(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022098439
(43)【公開日】2022-07-01
(54)【発明の名称】無限拡張表示装置
(51)【国際特許分類】
G09G 3/20 20060101AFI20220624BHJP
G09F 9/40 20060101ALI20220624BHJP
【FI】
G09G3/20 633Q
G09F9/40 301
G09G3/20 623B
G09G3/20 680E
G09G3/20 680G
G09G3/20 633D
G09G3/20 611F
G09G3/20 612J
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021183477
(22)【出願日】2021-11-10
(31)【優先権主張番号】10-2020-0179610
(32)【優先日】2020-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ユン, ジュン ウー
(72)【発明者】
【氏名】キム, テ ガン
【テーマコード(参考)】
5C080
5C094
【Fターム(参考)】
5C080AA06
5C080BB05
5C080FF11
5C080HH09
5C080JJ01
5C080JJ02
5C080JJ03
5C080JJ07
5C094AA14
5C094AA15
5C094AA60
5C094BA03
5C094BA27
5C094CA19
5C094DA01
(57)【要約】
【課題】表示ユニット間の連結構造とデータ処理動作を簡素化した無限拡張表示装置を提供する。
【解決手段】双方向インターフェース回路を介して互いに連結された複数のデータドライバーを含む複数の表示ユニットと、双方向インターフェース回路を介して表示ユニットに共通して連結されたタイミングコントローラーとを含む構成とする。データドライバーのそれぞれは、第1方向の第1インターフェース信号を受信する第1受信回路(EPIRX)と、第1方向の第1インターフェース信号を送信する第1送信回路(EPITX)と、第1方向と逆方向の第2方向の第2インターフェース信号を受信する第2受信回路(RBUF)と、第2方向の第2インターフェース信号を送信する第2送信回路(TBUF)と、第1送信回路(EPITX)、第2送信回路(TBUF)、及び第2受信回路(RBUF)に連結されたスイッチ回路(SWP)と、を含む。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
双方向インターフェース回路を介して互いに連結された複数のデータドライバーを含む複数の表示ユニットと、
前記双方向インターフェース回路を介して前記表示ユニットに共通して連結されたタイミングコントローラーと、を含み、
前記データドライバーのそれぞれは、
第1方向の第1インターフェース信号を受信する第1受信回路(EPIRX)と、
前記第1方向の第1インターフェース信号を送信する第1送信回路(EPITX)と、
前記第1方向と逆方向の第2方向の第2インターフェース信号を受信する第2受信回路(RBUF)と、
前記第2方向の第2インターフェース信号を送信する第2送信回路(TBUF)と、
前記第1送信回路(EPITX)、前記第2送信回路(TBUF)、及び前記第2受信回路(RBUF)に連結されたスイッチ回路(SWP)と、を含む、無限拡張表示装置。
【請求項2】
前記データドライバーのそれぞれは、
前記第1受信回路(EPIRX)に連結された第1信号端子(Ta)と、
前記第1送信回路(EPITX)に連結された第2信号端子(Tb)と、
前記第2受信回路(RBUF)に連結された第3信号端子(Tc)と、
前記第2送信回路(TBUF)に連結された第4信号端子(Td)と、をさらに含む、請求項1に記載の無限拡張表示装置。
【請求項3】
前記スイッチ回路(SWP)は、
前記第1送信回路(EPITX)と前記第2信号端子(Tb)との間に連結された第1スイッチ(SW1)と、
前記第1送信回路(EPITX)と前記第2送信回路(TBUF)との間に連結された第2スイッチ(SW2)と、
前記第2送信回路(TBUF)と前記第2受信回路(RBUF)との間に連結された第3スイッチ(SW3)と、を含む、請求項2に記載の無限拡張表示装置。
【請求項4】
前記第1スイッチ(SW1)と前記第3スイッチ(SW3)は、互いに同一にオン/オフされ、
前記第2スイッチ(SW2)は、前記第1スイッチ(SW1)及び前記第3スイッチ(SW3)と反対にオン/オフされる、請求項3に記載の無限拡張表示装置。
【請求項5】
フィードバックスイッチング状態では、前記第1スイッチ(SW1)と前記第3スイッチ(SW3)がオフされ、前記第2スイッチ(SW2)がオンされ、
バイパススイッチング状態では、前記第1スイッチ(SW1)と前記第3スイッチ(SW3)がオンされ、前記第2スイッチ(SW2)がオフされる、請求項3に記載の無限拡張表示装置。
【請求項6】
前記バイパススイッチング状態又は前記フィードバックスイッチング状態は、スイッチセット情報によって決定され、
前記スイッチセット情報は、前記第1方向の前記第1インターフェース信号を構成するデータ伝送パケット内のコントロールデータに含まれる、請求項5に記載の無限拡張表示装置。
【請求項7】
前記スイッチセット情報は、前記データドライバーのそれぞれに対して互いに独立に設定される、請求項6に記載の無限拡張表示装置。
【請求項8】
前記タイミングコントローラーは、前記スイッチセット情報に基づいて前記表示ユニットを順次セットモードで駆動させ、前記表示ユニットのそれぞれに対して互いに異なる識別番号を付与する、請求項6に記載の無限拡張表示装置。
