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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022098347
(43)【公開日】2022-07-01
(54)【発明の名称】道路交通制御システム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/16 20060101AFI20220624BHJP
   G08G 1/09 20060101ALI20220624BHJP
【FI】
G08G1/16 D
G08G1/09 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020211844
(22)【出願日】2020-12-21
(71)【出願人】
【識別番号】000004651
【氏名又は名称】日本信号株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100129425
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 護晃
(74)【代理人】
【識別番号】100087505
【氏名又は名称】西山 春之
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(72)【発明者】
【氏名】荻島 由彦
(72)【発明者】
【氏名】田山地 剛義
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181AA20
5H181BB04
5H181BB05
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC14
5H181CC27
5H181FF13
5H181FF27
5H181JJ05
5H181LL01
5H181LL04
5H181LL08
5H181LL09
5H181LL14
5H181MB01
(57)【要約】
【課題】自動運転車両のみでは把握しきれない広範囲に渡って、交通状況の変化に即した将来予測ができる道路交通制御システムを提供する。
【解決手段】道路交通制御システムは、移動体センサで検出された移動体の将来位置を予測し、自動運転車両16から受信した位置情報と経路情報から移動体との衝突の可能性を判定して自動運転車両に報知する。そして、衝突の可能性の判定結果を、交通信号制御機12からの信号情報SA1と、環境センサ14からの路面状況を含む環境情報SA3とに基づき補正し、衝突の危険度を自動運転車両に複数のレベルに分けて報知する、ことを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体センサで検出された移動体の将来位置を予測し、自動運転車両から受信した位置情報と経路情報から前記移動体との衝突の可能性を判定して前記自動運転車両に報知するシステムであって、
前記衝突の可能性の判定結果を、交通信号制御機からの信号情報と、環境センサからの路面状況を含む環境情報とに基づき補正し、衝突の危険度をレベル分けして報知する、ことを特徴とする道路交通制御システム。
【請求項2】
前記衝突の危険度のレベル分けは、前記自動運転車両の危険回避のために必要な減速度に応じて複数のレベルに分けるものである、ことを特徴とする請求項1に記載の道路交通制御システム。
【請求項3】
前記減速度は、衝突予測エリアの手前で停止できる通常減速、衝突予測エリアの手前で停止できる最大減速、衝突予測エリアの手前で停止できる非常ブレーキの作動による減速、及び衝突予測エリアの手前で停止できないが、被害軽減のため最大の減速を行う被害軽減ブレーキによる減速を含む、ことを特徴とする請求項2に記載の道路交通制御システム。
【請求項4】
前記移動体の将来位置の予測は、前記移動体センサで検出された前記移動体の現在位置とベクトルから行い、前記自動運転車両からの前記位置情報と経路情報から前記移動体との衝突の可能性を判定する、ことを特徴とする請求項1に記載の道路交通制御システム。
【請求項5】
前記信号情報は、信号灯器の灯色と信号切り替えまでの時間を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の道路交通制御システム。
【請求項6】
前記路面状況は、路面の濡れ、積雪及び凍結を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の道路交通制御システム。
【請求項7】
前記移動体センサは、撮像センサまたはLiDAR(light detection and ranging)である、ことを特徴とする請求項1に記載の道路交通制御システム。
【請求項8】
