実施形態における層間結合部材を示す模式図。
【
図7】従来例における繊維構造体に力が加わった状態を模式的に示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、繊維構造体、及び繊維強化複合材を具体化した一実施形態を
図1~
図5にしたがって説明する。
図1及び
図2に示すように、繊維強化複合材10は、繊維構造体11に対して、マトリックス樹脂Maを含浸させることにより構成されている。なお、マトリックス樹脂Maとしては、例えば、熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂が使用される。繊維構造体11は、複数の繊維層としての複数の経糸層20及び複数の緯糸層30を有している。繊維構造体11は、複数の経糸層20及び複数の緯糸層30が互いに積層されることにより形成されている。複数の経糸層20及び複数の緯糸層30の積層方向Zにおいて、複数の経糸層20及び複数の緯糸層30は、それぞれ交互に1つずつ積層されている。なお、以下の説明において、複数の経糸層20及び複数の緯糸層30の積層方向Zを、単に「積層方向Z」と記載することもある。本実施形態の繊維構造体11では、積層方向Zの両端にそれぞれ緯糸層30が位置している。したがって、本実施形態の繊維構造体11において、複数の経糸層20及び複数の緯糸層30のうち、積層方向Zの両端にそれぞれ位置する繊維層は、緯糸層30である。
【0015】
図2に示すように、複数の経糸層20は、第1方向Xに延びる経糸21が第1方向Xに対して直交する方向である第2方向Yに複数配列されることにより形成されている。複数の緯糸層30は、第2方向Yに延びる緯糸31が第1方向Xに複数配列されることにより形成されている。また、詳細な図示は省略するが、経糸21及び緯糸31は、連続繊維である強化繊維から形成されている。なお、積層方向Zは、第1方向Xに対して直交し、且つ第2方向Yに対しても直交する方向である。
【0016】
繊維構造体11は、複数の層間結合部材40を有している。各層間結合部材40は、複数の経糸層20及び複数の緯糸層30を積層方向Zで結合している。複数の層間結合部材40は、第2方向Yに配列されている。各層間結合部材40は、複数の経糸層20及び複数の緯糸層30を積層方向Zに貫通し、積層方向Zの両端にそれぞれ位置する緯糸層30の一方の外面の外側を通過しながら、積層方向Zの両端にそれぞれ位置する緯糸層30の一方の緯糸31に係合される。その後、各層間結合部材40は、第1方向Xで隣り合う緯糸31同士の間、及び第2方向Yで隣り合う経糸21同士の間を通過しながら、積層方向Zの両端にそれぞれ位置する緯糸層30の他方に向かって延びる。そして、積層方向Zの両端にそれぞれ位置する緯糸層30の他方の外面の外側を通過しながら、積層方向Zの両端にそれぞれ位置する緯糸層30の他方の緯糸31に係合される。さらに、各層間結合部材40は、第1方向Xで隣り合う緯糸31同士の間、及び第2方向Yで隣り合う経糸21同士の間を通過しながら、積層方向Zの両端にそれぞれ位置する緯糸層30の一方に向かって延びる。そして、積層方向Zの両端にそれぞれ位置する緯糸層30の一方の緯糸31の外面の外側を通過しながら、積層方向Zの両端にそれぞれ位置する緯糸層30の一方の緯糸31に係合される。これが繰り返し行われる。このように、各層間結合部材40は、複数の経糸層20及び複数の緯糸層30のうち、積層方向Zの両端にそれぞれ位置する緯糸層30の外面の外側を通過しながら、複数の経糸層20及び複数の緯糸層30のうち、積層方向Zの両端にそれぞれ位置する緯糸層30に係合されることにより、複数の経糸層20及び複数の緯糸層30を積層方向Zで結合する結合糸である。本実施形態の繊維構造体11は、多層織によって製造された多層織物である。
【0017】
図3及び
図4に示すように、層間結合部材40は、非連続繊維である複数の強化繊維41と、強化繊維41よりも靭性が高い高靭性部42と、を有している。強化繊維41は、炭素繊維である。層間結合部材40は、複数の強化繊維41に対して、高靭性部42を形成する高靭性材料43を含浸させることにより構成されている。高靭性材料43は、例えば、熱可塑性樹脂である。熱可塑性樹脂は、例えば、ナイロンである。高靭性材料43は、複数の強化繊維41に対して含浸硬化することにより、高靭性部42として、複数の強化繊維41に接着されている。
【0018】
次に、本実施形態の作用について説明する。
図5に示すように、繊維構造体11に力が加わって、例えば、経糸層20が、積層方向Zで隣り合う緯糸層30に対して、積層方向Zで離間するように繊維構造体11が変形しようとする場合がある。このとき、各層間結合部材40は、非連続繊維である強化繊維41と、強化繊維よりも靭性が高い高靭性部42と、を有している。このため、繊維構造体11に力が加わって、例えば、経糸層20が、積層方向Zで隣り合う緯糸層30に対して、積層方向Zで離間するように繊維構造体11が変形しようとしても、各層間結合部材40が、繊維構造体11の変形に追従して伸び易く、各層間結合部材40が破断し難い。その結果、繊維構造体11の変形が抑制される。
【0019】
上記実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)層間結合部材40が、非連続繊維である強化繊維41と、強化繊維41よりも靭性が高い高靭性部42と、を有しているため、例えば、層間結合部材40が連続繊維である複数の強化繊維から形成されている場合に比べて、層間結合部材40の靭性を向上させることができる。したがって、例えば、経糸層20が、積層方向Zで隣り合う緯糸層30に対して、積層方向Zで離間するように繊維構造体11が変形しようとしても、層間結合部材40が破断し難い。その結果、繊維構造体11の変形を抑制することができる。