【請求項9】
前記タイミングコントローラーは、前記スイッチセット情報に基づいて前記表示ユニットの少なくとも一つをセンシングモードで駆動させ、該当ピクセルラインのセンシング情報を獲得する、請求項6に記載の無限拡張表示装置。
【請求項10】
前記該当ピクセルラインのセンシング情報は、前記第2方向の第2インターフェース信号を構成するデータ伝送パケットに含まれて前記タイミングコントローラーにフィードバックされる、請求項9に記載の無限拡張表示装置。
【請求項11】
前記双方向インターフェース回路は、双方向通信ケーブルで連結される、請求項1に記載の無限拡張表示装置。
【請求項12】
前記第1方向の第1インターフェース信号と前記第2方向の第2インターフェース信号は、エンベデッドパネルインターフェース(Embedded Panel Interface、EPI)により実現される、請求項1に記載の無限拡張表示装置。
【請求項13】
前記第1方向の第1インターフェース信号は、各表示ユニットに書き込まれる単位映像データ、センシングコマンド信号、及びIDコマンド信号を含むEPI信号であり、
前記第2方向の第2インターフェース信号は、前記センシングコマンド信号に対応するセンシング結果データ、及び前記IDコマンド信号に対応するID割当完了信号を含むEPIフィードバック信号である、請求項12に記載の無限拡張表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、拡張可能な無限拡張表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、屋内外のデジタル広告のような多様な分野で大型ディスプレイが活用されている。大型ディスプレイに対する需要を満たすために拡張可能な表示装置が提案されている。無限拡張表示装置は多数の表示ユニットを連結して単一画面を構成するものであり、必要に応じて画面サイズを増加させることができる利点がある。
【0003】
ところが、無限拡張表示装置においてそれぞれの表示ユニットは、コントロールプリント基板とそれに実装された特定用途向け集積回路とを含んでいるから、表示ユニット間の連結構造が複雑であり、さらに映像同期化のための別途のデータ処理動作が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書では、表示ユニット間の連結構造及びデータ処理動作を簡素化することができる無限拡張表示装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施例による無限拡張表示装置は、双方向インターフェース回路を介して互いに連結された複数のデータドライバーを含む複数の表示ユニットと、前記双方向インターフェース回路を介して前記表示ユニットに共通して連結されたタイミングコントローラーと、を含み、前記データドライバーのそれぞれは、第1方向の第1インターフェース信号を受信する第1受信回路(EPIRX)と、前記第1方向の第1インターフェース信号を送信する第1送信回路(EPITX)と、前記第1方向と逆方向の第2方向の第2インターフェース信号を受信する第2受信回路(RBUF)と、前記第2方向の第2インターフェース信号を送信する第2送信回路(TBUF)と、前記第1送信回路(EPITX)、前記第2送信回路(TBUF)、及び前記第2受信回路(RBUF)に連結されたスイッチ回路(SWP)と、を含む。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、次のような効果がある。
【0007】
本発明の実施例による無限拡張表示装置によれば、表示ユニットの動作は単一タイミングコントローラーによって双方向通信方式で制御される。タイミングコントローラーは、EPI信号に含まれたセット情報を用いて各表示ユニットのデータドライバーをフィードバックスイッチング状態又はバイパススイッチング状態に制御することができる。各データドライバーは、双方向通信ケーブルを介してEPI信号とEPIフィードバック信号を双方向に伝送することができるから、表示ユニット間の連結構造が単純化し、また映像同期化のための別途のデータ処理動作が不要である。
【0008】
本発明による効果は以上で例示した内容に限定されず、より多様な効果が本明細書に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施例による無限拡張表示装置を示す概略図である。
【
図2】
図1に示した無限拡張表示装置の駆動単位による一例示解像度を示す図である。
【
図3】無限拡張表示装置の一表示ユニットの構成を示す図である。
【
図4】表示ユニットのデータドライバーが単一コントロールプリント基板に共通して連結されたものを示す図である。
【
図5】一表示ユニットのデータドライバーと周辺回路との間の連結構成を示す図である。
【
図6】双方向通信ケーブルを介してのタイミングコントローラーと表示ユニットとの間の連結構成を示す図である。
【
図7】双方向通信のためのデータドライバーの内部構成を示す図である。
【
図8】双方向通信のためのデータドライバーとソースプリント基板との間の連結構成を示す図である。
【
図9】データドライバーの動作モードを示す図である。
【
図10】
図9のセットモードでタイミングコントローラーの制御手順を説明するための第1図である。
【
図11】
図9のセットモードでタイミングコントローラーの制御手順を説明するための第2図である。
【
図12】
図9のセットモードでタイミングコントローラーの制御手順を説明するための第3図である。
【
図13】データドライバーの動作モードによってデータドライバーに含まれたスイッチング部のセット状態が変わることを示す第1図である。
