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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022009837
(43)【公開日】2022-01-14
(54)【発明の名称】撮像光学系及びそれを備えた撮像装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 15/12 20060101AFI20220106BHJP
   G02B 15/20 20060101ALI20220106BHJP
   G02B 13/18 20060101ALI20220106BHJP
【FI】
G02B15/12
G02B15/20
G02B13/18
【審査請求】有
【請求項の数】29
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021178814
(22)【出願日】2021-11-01
(62)【分割の表示】P 2017254177の分割
【原出願日】2017-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】321001056
【氏名又は名称】OMデジタルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002907
【氏名又は名称】特許業務法人イトーシン国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】河村 一輝
(72)【発明者】
【氏名】山田 康晴
(72)【発明者】
【氏名】今 豊紀
(72)【発明者】
【氏名】窪田 勇樹
【テーマコード(参考)】
2H087
【Fターム(参考)】
2H087KA01
2H087KA02
2H087LA01
2H087MA15
2H087PA14
2H087PA15
2H087PA16
2H087PB20
2H087QA02
2H087QA06
2H087QA07
2H087QA14
2H087QA22
2H087QA25
2H087QA37
2H087QA39
2H087QA41
2H087QA45
2H087QA46
2H087RA04
2H087RA05
2H087RA12
2H087RA13
2H087RA32
2H087SA23
2H087SA27
2H087SA29
2H087SA32
2H087SA33
2H087SA43
2H087SA47
2H087SA49
2H087SA53
2H087SA55
2H087SA56
2H087SA57
2H087SA62
2H087SA63
2H087SA64
2H087SA65
2H087SA66
2H087SA71
2H087SA72
2H087SA76
2H087SA88
2H087SB04
2H087SB13
2H087SB14
2H087SB15
2H087SB17
2H087SB23
2H087SB24
2H087SB25
2H087SB27
2H087SB31
2H087SB33
2H087SB41
2H087SB42
2H087SB43
(57)【要約】
【課題】安定性と機動性に優れ、収差が良好に補正された撮像光学系を提供する。
【解決手段】撮像光学系は、マスター光学系と、複数のレンズを有するコンバーターレンズと、を有し、マスター光学系は、最も像側に配置され、常時位置が固定の後側レンズ群を有し、後側レンズ群は、第1副群と、第2副群と、を有し、第1副群と第2副群との間に、コンバーターレンズを出し入れする所定の空間が設けられ、マスター光学系の焦点距離は、第1状態と第2状態とで異なり、マスター光学系の全長は、第1状態と第2状態とで同じであり、コンバーターレンズはテレコンバーターレンズであり、テレコンバーターレンズは正屈折力の物体側副群と、中間副群と、負屈折力の像側副群とを有し、以下の条件式(7)を満足する。
2.0≦(fT/FnoT)/LTC≦6.0(7)
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マスター光学系と、
複数のレンズを有するコンバーターレンズと、を有し、
前記マスター光学系は、最も像側に配置され、常時位置が固定の後側レンズ群を有し、
前記後側レンズ群は、第1副群と、第2副群と、を有し、
前記第1副群と前記第2副群との間に、前記コンバーターレンズを出し入れする所定の空間が設けられ、
前記マスター光学系の焦点距離は、第1状態と第2状態とで異なり、
前記マスター光学系の全長は、前記第1状態と前記第2状態とで同じであり、
前記コンバーターレンズは、テレコンバーターレンズであり、
前記テレコンバーターレンズは、正屈折力の物体側副群と、中間副群と、負屈折力の像側副群と、を有し、
前記物体側副群は、最も物体側に位置し、
前記中間副群は、前記物体側副群よりも像側に位置し、
前記像側副群は、前記中間副群よりも像側に位置し、
前記物体側副群の物体側のレンズ面は、物体側に凸の面であり、
前記像側副群は、正レンズと、負レンズと、を有し、
以下の条件式(7)を満足することを特徴とする撮像光学系。
2.0≦(fT/FnoT)/LTC≦6.0 (7)
ここで、
fTは、前記第1状態における前記撮像光学系の焦点距離、
FnoTは、無限遠物点合焦時の前記マスター光学系のFナンバー、
LTCは、前記コンバーターレンズの最も物体側に位置するレンズ面から最も像側に位置するレンズ面までの距離、
前記焦点距離と前記Fナンバーは、それぞれ、前記マスター光学系の焦点距離が最大になる状態での焦点距離とFナンバー、
前記第1状態は、前記所定の空間に前記コンバーターレンズが挿入されていない状態、
前記第2状態は、前記所定の空間に前記コンバーターレンズが挿入されている状態、
である。
【請求項2】
前記第1副群は正レンズを有することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学系。
【請求項3】
前記第2副群は所定のレンズを有し、
前記所定のレンズの屈折力の符号は、前記コンバーターレンズの屈折力の符号と逆であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の撮像光学系。
【請求項4】
前記第2副群は、正レンズと、負レンズと、を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の撮像光学系。
【請求項5】
以下の条件式(8)を満足することを特徴とする請求項1~4の何れか一項に記載の撮像光学系。
|ΔFbT|/FnoT≦0.05(mm) (8)
ここで、
ΔFbT=FbT-FbconT、
FbTは、第1状態における無限遠物点合焦時の前記撮像光学系のバックフォーカス、
FbconTは、第2状態における無限遠物点合焦時の前記撮像光学系のバックフォーカス、
FnoTは、無限遠物点合焦時の前記マスター光学系のFナンバー、
前記第1状態は、前記所定の空間に前記コンバーターレンズが挿入されていない状態、
前記第2状態は、前記所定の空間に前記コンバーターレンズが挿入されている状態、
前記バックフォーカスと前記Fナンバーは、それぞれ、前記マスター光学系の焦点距離が最大になる状態でのバックフォーカスとFナンバー、
である。
【請求項6】
以下の条件式(9)を満足することを特徴とする請求項1~5の何れか一項に記載の撮像光学系。
0.05≦LR12/LT≦0.25 (9)
ここで、
LR12は、前記所定の空間における光軸に沿う方向の長さ、
LTは、前記第1状態における無限遠物点合焦時の前記撮像光学系の全長、
前記全長は、前記マスター光学系の焦点距離が最大になる状態での前記撮像光学系の最も物体側に位置するレンズ面から像面までの距離、
である。
【請求項7】
前記コンバーターレンズは負屈折力を有し、
以下の条件式(10)を満足することを特徴とする請求項1~6の何れか一項に記載の撮像光学系。
1.15≦ftconT/fT≦2.05 (10)
ここで、
ftconTは、前記第2状態における前記撮像光学系の焦点距離、
fTは、前記第1状態における前記撮像光学系の焦点距離、
前記焦点距離は、前記マスター光学系の焦点距離が最大になる状態での焦点距離、
である。
【請求項8】
以下の条件式(1')を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学系。
0.1≦LconT/LT≦0.44 (1')
ここで、
LconTは、前記第2状態における無限遠物点合焦時の所定の距離、
LTは、前記第1状態における無限遠物点合焦時の前記撮像光学系の全長、
前記所定の距離は、前記マスター光学系の焦点距離が最大になる状態での前記コンバーターレンズの最も物体側に位置するレンズ面から像面までの距離、
前記全長は、前記マスター光学系の焦点距離が最大になる状態での前記撮像光学系の最も物体側に位置するレンズ面から像面までの距離、
である。
【請求項9】
以下の条件式(2')を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学系。
1.2≦LconT/FbT≦4.0 (2')
ここで、
LconTは、前記第2状態における無限遠物点合焦時の所定の距離、
FbTは、前記第1状態における無限遠物点合焦時の前記撮像光学系のバックフォーカス、
前記所定の距離は、前記マスター光学系の焦点距離が最大になる状態での前記コンバーターレンズの最も物体側に位置するレンズ面から像面までの距離、
前記バックフォーカスは、前記マスター光学系の焦点距離が最大になる状態でのバックフォーカス、
である。
【請求項10】
以下の条件式(3')を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学系。
-5.0≦FbT/RtconR≦1.0 (3')
ここで、
FbTは、前記第1状態における無限遠物点合焦時の前記撮像光学系のバックフォーカス、
RtconRは、前記コンバーターレンズの最も像側に位置するレンズ面の曲率半径、
である。
【請求項11】
以下の条件式(4")を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学系。
0.1≦FbT/RtconF≦4.0 (4")
ここで、
FbTは、前記第1状態における無限遠物点合焦時の前記撮像光学系のバックフォーカス、
RtconFは、前記コンバーターレンズの最も物体側に位置するレンズ面の曲率半径、
である。
【請求項12】
前記コンバーターレンズは、複数のレンズ成分を有するテレコンバーターレンズであり、
前記レンズ成分では、入射側と射出側のみが空気接触面であり、
前記テレコンバーターレンズは、正屈折力の物体側レンズ成分と、正レンズを有する像側レンズ成分と、負屈折力の中間レンズ成分と、を有し、
前記物体側レンズ成分は、最も物体側に位置し、
前記像側レンズ成分は、最も像側に位置し、
前記中間レンズ成分は、前記物体側レンズ成分と前記像側レンズ成分との間に位置し、
前記中間レンズ成分の負屈折力は、負屈折力のレンズ成分のなかで最も大きいことを特徴とする請求項1に記載の撮像光学系。
【請求項13】
以下の条件式(5')を満足することを特徴とする請求項12に記載の撮像光学系。
0.5≦|fconLCObj/fconLCM2|≦ 4.0 (5')
ここで、
fconLCObjは、前記物体側レンズ成分の焦点距離、
fconLCM2は、前記中間レンズ成分の焦点距離、
である。
【請求項14】
前記中間レンズ成分の物体側に、負レンズを有するレンズ成分が配置されていることを特徴とする請求項12または請求項13に記載の撮像光学系。
【請求項15】
前記像側レンズ成分は、正屈折力を有することを特徴とする請求項12~14の何れか一項に記載の撮像光学系。
【請求項16】
前記コンバーターレンズは、物体側から順に、
前記物体側レンズ成分と、
負レンズを有するレンズ成分と、
前記中間レンズ成分と、
前記像側レンズ成分と、からなることを特徴とする請求項12に記載の撮像光学系。
【請求項17】
前記中間副群は、負屈折力を有し、
前記中間副群の形状は、最も物体側の面は凸面又は凹面からなり、かつ最も像側の面は凹面又は凸面からなるメニスカス形状であることを特徴とする請求項1に記載の撮像光学系。
【請求項18】
前記後側レンズ群は、ブレ補正レンズ群を有し、
前記ブレ補正レンズ群よりも像側は、正屈折力の副群と、前記第2副群と、からなり、
前記所定の空間は、前記正屈折力の副群と前記第2副群との間に位置していることを特徴とする請求項1~17の何れか一項に記載の撮像光学系。
【請求項19】
前記後側レンズ群は、前記ブレ補正レンズ群よりも物体側に、正屈折力の副群を有することを特徴とする請求項18に記載の撮像光学系。
【請求項20】
前記後側レンズ群は複数のレンズ成分を有し、
前記レンズ成分では、入射側と射出側のみが空気接触面であり、
前記第1副群と前記第2副群は、共にレンズ成分で構成されていることを特徴とする請求項18または請求項19に記載の撮像光学系。
【請求項21】
前記マスター光学系は、
最も物体側に配置された前側レンズ群と、
中間レンズ群と、
前記後側レンズ群と、を有し、
前記前側レンズ群は、物体側から順に、正屈折力の第1前群と、負屈折力の第2前群と、からなり、
前記第1前群と前記第2前群は、それぞれ、正レンズと、負レンズと、を有し、
前記第1前群と前記第2前群との間隔は、広角端よりも望遠端で広く、
前記中間レンズ群は、物体側から順に、正屈折力の第1中間群と、負屈折力の第2中間群と、からなり、
前記第1中間群は、正レンズと、負レンズと、を有し、
前記第1中間群と前記第2前群との間隔は、広角端よりも望遠端で狭く、
前記第2中間群と前記第2中間群の像側に隣接するレンズ群との間隔は、ズーム時又はフォーカス時に変化し、
前記第2中間群は、遠点から近点へのフォーカス時に像側に移動し、
前記後側レンズ群は、正レンズと、負レンズと、を有することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学系。
【請求項22】
前記マスター光学系は、
最も物体側に配置された前側レンズ群と、
中間レンズ群と、
前記後側レンズ群と、を有し、
前記前側レンズ群は、物体側から順に、正屈折力の第1前群と、負屈折力の第2前群と、からなり、
前記第1前群と前記第2前群は、それぞれ、正レンズと、負レンズと、を有し、
前記第1前群と前記第2前群との間隔は、広角端よりも望遠端で広く、
前記中間レンズ群は、物体側から順に、第1中間群と、負屈折力の第2中間群と、からなり、
前記第1中間群は、物体側から順に、正屈折力の第1副群と、正屈折力の第2副群と、を有すると共に、前記第1中間群全体で、正レンズと、負レンズと、を有し、
前記第1副群と前記第2前群との間隔は、広角端よりも望遠端で狭く、
前記第2中間群と前記第2中間群の像側に隣接するレンズ群との間隔は、ズーム時又はフォーカス時に変化し、
前記第2中間群は、遠点から近点へのフォーカス時に像側に移動し、
前記後側レンズ群は正レンズを有し、
前記第1副群から像面までの間に、負屈折力のブレ補正レンズ群を有し、
前記ブレ補正レンズ群が光軸に対して垂直な方向に移動することで、像ブレが補正されていることを特徴とする請求項1に記載の撮像光学系。
【請求項23】
以下の条件式(12)を満足することを特徴とする請求項21または請求項22に記載の撮像光学系。
LTLL/LTLS≦1.25 (12)
ここで、
LTLSは、広角端から望遠端までの間における前記撮像光学系の全長のうち、最小となる全長、
LTLLは、広角端から望遠端までの間における前記撮像光学系の全長のうち、最大となる全長、
全長は、最も物体側に位置するレンズ面から像面までの距離、
である。
【請求項24】
以下の条件式(13)を満足することを特徴とする請求項21~23の何れか一項に記載の撮像光学系。
2.5≦KMBT≦15.0 (13)
ここで、
KMBT=|MGMBTback2×(MGMBT2-1)|、
MGMBTbackは、前記マスター光学系の焦点距離が最大になる状態での第1の所定の光学系の横倍率、
MGMBTは、前記マスター光学系の焦点距離が最大になる状態での前記第2中間群の横倍率、
前記第1の所定の光学系は、前記第2中間群よりも像側に位置する全てのレンズで構成された光学系、
前記横倍率は、無限遠物点合焦時の横倍率、
である。
【請求項25】
前記第2前群は、負屈折力の第3副群と、負屈折力の第4副群と、を有し、
ズーム時、前記第3副群と前記第4副群との間隔が変化することを特徴とする請求項21または請求項22に記載の撮像光学系。
【請求項26】
前記第2前群は、負屈折力の第3副群と、負屈折力の第4副群と、を有し、
ズーム時、前記第3副群と前記第4副群との間隔が変化し、
前記後側レンズ群は、正レンズと、負レンズと、を有することを特徴とする請求項21または請求項22に記載の撮像光学系。
【請求項27】
フォーカスレンズ群が、前記第1中間群から前記後側レンズ群の最も物体側のレンズ面までの間に配置されていることを特徴とする請求項26に記載の撮像光学系。
【請求項28】
ブレ補正レンズ群が、前記第1中間群から像面までの間に配置されていることを特徴とする請求項26に記載の撮像光学系。
【請求項29】
光学系と、
撮像面を持ち、且つ前記光学系により撮像面上に形成された像を電気信号に変換する撮像素子と、を有し、
前記光学系が、請求項1~28の何れか一項に記載の撮像光学系であることを特徴とする撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像光学系及びそれを備えた撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
望遠レンズや超望遠レンズ(以下、「望遠レンズ」という)を用いた撮影では、遠くの被写体や小さな被写体を撮影者の眼前に引き寄せる効果を得られる。そのため、望遠レンズは、スポーツシーンの撮影、野鳥などの野生動物の撮影、天体の撮影など、様々なシーンで幅広く用いられている。
【0003】
上述のシーンの撮影では、撮像装置の機動性の優劣が重要になる。ここで、機動性とは、例えば、持ち運びの容易性、手持ち撮影時の安定性、フォーカススピードの高速性などである。装置の機動性を優れたものにするためには、光学系は小型で軽量なものが望ましい。また、光学系がより早く被写体にフォーカスできるものであることも、機動性の優劣を左右する重要な要素である。
【0004】
ズーム機能を備えた望遠レンズ(以下、「望遠ズーム」という)は、ズーム機能を備えていない場合に比べて、光学系が大きく重くなる。特に、画角が非常に小さい望遠ズーム、例えば、超望遠ズームは大きくて重たいので、手持ちでの撮影は難しい。そのため、超望遠ズームによる撮影では、一般的に、超望遠ズームを三脚に固定した状態で撮影が行われる。
【0005】
撮影では、例えば、超望遠ズームと三脚を持っての撮影場所までの移動、超望遠ズームの三脚への固定、及びフレーミングが行われる。この場合、フレーミングを終えるまでに時間がかかるので、撮影チャンスを逃す可能性が高くなる。また、重たい超望遠ズームと三脚を持って移動すると、迅速な移動が困難となるので機動性が損なわれる。
【0006】
撮影倍率を更に拡大する方法として、テレコンバーターレンズを用いる方法がある。テレコンバーターレンズには、リア・テレコンバーターレンズと、フロント・テレコンバーターレンズと、がある。
【0007】
テレコンバーターレンズには、一般的には、リア・テレコンバーターレンズが用いられる。リア・テレコンバーターレンズは、撮影に使用しているレンズ(以下、「撮影レンズ」という)の末端に装着される。よって、リア・テレコンバーターレンズは、撮影レンズとカメラ本体との間に位置する。
【0008】
リア・テレコンバーターレンズの装着は、次の手順で行われる。まず、カメラ本体から撮影レンズを取り外す。次に、リア・テレコンバーターレンズを、撮影レンズに装着する。そして、リア・テレコンバーターレンズを介して、撮影レンズを再びカメラ本体に装着する。ただし、リア・テレコンバーターレンズをカメラ本体に装着した後、撮影レンズを装着しても良い。
【0009】
このように、リア・テレコンバーターレンズの使用では、撮影レンズの取り外しや装着が行われる。そのため、テレコンバーターレンズの装着を迅速に行うことは、困難である。その結果、撮影チャンスを逃すこととなる。
【0010】
フロント・テレコンバーターレンズは、撮影レンズの先端に装着される。そのため、フロント・テレコンバーターレンズの使用では、撮影レンズの取り外しや装着は行われない。その結果、フロント・テレコンバーターレンズでは、リア・テレコンバーターレンズに比べて、装着を迅速に行うことができる。撮影が可能になるまでの時間を短くすることができる。
【0011】
しかしながら、フロント・テレコンバーターレンズの使用においても、リア・テレコンバーターレンズの使用と同様に、レンズの装着が行われる。この場合、装着による時間のロスが発生するため、撮影チャンスを逃す可能性が高くなってしまう。
【0012】
撮影レンズでは、撮影倍率が大きくなるほど、光学系の全長が長くなる。また、撮影倍率が大きくなるほど、物体側に位置するレンズの径が大きくなる。そのため、撮影レンズの撮影倍率が大きくなるにつれて、フロント・テレコンバーターレンズでは、レンズの径は大きくなり、また、重さも重くなる。
【0013】
上述のように、フロント・テレコンバーターレンズは、撮影レンズをカメラ本体から取り外すこと無く装着することができる。しかしながら、撮影レンズの撮影倍率が大きい場合、大きくて重いフロント・テレコンバーターレンズを、短時間で、撮影レンズに装着することは容易ではない。
【0014】
また、フロント・テレコンバーターレンズであっても、リア・テレコンバーターレンズであっても、撮影レンズに装着すると、光学系の全長が変化する。そのため、光学系の重心位置が変化する。
【0015】
特に、フロント・テレコンバーターレンズは、撮影レンズの先端に装着される。この場合、レンズの装着前と装着後とで、光学系の重心位置は大きく変化する。そのため、三脚を使用していても、カメラを安定した状態に保つことは困難になる。
【0016】
リア・テレコンバーターレンズやフロント・テレコンバーターレンズは、撮影レンズの端にレンズを装着する方式(以下、「装着式」という)のコンバーターレンズである。これに対して、撮影レンズ内にレンズを出し入れする方式(以下、「挿入式」という)のコンバーターレンズがある。
【0017】
挿入式のコンバーターレンズでは、使用時に、撮影レンズをカメラ本体から取り外す必要がない。そのため、フロント・テレコンバーターレンズと同様に、リア・テレコンバーターレンズに比べて、撮影が可能になるまでの時間を短くすることができる。
【0018】
特許文献1~3には、コンバーターレンズを備えた光学系が開示されている。特許文献1では、撮影光学系の像側に、リアコンバーターレンズが装着されている。実施例1では、撮影光学系は、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、を有する。リアコンバーターレンズは、負の屈折力を有する。
【0019】
特許文献2では、撮影レンズの前方に、テレコンバーターレンズが装着されている。実施例1では、撮影レンズは、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群と、を有する。テレコンバーターレンズは、負の屈折力を有する。
【0020】
特許文献3では、撮影レンズ系の中に、コンバーターレンズが挿入されている。実施例1では、撮影レンズ系は、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群と、を有する。を有する。コンバーターレンズは、第4レンズ群中に挿入されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0021】
【特許文献1】特開2013-250290号公報 (第1実施例)
【特許文献2】特開2000-171708号公報 (第1実施例)
【特許文献3】特許5409841号公報 (第1実施例)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
特許文献1のコンバーターレンズは、装着式のリア・テレコンバーターレンズである。特許文献1では、テレコンバーターレンズの装着を迅速に行うことは、困難である。その結果、撮影チャンスを逃すこととなる。
【0023】
また、レンズを光学系に装着すると、光学系の全長が変化する。そのため、光学系の重心位置が変化する。その結果、カメラを安定した状態に保つことが困難になる。
【0024】
特許文献2のコンバーターレンズは、装着式のフロント・テレコンバーターレンズである。特許文献2では、レンズを短時間で、光学系に装着することは容易ではない。そのた
め、撮影チャンスを逃すこととなる。
【0025】
また、レンズを光学系に装着すると、光学系の全長が変化する。そのため、光学系の重心位置が変化する。更に、レンズの装着前と装着後とで、光学系の重心位置は大きく変化する。その結果、カメラを安定した状態に保つことが困難になる。
【0026】
特許文献3のコンバーターレンズは、挿入式のテレコンバーターレンズである。特許文献3では、レンズを光学系に挿入しても、光学系の全長は変化しない。カメラを安定した状態に保つことは、比較的容易である。しかしながら、光学系の全長が長いので、小型化を達成できていない。
【0027】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであって、安定性と機動性に優れると共に、収差が良好に補正された撮像光学系及びそれを備えた撮像装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0028】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の少なくとも幾つかの実施形態に係る撮像光学系は、
マスター光学系と、
複数のレンズを有するコンバーターレンズと、を有し、
マスター光学系は、最も像側に配置され、常時位置が固定の後側レンズ群を有し、
後側レンズ群は、第1副群と、第2副群と、を有し、
第1副群と第2副群との間に、コンバーターレンズを出し入れする所定の空間が設けられ、
マスター光学系の焦点距離は、第1状態と第2状態とで異なり、
マスター光学系の全長は、第1状態と第2状態とで同じであり、
以下の条件式(1)、(2)を満足することを特徴とする。
0.12≦LconT/LT≦0.3 (1)
1.65≦LconT/FbT≦3.5 (2)
ここで、
LconTは、第2状態における無限遠物点合焦時の所定の距離、
LTは、第1状態における無限遠物点合焦時の撮像光学系の全長、
FbTは、第1状態における無限遠物点合焦時の撮像光学系のバックフォーカス、
所定の距離は、マスター光学系の焦点距離が最大になる状態でのコンバーターレンズの最も物体側に位置するレンズ面から像面までの距離、
全長は、マスター光学系の焦点距離が最大になる状態での撮像光学系の最も物体側に位置するレンズ面から像面までの距離、
バックフォーカスは、マスター光学系の焦点距離が最大になる状態でのバックフォーカス、
第1状態は、所定の空間にコンバーターレンズが挿入されていない状態、
第2状態は、所定の空間にコンバーターレンズが挿入されている状態、
である。
【0029】
また、本発明の少なくとも幾つかの別の実施形態に係る撮像光学系は、
マスター光学系と、
複数のレンズを有するコンバーターレンズと、を有し、
マスター光学系は、最も像側に配置され、常時位置が固定の後側レンズ群を有し、
後側レンズ群は、第1副群と、第2副群と、を有し、
第1副群と第2副群との間に、コンバーターレンズを出し入れする所定の空間が設けられ、
マスター光学系の焦点距離は、第1状態と第2状態とで異なり、
マスター光学系の全長は、第1状態と第2状態とで同じであり、
以下の条件式(3)を満足することを特徴とする。
-5.0≦FbT/RtconR≦0.5 (3)
ここで、
FbTは、第1状態における無限遠物点合焦時の撮像光学系のバックフォーカス、
RtconRは、コンバーターレンズの最も像側に位置するレンズ面の曲率半径、
バックフォーカスは、マスター光学系の焦点距離が最大になる状態でのバックフォーカス、
第1状態は、所定の空間にコンバーターレンズが挿入されていない状態、
第2状態は、所定の空間にコンバーターレンズが挿入されている状態、
である。
【0030】
また、本発明の少なくとも幾つかの別の実施形態に係る撮像光学系は、
マスター光学系と、
複数のレンズを有するコンバーターレンズと、を有し、
マスター光学系は、最も像側に配置され、常時位置が固定の後側レンズ群を有し、
後側レンズ群は、第1副群と、第2副群と、を有し、
第1副群と第2副群との間に、コンバーターレンズを出し入れする所定の空間が設けられ、
マスター光学系の焦点距離は、第1状態と第2状態とで異なり、
マスター光学系の全長は、第1状態と第2状態とで同じであり、
以下の条件式(1')、(4)を満足することを特徴とする。
0.1≦LconT/LT≦0.44 (1')
0.1≦FbT/RtconF≦2.4 (4)
ここで、
LconTは、第2状態における無限遠物点合焦時の所定の距離、
LTは、第1状態における無限遠物点合焦時の撮像光学系の全長、
FbTは、第1状態における無限遠物点合焦時の撮像光学系のバックフォーカス、
RtconFは、コンバーターレンズの最も物体側に位置するレンズ面の曲率半径、
所定の距離は、マスター光学系の焦点距離が最大になる状態でのコンバーターレンズの最も物体側に位置するレンズ面から像面までの距離、
全長は、マスター光学系の焦点距離が最大になる状態での撮像光学系の最も物体側に位置するレンズ面から像面までの距離、
バックフォーカスは、マスター光学系の焦点距離が最大になる状態でのバックフォーカス、
第1状態は、所定の空間にコンバーターレンズが挿入されていない状態、
第2状態は、所定の空間にコンバーターレンズが挿入されている状態、
である。
【0031】
また、本発明の少なくとも幾つかの別の実施形態に係る撮像光学系は、
マスター光学系と、
複数のレンズを有するコンバーターレンズと、を有し、
マスター光学系は、最も像側に配置され、常時位置が固定の後側レンズ群を有し、
後側レンズ群は、第1副群と、第2副群と、を有し、
第1副群と第2副群との間に、コンバーターレンズを出し入れする所定の空間が設けられ、
マスター光学系の焦点距離は、第1状態と第2状態とで異なり、
マスター光学系の全長は、第1状態と第2状態とで同じであり、
以下の条件式(3')、(4')を満足することを特徴とする。
-5.0≦FbT/RtconR≦1.0 (3')
0.1≦FbT/RtconF≦2.65 (4')
ここで、
FbTは、第1状態における無限遠物点合焦時の撮像光学系のバックフォーカス、
RtconFは、コンバーターレンズの最も物体側に位置するレンズ面の曲率半径、
RtconRは、コンバーターレンズの最も像側に位置するレンズ面の曲率半径、
バックフォーカスは、マスター光学系の焦点距離が最大になる状態でのバックフォーカス、
第1状態は、所定の空間にコンバーターレンズが挿入されていない状態、
第2状態は、所定の空間にコンバーターレンズが挿入されている状態、
である。
【0032】
また、本発明の少なくとも幾つかの別の実施形態に係る撮像光学系は、
マスター光学系と、
複数のレンズ成分を有するコンバーターレンズと、を有し、
レンズ成分では、入射側と射出側のみが空気接触面であり、
マスター光学系は、最も像側に配置され、常時位置が固定の後側レンズ群を有し、
後側レンズ群は、第1副群と、第2副群と、を有し、
第1副群と第2副群との間に、コンバーターレンズを出し入れする所定の空間が設けられ、
マスター光学系の焦点距離は、第1状態と第2状態とで異なり、
マスター光学系の全長は、第1状態と第2状態とで同じであり、
コンバーターレンズは、テレコンバーターレンズであり、
テレコンバーターレンズは、正屈折力の物体側レンズ成分と、正レンズを有する像側レンズ成分と、負屈折力の中間レンズ成分と、を有し、
物体側レンズ成分は、最も物体側に位置し、
像側レンズ成分は、最も像側に位置し、
中間レンズ成分は、物体側レンズ成分と像側レンズ成分との間に位置し、
中間レンズ成分の負屈折力は、負屈折力のレンズ成分のなかで最も大きく、
以下の条件式(5)を満足することを特徴とする。
1.2≦|fconLCObj/fconLCM2|≦ 4.0 (5)
ここで、
fconLCObjは、物体側レンズ成分の焦点距離、
fconLCM2は、中間レンズ成分の焦点距離、
第1状態は、所定の空間にコンバーターレンズが挿入されていない状態、
第2状態は、所定の空間にコンバーターレンズが挿入されている状態、
である。
【0033】
また、本発明の少なくとも幾つかの別の実施形態に係る撮像光学系は、
マスター光学系と、
複数のレンズを有するコンバーターレンズと、を有し、
マスター光学系は、最も像側に配置され、常時位置が固定の後側レンズ群を有し、
後側レンズ群は、第1副群と、第2副群と、を有し、
第1副群と第2副群との間に、コンバーターレンズを出し入れする所定の空間が設けられ、
マスター光学系の焦点距離は、第1状態と第2状態とで異なり、
マスター光学系の全長は、第1状態と第2状態とで同じであり、
コンバーターレンズは、テレコンバーターレンズであり、
テレコンバーターレンズは、正屈折力の物体側副群と、中間副群と、負屈折力の像側副群と、を有し、
物体側副群は、最も物体側に位置し、
中間副群は、物体側副群よりも像側に位置し、
像側副群は、中間副群よりも像側に位置し、
物体側副群の物体側のレンズ面は、物体側に凸の面であり、
像側副群は、正レンズと、負レンズと、を有し、
以下の条件式(6)を満足することを特徴とする。
0.7≦|fconLCOB/fconLCB|≦3.5 (6)
ここで、
fconLCOBは、物体側副群の焦点距離、
fconLCBは、像側副群の焦点距離、
第1状態は、所定の空間にコンバーターレンズが挿入されていない状態、
第2状態は、所定の空間にコンバーターレンズが挿入されている状態、
である。
【0034】
また、本発明の少なくとも幾つかの別の実施形態に係る撮像光学系は、
マスター光学系と、
複数のレンズを有するコンバーターレンズと、を有し、
マスター光学系は、最も像側に配置され、常時位置が固定の後側レンズ群を有し、
後側レンズ群は、第1副群と、第2副群と、を有し、
第1副群と第2副群との間に、コンバーターレンズを出し入れする所定の空間が設けられ、
マスター光学系の焦点距離は、第1状態と第2状態とで異なり、
マスター光学系の全長は、第1状態と第2状態とで同じであり、
コンバーターレンズは、テレコンバーターレンズであり、
テレコンバーターレンズは、正屈折力の物体側副群と、中間副群と、負屈折力の像側副群と、を有し、
物体側副群は、最も物体側に位置し、
中間副群は、物体側副群よりも像側に位置し、
像側副群は、中間副群よりも像側に位置し、
物体側副群の物体側のレンズ面は、物体側に凸の面であり、
像側副群は、正レンズと、負レンズと、を有し、
以下の条件式(7)を満足することを特徴とする。
2.0≦(fT/FnoT)/LTC≦6.0 (7)
ここで、
fTは、第1状態における撮像光学系の焦点距離、
FnoTは、無限遠物点合焦時のマスター光学系のFナンバー、
LTCは、コンバーターレンズの最も物体側に位置するレンズ面から最も像側に位置するレンズ面までの距離、
焦点距離とFナンバーは、それぞれ、マスター光学系の焦点距離が最大になる状態での焦点距離とFナンバー、
第1状態は、所定の空間にコンバーターレンズが挿入されていない状態、
第2状態は、所定の空間にコンバーターレンズが挿入されている状態、
である。
【0035】
また、本発明の撮像装置は、
光学系と、
撮像面を持ち、且つ光学系により撮像面上に形成された像を電気信号に変換する撮像素子と、を有し、
光学系が上述の何れか一つの撮像光学系であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0036】
本発明によれば、安定性と機動性に優れると共に、収差が良好に補正された撮像光学系及びそれを備えた撮像装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】実施例1(マスター光学系)のレンズ断面図である。
図2】実施例2(撮像光学系)のレンズ断面図である。
図3】実施例3(マスター光学系)のレンズ断面図である。
図4】実施例4(撮像光学系)のレンズ断面図である。
図5】実施例5(マスター光学系)のレンズ断面図である。
図6】実施例6(撮像光学系)のレンズ断面図である。
図7】実施例7(マスター光学系)のレンズ断面図である。
図8】実施例8(撮像光学系)のレンズ断面図である。
図9】実施例9(マスター光学系)のレンズ断面図である。
図10】実施例10(撮像光学系)のレンズ断面図である。
図11】実施例11(マスター光学系)のレンズ断面図である。
図12】実施例12(撮像光学系)のレンズ断面図である。
図13】実施例13(マスター光学系)のレンズ断面図である。
図14】実施例14(撮像光学系)のレンズ断面図である。
図15】実施例15(マスター光学系)のレンズ断面図である。
図16】実施例16(撮像光学系)のレンズ断面図である。
図17】実施例17(マスター光学系)のレンズ断面図である。
図18】実施例18(撮像光学系)のレンズ断面図である。
図19】実施例1(マスター光学系)の収差図である。
図20】実施例2(撮像光学系)の収差図である。
図21】実施例3(マスター光学系)の収差図である。
図22】実施例4(撮像光学系)の収差図である。
図23】実施例5(マスター光学系)の収差図である。
図24】実施例6(撮像光学系)の収差図である。
図25】実施例7(マスター光学系)の収差図である。
図26】実施例8(撮像光学系)の収差図である。
図27】実施例9(マスター光学系)の収差図である。
図28】実施例10(撮像光学系)の収差図である。
図29】実施例11(マスター光学系)の収差図である。
図30】実施例12(撮像光学系)の収差図である。
図31】実施例13(マスター光学系)の収差図である。
図32】実施例14(撮像光学系)の収差図である。
図33】実施例15(マスター光学系)の収差図である。
図34】実施例16(撮像光学系)の収差図である。
図35】実施例17(マスター光学系)の収差図である。
図36】実施例18(撮像光学系)の収差図である。
図37】撮像装置の断面図である。
図38】撮像装置の前方斜視図である。
図39】撮像装置の後方斜視図である。
図40】撮像装置の主要部の内部回路の構成ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
実施例の説明に先立ち、本発明のある態様にかかる実施形態の作用効果を説明する。なお、本実施形態の作用効果を具体的に説明するに際しては、具体的な例を示して説明することになる。しかし、後述する実施例の場合と同様に、それらの例示される態様はあくま