前記移動体は自動運転ではない車両、自転車または歩行者である、ことを特徴とする請求項1に記載の道路交通制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動運転車両が安全に走行するために、自動運転車両のみでは把握しきれない広範囲に渡る将来予測の情報を、交差点を通行する自動運転車両に提供する道路交通制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、交差点における出会い頭の衝突を防止するための車両衝突防止装置が記載されている。この車両衝突防止装置は、交差点に進入してくる複数の車両の走行状況に応じ、それぞれの車両の交差点進入時刻の確率分布を計算し、この確率分布の比較から衝突の確率を求め、衝突回避のための警報などを行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6-231396号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、交差点においては、信号灯器の灯色変化や歩行者などの存在により、交差点に進入する車両の停止、発進、加減速が行われたり、降雨や降雪などの天候の変化で路面状況が変化したりする。
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1の技術では、信号灯器の灯色変化や歩行者の有無、路面状況の変化の影響などを考慮しておらず、車両の加減速と位置による走行状況のみから衝突確率を求めているため、実際の交通状況の変化に即していない。
【0006】
一方、自動運転車両は、自車両のセンサで認識可能な周囲環境や走行状況に基づいて種々の判断を行うため、自動運転車両に搭載されているシステムのみでは、広範囲に渡る交通状況の変化や将来予測が難しい、という課題がある。
【0007】
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、自動運転車両のみでは把握しきれない広範囲に渡って、交通状況の変化に即した将来予測ができる道路交通制御システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係る道路交通制御システムは、移動体センサで検出された移動体の将来位置を予測し、自動運転車両から受信した位置情報と経路情報から前記移動体との衝突の可能性を判定して前記自動運転車両に報知するシステムであって、前記衝突の可能性の判定結果を、交通信号制御機からの信号情報と、環境センサからの路面状況を含む環境情報とに基づき補正し、衝突の危険度をレベル分けして報知する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の道路交通制御システムによれば、移動体と自動運転車両との衝突や接触事故の可能性の判定を、交通信号制御機からの信号情報と、交差点の路面状況を含む環境情報とに基づき補正するので、自動運転車両のみでは把握しきれない広範囲に渡って、実際の交通状況の変化に即した将来予測ができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態に係る道路交通制御システムの概略構成を示すブロック図である。
図2図1に示した道路交通制御システムを適用した交差点において、右折車両と対向直進車両が接近した場合の衝突判定について説明するための斜視図である。
図3図2に示した交差点の概略平面図である。
図4図2に示した交差点において、右折車両が交差点内で一時停止した場合の衝突判定について説明するための概略平面図である。
図5図1に示した道路交通制御システムを適用した交差点において、左折車両または右折車両と、横断歩道を渡る歩行者または自転車の衝突判定について説明するための斜視図である。
図6】直線部と曲線部のエリア範囲について説明するための図である。
図7】曲線部のエリア範囲の設定方法について説明するための図である。
図8】エリア位置の判定について説明するための図である。
図9】ユニット位置について説明するための図である。
図10】衝突判定で用いるオブジェクトのサイズについて説明するための図である。
図11】衝突判定について詳しく説明するための模式図である。
図12図1に示した道路交通制御システムにおいて、IP網を用いて車両と直接通信を行う場合の構成例を示すブロック図である。
図13図1に示した道路交通制御システムにおいて、IP網を用いてサーバ経由で車両と通信を行う場合の構成例を示すブロック図である。
図14図1に示した道路交通制御システムにおいて、ファースト(ラスト)ワンマイル管理システムを適用する場合の構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る道路交通制御システムの概略構成を示している。このシステムは、交差点の近傍に設けられた路側機1と、この交差点付近を走行する自動運転車両に搭載された車載機器2とで構成される。
路側機1は、制御モジュール11、交通信号制御機12、マルチセンサモジュール(移動体センサ)13、環境センサ14及び無線装置15などを備えている。
【0012】