【
図14】データドライバーの動作モードによってデータドライバーに含まれたスイッチング部のセット状態が変わることを示す第2図である。
【
図15】データ伝送パケットのコントロールデータによるバイパスモードとディスプレイモードの実現例を示す第1図である。
【
図16】データ伝送パケットのコントロールデータによるバイパスモードとセンシングモードの実現例を示す第2図である。
【
図17】データ伝送パケットのコントロールデータによるバイパスモードとセンシングモードの実現例を示す第3図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の利点及び特徴、そしてそれらを達成する方法は添付図面に基づいて詳細に後述する実施例を参照すると明らかになるであろう。しかし、本発明は以下で開示する実施例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で実現することができる。ただし、本実施例は本発明の開示を完全にし、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を知らせるために提供するものである。本発明は請求項の範疇によって定義される。
【0011】
本発明の実施例を説明するための図面に開示した形状、サイズ、縮尺、角度、個数などは例示的なものであるので、本発明が図面に示した事項に限定されるものではない。明細書全般にわたって同じ構成要素は同じ参照符号で指称する。本発明で言及する‘含む’、‘有する’、‘なる’などを使う場合、‘~のみ’という表現を使わない限り、他の部分をさらに含むことができる。構成要素を単数で表現する場合、特に明示的な記載事項がない限り、複数の場合を含む。
【0012】
構成要素の解釈において、別途の明示的記載がなくても誤差範囲を含むものとして解釈する。
【0013】
位置関係についての説明において、例えば、‘~の上に’、‘~の上部に’、‘~の下部に’、‘~のそばに’などで二つの部分の位置関係を説明する場合、‘すぐ’又は‘直接’という表現を使わない限り、二つの部分の間に一つ以上の他の部分を配置することができる。
【0014】
第1、第2などを多様な構成要素を述べるために使うが、これらの構成要素はこれらの用語に限定されない。これらの用語は、単に一構成要素を他の構成要素と区別するために使用するものである。よって、以下で言及する第1構成要素は、本発明の技術的思想内で第2構成要素とすることもできる。
【0015】
以下、添付図面に基づいて本発明の実施例を詳細に説明する。以下の説明で、関連した公知の技術についての具体的な説明が本発明の要旨を不必要にあいまいにする可能性があると判断される場合、その詳細な説明を省略する。
【0016】
図1は本発明の実施例による無限拡張表示装置を示す概略図である。
図2は
図1に示した無限拡張表示装置の駆動単位による一例示解像度を示す図である。
図3は無限拡張表示装置の一表示ユニットの構成を示す図である。
図4は表示ユニットのデータドライバーが単一コントロールプリント基板に共通して連結されたものを示す図である。
図5は一表示ユニットのデータドライバーと周辺回路との間の連結構成を示す図である。
図6は双方向通信ケーブルを介してのタイミングコントローラーと表示ユニットとの間の連結構成を示す図である。
【0017】
図1に示すように本発明の実施例による無限拡張表示装置は、セットボードとキャビネットを含む。
【0018】
キャビネットは、双方向インターフェース回路を介して互いに連結された複数の表示ユニットを備えて大型画面を構成する。大型画面の全体解像度は、表示ユニットの単位解像度の総和によって決定される。例えば、
図2のように、480*270の単位解像度を有するように16(4×4)個の表示ユニットからキャビネットが構成された場合、キャビネットの全体解像度は、1920*1080となる。
【0019】
表示ユニットは、ピクセルの駆動特性をセンシングすることができる電界発光表示型により実現することができる。ただし、本発明の技術的思想は、表示ユニットの実現方式によって限定されない。
【0020】
ゼロベゼル(zero bezel)にできるように、キャビネットにおいて表示ユニット間の間隔(すなわち、シームサイズ)は、ピクセル間の間隔(すなわち、ピクセルピッチ)より小さく設計される。ゼロベゼルによって画面の視認性と可読性が向上する。
【0021】
表示ユニットは、カスケーティング方式の内部インターフェース回路を介して互いに連結され、セットボードで生成された映像データを順次伝達する。各表示ユニットは、ピクセルが形成された表示パネルと、表示パネルを駆動するためのパネル駆動回路と、を含む電界発光表示装置となる。パネル駆動回路は、データドライバー及びゲートドライバーなどを含む。
【0022】
表示パネルの基板の前面には、
図3のようなピクセルアレイが形成される。ピクセルアレイには多数のサブピクセルが配置されるとともに、多数のサブピクセルに駆動電圧を供給するための信号配線を配置することができる。このような信号配線は、データ電圧Vdataを伝達するためのデータラインDLと、第1ゲート信号SCANを伝達するためのゲートラインGL1と、第2ゲート信号SENを伝達するためのゲートラインGL2と、基準電圧VREFを供給するとともにピクセル駆動特性VsenをセンシングするためのリードアウトラインRLと、を含むことができる。また、ピクセルアレイに配置される信号配線は、高電位ピクセル電圧EVDDを伝達するための駆動電圧ラインをさらに含むことができる。ピクセルアレイ上でデータラインDLとリードアウトラインRLは、第1方向(
図1における縦方向)に延びるように配置することができ、ゲートラインGL1,GL2は、第1方向と交差する第2方向(
