(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022098412
(43)【公開日】2022-07-01
(54)【発明の名称】モーター装置
(51)【国際特許分類】
H02K 3/18 20060101AFI20220624BHJP
H02K 21/22 20060101ALI20220624BHJP
【FI】
H02K3/18 Z
H02K21/22 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021124592
(22)【出願日】2021-07-29
(31)【優先権主張番号】10-2020-0179538
(32)【優先日】2020-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】591251636
【氏名又は名称】現代自動車株式会社
【氏名又は名称原語表記】HYUNDAI MOTOR COMPANY
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(71)【出願人】
【識別番号】500518050
【氏名又は名称】起亞株式会社
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100124372
【弁理士】
【氏名又は名称】山ノ井 傑
(72)【発明者】
【氏名】ホン、ヒョンソク
(72)【発明者】
【氏名】ジュン、サンヒョン
(72)【発明者】
【氏名】イ、ヒクワン
【テーマコード(参考)】
5H603
5H621
【Fターム(参考)】
5H603AA09
5H603BB01
5H603BB07
5H603BB09
5H603BB13
5H603CA01
5H603CA05
5H603CB02
5H603CB03
5H603CC11
5H603CC17
5H621BB10
5H621GA04
(57)【要約】
【課題】単一のコイル巻線によって同軸上のシャフトが互いに反対方向に回転動作することにより、構造が単純化し、センサー及びコントローラーの設置個数が減少するモーター装置を提供する。
【解決手段】固定子と回転子をそれぞれ含む上部モーター組立体と下部モーター組立体が上下方向に互いに反転するように配置され、上部モーター組立体と下部モーター組立体の各固定子は単一のコイルを共有し、コイルは、上部モーター組立体と下部モーター組立体が分割される地点でツイストされるように形成され、上部モーター組立体のコイル部分と下部モーター組立体のコイル部分で流れる電流の方向が互いに反対方向になり、上部モーター組立体と下部モーター組立体の各回転子が互いに反対方向に回転する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定子と回転子をそれぞれ含む上部モーター組立体と下部モーター組立体が上下方向に互いに反転するように配置され、
上部モーター組立体と下部モーター組立体の各固定子は単一のコイルを共有し、
コイルは、上部モーター組立体と下部モーター組立体が分割される地点でツイストされるように形成され、上部モーター組立体のコイル部分と下部モーター組立体のコイル部分で流れる電流の方向が互いに反対方向になり、上部モーター組立体と下部モーター組立体の各回転子が互いに反対方向に回転することを特徴とする、モーター装置。
【請求項2】
上部モーター組立体は、コイルが巻き取られる上部固定子、上部固定子の外側に備えられた上部回転子、及び上部固定子及び上部回転子を取り囲み、上部シャフトが結合された上部ハウジングを含み、
下部モーター組立体は、コイルが巻き取られる下部固定子、下部固定子の外側に備えられた下部回転子、及び下部固定子及び下部回転子を取り囲み、下部シャフトが結合された下部ハウジングを含むことを特徴とする、請求項1に記載のモーター装置。
【請求項3】
上部固定子と下部固定子にはそれぞれ円周方向に並んでスロットが形成され、コイルが上部固定子のスロットと下部固定子のスロットにツイストされながら巻き取られることを特徴とする、請求項2に記載のモーター装置。
【請求項4】
上部ハウジングと下部ハウジングはベアリング部を介して相対回転可能に連結されることを特徴とする、請求項2に記載のモーター装置。
【請求項5】
コイルは、交差しながら延びる複数の第1傾斜部と各第1傾斜部の上側端を連結する第1連結部とが上側部を成し、第1傾斜部の下側端にそれぞれ連結され、交差しながら延びる複数の第2傾斜部と各第2傾斜部の下側端を連結する第2連結部とが下側部を成すことを特徴とする、請求項1に記載のモーター装置。
【請求項6】