でも本発明に含まれる態様のうちの一部に過ぎず、その態様には数多くのバリエーションが存在する。したがって、本発明は例示される態様に限定されるものではない。
【0039】
第1実施形態の撮像光学系から第7実施形態の撮像光学系(以下、「本実施形態の撮像光学系」という)の基本構成について説明する。
【0040】
本実施形態の撮像光学系の基本構成は、マスター光学系と、複数のレンズを有するコンバーターレンズと、を有し、マスター光学系は、最も像側に配置され、常時位置が固定の後側レンズ群を有し、後側レンズ群は、第1副群と、第2副群と、を有し、第1副群と第2副群との間に、コンバーターレンズを出し入れする所定の空間が設けられ、マスター光学系の焦点距離は、第1状態と第2状態とで異なり、マスター光学系の全長は、第1状態と第2状態とで同じである。第1状態は、所定の空間にコンバーターレンズが挿入されていない状態、第2状態は、所定の空間にコンバーターレンズが挿入されている状態、である。
【0041】
基本構成は、マスター光学系と、コンバーターレンズと、を有する。コンバーターレンズは、複数のレンズを有するか、又は、複数のレンズ成分を有する。レンズ成分では、入射側と射出側のみが空気接触面になっている。レンズ成分は、例えば、単レンズや接合レンズである。
【0042】
半画角が5度以下、又は4度以下の光学系は、望遠光学系又は超望遠光学系と呼ばれる。このような光学系を用いた撮像装置では、遠くに位置する被写体や、小さな被写体を撮影することができる。しかしながら、撮像できる距離や大きさには、限りがある。
【0043】
そのため、より遠くに位置する被写体や、より小さな被写体を撮影する場合、一般的には、テレコンバーターレンズをこれらの光学系に装着する。このようにすることで、撮影倍率を大きくすることができる。
【0044】
しかしながら、テレコンバーターレンズの装着には、時間を要する。そのため、場合によっては、撮影者が望むタイミングで撮影を行うことができない。撮影チャンスを逃さないようにするためには、高い結像性能を維持した状態で、テレコンバーターレンズによる撮影倍率の変更が迅速に行えることが重要となる。
【0045】
基本構成では、マスター光学系は、後側レンズ群を有する。後側レンズ群は最も像側に配置され、常時位置が固定になっている。後側レンズ群は、第1副群と、第2副群と、を有する。第1副群と第2副群との間に、コンバーターレンズを出し入れする所定の空間が設けられている。
【0046】
後側レンズ群は、最も像側に配置されている。そのため、後側レンズ群では、他のレンズ群と比べると軸上光束の径が小さい。軸上光束の径が小さいと、球面収差の発生やコマ収差の発生が抑制される。
【0047】
望遠光学系や超望遠光学系では、球面収差の発生やコマ収差の発生は、結像性能の劣化につながる。基本構成では球面収差の発生やコマ収差の発生が抑制される。そのため、結像性能を劣化させずに、望遠タイプの光学系や超望遠タイプの光学系を実現することができる。
【0048】
また、球面収差の発生やコマ収差の発生が抑制されるので、例えば、結像性能を劣化させずに、第1副群と第2副群との間隔を広くすることが容易にできる。この場合、第1副群と第2副群との間に、例えば、コンバーターレンズを出し入れすることができる。この
ようにすることで、光学的な仕様、例えば、焦点距離を変化させることができる。その結果、対応可能な撮影シーン、特に迅速な対応が必要な撮影シーンを増やすことができる。
【0049】
また、このようにすることで、マスター光学系を撮像装置本体から取り外すことなく、第1状態と第2状態、すなわち、マスター光学系のみの状態と、マスター光学系とコンバーターレンズが一体になった状態とを、実現することができる。
【0050】
所定の空間へのコンバーターレンズの出し入れには、例えば、レバーを手動又は電動で動かすことでコンバーターレンズを移動させる機構を用いれば良い。この場合、撮像光学系を保持する鏡筒内に、コンバーターレンズを配置する空間を設けておく。この空間の近傍にコンバーターレンズを移動させる移動機構を配置する。移動機構とレバーとを、機械的、又は電気的に接続すれば良い。
【0051】
所定の空間にコンバーターレンズを出し入れすることで、第1状態と第2状態とで撮像光学系の焦点距離を異ならせることができる。この場合、様々な撮影シーンに対応することができるので、撮影機会を逃さずに済ますことができる。
【0052】
後側レンズ群では、常時位置が固定されている。このようにすることで、コンバーターレンズの出し入れに伴う影響を受けにくくすることができる。その結果、安定した結像性能が得られる。
【0053】
基本構成では、第1状態と第2状態とで、撮像光学系の全長が不変になる。また、コンバーターレンズの挿入位置が、撮像装置の本体部に近い。その結果、基本構成では、第1状態と第2状態との間での重心位置の変動が、ほとんど生じない。この場合、被写体の大きさや、被写体までの距離が変化しても、その変化に対して迅速に対応することができる。そのため、様々な撮影シーンに対応することができる。
【0054】
バックフォーカスは、第1状態と第2状態とで、ほとんど変化しないことが望ましい。ただし、バックフォーカスが変化しても、変化量が、フォーカス群の移動で補正することが可能な量であれば、フォーカス群の移動でバックフォーカスを一定にすることが可能である。
【0055】
第1実施形態の撮像光学系は、上述の基本構成を備えると共に、以下の条件式(1)、(2)を満足することを特徴とする。
0.12≦LconT/LT≦0.3 (1)
1.65≦LconT/FbT≦3.5 (2)
ここで、
LconTは、第2状態における無限遠物点合焦時の所定の距離、
LTは、第1状態における無限遠物点合焦時の撮像光学系の全長、
FbTは、第1状態における無限遠物点合焦時の撮像光学系のバックフォーカス、
所定の距離は、マスター光学系の焦点距離が最大になる状態でのコンバーターレンズの最も物体側に位置するレンズ面から像面までの距離、
全長は、マスター光学系の焦点距離が最大になる状態での撮像光学系の最も物体側に位置するレンズ面から像面までの距離、
バックフォーカスは、マスター光学系の焦点距離が最大になる状態でのバックフォーカス、
である。
【0056】
コンバーターレンズの出し入れによって、撮像光学系の画角が変化する。この画角変化は、マスターレンズの屈折力とコンバーターレンズの屈折力とで負担している。
【0057】
条件式(1)の下限値を下回ると、画角変化に関するコンバーターレンズの屈折力の負担割合が大きくなる。この場合、コンバーターレンズの径は増加する傾向となるので、コンバーターレンズの小型化が難しくなる。
【0058】
条件式(1)の上限値を上回ると、コンバーターレンズにおける球面収差の影響が増加する。そのため、コンバーターレンズを挿入した際に、挿入位置のズレによる結像性能の劣化が増加する。また、マスター光学系における球面収差の補正が難しくなるので、光学系の全長短縮が困難となる。
【0059】
条件式(2)の下限値を下回ると、コンバーターレンズで発生する非点収差を、マスター光学系で十分補正できなくなる。条件式(2)の上限値を上回ると、コンバーターレンズにおける球面収差の影響が増加する。そのため、コンバーターレンズを挿入した際に、挿入位置のズレによる結像性能の劣化が大きくなる。また、マスター光学系における球面収差の補正が難しくなるので、光学系の全長短縮が困難となる。
【0060】
第2実施形態の撮像光学系は、上述の基本構成を備えると共に、以下の条件式(3)を満足することを特徴とする。
-5.0≦FbT/RtconR≦0.5 (3)
ここで、
FbTは、第1状態における無限遠物点合焦時の撮像光学系のバックフォーカス、
RtconRは、コンバーターレンズの最も像側に位置するレンズ面の曲率半径、
バックフォーカスは、マスター光学系の焦点距離が最大になる状態でのバックフォーカス、
である。
【0061】
条件式(3)の下限値を下回ると、コンバーターレンズでの球面収差の発生が大きくなる。そのため、良好な結像性能が得られない。また、マスター光学系の全長短縮が困難になる。
【0062】
条件式(3)の上限値を上回ると、コンバーターレンズでの非点収差の発生が大きくなる。そのため、良好な結像性能が得られない。また、マスター光学系の全長短縮が困難になる。
【0063】
第3実施形態の撮像光学系は、上述の基本構成を備えると共に、以下の条件式(1')、(4)を満足することを特徴とする。
0.1≦LconT/LT≦0.44 (1')
0.1≦FbT/RtconF≦2.4 (4)
ここで、
LconTは、第2状態における無限遠物点合焦時の所定の距離、
LTは、第1状態における無限遠物点合焦時の撮像光学系の全長、
FbTは、第1状態における無限遠物点合焦時の撮像光学系のバックフォーカス、
RtconFは、コンバーターレンズの最も物体側に位置するレンズ面の曲率半径、
所定の距離は、マスター光学系の焦点距離が最大になる状態でのコンバーターレンズの最も物体側に位置するレンズ面から像面までの距離、
全長は、マスター光学系の焦点距離が最大になる状態での撮像光学系の最も物体側に位置するレンズ面から像面までの距離、
バックフォーカスは、マスター光学系の焦点距離が最大になる状態でのバックフォーカス、
である。
【0064】
条件式(1')の技術的意義は、条件式(1)の技術的意義と同じである。
【0065】
条件式(4)の下限値を下回ると、コンバーターレンズでの球面収差の補正が不足となる。そのため、良好な結像性能が得られない。また、マスター光学系の全長短縮が困難になる。
【0066】
条件式(4)の上限値を上回ると、コンバーターレンズでの球面収差の発生が大きくなる。そのため、良好な結像性能が得られない。また、マスター光学系の全長短縮が困難になる。
【0067】
第4実施形態の撮像光学系は、上述の基本構成を備えると共に、以下の条件式(3')、(4')を満足することを特徴とする。
-5.0≦FbT/RtconR≦1.0 (3')
0.1≦FbT/RtconF≦2.65 (4')
ここで、
FbTは、第1状態における無限遠物点合焦時の撮像光学系のバックフォーカス、
RtconFは、コンバーターレンズの最も物体側に位置するレンズ面の曲率半径、
RtconRは、コンバーターレンズの最も像側に位置するレンズ面の曲率半径、
バックフォーカスは、マスター光学系の焦点距離が最大になる状態でのバックフォーカス、
である。
【0068】
条件式(3')の技術的意義は、条件式(3)の技術的意義と同じである。条件式(4')の技術的意義は、条件式(4)の技術的意義と同じである。
【0069】
第5実施形態の撮像光学系は、上述の基本構成を備えると共に、コンバーターレンズは、テレコンバーターレンズであり、テレコンバーターレンズは、正屈折力の物体側レンズ成分と、正レンズを有する像側レンズ成分と、負屈折力の中間レンズ成分と、を有し、物体側レンズ成分は、最も物体側に位置し、像側レンズ成分は、最も像側に位置し、中間レンズ成分は、物体側レンズ成分と像側レンズ成分との間に位置し、中間レンズ成分の負屈折力は、負屈折力のレンズ成分のなかで最も大きく、以下の条件式(5)を満足することを特徴とする。
1.2≦|fconLCObj/fconLCM2|≦ 4.0 (5)
ここで、
fconLCObjは、物体側レンズ成分の焦点距離、
fconLCM2は、中間レンズ成分の焦点距離、
である。
【0070】
挿入式では、コンバーターレンズがテレコンバーターレンズの場合、コンバーターレンズには負屈折力を持たせることが必要である。
【0071】
テレコンバーターレンズが所定の空間に挿入されると、撮像光学系の焦点距離が長くなる。また、焦点距離以外の光学的な仕様も変化する。この変化を大きくするためには、コンバーターレンズの負屈折力を大きくする必要がある。
【0072】
しかしながら、コンバーターレンズの負屈折力を大きくすると、正の球面収差が大きくなる。正の球面収差は、軸上光束の径が大きくなる箇所に正屈折力のレンズ成分を配置することで、効果的に補正することができる。
【0073】
コンバーターレンズの負屈折力は、中間レンズ成分が担っている。よって、正の球面収差は中間レンズ成分で生じる。中間レンズ成分よりも物体側では、軸上光束の径が大きくなっている。そこで、中間レンズ成分の物体側に、正屈折力のレンズ成分を配置すれば良い。
【0074】
本実施形態の撮像光学系では、正屈折力の物体側レンズ成分が、最も物体側に配置されている。すなわち、中間レンズ成分の物体側に、正屈折力のレンズ成分が配置されている。よって、中間レンズ成分の負屈折力を大きくしても、正の球面収差を効果的に補正することができる。
【0075】
リア・テレコンバーターレンズは、マスター光学系と撮像装置の本体との間に配置される。リア・テレコンバーターレンズが配置されると、バックフォーカスは、一般的に、リア・テレコンバーターレンズが配置される前よりも長くなる。本実施形態の撮像光学系では、コンバーターレンズは、後側レンズ群内に挿入される。コンバーターレンズはテレコンバーターレンズなので、バックフォーカスは、コンバーターレンズが挿入される前よりも長くなる。
【0076】
しかしながら、マスター光学系へコンバーターレンズを挿入しても、光学系の全長は不変であることが望ましい。負屈折力を持つコンバーターレンズにおいて、正屈折力のレンズ成分を物体側に配置すると、結像位置を物体側に近づけること、すなわち、バックフォーカスを短くすることができる。このようなことから、コンバーターレンズの最も物体側の部分に、収斂作用を持たせる必要がある。
【0077】
本実施形態の撮像光学系では、正屈折力の物体側レンズ成分を、コンバーターレンズの最も物体側に位置させている。その結果、マスター光学系へコンバーターレンズを挿入しても、光学系の全長の変化を最小にすることができる。
【0078】
また、コンバーターレンズの負屈折力を大きくすると、像面湾曲と歪曲収差が、プラス側に大きくなる傾向が強まる。この場合、負屈折力を担っているレンズ成分よりも像側に、正屈折力のレンズ成分を配置することで、像面湾曲の発生と歪曲収差の発生を効果的に抑制すことができる。
【0079】
上述のように、コンバーターレンズの負屈折力は、中間レンズ成分が担っている。そこで、中間レンズ成分の像側に、正屈折力のレンズ成分を配置すれば良い。
【0080】
本実施形態の撮像光学系では、正レンズを有する像側レンズ成分が、最も像側に配置されている。すなわち、中間レンズ成分の像側に、正屈折力のレンズが配置されている。よって、中間レンズ成分の負屈折力を大きくしても、像面湾曲の発生と歪曲収差の発生を効果的に抑制することができる。
【0081】
条件式(5)の下限値を下回ると、中間レンズ群の負屈折力が小さくなるので、コンバーターレンズの負屈折力が小さくなる。コンバーターレンズにおいて大きな負屈折力を維持するためには、所定の空間の位置、すなわち、コンバーターレンズの挿入位置を、より物体側にする必要がある。
【0082】
所定の空間よりも物体側には、マスター光学系を構成するレンズの大部分が位置している。これらのレンズは、光学系の全長短縮に寄与している。そのため、コンバーターレンズの挿入位置が物体側になると、マスター光学系でレンズを配置できる空間が圧迫されてしまう。その結果、光学系の全長短縮が難しくなる。
【0083】
条件式(5)の上限値を上回ると、中間レンズ群の負屈折力が大きくなる。この場合、正の球面収差が大きく発生する。球面収差を補正するためには、中間レンズ群内で、負屈折力を複数のレンズに分担させる必要がある。そのため、中間レンズ群におけるレンズ枚数が増加する。そうすると、コンバーターレンズの全長が長くなるため、光学系の全長短縮が難しくなる。
【0084】
第6実施形態の撮像光学系は、上述の基本構成を備えると共に、コンバーターレンズは、テレコンバーターレンズであり、テレコンバーターレンズは、正屈折力の物体側副群と、中間副群と、負屈折力の像側副群と、を有し、物体側副群は、最も物体側に位置し、中間副群は、物体側副群よりも像側に位置し、像側副群は、中間副群よりも像側に位置し、物体側副群の物体側のレンズ面は、物体側に凸の面であり、像側副群は、正レンズと、負レンズと、を有し、以下の条件式(6)を満足することを特徴とする。
0.7≦|fconLCOB/fconLCB|≦3.5 (6)
ここで、
fconLCOBは、物体側副群の焦点距離、
fconLCBは、像側副群の焦点距離、
である。
【0085】
第6実施形態の撮像光学系では、コンバーターレンズは、最も物体側に物体側副群を有する。物体側副群は正屈折力を有している。この場合、物体側副群は、第5実施形態の撮像光学系の物体側レンズ成分と同じように機能する。よって、第6実施形態の撮像光学系においても、第5実施形態の撮像光学系と同様の効果が得られる。
【0086】
光学系の全長短縮を行うには、コンバーターレンズの厚さを薄くして、所定の空間を可能な限り狭くする必要がある。ただし、所定の空間を狭くすると、コンバーターレンズで発生する球面収差が増大しやすくなる。
【0087】
第6実施形態の撮像光学系では、物体側副群よりも像側に負屈折力の像側副群が配置されている。よって、物体側副群の正屈折力と像側副群の負屈折力とで、球面収差の補正効果を大きくすることができる。
【0088】
更に、物体側副群と像側副群との間に、中間副群が配置されている。中間副群の屈折力を正屈折力にすると、正屈折力を物体側副群と中間副群とで分担することができる。中間副群の屈折力を負屈折力にすると、負屈折力を中間副群と像側副群とで分担することができる。
【0089】
いずれの場合も、屈折力を2つの副群で分担できるので、球面収差の補正効果をより大きくすることができる。そのため、球面収差の発生を抑制することや、球面収差を良好に補正することができる。
【0090】
条件式(6)の下限値を下回ると、球面収差がアンダー側に増大する作用が強まる。そのため、良好な結像性能が得られない。条件式(6)の上限値を上回ると、球面収差がオーバー側に増大する作用が強まる。そのため、良好な結像性能が得られない。
【0091】
第7実施形態の撮像光学系は、上述の基本構成を備えると共に、コンバーターレンズは、テレコンバーターレンズであり、テレコンバーターレンズは、正屈折力の物体側副群と、中間副群と、負屈折力の像側副群と、を有し、物体側副群は、最も物体側に位置し、中間副群は、物体側副群よりも像側に位置し、像側副群は、中間副群よりも像側に位置し、物体側副群は、物体側副群の物体側のレンズ面は、物体側に凸の面であり、像側副群は、正レンズと、負レンズと、を有し、以下の条件式(7)を満足することを特徴とする。
2.0≦(fT/FnoT)/LTC≦6.0 (7)
ここで、
fTは、第1状態における撮像光学系の焦点距離、
FnoTは、無限遠物点合焦時のマスター光学系のFナンバー、
LTCは、コンバーターレンズの最も物体側に位置するレンズ面から最も像側に位置するレンズ面までの距離、
焦点距離とFナンバーは、それぞれ、マスター光学系の焦点距離が最大になる状態での焦点距離とFナンバー、
である。
【0092】
第7実施形態の撮像光学系は、第6実施形態の撮像光学系と同様の構成を備える。よって、第7実施形態の撮像光学系においても、第6実施形態の撮像光学系と同様の効果が得られる。
【0093】
上述のように、第7実施形態の撮像光学系でも、屈折力を2つの副群で分担できるので、球面収差の補正効果をより大きくすることができる。そのため、球面収差の発生を抑制しつつ、コンバーターレンズの倍率を高めることができる。
【0094】
コンバーターレンズの倍率を高めることができると、像側副群を一つのレンズ成分で構成することが可能となる。更に、物体側副群と中間副群を、それぞれ一つのレンズ成分で構成すると、コンバーターレンズを3つのレンズ成分で構成することができる。その結果、コンバーターレンズの全長短縮を行うことができる。また、これにより、マスター光学系の全長短縮を行うことができる。
【0095】
条件式(7)の下限値を下回ると、所定の空間が広くなるのでマスター光学系の全長短縮が難しくなる。条件式(7)の上限値を上回ると、コンバーターレンズでの球面収差の補正効果が低下する。そのため、第2状態において良好な結像性能が得られない。
【0096】
本実施形態の撮像光学系では、第1副群は正レンズを有することが好ましい。
【0097】
このようにすることで、第1副群と第2副群との間において、軸外光線の高さを抑えることができる。そのため、第1副群と第2副群との間でコンバーターレンズを出し入れする場合、コンバーターレンズのレンズ径を小さくすることができる。
【0098】
本実施形態の撮像光学系では、第2副群は所定のレンズを有し、所定のレンズの屈折力の符号は、コンバーターレンズの屈折力の符号と逆であることが好ましい。
【0099】
コンバーターレンズは、屈折力を有する。そのため、コンバーターレンズが撮像光学系の中に挿入されると、コンバーターレンズの屈折力によって、ペッツバール和が変化する。その結果、場合によっては、非点収差の発生量が大きくなる。
【0100】
所定のレンズの屈折力の符号を、コンバーターレンズの屈折力の符号と逆にすることで、非点収差の発生を効果的に改善できる。
【0101】
本実施形態の撮像光学系では、第2副群は、正レンズと、負レンズと、を有することが好ましい。
【0102】
第2副群は、最も像側に配置されている。第2副群は、歪曲収差の発生と倍率色収差の発生に大きく寄与する。正レンズによって、正の歪曲収差の補正効果を高めることができ、負レンズによって、倍率色収差の補正効果を高めることができる。
【0103】
上述のように、光学系の全長を短縮すると、マスター光学系において最も物体側に位置するレンズ群(以下、「第1前群」という)で、主に正の歪曲収差が発生する。また、マスター光学系において物体側に位置するレンズ群(以下、「前側レンズ群」という)では、倍率色収差が残存する。正の歪曲収差は、正レンズにより良好に補正することができる。倍率色収差は、負レンズにより補正することができる。
【0104】
このように、第2副群が正レンズと負レンズを有することで、光学系の全長短縮と色補正に関する第1前群の負担を、第2副群に分散することができる。その結果、光学系の小型化と結像性能の向上とを達成することができる。
【0105】
また、第1前群ではレンズの径が大きいので、第1前群では重量が大きくなり易い。しかしながら、第1前群の負担を第2副群に分散することができるので、第1前群に用いられるレンズの枚数の削減ができる。また、選定可能なガラスの種類が増えるので、より低比重のガラスを第1前群に使用することができる。その結果、第1前群の軽量化が容易となる。
【0106】
第2副群に用いられるレンズの枚数が多くなると、上述の効果を得つつ第1副群と第2副群との間隔や、バックフォーカスを十分に確保することが困難になる。よって、第2副群は、1枚の正レンズと1枚の負レンズのみで構成されていることが望ましい。
【0107】
本実施形態の撮像光学系は、以下の条件式(8)を満足することを特徴とする。
|ΔFbT|/FnoT≦0.05(mm) (8)
ここで、
ΔFbT=FbT-FbconT、
FbTは、第1状態における無限遠物点合焦時の撮像光学系のバックフォーカス、
FbconTは、第2状態における無限遠物点合焦時の撮像光学系のバックフォーカス、
FnoTは、無限遠物点合焦時のマスター光学系のFナンバー、
第1状態は、所定の空間にコンバーターレンズが挿入されていない状態、
第2状態は、所定の空間にコンバーターレンズが挿入されている状態、
バックフォーカスとFナンバーは、それぞれ、マスター光学系の焦点距離が最大になる状態でのバックフォーカスとFナンバー、
である。
【0108】
バックフォーカスは、第1状態と第2状態とで、ほとんど変化しないことが望ましい。ただし、バックフォーカスが変化しても、変化量が、フォーカス群の移動で補正することが可能な量であれば、フォーカス群の移動でバックフォーカスを一定にすることが可能である。
【0109】
条件式(8)の上限値を上回ると、コンバーターレンズを挿入したときのフォーカスズレが大きくなる。この場合、被写体の認識ができなくなる可能性が高くなるので、撮影機会を逃す可能性がある。
【0110】
本実施形態の撮像光学系は、以下の条件式(9)を満足することが好ましい。
0.05≦LR12/LT≦0.25 (9)
ここで、
LR12は、所定の空間における光軸に沿う方向の長さ、
LTは、第1状態における無限遠物点合焦時の撮像光学系の全長、
全長は、マスター光学系の焦点距離が最大になる状態での撮像光学系の最も物体側に位置するレンズ面から像面までの距離、
である。
【0111】
条件式(9)の下限値を下回ると、所定の空間の広さが不足する。コンバーターレンズの全長を短くすると、主に、球面収差の補正と色収差の補正が困難となる。そのため、良好な結像性能が得られない。
【0112】
所定の空間よりも物体側には、マスター光学系を構成するレンズの大部分が位置している。これらのレンズは、諸収差の補正に寄与している。そのため、所定の空間が広くなると、マスター光学系でレンズを配置できる空間が圧迫されてしまう。その結果、諸収差の補正が難しくなる。
【0113】
条件式(9)の上限値を上回ると、所定の空間の広さが広くなる。この場合、マスター光学系でレンズを配置する空間が少なくなる。そのため、諸収差の補正作用が十分に得られなくなる。
【0114】
望遠光学系や超望遠光学系においては、主に球面収差・倍率色収差・ディストーションなどの悪化を招く。また、これらの光学系にフォーカス機能やズーム機能を持たせる場合、レンズを移動させるスペースや、移動機構を配置するスペースを、十分に確保することができない。そのため、レンズの移動による球面収差や倍率色変動が大きくなる。
【0115】
本実施形態の撮像光学系では、コンバーターレンズは負屈折力を有し、以下の条件式(10)を満足することが好ましい。
1.15≦ftconT/fT≦2.05 (10)
ここで、
ftconTは、第2状態における撮像光学系の焦点距離、
fTは、第1状態における撮像光学系の焦点距離、
焦点距離は、マスター光学系の焦点距離が最大になる状態での焦点距離、
である。
【0116】
条件式(10)の下限値を下回ると、第1状態と第2状態とで、画角の変化が少なくなる。そのため、被写体距離の変化や被写体の大きさの変化などに対応しにくくなる。その結果、様々な撮影シーンに対応することが困難になる。条件式(10)の上限値を上回ると、コンバーターレンズの負屈折力が大きくなる。そのため、非点収差の補正が困難になる。
【0117】
第2実施形態の撮像光学系、第4実施形態の撮像光学系、及び第5実施形態の撮像光学系から第7実施形態の撮像光学系は、以下の条件式(1')を満足することが好ましい。
0.1≦LconT/LT≦0.44 (1')
ここで、
LconTは、第2状態における無限遠物点合焦時の所定の距離、
LTは、第1状態における無限遠物点合焦時の撮像光学系の全長、
所定の距離は、マスター光学系の焦点距離が最大になる状態でのコンバーターレンズの最も物体側に位置するレンズ面から像面までの距離、
全長は、マスター光学系の焦点距離が最大になる状態での撮像光学系の最も物体側に位置するレンズ面から像面までの距離、
である。
【0118】
条件式(1')の技術的意義は、条件式(1)の技術的意義と同じである。
【0119】
第2実施形態の撮像光学系から第7実施形態の撮像光学系は、以下の条件式(2')を
満足することが好ましい。
1.2≦LconT/FbT≦4.0 (2')
ここで、
LconTは、第2状態における無限遠物点合焦時の所定の距離、
FbTは、第1状態における無限遠物点合焦時の撮像光学系のバックフォーカス、
所定の距離は、マスター光学系の焦点距離が最大になる状態でのコンバーターレンズの最も物体側に位置するレンズ面から像面までの距離、
バックフォーカスは、マスター光学系の焦点距離が最大になる状態でのバックフォーカス、
である。
【0120】
条件式(2')の技術的意義は、条件式(2)の技術的意義と同じである。
【0121】
第1実施形態の撮像光学系、第3実施形態の撮像光学系、及び第5実施形態の撮像光学系から第7実施形態の撮像光学系は、以下の条件式(3')を満足することが好ましい。
-5.0≦FbT/RtconR≦1.0 (3')
ここで、
FbTは、第1状態における無限遠物点合焦時の撮像光学系のバックフォーカス、
RtconRは、コンバーターレンズの最も像側に位置するレンズ面の曲率半径、
である。
【0122】
条件式(3')の技術的意義は、条件式(3)の技術的意義と同じである。
【0123】
第1実施形態の撮像光学系、第2実施形態の撮像光学系、及び第5実施形態の撮像光学系から第7実施形態の撮像光学系は、以下の条件式(4")を満足することが好ましい。
0.1≦FbT/RtconF≦4.0 (4")
ここで、
FbTは、第1状態における無限遠物点合焦時の撮像光学系のバックフォーカス、
RtconFは、コンバーターレンズの最も物体側に位置するレンズ面の曲率半径、
である。
【0124】
条件式(4")の技術的意義は、条件式(4)の技術的意義と同じである。
【0125】
第5実施形態の撮像光学系では、複数のレンズ成分は、物体側レンズ成分を有し、物体側レンズ成分は単レンズであって、最も物体側に位置し、以下の条件式(11)を満足することが好ましい。
50≦νdconLc1 (11)
ここで、
νdconLc1は、単レンズのアッベ数、
である。
【0126】
コンバーターレンズは、複数のレンズ成分で構成されている。複数のレンズ成分は、物体側レンズ成分を有する。物体側レンズ成分は、最も物体側に位置している。物体側レンズ成分を単レンズにすることで、コンバーターレンズの全長短縮を図ることができる。
【0127】
条件式(11)を満足することにより、物体側レンズ成分よりも像側に位置するレンズ成分において、軸上色収差の補正の負担割合を減らすことができる。この場合、コンバーターレンズの全長短縮を図ることがより容易となるので、コンバーターレンズの小型化が行える。
【0128】
第1実施形態の撮像光学系から第4実施形態の撮像光学系、第6実施形態の撮像光学系、第7実施形態の撮像光学系では、コンバーターレンズは、複数のレンズで構成されている。この場合、複数のレンズは、物体側レンズを有し、物体側レンズは、単レンズであって、最も物体側に位置し、上述の条件式(11)を満足することが好ましい。
【0129】
第1実施形態の撮像光学系から第4実施形態の撮像光学系、第6実施形態の撮像光学系、第7実施形態の撮像光学系では、コンバーターレンズは、複数のレンズ成分を有するテレコンバーターレンズであり、レンズ成分では、入射側と射出側のみが空気接触面であり、テレコンバーターレンズは、正屈折力の物体側レンズ成分と、正レンズを有する像側レンズ成分と、負屈折力の中間レンズ成分と、を有し、物体側レンズ成分は、最も物体側に位置し、像側レンズ成分は、最も像側に位置し、中間レンズ成分は、物体側レンズ成分と像側レンズ成分との間に位置し、中間レンズ成分の負屈折力は、負屈折力のレンズ成分のなかで最も大きいことが好ましい。
【0130】
このような構成を備えることにより、第5実施形態の撮像光学系で説明した技術的効果を得ることができる。
【0131】
第1実施形態の撮像光学系から第4実施形態の撮像光学系、第6実施形態の撮像光学系、第7実施形態の撮像光学系は、以下の条件式(5')を満足することが好ましい。
0.5≦|fconLCObj/fconLCM2|≦ 4.0 (5')
ここで、
fconLCObjは、物体側レンズ成分の焦点距離、
fconLCM2は、中間レンズ成分の焦点距離、
である。
【0132】
条件式(5')の技術的意義は、条件式(5)の技術的意義と同じである。
【0133】
本実施形態の撮像光学系では、中間レンズ成分の物体側に、負レンズを有するレンズ成分が配置されていることが好ましい。
【0134】
上述のように、コンバーターレンズの負屈折力は、中間レンズ成分が担っている。中間レンズ成分の物体側に負レンズを有するレンズ成分を配置することで、このレンズ成分と中間レンズ成分とで、コンバーターレンズの負屈折力を分担することができる。その結果、正の球面収差の発生をより抑制することができる。
【0135】
負レンズを有するレンズ成分の屈折力は、負屈折力にすることが望ましい。このようにすると、正の球面収差の発生を更に抑制することができる。
【0136】
本実施形態の撮像光学系では、像側レンズ成分は、正屈折力を有することが好ましい。
【0137】
このようにすることで、像面湾曲の発生と歪曲収差の発生を抑制する効果を高めることができる。
【0138】
本実施形態の撮像光学系では、コンバーターレンズは、物体側から順に、物体側レンズ成分と、負レンズを有するレンズ成分と、中間レンズ成分と、像側レンズ成分と、からなることが好ましい。
【0139】
コンバーターレンズにレンズ成分を多く配置することは、収差補正の面で有効である。しかしながら、レンズ成分が多いと、コンバーターレンズの全長が長くなるため、所定の空間も大きくなる。その結果、マスター光学系の全長と所定の空間の全長とのバランスが
悪くなる。
【0140】
コンバーターレンズを4つのレンズ成分で構成することで、マスター光学系の全長と所定の空間の全長とのバランスを適切にすることができる。
【0141】
第1~4実施形態の撮像光学系では、コンバーターレンズは、テレコンバーターレンズであり、テレコンバーターレンズは、正屈折力の物体側副群と、中間副群と、負屈折力の像側副群と、を有し、物体側副群は、最も物体側に位置し、中間副群は、物体側副群よりも像側に位置し、像側副群は、中間副群よりも像側に位置し、物体側副群の物体側のレンズ面は、物体側に凸の面であり、像側副群は、正レンズと、負レンズと、を有することが好ましい。
【0142】
このようにすることで、第6実施形態の撮像光学系や第7実施形態の撮像光学系で説明した効果を得ることができる。また、第5実施形態の撮像光学系において、複数のレンズ成分を、上述の副群に分けることができる。
【0143】
本実施形態の撮像光学系では、以下の条件式(6')を満足することが好ましい。
0.69≦|fconLCOB/fconLCB|≦3.5 (6')
ここで、
fconLCOBは、物体側副群の焦点距離、
fconLCBは、像側副群の焦点距離、
である。
【0144】
条件式(6')の技術的意義は、条件式(6)の技術的意義と同じである。
【0145】
本実施形態の撮像光学系では、中間副群は、負屈折力を有し、中間副群の形状は、メニスカス形状であることが好ましい。
【0146】
このようにすることで、コンバーターレンズの負屈折力を、中間副群と像側副群とで分担することができる。そのため、球面収差の発生を抑えつつ、コンバーターレンズの全長短縮を行うことができる。このように、コンバーターレンズの全長短縮を行っても、良好な結像性能の確保が容易となる。また、マスター光学系の全長短縮も可能となる。
【0147】
本実施形態の撮像光学系では、以下の条件式(7')を満足することが好ましい。
2.5≦(fT/FnoT)/LTC≦6.0 (7')
ここで、
fTは、第1状態における撮像光学系の焦点距離、
FnoTは、無限遠物点合焦時のマスター光学系のFナンバー、
LTCは、コンバーターレンズの最も物体側に位置するレンズ面から最も像側に位置するレンズ面までの距離、
焦点距離とFナンバーは、それぞれ、マスター光学系の焦点距離が最大になる状態での焦点距離とFナンバー、
である。
【0148】
条件式(7')の技術的意義は、条件式(7)の技術的意義と同じである。
【0149】
本実施形態の撮像光学系では、後側レンズ群は、ブレ補正レンズ群を有し、ブレ補正レンズ群よりも像側は、正屈折力の副群と、第2副群と、からなり、所定の空間は、正屈折力の副群と第2副群との間に位置していることが好ましい。
【0150】
コンバーターレンズを小型化するためには、コンバーターレンズよりも物体側が、正屈折力の作用を持つ部分を有していることが好ましい。また、ブレ補正レンズよりも像側が、正屈折力の作用を持つ部分を有していることが好ましい。
【0151】
このような構成でブレ補正レンズ群の屈折力を負屈折力にすることで、高いブレ補正感度の確保と、ブレ補正レンズ群の移動時の像面の倒れの補正が容易となる。
【0152】
ブレ補正感度は、ブレ補正レンズ群のシフト量に対する結像位置のシフト量である。高いブレ補正感度が確保できることで、ブレ補正レンズ群のシフト量を小さくすることができる。その結果、像ブレを、高速で補正することができる。
【0153】
後側レンズ群は最も像側に位置するので、後側レンズ群の位置では軸上光束径が小さくなっている。よって、後側レンズ群の位置でレンズを移動させても、球面収差への影響は、他のレンズ群でレンズを移動させる場合に比べて比較的少ない。後側レンズ群内にブレ補正レンズ群を配置することで、ブレ補正レンズ群を移動させても、移動時の球面収差の悪化を抑制することができる。
【0154】
本実施形態の撮像光学系は、ブレ補正レンズ群よりも物体側に、正屈折力の副群を有することが好ましい。
【0155】
このようにすることで、ブレ補正レンズ群に入射する光束が収斂光束になる。ブレ補正レンズに入射する光線の高さが低くなるので、ブレ補正レンズ群を小型化することができる。
【0156】
ブレ補正レンズ群の屈折力を負屈折力にすると、ブレ補正レンズ群の両側に正屈折力の副群が配置されることになる。そのため、ブレ補正感度の高いブレ補正レンズ群を実現することができる。すなわち、ブレ補正レンズ群の応答性を高めるこができる。その結果、像ブレを、高速で補正することができる。
【0157】
本実施形態の撮像光学系では、後側レンズは複数のレンズ成分を有し、レンズ成分では、入射側と射出側のみが空気接触面であり、第1副群と第2副群は、共にレンズ成分で構成されていることが好ましい。
【0158】
このようにすることで、第1副群の保持と第2副群の保持を、共に、簡略化することができる。この場合、所定の空間をより有効に利用できるので、所定の空間を小さくすることができる。その結果、光学系を、より小型化することができる。
【0159】
第1副群を1枚のレンズ成分、例えば、1枚の単レンズにすることで、光学系を、より小型化することができる。
【0160】
本実施形態の撮像光学系では、マスター光学系は、最も物体側に配置された前側レンズ群と、中間レンズ群と、後側レンズ群と、を有し、前側レンズ群は、物体側から順に、正屈折力の第1前群と、負屈折力の第2前群と、からなり、第1前群と第2前群は、それぞれ、正レンズと、負レンズと、を有し、第1前群と第2前群との間隔は、広角端よりも望遠端で広く、中間レンズ群は、物体側から順に、正屈折力の第1中間群と、負屈折力の第2中間群と、からなり、第1中間群は、正レンズと、負レンズと、を有し、第1中間群と第2前群との間隔は、広角端よりも望遠端で狭く、第2中間群と第2中間群の像側に隣接するレンズ群との間隔は、ズーム時又はフォーカス時に変化し、第2中間群は、遠点から近点へのフォーカス時に像側に移動し、後側レンズ群は、正レンズと、負レンズと、を有することが好ましい。
【0161】
半画角が5度以下、又は4度以下のズーム光学系は、望遠ズーム又は超望遠ズームと呼ばれる。このようなズーム光学系において優れた機動性を確保するためには、光学系の全長短縮と軽量化が重要となる。また、フォーカススピードをより速めることも、優れた機動性の確保のために重要となる。
【0162】