図1における横方向)に延びるように配置することができる。このような信号配線は、各サブピクセルのピクセル回路に連結するとともにパネル駆動回路に連結することができる。一方、ピクセルアレイには低電位ピクセル電圧EVSSを供給することができる。ここで、低電位ピクセル電圧EVSSは、全てのサブピクセルに印加される一種の共通電圧とすることができる。低電位ピクセル電圧EVSSは、駆動特性検出のためのセンシングモードでは、映像書き込みのためのディスプレイモードよりも高い電圧として印加してもよいが、これに限定されない。
【0023】
複数のサブピクセルにより単一ピクセルを構成することができる。例えば、第1方向に隣り合うR(赤色)、W(白色)、G(緑色)及びB(青色)サブピクセルにより単一ピクセルを構成することができる。又は、R、G及びBサブピクセルにより一つのピクセルを構成することもできる。この場合、Wサブピクセルはピクセルアレイから省略することができる。R、W、G及びBサブピクセルは、発光素子を構成する発光物質が異なるのみであり、残りのピクセル回路の構成面では実質的に互いに同一である。
【0024】
一つのサブピクセルは、
図3に示すように、発光素子OLED、駆動TFT DT、スイッチTFT ST1,ST2、及びストレージキャパシタCstを含むことができる。駆動TFT DT及びスイッチTFT ST1,ST2は、NMOSにより実現することができるが、これに限定されない。
【0025】
発光素子OLEDは、駆動TFT DTから入力されるピクセル電流に対応する強度で発光する発光素子である。発光素子OLEDは、有機発光層を含む有機発光ダイオードにより実現し、又は無機発光層を含む無機発光ダイオードにより実現することもできる。発光素子OLEDのアノード電極は第2ノードN2に接続され、カソード電極は低電位ピクセル電圧EVSSの入力端に接続される。
【0026】
駆動TFT DTは、ゲート-ソース間の電圧に対応してピクセル電流を生成する駆動素子である。駆動TFT DTのゲート電極は第1ノードN1に接続され、第1電極(ドレイン電極)は高電位ピクセル電圧EVDDの入力端に接続され、第2電極(ソース電極)は第2ノードN2に接続される。
【0027】
スイッチTFT ST1,ST2は、駆動TFT DTのゲート-ソース間の電圧を設定し、駆動TFT DTの第2電極とリードアウトラインRLを連結するスイッチ素子である。
【0028】
第1スイッチTFT ST1は、データラインDLと第1ノードN1との間に接続され、第1ゲートラインGL1からの第1ゲート信号SCANによってターンオンされる。第1スイッチTFT ST1は、ディスプレイモード及びセンシングモードのそれぞれでプログラミングの際にターンオンされる。第1スイッチTFT ST1がターンオンされるとき、ディスプレイ用又はセンシング用データ電圧Vdataが、第1ノードN1に印加される。第1スイッチTFT ST1のゲート電極は第1ゲートラインGL1に接続され、第1電極はデータラインDLに接続され、第2電極は第1ノードN1に接続される。
【0029】
第2スイッチTFT ST2は、リードアウトラインRLと第2ノードN2との間に接続され、第2ゲートラインGL2からの第2ゲート信号SENによってターンオンされる。第2スイッチTFT ST2は、ディスプレイモード及びセンシングモードのそれぞれでプログラミングの際にターンオンされ、基準電圧VREFを第2ノードN2に印加する。また、第2スイッチTFT ST2は、センシングモードでセットアップ以後のセンシング動作中にもターンオンされて駆動TFT DTのソースノード電圧(又はソース電圧)をリードアウトラインRLに伝達する。すると、リードアウトラインRLの寄生キャパシタCpにはソース電圧に対応するセンシング電圧Vsenが貯蔵される。第2スイッチTFT ST2のゲート電極は第2ゲートラインGL2に接続され、第1電極はリードアウトラインRLに接続され、第2電極は第2ノードN2に接続される。
【0030】
ストレージキャパシタCstは第1ノードN1と第2ノードN2との間に接続されて駆動TFT DTのゲート-ソース間の電圧を一定期間維持する。ディスプレイモードで駆動TFT DTのゲート-ソース間の電圧はディスプレイ用データ電圧Vdataと基準電圧VREFとの間の差電圧にプログラミングされ、センシングモードで駆動TFT DTのゲート-ソース間の電圧は、センシング用データ電圧Vdataと基準電圧VREFとの間の差電圧にプログラミングされる。
【0031】
ディスプレイモードでは、駆動TFT DTのゲート-ソース間の電圧に相当するピクセル電流が駆動TFT DTに流れ、このようなピクセル電流によって発光素子OLEDが発光する。センシングモードでは、駆動TFT DTのゲート-ソース間の電圧に相当するピクセル電流が駆動TFT DTに流れ、このようなピクセル電流によって駆動TFT DTのソースノード電圧が変わる。駆動TFT DTの駆動特性によってソースノード電圧が変わるので、ソースノード電圧に対応するセンシング電圧Vsenを介して駆動TFT DTの駆動特性変化が検出できる。一方、センシングモードでは、低電位ピクセル電圧EVSSは発光素子OLEDの動作点電圧より高く印加されるから、駆動TFT DTのピクセル電流は発光素子OLEDには流れず、リードアウトラインRLにのみ流れる。よって、ソースノード電圧が短時間にセンシング電圧Vsenに反映されるから、センシングの信頼性を高くすることができる。
【0032】
