IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ NECネットワーク・センサ株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-解析防止装置、及び、電子機器 図1
  • 特開-解析防止装置、及び、電子機器 図2
  • 特開-解析防止装置、及び、電子機器 図3
  • 特開-解析防止装置、及び、電子機器 図4
  • 特開-解析防止装置、及び、電子機器 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022098880
(43)【公開日】2022-07-04
(54)【発明の名称】解析防止装置、及び、電子機器
(51)【国際特許分類】
   G06F 21/86 20130101AFI20220627BHJP
   G01L 5/00 20060101ALI20220627BHJP
   G06F 21/75 20130101ALI20220627BHJP
【FI】
G06F21/86
G01L5/00 Z
G06F21/75
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020212525
(22)【出願日】2020-12-22
(71)【出願人】
【識別番号】599161890
【氏名又は名称】NECネットワーク・センサ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】河本 章
【テーマコード(参考)】
2F051
【Fターム(参考)】
2F051AA21
2F051AB09
2F051AC07
2F051BA07
(57)【要約】
【課題】暗所で筐体が開放された場合であっても、集積回路に格納された情報(データ)の解析を防止できる。
【解決手段】解析防止装置1は、分圧回路2、及び、押圧部3を含む。分圧回路2は、所定の電圧を、直列に接続された、自素子にかかる圧力が変化すると抵抗値が変化する感圧素子4と、抵抗器5と、により分圧し、分圧により得られる電圧を、集積回路の電源入力に出力する。押圧部3は、筐体の開閉に応じて、感圧素子4にかかる圧力を変化させる。分圧により得られる電圧は、筐体が閉じているときは、当該筐体が閉じているときの押圧部3による圧力に対する感圧素子4の抵抗値により、集積回路を動作させる第1の電圧となり、筐体が開いているときは、当該筐体が開いているときの押圧部3による圧力に対する感圧素子4の抵抗値により、第1の電圧とは異なる第2の電圧となる。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体内に集積回路とともに配置される解析防止装置であって、
所定の電圧を、直列に接続された、自素子にかかる圧力が変化すると抵抗値が変化する感圧素子と、抵抗器と、により分圧し、分圧により得られる電圧を、前記集積回路の電源入力に出力する分圧手段と、
前記筐体の開閉に応じて、前記感圧素子にかかる圧力を変化させる押圧手段と、を備え、
前記分圧により得られる電圧は、
前記筐体が閉じているときは、当該筐体が閉じているときの前記押圧手段による圧力に対する前記感圧素子の抵抗値により、前記集積回路を動作させる第1の電圧となり、
前記筐体が開いているときは、当該筐体が開いているときの前記押圧手段による圧力に対する前記感圧素子の抵抗値により、前記第1の電圧とは異なる第2の電圧となる、
解析防止装置。
【請求項2】
前記押圧手段は、前記筐体を開閉可能なカバーに設置される
請求項1に記載の解析防止装置。
【請求項3】
前記第1の電圧は前記集積回路の定格電圧であり、前記第2の電圧は前記集積回路が破壊される電圧である、
請求項1または2に記載の解析防止装置。
【請求項4】
前記集積回路はデータを記憶し、
前記第1の電圧は前記集積回路の定格電圧であり、前記第2の電圧は前記集積回路が前記データの記憶を維持できなくなる電圧である、
請求項1または2に記載の解析防止装置。
【請求項5】
前記感圧素子がピエゾ素子である
請求項1及至4のいずれか1項に記載の解析防止装置。
【請求項6】
請求項1及至5のいずれか1項に記載の解析防止装置と、
前記集積回路と、