車載機器2には、自動運転車両16に搭載された各種センサ、車両制御装置、自動運転(または運転支援)装置、及び無線装置17が含まれる。車両制御装置は、エンジンを制御するエンジン制御装置、ステアリングを制御する操舵制御装置、及びブレーキを制御するブレーキ制御装置などで構成される。自動運転装置は、各種のセンサから得た位置情報と経路情報から現在位置と走行経路を算出し、算出結果に基づいて車両制御装置を制御して車両を走行させる。
【0013】
制御モジュール11には、交通信号制御機12から信号情報SA1、マルチセンサモジュール13から移動体情報SA2、及び環境センサ14から環境情報SA3がそれぞれ入力される。また、自動運転車両16の無線装置17から送信される運転情報SA4を無線装置15で受信する。
【0014】
上記制御モジュール11は、マルチセンサモジュール13からの移動体情報SA2により、自動運転ではない車両、自転車及び歩行者などの移動体の将来位置を予測し、自動運転車両16から受信した運転情報SA4(識別情報SA4a、位置情報SA4b及び経路情報SA4cなど)に基づき移動体との衝突の可能性を判定するように構成されている。この判定の際に、交通信号制御機12からの信号情報SA1と、環境センサ14による路面状況を含む環境情報SA3とに基づき判定結果を補正する。そして、無線装置15から自動運転車両16に対して路側情報SA5(識別情報SA4a、信号情報SA1及び危険情報SA5aなど)を送信する。
【0015】
交通信号制御機12は、信号灯器の灯色や信号切り替えを制御するもので、灯色、信号切り替えまでの時間(秒数)などの信号情報SA1を制御モジュール11に出力する。制御モジュール11は、自動運転車両16が交差点に進入する前に、無線装置15から信号情報SA1を送信する。自動運転車両16は、予め灯色と信号が切り替わるタイミングを受信しておくことで、自身が交差点に接近したときの信号灯器の灯色を予測する。
【0016】
マルチセンサモジュール13は、交差点内から例えばその周辺150m程度の距離までの車両(自動運転ではない車両)と、横断歩道や交差点周辺(可能な限り遠方まで)の自転車や歩行者を検出するものである。本例では、マルチセンサモジュール13は撮像センサであり、移動体センサとして働く車両灯器カメラ21と歩行者灯器カメラ22を備える。車両灯器カメラ21は、例えば信号柱の高い位置に取り付けられ、交差点を通行する車両を俯瞰して撮影する。歩行者灯器カメラ22は、例えば信号柱における歩行者信号機付近に取り付けられ、横断歩道を渡る歩行者(自転車も含む)を撮影する。
【0017】
これらのカメラ21,22で撮影した画像を、画像処理部23で処理して交差点周辺の車両と歩行者を検出する。そして、検出した車両の位置(経度緯度)、速度及び移動方向などの車両情報SA2a、及び検出した歩行者の位置(経度緯度)、速度及び移動方向などの歩行者情報SA2bを移動体情報SA2として制御モジュール11に入力する。
なお、マルチセンサモジュール13として撮像センサを用いる場合を例に取って説明したが、レーザー光を照射して物体に当たって跳ね返ってくるまでの時間を計測し、物体までの距離や方向を測定するLiDAR(light detection and ranging)を用いても良い。LiDARを用いることで車両、自転車、歩行者などの距離や形状、位置関係を三次元で把握することができる。
【0018】
環境センサ14は、天候を検出する気象センサ14aと、路面状況を監視する路面監視センサ14bで構成される。気象センサ14aは、例えば風向、風速、温度、湿度、気圧、降雨、降雪などの気象状況を測定して気象情報SA3aを出力する。また、路面監視センサ14bは、路面の濡れや積雪、凍結などの路面状況を監視して路面情報SA3bを出力する。これら気象情報SA3aと路面情報SA3bとに基づき、制御モジュール11で交差点の周囲環境を判断する。
【0019】
制御モジュール11は、自動運転車両16の位置と走行経路が、検出した車両や歩行者の位置、速度及び移動方向と一致して衝突の可能性があるか否かだけでなく、自動運転車両16が交差点に接近した時点での信号灯器の灯色を予測、及び交差点の路面状況(路面のすべり摩擦係数)などに基づき衝突の危険性を判定し、自動運転車両16に送信する危険情報SA5aを設定する。危険情報SA5aが既に設定されており、周辺環境が変化した場合には、危険情報SA5aを再設定、換言すればレベル分けのランクを変更する。
【0020】
具体的には、制御モジュール11は、自動運転車両16から無線装置17を介して送信された車両IDなどの識別情報、経度緯度、速度などの位置情報、走行する車線、移動方向及び速度などの経路情報を無線装置15で受信すると、車両情報SA2aと歩行者情報SA2bから周辺地図を作成し、この周辺地図から自動運転車両16を特定する。また、車両と歩行者の将来位置を予測し、自動運転車両16が走行した場合に危険があるか否か(他の車両や歩行者と衝突または接触する可能性があるか否か)を判定する。
【0021】