このようなサブピクセルの構成及び動作は一例示に過ぎず、本発明の技術的思想はこれに限定されない。例えば、第1ゲート信号SCAN及び第2ゲート信号SENと第1ゲートラインGL1及び第2ゲートラインGL2とは、それぞれ単一化することができる。また、サブピクセルの構成はダブルレートドライビング(Double Rate Driving)方式に合わせて変更することもできる。
【0033】
図4のように、各表示ユニットは、個別的に特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、以下ASIC)を含まない。そして、表示ユニットの動作は単一タイミングコントローラーTCONによって双方向通信方式で制御される。これにより、表示ユニット間の連結構造が単純になり、また映像同期化のための別途のデータ処理動作が不要である。
【0034】
図4に示すように、表示ユニットは双方向インターフェース回路を介して互いに連結された複数のデータドライバーDICを含む。タイミングコントローラーTCONは、コントロールプリント基板C-PCBに実装され、双方向インターフェース回路を介してデータドライバーDICに連結される。ここで、双方向インターフェース回路は、双方向通信ケーブルで連結されることができる。そして、双方向インターフェース回路はエンベデッドパネルインターフェース(Embedded Panel Interface、以下、EPI)方式により実現することができる。
【0035】
データドライバーDICは、
図5のように、表示パネルの基板の裏面に位置することができる。基板の裏面にはソースプリント基板S-PCBがさらに位置する。ソースプリント基板S-PCBにはデータドライバーDICの実装された導電性フィルムCOFが接合される。そして、ソースプリント基板S-PCBには、
図6のように、双方向通信ケーブルCBLと連結される第1連結端子CTX及び第2連結端子CRXが設けられる。また、コントロールプリント基板C-PCBにも双方向通信ケーブルCBLと連結される第1連結端子CTX及び第2連結端子CRXが設けられる。よって、タイミングコントローラーTCONとデータドライバーDICは電気的に互いに連結され、これらの間に第1方向のインターフェース信号(以下、EPI信号)が送受信されるとともに第1方向とは逆方向である第2方向のインターフェース信号(以下、EPIフィードバック信号)が送受信される。
【0036】
データドライバーDICは、データ電圧Vdataを生成するデジタルアナログコンバーターDACと、センシング回路SENUと、アナログデジタルコンバーターADCと、を含む。デジタルアナログコンバーターDACは、ディスプレイモードではタイミングコントローラーTCONから供給された映像データをタイミング制御信号に合わせてディスプレイ用データ電圧Vdataに変換した後、データラインDLに供給する。デジタルアナログコンバーターDACは、センシングモードでは予め設定されたセンシング用データ電圧Vdataを生成した後、データラインDLに供給する。
【0037】
センシング回路SENUは、ディスプレイモードでは基準電圧VREFをリードアウトラインRLに供給する。センシング回路SENUは、センシングモードで基準電圧VREFをリードアウトラインRLに供給した後、リードアウトラインRLに充電されたセンシング電圧Vsenをサンプリングする。センシング回路SENUは、リードアウトラインRLと基準電圧VREF入力端子との間に接続された基準電圧スイッチSPREと、リードアウトラインRLとアナログデジタルコンバーターADCとの間に接続されたサンプリングスイッチSAMと、を含む。基準電圧スイッチSPREは、ディスプレイモード及びセンシングモードのプログラミング区間でのみオンされ、サンプリングスイッチSAMは、センシングモードのサンプリング区間でのみオンされる。
【0038】
アナログデジタルコンバーターADCは、センシングモードでサンプリングスイッチSAMがオンされるときに生成されるサンプリング電圧をデジタル処理してセンシング結果データSDATAを出力する。センシング結果データSDATAは、駆動命令信号による遂行結果信号とすることができる。
【0039】
ゲートドライバーは、データドライバーDICを介して動作電圧とタイミング制御信号を受けることができる。ゲートドライバーは、表示パネルのピクセルアレイの外側の非表示領域の内部に実装することができる。ゲートドライバーは、タイミング制御信号に応じて第1ゲート信号SCANを生成して第1ゲートラインGL1に供給するとともに、第2ゲート信号SENを生成して第2ゲートラインGL2に供給する。第1ゲート信号SCAN及び第2ゲート信号SENは、ディスプレイモードでディスプレイ用データ電圧Vdataが書き込まれるピクセルラインを選択し、センシングモードでセンシング対象ピクセルラインを選択する。ここで、ピクセルラインは第2方向に隣接したピクセルと信号ラインの集合体を意味する。
【0040】
図7は双方向通信のためのデータドライバーの内部構成を示す図である。そして、
図8は双方向通信のためのデータドライバーとソースプリント基板との間の連結構成を示す図である。
【0041】
図7及び
図8に示すように、各データドライバーDICは、タイミングコントローラーTCON又は隣接した前端データドライバーDICからEPI信号を受信し、隣接した後端データドライバーDICに前記EPI信号を伝達する。EPI信号は双方向インターフェース回路を介して連結されたデータドライバーDICに伝達される。EPI信号は、各表示ユニットに書き込まれる単位映像データ、センシングコマンド信号、IDコマンド信号などを含むことができる。
【0042】