を備える電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、解析防止装置、及び、電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器は、例えば、当該機器のセキュリティの脆弱性を見つけるために、電子機器が分解され、ハードウェア及びソフトウェアがリバースエンジニアリングされている。このようなリバースエンジニアリングを阻止するために、様々な装置が用いられる。
【0003】
例えば、特許文献1には、筐体が破壊されたときの外部光に応答するフォトダイオードを用いて、揮発性メモリの電源を遮断し、その記憶内容を破壊することにより、解析を阻止する装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5-158800号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、フォトダイオードを用いているため、暗所にて筐体が破壊された場合は、記憶内容を破壊することができない。
【0006】
本開示の目的の一つは、上述の課題を解決し、暗所で筐体が開放された場合であっても、集積回路に格納された情報(データ)の解析を防止できる、解析防止装置、及び、電子機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様における解析防止装置は、集積回路とともに筐体内に配置される解析防止装置であって、所定の電圧を、直列に接続された、自素子にかかる圧力が変化すると抵抗値が変化する感圧素子と、抵抗器と、により分圧し、分圧により得られる電圧を、前記集積回路の電源入力に出力する分圧手段と、前記筐体の開閉に応じて、前記感圧素子にかかる圧力を変化させる押圧手段と、を備え、前記分圧により得られる電圧は、前記筐体が閉じているときは、当該筐体が閉じているときの前記押圧手段による圧力に対する前記感圧素子の抵抗値により、前記集積回路を動作させる第1の電圧となり、前記筐体が開いているときは、当該筐体が開いているときの前記押圧手段による圧力に対する前記感圧素子の抵抗値により、前記第1の電圧とは異なる第2の電圧となる。
【0008】
本開示の一態様における電子機器は、本開示の一態様における解析防止装置と、集積回路と、を含む。
【発明の効果】
【0009】
本開示の効果は、暗所で筐体が開放された場合であっても、集積回路に格納された情報(データ)の解析を防止できることである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1の実施形態における、電子機器10の構成を示すブロック図である。
図2】第1の実施形態における、分圧回路14の構成を示す概略図である。
図3】第1の実施形態における、解析防止装置12の動作(動作例1)を示す模式図である。
図4】第1の実施形態における、解析防止装置12の動作(動作例2)を示す模式図である。
図5】第2の実施形態における、解析防止装置1の構成を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、各図面、及び、明細書記載の各実施形態において、同様の構成要素には同一の符号を付与し、説明を適宜省略する。
(第1の実施形態)
第1の実施形態について説明する。
(構成)
はじめに、第1の実施形態における、電子機器の構成を説明する。図1は、第1の実施形態における、電子機器10の構成を示すブロック図である。図1を参照すると、電子機器10は、筐体11と、当該筐体11の内部に設置される、解析防止装置12、及び、集積回路13と、を備える。
【0012】
解析防止装置12は、集積回路13の電源電圧を得るための分圧回路14を備える。分圧回路14は、感圧素子15を備える。感圧素子15は、当該感圧素子15に印加される(かかる)圧力が変化すると、その抵抗値が変化する電子素子である。感圧素子15として、例えば、ピエゾ抵抗が用いられる。分圧回路14は、例えば、集積回路13が配置される基板上に配置される。分圧回路14の構成は後述する。
【0013】