また、ズーム光学系では、優れた機動性に加えて、ズーム域の全域とフォーカス域の全域の両方で、良好な結像性能を備えていることが重要である。良好な結像性能を確保するには、球面収差の補正と色収差の補正が極めて重要となる。
【0163】
本実施形態の撮像光学系のマスター光学系(以下、「第1のマスター光学系」という)は、ズーム光学系である。第1のマスター光学系では、前側レンズ群は、物体側から順に、正屈折力の第1前群と、負屈折力の第2前群と、からなり、第1前群と第2前群は、それぞれ、正レンズと、負レンズと、を有する。このようにすることで、それぞれのレンズ群内での色収差の発生を軽減することができる。その結果、ズーム時の軸上色収差の発生や軸外色収差の発生を抑制することができる。
【0164】
第1前群と第2前群との間隔は、広角端よりも望遠端で広い。このようにすることで、主に、変倍作用を高めると共に、望遠端付近でのテレフォト作用を強めることができる。このような構成は、高い変倍比の確保と、光学系の全長短縮に寄与する。
【0165】
中間レンズ群は、物体側から順に、正屈折力の第1中間群と、負屈折力の第2中間群と、からなり、第1中間群は、正レンズと、負レンズと、を有し、第1中間群と第2前群との間隔は、広角端よりも望遠端で狭く、第2中間群と第2中間群の像側に隣接するレンズ群との間隔は、ズーム時又はフォーカス時に変化し、第2中間群は、遠点から近点へのフォーカス時に像側に移動する。
【0166】
第1中間群は、光学系の全長短縮と、ズーム域の全域での球面収差の発生に大きく寄与する。第1中間群の屈折力を大きくすることで、光学系の全長短縮を行うことができる。ただし、第1中間群の屈折力を大きくすると、球面収差の発生が大きくなる。
【0167】
第1中間群が正レンズと負レンズを少なくとも有することで、第1中間群の屈折力を大きくして光学系の全長短縮を行う場合であっても、球面収差の発生と軸上色収差の発生を抑制することができる。
【0168】
また、第2中間群が負屈折力を持つことで、球面収差の補正効果が得られる。そして、負屈折力を大きくすることで、球面収差の補正効果を更に高めることができる。これにより、第1中間群の屈折力を更に大きくして光学系の全長短縮を行っても、第1中間群で発生した球面収差を補正することができる。
【0169】
また、フォーカス時に像面位置が変動する場合、第2中間群と第2中間群の像側に隣接するレンズ群との間隔を変化させることで、第2中間群の小径化と、像面位置の補正効果の向上を行うことができる。ズーム時にも、像面位置の変動が生じる場合がある。2つのレンズ群の間隔の変化を、第2中間群の小径化と、ズーム時の像面位置の補正効果の向上に利用しても良い。
【0170】
また、第2中間群の負屈折力を大きくすると、上述のように、球面収差の補正効果が更に高まるだけでなく、第2中間群の像面位置の補正効果が高まる。第2中間群における像面位置の補正効果の向上は、像面位置の補正感度の向上、すなわち、像面位置の補正における第2中間群の移動量の減少につながる。
【0171】
全長が短縮された光学系では、レンズ群の移動量が限られる。第2中間群の移動量を減らすことで、ズーム時の光学系の全長の変動を軽減できる。これにより、重心位置の変動を減らすことができる。その結果、安定した撮影を行うことができる。
【0172】
第2中間群は、遠点から近点へのフォーカス時に像側に移動する。このように、第2中間群はフォーカス群として機能する。上述のように、第2中間群は小径化することができる。よって、フォーカス群の軽量化と移動量の軽減が可能になる。
【0173】
第1前群は正屈折力を有し、第2前群は負屈折力を有し、第1中間群は正屈折力を有する。よって、マスター光学系は、屈折力の並びが正、負、正となる部分を有する。このような屈折力の並びにおいて、第1前群と第2前群との間隔は広角端よりも望遠端で広く、第1中間群と第2前群との間隔は広角端よりも望遠端で狭くなっている。
【0174】
このようにすることで、ズーム域の全域で、第1中間群内の光線をアフォーカルに近い状態とすることが容易となる。これにより、第1中間群から像面までの間で、ズーム時の光線角の変動と光線高の変動とを減らすことができる。
【0175】
この場合、球面収差の変動や像面湾曲の変動をズーム域の全域で減らすことができるため、第2中間群のレンズ枚数の削減が容易となる。更に、フォーカス時やズーム時に、第2中間群の移動による収差変動も減らすことができるため、第2中間群のレンズ枚数の削減がより容易となる。
【0176】
上述のように、第2中間群はフォーカス群として機能する。第2中間群のレンズ枚数の削減により、フォーカス群の軽量化がより容易となるので、フォーカススピードをより速めることが容易となる。よって、迅速なフォーカシングが可能になる。
【0177】
後側レンズ群は、正レンズと、負レンズと、を有する。このようにすることで、以下の所定の効果が得られる。
【0178】
光学系の全長を短縮すると、第1前群で、主に正の歪曲収差が発生する。この正の歪曲収差を、後側レンズ群の正レンズにより良好に補正することができる。また、後側レンズ群の負レンズにより、倍率色収差の補正効果を高めることができる。前側レンズ群では、倍率色収差が残存する。そこで、後側レンズ群の負レンズにより、倍率色収差を良好に補正することができる。
【0179】
前側レンズ群、特に第1前群は、光学系の全長短縮と色収差の補正を負担している。後側レンズ群が正レンズと負レンズを備えることで、第1前群における負担を後側レンズ群に分散させることができる。その結果、光学系の小型化と高い結像性能の確保が達成できる。
【0180】
また、第1前群ではレンズの径が大きいため、第1前群は重たいレンズ群になっている。第1前群における負担が分散されることで、第1前群におけるレンズの枚数の削減ができる。また、選定可能なガラスの種類が増えるので、より低比重のガラスを第1前群に使用することができる。その結果、第1前群の軽量化が容易となる。
【0181】
本実施形態の撮像光学系では、マスター光学系は、最も物体側に配置された前側レンズ群と、中間レンズ群と、後側レンズ群と、を有し、前側レンズ群は、物体側から順に、正屈折力の第1前群と、負屈折力の第2前群と、からなり、第1前群と第2前群は、それぞれ、正レンズと、負レンズと、を有し、第1前群と第2前群との間隔は、広角端よりも望
遠端で広く、中間レンズ群は、物体側から順に、第1中間群と、負屈折力の第2中間群と、からなり、第1中間群は、物体側から順に、正屈折力の第1副群と、正屈折力の第2副群と、を有すると共に、第1中間群全体で、正レンズと、負レンズと、を有し、第1副群と第2前群との間隔は、広角端よりも望遠端で狭く、第2中間群と第2中間群の像側に隣接するレンズ群との間隔は、ズーム時又はフォーカス時に変化し、第2中間群は、遠点から近点へのフォーカス時に像側に移動し、後側レンズ群は正レンズを有し、第1副群から像面までの間に、負屈折力のブレ補正レンズ群を有し、ブレ補正レンズ群が光軸に対して垂直な方向に移動することで、像ブレが補正されていることが好ましい。
【0182】
本実施形態の撮像光学系のマスター光学系(以下、「第2のマスター光学系」という)は、ズーム光学系である。第1のマスター光学系と同じ構成については、説明を省略する。
【0183】
中間レンズ群は、物体側から順に、第1中間群と、負屈折力の第2中間群と、からなり、第1中間群は、物体側から順に、正屈折力の第1副群と、正屈折力の第2副群と、を有すると共に、第1中間群全体で、正レンズと、負レンズと、を有し、第1副群と第2前群との間隔は、広角端よりも望遠端で狭く、第2中間群と第2中間群の像側に隣接するレンズ群との間隔は、ズーム時又はフォーカス時に変化し、第2中間群は、遠点から近点へのフォーカス時に像側に移動する。
【0184】
第1中間群は、光学系の全長短縮と、ズーム域の全域での球面収差の発生に大きく寄与する。第1中間群の屈折力を大きくすることで、光学系の全長短縮を行うことができる。ただし、第1中間群の屈折力を大きくすると、球面収差の発生が大きくなる。
【0185】
第1中間群が、物体側から順に、正屈折力の第1副群と正屈折力の第2副群とを有すると共に、第1中間群全体で正レンズと負レンズを少なくとも有することで、第1中間群の屈折力を大きくして光学系の全長短縮を行う場合であっても、球面収差の発生と軸上色収差の発生を抑制することができる。
【0186】
第1副群と第2副群との間隔は、ズーム時に変化させることができる。このようにすることで、ズーム域の全域で、球面収差の発生を抑制することができる。
【0187】
第1前群は正屈折力を有し、第2前群は負屈折力を有し、第1中間群は正屈折力の第1副群と正屈折力の第2副群とを有する。よって、マスター光学系は、屈折力の並びが正、負、正、正となる部分を有する。このような屈折力の並びにおいて、第1前群と第2前群との間隔は広角端よりも望遠端で広く、第1副群と第2前群との間隔は広角端よりも望遠端で狭くなっている。
【0188】
このようにすることで、ズーム域の全域で、第1中間群内の光線、すなわち、第1副群と第2副群における光線をアフォーカルに近い状態とすることが容易となる。これにより、第1副群から像面までの間で、ズーム時の光線角の変動と光線高の変動とを減らすことができる。
【0189】
この場合、球面収差の変動や像面湾曲の変動をズーム域の全域で減らすことができるため、第2中間群のレンズ枚数の削減が容易となる。更に、フォーカス時やズーム時に、第2中間群の移動による収差変動も減らすことができるため、第2中間群のレンズ枚数の削減がより容易となる。
【0190】
上述のように、第2中間群はフォーカス群として機能する。第2中間群のレンズ枚数の削減により、フォーカス群の軽量化がより容易となるので、フォーカススピードをより速
めることが容易となる。よって、迅速なフォーカシングが可能になる。
【0191】
後側レンズ群は正レンズを有する。このようにすることで、以下の所定の効果が得られる。
【0192】
光学系の全長を短縮すると、第1前群で、主に正の歪曲収差が発生する。この正の歪曲収差を、後側レンズ群の正レンズにより良好に補正することができる。
【0193】
後側レンズ群には、負レンズを配置することができる。このようにすると、後側レンズ群の負レンズにより、倍率色収差の補正効果を高めることができる。前側レンズ群では、倍率色収差が残存する。そこで、後側レンズ群の負レンズにより、倍率色収差を良好に補正することができる。
【0194】
前側レンズ群、特に第1前群は、光学系の全長短縮と色収差の補正を負担している。後側レンズ群が正レンズと負レンズを備えることで、第1前群における負担を後側レンズ群に分散させることができる。その結果、光学系の小型化と高い結像性能の確保が達成できる。
【0195】
本実施形態の撮像光学系では、以下の条件式(12)を満足することが好ましい。
LTLL/LTLS≦1.25 (12)
ここで、
LTLSは、広角端から望遠端までの間における撮像光学系の全長のうち、最小となる全長、
LTLLは、広角端から望遠端までの間おける撮像光学系の全長のうち、最大となる全長、
全長は、最も物体側に位置するレンズ面から像面までの距離、
である。
【0196】
望遠ズームや超望遠ズームでは、最も物体側のレンズ群の径が大きくなる。そのため、最も物体側のレンズ群の重量が、他のレンズ群に比べて非常に大きくなる。ズーム時、重たいレンズ群が大きく動くと、レンズ群の移動前と移動後とでの重心位置の変動が大きくなる。重心位置の大きな変動は、撮影時の像ズレの原因となる。このように、最も物体側のレンズ群の移動は、安定した撮影の妨げになる。
【0197】
また、レンズ群の移動では、レンズ群を保持する鏡筒を、円筒部材に対して移動させる。円筒部材は、鏡筒の外側に配置されている。鏡筒は円筒部材の内周面に沿って移動する。そのため、レンズ群の移動の際には、機械的な抵抗が少なからず生じる。重たいレンズ群が移動すると、機械的な抵抗が大きくなる。機械的な抵抗が大きくなると、撮像装置の操作性が悪くなる。よって、最も物体側のレンズ群の移動は、良好な操作性の実現の妨げになる。
【0198】
第1のマスター光学系や第2のマスター光学系では、最も物体側に第1前群が位置している。そこで、第1のマスター光学系や第2のマスター光学系では、上述の影響を少なくするため、又はこの影響を無くすため、ズーム時の第1前群の移動量を規制している。
【0199】
条件式(12)の上限値を上回ると、ズーム時の重心位置の変動と駆動抵抗が大きくなる。そのため、安定して撮影を行うことや、良好な操作性を実現することが難しくなる。条件式(12)の値が1のとき、撮像光学系の全長はズーム時に変化しない。すなわち、撮像光学系では、光学系の全長が固定されている。
【0200】
また、広角端から望遠端までの間における撮像光学系の全長のうち、最大となる全長が、マスター光学系の焦点距離が最大になる状態での撮像光学系の全長となるようにしても良い。このようにすると、ズーム時に第1前群と第2前群とを移動させる場合、第2前群の移動量を第1前群に分担させることができる。その結果、第2前群の移動量を減らすことができるので、諸収差の悪化を防ぎつつ、大きな望遠比を確保することができる。
【0201】
第1のマスター光学系や第2のマスター光学系では、ズーム時に、第1中間群と第2中間群のどちらか一方を、移動させることができる。
【0202】
重心位置の変動の抑制と駆動抵抗は、中間レンズ群によって得られる効果を高めることで、より容易に低減することができる。第1中間群と第2中間群のどちらか一方を移動させることで、中間レンズ群によって得られる効果をより高めることができる。すなわち、ズーム時の像面位置の変動を、より良く補正することができる。また、光学系の全長の変動を少なくすること、又は、光学系の全長を固定することが容易となる。
【0203】
本実施形態の撮像光学系は、以下の条件式(13)を満足することが好ましい。
2.5≦KMBT≦15.0 (13)
ここで、
KMBT=|MGMBTback×(MGMBT-1)|、
MGMBTbackは、マスター光学系の焦点距離が最大になる状態での第1の所定の光学系の横倍率、
MGMBTは、マスター光学系の焦点距離が最大になる状態での第2中間群の横倍率、
第1の所定の光学系は、第2中間群よりも像側に位置する全てのレンズで構成された光学系、
横倍率は、無限遠物点合焦時の横倍率、
である。
【0204】
条件式(13)の下限値を下回ると、第2中間群での像面位置の補正効果が弱まってしまう。この場合、ズーム時の光学系の全長の変動が大きくなる。この場合、重心位置の変動を減らすことが困難になるため、安定した撮影が難しくなる。
【0205】
条件式(13)の上限値を上回ると、第2中間群の位置誤差による結像位置の誤差が大きくなる。そのため、鮮明な光学像が得られなくなる。
【0206】
本実施形態の撮像光学系では、第2前群は、負屈折力の第3副群と、負屈折力の第4副群と、を有し、ズーム時、第3副群と第4副群との間隔が変化することが好ましい。
【0207】
このようにすることで、第2前群全体の負屈折力を大きくすることができる。そのため、第2前群の全長短縮を容易に行うことができる。また、ズーム時の球面収差の変化と非点収差の変化を、補正しやすくなる。ズーム時の光学系の全長の変動を少なくすることができる。
【0208】
本実施形態の撮像光学系では、第2前群は、負屈折力の第3副群と、負屈折力の第4副群と、を有し、ズーム時、第3副群と第4副群との間隔が変化し、後側レンズ群は、正レンズと、負レンズと、を有することが好ましい。
【0209】
第1前群は正屈折力を有し、第2前群は負屈折力を有し、第1中間群は正屈折力を有する。よって、マスター光学系は、屈折力の並びが正、負、正となる部分を有する。このような屈折力の並びにおいて、第1前群と第2前群との間隔は広角端よりも望遠端で広く、第1中間群と第2前群との間隔は広角端よりも望遠端で狭くなっている。
【0210】
このようにすることで、ズーム域の全域で、アフォーカル光学系に近い構成をとることが容易となる。これにより、第1中間群から像面までの間で、ズーム時の光線角の変動と光線高の変動とを減らすことができる。その結果、コンバーターレンズを小型化することができる。
【0211】
挿入式では、撮像光学系を保持する鏡筒内に、コンバーターレンズを配置する空間を設けておく必要がある。コンバーターレンズを小型化することができると、この空間の確保が容易になる。
【0212】
後側レンズ群は、正レンズと、負レンズと、を有する。このようにすることで、以下の所定の効果が得られる。
【0213】
光学系の全長を短縮すると、第1前群で、主に正の歪曲収差が発生する。この正の歪曲収差を、後側レンズ群の正レンズにより良好に補正することができる。また、後側レンズ群の負レンズにより、倍率色収差の補正効果を高めることができる。前側レンズ群では、倍率色収差が残存する。そこで、後側レンズ群の負レンズにより、倍率色収差を良好に補正することができる。
【0214】
前側レンズ群、特に第1前群は、光学系の全長短縮と色収差の補正を負担している。後側レンズ群が正レンズと負レンズを備えることで、第1前群における負担を後側レンズ群に分散させることができる。その結果、光学系の小型化と高い結像性能の確保が達成できる。
【0215】
また、第1前群ではレンズの径が大きいため、第1前群は重たいレンズ群になっている。第1前群における負担が分散されることで、第1前群におけるレンズの枚数の削減ができる。また、選定可能なガラスの種類が増えるので、より低比重のガラスを第1前群に使用することができる。その結果、第1前群の軽量化が容易となる。
【0216】
本実施形態の撮像光学系では、フォーカスレンズ群が、第1中間群から後側レンズ群の最も物体側のレンズ面までの間に配置されていることが好ましい。
【0217】
このようにすることで、フォーカスレンズ群の小径化が容易に行えるので、フォーカスレンズ群の軽量化も容易になる。その結果、被写体の大きさや、被写体までの距離が変化しても、その変化に対して迅速に対応することができる。
【0218】
本実施形態の撮像光学系では、ブレ補正レンズ群が、第1中間群から像面までの間に配置されていることが好ましい。
【0219】
第1中間群から像面までの間では、ズーム時、光線角の変動と光線高の変動が少なくなっている。そのため、第1中間群から像面までの間でレンズ群が移動しても、レンズ群の移動によって生じる収差変動は少ない。
【0220】
そこで、第1中間群から像面までの間にブレ補正レンズ群を配置し、ブレ補正レンズ群を光軸に対して垂直な方向に移動させる。このようにすることで、像ブレが生じても、ズーム域の全域で、安定した結像性能を確保しつつ、像ブレを補正することができる。
【0221】
また、第1中間群から像面までの間では、結像光学系が形成されている。結像光学系では、ズーム域の全域で光線高の変化が少ない。そのため、第1中間群から像面までの間にブレ補正レンズ群を配置すると、ブレ補正レンズ群の小径化が可能になる。ブレ補正レン
ズ群が小径化できると、ブレ補正レンズ群の応答性を高めるこができる。その結果、像ブレを、高速で補正することができる。
【0222】
ブレ補正レンズ群の屈折力は負屈折力にすることができる。上述のように、第1中間群から像面までの間では、結像光学系が形成されている。結像光学系の屈折力は正屈折力であるので、ブレ補正レンズ群の屈折力を負屈折力にすると、正屈折力の光学系中に負屈折力のブレ補正レンズ群が配置されることになる。
【0223】
また、結像光学系では光束が収斂されている。よって、結像光学系中にブレ補正レンズ群を配置することにより、ブレ補正レンズ群の小径化が図れる。これにより、より軽量でブレ補正感度の高いブレ補正レンズ群を実現することができる。すなわち、ブレ補正レンズ群の応答性を高めることができる。その結果、像ブレを、高速で補正することができる。
【0224】
本実施形態の撮像装置は、光学系と、撮像面を持ち、且つ光学系により撮像面上に形成された像を電気信号に変換する撮像素子と、を有し、光学系が上述の何れか一つの撮像光学系であることを特徴とする。
【0225】
機動性に優れると共に、高画質の画像が得られる撮像装置を提供することができる。
【0226】
上述の構成は相互に複数を同時に満足することがより好ましい。また、一部の構成を同時に満足するようにしてもよい。
【0227】
条件式については、それぞれの条件式を個別に満足させるようにしても良い。このようにすると、それぞれの効果を得やすくなるので好ましい。
【0228】
各条件式について、以下のように下限値、または上限値を変更しても良い、このようにすることで、各条件式の効果を一層確実にできるので好ましい。
条件式(1)については、以下の通りである。
下限値を、0.13、0.15、0.17のいずれかにすることが好ましい。
上限値を、0.28、0.27のいずれかにすることが好ましい。
条件式(1')については、以下の通りである。
下限値を、0.13、0.15、0.17のいずれかにすることが好ましい。
上限値を、0.4、0.35、0.3のいずれかにすることが好ましい。
条件式(2)については、以下の通りである。
下限値を、1.7、1.9のいずれかにすることが好ましい。
上限値を、3.3、3.2、2.8のいずれかにすることが好ましい。
条件式(2')については、以下の通りである。
下限値を、1.5、1.7,1.9のいずれかにすることが好ましい。
上限値を、3.7、3.5、3.0のいずれかにすることが好ましい。
条件式(3)については、以下の通りである。
下限値を、-3.5、-2.5、-2のいずれかにすることが好ましい。
上限値を、0.35、0.25、0.0、-0.1のいずれかにすることが好ましい。
条件式(3')については、以下の通りである。
下限値を、-3.5、-2.5、-2のいずれかにすることが好ましい。
上限値を、0.8、0.5、0.3、-0.1のいずれかにすることが好ましい。
条件式(4)については、以下の通りである。
下限値を、0.5、0.7、0.9のいずれかにすることが好ましい。
上限値を、2.3、2.2、2.0のいずれかにすることが好ましい。
条件式(4')については、以下の通りである。
下限値を、0.5、0.7、0.9のいずれかにすることが好ましい。
上限値を、2.5、2.3、2.0のいずれかにすることが好ましい。
条件式(4")については、以下の通りである。
下限値を、0.5、0.7、0.9のいずれかにすることが好ましい。
上限値を、3.5、3、2.5のいずれかにすることが好ましい。
条件式(5)については、以下の通りである。
下限値を、1.4、1.5、1.6のいずれかにすることが好ましい。
上限値を、3.8、3.5、3.2、2.8のいずれかにすることが好ましい。
条件式(5')については、以下の通りである。
下限値を、0.7、1.0、1.4、1.5、1.6のいずれかにすることが好ましい。
上限値を、3.8、3.5、3.2、2.8のいずれかにすることが好ましい。
条件式(6)、(6')については、以下の通りである。
下限値を、0.72、0.75、0.85、1.0のいずれかにすることが好ましい。
上限値を、3、2.5、2のいずれかにすることが好ましい。
条件式(7)については、以下の通りである。
下限値を、2.2、2.5、3.0のいずれかにすることが好ましい。
上限値を、5.5、5.0、4.5のいずれかにすることが好ましい。
条件式(7')については、以下の通りである。
下限値を、2.8、3.0、3.5のいずれかにすることが好ましい。
上限値を、5.5、5.0、4.5のいずれかにすることが好ましい。
条件式(8)については、以下の通りである。
上限値を、0.03、0.015、0のいずれかにすることが好ましい。
条件式(9)については、以下の通りである。
下限値を、0.06、0.08のいずれかにすることが好ましい。
上限値を、0.22、0.2、0.17、0.14のいずれかにすることが好ましい。
条件式(10)については、以下の通りである。
下限値を、1.2、1.23のいずれかにすることが好ましい。
上限値を、1.7、1.5のいずれかにすることが好ましい。
条件式(11)については、以下の通りである。
下限値を、58、63、68のいずれかにすることが好ましい。
条件式(12)については、以下の通りである。
上限値を、1.2、1.15、1のいずれかにすることが好ましい。
条件式(13)については、以下の通りである。
下限値を、3.0、3.5、4、5.5のいずれかにすることが好ましい。
上限値を、12.0、10.0、8.0のいずれかにすることが好ましい。
【0229】
以下に、マスター光学系の実施例と撮像光学系の実施例を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
【0230】
各実施例のレンズ断面図について説明する。(a)は広角端におけるレンズ断面図、(b)は中間焦点距離状態におけるレンズ断面図、(c)は望遠端におけるレンズ断面図を示している。
【0231】
各実施例の収差図について説明する。(a)は広角端における球面収差(SA)、(b)は広角端における非点収差(AS)、(c)は広角端における歪曲収差(DT)、(d)は広角端における倍率色収差(CC)を示している。
【0232】
(e)は中間焦点距離状態における球面収差(SA)、(f)は中間焦点距離状態における非点収差(AS)、(g)は中間焦点距離状態における歪曲収差(DT)、(h)は
中間焦点距離状態における倍率色収差(CC)を示している。
【0233】
また、(i)は望遠端における球面収差(SA)、(j)は望遠端における非点収差(AS)、(k)は望遠端における歪曲収差(DT)、(l)は望遠端における倍率色収差(CC)を示している。
【0234】
レンズ断面図は、無限遠物点合焦時のレンズ断面図である。収差図は、無限遠物点合焦時の収差図である。
【0235】
第1レンズ群はG1、第2レンズ群はG2、第3レンズ群はG3、第4レンズ群はG4、第5レンズ群はG5、第6レンズ群はG6、第7レンズ群はG7、開口絞りはS、像面(撮像面)はIで示してある。
【0236】
撮像光学系では、マスター光学系の中にコンバーターレンズが挿入されている。実施例におけるマスター光学系と撮像光学系の対応関係は、以下のとおりである。TCはテレコンバーターレンズを意味する。
【0237】
例えば、実施例2は撮像光学系である。実施例2の撮像光学系では、実施例1のマスター光学系にテレコンバーターレンズが挿入されている。
【0238】
マスター光学系 撮像光学系
実施例1 実施例2(TC挿入)
実施例3 実施例4(TC挿入)
実施例5 実施例6(TC挿入)
実施例7 実施例8(TC挿入)
実施例9 実施例10(TC挿入)
実施例11 実施例12(TC挿入)
実施例13 実施例14(TC挿入)
実施例15 実施例16(TC挿入)
実施例17 実施例18(TC挿入)
【0239】
実施例については、説明の簡略化と比較の容易のために、マスター光学系の説明を行った後に、撮像光学系の説明を行っている。例えば、実施例1のマスター光学系の説明を行った後に、実施例2の撮像光学系の説明を行っている。
【0240】
フォーカス時のレンズ群の移動については、広角端、中間焦点距離状態、及び望遠端のいずれにおいも移動方向が同じ場合、記載を簡素にしている。例えば、実施例1では、「第4レンズ群G4は像側に移動する」と記載されている。これは、「第4レンズ群G4は、広角端、中間焦点距離状態、及び望遠端のいずれにおいても像側に移動する」、ということを意味している。
【0241】
実施例1は、マスター光学系の実施例である。マスター光学系は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、負の屈折力を有する第4レンズ群G4と、負の屈折力を有する第5レンズ群G5と、正の屈折力を有する第6レンズ群G6と、で構成されている。開口絞りSは、第3レンズ群G3中に配置されている。
【0242】
第1レンズ群G1と第2レンズ群G2とで、前側レンズ群が構成されている。第1レンズ群G1は第1前群で、第2レンズ群G2は第2前群である。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4とで中間レンズ群が構成されている。第3レンズ群G3は第1中間群で、第4
レンズ群G4は第2中間群である。第5レンズ群G5は移動レンズ群である。第6レンズ群G6は後側レンズ群である。
【0243】
第1レンズ群G1は、両凸正レンズL1と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL2と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL3と、で構成されている。ここで、負メニスカスレンズL2と正メニスカスレンズL3とが接合されている。
【0244】
第2レンズ群G2は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL4と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL5と、両凹負レンズL6と、で構成されている。ここで、負メニスカスレンズL4と正メニスカスレンズL5とが接合されている。
【0245】
第3レンズ群G3は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL7と、両凸正レンズL8と、両凹負レンズL9と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL10と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL11と、両凸正レンズL12と、で構成されている。
【0246】
ここで、両凸正レンズL8と両凹負レンズL9とが接合されている。負メニスカスレンズL10と正メニスカスレンズL11とが接合されている。
【0247】
第4レンズ群G4は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL13と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL14と、で構成されている。ここで、負メニスカスレンズL13と正メニスカスレンズL14とが接合されている。
【0248】
第5レンズ群G5は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL15で構成されている。
【0249】
第6レンズ群G6は、両凸正レンズL16と、両凸正レンズL17と、両凹負レンズL18と、両凹負レンズL19と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL20と、両凸正レンズL21と、両凹負レンズL22と、で構成されている。
【0250】
ここで、両凸正レンズL17と両凹負レンズL18とが接合されている。両凸正レンズL21と両凹負レンズL22とが接合されている。
【0251】
広角端から望遠端へのズーム時、第1レンズ群G1、第3レンズ群G3、及び第6レンズ群G6は固定されている。第2レンズ群G2は像側に移動する。第4レンズ群G4は像側に移動した後、物体側に移動する。第5レンズ群G5は物体側に移動する。開口絞りSは、第3レンズ群G3と共に固定されている。
【0252】
遠点から近点へのフォーカス時、第4レンズ群G4が像側に移動する。像ブレ補正時、両凸正レンズL17、両凹負レンズL18、及び両凹負レンズL19が、光軸と垂直な方向に移動する。
【0253】
非球面は、両凸正レンズL12の両面の合計2面に設けられている。
【0254】
実施例2は、撮像光学系の実施例である。実施例2の撮像光学系では、実施例1のマスター光学系の中に、テレコンバーターレンズが挿入されている。実施例1のマスター光学系と同じ構成については、説明を省略する。
【0255】
テレコンバーターレンズは、両凸正レンズL21と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL22と、両凹負レンズL23と、両凸正レンズL24と、両凹負レンズL25
と、両凸正レンズL26と、で構成されている。ここで、両凹負レンズL23、両凸正レンズL24、及び両凹負レンズL25が接合されている。
【0256】
両凸正レンズL27は、実施例1のマスター光学系の両凸正レンズL21に対応している。両凹負レンズL28は、実施例1のマスター光学系の両凹負レンズL22に対応している。
【0257】
実施例1のマスター光学系では、正メニスカスレンズL20と両凸正レンズL21との間に所定の空間が形成されている。実施例2の撮像光学系では、正メニスカスレンズL20と両凸正レンズL27との間に、テレコンバーターレンズが挿入されている。
【0258】
実施例3は、マスター光学系の実施例である。マスター光学系は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、負の屈折力を有する第4レンズ群G4と、負の屈折力を有する第5レンズ群G5と、正の屈折力を有する第6レンズ群G6と、で構成されている。開口絞りSは、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に配置されている。
【0259】
第1レンズ群G1と第2レンズ群G2とで、前側レンズ群が構成されている。第1レンズ群G1は第1前群で、第2レンズ群G2は第2前群である。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4とで中間レンズ群が構成されている。第3レンズ群G3は第1中間群で、第4レンズ群G4は第2中間群である。第5レンズ群G5は移動レンズ群である。第6レンズ群G6は後側レンズ群である。
【0260】
第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL1と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL2と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL3と、で構成されている。ここで、負メニスカスレンズL2と正メニスカスレンズL3とが接合されている。
【0261】
第2レンズ群G2は、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL4と、両凹負レンズL5と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL6と、両凹負レンズL7と、で構成されている。ここで、正メニスカスレンズL4、両凹負レンズL5、及び正メニスカスレンズL6が接合されている。
【0262】
第3レンズ群G3は、両凸正レンズL8と、両凹負レンズL9と、両凸正レンズL10と、両凸正レンズL11と、で構成されている。ここで、両凹負レンズL9と両凸正レンズL10とが接合されている。
【0263】
第4レンズ群G4は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13と、で構成されている。ここで、負メニスカスレンズL12と正メニスカスレンズL13とが接合されている。
【0264】
第5レンズ群G5は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL14で構成されている。
【0265】
第6レンズ群G6は、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL15と、両凸正レンズL16と、両凹負レンズL17と、両凹負レンズL18と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL19と、両凸正レンズL20と、両凹負レンズL21と、で構成されている。
【0266】
ここで、両凸正レンズL16と両凹負レンズL17とが接合されている。両凸正レンズ
L20と両凹負レンズL21とが接合されている。
【0267】
広角端から望遠端へのズーム時、第1レンズ群G1、第3レンズ群G3、及び第6レンズ群G6は固定されている。第2レンズ群G2は像側に移動する。第4レンズ群G4は像側に移動した後、物体側に移動する。第5レンズ群G5は物体側に移動した後、像側に移動する。開口絞りSは、第3レンズ群G3と共に固定されている。
【0268】
遠点から近点へのフォーカス時、第4レンズ群G4と第5レンズ群G5が、共に像側に移動する。像ブレ補正時、両凸正レンズL16、両凹負レンズL17、及び両凹負レンズL18が、光軸と垂直な方向に移動する。
【0269】
非球面は、両凸正レンズL8の両面の合計2面に設けられている。
【0270】
実施例4は、撮像光学系の実施例である。実施例4の撮像光学系では、実施例3のマスター光学系の中に、テレコンバーターレンズが挿入されている。実施例3のマスター光学系と同じ構成については、説明を省略する。
【0271】
テレコンバーターレンズは、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL20と、両凸正レンズL21と、両凹負レンズL22と、両凹負レンズL23と、両凸正レンズL24と、両凹負レンズL25と、両凸正レンズL26と、で構成されている。
【0272】
ここで、両凸正レンズL21と両凹負レンズL22とが接合されている。両凹負レンズL23、両凸正レンズL24、及び両凹負レンズL25が接合されている。
【0273】
両凸正レンズL27は、実施例3のマスター光学系の両凸正レンズL20に対応している。両凹負レンズL28は、実施例3のマスター光学系の両凹負レンズL21に対応している。
【0274】
実施例3のマスター光学系では、正メニスカスレンズL19と両凸正レンズL20との間に所定の空間が形成されている。実施例4の撮像光学系では、正メニスカスレンズL19と両凸正レンズL27との間に、テレコンバーターレンズが挿入されている。
【0275】
実施例5は、マスター光学系の実施例である。マスター光学系は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4と、負の屈折力を有する第5レンズ群G5と、正の屈折力を有する第6レンズ群G6と、で構成されている。開口絞りSは、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間に配置されている。
【0276】
第1レンズ群G1と第2レンズ群G2とで、前側レンズ群が構成されている。第1レンズ群G1は第1前群で、第2レンズ群G2は第2前群である。第3レンズ群G3、第4レンズ群G4、及び第5レンズ群G5で、中間レンズ群が構成されている。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4とで第1中間群が構成されている。第3レンズ群G3は第1副群で、第4レンズ群G4は第2副群である。第5レンズ群G5は第2中間群である。第6レンズ群G6は後側レンズ群である。
【0277】
第1レンズ群G1は、両凸正レンズL1と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL2と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL3と、で構成されている。ここで、負メニスカスレンズL2と正メニスカスレンズL3とが接合されている。