各データドライバーDICは、隣接した後端データドライバーDICからEPIフィードバック信号を受信し、隣接した前端データドライバーDICに前記EPIフィードバック信号を伝達する。EPIフィードバック信号は、双方向インターフェース回路を介して少なくとも一つのデータドライバーDICからタイミングコントローラーTCONにフィードバックされる。EPIフィードバック信号は、前記センシングコマンド信号に対応するセンシング結果データSDATA及び前記IDコマンド信号に対応するID割当完了信号などを含むことができる。
【0043】
各データドライバーDICは、第1受信回路EPIRX、第1送信回路EPITX、第2受信回路RBUF、第2送信回路TBUF、及びスイッチ回路SWPを含むことができる。
【0044】
第1受信回路EPIRXは、タイミングコントローラーTCON又は隣接した前端データドライバーDICからEPI信号を受信する。第1送信回路EPITXは、前記EPI信号を隣接した後端データドライバーDICに送信する。第2受信回路RBUFは、隣接した後端データドライバーDICからEPIフィードバック信号を受信する。第2送信回路TBUFは、前記EPIフィードバック信号を隣接した前端データドライバーDICに送信する。そして、スイッチ回路SWPは、第1送信回路EPITX、第2送信回路TBUF、及び第2受信回路RBUFに連結され、EPI信号に含まれたスイッチセット情報によってバイパススイッチング状態になり、又はフィードバックスイッチング状態になる。バイパススイッチング状態とフィードバックスイッチング状態は、互いに異なる。一方、第2受信回路RBUFと第2送信回路TBUFは、EPIフィードバック信号を一定時間保存するとともにノイズを除去して信号の安定化も行う。
【0045】
それぞれのデータドライバーDICは、第1受信回路EPIRXに連結された第1信号端子Ta、第1送信回路EPITXに連結された第2信号端子Tb、第2受信回路RBUFに連結された第3信号端子Tc、及び第2送信回路TBUFに連結された第4信号端子Tdをさらに含むことができる。
【0046】
第1信号端子Taと第4信号端子Tdは、ソースプリント基板SPCBの第2連結端子CRXを介して第1双方向通信ケーブルCBLに連結される。この第1双方向通信ケーブルCBLは、前端ソースプリント基板S-PCBの第1連結端子CTXに連結される。
【0047】
第2信号端子Tbと第3信号端子Tcは、ソースプリント基板SPCBの第1連結端子CTXを介して第2双方向通信ケーブルCBLに連結される。この第2双方向通信ケーブルCBLは、後端ソースプリント基板S-PCBの第2連結端子CRXに連結される。
【0048】
双方向通信のための
図7及び
図8のような連結構成によれば、双方向通信ケーブルCBLを介してEPI信号とEPIフィードバック信号を双方向に伝送することができるから、データドライバーの内部構成が単純化する。
【0049】
一方、
図8で、CinとCoutは、表示ユニットに対する識別番号(ID)を付与するためのセットモードでデータドライバー間の連結有無を確認するための連結確認端子である。これについては、
図10~
図12で後述する。
【0050】
図9は、データドライバーの動作モードを示す図である。
【0051】
図9に示すように、データドライバーは、アイドル(Idle)モード、セット(Set)モード、バイパス(Bypass)モード、ディスプレイモード、及びセンシングモードのいずれか一つで動作することができる。
【0052】
アイドル(Idle)モードは、システム電源(又はメイン駆動電源)が印加された直後の初期状態に対応する駆動モードである。セット(Set)モードは、ID割当(すなわち、識別番号付与)のための駆動モードである。バイパス(Bypass)モードは、入力されたEPI信号又はEPIフィードバック信号が割り当てられたIDにマッチングしないとき、後続データドライバーに前記EPI信号又はEPIフィードバック信号をバイパスさせる駆動モードである。ディスプレイモードは、入力されたEPI信号が割り当てられたIDにマッチングするとき、単位映像データをデータ電圧に変換して表示パネルに書き込む駆動モードである。センシングモードは、入力されたEPI信号が割り当てられたIDにマッチングするとき、センシングコマンド信号に対応するピクセルの駆動特性をセンシングしてセンシング結果データSDATAを生成する駆動モードである。
【0053】
セット(Set)モード、バイパス(Bypass)モード、ディスプレイモード、及びセンシングモードによってデータドライバーに含まれたスイッチ回路SWPはバイパススイッチング状態(
図10に示す“SW_SET=101”)になるか、又はフィードバックスイッチング状態(
図10に示す“SW_SET=010”)になる。一方、アイドル(Idle)モードで前記スイッチ回路SWPは初期スイッチング状態(例えば、“SW_SET=000”)になる。
【0054】
図10は、
図9のセットモードでタイミングコントローラーの制御手順を説明するための第1図である。
図11は、
図9のセットモードでタイミングコントローラーの制御手順を説明するための第2図である。
図12は、
図9のセットモードでタイミングコントローラーの制御手順を説明するための第3図である。
【0055】
図10~
図12に示すように、システム電源が印加されると、タイミングコントローラーTCONは、データドライバーDICの連結確認端子Cin,Coutをモニタリングし、ID割当が必要なデータドライバー間の連結有無を確認する(S11、S12)。
【0056】
データドライバー間の連結有無が確認されると、タイミングコントローラーTCONは、IDセットイネーブル信号(すなわち、IDコマンド信号)をEPI信号に含ませ、ID=1が割り当てられる第1データドライバーDIC1に伝送する(S13、S14、S15)。
【0057】