また、解析防止装置12は、分圧回路14の感圧素子15にかかる圧力を変化させる押圧部16を備える。ここで、圧力をかけるとは、例えば、感圧素子15を押したり(押圧したり)、感圧素子15に張力をかけたりして、感圧素子15にある方向の力を加える(感圧素子15に応力(Stress)を発生させる)ことを意味する。
【0014】
筐体11は、内部に設置された解析防止装置12、及び、集積回路13を覆うカバー17を備える。カバーは、筐体の開口部を閉じることで、筐体内の集積回路13等の回路の防護、及び、筐体内の回路等への不必要な物理的アクセスを防止する部品である。ここで、カバーが開いていて、筐体内に物理的にアクセス可能な場合、筐体が開いている状態である。また、カバーが閉じていて、筐体内に物理的にアクセス不可能な場合、筐体が閉じている状態である。
【0015】
カバー17は、分圧回路14の感圧素子15を押圧する押圧部16を備える。
【0016】
押圧部16は、カバー17の開閉に応じて、感圧素子15に対する押圧の状態を変化させることにより、当該感圧素子15にかかる圧力を変化させる。これにより、感圧素子15の抵抗値が変化する。図1の例では、棒状の押圧部16が、カバー17の裏面に設けられ、その先端が、カバー17により筐体が閉じられたときに、筐体11内部に配置された分圧回路14の感圧素子15を押圧する位置に取り付けられている。押圧部16は、筐体が閉じられたときに感圧素子15を押圧できれば、どのような形状でもよい。
【0017】
以下、感圧素子15として、ピエゾ素子を用いた例を用いて、実施形態を説明するが、自素子にかかる圧力の変化に応じて抵抗値が変化すれば、感圧素子15はピエゾ素子以外の電子素子でもよい。
【0018】
図2は、第1の実施形態における、分圧回路14の構成を示す概略図である。図2を参照すると、分圧回路14は、電源とグランドとの間に、ピエゾ抵抗141と、抵抗器142と、が直列に接続されている。
【0019】
分圧回路14は、電源からの所定の電源電圧を、直列に接続されたピエゾ抵抗141と、抵抗器142と、により分圧し、分圧により得られる電圧を、集積回路13の電源入力に出力する。図2の例では、分圧回路14における、ピエゾ抵抗141と、抵抗器142と、の間の接点が、集積回路13の電源入力に接続されている。
【0020】
集積回路13は、例えば、所定のデータを記憶する、ROM(Read Only Memory)やフラッシュメモリ等の不揮発性メモリである。所定のデータは、電子機器10等を動作させるためのプログラムでもよい。また、集積回路13は、所定のデータを記憶する、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)等の揮発性メモリでもよい。また、集積回路13は、CPU(Central Processing Unit)やPLD(Programmable Logic Device)でもよい。
(動作)
以下、解析防止装置12の動作例を説明する。
(動作例1)
動作例1として、分圧回路14のピエゾ抵抗141の特性が、当該ピエゾ抵抗141にかかる圧力が小さくなると、抵抗値が小さくなる場合を例に説明する。
【0021】
図3は、第1の実施形態における、解析防止装置12の動作(動作例1)を示す模式図である。ここでは、分圧回路14の電源電圧には、集積回路13の定格電圧の2倍の電圧が用いられるものとする。ここで、筐体11が閉じられている(ピエゾ抵抗141が押圧部16により押圧されている)場合のピエゾ抵抗141の抵抗値をR1、筐体11が開けられた(ピエゾ抵抗141が押圧部16により押圧されていない)場合のピエゾ抵抗141の抵抗値をR1’とする。この場合、R1’<R1である。また、抵抗器142の抵抗値をR2とする。
【0022】
図3の状態(a)は、筐体11が閉じられていることにより、押圧部16がピエゾ抵抗141を押圧した状態を示している。また、状態(b)は、筐体11が開けられたことにより、押圧部16がピエゾ抵抗141を押圧していない状態を示している。
【0023】
ピエゾ抵抗141の特性と、押圧部16によりピエゾ抵抗141かかる圧力とは、例えば、図3の状態(a)において、集積回路13の電源入力の電圧が集積回路13の定格電圧となり、状態(b)において、集積回路13の電源入力の電圧が、定格電圧を超えた、集積回路13を破壊する電圧になるように選択される。
【0024】
