(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022098691
(43)【公開日】2022-07-04
(54)【発明の名称】紫外線照射装置
(51)【国際特許分類】
A61L 2/10 20060101AFI20220627BHJP
【FI】
A61L2/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020212237
(22)【出願日】2020-12-22
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (1)販売 [販売日] 令和2年9月24日 [販売先] ユーアイ警備保障株式会社 (2)販売 [販売日] 令和2年10月16日 [販売先] ユーアイ警備保障株式会社 (3)販売 [販売日] 令和2年10月29日 [販売先] ユーアイ警備保障株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】310015167
【氏名又は名称】株式会社今野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100155882
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100154678
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 博子
(72)【発明者】
【氏名】今野 弘樹
(72)【発明者】
【氏名】今野 俊樹
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 定弘
【テーマコード(参考)】
4C058
【Fターム(参考)】
4C058AA30
4C058BB06
4C058EE22
4C058EE26
4C058KK02
4C058KK23
(57)【要約】
【課題】買い物かごを安定して支持することができる受台を有する紫外線照射装置を提供する。
【解決手段】 紫外線照射装置1は、両側面11、背面12、正面13、上面14及び下面15を有するケーシング10と、ケーシング10の内側に設けられた紫外線発光手段20と、下面15に位置するとともに買い物かご2を保持するかご台車3を収納可能な受台30とを備える。紫外線発光手段20は両側面11に配置され、上面14から下面15において縦方向に延びる。受台30は、かご台車3が載置される床部31と、床部31から起立する起立部32と、起立部32からその外側に延びるウイング部33とを備える。受台30は、かご台車3を保持する保持部34をさらに備え、保持部34は、かご台車3が当接可能な凹部35と、凹部35に向かって間隔が狭くなるテーパ部36とを有する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
両側面、背面、正面、上面及び下面を有するケーシングと、
前記ケーシングの内側に設けられた紫外線発光手段と、
前記下面に位置するとともに買い物かごを保持するかご台車を収納可能な受台とを備える紫外線照射装置であって、
前記紫外線発光手段は前記両側面に配置され、
前記正面には開閉扉が配置され、
前記受台は、前記かご台車が載置される床部と、前記かご台車を保持する保持部とを備え、前記保持部は、前記かご台車が当接可能な凹部と、前記凹部に向かって間隔が狭くなるテーパ部とを有することを特徴とする紫外線照射装置。
【請求項2】
前記受台は、前記床部から起立する起立部と、前記起立部からその外側に延びるウイング部とを備えることを特徴とする請求項1記載の紫外線照射装置。
【請求項3】
前記紫外線発光手段は、前記上面から前記下面に向かって延びることを特徴とする請求項1又は2記載の紫外線照射装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、スーパー等に設置されている業務用の買い物かごを除菌するための紫外線照射装置に関し、特に一度に大量の買い物かごを除菌するための紫外線照射装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、業務用の買い物かごに紫外線を照射し、過酸化水素水を噴霧することによって除菌するための紫外線照射装置が知られている(特許文献1参照)。買い物かごは受台に載せられ、装置内に搬入される。装置内で紫外線が照射され、過酸化水素水が噴霧されることによって、買い物かごが除菌される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の紫外線照射装置においては、受台に複数の買い物かごを載せるようにしているが、受台が平坦になっているため受台の上で買い物かごが移動してしまう。特に複数の買い物かごを積み重ねて受台に載せた場合には、積載された買い物かごがバランスを崩して倒れる可能性がある。