【0278】
第2レンズ群G2は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL4と、物体側に凸面
を向けた正メニスカスレンズL5と、両凹負レンズL6と、で構成されている。ここで、負メニスカスレンズL4と正メニスカスレンズL5とが接合されている。
【0279】
第3レンズ群G3は、両凸正レンズL7と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL8と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL9と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL10と、で構成されている。ここで、負メニスカスレンズL9と正メニスカスレンズL10とが接合されている。
【0280】
第4レンズ群G4は、両凸正レンズL11と、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL12と、で構成されている。ここで、両凸正レンズL11と負メニスカスレンズL12とが接合されている。
【0281】
第5レンズ群G5は、両凹負レンズL13で構成されている。
【0282】
第6レンズ群G6は、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL14と、両凹負レンズL15と、両凹負レンズL16と、両凸正レンズL17と、両凸正レンズL18と、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL19と、両凸正レンズL20と、両凹負レンズL21と、で構成されている。
【0283】
ここで、正メニスカスレンズL14と両凹負レンズL15とが接合されている。両凸正レンズL18と負メニスカスレンズL19とが接合されている。両凸正レンズL20と両凹負レンズL21とが接合されている。
【0284】
広角端から望遠端へのズーム時、第1レンズ群G1と第6レンズ群G6は固定されている。第2レンズ群G2は像側に移動する。第3レンズ群G3、第4レンズ群G4、及び第5レンズ群G5は物体側に移動する。開口絞りSは、第4レンズ群G4と共に移動する。
【0285】
遠点から近点へのフォーカス時、第5レンズ群G5が像側に移動する。像ブレ補正時、正メニスカスレンズL14、両凹負レンズL15、及び両凹負レンズL16が、光軸と垂直な方向に移動する。
【0286】
実施例6は、撮像光学系の実施例である。実施例6の撮像光学系では、実施例5のマスター光学系の中に、テレコンバーターレンズが挿入されている。実施例5のマスター光学系と同じ構成については、説明を省略する。
【0287】
テレコンバーターレンズは、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL20と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL21と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL22と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL23と、両凸正レンズL24と、両凹負レンズL25と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL26と、で構成されている。
【0288】
ここで、正メニスカスレンズL21と負メニスカスレンズL22とが接合されている。負メニスカスレンズL23、両凸正レンズL24、及び両凹負レンズL25が接合されている。
【0289】
両凸正レンズL27は、実施例5のマスター光学系の両凸正レンズL20に対応している。両凹負レンズL28は、実施例5のマスター光学系の両凹負レンズL21に対応している。
【0290】
実施例5のマスター光学系では、負メニスカスレンズL19と両凸正レンズL20との
間に所定の空間が形成されている。実施例6の撮像光学系では、負メニスカスレンズL19と両凸正レンズL27との間に、テレコンバーターレンズが挿入されている。
【0291】
実施例7は、マスター光学系の実施例である。マスター光学系は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4と、負の屈折力を有する第5レンズ群G5と、負の屈折力を有する第6レンズ群G6と、正の屈折力を有する第7レンズ群G7と、で構成されている。開口絞りSは、第4レンズ群G4と第5レンズ群G5との間に配置されている。
【0292】
第1レンズ群G1、第2レンズ群G2、及び第3レンズ群G3で、前側レンズ群が構成されている。第1レンズ群G1は第1前群で、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3は第2前群である。第2レンズ群G2は第3副群で、第3レンズ群G3は第4副群である。第4レンズ群G4と第5レンズ群G5とで中間レンズ群が構成されている。第4レンズ群G4は第1中間群である。第5レンズ群G5は第2中間群である。第6レンズ群G6は移動レンズ群である。第7レンズ群G7は後側レンズ群である。
【0293】
第1レンズ群G1は、両凸正レンズL1と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL2と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL3と、で構成されている。ここで、負メニスカスレンズL2と正メニスカスレンズL3とが接合されている。
【0294】
第2レンズ群G2は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL4と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL5と、で構成されている。ここで、負メニスカスレンズL4と正メニスカスレンズL5とが接合されている。
【0295】
第3レンズ群G3は、両凹負レンズL6と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL7と、で構成されている。ここで、両凹負レンズL6と正メニスカスレンズL7とが接合されている。
【0296】
第4レンズ群G4は、両凸正レンズL8と、両凸正レンズL9と、両凹負レンズL10と、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL12と、両凸正レンズL13と、両凹負レンズL14と、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL15と、両凸正レンズL16と、で構成されている。
【0297】
ここで、両凸正レンズL9と両凹負レンズL10とが接合されている。負メニスカスレンズL11と正メニスカスレンズL12とが接合されている。両凸正レンズL13と両凹負レンズL14とが接合されている。
【0298】
第5レンズ群G5は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL17と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL18と、で構成されている。ここで、負メニスカスレンズL17と正メニスカスレンズL18が接合されている。
【0299】
第6レンズ群G6は、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL19と、両凹負レンズL20と、で構成されている。ここで、正メニスカスレンズL19と両凹負レンズL20とが接合されている。
【0300】
第7レンズ群G7は、両凸正レンズL21と、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL22と、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL23と、で構成されている。ここで、正メニスカスレンズL22と負メニスカスレンズL23とが接合されている。
【0301】
広角端から望遠端へのズーム時、第1レンズ群G1、第4レンズ群G4、及び第7レンズ群G7は固定されている。第2レンズ群G2と第3レンズ群G3は像側に移動する。第5レンズ群G5は像側に移動した後、物体側に移動する。第6レンズ群G6は物体側に移動した後、像側に移動する。開口絞りSは、第4レンズ群G4と共に固定されている。
【0302】
遠点から近点へのフォーカス時、第5レンズ群G5が像側に移動する。像ブレ補正時、両凸正レンズL13、両凹負レンズL14、及び負メニスカスレンズL15が、光軸と垂直な方向に移動する。
【0303】
非球面は、両凸正レンズL16の両面の合計2面に設けられている。
【0304】
実施例8は、撮像光学系の実施例である。実施例8の撮像光学系では、実施例7のマスター光学系の中に、テレコンバーターレンズが挿入されている。実施例7のマスター光学系と同じ構成については、説明を省略する。
【0305】
テレコンバーターレンズは、両凸正レンズL22と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL23と、両凹負レンズL24と、両凸正レンズL25と、両凹負レンズL26と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズレンズL27と、で構成されている。ここで、両凹負レンズL24、両凸正レンズL25、及び両凹負レンズL26が接合されている。
【0306】
正メニスカスレンズL28は、実施例7のマスター光学系の正メニスカスレンズL22に対応している。負メニスカスレンズL29は、実施例7のマスター光学系の負メニスカスレンズL23に対応している。
【0307】
実施例7のマスター光学系では、両凸正レンズL21と正メニスカスレンズL22との間に所定の空間が形成されている。実施例8の撮像光学系では、両凸正レンズL21と正メニスカスレンズL28との間に、テレコンバーターレンズが挿入されている。
【0308】
実施例9は、マスター光学系の実施例である。マスター光学系は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、負の屈折力を有する第4レンズ群G4と、正の屈折力を有する第5レンズ群G5と、で構成されている。開口絞りSは、第3レンズ群G3中に配置されている。
【0309】
第1レンズ群G1と第2レンズ群G2とで、前側レンズ群が構成されている。第1レンズ群G1は第1前群で、第2レンズ群G2は第2前群である。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4とで中間レンズ群が構成されている。第3レンズ群G3は第1中間群で、第4レンズ群G4は第2中間群である。第5レンズ群G5は後側レンズ群である。
【0310】
第1レンズ群G1は、両凸正レンズL1と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL2と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL3と、で構成されている。ここで、負メニスカスレンズL2と正メニスカスレンズL3とが接合されている。
【0311】
第2レンズ群G2は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL4と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL5と、両凹負レンズL6と、で構成されている。ここで、負メニスカスレンズL4と正メニスカスレンズL5とが接合されている。
【0312】
第3レンズ群G3は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL7と、両凸正レンズL8と、両凹負レンズL9と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL10と、物体
側に凸面を向けた正メニスカスレンズL11と、両凸正レンズL12と、で構成されている。
【0313】
ここで、両凸正レンズL8と両凹負レンズL9とが接合されている。負メニスカスレンズL10と正メニスカスレンズL11とが接合されている。
【0314】
第4レンズ群G4は、両凹負レンズL13と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL14と、で構成されている。ここで、両凹負レンズL13と正メニスカスレンズL14とが接合されている。
【0315】
第5レンズ群G5は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL15と、両凸正レンズL16と、両凸正レンズL17と、両凹負レンズL18と、両凹負レンズL19と、両凸正レンズL20と、両凸正レンズL21と、両凹負レンズL22と、で構成されている。
【0316】
ここで、両凸正レンズL17と両凹負レンズL18とが接合されている。両凸正レンズL21と両凹負レンズL22とが接合されている。
【0317】
広角端から望遠端へのズーム時、第1レンズ群G1と第5レンズ群G5は固定されている。第2レンズ群G2は像側に移動する。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4は物体側に移動する。開口絞りSは、第3レンズ群G3と共に移動する。
【0318】
遠点から近点へのフォーカス時、第4レンズ群G4が像側に移動する。像ブレ補正時、両凸正レンズL17、両凹負レンズL18、及び両凹負レンズL19が、光軸と垂直な方向に移動する。
【0319】
非球面は、両凸正レンズL12の両面の合計2面に設けられている。
【0320】
実施例10は、撮像光学系の実施例である。実施例10の撮像光学系では、実施例9のマスター光学系の中に、テレコンバーターレンズが挿入されている。実施例9のマスター光学系と同じ構成については、説明を省略する。
【0321】
テレコンバーターレンズは、両凸正レンズL21と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL22と、両凹負レンズL23と、両凸正レンズL24と、両凹負レンズL25と、両凸正レンズL26と、で構成されている。ここで、両凹負レンズL23、両凸正レンズL24、及び両凹負レンズL25が接合されている。
【0322】
両凸正レンズL27は、実施例9のマスター光学系の両凸正レンズL21に対応している。両凹負レンズL28は、実施例9のマスター光学系の両凹負レンズL22に対応している。
【0323】
実施例9のマスター光学系では、両凸正レンズL20と両凸正レンズL21との間に所定の空間が形成されている。実施例10の撮像光学系では、両凸正レンズL20と両凸正レンズL27との間に、テレコンバーターレンズが挿入されている。
【0324】
実施例11は、マスター光学系の実施例である。マスター光学系は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4と、で構成されている。開口絞りSは、第4レンズ群G4中に配置されている。
【0325】
第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL1と、両凸正レンズL2と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL3と、で構成されている。ここで、負メニスカスレンズL1と両凸正レンズL2とが接合されている。
【0326】
第2レンズ群G2は、両凸正レンズL4と、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL5と、両凹負レンズL6と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL7と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL8と、両凹負レンズL9と、で構成されている。ここで、両凸正レンズL4と負メニスカスレンズL5とが接合されている。両凹負レンズL6と正メニスカスレンズL7とが接合されている。
【0327】
第3レンズ群G3は、両凸正レンズL10と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、両凸正レンズL12と、で構成されている。ここで、負メニスカスレンズL11と両凸正レンズL12とが接合されている。
【0328】
第4レンズ群G4は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL14と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL15と、両凹負レンズL16と、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL17と、両凸正レンズL18と、両凹負レンズL19と、両凸正レンズL20と、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21と、で構成されている。
【0329】
ここで、正メニスカスレンズL14と負メニスカスレンズL15とが接合されている。両凸正レンズL20と負メニスカスレンズL21とが接合されている。
【0330】
広角端から望遠端へのズーム時、第1レンズ群G1と第4レンズ群G4は固定されている。第2レンズ群G2は像側に移動する。第3レンズ群G3は像側に移動した後、物体側に移動する。開口絞りSは、第4レンズ群G4と共に固定されている。
【0331】
遠点から近点へのフォーカス時、第3レンズ群G3が像側に移動する。像ブレ補正時、正メニスカスレンズL14、負メニスカスレンズL15、及び両凹負レンズL16が、光軸と垂直な方向に移動する。
【0332】
非球面は、両凸正レンズL10の両面の合計2面に設けられている。
【0333】
実施例12は、撮像光学系の実施例である。実施例12の撮像光学系では、実施例11のマスター光学系の中に、テレコンバーターレンズが挿入されている。実施例11のマスター光学系と同じ構成については、説明を省略する。
【0334】
テレコンバーターレンズは、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL20と、両凸正レンズL21と、両凹負レンズL22と、両凹負レンズL23と、両凸正レンズL24と、両凹負レンズL25と、両凸正レンズL26と、両凹負レンズL27と、で構成されている。
【0335】
ここで、両凸正レンズL21と両凹負レンズL22とが接合されている。両凹負レンズL23、両凸正レンズL24、及び両凹負レンズL25が接合されている。両凸正レンズL26と両凹負レンズL27とが接合されている。
【0336】
両凸正レンズL28は、実施例11のマスター光学系の両凸正レンズL20に対応している。負メニスカスレンズL29は、実施例11のマスター光学系の負メニスカスレンズL21に対応している。
【0337】
実施例11のマスター光学系では、両凹負レンズL19と両凸正レンズL20との間に所定の空間が形成されている。実施例12の撮像光学系では、両凹負レンズL19と両凸正レンズL28との間に、テレコンバーターレンズが挿入されている。
【0338】
実施例13は、マスター光学系の実施例である。マスター光学系は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、負の屈折力を有する第4レンズ群G4と、負の屈折力を有する第5レンズ群G5と、正の屈折力を有する第6レンズ群G6と、で構成されている。開口絞りSは、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に配置されている。
【0339】
第1レンズ群G1と第2レンズ群G2とで、前側レンズ群が構成されている。第1レンズ群G1は第1前群で、第2レンズ群G2は第2前群である。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4とで中間レンズ群が構成されている。第3レンズ群G3は第1中間群で、第4レンズ群G4は第2中間群である。第5レンズ群G5は移動レンズ群である。第6レンズ群G6は後側レンズ群である。
【0340】
第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL1と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL2と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL3と、で構成されている。ここで、負メニスカスレンズL2と正メニスカスレンズL3とが接合されている。
【0341】
第2レンズ群G2は、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL4と、両凹負レンズL5と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL6と、両凹負レンズL7と、で構成されている。ここで、正メニスカスレンズL4、両凹負レンズL5、及び正メニスカスレンズL6が接合されている。
【0342】
第3レンズ群G3は、両凸正レンズL8と、両凹負レンズL9と、両凸正レンズL10と、両凸正レンズL11と、で構成されている。ここで、両凹負レンズL9と両凸正レンズL10とが接合されている。
【0343】
第4レンズ群G4は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13と、で構成されている。ここで、負メニスカスレンズL12と正メニスカスレンズL13とが接合されている。
【0344】
第5レンズ群G5は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL14で構成されている。
【0345】
第6レンズ群G6は、両凸正レンズL15と、両凸正レンズL16と、両凹負レンズL17と、両凹負レンズL18と、両凸正レンズL19と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL20と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21と、で構成されている。
【0346】
ここで、両凸正レンズL16と両凹負レンズL17とが接合されている。正メニスカスレンズL20と負メニスカスレンズL21とが接合されている。
【0347】
広角端から望遠端へのズーム時、第1レンズ群G1、第3レンズ群G3、及び第6レンズ群G6は固定されている。第2レンズ群G2は像側に移動する。第4レンズ群G4は像側に移動した後、物体側に移動する。第5レンズ群G5は物体側に移動する。開口絞りSは、第3レンズ群G3と共に固定されている。
【0348】
遠点から近点へのフォーカス時、第4レンズ群G4と第5レンズ群G5が、共に像側に移動する。像ブレ補正時、両凸正レンズL16、両凹負レンズL17、及び両凹負レンズL18が、光軸と垂直な方向に移動する。
【0349】
非球面は、両凸正レンズL8の両面と、負メニスカスレンズL12の物体側面と、の合計3面に設けられている。
【0350】
実施例14は、撮像光学系の実施例である。実施例14の撮像光学系では、実施例13のマスター光学系の中に、テレコンバーターレンズが挿入されている。実施例13のマスター光学系と同じ構成については、説明を省略する。
【0351】
テレコンバーターレンズは、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL20と、両凸正レンズL21と、両凹負レンズL22と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL23と、両凸正レンズL24と、両凹負レンズL25と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL26と、で構成されている。
【0352】
ここで、両凸正レンズL21と両凹負レンズL22とが接合されている。負メニスカスレンズL23、両凸正レンズL24、及び両凹負レンズL25が接合されている。
【0353】
正メニスカスレンズL27は、実施例13のマスター光学系の正メニスカスレンズL20に対応している。負メニスカスレンズL28は、実施例13のマスター光学系の負メニスカスレンズL21に対応している。
【0354】
実施例13のマスター光学系では、両凸正レンズL19と正メニスカスレンズL20との間に所定の空間が形成されている。実施例14の撮像光学系では、両凸正レンズL19と正メニスカスレンズL27との間に、テレコンバーターレンズが挿入されている。
【0355】
実施例15は、マスター光学系の実施例である。マスター光学系は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、負の屈折力を有する第4レンズ群G4と、正の屈折力を有する第5レンズ群G5と、で構成されている。開口絞りSは、第3レンズ群G3中に配置されている。
【0356】
第1レンズ群G1と第2レンズ群G2とで、前側レンズ群が構成されている。第1レンズ群G1は第1前群で、第2レンズ群G2は第2前群である。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4とで中間レンズ群が構成されている。第3レンズ群G3は第1中間群で、第4レンズ群G4は第2中間群である。第5レンズ群G5は後側レンズ群である。
【0357】
第1レンズ群G1は、両凸正レンズL1と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL2と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL3と、で構成されている。ここで、負メニスカスレンズL2と正メニスカスレンズL3とが接合されている。
【0358】
第2レンズ群G2は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL4と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL5と、両凹負レンズL6と、で構成されている。ここで、負メニスカスレンズL4と正メニスカスレンズL5とが接合されている。
【0359】
第3レンズ群G3は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL7と、両凸正レンズL8と、両凹負レンズL9と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL10と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL11と、両凸正レンズL12と、で構成されている。
【0360】
ここで、両凸正レンズL8と両凹負レンズL9とが接合されている。負メニスカスレンズL10と正メニスカスレンズL11とが接合されている。
【0361】
第4レンズ群G4は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL13と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL14と、で構成されている。ここで、負メニスカスレンズL13と正メニスカスレンズL14とが接合されている。
【0362】
第5レンズ群G5は、両凹負レンズL15と、両凸正レンズL16と、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL17と、両凹負レンズL18と、両凹負レンズL19と、両凸正レンズL20と、両凸正レンズL21と、両凹負レンズL22と、で構成されている。
【0363】
ここで、正メニスカスレンズL17と両凹負レンズL18とが接合されている。両凸正レンズL21と両凹負レンズL22とが接合されている。
【0364】
広角端から望遠端へのズーム時、第1レンズ群G1、第3レンズ群G3、及び第4レンズ群G4は物体側に移動する。第2レンズ群G2は像側に移動する。第5レンズ群G5は固定されている。開口絞りSは、第3レンズ群G3と共に移動する。
【0365】
遠点から近点へのフォーカス時、第4レンズ群G4が像側に移動する。像ブレ補正時、正メニスカスレンズL17、両凹負レンズL18、及び両凹負レンズL19が、光軸と垂直な方向に移動する。
【0366】
非球面は、両凸正レンズL12の両面の合計2面に設けられている。
【0367】
実施例16は、撮像光学系の実施例である。実施例16の撮像光学系では、実施例15のマスター光学系の中に、テレコンバーターレンズが挿入されている。実施例15のマスター光学系と同じ構成については、説明を省略する。
【0368】
テレコンバーターレンズは、両凸正レンズL21と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL22と、両凹負レンズL23と、両凸正レンズL24と、両凹負レンズL25と、両凸正レンズL26と、で構成されている。ここで、両凹負レンズL23、両凸正レンズL24、及び両凹負レンズL25が接合されている。
【0369】
両凸正レンズL27は、実施例15のマスター光学系の両凸正レンズL21に対応している。両凹負レンズL28は、実施例15のマスター光学系の両凹負レンズL22に対応している。
【0370】
実施例15のマスター光学系では、両凸正レンズL20と両凸正レンズL21との間に所定の空間が形成されている。実施例16の撮像光学系では、両凸正レンズL20と両凸正レンズL27との間に、テレコンバーターレンズが挿入されている。
【0371】
実施例17は、マスター光学系の実施例である。マスター光学系は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、負の屈折力を有する第4レンズ群G4と、負の屈折力を有する第5レンズ群G5と、正の屈折力を有する第6レンズ群G6と、で構成されている。開口絞りSは、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間に配置されている。
【0372】
第1レンズ群G1と第2レンズ群G2とで、前側レンズ群が構成されている。第1レンズ群G1は第1前群で、第2レンズ群G2は第2前群である。第3レンズ群G3と第4レ
ンズ群G4とで中間レンズ群が構成されている。第3レンズ群G3は第1中間群で、第4レンズ群G4は第2中間群である。第5レンズ群G5は移動レンズ群である。第6レンズ群G6は後側レンズ群である。
【0373】
第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL1と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL2と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL3と、で構成されている。ここで、負メニスカスレンズL2と正メニスカスレンズL3とが接合されている。
【0374】
第2レンズ群G2は、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL4と、両凹負レンズL5と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL6と、両凹負レンズL7と、で構成されている。ここで、正メニスカスレンズL4、両凹負レンズL5、及び正メニスカスレンズL6が接合されている。
【0375】
第3レンズ群G3は、両凸正レンズL8と、両凹負レンズL9と、両凸正レンズL10と、両凸正レンズL11と、で構成されている。ここで、両凹負レンズL9と両凸正レンズL10とが接合されている。
【0376】
第4レンズ群G4は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13と、で構成されている。ここで、負メニスカスレンズL12と正メニスカスレンズL13とが接合されている。
【0377】
第5レンズ群G5は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL14で構成されている。
【0378】
第6レンズ群G6は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL15と、両凸正レンズL16と、両凹負レンズL17と、両凹負レンズL18と、両凸正レンズL19と、両凸正レンズL20と、両凹負レンズL21と、で構成されている。
【0379】
ここで、両凸正レンズL16と両凹負レンズL17とが接合されている。両凸正レンズL20と両凹負レンズL21とが接合されている。
【0380】
広角端から望遠端へのズーム時、第1レンズ群G1、第3レンズ群G3、及び第6レンズ群G6は固定されている。第2レンズ群G2は像側に移動する。第4レンズ群G4は像側に移動した後、物体側に移動する。第5レンズ群G5は物体側に移動した後、像側に移動する。開口絞りSは、第3レンズ群G3と共に固定されている。
【0381】
遠点から近点へのフォーカス時、第4レンズ群G4が像側に移動する。像ブレ補正時、両凸正レンズL16、両凹負レンズL17、及び両凹負レンズL18が、光軸と垂直な方向に移動する。
【0382】
非球面は、両凸正レンズL8の両面の合計2面に設けられている。
【0383】
実施例18は、撮像光学系の実施例である。実施例18の撮像光学系では、実施例17のマスター光学系の中に、テレコンバーターレンズが挿入されている。実施例17のマスター光学系と同じ構成については、説明を省略する。
【0384】
テレコンバーターレンズは、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL20と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズ21と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL22と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL23と、物体側に凸面を向けた負
メニスカスレンズL24と、両凸正レンズL25と、両凹負レンズL26と、で構成されている。
【0385】
ここで、負メニスカスレンズL20と正メニスカスレンズ21とが接合されている。正メニスカスレンズL22と負メニスカスレンズL23とが接合されている。負メニスカスレンズL24、両凸正レンズL25、及び両凹負レンズL26が接合されている。
【0386】
両凸正レンズL27は、実施例17のマスター光学系の両凸正レンズL20に対応している。両凹負レンズL28は、実施例17のマスター光学系の両凹負レンズL21に対応している。
【0387】
実施例17のマスター光学系では、両凸正レンズL19と両凸正レンズL20との間に所定の空間が形成されている。実施例18の撮像光学系では、両凸正レンズL19と両凸正レンズL27との間に、テレコンバーターレンズが挿入されている。
【0388】
以下に、上記各実施例の数値データを示す。面データにおいて、rは各レンズ面の曲率半径、dは各レンズ面間の間隔、ndは各レンズのd線の屈折率、νdは各レンズのアッベ数、*印は非球面である。
【0389】
また、ズームデータにおいて、OBは物体までの距離、fは全系の焦点距離、FNO.はFナンバー、ωは半画角、BFはバックフォーカス、LTLは光学系の全長、である。バックフォーカスは、最も像側のレンズ面から近軸像面までの距離を空気換算して表したものである。全長は、最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの距離にバックフォーカスを加えたものである。ズームデータ1は、無限遠物点合焦時のデータ、ズームデータ2は、近距離物点合焦時のデータである。OBの単位はm(メートル)である。
【0390】
また、非球面形状は、光軸方向をz、光軸に直交する方向をyにとり、円錐係数をk、非球面係数をA4、A6、A8、A10、A12…としたとき、次の式で表される。
z=(y2/r)/[1+{1-(1+k)(y/r)21/2
+A4y4+A6y6+A8y8+A10y10+A12y12+…
また、非球面係数において、「e-n」(nは整数)は、「10-n」を示している。
なお、これら諸元値の記号は後述の実施例の数値データにおいても共通である。
【0391】
数値実施例1
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 181.127 8.85 1.48749 70.23
2 -947.805 0.40
3 133.128 3.00 1.72047 34.71
4 83.287 11.68 1.43875 94.66
5 443.733 可変
6 307.590 2.20 1.48749 70.23
7 42.617 7.50 1.84666 23.78
8 52.879 7.80
9 -104.850 1.80 1.72916 54.68
10 674.298 可変
11 54.532 7.08 1.74400 44.78
12 1357.445 0.50
13 31.270 9.06 1.49700 81.54
14 -380.692 2.00 1.73400 51.47
15 28.188 3.96
16 80.687 2.00 1.85478 24.80
17 39.283 5.01 1.49700 81.54
18 87.400 3.50
19(絞り) ∞ 10.40
20* 33.508 7.50 1.49700 81.54
21* -75.978 可変
22 499.087 1.00 1.72916 54.68
23 25.389 2.00 1.85478 24.80
24 31.472 可変
25 169.917 1.20 1.75520 27.51
26 45.668 可変
27 45.738 4.20 1.51633 64.14
28 -58.203 3.00
29 140.081 2.80 1.85478 24.80
30 -69.350 1.00 1.59282 68.63
31 49.103 1.95
32 -86.784 1.00 1.77250 49.60
33 51.657 3.00
34 48.308 3.70 1.67300 38.15
35 15364.863 30.00
36 49.999 6.00 1.74951 35.33
37 -43.225 1.50 1.80810 22.76
38 105.758 可変
像面 ∞