【0020】
(2)層間結合部材40は、複数の強化繊維41に対して、高靭性部42を形成する高靭性材料43を含浸させることにより構成されている。これによれば、例えば、高靭性部42が繊維状である場合に比べて、層間結合部材40全体の靭性を高くすることができる。したがって、繊維構造体11の変形を抑制し易くすることができる。
【0021】
(3)層間結合部材40は、積層方向Zの両端にそれぞれ位置する緯糸層30の外面の外側を通過しながら、最外層に位置する一方の緯糸層30及び最外層に位置する他方の緯糸層30に係合されているため、複数の経糸層20及び複数の緯糸層30同士の層間をより強く結合することができる。
【0022】
(4)各層間結合部材40は、複数の経糸層20及び複数の緯糸層30のうち、積層方向Zの両端にそれぞれ位置する緯糸層30の外面の外側を通過しながら、複数の経糸層20及び複数の緯糸層30のうち、積層方向Zの両端にそれぞれ位置する緯糸層30に係合される。このようにすることにより、各層間結合部材40は、複数の経糸層20及び複数の緯糸層30を積層方向Zで結合する。このような層間結合部材40は、繊維構造体11が、多層織によって製造された多層織物である場合、例えば、複数の経糸層20及び複数の緯糸層30を織り込む工程と、層間結合部材40によって複数の経糸層20及び複数の緯糸層30を積層方向Zで結合する工程と、を同時に行うことができる。したがって、生産性を向上させることができる。
【0023】
(5)層間結合部材40が、非連続繊維である強化繊維41と、強化繊維41よりも靭性が高い高靭性部42と、を有しているため、例えば、経糸層20及び緯糸層30が伸縮したとしても、経糸層20及び緯糸層30の伸縮に追従して、層間結合部材40が伸縮する。その結果、繊維構造体11が崩れ難くなる。
【0024】
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0025】
○
図6に示すように、高靭性部42Aは、繊維状であってもよい。高靭性部42Aは、例えば、熱可塑性繊維である。また、層間結合部材40は、複数の強化繊維41と、複数の高靭性部42Aと、から形成される混紡糸である。なお、層間結合部材40は、熱可塑性繊維に限られない。これによれば、層間結合部材40を形成する際に、複数の強化繊維41に対して、高靭性材料を含浸させる必要が無い。したがって、高靭性部42Aを形成する高靭性材料として、複数の強化繊維41に対して含浸させることができない材料を使用することができるため、高靭性材料の選択の幅を広げることができる。
【0026】
○ 実施形態において、非連続繊維である強化繊維41は、炭素繊維であったが、これに限らない。非連続繊維としては、有機繊維又は無機繊維を使用してもよいし、異なる種類の有機繊維、異なる種類の無機繊維、又は有機繊維と無機繊維を混繊した混繊繊維を使用してもよい。なお、有機繊維は、例えば、アクリル繊維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、アラミド繊維、ポリ-p-フェニレンベンゾビスオキサゾール繊維、超高分子量ポリエチレン繊維等を使用してもよい。また、無機繊維は、例えば、炭素繊維、ガラス繊維、セラミック繊維等を使用してもよい。
【0027】
○ 実施形態において、高靭性材料43は、熱可塑性樹脂であったが、例えば、ゴム、金属、又はエラストマーであってもよい。要は、高靭性材料43は、強化繊維41よりも靭性が高く、強化繊維41に対して含浸させることができる材料であればよい。
【0028】
○ 実施形態において、層間結合部材40は、例えば、積層方向Zの一端側に位置する緯糸層30の外面から積層方向Zの他端側に位置する緯糸層30の外面まで貫通しながら延びるピン状であってもよい。
【0029】
○ 実施形態において、経糸21及び緯糸31は、連続繊維である強化繊維から形成されている構成であったが、経糸21及び緯糸31は、非連続繊維である強化繊維から形成されている構成であってもよい。
【0030】
○ 実施形態において、高靭性部42は、強化繊維41よりも靭性が高い構成であったが、これに限らない。例えば、高靭性部42は、強化繊維41よりも靭性が低く、マトリックス樹脂Maよりも靭性が高いような構成であってもよい。要は、高靭性部42は、強化繊維41又はマトリックス樹脂Maよりも靭性が高いような構成であればよい。
【0031】
○ 実施形態において、例えば、複数の経糸21が一方向に配列された状態でマトリックス樹脂Maが含浸されてなる一方向プリプレグシート材、及び複数の緯糸31が一方向に配列された状態でマトリックス樹脂Maが含浸されてなる一方向プリプレグシート材を互いに積層してもよい。そして、繊維構造体11は、各一方向プリプレグシート材の間を層間結合部材40によって結合することにより構成されていてもよい。
【0032】
○ 実施形態において、繊維構造体11は、多層織によって製造された多層織物であったが、これに限らない。例えば、繊維構造体11は、平織りや綾織りによって形成された単層織物を積層し、その積層体を層間結合部材40で結合して構成されていてもよい。
【符号の説明】
【0033】
10…繊維強化複合材、11…繊維構造体、20…繊維層としての経糸層、30…繊維層としての緯糸層、40…層間結合部材、41…強化繊維、42…高靭性部、42A…高靭性部、43…高靭性材料、Ma…マトリックス樹脂、Z…積層方向。