コイルは、互いに連結される第1傾斜部と第2傾斜部が互いに反対方向に延びることを特徴とする、請求項5に記載のモーター装置。
【請求項7】
コイルは、それぞれの第1傾斜部と第2傾斜部が互いに接触しないように離隔して延びることを特徴とする、請求項5に記載のモーター装置。
【請求項8】
上部モーター組立体と下部モーター組立体の各固定子にはスロットが形成され、
各スロットは上部モーター組立体と下部モーター組立体が分割される地点に向かって幅が次第に小さく形成されることを特徴とする、請求項1に記載のモーター装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は単一のコイル巻線を用いて相異なる方向にモーターが同時に回転するモーター装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在の科学技術産業でモーターは非常に普遍的に応用される動力源要素である。また、最近には、エアモビリティーにも電気エネルギーを用いたモーター駆動によって飛行する技術が適用されている。
【0003】
特に、エアモビリティー又はドローンのように垂直離着陸動作が具現される機体の場合、効果的な推進力発生のために、上下側で同軸反転するプロペラの運用が要求される。
【0004】
このために、従来は、プロペラ、モーター、コントローラーを上下側にそれぞれ備えなければならなかった。しかし、従来は、同軸反転プロペラの構成のための部品が増大するのに従って重さが増大してエアモビリティーに不利な要素として作用する問題があった。
【0005】
前記背景技術として説明した事項は、もっぱら本発明の背景に対する理解増進のためのものであり、当該技術分野で通常の知識を有する者に既に知られた従来技術に相当することを認めるものと受け取るべきものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】韓国特許公開第10-2020-0131767A号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明はこのような問題点を解決するために提案されたもので、単一のコイル巻線を用いて同軸上の回転シャフトが互いに反対方向に回転動作することにより、構造が単純化し、センサー及びコントローラーの設置個数が減少するモーター装置を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の目的を達成するための本発明によるモーター装置は、固定子と回転子をそれぞれ含む上部モーター組立体と下部モーター組立体が上下方向に互いに反転するように配置され、上部モーター組立体と下部モーター組立体の各固定子は単一のコイルを共有し、コイルは、上部モーター組立体と下部モーター組立体が分割される地点でツイストされるように形成され、上部モーター組立体のコイル部分と下部モーター組立体のコイル部分で流れる電流の方向が互いに反対方向になり、上部モーター組立体と下部モーター組立体の各回転子が互いに反対方向に回転する。
【0009】
上部モーター組立体は、コイルが巻き取られる上部固定子、上部固定子の外側に備えられた上部回転子、及び上部固定子及び上部回転子を取り囲み、上部シャフトが結合された上部ハウジングを含むことができ、下部モーター組立体は、コイルが巻き取られる下部固定子、下部固定子の外側に備えられた下部回転子、及び下部固定子及び下部回転子を取り囲み、下部シャフトが結合された下部ハウジングを含むことができる。
【0010】
上部固定子と下部固定子にはそれぞれ円周方向に並んでスロットが形成されることができ、コイルが上部固定子のスロットと下部固定子のスロットにツイストされながら巻き取られることができる。
【0011】
上部ハウジングと下部ハウジングはベアリング部を介して相対回転可能に連結されることができる。
【0012】
コイルは、交差しながら延びる複数の第1傾斜部と各第1傾斜部の上側端を連結する第1連結部とが上側部を成すことができ、第1傾斜部の下側端にそれぞれ連結され、交差しながら延びる複数の第2傾斜部と各第2傾斜部の下側端を連結する第2連結部とが下側部を成すことができる。
【0013】
コイルは、互いに連結される第1傾斜部と第2傾斜部が互いに反対方向に延びることができる。
【0014】
コイルは、それぞれの第1傾斜部と第2傾斜部が互いに接触しないように離隔して延びることができる。
【0015】
上部モーター組立体と下部モーター組立体の各固定子にはスロットが形成されることができ、各スロットは上部モーター組立体と下部モーター組立体が分割される地点に向かって幅が次第に小さく形成されることができる。