非球面データ
第20面
k=0.000
A4=-3.77264e-06,A6=-2.12851e-09,A8=-2.70099e-12
第21面
k=0.000
A4=1.21904e-06,A6=-1.70217e-09,A8=-7.92292e-13

ズームデータ1
広角端 中間 望遠端
f 152.04 238.52 389.53
FNO. 4.55 4.55 4.55
2ω 8.15 5.19 3.18
BF(in air) 28.63 28.63 28.63
LTL(in air) 318.47 318.47 318.47
d5 27.63 62.53 97.90
d10 71.76 36.87 1.50
d21 11.42 11.85 5.50
d24 19.27 17.86 23.30
d26 3.19 4.17 5.08
d38 28.63 28.63 28.63

ズームデータ2
広角端 中間 望遠端
OB 981.5 981.5 981.5
d5 27.63 62.53 97.90
d10 71.76 36.87 1.50
d21 14.58 19.51 25.03
d24 16.11 10.20 3.77
d26 3.19 4.17 5.08
d38 28.63 28.63 28.63

各群焦点距離
f1=231.10 f2=-74.79 f3=56.72 f4=-48.68
f5=-83.04 f6=72.15
【0392】
数値実施例2
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 181.127 8.85 1.48749 70.23
2 -947.805 0.40
3 133.128 3.00 1.72047 34.71
4 83.287 11.68 1.43875 94.66
5 443.733 可変
6 307.590 2.20 1.48749 70.23
7 42.617 7.50 1.84666 23.78
8 52.879 7.80
9 -104.850 1.80 1.72916 54.68
10 674.298 可変
11 54.532 7.08 1.74400 44.78
12 1357.445 0.50
13 31.270 9.06 1.49700 81.54
14 -380.692 2.00 1.73400 51.47
15 28.188 3.96
16 80.687 2.00 1.85478 24.80
17 39.283 5.01 1.49700 81.54
18 87.400 3.50
19(絞り) ∞ 10.40
20* 33.508 7.50 1.49700 81.54
21* -75.978 可変
22 499.087 1.00 1.72916 54.68
23 25.389 2.00 1.85478 24.80
24 31.472 可変
25 169.917 1.20 1.75520 27.51
26 45.668 可変
27 45.738 4.20 1.51633 64.14
28 -58.203 3.00
29 140.081 2.80 1.85478 24.80
30 -69.350 1.00 1.59282 68.63
31 49.103 1.95
32 -86.784 1.00 1.77250 49.60
33 51.657 3.00
34 48.308 3.70 1.67300 38.15
35 15364.863 3.98
36 16.111 5.52 1.48749 70.23
37 -84.774 0.43
38 52.118 1.02 1.49700 81.54
39 25.550 2.21
40 -98.115 0.90 1.88100 40.14
41 13.481 6.59 1.67300 38.15
42 -13.139 0.90 1.88100 40.14
43 22.295 1.36
44 33.953 2.93 1.73800 32.26
45 -89.590 4.15
46 49.999 6.00 1.74951 35.33
47 -43.225 1.50 1.80810 22.76
48 105.758 可変
像面 ∞