【0005】
この発明は、買い物かごを安定して支持することができる受台を有する紫外線照射装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、両側面、背面、正面、上面及び下面を有するケーシングと、前記ケーシングの内側に設けられた紫外線発光手段と、前記下面に位置するとともに買い物かごを保持するかご台車を収納可能な受台とを備える紫外線照射装置であって、前記紫外線発光手段は前記両側面に配置され、前記正面には開閉扉が配置され、前記受台は、前記かご台車が載置される床部と、前記かご台車を保持する保持部とを備え、前記保持部は、前記かご台車が当接可能な凹部と、前記凹部に向かって間隔が狭くなるテーパ部とを有することを特徴とする。
この発明によれば、かご台車を収納可能な受台に、かご台車を保持可能な保持部を設けることとしたので、かご台車を安定して保持することができ、延いてはかご台車に積載された買い物かごを安定して保持することができる。
【0007】
前記受台は、前記床部から起立する起立部と、前記起立部からその外側に延びるウイング部とを備えることを特徴とする。
ウイング部をケーシングの下面にのせることによって、床部を地面に設置させることができ、地面と受台との段差を解消することができる。
【0008】
前記紫外線発光手段は、前記上面から前記下面に向かって延びることを特徴とする。
したがって、積載された買い物かごの取手に効率的に紫外線を照射することができる。
【発明の効果】
【0009】
この発明に係る紫外線照射装置の実施形態によれば、受台にかごを積んだかご台車を保持する保持部を備えることとしたので、キャスタに複数の買い物かごが積まれた状態であってもバランスを崩すことなく安定して買い物かごを紫外線照射装置に搬入することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】この発明の実施形態に係る紫外線照射装置の使用状態の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1~
図3を参照すれば、この発明の一実施形態を示す紫外線照射装置1は、両側面11、背面12、正面13、上面14及び下面15を有するケーシング10と、ケーシング10の内側に設けられた紫外線発光手段20と、下面15に位置するとともに買い物かご2を保持するかご台車3を収納可能な受台30とを備える。ケーシング10の側面11、背面12、正面13、上面14及び下面15として、例えばステンレスを用いることができる。また、ケーシング10の内面に鏡面仕上げの反射板を設置することができ、これにより効率よく紫外線を照射することができる。
【0012】
正面13には両開きの開閉扉16が設けられ、この開閉扉16を介して買い物かご2をケーシング10内に出し入れすることができるようにしている。開閉扉16には、ケーシング10の内部が視認可能な窓16aを備え、内部の様子が分かるようにしている。なお、窓16aは紫外線を遮断する材料を用いることができる。また、開閉扉16には図示しないロック機構が設けられ、紫外線発光手段20によって紫外線が照射されている間は、開閉扉16が開かないようにロックされるようにしている。また、開閉扉16には、その下部から延びる紫外線遮蔽手段を備える(図示せず)。紫外線遮蔽手段としては、例えばラバーシートを用いることができる。このように紫外線遮蔽手段を設けることによって、開閉扉16の下方の隙間から紫外線が漏れるのを予防することができる。
【0013】
紫外線発光手段20として、例えば紫外線ランプを使用することができる。紫外線発光手段20は両側面11に配置され、上面14から下面15において縦方向に延びる。紫外線発光手段20は縦長のものであっても良いし、球状のものを縦方向に間欠的または連続的に並べても良い。いずれにしても、縦方向に延びるように配置することによって、複数積み重ねられた買い物かご2を効率的に除菌することができる。
【0014】
ケーシング10の両側面11の下部にはアジャスタ17及びケーシングキャスタ18を設け、アジャスタ17を短くすることによってケーシングキャスタ18が接地し、ケーシング10全体を移動可能とすることができる。また、アジャスタ17を伸ばすことによってアジャスタ17が接地する一方ケーシングキャスタ18を浮かせて、ケーシング10を移動しないように固定することができる。
【0015】
ケーシング10の下面15には受台30を備える。
併せて
図4を参照すれば、受台30は、かご台車3が載置される床部31と、床部31から起立する起立部32と、起立部32からその外側に延びるウイング部33とを備える。ウイング部33は、ケーシング10の下面15に当接し、受台30を支持する。このような構成にすることによって、下面15とウイング33とはほぼ同一平面上に位置し、下面15から起立部32の寸法だけ下がった位置に床部31が位置する。また、アジャスタ17を受台30の床部31全体が接地するように調整することによって、地面と床部31との間に段差を生じないようにすることができる。