例えば、集積回路13の内部抵抗の抵抗値が抵抗器142の抵抗値R2より十分大きい場合、筐体11が閉じられているときのピエゾ抵抗141の抵抗値R1がR2と等しくなるように選択される。また、筐体11が開けられたときのピエゾ抵抗141の抵抗値R1’がR1の3割程度となるように選択される。
【0025】
なお、これに限らず、分圧回路14の電源の入力電圧、ピエゾ抵抗141の特性、及び、押圧部16によりピエゾ抵抗141かかる圧力は、集積回路13の電源入力の電圧が、筐体11が閉じられているときに集積回路13が正常に動作する電圧となり、筐体11が開けられたときに集積回路13を破壊できる電圧となれば、どのように選択されてもよい。
【0026】
これにより、図3の状態(a)のように、筐体11が閉じられている場合は、集積回路13は正常に動作するが、状態(b)のように、筐体11が開けられた場合は、集積回路13が電気的に破壊され、集積回路13に格納されているプログラムやデータが消去される。
(動作例2)
動作例2として、分圧回路14のピエゾ抵抗141の特性が、当該ピエゾ抵抗141にかかる圧力が小さくなると、抵抗値が大きくなる場合を例に説明する。
【0027】
図4は、第1の実施形態における、解析防止装置12の動作(動作例2)を示す模式図である。ここでも、分圧回路14の電源電圧には、集積回路13の定格電圧の2倍の電圧が用いられるものとする。ここで、筐体11が開けられた(ピエゾ抵抗141が押圧部16により押圧されていない)場合のピエゾ抵抗141の抵抗値をR1’’とする。この場合、R1’’>R1である。
【0028】
図4の状態(a)は、筐体11が閉じられていることにより、押圧部16がピエゾ抵抗141を押圧した状態を示している。また、状態(b)は、筐体11が開けられたことにより、押圧部16がピエゾ抵抗141を押圧していない状態を示している。
【0029】
ピエゾ抵抗141の特性と、押圧部16によりピエゾ抵抗141かかる圧力とは、例えば、図4の状態(a)において、集積回路13の電源入力の電圧が集積回路13の定格電圧となり、状態(b)において、集積回路13の電源入力の電圧が、定格電圧未満の、集積回路13が動作を停止する電圧になるように選択される。集積回路13が揮発性メモリの場合、集積回路13が動作を停止する電圧とは、記憶されているデータが消去される(データの記憶が維持できない)電圧である。
【0030】
分圧回路14の電源の入力電圧、ピエゾ抵抗141の特性、及び、押圧部16によりピエゾ抵抗141かかる圧力は、集積回路13の電源入力の電圧が、筐体11が閉じられたときに集積回路13が正常に動作する電圧となり、筐体11が開けられたときに集積回路13が動作を停止する電圧となれば、どのように選択されてもよい。
【0031】
これにより、図4の状態(a)のように、筐体11が閉じられている場合は、集積回路13は正常に動作するが、状態(b)のように、筐体11が開けられた場合は、集積回路13の動作が停止する(例えば、揮発性メモリのデータが消去される)。
【0032】
以上により、第1の実施形態の動作が完了する。
【0033】
次に、第1の実施形態の効果を説明する。
【0034】
第1の実施形態によれば、暗所で筐体が開放された場合であっても、集積回路に格納された情報(データ)の解析を防止できる。
【0035】
その理由は、以下による。すなわち、分圧回路14が、所定の電圧を、直列に接続された、自抵抗にかかる圧力が変化すると抵抗値が変化するピエゾ抵抗141と、抵抗器142と、により分圧し、分圧により得られる電圧を、集積回路13の電源入力に出力する。押圧部16が、筐体の開閉に応じて、ピエゾ抵抗141にかかる圧力を変化させる。そして、分圧により得られる電圧が、筐体11が閉じているときは、当該筐体11が閉じているときの押圧部16による圧力に対するピエゾ抵抗141の抵抗値により、集積回路13を動作させる定格電圧(第1の電圧)となり、筐体11が開いているときは、当該筐体11が開いているときの押圧部16による圧力に対するピエゾ抵抗141の抵抗値により、定格電圧とは異なる電圧(第2の電圧)となるためである。定格電圧とは異なる電圧を、集積回路13を破壊する電圧、或いは、集積回路13の動作が停止する電圧とすることにより、筐体11が開けられたときに集積回路13が破壊される、或いは、集積回路13の動作が停止る、これにより、筐体11が開けられたときには、集積回路13格納された情報(データ)の解析はできなくなる。