非球面データ
第20面
k=0.000
A4=-3.77264e-06,A6=-2.12851e-09,A8=-2.70099e-12
第21面
k=0.000
A4=1.21904e-06,A6=-1.70217e-09,A8=-7.92292e-13

ズームデータ1
広角端 中間 望遠端
f 190.06 298.16 486.94
FNO. 5.69 5.69 5.69
2ω 6.42 4.09 2.51
BF(in air) 28.63 28.63 28.63
LTL(in air) 318.47 318.47 318.47
d5 27.63 62.53 97.90
d10 71.76 36.87 1.50
d21 11.42 11.85 5.50
d24 19.27 17.86 23.30
d26 3.19 4.17 5.08
d48 28.63 28.63 28.63

各群焦点距離
f1=231.10 f2=-74.79 f3=56.72 f4=-48.68
f5=-83.04 f6=91.13
【0393】
数値実施例3
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 134.303 12.49 1.48749 70.23
2 4713.154 0.20
3 125.063 3.00 1.67300 38.15
4 70.036 16.94 1.43875 94.66
5 490.913 可変
6 -1224.194 3.76 1.84666 23.78
7 -96.069 1.60 1.48749 70.23
8 48.344 2.91 1.80610 33.27
9 61.926 7.34
10 -84.876 1.50 1.83481 42.71
11 163.805 可変
12(絞り) ∞ 1.80
13* 63.026 6.29 1.49700 81.54
14* -118.473 2.99
15 -878.167 1.50 1.84666 23.78
16 83.578 10.13 1.59282 68.63
17 -116.921 0.20
18 66.106 7.19 1.49700 81.54
19 -56.691 可変
20 980.005 1.50 1.74320 49.29
21 21.425 2.95 1.80518 25.42
22 32.721 可変
23 52.574 1.40 1.77250 49.60
24 35.488 可変
25 -133.222 2.47 1.43875 94.66
26 -38.532 1.08
27 74.653 2.45 1.85478 24.80
28 -163.855 0.90 1.59282 68.63
29 40.205 2.06
30 -120.987 0.90 1.77250 49.60
31 54.572 5.78
32 40.338 3.03 1.62299 58.16
33 460.286 39.88
34 36.411 8.38 1.61293 37.00
35 -90.002 1.30 1.92286 20.88
36 103.304 可変
像面 ∞

非球面データ
第13面
k=0.000
A4=-1.49186e-06,A6=3.68488e-09,A8=-6.55574e-12,A10=2.24053e-14
第14面
k=0.000
A4=4.08165e-06,A6=4.62924e-09,A8=-6.75584e-12,A10=2.62846e-14

ズームデータ1
広角端 中間 望遠端
f 151.86 244.31 392.63
FNO. 4.57 4.57 4.57
2ω 8.22 5.11 3.17
BF(in air) 29.14 29.14 29.14
LTL(in air) 313.98 313.98 313.98
d5 47.71 74.73 100.26
d11 55.34 28.32 2.79
d19 7.84 8.40 3.87
d22 14.96 11.03 16.05
d24 5.07 8.44 7.95
d36 29.14 29.14 29.14

ズームデータ2
広角端 中間 望遠端
OB 984.6 984.6 984.6
d5 47.71 74.73 100.26
d11 55.34 28.32 2.79
d19 9.99 13.82 17.81
d22 13.56 7.96 4.87
d24 4.32 6.10 5.19
d36 29.14 29.14 29.14