この判定においては、環境センサ14から得られた環境情報に基づき、路面のすべり摩擦係数を算出し、例えば次式に従って摩擦係数を考慮した制動距離を求めて、自動運転車両16と車両の将来位置の予測に用いる。
制動距離=制動前の時速(km/時)の2乗÷(254×摩擦係数)
そして、危険があると判定された場合には、衝突の危険度をレベル分けして回避に必要な制御を判断し、判断結果である危険情報SA5aを無線装置15から自動運転車両16に送信する。
【0022】
自動運転車両16側では、例えば信号情報SA1を用いて灯色と次の信号切り替えのタイミング(時間)を予測して速度維持、減速、停止、発進などの制御を行う。すなわち、交差点に接近すると予測した時間に灯色が青のタイミングの時は交差点を通過する将来位置予測、黄・赤になるのであれば停止する予測とする。交差点に接近すると予測した時間に灯色が赤のタイミングの時は停止する将来位置予測とする。
また、危険情報SA5aのレベルに応じてブレーキ操作やエンジン出力を抑制し、衝突や接触回避のための減速、停止などの制御を行う。
【0023】
上記衝突の危険度のレベル分けは、自動運転車両の危険回避のために必要な減速度に応じて複数のレベルに分けるものである。例えば第1段階(通常減速)、第2段階(最大減速)、第3段階(非常ブレーキ)及び第4段階(被害軽減ブレーキ)とする。
第1段階とは、現在の速度で移動した場合は衝突するが、0.2Gで減速すると、衝突予測エリアの手前で停止できるブレーキ操作である。危険回避のために、車両は減速(0.2G)を行うことを想定している。
第2段階とは、現在の速度で移動した場合は衝突するが、0.3Gで減速すると、衝突予測エリアの手前で停止できるブレーキ操作である。危険回避のため、車両は減速(0.3G)を行うことを想定している。
【0024】
第3段階とは、現在の速度で移動した場合は衝突するが、0.5Gで減速すると、衝突予測エリアの手前で停止できるブレーキ操作である。危険回避のため、車両は急減速(0.5G以上)を行うことを想定している。
第4段階とは、0.5Gで減速したとしても、衝突予測エリアの手前で停止することができない場合である。危険は回避できないが、被害軽減のため車両は最大限の減速を行うことを想定している。
【0025】
このように、本発明の道路交通制御システムによれば、自動運転でない車両や歩行者と自動運転車両との衝突や接触事故の可能性の判定を、交通信号制御機からの信号情報と、交差点の路面状況を含む環境情報とに基づき補正するので、自動運転車両のみでは把握しきれない広範囲に渡って、実際の交通状況の変化に即した将来予測ができる。
しかも、危険度を複数のレベルに分けて自動運転車両に報知することで、単にブレーキを作動させて停止させるだけでなく、危険度に応じた減速が可能となる。
【0026】
なお、図1において、制御モジュール11と無線装置15は、一点鎖線で囲んで示すように交通信号制御機12の筐体18に内蔵しても良いし、信号柱に外付けして搭載しても良い。
また、説明を簡単にするために、路側機1に制御モジュール11、交通信号制御機12、マルチセンサモジュール13、環境センサ14及び無線装置15がそれぞれ一つずつ設けられている場合について説明したが、マルチセンサモジュール13は交差点周辺の広範囲を撮影できるように複数設けると良い。環境センサ14も必要に応じて複数設けても良いし、気象センサ14aまたは路面監視センサ14bの一方でも構わない。
【0027】
次に、上述した道路交通制御システムにおいて、自動運転車両16の単位で危険情報(ここでは対向車接近情報)を生成する場合について図2及び図3により説明する。図2は、図1に示した道路交通制御システムを適用した交差点において、右折車両と対向直進車両が接近した場合の衝突判定について説明するための斜視図であり、図3図2に示した交差点の概略平面図である。
【0028】
図2では、右折車両(自動運転車両16)と対向直進車両(自動運転ではない車両33)が、所定時間後に交差点に進入する状況を示しており、車両16,33の所定時間後の推定位置を破線(車両16A,33A)で表す。
路側機1は、信号柱31に取り付けられており、自動運転車両16の無線装置17から送信される識別情報SA4a、位置情報SA4b及び経路情報SA4cなどの運転情報SA4を当該路側機1に内蔵された無線装置15で受信する。また、信号柱32に取り付けられた車両灯器カメラ21で、ハッチングを付した領域AAを走行中の車両(自動運転ではない車両)33を撮影し、画像処理部23で画像処理を行って車両33を検出する。
【0029】
図2と同様に、図3に破線で示す車両16A,16Bはそれぞれ、自動運転車両16の所定時間後の将来位置であり、破線で示す車両33A,33Bはそれぞれ、車両33の所定時間後の将来位置である。自動運転車両16と車両33が破線の矢印に沿って進むと、交差点内で車両16Bと車両33Bの将来位置が重なるので、制御モジュール11は自動運転車両16と車両33が衝突すると判定する。よって、制御モジュール11は回避に必要な制御を判断し、危険度を複数にレベル分けした危険情報SA5aを自動運転車両16に無線送信する。