【0016】
受台30は、かご台車3を保持する保持部34をさらに備え、保持部34は、かご台車3が当接可能な凹部35と、凹部35に向かって間隔が狭くなるテーパ部36とを有する。かご台車3は縦方向に延びる4本の支柱3aと、支柱3aの下端に取り付けられた台車キャスタ3bと、各支柱3aの間において横方向に延びるとともに買い物かご2を支持する支持バー3cとを備える。かご台車3は支柱3aによって短辺及び長辺を有する矩形を呈する。これら短辺及び長辺は、買い物かご2の短辺及び長辺に対応する寸法としており、このようなかご台車3に買い物かご2を収納したとき、短辺に買い物かご2の取手2aが位置する。受台30の凹部35は、幅方向の寸法がかご台車3の長辺よりもわずかに大きく、かご台車3の長辺の一つを支持することができる。
【0017】
上記のような紫外線照射装置1において、買い物かご2が積載されたかご台車3をケーシング10内に搬入し買い物かご2を殺菌する。すなわち、ケーシング10の開閉扉16を開けてかご台車3を搬入する。かご台車3には台車キャスタ3bが取り付けてあるから複数の買い物かご2を積載した場合でも容易にかご台車3を移動することができる。また、ケーシング10は、受台30の床部31全体が接地するように調整し、地面と床部31との間に段差を生じないようにすることができるから、かご台車3は床部31に引っ掛かることなく受台30に搬入することができる。
【0018】
受台30は短辺が両側面11に対向するように、すなわち買い物かご2の取手2aが両側面11に対向するように配置する。受台30をさらに背面12側に押し込むことによって、支柱3aは保持部34に当接する。すなわち、かご台車3の長辺はテーパ部36に誘導されながら凹部35に当接する。なお、凹部35には緩衝材を設けることで支柱3aとの衝突を抑制することができる。かご台車3は凹部35で保持されるから、かご台車3すなわち買い物かご2をケーシング10内の任意の位置に固定することができる。このように、保持部34を設けることによって、複数の買い物かご2をかご台車3に積層した場合であっても、バランスを崩すことなく任意の位置に買い物かご2を配置することができる。また、簡便な作業により買い物かご2をケーシング10内に搬入することができるので、特別な知見を有する者でなくてもこの作業を行うことができる。
【0019】
この実施形態によれば、凹部35にかご台車3を収納すると、かご台車3に保持された買い物かご2の取手はケーシング10の両側面11に対向する。側面11には紫外線発光手段20を設置しているから、買い物かご2は取手2aを中心にその全体に紫外線が照射され、殺菌される。買い物かご2は、その取手2aが最も多くの人に触れることから、取手2aを中心に殺菌することによって効率良く殺菌効果を得ることができる。なお、この実施形態において説明の容易性のため
図2及び
図3には買い物かご2が一つの場合について説明しているが、かご台車3には複数の買い物かご2が積載されて使用されると予測される。
【0020】
上記のような紫外線照射装置1には、電源スイッチ、紫外線発光手段20の照射時間を設定するタイマー、及びスタートボタンを設けることができる。電源スイッチを入れた後、ケーシング10に買い物かご2を搬入し、開閉扉16を閉めてからスタートボタンを押下する。スタートボタンが押下されると、開閉扉16がロックされ紫外線発光手段20の照射が開始される。そして設定された照射時間が切れたとき開閉扉16のロックが解除され、買い物かご2をケーシング10から搬出することができる。
【0021】
(実験)
実験では、かご台車30に買い物かご2を5個積層し、紫外線発光手段20として30Wの直管殺菌灯を用いた。実験に用いた買い物かごはサンプルA~Eとした。照射時間は30秒とした。各サンプルにおける買い物かごの取手から菌を採取し一般生菌数を確認した。その結果を表1に示す。実験結果から、サンプルA~Eのいずれにおいても照射前に比べて照射後は一般生菌数が減少し、300未満となったことが分かる。
【0022】
【0023】
上記のような紫外線照射装置1は、移動可能でありコンパクトなのでスーパーマーケットなどの店舗に設置することができ、使用後の買い物かご2を速やかに除菌することができる。
なお、この実施形態において、ケーシング10の材質、大きさ等は適宜変更可能である。また、その他の構成についても一例に過ぎず、各種材料を用いることができる。
【符号の説明】
【0024】
1 紫外線照射装置
2 買い物かご
3 かご台車
10 ケーシング
11 側面
12 背面
13 正面
14 上面
15 下面
16 開閉扉
17 アジャスタ
18 ケーシングキャスタ
20 紫外線発光手段
30 受台
31 床部
32 起立部
33 ウイング部
34 保持部
35 凹部
36 テーパ部