各群焦点距離
f1=210.01 f2=-54.84 f3=38.51 f4=-48.09
f5=-146.59 f6=137.14
【0394】
数値実施例4
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 134.303 12.49 1.48749 70.23
2 4713.154 0.20
3 125.063 3.00 1.67300 38.15
4 70.036 16.94 1.43875 94.66
5 490.913 可変
6 -1224.194 3.76 1.84666 23.78
7 -96.069 1.60 1.48749 70.23
8 48.344 2.91 1.80610 33.27
9 61.926 7.34
10 -84.876 1.50 1.83481 42.71
11 163.805 可変
12(絞り) ∞ 1.80
13* 63.026 6.29 1.49700 81.54
14* -118.473 2.99
15 -878.167 1.50 1.84666 23.78
16 83.578 10.13 1.59282 68.63
17 -116.921 0.20
18 66.106 7.19 1.49700 81.54
19 -56.691 可変
20 980.005 1.50 1.74320 49.29
21 21.425 2.95 1.80518 25.42
22 32.721 可変
23 52.574 1.40 1.77250 49.60
24 35.488 可変
25 -133.222 2.47 1.43875 94.66
26 -38.532 1.08
27 74.653 2.45 1.85478 24.80
28 -163.855 0.90 1.59282 68.63
29 40.205 2.06
30 -120.987 0.90 1.77250 49.60
31 54.572 5.78
32 40.338 3.03 1.62299 58.16
33 460.286 1.92
34 23.197 5.24 1.54072 47.23
35 296.376 0.30
36 25.397 4.64 1.60342 38.03
37 -1327.790 1.15 1.90366 31.32
38 17.767 9.85
39 -52.478 0.95 1.88300 40.76
40 15.554 6.40 1.72047 34.71
41 -19.970 0.95 1.88300 40.76
42 56.959 0.54
43 42.736 6.01 1.61340 44.27
44 -35.480 1.93
45 36.411 8.38 1.61293 37.00
46 -90.002 1.30 1.92286 20.88
47 103.304 可変
像面 ∞

非球面データ
第13面
k=0.000
A4=-1.49186e-06,A6=3.68488e-09,A8=-6.55574e-12,A10=2.24053e-14
第14面
k=0.000
A4=4.08165e-06,A6=4.62924e-09,A8=-6.75584e-12,A10=2.62846e-14

ズームデータ1
広角端 中間 望遠端
f 189.70 305.19 490.47
FNO. 5.71 5.71 5.71
2ω 6.50 4.04 2.51
BF(in air) 29.14 29.14 29.14
LTL(in air) 313.99 313.99 313.99
d5 47.71 74.73 100.26
d11 55.34 28.32 2.79
d19 7.84 8.40 3.87
d22 14.96 11.03 16.05
d24 5.07 8.44 7.95
d47 29.14 29.14 29.14

各群焦点距離
f1=210.01 f2=-54.84 f3=38.51 f4=-48.09
f5=-146.59 f6=5336.99
【0395】
数値実施例5
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 125.084 10.00 1.48749 70.23
2 -5323.708 11.64
3 108.564 3.00 1.65412 39.68
4 61.018 13.54 1.43875 94.66
5 401.982 可変
6 302.147 1.80 1.49700 81.54
7 33.099 4.32 1.84666 23.78
8 43.904 14.83
9 -70.516 1.55 1.67790 50.72
10 290.538 可変
11 211.364 5.50 1.49700 81.54
12 -128.471 0.30
13 45.364 6.70 1.49700 81.54
14 220.409 3.49
15 58.608 1.50 1.91082 35.25
16 29.036 8.70 1.49700 81.54
17 359.483 可変
18(絞り) ∞ 4.98
19 60.436 5.50 1.57135 52.95
20 -60.230 1.10 1.88300 40.76
21 -215.358 可変
22 -1463.883 1.00 1.71700 47.92
23 51.486 可変
24 -53.854 1.90 1.85478 24.80
25 -28.920 0.80 1.48749 70.23
26 47.015 2.03
27 -55.501 0.80 1.57250 57.74
28 130.815 13.43
29 65.955 4.50 1.53172 48.84
30 -50.967 0.30
31 101.308 4.10 1.58144 40.75
32 -41.429 1.00 2.00100 29.13
33 -108.065 36.40
34 58.068 5.99 1.60342 38.03
35 -37.000 1.20 2.00100 29.13
36 494.125 可変
像面 ∞

ズームデータ1
広角端 中間 望遠端
f 152.13 243.54 389.77
FNO. 4.56 4.56 4.56
2ω 8.06 5.02 3.14
BF(in air) 27.52 27.53 27.54
LTL(in air) 318.07 318.08 318.10
d5 33.03 49.18 57.74
d10 57.20 30.89 2.51
d17 4.63 10.85 20.53
d21 8.11 5.78 1.80
d23 15.71 21.97 36.10
d36 27.52 27.53 27.54

ズームデータ2
広角端 中間 望遠端
OB 980.4 980.4 980.4
d5 33.03 49.18 57.74
d10 57.20 30.89 2.51
d17 4.63 10.85 20.53
d21 13.13 17.51 29.22
d23 10.68 10.25 8.67
d36 27.52 27.53 27.54

各群焦点距離
f1=184.02 f2=-51.87 f3=65.08 f4=118.98
f5=-69.35 f6=280.01
【0396】
数値実施例6
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 125.084 10.00 1.48749 70.23
2 -5323.708 11.64
3 108.564 3.00 1.65412 39.68
4 61.018 13.54 1.43875 94.66
5 401.982 可変
6 302.147 1.80 1.49700 81.54
7 33.099 4.32 1.84666 23.78
8 43.904 14.83
9 -70.516 1.55 1.67790 50.72
10 290.538 可変
11 211.364 5.50 1.49700 81.54
12 -128.471 0.30
13 45.364 6.70 1.49700 81.54
14 220.409 3.49
15 58.608 1.50 1.91082 35.25
16 29.036 8.70 1.49700 81.54
17 359.483 可変
18(絞り) ∞ 4.98
19 60.436 5.50 1.57135 52.95
20 -60.230 1.10 1.88300 40.76
21 -215.358 可変
22 -1463.883 1.00 1.71700 47.92
23 51.486 可変
24 -53.854 1.90 1.85478 24.80
25 -28.920 0.80 1.48749 70.23
26 47.015 2.03
27 -55.501 0.80 1.57250 57.74
28 130.815 13.43
29 65.955 4.50 1.53172 48.84
30 -50.967 0.30
31 101.308 4.10 1.58144 40.75
32 -41.429 1.00 2.00100 29.13
33 -108.065 3.18
34 17.484 4.20 1.51742 52.43
35 71.565 1.23
36 30.544 2.62 1.68893 31.07
37 222.321 0.90 1.85150 40.78
38 16.519 5.91
39 74.368 0.90 1.92286 20.88
40 10.175 7.90 1.75211 25.05
41 -14.669 0.90 1.91082 35.25
42 28.818 0.30
43 22.013 2.90 1.69895 30.13
44 267.121 5.47
45 58.068 5.99 1.60342 38.03
46 -37.000 1.20 2.00100 29.13
47 494.125 可変
像面 ∞

ズームデータ1
広角端 中間 望遠端
f 190.19 304.50 487.46
FNO. 5.72 5.72 5.72
2ω 6.42 4.00 2.50
BF(in air) 27.52 27.53 27.56
LTL(in air) 318.08 318.09 318.12
d5 33.03 49.18 57.74
d10 57.20 30.89 2.51
d17 4.63 10.85 20.53
d21 8.11 5.78 1.80
d23 15.71 21.97 36.10
d47 27.52 27.53 27.56

各群焦点距離
f1=184.02 f2=-51.87 f3=65.08 f4=118.98
f5=-69.35 f6=-98.04
【0397】
数値実施例7
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 154.683 9.03 1.48749 70.23
2 -2082.738 0.30
3 131.373 3.00 1.72047 34.71
4 77.338 12.73 1.43875 94.66
5 754.277 可変
6 9590.851 1.90 1.48749 70.23
7 38.397 6.70 1.84666 23.78
8 54.151 可変
9 -110.925 1.70 1.81600 46.62
10 133.812 3.00 1.80809 22.76
11 188.184 可変
12 80.864 6.73 1.74950 35.28
13 -206.590 10.45
14 49.089 7.94 1.49700 81.54
15 -90.388 1.80 1.80610 33.27
16 58.845 0.25
17 34.457 10.00 1.80810 22.76
18 21.652 6.50 1.43875 94.66
19 160.185 3.50
20 72.399 3.74 1.78800 47.37
21 -60.172 0.90 1.51823 58.90
22 29.035 7.32
23 -40.205 0.90 1.72916 54.68
24 -529.151 4.32
25* 28.004 8.63 1.58313 59.38
26* -42.075 2.55
27(絞り) ∞ 可変
28 200.928 1.00 1.83481 42.73
29 21.638 2.00 1.85478 24.80
30 25.212 可変
31 -81.176 2.59 1.80610 33.27
32 -23.145 1.00 1.69680 55.53
33 39.116 可変
34 43.781 4.00 1.54814 45.79
35 -43.116 26.83
36 -57.501 4.60 1.74950 35.28
37 -20.495 1.30 1.80810 22.76
38 -36.814 可変
像面 ∞

非球面データ
第25面
k=0.000
A4=-1.00822e-05,A6=-3.38389e-09,A8=-6.53625e-11,
A10=7.04643e-14
第26面
k=0.000
A4=5.94989e-06,A6=-4.70284e-09,A8=-8.66496e-11,
A10=2.20225e-13

ズームデータ1
広角端 中間 望遠端
f 152.03 238.49 389.51
FNO. 4.55 4.55 4.55
2ω 8.13 5.18 3.17
BF(in air) 28.61 28.61 28.61
LTL(in air) 318.46 318.46 318.46
d5 40.74 68.03 91.76
d8 6.64 8.58 11.78
d11 57.66 28.43 1.50
d27 3.36 5.50 2.70
d30 21.79 19.42 22.37
d33 2.44 2.67 2.52
d38 28.61 28.61 28.61

ズームデータ2
広角端 中間 望遠端
OB 979.4 979.4 979.4
d5 40.74 68.03 91.76
d8 6.64 8.58 11.78
d11 57.66 28.43 1.50
d27 6.42 12.90 20.95
d30 18.75 12.22 4.45
d33 2.43 2.48 2.20
d38 28.61 28.61 28.61

各群焦点距離
f1=212.45 f2=-175.54 f3=-84.80 f4=60.40
f5=-35.01 f6=-42.99 f7=39.55
【0398】
数値実施例8
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 154.683 9.03 1.48749 70.23
2 -2082.738 0.30
3 131.373 3.00 1.72047 34.71
4 77.338 12.73 1.43875 94.66
5 754.277 可変
6 9590.851 1.90 1.48749 70.23
7 38.397 6.70 1.84666 23.78
8 54.151 可変
9 -110.925 1.70 1.81600 46.62
10 133.812 3.00 1.80809 22.76
11 188.184 可変
12 80.864 6.73 1.74950 35.28
13 -206.590 10.45
14 49.089 7.94 1.49700 81.54
15 -90.388 1.80 1.80610 33.27
16 58.845 0.25
17 34.457 10.00 1.80810 22.76
18 21.652 6.50 1.43875 94.66
19 160.185 3.50
20 72.399 3.74 1.78800 47.37
21 -60.172 0.90 1.51823 58.90
22 29.035 7.32
23 -40.205 0.90 1.72916 54.68
24 -529.151 4.32
25* 28.004 8.63 1.58313 59.38
26* -42.075 2.55
27(絞り) ∞ 可変
28 200.928 1.00 1.83481 42.73
29 21.638 2.00 1.85478 24.80
30 25.212 可変
31 -81.176 2.59 1.80610 33.27
32 -23.145 1.00 1.69680 55.53
33 39.116 可変
34 43.781 4.00 1.54814 45.79
35 -43.116 2.30
36 16.297 5.19 1.48749 70.23
37 -95.148 0.20
38 53.892 1.00 1.49700 81.54
39 26.656 1.80
40 -602.828 0.90 1.88100 40.14
41 13.128 6.11 1.67300 38.15
42 -15.421 0.90 1.88100 40.14
43 16.292 0.51
44 18.200 3.20 1.68893 31.07
45 204.656 4.72
46 -57.501 4.60 1.74950 35.28
47 -20.495 1.30 1.80810 22.76
48 -36.814 可変
像面 ∞

非球面データ
第25面
k=0.000
A4=-1.00822e-05,A6=-3.38389e-09,A8=-6.53625e-11,
A10=7.04643e-14
第26面
k=0.000
A4=5.94989e-06,A6=-4.70284e-09,A8=-8.66496e-11,
A10=2.20225e-13

ズームデータ1
広角端 中間 望遠端
f 190.00 298.05 486.79
FNO. 5.69 5.69 5.69
2ω 6.41 4.08 2.50
BF(in air) 28.56 28.56 28.56
LTL(in air) 318.41 318.41 318.41
d5 40.74 68.03 91.76
d8 6.64 8.58 11.78
d11 57.66 28.43 1.50
d27 3.36 5.50 2.70
d30 21.79 19.42 22.37
d33 2.44 2.67 2.52
d48 28.56 28.56 28.56

各群焦点距離
f1=212.45 f2=-175.54 f3=-84.80 f4=60.40
f5=-35.01 f6=-42.99 f7=38.05
【0399】
数値実施例9
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 194.227 8.85 1.48749 70.23
2 -790.562 0.40
3 143.773 3.00 1.72047 34.71
4 87.588 11.84 1.43875 94.66
5 603.838 可変
6 595.030 2.50 1.48749 70.23
7 44.876 7.50 1.84666 23.78
8 59.624 6.41
9 -116.653 1.80 1.72916 54.68
10 365.411 可変
11 52.695 7.43 1.74400 44.78
12 859.060 0.75
13 32.120 9.26 1.49700 81.54
14 -338.501 2.00 1.73400 51.47
15 28.322 7.58
16 63.344 2.00 1.85478 24.80
17 33.798 10.00 1.49700 81.54
18 61.134 4.93
19(絞り) ∞ 4.00
20* 30.816 7.52 1.49700 81.54
21* -72.746 可変
22 -2050.395 1.00 1.72916 54.68
23 31.112 2.00 1.85478 24.80
24 35.983 可変
25 323.835 1.20 1.75520 27.51
26 60.394 0.36
27 80.909 4.20 1.51633 64.14
28 -48.975 3.00
29 426.502 2.80 1.85478 24.80
30 -54.309 1.00 1.59282 68.63
31 46.430 2.29
32 -85.808 1.00 1.77250 49.60
33 50.295 3.00
34 50.867 3.70 1.67300 38.15
35 -183.323 31.56
36 39.283 6.00 1.73800 32.26
37 -63.358 1.50 1.80810 22.76
38 77.120 可変
像面 ∞

非球面データ
第20面
k=0.000
A4=-4.31228e-06,A6=-3.97179e-09,A8=-5.30871e-12
第21面
k=0.000
A4=1.69811e-06,A6=-4.09330e-09,A8=7.45483e-13

ズームデータ1
広角端 中間 望遠端
f 153.00 240.01 392.01
FNO. 4.58 4.58 4.58
2ω 8.13 5.17 3.17
BF(in air) 28.75 28.75 28.75
LTL(in air) 318.60 318.60 318.60
d5 31.06 64.90 97.98
d10 71.94 36.96 1.50
d21 11.11 11.31 5.50
d24 13.35 14.30 22.49
d38 28.75 28.75 28.75

ズームデータ2
広角端 中間 望遠端
OB 980.0 980.0 980.0
d5 31.06 64.90 97.98
d10 71.94 36.96 1.50
d21 14.56 19.38 25.01
d24 9.91 6.24 2.98
d38 28.75 28.75 28.75

各群焦点距離
f1=235.13 f2=-76.45 f3=57.75 f4=-50.04
f5=208.43
【0400】
数値実施例10
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 194.227 8.85 1.48749 70.23
2 -790.562 0.40
3 143.773 3.00 1.72047 34.71
4 87.588 11.84 1.43875 94.66
5 603.838 可変
6 595.030 2.50 1.48749 70.23
7 44.876 7.50 1.84666 23.78
8 59.624 6.41
9 -116.653 1.80 1.72916 54.68
10 365.411 可変
11 52.695 7.43 1.74400 44.78
12 859.060 0.75
13 32.120 9.26 1.49700 81.54
14 -338.501 2.00 1.73400 51.47
15 28.322 7.58
16 63.344 2.00 1.85478 24.80
17 33.798 10.00 1.49700 81.54
18 61.134 4.93
19(絞り) ∞ 4.00
20* 30.816 7.52 1.49700 81.54
21* -72.746 可変
22 -2050.395 1.00 1.72916 54.68
23 31.112 2.00 1.85478 24.80
24 35.983 可変
25 323.835 1.20 1.75520 27.51
26 60.394 0.36
27 80.909 4.20 1.51633 64.14
28 -48.975 3.00
29 426.502 2.80 1.85478 24.80
30 -54.309 1.00 1.59282 68.63
31 46.430 2.29
32 -85.808 1.00 1.77250 49.60
33 50.295 3.00
34 50.867 3.70 1.67300 38.15
35 -183.323 5.26
36 15.080 5.91 1.48749 70.23
37 -66.979 0.21
38 53.422 0.90 1.49700 81.54
39 21.184 3.25
40 -38.458 0.90 1.88100 40.14
41 19.625 6.00 1.65412 39.68
42 -11.985 0.90 1.88100 40.14
43 21.480 0.82
44 29.898 3.20 1.73800 32.26
45 -37.992 4.20
46 39.283 6.00 1.73800 32.26
47 -63.358 1.50 1.80810 22.76
48 77.120 可変
像面 ∞

非球面データ
第20面
k=0.000
A4=-4.31228e-06,A6=-3.97179e-09,A8=-5.30871e-12
第21面
k=0.000
A4=1.69811e-06,A6=-4.09330e-09,A8=7.45483e-13

ズームデータ1
広角端 中間 望遠端
f 191.06 299.72 489.52
FNO. 5.72 5.72 5.72
2ω 6.39 4.07 2.49
BF(in air) 28.75 28.75 28.75
LTL(in air) 318.60 318.60 318.60
d5 31.06 64.90 97.98
d10 71.94 36.96 1.50
d21 11.11 11.31 5.50
d24 13.35 14.30 22.49
d48 28.75 28.75 28.75

各群焦点距離
f1=235.13 f2=-76.45 f3=57.75 f4=-50.04
f5=-134.82
【0401】
数値実施例11
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 212.744 2.50 1.80610 33.27
2 105.176 13.30 1.43875 94.66
3 -430.512 0.30
4 98.328 11.00 1.49700 81.54
5 1296.115 可変
6 1294.917 5.20 1.90366 31.32
7 -61.847 1.50 1.69680 55.53
8 -329.996 2.84
9 -1144.889 1.50 1.69680 55.53
10 32.781 4.26 1.90366 31.32
11 79.252 4.21
12 299.599 1.50 1.83481 42.71
13 60.291 4.20
14 -40.073 1.50 1.80400 46.57
15 217.512 可変
16* 69.460 5.20 1.49700 81.54
17* -104.254 0.30
18 193.223 1.40 1.90366 31.32
19 60.966 5.45 1.49700 81.54
20 -82.319 可変
21 33.173 6.96 1.59282 68.63
22 188.697 2.00
23(絞り) ∞ 15.94
24 160.026 1.30 1.92286 20.88
25 733.373 1.00 1.49700 81.54
26 32.631 1.82
27 -132.411 1.00 1.62280 57.05
28 50.178 3.50
29 -71.835 1.80 1.62299 58.16
30 -29.423 0.43
31 36.322 2.39 1.62299 58.16
32 -101.148 0.94
33 -30.113 1.00 1.80610 33.27
34 80.083 48.80
35 85.101 7.26 1.58144 40.75
36 -29.212 1.50 1.88300 40.76
37 -44.842 可変
像面 ∞

非球面データ
第16面
k=0.000
A4=-4.43829e-07,A6=5.54012e-10,A8=7.07238e-13
第17面
k=0.000
A4=1.10979e-06,A6=3.60298e-10,A8=1.21521e-12

ズームデータ1
広角端 中間 望遠端
f 152.76 244.55 391.36
FNO. 4.58 4.58 4.58
2ω 8.06 5.03 3.14
BF(in air) 27.52 27.52 27.52
LTL(in air) 303.60 303.60 303.60
d5 47.19 71.14 84.39
d15 27.27 17.39 2.00
d20 37.82 23.74 25.88
d37 27.52 27.52 27.52

ズームデータ2
広角端 中間 望遠端
OB 1695.0 1695.0 1695.0
d5 47.19 71.14 84.39
d15 31.04 26.54 21.29
d20 34.04 14.60 6.59
d37 27.52 27.52 27.52

各群焦点距離
f1=167.38 f2=-30.44 f3=64.42 f4=110.78
【0402】
数値実施例12
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 212.744 2.50 1.80610 33.27
2 105.176 13.30 1.43875 94.66
3 -430.512 0.30
4 98.328 11.00 1.49700 81.54
5 1296.115 可変
6 1294.917 5.20 1.90366 31.32
7 -61.847 1.50 1.69680 55.53
8 -329.996 2.84
9 -1144.889 1.50 1.69680 55.53
10 32.781 4.26 1.90366 31.32
11 79.252 4.21
12 299.599 1.50 1.83481 42.71
13 60.291 4.20
14 -40.073 1.50 1.80400 46.57
15 217.512 可変
16* 69.460 5.20 1.49700 81.54
17* -104.254 0.30
18 193.223 1.40 1.90366 31.32
19 60.966 5.45 1.49700 81.54
20 -82.319 可変
21 33.173 6.96 1.59282 68.63
22 188.697 2.00
23(絞り) ∞ 15.94
24 160.026 1.30 1.92286 20.88
25 733.373 1.00 1.49700 81.54
26 32.631 1.82
27 -132.411 1.00 1.62280 57.05
28 50.178 3.50
29 -71.835 1.80 1.62299 58.16
30 -29.423 0.43
31 36.322 2.39 1.62299 58.16
32 -101.148 0.94
33 -30.113 1.00 1.80610 33.27
34 80.083 2.00
35 24.000 2.40 1.51633 64.14
36 162.337 4.46
37 35.068 2.10 1.59270 35.31
38 -3789.975 1.00 1.88300 40.76
39 23.510 19.04
40 -1907.791 1.00 1.92286 20.88
41 18.891 5.00 1.75211 25.05
42 -19.241 1.00 1.85150 40.78
43 53.104 0.30
44 35.759 7.00 1.59270 35.31
45 -23.768 1.00 1.58313 59.38
46 510.633 2.50
47 85.101 7.26 1.58144 40.75
48 -29.212 1.50 1.88300 40.76
49 -44.842 可変
像面 ∞

非球面データ
第16面
k=0.000
A4=-4.43829e-07,A6=5.54012e-10,A8=7.07238e-13
第17面
k=0.000
A4=1.10979e-06,A6=3.60298e-10,A8=1.21521e-12

ズームデータ1
広角端 中間 望遠端
f 213.88 342.39 547.93
FNO. 6.42 6.42 6.42
2ω 5.73 3.58 2.24
BF(in air) 27.52 27.52 27.52
LTL(in air) 303.60 303.60 303.60
d5 47.19 71.14 84.39
d15 27.27 17.39 2.00
d20 37.82 23.74 25.88
d49 27.52 27.52 27.52

各群焦点距離
f1=167.38 f2=-30.44 f3=64.42 f4=402.50
【0403】
数値実施例13
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 136.167 12.48 1.48749 70.23
2 4007.094 0.20
3 126.381 3.00 1.67300 38.15
4 70.832 17.39 1.43875 94.66
5 627.438 可変
6 -1128.152 3.17 1.84666 23.78
7 -89.953 1.60 1.48749 70.23
8 49.320 2.85 1.80610 33.27
9 61.759 4.93
10 -82.912 1.50 1.83481 42.71
11 155.228 可変
12(絞り) ∞ 1.80
13* 59.929 5.95 1.49700 81.54
14* -150.255 1.98
15 -683.173 1.50 1.84666 23.78
16 83.039 9.43 1.59282 68.63
17 -106.121 0.20
18 66.462 7.65 1.49700 81.54
19 -53.205 可変
20* 982.456 1.50 1.74320 49.29
21 22.498 2.90 1.80518 25.42
22 33.932 可変
23 132.876 1.40 1.69680 55.53
24 45.457 可変
25 353.096 3.02 1.43875 94.66
26 -47.475 0.97
27 119.943 2.45 1.85478 24.80
28 -95.645 0.90 1.59282 68.63
29 49.369 1.86
30 -178.717 0.90 1.77250 49.60
31 54.524 2.69
32 43.898 3.18 1.69680 55.53
33 -835.837 39.38
34 33.810 4.69 1.67300 38.15
35 919.956 1.30 1.92286 20.88
36 48.339 可変
像面 ∞