【発明の効果】
【0016】
上述したような構造を有するモーター装置は、単一のコイル巻線を用いて同軸上のシャフトが互いに反対方向に回転動作することにより、構造が単純化し、センサー及びコントローラーの設置個数が減少する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図2】
図1に示すモーター装置の分解斜視図である。
【
図3】本発明によるコイルを説明するための図である。
【
図4】本発明によるコイルを説明するための図である。
【
図5】本発明のモーター装置の作動を説明するための図である。
【
図6】本発明のモーター装置の作動を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下では添付図面を参照して本発明の好適な実施例によるモーター装置について説明する。
【0019】
図1は本発明によるモーター装置を示す図、
図2は
図1に示すモーター装置の分解斜視図、
図3及び
図4は本発明によるコイルを説明するための図、
図5及び
図6は本発明のモーター装置の作動を説明するための図である。
【0020】
図1及び
図2に示すように、本発明によるモーター装置は、固定子と回転子をそれぞれ含む上部モーター組立体100と下部モーター組立体200が上下側で互いに反転するように配置され、上部モーター組立体100と下部モーター組立体200の各固定子は単一のコイル300を共有する。
【0021】
このように、本発明はそれぞれ固定子と回転子を含む上部モーター組立体100と下部モーター組立体200に分割構成され、上部モーター組立体100と下部モーター組立体200が独立的に動作する。ここで、上部モーター組立体100と下部モーター組立体200は互いに反転するように配置され、上部モーター組立体100の回転子と下部モーター組立体200の回転子が互いに異なる方向に回転動作する。
【0022】
特に、上部モーター組立体100と下部モーター組立体200の各固定子は単一のコイル300を共有する。すなわち、単一のコイル300が上部モーター組立体100と下部モーター組立体200の両方に巻き取られることにより、上部モーター組立体100と下部モーター組立体200は単一のコイル300での電流の流れによって同時に動作することができる。
【0023】
コイル300は上部モーター組立体100と下部モーター組立体200が分割される地点でツイストされ、上部モーター組立体100のコイル部分と下部モーター組立体200のコイル部分で流れる電流が互いに反対方向になって上部モーター組立体100と下部モーター組立体200の各回転子が互いに反対方向に回転するようになる。
【0024】
このように、コイル300は上部モーター組立体100と下部モーター組立体200の各固定子の両方に巻き付けられ、上部モーター組立体100と下部モーター組立体200が分割される地点でツイストされて‘8’字形に形成される。これにより、コイル300は上部モーター組立体100のコイル部分と下部モーター組立体200のコイル部分で流れる電流が互いに反対方向になる。これにより、上部モーター組立体100と下部モーター組立体200は単一のコイル300が連結されることによって同時に動作し、コイル300に流れる電流の方向が反対になって各回転子が互いに反対方向に回転動作する。
【0025】
このように、本発明は、上部モーター組立体100と下部モーター組立体200がそれぞれ構成され、単一のコイル300が連結され、コイル300がツイストされるように巻き取られ、上部モーター組立体100のコイル部分と下部モーター組立体200のコイル部分で流れる電流の方向が互いに反対になる。これにより、上部モーター組立体100の回転子と下部モーター組立体200の回転子は互いに反対方向に同時に回転する。このように、本発明は、モーターが両方向に回転することにより、エアモビリティー又はドローンのように垂直離着陸動作が具現される場合に効率的に推進力を発生させることができる。
【0026】
上述した本発明について具体的に説明すれば、
図2に示すように、上部モーター組立体100は、コイル300が巻き取られる上部固定子110、上部固定子110の外側に備えられた上部回転子120、及び上部固定子110及び上部回転子120を取り囲み、上部シャフト130が結合された上部ハウジング140を含む。また、下部モーター組立体200は、コイル300が巻き取られる下部固定子210、下部固定子210の外側に備えられた下部回転子220、及び下部固定子210及び下部回転子220を取り囲み、下部シャフト230が結合された下部ハウジング240を含む。
【0027】