【0030】
図4は、図2に示した交差点において、右折車両16が交差点内で一時停止した場合(破線の車両16Cで示す)の衝突判定について説明するためのもので、右折経路34を走行する自動運転車両16が、右折待ち地点35で停止しているときに、発進すると直進経路36を走行する車両33Cと衝突(または接触)するか否かを判定するものである。すなわち、車両16が発進し、右折待ち地点35から交差点通過地点37を通過するまでの間(例えば現時点から6秒後まで)に、矢印で示す右折経路34と直進経路36が交わる領域AB内に、対向直進車両33Cが存在する場合には右折は危険、存在しない場合には右折可能と判定する。
【0031】
この危険判定の際にも、交通信号制御機12からの信号情報SA1と、交差点の路面状況を含む環境情報SA3とを考慮することで、自動運転車両16のみでは把握しきれない広範囲に渡って、実際の交通状況の変化に即した将来予測ができる。
なお、右折待ち地点35から交差点通過地点37を通過するまでの間を6秒後までと設定したが、交差点の広さや自動運転車両16の加速性能、対向直進車両33の速度などによって異なるのは勿論であり、これらを考慮して設定すると良い。
【0032】
このように、自動運転車両16と自動運転ではない車両33の衝突や接触の可能性を路側機1で監視し、危険があると判定した場合に、その危険度をレベル分けした危険情報SA5aを自動運転車両16に無線送信することによって、自動運転車両16のみでは把握しきれない広範囲に渡って、交通状況の変化に即した将来予測が可能となる。
【0033】
次に、交差点単位で危険情報を生成する機能について図5により説明する。図5は、図1に示した道路交通制御システムを適用した交差点において、左折車両または右折車両と、横断歩道を渡る歩行者または自転車の衝突判定について説明するためのものである。
路側機1は、信号柱31に取り付けられており、自動運転車両40,41の無線装置17から送信される識別情報SA4a、位置情報SA4b及び経路情報SA4cなどの運転情報SA4を無線装置15で受信する。また、歩行者灯器カメラ22で横断歩道(ハッチングを付した領域AC)の歩行者や自転車を撮影する。図示しないが、交差点を挟んで対向する横断歩道にも歩行者灯器カメラが設けられ、歩行者や自転車を撮影している。
【0034】
ここでは、左折車両(自動運転車両)40と右折車両(自動運転車両)41がほぼ同時に交差点に進入しようとしている状態を例に取って示している。左折車両40と右折車両41が交差点に近付くと、制御モジュール11は、自動運転車両40,41から送信された車両IDなどの識別情報SA4a、経度緯度、速度などの位置情報SA4b、走行する車線、移動方向及び速度などの経路情報SA4cを受信する。また、車両情報SA2aと歩行者情報SA2bから周辺地図を作成し、この周辺地図から自動運転車両40,41を特定する。更に、自動運転ではない車両と歩行者や自転車の将来位置を予測し、自動運転車両40,41が走行した場合に危険があるか否かを判定する。この際、歩行者や自転車の信号無視についても検出し、危険があると判定された場合、回避に必要な制御を判断し、衝突の危険度をレベル分けした危険情報SA5a(歩行者等注意情報)を自動運転車両40,41に送信する。
【0035】
自動運転車両40,41側では、例えば信号情報SA1により灯色と次の信号切り替えタイミングを予測して発進、減速、停止などの制御を行う。これによって、交差点に接近したときの将来位置予測の精度を上げることができる。また、危険情報SA5aのレベルに応じてブレーキ操作やエンジン出力を抑制し、減速、停止などの制御を行う。自動運転車両40が交差点を通過した後、横断歩道(領域AC)に歩行者や自転車がいないと判定されると自動運転車両41が交差点を通過する。
【0036】
なお、図5では、説明を簡単にするために、横断歩道の歩行者や自転車を検出する場合について説明したが、例えば複数の歩行者灯器カメラ22を交差点周辺(可能な限り遠方まで)の歩行者や自転車を検出できるように設けても良い。
また、図2に示した車両灯器カメラ21と組み合わせることにより、交差点周辺の広い範囲で移動体を検出でき、複数の映像から移動速度や方向を正確に把握できる。
【0037】
次に、移動体(オブジェクト)の将来位置の推定について詳しく説明する。本システムは、画像処理部23、例えばAI画像処理部から入力された車両や歩行者などのオブジェクトのベクトル情報から将来位置を予測し、自動運転車両にとって危険か否かを判定する。この将来位置の予測では、基本的にオブジェクトは周囲の状況から妥当であると考える動作を行うものとして扱う。
【0038】
但し、オブジェクトの現在のベクトル情報が妥当であると考える動作から逸脱している場合は、現在のベクトル情報から推測される動作を行うものとする。例えば、車両オブジェクトは、左折時に横断歩道上を歩行者が移動している場合は、横断歩道手前で停止するが、横断歩道手前で停止できないベクトルで移動中の場合は、横断歩道手前で停止せず、現在のベクトルで移動を継続するものとする。