非球面データ
第13面
k=0.000
A4=-2.29861e-06,A6=-3.96906e-09,A8=1.22868e-11,
A10=-4.18684e-14
第14面
k=0.000
A4=3.84772e-06,A6=-2.42464e-09,A8=1.17099e-11,
A10=-3.81267e-14
第20面
k=-1.010
A4=-1.65301e-09,A6=4.65449e-10

ズームデータ1
広角端 中間 望遠端
f 136.88 220.20 353.30
FNO. 4.08 4.08 4.08
2ω 9.08 5.64 3.51
BF(in air) 30.03 30.03 30.03
LTL(in air) 299.52 299.53 299.52
d5 46.28 73.12 98.52
d11 55.11 28.27 2.87
d19 6.77 7.51 3.61
d22 14.38 11.58 14.85
d24 4.18 6.24 6.86
d36 30.03 30.03 30.03

ズームデータ2
広角端 中間 望遠端
OB 999.1 999.1 999.1
d5 46.28 73.12 98.52
d11 55.11 28.27 2.87
d19 8.70 12.40 16.47
d22 13.19 9.09 5.62
d24 3.44 3.84 3.24
d36 30.03 30.03 30.03

各群焦点距離
f1=206.25 f2=-53.75 f3=37.76 f4=-49.82
f5=-99.82 f6=105.85
【0404】
数値実施例14
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 136.167 12.48 1.48749 70.23
2 4007.094 0.20
3 126.381 3.00 1.67300 38.15
4 70.832 17.39 1.43875 94.66
5 627.438 可変
6 -1128.152 3.17 1.84666 23.78
7 -89.953 1.60 1.48749 70.23
8 49.320 2.85 1.80610 33.27
9 61.759 4.93
10 -82.912 1.50 1.83481 42.71
11 155.228 可変
12(絞り) ∞ 1.80
13* 59.929 5.95 1.49700 81.54
14* -150.255 1.98
15 -683.173 1.50 1.84666 23.78
16 83.039 9.43 1.59282 68.63
17 -106.121 0.20
18 66.462 7.65 1.49700 81.54
19 -53.205 可変
20* 982.456 1.50 1.74320 49.29
21 22.498 2.90 1.80518 25.42
22 33.932 可変
23 132.876 1.40 1.69680 55.53
24 45.457 可変
25 353.096 3.02 1.43875 94.66
26 -47.475 0.97
27 119.943 2.45 1.85478 24.80
28 -95.645 0.90 1.59282 68.63
29 49.369 1.86
30 -178.717 0.90 1.77250 49.60
31 54.524 2.69
32 43.898 3.18 1.69680 55.53
33 -835.837 1.65
34 21.620 5.24 1.54072 47.23
35 145.686 0.30
36 30.470 4.64 1.60342 38.03
37 -628.503 1.15 1.90366 31.32
38 19.203 9.85
39 141.283 0.95 1.88300 40.76
40 11.229 6.40 1.72047 34.71
41 -17.932 0.95 1.88300 40.76
42 29.070 0.54
43 23.622 6.01 1.61340 44.27
44 475.765 1.70
45 33.810 4.69 1.67300 38.15
46 919.956 1.30 1.92286 20.88
47 48.339 可変
像面 ∞

非球面データ
第13面
k=0.000
A4=-2.29861e-06,A6=-3.96906e-09,A8=1.22868e-11,
A10=-4.18684e-14
第14面
k=0.000
A4=3.84772e-06,A6=-2.42464e-09,A8=1.17099e-11,
A10=-3.81267e-14
第20面
k=-1.010
A4=-1.65301e-09,A6=4.65449e-10

ズームデータ1
広角端 中間 望遠端
f 192.94 310.41 498.00
FNO. 5.74 5.75 5.74
2ω 6.35 3.94 2.46
BF(in air) 30.03 30.03 30.03
LTL(in air) 299.52 299.53 299.52
d5 46.28 73.12 98.52
d11 55.11 28.27 2.87
d19 6.77 7.51 3.61
d22 14.38 11.58 14.85
d24 4.18 6.24 6.86
d47 30.03 30.03 30.03

各群焦点距離
f1=206.25 f2=-53.75 f3=37.76 f4=-49.82
f5=-99.82 f6=584.42
【0405】
数値実施例15
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 201.620 8.85 1.48749 70.23
2 -773.957 0.40
3 149.928 3.00 1.72047 34.71
4 89.527 11.59 1.43875 94.66
5 678.553 可変
6 369.960 2.20 1.48749 70.23
7 42.213 6.91 1.84666 23.78
8 56.569 12.45
9 -111.110 1.80 1.72916 54.68
10 416.091 可変
11 46.022 7.08 1.74400 44.78
12 241.991 1.33
13 32.132 9.27 1.49700 81.54
14 -272.923 2.01 1.73400 51.47
15 27.349 3.94
16 50.953 2.00 1.85478 24.80
17 30.906 4.97 1.49700 81.54
18 53.513 3.91
19(絞り) ∞ 4.00
20* 30.646 10.00 1.49700 81.54
21* -74.277 可変
22 958.752 1.00 1.72916 54.68
23 32.782 2.00 1.85478 24.80
24 35.714 可変
25 -1485.787 1.22 1.75520 27.51
26 51.583 2.84
27 55.240 4.50 1.51633 64.14
28 -57.664 3.00
29 -367.327 2.80 1.85478 24.80
30 -55.187 1.00 1.59282 68.63
31 37.006 2.21
32 -106.091 1.00 1.77250 49.60
33 87.825 3.00
34 60.683 3.70 1.67300 38.15
35 -98.565 27.00
36 37.187 6.00 1.73800 32.26
37 -194.340 1.50 1.80810 22.76
38 76.125 可変
像面 ∞

非球面データ
第20面
k=0.000
A4=-4.35494e-06,A6=-3.52224e-09,A8=2.85782e-12
第21面
k=0.000
A4=1.94045e-06,A6=-2.72541e-09,A8=5.17297e-12

ズームデータ1
広角端 中間 望遠端
f 141.99 239.97 392.01
FNO. 4.58 4.58 4.58
2ω 8.77 5.18 3.17
BF(in air) 26.75 26.75 26.75
LTL(in air) 271.60 315.60 321.60
d5 13.79 71.91 100.76
d10 48.78 33.26 1.50
d21 16.83 11.95 5.49
d24 6.98 13.24 28.62
d38 26.75 26.75 26.75

ズームデータ2
広角端 中間 望遠端
OB 1027.0 1027.0 1027.0
d5 13.79 71.91 100.76
d10 48.78 33.26 1.50
d21 20.83 21.14 24.99
d24 2.98 4.06 9.13
d38 26.75 26.75 26.75

各群焦点距離
f1=243.25 f2=-76.53 f3=54.72 f4=-52.04
f5=150.02
【0406】
数値実施例16
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 201.620 8.85 1.48749 70.23
2 -773.957 0.40
3 149.928 3.00 1.72047 34.71
4 89.527 11.59 1.43875 94.66
5 678.553 可変
6 369.960 2.20 1.48749 70.23
7 42.213 6.91 1.84666 23.78
8 56.569 12.45
9 -111.110 1.80 1.72916 54.68
10 416.091 可変
11 46.022 7.08 1.74400 44.78
12 241.991 1.33
13 32.132 9.27 1.49700 81.54
14 -272.923 2.01 1.73400 51.47
15 27.349 3.94
16 50.953 2.00 1.85478 24.80
17 30.906 4.97 1.49700 81.54
18 53.513 3.91
19(絞り) ∞ 4.00
20* 30.646 10.00 1.49700 81.54
21* -74.277 可変
22 958.752 1.00 1.72916 54.68
23 32.782 2.00 1.85478 24.80
24 35.714 可変
25 -1485.787 1.22 1.75520 27.51
26 51.583 2.84
27 55.240 4.50 1.51633 64.14
28 -57.664 3.00
29 -367.327 2.80 1.85478 24.80
30 -55.187 1.00 1.59282 68.63
31 37.006 2.21
32 -106.091 1.00 1.77250 49.60
33 87.825 3.00
34 60.683 3.70 1.67300 38.15
35 -98.565 1.01
36 14.358 5.52 1.48749 70.23
37 -85.924 0.48
38 54.751 1.00 1.49700 81.54
39 21.673 3.23
40 -41.768 0.90 1.88100 40.14
41 14.240 6.15 1.67300 38.15
42 -11.684 0.90 1.88100 40.14
43 19.483 1.21
44 27.240 3.44 1.72047 34.71
45 -39.227 3.17
46 37.187 6.00 1.73800 32.26
47 -194.340 1.50 1.80810 22.76
48 76.125 可変
像面 ∞

非球面データ
第20面
k=0.000
A4=-4.35494e-06,A6=-3.52224e-09,A8=2.85782e-12
第21面
k=0.000
A4=1.94045e-06,A6=-2.72541e-09,A8=5.17297e-12

ズームデータ1
広角端 中間 望遠端
f 179.40 303.19 495.28
FNO. 5.79 5.79 5.79
2ω 6.80 4.02 2.46
BF(in air) 26.75 26.75 26.75
LTL(in air) 271.60 315.60 321.60
d5 13.79 71.91 100.76
d10 48.78 33.26 1.50
d21 16.83 11.95 5.49
d24 6.98 13.24 28.62
d48 26.75 26.75 26.75

各群焦点距離
f1=243.25 f2=-76.53 f3=54.72 f4=-52.04
f5=-122.57
【0407】
数値実施例17
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 145.227 11.73 1.48749 70.23
2 2973.253 0.20
3 138.335 3.00 1.67300 38.26
4 75.845 16.95 1.43875 94.66
5 985.334 可変
6 -436.095 3.94 1.85478 24.80
7 -74.917 1.60 1.48749 70.23
8 49.184 2.84 1.80000 29.84
9 62.645 5.78
10 -71.980 1.50 1.83481 42.71
11 194.121 可変
12(絞り) ∞ 1.80
13* 70.532 5.97 1.49700 81.54
14* -111.780 3.27
15 -638.347 1.50 1.84666 23.78
16 129.890 6.64 1.43875 94.66
17 -65.692 0.20
18 82.485 16.58 1.43875 94.66
19 -45.906 可変
20 183.146 1.10 1.77250 49.60
21 25.017 2.50 1.85478 24.80
22 36.540 可変
23 71.798 1.00 1.58144 40.75
24 26.976 可変
25 30.066 3.13 1.43875 94.66
26 327.127 1.89
27 205.926 2.45 1.85478 24.80
28 -49.304 0.90 1.59282 68.63
29 37.671 2.29
30 -77.012 0.90 1.77250 49.60
31 47.424 3.19
32 45.955 5.40 1.58313 59.38
33 -91.431 23.51
34 37.861 8.37 1.65412 39.68
35 -88.792 1.30 1.92286 20.88
36 138.592 可変
像面 ∞

非球面データ
第13面
k=0.000
A4=-2.62615e-06,A6=5.45187e-09,A8=-1.06603e-11,
A10=2.59025e-14
第14面
k=0.000
A4=2.98721e-06,A6=6.43178e-09,A8=-1.12044e-11,
A10=2.95382e-14

ズームデータ1
広角端 中間 望遠端
f 152.25 244.93 393.11
FNO. 4.58 4.58 4.58
2ω 8.21 5.10 3.17
BF(in air) 35.09 35.09 35.09
LTL(in air) 318.40 318.41 318.43
d5 58.72 84.90 108.78
d11 52.89 26.77 2.63
d19 5.24 6.80 2.93
d22 22.95 20.29 24.71
d24 2.08 3.12 2.87
d36 35.09 35.09 35.09

各群焦点距離
f1=218.89 f2=-51.80 f3=40.89 f4=-64.11
f5=-74.93 f6=98.61
【0408】
数値実施例18
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 145.227 11.73 1.48749 70.23
2 2973.253 0.20
3 138.335 3.00 1.67300 38.26
4 75.845 16.95 1.43875 94.66
5 985.334 可変
6 -436.095 3.94 1.85478 24.80
7 -74.917 1.60 1.48749 70.23
8 49.184 2.84 1.80000 29.84
9 62.645 5.78
10 -71.980 1.50 1.83481 42.71
11 194.121 可変
12(絞り) ∞ 1.80
13* 70.532 5.97 1.49700 81.54
14* -111.780 3.27
15 -638.347 1.50 1.84666 23.78
16 129.890 6.64 1.43875 94.66
17 -65.692 0.20
18 82.485 16.58 1.43875 94.66
19 -45.906 可変
20 183.146 1.10 1.77250 49.60
21 25.017 2.50 1.85478 24.80
22 36.540 可変
23 71.798 1.00 1.58144 40.75
24 26.976 可変
25 30.066 3.13 1.43875 94.66
26 327.127 1.89
27 205.926 2.45 1.85478 24.80
28 -49.304 0.90 1.59282 68.63
29 37.671 2.29
30 -77.012 0.90 1.77250 49.60
31 47.424 3.19
32 45.955 5.40 1.58313 59.38
33 -91.431 1.95
34 24.803 1.10 1.80810 22.76
35 20.700 4.18 1.51742 52.43
36 131.562 0.30
37 26.918 2.23 1.59270 35.31
38 45.737 1.00 1.91082 35.25
39 22.854 2.47
40 60.942 0.95 1.88300 40.76
41 15.909 6.40 1.72047 34.71
42 -23.982 0.95 1.80610 40.92
43 41.874 1.97
44 37.861 8.37 1.65412 39.68
45 -88.792 1.30 1.92286 20.88
46 138.592 可変
像面 ∞

非球面データ
第13面
k=0.000
A4=-2.62615e-06,A6=5.45187e-09,A8=-1.06603e-11,
A10=2.59025e-14
第14面
k=0.000
A4=2.98721e-06,A6=6.43178e-09,A8=-1.12044e-11,
A10=2.95382e-14

ズームデータ1
広角端 中間 望遠端
f 189.93 305.55 490.39
FNO. 5.71 5.71 5.71
2ω 6.45 4.01 2.50
BF(in air) 35.09 35.09 35.09
LTL(in air) 318.40 318.41 318.43
d5 58.72 84.90 108.78
d11 52.89 26.77 2.63
d19 5.24 6.80 2.93
d22 22.95 20.29 24.71
d24 2.08 3.12 2.87
d46 35.09 35.09 35.09

各群焦点距離
f1=218.89 f2=-51.80 f3=40.89 f4=-64.11
f5=-74.93 f6=323.41
【0409】
次に、各実施例における条件式の値を以下に掲げる。-(ハイフン)は該当する構成がないことを示す。条件式(6')の値は、条件式(6)の値と同じである。条件式(7')についても同様である。

実施例1 実施例2 実施例3 実施例4
(1)LconT/LT - 0.20 - 0.25
(2)LconT/FbT - 2.17 - 2.64
(3)FbT/RtconR - -0.32 - -0.82
(4)FbT/RtconF - 1.78 - 1.26
(5)|fconLCObj
/fconLCM2| - 2.44 - 2.49
(6)|fconLCOB
/fconLCB| - 1.365 - 0.687
(7)(fT/FnoT)/LTC - 3.912 - 2.385
(8)|ΔFbT|/FnoT - 0.00 - 0.00
(9)LR12/LT - 0.09 - 0.13
(10)ftconT/fT - 1.25 - 1.25
(11)νdconLc1 - 70.23 - 47.23
(12)LTLL/LTLS - 1.00 - 1.00
(13)KMBT 6.93 - 9.23 -

実施例5 実施例6 実施例7 実施例8
(1)LconT/LT - 0.21 - 0.19
(2)LconT/FbT - 2.47 - 2.06
(3)FbT/RtconR - 0.10 - 0.14
(4)FbT/RtconF - 1.58 - 1.76
(5)|fconLCObj
/fconLCM2| - 2.07 - 2.61
(6)|fconLCOB
/fconLCB| - 0.758 - 1.494
(7)(fT/FnoT)/LTC - 3.077 - 4.321
(8)|ΔFbT|/FnoT - 0.00 - 0.01
(9)LR12/LT - 0.11 - 0.08
(10)ftconT/fT - 1.25 - 1.25
(11)νdconLc1 - 52.43 - 70.23
(12)LTLL/LTLS - 1.00 - 1.00
(13)KMBT 5.58 - 6.57 -

実施例9 実施例10 実施例11 実施例12
(1)LconT/LT - 0.20 - 0.27
(2)LconT/FbT - 2.18 - 3.02
(3)FbT/RtconR - -0.76 - 0.05
(4)FbT/RtconF - 1.91 - 1.15
(5)|fconLCObj
/fconLCM2| - 2.69 - 1.71
(6)|fconLCOB
/fconLCB| - 1.193 - 0.81
(7)(fT/FnoT)/LTC - 3.875 - 1.927
(8)|ΔFbT|/FnoT - 0.00 - 0.00
(9)LR12/LT - 0.10 - 0.16
(10)ftconT/fT - 1.25 - 1.40
(11)νdconLc1 - 70.23 - 64.14
(12)LTLL/LTLS - 1.00 - 1.00
(13)KMBT 7.05 - - -

実施例13 実施例14 実施例15 実施例16
(1)LconT/LT - 0.25 - 0.19
(2)LconT/FbT - 2.46 - 2.25
(3)FbT/RtconR - 0.06 - -0.68
(4)FbT/RtconF - 1.39 - 1.86
(5)|fconLCObj
/fconLCM2| - 2.27 - 2.80
(6)|fconLCOB
/fconLCB| - 1.057 - 1.234
(7)(fT/FnoT)/LTC - 2.403 - 3.75
(8)|ΔFbT|/FnoT - 0.00 - 0.00
(9)LR12/LT - 0.13 - 0.08
(10)ftconT/fT - 1.41 - 1.26
(11)νdconLc1 - 47.23 - 70.23
(12)LTLL/LTLS - 1.00 - 1.18
(13)KMBT 7.96 - 6.97 -

実施例17 実施例18
(1)LconT/LT - 0.21
(2)LconT/FbT - 1.89
(3)FbT/RtconR - 0.84
(4)FbT/RtconF - 1.42
(5)|fconLCObj
/fconLCM2| - 1.18
(6)|fconLCOB
/fconLCB| - 1.182
(7)(fT/FnoT)/LTC - 4.384
(8)|ΔFbT|/FnoT - 0.00
(9)LR12/LT - 0.07
(10)ftconT/fT - 1.25
(11)νdconLc1 - 52.43
(12)LTLL/LTLS - 1.00
(13)KMBT 6.87 -
【0410】
図37は、電子撮像装置としての一眼ミラーレスカメラの断面図である。図37において、一眼ミラーレスカメラ1の鏡筒内には撮影光学系2が配置される。マウント部3は、撮影光学系2を一眼ミラーレスカメラ1のボディに着脱可能とする。マウント部3としては、スクリュータイプのマウントやバヨネットタイプのマウント等が用いられる。この例では、バヨネットタイプのマウントを用いている。また、一眼ミラーレスカメラ1のボディには、撮像素子面4、バックモニタ5が配置されている。なお、撮像素子としては、小型のCCD又はCMOS等が用いられている。
【0411】
そして、一眼ミラーレスカメラ1の撮影光学系2として、例えば上記実施例に示した撮像光学系が用いられる。
【0412】
図38図39は、撮像装置の構成の概念図を示す。図38は撮像装置としてのデジタルカメラ40の前方斜視図、図39は同後方斜視図である。このデジタルカメラ40の撮影光学系41に、本実施例の撮像光学系が用いられている。
【0413】
この実施形態のデジタルカメラ40は、撮影用光路42上に位置する撮影光学系41、シャッターボタン45、液晶表示モニター47等を含み、デジタルカメラ40の上部に配置されたシャッターボタン45を押圧すると、それに連動して撮影光学系41、例えば実施例1の撮像光学系を通して撮影が行われる。撮影光学系41によって形成された物体像が、結像面近傍に設けられた撮像素子(光電変換面)上に形成される。この撮像素子で受光された物体像は、処理手段によって電子画像としてカメラ背面に設けられた液晶表示モニター47に表示される。また、撮影された電子画像は記憶手段に記録することができる。
【0414】
図40は、デジタルカメラ40の主要部の内部回路を示すブロック図である。なお、以下の説明では、前述した処理手段は、例えばCDS/ADC部24、一時記憶メモリ17、画像処理部18等で構成され、記憶手段は、記憶媒体部19等で構成される。
【0415】
図40に示すように、デジタルカメラ40は、操作部12と、この操作部12に接続された制御部13と、この制御部13の制御信号出力ポートにバス14及び15を介して接続された撮像駆動回路16並びに一時記憶メモリ17、画像処理部18、記憶媒体部19、表示部20、及び設定情報記憶メモリ部21を備えている。
【0416】
上記の一時記憶メモリ17、画像処理部18、記憶媒体部19、表示部20、及び設定
情報記憶メモリ部21は、バス22を介して相互にデータの入力、出力が可能とされている。また、撮像駆動回路16には、CCD49とCDS/ADC部24が接続されている。
【0417】
操作部12は、各種の入力ボタンやスイッチを備え、これらを介して外部(カメラ使用者)から入力されるイベント情報を制御部13に通知する。制御部13は、例えばCPUなどからなる中央演算処理装置であって、不図示のプログラムメモリを内蔵し、プログラ
ムメモリに格納されているプログラムにしたがって、デジタルカメラ40全体を制御する。
【0418】
CCD49は、撮像駆動回路16により駆動制御され、撮影光学系41を介して形成された物体像の画素ごとの光量を電気信号に変換し、CDS/ADC部24に出力する撮像素子である。
【0419】
CDS/ADC部24は、CCD49から入力する電気信号を増幅し、かつ、アナログ/デジタル変換を行って、この増幅とデジタル変換を行っただけの映像生データ(ベイヤーデータ、以下RAWデータという。)を一時記憶メモリ17に出力する回路である。
【0420】
一時記憶メモリ17は、例えばSDRAM等からなるバッファであり、CDS/ADC部24から出力されるRAWデータを一時的に記憶するメモリ装置である。画像処理部18は、一時記憶メモリ17に記憶されたRAWデータ又は記憶媒体部19に記憶されているRAWデータを読み出して、制御部13にて指定された画質パラメータに基づいて歪曲収差補正を含む各種画像処理を電気的に行う回路である。
【0421】
記憶媒体部19は、例えばフラッシュメモリ等からなるカード型又はスティック型の記録媒体を着脱自在に装着して、これらのフラッシュメモリに、一時記憶メモリ17から転送されるRAWデータや画像処理部18で画像処理された画像データを記録して保持する。
【0422】
表示部20は、液晶表示モニター47などにて構成され、撮影したRAWデータ、画像データや操作メニューなどを表示する。設定情報記憶メモリ部21には、予め各種の画質パラメータが格納されているROM部と、操作部12の入力操作によってROM部から読み出された画質パラメータを記憶するRAM部が備えられている。
【0423】
なお、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変形例をとることができる。また、上記各実施例により示された形状枚数には必ずしも限定されない。また、各レンズ群内又は各レンズ群外に、上記各実施例に図示されていないレンズであって実質的に屈折力を有さないレンズを配置してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0424】
以上のように、本発明は、安定性と機動性に優れると共に、収差が良好に補正された撮像光学系及びそれを備えた撮像装置に適している。
【符号の説明】
【0425】
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
G4 第4レンズ群
G5 第5レンズ群
G6 第6レンズ群
G7 第7レンズ群
S 開口絞り
I 像面
1 一眼ミラーレスカメラ
2 撮影光学系
3 鏡筒のマウント部
4 撮像素子面
5 バックモニタ
12 操作部
13 制御部
14、15 バス
16 撮像駆動回路
17 一時記憶メモリ
18 画像処理部
19 記憶媒体部
20 表示部
21 設定情報記憶メモリ部
22 バス
24 CDS/ADC部
40 デジタルカメラ
41 撮影光学系
42 撮影用光路
45 シャッターボタン
47 液晶表示モニター
49 CCD
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40