第1データドライバーDIC1は、IDコマンド信号によってアイドルモードからセットモードに転換し、ID=1をセッティングする。そして、第1データドライバーDIC1は、スイッチ回路SWPをフィードバックスイッチング状態(“SW_SET=010”)に転換し、ID割当完了信号をタイミングコントローラーTCONにフィードバックする(S16、S17)。
【0058】
タイミングコントローラーTCONは、フィードバック信号を確認し、バイパスモードイネーブル信号をEPI信号に含ませて第1データドライバーDIC1に伝送する(S18)。
【0059】
第1データドライバーDIC1は、バイパスモードイネーブル信号によってセットモードからバイパスモードに転換し、スイッチ回路SWPをバイパススイッチング状態(“SW_SET=101”)に転換する(S19)。
【0060】
タイミングコントローラーTCONは、IDコマンド信号をEPI信号に含ませ、ID=2が割り当てられる第2データドライバーDIC2に伝送する(S20)。このIDコマンド信号は、バイパススイッチング状態(“SW_SET=101”)の第1データドライバーDIC1を介して第2データドライバーDIC2に伝送される。
【0061】
第2データドライバーDIC2は、IDコマンド信号によってアイドルモードからセットモードに転換し、ID=2をセッティングする。そして、第2データドライバーDIC2は、スイッチ回路SWPをフィードバックスイッチング状態(“SW_SET=010”)に転換し、ID割当完了信号をタイミングコントローラーTCONにフィードバックする。ID割当完了信号は、バイパススイッチング状態(“SW_SET=101”)の第1データドライバーDIC1を介してタイミングコントローラーTCONにフィードバックされる。
【0062】
タイミングコントローラーTCONは、フィードバック信号を確認し、バイパスモードイネーブル信号をEPI信号に含ませて第2データドライバーDIC2に伝送する。バイパスモードイネーブル信号は、バイパススイッチング状態(“SW_SET=101”)の第1データドライバーDIC1を介して第2データドライバーDIC2に伝送される。
【0063】
第2データドライバーDIC2は、バイパスモードイネーブル信号によってセットモードからバイパスモードに転換し、スイッチ回路SWPをバイパススイッチング状態(“SW_SET=101”)に転換する。
【0064】
このような方式で、タイミングコントローラーTCONは、ID割当が必要な全てのデータドライバーDIC1~DIC3に対してそれぞれIDを付与し、ID割当完了信号を確認した後、データドライバーDIC1~DIC3のそれぞれに含まれたスイッチ回路SWPをバイパススイッチング状態(“SW_SET=101”)に転換する(S21、S22)。
【0065】
ここで、フィードバックスイッチング状態(“SW_SET=010”)、及びバイパススイッチング状態(“SW_SET=101”)のスイッチ回路SWPを用いると、信号伝逹/フィードバックに必要なケーブル数が顕著に減る。
【0066】
図11に示すように、スイッチ回路SWPは、第1送信回路EPITXと第2信号端子Tbとの間に連結された第1スイッチSW1、第1送信回路EPITXと第2送信回路TBUFとの間に連結された第2スイッチSW2、及び第2送信回路TBUFと第2受信回路RBUFとの間に連結された第3スイッチSW3を含むことができる。
【0067】
このようなスイッチ回路SWPで、第1スイッチSW1と第3スイッチSW3は、互いに同一に(同じタイミングで同じ極性となるように)オン/オフされ、第2スイッチSW2は、第1スイッチSW1及び第3スイッチSW3とは反対に(同じタイミングで逆の極性となるように)オン/オフされることにより、フィードバックスイッチング状態(“SW_SET=010”)及びバイパススイッチング状態(“SW_SET=101”)が実現される。
【0068】
フィードバックスイッチング状態(“SW_SET=010”)とバイパススイッチング状態(“SW_SET=101”)は、スイッチ回路SWPに含まれたスイッチSW1,SW2,SW3のオン/オフの組合せの結果である。バイパススイッチング状態(“SW_SET=101”)では、第1スイッチSW1及び第3スイッチSW3がオンされ、第2スイッチSW2がオフされる。フィードバックスイッチング状態(“SW_SET=010”)では、第1スイッチSW1及び第3スイッチSW3がオフされ、第2スイッチSW2がオンされる。
【0069】
フィードバックスイッチング状態(“SW_SET=010”)とバイパススイッチング状態(“SW_SET=101”)は、スイッチセット情報によって決定される。そして、スイッチセット情報は、EPI信号を構成するデータ伝送パケット内のコントロールデータに含まれてもよい。このようなスイッチセット情報は、データドライバーのそれぞれに対して互いに独立に設定することができる。
【0070】
タイミングコントローラーTCONは、スイッチセット情報に基づいて表示ユニットを順次セットモードで駆動させ、表示ユニットのそれぞれに対して互いに異なる識別番号(nID=1、2、3)を付与することができる。
【0071】
図13は、データドライバーの動作モードによってデータドライバーに含まれたスイッチング部のセット状態が変わることを示す第1図である。
図14は、データドライバーの動作モードによってデータドライバーに含まれたスイッチング部のセット状態が変わることを示す第2図である。
【0072】