ここで、上部固定子110と下部固定子210は一体に構成されることができ、上部固定子110と下部固定子210においてコイル300が位置するスロットSは同一線上に形成されることができる。このような上部固定子110と下部固定子210にはコイル300がツイストされるように巻き取られる。
【0028】
一方、上部モーター組立体100の上部回転子120には上部ハウジング140が結合され、コイル300に電流が流れるとき、上部回転子120が上部固定子110に対して回転することにより、上部回転子120とともに上部ハウジング140が回転する。これにより、上部ハウジング140に結合された上部シャフト130が回転し、上部シャフト130に取り付けられたプロペラが回転することができる。
【0029】
また、下部モーター組立体200の下部回転子220には下部ハウジング240が結合され、コイル300に電流が流れるとき、下部回転子220が下部固定子210に対して回転することにより、下部回転子220とともに下部ハウジング240が回転する。ただ、コイル300がツイストされて下部固定子210に巻き取られたコイル部分が上部固定子110に巻き取られたコイル部分とは反対方向の電流の流れを有するので、下部回転子220は上部回転子120と反対方向に回転する。これにより、下部ハウジング240に結合された下部シャフト230は上部シャフト130と反対方向に回転し、下部シャフト230に取り付けられたプロペラが回転することができる。
【0030】
詳細には、上部固定子110と下部固定子210にはそれぞれスロットSが円周方向に並んで形成され、コイル300が上部固定子110のスロットSと下部固定子210のスロットSにツイストされながら巻き取られることができる。このような上部固定子110のスロットSと下部固定子210のスロットSは同一線上に形成されることができる。これにより、コイル300は上部固定子110のスロットSと下部固定子210のスロットSにツイストされながら巻き取られることができる。また、上部固定子110のスロットSと下部固定子210のスロットSは、コイル300がツイストされるから、巻き取られるコイル300の幅を収容するようにその形状が決定されることができる。
【0031】
一方、
図3に示すように、上部固定子110のスロットSと下部固定子210のスロットSにはコイル300がツイストされながら巻き取られることによって‘8’字形に形成される。これにより、コイル300は上部固定子110に巻き取られた部分と下部固定子210に巻き取られた部分の電流方向が反対になることにより、上部固定子110とマッチする上部回転子120の回転方向と下部固定子210とマッチする下部回転子220の回転方向が互いに反対方向になるようにする。
【0032】
また、上部シャフト130と下部シャフト230は同軸上に設けられることができ、上部回転子120と下部回転子220、及び上部ハウジング140と下部ハウジング240はそれぞれ同一形状に形成されることができる。
【0033】
また、上部ハウジング140と下部ハウジング240はベアリング部Bを介して相対回転可能に連結されることができる。ベアリング部Bは上部ハウジング140と下部ハウジング240を連結するとともに互いに相対回転することができるようにし、転がり又はスリップによって上部ハウジング140と下部ハウジング240が相対回転することができるようにする。このように、ベアリング部Bを介して上部ハウジング140と下部ハウジング240が互いに連結されることにより、パッケージ化が容易であり、上部ハウジング140と下部ハウジング240が互いに反対方向に円滑に回転することができる。
【0034】
本発明のコイル300について具体的に説明すれば、
図4に示すように、コイル300は、交差しながら延びる複数の第1傾斜部310と各第1傾斜部310の上側端を連結する第1連結部320とが上側部を成し、第1傾斜部310の下側端にそれぞれ連結され、交差しながら延びる複数の第2傾斜部330と各第2傾斜部330の下側端を連結する第2連結部340とが下側部を成すことができる。
【0035】
このように、コイル300は、上側部が第1傾斜部310と第1連結部320とから構成され、下側部が第2傾斜部330と第2連結部340とから構成される。特に、コイル300は、一対の第1傾斜部310が交差しながら延び、一対の第1傾斜部310に連結される一対の第2傾斜部330も交差しながら延びることによってツイスト形状を成す。ここで、一対の第1傾斜部310は第1連結部320を介して連結され、一対の第2傾斜部330は第2連結部340を介して連結される。
【0036】