【0039】
各オブジェクトの将来位置は、周辺の道路形状や各オブジェクトの現在位置、速度などを元に推定する。
次に、オブジェクトの将来位置を推定するための処理の流れ、エリア・ルート設定、エリア判定、ルート判定、エリア位置判定、灯色判定、挙動判定、オブジェクトの衝突判定、及びオブジェクト回避挙動について説明する。
【0040】
<処理の流れ>
将来位置推定における処理の流れの一例を挙げると、現在位置を起点に15秒(プログラム定数で指定)の未来まで0.2秒間隔で、オブジェクト毎に将来位置の計算を行う。各オブジェクトは、基本的に自身が存在するエリアに対応するルートに沿って移動するものとし、周囲の状況(他オブジェクト、信号、エリア)によって加減速を行い、最終的な移動先を判定する。そして、将来位置を算出する時間まで処理を繰り返すことで、将来位置の算出を行う。
【0041】
<エリア・ルート設定>
車線等を複数の区画に区切ったものをエリアと定義する。エリアは、直線の場合は始点と終点の2点、曲線の場合は始点と終点、3次ベジェ曲線の制御点の4点と、エリア幅で定義する。
また、通常、オブジェクトが通行する経路をルートと定義する。ルートは連続する複数のエリアの集合の形で定義する。単一の区画は一つのエリアとして定義し、複数のエリアとしては定義しない。但し、分岐の開始地点などは、複数のエリアに跨って存在する。エリアは、基本的には線と点で表現する。この方法では、右左折等のパスをエリア方式よりも自然に表現でき、パス自体の長さを近似値の形で得ることができる、という利点がある。
【0042】
エリアの範囲は、図6(a),(b)に破線で囲んで示すように、入力された経路情報値(直線100または曲線110で表される)に平行な線101,102または111,112を算出し、その幅を車線幅103,104または113,114とする。すなわち、エリア105,115は、平行な2本の線と、始点・終点の法線方向に引かれるエリア幅の長さの直線で囲われた場所とする。
【0043】
図7に示すように、曲線部で定義されるベジェ曲線では、始点と始点側制御点、終点と終点側制御点を結ぶ直線に対して垂直に法線を引く。エリアに平行な2本の線の線を計算する際は、始点と終点を決定した後、元々の始点・終点に対する比に合わせて制御点を決定する。その後、ベジェ曲線の式に合わせて平行な線が通る点を計算する。
【0044】
ベジェ曲線の公式では、始点(x,y)、始点制御点(x2,y2)、終点制御点(x3,y)、終点(x,y)のとき、始点をt=0、終点をt=1として、x及びyの座標が以下の式で表される。
x(t)=t+3t(1-t)x+3t(1-t)+(1-t)
y(t)=t+3t(1-t)y+3t(1-t)+(1-t)
なお、エリア範囲を決定する際は、始点から終点の間を10程度に分割して、各点を結ぶ複数の直線で近似しても良い。
【0045】
<エリア判定>
エリア判定は、各オブジェクトが、定数で設定されたエリアの内、どのエリア内に存在しているのか判定するものである。
車線を区切ってエリアとして設定するため、分岐や交差点内などの車線が交差する地点では、複数のエリアが重複する。複数のエリアが重複する場合は、オブジェクトが過去に移動していた経路に含まれるエリアを選択する。直進左折車線など、経路が複数存在している場合は、複数のエリアに跨って存在しているものと見なす。
感知漏れなどの要因で交差点内にオブジェクトが突然発生すると、複数のルート及びエリアが交差する場所に存在することになるが、このような場合も同様に複数のエリアに跨って存在するものとして扱う。
【0046】
<ルート判定>
ルート判定は、オブジェクトが存在しているエリアが決定している場合、対象がどのルートを移動しているのか判定するものである。直進・左折車線など、複数のルートをとりうる場合は、全てのルートを移動する(可能性がある)ものとして扱う。
但し、移動先判定により、ルート上を走行することが出来ないと判断した場合は、適切なルートが存在しないものとして、現在の速度・方向・加速度を元に移動先を算出する。
【0047】
<エリア位置判定>
エリア位置判定は、現在位置に対して、オブジェクトがエリアのどこに存在しているかの判定を行うものである。
図8(a),(b)に示すように、オブジェクトが存在するエリアの線に対して、現在位置からの距離ΔDが最小となるエリアの線上の点の座標、現在位置が緯度・経度方向(縦横方向)にどれだけずれているか(以後、位置オフセットと称する)を算出する。位置オフセットは、エリアの線の方向が真北となるように正規化する(正規化により縦方向が0となる)。
【0048】
オブジェクトのエリア上の位置は、エリア上の点の座標を用いて算出した、エリア上流からの距離を使用する。エリア上流からの距離から座標に復元する場合は、エリア上の位置から算出した座標に対して、当該座標上のエリアの進行方向に合わせて位置オフセットを加算した値とする。
3次ベジェ曲線に対して、任意の点からの法線を計算するのは負荷が重いため、3次ベジェ曲線を近似した直線を用いて、位置オフセットを算出しても良い。