図13に示すように、第2データドライバーDIC2がセットモード又はセンシングモードで動作する場合、第2データドライバーDIC2のスイッチ回路SWPは、フィードバックスイッチング状態(“SW_SET=010”)になり、第1データドライバーDIC1のスイッチ回路SWPは、バイパススイッチング状態(“SW_SET=101”)になる。フィードバックスイッチング状態では、SW1=0(オフ)であり、SW2=1(オン)であり、SW3=0(オフ)である。バイパススイッチング状態では、SW1=1(オン)であり、SW2=0(オフ)であり、SW3=1(オン)である。ここで、第1データドライバーDIC1は、EPI信号によってディスプレイモード又はバイパスモードで動作することができる。
【0073】
図14に示すように、第3データドライバーDIC3がセットモード又はセンシングモードで動作する場合、第3データドライバーDIC3のスイッチ回路SWPは、フィードバックスイッチング状態(“SW_SET=010”)になり、第1データドライバーDIC1と第2データドライバーDIC2のスイッチ回路SWPは、バイパススイッチング状態(“SW_SET=101”)になる。フィードバックスイッチング状態では、SW1=0(オフ)であり、SW2=1(オン)であり、SW3=0(オフ)である。バイパススイッチング状態では、SW1=1(オン)であり、SW2=0(オフ)であり、SW3=1(オン)である。ここで、第1データドライバーDIC1及び第2データドライバーDIC2は、EPI信号によってディスプレイモード又はバイパスモードで動作することができる。
【0074】
一方、第3データドライバーDIC3の連結確認端子Cinには高電位確認電圧HVが印加される。高電位確認電圧HVは、データドライバーDIC1,DIC2の連結確認端子Cin,Coutを介してタイミングコントローラーTCONに伝達される。タイミングコントローラーTCONは、高電位確認電圧HVを確認することにより、データドライバーDIC1,DIC2,DIC3の間の正常連結有無を判断することができる。
【0075】
図15は、データ伝送パケットのコントロールデータによるバイパスモードとディスプレイモードの実現例を示す第1図である。
【0076】
図15に示すように、タイミングコントローラーTCONから各表示ユニットのデータドライバーDICに伝送されるデータ伝送パケットは、単位映像データとともにコントロールデータCTRを含んでいる。コントロールデータCTRは、ID情報及びゲートタイミング情報GIPなどを含んでいる。
【0077】
それぞれの表示ユニットのデータドライバーDICは、コントロールデータCTRのID情報を分析し、ID情報からコントロール対象であるか否かを判断する。各表示ユニットのデータドライバーDICは、ID情報からコントロール対象であると判断された場合にのみディスプレイモードで動作し、そうではない場合にはバイパスモードで動作する。例えば、ID情報が第3データドライバーDIC3を示すとき、第1及び第2データドライバーDIC1,DIC2は、タイミングコントローラーTCONからのEPI信号(すなわち、データ伝送パケット)をバイパスさせて第3データドライバーDIC3に伝達させる。第3データドライバーDIC3は、単位映像データをデータ電圧Vdataに変換し、データ電圧Vdataをゲートタイミング情報GIPと連動させて該当表示パネルに書き込む。
【0078】
図16は、データ伝送パケットのコントロールデータによるバイパスモードとセンシングモードの実現例を示す第2図である。
図17は、データ伝送パケットのコントロールデータによるバイパスモードとセンシングモードの実現例を示す第3図である。
【0079】
図16及び
図17に示すように、タイミングコントローラーTCONから各表示ユニットのデータドライバーDICに伝送されるデータ伝送パケットは、単位映像データとともにコントロールデータCTRを含んでいる。コントロールデータCTRは、ID情報、ゲートタイミング情報GIPの他に、センシングイネーブル信号及びターゲットセンシングライン信号などをさらに含む。
【0080】
それぞれの表示ユニットのデータドライバーDICは、コントロールデータCTRのID情報を分析し、ID情報からコントロール対象であるか否かを判断する。それぞれの表示ユニットのデータドライバーDICは、ID情報からコントロール対象であると判断された場合にのみディスプレイモード又はセンシングモードで動作し、そうではない場合にはバイパスモードで動作する。例えば、ID情報が第3データドライバーDIC3を示すとき、第1及び第2データドライバーDIC1,DIC2は、タイミングコントローラーTCONからのEPI信号(すなわち、データ伝送パケット)をバイパスさせて第3データドライバーDIC3に伝達する。第3データドライバーDIC3は、単位映像データをデータ電圧Vdataに変換し、データ電圧Vdataをゲートタイミング情報GIPと連動させて該当表示パネルに書き込む。そして、第3データドライバーDIC3は、ターゲットセンシングラインを対象としてピクセルの駆動特性をセンシングしてセンシング結果データを獲得した後、このセンシング結果データを含むデータ伝送パケットをタイミングコントローラーTCONにフィードバックさせる。センシング結果データを含むデータ伝送パケットは、EPIフィードバック信号になる。EPIフィードバック信号は、第1及び第2データドライバーDIC1,DIC2を介してタイミングコントローラーTCONにフィードバックされる。
【0081】
以上で説明した内容から、当業者であれば本発明の技術思想を逸脱しない範疇内で多様な変更及び修正が可能であろう。したがって、本発明の技術的範囲は明細書の詳細な説明に記載された内容に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって決定されなければならないであろう。
【符号の説明】
【0082】
DIC データドライバー
C-PCB コントロールプリント基板
TCON タイミングコントローラー