このために、上部モーター組立体100と下部モーター組立体200の各固定子に形成されるスロットSは上部モーター組立体100と下部モーター組立体200が分割される地点に向かって幅が次第に小さく形成されることができる。これにより、コイル300は、上部モーター組立体100と下部モーター組立体200の各固定子に形成されたスロットSに巻き取られるとき、第1傾斜部310と第2傾斜部330がスロットSの形態に沿って斜めに延びながら巻き取られることができる。これにより、コイル300は、上部モーター組立体100と下部モーター組立体200の固定子に巻き取られるとき、上部モーター組立体100と下部モーター組立体200が分割される地点で自然にツイストされることができ、コイル300が巻き取られることによる厚さ増加を減らすことができる。
【0037】
一方、コイル300の第1連結部320又は第2連結部340には、上部モーター組立体100と下部モーター組立体200の各固定子の円周方向に巻き取られるように延長線が連結されることができる。また、モーター装置が3相モーターからなる場合、U、V、W相に対応する配線が上部モーター組立体100と下部モーター組立体200の各固定子に巻き取られることができる。これにより、コイル300は上部モーター組立体100の固定子と下部モーター組立体200の固定子に巻き取られる多数の配線からなることができ、各固定子のスロットSに対して巻線方向が反対に反転するように延びる。
【0038】
これにより、コイル300は、互いに連結される第1傾斜部310と第2傾斜部330が互いに反対方向に延びることができる。すなわち、コイル300は上部モーター組立体100と下部モーター組立体200が分割される地点でツイストされることにより、第1傾斜部310と第2傾斜部330の幅が上部モーター組立体100と下部モーター組立体200が分割される地点に行くほど次第に小さくなる。また、互いに連結される第1傾斜部310と第2傾斜部330はツイストされる位置で傾斜方向が反転する。これにより、コイル300は‘8’字形にツイストされ、上部モーター組立体100での電流方向と下部モーター組立体200での電流方向が反対になるように構成されることができる。
【0039】
特に、コイル300は、それぞれの第1傾斜部310と第2傾斜部330が互いに接触しないように離隔して延びることができる。このように、コイル300は、上部モーター組立体100と下部モーター組立体200の各固定子に巻き取られるとき、第1傾斜部310と第2傾斜部330が互いに接触しないことにより、電気的短絡による問題が発生しない。
【0040】
以下では本発明のコイル300の形状による電流の流れについて説明する。
【0041】
図5は上部モーター組立体100のコイル300部分を示す図、
図6は下部モーター組立体200のコイル300部分を示す図である。
【0042】
ここで、
図4を参照すると、コイル300は‘8’字形にツイストされるように形成されることにより、コイル300に流れる電流が上側部では反時計方向に流れ、下側部では時計方向に流れる。
【0043】
これにより、
図5に示すように、上部モーター組立体100ではコイル300に流れる電流が反時計方向に流れることにより、回転子が右側方向に回転する。
【0044】
一方、
図6に示すように、下部モーター組立体200ではコイル300に流れる電流が時計方向に流れることにより、回転子が左側方向に回転する。
【0045】
このように、本発明は、固定子と回転子をそれぞれ含む上部モーター組立体100と下部モーター組立体200が上下側で反転するように配置され、単一のコイル300を共有し、コイル300がツイストされるように形成されることにより、上部モーター組立体100と下部モーター組立体200の各回転子が同時に反対方向に回転する。
【0046】
このように、本発明は単一のコイル300の巻線によって同軸上のシャフトが互いに反対方向に回転動作することにより、構造が単純化し、センサー及びコントローラーの設置個数が減少する。
【0047】
本発明の特定の実施例について示して説明したが、以下の特許請求の範囲によって提供される本発明の技術的思想を逸脱しない範疇内で本発明が多様に改良及び変化可能であるというのは当該分野で通常の知識を有する者に明らかであろう。
【符号の説明】
【0048】
100 上部モーター組立体
110 上部固定子
120 上部回転子
130 上部シャフト
140 上部ハウジング
200 下部モーター組立体
210 下部固定子
220 下部回転子
230 下部シャフト
240 下部ハウジング
300 コイル
310 第1傾斜部
320 第1連結部
330 第2傾斜部
340 第2連結部