(第1の実施形態の変形例)
上述した第1の実施形態では、筐体11が閉じられているときは、押圧部16によりピエゾ抵抗141が押圧され、筐体11が開けられたときは、押圧部16によりピエゾ抵抗141が押圧されていない構成であった。すなわち、筐体11が開けられたときにピエゾ抵抗141にかかる圧力は、筐体11が閉じられているときにピエゾ抵抗141にかかる圧力より小さくなる。
【0036】
また、ピエゾ抵抗141の特性は、動作例1では、ピエゾ抵抗141にかかる圧力が小さくなると、抵抗値が小さくなり、動作例2では、ピエゾ抵抗141にかかる圧力が小さくなると、抵抗値が大きくなるものであった。
【0037】
さらに、分圧回路14の電源側にピエゾ抵抗141、グランド側に抵抗器142が用いられた。
【0038】
しかしながら、これらに限らず、集積回路13の電源入力の電圧が、筐体11が閉じられているときに集積回路13が正常に動作する電圧となり、筐体11が開けられたときに集積回路13が破壊される、或いは、集積回路13の動作が停止する電圧となれば、筐体11が開けられたときにピエゾ抵抗141にかかる圧力は、筐体11が閉じられたときにピエゾ抵抗141にかかる圧力より大きくてもよい。また、分圧回路14の電源側に抵抗器142、グランド側にピエゾ抵抗141が用いられてもよい。
【0039】
これら、筐体11の開閉に応じたピエゾ抵抗141にかかる圧力の変化の方向、圧力の変化に応じたピエゾ抵抗141の抵抗値の変化の特性、及び、分圧回路14におけるピエゾ抵抗141と抵抗器142との位置関係の組み合わせは、集積回路13の電源入力の電圧が、筐体11が閉じられているときに集積回路13が正常に動作する電圧となり、筐体11が開けられたときに集積回路13が破壊される、或いは、集積回路13の動作が停止する電圧となれば、どのような組み合わせでもよい。
(第2の実施形態)
第2の実施形態について説明する。
【0040】
図5は、第2の実施形態における、解析防止装置1の構成を示す概略図である。
【0041】
図5を参照すると、解析防止装置1は、集積回路とともに筐体内に配置される。解析防止装置1は、分圧回路2、及び、押圧部3を含む。分圧回路2、及び、押圧部3は、本開示における分圧手段、及び、押圧手段の一実施形態である。
【0042】
分圧回路2は、所定の電圧を、直列に接続された、自素子にかかる圧力が変化すると抵抗値が変化する感圧素子4と、抵抗器5と、により分圧し、分圧により得られる電圧を、集積回路の電源入力に出力する。押圧部3は、筐体の開閉に応じて、感圧素子4にかかる圧力を変化させる。
【0043】
分圧により得られる電圧は、筐体が閉じているときは、当該筐体が閉じているときの押圧部3による圧力に対する感圧素子4の抵抗値により、集積回路を動作させる第1の電圧となり、筐体が開いているときは、当該筐体が開いているときの押圧部3による圧力に対する感圧素子4の抵抗値により、第1の電圧とは異なる第2の電圧となる。
【0044】
次に、第2の実施形態の効果を説明する。
【0045】
第2の実施形態によれば、暗所で筐体が開放された場合であっても、集積回路に格納された情報(データ)の解析を防止できる。その理由は、以下による。すなわち、分圧回路2が、所定の電圧を、直列に接続された、自素子にかかる圧力が変化すると抵抗値が変化する感圧素子4と、抵抗器5と、により分圧し、分圧により得られる電圧を、集積回路の電源入力に出力する。押圧部3が、筐体の開閉に応じて、感圧素子4にかかる圧力を変化させる。そして、分圧により得られる電圧が、筐体が閉じているときは、当該筐体が閉じているときの押圧部3による圧力に対する感圧素子4の抵抗値により、集積回路を動作させる第1の電圧となり、筐体が開いているときは、当該筐体が開いているときの押圧部3による圧力に対する感圧素子4の抵抗値により、第1の電圧とは異なる第2の電圧となるためである。
【符号の説明】
【0046】
1、12 解析防止装置
2、14 分圧回路
3、16 押圧部
4、15 感圧素子
141 ピエゾ抵抗
5、142 抵抗器
10 電子機器
11 筐体
13 集積回路
17 カバー
図1
図2
図3
図4
図5