図9に示すように、エリアの進行方向(接線の方向)に垂直に位置オフセットを加えた位置がユニット位置となる。
【0049】
<灯色判定>
灯色判定は、信号情報の情報作成時刻と現在日時を用いて、現在日時や将来位置の日時における灯色を算出することで行う。なお、信号情報の精度(誤差)は考慮しない。
信号情報の各灯色の秒数に幅がある(最短と最長が一致しない)場合は、基本的には最短の時刻で動作するものとして扱う。但し、最長が不明となっている灯色がある場合は、そのままその灯色が出続けるものとして扱う。また、信号情報の整合性監視に問題が発生した場合や、信号情報を3秒間(プログラム定数で指定する)受信しなかった場合は、灯色情報で受信した灯色が出続けるものとして扱う。灯色情報も受信できなかった場合は、灯器は全て滅灯しているものとして扱う。
【0050】
<挙動判定>
現在及び過去の速度より、現在の速度及び加速度を判定する。
オブジェクトの現在の速度が不明な場合、ルート上に同一グループのオブジェクトが存在する場合は、直近のオブジェクトの速度を使用する(周囲の流れに合わせる)。オブジェクトが存在しない場合は、速度は存在するエリアの設定速度(上限速度)、方位は現在位置から次のエリアへ移動する方位とする。但し、状況判定の結果、減速が必要になる状況であるならば、減速が不要な速度まで落とす。
【0051】
オブジェクトの現在の速度が判明している場合、オブジェクトの速度及び加速度は、過去3秒間(プログラム定数で指定する)の速度より、最小二乗法による直線近似式を使用して算出する。3秒間の内、速度が不明な情報が含まれる場合は、判明している情報のみで近似を行う。
【0052】
<オブジェクトの衝突判定>
指定されたオブジェクトに対して計算した全ての時間の将来位置に対して、ルートが交差する可能性のある他の全てのオブジェクトの将来位置が衝突するかの判定を行う。指定されたオブジェクトの特定の時間の将来位置(t秒後の将来位置T1)に対して、他のオブジェクトは「t-A」秒後の将来位置~「t+A」秒後の将来位置の全てで判定を行うものとする。例えばAは、tの10%(定数で指定する)とし、端数は切り上げる。
【0053】
対象となる時間(以下、Tとする)のオブジェクトの将来位置(現在位置)を元に、オブジェクトのタイプに応じた全長と全幅を使用して、オブジェクトが存在しうる領域を計算する。
図10は、衝突判定で用いるオブジェクトのサイズの例を示している。ここでは、自動車、バス、自転車、二輪車及び歩行者に分類し、予め全長と全幅を決めている。オブジェクトの前方(全長の向き)は、当該時間のオブジェクトの進行方向とする。内部的には、オブジェクトが存在しうる領域は、長方形として扱う。
【0054】
図11は、衝突判定について詳しく説明するための模式図である。指定オブジェクトの時間Tの将来位置と、時間Tの直前の将来位置(存在しない場合は直前の将来位置)より、各点を頂点とした面積が最大となる多角形として、ルートが交差する可能性のある他の全てのオブジェクト(その他のオブジェクト)に対して同様に面積が最大となる多角形を計算して、多角形同士が重なるかどうかを判定する。
なお、1点でも重複する場合は、衝突すると見なす。
【0055】
<オブジェクト回避挙動>
指定されたオブジェクトが、他オブジェクトの回避のための動作を行った場合、指定されたオブジェクトが衝突回避動作を行ったものとして、回避挙動を行わなかった場合に衝突すると見なす。
【0056】
図12は、図1に示した道路交通制御システムにおいて、IP網を用いて車両と直接通信を行う場合の構成例を示している。本例では、筐体18内に制御モジュール11、交通信号制御機12、ハブ26及びモバイルルータ28が収容されている。制御モジュール11には、交通信号制御機12から信号情報SA1、環境センサ14から環境情報SA3、GNSS(Global Navigation Satellite System)システムから測位情報SA6が入力される。また、車両灯器カメラ21で撮影された車両の画像が画像処理部23-1で処理され、車両情報SA2aがハブ25,26を介して制御モジュール11に入力される。同様に、歩行者灯器カメラ22で撮影された歩行者の画像は画像処理部23-2で処理され、歩行者情報SA2bがハブ25,26を介して制御モジュール11に入力される。
【0057】
自動運転車両16-1,16-2,16-3,…(ここでは自動運転車両16-1を例に取る)からの運転情報SA4は、通信事業者が提供するモバイル回線を使用して基地局29に送信され、この基地局29からLTEアンテナ27、モバイルルータ28、ハブ26を経由して制御モジュール11に入力される。一方、信号情報SA1や危険情報SA5aなどの路側情報SA5は、制御モジュール11からハブ26、モバイルルータ28、LTEアンテナ27、モバイル回線を経由して基地局29に送信され、この基地局29から対応する識別情報SA4aの自動運転車両16-1に送信される。
このような構成によれば、携帯電話事業者などの通信事業者が提供するモバイル回線を使用して自動運転車両16-1,16-2,16-3,…と通信を行うことができる。
【0058】
図13は、図1に示した道路交通制御システムにおいて、IP網を用いてサーバ経由で車両と通信を行う場合の構成例を示している。図13において、図12と同一部分に同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。本例では、クラウド上に配信サーバ20Aを設けており、自動運転車両16-1,16-2,16-3,…(ここでは自動運転車両16-1を例に取る)からの運転情報SA4は、通信事業者が提供するモバイル回線を使用して基地局29に送信され、この基地局29から配信サーバ20Aに入力される。そして、この配信サーバ20Aから基地局29を介して、運転情報SA4がLTEアンテナ27、モバイルルータ28、ハブ26を経由して制御モジュール11に入力される。
【0059】
一方、信号情報SA1や危険情報SA5aなどの路側情報SA5は、制御モジュール11からハブ26、モバイルルータ28、LTEアンテナ27、モバイル回線を経由して基地局29に送信され、この基地局29から配信サーバ20Aに入力される。配信サーバ20Aから基地局29を介して対応する識別情報SA4aの自動運転車両16-1に送信される。
このような構成によれば、携帯電話事業者などの通信事業者が提供するモバイル回線を使用して、クラウド上の配信サーバ20Aを介して自動運転車両と通信を行うことができる。また、配信サーバ20Aから複数の交差点を走行する自動運転車両に危険情報を配信できる。
【0060】
図14は、図1に示した道路交通制御システムにおいて、ファースト(ラスト)ワンマイル管理システムを適用する場合の構成例を示している。図14において、図12及び図13と同一部分に同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。本例では、クラウド上にシステム管理サーバ20Bを設けており、自動運転車両16-1,16-2,16-3,…(ここでは自動運転車両16-1を例に取る)からの運転情報SA4は、通信事業者が提供するモバイル回線を使用して基地局29に送信され、この基地局29からLTEアンテナ27、モバイルルータ28、ハブ26を経由して制御モジュール11に入力される。
【0061】
一方、信号情報SA1や危険情報SA5aなどの路側情報SA5は、制御モジュール11からハブ26、モバイルルータ28、LTEアンテナ27、モバイル回線を経由して基地局29に送信され、基地局29から識別情報SA4aに対応する自動運転車両16-1に送信される。
【0062】
また、制御モジュール11に入力された各種の検知情報は、ハブ26、モバイルルータ28、LTEアンテナ27、モバイル回線を経由して基地局29に送信され、基地局29からシステム管理サーバ20Bに入力される。
このような構成によれば、携帯電話事業者などの通信事業者が提供するモバイル回線を使用して、自動運転車両と通信を行うことができる。しかも、クラウド上のシステム管理サーバ20Bは、基地局29を経由して複数の路側機を管理することが可能であり、複数の交差点の情報を統合して管理できる。
【0063】
上述したように、本発明では、制御モジュールで、センサからの入力(現在位置、ベクトル)にて交差点周辺車両を認識し、交差点周辺の車両の現在位置とベクトルから将来位置を予測する。自動運転車両から現在位置、経路情報を受信し、自動運転車両の経路、周辺車両の将来位置予測の結果から自動運転車両と接触するか計算する。そして、接触の可能性がある場合、自動運転車両に対して危険情報を送信するので、自動運転車両のみでは把握しきれない広範囲に渡って将来予測の精度を上げることができる。よって、交差点付近の交通の安全性をより高めることができる。
【0064】
以上の実施形態で説明された回路構成や動作手順等については、本発明が理解・実施できる程度に概略的に示したものに過ぎない。従って本発明は、説明された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
【符号の説明】
【0065】
1…路側機、2…車載機器、11…制御モジュール、12…交通信号制御機、13…マルチセンサモジュール(移動体センサ)、14…環境センサ、14a…気象センサ、14b…路面監視センサ、15,17…無線装置、16,40,41…自動運転車両、21…車両灯器カメラ、22…歩行者灯器カメラ、23,23-1,23-2…画像処理部、31,32…信号柱、33…車両、34…右折経路、35…右折待ち地点、36…直進経路、37…交差点通過地点、SA1…信号情報、SA2…移動体情報、SA2a…車両情報、SA2b…歩行者情報、SA3…環境情報、SA3a…気象情報、SA3b…路面情報、SA4…運転情報、SA4a…識別情報、SA4b…位置情報、SA4c…経路情報、SA5…路側情報、SA5a…危険情報
図1
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